説明

セルラネットワークにおける測位支援方法及び装置

本発明は、最少の支援データ信号通知による測位支援方法及びデバイスに関する。位置測定を実行する無線デバイスにおける方法は、セル識別子及びセル識別子と測位基準信号パターン間の予め定義された対応付けに基づき測位基準信号パターンを決定するステップ(440)と、決定する測位基準信号パターンに基づき位置測定を実行するステップ(450)と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムにおける方法及び装置、特に、セルラネットワークにおける測位支援方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
汎用移動通信システム(UMTS)は、GSM(登録商標)を継承するために考案された第3世代移動通信技術の1つである。3GPPロングタームエボリューション(LTE)は、より速いデータ速度、改良された能率及びより低いコストのような改良サービスに関する将来要求に対処するためにUMTS標準を改良する第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)内のプロジェクトである。汎用地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)は、UMTSシステムの無線アクセスネットワークであり、発展型UTRAN(E−UTRAN)は、LTEシステムの無線アクセスネットワークである。図1に示す様に、E−UTRANは、一般的に、eノードB(eNB)と呼ぶ無線基地局(RBS)100a乃至100cに無線で接続するユーザ装置(UE)150を典型的に含む。eNBは、セル110a乃至110cと呼ぶ1つ以上のエリアを制御する。図1で、サービス提供セル110aが、UE150にサービスを提供する。セル110b及びセル110cは隣接セルである。
【0003】
移動ユーザによる測位は、UEの空間座標の判断処理である。一度座標が利用可能になると、位置は一定の場所又は所在地に対応付けできる。対応付け機能及び要求に応じた位置情報配信は、基本的な緊急サービスに必要な位置サービスの一部である。位置の知識をさらに活用する、或いは、位置の知識に基づき顧客にある付加価値を提供するサービスは位置認識及び位置に基づくサービスとそれぞれ呼ばれる。ネットワークにおける無線デバイスの地理的位置を特定する可能性は、広く多様な商用及び非商用サービス、例えばナビゲーション支援、ソーシャルネットワーキング、位置認識広告及び緊急呼を可能にした。種々のサービスは、アプリケーションにより賦課される、異なる測位精度要求がありうる。さらにその上、基本的な緊急サービスの測位精度に関する規制上の要求条件が幾つかの国に存在する。
【0004】
無線通信ネットワークにはその精度、実装コスト、複雑性及び種々の環境における適用性において異なる多様な測位技術が存在する。測位方法は、サテライトベース法及び地上法に広く分類できる。グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)は、加入者にその測位及び他の関連ナビゲーション情報の取得を可能にするサテライトナビゲーションシステムの一般的な表現である。グローバル測位システム(GPS)及び欧州ガリレオ測位システムはGNSSの周知例である。多くの環境において、位置はGPSベースの測位法の使用により正確に推定できる。今日、ネットワークは、また端末受信機感度及びGPS始動性能を改良するためUEを支援する可能性を有することが多い(アシステッド下りリンクGPS測位、即ちA−GPS)。GPS又はA−GPS受信機は、しかし必ずしも総ての無線端末において利用可能でなく、総てのネットワークは、GPSベース測位を提供又は支援する可能性はない。さらにその上、GPSベース測位は、多くの場合、都市及び/又は室内環境で満足な性能を有しえない。従って、無線ネットワークに実装する補完的な地上測位法の必要性がある。
【0005】
以下のものを含むUE及び/又はRBSのような無線ネットワークノードによる測定信号によりUEの位置を決定する複数の地上測位法がある。
・セル識別情報ベース法、
・種々のRBSにおけるネットワークベース上りリンク信号到着時間差(U−TDOA)・3つ以上のサイト又は位置からのUEベース及びUE支援信号到着観測時間差(OTDOA)
・フィンガプリント又はパターン整合測位法。
【0006】
OTDOAは、3つ以上の位置からのTDOA測定結果に基づきUEの位置を計算するために多面化技術を活用する測位法である。測位を可能にするため、UEは、少なくとも3つの地理的に分散するRBSの信号を検出できるべきである。これは信号が十分大きい信号対干渉比(SINR)を有する必要があることを意味する。さらにその上、信号はサービス遅延要求を満たすに十分頻繁に送信する必要がある。そのようなUE支援ソリューションでは、サービス提供移動位置センタ(GSM(登録商標)及びUMTSのSMLC、LTEの高度化SMLC(E−SMLC))は、UEが報告する位置測定結果に基づきUEの位置を計算する。E−SMLC100は、(図1に図示する様に)個別ネットワークノードか、例えばeNBの様な統合された機能である。
【0007】
OTDOA測位は。3GPP標準に規定するような基準信号時間差(RSTD)測定、即ち、隣接セルのタイミングと基準セルのタイミングとの相対タイミング差を使用している。幾つかのセルの測定結果を含む測位報告では、同一基準セルを総ての測定に使用する。基準セルは、最強セルの1つであり、基準セルは時に別の隣接セルでありうるが、UEのサービス提供セルであることが極めて多い。別の隣接セルであるのは例えばUEが最強であるが過負荷セルにハンドオーバできない場合や、UEが閉加入者グループ内のUEにのみサービスを提供する基地局に近い場合である。
【0008】
下りリンクUE支援OTDOAは、LTEのために3GPPで現在検討中であり、これに関してサービス要求条件を満たす測位サービスを可能にするため、可聴性の課題と取り組む必要があることが一般に認識されている。例えば、干渉管理なく測位に同期信号(SS)及びセル特定基準信号(CRS)を使用すると、低いSINR及び/又は種々のRBSからの不十分な数の強い信号による測位範囲の課題を生じることが分かった。CRS又はSSに使用するリソース要素の複数のセルでの高確率な並列送信があり、これは大きな干渉をもたらすので、この課題は同期ネットワーク又は高データ負荷のネットワークに特に関係する。これらの問題と取り組み、位置測定の高度化のため、新しい物理信号である測位基準信号(PRS)が低干渉サブフレームと組み合わせて提案されている。例えば、サイト、セル又はサブフレームにより異なりうる予め定義されたPRSパターンに従い、PRSを下りリンクで送信する。これは、UEがPRSを検出でき、測位サービスに必要な位置測定を実行するには、UEは、あるセルに使用されているPRSパターンを知る必要があることを意味する。
【0009】
E−UTRANにおける測位法には、3GPP標準で規定する様に、所謂、物理セル識別子(PCI)を適用できる。3GPPは504個の固有PCIを規定し、これらは効率的な無線端末UEの測定報告手順の支援を目的とする。PCIは、168個の固有PCIグループにグループ化され、各グループは3つの固有識別子を含む。グループ化は、各PCIが1つで、唯一のPCIグループの一部である様にする。NcellID=3N(1)ID+N(2)IDとして計算されるPCIは、従ってPCIグループを表す0から167個の範囲の数N(1)ID及びPCIグループ内のPCIを表す0から2個の範囲の数N(2)IDにより一意的に定義される。
【0010】
LTEで利用可能な固有PCI数は、代表的無線ネットワークの配備において十分でないことが最もありうるため、再使用しなければならず、従って、利用可能固有PCIはローカルセル識別子と看做し得る。しかし、ネットワークは、一意的なグローバルセル識別子も管理することになろう。PCIは、ネットワーク計画フェーズ、つまり、初期ネットワーク計画過程か、ネットワーク再計画過程か、最適化過程の何れかで計画され、初期セル構成手順の一部として物理的にセルに割り当てられる。PCIと物理信号間に関係が存在し、この関係は、PCI計画が、例えば、初期ネットワークアクセス又はハンドオーバの間に実行されるセル探索のような物理レイヤ手順に強い影響を与えることを意味する。
【0011】
以上、説明した様に、LTEの下りリンク位置測定の候補信号は、SS、CRS及びPRSである。
【0012】
