説明

センサ装置

【課題】回転軸に付与されるトルク、及び回転軸の回転角を検出する場合であれ、回転軸の軸方向において小型化を図ることのできるセンサ装置を提供する。
【解決手段】このセンサ装置14は、トーションバー22を介して互いに連結されたインプットシャフト20及びロアシャフト21に沿って配置されてインプットシャフト20に付与されるトルクを検出するトルクセンサ40と、各シャフト20,21の径方向におけるトルクセンサ40の外周に近接して配置される回転角センサ50とを備える。この回転角センサ50は、ロアシャフト21の回転に基づいて回転する検出ギア52と、検出ギア52の回転角を検出する部分であるセンサ本体51とを備える。そして、回転角センサ50は、センサ本体51を通じて検出される検出ギア52の回転角に基づきロアシャフト21の回転角を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転軸に付与されるトルク、及び回転軸の回転角を検出することが可能なセンサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のステアリングシャフトあるいはラック軸に電動モータを設け、電動モータからステアリングシャフトやラック軸にアシスト力を付与することにより運転者のステアリング操作を補助する、いわゆる電動パワーステアリング装置が周知である。この電動パワーステアリング装置では、ステアリングシャフトに設けられたトルクセンサを通じて検出される操舵トルクに基づいて目標トルクが設定され、この目標トルクを発生させるべく電動モータの駆動量(アシスト量)が制御される。なお、このような電動パワーステアリング装置では、一般に、ステアリングシャフトが、ステアリングホイールに連結されるインプットシャフトと、ラック軸などを介して駆動輪に連結されるロアシャフトとに分割されるとともに、各シャフトがトーションバーを介して互いに連結された構造を有している。これにより、ステアリングホイールの操作に伴いインプットシャフトに操舵トルクが入力されると、トーションバーに操舵トルクに応じたねじれ変形が生じる。すなわち、インプットシャフト及びロアシャフトに相対的な回転変位が生じる。トルクセンサは、通常、インプットシャフト及びロアシャフトを囲繞するように配置されており、各シャフトの相対的な回転変位を検出することにより、操舵トルクを検出する。
【0003】
ところで、車両のステアリングシャフトの途中には、車両の各種制御の実行のために、ステアリングシャフトの回転角を複数回転に亘って検出する、すなわちステアリングシャフトの絶対角である操舵角を検出する回転角センサが配設される場合がある。そして、この種の回転角センサを上述したトルクセンサと共にステアリングシャフトに配設した場合、これらのセンサがステアリングシャフトの軸方向に占める設置スペースの長さが長くなるといった問題がある。特に、ステアリングシャフトの途中には、所定のストロークに亘って略一定の抵抗下にてテレスコピックに短縮することにより車両の前面衝突時に加わる衝撃エネルギを吸収するエネルギ吸収機構が設けられる場合があり、このような場合、エネルギ吸収に寄与するステアリングシャフトの短縮ストロークを長く確保する必要がある。よって、前述したトルクセンサ及び回転角センサの軸方向の長さを、できる限り短縮することが要求される。
【0004】
そこで従来は、例えば特許文献1に見られるように、回転角センサ及びトルクセンサをステアリングシャフトの軸方向に沿って隣接して配置しつつ、各センサのそれぞれの構成部品の一部を一体化するといった方法が提案されている。これにより、ステアリングシャフトの軸方向における各センサの設置スペースを小さくすることができるため、電動パワーステアリング装置に搭載されるセンサ装置の小型化を図ることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−271565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、回転角センサ及びトルクセンサのそれぞれの構成部品の一部を一体化することとすれば、確かに各センサの設置スペースを小さくすることが可能となる。しかしながら、ステアリングシャフトの軸方向に沿って各センサの設置スペースを確保しなければならないため、軸方向においてセンサ装置の十分な小型化が図られているとはいえず、未だ改良の余地を残すものとなっている。
【0007】
なお、このような課題は、電動パワーステアリング装置に搭載されるセンサ装置に限らず、回転軸に付与されるトルク、及び回転軸の回転角を検出することが可能なセンサ装置に共通する課題である。
