説明

タッチ式入力装置

【課題】 車両走行中における素早い操作性を損なうことなく、車両停車中の操作画面のように選択項目の数が多い場合でも細かな入力操作を容易にしたタッチ式入力装置を提供すること。
【解決手段】 タッチ式入力装置1は、複数のタッチスイッチを有するタッチパネル4を備え、ディスプレイ2に表示される操作画面内の複数の選択項目をタッチパネル4の押圧操作により択一的に選択して、カーナビゲーション装置の入力操作を行う。タッチ式入力装置1は、押圧操作したタッチスイッチの位置データを出力するタッチパネル装置6と、位置データに基づき、車両走行中は選択したタッチスイッチの絶対位置データにより入力操作を行い、車両停車中は押圧操作したタッチスイッチの相対位置データにより入力操作を行う表示制御部7とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルの押圧操作により、車両に搭載される各種機器の入力操作を行うタッチ式入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、指等で押圧面等を押圧した際の押圧位置を正確に検出できるようにしたタッチパネルが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、自動車等の車両に搭載されるカーナビゲーション装置等のタッチ操作入力装置として、地図画面等を表示するディスプレイと、タッチパネルを有するタッチ操作部(タッチトレーサ)を分けて、タッチ操作部によりカーナビゲーション装置等の入力操作を行うようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
また、車両に搭載されるOA機器等のタッチパネル入力装置として、表示画面の上にタッチパネルを配置し、車両走行時と車両停車時とでタッチパネルの入力受付け範囲を変更することで、操作性の向上を図ったものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
さらに、パソコンの入力装置として用いられ、指等による接触位置の座標を入力するタッチパッドを搭載したキーボードで、タッチパッドが、パソコン本体からのコマンドに基づいて、相対座標位置データと絶対座標位置データのどちらかを選択出力可能にしたキーボードが知られている(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開2003−216337号公報
【特許文献2】特開2002−108544号公報
【特許文献3】特開2002−108564号公報
【特許文献4】特開平10−340154号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1のようなタッチパネルを用いた上記特許文献2及び3のような従来の入力装置では、車両が走行中であるか否かに拘わらず、タッチ操作部或いはタッチパネルの押圧位置の絶対座標で操作画面内の選択項目を選択する絶対位置入力モードにより操作するのが一般的である。このため、車両走行中の操作画面のように操作画面内の選択項目が少ない場合には絶対位置入力モードにより操作可能であるが、50音の文字入力画面等、車両停車中の操作画面のように選択項目が多い場合には、多数の選択項目を選択するのが難しいという問題があった。
【0006】
また、上記特許文献4に記載されたキーボードは、タッチパッドからの絶対座標を、キーマトリクスをスキャンして得たデータを出力するインターフェイスを使用してパソコン本体へ転送出力できるようにしたものである。このキーボードでは、タッチパッドとは別にキーマトリクスが必要になるとともに、これをスキャンしてデータを得る処理等が必要になるので、これを上記特許文献2及び3のような車両に搭載される従来の入力装置に適用するのは難しい。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、車両走行中における素早い操作性を損なうことなく、車両停車中の操作画面のように選択項目の数が多い場合でも細かな入力操作を容易にしたタッチ式入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、タッチパネルを備え、表示手段に表示される操作画面内の選択項目を前記タッチパネルの選択操作により選択して、前記選択項目の入力操作を行うタッチ式入力装置において、前記タッチパネル上の選択手段の位置データを出力する入力手段と、前記位置データに基づき、車両走行中は絶対座標を表わす絶対位置データにより前記入力操作を行うとともに、車両停車中は相対座標を表わす相対位置データにより前記入力操作を行う表示制御部と、を備えることを要旨とする。
【0009】
これによれば、車両走行中は選択操作した選択手段の絶対座標を表わす絶対位置データにより各種機器の入力操作を行い、車両停車中は選択操作した選択手段の相対座標を表わす相対位置データによりその入力操作を行うことができる。これにより、カーナビゲーション装置等の車両に搭載される機器の入力操作を行う際に、車両走行中は操作画面やタッチパネルを注視するのが難しいが、この場合でも、選択項目の操作画面内での絶対位置を素早く認識して、その選択項目に対応する絶対位置にあるタッチパネル上の選択手段を素早く選択操作することができる。また、車両停車中は操作画面やタッチパネルを注視できるので、操作画面内に多数の選択項目がある場合でも、選択する選択項目の操作画面内での相対位置に対応する選択手段の細かな選択操作を容易に行うことができる。
【0010】
そのため、車両走行中は選択操作した選択手段の絶対座標による素早い入力が可能となり、車両停車中は選択操作した選択手段の相対座標により、細かな入力が可能となる。したがって、車両走行中における素早い操作性を損なうことなく、車両停車中の操作画面のように選択項目の数が多い場合でも細かな入力操作を容易にすることができる。
【0011】
なお、ここにいう「選択項目」は、表示手段の表示画面上に地図画面等の操作画面と一緒に表示される各種のメニュー選択項目や、その表示画面上に文字入力画面等の操作画面として表示される各種の文字選択項目等を意味する。また、「入力操作」は、前記各種のメニュー選択項目等を択一的に選択して、カーナビゲーション装置等の各種機器に選択したメニュー選択項目に応じた機能や動作を実行させる操作や、前記各種の文字選択項目等を順次に選択して地名等を入力する操作等を含む意味で用いる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のタッチ式入力装置において、前記表示制御部は、車両停車中は前記選択項目の数が多い相対位置入力モードの操作画面を前記表示手段に表示させるとともに、車両走行中は前記選択項目の数を前記相対位置入力モードの操作画面よりも少なくした絶対位置入力モードの操作画面を前記表示手段に表示させる画面切替え処理を実行することを要旨とする。
【0013】
これによれば、車両停車中は選択項目の数が多い相対位置入力モードの操作画面が表示されるとともに、車両走行中は選択項目の数が相対位置入力モードの操作画面よりも少ない絶対位置入力モードの操作画面が表示される。このため、車両走行中に選択項目に対応する選択手段のタッチパネル内での絶対位置を素早く認識することができ、車両走行中における操作性がさらに向上し、車両に搭載されるカーナビゲーション装置に適用する場合に、特に有効となる。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のタッチ式入力装置において、前記表示制御部は、車両走行中は前記選択項目の表示を大きくして前記選択項目の数を少なくすることを要旨とする。
