説明

スピーカ

第1の磁石(5)と、振動板外縁部平面(30)を規定する振動板外縁部(32)を備えた振動板(2)と、該振動板(2)の周縁部に沿って延びるエッジ(3)と、第1の振動板(2)に固定されているボイスコイル(9)と、少なくとも1つの磁石(9)を備えた磁石システム(4)と、該磁石システム(4)と振動板とを収容するための支持構造体(1)とを有していて、該支持構造体に振動板がエッジを介して結合されており、さらに該支持構造体が、振動板に向けられた表側と、振動板とは逆の方向に向けられた裏側とを有している形式のスピーカにおいて、振動板(2)が、少なくとも部分的に前方へ向かって、音響優先方向(22)の方向に隆起されて形成されており、振動板(2)の、ボイスコイルが固定されている範囲(28)が、振動板外縁部平面(30)よりも前方に配置されており、振動板(2)が、該振動板(2)を運動させるボイスコイルの直径(d)よりも大きな直径(D)を有していることを特徴とするスピーカ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動電型(elektrodynamisch)の音響変換器として形成されているスピーカであって、少なくとも1つの第1の磁石と、振動板外縁部平面を規定する振動板外縁部を備えた第1の振動板と、該第1の振動板をフレキシブルに支承するための、第1の振動板の周縁部に沿って延びる第1のエッジ(Sicke)と、第1の振動板に間接的または直接的に固定されている第1のボイスコイルと、少なくとも1つの第1の磁石を備えた磁石システムと、該磁石システムおよび第1の振動板を収容するための支持構造体(かご形のフレーム)とが設けられており、第1の振動板が第1のエッジを介して支持構造体に結合されており、該支持構造体が、振動板に向けられた表側と、振動板とは逆の方向に向けられた裏側とを有している形式のものに関する。
【0002】
同様のスピーカが一般に知られている。このようなスピーカは、たとえばドイツ連邦共和国特許出願公開第3603537号明細書に記載されている。同ドイツ連邦共和国特許出願公開明細書には、広帯域スピーカが開示されており、この広帯域スピーカの振動板はボイスコイルと永久磁石とによって駆動される。この場合、振動板の振動板外縁部は環状のエッジを有しており、このエッジによって振動板はフレキシブルに支承される。このエッジは「かご形のフレーム(Korb)」とも呼ばれる支持構造体に固定されており、この場合、この支持構造体は同心的に配置された全磁石システムを保持するためにも使用される。すなわち、振動板はスピーカの音響優先方向とは反対の方向に変形加工されていて、一種のホッパを形成しており、ホッパの先端部に磁石システムが配置されている。したがって、全体的にはスピーカのかご形のフレームと、フレーム外部に位置する磁石システムとに基づき大きな組込み深さが必要となる。
【0003】
しかし、たとえば自動車産業または航空産業において現在スピーカに求められている「問題のない取付け手段」に基づき、スピーカができるだけフラットでかつあまり嵩張らないことが要求されるか、もしくはスピーカができるだけ平坦な面に、たとえば自動車ドアまたは自動車ライニングに特別な準備なしに取り付けられ得ることが要求される。自動車の現在のドアはたいてい極めて薄く保持されていて、多数のワイヤハーネスや電気的なシステムを有しており、これらのワイヤハーネスや電気的なシステムが既存のスペースおよび空隙をほぼ完全に満たしている。付加的に、ウィンドゥガラスの案内装置および機械装置および側面衝突保護のための所要の補強ステーを備えたドアの閉鎖機構は、しばしば大きなスペースを必要とするので、このような場所で望まれるスピーカ取付けは、しばしば大きな障害に直面する。
【0004】
択一的には、スピーカを別の個所、たとえば足元スペースまたはインストルメントパネルに取り付けることも可能である。しかしこの場合にも、基本的にはスペース問題が発生する。この場合、不都合な位置決めに基づき、付加的に音響品質が著しく損なわれる。
【0005】
市場では、別の構造原理による種々の薄型のスピーカシステムが存在しているが、しかし、しばしばこのようなスピーカシステムは低すぎる効率と、狭すぎる帯域幅を有するに過ぎない。さらに、大きな機械的敏感性、耐熱性欠如もしくは温度に関連した音響特性も生じる。
【0006】
さらに、ドイツ連邦共和国特許第3638727号明細書には、既に広く開発されているコンパクトなダイナミックスピーカが開示されている。しかし、この公知の構成では、優先された音響伝播の範囲で磁石システムが振動板の手前に設けられ、したがってスムーズな音響伝播が妨げられることによって音響品質が損なわれている。さらに、磁石システムの安定した固定も困難にされる。なぜならば、磁石システムのための支持体の安定性と、自由な音響伝播との間で妥協が成立されなければならないからである。
【0007】
本発明の課題は、一方では永久磁石とボイスコイルとを備えた動電型の音響変換の、有利であることが立証されている単純なシステムにより作動するが、他方では薄型構造および高い音響品質を求める最新の要求に応じられるようなスピーカを提供することである。
