タイヤ製造設備管理システム及びタイヤ製造設備管理方法
【課題】造対象タイヤの種類毎、製造設備毎の、製造設備が製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を製造設備に自動で設定し製造対象タイヤを製造することができるタイヤ製造設備管理システム及びその方法を提供する。
【解決手段】
製造設備管理システムはDBサーバ10、製造設備管理DB20、DB管理PC30、第1製造ライン100から構成され、DBサーバ10は外部記憶装置に製造設備管理DB20を格納している。第1製造ライン100は、アプリケーションサーバ101及び成形設備群102から構成され、アプリケーションサーバ101は、成形設備群102と接続している。成形設備群102はN台(N≧2)の成形設備から構成され、第1成形設備110は成形機ターミナルPC111及び成形機第1PLC112、成形機第2PLC113から構成されており、第N成形設備120は成形機ターミナルPC121及び成形機第1PLC122、成形機第2PLC123から構成されている。
【解決手段】
製造設備管理システムはDBサーバ10、製造設備管理DB20、DB管理PC30、第1製造ライン100から構成され、DBサーバ10は外部記憶装置に製造設備管理DB20を格納している。第1製造ライン100は、アプリケーションサーバ101及び成形設備群102から構成され、アプリケーションサーバ101は、成形設備群102と接続している。成形設備群102はN台(N≧2)の成形設備から構成され、第1成形設備110は成形機ターミナルPC111及び成形機第1PLC112、成形機第2PLC113から構成されており、第N成形設備120は成形機ターミナルPC121及び成形機第1PLC122、成形機第2PLC123から構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造設備毎に設定した製造条件の情報を記憶して製造設備毎に製造条件を自動で設定し製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理システム及びタイヤ製造設備管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、市場の多様なニーズに対応するためタイヤ製造において多品種少量生産が求められており、同一製造工程において複数台の製造設備を用意してタイヤサイズ、用途等が異なる複数の種類のタイヤを並行して製造したり、また、タイヤ種類毎に製造設備の設定を変更して同一製造設備において複数の種類のタイヤを製造する等、同一製造ラインにおいて複数種のタイヤを同時に製造している。
【0003】
従来、このようなタイヤ製造において、製造対象タイヤ種類に応じて、例えば成形ドラムの大きさ、ガイド幅、トレッドのアプライヤ高さ等の複数の条件項目を製造設備に設定する必要があり、複数のタイヤ種類の設定、変更等の準備作業による生産性低下、作業者の個人差、入力ミス・変更忘れ等による品質低下が問題となっていた。
【0004】
そこで、これを解決する手段として、製造設備に設定する条件を上位システムが管理して送信するタイヤ製造設備管理システムが提案されている。
【0005】
このようなタイヤ製造設備管理システムとして、生産管理CPUによって管理される生産管理プロセスに従って、自動成型ライン、部品供給部及び部品製造部を自動的に、かつ連繋させて制御することにより、異サイズの生タイヤの生産性を向上させることができるものが提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0006】
また、集中管理装置から各加硫プレスに設けられプレスの機械動作制御及び加硫シーケンス制御機能を有する制御機器に対して、タイヤサイズ別の加硫シーケンス制御の情報を送信することにより、設定値管理及び生産管理を行うことができるものが提案されている(例えば特許文献2参照。)。
【0007】
さらに、中央制御装置に各成形機毎の全サイズの成形条件を記憶させておき、中央制御装置から成形機のシーケンサーが指定した成形条件を当該シーケンサに転送し成形機が作動することにより、誰でも同じ条件で成形することができるものが提案されている(例えば特許文献3参照。)。
【特許文献1】特開平3−270835号公報
【特許文献2】特開平7−40371号公報
【特許文献3】特開平3−147835号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、製造設備の劣化や個体差あるいは気温、湿度等の環境変化等により製造設備に送信された製造条件を調整する場合に、前記特許文献1又は2のタイヤ製造設備管理システムでは、製造設備において変更した製造条件を記憶する手段がないため、製造条件が送信される毎に作業者が製造条件を調整する必要があり、条件設定、変更等の準備作業による生産性低下、作業者の個人差、入力ミス・変更忘れ等による品質低下、という従来の問題が解消されない。
【0009】
また、前記特許文献3のタイヤ製造設備管理システムは、中央制御装置に成形条件を記憶することができるが、成形機毎に設定した成形条件を記憶することはできないので、製造設備毎の劣化や個体差あるいは気温、湿度等の環境変化等による調整が必要であるという問題が残る。
【0010】
本発明の目的は上記の問題点に鑑み、製造対象タイヤの種類毎、製造設備毎の、製造設備が製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、製造設備に自動で設定し製造対象タイヤを製造することができるタイヤ製造設備管理システム及びタイヤ製造設備管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は前記目的を達成するために、タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理システムであって、前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信する第1コンピュータと、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信して該製造条件の情報を記憶し、前記第1コンピュータからの要求に対して前記記憶した製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信する第2コンピュータとを備え、前記第1コンピュータは、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第2コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定する手段を有するタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0012】
本発明によれば、第1コンピュータは複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報が前記第1コンピュータによって送信される。従って、前記製造設備の劣化、個体差、あるいは気温、湿度等の環境変化等にあわせて、前記製造設備に設定する製造条件を前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件に調整することができる。
【0013】
さらに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が第2コンピュータによって受信、記憶され、前記第1コンピュータからの要求により前記記憶した製造条件の情報が前記第1コンピュータへ送信される。従って、製造条件の情報が第2コンピュータによって一元管理されるので、情報を保全することができるとともに、管理機能を強化することができる。
【0014】
さらに、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第2コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかが前記第1コンピュータによって前記製造設備に設定される。従って、前記製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0015】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する記憶手段を備えているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0016】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0017】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記記憶手段は、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有しているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0018】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0019】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する第2記憶手段を備えているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0020】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0021】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第2記憶手段は、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有しているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0022】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0023】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定する手段と、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信する手段とを備えているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0024】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報は所定範囲内の値又は所定の値であるか否かが判定され、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報が送信される。従って、製造設備に設定する製造条件の値を管理することができ、製造設備の異常を早期発見したり、あらかじめ製造設備の劣化傾向を予測して異常を予防することができる。
【0025】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第1コンピュータは、ディスクレスコンピュータであるタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0026】
本発明によれば、前記第1コンピュータがディスクレスコンピュータなので、タイヤ製造環境によって生じ易くなっているディスク故障から前記第1コンピュータがダウンするのを防止することができる。
【0027】
また、本発明は前記目的を達成するために、タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理システムであって、前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信する第1コンピュータと、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する第2のコンピュータと、前記第1コンピュータからの要求に対して前記第2コンピュータに記憶された製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信する第3コンピュータとを備え、前記第1コンピュータは、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第3コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定する手段を有するタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0028】
本発明によれば、第1コンピュータは複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報が前記第1コンピュータによって送信される。従って、前記製造設備の劣化、個体差、あるいは気温、湿度等の環境変化等にあわせて、前記製造設備に設定する製造条件を前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件に調整することができる。
【0029】
さらに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が第2コンピュータによって記憶される。さらに、第3コンピュータによって、前記第1コンピュータからの要求により前記第2コンピュータに記憶された製造条件の情報が前記第1コンピュータへ送信される。従って、製造条件の情報が第2コンピュータによって一元管理されるので、情報を保全することができるとともに、管理機能を強化することができる。
【0030】
さらに、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第3コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかが前記第1コンピュータによって前記製造設備に設定される。従って、前記製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0031】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する記憶手段を備えているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0032】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0033】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記記憶手段は、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有しているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0034】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0035】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する第2記憶手段を備えているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0036】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0037】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第2記憶手段は、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有しているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0038】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0039】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第3コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信する手段と、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定する手段と、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信する手段とを備えているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0040】
