説明

スピーカ

【課題】 高い寸法精度が不要で、且つ、簡略化した工程で製造可能なスピーカを提供する。
【解決手段】 円盤状の圧電素子14は、オーディオ信号の電圧に比例する振動量で振動するものであり、トッププレート23に固定された支持部材15によって外縁部の裏面を支持され、振動板10の径方向内側を駆動する。圧電素子14の振動によって、比較的高い周波数帯の音が出力されるとともに、振動板10の径方向外側を駆動するボイスコイルユニット40の振動によって、比較的低い周波数帯の音が出力され、スピーカ全体では、比較的広い周波数帯域にて所望の音圧が得られる音響特性となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動板に対して音響信号に応じた振動を付与する2つの振動機構を有するスピーカに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、振動板に対して音響信号に応じた振動を付与する2つのボイスコイル(振動機構)を備えた、所謂、ダブルボイスコイルスピーカが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この種のスピーカでは、小径のボイスコイルと、大径のボイスコイルとが紙や布等で形成された振動板に同心的に装着されている。そして、その小径のボイスコイル及び大径のボイスコイルのそれぞれがヨーク及び該ヨークに固定された磁石等によって構成される磁気回路ユニットの磁気ギャップ内に配置されるように、前記振動板と前記磁気回路ユニットとが組み付けられている。このような構造のスピーカでは、音響信号が供給される小径のボイスコイル及び大径のボイスコイルの双方により振動板が振動させられて、音響信号に応じた音が発生する。このようなスピーカによれば、小径のボイスコイルが比較的高い周波数帯の音、大径のボイスコイルが比較的低い周波数帯の音をそれぞれ受け持つことにより、広い周波数帯域の音を出すことが可能となる。
【特許文献1】実開昭53−163120号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述した従来のスピーカでは、磁気回路ユニットに形成された2つの狭い磁気ギャップ内に、小径のボイスコイルと大径のボイスコイルとの双方を適正に配置する必要があるため、振動板、各磁気ギャップ及びボイスコイル(振動機構)に対して高い寸法精度が要求される。その結果、振動板と磁気回路ユニットの組み付けに精度のよい治具が必要であり、また、磁気回路ユニット(ヨーク等)に対して追加の切削加工等が必要となる場合がある等、その製造に手間がかかるものであった。
【0004】
本発明の目的は、上述した問題を解決するものであり、比較的容易に製造することのできる構造となる2つの振動機構を有するスピーカを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るスピーカは、リング状の振動板の径方向外側部に音響信号に応じた振動を付与する第1振動機構と、前記振動板の径方向内側部に前記音響信号に応じた振動を付与する第2振動機構とを有するスピーカであって、前記第1振動機構は、前記振動板の前記径方向外側部に接続され、所定の磁束を発生する磁気回路ユニットに形成された磁気ギャップ内に挿入されるボイスコイルユニットを有し、前記第2振動機構は、前記振動板の前記径方向内側部にその表面が接合する圧電振動子を有する構成となる。
【0006】
このような構成により、第2振動機構については圧電振動子の表面が振動板の径方向内側部に接合する構造となっているので、その第2振動機構を構成する際の精度がボイスコイルユニットを狭い磁気ギャップ内に配置させる際に要求される精度よりラフであっても圧電振動子から支障なく振動板の径方向内側部に音響信号に応じた振動を与えることができる。
【0007】
このような構造においては、圧電振動子(第2振動機構)が音響信号に応じて振動板の径方向内側部に与える振動の振幅は比較的小さいものであっても、振動板の径方向外側部には従前と同様にボイスコイルユニット(第1振動機構)によって音響信号に応じた比較的大きな振幅の振動を与えることができので、比較的広い周波数帯域の音響出力効果を維持することができる。
【0008】
また、本発明に係るスピーカでは、前記第2振動機構は、前記圧電振動子の裏面周縁部を支持する支持部材を有する構成とすることができる。
【0009】