2次同期信号(SSS):1次同期信号(PSS)に先行するこれらの信号は、指示されたサブフレームの第1のタイムスロットの最後から2番目のOFDM(直交周波数分割多重)シンボルのサブフレーム0から5において、僅か62のリソース要素で、即ち割り当てられた帯域幅中央の6つ未満の物理リソースブロック(PRB)で送信される。PCIとSS間の対応付けは3GPP標準に記載されている。良好なセル検出性能を保証するために、PCIは、PSS及びSSSにそれぞれ利用可能な3及び168個の一意なシーケンスを利用して、隣接セルに共通の同一PSS及び2つのSSSショート符号の何れかを回避する様に計画しなければならない。LTEではパターンは常に同じであるので、SSシーケンスとPCI間の対応付けは存在するが、SS送信パターンとPCI間には対応付けは存在しない。しかし、短いシーケンス、頻繁でない送信及び狭い送信帯域幅による(例えばCRSと比較して)、良くない相互相関特性の故に、SSSは位置測定の最適候補ではない。
【0013】
セル特定基準信号(CRS):これらの信号は、各サブフレームのリソース要素において、全帯域幅で送信される。6つまでの周波数シフトが可能であり、これはPCIの関数として、k=6m+(v+vshift)mod 6、ここでv={0,3,6}(非特許文献1に記載)であり、vshift=NcellIDmod 6である。これは、実際には1つ及び2つ(又は4つ)の送信アンテナに対しそれぞれ6つ及び3つの周波数の再使用に相当する。時間(4つのアンテナポートがある場合)及び周波数で異なるシフトを適用して本質的に同じパターンを使用するので、CRS送信パターンは従って所与のPCIについて読み出し可能である。
【0014】
測位基準信号(PRS):上述の如く、PRSは、標準化された物理信号(例えばSSS及びCRS)の送信パターンと異なる送信パターンを持つ新たに提案された物理信号である。隣接セルの競合リソース要素における干渉を最小にするためのセル間PRSパターンの慎重な計画は、測位性能に非常に重要である。PRSパターンは一般に3つのグループにグループ化できる。
・通常パターン−通常パターンの例を図2(a)に示す
・ランダムパターン
・ラテン方格、コスタス(Costas)配列及びモジュラソナーシーケンスに基づくパターン。9x9コスタス配列の例を図2(b)に示す。
【0015】
一般にパターンセットが所与であれば、パターンは1つ以上のリソース要素において任意の他グループの少なくとも1つのパターンと重複するが、グループ内の全パターンが互いに直交する様にパターンのグループ化が可能であるべきである。ランダム(疑似ランダム)パターンにより考えることができる不利な点は、大きなパターンテーブルが必要でありうることであり、これは、信号オーバヘッドと、RBS及びUEの複雑性を増加させるので、PRSのためには好ましくない。
【0016】
UEの移動性は、アイドルモード移動性(セル再選択による)と、接続モード移動性(ハンドオーバによる)を含む。セル再選択は、ネットワークの直接干渉のない主にUEの自律機能である。しかし、アイドルモード移動性シナリオにおけるUEの動作は、ある程度、同報システムパラメータ及び性能仕様により制御される。他方、ハンドオーバは、明確なUE特定コマンド及び性能仕様を通じてネットワークにより完全に制御される。アイドル及び接続モードにおいて、移動性の決定は、同種の下りリンク隣接セル測定結果に主として基づく。例えばE−UTRANでは、(サービス提供及び隣接セルについて測定する)以下の下りリンク隣接セル測定を主として移動性のために規定する。
・セル特定信号強度計量法である基準信号受信電力(RSRP)
・RSRP/キャリアRSSI(受信信号強度指標)に対応するセル特定信号品質計量法である基準信号受信品質(RSRQ)。RSSIは干渉ソースを含む全ソースからUEが受信する総電力であり、これはRSRQもまた干渉を考慮することを意味する。
【0017】
RSRP及びRSRQは、UEが経験する無線状態を示す。サービス提供セルからのRSRPの比較的低い報告値は、例えば、UEがサービス提供基地局から遠いことを示すことになろう。
【0018】
隣接セルリスト(NCL)は、例えば、隣接セルのセル特定情報及び隣接セルの物理セル識別子(PCI)を含む。NCLは、典型的に移動のために作成する。例えばUTRANでは、NCLは、各NBにアップロードされ、NCLに含まれるセル識別子は、移動に関する決定を支援する様に考慮される。NCLの欠点は、セル計画の変更がまたNCLに影響するので、NCLを最新に保つのに多大の作業を要することである。
【0019】
LTEでは、NCLは移動に必須ではない。UEはその代わりセル探索手順の過程でセル識別子を機械的に検出する。しかしながら、LTEの既存測位ソリューションでは、セルで使用するPRSパターンに関する情報は、NCL形式でUEに通知される。測位のための類似ソリューションがUTRANに存在する。しかしながらNCLは誤りがちであり、既に説明した様に、動的管理及び更新にコストを要する。位置測定に適切なセル識別子を有するNCLの作成は、最適リストがセルにおけるUEの位置に依存しうるため、複雑なタスクである。さらにその上、移動のために作成するNCLは、位置測定を種々のサイトに位置するセルにおいて行うことが重要であるため、測位にあまり適さない。それ故、移動及び測位のためのNCLを互換的に使用することは推奨されない。それ故、測位のためUEに通知するNCLがあるとはいえ、UEは移動のために付加的セルリストを作成する必要がありうる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0020】
【非特許文献1】3GPP TS36.211
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明の目的は上に述べた幾つかの課題及び不利な点に取り組み、UEへの隣接セルリスト(NCL)通知の必要なしに、予め定義された対応付けに基づき、セルで使用する測位基準信号(PRS)パターンを、UEが決定することを可能にすることである。本目的及びその他の目的は、独立請求項による方法及びデバイスと、従属請求項による実施形態により達成される。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の実施形態の基本的考え方は、PRSパターンをセル識別子に対応させる標準化されたテーブル形式のルックアップテーブル又は予め定義した対応付けテーブルを導入することである。さらにその上、UEは、複数のセル識別子を機械的に検出し、自律的又はネットワークの支援を使用して、対応付けテーブルからPRSパターンの読み出しと位置測定の実行に、検出セルを使用できるかをセルの測定に基づき決定する。
【0023】
本発明の第1の態様によると、測位を支援するセルラネットワークにおける無線デバイスのための方法が提供される。無線デバイスは、セルラネットワークの無線基地局と通信する様に構成される。本方法は、セル識別子と、セル識別子と測位基準信号パターン間の予め定義された対応付けに基づき、測位基準信号パターンを決定するステップを含む。本方法は、また、決定した測位基準信号パターンに基づき位置測定を実行するステップを含む。
【0024】
本発明の第2の態様によると、セルラネットワークの無線デバイスにおける位置測定を支援するセルラネットワークにおけるネットワークノードでの方法が提供される。本方法は、少なくとも1つの測定セルのセル測定結果及び測定セルの識別子を無線デバイスから受信するステップと、受信したセル測定結果及び測定セルの識別子に基づき、位置測定のためのセル識別子を含む隣接セルリストを無線デバイスに送信するかを決定するステップを含む。
【0025】
本発明の第3の態様によると、無線デバイスが提供される。無線デバイスは、セルラネットワークにおける測位を支援し、セルラネットワークの無線基地局と通信する様に構成される。無線デバイスは、セル識別子及びセル識別子と測位基準信号パターン間の予め定義された対応付けに基づき、測位基準信号パターンを決定する様に構成されたパターン決定ユニットを含む。さらにその上、無線デバイスは、決定した測位基準信号パターンに基づき位置測定を実行する様に構成された位置測定ユニットを備えている。
【0026】
本発明の第4の態様によると、ネットワークノードが提供される。ネットワークノードはセルラネットワークにおいて使用され、セルラネットワークの無線デバイスにおける位置測定を支援する様に構成される。ネットワークノードは少なくとも1つの測定セルの測定結果及び前記測定セルの識別子を無線デバイスから受信する様に構成される受信ユニットを含む。ネットワークノードはまた、受信セル測定結果及び前記測定セルの識別子に基づき、位置測定のためのセル識別子を含む隣接セルリストを無線デバイスに送信するかを決定する様に構成された決定ユニットを含む。
【0027】
本発明の実施形態の利点は、実施形態がより簡単で、より一貫性のあるセル計画、UE及びRBSの複雑性の軽減、さらに、位置測定の実行にUEがNCLを常に必要としないので、支援データに関するより少ない通信オーバヘッドを可能にすることである。