本発明によれば、前記第3コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が受信され、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報は所定範囲内の値又は所定の値であるか否かが判定される。さらに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報が送信される。従って、製造設備に設定する製造条件の値を管理することができ、製造設備の異常を早期発見したり、あらかじめ製造設備の劣化傾向を予測して異常を予防することができる。
【0041】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第1コンピュータは、ディスクレスコンピュータであるタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0042】
本発明によれば、前記第1コンピュータがディスクレスコンピュータなので、タイヤ製造環境によって生じ易くなっているディスク故障から前記第1コンピュータがダウンするのを防止することができる。
【0043】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記複数の製造設備はタイヤ製造工程の全部又は一部を含む複数の製造ラインを構成し、前記第3コンピュータは、前記製造ライン毎に設けられているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0044】
本発明によれば、各製造ラインがそれぞれアプリケーションサーバを備えているので、アプリケーションの不具合によりシステム全体がダウンするリスクを各製造ラインに分散し、システム全体の稼働率を高めることができる。
【0045】
また、本発明は前記目的を達成するために、複数のコンピュータを用いて、タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理方法であって、第1コンピュータは、前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信し、第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信して該製造条件の情報を記憶し、前記第1コンピュータからの要求に対して前記記憶した製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信し、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第1コンピュータは、前記第2コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0046】
本発明によれば、第1コンピュータは複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報が前記第1コンピュータによって送信される。従って、前記製造設備の劣化、個体差、あるいは気温、湿度等の環境変化等にあわせて、前記製造設備に設定する製造条件を前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件に調整することができる。
【0047】
さらに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が第2コンピュータによって受信、記憶され、前記第1コンピュータからの要求により前記記憶した製造条件の情報が前記第1コンピュータへ送信される。従って、製造条件の情報が第2コンピュータによって一元管理されるので、情報を保全することができるとともに、管理機能を強化することができる。
【0048】
さらに、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第2コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかが前記第1コンピュータによって前記製造設備に設定される。従って、前記製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0049】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0050】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0051】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0052】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0053】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を、記憶するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0054】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0055】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0056】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0057】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定し、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0058】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報は所定範囲内の値又は所定の値であるか否かが判定され、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報が送信される。従って、製造設備に設定する製造条件の値を管理することができ、製造設備の異常を早期発見したり、あらかじめ製造設備の劣化傾向を予測して異常を予防することができる。
【0059】
また、本発明は前記目的を達成するために、複数のコンピュータを用いて、タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理方法であって、第1コンピュータは、前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信し、第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶し、第3コンピュータは、前記第1コンピュータからの要求に対して前記記憶した製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信し、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第1コンピュータは、前記第3コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0060】
本発明によれば、第1コンピュータは複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報が前記第1コンピュータによって送信される。従って、前記製造設備の劣化、個体差、あるいは気温、湿度等の環境変化等にあわせて、前記製造設備に設定する製造条件を前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件に調整することができる。
【0061】
さらに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が第2コンピュータによって記憶される。さらに、第3コンピュータによって、前記第1コンピュータからの要求により前記第2コンピュータに記憶された製造条件の情報が前記第1コンピュータへ送信される。従って、製造条件の情報が第2コンピュータによって一元管理されるので、情報を保全することができるとともに、管理機能を強化することができる。
【0062】
さらに、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第3コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかが前記第1コンピュータによって前記製造設備に設定される。従って、前記製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0063】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0064】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0065】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0066】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0067】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0068】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0069】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0070】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0071】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第3コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信して、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定し、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0072】
本発明によれば、前記第3コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が受信され、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報は所定範囲内の値又は所定の値であるか否かが判定される。さらに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報が送信される。従って、製造設備に設定する製造条件の値を管理することができ、製造設備の異常を早期発見したり、あらかじめ製造設備の劣化傾向を予測して異常を予防することができる。
【発明の効果】
【0073】
本発明によれば、入力された製造条件の情報が第2コンピュータによって製造対象タイヤ種類毎、かつ、製造設備毎に記憶され、第3コンピュータによって第2コンピュータに記憶された製造条件の情報が第1コンピュータへ送信されることにより、製造対象タイヤの種類毎、製造設備毎の、製造設備が製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、製造設備に自動で設定し製造対象タイヤを製造することができる。
【0074】
また、第1コンピュータから送信された製造条件の情報又は第2コンピュータに記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が第2コンピュータによって変更履歴として保存されることにより、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0075】
さらに、第3コンピュータによって製造情報の変更項目又はその変更項目の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信することにより、製造設備に設定する製造条件の値を管理することができ、製造設備の異常を早期発見したり、あらかじめ製造設備の劣化傾向を予測して異常を予防することができる。
【0076】
さらに、第2コンピュータによって製造対象タイヤ種類毎、かつ、製造設備毎、かつ、その製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶されることにより、製造対象タイヤの種類毎、製造設備毎、その製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎の、製造設備が製造対象タイヤを製造するのに最適な製造条件を、製造設備に自動で設定し製造対象タイヤを製造することができる。
【0077】
本発明の前記目的とそれ以外の目的、構成、特徴及び作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0078】
図1乃至図8は本発明の第1実施形態を示すもので、図1は1製造ライン、1製造設備群のタイヤ製造設備管理システムの構成図、図2は複数製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムの構成図、図3はタイヤ製造設備管理システムの全体フローチャート、図4は図3に示した製造設備処理のフローチャート、図5は本発明の第1実施形態における製造条件テーブルを示す図、図6は図3に示したアプリケーション処理のフロー図、図7は本発明の第1実施形態における製造条件変更履歴テーブルを示す図、図8は本発明の第1実施形態における傾向管理条件テーブルを示す図である。
【0079】
まず、図1及び図2を参照して第1実施形態におけるタイヤ製造設備管理システムの構成について説明する。
【0080】
製造設備管理システムはデータベース(以下、DBとする)サーバ10(第2コンピュータ)、製造設備管理DB20、DB管理パーソナルコンピュータ(以下、PCとする)30、第1製造ライン100から構成され、周知のクライアント/サーバ型のローカルエリアネットワーク(以下、LANとする)システムである。なお、製造ラインは1本に限定されるものではなく、図2に示すように第1製造ライン100から第M製造ライン200までのM本(M≧2)の複数製造ラインで構成してもよい。
【0081】
以下、特に明示しない限り図1に示すような1製造ラインとして説明する。
【0082】