【0008】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転軸に付与されるトルク、及び回転軸の回転角を検出する場合であれ、回転軸の軸方向において小型化を図ることのできるセンサ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、トーションバーを介して同軸上に連結された第1及び第2の回転軸に沿って配置されて、前記第1及び第2の回転軸のいずれか一方にトルクが付与されたときにそれらの間に生じる相対的な回転変位を検出することにより前記トルクを検出するトルクセンサと、前記回転軸の径方向における前記トルクセンサの外周に近接して配置される回転角センサと、を備え、前記回転角センサは、前記第1及び第2の回転軸のいずれか一方の回転に基づいて回転する検出ギアと、前記検出ギアの回転角を検出する部分であるセンサ本体と、を有し、前記センサ本体を通じて検出される前記検出ギアの回転角に基づき前記第1及び第2の回転軸のいずれか一方の回転角を検出することを要旨とする。
【0010】
同構成によれば、回転角センサがトルクセンサに対して第1及び第2の回転軸の径方向に並列配置されるため、各回転軸の軸方向における回転角センサの設置スペースを小さくすることができる。このため、各回転軸の軸方向におけるセンサ装置の小型化を図ることができるようになる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のセンサ装置において、前記トルクセンサは、トルクセンサ用磁気検出部と、同トルクセンサ用磁気検出部に付与する第1の磁気を形成する磁気形成部とを有し、前記第1及び第2の回転軸の相対的な回転変位の協働のもとに生じる前記第1の磁気の変化を前記トルクセンサ用磁気検出部を通じて検出することにより前記第1及び第2の回転軸の相対的な回転変位を検出するものであり、前記検出ギアには、4極磁石が設けられ、前記センサ本体は、前記4極磁石に対向して配置されて同4極磁石により形成される第2の磁気を検出する回転角センサ用磁気検出部を有し、前記回転角センサは、前記検出ギアの回転に基づき前記第2の磁気に生じる変化を前記回転角センサ用磁気検出部を通じて検出することにより前記第1及び第2の回転軸のいずれか一方の回転角を検出するものであることを要旨とする。
【0012】
トルクセンサ及び回転角センサとして、例えば磁石やコイルなどにより形成される磁気を利用してセンシングを行う磁気式のセンサを用いることが考えられる。ところでこの場合、上述のように、トルクセンサの外周に近接して回転角センサを配置すると、回転角センサにおいて形成される磁気がトルクセンサ側で検出されてしまい、トルクセンサのセンシング精度が低下するおそれがある。この点、上記構成によるように、回転角センサにおいて磁気を形成する部材として4極磁石を用いることとすれば、周囲への磁気の拡散を抑制することができるため、トルクセンサへの磁気干渉を抑制することができる。このため、トルクセンサ及び回転角センサとして磁気式のセンサを用いた場合であれ、トルクセンサのセンシング精度を的確に維持することが可能となる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のセンサ装置において、前記トルクセンサと前記4極磁石との間には、磁気遮蔽部材が設けられてなることを要旨とする。
同構成によれば、回転角センサの4極磁石において形成される磁気を磁気遮蔽部材により遮蔽することができるため、トルクセンサへの磁気干渉を更に抑制することができる。このため、トルクセンサのセンシング精度をより的確に維持することができるようになる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のセンサ装置において、前記磁気形成部が、前記第1の回転軸の外周に取り付けられた円筒状の磁石からなるものであり、前記トルクセンサは、前記円筒状の磁石を囲繞するように配置されたヨークと、同ヨークを保持するとともに前記第2の回転軸と一体回転する円筒状の保持部材とを有し、前記第1及び第2の回転軸に相対的な回転変位が生じたとき、前記円筒状の磁石及び前記保持部材の相対的な回転変位に基づき前記ヨークに発生する磁気の変化を前記トルクセンサ用磁気検出部を通じて検出することにより前記第1及び第2の回転軸の相対的な回転変位を検出するものであり、前記保持部材の外周面には、前記検出ギアが噛合される外歯が形成されていることを要旨とする。
【0015】
同構成によるように、トルクセンサの構成部品である保持部材に、検出ギアが噛合される外歯を形成することとすれば、検出ギアが噛合される別途のギアを第1の回転軸あるいは第2の回転軸に設ける必要がなくなるため、部品点数を削減することができる。このため、構造の簡素化を図ることができるようになる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のセンサ装置において、前記保持部材は、その内部に前記第2の回転軸が圧入されることで同第2の回転軸に一体に組み付けられるものであって、前記外歯は、前記保持部材において前記第2の回転軸が圧入される部分の外周面に形成されていることを要旨とする。
【0017】