このような構成により、音響信号に応じて圧電振動子がその周縁部を節にして振動し、その振動が振動板の径方向内側部に付与されるようになる。
【0010】
また、本発明に係るスピーカでは、前記第2振動機構は、前記圧電振動子の裏面中央部を支持する支持部材を有する構成とすることができる。
【0011】
このような構成により、音響信号に応じて圧電振動子がその中央部を節にして振動し、その振動が振動板の径方向内側部に付与されるようになる。
【0012】
更に、本発明に係るスピーカでは、前記支持部材は、前記磁気回路ユニットの前面所定部位に設けられた構成とすることができる。
【0013】
このような構成により、第1振動機構のボイスコイルユニットを振動させる磁気回路ユニットの前面に圧電振動子を配置させることができ、圧電振動子、径方向外側部にボイスコイルユニットの装着された振動板及び磁気回路ユニットを比較的容易に組み付けることができる。
【0014】
更に、本発明に係るスピーカでは、前記支持部材は、前記磁気回路ユニットの前面所定部位に設けられ、前記磁気回路ユニットの前記圧電振動子が対向する前面部分から当該磁気回路ユニットの後方空間に抜ける通気経路が形成され、前記支持部材は、前記振動板の後方空間と前記磁気回路ユニットに形成された通気経路とを連通させる一または複数の通気孔を有する構成とすることができる。
【0015】
このような構成により、第1振動機構のボイスコイルユニットを振動させる磁気回路ユニットの前面に圧電振動子が配置された構造において、当該磁気回路ユニットの前方に配置される振動板の後方空間が圧電振動子の支持部材に形成された一または複数の通気孔及び磁気回路ユニットの通気経路を介して磁気回路ユニットの後方空間に連通するので、第1振動機構によって振動板に比較的大きな振幅の振動が与えられたときでも、振動板の背圧が大きくならず、この振動板の振幅が妨げられることはない。この場合、磁気回路ユニットの後方に所定容量の空間が形成されるように当該磁気回路ユニットを収容する収容体を設ければ、この収容体をバックキャビネットとして機能させることができるようになる。このため、当該スピーカの音質の向上を図ることができるようになる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るスピーカによれば、第2振動機構については圧電振動子の表面が振動板の径方向内側部に接合する構造となって、その第2振動機構を構成する際の精度がボイスコイルユニットを狭い磁気ギャップ内に配置させる際に要求される精度よりラフであっても前記圧電振動子から支障なく振動板の径方向内側部に音響信号に応じた振動を与えることができるので、2つの振動機構が共にボイスコイルユニットを有する構造のスピーカに比べて容易に製造することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0018】
本発明の第1の実施の形態に係るスピーカは、図1及び図2に示すように構成される。図1は、そのスピーカの平面図であり、図2は、図1におけるA−A矢視断面図である。
【0019】
図1及び図2において、このスピーカは、リング状の振動板10と、ヨーク21、磁石22及びトッププレート23にて構成される磁気回路ユニット20とを備えている。振動板10は、合成樹脂や布等で形成されたリング状の主振動部11と、主振動部11の径方向内側を支持するリング状の内側支持部12と、主振動部11の径方向外側を支持するリング状の外側支持部13とを備えている。内側支持部12と外側支持部13は、主振動部11と一体形成され、または主振動部11とは別体でゴム等から形成されて主振動部11に接着されて設けられたものである。内側支持部12は平坦になっており、主振動部11及び外側支持部13のそれぞれの断面(図2参照)は、当該スピーカの前方側(図2における上方向)に突出する湾曲形状となっている。主振動部11及び外側支持部13それぞれの湾曲径は、所望の音声出力特性が得られるように設定されている。ここで、主振動部11は、外側支持部13と比べて湾曲径が極めて大きく、外側支持部13よりもスティフネス(硬度)が低くなっている。外側支持部13の外側に続く平坦な最外周縁部の裏面には合成樹脂等で形成されたリング状のスペーサ52が接着固定されている。
【0020】
このスピーカは、振動板10の径方向外側部に音響信号に応じた振動を付与する第1振動機構としてのボイスコイルユニット40を有している。ボイスコイルユニット40は、主振動部11の外縁の径と略等しい外形となるボビン42の所定部位にボイスコイル41が巻かれた構造となっている。ボビン42の一端部が振動板10の径方向外側部となる主振動部11の裏面外縁に接着固定されている。