【0008】
この課題は請求項1の特徴部に記載の特徴により解決される。本発明の有利な構成は、請求項2以下および図面ならびに実施例の説明に記載されている。
【0009】
本発明者は、当該スピーカに、音響伝播優先方向に膨出させられた振動板を装備し、この振動板をボイスコイルと磁石とにより駆動することにより、上で挙げた問題の解決が達成され得ることを認識した。この場合、磁石システムは少なくとも部分的に、振動板により規定された内部容積内へ侵入し、これにより支持構造体もしくはフレームの極めて薄い構成が可能となる。この場合、少なくとも1つの永久磁石を備えた磁石システムが使用され、この永久磁石は、場合によってはヨークまたは別の磁石を用いて環状ギャップを形成する。この場合、ボイスコイルはこの環状ギャップ内に潜り込むように侵入することができる。磁石システムを振動板の極めて近傍に取り付けることができるので、振動板の外縁部により形成された振動板外縁部面は磁石システムによって交差される。このことは、一方では磁石の極めてフラットな構造を生ぜしめる。他方においては、スピーカシステムの極めて良好な広帯域の音響特性が得られる。
【0010】
このような根底となる思想に基づいて、本発明者は、少なくとも:
−第1の磁石と、
−振動板外縁部平面を規定する振動板外縁部を備えた第1の振動板と、
−該第1の振動板をフレキシブルに支承するための、第1の振動板の周縁部に沿って延びる第1のエッジと、
−第1の振動板に間接的または直接的に固定されている第1のボイスコイルと、
−少なくとも1つの第1の磁石(永久磁石)を備えた磁石システムと、
−該磁石システムと第1の振動板とを収容するための支持構造体(フレーム)と
から成っていて、
該支持構造体に第1の振動板が第1のエッジを介して結合されており、さらに該支持構造体が、振動板に向けられた表側(音響伝播優先方向)と、振動板とは逆の方向に向けられた裏側とを有している形式の自体公知のスピーカを改良して、
−第1の振動板が、少なくとも部分的に前方へ向かって隆起されて形成されており、第1の振動板の、第1のボイスコイルが固定されている範囲が、振動板外縁部平面よりも前方に配置されており、
−第1の振動板が、該第1の振動板を運動させる第1のボイスコイルの直径よりも大きな直径を有している
ようにすることを提案する。
【0011】
このような構造に基づき、スピーカシステムの極めてフラットでしかもコンパクトな形成が可能となるので、このようなスピーカは車両での取付けのために特に適当となる。しかし、スピーカシステムのフラットな構成を求める別の使用も可能である。
【0012】
本発明者は当該スピーカの特に有利な構成において、磁石システムが振動板外縁部平面に少なくとも交差しているか、または場合によってはそれどころか振動板外縁部平面よりも上方に配置されていることを提案する。すなわち、磁石システムは少なくとも部分的に、振動板により枠付けされた容積の内部に位置しているわけである。
【0013】
磁石システムは有利には第1の環状ギャップを有していてよい。この第1の環状ギャップ内には第1のボイスコイルが侵入し得る。これにより、特に良好なガイドが達成される。ボイスコイルが十分な大きさに形成されると、振動板の固有振動特性を著しく良好に安定化させることができ、そして振動板を極めてフラットでかつ薄く形成することができる。これにより、システムの効率は増大し、振動板のストロークは減少され得る。
【0014】
当該スピーカの別の変化形では、付加的に第1の振動板の内側に少なくとも1つの別の振動板を配置することができる。これにより、マルチウェイシステムを実現することができる。この場合、磁石システムはさらに少なくとも1つの別の環状ギャップを有していてよい。この別の環状ギャップ内には、それぞれ別の振動板のための別のボイスコイルが侵入し得る。
【0015】
第1の振動板は内側に位置する別のエッジを有していてもよい。この別のエッジは磁石システムに結合されており、これにより振動板の付加的なセンタリングが達成される。
【0016】
振動板を複数の部分から形成することもできる。このことには次のような利点がある。すなわち、これにより中央の範囲を別の、より軽量の材料を用いて形成することができるので、高い周波数における一層良好なダイナミック特性が達成される。
【0017】
これにより、かつ磁石システムの相応する構成により、当該スピーカは1ウェイスピーカシステムとしてだけではなく、2ウェイシステム、3ウェイシステムまたはマルチウェイシステムとしても形成され得る。
【0018】
当該スピーカのさらに別の有利な構成は、磁石システムが少なくとも1つの環状磁石と少なくとも1つのポールプレートとを有していて、該環状磁石と該ポールプレートとが少なくとも1つのエアギャップを形成していることにあってよい。
【0019】
さらに、磁石システムを複数の環状磁石と、1つの下側のポールプレートと、それぞれ磁石1つ当たり1つの上側のポールプレートとから形成することができる。この場合、該ポールプレートの間には、それぞれエアギャップが配置されている。磁石システムのこのような構成に基づき、極めて有効なマルチウェイシステムが可能となる。この場合、内側の環状ギャップはツィータを駆動するために設けられている。