【0015】
これによれば、車両走行中は、相対位置入力モードの操作画面で表示される選択項目の表示を大きくして選択項目の数を少なくするので、車両走行中における入力操作をさらに素早く行うことができる。
【0016】
請求項4に係る発明は、請求項2に記載のタッチ式入力装置において、前記表示制御部は、車両走行中は前記選択項目の一部の入力を禁止する表示にして前記選択項目の数を少なくすることを要旨とする。
【0017】
これによれば、車両走行中は、相対位置入力モードの操作画面で表示される選択項目の一部の入力を禁止する表示にして選択項目の数を少なくするので、車両走行中における入力操作をさらに素早く行うことができる。
【0018】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1つに記載のタッチ式入力装置において、前記表示制御部は、前記選択操作により選択された前記選択項目に応じて前記操作画面の表示を変える描画処理を、車両走行中は前記絶対位置データを使って行うとともに、車両停車中は前記相対位置データを使って描画処理を行うことを要旨とする。
【0019】
これによれば、選択操作により選択された選択項目に応じて操作画面の表示を変える描画処理を、車両走行中は絶対位置データを使って行うとともに、車両停車中は相対位置データを使って行うので、車両走行中及び車両停車中のいずれの場合にも、ドライバや乗員が選択された選択項目を容易に認識することができる。
【0020】
なお、ここにいう「描画処理」は、選択項目が選択操作により選択されたことをその選択項目の表示色を変えたり或いはその選択項目をポインタで示すこと、選択操作により選択された選択項目に応じた次の画面を操作画面上に表示させること等により、操作画面上で視認させる処理を意味する。
【0021】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1つに記載のタッチ式入力装置において、前記タッチパネルと前記表示手段とは独立して構成されていることを要旨とする。
これによれば、タッチパネルと表示手段とは独立して構成されているので、表示手段の表示画面上にタッチパネルを重ねて配置したタッチパネル付き表示手段と比べて、表示画面は大きくして、タッチパネルを小型化することが可能となる。また、タッチパネルが小型化された場合でも、車両走行中は小さなタッチパネル上の選択手段の絶対座標による素早い入力が可能となり、車両停車中は小さなタッチパネル上の選択手段の相対座標により、細かな入力や多種類の入力が可能となる。さらに、タッチパネルをドライバや乗員が使い易い位置に配置することが可能となる。
【0022】
請求項7に係る発明は、請求項6に記載のタッチ式入力装置において、前記入力装置は前記位置データとして前記絶対位置データを所定時間毎に前記表示制御部へ出力し、前記表示制御部は、車両走行中は前記入力装置から出力される前記絶対位置データをそのまま使って前記描画処理を行うとともに、車両停車中は前記入力装置から出力される前記絶対位置データから作成した前記相対位置データを使って前記描画処理を行うことを要旨とする。
【0023】
これによれば、入力装置と表示制御部の間でのデータのやりとり(データ通信)は、絶対位置データが入力装置から表示制御部へ送られる一方向であるので、入力装置と表示制御部を電気的に接続するデータ線等の専用線が1本ですみ、構成が簡単になる。
【0024】
請求項8に係る発明は、請求項6に記載のタッチ式入力装置において、前記表示制御部は、車両走行中は走行中検出信号を、車両停車中は停車中検出信号を前記入力装置へそれぞれ出力し、前記入力装置は、前記表示制御部から前記走行中検出信号が出力される場合には前記位置データとして前記絶対位置データを、前記表示制御部から前記停車中検出信号が出力される場合には前記位置データとして前記相対位置データを前記表示制御部へそれぞれ出力することを要旨とする。
【0025】
これによれば、入力装置と表示制御部の間でのデータのやりとりは双方向となり、表示制御部側では、入力装置から送られる絶対位置データ又は相対位置データをそのまま使うことができ、絶対位置データを元に相対位置データを作成する等の処理が不要になる。このように、タッチパネル上の選択手段の相対座標の計算を入力装置側で行うことで、表示制御部側の演算負荷を軽くすることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、車両走行中における素早い操作性を損なうことなく、車両停車中の操作画面のように選択項目の数が多い場合でも細かな入力操作を容易にしたタッチ式入力装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明を具体化したタッチ式入力装置の各実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
第1実施形態に係るタッチ式入力装置を図1〜図5に基づいて説明する。図1は第1実施形態に係るタッチ式入力装置が配置されている自動車の運転席近傍を示している。
【0028】
図1に示すタッチ式入力装置1は、表示手段としてのディスプレイ2の表示画面3上に表示される操作画面内の複数の選択項目をタッチパネル4の押圧操作(選択操作)により択一的に選択して、車両に搭載される各種機器、例えばエアコン装置、オーディオ装置、カーナビゲーション装置等の入力操作を行うものである。なお、本例では、タッチ式入力装置1により、カーナビゲーション装置の入力操作を行う場合について説明する。
【0029】
ディスプレイ2は、図1に示すように、ドライバ及び同乗者が容易に視認できる位置、例えばインストルメントパネル5の前面中央部に配置され、その表示画面3上に、エアコン装置やオーディオ装置の操作画面や、カーナビゲーション装置の操作画面等を表示するようになっている。例えば、図示を省略したカーナビゲーション装置の操作画面の一例として、図4(a)〜(d)に示すような文字入力画面が、ディスプレイ2の表示画面3上に表示されるようになっている。
【0030】
タッチ式入力装置1は、図1及び図2に示すように、タッチパネル4を有する入力手段としてのタッチパネル装置6と、表示制御部7とを備える。このタッチ式入力装置1は、ディスプレイ2とは独立して構成されている。
【0031】
タッチパネル装置6は、図1に示すように、センターコンソール8上の、ドライバが運転中にタッチパネル4を押圧操作し易い位置に配置されている。このタッチパネル装置6は、図3に示すように、互いに独立した選択手段としての複数のタッチスイッチ10がマトリクス状に配置されたタッチパネル4と、位置データ制御部9とを備え、複数のタッチスイッチ10のうち押圧操作により選択した1つのタッチスイッチ10の位置データを出力するようになっている。
【0032】
タッチパネル4は、例えば、40mm×25mm程度の小型に構成されている。
位置データ制御部9は、CPU、ROM、RAM等を備えた1チップマイコンで構成され、押圧操作により選択した1つのタッチスイッチ10の位置データを表示制御部7へ出力するようになっている。本例では、位置データ制御部9は、前記位置データとして、押圧操作により選択した1つのタッチスイッチ10の絶対座標を表わす絶対位置データを所定時間毎に、例えば0.1秒毎に出力するようになっている。
【0033】
なお、ここにいう「絶対位置データ」は、図3に示すXY平面内でマトリクス状に配置
