説明

スフィンゴシン−1−リン酸(S1P)受容体アゴニスト及び/又はアンタゴニスト生物活性を有するヘテロ芳香族化合物

【課題】S1P3受容体においてアンタゴニスト活性を有する新規な化合物の提供。
【解決手段】式I (式中、Xは、CR3及びNからなる群より選ばれ; Yは、CR3及びNからなる群より選ばれ; Zは、CR3及びNからなる群より選ばれ; X、Y及びZの少なくとも一つは、Nであり; Wは、NR3又はOであり; Vは、オキソであるか又は二つのH原子を表し; 但し、Vが二つのH原子である場合、zは0である; R1は、アリール基であり; R2は、アリール基であり; R3は、H及びアルキル及び低級アルキルからなる群より選ばれ; R4は、H及びアルキルからなる群より選ばれ; 前記R3又はR4の2つが一緒になって炭素原子3〜6個を有する環状アルキル環を形成してもよく; aは、0又は1〜6の整数であり; bは、0又は1であり; cは、0又は1〜6の整数であり; dは、0又は1であり; eは、0又は1であり; xは、1であり; yは、0又は1〜3の整数であり; zは、0又は1〜3の整数であり; 但し、dが0である場合、eは1であり、eが0である場合、dは1であり、yが0である場合、zは1であり、zが0である場合、yは1である)によって表される化合物を用いる。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真菌感染症、アレルギー性疾患、免疫不全症等の治療用薬剤として有効である、スフィンゴシンの誘導体及び/又は類縁体及びこのような誘導体及び/又は類似体を含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
スフィンゴシンは、Y1が水素である以下に記載する一般式に示される化学構造を有する化合物である。成分としてスフィンゴシンを有する種々のスフィンゴリピドは、神経系の細胞の細胞膜の表面上に含む生体内に広範囲に分布されていることが知られている。
【0003】
【化1】

【0004】
スフィンゴリピドは、生体に重要な役割を有する脂質の一つである。リピドーシスと呼ばれる疾患は、体内に特定のスフィンゴリピドの蓄積によって引き起こされる。細胞膜上に存在するスフィンゴリピドは、例えば、細胞増殖を調節するために機能し; 細胞の発育と分化に関与し; 神経において機能し; 細胞の感染や悪性腫瘍に関係している。スフィンゴリピドの生理的役割の多くは、今後の課題である。最近、セラミド、スフィンゴシン誘導体が、細胞信号伝達の機序に重要な役割を有する可能性が示され、アポトーシスと細胞周期に関する作用についての研究が報告された。
スフィンゴシン-1-リン酸は、新たに又は(動物細胞における)スフィンゴミエリンサイクルの一部として合成されるセラミドから誘導される重要な細胞内代謝物である。これは、昆虫、酵母及び植物においても見い出された。
【0005】
酵素のセラミダーゼは、セラミドに作用して、スフィンゴシンを放出し、これが、スフィンゴシンキナーゼのサイトゾルや小胞体に遍在する酵素によってリン酸化されて、スフィンゴシン-1-リン酸を形成する。スフィンゴシンホスファターゼの作用によって逆反応が起こることになり、酵素が協力して作用して、代謝産物の細胞濃度を制御し、この濃度は、常に低いものである。血漿中のこのような濃度は0.2〜0.9μMに達することができ、代謝産物は、リポタンパク質、特にHDLに関連して見い出される。また、スフィンゴシン-1-リン酸の形成がスフィンゴイド塩基の異化作用において重要な段階であることは留意すべきである。
【0006】
その前駆物質のように、スフィンゴシン-1-リン酸は、セラミドやスフィンゴシンとは非常に異なる機能によって細胞内と細胞間の双方でおそらく独自に作動させる強力なメッセンジャ分子である。これらの種々のスフィンゴリピド代謝産物間の平衡は、健康状態にとって重要であり得る。例えば、細胞内で、スフィンゴシン-1-リン酸は、それが阻止している細胞死(アポトーシス)と対照的に細胞分裂(有糸分裂)を促進させる。細胞内では、また、種々の細胞外刺激に応答してカルシウム動員や細胞増殖を調節するように機能する。現在の意見は、細胞内のスフィンゴシン-1-リン酸とセラミド及び/又はスフィンゴシンレベル間の平衡がこれらの生存能力に重要であることを提唱すると思われる。ある構造類似性を有する、リゾリン脂質、特にリゾホスファチジン酸と同じように、スフィンゴシン-1-リン酸は、細胞表面上の五つの特定のGタンパク質結合受容体との相互作用によって多くの細胞外作用を与える。これらは、新たな血管の成長、血管成熟、心臓発達及び免疫のために、また、特定部位の細胞運動のために重要である。
【0007】
スフィンゴシン-1リン酸は、異化作用に関与する酵素が欠けているヒト血小板において比較的高濃度で保存され、成長因子、サイトカイン、受容体アゴニスト、抗原のような生理的刺激の活性化の際に血流に放出される。また、血小板凝集や血栓症に重要な役割を有する場合があり、心臓血管疾患を悪化させる可能性がある。一方では、高密度リポタンパク質(HDL)の比較的高濃度の代謝産物は、アテローム発生に有益な影響を有する場合がる。例えば、スフィンゴシン-1-リン酸が、スフィンゴシルホスホリルコリンやリゾスルファチドのような他のリゾ脂質と共に、血管内皮によって強力な抗アテローム生成シグナル伝達分子一酸化窒素の産生を刺激することによりHDLの有益な臨床作用に関与することが最近提唱されている。更に、リゾホスファチジン酸のように、ある種の癌のマーカーであり、細胞分裂又は増殖の役割が癌の発生に影響し得ることが証明されている。これらは、現在、医学研究者の間で大きな関心を引きつけているトピックスであり、スフィンゴシン-1-リン酸代謝の治療の関与の可能性は、活発に研究されている。
真菌や植物は、スフィンゴリピドを有し、これらの生物体に含有される主要なスフィンゴシンは、下記式を有する。これらの脂質が真菌や植物の細胞増殖に重要な役割を有することが知られているが、役割の詳細は今後の課題である。
【0008】
【化2】

【0009】
最近、スフィンゴリピド及びこれらの関連化合物の誘導体が代謝経路の阻害又は刺激によって種々の生物活性を示すことが知られた。これらの化合物としては、プロテインキナーゼC、アポトーシスのインデューサ、免疫抑制化合物、抗真菌性化合物等の阻害剤が挙げられる。これらの生物活性を有する物質は、種々の疾病に有効な化合物であることが予想される。
スフィンゴシン誘導体は、種々の特許において調製されている。例えば、米国特許第4,952,683号、同第5,110,987号、同第6,235,912B1号、同第6,239,297B1号を参照のこと。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、スフィンゴリピドの機能を調節できるスフィンゴシンの誘導体又は類似体、及び前記誘導体又は類似体を含む医薬組成物を提供する。
これらの化合物は、化合物がスフィンゴシン-1-リン酸受容体アゴニスト生物活性を有する式Iによって表される:
【0011】
【化3】

【0012】
(式中、Xは、CR3及びNからなる群より選ばれ;
Yは、CR3及びNからなる群より選ばれ;
Zは、CR3及びNからなる群より選ばれ;
X、Y及びZの少なくとも一つは、Nであり;
Wは、NR3又はOであり;
Vは、オキソであるか又は二つのH原子を表し;
但し、Vが二つのH原子である場合、zは0である;
R1は、アリール基であり、好ましくは、フェニル及びその置換誘導体からなる群より選ばれ;
R2は、アリール基であり、好ましくは、フェニル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピラニル及びその置換誘導体からなる群より選ばれ;
R3は、好ましくは、H及びアルキル及び低級アルキルからなる群より選ばれるヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基であり、R3は、好ましくは、H及び低級アルキル、例えば、C1〜C6アルキルからなる群より選ばれ;
R4は、好ましくは、H及びアルキルからなる群より選ばれるヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基であり、R4は、好ましくは、H及び低級アルキル、例えば、C1〜C6アルキルからなる群より選ばれ;
前記R3又はR4の2つが一緒になって炭素原子3〜6個を有する環状アルキル環を形成してもよく;
aは、0又は1〜6の整数、例えば、0又は1〜3の整数であり;
bは、0又は1であり;
cは、0又は1〜6の整数、例えば、0又は1〜5の整数であり;
dは、0又は1であり;
eは、0又は1であり;
xは、1であり;
yは、0又は1〜2の整数であり;
zは、0又は1〜2の整数であり;
但し、dが0である場合、eは1であり、eが0である場合、dは1であり、yが0である場合、zは1であり、zが0である場合、yは1である)。
式Iの化合物の個々の例としては、以下の化合物が挙げられる
【0013】
【化4】

【0014】
これらの化合物は、以下合成スキームによって示されるように合成できる:
本特許出願全体に用いられる一般合成スキームにおいてR、R1、R2等として示される種々の置換基が、上記式I中でR、R1、R2等が表す置換基と異なる置換基を表してもよいことは留意される。しかしながら、式Iにおける置換基の定義が本発明の範囲を定義する際に支配することは、請求の範囲に記載された本発明の定義のためのものであり、一般合成スキームの置換基が請求の範囲に記載された化合物を製造することを示すためであることは、当業者に明らかである
【0015】
【化5】

【0016】
一般に、ジフェニルエチル-1,2-ジオン(例えば、ベンジル)をエタノール中でメチルオキサルアミドラゾネートで処理して、メチル5,6-ジフェニル-1,3,4-トリアジン-2-カルボキシレートを得る(ジオンが不斉である場合には幾何異性体の混合物として)。これらのトリアジンとピロリジンエナミン化合物とのディールス-アルダー反応を行い、5,6-ジフェニルピリジン-2-カルボキシレート誘導体を得ることができる。これらの化合物を水素化ジイソブチルアルミニウムで対応するアルデヒド誘導体に還元することができ、次いで、多くの同族体及び誘導体に変換できる。例えば、アルデヒドを、シアノ水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤の存在下に第一アミンと反応させることによって第二アミンに変換できる。或はまた、アルデヒドをアルコールに還元し、弱塩基の存在下にハロゲン化アルキルで処理して、アルキルエーテルを得ることができる。これらの化合物を用いて、これらの多くが以下の個々の実施例の項に記載されている、他の多くの同族体を調製できることを当業者は認識するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0017】
特にことわらない限り、化合物について述べることは、示された構造又は化学名の化学物質の、医薬的に許容され得る塩、プロドラッグ、互変異性体、別の固体形態、非共有結合複合体、又はこれらの組み合わせを含むように広く解釈すべきである。
医薬的に許容され得る塩は、動物又はヒトに投与するのに適する親化合物のいかなる塩でもよい。医薬的に許容され得る塩は、また、いずれが、酸、他の塩、又は酸又は塩に変換されるプロドラッグの投与の結果として生体内で形成できるいかなる塩をも意味する。塩は、一つ以上の対応する対イオンと関連している化合物、例えば、共役酸又は共役塩基の一つ以上のイオンの形を含む。塩は、一つ以上の脱プロトン化酸性基(例えば、カルボン酸)、一つ以上のプロトン化塩基性基(例えば、アミン)又はこれらの双方(例えば、双性イオン)を形成できるか又は組み込むことができる。
【0018】
プロドラッグは、投与の後に治療的に活性な化合物に変換される化合物である。例えば、変換は、エステル基又はある他の生物学的に不安定な基の加水分解により起こることになる。プロドラッグの調製は、当該技術において周知である。例えば、Richard B. Silverman, Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action, 2d Ed., Elsevier Academic Press: Amsterdam, 2004, pp. 496-557の一章である"Prodrug and Drug Delivery Systems,"には、更に対象物についての詳細が示されている。有効なプロドラッグの一例は、ホスホネートエステル又はアミド官能基を有する化合物、例えば、モノアルキルホスホネート、ジアルキルホスホネート、モノアリールホスホネート、ジアリールホスホネート、モノホスホルアミデート、ビスホスホルアミデート等である。以下に示される構造は、典型例である。(Mark D. Erion, et al. PNAS 2005, 102, 7970-7975; Mark D. Erion, et al. J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 5154-5163; Didier Saboulard, et al. Mol. Pharmacol. 1999, 56, 693-704; Jeffrey P. Krise, et al. Adv. Drug Deliver, Rev. 1996, 19, 287-310; Halina T. Serafinowska, et al. J. Med. Chem. 1995, 38, 1372-1379; Christopher McGuigan, et al. J. Med. Chem. 1993, 36, 1048-1052を参照のこと。)
【0019】
【化6】

【0020】
互変異性体は、相互に急速な平衡状態にある異性体である。例えば、互変異性体は、プロトン、水素原子、又は水素化物イオンの移動によって関係できる。
立体化学が明確に示されない限り、構造は、あらゆる可能な立体異性体を、いずれも純粋か又はあらゆる可能な混合物で含むことを意図する。
別の固形物は、本明細書に記載される手順を実施することから得ることができるものと異なる固体形態である。例えば、別の固体形態は、多形、異なる種類のアモルファス固体形態、ガラス等であり得る。非共有結合複合体は、化合物と追加の化学種間の共有結合形成相互作用を含まない化合物と一つ以上の追加の化学種間に形成できる複合体である。これらには、化合物と追加の化学種間に特定の割合があってもなくてもよい。例としては、溶媒和物、水和物、電荷移動錯体等が挙げられる。
【0021】
本発明の新規な化合物において、R3及びR4は、水素、炭素1〜12個を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、炭素3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素2〜6個と二重結合1又は2個を有するアルケニル基、炭素2〜6個と三重結合1又は2個を有するアルキニル基、アリール基; 好ましくは、炭素原子6〜14個を有する炭素環式アリール基又は炭素原子2〜14個と窒素、酸素及びイオウからなる群より選ばれるヘテロ原子1〜3個を有する複素環式アリール基、ハロ基、例えば、フルオロ基又はクロロ基、C1〜C12ハロアルキル基、例えば、トリフルオロメチル基、ヒドロキシル基、C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルカルボニル基、ホルミル基、オキシカルボニル基、カルボキシ基、C1〜C12アルキルカルボキシレート基、C1〜C12アルキルアミド基、アミノカルボニル基、アミノ基、シアノ基、ジアゾ基、ニトロ基、チオ基、スルホキシル基又はスルホニル基からなる群より独立して選ばれてもよい。
【0022】
R1及びR2は、ベンゼン、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、トリアジン、チオフェン、フラン、チアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、イソオキサゾール、ナフタレン、キノリン、テトラリン、クロマン、チオクロマン、テトラヒドロキノリン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、クロメン、チオクロメン、ジヒドロキノリン、インダン、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、インデン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、クマリン、クマリノンを含むがこれらに限定されない、いかなる炭素環式アリール基又は複素環式アリール基であってもよいアリール基である。このようなアリール基は、いかなる位置にも上記部分に結合できる。このようなアリール基は、それ自体、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ハロ基、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、アルキルカルボニル基、ホルミル基、オキシカルボニル基、カルボキシル基、アルキルカルボキシレート基、アルキルアミド基、アミノカルボニル基、アミノ基、シアノ基、ジアゾ基、ニトロ基、チオ基、スルホキシル基又はスルホニル基を含むがこれらに限定されない、いかなる一般有機官能基で置換されてもよい。
【0023】
好ましくは、炭素環式アリール基は、炭素原子6〜14個、例えば、炭素原子6〜10個を含む。好ましくは、複素環式アリール基は、炭素原子2〜14個と窒素、酸素及びイオウからからなる群より選ばれるヘテロ原子を一つ以上、例えば、1〜3個含む。
本発明の一態様において、eが0である化合物は、ホスホン酸又はホスホン酸エステル基で終わる側鎖を有する。
好ましくは、R1は、フェニル及びその置換誘導体からなる群より選ばれる。
好ましくは、R2は、フェニル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピラニル及びこれらの置換誘導体からなる群より選ばれる。
好ましくは、R3及びR4は、H又は低級アルキルである。
好ましくは、aは0又は1〜3の整数であり、cは0又は1〜5の整数である。
【0024】
これらの化合物において、R1は、好ましくは、一般式によって表される
【0025】
【化7】