【0021】
また、このスピーカは、振動板10の径方向内側部に音響信号に応じた振動を付与する第2振動機構としての圧電振動子14を有している。薄円板状となる圧電振動子14の表面に振動板10の径方向内側部となる内側支持部材12が接着固定されている。圧電振動子14の裏面周縁部に合成樹脂等で形成されたリング状の支持部材15が接着固定されており、圧電振動子14はその周縁部を支持された状態で振動可能となっている。
【0022】
磁気回路ユニット20において、磁性体材料で形成されたヨーク21は、円盤状の底部21aの外縁端部にリング状の外周壁部21bが立設した構造となっている。ヨーク21の底部21aの略中央部には円柱状の磁石22が固定され、磁石22の前端面に磁性体材料で形成された円盤状のトッププレート23が固定されている。それぞれ対向するヨーク21の外周壁部21bの内周面とトッププレート23の外周面との間にリング状の磁気ギャップGが形成されている。
【0023】
ヨーク21の外周壁部21bの前方外側エッジ部分にリング状の振動板支持体30が装着され、磁気回路ユニット20と一体化されている。振動板支持体30における支持端面30aの径方向内側にリング状の突起31が形成されている。このリング状の突起31の外径は振動板11の最外周縁部に固定されたスペーサ52の内径と略等しくなるように設定されている。
【0024】
振動板10の最外周縁部の裏面に接着固定されたスペーサ52の内縁を突起31に当接係止させた状態でスペーサ52が振動板支持体30の支持端面30aに接着固定されると共に、圧電振動子14に接着固定された支持部材15が磁気回路ユニット20におけるトッププレート23の前面所定部位に接着固定される。これにより、ボイスコイルユニット40のボイスコイル41が磁気回路ユニット20(ヨーク21における外周壁部21bの内周面とトッププレート23の外周面との間)に形成された磁気ギャップG内に挿入されるように、振動板10と磁気回路ユニット20との組み付けがなされる。
【0025】
このようなスピーカでは、スペーサ52の内縁と振動板支持体30の突起との当接係止及び圧電振動子14に接着固定された支持部材15のトッププレート23の前面所定部位への固定によって振動板10の径方向位置が規制され、また、スペーサ52の厚さ、圧電振動子14に固定される支持部材15の厚さが適当に設定されることよって、振動板10の前後方向(図2における上下方向)の位置規制がなされる。このような振動板10の径方向及び前後方向の位置規制によって、振動板10の径方向外側部に装着されたボイスコイルユニット40のボイスコイル41が磁気回路ユニット20に形成された磁気ギャップG内に適正に配置されるようになる。
【0026】
圧電振動子14(第2振動機構)に固定された支持部材15のトッププレート23上における固定位置(径方向位置)は、ボイスコイル41が磁気回路ユニット20の磁気ギャップGに適正に配置され、また、主振動部11に大きなストレスが加わらないものであれば、多少ばらついたものであってもよい。即ち、その位置精度(特に、径方向の位置精度)は、従来のように2つのボイスコイルを狭い2つの磁気ギャップに適正に配置させる場合に比べてラフであってもよい。このため、その製造が容易なものとなる。
【0027】
上述したような構造のスピーカでは、圧電振動子14及びボイスコイル41に音響信号が入力されると、圧電振動子14はその音響信号に応じて振動し、その振動が振動板10(主振動部11)の径方向内側部に与えられる。また、同時に、音響信号に応じてボイスコイル41に流れる電流と磁気回路ユニット20から発生する磁束との相互作用によってボイスコイルユニット40が前後方向に振動し、その振動が振動板10(主振動部11)の径方向外側部に与えられる。このようにして振動板10の径方向内側部及び径方向外側部の双方が音響信号に応じて振動することにより、前記音響信号に応じた音が当該スピーカから発せられる。そして、比較的小さい振幅にて振動する圧電振動子14によって比較的高い周波数帯の音の再生が可能となり、また、比較的大きい振幅にて振動可能なボイスコイルユニット40により比較的低い周波数帯域の音の再生が可能となり、全体として広い周波数帯域の音を出すことが可能となる。
【0028】