された複数のタッチスイッチ10のうち、所定の基準位置、例えば第1行目第1列(同図で左上隅)にあるタッチスイッチ10のX座標を「X=1」、Y座標を「Y=1」としたときのX座標とY座標を含むデータである。図3に示す複数のタッチスイッチ10は、一例として5行×10列に配置されているので、50個のタッチスイッチ10の各絶対位置データは、(X=1,Y=1)から(X=10,Y=5)の絶対座標でそれぞれ表わされるデータである。なお、図3で、X1〜X10は各タッチスイッチ10の列アドレスを、Y1〜Y5は各タッチスイッチの行アドレスをそれぞれ示している。
【0034】
表示制御部7は、CPU、ROM、RAM等を備えた1チップマイコンで構成されたECUであり、タッチパネル装置6の位置データ制御部9と1本の専用線(ローカルバス)11により電気的に接続されている。また、表示制御部7には、車速を検出する車速センサ12から出力される車速信号が入力されるようになっている。
【0035】
表示制御部7は、車速センサ12から出力される車速信号に基づき、車両が走行中であるか否かを判定し、車両が走行中の場合には(車両走行中は)、ディスプレイ2の表示画面3上に表示されるカーナビゲーション装置の操作画面を、図4(b)及び図4(c)に示す文字入力画面のような絶対位置入力モードの操作画面に設定する。また、表示制御部7は、車両が停車中の場合には(車両停車中は)、表示画面3上に表示されるカーナビゲーション装置の操作画面を、図4(a)及び図4(d)に示す文字入力画面のような相対位置入力モードの操作画面に設定するようになっている。このように、表示制御部7は、カーナビゲーション装置の操作画面を、車速センサ12から出力される車速信号に基づき、選択項目の数が多い相対位置入力モードの操作画面と選択項目の数を相対位置入力モードの操作画面よりも少なくした絶対位置入力モードの操作画面との間で切替える画面切替え処理を行う。
【0036】
ここで、表示制御部7が実行する画面切替え処理を参照して簡単に説明する。
・車両が停車中の場合には、カーナビゲーション装置の操作画面を、図4(a)に示す文字入力画面のような文字選択項目31の多い相対位置入力モードの操作画面に設定する。これにより、車両停車中はその相対位置入力モードの操作画面が表示画面3上に表示される。
【0037】
・停車していた車両が走行を開始し、車両走行中になると、カーナビゲーション装置の操作画面を、図4(b)に示す文字入力画面のような文字選択項目21の数が少ない絶対位置入力モードの操作画面に設定する。これにより、車両走行中はその絶対位置入力モードの操作画面が表示画面3上に表示される。
【0038】
・車両走行中に、図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面に表示された選択項目(文字選択項目)の1つをタッチパネル4の押圧操作により選択すると、その次の画面として図4(c)に示すような絶対位置入力モードの操作画面に設定する。これにより、その操作画面が表示画面3上に表示される。
【0039】
・車両が停車すると、図4(d)に示す相対位置入力モードの操作画面に設定する。これにより、その操作画面が表示画面3上に表示される。図4(d)に示す相対位置入力モードの操作画面は、図4(a)に示す相対位置入力モードの操作画面と同じである。
【0040】
本実施形態では一例として、図4(a)及び図4(d)に示す相対位置入力モードの操作画面には、複数の選択項目として、ひらがなの50音文字を入力するための多数の文字選択項目31が表示される。一方、図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面には、複数の選択項目として10個の文字選択項目21が表示され、また、図4(c)に示す絶対位置入力モードの操作画面には、複数の選択項目として5つの文字選択項目22が表
示されるようになっている。
【0041】
このように、表示制御部7は、車両走行中は、図4(b)及び図4(c)に示す絶対位置入力モードの操作画面のように、文字選択項目21,22の表示を図4(a)及び図4(d)に示す相対位置入力モードの操作画面の文字選択項目31よりも大きくして、文字選択項目21,22の数を相対位置入力モードよりも少なくするようになっている。
【0042】
また、表示制御部7は、タッチパネル4の押圧操作により選択された選択項目に応じて操作画面の表示を変える描画処理を、車両走行中は絶対位置データを使って行うとともに、車両停車中は相対位置データを使って行うようになっている。すなわち、表示制御部7は、車両走行中は、タッチパネル装置6の位置データ制御部9から出力される位置データに対応するデータで、選択した1つのタッチスイッチ10の絶対座標を表わす絶対位置データを使って描画処理を行う。そして、車両停車中は、その絶対位置データから作成した相対位置データを使って、描画処理を行うようになっている。
【0043】
具体的には、表示制御部7は、車両停車中は、位置データ制御部9から所定時間毎に出力される位置データとしての絶対位置データから作成した相対位置データを使って、表示画面3上に表示される相対位置入力モードの操作画面における複数の文字選択項目31のうち、選択された文字選択項目31の表示色を変える描画処理を行う。例えば、図4(a)及び図4(d)に示す相対位置入力モードの操作画面において、「い」或いは「き」の文字選択項目31が選択された場合、「い」或いは「き」の文字選択項目31の表示色を同図の斜線で示すように他の文字選択項目31と異ならせる描画処理を行う。
【0044】
一方、表示制御部7は、車両走行中は、「押圧操作により選択された選択項目に応じて操作画面の表示を変える描画処理」として、押圧操作により選択された選択項目に応じて次の操作画面を表示画面3上に表示させる描画処理を、その選択された選択項目の絶対位置データを使って行う。例えば、図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面において、「か」の文字選択項目21が選択された場合、選択された「か」の文字選択項目21の絶対位置データを使って、「か行」の文字を表わす「か」〜「こ」の文字選択項目22が含まれる操作画面(図4(c)参照)を表示させる描画処理を行うようになっている。
【0045】
なお、本実施形態における「相対位置データ」は、図3に示す複数のタッチスイッチ10のうち、前回選択した1つのタッチスイッチ10の位置から今回選択した1つのタッチスイッチ10の位置までの移動量(X方向の移動量及び移動方向とY方向の移動量及び移動方向)を表わすデータである。例えば、図3において、符号Aで示すタッチスイッチ10を前回選択し、符号Bで示すタッチスイッチ10を今回選択したとする。このとき、表示制御部7では、符号Bのタッチスイッチ10の絶対座標(X=2,Y=1)から符号Aのタッチスイッチ10の絶対座標(X=1,Y=1)を減算して、前記移動量を表わす相対位置データを作成する。
【0046】
また、今回選択したタッチスイッチ10が最初に選択したものである場合には、例えば、そのタッチスイッチ10の相対位置データとして、その絶対位置データを使う。例えば、符号Aで示すタッチスイッチ10が最初に選択され、前回選択されたタッチスイッチが存在しない場合には、符号Aのタッチスイッチ10の相対位置データとして、その絶対位置データ(X=1,Y=1)をそのまま使う。
【0047】
また、本例では、図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面が表示画面3上に表示される場合において、各文字選択項目21は、タッチパネル4上の対応する座標位置にある複数個(本例では4つ)のタッチスイッチ10を含む大きさになっている。例えば、図4(b)に示す「あ」の文字選択項目21は、図3の符号A〜Dで示す4つのタッチス