【0026】
(式中、R5は、H、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルオキシ、ハロ、例えば、クロロ、及び低級アルキルチオからなる群より選ばれる)。
前記ホスホン酸終端化合物において、好ましくは、R2は、フラニル、チエニル、ピリジル及びピラニルからなる群より選ばれるか又は、R2は、一般式によって表される
【0027】
【化8】

【0028】
(式中、R5は、H、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルオキシ、ハロ、例えば、クロロ、及び低級アルキルチオからなる群より選ばれる)。
【0029】
これらのホスホン酸終端化合物において、好ましくは、R3はHであり、
更にまた、前記化合物において、好ましくは、cは、1、2又は3であり、aは1である。
最後に、前記ホスホン酸終端化合物、最も好ましくは、ZはNであり、X及びYはCR3であり、WはNR3であり、R2はフェニルであり、R5はH及びメチルからなる群より選ばれ、R2はピリジルであり、R5はエチルである。
本発明の他の態様において、dは0であるので、化合物は、炭素-酸素基、例えば、カルボン酸、そのエステル、エーテル、アルコール、又はアルキルカルボキシ基で終わる側鎖を有する。
これらの炭素-酸素終端化合物において、R1は、一般式によって表されてもよい
【0030】
【化9】

【0031】
(式中、R5は、H、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルオキシ、ハロ、例えば、クロロ、及び低級アルキルチオからなる群より選ばれる)。
更に、R2は、下記一般式によって表される化合物であってもよく、又はR2は、フラニル、チエニル、ピリジル及びピラニルからなる群より選ばれる。
【0032】
【化10】

【0033】
(式中、R5は、H、低級アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルオキシ、ハロ、例えば、クロロ、及び低級アルキルチオからなる群より選ばれる)。
このような化合物において、好ましくは、R3はHであり、好ましくは、aは1である。
前記化合物において、好ましくは、xは1であり、zは0であり、R4はH、メチル及びエチルからなる群より選ばれる。
【0034】
最後に、本発明の炭素-酸素化合物において、好ましくは、ZはNであり、X及びYはCR3であり、R2はピリジルであり、R4はメチル及びエチルからなる群より選ばれ、R5は、H、メチル、エチル、プロピル及びトリフルオロメチルからなる群より選ばれるか、又は
X、Y及びZは、Nであり、R4はメチル及びエチルからなる群より選ばれ、R5は、H、メチル、エチル、プロピル及びトリフルオロメチルからなる群より選ばれる、か又は
X及びZはNであり、YはCR3である。
【0035】
特にことわらない限り、本明細書全体に用いられる以下の用語は以下の意味を有する:
“Me”は、メチルを意味する。
“Et”は、エチルを意味する。
“tBu”は、t-ブチルを意味する。
“iPr”は、i-プロピルを意味する。
“Ph”は、フェニルを意味する。
“医薬的に許容され得る塩”は、生物学的効果と遊離塩基の特性を保持し且つ無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸等と反応することによって得られる塩を意味する。
【0036】
“アルキル”は、直鎖、分枝鎖又は環状の脂肪族飽和炭化水素を意味する。好ましくは、アルキル基は、炭素1〜12個を有する。好ましくは炭素1〜7個、最も好ましくは炭素1〜4個の低級アルキルである。典型的なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三ブチル、ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。アルキル基は、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、= O、= S、NO2、ハロゲン、ジメチルアミノ、及びSHからなる群より選ばれる一つ以上の置換基で置換されてもよい。
“アルケニル”は、少なくとも一つの炭素--炭素二重結合を含有する直鎖、分枝鎖又は、環状の不飽和炭化水素基を意味する。好ましくは、アルケニル基は、炭素2〜12個を有する。好ましくは炭素2〜7個、最も好ましくは炭素2〜4個の低級アルケニルである。アルケニル基は、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、O、S、NO2、ハロゲン、ジメチルアミノ、及びSHからなる群より選ばれる一つ以上の置換基で置換されていてもよい。
【0037】
“アルキニル”は、少なくとも一つの炭素--炭素三重結合を含有する直鎖、分枝鎖又は環状の不飽和炭化水素を意味する。好ましくは、アルキニル基は、炭素2〜12個を有する。好ましくは炭素2〜7個、最も好ましくは炭素1〜4個の低級アルキニルである。アルキニル基は、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、O、S、NO2、ハロゲン、ジメチルアミノ、及びSHをからなる群より選ばれる一つ以上の置換基で置換されていてもよい。
“アルコキシル”は、“O-アルキル基”を意味する。
【0038】
“アリール”は、共役π電子系を有する少なくとも一つの環を有する芳香族基を意味し、炭素環式アリール、複素環式アリール、ビアリール基が挙げられる。アリール基は、ハロゲン、トリハロメチル、ヒドロキシル、SH、OH、NO2、アミン、チオエーテル、シアノ、アルコキシ、アルキル、及びアミノをからなる群より選ばれる一つ以上の置換基で置換されていてもよい。
“アルカリール”は、アリール基に共有結合で結合されているアルキルを意味する。好ましくは、アルキルは、低級アルキルである。
“炭素環式アリール”は、環原子が炭素であるアリール基を意味する。
“複素環式アリール”は、環原子としてヘテロ原子1〜3個を有するアリール基を意味し、環原子の残りは炭素である。ヘテロ原子は、酸素、イオウ及び窒素を含む。
“ヒドロカルビル”は、炭素原子と水素原子だけを有する炭化水素基を意味する。ヒドロカルビル基は、好ましくは炭素原子1〜20個、好ましくは炭素原子1〜12個、最も好ましくは炭素原子1〜7個を有する。
【0039】
“置換ヒドロカルビル”は、一つ以上であるが全部でない水素原子及び/又は炭素原子がハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、イオウ原子又はリン原子又はハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、イオウ原子又はリン原子を含む基、例えば、フルオロ、クロロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、リン酸塩、チオール等により置き換えられているヒドロカルビル基を意味する。
“アミド”は、--C(O)--NH--R'(ここで、R'は、アルキル、アリール、アルキルアリール又は水素である)を意味する。
“チオアミド”は、--C(S)--NH--R'(ここで、R'は、アルキル、アリール、アルキルアリール又は水素である)を意味する。
“アミン”は、--N(R")R'"(ここで、R"及びR'"は、独立して、アルキル、アリール、及びアルキルアリールからなる群より選ばれる)を意味する。
【0040】
"チオエーテル”は、--S--R"(ここで、R"は、アルキル、アリール又はアルキルアリールである)を意味する。
“スルホニル”は、--S(O)2 --R""(ここで、R""は、アリール、C(CN)=C-アリール、CH2 CN、アルキルアリール、スルホンアミド、NH-アルキル、NH-アルキルアリール、又はNH-アリールである)を意味する。
【0041】
個々の実施例
本発明の個々の化合物及びスフィンゴシン-1-リン酸受容体におけるこれらの活性を、以下の表Iに示す。
化合物について、ヒトS1P3受容体を安定して発現するT24細胞中でヒトS1P3受容体の活性化を活性化するか又は遮断する能力を評価した。10,000細胞/ウェルを、使用の1日前に384-ウェルポリ-D-リシン被覆プレートに塗布した。S1P3受容体発現細胞系の増殖培地は、10%木炭処理ウシ胎児血清(FBS)、1%抗生物質-抗真菌剤及び400mμg/mlのゲネチシンで補足されたマッコイ5A培地とした。実験の日に、細胞を、20mM HEPES(HBSS/Hepes緩衝液)で補足されたハンクス液で二回洗浄した。次いで、細胞を、1.25mM Probenecidを有するHBSS/Hepes緩衝液に希釈した2μM Fluo-4で色素充填し、37oCで40分間インキューベートした。プレートをFLIPRに入れる前に4回細胞プレートを洗浄することによって細胞外色素を除去した(Fluorometric Imaging Plate Reader, Molecular Devices)。リガンドをHBSS/Hepes緩衝液に希釈し、384-ウェルマイクロプレートにおいて調製した。正の対照、スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)を、4mg/mlの脂肪酸を含まないウシ血清アルブミンを有するHBSS/Hepes緩衝液に希釈した。FLIPRによって12.5μlをリガンドマイクロプレートから細胞プレートに移し、蛍光測定を75秒間かけ、毎秒測定値をとり、次いで、2.5分間、10秒毎に測定値をとった。薬剤を0.61nM〜10,000nMの濃度範囲にわたって試験した。Ca+2応答のデータを任意の蛍光単位で得、Ca+2濃度に変換しなかった。Levenburg Marquardtアルゴリズムを用いた線形回帰分析によってIC50値を決定した。表1において、NAは、“活性でない”として定義され、NDは、“測定せず”として定義され、効力%は、“5nMスフィンゴシン-1-リン酸により誘導される受容体活性に相対する最高用量試験(10M)での試験化合物により誘導される受容体活性のパーセント”として定義され、阻害%は、“試験される最高用量(10μM)の試験化合物により阻止される5nMスフィンゴシン-1-リン酸が誘導する受容体活性パーセント”として定義される。
【0042】
【表1】

【0043】

【0044】

【0045】

【0046】
本発明の方法に用いられる化合物の上記活性の結果として、このような化合物が以下の原因の以下の疾病及び症状を治療する際に用いることができることは明らかである。
【0047】
疼痛
S1Pが、DRGニューロンのカプサイシン反応性を増加させる
複数の疼痛モデル(EHT/AGN)においてS1P経路、S1P3、S1P1の規制が解除される
【0048】
緑内障
S1P1/3サブタイプが、第一HTM細胞において発現される
S1Pが灌流ブタ眼において房水流出率を>30%減少させる(IOVS 45, 2263; 2004を参照のこと)
傍細胞透過性の変化
ドライアイ/免疫
T細胞増殖に影響を及ぼさずにリンパ球隔離を誘導する
【0049】
血管形成障害
S1P1及びS1P3のsiRNAノックダウンが、血管形成を阻止する
S1P1/3サブタイプがVECにおいて発現される
VEC移動を促進させる
バリヤアセンブリ及び完全性を促進させる
【0050】
心臓血管(S1P3)
S1P3“ノックアウト”マウスがS1P誘発COPDを欠いている
S1P3アゴニスムが、FTY720の用量極限作用である
【0051】
創傷治癒
S1Pが、活性血小板から放出される
【0052】
以下の実施例によって本発明を更に示すが、これらは本発明を実施する個々の方法を説明するものであり、特許請求の範囲を制限することを意図しない。
化合物の強力なリンパ球減少作用を評価するために、雄のC57/Blk6マウスに(Charles River、ウィルミントン、マサチュセッツ、生後8週間で体重〜30グラム)賦形剤又は化合物65(3mg/kg)を一回(IP)注射した。注射の4時間後に動物にイソ/O2混合物を麻酔し、後眼窩採血によって、抗凝血剤EDTA二カリウムを含有するBD Biosciences Microtainer管に採取した(〜300-500μlの採血)。血液採取の後、iso/O2混合物の過剰投与又は頸椎脱臼を用いて、マウスを人道的に安楽死させた。Advia 120自動血液アナライザー[Bayer Diagnostics、タリータウン、ニューヨーク]を用いて処理したマウスから血液試料の血液学的な評価を行った。Advia 120は、細胞化学反応及びフローサイトメトリー測定を用いたK-EDTA抗凝固処理全血を分析して、白血球(白血球)を数えて識別させ、赤血球(赤血球)、血小板(血小板)及び網状赤血球(未熟な赤血球)を数え上げ確認する。白血球は、好中球、リンパ球、単核細胞、好酸球及び好塩基球を相対数と絶対数が計数される、二つ方法、ペルオキシダーゼ法法及び好塩基球小葉性法の組み合わせを用いて数え上げ識別される。ペルオキシダーゼ法において、細胞浮遊液がフローセルを通過し、ここで、吸収(細胞質ペルオキシダーゼ染色に相関する)と前方光散乱(細胞サイズに相関する)が測定される。好塩基球小葉性法において、浮遊液細胞核がフローセルを通過し、ここで、小角光散乱と高角光散乱が、細胞核サイズと複雑さに相関して測定される。必要な白血球の場合、差異は、ロマノウスキー染色血液塗抹標本から手で行われてもよい。更に、古典的なシアンメトヘモグロビン分光光度法の適応を用いて、全体のヘモグロビン濃度を測定した。直接測定から得られるデータを用いて赤血球と血小板の指数をAdvia 120ソフトウェアによって、得た。結果を表2にまとめる。
【0053】
【表2】