同構成によるように、保持部材の内部に第2の回転軸が圧入されている場合、保持部材において第2の回転軸が圧入される部分の外周面に外歯を形成することとすれば、保持部材に外歯を設けつつも、各回転軸の軸方向における保持部材の長さを極力短くすることができる。このため、センサ装置の小型化を図ることが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明にかかるセンサ装置によれば、回転軸に付与されるトルク、及び回転軸の回転角を検出する場合であれ、回転軸の軸方向において小型化を図ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明にかかるセンサ装置を適用した車両の電動パワーステアリング装置の一実施形態についてその概略構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態のセンサ装置についてその断面構造を示す断面図。
【図3】同実施形態のセンサ装置についてそのトルクセンサの分解斜視構造を示す斜視図。
【図4】同トルクセンサについてその第1及び第2のヨーク、並びに円筒磁石を平面上に展開した展開図。
【図5】(a),(b)は、同トルクセンサの動作例を示す展開図。
【図6】同実施形態のセンサ装置についてその回転角センサの取付部分を拡大して示す斜視図。
【図7】同実施形態のセンサ装置についてその回転角センサ周辺の断面構造を示す断面図。
【図8】図2のA−A線に沿った断面構造を示す断面図。
【図9】本発明にかかるセンサ装置を適用した車両の電動パワーステアリング装置の他の例についてその断面構造を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明にかかるセンサ装置を、車両の電動パワーステアリング装置に搭載されるセンサ装置に適用した一実施形態について図1〜図8を参照して説明する。はじめに、図1を参照して、本実施形態にかかる車両の電動パワーステアリング装置の概要について説明する。
【0021】
図1に示すように、車両では、ステアリングホイール1が運転者により操作されると、ステアリングホイール1に付与された操舵力に基づきステアリングシャフト2が回転する。ステアリングシャフト2は、コラムシャフト3、インターミディエイトシャフト4、及びピニオンシャフト5を連結してなる。また、ピニオンシャフト5の端部にはラックアンドピニオン機構6が連結されており、ステアリングシャフト2の回転は、ラックアンドピニオン機構6を介してラック軸7の往復直線運動に変換される。そして、このラック軸7の往復直線運動がその両端に連結されたタイロッド8を介して転舵輪9に伝達されることにより、転舵輪9の舵角、すなわち車両の進行方向が変更される。
【0022】
このような車両において、電動パワーステアリング装置10は、ギア機構12を介してコラムシャフト3に連結された電動モータ11を備えている。この電動パワーステアリング装置10は、電動モータ11の回転をギア機構12を通じて減速してコラムシャフト3に伝達することにより、モータトルクをアシスト力としてステアリングシャフト2に付与する。
【0023】
また、車両には、車両の状態やステアリングホイール1の操作量を検出する各種センサが設けられている。例えば車両には、車両の速度を検出する車速センサ13が設けられている。また、コラムシャフト3には、同シャフトに作用するトルク(操舵トルク)、及び同シャフトの絶対回転角(操舵角)を検出するセンサ装置14が設けられている。そして、車速センサ13及びセンサ装置14の出力は、マイクロコンピュータを中心に構成される制御装置15に入力される。この制御装置15は、車速センサ13及びセンサ装置14を通じて検出される車両の速度、及び操舵トルクに基づいて運転者の操舵トルクの目標値である目標トルクを設定する。そして、センサ装置14を通じて検出される操舵トルクが目標トルクとなるように電動モータ11に流される電流をフィードバック制御する。なお、センサ装置14を通じて検出される操舵角は、例えばESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)システムにおいて車両の横滑りを防止する制御のために用いられるなど、車両の各種制御の実行のために用いられる。
【0024】
次に、図2を参照して、センサ装置14の構造について説明する。
図2に示すように、コラムシャフト3は、ステアリングホイール1に連結されるインプットシャフト20と、インターミディエイトシャフト4に連結されるロアシャフト21とがトーションバー22を介して同軸線m上に連結された構造からなる。なお、本実施形態では、インプットシャフト20が第1の回転軸となるとともに、ロアシャフト21が第2の回転軸となっている。このうち、インプットシャフト20は、連結ピン23を介してトーションバー22に連結されるとともに、ケース30の上方に設けられた図示しない軸受により回転可能に支持されている。また、ロアシャフト21は、連結ピン24を介してトーションバー22に連結されるとともに、ケース30の下方に設けられた軸受31により回転可能に支持されている。そして、このコラムシャフト3では、ステアリングホイール1の操作に伴いインプットシャフト20に操舵トルクが付与されると、この操舵トルクがインプットシャフト20からトーションバー22を介してロアシャフト21に伝達される際にトーションバー22にねじれ変形が生じる。これにより、インプットシャフト20とロアシャフト21との間に操舵トルクに応じた相対的な回転変位が生じるようになっている。センサ装置14は、このようなインプットシャフト20とロアシャフト21との間の相対的な回転変位に基づいて操舵トルクを検出するトルクセンサ40と、ロアシャフト21の回転角を検出することにより操舵角を検出する回転角センサ50とから構成されている。