DBサーバ10は中央処理装置(以下、CPUとする)、メモリ、内部記憶装置等を有する周知のコンピュータであり、外部記憶装置(図示省略)に製造設備管理DB20を格納し、第1製造ライン101及びDB管理PC30とLANで接続して製造設備管理DB20を提供している。なお、外部記憶装置は、例えばハードディスク装置等の大容量記憶装置であり、製造設備管理DB20の記憶量等に応じて適宜変更するのが好ましい。
【0083】
製造設備管理DB20は後述する製造条件テーブル21、製造条件変更履歴テーブル22、傾向管理条件テーブル23の情報を記憶し、アプリケーションサーバ101(第3コンピュータ)及びDB管理PC30のデータベースソフト等を介してDBサーバ10により追加・参照・更新される。製造設備管理DB20はDBサーバ10に一元管理されることにより、情報を保全することができるとともに、管理機能を強化することができる。
【0084】
DB管理PC30は、キーボード、マウス等の入力装置、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置を備える周知のPCであり、システム管理用の端末として製造条件を新規作成して製造設備管理DB20に追加したり、製造設備管理DB20の情報を参照、更新することができる。
【0085】
第1製造ライン100は、アプリケーションサーバ101及び成形設備群102から構成されている。
【0086】
アプリケーションサーバ101は、成形設備群102とLANで接続してデータベースソフト等のアプリケーションを提供している。
【0087】
成形設備群102は第1成形設備110から第N成形設備120までのN台(N≧2)の成形設備から構成されている。なお、製造設備群は1つに限定されるものではなく、図2に示すように第1製造ライン100は混合設備群103、加硫設備群104等のタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備群で構成されるようにしてもよい。その際には各製造設備群の製造設備は1台であってもよい。
【0088】
また、複数の製造ラインを有する場合、第M製造ライン200は、アプリケーションサーバ201及び混合設備群203、成形設備群202、加硫設備群204等、複数の製造設備群で構成されるようにしてもよいし、1つの製造設備群で構成されるようにしてもよい。なお、複数の製造設備群を有する場合、混合設備群103,203及び加硫設備群104,204においても、同様に複数台の混合設備及び加硫設備から構成される。
【0089】
また、各製造ラインがアプリケーションサーバを備えずにDBサーバ10がアプリケーションサーバを兼用してアプリケーションを提供するようにしてもよいが、各製造ラインがそれぞれアプリケーションサーバを備えることが好ましい。これにより、アプリケーションの不具合によりシステム全体がダウンするリスクを各製造ラインに分散し、システム全体の稼働率を高めることができる。
【0090】
第1成形設備110は成形機ターミナルPC111(第1コンピュータ)及び成形機第1制御用シーケンサ(以下、PLCとする)112、成形機第2PLC113から構成されており、第N成形設備120は成形機ターミナルPC121及び成形機第1PLC122、成形機第2PLC123から構成されている。成形機ターミナルPC111,121はそれぞれ成形機第1PLC112,122及び成形機第2PLC113,123とシリアル通信により接続している。なお、ターミナルPCとPLCとの通信量、通信距離等により、適宜LAN接続に変更してもよい。
【0091】
成形機ターミナルPC111,121はN台の成形設備のそれぞれに設けられ、上記DB管理PC30同様、それぞれ入力装置及び出力装置を備えており、成形機(図示省略)の製造条件の情報を表示、入力することができる。なお、成形機ターミナルPC111,121はそれぞれディスクレスPCであり、これにより、タイヤ製造環境によって生じ易くなっているディスク故障からターミナルPCがダウンするのを防止することができる。
【0092】
成形機は成形機第1PLC112,122及び成形機第2PLC113,123の2つのPLCを備え、成形機第1PLC112,122及び成形機第2PLC113,123は、設定された製造条件に基づいてそれぞれの動作によりタイヤを成形する。なお、混合設備、加硫設備におけるPLCの数は、例えば混合機は3つ、加硫機は1つ、というように製造設備の種類によって異なる。
【0093】
なお、本実施形態においてタイヤ製造設備管理システムはクライアント/サーバ型のLANシステムを示したが、クライアント/サーバ型に限定されず、適宜リング型、バス型、スター型、ピアツーピア方式にしてもよい。また、通信網はLANに限定されるものではないのは言うまでもない。
【0094】
次に、図3乃至図8を参照して図1及び図2に示したタイヤ製造管理システムの動作について説明する。
【0095】
タイヤ製造設備管理システムは、図3に示すように各製造ラインの各製造設備群の各製造設備によってそれぞれ処理される製造設備処理(S10)及び各製造ラインのアプリケーションサーバによってそれぞれ処理されるアプリケーションサーバ処理(S20)により動作する。
【0096】
製造設備処理(S10)は、図4に示すように製造設備の起動又は製造対象タイヤの切り換え・変更等により、製造設備のターミナルPCはDBサーバ10によって記憶される製造設備管理DB20から製造条件の情報を受信するか否かを判定する(S11)。なお、製造条件の情報を受信するか否かの判定はターミナルPCがタイヤ製造計画等の情報に従って判定してもよいし、製造設備の操作員が判断するようにしてもよい。
【0097】
製造条件の情報を受信する場合、アプリケーションサーバによって製造設備管理DB20の製造条件テーブル21から製造条件の情報がターミナルPCへ送信され、ターミナルPCは製造条件の情報を受信するとともに、ターミナルPCに接続する各PLCのメモリへ書き込む(S12)。
【0098】
製造条件テーブル21の一例を図5に示す。製造条件テーブル21は、製造ライン毎、製造設備群の製造設備No.毎、タイヤ種類毎に、複数の項目からなる製造条件の情報を1レコードとして記憶している。ここでは、例えばレコードAが読み込まれる。
【0099】
ターミナルPCが読み込んだ製造条件の情報を各PLCのメモリへ書き込むことにより、製造設備に製造条件が設定される。製造条件の情報を受信しない場合はS12の処理は行わない。
【0100】
操作員はターミナルPCの入力装置から製造条件の情報を入力することができ、ターミナルPCは入力された製造条件の情報を各PLCのメモリへ書き込む(S13)。なお、製造条件の情報を入力しない場合はS14の処理は行わない。
【0101】
操作員がターミナルPCの入力装置から製造条件の情報を入力することにより、製造設備の劣化や個体差あるいは気温、湿度等の環境変化等にあわせて、製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報に調整することができる。また、ターミナルPCに入力された製造条件の情報をすぐに各PLCのメモリに書き込むことにより、製造設備は入力された製造条件の情報を反映してタイヤを製造することができる。
【0102】
操作員は、入力した製造条件の情報を製造設備管理DB20に登録するか否かを判断してターミナルPCに入力する(S14)。製造条件を登録する場合、ターミナルPCはPLCのメモリから製造条件の情報を読み込み、当該製造設備、当該タイヤ種類の情報とともに読み込んだ製造条件の情報をアプリケーションサーバへ送信する(S15)。製造条件の情報を登録しない場合、最初に戻ってS11〜S14の処理を繰り返す。
【0103】
これにより、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報をターミナルPCによって送信することができる。
【0104】
アプリケーションサーバ処理(S20)は、図6に示すようにアプリケーションサーバはターミナルPCから送信された製造条件の情報を受信するとともに、ターミナルPCから送信された製造条件の情報と同じ製造設備、かつ、同じタイヤ種類について製造条件の情報が製造設備管理DB20に登録されているときに、製造条件テーブル21にから製造条件の情報を読み込む(S21)。
【0105】
アプリケーションサーバはターミナルPCから送信された製造条件の情報と製造条件テーブル21から読み込んだ製造条件の情報とが同じか否かを判定する(S22)。
【0106】
ターミナルPCから送信された製造条件の情報と製造設備管理DB20から読み込んだ製造条件の情報において1つでも異なる項目がある場合は、DBサーバ10によって、製造条件テーブル21から読み込んだ製造条件の情報がターミナルPCから送信された製造条件の情報で更新されるとともに、製造条件変更履歴テーブル22にその変更項目の変更前の情報が追加される(S23)。
【0107】
製造条件変更管理テーブル22の一例を図7に示す。製造条件変更管理テーブル22は製造ライン毎、製造設備群毎、製造設備No.毎、タイヤ種類毎に、変更があった1つ又は複数の製造条件の項目の情報を更新日、更新時刻順に1レコードとして有している。ここでは、例えばレコードBが追加される。なお、図において変更項目の変更前の情報のみを追加する例を示したが、この例に限定されるものではなく、変更項目の変更後の情報を追加するようにしてもよいし、変更のない項目を含む製造条件の全ての項目の情報を追加するようにしてもよい。
【0108】
異なる項目が1つもない場合には送信されてきた製造条件を破棄してアプリケーションサーバ処理(S20)を終了する。
【0109】
なお、ターミナルPCから送信された製造条件の情報と同じ製造設備、かつ、同じタイヤ種類について製造条件の情報が製造設備管理DB20に登録されていないときは、ターミナルPCから送信された製造条件の情報がDBサーバ10によって製造対象タイヤ種類毎、かつ、製造設備毎に製造条件テーブル21に登録される。
【0110】
アプリケーションサーバは、ターミナルPCから送信された製造条件の情報と同じ製造設備群について、傾向管理条件テーブル23から傾向管理条件の情報を読み込む(S24)。
【0111】
傾向管理条件テーブル23の一例を図8に示す。傾向管理条件テーブル23は製造設備群毎、製造条件の項目毎に、下限、上限からななる傾向管理条件の情報を1レコードとして記憶している。ここでは、例えばレコードCが読み込まれる。なお、図において傾向管理条件として下限と上限の情報を有する例を示したが、この例に限定されるものではなく、下限のみ、上限のみ、あるいは項目によって離散的な値を指定するようにしてもよい。
【0112】
アプリケーションサーバは、ターミナルPCから送信された製造条件の変更項目が傾向管理条件の情報の所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定する(S25)。
【0113】
ターミナルPCから送信された製造条件の変更項目が傾向管理条件の情報の所定範囲内の値又は所定の値でない場合、アプリケーションサーバは異常があると判断して、製造情報の変更項目又はその変更項目の値に対応する製造設備のターミナルPCへ警報を送信する警報処理を行う(S26)。例えば、トレッドのアプライヤ高さに異常があると判断した場合には、加硫機の劣化として加硫設備へ警報を送信し、また、ガイド幅の値に異常があると判断した場合には、部材要因による混合機の劣化として混合設備へ警告を送信する。
【0114】
ターミナルPCから送信された製造条件の変更項目の情報が傾向管理条件の情報の所定範囲内の値又は所定の値である場合には、異常がないと判断してアプリケーションサーバ処理(S20)を終了する。なお、変更項目が複数ある場合、S24〜S26の処理を変更項目数だけ繰り返した後、アプリケーションサーバ処理(S20)を終了する。
【0115】
従って、上記構成及び動作によれば、製造設備が製造対象タイヤを製造するときに、入力された製造条件の情報がDBサーバ10によって製造対象タイヤ種類毎、かつ、製造設備毎に記憶され、アプリケーションサーバによってDBサーバ10に記憶された製造条件の情報がターミナルPCへ送信されることにより、製造対象タイヤの種類毎、製造設備毎の、製造設備が製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、製造設備に自動で設定し製造対象タイヤを製造することができる。
【0116】
また、ターミナルPCから送信された製造条件の情報又はDBサーバに記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部がDBサーバによって変更履歴として保存されることにより、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0117】
さらに、ターミナルPCから送信された製造条件の変更項目が傾向管理条件の情報の所定範囲内の値又は所定の値でない場合、アプリケーションサーバによって製造情報の変更項目又はその変更項目の値に対応する製造設備のターミナルPCへ警報を送信することにより、製造設備に設定する製造条件の値を管理することができ、製造設備の異常を早期発見したり、あらかじめ製造設備の劣化傾向を予測して異常を予防することができる。
【0118】
なお、本実施形態ではアプリケーションサーバ処理(S20)において、ターミナルPCから送信された製造条件の情報と製造条件テーブル21から読み込んだ製造条件の情報とが同じか否かを判定したが(S22)、製造設備処理(S10)において判定してからアプリケーションサーバに送信するようにしてもよい(S15)。
【0119】
また、ターミナルPCから送信された製造条件の情報と製造条件テーブル21から読み込んだ製造条件の情報とが同じか否かを判定し(S22)、1つでも異なる項目がある場合、アプリケーションサーバは、
ターミナルPCから送信された製造条件の情報と同じ製造設備群について、傾向管理条件テーブル23から傾向管理条件の情報を読み込み(S24)、ターミナルPCから送信された製造条件の変更項目が傾向管理条件の情報の所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定して(S25)、
変更項目の情報が傾向管理条件の情報の所定範囲内の値又は所定の値である場合に、DBサーバ10によって、製造条件テーブル21から読み込んだ製造条件の情報がターミナルPCから送信された製造条件の情報で更新されるとともに、製造条件変更履歴テーブル22にその変更項目の変更前の情報が追加される(S23)ようにしてもよい。
【0120】
また、製造設備管理DB20及び製造条件テーブル21、製造条件変更履歴テーブル22、傾向管理条件テーブル23は前述の関係型DB及びレコード形式に限定されるものではなく、例えばネットワーク型、階層型のDBでもよいし、DBではなく大量のデータを蓄積、整理するための単なるファイルでもよい。また、正規化によるテーブル分割を適宜行い、結合により製造条件テーブル21、製造条件変更履歴テーブル22、傾向管理条件テーブル23を得るようにしてもよい。
【0121】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
【0122】
図9は1製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムの構成図、図10は本発明の第2実施形態における製造条件テーブルを示す図、図11は本発明の第2実施形態における製造条件変更履歴テーブルを示す図である。図において、前述した第1実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表し、その構成及び動作の説明を省略する。
【0123】
第2実施形態は、図9に示すように1製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムである。
【0124】