【0020】
本発明によるスピーカでは特別なセンタリング部を不要にすることもできるが、しかし特別な事例、特に構成サイズに基づき付加的なセンタリング部が必要とされる場合には、やはりセンタリング部が有利になる。磁石システムの磁石はそれぞれ対応するボイスコイルによって環状に取り囲まれ得る。
【0021】
さらに、磁石システムのポールプレートが磁性材料から製造されていると好都合になり得る。なぜならば、これによりエアギャップの範囲に良好に規定された磁束線を有する高い磁束密度を発生させることができるからである。
【0022】
特別な構成では、1つの環状磁石が、大きい方のボイスコイルの内側で、かつ小さい方のボイスコイルの外側に位置するように磁石システムを形成することができる。この場合、後側のポールプレートを磁石ヨークとして形成することが好都合となる。これにより、前側のポールプレートと後側のポールプレートとにより、それぞれ環状磁石の内側と外側とにおいて狭いエアギャップが形成される。
【0023】
永久磁石の材料としては、種々様々なバリエーションが考えられる。しかし、ネオジム−鉄またはネオジム−鉄−ボロンまたは希土類−コバルト(たとえばSmCoまたはSmCo17)またはその他のハードフェライトが特に有利である。
【0024】
スピーカの構造に関して本発明者は、少なくとも1つの磁石が少なくともねじおよび/または接着剤および/または少なくとも1つのクランクエレメントによって振動板フレームに固定されることを提案する。この場合、これらの固定手段の組合せも提案される。
【0025】
振動板の構成に関して本発明者は、振動板がたとえば発泡材料から成っていてよく、しかも振動板には有利には片側または両側の遮断層が施与されることを提案する。発泡材料は、たとえばアルミニウムフォーム、マグネシウムフォーム、ポリスチロール−ハードフォーム、PVC、ポリオレフィン材料、ポリウレタン、ポリエステル、スチロポール(Styropor)またはハニカム構造を有するサンドイッチプレートであってよい。
【0026】
振動板または振動板の一部の構成の別の変化形は、振動板が、成形されたシートまたはサンドイッチ製品から成っていて、有利にはポリエステル、ポリイミド、ベクストレン(Bextrenen)、ポリカーボネート、アルミニウム、マグネシウム、ポリプロピレン、紙、繊維材料、ケブラ、炭素繊維、ガラス繊維、ノメクス(Nomex)または前に挙げたこれらの材料の混合製品から製造されることにあってよい。
【0027】
付加的に、少なくとも1つの振動板、有利には唯一つの振動板に、反転成形(invers geformt.)されたダストキャップ(ドーム、ざる底球面体または防塵用ざる底球面体)が配置されていてよい。
【0028】
前記少なくとも1つのエッジは、たとえばゴムまたは被覆されたフォーム材料、繊維材料または紙から製造され得る。
【0029】
振動板の中央の範囲には、上で述べた「ダストキャップ」を取り付けることができる。この場合、ダストキャップの背後には、たとえばばね鋼または繊維材料から成るセンタリング部が設けられていてよい。
【0030】
支持構造体またはフレームに関して本発明者は、フレームがたとえばプラスチックまたは金属材料から製作されることを提案する。この場合、フレームに開口を設け、これにより、裏側の空気容積、場合によって存在するライニングまたはハウジングに対する物理的な結合が生ぜしめられる。
【0031】
たとえば、フレームの裏側を平坦面として形成することができるので、スピーカの背後には組込みのための開口が必要とならない。もちろん、フレームの裏側をフラットな円錐台形として形成することも可能である。この場合、この円錐台形は有利には平坦面に対して最大20゜、有利には最大10゜の勾配を有している。
【0032】
振動板の保護のためには、さらに振動板の前方に、公知先行技術において一般に汎用されているような保護グリルが設けられていてよい。
【0033】
有利な構成における当該スピーカのサイズ割合に関して本発明者は、コンポーネントである振動板および磁石システムに関して、当該スピーカの最大の振動板の最大幅B対当該スピーカの最大構成奥行きTの割合B/Tが、3/1よりも大きく、有利には5/1よりも大きく、特に有利には10/1よりも大きいことを提案する。
【0034】
以下に、本発明の有利な実施例を図面につき詳しく説明する。
【0035】
図1: 1つの永久磁石を備えた1ウェイスピーカを示す断面図である;
図2: 1つの永久磁石とダストキャップとを備えた1ウェイスピーカを示す断面図である;
図3: 1つの永久磁石を備えた1ウェイスピーカの振動板形状付与の変化実施例を示す断面図である;
図4: 1つの永久磁石と金属ばねであるセンタリング部とを備えた1ウェイスピーカを示す断面図である;
図5: 1つの永久磁石と織布から成るセンタリング部とを備えた1ウェイスピーカを示す断面図である;
図6: 1つの永久磁石と中央のツィータとを備えた2ウェイスピーカを示す断面図である;
図7: 2つの永久磁石を備えた1ウェイスピーカを示す断面図である;
図8: 2つの永久磁石とダストキャップとを備えた1ウェイスピーカを示す断面図である;