【0025】
このうち、トルクセンサ40は、インプットシャフト20及びロアシャフト21に沿って配置されている。このトルクセンサ40は、インプットシャフト20の外周面に取り付けられた磁気形成部としての円筒磁石41、同円筒磁石41を囲繞するように配置される第1及び第2のヨーク43,44、及びこれらのヨーク43,44に発生する磁気を磁気センサ47に導く第1及び第2の集磁リング45,46を備えている。なお、第1及び第2のヨーク43,44は、樹脂部材からなる第1の保持部材48により一体にモールドされることで保持されている。また、第1及び第2の集磁リング45,46は、樹脂部材からなる第2の保持部材49により一体にモールドされることで保持されている。
【0026】
ここで、トルクセンサ40の分解斜視構造を図3に示すと、円筒磁石41は、周方向にN極及びS極の各磁極が交互に配置された多極磁石からなるものである。なお、図3では、便宜上、第1及び第2の保持部材48,49の図示を割愛している。
【0027】
また、第1及び第2のヨーク43,44は、円筒磁石41の周囲を囲繞する円環部43a,44a、及び同円環部43aの内周面に形成されてコラムシャフト3の軸方向(図中の矢印aで示す方向)に折り曲げ加工された三角状の複数の爪部43b,44bをそれぞれ備えている。このうち、爪部43b,44bは、インプットシャフト20及びロアシャフト21の軸方向と平行に且つ、それぞれ逆方向に折り曲げ加工されている。また、第1及び第2のヨーク43,44、並びに円筒磁石41を平面上に展開した図を図4に示すと、爪部43b,44bは、コラムシャフト3の径方向(図3で矢印bで示す方向)に沿って交互に配置されている。
【0028】
一方、図2に示すように、第1の保持部材48の下端部には、円筒磁石41を囲繞する部分よりも内径が小さく設定された圧入部48bが設けられており、この圧入部48bの内部にロアシャフト21の上端部が圧入されることで、ロアシャフト21に第1の保持部材48が組み付けられている。これにより、第1の保持部材48はロアシャフト21と一体となって軸線mを中心に回転する。
【0029】
また、第1及び第2の集磁リング45,46は、図3に示すように、円環状の磁性部材からなるものである。これらの集磁リング45,46は、図2に示すように、第1の保持部材48の外周面から露出する第1及び第2のヨーク43,44の外縁にそれぞれ対向して配置されている。これにより、第1及び第2のヨーク43,44に発生する磁気が第1及び第2の集磁リング45,46に誘導されるようになっている。また、第1及び第2の集磁リング45,46は、図3に示すように、所定の間隙を隔てて対向配置される集磁部45a,46aをそれぞれ備えている。これら集磁部45a,46aの間には、印加される磁気(磁界)の強度に応じた電圧信号をホール効果により出力するホール素子を中心に構成されるトルクセンサ用磁気検出部としての磁気センサ47が配置されている。これにより、第1及び第2のヨーク43,44から第1及び第2の集磁リング45,46に磁気が誘導されると、集磁部45a,46aの間に漏れ磁束が発生し、これが磁気センサ47に作用する。
【0030】
一方、図2に示すように、第2の保持部材49の外周面には、磁気を遮断する板状の磁気遮蔽部材60が設けられている。また、第2の保持部材49の右端部は、トルクセンサ用ケース42の内部に収容されている。そして、このトルクセンサ用ケース42が図示しないねじなどによりケース30の右側面に締結されることで、第1及び第2の集磁リング45,46が図中の位置でケース30に対して相対移動不能に保持されている。
【0031】
そして、このトルクセンサ40では、インプットシャフト20に操舵トルクが入力されてインプットシャフト20とロアシャフト21との間に相対的な回転変位が生じると、図5(a),(b)に示すように円筒磁石41と第1及び第2のヨーク43,44との位置関係が変化し、各ヨーク43,44に集磁される磁気が変化する。この変化に応じて、磁気センサ47に付与される磁気の強度が変化し、各シャフト20,21の相対的な回転変位に応じた電圧信号が磁気センサ47から出力される。なお、磁気センサ47の出力信号は、図2に示すように、トルクセンサ用ケース42の右側面に設けられた配線42aを介して制御装置15に出力される。そして、制御装置15は、磁気センサ47の出力に基づいて各シャフト20,21の相対的な回転変位を検出するとともに、検出された相対的な回転変位に例えばトーションバー22のばね定数を積算するなどして操舵トルクを演算する。
【0032】