製造設備管理DB20の製造条件テーブル21Aは、図10に示すように製造ライン毎、製造設備群毎、製造設備No.毎、タイヤ種類毎、前工程製造設備No.毎に製造条件の情報を1レコードとして有している。
【0125】
前工程製造設備No.は、タイヤ製造工程における前工程の製造設備No.であり、例えば、加硫設備の前工程の製造設備No.が異なるレコードA1とレコードA2には、異なる製造条件を登録することが可能となる。
【0126】
これにより、製造設備の劣化や個体差あるいは気温、湿度等の環境変化等だけでなく、前工程の製造設備の製造条件の情報をも考慮して、製造対象タイヤを製造するのに最適な製造条件の情報に調整することができる。
【0127】
なお、前工程は1つに限定されるものではなく複数であってもよいのは言うまでもない。
【0128】
同様に、製造条件変更履歴テーブル22Aは、図11に示すように製造ライン毎、製造設備群毎、製造設備No.毎、タイヤ種類毎、前工程製造設備No.毎に変更項目の情報を更新日、更新時刻順に1レコードとして記憶している。
【0129】
従って、第2実施形態のタイヤ製造制御管理システムによれば、第1実施形態の効果に加え、DBサーバ10によって製造対象タイヤ種類毎、かつ、製造設備毎、かつ、その製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎にターミナルPCから送信された製造条件の情報が記憶されることにより、製造対象タイヤの種類毎、製造設備毎、その製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎の、製造設備が製造対象タイヤを製造するのに最適な製造条件を、製造設備に自動で設定し製造対象タイヤを製造することができる。
【0130】
なお、本実施形態において1製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムとして説明したが、図2に示すように複数製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムであってもよいのは言うまでもない。
【0131】
なお、本発明の構成は第1実施形態及び第2実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】1製造ライン、1製造設備群のタイヤ製造設備管理システムの構成図
【図2】複数製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムの構成図
【図3】タイヤ製造設備管理システムの全体フローチャート
【図4】図3に示した製造設備処理のフローチャート
【図5】本発明の第1実施形態における製造条件テーブルを示す図
【図6】図3に示したアプリケーション処理のフローチャート
【図7】本発明の第1実施形態における製造条件変更履歴テーブルを示す図
【図8】本発明の第1実施形態における傾向管理条件テーブルを示す図
【図9】1製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムの構成図
【図10】本発明の第2実施形態における製造条件テーブルを示す図
【図11】本発明の第2実施形態における製造条件変更履歴テーブルを示す図
【符号の説明】
【0133】
10…DBサーバ、20…製造設備管理DB、21,21A…製造条件テーブル、22,22A…製造条件変更履歴テーブル、23…傾向管理条件テーブル、30…DB管理PC、100…第1製造ライン、101,201…アプリケーションサーバ、102,202…成形設備群、103,203…混合設備群、104,204…加硫設備群、110…台成形設備、111,121…成形機ターミナルPC、112,122…成形機第1PLC、113,123…成形機第2PLC、120…第N成形設備、200…第M製造ライン、A,A1,A2,B,C…レコード。
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造設備毎に設定した製造条件の情報を記憶して製造設備毎に製造条件を自動で設定し製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理システム及びタイヤ製造設備管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、市場の多様なニーズに対応するためタイヤ製造において多品種少量生産が求められており、同一製造工程において複数台の製造設備を用意してタイヤサイズ、用途等が異なる複数の種類のタイヤを並行して製造したり、また、タイヤ種類毎に製造設備の設定を変更して同一製造設備において複数の種類のタイヤを製造する等、同一製造ラインにおいて複数種のタイヤを同時に製造している。
【0003】
従来、このようなタイヤ製造において、製造対象タイヤ種類に応じて、例えば成形ドラムの大きさ、ガイド幅、トレッドのアプライヤ高さ等の複数の条件項目を製造設備に設定する必要があり、複数のタイヤ種類の設定、変更等の準備作業による生産性低下、作業者の個人差、入力ミス・変更忘れ等による品質低下が問題となっていた。
【0004】
そこで、これを解決する手段として、製造設備に設定する条件を上位システムが管理して送信するタイヤ製造設備管理システムが提案されている。
【0005】
このようなタイヤ製造設備管理システムとして、生産管理CPUによって管理される生産管理プロセスに従って、自動成型ライン、部品供給部及び部品製造部を自動的に、かつ連繋させて制御することにより、異サイズの生タイヤの生産性を向上させることができるものが提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0006】
また、集中管理装置から各加硫プレスに設けられプレスの機械動作制御及び加硫シーケンス制御機能を有する制御機器に対して、タイヤサイズ別の加硫シーケンス制御の情報を送信することにより、設定値管理及び生産管理を行うことができるものが提案されている(例えば特許文献2参照。)。
【0007】
さらに、中央制御装置に各成形機毎の全サイズの成形条件を記憶させておき、中央制御装置から成形機のシーケンサーが指定した成形条件を当該シーケンサに転送し成形機が作動することにより、誰でも同じ条件で成形することができるものが提案されている(例えば特許文献3参照。)。
【特許文献1】特開平3−270835号公報
【特許文献2】特開平7−40371号公報
【特許文献3】特開平3−147835号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、製造設備の劣化や個体差あるいは気温、湿度等の環境変化等により製造設備に送信された製造条件を調整する場合に、前記特許文献1又は2のタイヤ製造設備管理システムでは、製造設備において変更した製造条件を記憶する手段がないため、製造条件が送信される毎に作業者が製造条件を調整する必要があり、条件設定、変更等の準備作業による生産性低下、作業者の個人差、入力ミス・変更忘れ等による品質低下、という従来の問題が解消されない。
【0009】
また、前記特許文献3のタイヤ製造設備管理システムは、中央制御装置に成形条件を記憶することができるが、成形機毎に設定した成形条件を記憶することはできないので、製造設備毎の劣化や個体差あるいは気温、湿度等の環境変化等による調整が必要であるという問題が残る。
【0010】
本発明の目的は上記の問題点に鑑み、製造対象タイヤの種類毎、製造設備毎の、製造設備が製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、製造設備に自動で設定し製造対象タイヤを製造することができるタイヤ製造設備管理システム及びタイヤ製造設備管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は前記目的を達成するために、タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理システムであって、前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信する第1コンピュータと、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信して該製造条件の情報を記憶し、前記第1コンピュータからの要求に対して前記記憶した製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信する第2コンピュータとを備え、前記第1コンピュータは、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第2コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定する手段を有するタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0012】
本発明によれば、第1コンピュータは複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報が前記第1コンピュータによって送信される。従って、前記製造設備の劣化、個体差、あるいは気温、湿度等の環境変化等にあわせて、前記製造設備に設定する製造条件を前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件に調整することができる。
【0013】
さらに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が第2コンピュータによって受信、記憶され、前記第1コンピュータからの要求により前記記憶した製造条件の情報が前記第1コンピュータへ送信される。従って、製造条件の情報が第2コンピュータによって一元管理されるので、情報を保全することができるとともに、管理機能を強化することができる。
【0014】
さらに、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第2コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかが前記第1コンピュータによって前記製造設備に設定される。従って、前記製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0015】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する記憶手段を備えているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0016】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0017】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記記憶手段は、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有しているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0018】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0019】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する第2記憶手段を備えているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0020】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0021】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第2記憶手段は、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有しているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0022】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0023】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定する手段と、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信する手段とを備えているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0024】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報は所定範囲内の値又は所定の値であるか否かが判定され、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報が送信される。従って、製造設備に設定する製造条件の値を管理することができ、製造設備の異常を早期発見したり、あらかじめ製造設備の劣化傾向を予測して異常を予防することができる。
【0025】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第1コンピュータは、ディスクレスコンピュータであるタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0026】
本発明によれば、前記第1コンピュータがディスクレスコンピュータなので、タイヤ製造環境によって生じ易くなっているディスク故障から前記第1コンピュータがダウンするのを防止することができる。
【0027】
また、本発明は前記目的を達成するために、タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理システムであって、前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信する第1コンピュータと、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する第2のコンピュータと、前記第1コンピュータからの要求に対して前記第2コンピュータに記憶された製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信する第3コンピュータとを備え、前記第1コンピュータは、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第3コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定する手段を有するタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0028】
本発明によれば、第1コンピュータは複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報が前記第1コンピュータによって送信される。従って、前記製造設備の劣化、個体差、あるいは気温、湿度等の環境変化等にあわせて、前記製造設備に設定する製造条件を前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件に調整することができる。
【0029】
さらに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が第2コンピュータによって記憶される。さらに、第3コンピュータによって、前記第1コンピュータからの要求により前記第2コンピュータに記憶された製造条件の情報が前記第1コンピュータへ送信される。従って、製造条件の情報が第2コンピュータによって一元管理されるので、情報を保全することができるとともに、管理機能を強化することができる。