図9: 3つの永久磁石と中央のツィータとを備えた2ウェイスピーカを示す断面図である;
図10:3つの永久磁石と軽度の円錐状のフレームとを備えた2ウェイスピーカを示す断面図である;
図11:5に示した実施例における磁石システムを拡大して示す図である;
図12:フレームを背後から見た図である;
図13:縁側のねじ穴を備えた振動板と中央のツィータとを前方から見た図である;
図14:縁側のねじ穴なしの振動板と中央のツィータとを前方から見た図である。
【0036】
図1には、単純な広帯域型の本発明により形成されたスピーカの断面図が示されている。このスピーカは唯一つの振動板2を備えており、この振動板2はフラットに形成されたかご形のフレーム1に張設されている。フレーム1の裏側は平坦に延びている。振動板2の外縁部32はエンボス状のエッジ3によってフレーム1に結合されている。振動板2はこの外縁部32によって外縁部平面30を規定している。すなわち、外縁部平面30は、いわば外縁部32を枠にして張設された平面である。フレーム1の表側には、磁石システム4が固定されている。この磁石システム4は環状に形成された永久磁石5から成っている。この永久磁石5は前側に同じく環状に形成されたポールプレート6を有していて、裏側にはヨーク13に移行する後側のポールプレート7を有している。後側のポールプレート7のヨーク13と前側のポールプレート6との間には、エアギャップ8が存在している。このエアギャップ8内には、範囲28で振動板2に結合されているボイスコイル9が侵入し得る。したがって、よく知られているように、電気的なパルスにより振動板2を励振させて、音響を発生させることができる。
【0037】
スピーカの表側を規定する音響伝播優先方向は、矢印33により示されている。さらに、矢印33の右側には振動板2の外径Dが示されており、さらに右側には対応するボイスコイル9の小さな直径dが示されている。本発明のこのような構成では、磁石システム4が振動板2の湾曲およびボイスコイル9の近傍取付けに基づいて著しく前方へ向かってずらされているので、エアギャップ8を形成する前側のポールプレート6およびヨーク13の有効範囲は振動板外縁部平面30よりも前方に位置している。永久磁石5は振動板外縁部平面30により交差される。これにより、スピーカの極めて薄い構造が可能となる。
【0038】
念のため付言しておくと、特により大きな直径を有するスピーカでは、永久磁石5または磁石システム4全体がそれどころか完全に振動板外縁部平面30よりも前方に位置し得るようになる。
【0039】
図2には、広帯域型の1ウェイスピーカの類似の構成が示されている。しかし、図2の実施例では、振動板2の中央の範囲が、より軽量の凹面状に形成された材料12によって代えられている。振動板2の中央の範囲を、より軽量の材料により代えることにより、次のような利点が得られる。すなわち、振動板の慣性質量がこれによって低減され、しかもスピーカの利用可能な周波数領域が、より高い周波数へ向かって拡張され得る。
【0040】
図3には、図1に示した実施例に類似した1ウェイシステムの別の変化形が示されている。この場合、図3には振動板構成の2つの変化形が上下に分割されて図示されている。振動板構成の上側の変化形には、フラットコーン形に形成された振動板2が示されている。この振動板2は外側のエッジ3からボイスコイル9の範囲にまで通じていて、その後に中央の範囲で軽度の凹面状の形状を有している。付加的に、振動板2はセンタリング部20を有しており、このセンタリング部20はこの場合、金属ばねの形に形成されている。図3の下側の部分には、振動板2の別の例示的な形状が示されている。この振動板2は縁側でまず十分に平らに延び、続いて上昇してボイスコイル9の範囲で最大高さとなり、そして中央の範囲で再び凹面状に形成されている。
【0041】
図4には、もう一度、図3と同じ振動板輪郭が描かれている。ただし、図4の実施例では、縁側に配置されたエッジ3が複数の波線を備えている。それに対して図3に示した実施例では、エッジ3のために1つの隆起部しか設けられていない。図4に図示されている振動板2のセンタリング部20は、たとえば織布材料から成っている。
【0042】
図5には、本発明によるスピーカのさらに別の構成が示されている。図5には、本発明による2ウェイスピーカの断面図が示されている。この場合、外側の振動板2は図2に示した構成に相当しているが、しかし中央範囲では磁石システム4に付加的なツィータ(Hochtoener)が組み込まれている。このためには、図1または図2に示した磁石システムが変更されて、後側のポールプレートが、中央に位置する第2のヨーク14を有している。この第2のヨーク14は前側のポールプレート6と相まって第2のエアギャップ15を形成している。この第2のエアギャップ15内には、第2のボイスコイル17が侵入するようになっている。この第2のボイルコイル17は薄い高音用の振動板18を駆動する。高音用の振動板18はこの場合、エッジ19を介して磁石システム4の前側のポールプレート6に固定されている。
【0043】