**賦形剤に対してp<0.01
【0054】
慢性疼痛(特に末梢神経障害)において化合物の鎮痛作用を測定するための技術的に容認されたモデル又は分析は、Kim and Chung 1992, Pain 150, pp 355-363(Chungモデル)として知られるモデルである。このモデルは、実験動物において片側にL5(場合によってはL6)脊髄神経の外科的結紮を含んでいる。手術から回復中のラットは、体重が増え、正常なラットと同様の一般活動性のレベルを示す。しかしながら、これらのラットは、足の異常を生じ、後足はやや外転し、つま先は一緒に保たれる。より重要なことに、手術によって、影響を受けた側の後足は、低閾値の機械的刺激に感受性があるようになると考えられ、触覚のかすかな感覚の代わりに疼痛を知覚する。"接触性アロディニア"と呼ばれる通常痛みを伴なわない触覚に対するこの感受性は、手術後1週間以内に生じ、少なくとも2ヶ月間持続する。アロディニア応答は、刺激を回避するために影響を受けた後足を持ち上げること、足をなめること、何秒間も空中でそれを保つことを含む。これらの応答のいずれも、対照グループには通常見られない。
【0055】
接触性アロディニアを得るために、手術の前にラットを麻酔する。手術部位を剃毛し、ベタインか又はノバカインを準備する。切開術は、胸椎Xlllから仙骨の方に行われる。脊髄の椎骨(左側)から筋肉組織をL4 - S2レベルで分離する。L6椎骨の場所を見つけ、横突起を小さい骨鉗子で注意深く取り除き、L4 - L6脊髄神経をさらす。L5及びL6脊髄神経を分離し、6-0の絹糸によって、きつく結紮する。対照として脊髄神経の結紮が行われないこと以外は同じ手順を右側に行う。
完全止血を確認した後、創傷を縫合する。少量の抗生物質軟膏を切開領域に適用し、ラットを調節された熱-温度灯下の回復プラスチックケージに移す。
【0056】
実験の日に、手術後の少なくとも7日間、典型的には試験グループにつき6匹のラットペルを腹腔内(i.p.)注射又は経口のチューブによる栄養補給(p.o.)によって、試験薬剤を投与する。i.p.投与の場合、化合物をH2O中で処方し、腹腔内の空腔に注入することによって、1ml/kg体重の容量で投与する。経口投与の場合、化合物をH2O中で処方し、食道を通って胃に徐々に挿入される18-ゲージ、7.6センチメートル(3インチ)のチューブによる栄養補給針を用いて1ml/kg体重の容量で投与する。
【0057】
接触性アロディニアを、硬直の増分差を有する一連の微細毛髪であるフォンフレイヘア(von Frey hair)によって、評価する。ラットを、ワイヤメッシュ底を有するプラスチックケージに入れ、約30分間慣れさせる。前薬剤ベースラインを確立するために、フォンフレイヘアを、わずかに曲げるとともに6-8秒間保つのに充分な力によって、ラットの後足の中央の底側領域にメッシュを通して垂直に適用する。加えた力を0.41〜15.1グラムの範囲にあるように算出した。足を急に引っ込める場合には、正の応答とみなす。正常な動物は、本範囲における刺激に応答せず、外科的に結紮された足は、1-2グラムの毛髪に応答して引っ込める。50%足引込み閾値を、本願明細書に含まれるものとするDixon, W.J., Ann. Rev. Pharmacol. Toxicol. 20:441-462 (1980)の方法を用いて求める。触覚のアロディニアを薬剤投与前と投与後15、30、及び60分後に測定する。後薬剤閾値を、前薬剤閾値と比較し、触覚感受性逆転パーセントを15.1グラムの正常な閾値に基づいて算出する。
【0058】
以下の表3は、本発明の例示的化合物によって、チャンモデルにおいて得られた疼痛逆転の程度を示す表である。化合物の腹腔内(i.p.)及び/又は静脈内の投与(iv)を投薬し(表示されるように)、表示されるように、アロディニア逆転のピークパーセントを、投与の15、30又は60分後に測定した。データは、ラットチャンモデルの最低の20%アロディニア逆転において最高のアロディニア逆転%(3時点: 薬剤後15分、30分又は60分から)として表される。グループ間の比較(処理薬剤と処理食塩水)を、両側2-試料、対応のないt検定を用いて行った。
【0059】
【表3】

*p < 0.05、**賦形剤に対してp<0.01
【0060】
上記の説明は、本発明を実施するために使うことができる個々の方法及び組成物を詳述し、企図される最良の方法を表すものである。従って、上記が本文に記載されることになることを詳述しても、本発明の範囲全体を限定するものとして解釈すべきでない、むしろ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲の合法的な構成によってのみ支配されるべきである。特にことわらない限り、以下の化学略語を実施例に用いる:
NH4Cl: 塩化アンモニウム
CHCl3 : クロロホルム
Et2O: ジエチルエーテル
DIBAL-H: 水素化ジイソブチルアルミニウム
DME : 1,2-ジメトキシエタン
DMF: N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO: ジメチルスルホキシド
EtOH: エタノール
EtOAc: 酢酸エチル
HCl: 塩化水素又は塩酸
NH2OH-HCl: 塩酸ヒドロキシルアミン
MeI: ヨードメタン
i-PrOH: イソプロパノール
MgSO4: 硫酸マグネシウム
MeOH: メタノール
NH2OMe-HCl: メトキシルアミン塩酸塩
CH2Cl2: 塩化メチレン
KOH: 水酸化カリウム
K2CO3: 炭酸カリウム
PTLC: 分取用薄層クロマトグラフィー
MPLC: 中圧液体クロマトグラフィ
RuCl2(PPh3)4: Na: ナトリウム
NaOEt: ナトリウムエトキシド
NaOH: 水酸化ナトリウム
Na2SO4: 硫酸ナトリウム
NaHCO3: 重炭酸ナトリウム
NaBH4: 水素化ホウ素ナトリウム
NaBH3CN: シアノ水素化ホウ素ナトリウム
NaH: 水素化ナトリウム
H2SO4: 硫酸
Bu4NOH: 水酸化テトラブチルアンモニウム
THF: テトラヒドロフラン
Pd(PPh3)4: パラジウムテトラキス(トリペニルホスフィン)
TMSI: ヨードトリメチルシラン
他のすべての薬品は、Aldrich Chemical Companyから購入し、規定されている通り用いた。
スキーム1
【0061】
【化11】