なお、上述した実施形態では、リング状の支持部材15が圧電振動子14の裏面周縁部を支持して、圧電振動子14が周縁部を節として振動するものであったが、圧電振動子14の支持態様はこれに限られない。例えば、図3に示す変形例のように、圧電振動子14の略中央部に円柱状の支持部材16を接着固定し、その支持部材16をトッププレート23の前面中央部に固定するようにしてもよい。なお、図3において圧電振動子14に接着固定される支持部材16以外の構成は図2に示すものと同様である。この場合、支持部材16によって略中央部が支持された圧電振動子14がその略中央部を節として振動し、その振動が振動板10(主振動部11)の径方向内側部に与えられる。
【0029】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0030】
本発明の第2の実施の形態に係るスピーカは、図4に示すように構成される。この本発明の第2の実施の形態に係るスピーカは、バックキャビネットが形成されている点で、前述した第1の実施の形態に係るスピーカと異なる。
【0031】
図4において、このスピーカは、前述したのと同様に、リング状の振動板10と、磁気回路ユニット20(ヨーク21、磁石22及びトッププレート23)とを備えている。振動板10は、前述したのと同様に、主振動部11、内側支持部12及び外側支持部13から構成されている。振動板10の外側支持部13の外側に続く平坦な最外周縁部の裏面にリング状のスペーサ52が接着固定されると共に、振動板10の内側支持部12が圧電振動子14の表面に接着固定されている。そして、圧電振動子14の裏面周縁部にリング状の支持部材17が接着固定されている。支持部材17は、図5に示すように圧電振動子14の接着面と逆側の面に複数の溝18a、18b、18c、18cが放射状に形成されている。また、主振動部11の裏面外縁にはボイスコイルユニット40のボビン42の一端部が接着固定されている。
【0032】
磁気回路ユニット20において、ヨーク21は、略中央部に孔71aが形成されてリング状となる底部21aの外縁端部にリング状の外周壁部21bが立設した構造となっている。ヨーク21の底部21aには、孔71bが形成されてリング状となる磁石22が同心的に固定され、更に、磁石22の前端面に、孔71cが形成されてリング状となるトッププレート23が同心的に固定されている。また、ヨーク21の外周壁部21bの内周面とトッププレート23の外周面との間に磁気ギャップGが形成される。
【0033】
ヨーク21の外周壁部21bの前方外側エッジ部分にリング状の振動板支持体30が装着されている。振動板10の最外周縁部に固定されたスペーサ52の内縁を突起31に当接係止させた状態でスペーサ52が振動板支持体30の支持端面30aに接着固定されると共に、圧電振動子14に接着固定された支持部材17が磁気回路ユニット20のトッププレート23の前面に同心的に接着固定される。これにより、ボイスコイルユニット40のボイスコイル41が磁気回路ユニット20に形成された磁気ギャップG内に配置される。
【0034】
また、このスピーカは、円盤状の底部61と、底部61の外側縁部に立設したリング状の外周壁部62とからなってカップ状のケース体60を有する。ケース体60の外側壁部62の前方周端面が振動板支持体30の後方周端面に突き当てられた状態で、磁気回路ユニット20のヨーク21が部分的にケース体60内に収容され、ケース体60の底部61とヨーク21の底部21aとの間に空間70が形成されている。
【0035】
このような構造のスピーカでは、前述したのと同様に、圧電振動子14に固定される支持部材17のトッププレート23上での固定位置の精度が、2つのボイスコイルを狭い2つの磁気ギャップに適正に配置させる場合に比べてラフであっても、ボイスコイル41を磁気回路ユニット20の磁気ギャップGに適正に配置させることができる。
【0036】
また、ヨーク21、磁石22及びトッププレート23が同心的に一体化されることから、それらに形成された孔71a、71b、71cが連通し、磁気回路ユニット20(トッププレート23)の圧電振動子14が対向する前面部分から磁気回路ユニット20(ヨーク21)後方の空間70に抜ける通気経路71が形成される。そして、圧電振動子14を支持する支持部材17に形成された複数の溝18a、18b、18c、18d(図5参照)によって主振動部11(振動板10)の後方空間72と磁気回路ユニット20に形成された通気経路71とが連通される。その結果、主振動部11の後方空間72と磁気回路ユニット20後方の空間70とが支持部材17に形成された複数の溝18a、18b、18c、18d及び磁気回路ユニット20に形成された通気経路71を介して連通することになり、ケース体60をバックキャビネットとして機能させることができるようになる。このため、振動板10が比較的大きな振幅で振動する場合にも、その振幅が妨げられることがなく、且つ、当該スピーカの音質の向上を図ることができるようになる。