【0028】
本発明の実施形態のさらなる利点は、必要な場合にのみNCLを使用し、位置測定品質を高めることである。隣接セルとして規定されるものが、セル内のUEの位置に依存しうるので、NCLは、誤りを含むことが多い。
【0029】
本発明の実施形態のなお別の利点は、位置測定がネットワークからの完全に更新されたNCLに依存しないので、NCLを維持するための労力の量が軽減することである。上述した様に、最適NCLの作成及び維持は、かなりの労力と後戻り通信を含む。
【0030】
本発明の他の目的、利点及び新しい特徴は、添付する図面と共に考察する本発明の以下の詳細な説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明が実装され得る従来のLTEシステムの一部の概略図。
【図2】PRSについて考慮した2つのパターン例であって、(a)は通常パターン例であり、(b)は9x9コスタス配列に基づくパターン例を示す図。
【図3】PRSパターン例(a)であり、(b)は周波数シフトを、(c)は時間シフトを示す図。
【図4a】本発明の実施形態による無線デバイスでの方法のフローチャート。
【図4b】本発明の実施形態による無線デバイスでの方法のフローチャート。
【図4c】本発明の実施形態による無線デバイスでの方法のフローチャート。
【図4d】本発明の実施形態による無線デバイスでの方法のフローチャート。
【図4e】本発明の実施形態による無線デバイスでの方法のフローチャート。
【図5a】本発明の実施形態によるネットワークノードでの方法のフローチャート。
【図5b】本発明の実施形態によるネットワークノードでの方法のフローチャート。
【図6a】本発明の実施形態によるネットワークノード及び無線デバイスの概略図。
【図6b】本発明の実施形態によるネットワークノード及び無線デバイスの概略図。
【図6c】本発明の実施形態によるネットワークノード及び無線デバイスの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下では、ある実施形態及び添付図面を基準して、本発明をさらに詳細に説明することにする。説明のためであり、限定するためでなく、特定のシナリオ、技術などのような特定の詳細を公にし、本発明の完全な理解に供する。しかしながら、当業者には本発明がこれら特定の詳細とは別の他実施形態において実施できることは明らかであろう。
【0033】
その上、当業者は以下に本明細書で説明する機能及び手段はプログラムされたマイクロプロセッサ又は汎用コンピュータと共に機能するソフトウェアを使用し、及び/又はアプリケーション専用集積回路(ASIC)を使用して実装できることを理解しよう。本発明を方法及びデバイスの形式で主として説明するが、本発明はまたコンピュータプログラム並びにコンピュータプロセッサ及びプロセッサに結合するメモリを含むシステムにおいても実施でき、メモリは本明細書で開示する機能を実行できる1つ以上のプログラムにより符号化することもまた理解されよう。
【0034】
本発明は、特定のシナリオ例の基準により説明される。詳細には、本発明の実施形態はE−UTRANに関する非限定的な汎用コンテキストにおいて説明する。とはいえ留意すべきは、本発明及びその例示的実施形態はまたWiMAX、CDMA2000、無線LAN、LTE-AのようなLTEエボリューションといった、測位を支援する他のタイプの無線アクセスネットワークにも適用できることである。
【0035】
本発明の実施形態では、UE、小規模基地局、リレイ又はリピータのような無線デバイスへのセル識別子の通知にNCLを使用することに関する問題を、セル識別子とPRSパターン間の予め定義された対応付けの使用により、あるセルのPRSパターンを決定するソリューションにより取り扱う。さらにその上、UEは、複数のセル識別子を機械的に検出し、PRSパターンの読み出しと、位置測定の実行に検出セルを使用できるかをセルの測定に基づき決定する。
【0036】
例えば物理レイヤセル識別子(PCI)からPRSパターンを決定する可能性は、余分な通信オーバヘッドなくPRS検出を可能にし、一貫性のある測位サービス計画と、総合的なネットワーク及び最適化努力を妥当なレベルで維持するための通常のセル計画を可能にする非常に望ましい特徴である。これは可能な限り多くの側面で自己最適化及び自己構成化であることを意味するネットワークでは特に重要である。
【0037】
本発明の一実施形態では、予め定義されたPCIとPRSの対応付けが、無線デバイスによるPRSパターンの決定に使用され、PRSパターンは、その後、位置測定の実行に使用される。PCIとPRSパターン間の対応付けに関連する2つの主な側面がある。第1の側面は、予め定義されたPCIとPRSの対応付けテーブルの原理に関係し、第2の側面は、予め定義されたPCIとPRSの対応付けテーブルからのPRSパターンの決定に関係する。
【0038】
PRSパターンのセル識別子(即ちPCI)への対応付け及び予め定義された対応付け、つまり、ルックアップテーブルの作成のための種々の原理を以下で述べる。まず、一般的原理を説明することにし、PRSパターンを、それぞれNパターンを持つNグループにグループ化できるものとする。ここで、
PPI(1)∈{0、...、N−1}はPRSパターングループ識別子であり、
PPI(2)∈{0、...、N−1}はPRSパターングループ内のPRSパターン識別子であり、Nはグループ内のPRSパターン数である。
【0039】
X(PPI(1)、PPI(2))は、グループ内部識別子PPI(2)を持つグループPPI(1)のパターンであり、パターンはサイズMxKのマトリックスである。
【0040】
各グループ内で、総てのパターンが互いに直交であると想定するのは妥当である。コスタス配列に基づくパターンの様に、総てのパターンは、例えば、周波数シフト又は時間シフトでありうる。各グループは、従って、以下の3つの独立変数セットにより特定される。
1.例えばコスタス配列でありうるグループ基準パターン。
2.シフト、例えば周波数シフトに対応する垂直シフト(v_shift)又は時間シフトに対応する水平シフト(h_shift)。
3.Nで示されるグループ内パターン数(グループが周波数シフトにより生成されるのであれば、N≦Mであり、グループが時間シフトにより生成されるのであればN≦K)。
【0041】
Xを、例えば、PRSリソース要素に対応する1と、例えばPRS送信の無いリソース要素に対応する0と、を有するMxKバイナリマトリックスであるものとする。v_shift*PPI(2)によるXの周波数シフトは、マトリックス演算D(v_shift*PPI(2)、M)*Xであり、ここで、D(v_shift*PPI(2)、M)は、2つの対角線、対角線(v_shift*PPI(2)) mod Mと、対角線−(M−v_shift*PPI(2)) mod Mとに沿って1であるMxMマトリックスである。グループ基準マトリックスXref(PPI(1))が与えられると、生じるパターンXは、以下の式により表される。
X(PPI(1)、PPI(2))=D(v_shift*PPI(2)、M)*Xref(PPI(1)
【0042】
同様に、時間シフトをグループ内に適用する場合、生じるパターンXは、以下の式により表される。
X(PPI(1)、PPI(2))=Xref(PPI(1))*D(h_shift*PPI(2)、K)
【0043】
PCIとPPI間の1つの可能な関連は、PPI(1)=下限(PCI/K)及びPPI(2)=PCI mod Kである。複数の周波数で動作するシステムでは、ネットワーク計画を簡単にするために、同じPPIを位置共有サイトにおいて異なる周波数で再使用できる。
【0044】
以上の一般的記述から出発して、予め定義されたテーブル対応付けの種々の例示的実施形態が可能である。幾つかの特定の例AからDを以下に説明する。
【0045】
A.直交パターンの単一グループに基づく予め定義されたテーブル
本発明の一実施形態では、直交PRSパターンの唯1つのグループ、つまり、即ちN=1がある。従って、PRSパターンは、上述した様に、Nで示されるグループ内のパターン識別子PPI(2)、シフトステップ及びパターン数によってのみ特定される。シフトは、例えば、周波数シフト、時間シフト又は両方の組み合わせでありうる。この場合、ただ1つの基準パターンのみを保存する必要がある。PCIとPPI(2)間の1つの可能な関連は、PPI(2)=PCI mod Nである。
【0046】
B.独立グループ基準パターンに基づく予め定義されたテーブル
更なる実施形態では、グループ基準パターンは互いに独立であり、互いに直交であってもよく、またなくてもよい。例では、そのようなグループ基準パターンは、種々のコスタス配列に基づくことができる。この場合、Mパターンを保存する必要があろう。