図6には、もう一度、図5に示した本発明による2ウェイスピーカの変化形が示されている。この場合、外側の振動板2は2つの形状バリエーションで上下に分割して示されており、両両形状バリエーションは図3に示した振動板形状に相当している。しかし、中央で磁石システムに配置されたツィータに基づき、内側に位置する別のエッジ21によって外側の振動板2の付加的なフレキシブルな取付けが行われている。この場合、このエッジ21の内側の部分は磁石システム4の前側のポールプレート6に固定されている。磁石システムの構成は既に図5に示した構成に相当している。
【0044】
図7には、1ウェイスピーカの本発明のさらに別の変化形が示されている。基本的に図7に示したスピーカの形状は図1に示したスピーカの構成に相当している。大きな相違は磁石システムにある。図7に示した構成では、唯一つの永久磁石5の代わりに、内側の永久磁石5も、別の外側の環状永久磁石22も設けられている。この場合、両永久磁石は前側のポールプレート6,23を有しており、これらのポールプレートの間には唯一つのエアギャップ8が形成される。このような構造では、前で示した磁石システムにおいて図示されていた後側のポールプレートを不要にすることが可能となる。帰路なしのこのような構成の利点は主として次の点に認められる。すなわち、このような構成は、磁石システムの構成高さを著しく低減させるか、または他方では構成高さは同じままで極めて大きなストロークを達成することを可能にする。
【0045】
図8には、図7に示した磁石システムと同じ2つの環状磁石を備えた磁石システムを有する1ウェイスピーカのさらに別の変化形が断面図で示されている。この場合、振動板2の構成は、中央の範囲に「ダストキャップ(Dust Cap)」が存在するように形成されている。このダストキャップは振動する振動板2の慣性質量を減少させる。
【0046】
図7および図8に示した磁石システムの構成に相応して、図9には付加的に内側に配置されたツィータを備えた改良形が示されている。この場合、このツィータのボイスコイルのためにはもう一度、前側のポールプレート26を備えた第3の永久磁石25が図示されており、中央に位置する前側のポールプレート26と中間のポールプレート23との間には、ツィータ24のボイスコイル17のためのエアギャップが形成される。
【0047】
前で示した図面とは異なり、図10に図示されているフレーム1は裏側が平坦ではなく、スピーカの音響優先方向とは反対の方向に膨出するように湾曲させられて形成されている。ただし、平坦面から20゜よりも大きくない最大角度α、有利には10゜よりも大きくない最大角度α、特に有利には5゜よりも大きくない最大角度αを有していることが望ましい、このような軽度の湾曲は、特別な組込み事情に基づいてスピーカの特に薄い構成が必要となる場合に有効になり得る。
【0048】
基本的に、図10に示したスピーカは図9に示した構成と比較可能であるが、しかし念のため付言しておくと、このような変化形は、前で示した全てのスピーカに対しても可能である。
【0049】
図11には、図6に示した磁石システムの拡大図が示されている。この磁石システムは環状に形成された永久磁石5を有している。裏側にはポールプレート7が設けられており、このポールプレート7は両側で第1のヨーク13と第2のヨーク14との手前に形成されている。永久磁石5の表側には、別のポールプレートが設けられており、このポールプレートは第1のヨークおよび第2のヨークと共に第1のエアギャップ8および内側に位置する第2のエアギャップ15を形成している。外側のエアギャップ8内には、ボイスコイル9が侵入しており、このボイスコイル9は外側の振動板2を駆動するために働く。それに対して、内側のエアギャップ15内には、ツィータ24のボイスコイル17が侵入している。ツィータ24は高音用の振動板18を備えており、この高音用の振動板18は外縁部に小さなエッジ19を有している。このエッジ19は前側のポールプレート6に結合されている。付加的に図11には、ボイスコイルのための電気的な接続端子31が図示されている。このような接続端子31は、当然ながら他の全てのスピーカシステムにおいても設けられているが、明瞭には図示されていない。図示の変化形では、有利には磁石システムの中央の範囲に減衰エレメント27が使用される。この減衰エレメント27は、たとえばフォーム(発泡体)または軟質ゴムから成っていてよい。
【0050】
図12には、例示的な本発明によるスピーカを後ろから見た図が示されている。図12には主としてフレーム1が示されており、このフレーム1は対称的に配置された後側の複数の開口10と4つのねじ穴11とを備えている。当然ながら、これらの開口の別の構成および輪郭も本発明の範囲内にある。特に念のため付言しておくと、本発明によるスピーカは必ずしも円形の外側形状を有しなければならないわけでなく、楕円形、四角形またはその他の自体公知の輪郭も可能である。
【0051】
図13および図14には、本発明による2ウェイスピーカの平面図が示されている。この場合、図面を見易くするために、オプショナルに存在する保護グリルは図示されていない。図13に示した構成は付加的にスピーカの固定のための4つのねじ穴11を有しており、図14には、ねじ穴なしのフレーム1の構成が図示されている。