イッチ10を含む大きさになっている。また、同図に示す「か」の文字選択項目21は、図3の符号E〜Hで示す4つのタッチスイッチ10を含む大きさになっている。「さ」〜「わ」の各文字選択項目21についても同様であり、「わ」の文字選択項目21は、図3の符号I〜Lで示す4つのタッチスイッチ10を含む大きさになっている。そのため、図4(b)に示す操作画面において、例えば、「あ」の文字選択項目21を選択する場合には、符号A〜Dで示す4つのタッチスイッチ10のいずれか1つを押圧操作すれば良い。「あ」の文字選択項目21以外の文字選択項目21についても同様の選択が可能である。
【0048】
また、図4(c)に示す絶対位置入力モードの操作画面が表示画面3上に表示される場合において、各文字選択項目22は、タッチパネル4上の対応する複数個(本例では4つ)のタッチスイッチ10を含む大きさになっている。例えば、図4(c)に示す「か」の文字選択項目22は、図3の符号C,D,M,Nで示す4つのタッチスイッチ10を含む大きさになっている。また、同図に示す「き」の文字選択項目22は、図3の符号G,H,P,Qで示す4つのタッチスイッチ10を含む大きさになっている。以下同様に、図4(c)に示す「こ」の文字選択項目22は、図3の符号R,S,I,Jで示す4つのタッチスイッチ10を含む大きさになっている。そのため、図4(c)に示す操作画面において、例えば、「か」の文字選択項目22を選択する場合には、符号C,D,M,Nで示す4つのタッチスイッチ10のいずれか1つを押圧操作すれば良い。「か」の文字選択項目22以外の文字選択項目22についても同様の選択が可能である。
【0049】
次に、タッチ式入力装置1によりカーナビゲーション装置の入力操作を行う場合において、表示制御部7が実行する上述した画面切替え処理及び描画処理を、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、表示制御部7は、図5に示す処理を、所定時間毎に、例えば0.1秒毎に繰り返し実行するようになっている。
【0050】
まず、図5のステップS100では、位置データ制御部9から所定時間毎に(例えば、0.1秒毎に)出力される絶対位置データを読み込む。このとき、ディスプレイ2には、図4(a)〜(d)に示す操作画面のいずれも表示されていないとする。この場合、ドライバは、図3に示すタッチパネル4の複数のタッチスイッチ10のいずれも押圧操作していないので、読み込んだ絶対位置データの内容は「0」、つまり(X=0,Y=0)である。
【0051】
この後、ステップS110に進み、車速センサ12から出力される車速信号に基づき、車両が走行中か否かを判定する。車両が走行中の場合には、その判定結果がYesとなりステップS120に進み、車両が停車中の場合には、その判定結果がNoとなりステップS140に進む。
【0052】
車両が走行中と判定されてステップS120に進むと、カーナビゲーション装置の操作画面を、図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面に設定する。これにより、その操作画面が表示画面3上に表示される。
【0053】
この後、ステップS130に進み、ステップS100で読み込んだ絶対位置データを使って描画処理を実施する。このとき、その絶対位置データの内容は(X=0,Y=0)であるので、上述した描画処理はなされない。この後、図5に示す処理を一旦終了する。
【0054】
このとき、上記ステップS120で図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面が設定されてディスプレイ2の表示画面3上に表示されている。そのため、ドライバは、その操作画面を見ながら、図3に示す複数のタッチスイッチ10のうち、図4(b)に示す文字選択項目21のうち選択を希望する1つに対応する1つのタッチスイッチ10を押圧操作することができる。
【0055】
図5に示す処理を一旦終了して所定時間が経過するまでの間に、ドライバが、図4(b)に示絶対位置入力モードの操作画面を見ながら、選択を希望する1つの文字選択項目21を選択したとする。例えば、「か」の文字選択項目21に対応する1つのタッチスイッチ10(符号E〜Hで示す4つのタッチスイッチ10のいずれか1つ)を押圧操作して「か行」を選択したとする。これにより、位置データ制御部9は、押圧操作されたタッチスイッチ10の絶対座標を表わす絶対位置データを所定時間毎に出力する。このとき、符号Eのタッチスイッチ10が押圧操作された場合には絶対座標(X=3、Y=1)の絶対位置データが、符号Fのタッチスイッチ10が押圧操作された場合には絶対座標(X=4、Y=1)の絶対位置データがそれぞれ位置データ制御部9から出力される。
【0056】
この後、図5に示す処理が再び開始されると、ステップS100で、位置データ制御部9から所定時間毎に出力される絶対位置データを読み込む。このとき、例えば絶対座標(X=3、Y=1)又は(X=4、Y=1)の絶対位置データが読み込まれる。
【0057】
この後、ステップS110に進み、車両が走行中と再び判定されると、ステップS120に進む。このとき、前回の処理におけるステップS120で、カーナビゲーション装置の操作画面が、図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面に設定されているので、ステップS120をパスして次のステップS130に進む。
【0058】
このようにステップS120をパスして次のステップS130に進むようにするには、図5では図示を省略してあるが、ステップS120において、絶対位置入力モードの操作画面を設定するとともに、絶対位置入力モード設定フラグを「1」に設定する。そして、次回の処理では、ステップS120の実行前に、絶対位置入力モード設定フラグが「1」か否かを判定し、その判定結果がYesの場合にはステップS120をパスして次のステップ130に進み、そうでない場合にはステップS120を実行してから次のステップS130に進むようにすれば良い。
【0059】
こうして、ステップS120をパスしてステップS130に進むと、ステップS100で読み込んだ絶対位置データを使って描画処理を実施する。
例えば、図4(b)に示す操作画面にある「か」の文字選択項目21が対応する1つのタッチスイッチ10、例えば符号Eで示すタッチスイッチ10の押圧操作により選択された場合、そのタッチスイッチ10の絶対座標(X=4、Y=1)の絶対位置データを使って描画処理を行う。この描画処理では、「か行」の文字を表わす「か」〜「こ」の文字選択項目22が含まれる絶対位置入力モードの操作画面(図4(c)参照)を表示画面3上に表示させる処理を行う。
【0060】
この描画処理により表示画面3上に表示された図4(c)に示す絶対位置入力モードの操作画面を見ながら、例えば、「か」の文字選択項目22に対応するタッチパネル4上のタッチスイッチ10(符号C,D,M,Nで示す4つのタッチスイッチ10のいずれか1つ)を押圧操作することで、「か」の文字が入力される。このとき、例えば符号Cのタッチスイッチ10が押圧操作された場合には絶対座標(X=1、Y=2)の絶対位置データが、符号Dのタッチスイッチ10が押圧操作された場合には絶対座標(X=2、Y=2)の絶対位置データがそれぞれ位置データ制御部9から出力される。
【0061】
このようにステップS130を実行した後、図5に示す処理を一旦終了する。
このようにしてある文字例えば「か」の文字を入力して、図示を省略した文字入力の確定釦を押すまでは、車両走行中であれば、上記ステップS100〜S130が繰り返される。この繰り返しにおいて上記ステップS120では、図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面が設定され、上記ステップS130において図4(c)に示す絶対位置入
