説明

ダイエット食品

本発明に係るダイエット食品は、ω−3多価不飽和脂肪酸やω−6多価不飽和脂肪酸と、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体、及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つ、くわえてジアシルセルロース、中短鎖脂肪酸、植物ステロール、ヌクレオ塩基類、ヌクレオシド、核酸類、デキストリン、各種ビタミン類、各種ミネラル類、またはプロバイオティクス素材が添加されてなるダイエット食品である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肥満の軽減効果、及び成人病の防止改善効果を有するダイエット食品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、肥満、高脂血症、糖尿病や高血圧の体質が様々な循環器系や代謝調節系の障害に起因する各種疾患の発症もしくは悪化因子となるケースが著増している。すなわち、元来、人類は飢餓状態に適応できるような遺伝的な仕組み(thrifty genes)を備えるが、過剰な食物摂取に対応するものはインスリンによる血糖低下作用程度に過ぎない。ところが、近年は逆に日常の食生活において過剰な食物摂取やエネルギー消費不足のほうが問題となり、肥満や動脈硬化を防止あるいは改善できる健康管理が求められるようになり、様々なダイエット食品やサプルメント、食事療法などが盛んに研究されている。
【0003】
一方、近年、ω−3およびω−6多価不飽和脂肪酸類に富んだ油類の混合物を含有している非経口的食事補助品について開示されている。(例えば、特許文献1:米国特許4,820,731号公報参照)。特許文献1に記載された発明は、ω−3およびω−6多価不飽和脂肪酸類を使用して、手術後の患者への感染症の危険性を最少にする非経口的食事補充品に関するものである。
【0004】
また、ω−3油類および中鎖トリグリセリド類を含有している食事補充品(例えば、特許文献2:米国特許4,871,768号公報参照)、完全蛋白質、アルギニン、炭水化物、魚油およびリノール酸のω−3脂肪酸類を含む脂質を含んでいる外傷治療用の組成物(たとえば、特許文献3:米国特許5,053,387号公報参照)等も開示されている。
【0005】
さらに、約3.0〜4.4の範囲にあるpHを有する炭水化物、アミノ酸、および脂質成分類を含んでいる液体の基本的食事に関する技術も開示されている(例えば、特許文献4:米国特許4,414,238号公報参照)。
【0006】
−発明が解決課題−
従来のサプリメントや食事療法による単なるカロリー制限は、中長期的な結果としては体重増加の反動を招きやすく、また日常食に加えるサプリメントでは充分な効果が得られないことが多いという問題があった。
【0007】
また、従来の極端な食事療法や特殊なサプリメントによるダイエットでは、成人に対する必須栄養素供給を充足できない場合もあり、空腹感や倦怠感を感じるばかりでなく、却って健康を害するおそれがあった。
【0008】
更に、上記各特許文献に記載の食品は免疫機能改善や手術後回復の促進など有効な栄養補給のために発案されたものであり、エネルギー補給量は人体による消費量と比べ相対的には過剰に設定されており、ダイエット用途には使用できない。
【0009】
本発明では、全世界的に肥満や成人病リスクが高まりながらも適切な対処法が確立されない現状をふまえ、医科学的代謝理論と細胞生物学的知見および現代人の日常食生活習慣の統合検討のもとに新たなダイエット食およびダイエット方法体系を創出することを企画した。
【0010】
尚、本発明におけるダイエット食品とは、体重の減少、肥満の改善、容姿のスリム化を含む各種美容的効果を有する食品、肥満、高脂血症、糖尿病又は高血圧を含む成人病(生活習慣病)の予防及び改善をもたらす食品、スポーツアスリートの体質改善、肥満、高脂血症、糖尿病又は高血圧の体質が様々な循環器系や代謝調節系又は神経系の障害に起因する各種疾患の発症もしくは増悪因子となることに拮抗作用を発揮できる食品をいう。
【0011】
本発明の目的は、人体に対する安全性が高く、極めて効果的な体脂肪代謝と燃焼エネルギーの活用機能を備えたダイエット食品を提供することである。
【発明の開示】
【0012】
体内脂肪や糖類の代謝処理を刺激活性化して、産生された熱量を細胞核酸蛋白生合成や細胞組織生理活性の促進に投入して燃焼消費するサイクルを効率よく回転させることを主眼とした。
【0013】
このために、体内への供給栄養資源を再配分したダイエット食構成により、食事成分が内因性脂肪を燃焼するための触媒様因子として機能し、さらに燃焼エネルギーが直ちにエネルギー消費系でもあるDNAの複製からRNA組み立てを経て蛋白生合成に至る代謝経路の活性化にエクイリブリウム下において連動する仕組みの最適化を企てた。
【0014】
この新たな理念に基づく効果的かつ忍容性の良好な肥満、成人病防止ダイエット食とその施行プロトコールの確立は中高年の健常者と成人病保有者において著効を示すだけでなく、肥満傾向の青少年においても健康を損なうことなく体質を改善するために有用である。
【0015】
発明者は異なる視点から生体の代謝経路を参照し、アルギニン、ω−3多価不飽和脂肪酸類、さらには核酸類の組み合わせダイエットが、免疫機能とは異なる側面から生体組織によるエネルギー燃焼能の向上、細胞代謝機能の活性化とDNA複製、RNA合成からアミノ酸アッセンブリーによる蛋白など物質合成系の機能向上効果を併せ持つ、理想的なダイエット食品及び方法を創出した。
【0016】
上述のダイエットにおけるアミノ酸類、多価不飽和脂肪酸(PUFA)、核酸類の単独効能における問題点と、免疫能の強化時等におけるアルギニン、PUFAと、核酸との組み合わせ効果を鑑みるとき、新たな視点からのダイエット食品あるいはダイエット方法が導入される。すなわち、それぞれの単独作用では不可能な相互作用を発揮した代謝サイクルが回転し、肥満者の体重減少や体脂肪の筋組織への変換や成人病体質の改善または防止に有用なダイエット効果が成立する。
【0017】