【0052】
さらに念のため付言しておくと、本発明によるスピーカは、ばね−質量系もしくはダイナミックスピーカの原理により働く。すなわち、本発明によるスピーカは永久磁石のエアギャップ内のボイスコイルを有していて、汎用のシステムに比べてたいてい著しく大きなボイスコイルを有しており、これにより磁石システムをボイスコイルの内側に位置決めすることを可能にする。
【0053】
このように従来よりも大きなボイスコイルには、振動板がさらに外側の直径部分で駆動されるという別の利点がある。これにより、振動板の固有振動特性は著しく安定化されるか、もしくは減じられ、これにより振動板は従来よりも著しくフラットで、軽量でかつ薄く形成され得る。ボイスコイルのストロークは、たとえば要求および大きさに応じて0.5〜20mm+/−であり、直径はこの場合、約1mmを超えた巻き体高さで10〜100mmである。
【0054】
付加的なツィータを備えたスピーカの例示的な構成では、コイルを備えた外側の振動板のためのエアギャップが0.1〜3mmに、そしてツィータのためのコイルのエアギャップが相応して、より大きく、0.2〜4mmに設定され得る。これにより、両システムの効率を互いに適合させることができる。ツィータのためのボイスコイルは有利には次のような寸法を有していてよい:6〜50mmの直径、0.1mm〜10mm+/−よりも上の高さおよび0.1〜5mm+/−のストローク。
【0055】
補足的に付言しておくと、使用されるボイスコイルは1つまたは複数のコイル層を持って、有利には2層に形成されていて、かつ支持体付きでも支持体なしでも形成されていてよい。
【0056】
もちろん、本発明の上で挙げた特徴はそれぞれ記載の組合せでのみ使用可能であるのではなく、本発明の枠から逸脱することなしに別の組合せまたは単独使用の形でも使用可能となる。
【0057】
すなわち、全体的には、本発明により、特に単純でしかも極めて薄い構造によりすぐれている、極端なフラット構造を有するスピーカシステムが提案される。有利であると立証されている効果的な可動コイルシステムの使用に基づき、スピーカの極めて高い効率および大きな音響品質も達成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】1つの永久磁石を備えた1ウェイスピーカを示す断面図である。
【図2】1つの永久磁石とダストキャップとを備えた1ウェイスピーカを示す断面図である。
【図3】1つの永久磁石を備えた1ウェイスピーカの振動板形状付与の変化実施例を示す断面図である。
【図4】1つの永久磁石と金属ばねであるセンタリング部とを備えた1ウェイスピーカを示す断面図である。
【図5】1つの永久磁石と織布から成るセンタリング部とを備えた1ウェイスピーカを示す断面図である。
【図6】1つの永久磁石と中央のツィータとを備えた2ウェイスピーカを示す断面図である。
【図7】2つの永久磁石を備えた1ウェイスピーカを示す断面図である。
【図8】2つの永久磁石とダストキャップとを備えた1ウェイスピーカを示す断面図である。
【図9】3つの永久磁石と中央のツィータとを備えた2ウェイスピーカを示す断面図である。
【図10】3つの永久磁石と軽度の円錐状のフレームとを備えた2ウェイスピーカを示す断面図である。
【図11】図5に示した実施例における磁石システムを拡大して示す図である。
【図12】フレームを背後から見た図である。
【図13】縁側のねじ穴を備えた振動板と中央のツィータとを前方から見た図である。
【図14】縁側のねじ穴なしの振動板と中央のツィータとを前方から見た図である。
【符号の説明】
【0059】
1 フレーム
2 振動板
3 エッジ
4 磁石システム
5 永久磁石
6 前側のポールプレート
7 ヨークを備えた後側のポールプレート
8 エアギャップ
9 ボイスコイル
10 開口
11 ねじ穴
12 ダストキャップ
13 第1のヨーク
14 第2のヨーク
15 第2のエアギャップ
16 第2の振動板
17 第2のボイスコイル
18 高音用の振動板
19 ツィータ用のエッジ
20 センタリング部
21 外側の振動板の第2のエッジ
22 第2の永久磁石
23 第2の前側のポールプレート
24 ツィータ
25 第3の永久磁石
26 第3の前側のポールプレート
27 減衰エレメント
28 第1のボイスコイルの固定範囲
29 保護グリル
30 振動板外縁部平面
31 電気的な接続端子
32 振動板外縁部
33 音響伝播優先方向
D 外側の振動板の外径
d 第1のボイスコイルの直径
T 振動板および磁石システムの構成深さ
α 平坦面に対するフレームの円錐頂角

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動電型の音響変換器として形成されているスピーカであって、当該スピーカに少なくとも:
1.1.第1の磁石(5)が設けられており、
1.2.振動板外縁部平面(30)を規定する振動板外縁部(32)を備えた第1の振動板(2)が設けられており、
1.3.該第1の振動板(2)をフレキシブルに支承するための、第1の振動板(2)の周縁部に沿って延びる第1のエッジ(3)が設けられており、