【0047】
C.共通基準パターンに基づく予め定義されたテーブル
別の実施形態では、総てのグループに共通の基準パターンが存在し、従って、グループ基準パターンは、共通基準パターン及び測位パターングループ識別子PPI(1)の関数として導出できる。例えば、周波数シフトを使用して、各グループ内のパターンを生成すれば、共通基準パターンに関する水平時間シフトを使用して、グループ基準パターンを生成でき、その逆も可能である。ただ1つのパターン(共通基準)を保存する必要があり、その他は導出できる。共通基準パターンXrefに関する基準グループパターンの時間シフトは、Xref(PPI(1))=Xref*D(h_shift*PPI(1)、K)として公式化できる。簡単な例を図3に示し、ここで、(a)及び(b)は、同じ測位パターングループ(つまり、同じPPI(1)を持つ)に属し、(c)は異なる測位パターングループに属す。(a)のパターンは、グループ基準パターン(PPI(1)=0、PPI(2)=0)を示す。(b)のパターンは、シフトステップv_shift=1、PPI(1)=0、PPI(2)=1で周波数シフトした(a)のグループ基準パターンであり、従って(a)と同じ測位パターングループに属す(つまり、同じPPI(1)を持つ)。(c)のパターンは、シフトステップh_shift=2、PPI(1)=1、PPI(2)=0で時間シフトした(a)のグループ基準パターンであり、従って(b)のパターンとは異なるグループに属す。
【0048】
D.サブセルグループパターンに基づく予め定義されたテーブル
幾つかの可能な配置シナリオでは、数本の空間的に分散したアンテナをセルと関連付けることができる。データ通信の場合、アンテナ間を区別する必要はなく、むしろ種々のアンテナから受信する結合信号を受信機で利用する必要があろう。測位のためには、個別位置からの受信信号が非常に重要であるが、各アンテナサイトについての特定が必要である。Lを、予備識別子の数とし、PPI∈{0、...、L−1}により示されるサブセル識別子セット(上記例で、各サブセル識別子は遠隔アンテナと関連付けされている)と、サブセルに予約されたパターンセットSが与えられると、サブセルPPSI(PRSパターンサブセル識別子)のPRSパターン、例えばS(PPSI)を見つけることができる。一実施形態では、サブセルのパターンセットは、直交パターングループ(例えば周波数シフト)であり、セットは、関連付けられたセルの関数として導出でき、例えばサブセルパターンはS(PPI(1)、PPI(2)、PPSI)でありえる。例で、基準グループパターンが、個別コスタス配列に基づき、周波数シフトを各グループ内で適用すれば、水平シフト(時間シフト)を、サブセルパターンセットを生成するために適用でき、つまり、Mパターンのみを蓄積する必要があり、通常セル及びサブセルの双方のための、総ての他のパターンは、与えられたPPI(1)、PPI(2)及びPPSIから以下の様に導出できる。
X(PPI(1)、PPI(2)、PPSI)=
X(PPI(1)、PPI(2))*D(h_shift_subset*PPSI、K)
ここで、PPSI=0の場合、D(h_shift_subset*PPSI)は単位マトリックスであり、関連するセルパターンをサブセルで使用することになろう。
【0049】
PRSパターンのセル識別子への対応付けに使用する、予め定義された対応付けテーブル(つまり、上述した任意の代替実施形態)に拘わらず、UEはセルで使用するPRSパターンを決定できるべきである。よって、本発明の一実施形態では、UEは、まずセルのセル識別子を機械的に検出する。一度セル識別子が見つかると、UEは、予め定義された対応付けテーブルを使用して、見つけたセルで使用するPRSパターンを特定できる。UEがPRSパターンを正しく判断したことを保証するために、UEは、一実施形態において、PRSパターンの相関を実行できる。一度UEがPRSに使用されている送信パターンを知ると、UEは、信号チェックに選択されるリソース要素を知り、UEはこれらリソース要素に対して相関を実行できる。相関の結果が一定の閾値を上回れば、UEはパターンが正しく、正しい信号を検出したと想定すべきである。そうでなければ、UEは信号を検出できず、その理由は誤ったパターンを決定したことにあると想定すべきである。
【0050】
その上さらに、UEは同じ手順を使用して、他の検出セルで使用するPRSパターンを決定できる。最後に、UEは決定したPRSパターンを使用して、必要な位置測定、例えば種々のセルからの信号到着観測時間差の測定を実行することになろう。位置測定結果は、その後、無線基地局又は特定E−SMLCノードといった、測位機能を有するネットワークノードに報告され、ネットワークノードでは、報告されたOTDOA測定結果に基づきUEの位置を決定する。この実施形態では、NCLはUEに通知されない。しかしながら、UEが機械的に検出するセルは、常に位置測定の要求条件を満たさないかもしれない。
【0051】
それ故、本発明の実施形態は、予め定義された対応付けテーブル、機械的に検出したセルのリスト、及び、ネットワークが通知し、隣接セルの識別子を含む隣接セルリスト(NCL)の組み合わせを使用し、ある条件下のPRSパターンを決定する。以下に4つの代替実施形態を説明する。
【0052】
1.信号品質に基づく隣接セルリスト(NCL)のイベントでトリガされる使用/通知
第1の実施形態では、UEはセル識別子を機械的に検出し、利用可能な予め定義された対応付けテーブルからPRSパターンを見つける。UEはまた、検出したセル識別子のセル測定、例えば、LTEのRSRP又はRSRQ測定のような信号品質測定を実行し、測定結果及び/又はイベントをネットワークに報告する。これらの測定結果は、従来、通常の移動のために実行する。報告される測定結果及び/又はイベントに応じて、サービス提供無線ネットワークノード(つまり、サービス提供セル)は、NCLを含む支援データをUEに送信するか否かを決定する。例えば、サービス提供セルから(或いは、基準セルがサービス提供セルとは別のセルであれば、RSTDの測定に使用する基準セルから)の測定RSRPが第1の閾値より大きければ、これは、UEがサービス提供eNBに近いことを意味し、サービス提供セルは、NCLを含む支援データをUEに送信し、種々の位置/eNBサイトにおける十分な数のセルの検出を容易にする。他方、サービス提供セルのRSRPが十分弱い(第1の閾値未満)場合、サービス提供セルは、支援データ/NCLをUEに送信しないであろう。代わりに、ネットワークは、UEが位置測定(例えばOTDOA)の実行に十分なセルの機械的検出ができると想定する。
【0053】
2.報告セル数に基づく隣接セルリスト(NCL)のイベントでトリガされる使用/通知
第2の実施形態では、サービス提供ネットワークノード(即ちサービス提供セル)による、NCLを含む支援データをUEに送信するか否かの決定は、UEが検出する(特に異なる位置/サイトに属す)セルの総数に基づく。例えば、機械的検出に基づく隣接セルの報告数が第2の閾値(例えばただ2つの検出隣接セル)未満である場合、サービス提供セルは、NCLを含む支援データをUEに送信し、UEの位置の正確な判断に必要な数のセルの検出を容易にする。検出セルの数に関する情報は、UEが報告する隣接セルのイベント/測定結果に基づき、サービス提供セルが取得できる。別の可能な実施形態は、ネットワークが十分なセルからUEの位置測定結果報告(例えばOTDOA測定結果)を受信しなければ、ネットワークは、NCLを含む支援データをUEに送信し、UEがより多くのセルを検出するのを支援する。要するに、検出セル数が第2の閾値を上回れば(例えば閾値が3であれば4又は5)、UEは予め定義された対応付けテーブル及び検出セルを使用して、PRSパターンを導出し、そうでなければ、つまり、検出セル数が第2の閾値以下であれば、UEは通知されたNCLを使用して、対応するPRSパターンを見つける。
【0054】
3.信号品質と報告セル数の組み合わせに基づく隣接セルリスト(NCL)のイベントでトリガされる使用/通知
第3の実施形態によれば、ネットワークは、UEが報告する信号品質及びセル数の双方に基づきNCLのUEへの通知を決定する。例えば、(機械的検出に基づく)検出セル数が第2の閾値を上回り、かつ、サービス提供セルで測定する信号品質(例えばRSRP)が第1の閾値を下回れば、UEは予め定義された対応付けテーブル及び検出セルを使用して、PRSパターンを導出する。この場合、ネットワークはNCLをUEに通知しない。そうではなく、検出セル数が第2の閾値を下回り、サービス提供セルからの測定された信号品質(例えばRSRP)が第1の閾値を上回れば、UEは通知されたNCLを使用して、セル及び対応PRSパターンを見つける。これは両条件を満たす場合、ネットワークがNCLをUEに通知することを意味する。この第3の実施形態は、2つの以前に説明した実施形態の組み合わせである。これら3つ(上述した第1、第2及び第3)の実施形態で使用される第1及び第2の閾値(つまり、セル数、信号品質など)は、例えば、規格で予め定義されているかもしれない。