一方、回転角センサ50は、ケース30の左側面に形成された開口部からその内部に収容されてトルクセンサ40の左側面の外周に近接して配置される箱状のセンサ本体51を備えており、このセンサ本体51の内部に検出ギア52や基板53などの各種構成部品が収容される構造となっている。そして、図6に示すように、センサ本体51に形成されたフランジ部51bがねじ33によってケース30の左側面に締結されることで、回転角センサ50全体がケース30に固定されている。ここで、図2に示すように、検出ギア52の中央部は、センサ本体51の内壁に形成された軸部51aにより図中の軸線n1を中心に回転可能に支持されている。また、検出ギア52の一部は、センサ本体51のトルクセンサ40側に形成された開口部から外部に露出するとともに第2の保持部材49の下端に近接して延伸され、第1の保持部材48の圧入部48bの外周面に形成された外歯48aに噛合されている。すなわち、検出ギア52は、第1の保持部材48の回転に基づき軸部51aを中心に回転する。そしてこのように、第1の保持部材48に外歯48aを形成することとすれば、第1の保持部材48をギアとして機能させることができるため、検出ギア52が噛合される別途のギアを第1の保持部材48やロアシャフト21に取り付ける必要がなくなる。このため、部品点数を削減することが可能となる。また、第1の保持部材48の圧入部48bの外周面に外歯48aを形成することとすれば、第1の保持部材48に外歯48aを設けつつも、各シャフト20,21の軸方向における第1の保持部材48の長さを極力短くすることができる。このため、センサ装置14の小型化を図ることが可能となる。
【0033】
一方、検出ギア52の中央部には、第1の磁石54が固定された載置台52aが設けられている。また、基板53には、第1の磁石54に対向して回転角センサ用磁気検出部としての第1の磁気センサ55が実装されており、第1の磁石54により形成される磁気(バイアス磁界)が第1の磁気センサ55に付与されている。この第1の磁気センサ55は、磁気抵抗効果により磁気の方向に応じて抵抗値を変化させる磁気抵抗素子を中心に構成される、いわゆるMRセンサであって、第1の磁石54により形成される磁気の方向に応じた電圧信号を出力する。
【0034】
ところで、こうした構造からなる回転角センサ50では、第1の磁石54から発せられる磁気がトルクセンサ40の第1及び第2の集磁リング45,46まで達すると、この磁気がトルクセンサ40の磁気センサ47により検出されてしまう。すなわち、トルクセンサ40において磁気干渉が発生してしまう。そしてこのような磁気干渉が発生すると、トルクセンサ40のセンシング精度が低下するおそれがある。
【0035】
そこで、本実施形態では、図7に示すように、第1の磁石54として、上層及び下層にN極及びS極の2つの磁極がそれぞれ設けられるとともに、上層のN極に対向して下層のS極が、また、上層のS極に対向して下層のN極がそれぞれ配置された4極磁石を用いるようにしている。これにより、図7に矢印で示すように、上層のN極から上方に発せられる磁力線B1は、上層のS極に取り込まれるとともに、上層のN極から左方に発せられる磁力線B2は、下層のS極に取り込まれる。また、下層のN極から下方に発せられる磁力線B3は、下層のS極に取り込まれるとともに、下層のN極から右方に発せられる磁力線B4は、上層のS極に取り込まれる。よって、第1の磁石54から発せられる磁気が上下方向以外へ拡散するのを抑制することができるため、第1の磁石54から発せられる磁気が第1及び第2の集磁リング45,46に達することを抑制することができる。また、第1の磁石54と第1及び第2の集磁リング45,46との間には磁気遮蔽部材60が設けられているため、この磁気遮蔽部材60によっても第1の磁石54から発せられる磁気が第1及び第2の集磁リング45,46に達することを抑制することが可能である。これにより、トルクセンサ40の検出精度を的確に維持することが可能となる。また、第1の磁石54の上層のN極から上方に発せられる磁力線B1は第1の磁気センサ55を通過するため、第1の磁気センサ55に磁気を的確に付与することができる。
【0036】
そして、この回転角センサ50では、図2に示すように、ロアシャフト21と一体となって第1の保持部材48が軸線mを中心に回転すると、検出ギア52及び第1の磁石54が軸線n1を中心に回転し、第1の磁気センサ55に付与される磁気の方向が変化する。これにより、第1の磁気センサ55から検出ギア52の回転角に応じた電圧信号が出力される。なお、第1の磁気センサ55への給電、並びに第1の磁気センサ55の出力信号の外部機器への取り込みは、センサ本体51の左側面に設けられた配線51cを介して行われる。
【0037】
一方、図2のA−A線に沿った断面構造を図8に示すと、センサ本体51には、検出ギア52に噛合されるとともに図中の軸線n2を中心に回転する従属ギア56が設けられている。なお、図8では、参考のため、第1の保持部材48の断面形状も併せて図示している。また、便宜上、検出ギア52、従属ギア56、及び第1の保持部材48のそれぞれの外歯については、噛合部分のみを図示するとともに、ピッチ円を一点鎖線で、また、歯先円を二点鎖線でそれぞれ示している。図8に示すように、従属ギア56は、検出ギア52よりも小さい外径を有して且つ、検出ギア52と異なる歯数を有している。また、従属ギア56の中央部にも、検出ギア52と同様に載置台56aが設けられており、この載置台56aの上面に第2の磁石57が固定されている。なお、この第2の磁石57も、周囲への磁気の拡散を防止すべく、第1の磁石54と同様に4極磁石により構成されている。