【実施例】
【0062】
実施例1
1-(2-p-トリルエチニル)ベンゼン(化合物1)
一般手順A
-78oCでアルゴン下にDME(20ml)中のリチウムフェニルアセチリド(15.2ml、15.2ミリモル)の溶液に、トリイソプロポキシルボラン(3.5ml、15.2ミリモル)を添加した。この混合液を-78oCで1.5時間撹拌した。DME/THF(10ml/10ml)中の1-ブロモ-4-メチルベンゼン(2g、11.7ミリモル)の溶液を乾燥アルゴンによって脱ガスし、Pd(PPh3)4(405mg、0.35ミリモル)を添加し、この溶液を更に5分間脱ガスした。脱ガスされた溶液を第一溶液にカニューレで挿入し、この混合液を85oCで2時間アルゴン下で加熱した。この混合液を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、水洗した。分離した有機層を水及び食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥した。ろ過した溶媒を減圧下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカ、5%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ2.37 (s, 3 H), 7.16 (d, J = 8.50 Hz, 2 H), 7.29 - 7.38 (m, 3 H), 7.43 (d, J = 7.92 Hz, 2 H), 7.48 - 7.56 (m, 2 H).
【0063】
実施例2
1-(2-(4-エチルフェニル)エチニル)ベンゼン(化合物2)
一般手順Aの後、DME(30ml)及びTHF(10ml)中でリチウムフェニルアセチリド(14.0ml、14.1ミリモル)、トリイソプロポキシルボラン(3.2ml、14.1ミリモル)、1-ブロモ-4-エチルベンゼン(2g、10.8ミリモル)及びPd(PPh3)4(375mg、0.32ミリモル)を反応させて、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ1.24 (t, J = 7.62 Hz, 3 H), 2.66 (q, J = 7.62 Hz, 2 H), 7.18 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.28 - 7.39 (m, 3 H), 7.45 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.49 - 7.56 (m, 2 H).
【0064】
実施例3
1-(2-(4-n-プロピルフェニル)エチニル)ベンゼン(化合物3)
一般手順Aの後、DME(30ml)及びTHF(10ml)中でリチウムフェニルアセチリド(13.0ml、13.1ミリモル)、トリイソプロポキシルボラン(3.0ml、13.1ミリモル)、1-ブロモ-4-n-プロピルベンゼン(2g、10.1ミリモル)及びPd(PPh3)4(348mg、0.30ミリモル)を反応させて、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ0.94 (t, J = 7.33 Hz, 17 H), 1.57 - 1.73 (m, 2 H), 2.57 - 2.62 (m, 2 H), 7.16 (d, J = 8.50 Hz, 2 H), 7.29 - 7.40 (m, J = 2.05 Hz, 3 H), 7.44 (d, J = 8.50 Hz, 2 H), 7.49 - 7.55 (m, 2 H).
【0065】
実施例4
1-(2-(4-トリフルオロメチルフェニル)エチニル)ベンゼン(化合物4)
一般手順Aの後、DME(40ml)及びTHF(15ml)中でリチウムフェニルアセチリド(17.3ml、17.3ミリモル)、トリイソプロポキシルボラン(4.0ml、17.3ミリモル)、1-ブロモ-4-トリフルオロメチルベンゼン(3g、13.3ミリモル)及びPd(PPh3)4(462mg、0.40ミリモル)を反応させて、表題化合物を黄色の固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ7.31 - 7.42 (m, 3 H), 7.50 - 7.58 (m, 2 H), 7.57 - 7.68 (m, 4 H).
【0066】
実施例5
1-(2-(4-n-ノナニルフェニル)エチニル)ベンゼン(化合物5)
一般手順Aの後、DME(30ml)及びTHF(10ml)中でリチウムフェニルアセチリド(12.4ml、12.4ミリモル)、トリイソプロポキシルボラン(2.8ml、12.4ミリモル)、1-ブロモ-4-n-ノナニルベンゼン(2.7g、9.5ミリモル)及びPd(PPh3)4(331mg、0.40ミリモル)を反応させて、表題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ0.88 (t, J = 7.04 Hz, 3 H), 1.17 - 1.38 (m, 12 H), 1.54 - 1.68 (m, 2 H), 2.55 - 2.65 (m, 2 H), 7.15 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.28 - 7.39 (m, 3 H), 7.44 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.48 - 7.56 (m, 2 H).
【0067】
実施例6
1-フェニル-2-p-トリルエタン-1,2-ジオン(化合物6)
一般手順B
CH2Cl2(30ml)中のヨードソベンゼン(2.5g、11.3ミリモル)の懸濁液に、RuCl2(PPh3)4(45mg、0.04ミリモル)を添加した。CH2Cl2(10ml)中の1-(2-p-トリルエチニル)ベンゼン(化合物1、835mg、4.3ミリモル)の溶液を懸濁液にカニューレで挿入した。得られた混合液を室温で一晩撹拌し、均一溶液を得た。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィ(10%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.44 (s, 3 H), 7.31 (d, J = 7.92 Hz, 2 H), 7.51 (t, J = 7.62 Hz, 2 H), 7.59 - 7.71 (m, 1 H), 7.87 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.92 - 8.00 (m, 2 H).
【0068】
実施例7
1-(4-エチルフェニル)-2-フェニルエタン-1,2-ジオン(化合物7)
一般手順Bの後、CH2Cl2(30ml)中でヨードソベンゼン(1.5g、6.7ミリモル)、RuCl2(PPh3)4(21mg、0.02ミリモル)及び1-(2-(4-エチルフェニル)エチニル)ベンゼン(化合物2、360mg、1.8ミリモル)を反応させて、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.26 (t, J = 7.62 Hz, 3 H), 2.73 (q, J = 7.62 Hz, 2 H), 7.34 (d, J = 8.50 Hz, 2 H), 7.45 - 7.56 (m, 2 H), 7.59 - 7.70 (m, 1 H), 7.90 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.93 - 8.01 (m, 2 H).
【0069】
実施例8
1-(4-n-プロピルフェニル)-2-フェニルエタン-1,2-ジオン(化合物8)
一般手順Bの後、CH2Cl2(50ml)中でヨードソベンゼン(2.2g、10.0ミリモル)、RuCl2(PPh3)4(38mg、0.04ミリモル)及び1-(2-(4-n-プロピルフェニル)エチニル)ベンゼン(化合物3、860mg、3.9ミリモル)を反応させて、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ0.95 (t, J = 7.62 Hz, 3 H), 1.58 - 1.76 (m, 2 H), 2.60 -2.69 (m, 2 H), 7.31 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.46 - 7.56 (m, 2 H), 7.61 - 7.70 (m, 1 H), 7.89 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.94 - 8.01 (m, 2 H).
【0070】
実施例9
1-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-フェニルエタン-1,2-ジオン(化合物9)
一般手順Bの後、CH2Cl2(100ml)中でヨードソベンゼン(5.5g、24.3ミリモル)、RuCl2(PPh3)4(96mg、0.10ミリモル)及び1-(2-(4-トリフルオロメチルフェニル)エチニル)ベンゼン(化合物4、1.9g、8.1ミリモル)を、反応させて、表題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ7.49 - 7.59 (m, 2 H), 7.65 - 7.74 (m, 1 H), 7.79 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.94 - 8.02 (m, 2 H), 8.11 (d, J = 8.21 Hz, 2 H).
【0071】
実施例10
1-(4-n-ノナニルフェニル)-2-フェニルエタン-1,2-ジオン(化合物10)
一般手順Bの後、CH2Cl2(30ml)中でヨードソベンゼン(744mg、3.39ミリモル)、RuCl2(PPh3)4(11mg、0.01ミリモル)及び1-(2-(4-n-ノナニルフェニル)エチニル)ベンゼン(化合物5、343mg、1.12ミリモル)を反応させて、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ0.87 (t, J = 6.74 Hz, 3 H), 1.14 - 1.40 (m, 12 H), 1.55 - 1.71 (m, 2 H), 7.48 - 7.53 (m, 2 H), 7.60 - 7.72 (m, 1 H), 7.88 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.94 - 8.02 (m, 2 H).
【0072】
実施例11
エチル5,6-ジフェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物11)
一般手順C
エタノール(20ml)中のエチルオキサルアミドラゾネート(化合物37、236mg、1.8ミリモル)の溶液を、室温でアルゴン下にエタノール(20ml)中のベンジル(500mg、2.4ミリモル)の撹拌溶液に徐々にカニューレで挿入した。添加が完了した後、反応を室温で一晩撹拌した(〜16時間)。次いで、この混合液を1時間還流した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、20%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, アセトン-d6) δ1.45 (t, J = 7.04 Hz, 3 H), 4.54 (q, J = 7.13 Hz, 2 H), 7.38 - 7.58 (m, 6 H), 7.61 - 7.72 (m, 4 H).
【0073】
実施例12及び実施例17
エチル6-フェニル-5-p-トリル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物12)、及びエチル5-フェニル-6-p-トリル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物17)
一般手順Cの後、エタノール(10ml)中でエチルオキサルアミドラゾネート(化合物37、121mg、0.9ミリモル)、1-フェニル-2-p-トリルエタン-1,2-ジオン(化合物6、268mg、1.2ミリモル)を反応させて、生成物を5%酢酸エチル/ヘキサンから再結晶させることにより分離し、化合物12及び化合物17を黄色固形物として得た。
化合物12:1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ1.50 (t, J = 7.33 Hz, 3 H), 2.39 (s, 3 H), 4.61 (q, J = 7.04 Hz, 2 H), 7.19 (d, J = 7.92 Hz, 2 H), 7.32 - 7.49 (m, 3 H), 7.52 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.63 - 7.69 (m, 2 H).
化合物17:1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ1.51 (t, J = 7.04 Hz, 3 H), 2.37 (s, 3 H), 4.61 (q, J = 7.04 Hz, 2 H), 7.15 (d, J = 7.92 Hz, 2 H), 7.35 - 7.51 (m, 3 H), 7.56 (d, J = 8.50 Hz, 2 H), 7.60 - 7.66 (m, 2 H).
【0074】
実施例13及び実施例18
エチル6-(4-エチルフェニル)-5-フェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物13)及びエチル5-(4-エチルフェニル)-6-フェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物18)
一般手順Cの後、エタノール(10ml)中でエチルオキサルアミドラゾネート(化合物37、117mg、0.9ミリモル)及び1-(4-エチル-フェニル)-2-フェニル-エタン-1,2-ジオン(化合物7、276mg、1.2ミリモル)を反応させ、生成物を5%酢酸エチル/ヘキサンから再結晶させることにより分離して、化合物13及び化合物18を黄色固形物として得た。
化合物13:1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ1.26 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.51 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 2.69 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 4.61 (q, J = 7.32 Hz, 2 H), 7.23 (d, J = 7.32 Hz, 2 H), 7.35 - 7.38 (m, 2 H), 7.45 - 7.47 (m, 1 H), 7.56 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.67 (d, J = 7.81 Hz, 2 H).
化合物18:1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ1.23 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.51 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 2.67 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 4.62 (q, J = 7.32 Hz, 2 H), 7.19 (d, J = 8.79 Hz, 2 H), 7.39 - 7.42 (m, 2 H), 7.45 - 7.48 (m, 1 H), 7.59 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.65 (d, J = 8.30 Hz, 2 H).
【0075】
実施例14
エチル5-フェニル-6-(4-プロピルフェニル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物14)
一般手順Cの後、エタノール(40ml)中でエチルオキサルアミドラゾネート(化合物37、460mg、1.5ミリモル)及び1-(4-n-プロピルフェニル)-2-フェニル-エタン-1,2-ジオン(化合物8、588mg、2.3ミリモル)を反応させ、生成物は、5%酢酸エチル/ヘキサンから再結晶させて、表題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ0.95 (t, J = 7.33 Hz, 3 H), 1.51 (t, J = 7.04 Hz, 3 H), 1.62 - 1.74 (m, 2 H), 2.55 - 2.63 (m, 2 H), 4.61 (q, J = 7.13 Hz, 2 H), 7.20 (d, J = 8.50 Hz, 2 H), 7.32 - 7.49 (m, 3 H), 7.50 - 7.57 (m, 2 H), 7.62 - 7.70 (m, 2 H).
【0076】
実施例15及び実施例19
エチル6-(4-トリフルオロメチルフェニル)-5-フェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物15)及びエチル5-(4-トリフルオロメチルフェニル)-6-フェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物19)
一般手順Cの後、エタノール(40ml)中でエチルオキサルアミドラゾネート(化合物37、1.2g、8.8ミリモル)及び1-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-フェニルエタン-1,2-ジオン(化合物9、1.6g、5.9ミリモル)を反応させ、生成物を5%酢酸エチル/ヘキサンから再結晶させることにより分離して、化合物15及び化合物19を黄色固形物として得た。
化合物15:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.52 (t, J = 7.18 Hz, 3 H), 4.63 (q, J = 7.04 Hz, 2 H), 7.38 - 7.54 (m, 3 H), 7.56 - 7.68 (m, 4 H), 7.78 (d, J = 8.21 Hz, 2 H).
化合物19:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.52 (t, J = 7.18 Hz, 3 H), 4.63 (q, J = 7.13 Hz, 2 H), 7.35 - 7.54 (m, 3 H), 7.59 - 7.70 (m, 4 H), 7.73 - 7.81 (m, 2 H).
【0077】
実施例16及び実施例20
エチル6-(4-ノニルフェニル)-5-フェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物16)及びエチル5-(4-ノニルフェニル)-6-フェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物20)
一般手順Cの後、エタノール(10ml)中でエチルオキサルアミドラゾネート(化合物37、108mg、0.83ミリモル)及び1-(4-ノニルフェニル)-2-フェニルエタン-1,2-ジオン(化合物10、252mg、0.75ミリモル)を反応させ、この混合液をMPLCによって精製して、化合物16及び化合物20を黄色油状物として単離した。
化合物16:1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ0.88 (t, J = 7.04 Hz, 3 H), 1.18 - 1.39 (m, 12 H), 1.51 (t, J = 7.18 Hz, 3 H), 1.56 - 1.72 (m, 2 H), 2.58 - 2.70 (m, 2 H), 4.61 (q, J = 7.23 Hz, 2 H), 7.20 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.31 - 7.41 (m, 2 H), 7.33 - 7.40 (m, 1 H), 7.53 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.61 - 7.70 (m, 2 H).
化合物20:1H NMR (300 MHz, CDCl3): 1H NMR (300 MHz, 溶媒) δ0.88 (t, J = 7.04 Hz, 3 H), 1.17 - 1.37 (m, 12 H), 1.52 (t, J = 7.04 Hz, 3 H), 1.55 - 1.66 (m, 2 H), 2.54 - 2.69 (m, 2 H), 4.62 (q, J = 7.04 Hz, 2 H), 7.16 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.33 - 7.53 (m, 3 H), 7.58 (d, J = 8.21 Hz, 2 H), 7.60 - 7.70 (m, 2 H).
【0078】
実施例21
エチル5,6-ジフェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物21)
一般手順D
CHCl3(20ml)中のエチル5,6-ジフェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物11、200mg、0.66ミリモル)及び粗1-ビニルピロリジン(化合物38、2g)を、窒素下75oCで一晩に加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(20%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を淡黄色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.46 (t, J = 7.18 Hz, 3 H), 4.50 (q, J = 7.13 Hz, 2 H), 7.13 - 7.33 (m, 8 H), 7.35 - 7.44 (m, 2 H), 7.84 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.12 (d, J = 7.92 Hz, 1 H).
【0079】
実施例22
エチル6-フェニル-5-p-トリル-ピリジン-2-カルボキシレート(化合物22)
一般手順Dの後、CHCl3(10ml)中でエチル5-フェニル-6-p-トリル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物12、177mg、0.56ミリモル)及び粗1-ビニルピロリジン(化合物38、730mg)を反応させて、表題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.45 (t, J = 7.18 Hz, 3 H), 2.34 (s, 3 H), 4.49 (q, J = 7.04 Hz, 2 H), 7.05 - 7.11 (m, 4 H), 7.17 - 7.28 (m, 3 H), 7.36 - 7.44 (m, 2 H), 7.82 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.10 (d, J = 7.92 Hz, 1 H).
【0080】
実施例23
エチル5-(4-エチル-フェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物23)
一般手順Dの後、CHCl3(10ml)中でエチル6-(4-エチルフェニル)-5-フェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物13、105mg、0.30ミリモル)及び粗製の1-ビニルピロリジン(化合物38、2g)を反応させて、表題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.19 (t, J = 7.62 Hz, 3 H), 1.45 (t, J = 7.04 Hz, 3 H), 2.58 (q, J = 7.62 Hz, 2 H), 4.47 (q, J = 7.04 Hz, 2 H), 7.09 - 7.16 (m, 4 H), 7.22 - 7.30 (m, 3 H), 7.36 - 7.42 (m, 2 H), 7.83 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.10 (d, J = 7.91 Hz, 1 H).
【0081】
実施例24
エチル6-フェニル-5-(4-プロピルフェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物24)
一般手順Dの後、CHCl3(10ml)中でエチル5-フェニル-6-(4-プロピルフェニル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物14)、(153mg、0.46ミリモル)及び粗1-ビニルピロリジン(化合物38、2g)を反応させて、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ0.94 (t, J = 7.33 Hz, 3 H), 1.45 (t, J = 7.04 Hz, 3 H), 1.56 - 1.72 (m, 2 H), 2.55 - 2.62 (m, 2 H), 4.49 (q, J = 7.23 Hz, 2 H), 7.09 (s, 4 H), 7.20 - 7.30 (m, 3 H), 7.36 - 7.45 (m, 2 H), 7.84 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.11 (d, J = 7.92 Hz, 1 H).
【0082】
実施例25
エチル6-フェニル-5-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物25)
一般手順Dの後、CHCl3(10ml)中でエチル6-(4-トリフルオロメチルフェニル)-5-フェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物15)、(378mg、1.01ミリモル)及び粗1-ビニルピロリジン(化合物38、780mg)を反応させて、黄色油状物として表題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.47 (t, J = 7.18 Hz, 3 H), 4.52 (q, J = 7.04 Hz, 2 H), 7.15 - 7.22 (m, 2 H), 7.30 - 7.36 (m, 3 H), 7.47 - 7.58 (m, 4 H), 8.18 (d, J = 7.92 Hz, 1 H).
【0083】
実施例26
エチル5-(4-エチルフェニル)-3-メチル-6-フェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物26)
一般手順Dの後、CHCl3(10ml)中でエチル6-(4-エチルフェニル)-5-フェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物13、200mg、0.60ミリモル)及び粗1-プロペニル-ピロリジン(化合物39、2g)を反応させて、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ1.23 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.45 (t, J = 7.08 Hz, 3 H), 2.56 - 2.69 (m, 5 H), 4.47 (q, J = 7.08 Hz, 2 H), 7.01 - 7.15 (m, 4 H), 7.16 - 7.30 (m, 3 H), 7.35 - 7.42 (m, 2 H), 7.60 (s, 1 H).
【0084】
実施例27
エチル5-フェニル-6-p-トリルピリジン-2-カルボキシレート(化合物27)
一般手順Dの後、CHCl3(10ml)中でエチル6-フェニル-5-p-トリル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物17、361mg、1.13ミリモル)及び粗1-ビニルピロリジン(化合物38、806mg)を反応させて、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.45 (t, J = 7.18 Hz, 3 H), 2.30 (s, 3 H), 4.49 (q, J = 7.04 Hz, 2 H), 7.05 (d J = 7.92 Hz, 2 H), 7.14 - 7.24 (m, 2 H), 7.27 - 7.33 (m, 5 H), 7.82 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.09 (d, J = 7.91 Hz, 1 H).
【0085】
実施例28
エチル6-(4-エチルフェニル)-5-フェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物28)
一般手順Dの後、CHCl3(10ml)中でエチル5-(4-エチルフェニル)-6-フェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物18、245mg、0.74ミリモル)及び粗1-ビニルピロリジン(化合物38、572mg)を反応させて、表題化合物を黄色油状物として得る。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.19 (t, J = 7.62 Hz, 3 H), 1.45 (t, J = 7.18 Hz, 3 H), 2.60 (q, J = 7.62 Hz, 2 H), 4.49 (q, J = 7.04 Hz, 2 H), 7.06 (d, J = 7.92 Hz, 2 H), 7.27 - 7.36 (m, 5 H), 7.82 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.09 (d, J = 7.91 Hz, 1 H).
【0086】
実施例29
エチル5-フェニル-6-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物29)
一般手順Dの後、CHCl3(10ml)中でエチル5-(4-トリフルオロメチルフェニル)-6-フェニル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(化合物19、1g、2.68ミリモル)及び粗1-ビニルピロリジン(化合物38、1.4g)を反応させて、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.46 (t, J = 7.18 Hz, 12 H), 4.51 (q, J = 7.23 Hz, 2 H), 7.21 - 7.42 (m, 5 H), 7.85 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.15 (d, J = 8.21 Hz, 1 H).
【0087】
実施例30
メチル5,6-ジフェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物30)
一般手順E
MeOH(5ml)中のエチル5,6-ジフェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物21、30mg、0.1ミリモル)及び濃硫酸(3滴)の溶液を、50oCで一晩加熱した。この混合液を水で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。ろ過した溶媒を減圧下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィ(20%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ4.02 (s, 3 H), 7.15 - 7.31 (m, 8 H), 7.38 (d, J = 7.81 Hz, 2 H), 7.86 (d, J = 8.30 Hz, 1 H), 8.15 (d, J = 7.81 Hz, 1 H).
【0088】
実施例31
メチル6-フェニル-5-p-トリルピリジン-2-カルボキシレート(化合物31)
一般手順Eの後、MeOH(3ml)中でエチル6-フェニル-5-p-トリルピリジン-2-カルボキシレート(化合物22、70mg、0.22ミリモル)及び濃硫酸(3滴)を反応させて、表題化合物を黄色固形物として得る。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.34 (s, 3 H), 4.01 (s, 3 H), 7.05 - 7.11 (m, 4 H), 7.19 - 7.30 (m, 3 H), 7.35 - 7.44 (m, 2 H), 7.84 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.13 (d, J = 7.92 Hz, 1 H).
【0089】
実施例32
メチル5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物32)
一般手順Eの後、MeOH(3ml)中でエチル5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物23、45mg、0.15ミリモル)及び濃硫酸(3滴)を反応させて、表題化合物を黄色固形物として得る。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.23 (t, J = 7.62 Hz, 3 H), 2.64 (q, J = 7.62 Hz, 2 H), 4.02 (s, 3 H), 7.05 - 7.16 (m, 4 H), 7.19 - 7.29 (m, 3 H), 7.34 - 7.44 (m, 2 H), 7.84 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.13 (d, J = 7.92 Hz, 1 H).
【0090】
実施例33
メチル6-フェニル-5-(4-プロピルフェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物33)
一般手順Eの後、MeOH(3ml)中でエチル6-フェニル-5-(4-プロピルフェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物24、67mg、0.19ミリモル)及び濃硫酸(3滴)を反応させて、表題化合物を白色固形物として得る。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ0.93 (t, J = 7.33 Hz, 3 H), 1.56 - 1.71 (m, 2 H), 2.51 - 2.63 (m, 2 H), 4.02 (s, 3 H), 7.01 - 7.13 (m, 4 H), 7.16 - 7.31 (m, 3 H), 7.34 - 7.43 (m, 2 H), 7.85 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.14 (d, J = 7.92 Hz, 1 H).
【0091】
実施例34
メチル6-フェニル-5-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物34)
一般手順Eの後、MeOH(5ml)中でエチル6-フェニル-5-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物25、110mg、0.29ミリモル)及び濃硫酸(5滴)を反応させて、表題化合物を白色固形物として得る。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ4.03 (s, 3 H), 7.08 - 7.22 (m, 3 H), 7.29 - 7.37 (m, 2 H), 7.51 (s, 4 H), 7.90 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.20 (d, J = 7.92 Hz, 1 H).
【0092】
実施例35
メチル5-フェニル-6-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物35)
一般手順Eの後、MeOH(5ml)中でエチル5-フェニル-6-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物29、103mg、0.28ミリモル)及び濃硫酸(5滴)を反応させて、表題化合物を白色固形物として得る。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ4.03 (s, 3 H), 7.21 - 7.40 (m, 7 H), 7.55 (d, J = 8.50 Hz, 2 H), 7.86 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.18 (d, J = 7.92 Hz, 1 H).
【0093】
実施例36
メチル5-(4-エチルフェニル)-3-メチル-6-フェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物36)
一般手順Eの後、MeOH(5ml)中でエチル5-(4-エチルフェニル)-3-メチル-6-フェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物26、29mg、0.08ミリモル)及び濃硫酸(3滴)を反応させて、表題化合物を油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ1.23 (t, J = 7.57 Hz, 3 H), 2.58 - 2.68 (m, 5 H), 3.99 (s, 3 H), 7.05 - 7.13 (m, 4 H), 7.18 - 7.25 (m, 3 H), 7.34 - 7.40 (m, 2 H), 7.61 (s, 1 H).
スキーム2
【0094】
【化12】

