説明

タンクシール

この発明は、液体または空気貯蔵タンクなどの貯蔵タンクをシールするためのシールシステムに向けられている。好ましい実施例に従って、シールシステムは放射状バルブ体を含み、放射状バルブ体は円形ばね加圧部の内部に配置され、放射状バルブ体および円形ばね加圧部材はともにボス部材の内部に配置される。ばね加圧部およびボス部材は、非結合ライナーによって分離される。シールを確実にするために、ボス部材の内側の表面内にはさまざまな放射状シール部材が配置されており、シールシステムは、貯蔵タンクのライナーの上部に取付可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
この発明の好ましい実施例は、加圧タンクをシールするためのシールシステムに向けられている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0002】
発明の概要
この発明は、水素駆動車両および地上に置かれた貯蔵タンクなど、さまざまな用途で使用できる、水素貯蔵タンクのような加圧貯蔵タンクのシールのためのシールシステムに向けられている。このシールシステムは、内燃機関(ICE)および燃料電池の用途で使用される、クァンタム・フュール・システムズ・テクノロジーズ・ワールドワイド社(Quantum Fuel Systems Technologies Worldwide, Inc)が現在製造している35および70MPa水素貯蔵タンクを含む、種々の異なるタイプの加圧タンクと併用できる。このばねで加圧されたシールシステムは、最大10,000psi以上の内容物を収容するタンクを効果的にシールする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0003】
好ましい実施例の詳細な説明
図1から図5は、この発明の好ましい実施例に従う、ばねで加圧されたタンクシールシステムのさまざまな例証を示す。
【0004】
図1Aは、この発明の好ましい実施例に従うシールシステムを示す。図1Aに示すように、好ましい実施例に従うシールシステム1は、バルブ体10と、バルブ体放射状シール11と、非結合ライナー12と、ボス部材15と、ボス−ライナー外部放射状シール13と、ばね加圧部材14とを含む。図1Aに示すように、バルブ体10は、ボス部材の上部と重なるリップ部を含む。
【0005】
図1Bは、この発明の別の実施例に従うシールシステム2を示す。特に、シールシステム2は、バルブ体20と、ボス部材25と、ばね加圧部材24と、ボス−ライナー外部放射状シール23と、非結合ライナー22と、バルブ体放射状シール21とを含む。
【0006】
図2および図3は、図1Aおよび図1Bの実施例に従うシールシステム3を分解して示す説明図であり、バルブ体30と、バルブ体支持シール31と、バルブ体シール32と、ばね保持部33と、ボス部材34と、ボス−ライナーシール35と、ライナー36の上部とを示す。
【0007】
外部シールシステムでは、タンク圧力を上昇させると、シールの有効性を助けることができ、タンクを効率的にシールする。シールシステムのばね加圧構成要素は、ライナが確実にシールと常時接触するのを助け、極度のタンク動作温度および圧力によって生じ得るクリープおよび熱膨張を補償する。さらに、シールシステムのばね加圧局面を用いて、タンクの製造中の接合完全性を制御することもできる。
【0008】
シールシステムで用いるボス部材への非結合ライナー(図示あり)によって、結合性の低いおよび/または結合性のないライナー材料を使用して、ボス表面への(化学的または機械的)結合を回避しつつ、シールの完全性を確保できる。
【0009】
シールシステムは、好ましくはエラストマー(EPDM)であり、かつ、好ましくは、タンクの外側(図示せず)に装着されることに留意されたい。
【0010】
図4から図6は、シール構成要素の修理/交換を可能にするために、またはシール構成要素の検査の目的で、タンクから取外し可能であるばね加圧シールシステムを示す。
【0011】
特に、図6は、この発明のさらに別の実施例に従うシールシステム6を例証し、シール保持部60と、非結合ライナー61と、ばね加圧部62と、ボス−ライナー外部放射状シール63と、ボス部材64とを示す。
【0012】
図4および図5は、図6にひとつを示しているような、ある実施例に従う取外し可能な制御システム4を分解して示す説明図である。特に、図6は、バルブ体40と、バルブ体支持シール41と、バルブ体シール42と、シール保持部43と、ばね保持部44と、ボス部材45と、ボス−ライナーシール46と、ライナー47の上部とを示す。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】この発明のある好ましい実施例に従う、ばね加圧タンクシールシステムの概略図である。
【図1B】この発明の別の実施例に従う、ばね加圧タンクシールシステムの概略図である。
【図2】図1Bのばね加圧タンクシールシステムの分解概略図である。
【図3】図1Bのばね加圧タンクシールシステムの分解概略図である。
【図4】この発明のさらに別の実施例に従う、取外し可能なばね加圧タンクシールシステムの分解概略図である。
【図5】この発明のさらに別の実施例に従う、取外し可能なばね加圧タンクシールシステムの分解概略図である。
【図6】図4および図5の取外し可能なばね加圧タンクシールシステムの一部分の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵タンクをシールするためのシールシステムであって、前記シールシステムは、
バルブ体と、
ボス部材とを含み、前記バルブ体はボス部材内に固定可能であり、さらに
ばね加圧部材を含み、前記ばね加圧部材は、ボス部材内に固定可能であり、かつ、バルブ体を囲み、さらに
ばね加圧部材とボス部材との間に配置される非結合ライナーを含む、シールシステム。
【請求項2】
ボス−ライナー外部放射状シールをさらに含み、前記ボス−ライナー外部放射状シールは、前記ボス部材の内側の溝の中に配置される、請求項1に記載のシールシステム。
【請求項3】
バルブ体放射状シールをさらに含み、前記バルブ体放射状シールは、前記ボス部材の第2の内側の溝の中に、前記ボス−ライナー外部放射状シールに対して平行に配置される、請求項2に記載のシールシステム。
【請求項4】
貯蔵タンクをシールするための取外し可能なシールシステムであって、前記取外し可能なシールシステムは、
バルブ体と、
ボス部材と、
シール保持部とを含み、前記シール保持部は前記ボス部材内に配置され、前記バルブ体はシール保持部内に固定可能であり、
ばね加圧部材とボス部材との間に配置される非結合ライナーをさらに含む、取外し可能なシールシステム。
【請求項5】
ボス−ライナー外部放射状シールをさらに含み、前記ボス−ライナー外部放射状シールは、前記ボス部材の内側の溝の中に配置される、請求項4に記載の取外し可能なシールシステム。
【請求項6】
バルブ体放射状シールをさらに含み、前記バルブ体放射状シールは、前記ボス部材の第2の内側の溝の中に、前記ボス−ライナー外部放射状シールに対して平行に配置される、請求項5に記載の取外し可能なシールシステム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−514879(P2008−514879A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−533647(P2007−533647)
【出願日】平成17年9月23日(2005.9.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/034124
【国際公開番号】WO2006/034439
【国際公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(303048972)クウォンタム・フューエル・システムズ・テクノロジーズ・ワールドワイド・インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】