力モードの操作画面が表示画面3上に表示される。図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面で、入力する文字が含まれる行の文字選択項目21を選択することができる。そして、図4(c)に示す絶対位置入力モードの操作画面で、入力する文字の文字選択項目22を選択することができる。
【0062】
このようにして、必要な文字の入力が完了した後、上記確定釦を押すことで、車両走行中における文字の入力が完了する。
一方、図5に示す処理において、ステップS100の実行後、ステップS110による判定により車両が停車中と判定されてステップS140に進むと、カーナビゲーション装置の操作画面を、図4(a)或いは図4(d)に示す相対位置入力モードの操作画面に設定する。これにより、その操作画面がディスプレイ2の表示画面3上に表示される。ここでは、例えば図4(a)に示す相対位置入力モードの操作画面が表示されたとする。
【0063】
この後、ステップS150に進み、ステップS100で読み込んだ絶対位置データを元に相対位置データを作成する。このとき、ドライバはタッチパネル4の複数のタッチスイッチ10のいずれも押圧操作していないので、ステップS100で読み込んだ絶対位置データの内容は「0」、つまり(X=0,Y=0)である。そのため、このとき作成される相対位置データの内容は「0」である。
【0064】
この後、ステップS160に進み、ステップS150で作成した相対位置データを使って描画処理を実施する。このとき、ステップS150で作成された相対位置データの内容は「0」であるので、図4(a)に示す複数の文字選択項目31のいずれに対しても前記描画処理はなされない。この後、図5に示す処理を一旦終了する。
【0065】
このとき、上記ステップS140で図4(a)に示す相対位置入力モードの操作画面が設定されてディスプレイ2の表示画面3上に表示されているので、ドライバは、その操作画面を見ながら、図4(a)に示す複数の文字選択項目31のうち選択を希望する1つに対応する1つのタッチスイッチ10を押圧操作することができる。
【0066】
図5に示す処理を一旦終了して所定時間が経過するまでの間に、ドライバが、図4(a)に示す相対位置入力モードの操作画面を見ながら、選択を希望する1つの文字選択項目31、例えば「い」の文字選択項目31に対応する1つのタッチスイッチ10(図3の符号Cで示すタッチスイッチ10)を押圧操作したとする。これにより、位置データ制御部9は、押圧操作されたタッチスイッチ10の絶対座標(X=1,Y=2)を表わす絶対位置データを所定時間毎に出力する。
【0067】
この後、図5に示す処理が再び開始されると、ステップS100で、位置データ制御部9から所定時間毎に出力される絶対位置データを読み込む。このとき、例えば絶対座標(X=1,Y=2)の絶対位置データが読み込まれる。
【0068】
この後、ステップS110に進み、車両が停車中と再び判定されると、ステップS140に進む。このとき、前回の処理において、カーナビゲーション装置の操作画面として、図4(a)に示す相対位置入力モードの操作画面が設定されているので、ステップS140をパスして次のステップS150に進む。
【0069】
このようにステップS140をパスして次のステップS150に進むようにするには、図5では図示を省略してあるが、ステップS140において、相対位置入力モードの操作画面を設定するとともに、相対位置入力モード設定フラグを「1」に設定する。そして、次回の処理では、ステップS140の実行前に、相対位置入力モード設定フラグが「1」か否かを判定し、その判定結果がYesの場合にはステップS140をパスして次のステ
ップ150に進み、そうでない場合にはステップS140を実行してから次のステップS150に進むようにすれば良い。
【0070】
ステップS150に進むと、ステップS100で読み込んだ絶対位置データを元に相対位置データを作成する。いま、上述したように「い」の文字選択項目31に対応する1つのタッチスイッチ10(図3の符号Cで示すタッチスイッチ10)が押圧操作されたことにより、ステップS100では、絶対座標(X=1,Y=2)の絶対位置データを読み込んだとする。この場合、ステップS150では、符号Cのタッチスイッチ10の相対位置データとして、そのタッチスイッチ10の絶対座標(X=1,Y=2)をそのまま使う。
【0071】
この後、ステップS160に進み、ステップS150で作成した相対位置データを使って描画処理を実施する。ここでは、図4(a)に示す相対位置入力モードの操作画面に表示されている多数の文字選択項目31のうち、ステップS150で作成した符号Cのタッチスイッチ10の相対位置データに対応する1つの文字選択項目31(「い」の文字選択項目3)の表示色を、他の文字選択項目31と異ならせる処理を行う。この後、図5に示す処理を一旦終了する。
【0072】
この後、図4(a)に示す相対位置入力モードの操作画面に表示されている多数の文字選択項目31のうち、例えば「つ」の文字選択項目31に対応する1つのタッチスイッチ(図3の符号Qで示すタッチスイッチ10)が押圧操作されると、上記ステップS150において、ステップS100で読み込んだ絶対位置データを元に相対位置データを作成する。この場合、ステップS150では、符号Qのタッチスイッチ10の絶対座標(X=4,Y=3)から符号Cのタッチスイッチ10の絶対座標(X=1,Y=2)を減算して、前記移動量を表わす相対位置データを作成する。
【0073】
この後、ステップS160に進むと、ステップS150で作成した符号Qのタッチスイッチ10の相対位置データに対応する1つの文字選択項目31である「つ」の文字選択項目31の表示色を、他の文字選択項目31と異ならせる処理を行う。この後、図5に示す処理を一旦終了する。
【0074】
以下、同様に、図3に示す多数のタッチスイッチ10のいずれか1つを順に押圧操作すると、図4(a)に示す多数の文字選択項目31のうち、押圧操作されたタッチスイッチ10に対応する文字選択項目31が順に選択され、選択された各文字選択項目31に対して前記描画処理が順になされる。
【0075】
このように、車両の停車中において、カーナビゲーション装置の操作画面として、図4(a)に示す絶対位置入力モードの操作画面が表示画面3上に表示されている状態で、タッチスイッチ10のいずれか1つを順に押圧操作することで、図4(a)に示す文字選択項目31のいずれか1つを順に選択することができる。このようにして、必要な文字の入力が完了した後、上記確定釦を押すことで、車両停車中における文字の入力が完了する。
【0076】
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○車両走行中は押圧操作した1つのタッチスイッチ10の絶対座標を表わす絶対位置データによりカーナビゲーション装置の入力操作を行い、車両停車中は押圧操作した1つのタッチスイッチ10の相対座標を表わす相対位置データによりその入力操作を行うことができる。
【0077】
これにより、カーナビゲーション装置の入力操作を行う際に、車両走行中は操作画面やタッチパネル4を注視するのが難しいが、この場合でも、選択する文字選択項目21或いは22の操作画面内での絶対位置を素早く認識して、その文字選択項目に対応する絶対位
置にあるタッチパネル4内のタッチスイッチ10を指等で素早く押圧操作することができる。また、車両停車中は図4(a)に示すような相対位置入力モードの操作画面やタッチパネル4を注視できるので、その操作画面内に多数の文字選択項目31がある場合でも、順に選択する選択項目の操作画面内での相対位置に対応するタッチスイッチ10の細かな選択操作を容易に行うことができる。