【0055】
4.UEが自律的に決定する隣接セルリストの使用
この第4の実施形態によれば、UEの無線状態(例えば、信号品質)及び検出セル数に拘わらず、ネットワークは常にNCLをUEに通知する。しかしながら、UEはPRSパターンを導出するための検出セルの使用時期と、NCL使用時期を自律的、選択的に決定する。NCLの使用は、第1、第2及び第3の実施形態で説明した様に、一定の条件、例えば検出セルの総数及びサービス提供/基準セルからの信号品質(例えばRSRP)レベルを満たすか否かによる。これらの測定結果は、機械的に検出したセルに対して実行するセル測定結果の一部である。
【0056】
第4の実施形態の一例で、(機械的検出に基づく)検出セル数は、第2の閾値を上回る(例えば4又は5)。よって、UEは機械的に検出したセルリストと、予め定義された対応付けテーブルを使用してPRSパターンを導出する。さもなければ、つまり、検出セルが第2の閾値以下であれば、UEはネットワークが通知し、UEで既に利用可能であるNCLを使用する。
【0057】
第4の実施形態の第2の例で、サービス提供セルからの測定した信号品質(例えばRSRP)が第1の閾値を下回れば、UEはPRSパターンの導出に検出セルリスト及び予め定義された対応付けテーブルを使用する。さもなければ、つまり、信号品質が閾値以上であれば、UEはネットワークが通知するNCLを使用する。
【0058】
第4の実施形態の第3の例で、検出セル数が第2の閾値を上回り、及び/又は、サービス提供セルからの測定信号品質(例えばRSRP)が第1の閾値を下回れば、UEはPRSパターンの導出に機械的に検出したセルリストと、予め定義された対応付けテーブルを使用する。そうではなく、例えば検出セル数が第2の閾値以下であり、サービス提供セルからの測定信号品質(例えばRSRP)が第1の閾値以上であれば、UEは通知されたNCLを使用して、対応するPRSパターンを見つける。閾値(即ちセル数、信号品質などの閾値)は、第4の実施形態のこれらの例において、UEの実装に依存するか、規格で予め定義されるか、ネットワークがUEに通知する。
【0059】
この第4の実施形態と以前に説明した3つの実施形態の主な相違は、NCLを常にUEに通知することと、PRSパターンの導出のためのNCL又は検出セルの使用に関する決定を、UEが独立して行うことである。しかし、上記閾値をネットワークが通知すれば、UEの動作はある程度ネットワークにより制御される。
【0060】
上記第4の実施形態と組み合わせることができる本発明の第5の実施形態では、ネットワークから受信するNCLは、例えば、NCLの一部ではない検出セル識別子の追加により改良しうる。別の可能性は、NCLのセル識別子を検出セル識別子により置換することである。NCLに加えて又は受信NCLの幾つかのセルに代えて、UEが検出セルの使用を決定する場合の判断基準は、UEがNCLで受信するセルの品質より良い品質を検出セルが有すると信じることである。本決定は、例えば、予測RSTDパラメータ又は送信機への推定距離、つまり、遅延のようなタイミング推定に頼ることができる。予測RSTDは、ネットワークにより通知される支援データに含まれ、推定距離は、例えば、基準セルの推定タイミング(又は距離)に対応する基準セルの予測RSTDから導出しうる。隣接セルの推定タイミング(又は距離)は、従って、予測RSTDと基準セルの推定タイミング間の相違であり得る。
【0061】
UEにNCLを送信するか否かをネットワークノードが決定する場合、上記第1、第2、又は第3の実施形態の1つと組み合わせることができる第6の実施形態では、ネットワークノードは、UEからの測定結果報告において受信する機械的に検出したセルリストに基づきNCLを改良することができる。検出セルは、あるUEから受信しうるが、その情報に基づいて改良するのは、ほぼ同一エリアの別のUEのNCLでありうることに留意すべきである。ネットワークノードは、支援データを集積するデータベースと、特に隣接セルリストを管理し、よってセル測定結果の受信により、データベースを更新する。ネットワークノードは、検出セルのセル測定結果と、測定セル識別子リストを受信し、測定セル識別子リストをNCLセル識別子と比較する。セル識別子リスト、即ちNCLの一部ではない測定セル識別子間の相違に基づき、ネットワークノードは、支援データの集積及び測位する無線デバイスのNCLの作成に使用するデータベースを更新できる。この更新されたデータベースは、その後、支援データの集積及びNCLの作成と、現行とは別の測位法に使用しうる。データベースは、代替実施形態では無線ネットワーク計画及び/又はリソース管理に使用しうる。
【0062】
第5の実施形態によると、ネットワークノードは、支援データを集積するデータベース及び特に隣接セルリストを管理し、従って少なくとも位置測定結果及び対応する隣接セルリストを含む測定結果報告を受信すると、データベースを更新する。
【0063】
図4aは、本発明の一実施形態による無線デバイスにおける方法のフローチャートである。無線デバイスは、一実施形態においてUEでありうる。無線デバイスは、あるいは、小規模RBS、リレイ又はリピータでありうる。フローチャートに示す本方法は以下を含む。
【0064】
ステップ440:セル識別子及びセル識別子とPRSパターン間の予め定義された対応付けに基づきPRSパターンを決定する。予め定義された対応付けは、テーブル内に見出すことができ、上述した任意の対応付けの原理を適用しうる。一実施形態では、1つの単一直交PRSパターングループがあり、パターンは水平周波数シフト及びグループ内のパターン総数に基づき特定される。代替実施形態では、シフトは、恐らく周波数シフトと組み合わせられる時間シフトでありうる。さらに別の実施形態では、複数の直交パターングループがあり、グループ内のパターン識別子は、パターングループ識別子により補完される。
【0065】
ステップ450:決定したPRSパターンに基づき位置測定を実行する。位置測定結果は、その後、測位に責を負うネットワークノードに送信されうる。
【0066】
図4bは、ステップ450における位置測定の実行前に、PRSパターンを正しく決定することを保証するために、図4aに関して記述した方法のフローチャートに対し、決定されたPRSパターンに対して実行する相関ステップ445を加えた方法のフローチャートである。
【0067】
図4cは、本発明の他の実施形態による無線デバイスにおける方法のフローチャートである。これらの実施形態では、本方法は以下を含む。
【0068】
ステップ410:少なくとも1つのセル識別子を検出する。UEはセル探索手順において行う様に隣接セル及びその識別子の機械的検出を行いうる。
【0069】
ステップ420:検出したセル識別子のそれぞれについてセルの測定を実行する。セルの測定は例えば信号強度及び品質の測定である。
【0070】
ステップ430:セル測定結果に基づき、検出したセル識別子又はネットワークから受信するNCLにおける他のセル識別子を、PRSパターンを決定するために使用するかを決定する。これはセル測定結果のネットワークへの送信により行うことができ、上記第1、第2及び第3の実施形態において使用するセルリストをネットワークに制御させるか、第4の実施形態で説明する様に決定をUEにおいて自律的に行うかの何れかでありうる。
【0071】
ステップ440:ステップ430の結果と、セル識別子とPRSパターン間の予め定義された対応付けに応じて、検出したセル識別子又はNCLリストからのセル識別子の何れかに基づきPRSパターンを決定。
【0072】
ステップ450:決定したPRSパターンに基づき位置測定を実行する。
【0073】
図4dは、上記本発明の第1、第2又は第3の実施形態による無線デバイスにおける方法のフローチャートである。これらの実施形態では、方法のステップ430は以下を含む。
【0074】
ステップ431:検出セル及び検出セル識別子のセル測定結果は、測位に責任を負うネットワークノードに送信される。測位に責任を負うネットワークノードは、E−SMLC又はE−UTRANのeNBのような測位機能を有するノードでありうる。これは、ネットワークノードがNCLのUEに送信するか否かを決定するために行う。
【0075】
ステップ432:NCLをネットワークノードから受信する場合、UEは、隣接セルリストのセル識別子の使用を決定し(432a)、NCLをネットワークノードから受信しない場合、検出セル識別子の使用を決定する(432b)。
【0076】