発明者は、L−アルギニンやL−オルニチンに代表されるアミノ酸成分と小ペプチド、及び多価不飽和脂肪酸の体脂肪に対する作用を鋭意研究し、それらのアミノ成分が有するリパーゼ活性化および成長ホルモン分泌による細胞活性増強作用とω多価不飽和脂肪酸が有するα−アミラーゼインヒビター作用、脂質代謝改善作用、抗動脈硬化作用との相乗効果により、安全性が高く、極めて有効な脂肪代謝作用を備えたダイエット食品を発明するに到った。
【0018】
第1の発明は、ω−3多価不飽和脂肪酸と、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つとを含むダイエット食品である。
【0019】
第2の発明は、第1の発明において、ω−6多価不飽和脂肪酸を含むダイエット食品である。
【0020】
第3の発明は、第1の発明において、上記ω−3多価不飽和脂肪酸の全部もしくは一部を魚油として含むダイエット食品である。
【0021】
第4の発明は、第2の発明において、上記ω−3多価不飽和脂肪酸と上記ω−6多価不飽和脂肪酸の全部もしくは一部を魚油として含むダイエット食品である。
【0022】
第5の発明は、第1〜第4の発明の何れか1の発明において、一食あたりの摂取量として、ω−3多価不飽和脂肪酸が0.1g以上で且つ3.5g以下であり、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つが0.6g以上で且つ15g以下であるダイエット食品である。
【0023】
第6の発明は、第1〜第5の発明の何れか1の発明において、上記魚油がカプセル化されているダイエット食品である。
【0024】
第7の発明は、ジアシルグリセロール、中短鎖脂肪酸及び植物ステロールのうち少なくとも1つと、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つとを含むダイエット食品である。
【0025】
第8の発明は、第1〜第7の発明の何れか1の発明において、ヌクレオ塩基類、ヌクレオシド及び核酸類のうち少なくとも1つを含むダイエット食品である。
【0026】
第9の発明は、第8の発明において、上記ヌクレオ塩基類は、アデニン、グアシン、ヒポキサンチン、キサンチン、シトシン、ウラシル、チミンのうち少なくとも1つであるダイエット食品である。
【0027】
第10の発明は、第8の発明において、上記ヌクレオシドは、ウリジン、アデノシン、グアノシン、シチジン、リポチミジン、デオキシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシウリジン、デオキシシチジン、チミジン、イノシン、キサントシン、のうち少なくとも1つであるダイエット食品である。
【0028】
第11の発明は、第8の発明において、上記核酸類は、DNA、RNA、ヌクレオチドが重合したポリヌクレオチドのうち少なくとも1つであるダイエット食品である。
【0029】
第12の発明は、第8の発明において、一食あたりの摂取量として、上記核酸類、ヌクレオ塩基類及びヌクレオシドの少なくとも1つが0.1g以上で且つ1.5g以下であるダイエット食品である。
【0030】
第13の発明は、第1〜第12の発明の何れか1の発明において、マルトデキストリン、クラスターデキストリン、難消化デキストリン、オリゴ糖のうち少なくとも1つを含むダイエット食品である。
【0031】
第14の発明は、第1〜第13の発明の何れか1の発明において、ムコ多糖類、ウロン酸含有多糖類のうち少なくとも1つを含むダイエット食品である。
【0032】
第15の発明は、第1〜第14の発明の何れか1の発明において、糖質または脂質の吸収抑制作用を有する成分を含むダイエット食品である。
【0033】
第16の発明は、第1〜第15の発明の何れか1の発明において、一食あたりの摂取量として、400Kcal以下の低カロリー食品を構成するダイエット食品である。
【0034】
第17の発明は、第1〜第16の発明の何れか1の発明において、ヨーグルトまたはヨーグルト由来のプロバイオティクス素材を含むダイエット食品である。
【0035】
第18の発明は、第1〜第17の発明の何れか1の発明において、吸水性繊維成分を含むダイエット食品である。
【0036】
第19の発明は、第1〜第18の発明の何れか1の発明において、食欲抑制成分、循環刺激成分、脂質分解消費促進成分、抗酸化成分のうち少なくとも1つを含むダイエット食品である。
【0037】
第20の発明は、第1〜第19の発明の何れか1の発明において、グルタミン、分岐鎖アミノ酸、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD群、ビタミンE、β−カロチン、リノレン酸、リノレン酸トリグリセリド、エイコサペンタエン酸、エイコサペンタエン酸トリグリセリド、ドコサヘキサエン酸、ドコサヘキサエン酸トリグリセリドのうち少なくとも1つ含むダイエット食品である。
【0038】
第21の発明は、第1〜第20の発明の何れか1の発明において、有効成分が天然物由来の物質であるダイエット食品である。
【0039】
第22の発明は、第1〜第21の発明の何れか1の発明において、肥満者または成人病素因保有者または成人病発症者における健康維持または体質改善用であるダイエット食品である。
【0040】
第23の発明は、第1〜第22の発明の何れか1の発明において、家畜、家禽、または愛玩動物における健康維持または体質改善用であるダイエット食品である。
【0041】
第24の発明は、(A)L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つを0.1〜6重量%、(B)ω−3多価不飽和脂肪酸を0.02〜1.2重量%、及び(C)核酸類を0.02〜2重量%含むダイエット飲食品組成物である。
【0042】
第25の発明は、(A)L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つを0.1〜6重量%、(B)ω−3多価不飽和脂肪酸を0.02〜1.2重量%、(C)核酸類を0.02〜2重量%、(D)蛋白又はペプチド1〜7を重量%、(F)糖質を1〜10重量%、及び(G)脂質を0.5〜5重量%含み、水を溶媒とする液状ダイエット食品用組成物である。
【0043】