1.4.第1の振動板(2)に間接的または直接的に固定されている第1のボイスコイル(9)が設けられており、
1.5.少なくとも1つの第1の磁石(5)と少なくとも1つの第1の環状ギャップとを備えた磁石システム(4)が設けられており、前記第1の環状ギャップ内に第1のボイスコイル(9)が侵入しており、
1.6.第1の磁石システム(4)と第1の振動板(2)とを収容するための支持構造体(フレーム)(1)が設けられており、該支持構造体に第1の振動板が第1のエッジを介して結合されており、さらに該支持構造体が、振動板に向けられた表側と、振動板とは逆の方向に向けられた裏側とを有している
形式のものにおいて、
1.7.第1の振動板(2)が、単一部分から一体にかつ少なくとも部分的に前方へ向かって音響優先方向(33)の方向へ隆起されて形成されていて、湾曲を有しており、第1の振動板(2)の、第1のボイスコイル(9)が固定されている範囲(28)が、振動板外縁部平面(30)よりも前方に配置されており、
1.8.第1の振動板(2)が、該第1の振動板(2)を運動させる第1のボイスコイルの直径(d)よりも大きな直径(D)を有しており、
1.9.第1の環状ギャップ(8)が、振動板(2)の方向に狭められた平行な範囲を有している、
ことを特徴とするスピーカ。
【請求項2】
磁石システム(4)が振動板外縁部平面(30)に交差している、請求項1記載のスピーカ。
【請求項3】
磁石システム(4)が振動板外縁部平面(30)よりも前方に配置されている、請求項1記載のスピーカ。
【請求項4】
第1の振動板(2)の内側に少なくとも1つの別の振動板(18)が配置されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項5】
磁石システム(4)が少なくとも1つの別の環状ギャップ(15)を有しており、該別の環状ギャップ(15)内にそれぞれ別の振動板(18)のための別のボイスコイル(17)が侵入し得るようになっており、しかも有利には前記別の環状ギャップ(15)が振動板の方向に、狭められた平行な範囲を有している、請求項1から4までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項6】
第1の振動板(2)が、内側に位置する別のエッジ(21)を有しており、該エッジ(21)を介して第1の振動板(2)が磁石システム(4)に結合されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項7】
磁石システム(4)が少なくとも1つの環状磁石(5)と少なくとも1つのポールプレート(6)とを有しており、該環状磁石(5)と該ポールプレート(6)とが前記少なくとも1つのエアギャップ(8)を形成している、請求項1から6までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項8】
磁石システムが複数の環状磁石(5,22,25)と、1つの後側のポールプレート(7)と、それぞれ磁石1つ当たり1つの前側のポールプレート(6,23,26)とを有しており、該ポールプレートの間にそれぞれエアギャップ(8,15)が配置されている、請求項1から7までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項9】
少なくとも1つの振動板(2)にセンタリング部が取り付けられている、請求項1から8までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項10】
前記磁石(5,22,25)が、それぞれ対応するボイスコイル(9,17)によって環状に取り囲まれている、請求項1から9までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項11】
磁石システム(4)が、磁性材料から成るポールプレート(6,7,23,26)を有している、請求項1から10までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項12】
少なくとも1つの環状磁石(22)が、大きい方のボイスコイル(9)の内側で、かつ小さい方のボイスコイル(17)の外側に配置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項13】
1つの環状磁石(5)が少なくとも2つのポールプレート(6,7)を有しており、該ポールプレートのうち後側のポールプレート(7)が、前記環状磁石を環状に取り囲んでいて、前側のポールプレート(6)と共に外側のエアギャップ(8)および内側のエアギャップ(15)を形成している、請求項1から12までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項14】
少なくとも1つの磁石が、ネオジム−鉄またはネオジム−鉄−ボロンまたは希土類−コバルト(SmCoまたはSmCo17)またはハードフェライトから製造されている、請求項1から13までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項15】