また、図示は割愛しているが、この第2の磁石57とトルクセンサ40との間にも、先の図2に例示した磁気遮蔽部材60が配置されている。一方、図2に示した基板53には、図8に破線で示すように、第2の磁石57に対向して第2の磁気センサ58が実装されており、第2の磁石57により形成される磁気(バイアス磁界)が第2の磁気センサ58に付与されるようになっている。この第2の磁気センサ58も、第1の磁気センサ55と同様に、MRセンサからなるものである。これにより、検出ギア52の回転に伴い従属ギア56が図中の軸線n2を中心に回転すると、第2の磁気センサ58から従属ギア56の回転角に応じた電圧信号が出力される。なお、第2の磁気センサ58への給電、並びに第2の磁気センサ58の出力信号の外部機器の取り込みも、先の図2に示した配線51cを介して行われる。また、外部機器では、第1及び第2の磁気センサ55,58のそれぞれの出力に基づいて検出ギア52及び従属ギア56のそれぞれの回転角が検出されるとともに、それらの検出結果から周知の演算方法によりロアシャフト21の絶対回転角、すなわち操舵角が演算されることとなる。
【0038】
このような構造によれば、図2に示すように、回転角センサ50のセンサ本体51がトルクセンサ40に対して各シャフト20,21の径方向に並列配置されるため、各シャフト20,21の軸方向における回転角センサ50の設置スペースを小さくすることができる。このため、各シャフト20,21の軸方向においてセンサ装置14を小型化することが可能となる。
【0039】
また、例えば電動パワーステアリング装置のオプション設定などに応じて回転角センサ50が不要な場合には、先の図6に示したねじ33を外すだけで、ケース30の側面から回転角センサ50全体を簡単に取り外すことができる。このため、オプション設定に応じた電動パワーステアリング装置の製造ラインでの作り分けが容易となる。
【0040】
以上説明したように、本実施形態にかかるセンサ装置によれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)回転角センサ50を、各シャフト20,21の径方向におけるトルクセンサ40の外周に近接して配置することとした。これにより、各シャフト20,21の軸方向における回転角センサ50の設置スペースを小さくすることができるため、各シャフト20,21の軸方向においてセンサ装置を小型化することができるようになる。また、ケース30の側面から回転角センサ50全体を簡単に取り外すことができるため、電動パワーステアリング装置の製造ラインでは回転角センサ50の有無に応じた作り分けが容易となる。
【0041】
(2)回転角センサ50では、第1及び第2の磁気センサ55,58に磁気を付与するための第1及び第2の磁石54,57として4極磁石を採用することとした。これにより、トルクセンサ40における磁気干渉を抑制することができるため、トルクセンサ40のセンシング精度を的確に維持することができるようになる。
【0042】
(3)トルクセンサ40と第1及び第2の磁石54,57との間には、磁気遮蔽部材60を設けることとした。これにより、トルクセンサ40における磁気干渉を更に抑制することができるため、トルクセンサ40のセンシング精度をより的確に維持することができるようになる。
【0043】
(4)第1の保持部材48の圧入部48bの外周面には、検出ギア52が噛合される外歯48aを形成することとした。これにより、検出ギア52が噛合される別途のギアを第1の保持部材48やロアシャフト21に取り付ける必要がなくなるため、構造の簡素化を図ることができるようになる。また、第1の保持部材48に外歯48aを設けつつも、各シャフト20,21の軸方向における第1の保持部材48の長さを極力短くすることができるため、センサ装置の小型化を図ることが可能となる。
【0044】
(5)本発明にかかるセンサ装置を、車両の電動パワーステアリング装置に搭載されるセンサ装置に適用することとした。これにより、電動パワーステアリング装置では、操舵角及び操舵トルクを検出するためのセンサ装置を、インプットシャフト20及びロアシャフト21の軸方向、換言すればステアリングシャフト2の軸方向に小型化することができるため、電動パワーステアリング装置としての小型化を図ることが可能となる。
【0045】
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、第1の保持部材48の圧入部48bの外周面に外歯48aを形成することとしたが、第1の保持部材48の形状によっては圧入部48b以外の部分に外歯を形成してもよい。要は、第1の保持部材48の外周面に外歯が形成されていればよい。
【0046】
・上記実施形態では、第1及び第2の磁石54,57として4極磁石を用いることとしたが、例えば磁気遮蔽部材60を設けるだけでトルクセンサ40の磁気干渉を抑制することが可能な場合には、第1及び第2の磁石54,57として2極磁石を用いるなど、各種の磁石を用いてもよい。
【0047】