【0095】
実施例37
エチルオキサルアミドラゾネート(化合物37)
エタノール(5ml)中の無水ヒドラジン(0.5ml、15.0ミリモル)の溶液を、アルゴン下に室温でエタノール(45ml)中のエチルチオオキサメート(2g、15.0ミリモル)の撹拌溶液に滴下した。この混合液を室温で1時間撹拌し、溶媒を減圧下で除去し、高真空中で乾燥して、白色固形物を得、これを乾燥後にアルゴン雰囲気中で維持した。白色固形物は、精製せずに次の工程で用いた。
【0096】
実施例38
1-ビニルピロリジン(化合物38)
一般手順F
トルエン(10ml)中のK2CO3(3.8g、28.1ミリモル)及びピロリジン(1g、14.0ミリモル)の懸濁液にアセトアルデヒドをアルゴン下に0oCで添加した。この混合液を室温で一晩撹拌した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮して、粗油状物を得、これを精製せずに次の反応に用いた。
【0097】
実施例39
1-プロペニルピロリジン(化合物39)
一般手順Fの後に、トルエン(10ml)中でK2CO3(3.8g、28.1ミリモル)、ピロリジン(1g、14.0ミリモル)及びプロピオンアルデヒド(1.6g、28.1ミリモル)を反応させて、表題化合物を褐色油状物として得た。
【0098】
実施例40
(E)-3-(4-エチルフェニル)プロパ-2-エン-1-オル(化合物40)
一般手順G
THF(5ml)中のエチルクロロホルメート(1.1ml、11.4ミリモル)の溶液をTHF(50ml)中の4-エチルケイ皮酸(2g、11.4ミリモル)及びトリエチルアミン(1.6ml、11.4ミリモル)の溶液に-5oC〜-10oCで添加し、この溶液を30分間撹拌した。得られた白色沈殿をろ別し、THF(10ml)ですすぎ、合わせたろ液をH2O(20ml)中のNaBH4(945mg、24.9ミリモル)の溶液に10oC〜15oCの内部温度を維持するために徐々に添加した。添加が完了した後、反応液を室温で4時間撹拌し、次いで、HCl(20%)で酸性にした。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNaHCO3(水性)、及び水、及び食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。ろ過した溶液を減圧下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィ(20%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、白色固形物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δppm 1.23 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 2.64 (q, J = 7.32 Hz, 2 H), 4.31 (s, 2 H), 6.30 - 6.39 (m, 1 H), 6.61 (d, J =16.11 Hz, 1 H), 7.16 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.32 (d, J = 8.30 Hz, 2 H).
スキーム3
【0099】
【化13】

【0100】
実施例41
(E)-3-(4-メチルフェニル)プロパ-2-エン-1-オール(化合物41)
一般手順Gの後、THF(50ml)中でエチルクロロホルメート(1.2ml、12.3ミリモル)、4-メチルケイ皮酸(2g、12.3ミリモル)及びトリエチルアミン(1.7ml、12.3ミリモル)を反応させて、混合無水物を得、次いで、これをH2O(20ml)中でNaBH4(1.02g、27.2ミリモル)と反応させて、表題化合物を白色固形物として得る。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δppm 2.34 (s, 3 H), 4.31 (t, J = 4.88 Hz, 2 H), 6.30 - 6.39 (m, 1 H), 6.61 (d, J =16.11 Hz, 1 H), 7.14 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.29 (d, J = 8.30 Hz, 2 H).
【0101】
実施例42
(E)-3-(4-エチルフェニル)アクリルアルデヒド(化合物42)
一般手順H
CH2Cl2(20ml)中の塩化オキサリル(5.9ml、11.8ミリモル、2M/CH2Cl2)の溶液にCH2Cl2(3ml)中のDMSO(1.1ml、15.7ミリモル)の溶液を-60oCで滴下した。CH2Cl2(5ml)中の(E)-3-(4-エチルフェニル)プロパ-2-エン-1-オル(化合物40、1.3g、7.8ミリモル)の溶液を上記混合液に-60oCで徐々にカニューレで挿入した。この反応液を同じ温度で1時間の撹拌した後、この反応液にCH2Cl2(5ml)中のトリエチルアミン(4.4ml、31.4ミリモル)の溶液を添加し、-60oCで更に1時間撹拌した。この反応液を水で急冷し、生成物をCH2Cl2で抽出した。有機層を5%水性NaHCO3、及び食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥した。ろ過した溶液を減圧下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、15%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を透明な油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δppm 1.26 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 2.70 (q, J = 7.32 Hz, 2 H), 6.72 (dd, J =7.81, 16.11 Hz, 1 H), 7.28 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.48 (d, J = 15.62 Hz, 1 H),7.50 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 9.70 (s, 1 H).
【0102】
実施例43
(E)-3-(4-メチルフェニル)アクリルアルデヒド(化合物43)
一般手順Hの後、CH2Cl2(5ml)中で塩化オキサリル(7.1ml、14.2ミリモル、2M/CH2Cl2)、DMSO(1.3ml、18.9ミリモル)、(E)-3-(4-メチルフェニル)プロパ-2-エン-1-オール(化合物41、1.4g、9.5ミリモル)及びトリエチルアミン(4.4ml、31.4ミリモル)を反応させて、表題化合物を油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ2.40 (s, 3 H), 6.72 (dd, J =7.81, 16.11 Hz, 1 H), 7.25 (d, J = 7.81 Hz, 2 H), 7.44 (d, J = 16.11 Hz, 1 H),7.48 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 9.70 (s, 1 H).
【0103】
実施例44
エチル(2Z,4E)-2-アジド-5-(4-エチルフェニル)ペンタ-2,4-ジエノアート(化合物44)
一般手順INa(948mg、41.3ミリモル)を30mlのエタノールに溶解することによってエタノール中のNaOEtの溶液をその場で調製した。この溶液にEtOH(20ml)中の(E)-3-(4-エチルフェニル)アクリルアルデヒド(化合物42、1.1g、6.9ミリモル)及びエチルアジドアセテート(13ml、41.3ミリモル)の溶液を-10oCで添加した。添加が完了した後、この溶液を-10oCで更に1時間撹拌した。水を添加することによってこの反応液を急冷し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機相を水、及び食塩水で洗浄し、Mg2SO4で乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、20%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を青白い固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ1.24 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.37 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 2.66 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 4.34 (q, J = 7.32 Hz, 2 H), 6.76 (d, J =11.23 Hz, 1 H), 6.81 (d, J = 16.11 Hz, 1 H), 7.15 (dd, J = 11.23, 15.62 Hz, 1 H), 7.19 (d, J = 8.30 Hz, 2 H),7.39 (d, J = 8.30 Hz, 2 H).
【0104】
実施例45
エチル(2Z,4E)-2-アジド-5-(4-メチルフェニル)ペンタ-2,4-ジエノアート(化合物45)
一般手順Iの後、EtOH(20ml)中でエタノール(30ml)中のNaOEtの1.38M溶液、(E)-3-(4-メチルフェニル)アクリルアルデヒド(化合物43、1.1g、7.5ミリモル)及びエチルアジドアセテート(12ml、37.5ミリモル)を反応させて、表題化合物を固形物として得る。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ1.37 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 2.36 (s, 3 H), 4.34 (q, J = 7.32 Hz, 2 H), 6.76 (d, J =10.25 Hz, 1 H), 6.81 (d, J =15.62 Hz, 1 H), 7.11 (dd, J = 11.23, 15.62 Hz, 1 H), 7.17 (d, J = 8.30 Hz, 2 H),7.39 (d, J = 7.81 Hz, 2 H).
【0105】
実施例46
3-エトキシカルボニル-1,1,1-トリフェニル-6-(4-エチルフェニル)-2-アザ-1-ホスファヘキサ-1,3,5-トリエン(化合物46)
一般手順J
ジエチルエーテル(10ml)中のトリフェニルホスフィン(1.2g、4.54ミリモル)の溶液を、0oCにおいてジエチルエーテル(20ml)中のエチル(2Z,4E)-2-アジド-5-(4-エチルフェニル)ペンタ-2,4-ジエノエート(化合物44、1.2g、4.54ミリモル)の溶液に滴下した。この溶液を室温で12時間撹拌した。溶媒を蒸発させて粗黄色固形物を得、これをカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、20%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ1.04 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.23 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 2.62 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 3.89 (q, J = 7.32 Hz, 2 H), 6.60 (d, J =15.62 Hz, 1 H), 6.70 (dd, J = 3.91, 10.74 Hz, 1 H), 7.12 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.30 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.41 - 7.50 (m, 9 H), 7.66 (dd, J = 11.23, 15.62 Hz, 1 H),7.73 - 7.77 (m, 6 H).
【0106】
実施例47
3-エトキシカルボニル-1,1,1-トリフェニル-6-(4-メチルフェニル)-2-アザ-1-ホスファヘキサ-1,3,5-トリエン(化合物47)
一般手順Jの後、ジエチルエーテル(50ml)中のトリフェニルホスフィン(1.5g、5.8ミリモル)、エチル(2Z,4E)-2-アジド-5-(4-メチルフェニル)ペンタ-2,4-ジエノアート(化合物45、1.5g、5.8ミリモル)を反応させて、表題化合物を黄色固形物として得る。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ1.04 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 2.33 (s, 3 H), 3.89 (q, J = 7.32 Hz, 2 H), 6.60 (d, J =16.11 Hz, 1 H), 6.70 (dd, J = 3.91, 11.23 Hz, 1 H), 7.09 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.27 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.41 - 7.50 (m, 9 H), 7.66 (dd, J = 11.23, 16.11 Hz, 1 H), 7.73 - 7.77 (m, 6 H).
【0107】
実施例48
エチル5-(4-エチルフェニル)-6-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物48)
一般手順K
4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(153mg、1.88ミリモル)を、乾燥アセトニトリル(10ml)中の3-エトキシカルボニル-1,1,1-トリフェニル-6-(4-エチルフェニル)-2-アザ-1λ5-ホスファヘキサ-1,3,5-トリエン(化合物46、444mg、0.88ミリモル)の撹拌溶液に添加し、この溶液を60oCで18時間加熱した。この溶液を減圧下で濃縮し、粗生成物を、溶離液として15%酢酸エチル/ヘキサンを有するシリカゲルカラムを通過させて、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ1.24 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.46 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 2.67 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 4.51 (q, J = 7.32 Hz, 2 H), 7.09 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.16 (d, J = 8.30 Hz, 1 H), 7.49 - 7.55 (m, 4 H), 7.88 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 8.16 (d, J = 7.81 Hz, 1 H).
【0108】
実施例49
エチル3-(4-エチルフェニル)-[2,4]-ビピリジニル-6-カルボキシレート(化合物49)
一般手順K後、乾燥アセトニトリル(10ml)中で4-ピリジンカルボキシアルデヒド(92mg、0.86ミリモル)及び3-エトキシカルボニル-1,1,1-トリフェニル-6-(4-エチルフェニル)-2-アザ-1λ5-ホスファヘキサ-1,3,5-トリエン(化合物46、434mg、0.86ミリモル)を反応させて、表題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ1.24 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.46 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 2.67 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 4.51 (q, J = 7.32 Hz, 2 H), 7.09 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.16 (d, J = 8.30 Hz, 1 H), 7.33 (dd, J = 1.46, 4.39 Hz, 2 H), 7.90 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 8.21 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 8.52 (dd, J = 1.46, 4.39 Hz, 2 H).
【0109】
実施例50
エチル3-(4-エチルフェニル)-[2,2]-ビピリジニル-6-カルボキシレート(化合物50)
一般手順Kの後、乾燥アセトニトリル(5ml)中で2-ピリジンカルボキシアルデヒド(41mg、0.38ミリモル)及び3-エトキシカルボニル-1,1,1-トリフェニル-6-(4-エチルフェニル)-2-アザ-1λ5-ホスファヘキサ-1,3,5-トリエン(化合物46、193mg、0.38ミリモル)を反応させて、表題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ1.22 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.45 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 2.62 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 4.52 (q, J = 7.32 Hz, 2 H), 7.05 - 7.11 (m, 4 H), 7.17 - 7.20 (m, 1 H), 7.49 (dd, J =0.98, 7.81 Hz, 1 H), 7.58 -7.62 (m, 1 H), 7.92 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 8.20 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 8.50 - 8.55 (m, 1 H).
【0110】
実施例51
メチル5-(4-エチルフェニル)-6-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物51)
一般手順Eの後、メタノール中でエチル5-(4-エチルフェニル)-6-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物48、60mg、0.15ミリモル)及び濃硫酸(10滴)を反応させて、表題化合物を薄黄色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δppm 1.24 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 2.67 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 4.03 (s, 3 H), 7.09 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.16 (d, J = 8.30 Hz, 1 H), 7.49 - 7.55 (m, 4 H), 7.89 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 8.18 (d, J = 7.81 Hz, 1 H).
【0111】
実施例52
メチル5-(4-エチルフェニル)-6-(ピリジン-4-イル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物52)一般手順Eの後、メタノール中でエチル5-(4-エチルフェニル)-6-(ピリジン-4-イル)フェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物49、48mg、0.14ミリモル)及び濃硫酸(10滴)を反応させて、表題化合物を薄黄色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δppm 1.24 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 2.65 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 4.03 (s, 3 H), 7.09 (d, J = 7.81 Hz, 2 H), 7.16 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 7.32 (dd, J = 1.46, 4.39 Hz, 2 H), 7.90 (d, J = 8.30 Hz, 1 H), 8.21 (d, J = 8.30 Hz, 1 H), 8.52 (dd, J = 1.46, 4.39 Hz, 2 H).
【0112】
実施例53
メチル5-(4-エチルフェニル)-6-(ピリジン-2-イル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物53)
一般手順Eの後、メタノール中でエチル5-(4-エチルフェニル)-6-(ピリジン-2-イル)フェニル)ピリジン-2-カルボキシレート(化合物50、16mg、0.05ミリモル)及び濃硫酸(10滴)を反応させて、表題化合物を薄黄色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δppm 1.22 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 2.63 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 4.02 (s, 3 H), 7.05 - 7.11 (m, 4 H), 7.18 - 7.22 (m, 1 H), 7.42 (dd, J =0.98, 7.81 Hz 1 H), 7.56 - 7.63 (m, 1 H), 7.93 (d, J = 8.30 Hz, 1 H), 8.23 (d, J = 8.30 Hz, 1 H), 8.55 -8.57 (m, 1 H).
【0113】
実施例54
5,6-ジフェニルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物54)
一般手順L
-78oCにおいてCH2Cl2(5ml)中のエチル5,6-ジフェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物21、145mg、0.48ミリモル)の溶液にDIBAL-H(0.72ml、0.72ミリモル、1.0M/トルエン)を添加し、この混合液をアルゴン下-78oC〜-60oCで1時間撹拌した。この反応液を水性NH4Clで急冷し、ジエチルエーテル及び400mgセライトを添加し、この混合液を室温で30分間撹拌した。固形物をろ別し、エーテルですすぎ、合わせたろ液を減圧下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、15%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.17 - 7.22 (m, 2 H), 7.27 - 7.32 (m, 6 H), 7.40 - 7.43 (m, 2 H), 7.92 (d, J = 7.91 Hz, 1 H), 8.01 (d, J = 7.91 Hz, 1 H), 10.19 (s, 1 H).
スキーム4
【0114】
【化14】