【0030】
さらに、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第3コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかが前記第1コンピュータによって前記製造設備に設定される。従って、前記製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0031】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する記憶手段を備えているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0032】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0033】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記記憶手段は、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有しているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0034】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0035】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する第2記憶手段を備えているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0036】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0037】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第2記憶手段は、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有しているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0038】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0039】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第3コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信する手段と、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定する手段と、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信する手段とを備えているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0040】
本発明によれば、前記第3コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が受信され、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報は所定範囲内の値又は所定の値であるか否かが判定される。さらに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報が送信される。従って、製造設備に設定する製造条件の値を管理することができ、製造設備の異常を早期発見したり、あらかじめ製造設備の劣化傾向を予測して異常を予防することができる。
【0041】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記第1コンピュータは、ディスクレスコンピュータであるタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0042】
本発明によれば、前記第1コンピュータがディスクレスコンピュータなので、タイヤ製造環境によって生じ易くなっているディスク故障から前記第1コンピュータがダウンするのを防止することができる。
【0043】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理システムにおいて、前記複数の製造設備はタイヤ製造工程の全部又は一部を含む複数の製造ラインを構成し、前記第3コンピュータは、前記製造ライン毎に設けられているタイヤ製造設備管理システムを提案する。
【0044】
本発明によれば、各製造ラインがそれぞれアプリケーションサーバを備えているので、アプリケーションの不具合によりシステム全体がダウンするリスクを各製造ラインに分散し、システム全体の稼働率を高めることができる。
【0045】
また、本発明は前記目的を達成するために、複数のコンピュータを用いて、タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理方法であって、第1コンピュータは、前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信し、第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信して該製造条件の情報を記憶し、前記第1コンピュータからの要求に対して前記記憶した製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信し、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第1コンピュータは、前記第2コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0046】
本発明によれば、第1コンピュータは複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報が前記第1コンピュータによって送信される。従って、前記製造設備の劣化、個体差、あるいは気温、湿度等の環境変化等にあわせて、前記製造設備に設定する製造条件を前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件に調整することができる。
【0047】
さらに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が第2コンピュータによって受信、記憶され、前記第1コンピュータからの要求により前記記憶した製造条件の情報が前記第1コンピュータへ送信される。従って、製造条件の情報が第2コンピュータによって一元管理されるので、情報を保全することができるとともに、管理機能を強化することができる。
【0048】
さらに、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第2コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかが前記第1コンピュータによって前記製造設備に設定される。従って、前記製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0049】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0050】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0051】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0052】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0053】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を、記憶するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0054】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0055】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0056】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0057】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定し、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0058】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報は所定範囲内の値又は所定の値であるか否かが判定され、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報が送信される。従って、製造設備に設定する製造条件の値を管理することができ、製造設備の異常を早期発見したり、あらかじめ製造設備の劣化傾向を予測して異常を予防することができる。
【0059】
また、本発明は前記目的を達成するために、複数のコンピュータを用いて、タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理方法であって、第1コンピュータは、前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信し、第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶し、第3コンピュータは、前記第1コンピュータからの要求に対して前記記憶した製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信し、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第1コンピュータは、前記第3コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0060】
本発明によれば、第1コンピュータは複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報が前記第1コンピュータによって送信される。従って、前記製造設備の劣化、個体差、あるいは気温、湿度等の環境変化等にあわせて、前記製造設備に設定する製造条件を前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件に調整することができる。
【0061】
さらに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が第2コンピュータによって記憶される。さらに、第3コンピュータによって、前記第1コンピュータからの要求により前記第2コンピュータに記憶された製造条件の情報が前記第1コンピュータへ送信される。従って、製造条件の情報が第2コンピュータによって一元管理されるので、情報を保全することができるとともに、管理機能を強化することができる。
【0062】
さらに、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第3コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかが前記第1コンピュータによって前記製造設備に設定される。従って、前記製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0063】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0064】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0065】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0066】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0067】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、前記第2コンピュータは、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0068】
本発明によれば、前記第2コンピュータによって、前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶される。従って、前記製造対象タイヤの種類毎、前記製造設備毎、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎の製造条件を、前記製造設備に自動で設定し前記製造対象タイヤを製造することができる。
【0069】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第2コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0070】
本発明によれば、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、前記第2コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報が更新されるとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が変更履歴情報として保存される。従って、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0071】
また、本発明は、上記構成のタイヤ製造設備管理方法において、前記第3コンピュータは、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信して、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定し、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信するタイヤ製造設備管理方法を提案する。
【0072】
本発明によれば、前記第3コンピュータによって、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が受信され、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報は所定範囲内の値又は所定の値であるか否かが判定される。さらに、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報が送信される。従って、製造設備に設定する製造条件の値を管理することができ、製造設備の異常を早期発見したり、あらかじめ製造設備の劣化傾向を予測して異常を予防することができる。
【発明の効果】
【0073】
本発明によれば、入力された製造条件の情報が第2コンピュータによって製造対象タイヤ種類毎、かつ、製造設備毎に記憶され、第3コンピュータによって第2コンピュータに記憶された製造条件の情報が第1コンピュータへ送信されることにより、製造対象タイヤの種類毎、製造設備毎の、製造設備が製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、製造設備に自動で設定し製造対象タイヤを製造することができる。
【0074】