【0037】
なお、圧電振動子14を支持する支持部材17は、図5に示すような構造に限られない。例えば、図6に示すように、リング状の支持部材17に複数の通孔19a、19b、19c、19dを形成するようにしてもよい。また、図7に示すように、複数の弧状支持部分17a、17b、17c、17dが所定の隙間を開けてリング状に配列された構造の支持部材17を用いることもできる。これらのような形状の支持部材17にて圧電振動子14を支持する場合であっても、振動板10の後方空間72と磁気回路ユニット20に形成された通気経路71とを連通させることができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上、説明したように、本発明に係るスピーカは、比較的容易に製造することのできる構造となり、振動板に対して音響信号に応じた振動を付与する2つの振動機構を有するスピーカとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係るスピーカを示す平面図である。
【図2】図1におけるA−A矢視断面図である。
【図3】図1及び図2に示すスピーカの変形例を示す断面図である。
【図4】本発明の第二の実施の形態に係るスピーカを示す断面図である。
【図5】図4に示すスピーカに用いられる支持部材の構造を示す斜視図である。
【図6】支持部材の変形例を示す斜視図である。
【図7】支持部材の他の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
10 振動板
11 主振動部
12 内側支持部
13 外側支持部
14 圧電素子
15、16、17 支持部材
18a、18b、18c、18d 溝
19a、19b、19c、19d 通孔
20 磁気回路ユニット
21 ヨーク
21a 底部
21b 外周壁部
22 磁石
23 トッププレート
30 振動板支持体
30a 支持端面
31 突起
40 ボイスコイルユニット
41 ボイスコイル
42 ボビン
52 スペーサ
60 ケース体
61 底部
62 外周壁部
70、72 空間
71 通気経路
71a、71b、71c 孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リング状の振動板の径方向外側部に音響信号に応じた振動を付与する第1振動機構と、
前記振動板の径方向内側部に前記音響信号に応じた振動を付与する第2振動機構とを有するスピーカであって、
前記第1振動機構は、前記振動板の前記径方向外側部に接続され、所定の磁束を発生する磁気回路ユニットに形成された磁気ギャップ内に挿入されるボイスコイルユニットを有し、
前記第2振動機構は、前記振動板の前記径方向内側部にその表面が接合する圧電振動子を有することを特徴とするスピーカ。
【請求項2】
前記第2振動機構は、前記圧電振動子の裏面周縁部を支持する支持部材を有することを特徴とする請求項1記載のスピーカ。
【請求項3】
前記第2振動機構は、前記圧電振動子の裏面中央部を支持する支持部材を有することを特徴とする請求項1記載のスピーカ。
【請求項4】
前記支持部材は、前記磁気回路ユニットの前面所定部位に設けられたことを特徴とする請求項2または3記載のスピーカ。
【請求項5】
前記支持部材は、前記磁気回路ユニットの前面所定部位に設けられ、
前記磁気回路ユニットの前記圧電振動子が対向する前面部分から当該磁気回路ユニットの後方空間に抜ける通気経路が形成され、
前記支持部材は、前記振動板の後方空間と前記磁気回路ユニットに形成された通気経路とを連通させる一または複数の通気孔を有することを特徴とする請求項2記載のスピーカ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−339958(P2006−339958A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−161230(P2005−161230)
【出願日】平成17年6月1日(2005.6.1)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】