【0115】
実施例55及び実施例60
6-フェニル-5-p-トリルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物55)及び(6-フェニル-5-p-トリルピリジン-2-イル)メタノール(化合物60)
一般手順Lの後、CH2Cl2(30ml)中でエチル6-フェニル-5-p-トリルピリジン-2-カルボキシレート(化合物22、1.1g、3.47ミリモル)及びDIBAL-H(5.2ml、5.21ミリモル、1.0M/シクロヘキサン)を反応させて、カラムクロマトグラフィ(シリカゲル、15%酢酸エチル/ヘキサン)によって分離した後化合物55及び化合物60を得た。
化合物55:1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ2.38 (s, 3 H), 7.08 - 7.18 (m, 4 H), 7.29 - 7.38 (m, 3 H, 7.42 - 7.52 (m, 2 H), 7.94 (d, J = 7.32 Hz, 1 H), 8.03 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 10.27 (s, 1 H).
化合物60:1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ2.34 (s, 3 H), 4.84 (s, 2 H), 7.02 - 7.13 (m, 4 H), 7.21 - 7.31 (m, 4 H), 7.35 - 7.42 (m, 2 H), 7.71 (d, J = 7.62 Hz, 1 H).
【0116】
実施例56及び実施例61
5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物56)及び[5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イル]メタノール(化合物61)
一般手順Lの後、CH2Cl2(5ml)中でエチル5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物23、200mg、0.60ミリモル)及びDIBAL-H(1.2ml、1.20ミリモル、CH2Cl2の1.0M)を反応させて、カラムクロマトグラフィ(シリカゲル、15%酢酸エチル/ヘキサン)によって分離した後に化合物56及び化合物61を得た。
化合物56:1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ1.27 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 2.67 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 7.13 - 7.17 (m, 4H), 7.30 - 7.34 (m, 3 H), 7.44 - 7.47 (m, 2 H), 7.93 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 8.02 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 10.23 (s, 1 H).
化合物61:1H NMR (300 MHz, CDCl3): δppm 1.24 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 2.66 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 4.85 (d, J = 3.42 Hz, 2 H), 7.08 - 7.13 (m, 4H), 7.25 - 7.28 (m, 5 H), 7.39 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 7.74 (d, J = 7.81 Hz, 1 H).
【0117】
実施例57
5-(4-トリフルオロメチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物57)、一般手順Lの後、CH2Cl2(3ml)中でエチル5-(4-トリフルオロメチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物25、74mg、0.20ミリモル)及びDIBAL-H(0.3ml、0.30ミリモル、1.0Mヘキサン)を反応させて、カラムクロマトグラフィ(シリカゲル、15%の酢酸エチル/ヘキサン)によって精製した後に表題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ7.29 - 7.39 (m, 2 H), 7.45 - 7.62 (m, 4 H), 7.95 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 8.05 (d, J = 7.92 Hz, 1 H), 10.19 (s, 1 H).
【0118】
実施例58
3-(4-エチルフェニル)-[2,4']-ビピリジニル-6-カルバルデヒド(化合物58)
一般手順Lの後、CH2Cl2(5ml)中でエチル3-(4-エチルフェニル)-[2,4']-ビピリジニル-6-カルボキシレート(化合物49、164mg、0.49ミリモル)及びDIBAL-H(0.75ml、0.75ミリモル、1.0M/CH2Cl2)を反応させて、カラムクロマトグラフィ(シリカゲル、15%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製した後に表題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ1.25 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 2.68 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 7.11 ((d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.18 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 7.34 (dd, J = 1.95, 4.39 Hz, 2 H), 7.94 (d, J = 7.32 Hz, 1 H), 8.06 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 8.56 (dd, J = 1.95, 4.39 Hz, 2 H), 10.17 (s, 1 H).
【0119】
実施例59及び実施例62
6-フェニル-5-(4-プロピルフェニル)ピリジン-2-カルバルデヒド(化合物59)及び(6-フェニル-5-(4-プロピルフェニル)ピリジン-2-イル)メタノール(化合物62)
一般手順Lの後、CH2Cl2(5ml)中でエチル6-フェニル-5-(4-プロピル-フェニル)-ピリジン-2-カルボキシレート(化合物24、370mg、0.49ミリモル)及びDIBAL-H(2.1ml、2.1ミリモル、シクロヘキサンの1.0M)を反応させて、カラムクロマトグラフィ(シリカゲル、15%酢酸エチル/ヘキサン)によって分離した後に化合物59及び化合物62を得た。
化合物59:1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ0.94 (t, J = 7.32 Hz, 3 H) ,1.59 - 1.71 (m, 2 H), 2.54 - 2.62 (m, 2 H), 7.11 (s, 4 H), 7.26 - 7.35 (m, 3 H), 7.40 - 7.45 (m, 2 H), 7.91 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 7.99 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 10.19 (s, 1 H).
化合物62:1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ0.94 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 1.60 - 1.70 (m, 2 H), 2.54 - 2.62 (m, 2 H), 4.87 (s, 2 H), 7.04 - 7.13 (m, 4 H), 7.22 - 7.32 (m, 4 H), 7.40 (d, J = 7.32 Hz, 2 H), 7.77 (d, J = 7.81 Hz, 1 H).
実施例63
【0120】
{3-[(5,6-ジフェニルピリジン-2-イルメチル)アミノ]プロピル}ホスホン酸(化合物63)。一般手順M
MeOH(3ml)中の5,6-ジフェニルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物54、95mg、0.37ミリモル)及び(3-アミノプロピル)ホスホン酸(51mg、0.37ミリモル)の溶液にBu4NOH(0.4ml、0.37ミリモル、1M/MeOH)をアルゴン下に添加した。この混合液を50oCで30分間の撹拌した後、この混合物にNaCNBH3(23mg、0.37ミリモル)を添加した。この溶液を50oCで3時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた粗固形物をMPLCカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、0 - 100%MeOH/酢酸エチル)によって精製して、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ1.69 - 1.76 (m, 2 H), 2.00 - 2.08 (m, 2 H), 3.09 (t, J = 6.95 Hz, 2 H), 4.19 (s, 2 H), 7.02 - 7.09 (m, 2 H), 7.19 - 7.26 (m, 5 H), 7.30 - 7.36 (m, 3 H), 7.60 - 7.72 (m, 2 H).
実施例64
【0121】
{3-[(6-フェニル-5-p-トリルピリジン-2-イルメチル)アミノ]プロピル}ホスホン酸(化合物64)
一般手順Mの後、MeOH(3ml)中で6-フェニル-5-p-トリルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物55、67mg、0.25ミリモル)、(3-アミノプロピル)ホスホン酸(34mg、0.25ミリモル)、Bu4NOH(0.2ml、0.25ミリモル、MeOHの1M)及びNaCNBH3(15mg、0.25ミリモル)を反応させて、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ1.69 - 1.76 (m, 2 H), 2.00 - 2.08 (m, 2 H), 2.34 (s, 3 H), 3.19 (t, J = 6.80 Hz, 2 H), 4.39 (s, 2 H), 7.08 - 7.16 (m, 4 H), 7.25 - 7.31 (m, 3 H), 7.39 - 7.42 (m, 2 H), 7.54 (d, J = 7.80 Hz, 1 H), 7.89 (d, J = 7.81 Hz, 1 H).
【0122】
実施例65
3-{[5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イルメチル]アミノ}プロピル)ホスホン酸(化合物65)
一般手順Mの後、MeOH(3ml)中で5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物56、43mg、0.15ミリモル)、(3-アミノプロピル)ホスホン酸(21mg、0.15ミリモル)、Bu4NOH(0.15ml、0.15ミリモル、1M/MeOH)及びNaCNBH3(9mg、0.15ミリモル)を反応させて、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ1.24 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.69 - 1.75 (m, 2 H), 2.00 - 2.08 (m, 2 H), 2.66 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 3.19 (t, J = 6.35 Hz, 2 H), 4.36 (s, 2 H), 7.10 - 7.16 (m, 4 H), 7.25 - 7.31 (m, 3 H), 7.39 - 7.42 (m, 2 H), 7.54 (d, J = 8.30 Hz, 1 H), 7.88 (d, J = 7.81 Hz, 1 H).
【0123】
実施例66
(2-{[5-(4-エチル-フェニル)-6-フェニル-ピリジン-2-イルメチル]-アミノ}-エチル)-ホスホン酸(化合物66)
一般手順Mの後、MeOH(2ml)中で5-(4-エチル-フェニル)-6-フェニル-ピリジン-2-カルバルデヒド(化合物56、31mg、0.11ミリモル)、(3-アミノ-エチル)-ホスホン酸(14mg、0.11ミリモル)、Bu4NOH(0.11ml、0.11ミリモル、1M/MeOH)及びNaCNBH3(7mg、0.11ミリモル)を反応させて、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ1.23 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.90 - 1.96 (m, 2 H), 2.66 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 3.19 (t, J = 6.35 Hz, 2 H), 4.34 (s, 2 H), 7.09 - 7.16 (m, 4 H), 7.25 - 7.29 (m, 3 H), 7.39 - 7.42 (m, 2 H), 7.53 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 7.87 (d, J = 8.30 Hz, 1 H).
【0124】
実施例67
(3-{[6-フェニル-5-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピリジン-2-イルメチル]アミノ}プロピル)ホスホン酸(化合物67)
一般手順Mの後、MeOH(3ml)中で5-(4-トリフルオロメチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物57、58mg、0.18ミリモル)、(3-アミノプロピル)ホスホン酸(25mg、0.18ミリモル)、Bu4NOH(0.18ml、0.18ミリモル、1M/MeOH)及びNaCNBH3(11mg、0.18ミリモル)を反応させて、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ1.02 (t, J = 7.33 Hz, 3 H), 1.65 - 1.75 (m, 2 H), 1.95 - 2.08 (m, 2 H), 3.16 (t, J = 6.35 Hz, 2 H), 4.36 (s, 2 H), 7.16 - 7.21 (m, 2 H), 7.29 - 7.31 (m, 3 H), 7.52 - 7.59 (m, 5 H), 7.91 (d, J = 7.92 Hz, 1 H).
実施例68
【0125】
(3-{[3-(4-エチルフェニル)-[2,4']-biピリジン-6-イルメチル]アミノ}プロピル)ホスホン酸(化合物68)
一般手順Mの後、MeOH(3ml)中で3-(4-エチルフェニル)-[2,4']-ビピリジニル-6-カルバルデヒド(化合物58、50mg、0.17ミリモル)、(3-アミノプロピル)ホスホン酸(24mg、0.17ミリモル)、Bu4NOH(0.17ml、0.17ミリモル、1M/MeOH)及びNaCNBH3(11mg、0.17ミリモル)を反応させて、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ1.25 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.69 -1.79 (m, 2 H), 2.00 - 2.09 (m, 2 H), 2.66 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 3.17 (t, J = 6.83 Hz, 2 H), 4.37 (s, 2 H), 7.16 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.22 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.49 (dd, J = 1.95, 4.88 Hz, 2 H), 7.64 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 7.94 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 8.45 (dd, J = 1.46, 4.39 Hz, 2 H).
【0126】
実施例69
(2-{[3-(4-エチルフェニル)-[2,4']-ビピリジニル-6-イルメチル]アミノ}エチル)ホスホン酸(化合物69)
一般手順Mの後、MeOH(3ml)中で3-(4-エチルフェニル)-[2,4']-ビピリジニル-6-カルバルデヒド(化合物58、39mg、0.14ミリモル)、(3-アミノエチル)ホスホン酸(17mg、0.14ミリモル)、Bu4NOH(0.14ml、0.14ミリモル、1M/MeOH)及びNaCNBH3(9mg、0.14ミリモル)を反応させて、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ1.25 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.90 -1.99 (m, 2 H), 2.69 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 3.30 (t, J = 6.83 Hz, 2 H), 4.39 (s, 2 H), 7.14 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.20 (d, J = 8.30 Hz, 2 H), 7.48 (dd, J = 1.46, 4.39 Hz, 2 H), 7.62 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 7.93 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 8.45 (dd, J = 1.95, 4.88 Hz, 2 H).
【0127】
実施例70
4-((5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イル)メチルアミノ)ブチルホスホン酸(化合物70)
一般手順Mの後、MeOH(2ml)中で5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物56、58mg、0.18ミリモル)、4-アミノブチルホスホン酸(21mg、0.18ミリモル)、Bu4NOH(0.18ml、0.18ミリモル、1M/MeOH)及びNaCNBH3(9mg、0.18ミリモル)を反応させて、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ1.23 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.56 - 1.70 (m, 6 H), 2.61 - 2.71 (m. 4 H), 3.85 (s, 2 H), 7.07 - 7.12 (m, 4 H), 7.25 - 7.33 (m, 5 H), 7.66 (d, J = 8.30 Hz, 1 H), 7.83 (d, J = 8.30 Hz, 1 H).
【0128】
実施例71
3-((6-フェニル-5-(4-プロピルフェニル)ピリジン-2-イル)メチルアミノ)プロピルホスホン酸(化合物71)
一般手順Mの後、MeOH(5ml)中で6-フェニル-5-(4-プロピルフェニル)ピリジン-2-カルバルデヒド(化合物59、74mg、0.25ミリモル)、(3-アミノプロピル)ホスホン酸(34mg、0.25ミリモル)、Bu4NOH(0.25ml、0.25ミリモル、1M/MeOH)及びNaCNBH3(15mg、0.25ミリモル)を反応させて、表題化合物を白色の固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ0.94 (t, J = 7.32 Hz, 3 H), 1.58 - 1.78 (m, 4 H), 1.92 - 2.09 (m, 2 H), 2.51 - 2.66 (m, 2 H), 3.05 (t, J = 6.59 Hz, 2 H), 4.23 (s, 2 H), 7.03 - 7.16 (m, 4 H), 7.19 - 7.32 (m, 3 H), 7.36 - 7.38 (m, 2 H), 7.55 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 7.85 (d, J = 8.30 Hz, 1 H).
【0129】
実施例72
{3-[5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イルメトキシ]プロピル}ホスホン酸(化合物72)
一般手順N
DMF(1ml)中のNaH(11mg、0.48ミリモル)の懸濁液に[5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イル]メタノール(化合物61、69mg、0.24ミリモル)の溶液をアルゴン下に0oCで添加した。この混合液を30分間撹拌した後、この混合液に(3-ブロモプロピル)ホスホン酸ジエチルエステル(123mg、0.48ミリモル)の溶液を添加し、この反応液を110oCまで一晩加熱した。この反応液を水で急冷し、生成物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水、及び食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。ろ過した溶媒を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲル(0 - 100%酢酸エチル/ヘキサン)によるMPLCによって精製して、{3-[5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イルメトキシ]プロピル}ホスホン酸ジエチルエステルを含有する粗混合物を得た。室温においてCHCl3(2ml)中の粗{3-[5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イルメトキシ]プロピル}ホスホン酸ジエチルエステル(18mg、0.039ミリモル)の溶液にTMSI(77mg、0.39ミリモル)を滴下した。この混合液を1時間撹拌した後、溶媒を減圧下で除去して、黄色の油状残留物を回収した。残留物をTHF/H2O(4:1)に溶解し、室温で一晩撹拌した。この混合液を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNaHSO3、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。ろ過した溶媒を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲル(0 - 100% MeOH/酢酸エチル)によるMPLCで精製して、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ1.20 (t, J = 7.81 Hz, 3 H), 1.67 - 1.73 (m, 2 H), 1.90 - 2.01 (m, 2 H), 2.61 (q, J = 7.81 Hz, 2 H), 3.67 (t, J = 6.35 Hz, 2 H), 4.69 (s, 2 H), 7.04 - 7.10 (m, 4 H), 7.23 - 7.29 (m, 5 H), 7.59 (d, J = 7.81 Hz, 1 H), 7.84 (d, J = 7.81 Hz, 1 H).
【0130】
実施例73
3-((6-フェニル-5-p-トリルピリジン-2-イル)メトキシ)プロピルホスホン酸(化合物73)
一般手順Nの後、DMF(3ml)中のNaH(17mg、0.67ミリモル)、[5-(4-メチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イル]メタノール(化合物60、91mg、0.33ミリモル)を還流して、粗{3-[5-(4-メチルフェニル)-6-フェニル-ピリジン-2-イルメトキシ]-プロピル}ホスホン酸ジエチルエステルを得、次いでCHCl3(3ml)中でTMSI(0.13ml、0.09ミリモル)と反応させて、表題化合物を油状物として得た。
1H NMR(500MHz、CD3OD)δ1.73 - 1.88 (m, 2H), 1.90 - 2.05 (m, 2H), 2.30 (s, 3H), 3.69 (t, J = 6.35Hz, 2H), 4.69 (s, 2H), 6.97 - 7.12 (m, 4H), 7.20 - 7.34(m, 5H), 7.58 (d, J = 8.30 Hz, 1 H), 7.86(d, J = 8.30 Hz, 1 H)。
【0131】
実施例74
3-((6-フェニル-5-(4-プロピルフェニル)ピリジン-2-イル)メトキシ)プロピルホスホン酸(化合物74)
一般手順Nの後、DMF(3ml)中でNaH(17mg、0.67ミリモル)、[5-(4-メチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イル]メタノール(化合物62、105mg、0.35ミリモル)を還流して、粗{3-[5-(4-n-プロピルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イルメトキシ]プロピル}ホスホン酸ジエチルエステルを得、次いで、CHCl3(3ml)中でTMSI(0.13ml、0.09ミリモル)と反応させて、表題化合物を油状物として得た。
スキーム5
【0132】
【化15】