また、第1コンピュータから送信された製造条件の情報又は第2コンピュータに記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部が第2コンピュータによって変更履歴として保存されることにより、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0075】
さらに、第3コンピュータによって製造情報の変更項目又はその変更項目の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信することにより、製造設備に設定する製造条件の値を管理することができ、製造設備の異常を早期発見したり、あらかじめ製造設備の劣化傾向を予測して異常を予防することができる。
【0076】
さらに、第2コンピュータによって製造対象タイヤ種類毎、かつ、製造設備毎、かつ、その製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に第1コンピュータから送信された製造条件の情報が記憶されることにより、製造対象タイヤの種類毎、製造設備毎、その製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎の、製造設備が製造対象タイヤを製造するのに最適な製造条件を、製造設備に自動で設定し製造対象タイヤを製造することができる。
【0077】
本発明の前記目的とそれ以外の目的、構成、特徴及び作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0078】
図1乃至図8は本発明の第1実施形態を示すもので、図1は1製造ライン、1製造設備群のタイヤ製造設備管理システムの構成図、図2は複数製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムの構成図、図3はタイヤ製造設備管理システムの全体フローチャート、図4は図3に示した製造設備処理のフローチャート、図5は本発明の第1実施形態における製造条件テーブルを示す図、図6は図3に示したアプリケーション処理のフロー図、図7は本発明の第1実施形態における製造条件変更履歴テーブルを示す図、図8は本発明の第1実施形態における傾向管理条件テーブルを示す図である。
【0079】
まず、図1及び図2を参照して第1実施形態におけるタイヤ製造設備管理システムの構成について説明する。
【0080】
製造設備管理システムはデータベース(以下、DBとする)サーバ10(第2コンピュータ)、製造設備管理DB20、DB管理パーソナルコンピュータ(以下、PCとする)30、第1製造ライン100から構成され、周知のクライアント/サーバ型のローカルエリアネットワーク(以下、LANとする)システムである。なお、製造ラインは1本に限定されるものではなく、図2に示すように第1製造ライン100から第M製造ライン200までのM本(M≧2)の複数製造ラインで構成してもよい。
【0081】
以下、特に明示しない限り図1に示すような1製造ラインとして説明する。
【0082】
DBサーバ10は中央処理装置(以下、CPUとする)、メモリ、内部記憶装置等を有する周知のコンピュータであり、外部記憶装置(図示省略)に製造設備管理DB20を格納し、第1製造ライン101及びDB管理PC30とLANで接続して製造設備管理DB20を提供している。なお、外部記憶装置は、例えばハードディスク装置等の大容量記憶装置であり、製造設備管理DB20の記憶量等に応じて適宜変更するのが好ましい。
【0083】
製造設備管理DB20は後述する製造条件テーブル21、製造条件変更履歴テーブル22、傾向管理条件テーブル23の情報を記憶し、アプリケーションサーバ101(第3コンピュータ)及びDB管理PC30のデータベースソフト等を介してDBサーバ10により追加・参照・更新される。製造設備管理DB20はDBサーバ10に一元管理されることにより、情報を保全することができるとともに、管理機能を強化することができる。
【0084】
DB管理PC30は、キーボード、マウス等の入力装置、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置を備える周知のPCであり、システム管理用の端末として製造条件を新規作成して製造設備管理DB20に追加したり、製造設備管理DB20の情報を参照、更新することができる。
【0085】
第1製造ライン100は、アプリケーションサーバ101及び成形設備群102から構成されている。
【0086】
アプリケーションサーバ101は、成形設備群102とLANで接続してデータベースソフト等のアプリケーションを提供している。
【0087】
成形設備群102は第1成形設備110から第N成形設備120までのN台(N≧2)の成形設備から構成されている。なお、製造設備群は1つに限定されるものではなく、図2に示すように第1製造ライン100は混合設備群103、加硫設備群104等のタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備群で構成されるようにしてもよい。その際には各製造設備群の製造設備は1台であってもよい。
【0088】
また、複数の製造ラインを有する場合、第M製造ライン200は、アプリケーションサーバ201及び混合設備群203、成形設備群202、加硫設備群204等、複数の製造設備群で構成されるようにしてもよいし、1つの製造設備群で構成されるようにしてもよい。なお、複数の製造設備群を有する場合、混合設備群103,203及び加硫設備群104,204においても、同様に複数台の混合設備及び加硫設備から構成される。
【0089】
また、各製造ラインがアプリケーションサーバを備えずにDBサーバ10がアプリケーションサーバを兼用してアプリケーションを提供するようにしてもよいが、各製造ラインがそれぞれアプリケーションサーバを備えることが好ましい。これにより、アプリケーションの不具合によりシステム全体がダウンするリスクを各製造ラインに分散し、システム全体の稼働率を高めることができる。
【0090】
第1成形設備110は成形機ターミナルPC111(第1コンピュータ)及び成形機第1制御用シーケンサ(以下、PLCとする)112、成形機第2PLC113から構成されており、第N成形設備120は成形機ターミナルPC121及び成形機第1PLC122、成形機第2PLC123から構成されている。成形機ターミナルPC111,121はそれぞれ成形機第1PLC112,122及び成形機第2PLC113,123とシリアル通信により接続している。なお、ターミナルPCとPLCとの通信量、通信距離等により、適宜LAN接続に変更してもよい。
【0091】
成形機ターミナルPC111,121はN台の成形設備のそれぞれに設けられ、上記DB管理PC30同様、それぞれ入力装置及び出力装置を備えており、成形機(図示省略)の製造条件の情報を表示、入力することができる。なお、成形機ターミナルPC111,121はそれぞれディスクレスPCであり、これにより、タイヤ製造環境によって生じ易くなっているディスク故障からターミナルPCがダウンするのを防止することができる。
【0092】
成形機は成形機第1PLC112,122及び成形機第2PLC113,123の2つのPLCを備え、成形機第1PLC112,122及び成形機第2PLC113,123は、設定された製造条件に基づいてそれぞれの動作によりタイヤを成形する。なお、混合設備、加硫設備におけるPLCの数は、例えば混合機は3つ、加硫機は1つ、というように製造設備の種類によって異なる。
【0093】
なお、本実施形態においてタイヤ製造設備管理システムはクライアント/サーバ型のLANシステムを示したが、クライアント/サーバ型に限定されず、適宜リング型、バス型、スター型、ピアツーピア方式にしてもよい。また、通信網はLANに限定されるものではないのは言うまでもない。
【0094】
次に、図3乃至図8を参照して図1及び図2に示したタイヤ製造管理システムの動作について説明する。
【0095】
タイヤ製造設備管理システムは、図3に示すように各製造ラインの各製造設備群の各製造設備によってそれぞれ処理される製造設備処理(S10)及び各製造ラインのアプリケーションサーバによってそれぞれ処理されるアプリケーションサーバ処理(S20)により動作する。
【0096】
製造設備処理(S10)は、図4に示すように製造設備の起動又は製造対象タイヤの切り換え・変更等により、製造設備のターミナルPCはDBサーバ10によって記憶される製造設備管理DB20から製造条件の情報を受信するか否かを判定する(S11)。なお、製造条件の情報を受信するか否かの判定はターミナルPCがタイヤ製造計画等の情報に従って判定してもよいし、製造設備の操作員が判断するようにしてもよい。
【0097】
製造条件の情報を受信する場合、アプリケーションサーバによって製造設備管理DB20の製造条件テーブル21から製造条件の情報がターミナルPCへ送信され、ターミナルPCは製造条件の情報を受信するとともに、ターミナルPCに接続する各PLCのメモリへ書き込む(S12)。
【0098】
製造条件テーブル21の一例を図5に示す。製造条件テーブル21は、製造ライン毎、製造設備群の製造設備No.毎、タイヤ種類毎に、複数の項目からなる製造条件の情報を1レコードとして記憶している。ここでは、例えばレコードAが読み込まれる。
【0099】
ターミナルPCが読み込んだ製造条件の情報を各PLCのメモリへ書き込むことにより、製造設備に製造条件が設定される。製造条件の情報を受信しない場合はS12の処理は行わない。
【0100】
操作員はターミナルPCの入力装置から製造条件の情報を入力することができ、ターミナルPCは入力された製造条件の情報を各PLCのメモリへ書き込む(S13)。なお、製造条件の情報を入力しない場合はS14の処理は行わない。
【0101】
操作員がターミナルPCの入力装置から製造条件の情報を入力することにより、製造設備の劣化や個体差あるいは気温、湿度等の環境変化等にあわせて、製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報に調整することができる。また、ターミナルPCに入力された製造条件の情報をすぐに各PLCのメモリに書き込むことにより、製造設備は入力された製造条件の情報を反映してタイヤを製造することができる。
【0102】
操作員は、入力した製造条件の情報を製造設備管理DB20に登録するか否かを判断してターミナルPCに入力する(S14)。製造条件を登録する場合、ターミナルPCはPLCのメモリから製造条件の情報を読み込み、当該製造設備、当該タイヤ種類の情報とともに読み込んだ製造条件の情報をアプリケーションサーバへ送信する(S15)。製造条件の情報を登録しない場合、最初に戻ってS11〜S14の処理を繰り返す。
【0103】
これにより、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報をターミナルPCによって送信することができる。
【0104】
アプリケーションサーバ処理(S20)は、図6に示すようにアプリケーションサーバはターミナルPCから送信された製造条件の情報を受信するとともに、ターミナルPCから送信された製造条件の情報と同じ製造設備、かつ、同じタイヤ種類について製造条件の情報が製造設備管理DB20に登録されているときに、製造条件テーブル21にから製造条件の情報を読み込む(S21)。
【0105】
アプリケーションサーバはターミナルPCから送信された製造条件の情報と製造条件テーブル21から読み込んだ製造条件の情報とが同じか否かを判定する(S22)。
【0106】
ターミナルPCから送信された製造条件の情報と製造設備管理DB20から読み込んだ製造条件の情報において1つでも異なる項目がある場合は、DBサーバ10によって、製造条件テーブル21から読み込んだ製造条件の情報がターミナルPCから送信された製造条件の情報で更新されるとともに、製造条件変更履歴テーブル22にその変更項目の変更前の情報が追加される(S23)。
【0107】
製造条件変更管理テーブル22の一例を図7に示す。製造条件変更管理テーブル22は製造ライン毎、製造設備群毎、製造設備No.毎、タイヤ種類毎に、変更があった1つ又は複数の製造条件の項目の情報を更新日、更新時刻順に1レコードとして有している。ここでは、例えばレコードBが追加される。なお、図において変更項目の変更前の情報のみを追加する例を示したが、この例に限定されるものではなく、変更項目の変更後の情報を追加するようにしてもよいし、変更のない項目を含む製造条件の全ての項目の情報を追加するようにしてもよい。
【0108】
異なる項目が1つもない場合には送信されてきた製造条件を破棄してアプリケーションサーバ処理(S20)を終了する。
【0109】
なお、ターミナルPCから送信された製造条件の情報と同じ製造設備、かつ、同じタイヤ種類について製造条件の情報が製造設備管理DB20に登録されていないときは、ターミナルPCから送信された製造条件の情報がDBサーバ10によって製造対象タイヤ種類毎、かつ、製造設備毎に製造条件テーブル21に登録される。
【0110】
アプリケーションサーバは、ターミナルPCから送信された製造条件の情報と同じ製造設備群について、傾向管理条件テーブル23から傾向管理条件の情報を読み込む(S24)。
【0111】
傾向管理条件テーブル23の一例を図8に示す。傾向管理条件テーブル23は製造設備群毎、製造条件の項目毎に、下限、上限からななる傾向管理条件の情報を1レコードとして記憶している。ここでは、例えばレコードCが読み込まれる。なお、図において傾向管理条件として下限と上限の情報を有する例を示したが、この例に限定されるものではなく、下限のみ、上限のみ、あるいは項目によって離散的な値を指定するようにしてもよい。
【0112】
アプリケーションサーバは、ターミナルPCから送信された製造条件の変更項目が傾向管理条件の情報の所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定する(S25)。
【0113】
ターミナルPCから送信された製造条件の変更項目が傾向管理条件の情報の所定範囲内の値又は所定の値でない場合、アプリケーションサーバは異常があると判断して、製造情報の変更項目又はその変更項目の値に対応する製造設備のターミナルPCへ警報を送信する警報処理を行う(S26)。例えば、トレッドのアプライヤ高さに異常があると判断した場合には、加硫機の劣化として加硫設備へ警報を送信し、また、ガイド幅の値に異常があると判断した場合には、部材要因による混合機の劣化として混合設備へ警告を送信する。
【0114】
ターミナルPCから送信された製造条件の変更項目の情報が傾向管理条件の情報の所定範囲内の値又は所定の値である場合には、異常がないと判断してアプリケーションサーバ処理(S20)を終了する。なお、変更項目が複数ある場合、S24〜S26の処理を変更項目数だけ繰り返した後、アプリケーションサーバ処理(S20)を終了する。
【0115】
従って、上記構成及び動作によれば、製造設備が製造対象タイヤを製造するときに、入力された製造条件の情報がDBサーバ10によって製造対象タイヤ種類毎、かつ、製造設備毎に記憶され、アプリケーションサーバによってDBサーバ10に記憶された製造条件の情報がターミナルPCへ送信されることにより、製造対象タイヤの種類毎、製造設備毎の、製造設備が製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件を、製造設備に自動で設定し製造対象タイヤを製造することができる。
【0116】
また、ターミナルPCから送信された製造条件の情報又はDBサーバに記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部がDBサーバによって変更履歴として保存されることにより、製造条件の情報の変更履歴を参照することができ、タイヤの製造日時等からどのような製造条件で製造されたのかを確認することができる。
【0117】