【0078】
そのため、走行中は押圧操作したタッチスイッチ10の絶対座標による素早い入力が可能となり、車両停車中は押圧操作したタッチスイッチ10の相対座標により、細かな入力や多種類の入力が可能となる。したがって、車両走行中における素早い操作性を損なうことなく、車両停車中の操作画面のように選択項目の数が多い場合でも細かな入力操作を容易にすることができる。
【0079】
○車両の走行中において、カーナビゲーション装置の操作画面として、図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面がディスプレイ2に表示されている状態で、文字選択項目21のうちの選択する1つに対応する位置にあるタッチスイッチ10を押圧操作することで、複数の文字選択項目21のいずれかを容易に選択することができる。
【0080】
○車両走行中は選択項目の数が少ない絶対位置入力モードの操作画面(図4(b)参照)が表示され(ステップS120)、車両停車中は選択項目の数が多い相対位置入力モードの操作画面(図4(a)参照)が表示される(ステップS140)。このため、車両走行中に文字選択項目21或いは22の絶対位置に対応するタッチスイッチ10を素早く認識することができ、車両走行中における素早い操作性がさらに向上し、車両に搭載されるカーナビゲーション装置に適用する場合に、特に有効となる。
【0081】
○車両走行中は、図4(a)に示す相対位置入力モードの操作画面で表示される文字選択項目21の表示を大きくして文字選択項目の数を少なくするので、車両走行中における入力操作をさらに素早く行うことができる。
【0082】
○車両走行中に、図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面が表示画面3上に表示される場合において、各文字選択項目21は、タッチパネル4上の対応する座標位置にある複数個(本例では4つ)のタッチスイッチ10を含む大きさになっている。そのため、図4(b)に示す操作画面において、1つの文字選択項目21、例えば「あ」の文字選択項目21を選択する場合には、符号A〜Dで示す4つのタッチスイッチ10のいずれか1つを押圧操作すれば良い。これにより、タッチスイッチ10による文字選択項目の選択操作が容易になるとともに、選択操作ミスが起こりにくい。
【0083】
○同様に、車両走行中に、図4(c)に示す絶対位置入力モードの操作画面が表示画面3上に表示される場合において、各文字選択項目22は、タッチパネル4上の対応する複数個(本例では4つ)のタッチスイッチ10を含む大きさになっているので、文字選択項目の選択操作が容易になるとともに、選択操作ミスが起こりにくい。
【0084】
○タッチパネル4の押圧操作により選択された選択項目に応じて操作画面の表示を変える描画処理を、車両走行中は絶対位置データを使って行う(ステップS130)とともに、車両停車中は相対位置データを使って行う(ステップS160)。そのため、車両走行中及び車両停車中のいずれの場合にも、ドライバや乗員が選択された文字選択項目21,22或いは31を容易に認識することができる。
【0085】
○タッチパネル4を有するタッチパネル装置6はディスプレイ2とは独立して構成されているので、ディスプレイ2の表示画面3上にタッチパネルを重ねて配置したタッチパネル付きディスプレイと比べて、表示画面3は大きくして、タッチパネル4を小型化するこ
とが可能となる。また、タッチパネル4が小型化された場合でも、車両走行中は小さなタッチスイッチ10の絶対座標による素早い入力が可能となり、車両停車中は小さなタッチスイッチ10の相対座標により、細かな入力や多種類の入力が可能となる。さらに、タッチパネル4をドライバや乗員が使い易い位置に配置することが可能となる。
【0086】
○タッチパネル装置6の位置データ制御部9と表示制御部7の間でのデータのやりとり(データ通信)は、絶対位置データが位置データ制御部9から表示制御部7へ送られる一方向であるので、位置データ制御部9と表示制御部7を電気的に接続するデータ線等の専用線111が1本ですみ、構成が簡単になる。
【0087】
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態に係るタッチ式入力装置1Aを図6〜図8に基づいて説明する。なお、第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については重複した説明を省略する。
【0088】
タッチ式入力装置1Aでは、図6に示すように、表示制御部7は、車両が走行中と判定した場合には走行中検出信号を、車両が停車中と判定した場合には停車中検出信号をタッチパネル装置6へそれぞれ出力する。また、タッチパネル装置6は、表示制御部7から走行中検出信号が出力される場合には、前記位置データとして、押圧操作により選択した1つのタッチスイッチ10の絶対座標を表わす絶対位置データを表示制御部7へ出力する。そして、タッチパネル装置6は、表示制御部7から停車中検出信号が出力される場合には、前記位置データとして前記相対位置データを表示制御部7へ出力する。
【0089】
このように、タッチ式入力装置1Aでは、タッチパネル装置6は、表示制御部7から出力される走行中検出信号又は停車中検出信号に応じて2種類のポインティングデータ、つまり、絶対位置データ又は相対位置データを表示制御部7へ出力するようになっている。このような構成において、第2実施形態に係るタッチ式入力装置1Aは、上記第1実施形態に係るタッチ式入力装置1と異なる。
【0090】
次に、タッチ式入力装置1Aによりカーナビゲーション装置の入力操作を行う場合において、表示制御部7が実行する画面切替え処理及び描画処理を図7に示すフローチャートに基づいて、タッチパネル装置6の位置データ制御部9が実行する位置データ作成処理を図8に示すフローチャートに基づいてそれぞれ説明する。なお、表示制御部7及び位置データ制御部9は、図7に示す処理及び図8に示す処理をそれぞれ所定時間毎に、例えば0.1秒毎に繰り返し実行するようになっている。
【0091】
まず、位置データ制御部9が実行する位置データ作成処理を図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
図8のステップS300では、走行中検出信号が表示制御部7から専用線111を介して入力されたか否かを判定する。走行中検出信号が入力された場合には、その判定結果がYesとなりステップS310に進み、停車中検出信号が入力された場合には、その判定結果がNoとなりステップS320に進む。
【0092】
ステップS310に進むと、押圧操作により選択した1つのタッチスイッチ10の絶対座標を表わす上記絶対位置データを、専用線111を介して表示制御部7へ出力する。この後、図8に示す処理を一旦終了する。
【0093】
一方、ステップS320に進むと、上述した図5のステップS150と同様に、絶対位置データに元に相対位置データを作成し、作成した相対位置データを、専用線111を介して表示制御部7へ出力する。この後、図8に示す処理を一旦終了する。
【0094】
このような位置データ作成処理が位置データ制御部9により繰り返し実行される。
次に、表示制御部7が実行する画面切替え処理及び描画処理を図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0095】
まず、図7のステップS200では、車速センサ12から出力される車速信号に基づき、車両が走行中か否かを判定する。車両が走行中の場合には、その判定結果がYesとなりステップS210に進み、車両が停車中の場合には、その判定結果がNoとなりステップS250に進む。
【0096】