少なくとも1つの磁石が少なくとも、少なくとも1つのねじおよび/または接着剤および/または少なくとも1つのクランクエレメント(スナップイン、クリップ結合)によって振動板フレームに固定されている、請求項1から14までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項16】
少なくとも1つの振動板が発泡材料から成っていて、有利には片側または両側の遮断層を備えており、有利にはアルミニウムフォーム、マグネシウムフォーム、ポリスチロール−ハードフォーム、PVC、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエステル、スチロポールまたはハニカム構造を有するサンドイッチプレートから成っている、請求項1から15までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項17】
少なくとも1つの振動板(2)が、特殊に成形されたシートまたはサンドイッチ製品、有利にはポリエステル、ポリイミド、ベクストレン、ポリカーボネート、アルミニウム、マグネシウム、ポリプロピレン、紙、繊維材料、ケブラ、炭素繊維、ガラス繊維、ノメクスまたはこれらの材料の混合製品から成っている、請求項1から16までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項18】
振動板(2)に、反転成形されたダストキャップ(ドーム、ざる底球面体または防塵用ざる底球面体)(12)が配置されている、請求項1から17までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項19】
少なくとも1つのエッジ(3,19,21)が、ゴムまたは被覆されたフォーム材料、繊維材料または紙から製造されている、請求項1から18までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項20】
フレーム(1)がプラスチックまたは金属材料から製造されている、請求項1から19までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項21】
フレーム(1)が、裏側の空気容量、ライニングまたはハウジングへの物理的な結合のための開口(10)を有している、請求項1から20までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項22】
フレーム(1)の裏側が平坦に形成されている、請求項1から21までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項23】
フレーム(1)の裏側が、有利には平坦面に対して最大20゜、有利には最大10゜の勾配を有する円錐台形として形成されている、請求項1から22までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項24】
振動板の前方に保護グリル(29)が設けられている、請求項1から23までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項25】
コンポーネントである振動板および磁石システムに関して、当該スピーカの外側の振動板(2)の最大幅Bまたは最大直径D対当該スピーカの最大構成奥行きTの割合B/TまたはD/Tが、3/1よりも大きく、有利には5/1よりも大きく、特に有利には10/1よりも大きい、請求項1から24までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項26】
少なくとも1つの前側のポールプレート(6,23,26)が、振動板外縁部平面(30)よりも完全に前方に配置されている、請求項1から25までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項27】
少なくとも1つの永久磁石(5,22,25)が、振動板外縁部平面(30)よりも前方に配置されている、請求項1から26までのいずれか1項記載のスピーカ。
【請求項28】
磁石システム(4)が後側のポールプレートを有していない、請求項1から27までのいずれか1項記載のスピーカ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2006−513664(P2006−513664A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−567295(P2004−567295)
【出願日】平成15年11月19日(2003.11.19)
【国際出願番号】PCT/EP2003/012940
【国際公開番号】WO2004/068898
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(505280093)アイエスティー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング イノヴェイションズ サービス チーム (1)
【Fターム(参考)】