第26の発明は、(A)L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つを0.1〜6重量%、(B)ω−3多価不飽和脂肪酸を0.02〜1.2重量%、(C)核酸類を0.02〜2重量%、(D)蛋白又はペプチドを1〜7重量%、(E)糖質を1〜10重量%、(F)脂質を0.5〜5重量%、(G)ショウガ汁を0.01〜2重量%、及び(H)天然果汁又は果汁様成分を0.3〜10重量%含み、水を溶媒とする液状ダイエット食品用組成物である。
【0044】
更に、詳述すると、本発明は、ω−3多価不飽和脂肪酸と、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体、及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つとを含むダイエット食品である。
【0045】
第一に数多くのアミノ酸のなかでもアルギニンは、カティオニックでユニークな存在であり、ことに細胞内へ移行しやすい。また、アルギニンをいくつか連結したポリアミンは、単独では細胞内へ進入できない外来性分子でさえ細胞内へ運搬できるビークルとなる。また、アルギニンは成長ホルモンやグルカゴンの分泌を促しリパーゼ活性を高める作用も呈する。
【0046】
また、オルニチンにはアルギニン作用を補完する機能がある。従って、ボディビルダーらアスリートによって、サプルメントとして摂取されることもある。しかしながら、通常の食品蛋白中のアルギニンやオルニチン含量はわずかであり、現実には通常食の摂取によってアルギニン特異的作用を身体に発現させることは困難である。さらに、単なるアルギニン摂取では、リパーゼにより一旦グリセロールと脂肪酸に分離された中性脂肪も、再度もとの構造に復元しやすい。
【0047】
ここで、ω−3多価不飽和脂肪酸、ω−6多価不飽和脂肪酸、あるいは外来性短中鎖脂肪酸が存在すれば、中性脂肪は原形に復元できず内因性脂肪酸は燃焼代謝経路に進入せざるをえない。
【0048】
また、モノ−グリセリド、もしくはジ−グリセリドが存在すれば、さらに効果的となる。核酸類が供給充分であれば燃焼エネルギーを物質合成系に投入できるので糖類や脂肪に再転換されることも防止できる。
【0049】
具体的にはアルギニン、ω−3多価不飽和脂肪酸、ω−6多価不飽和脂肪酸、くわえてリボ核酸を主とする核酸類を特異的な機能成分とする食事を、肥満軽減もしくは成人病防止改善のためのダイエット食として供することを発案した。
【0050】
この理論的根拠としてアルギニンは成長ホルモンの分泌を促し新陳代謝を活発化するのみならずリパーゼ活性を高めて脂肪分解をもたらしたり、RNAやポリアミンの合成に必須のアミノ酸である。
【0051】
また、L−オルニチンは、効果的な免疫機能の発現と肝臓機能に有効な役割を果たし、下垂体による成長ホルモンの合成と放出に関わる。従って、細胞代謝を高め、脂肪を減らすので、ダイエット成分としても有用である。オルニチンはアルギニンと組み合わせることで、より効果的に成長ホルモンの分泌を促進する。
【0052】
一方、ω−3多価不飽和脂肪酸、6多価不飽和脂肪酸は、アラキドン酸がPGの前駆物質であり、エイコサペンタエン酸がインスリン作用を改善し、ドコサヘキサエン酸は低比重リポ蛋白を低下させたり、脳神経の活動を高める。また、ω−3、ω−6不飽和脂肪酸は中性脂肪から自由となったグリセリンに結合して内因性脂肪酸の再結合を防止して内因性脂質の分解を促進する。
【0053】
従って、シンドロームX、デッドリーカルテット(高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満)の基礎体質である高トリグリセリド血症を改善できる。また、例えば培養細胞における蛋白合成が培養液中の熱量を消費するがごとく、リボ核酸を含む核酸類は主としてRNA組み立てから蛋白合成に至るプロセスにおける細胞内代謝に要求されるエネルギー消費を増大する。グリセリンへの再結合を阻害された内因性脂肪酸の燃焼によって発生するエネルギーは、RNAアッセンブリーからアミノ酸のリクルートを経てペプチド、蛋白合成に至るプロセスでは有効に消費精算されることに帰結する。かくして、上記の代謝サイクルは余剰の脂肪組織を処理して体重減少、成人病防止に著効を発揮する。さらには、筋肉などに含まれる蛋白量の増大は基礎代謝熱量の増加をもたらすので、一層、ダイエット作用が強化される。
【0054】
本発明は、上記ω−3多価不飽和脂肪酸に加えてω−6多価不飽和脂肪酸を含むことを特徴とするダイエット食品とすることも可能である。
【0055】
本発明は、上記ω−3多価不飽和脂肪酸と上記ω−6多価不飽和脂肪酸を、少なくとも部分的には、ともに魚油として含むことを特徴とするダイエット食品であることが好ましい。
【0056】
本発明は、一食あたりの摂取量として、ω−3多価不飽和脂肪酸が0.1g以上で且つ3.5g以下であり、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つが0.6g以上で且つ15g以下であるダイエット食品である。換言すると、一日あたりの摂取量として、ω−3多価不飽和脂肪酸が0.5g以上で且つ10g以下であり、好ましくは0.6g以上で且つ7g以下であり、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つが2g以上で且つ40g以下であるダイエット食品である。
【0057】
本発明は、上記のうち魚油がカプセル化されていることを特徴とするダイエット食品である。魚油特有の臭気は摂取意欲を低下させやすいが、各種の低あるいは無臭化手段、ショウガ汁又はヨーグルトなど香味付けとともにカプセル化は有力な魚油の臭気処理法として採用される。
【0058】
本発明の態様のひとつは、ジアシルグリセロール、中短鎖脂肪酸及び植物ステロールのうち少なくとも1つと、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体、及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つとを含むことを特徴とするダイエット食品である。
【0059】
本発明において、ジアシルグリセロール及び中短鎖脂肪酸は、肥満防止作用、体重増加抑制作用等を有する。一方、植物ステロールはコレステロールが胆汁酸に溶解して吸収される課程でコレステロールの吸収阻害機能を有する。
【0060】