ステップS210に進むと、走行中検出信号を専用線111を介してタッチパネル装置6へ出力する。
この後、ステップS220に進み、カーナビゲーション装置の操作画面を、図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面に設定する。これにより、その絶対位置入力モードの操作画面が表示画面3上に表示される。
【0097】
この後、ステップS230に進み、位置データ制御部9から専用線111を介して出力される絶対位置データを読み込む。
この後、ステップS240に進み、上述した図5のステップS130と同様に、ステップS230で読み込んだ絶対位置データを使って描画処理を実施する。この後、図7に示す処理を一旦終了する。
【0098】
以上のステップS200〜S240を繰り返し実行する。これにより、車両走行中は、図4(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面がディスプレイ2に表示されている状態で、文字選択項目21のうちの選択する1つに対応する位置にあるタッチスイッチ10を押圧操作することで、文字選択項目21のいずれかを選択することができる。
【0099】
このように、文字選択項目21のいずれか1つ、例えば「か」の文字選択項目21を選択する場合には、図3の符号E,F,G,Hで示す4つのタッチスイッチ10のいずれか1つを押圧操作すれば良い。
【0100】
その押圧操作がなされると、上記第1実施形態の場合と同様に、その押圧操作により選択された選択項目に応じて次の操作画面を表示画面3上に表示させる描画処理を行う。
一方、図7に示す処理において、上記ステップS200による判定により車両が停車中と判定されてステップS250に進むと、停車中検出信号を専用線111を介してタッチパネル装置6へ出力する。
【0101】
この後、ステップS260に進み、カーナビゲーション装置の操作画面を、図4(a)に示す相対位置入力モードの操作画面に設定する。これにより、その相対位置入力モードの操作画面が表示画面3上に表示される。
【0102】
この後、ステップS270に進み、位置データ制御部9から専用線111を介して出力される相対位置データを読み込む。
この後、ステップS280に進み、上述した図5のステップS160と同様に、ステップS270で読み込んだ相対位置データを使って上述した描画処理を実施する。この後、図7に示す処理を一旦終了する。
【0103】
以上のステップS200、S250〜S280を繰り返し実行する。これにより、車両停車中は、図4(a)に示す相対位置入力モードの操作画面がディスプレイ2に表示されている状態で、図3に示すタッチパネル4の多数のタッチスイッチ10を1つずつ順に押
圧操作することで、文字入力が可能になる。
【0104】
(第3の実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態に係るタッチ式入力装置1Bを図9(a)〜(d)に基づいて説明する。なお、第3実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については重複した説明を省略する。
【0105】
このタッチ式入力装置1Bは、上記表示制御部7が、図5に示す上記ステップS160において、車両停車中における描画処理として、図9(a)に示す相対位置入力モードの操作画面上で、選択された数字選択項目(選択項目)91をポインタ100で示す描画処理を行うように構成されている。また、表示制御部7は、車両走行中は絶対位置入力モードの操作画面にある複数の選択項目、例えば文字選択項目の一部の入力を禁止する表示にして文字選択項目の数を少なくするように構成されている。これらの構成が上記第1実施形態と異なる。
【0106】
このタッチ式入力装置1Bの表示制御部7が実行する画面切替え処理と描画処理について簡単に説明する。
・車両が停車中の場合、図5に示す上記ステップS140において、カーナビゲーション装置の操作画面を、図9(a)に示す文字入力画面のような複数(6つ)の数字選択項目91が表示された相対位置入力モードの操作画面に設定する。これにより、車両停車中はその操作画面が表示画面3上に表示される。
【0107】
・図5に示す上記ステップS160において、車両停車中における描画処理として、図9(a)に示す相対位置入力モードの操作画面上で、6つの数字選択項目91のうちの選択された一つをポインタ100で示す描画処理を行う。図9(a)では、数字「1」の数字選択項目91が選択されて、その数字選択項目91をポインタ100で示している状態が示されている。
【0108】
・停車していた車両が走行を開始し、車両走行中になると、図5に示す上記ステップS120において、カーナビゲーション装置の操作画面を、図9(b)に示す文字入力画面のような数字選択項目92の数が少ない絶対位置入力モードの操作画面に設定する。これにより、車両走行中はその操作画面が表示画面3上に表示される。
【0109】
なお、図9(a)に示す相対位置入力モードの操作画面では、数字「1」〜「6」の6つの数字選択項目91が表示されている。これに対して、図9(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面では、数字「5」と「6」の2つの数字選択項目についてはその入力を禁止する表示にしてあり、数字「1」〜「4」の4つの数字選択項目91が表示されている。本例では、数字「5」と「6」の2つの数字選択項目を、図9(b)で示すように黒く塗りつぶした表示(黒表示部93)にして、その入力を禁止している。
【0110】
・車両走行中に、図9(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面に表示された数字選択項目92の1つをタッチパネル4の押圧操作により選択すると、図5に示す上記ステップS130の描画処理により、図9(b)の操作画面の次の画面として図9(c)に示すような絶対位置入力モードの操作画面に設定する。これにより、その操作画面が表示画面3上に表示される。
【0111】
なお、図9(c)では、図9(b)に示す絶対位置入力モードの操作画面に表示された4つの数字選択項目92のうち、「1」の数字選択項目92が選択された場合に表示される絶対位置入力モードの操作画面を示している。この操作画面では、アルファベット[a」〜「f」の複数(6つ)の文字選択項目94が表示されている。
【0112】
・車両が停車すると、図5に示す上記ステップS140において、図4(d)に示す相対位置入力モードの操作画面に設定する。これにより、その操作画面が表示画面3上に表示される。図9(d)に示す相対位置入力モードの操作画面は、図9(a)に示す相対位置入力モードの操作画面と同じである。
【0113】
以上のように構成された第2実施形態によれば、上記第1実施形態の奏する作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
○車両停車中における描画処理として、図9(a)に示す相対位置入力モードの操作画面上で、選択された数字選択項目91をポインタ100で示す描画処理を行うので、選択された数字選択項目91を認識し易くなる。
【0114】
○車両走行中は、絶対位置入力モードの操作画面にある複数の数字選択項目91の一部の入力を、黒表示部93のように禁止する表示にして文字選択項目の数を少なくしているので、車両走行中における入力操作をさらに素早く行うことができる。
【0115】