図4eは、上記本発明の第4の実施形態による無線デバイスにおける方法のフローチャートである。この実施形態において、UEは、ステップ410でセル識別子を検出し、既に説明した様に、ステップ420でこれらのセルについてセル測定を実行する。さらにその上、UEは、ステップ425で常にネットワークからNCLを受信することになろう。この第4の実施形態では、方法のステップ430は以下を含む。
【0077】
ステップ433:検出セル総数を閾値と比較。検出セルの総数は、セル測定結果に含まれる。代替実施形態では、代わりに第1の閾値と比較されるのは、上述した様に基準セルからの信号品質や、両者の組み合わせである。
【0078】
ステップ432:検出セル総数が第2の閾値以下であれば、ステップ432aでNCLのセル識別子の使用を決定し、そうでなければステップ432bで検出セル識別子の使用を決定する。
【0079】
図4eの無線デバイスにおける方法のフローチャートは、上記第5の実施形態によれば、ネットワークノードからタイミング推定を受信するステップ426を含む。この実施形態で、ステップ432aで隣接セルリストに含まれるセル識別子の使用を決定すると、本方法は、さらに、受信タイミング推定に基づき、ステップ435で少なくとも1つの検出セル識別子を有する隣接セルリストに含まれるセル識別子を補完するステップ、及び/又は、ステップ436で少なくとも1つの検出セル識別子を有する隣接セルリストに含まれる少なくとも1つのセル識別子を置換するステップを含む。
【0080】
図5aは、上記第1、第2又は第3の実施形態によるネットワークノードにおける方法のフローチャートである。ネットワークノードは、一実施形態において、UEのような無線デバイスと通信するE−SMLCのような測位ノードでありうる。ネットワークノードは、あるいはまた測位機能を含むRBSでありうる。フローチャートに示す本方法は以下を含む。
【0081】
ステップ510:無線デバイスから1つ以上の測定セルのセル測定結果及び測定セルの識別子を受信する。無線デバイスは、複数のセル識別子を機械的に検出しており、これをセル測定結果報告と共にネットワークノードに送信する。
【0082】
ステップ520:受信したセル測定結果及び測定セルの識別子に基づき、位置測定のためのセル識別子を含むNCLを無線デバイスに送信するかを決定する。一実施形態で、基準セルの信号品質測定結果が第1の閾値以上である場合、ネットワークノードは、NCLの送信を決定する。代替実施形態で、測定セルの識別子の総数が第2の閾値以下である場合、ネットワークノードは、NCLの送信を決定する。さらに別の代替実施形態で、基準セルの信号品質の測定結果が第1の閾値以上であり、測定セルの識別子の総数が第2の閾値以下である場合、ネットワークノードはNCLの送信を決定する。
【0083】
図5bは、上記第6の実施形態によるネットワークノードにおける方法のフローチャートである。フローチャートに示す本方法は、図5aの方法に加えて以下を含む。
【0084】
ステップ530:前に支援データで送信したNCLに含まれるセル識別子と測定セル識別子を比較する。
【0085】
ステップ540:比較結果に基づきNCLにないセル識別子を特定する。
【0086】
ステップ550:特定したセル識別子により支援データのデータベースを更新する。データベースは、他の位置測定、無線ネットワーク計画及び/又はリソース管理のための支援データの集積に使用できる。
【0087】
本発明の実施形態による無線デバイス150を、一実施形態であるUEとして図6aに概略的に示す。無線デバイス150は、セルラネットワークにおける測位を支援し、セルラネットワークの無線基地局と通信する様に構成される。無線デバイスは、セル識別子及びセル識別子と測位基準信号パターン間の予め定義された対応付けに基づきPRSパターンを決定する様に構成されたパターン決定ユニット151と、決定したPRSパターンに基づき位置測定を実行する様に構成された位置測定ユニット152を備えている。PRSパターンは、第1の直交パターングループの1つでありえ、シフト及び第1のグループのパターン総数により特定される。シフトは、周波数シフト及び/又は時間シフトでありうる。一実施形態において、この単一の第1のPRSパターングループのみがあるが、代替実施形態では、既に説明した様に、第1のパターングループは第2のパターングループの1つであり、ここでPRSパターンは、それぞれNパターンを持つNグループにグループ化できると想定している。第1のグループは、パターングループ、即ちNパターンの1つのパターングループである。第2のグループは、パターングループのグループであり、即ちNグループである。この場合、PRSパターンは、さらにパターングループ識別子(Nグループの1つ)により特定される。無線デバイス150は、一実施形態において、位置測定の実行前にPRSパターンを正しく決定することを保証するために、決定したPRSパターンの相関を実行する様にする相関ユニット153を含む。
【0088】
本発明の第1、第2、第3及び第6の実施形態による、ネットワークノード600及び無線デバイス150を図6bに概略的に示す。図6aで説明したパターン決定ユニット151及び位置測定ユニット152に加えて、無線デバイス150は、さらに、少なくとも1つのセル識別子を検出する様に構成された検出ユニット154と、検出したセル識別子に基づきセル測定を実行する様に構成されたセル測定ユニット155を備えている。その上さらに、無線デバイス150は、PRSパターンを決定するために、検出セル識別子又はネットワークノードから受信するNCLのセル識別子を使用するかを決定する様に構成された決定ユニット156を備えている。決定ユニット156は、さらに、セル測定結果及び検出セル識別子をネットワークノードに送信する様に構成された送信ユニット157と、ネットワークノードからNCLを受信する様に構成された受信ユニット158と、を備えている。その上さらに、決定ユニット156は、ネットワークノードからNCLを受信した場合、NCLのセル識別子を使用し、NCLを受信しない場合、検出セル識別子を使用することを決定する様に構成される。
【0089】
測位機能を持つRBS又はE−UTRANのE−SMLCのような特定の測位ノードでありうるネットワークノード600は、セルラネットワークにおいて使用され、UE、小規模RBS又はリピータのような無線デバイス150における位置測定を支援する様に構成される。ネットワークノード600は、無線デバイス150から少なくとも1つの測定セルの測定結果及び測定セルの識別子を受信する様に構成された受信ユニット601を備えている。ネットワークノード600は、また、測定セルの受信識別子及びセル測定結果に基づき、位置測定のためのセル識別子を含むNCLを無線デバイス150に送信するかを決定する様に構成された決定ユニット602を備えている。決定ユニット602は、さらに、測定結果と共に受信する信号品質の測定結果が第1の閾値以上である場合、NCLの送信を決定する様に構成できる。あるいは、決定ユニット602は、さらに、測定セルの総数が第2の閾値以下である場合、NCLの送信を決定する様に構成できる。上記第6の実施形態によれば、ネットワークノード600は、さらに、NCLに含まれるセル識別子と測定セルの識別子を比較する様に構成された比較ユニット603と、比較結果に基づきNCLにないセル識別子を特定する様に構成された特定ユニット604とを備えている。ネットワークノード600は、また、特定するセルの識別子により支援データのデータベース606を更新する様に構成されたデータベース更新ユニット605を備えている。他の位置測定、無線ネットワーク計画及び/又はリソース管理のための支援データの集積に更新データベース606からのデータを使用できる。
【0090】
上記本発明の第4及び第5の実施形態による無線デバイス150をまた図6cに概略的に示す。図6a及び図6bにより説明したパターン決定ユニット151、位置測定ユニット152、検出ユニット154及びセル測定ユニット155に加えて、無線デバイス150は、さらに、ネットワークノードからNCLを受信する様に構成された受信ユニット159を備えている。さらにその上、決定ユニット156は、第1の閾値と基準セルの信号品質測定結果、第2の閾値と検出セル総数、或いは、その両方を比較する様に構成された比較ユニット160を備えている。信号品質測定結果及び検出セル総数は、セル測定結果に含まれる。決定ユニット156は、さらに信号品質測定結果が第1の閾値以上であればNCLのセル識別子を使用し、信号品質測定結果が第1の閾値未満であれば、検出セル識別子を使用することを決定する様に構成される。あるいは、決定ユニット156は、さらに、検出セル総数が第2の閾値以下であればNCLのセル識別子を使用し、検出セル総数が第2の閾値より大きければ、検出セル識別子を使用することを決定する様に構成される。実施形態の組み合わせも可能である。上記第5の実施形態によれば、受信ユニット159は、さらに、ネットワークノードからタイミング推定を受信する様に構成され、決定ユニット156は、さらに、受信タイミング推定に基づき、少なくとも1つの検出セル識別子を有するNCLに含まれるセル識別子を補完し、及び/又は、少なくとも1つの検出セル識別子を有するNCLに含まれる少なくとも1つのセル識別子を置換する様に構成された補完ユニット161を備えている。