よって、これらのいずれか又は両者をアルギニン、オルニチンとともに摂取するとき、細胞代謝の高まりおよび内因性脂肪の分解と脂質代謝改善および燃焼との相乗作用がもたらされて、利用エネルギー増大に基づきエネルギー収支が臨界点を超えて負に傾くことにより、ダイエット効果が発現される。ここで、ω−3多価不飽和脂肪酸やω−6多価不飽和脂肪酸もともに脂質の構成成分とされても良いし、脂質やアルギニン等に加えて核酸類の配合によって一層ダイエット効果を高めてもよい。
【0061】
本発明のダイエット食品は核酸プリン基質源を含有することが好ましい。
【0062】
この核酸プリン基質源としては、天然核酸基質類、ヌクレオシド類、ヌクレオ塩基類、RNA、DNA、それらの同等物および/または1種以上のこれらの化合物を含む混合物があげられる。
【0063】
ヌクレオ塩基類、ヌクレオシドや核酸類は、主としてDNA複製を経てRNA組み立てから蛋白合成に至るプロセスにおける細胞内代謝に要求されるエネルギー利用系の素材であるのみならず、中期的には蛋白合成の結実として細胞組織による基礎代謝エネルギーの増大をももたらす。
【0064】
従って、アルギニンにより分解された遊離脂肪酸の燃焼によって発生するエネルギーは、RNAアッセンブリーからアミノ酸のリクルートを経てペプチド、蛋白合成に至るプロセスにおいて有効に消費される。すなわち、上記ヌクレオ塩基類、ヌクレオシドや核酸類は、本発明に係るL−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体、及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つを含有するダイエット食品の脂肪代謝作用に蛋白合成機能をリンクし、余剰エネルギーの消費と活用を導出する働きを有する。
【0065】
一方、上記ヌクレオ塩基類は、アデニン、グアシン、ヒポキサンチン、キサンチン、シトシン、ウラシル、チミンのうち少なくとも1つであることが好ましい。
【0066】
さらに、上記ヌクレオシドは、ウリジン、アデノシン、グアノシン、シチジン、リポチミジン、デオキシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシウリジン、デオキシシチジン、チミジン、イノシン、キサントシン、のうち少なくとも1つであることが好ましい。
【0067】
また、上記核酸類は、DNA、RNA、ヌクレオチドが重合したポリヌクレオチドのうち少なくとも1つであることが好ましい。
【0068】
更に、核酸基質源が遊離核酸基質形である場合には、ウラシルを含有することが好ましい。天然ヌクレオチド類には、天然ヌクレオシド類の燐酸エステル類、例えばモノ燐酸エステル類であるアデニレート(AMP)、グアニレート(GMP)、ウリジレート(UMP)、シチジレート(CMP)、デオキシチミジレート(dTMP)、デオキシシチジレート(dCMP)、並びに天然ヌクレオシド類のジ燐酸エステル類およびトリ燐酸エステル類、例えばADPおよびATPが含まれる。
【0069】
精製された核酸基質源としては、パンまたはビール酵母RNA、魚類白子DNAが好適であるが、他の全ての生物素材もまた出発源として利用できる。
【0070】
核酸基質源の投与量は、ダイエット対象者が成人である場合には、0.2〜4.0gの、好適には0.3〜3gの、最も好適には0.5〜2gの、RNAまたは等量の他の核基質源の1日投与量を可能にするように調合された本発明のダイエット食品を用いると効果的なサルベージ核酸合成の応答が得られやすい。
【0071】
つまり、本発明の1態様には、一食あたりの摂取量として、上記核酸類、ヌクレオ塩基類及びヌクレオシドの少なくとも1つが0.1g以上で且つ1.5g以下とするダイエット食品がある。
【0072】
上述の記載全体を勘案すると、通常の蛋白質、脂質、炭水化物の三大栄養素を主とする食事に組み合わせ、あるいは置換してアルギニン、ω−3多価不飽和脂肪酸、ω−6多価不飽和脂肪酸、リボ核酸など核酸類を含む特異的な機能成分を適切に成分配合するときには、摂取カロリーには脱依存的に機能する、体重減少と成人病防止効果を発揮するダイエット食品を構成することが可能である。リジン、プロリン、ロイシン、イソロイシン、バリンなど他のアミノ酸類を補充したり、ω−3、ω−6多価不飽和脂肪酸に加えて、あるいは代替してジアシルグリセロール、植物ステロール、中短鎖脂肪酸を組み入れてもよい。
【0073】
本発明において、上記ダイエット食品は、マルトデキストリン、クラスターデキストリン、難消化デキストリンのうち少なくとも1つを含むこととすることもできる。
【0074】
澱粉を酵素などで処理して得られるマルトデキストリン、クラスターデキストリン、難消化デキストリンはダイエット用炭水化物としてエネルギー量、吸収様式、味覚等を理想的に設定するために適切な特性を有する。単にグルコース、砂糖などを摂取した場合には、急激に血糖が上昇してインスリン分泌を促し、プロテインキナーゼC、PI3キナーゼ、NO産生など様々な代謝経路が活性化されて、中長期的には血管障害、肥満や成人病体質の増悪に帰結する。
【0075】
ここで、特徴的な消化、吸収、また代謝様式を呈するマルトデキストリン、クラスターデキストリン、難消化デキストリンは、緩やかな血糖上昇をもたらし炭水化物としての人体中への移行と利用を計画できる糖類グループである。したがって、本ダイエット食品へのマルトデキストリン、クラスターデキストリン、難消化デキストリンの配合比率を定めることにより、目的にあったカロリー量とダイエット効果を実現できる。
【0076】
また、味覚、食感を整えるためには、グラニュー糖、砂糖、トレハロース、アスパルテームなど他の天然もしくは合成糖類をも配合することが好ましい。
【0077】
本発明において、上記ダイエット食品は、ムコ多糖類あるいはウロン酸類を含むこととすることもできる。
【0078】
ペクチン、カラギーナン、アルギン酸などウロン酸含有多糖類は水分を引きつけ、食品として腹部充足感を与えると同時に低カロリーかつ糖分の吸収を抑制できる優れた性能を発揮する高分子である。
【0079】
また、ヒアルロン酸は皮膚や滑膜組織に保護と滑らかさを与える。従って、本発明に係るダイエット食品にウロン酸類を配合することにより、これらの効果を高めるための有力な手段となる。リンゴや海草、山芋などウロン酸含有多糖類やムコ多糖類を多く含有する天然素材を処理配合してもよい。