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記各実施形態では、タッチパネル4は、互いに独立した選択手段としての複数のタッチスイッチ10を有し、各タッチスイッチ10は指等による押圧操作により選択される構成であるが、本発明はこのようなタッチパネルに限定されない。タッチパネル4として、光式、静電容量式等、種々のタッチパネルを用いても良い。
【0116】
・上記各実施形態では、相対位置入力モードの操作画面及び絶対位置入力モードの操作画面上に複数の文字選択項目31,21がそれぞれ表示される場合について説明したが、各操作画面上に1つの選択項目がそれぞれ表示される場合にも、本発明は適用可能である。
【0117】
・上記各実施形態では、タッチパネル装置6をセンターコンソール8上に配置してあるが、タッチパネル4を有するタッチパネル装置を、ドライバや乗員が片手で持てるリモートコントローラとして構成しても良い。
【0118】
・上記各実施形態では、タッチパネル装置6をディスプレイ2とは独立した構成としているが、タッチパネル4をディスプレイ2の表示画面3上に重ねて配置した構成にも本発明は適用可能である。
【0119】
・上記各実施形態では、車両停車中及び車両走行中におけるカーナビゲーション装置の操作画面として、文字入力画面ついて説明したが、この操作画面は一例であって、地図画面等、他の操作画面にも本発明は適用される。
【0120】
・上記第1実施形態では、絶対位置データの読み込み(ステップS100)を操作画面の設定(ステップS120及びS140)の前に行っているが、その読み込みを操作画面の設定(ステップS120及びS140)後に行っても良い。
【0121】
・上記各実施形態において、相対位置入力モードでの入力には、公知の種々の相対位置入力装置を用いても良い。
・上記各実施形態において、押圧操作による選択は公知の種々のものを適用しても良い。例えば、パネル下面に設けられた1個のスイッチを、そのオン,オフにより選択された項目を確定する確定釦としても良い。
【0122】
また、相対位置入力モードで用いた確定釦を絶対位置入力モードの確定釦として用いて
も良い。その場合、タッチスイッチ10は選択手段の位置データのみを出力するのに使用される。
【0123】
・上記各実施形態において、絶対位置入力モードにおいて、タッチパネルの選択位置とディスプレイに表示される項目との対応は、適宜変更して良い。例えば、図4(c)に示す「か」の文字選択項目22に対応するタッチパネル4上での選択位置は、図3の符号C,D,M,Nで示す4つのタッチスイッチ10を含む大きさよりも大きくしても良い。これにより、走行中での入力操作をより素早く行うことができる。
【0124】
・描画処理は上記各実施形態で説明したものに限らず、種々のものを適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】第1実施形態に係るタッチ式入力装置が配置された自動車の運転席近傍を示す斜視図。
【図2】同タッチ式入力装置とディスプレイを示すブロック図。
【図3】タッチパネルを示す説明図。
【図4】(a)、(d)は相対位置入力モードの操作画面を示す説明図、(b)、(c)は絶対位置入力モードの操作画面を示す説明図。
【図5】図2に示す表示制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図6】第2実施形態に係るタッチ式入力装置とディスプレイを示すブロック図。
【図7】図6に示す表示制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図8】図6に示す位置データ制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図9】(a)、(d)は第3実施形態に係るタッチ式入力装置における相対位置入力モードの操作画面を示す説明図、(b)、(c)は同入力装置における絶対位置入力モードの操作画面を示す説明図。
【符号の説明】
【0126】
1,1A,1B…タッチ式入力装置、2…ディスプレイ、4…タッチパネル、7…表示制御部、10…タッチスイッチ、21,22,31、94…選択項目としての文字選択項目、91,92…選択項目としての数字選択項目。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルを備え、表示手段に表示される操作画面内の選択項目を前記タッチパネルの選択操作により選択して、前記選択項目の入力操作を行うタッチ式入力装置において、
前記タッチパネル上の選択手段の位置データを出力する入力手段と、
前記位置データに基づき、車両走行中は絶対座標を表わす絶対位置データにより前記入力操作を行うとともに、車両停車中は相対座標を表わす相対位置データにより前記入力操作を行う表示制御部と、
を備えることを特徴とするタッチ式入力装置。
【請求項2】
請求項1に記載のタッチ式入力装置において、
前記表示制御部は、車両停車中は前記選択項目の数が多い相対位置入力モードの操作画面を前記表示手段に表示させるとともに、車両走行中は前記選択項目の数を前記相対位置入力モードの操作画面よりも少なくした絶対位置入力モードの操作画面を前記表示手段に表示させる画面切替え処理を実行することを特徴とするタッチ式入力装置。
【請求項3】
請求項2に記載のタッチ式入力装置において、
前記表示制御部は、車両走行中は前記選択項目の表示を大きくして前記選択項目の数を少なくすることを特徴とするタッチ式入力装置。
【請求項4】
請求項2に記載のタッチ式入力装置において、
前記表示制御部は、車両走行中は前記選択項目の一部の入力を禁止する表示にして前記選択項目の数を少なくすることを特徴とするタッチ式入力装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載のタッチ式入力装置において、
前記表示制御部は、前記選択操作により選択された前記選択項目に応じて前記操作画面の表示を変える描画処理を、車両走行中は前記絶対位置データを使って行うとともに、車両停車中は前記相対位置データを使って描画処理を行うことを特徴とするタッチ式入力装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載のタッチ式入力装置において、
前記タッチパネルと前記表示手段とは独立して構成されていることを特徴とするタッチ式入力装置。
【請求項7】
請求項6に記載のタッチ式入力装置において、
前記入力装置は前記位置データとして前記絶対位置データを所定時間毎に前記表示制御部へ出力し、
前記表示制御部は、車両走行中は前記入力装置から出力される前記絶対位置データをそのまま使って前記描画処理を行うとともに、車両停車中は前記入力装置から出力される前記絶対位置データから作成した前記相対位置データを使って前記描画処理を行うことを特徴とするタッチ式入力装置。
【請求項8】
請求項6に記載のタッチ式入力装置において、
前記表示制御部は、車両走行中は走行中検出信号を、車両停車中は停車中検出信号を前記入力装置へそれぞれ出力し、
前記入力装置は、前記表示制御部から前記走行中検出信号が出力される場合には前記位置データとして前記絶対位置データを、前記表示制御部から前記停車中検出信号が出力される場合には前記位置データとして前記相対位置データを前記表示制御部へそれぞれ出力することを特徴とするタッチ式入力装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−29917(P2006−29917A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−207442(P2004−207442)
【出願日】平成16年7月14日(2004.7.14)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】