・上記実施形態では、第1及び第2の磁石54,57とトルクセンサ40との間に磁気遮蔽部材60を設けることとしたが、例えば第1及び第2の磁石54,57として4極磁石を用いるだけでトルクセンサ40の磁気干渉を抑制することが可能な場合には、磁気遮蔽部材60を省略することも可能である。
【0048】
・上記実施形態では、トルクセンサ40として、ホール素子を中心に構成される磁気センサ47を利用したトルクセンサを用いることとした。これに代えて、例えばツインレゾルバ式のトルクセンサや、2ボビン式のトルクセンサなど、適宜のトルクセンサを用いてもよい。図9に、ツインレゾルバ式のトルクセンサ70の一例を示す。なお、図9では、先の図2に示した要素と同一の機能を有する要素には各々同一の符号を付して示している。図9に示すように、このトルクセンサ70は、インプットシャフト20の回転角を検出する第1のレゾルバ71と、ロアシャフト21の回転角を検出する第2のレゾルバ72とを備えている。このうち、第1のレゾルバ71は、インプットシャフト20の外周面に取り付けられた励磁コイル71aと、保持部材73を介してケース30に取り付けられた検出コイル71bとを備えている。この第1のレゾルバ71は、励磁コイル71aから発せられる磁気を検出コイル71bにより検出することにより、インプットシャフト20の回転角に応じた電圧信号を出力する。また、第2のレゾルバ72は、ロアシャフト21の外周面に取り付けられた励磁コイル72aと、保持部材73を介してケース30に取り付けられた検出コイル72bとを備えている。この第2のレゾルバ72は、励磁コイル72aから発せられる磁気を検出コイル72bにより検出することにより、ロアシャフト21の回転角に応じた電圧信号を出力する。そして、第1及び第2のレゾルバ71,72の出力は、ケース30の右側面に設けられたコネクタ32を通じて制御装置15に出力される。一方、ロアシャフト21の外周において励磁コイル72aが取り付けられている部分よりも下方側の部分には、検出ギア52が噛合されるメインギア74が取り付けられている。これにより、ロアシャフト21と一体となってメインギア74が軸線mを中心に回転すると、検出ギア52が軸線n1を中心に回転する。このように、ツインレゾルバ式のトルクセンサ70を用いた場合であっても、図中に示すように、回転角センサ50のセンサ本体51を、インプットシャフト20及びロアシャフト21の径方向におけるトルクセンサ70の外周に近接して配置すれば、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。なお、上記実施形態と同様に、トルクセンサ70と第1及び第2の磁石54,57との間に磁気遮蔽部材を設けてもよい。
【0049】
・上記実施形態では、回転角センサ50として、検出ギア52及び従属ギア56のそれぞれの回転角に基づいてロアシャフト21の絶対角を検出する回転角センサを用いることとした。これに代えて、例えば検出ギア52のみを備え、その回転角に基づいてロアシャフト21の相対角を検出する回転センサを用いてもよい。
【0050】
・上記実施形態では、第1の保持部材48の外周面に、検出ギア52が噛合される外歯48aを形成することとしたが、これに代えて、例えばロアシャフト21の外周面に外歯を形成してもよい。また、インプットシャフト20の外周面に外歯を形成してもよい。なお、インプットシャフト20の外周面に外歯を形成する場合、例えば先の図2に例示した回転角センサ50の配置を上下方向に逆転させて且つ、検出ギア52の外径を大きくすれば、インプットシャフト20に形成された外歯に検出ギア52を噛合させることができる。またこの場合、検出ギア52の右側の部分を、第2の保持部材49の上端に近接して配置させれば、各シャフト20,21の軸方向における回転角センサ50の設置スペースを小さくすることが可能となる。なお、第1の保持部材48やインプットシャフト20、及びロアシャフト21に外歯を形成することが難しい場合には、先の図9に例示したように、それらの外周に適宜のギアを別途取り付けてもよい。
【0051】
・第1及び第2の磁気センサ55,58は、MRセンサに限られず、例えば、ホールIC等のように磁気方向を検出できるものであればよい。
・上記実施形態では、本発明にかかるセンサ装置を、車両の電動パワーステアリング装置に搭載されるセンサ装置に適用することとしたが、回転軸に付与されるトルク、及び回転軸の回転角を検出することの可能な適宜のセンサ装置に適用することが可能である。
【0052】
<付記>
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)車両のステアリングシャフトあるいはラック軸にアシスト力を付与する電動モータを有して、車両のステアリング操作に際しての操舵角及び操舵トルクをステアリングシャフトに設けられたセンサ装置を通じて検出するとともに、同センサ装置を通じて検出される操舵トルクに基づいて目標トルクを設定し、同目標トルクを発生させるべく前記電動モータの駆動量が制御される電動パワーステアリング装置において、前記ステアリングシャフトは、トーションバーを介して互いに連結された第1の回転軸及び第2の回転軸からなるものであり、前記センサ装置として、請求項1〜5のいずれか一項に記載のセンサ装置が用いられることを特徴とする電動パワーステアリング装置。本発明は、付記イに記載の発明のように、電動パワーステアリング装置に適用して特に有効である。これにより、電動パワーステアリング装置では、操舵角及び操舵トルクを検出するためのセンサ装置をステアリングシャフトの軸方向に小型化することができるため、電動パワーステアリング装置としての小型化を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0053】