【0080】
本発明において、上記ダイエット食品は、糖質または脂質の吸収抑制作用を有する成分を含むこととすることもできる。
【0081】
脂肪の分解を阻害するヨヒンビンや吸収阻害のある化合物、さらに炭水化物吸収阻害作用のあるα−グルコシダーゼ阻害剤など、多数の天然または合成物質を利用したダイエット剤が提案されており、ウコギ科のタラの芽、ギムネマエキス、キチンキトサン、ガルシニア、ポリフェノール、カテキン等の従来型の脂質や糖類の吸収代謝抑制ダイエットを併用することは本発明に係るダイエット食品の効能を強化する意味から有用である。また、ポリフェノール類など抗酸化作用を有する成分を添加することが一層好ましい。
【0082】
本発明において、上記ダイエット食品は、一食あたりの摂取量として、400Kcal以下の低カロリー食品、つまり、一日あたりの摂取量として、1200Kcal以下の低カロリー食品とすることもできる。
【0083】
摂取エネルギーコントロールによる肥満に対する食事療法は、一般に1000〜1300Kcalの低エネルギー食、1600〜1800Kcalの維持食に加え、蛋白質保持調整食、即ち糖と脂質を極端に減じる600Kcal程度の超低エネルギー食に分類される。
【0084】
より強力なダイエット効果を得るためには、第1の発明等のダイエット食品に組みあわせて摂取カロリー制限をも実施することが有用である。基礎代謝は24Kcal/Kgとし運動エネルギーを300〜500Kcalとすると、体重60Kgでは1740Kcalが維持エネルギーとなり、これより少なければ相対的な低エネルギー食となる。
【0085】
そこで、第1の発明のダイエット食品を一日2回計500Kcal摂取し、加えて1回700〜800Kcal以下のカロリー制限食を摂取して3食を構成すれば、外因性のエネルギー供給制限のメリットを生かして内因性の脂質分解を加速して得られた燃焼エネルギーは、蛋白合成プロセスにおいて活用される。従って、本発明によれば、高度に効果的な脂肪組織の燃焼消滅を達成できるダイエット食/方法を体系化できる。特に、本ダイエット食品では、単なるカロリー制限や吸収阻害によるダイエットと異なり、高度のカロリー制限下においてもエネルギー産生、細胞活性、RNA合成から蛋白合成を高められることから、ダイエット実施期間中においても体力や健康を保持できることが大きな特徴である。
【0086】
本発明において、上記ダイエット食品は、ヨーグルトまたはヨーグルト由来のプロバイオティクス素材を含むこととすることもできる。
【0087】
「人の健康に役立つ性質を持った生きた微生物」とされるプロバイオティクスは腸内フローラの改善を介して、身体機能を健常に維持するために役立つ。典型的なプロバイオティクスであるヨーグルトもしくはヨーグルト菌の産物であるポリアミン類は細胞蛋白合成を促進し増殖活性を有することが知られる。すなわちヨーグルトもしくは乳酸菌は身体活動にとって有用な物質を腸内場において生産する材料および生産者として主要な構成要素である。
【0088】
従って、請求項1〜18におけるダイエット食品にヨーグルトを組合わせることはプロバイオティクスによりポリアミン類などの作用を介して身体機能を保持しつつダイエット食や方法を実行継続するために有用な手段に直結する。この場合、ヨーグルトまたは乳酸菌類は請求項1〜18に記載のダイエット食品とは別に単独で摂取してもよいし、他のダイエット食品と同時に摂取できるように調製してもよい。
【0089】
本発明において、上記ダイエット食品は、吸水性繊維成分を含むこととすることもできる。
【0090】
吸水性繊維質は消化管内で膨張して満腹感をもたらすことが知られる。よって、ダイエット食にマンナン、グアガム、キタンサンガム、イヌリンなどを組みあわせて用いるときには、胃腸管内での水和膨張により物理神経学的な満腹感が達成されて過大な食欲を抑制できるので、ダイエット食に対する継続的な認容性がもたらされる。
【0091】
また、これらの物質には脂質、炭水化物などの食事成分の吸収低減作用も期待される。セルロース、ヘミセルロース、リグニン、寒天などの不溶性繊維質も食感の修飾などの目的で使用してもよい。
【0092】
本発明において、上記ダイエット食品は、食欲抑制成分、循環刺激成分、脂肪分解消費促進成分、抗酸化成分のうち少なくとも1つを含むこととすることもできる。
【0093】
フルオキセチンの様にセロトニンの取り込みを阻害する薬物にも関心がもたれている。食欲を減退させるペプチドや、モルヒネに代表される化合物や炭水化物の誘導体により胃運動を抑制するもの、その他マジンドール、フルボキサミンなど多数の薬物や自然産物には食欲抑制効果を有する物質が存在する。レプチン、アディポネクチンの系に作用する物質も有力な素材といえる。
【0094】
一方、カプサイシン、ラズベリーケトン、カルニチン、リコピン、タウリン、サポニン、キサンチン類は、体循環を刺激したり、体脂肪を分解燃焼させる脂肪分解消費促進作用を有する。また、ポリフェノール類、セサミンなど抗酸化成分には動脈硬化防止作用がある。
【0095】
本発明において、上記ダイエット食品は、グルタミン、分岐鎖アミノ酸、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD群、ビタミンE、β−カロチン、リノレン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リノレン酸トリグリセリド、エイコサペンタエン酸トリグリセリド、ドコサヘキサエン酸トリグリセリドのうち少なくとも1つ含むこととすることもできる。
【0096】
また、本発明の組成物に包含させるのに好適なビタミン類の例は、薬理学的に許容可能な形のビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンK、のほか葉酸、チアミン、リボフラビン、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、ビオチンおよびパントテン酸を含む。
【0097】
さらに、本発明の組成物に包含させるのに好適なミネラル元素および微量元素の例は、薬理学的に許容可能な形のナトリウム、カリウム、カルシウム、リン、マグネシウム、マンガン、銅、亜鉛、鉄、セレン、クロムおよびモリブデンを含む。