【0091】
上述した実施形態はただ例として示すに過ぎず、本発明を限定するものではない。添付する特許請求の範囲で主張する様に本発明の範囲内の他のソリューション、使用法、目的及び機能は当業者には明らかである筈である。
【0092】
略語
3GPP 第3世代パートナシッププロジェクト
A−GPS アシステッドGPS
ASIC アプリケーション専用集積回路
CRS セル特定基準信号
eNodeB 発展型ノードB
E−SMLC 高度化SMLC
E−UTRAN 発展型UTRAN
GNSS グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム
GPS グローバル測位システム
LTE ロングタームエボリューション
NCL 隣接セルリスト
OFDM 直交周波数分割多重化
OTDOA 到着観測時間差
PCI 物理セル識別子
PPI PRSパターン識別子
PPSI PRSパターンサブセル識別子
PRS 測位基準信号
PSS プライマリ同期信号
RBS 無線基地局
RSRP 基準シンボル受信電力
RSRQ 基準シンボル受信品質
RSTD 基準信号時間差
SINR 信号対干渉比
SMLC サービス提供移動位置センタ
SS 同期信号
SSS セカンダリ同期信号
UE ユーザ装置
UMTS 汎用移動通信システム
U−TDOA 上りリンク到着時間差
UTRAN 汎用地上無線アクセスネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測位を支援するセルラネットワークにおける無線デバイスのための方法であって、
前記無線デバイスは、前記セルラネットワークの無線基地局と通信する様に構成され、
前記方法は、
セル識別子、及び、前記セル識別子と測位基準信号パターンとの間の予め定義された対応付けに基づき、測位基準信号パターンを決定するステップ(440)と、
前記決定した測位基準信号パターンに基づき位置測定を実行するステップ(450)と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記測位基準信号パターンは、直交パターンの第1グループの1つであり、シフト及び前記第1グループ内のパターンの総数により特定される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記シフトは、周波数シフト、時間シフト又はその両方である、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記直交パターンの第1グループは、パターングループの第2グループの1つであり、
前記測位基準信号パターンは、さらに、パターングループ識別子により特定される、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記測位基準信号パターンが正しく決定されることを確実にするために、前記位置測定を実行するステップ(450)の前に、前記決定した測位基準信号パターンに対し相関を実行するステップ(445)をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つのセル識別子を検出するステップ(410)と、
前記検出したセル識別子に基づきセル測定を実行するステップ(420)と、
前記測位基準信号パターンを決定するために、前記セル測定の結果に基づき、前記検出したセル識別子か、ネットワークノードからの隣接セルリストで受信したセル識別子の使用を決定するステップ(430)と、
の先行するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記検出したセル識別子か、前記隣接セルリストで受信したセル識別子の使用を決定する前記ステップ(430)は、
前記ネットワークノードが、前記無線デバイスに前記隣接セルリストを送信するかを決定するために、前記ネットワークノードに、前記セル測定の結果と前記検出したセル識別子を送信するステップ(431)と、
前記ネットワークノードから前記隣接セルリストを受信した場合、前記隣接セルリストのセル識別子を使用すると決定するステップ(432a)と、
前記ネットワークノードから前記隣接セルリストを受信しなかった場合、前記検出したセル識別子を使用すると決定するステップ(432b)と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ネットワークノードから前記隣接セルリストを受信するステップ(425)をさらに含み、
前記検出したセル識別子か、前記隣接セルリストで受信したセル識別子の使用を決定する前記ステップ(430)は、
前記セル測定の結果に含まれる基準セルの信号品質測定結果と第1の閾値を比較するステップ(433)と、
前記信号品質測定結果が前記第1の閾値以上である場合、前記隣接セルリストで受信したセル識別子を使用すると決定するステップ(432a)と、
前記信号品質測定結果が前記第1の閾値未満である場合、前記検出したセル識別子を使用すると決定するステップ(432b)と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記ネットワークノードから前記隣接セルリストを受信するステップ(425)をさらに含み、
前記検出したセル識別子か、前記隣接セルリストで受信したセル識別子の使用を決定する前記ステップ(430)は、
前記セル測定の結果に含まれる検出したセルの総数と第2の閾値を比較するステップ(433)と、
前記検出したセルの総数が前記第2の閾値以下である場合、前記隣接セルリストで受信したセル識別子を使用すると決定するステップ(432a)と、
前記検出したセルの総数が前記第2の閾値より大きい場合、前記検出したセル識別子を使用すると決定するステップ(432b)と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記ネットワークノードからタイミング推定を受信するステップ(426)をさらに含み、
前記隣接セルリストに含まれるセル識別子を使用すると決定するステップ(432a)は、
前記受信したタイミング推定に基づき、前記隣接セルリストに含まれるセル識別子を、前記検出したセル識別子の少なくとも1つで補完するステップ(435)と、前記隣接セルリストに含まれるセル識別子の少なくとも1つを、前記検出したセル識別子の少なくとも1つで置換するステップ(436)とのいずれか、或いは、両方をさらに含む、
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記無線デバイスは、ユーザ装置である、
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記ネットワークノードは、無線基地局又はE−UTRANにおいて測位機能を有するノードである、
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
セルラネットワークの無線デバイスにおける位置測定を支援する、前記セルラネットワークのネットワークノードでの方法であって、
少なくとも1つの測定セルのセル測定結果及び前記測定セルの識別子を、前記無線デバイスから受信するステップ(510)と、
前記受信したセル測定結果及び測定セルの識別子に基づき、位置測定のためのセル識別子を含む隣接セルリストを、前記無線デバイスに送信するかを決定するステップ(520)と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記セル測定結果は、基準セルの信号品質測定結果を含み、
前記信号品質測定結果が第1の閾値以上であると、前記隣接セルリストを送信すると決定する(520)、
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記セル測定結果は、測定セルの総数を含み、
前記測定セルの総数が第2の閾値以下であると、前記隣接セルリストを送信すると決定する(520)、
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記隣接セルリストに含まれるセル識別子と、前記測定セルの受信した識別子を比較するステップ(530)と、
前記比較の結果に基づき、前記隣接セルリストに存在しないセル識別子を特定するステップ(540)と、