【0133】
実施例例81
(E)-3-(4-イソプロピルフェニル)プロパ-2-エン-l-オール(化合物81)
一般手順Gの後、THF(100m1)中で4-イソプロピルケイ皮酸(3g、15.8ミリモル)、エチルクロロホルメート(1.6ml、15.8ミリモル)及びトリエチルアミン(2.2 ml, 15.8ミリモル)を反応させて、混合無水物を得、次いで、H2O(30ml)中でNaBH4(1.3g、34.7ミリモル)と反応させて、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δppm 1.26 (d, J=7.04 Hz, 6 H), 2.86 - 2.97 (m, 1 H), 4.32(dd, J=5.86, 1.17 Hz, 2 H), 6.29 - 6.38 (m, 1H), 6.61 (d, J=l6.12 Hz, 1 H), 7.16 - 7.24 (d, J=8.21 Hz, 2 H), 7.33 (d, J=8.21 Hz, 2 H)
【0134】
実施例82
(E)-3-(4-イソプロピルフェニル)アクリルアルデヒド(化合物82)
一般手順Hの後、CH2Cl2(100ml)中で塩化オキサリル(9.5ml、19.0ミリモル、2M/CH2Cl2)、DMSO(1.8ml、25.3ミリモル)、(E)-3-(4-イソプロピルフェニル)プロパ-2-エン-1-オール(化合物81、2.2g、12.6ミリモル)及びトリエチルアミン(7.1ml、50.7ミリモル)を反応させて、表題化合物を油状物として得る。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm 1.28 (d, J=7.04 Hz, 6 H), 2.77 - 3.11 (m, 1 H), 6.70 (dd, J=15.83, 7.62 Hz, 1 H), 7.31 (d, J=8.21 Hz, 1 H), 7.45 - 7.59 (m, 3 H), 9.70 (d, J=7.62 Hz, 1 H)
【0135】
実施例83
メチル(2Z,4E)-2-アジド-5-(4-イソプロピルフェニル)ペンタ-2,4-ジエノエート(化合物111)
一般手順Iの後、MeOH(20ml)中でメタノール(30ml)中のNaOMeの1.34M溶液、(E)-3-(4-イソプロピルフェニル)アクリルアルデヒド(化合物82、1.4g、8.0ミリモル)及びエチルアジドアセテート(12ml、40.2ミリモル)を反応させて、表題化合物を固形物として得る。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm 1.26 (d, J=6.74 Hz, 6 H), 2.80 - 3.02 (m, 1 H), 3.88 (s, 3 H), 6.70 - 6.87 (m, 2 H), 7.13 (dd, J=15.54, 11.43 Hz, 1 H), 7.22 (d, J=8.21 Hz, 2 H), 7.43 (d, 2 H)
【0136】
実施例84
3-メトキシカルボニル-l,l,1-トリフェニル-6-(4-イソプロピルフェニル)-2-アザ-1λ5-ホスファヘキサ-1,3,5-トリエン(化合物84)
一般手順Jの後、ジエチルエーテル(50ml)中でトリフェニルホスフィン(1.4g、5.2ミリモル)、メチル(2Z,4E)-2-アジド-5-(4-イソプロピルフェニル)ペンタ-2,4-ジエノエート(化合物83、1.4g、5.2ミリモル)を反応させて、表題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm 1.26 (d, J=6.74 Hz, 6 H), 2.81 - 2.98 (m, 1 H), 3.44 (s, 3 H), 6.58 - 6.76 (m, 2 H), 7.15 (d, J=8.21 Hz, 2 H), 7.32 (d, J=8.50 Hz, 2 H), 7.37 - 7 .57 (m, 9 H), 7.76 (ddd, J=12.09, 7.99, 1.32 Hz, 7 H)
【0137】
実施例85
メチル5-(4-イソプロピルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物85)
一般手順Kの後、乾燥アセトニトリル(100ml)中でベンズアルデヒド(0.48g, 4.6ミリモル)及び3-メトキシカルボニル-1,1,1-トリフェニル-6-(4-イソプロピルフェニル)-2-アザ-lλ5-ホスファヘキサ-1,3,5-トリエン(化合物84、2.3g、4.6ミリモル)を反応させて、表題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm 1.25 (d, J=7.04 Hz, 6H), 2.78 - 3.00 (m, 1 H), 4.03 (s, 3 H), 7.06 -7.19 (m, 4 H), 7.21 -7.32(m, 3 H), 7.35 - 7.46 (m, 2 H), 7.86 (d, J=7.92 Hz, 1 H), 8.14 (d, J=7.92, 1 H)
スキーム6
【0138】
【化16】

【0139】
実施例86及び実施例87
5-(4-イソプロピルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物86)及び(5-(4-イソプロピルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イル)メタノール(化合物87)
一般手順Lの後、CH2Cl2(10ml)中でメチル5-(4-イソプロピルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルボキシレート(化合物85、283mg、0.86ミリモル)及びDIBAL-H(0.9ml、1.72ミリモル、1.0M/シクロヘキサン)を反応させて、カラムクロマトグラフィ(シリカゲル、15%酢酸エチル/ヘキサン)による分離後に化合物86及び化合物87を得た。
化合物86: 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm l.26 (d, J=6.74 Hz, 6 H), 2.81 - 3.00 (m, 1 H), 7.08 - 7.21(m, 4H), 7.28 -7.35 (m, 3 H), 7.38 - 7.48 (m, 2H), 7.90 (d, J=7.92 Hz, 1 H), 7.99 (d, J=7.92 Hz, 1 H), 10. 19 (s, 1 H)
化合物87: 1H NMR(300 MHz, CDCl3) δppm 1.25 (d, J=6.74 Hz, 6H), 2.77 - 3.01 (m, 1 H), 4.85 (d, J=3.52 Hz, 2 H), 7.03 - 7.79 (m, 4 H), 7.19 - 7.33 (m, 4 H), 7.32 - 7.46 (m, 2 H), 7.74 (d, J=7.92 Hz, 1 H)
【0140】
実施例75
3-{5-(4-イソプロピルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イルメチル]アミノ}プロピルホスホン酸(化合物75)
一般手順Mの後、
MeOH(5ml)中で5-(4-イソプロピルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物86、150mg、0.5ミリモル)、(3-アミノプロピル)ホスホン酸(69mg、0.5ミリモル)、Bu4NOH(0.5ml、0.5ミリモル、1M/MeOH)及びNaCNBH3(31mg、0.5ミリモル)を反応させて、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δppm 1.23 (d, J=6.74 Hz, 6 H), 1.60 - 1.8l (m, 2 H), 1.90 -2.13 (m,2H), 2.79 -2.99 (m, 1 H),3.19 (t, J=6.74 Hz, 2 H), 4.36 (s, 2 H), 7.04 - 7.21 (m, 4H), 7.21 -7.33 (m,3H), 7.33 - 7.44 (m, 2 H), 7.51 (d, J=7.92 Hz, 1 H), 7.86 (d, J=7.92 Hz, 1 H)
【0141】
実施例76
4-{[5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イルメチル]アミノ]酪酸(化合物76)
MeOH(2ml)中で5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物56、20mg、0.07ミリモル)、5-アミノペンタン酸(17mg、0.14ミリモル)、NaCNBH3(4mg、0.07ミリモル)及びHOAc(1滴)を一晩反応させた。溶媒を除去し、得られた粗固形物をMPLCカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、0 - 100%酢酸エチル/ヘキサン)によって、精製して、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD)δppm 1.21 (t, J=7.62 Hz, 3 H), 1.60 - 1.82 (m, 4 H), 2.20 (t, J=6.30 Hz, 2H), 2.62 (q, J=7.62 Hz, 2 H), 3.02 (t, J=7.15 Hz, 2H), 4.30 (s, 2 H), 7.03 -7.16 (m, 4 H), 7.20 - 7.30 (m, 3 H), 7.33 -7.37 (m, 2 H), 7.49 (d, J=7.92 Hz, 1 H), 7.86 (d, J=7.33 Hz, 1 H)
スキーム7
【0142】
【化17】

【0143】
実施例88
[4-(Tert-ブチルジメチルシラニルオキシ)ブチル]トリフェニル]-λ5-ホスファンヨウ化物塩(化合物88)
tert-ブチル(4-ヨードブトキシ)ジメチルシラン(2g、6.4ミリモル)を、THF(30ml)中でトリフェニルホスフィン(2.2g、8.3ミリモル)によって、処理した。70oCで2時間加熱した後、この溶液を室温に冷却し、次いで、ペンタン(50ml)で希釈すると、生成物が白色固形物として沈殿し、これをろ過し、更に50mlのペンタンで洗浄して、白色固形物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm -0.03 (s, 6 H), 0.78 (s, 9 H), 1.71 - 1.85 (m, 2 H), 1.86 - 2.01 (m, 2 H), 3.68 (t, J=5.42 Hz, 2H), 3.72- 3.88 (m, 2H), 7.41 -7.90 (m, 15 H)
【0144】
実施例89
6-(5-(Tert-ブチルジメチルシリルオキシ)ペンタ-1-エニル)-3-(4-エチルフェニル)-2-フェニルピリジン(化合物89)
THF(2ml)中の[4-(tert-ブチル-ジメチルシラニルオキシ)-ブチル)トリフェニル-λ5-ホスファンヨウ化物塩(化合物88、451mg、0.8ミリモル)の溶液にn-BuLi(0.3ml、0.8ミリモル、2.5M/ヘキサン)を0oCで添加した。この溶液を室温に温め、更に45分間撹拌した。THF(3ml)中の5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-カルバルデヒド(化合物56、174mg、0.6ミリモル)の溶液を、第一溶液にカニューレで挿入し、この反応液を室温で一晩撹拌した。この反応液を水で急冷し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、l5%酢酸エチル/ヘキサン)によって、精製して、表題化合物を油状物として得た。1H NMRは、シス/トランス異性体の混合物であることを示す。MS(ES+) M+l: 458
【0145】
実施例90
6-(5-(Tert-ブチルジメチルシリルオキシ)ペンチル)-3-(4-エチルフェニル)-2-フェニルピリジン(化合物90)
MeOH(5ml)中で6-(5-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)ペンタ-1-エニル)-3-(4-エチルフェニル)-2-フェニルピリジン(化合物89、45mg、0.1ミリモル)の溶液及びPd-C(2mg、l0% wt)を、H2バルーン雰囲気下で一晩水素添加した。触媒をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮し、MPLCカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、15%酢酸エチル/ヘキサン)によって、精製して、表題化合物を油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm 0.06 (s, 6 H), 0.90 (s, 9 H), 1.23 (t, J=7.62 Hz, 3 H), 1.61 - 1.93 (m, 4H), 2.63 (q, J=7.82 Hz, 2H), 2.89 (d, J=7.62 Hz, 2H), 3.53 - 3.71 (m, 2 H), 4.23 (dd, J=5.86, 3.52 Hz, 2 H), 7.02 - 7.14 (m, 4 H), 7 .17 (d, J=7.92 Hz, 1 H), 7.23 (dd, J=3.37, 1.61 Hz, 2 H), 7.32 - 7.40 (m, 1 H), 7.53 (t, J=2.78 Hz, 1 H), 7.62(d, J=7.92 Hz, 1 H), 7.72(dd, J=5.57, 3.22 Hz, 1H)
【0146】
実施例9l
5-(5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イル)ペンタン-l-オール(化合物91)
THF(2ml)中の6-(5-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)ペンチル)-3-(4-エチルフェニル)-2-フェニルピリジン(化合物90、44mg、0.1ミリモル)の溶液にTBAF(0.2ml、1.0M/THF)を室温で添加した。この反応液を室温で一晩撹拌した後、反応が完了した。この反応液を水で急冷し、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、20%酢酸エチル/ヘキサン)によって、精製して、表題化合物を油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDC13) δppm 1.23 (t, J=7.62 Hz, 3 H), 1.43 - 1.58 (m, 2 H), 1.59 - 1.74 (m, 2 H), 1.74 - 1.94 (m, 2 H), 2.64 (q, J=7.62 Hz, 2H), 2.90 (d, J=7.92 Hz, 2 H), 3.67 (t, J=6.45 Hz, 2 H), 7.01 - 7 .14 (m, 4 H), 7.17 (d, J=7.92 Hz, 1 H), 7.25 (t, J=6.30 Hz, 3 H), 7.30 - 7.44 (m, 2 H), 7.63 (d, 1 H)
【0147】
実施例92
3-(4-エチルフェニル)-6-(5-ヨードペンチル)-2-フェニルピリジン(化合物92)
ヨウ素(31mg、0.l2ミリモル)は、CH2Cl2中のトリフェニルホスフィン(32mg、0.12ミリモル)の溶液に0oCで添加し、この混合液を5分間撹拌した。得られた黄色スラリーに、CH2Cl2中の5-(5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イル)ペンタン-l-オール(化合物91、28mg、0.08ミリモル)及びイミダゾールの溶液を滴下した。この混合液を一晩撹拌し、次いで、CH2Cl2で希釈し、NaHSO3、及び水、及び食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。ろ液を減圧下で濃縮し、残留物をMPLC(シリカゲル、20%酢酸エチル/ヘキサン)によって、精製して、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm l.l5 (t, J=7.48 Hz, 3H), 1.38 - 1.5g (m, 3 H), 1.69 - 1.92 (m, 3 H), 2.56 (q, J=7.62 Hz, 2 H), 2.81 (d, J=7.62 Hz, 2 H), 3.15 (t, J=7.04 Hz, 2H), 6.95 - 7.05 (m, 4H), 7.09 (d, J=7.62 Hz, 1 H), 7.12 - 7.21 (m, 3 H), 7.29 (dd, J=3.8 1, 2.64 Hz, 2 H), 7.55 (d, 1 H)
【0148】
実施例93
ジエチル5-(5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イル)ペンチルホスホネート(化合物77)
3-(4-エチルフェニル)-6-(5-ヨードペンチル)-2-フェニルピリジン(化合物92、28mg、0.06ミリモル)及びリン酸トリエチル(1.5ml)の溶液を、130oCで一晩加熱した。リン酸トリエチルを減圧下で除去して、粗油状物を得た。粗物質をMPLC(シリカゲル、20%酢酸エチル/ヘキサン)によって、精製して、表題化合物を白色の固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δppm 1.20 (t, J=7.62 Hz, 3 H), 1.31 (t, J=7.04 Hz, 6 H), 1.45 - 1.90 (m, 8 H), 2.60 (q, J=7 .43 Hz, 2 H), 2.86 (t, J=7.92 Hz, 2 H), 4.07 (qd, J=7.23, 7.04 Hz, 4 H), 7.06 (q, J=8.31 Hz, 4 H), 7.27 (d, J=2.05 Hz, 5 H), 7.33 (d, J=7.92 Hz, 1 H), 7.74 (d, 1 H)
【0149】
実施例78
5-(5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イル)ペンチルホスホン酸(化合物78)
アルゴン下にCHCl3中のジエチル5-(5-(4-エチルフェニル)-6-フェニルピリジン-2-イル)ペンチルホスホネート(化合物77、20mg、0.04ミリモル)の溶液に、ブロモトリメチルシラン(0.03ml、0.22ミリモル)を室温で添加した。この反応液を室温で4時間撹拌した後、過剰のTMSBrを高真空中で除去した。次いで、残留物をMeOHで室温において10分間処理し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をジエチルエーテルで数回摩砕した後、最終微量のジエチルエーテルを高真空中で除去して、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δppm 1.20 (t, J=7.4g Hz, 3 H), 1.53 - l.99 (m, 8 H), 2.63 (q, J=7.72 Hz, 2 H), 3.15 (d, J=8,21 Hz, 2 H), 7.08 - 7.24 (m, 4H), 7.37 - 7.63 (m, 5 H), 8.01 (d, J=8.21 Hz, 1 H), 8.54 (d, 1 H)
スキーム8
【0150】
【化18】