【0098】
特に、本発明の組成物は薬理学的に許容可能な形のベータカロチン(ビタミンA)、ビタミンE、ビタミンC、チアミン、ビタミンB12、塩化セレンおよび亜鉛を含むのが好ましい。
【0099】
本発明において、上記ダイエット食品の各有効成分は、概ね天然物由来の物質であることが好ましい。
【0100】
本発明は、肥満者または成人病(生活習慣病)素因保有者または成人病発症者における健康維持または体質改善用とすることができる。
【0101】
更に、本発明は、家畜、家禽または愛玩動物における健康維持または体質改善用とすることができる。
【0102】
本発明のダイエット食品の味覚又は風味の改善には、シークァーサなどの果汁やショウガ汁が有効である。
【0103】
本発明の食品を飲用に供する場合の機能成分の濃度は、食感や味覚風味を勘案して定められるが、次のダイエット飲食品組成物が良好である。
【0104】
1のダイエット飲食品組成物は、(A)L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つを0.1〜6重量%、(B)ω−3多価不飽和脂肪酸を0.02〜1.2重量%、及び(C)核酸類を0.02〜2重量%含む。
【0105】
他の液状ダイエット飲食品組成物は、(A)L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つを0.1〜6重量%、(B)ω−3多価不飽和脂肪酸を0.02〜1.2重量%、(C)核酸類を0.02〜2重量%、(D)蛋白又はペプチド1〜7を重量%、(F)糖質を1〜10重量%、及び(G)脂質を0.5〜5重量%含み、水を溶媒とする。
【0106】
他の液状ダイエット飲食品組成物は、(A)L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つを0.1〜6重量%、(B)ω−3多価不飽和脂肪酸を0.02〜1.2重量%、(C)核酸類を0.02〜2重量%、(D)蛋白又はペプチドを1〜7重量%、(E)糖質を1〜10重量%、(F)脂質を0.5〜5重量%、(G)ショウガ汁を0.01〜2重量%、及び(H)天然果汁又は果汁様成分を0.3〜10重量%含み、水を溶媒とする。この場合、味覚風味の改善が著しい。
【0107】
−作用−
本発明では、上記L−アルギニンは、成長ホルモンの分泌を促し、新陳代謝を活発化するのみならず、脂肪分解酵素であるリパーゼの活性を高める作用を有する。L−アルギニンによって活性が高められたリパーゼは、血液中や体内の脂肪組織に蓄積されているトリグリセリドを効率よく加水分解し、脂肪酸とグリセリンを遊離させる。一方、L−オルニチンは、下垂体による成長ホルモンの合成と放出に関わっている。従って、L−オルニチンの摂取により、成長ホルモンの合成及び放出が活性化され、体細胞の代謝が高まり、物質合成が促進され体脂肪の分解・消費を促す。
【0108】
更に、上記ω−3多価不飽和脂肪酸であるエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸はリノレン酸からごく小量合成されるのみであり、必須のω−6多価不飽和脂肪酸であるアラキドン酸も体内合成は不充分である。上記ω−3多価不飽和脂肪酸やω−6多価不飽和脂肪酸は、摂取者の体内において、体内の中性脂肪から遊離するグリセリンと結合する。これにより、ω−3多価不飽和脂肪酸あるいはω−6多価不飽和脂肪酸は、グリセリンと内因性脂肪酸が再びトリアシルグリセロールやVLDLとなるのを抑制し、血漿中のVLDLターンオーバーを促進する。
【0109】
この結果、脂肪細胞、動脈硬化巣へVLDLが移行蓄積されるのを阻害する。従って、アルギニンにより、分解へと導かれたトリグリセリドの引き受け手として最適である。また、エイコサペンタエン酸はトロンボキサンA3となり血栓性疾患に対して防止的に作用し、ドコサヘキサエン酸は神経系の機能を高め、両者とも成人病素因の発現に抑制的に機能する。
【0110】
上記ダイエット食品に含まれるω−3多価不飽和脂肪酸やω−6多価不飽和脂肪酸は、魚油中に比較的高い割合で含まれている。魚油は比較的安価、且つ容易に入手が可能であり、本発明のダイエット食品への添加に適している。
【0111】
本発明において、上記ダイエット食品に含まれる魚油がカプセル化など低無臭化処理されていることにより、魚油特有の臭気を封止することができるとともに、魚油の酸化による劣化を防止することができる。
【0112】
本発明では、ω−3多価不飽和脂肪酸やω−6多価不飽和脂肪酸の一部に加えてあるいは入れ替えて、ジアシルグリセロール、中短鎖脂肪酸や植物ステロールを使用した場合、体脂肪の再合成を更に抑制することができる。即ち、グリセリン1分子に脂肪酸が2分子結合したジアシルグリセロールは、体内に吸収された後も体脂肪に再合成されにくい。また、炭素数が8〜10個の中短鎖脂肪酸は、通常の長短鎖脂肪酸に比べて水溶性が高く、細胞内で代謝されやすい。更に、植物ステロールは、胆汁酸に溶け込む性質を有するため、コレステロールの吸収量を減少させるように作用する。
【0113】
アルギニンまたはオルニチンの摂取によれば、成長ホルモンの分泌、リパーゼの活性化が誘導され、中性脂肪が分解される。さらに、食事性の中性脂肪は脂肪酸とグリセリンに分解後吸収され内因性のグリセリンや脂肪酸と混在化した状態となる。
【0114】
しかしながら、この分解課程は可逆的であることから上記脂肪酸類はグリセリンとともに中性脂肪を再構成しやすく燃焼消費されづらい難点がある。ここで食事性のジアシルグリセロールが組み込まれたときには中性脂肪は再構成されにくく、内因性脂肪酸を燃焼させる効果を発揮する。よって、ジアシルグリセロールの存在によりアルギニンによる細胞刺激とリパーゼ活性化が有効に脂肪の燃焼と細胞代謝の上昇に連結される。このときに、外来性にはω−3多価不飽和脂肪酸、またはω−6多価不飽和脂肪酸の脂肪酸を含めて調和のとれた脂肪酸配合を供給することが好ましい。
【0115】
また、コレステロールや中性脂肪に分類される脂質群は血液中ではアポ蛋白と共役して大きなミセルを形成するので、中性脂肪の減少分にはコレステロールが補充されやすい。ここで、植物ステロールは体内コレステロールとの競合下において胆汁酸と複合体を構成して腸肝循環にはいる一方、植物ステロールは体内へ吸収されないのでコレステロールの吸収を抑制でき、ひいてはアポ蛋白の発現レベルとパターンをも調整できる。したがって、アルギニン・オルニチンと組み合わせてジアシルグリセロールや植物ステロールを摂取することは内因性脂肪の再構成やアポ蛋白発現レベルの変化を介して肥満や成人病素質の改善に寄与する。