前記特定したセル識別子で、支援データのデータベースを更新するステップ(550)と、
をさらに含むことを特徴とする請求項13から15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記更新されたデータベースのデータを、他の位置測定、無線ネットワーク計画、リソース管理、或いは、それらの組み合わせのための支援データを集積するために使用する、
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記無線デバイスは、ユーザ装置である、
ことを特徴とする請求項13から17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記ネットワークノードは、無線基地局又はE−UTRANにおいて測位機能を有するノードである、
ことを特徴とする請求項13から18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
セルラネットワークにおける測位を支援し、前記セルラネットワークの無線基地局と通信する様に構成された無線デバイス(150)であって、
セル識別子、及び、前記セル識別子と測位基準信号パターンとの間の予め定義された対応付けに基づき、測位基準信号パターンを決定する様に構成されたパターン決定ユニット(151)と、
前記決定した測位基準信号パターンに基づき位置測定を実行する様に構成された位置測定ユニット(152)と、
を備えていることを特徴とする無線デバイス。
【請求項21】
前記測位基準信号パターンは、直交パターンの第1グループの1つであり、シフト及び前記第1グループ内のパターンの総数により特定される、
ことを特徴とする請求項20に記載の無線デバイス。
【請求項22】
前記シフトは、周波数シフト、時間シフト又はその両方である、
ことを特徴とする請求項21に記載の無線デバイス。
【請求項23】
前記直交パターンの第1グループは、パターングループの第2グループの1つであり、
前記測位基準信号パターンは、さらに、パターングループ識別子により特定される、
ことを特徴とする請求項21又は22に記載の無線デバイス。
【請求項24】
前記測位基準信号パターンが正しく決定されることを確実にするために、前記位置測定を実行する前に、前記決定した測位基準信号パターンに対し相関を実行する様に構成された相関ユニット(153)をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項20から23のいずれか1項に記載の無線デバイス。
【請求項25】
少なくとも1つのセル識別子を検出する様に構成された検出ユニット(154)と、
前記検出したセル識別子に基づきセル測定を実行する様に構成されたセル測定ユニット(155)と、
前記測位基準信号パターンを決定するために、前記セル測定の結果に基づき、前記検出したセル識別子か、ネットワークノードからの隣接セルリストで受信したセル識別子の使用を決定する様に構成された決定ユニット(156)と、
をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項20から24のいずれか1項に記載の無線デバイス。
【請求項26】
前記決定ユニット(156)は、
前記ネットワークノードが、前記無線デバイスに前記隣接セルリストを送信するかを決定するために、前記ネットワークノードに、前記セル測定の結果と前記検出したセル識別子を送信する様に構成された送信ユニット(157)と、
前記ネットワークノードから前記隣接セルリストを受信する様に構成された受信ユニット(158)と、
をさらに備えており、
前記決定ユニット(156)は、さらに、
前記ネットワークノードから前記隣接セルリストを受信した場合、前記隣接セルリストのセル識別子を使用すると決定し、
前記ネットワークノードから前記隣接セルリストを受信しなかった場合、前記検出したセル識別子を使用すると決定する様に構成されていることを特徴とする請求項25に記載の無線デバイス。
【請求項27】
前記ネットワークノードから前記隣接セルリストを受信する様に構成された受信ユニット(159)をさらに備えており、
前記決定ユニット(156)は、さらに、前記セル測定の結果に含まれる基準セルの信号品質測定結果と第1の閾値を比較する様に構成された比較ユニット(160)を備えており、
前記決定ユニット(156)は、さらに、
前記信号品質測定結果が前記第1の閾値以上である場合、前記隣接セルリストのセル識別子を使用すると決定し、
前記信号品質測定結果が前記第1の閾値未満である場合、前記検出したセル識別子を使用すると決定する様に構成されていることを特徴とする請求項25に記載の無線デバイス。
【請求項28】
前記ネットワークノードから前記隣接セルリストを受信する様に構成された受信ユニット(159)をさらに備えており、
前記決定ユニット(156)は、さらに、前記セル測定の結果に含まれる検出したセルの総数と第2の閾値を比較する様に構成された比較ユニット(160)を備えており、
前記決定ユニット(156)は、さらに、
前記検出したセルの総数が前記第2の閾値以下である場合、前記隣接セルリストのセル識別子を使用すると決定し、
前記検出したセルの総数が前記第2の閾値より大きい場合、前記検出したセル識別子を使用すると決定する様に構成されていることを特徴とする請求項25に記載の無線デバイス。
【請求項29】
前記受信ユニット(159)は、さらに、前記ネットワークノードからタイミング推定を受信する様に構成されており、
前記決定ユニット(156)は、さらに、前記受信したタイミング推定に基づき、前記隣接セルリストに含まれるセル識別子を、前記検出したセル識別子の少なくとも1つで補完することと、前記隣接セルリストに含まれるセル識別子の少なくとも1つを、前記検出したセル識別子の少なくとも1つと置換することのいずれか、或いは、両方を行う様に構成されている、
ことを特徴とする請求項27又は28に記載の無線デバイス。
【請求項30】
セルラネットワークにおいて使用され、前記セルラネットワークの無線デバイス(150)における位置測定を支援する様に構成されたネットワークノード(600)であって、
少なくとも1つの測定セルの測定結果及び前記測定セルの識別子を、前記無線デバイス(150)から受信する様に構成された受信ユニット(601)と、
前記受信したセル測定結果及び前記測定セルの識別子に基づき、位置測定のためのセル識別子を含む隣接セルリストを、前記無線デバイス(150)に送信するかを決定する様に構成された決定ユニット(602)と、
を備えていることを特徴とするネットワークノード。
【請求項31】
前記セル測定結果は、基準セルの信号品質測定結果を含み、
前記決定ユニット(602)は、さらに、前記信号品質測定結果が第1の閾値以上であると、前記隣接セルリストを送信すると決定する様に構成されている、
ことを特徴とする請求項30に記載のネットワークノード。
【請求項32】
前記セル測定結果は、測定セルの総数を含み、
前記決定ユニット(602)は、さらに、前記測定セルの総数が第2の閾値以下であると、前記隣接セルリストを送信すると決定する様に構成されている、
ことを特徴とする請求項30に記載のネットワークノード。
【請求項33】
前記隣接セルリストに含まれるセル識別子と、前記測定セルの受信した識別子を比較する様に構成された比較ユニット(603)と、
前記比較の結果に基づき、前記隣接セルリストに存在しないセル識別子を特定する様に構成された特定ユニット(604)と、
前記特定したセル識別子で、支援データのデータベース(606)を更新する様に構成されたデータベース更新ユニット(605)と、
をさらに備えていることを特徴とする請求項30から32のいずれか1項に記載のネットワークノード。
【請求項34】
前記更新されたデータベース(606)のデータを、他の位置測定、無線ネットワーク計画、リソース管理、或いは、それらの組み合わせのための支援データを集積するために使用する、
ことを特徴とする請求項33に記載のネットワークノード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【公表番号】特表2012−531583(P2012−531583A)
【公表日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−517455(P2012−517455)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【国際出願番号】PCT/SE2010/050716
【国際公開番号】WO2010/151217
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】