【0151】
実施例93
メチル5,6-ジフェニルピラジン-2-カルボキシレート(93)
一般手順O
MeOH(10ml)中のベンジル(500mg、2.38ミリモル)及び2,3-ジアミノプロピオン酸一塩酸塩(334mg、2.38ミリモル)の溶液に、NaOH(380mg、9.51ミリモルを室温で添加した。この混合液を6時間還流した後、氷浴中で冷却し、濃硫酸(l ml)を滴下し、反応混合液を還流下で3時間撹拌した。MeOHを減圧下で除去し、残留物を水に溶解し、酢酸エチルで抽出した。分離した有機層を、NaHCO3(飽和)及び水、及び食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ(15%酢酸エチル/ヘキサン)によって、精製して、表題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm 4.06 (s, 3 H), 7.27 - 7.40 (m, 6 H), 7.45 - 7.54 (m,4 H), 9.28 (s, 1 H).
【0152】
実施例94及び実施例95
メチル6-フェニル-5-p-トリルピラジン-2-カルボキシレート(化合物94)及びメチル5-フェニル-6-p-トリルピラジン-2-カルボキシレート(化合物95)
一般手順Oの後、MeOH(10ml)中のl-フェニル-2-p-トリルエタン-1,2-ジオン(287mg、1.3ミリモル)及び2,3-ジアミノプロピオン酸一塩酸塩(180mg、1.3ミリモル)、NaOH(205mg、5.2ミリモル)を48時間還流した。次いで、これを氷浴中で冷却し、濃硫酸(1ml)を滴下し、反応混合液を還流下で3時間撹拌した。3〜5%酢酸エチル/ヘキサンからの再結晶を用いて、二つの異性体、化合物94と化合物95を異性体を分離した。X線クリスタログラフィによって、化合物95の構造を確認した。
化合物94: 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm 2.36 (s, 3 H), 4.06 (s, 3 H), 7.13 (d, J=7.92 Hz, 2 H), 7.30 - 7.45 (m, 5 H), 7.52 (dd, J=7.48, 2.20 Hz, 2 H), 9.27 (s, 1 H)
化合物95: 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm 2.36 (s, 3 H), 4.06 (s, 3 H), 7.12 (d, J=7.92 Hz, 2 H), 7.37 (dd, J=16.86, 7.77 Hz, 5 H), 7.52 (dd, J=7.92, 1.76 Hz, 2H), 9.26 (s, 1 H)
【0153】
実施例96
6-フェニル-5-p-トリルピラジン-2-カルバルデヒド(化合物96)
一般手順Lの後、CH2Cl2(2ml)中でメチル6-フェニル-5-p-トリルピラジン-2-カルボキシレート(化合物94、60mg、0.2ミリモル)及びDiBAL-H(0.4ml、0.4ミリモル、1M/シクロヘキサン)を反応させて、表題化合物を油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm 2.37 (s,3 H), 7.14 (d, J=7.92 Hz, 2 H), 7.33 - 7.47 (m, 5 H), 7.54 (dd, J=7.77, 1.97 Hz, 2 H), 9.15 (s, 1 H), 10.26 (s, 1 H)
【0154】
実施例79
3-((6-フェニル-5-p-トリルピラジン-2-イル)メチルアミノ)プロピルホスホン酸(化合物79)
一般手順Mの後、MeOH(2ml)中で6-フェニル-5-p-トリルピラジン-2-カルバルデヒド(化合物96、37mg、0.14ミリモル)、(3-アミノプロピル)ホスホン酸(19mg、0.14ミリモル)、Bu4NOH(0.14ml、0.14ミリモル、1M/MeOH)及びNaCNBH3(8mg、0.14ミリモル)を反応させて、表題化合物を白色固形物を得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δppm 1.74 (dd, J=17.15, 7.18 Hz, 2 H), 2.05 (dd, J=11.73, 6.45 Hz, 2H), 2.34 (s, 3 H), 3.21 - 3.35 (m,2H), 4.49 (s, 2 H), 7.14(d, J=7.92 Hz, 4 H), 7.25 - 7.40 (m, 3 H), 7.50 (dd, J=7.92, 1.76 Hz, 2 H), 8.70 (s, 1 H)
【0155】
実施例97
5,6-ジフェニルピラジン-2-カルバルデヒド(化合物97)
一般手順Lの後、CH2Cl2(5ml)中でメチル5,6-ジフェニル-ピラジン-2-カルボキシレート(化合物93、408mg、1.5ミリモル)及びDiBAL-H(3.3ml、3.3ミリモル、1M/シクロヘキサン)を反応させて、表題化合物を油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm 7.29 - 7.46 (m, 6 H), 7.53 (d, J=6.74 Hz, 4 H), 9.17 (s, 1 H), 10.27 (s, 1 H)
【0156】
実施例80
3-((5,6-ジフェニルピラジン-2-イル)メチルアミノ)プロピルホスホン酸(化合物80)
一般手順Mの後、MeOH(5ml)中で5,6-ジフェニルピラジン-2-カルバルデヒド(化合物97、44mg、0.l4ミリモル)、(3-アミノプロピル)ホスホン酸(28mg、0.14ミリモル)、Bu4NOH(0.14ml、0.14ミリモル、1M/MeOH)及びNaCNBH3(12mg、0.14ミリモル)を反応させて、表題化合物を白色固形物として得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δppm 1.60 - l.83 (m, 2 H), 1.98 - 2.17 (m, 2 H), 3.23 - 3.40 (m, 2H), 4.51 (s, 2 H), 7.20 - 7.62(m, 10 H), 8.73 (s, 1 H)
本発明を種々の個々の実施例及び実施態様に関して記載してきたが、本発明が、これらに限定されず、以下の特許請求の範囲内で種々に実施し得ることは理解されるべきである。特に、本発明は、環上の(環内に束縛された)窒素原子1個、2個又は3個をそれぞれ1位、又は1位と3位又は1位と3位と4位に含み、残りの環原子が炭素である、6員芳香族複素環、前記6員芳香族複素環に5位と6位の双方に直接結合されたアリール基及び前記6員芳香族複素環の2位に側鎖を含み、前記側鎖が、ホスホン酸、その低級アルキルエステル、カルボン酸、その低級アルキルエステル、低級アルキルエーテル及び低級アルキルカルボキシからなる群より選ばれる末端基で終わる、化合物、又は環上の(環内に束縛された)窒素原子1個、2個又は3個を含み、残りの環原子が炭素である、6員芳香族複素環、前記6員芳香族複素環に5位と6位の双方に直接結合されたアリール基及び前記6員芳香族複素環の2位に側鎖を含み、前記側鎖が、ホスホン酸、その低級アルキルエステル、カルボン酸、その低級アルキルエステル、低級アルキルエーテル及び低級アルキルカルボキシからなる群より選ばれる末端基で終わる、化合物を企図し含むものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式Iによって表されるS1P3受容体においてアンタゴニスト活性を有する新規な化合物
【化1】

(式中、Xは、CR3及びNからなる群より選ばれ;
Yは、CR3及びNからなる群より選ばれ;
Zは、CR3及びNからなる群より選ばれ;
X、Y及びZの少なくとも一つは、Nであり;
Wは、NR3又はOであり;
R1は、アリール基であり;
R2は、アリール基であり、
R3は、H及びアルキルからなる群より選ばれ、前記R3基の2つがNと一緒になって炭素原子2〜6個を有する複素環を形成してもよく;
R4は、H、アルキル、OR3、及びN(R3)2からなる群より選ばれ;
aは、0又は1〜6の整数であり;
bは、0又は1であり;
cは、0又は1〜6の整数であり;
dは、0又は1であり;
eは、0又は1であり;
uは、0又は1であり;
vは、0又は1〜2の整数であり;
xは、0又は1であり;
yは、0又は1〜3の整数であり;
zは、0又は1〜3の整数であり;
但し、dが0である場合、eは1であり、eが0である場合、dは1である)。
【請求項2】
R1が、フェニル及びその置換誘導体からなる群より選ばれ;
R2が、好ましくは、フェニル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピラニル及びこれらの置換誘導体からなる群より選ばれ;
R3が、H及び低級アルキルからなる群より選ばれ;
R4が、H及び低級アルキルからなる群より選ばれ;
aが、0又は1〜3の整数であり;
cが、0又は1〜5の整数である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
eが0である、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R1が、下記一般式によって表される、請求項3に記載の化合物
【化2】

(式中、R5は、H、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルオキシ、ハロ及び低級アルキルチオからなる群より選ばれる)。
【請求項5】
R2が、フラニル、チエニル、ピリジル及びピラニルからなる群より選ばれるか又はR2が、下記一般式によって表される、請求項4に記載の化合物
【化3】

(式中、R5は、H、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルオキシ、ハロ、及び低級アルキルチオからなる群より選ばれる)。
【請求項6】
R3が、Hである、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
cが、1、2又は3である、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
aが1である、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
ZがNであり、X及びYがCR3である、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
WがNR3であり、R2がフェニルであり、R5がH及びメチルからなる群より選ばれる、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
R2がピリジルであり、R5がエチルであり、WがNR3である、請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
dが0である、請求項2に記載の化合物。
【請求項13】
R1が、下記一般式によって表される、請求項12に記載の化合物
【化4】

(式中、R5は、H、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルオキシ、ハロ、及び低級アルキルからなる群より選ばれる)。
【請求項14】
R2が、フラニル、チエニル、ピリジル及びピラニルからなる群より選ばれるか、又はR2が、下記一般式によって表される、請求項13に記載の化合物
【化5】

(式中、R5は、H、低級アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルオキシ、ハロ、及び低級アルキルからなる群より選ばれる)。
【請求項15】
R3がHである、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
aが1である、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
xが1であり、zが0である、請求項15に記載の化合物。
【請求項18】
R4が、H、メチル及びエチルからなる群より選ばれる、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
ZがNであり、X及びYがCR3であり、R2がピリジルであり、R5が、H、メチル、エチル、プロピル及びトリフルオロメチルからなる群より選ばれる、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
X、Y及びZが、Nであり、R5が、H、メチル、エチル、プロピル及びトリフルオロメチルからなる群より選ばれる、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
X及びZがNであり、YがCR3である、請求項18に記載の化合物。
【請求項22】
yが0である、請求項15に記載の化合物。
【請求項23】
下記の化合物からなる群より選ばれる、請求項1に記載の化合物
【化6】

【請求項24】
環上に窒素原子を1〜3個含み、残りの環原子が炭素である、6員芳香族複素環を含み、アリール基が前記6員芳香族複素環に5位と6位の双方に、側鎖が前記6員芳香族複素環の2位に直接結合され、前記側鎖が、ホスホン酸、その低級アルキルエステル、カルボン酸、その低級アルキルエステル、低級アルキルエーテル及び低級アルキルカルボキシ、及びこれらのいかなる医薬的に許容され得る塩からもなる群より選ばれる末端基をもつ、SIP3受容体においてアンタゴニスト活性を有する化合物。
【請求項25】
前記1〜3個の環上の窒素原子が、それぞれ、1位、又は1位と3位、又は1位と4位、又は1位と3位と4位にある、請求項25に記載の化合物。

【公表番号】特表2010−504286(P2010−504286A)
【公表日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527532(P2009−527532)
【出願日】平成19年9月5日(2007.9.5)
【国際出願番号】PCT/US2007/077588
【国際公開番号】WO2008/030843
【国際公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(390040637)アラーガン インコーポレイテッド (117)
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
【Fターム(参考)】