さらに、ターミナルPCから送信された製造条件の変更項目が傾向管理条件の情報の所定範囲内の値又は所定の値でない場合、アプリケーションサーバによって製造情報の変更項目又はその変更項目の値に対応する製造設備のターミナルPCへ警報を送信することにより、製造設備に設定する製造条件の値を管理することができ、製造設備の異常を早期発見したり、あらかじめ製造設備の劣化傾向を予測して異常を予防することができる。
【0118】
なお、本実施形態ではアプリケーションサーバ処理(S20)において、ターミナルPCから送信された製造条件の情報と製造条件テーブル21から読み込んだ製造条件の情報とが同じか否かを判定したが(S22)、製造設備処理(S10)において判定してからアプリケーションサーバに送信するようにしてもよい(S15)。
【0119】
また、ターミナルPCから送信された製造条件の情報と製造条件テーブル21から読み込んだ製造条件の情報とが同じか否かを判定し(S22)、1つでも異なる項目がある場合、アプリケーションサーバは、
ターミナルPCから送信された製造条件の情報と同じ製造設備群について、傾向管理条件テーブル23から傾向管理条件の情報を読み込み(S24)、ターミナルPCから送信された製造条件の変更項目が傾向管理条件の情報の所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定して(S25)、
変更項目の情報が傾向管理条件の情報の所定範囲内の値又は所定の値である場合に、DBサーバ10によって、製造条件テーブル21から読み込んだ製造条件の情報がターミナルPCから送信された製造条件の情報で更新されるとともに、製造条件変更履歴テーブル22にその変更項目の変更前の情報が追加される(S23)ようにしてもよい。
【0120】
また、製造設備管理DB20及び製造条件テーブル21、製造条件変更履歴テーブル22、傾向管理条件テーブル23は前述の関係型DB及びレコード形式に限定されるものではなく、例えばネットワーク型、階層型のDBでもよいし、DBではなく大量のデータを蓄積、整理するための単なるファイルでもよい。また、正規化によるテーブル分割を適宜行い、結合により製造条件テーブル21、製造条件変更履歴テーブル22、傾向管理条件テーブル23を得るようにしてもよい。
【0121】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
【0122】
図9は1製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムの構成図、図10は本発明の第2実施形態における製造条件テーブルを示す図、図11は本発明の第2実施形態における製造条件変更履歴テーブルを示す図である。図において、前述した第1実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表し、その構成及び動作の説明を省略する。
【0123】
第2実施形態は、図9に示すように1製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムである。
【0124】
製造設備管理DB20の製造条件テーブル21Aは、図10に示すように製造ライン毎、製造設備群毎、製造設備No.毎、タイヤ種類毎、前工程製造設備No.毎に製造条件の情報を1レコードとして有している。
【0125】
前工程製造設備No.は、タイヤ製造工程における前工程の製造設備No.であり、例えば、加硫設備の前工程の製造設備No.が異なるレコードA1とレコードA2には、異なる製造条件を登録することが可能となる。
【0126】
これにより、製造設備の劣化や個体差あるいは気温、湿度等の環境変化等だけでなく、前工程の製造設備の製造条件の情報をも考慮して、製造対象タイヤを製造するのに最適な製造条件の情報に調整することができる。
【0127】
なお、前工程は1つに限定されるものではなく複数であってもよいのは言うまでもない。
【0128】
同様に、製造条件変更履歴テーブル22Aは、図11に示すように製造ライン毎、製造設備群毎、製造設備No.毎、タイヤ種類毎、前工程製造設備No.毎に変更項目の情報を更新日、更新時刻順に1レコードとして記憶している。
【0129】
従って、第2実施形態のタイヤ製造制御管理システムによれば、第1実施形態の効果に加え、DBサーバ10によって製造対象タイヤ種類毎、かつ、製造設備毎、かつ、その製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎にターミナルPCから送信された製造条件の情報が記憶されることにより、製造対象タイヤの種類毎、製造設備毎、その製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎の、製造設備が製造対象タイヤを製造するのに最適な製造条件を、製造設備に自動で設定し製造対象タイヤを製造することができる。
【0130】
なお、本実施形態において1製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムとして説明したが、図2に示すように複数製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムであってもよいのは言うまでもない。
【0131】
なお、本発明の構成は第1実施形態及び第2実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】1製造ライン、1製造設備群のタイヤ製造設備管理システムの構成図
【図2】複数製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムの構成図
【図3】タイヤ製造設備管理システムの全体フローチャート
【図4】図3に示した製造設備処理のフローチャート
【図5】本発明の第1実施形態における製造条件テーブルを示す図
【図6】図3に示したアプリケーション処理のフローチャート
【図7】本発明の第1実施形態における製造条件変更履歴テーブルを示す図
【図8】本発明の第1実施形態における傾向管理条件テーブルを示す図
【図9】1製造ライン、複数製造設備群のタイヤ製造設備管理システムの構成図
【図10】本発明の第2実施形態における製造条件テーブルを示す図
【図11】本発明の第2実施形態における製造条件変更履歴テーブルを示す図
【符号の説明】
【0133】
10…DBサーバ、20…製造設備管理DB、21,21A…製造条件テーブル、22,22A…製造条件変更履歴テーブル、23…傾向管理条件テーブル、30…DB管理PC、100…第1製造ライン、101,201…アプリケーションサーバ、102,202…成形設備群、103,203…混合設備群、104,204…加硫設備群、110…台成形設備、111,121…成形機ターミナルPC、112,122…成形機第1PLC、113,123…成形機第2PLC、120…第N成形設備、200…第M製造ライン、A,A1,A2,B,C…レコード。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理システムであって、
前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信する第1コンピュータと、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信して該製造条件の情報を記憶し、前記第1コンピュータからの要求に対して前記記憶した製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信する第2コンピュータとを備え、
前記第1コンピュータは、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第2コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定する手段を有する
ことを特徴するタイヤ製造設備管理システム。
【請求項2】
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する記憶手段を備えている
ことを特徴する請求項1に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項3】
前記記憶手段は、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有している
ことを特徴する請求項2に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項4】
前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する第2記憶手段を備えている
ことを特徴する請求項1に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項5】
前記第2記憶手段は、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有している
ことを特徴する請求項4に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項6】
前記第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定する手段と、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信する手段とを備えている
ことを特徴する請求項1乃至5に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項7】
前記第1コンピュータは、ディスクレスコンピュータである
ことを特徴する請求項1乃至6に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項8】
タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理システムであって、
前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信する第1コンピュータと、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する第2コンピュータと、
前記第1コンピュータからの要求に対して前記第2コンピュータに記憶された製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信する第3コンピュータとを備え、
前記第1コンピュータは、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第3コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定する手段を有する
ことを特徴するタイヤ製造設備管理システム。
【請求項9】
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する記憶手段を備えている
ことを特徴する請求項8に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項10】
前記記憶手段は、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有している
ことを特徴する請求項8に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項11】
前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する第2記憶手段を備えている
ことを特徴する請求項8に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項12】
前記第2記憶手段は、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有している
ことを特徴する請求項11に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項13】
前記第3コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信する手段と、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定する手段と、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信する手段とを備えている
ことを特徴する請求項8乃至12に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項14】
前記第1コンピュータは、ディスクレスコンピュータである
ことを特徴する請求項8乃至13に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項15】
前記複数の製造設備はタイヤ製造工程の全部又は一部を含む複数の製造ラインを構成し、
前記第3コンピュータは、前記製造ライン毎に設けられている
ことを特徴する請求項8乃至14に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項16】
複数のコンピュータを用いて、
タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理方法であって、
第1コンピュータは、
前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信し、
第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信して該製造条件の情報を記憶し、前記第1コンピュータからの要求に対して前記記憶した製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信し、
前記製造対象タイヤを製造するときに、
前記第1コンピュータは、前記第2コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定する
ことを特徴するタイヤ製造設備管理方法。
【請求項17】
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する
ことを特徴する請求項16に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項18】
前記第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する
ことを特徴する請求項17に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項19】
前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する
ことを特徴する請求項16に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項20】
前記第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する
ことを特徴する請求項19に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項21】
前記第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定し、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信する
ことを特徴する請求項16乃至20に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項22】