【0116】
一方、ジアシルグリセロールや植物ステロールの摂取で内因性脂質を事前調整させた場合には、アルギニン作用における細胞機能活発化による細胞組織ひいては身体機能向上に必要とされるエネルギー供給が準備されたこととなり、様々な機能物質形成プロセスが円滑に進行し、細胞組織の利用エネルギー増大を介する基礎代謝量増大に寄与する。
【0117】
本発明においては、ヌクレオ塩基類、ヌクレオシドや核酸類は、主としてRNA組み立てから蛋白合成に至るプロセスにおける細胞内代謝に要求されるエネルギー消費を増大させる作用を有する。従って、グリセリンとの再結合を阻害された遊離脂肪酸の燃焼によって発生するエネルギーは、RNAアッセンブリーからアミノ酸のリクルートを経てペプチド、蛋白合成に至るプロセスにおいて有効に消費される。
【0118】
これらをまとめると、本発明におけるアルギニン、ω−3多価不飽和脂肪酸とω−6多価不飽和脂肪酸、またヌクレオ塩基類、ヌクレオシドや核酸類は三位一体となって肥満者、成人病素因保有者のための理想的なダイエット食品成分を構成する。
【0119】
本発明において、上記ダイエット食品に添加されるマルトデキストリン、クラスターデキストリンや難消化デキストリンは、ダイエット食品のエネルギーを理想的な形で補うことができる。 即ち、上記各デキストリンは、ブドウ糖、ショ糖や果糖などに比べて、摂取した場合の血糖値の上昇が穏やかである。そのため、血中へのインスリン分泌も抑制されるため、代謝経路を過度に活性化することもなく、高インスリンによる動脈硬化や脂質代謝増悪、肥満刺激を抑制できる。従って、本ダイエット食の摂取者は急激な空腹感や疲労感におそわれることからも防御される。
【0120】
本発明において、上記ダイエット食品に含まれるムコ多糖類としてコンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ヘパリン、ケラタン硫酸、デルマタン酸などがあげられ、ヒト成長期には充分に体内で作られる物質であるが、年齢とともにデノボ産生が不足していくためダイエット食では積極的に添加する意義がある。これらムコ多糖類は、ネバネバした粘度の高い物質で関節、眼球、粘膜、血管壁などに多く含まれ組織の柔軟性や円滑性を担っている。したがって、上記ムコ多糖の適切な補給は血管や皮膚をしなやかに保ち動脈硬化など成人病体質の進展を抑制するために有用である。
【0121】
ダイエット食品に含まれる糖質及び脂質の吸収抑制作用を有する成分として、例えば、脂肪の分解を阻害するヨヒンビンや吸収阻害のある化合物、さらに炭水化物吸収阻害作用のあるα−グルコシダーゼ阻害剤など、多数の天然または合成物質、具体的には、ウコギ科のタラの芽、ギムネマエキス、キチンキトサン、ガルシニア、ポリフェノール、カテキン等の従来型の脂質や糖類の吸収代謝抑制ダイエット素材やコレスチラミン、活性炭など各種多孔質素材を併用することは本特許ダイエット食品およびダイエット方法の効能を強化する意味から有用である。
【0122】
また、ポリフェノール類は抗酸化作用も併せ持ち、フランス人が欧州のなかで一番心臓病の死亡率が低いのは赤ワイン中のポリフェノールをたくさん摂取するためであり、緑茶には、タンニン、カテキン、フラボノイドなどのポリフェノールが含まれる。本特許ダイエットにおいては各種天然素材抽出物として吸収阻害機能成分を添加することが好ましい。
【0123】
本発明におけるダイエット食品は、通常の低カロリー食と組み合わせて、1,200Kcal以下の1日カロリー摂取とすることにより、食事によるエネルギー供給を抑制することができる。即ち、成人の基礎代謝はおよそ24Kcal/Kgであり、運動エネルギーを300〜500Kcalとすると体重60Kgの成人に必要な維持エネルギーは、約1740Kcalとなる。
【0124】
本発明に係るダイエット食品を用いてより強力なダイエット効果を得るためには、蛋白質保持調整食すなわち糖と脂質を極端に減じる超低エネルギー食に準ずることが適当である。本発明のダイエット食品を一日2回計500Kcal摂取し、加えて1回500Kcal以下のカロリー制限食を摂取して3食を構成すれば、1000Kcal以下に調整された外因性エネルギー供給制限のメリットをも生かして内因性の脂質分解を加速することになる。
【0125】
ここで得られた脂質燃焼エネルギーは蛋白合成プロセスにおいて活用することになり、高度に効果的な脂肪組織の燃焼消滅を達成できるダイエット食品を構成できる。特に、本ダイエット食では、単なるカロリー制限や吸収阻害によるダイエットと異なり、高度のカロリー制限下においてもエネルギー産生、細胞活性、RNA合成から蛋白合成を高められることからダイエット実施期間中においても体力や健康を保持できることが大きな優越点である。
【0126】
本発明において、上記ダイエット食品に含まれるヨーグルトまたはヨーグルト由来のプロバイオティクス素材は、上記ダイエット食品を用いて減量を実行する者の健康を維持するために役立つ。プロバイオティクス素材とは、人間の健康に役立つ性質を持った生きた微生物をいうが、該プロバイオティクス素材の産物であるポリアミン類は細胞蛋白合成を促進し、増殖活性を有することが知られている。このポリアミン類の作用を介して、身体機能を保持しつつダイエットを継続実行することが容易となる。
【0127】
本発明において、上記ダイエット食品に添加される吸水性繊維成分は、摂取された後、消化管内で膨張して満腹感を与えることができる。また、吸水性繊維成分は、脂質や糖質の吸収低減作用をも発揮する。
【0128】
本発明において、上記ダイエット食品に添加される食欲抑制成分は、例えば、フルオキセチンのようにセロトニンの取込を阻害する作用を有する。この作用を介して、摂取者の胃の運動を抑制し、食欲を減退させることにより効果的なダイエットを実行することができる。また、中枢性に食欲を減退させるアルカイド類やその誘導体なども配合可能である。
【0129】