m…軸線、B1〜B4…磁力線、n1,n2…軸線、1…ステアリングホイール、2…ステアリングシャフト、3…コラムシャフト、4…インターミディエイトシャフト、5…ピニオンシャフト、6…ラックアンドピニオン機構、7…ラック軸、8…タイロッド、9…転舵輪、10…電動パワーステアリング装置、11…電動モータ、12…ギア機構、13…車速センサ、14…センサ装置、15…制御装置、20…インプットシャフト、21…ロアシャフト、22…トーションバー、23,24…連結ピン、30…ケース、31…軸受、32…コネクタ、33…ねじ、40,70…トルクセンサ、41…円筒磁石、42…トルクセンサ用ケース、42a…配線、43,44…ヨーク、43a,44a…円環部、43b,44b…爪部、45,46…集磁リング、45a,46a…集磁部、47,55,58…磁気センサ、48,49…保持部材、48a…外歯、48b…圧入部、50…回転角センサ、51…センサ本体、51a…軸部、51b…フランジ部、51c…配線、52…検出ギア、52a…載置台、53…基板、54,57…磁石、56…従属ギア、56a…載置台、60…磁気遮蔽部材、71,72…レゾルバ、71a,72a…励磁コイル、71b,72b…検出コイル、73…保持部材、74…メインギア。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トーションバーを介して同軸上に連結された第1及び第2の回転軸に沿って配置されて、前記第1及び第2の回転軸のいずれか一方にトルクが付与されたときにそれらの間に生じる相対的な回転変位を検出することにより前記トルクを検出するトルクセンサと、
前記回転軸の径方向における前記トルクセンサの外周に近接して配置される回転角センサと、を備え、
前記回転角センサは、
前記第1及び第2の回転軸のいずれか一方の回転に基づいて回転する検出ギアと、
前記検出ギアの回転角を検出する部分であるセンサ本体と、を有し、
前記センサ本体を通じて検出される前記検出ギアの回転角に基づき前記第1及び第2の回転軸のいずれか一方の回転角を検出する
ことを特徴とするセンサ装置。
【請求項2】
前記トルクセンサは、トルクセンサ用磁気検出部と、同トルクセンサ用磁気検出部に付与する第1の磁気を形成する磁気形成部とを有し、前記第1及び第2の回転軸の相対的な回転変位の協働のもとに生じる前記第1の磁気の変化を前記トルクセンサ用磁気検出部を通じて検出することにより前記第1及び第2の回転軸の相対的な回転変位を検出するものであり、
前記検出ギアには、4極磁石が設けられ、
前記センサ本体は、前記4極磁石に対向して配置されて同4極磁石により形成される第2の磁気を検出する回転角センサ用磁気検出部を有し、
前記回転角センサは、前記検出ギアの回転に基づき前記第2の磁気に生じる変化を前記回転角センサ用磁気検出部を通じて検出することにより前記第1及び第2の回転軸のいずれか一方の回転角を検出するものである
請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項3】
前記トルクセンサと前記4極磁石との間には、磁気遮蔽部材が設けられてなる
請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項4】
前記磁気形成部が、前記第1の回転軸の外周に取り付けられた円筒状の磁石からなるものであり、
前記トルクセンサは、前記円筒状の磁石を囲繞するように配置されたヨークと、同ヨークを保持するとともに前記第2の回転軸と一体回転する円筒状の保持部材とを有し、前記第1及び第2の回転軸に相対的な回転変位が生じたとき、前記円筒状の磁石及び前記保持部材の相対的な回転変位に基づき前記ヨークに発生する磁気の変化を前記トルクセンサ用磁気検出部を通じて検出することにより前記第1及び第2の回転軸の相対的な回転変位を検出するものであり、
前記保持部材の外周面には、前記検出ギアが噛合される外歯が形成されている
請求項2又は3に記載のセンサ装置。
【請求項5】
前記保持部材は、その内部に前記第2の回転軸が圧入されることで同第2の回転軸に一体に組み付けられるものであって、前記外歯は、前記保持部材において前記第2の回転軸が圧入される部分の外周面に形成されている
請求項4に記載のセンサ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−92461(P2013−92461A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235122(P2011−235122)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】