複数のコンピュータを用いて、タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理方法であって、
第1コンピュータは、
前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信し、
第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶し、
第3コンピュータは、
前記第1コンピュータからの要求に対して前記記憶した製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信し、
前記製造対象タイヤを製造するときに、
前記第1コンピュータは、前記第3コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定する
ことを特徴するタイヤ製造設備管理方法。
【請求項23】
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する
ことを特徴する請求項22に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項24】
前記第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する
ことを特徴する請求項23に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項25】
前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する
ことを特徴する請求項22に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項26】
前記第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する
ことを特徴する請求項25に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項27】
前記第3コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信して、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定し、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信する
ことを特徴する請求項22乃至26に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項1】
タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理システムであって、
前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信する第1コンピュータと、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信して該製造条件の情報を記憶し、前記第1コンピュータからの要求に対して前記記憶した製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信する第2コンピュータとを備え、
前記第1コンピュータは、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第2コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定する手段を有する
ことを特徴するタイヤ製造設備管理システム。
【請求項2】
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する記憶手段を備えている
ことを特徴する請求項1に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項3】
前記記憶手段は、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有している
ことを特徴する請求項2に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項4】
前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する第2記憶手段を備えている
ことを特徴する請求項1に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項5】
前記第2記憶手段は、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有している
ことを特徴する請求項4に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項6】
前記第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定する手段と、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信する手段とを備えている
ことを特徴する請求項1乃至5に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項7】
前記第1コンピュータは、ディスクレスコンピュータである
ことを特徴する請求項1乃至6に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項8】
タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理システムであって、
前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信する第1コンピュータと、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する第2コンピュータと、
前記第1コンピュータからの要求に対して前記第2コンピュータに記憶された製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信する第3コンピュータとを備え、
前記第1コンピュータは、前記製造対象タイヤを製造するときに、前記第3コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定する手段を有する
ことを特徴するタイヤ製造設備管理システム。
【請求項9】
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する記憶手段を備えている
ことを特徴する請求項8に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項10】
前記記憶手段は、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有している
ことを特徴する請求項8に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項11】
前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する第2記憶手段を備えている
ことを特徴する請求項8に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項12】
前記第2記憶手段は、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する手段を有している
ことを特徴する請求項11に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項13】
前記第3コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信する手段と、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定する手段と、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信する手段とを備えている
ことを特徴する請求項8乃至12に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項14】
前記第1コンピュータは、ディスクレスコンピュータである
ことを特徴する請求項8乃至13に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項15】
前記複数の製造設備はタイヤ製造工程の全部又は一部を含む複数の製造ラインを構成し、
前記第3コンピュータは、前記製造ライン毎に設けられている
ことを特徴する請求項8乃至14に記載のタイヤ製造設備管理システム。
【請求項16】
複数のコンピュータを用いて、
タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理方法であって、
第1コンピュータは、
前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信し、
第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信して該製造条件の情報を記憶し、前記第1コンピュータからの要求に対して前記記憶した製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信し、
前記製造対象タイヤを製造するときに、
前記第1コンピュータは、前記第2コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定する
ことを特徴するタイヤ製造設備管理方法。
【請求項17】
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する
ことを特徴する請求項16に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項18】
前記第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する
ことを特徴する請求項17に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項19】
前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する
ことを特徴する請求項16に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項20】
前記第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する
ことを特徴する請求項19に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項21】
前記第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定し、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信する
ことを特徴する請求項16乃至20に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項22】
複数のコンピュータを用いて、タイヤ製造工程における複数の製造設備を有し、製造対象タイヤの種類に応じて設定された製造条件に基づいて前記製造対象タイヤを製造するタイヤ製造設備管理方法であって、
第1コンピュータは、
前記複数の製造設備のそれぞれに設けられ、操作によって入力された該製造設備が前記製造対象タイヤを製造するのに適した製造条件の情報を送信し、
第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶し、
第3コンピュータは、
前記第1コンピュータからの要求に対して前記記憶した製造条件の情報を前記第1コンピュータへ送信し、
前記製造対象タイヤを製造するときに、
前記第1コンピュータは、前記第3コンピュータから受信した製造条件又は前記操作によって入力された製造条件のいずれかを前記製造設備に設定する
ことを特徴するタイヤ製造設備管理方法。
【請求項23】
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する
ことを特徴する請求項22に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項24】
前記第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する
ことを特徴する請求項23に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項25】
前記複数の製造設備はタイヤ製造工程における複数の種類の製造設備からなり、
前記第2コンピュータは、
前記製造対象タイヤの種類毎、かつ、前記製造設備毎、かつ、該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備毎に、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を記憶する
ことを特徴する請求項22に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項26】
前記第2コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報と、同じ製造対象タイヤの種類、かつ、同じ製造設備、かつ、同じ該製造設備の1つ又は複数の前工程の製造設備の製造条件の情報が記憶されているときに、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報で記憶情報を更新するとともに、該製造条件の情報又は記憶されていた製造条件の情報の全部又は一部を変更履歴情報として保存する
ことを特徴する請求項25に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【請求項27】
前記第3コンピュータは、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報を受信して、前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値であるか否かを判定し、
前記第1コンピュータから送信された製造条件の情報が所定範囲内の値又は所定の値でないときに、該製造条件の情報又は該情報の値に対応する製造設備の第1コンピュータへ警報を送信する
ことを特徴する請求項22乃至26に記載のタイヤ製造設備管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−31395(P2006−31395A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−209125(P2004−209125)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(000006714)横浜ゴム株式会社 (4,905)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(000006714)横浜ゴム株式会社 (4,905)
【Fターム(参考)】
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