本発明において、上記ダイエット食品にさらに添化されるグルタミン、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD群、ビタミンE、β−カロチン、リノレン酸、リノレン酸トリグリセリド、エイコサペンタエン酸トリグリセリド、ドコサヘキサエン酸トリグリセリド等は、ダイエット効果を補助するとともに、ダイエット期間中の必須栄養素の補填によって摂取者の健康を維持するために役立つ。
【0130】
本発明において、上記ダイエット食品の各有効成分は、概ね安全性の高い天然物由来の物質であることが好ましい。
【0131】
本発明は、肥満者、アスリート、成人病素因保有者または成人病発症者における健康維持または体質改善に使用されて、顕著な効果を得ることができる。
【0132】
また、本発明に係るダイエット食品は、牛、豚、鶏などの家畜および家禽類、及び犬、猫などの愛玩動物に使用されて、人間が摂取した場合と同様にそれらの動物の健康維持や体質改善においても効果を発揮することができる。
【0133】
また、果汁や香料による食感の改善は、対象者のダイエット食品に対する愛用性を高めるために役立つ。
【0134】
[発明の効果]
本発明によれば、上記ダイエット食品を摂取することにより、安全且つ効果的に体脂肪を減少させることができ、肥満症や糖尿、高脂血症といった成人病体質を有効に予防または改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】ダイエット食品の成分の一例を示す成分表である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0136】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0137】
本発明は、成人病の防止と改善、肥満改善のために有効集合量の多価不飽和脂肪酸とL−アルギニン等との混合物を含むダイエット食品を提供する。
【0138】
通常、体内で遊離した脂肪酸は、細胞内のミトコンドリアに取り込まれて、β−酸化、TCAサイクルおよび酸化的リン酸化反応を経て、好気的にはATPを生産してエネルギーとして利用し易い形となり、二酸化炭素と水に分解される。従って、脂質の分解燃焼を進めることが肥満の改善やダイエット法の重要な基本戦略となる。
【0139】
すなわち、従来のダイエット法は、カロリーを含む食物の吸収制限や摂食低下によるエネルギの供給低減効果を主な作用点とするのに対し、本ダイエットでは、上記脂質の分解燃焼に着目し、物質代謝回転の促進を主な作用点とする。そのため、本発明に係るダイエット食品を用いたダイエット法では、効果的に体脂肪を減少させることができるとともに、エネルギー枯渇による疲労や倦怠などの症状が起きにくいことも特徴として挙げられる。
【0140】
本発明に係るダイエット食品は、成人病の防止と改善、肥満の防止と改善のために肥満者や成人病患者に摂取させたり、また、成人病素因保有者に発症前に投与する方法で使用される。
【0141】
−実施形態1−
本発明に係るダイエット食品は、ω−3多価不飽和脂肪酸と、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体、及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つとの混合物を含むダイエット食品である。
【0142】
本実施形態に係るω−3多価不飽和脂肪酸は、遊離酸形またはω−3多価不飽和脂肪酸の生理学的供給に好適な形、例えばトリグリセリド形であってもよい。本実施形態において特に好適なω−3多価不飽和脂肪酸として、エイコサペンタエン酸(以下、「EPA」ともいう。)、及びドコサヘキサエン酸(以下、「DHA」ともいう。)を挙げることができる。このようなω−3多価不飽和脂肪酸は、亜麻仁油、またはメンハーデン油、サケ油、サバ油、マグロ油、コールドリバー油およびアンチョビー油のような魚油に比較的高い割合で含まれている。
【0143】
本実施形態に係るL−アルギニン前駆体、またはL−オルニチン前駆体は、それぞれL−アルギニンまたはL−オルニチンに富む小ペプチドを含んでいる。また、L−アルギニン、またはL−オルニチンは、遊離形であってもよいし、または、例えばリン酸、クエン酸、酒石酸、ギ酸、アジピン酸または乳酸との塩であってもよい。
【0144】
本実施形態に係るダイエット食品は、上記ω−3多価不飽和脂肪酸及びL−アルギニン等との混合物のみからサプルメントとして構成されるものであってもよいが、通常は、一般の食品に添加された形で構成される。
【0145】
サプリメントの形態としては、ドリンク、固形物、カプセル剤、錠剤、粒体など通常市販されている製品に見られる形態が利用される。
【0146】
一方、一般の食品に調製してダイエット食品とする場合、上記構成成分を液体、固形物、ゼリーを含む半固形物、液体とゼリー状物質との混合物、または粒体に調製されたものを食品に添加して使用する。適用できる食品としては、焼き菓子のウェハース、クラッカー、ビスケット、クッキー、ケーキ等の洋菓子類、食パン、丸パン、ロールパン、デニッシュパン、クロワッサン、スティックパン等のパン類、その他、シリアル類、麺類等のほか、チョコレート類、キャンディ類、タブレット類、アイスクリーム、シャーベット等の冷菓類、饅頭、大福等の和菓子類、練製品類等も対象となる。
また、植物繊維、オリーブ葉、オリーブ葉抽出物、ルテオリンおよびルテオリン誘導体を添加することも可能である。オリーブ葉、オリーブ葉抽出物、ルテオリンおよびルテオリン誘導体が示す血糖値上昇抑制作用は、アミラーゼ阻害作用によって生体内で栄養分(例えば、デンプン、アミロースなど)の分解が阻害されるため、生体に吸収されやすいブドウ糖の生成が抑制され、血糖値の上昇が抑えられる。
【0147】
更に、サラシアレティキュラータ、キトサン、マルベリー、キダチアロエ、オオバコなど各種ダイエット素材からなる配合物を追加組成とし、これにビタミン群、各種ミネラルを添加することも可能である。ビタミン群としては、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンD、ビタミンE等が挙げられる。更に、クレアチン、クエン酸、カルシウム、鉄分等を添加することも可能である。
【0148】
本実施形態に係るダイエット食品の摂取量に関し、通常、成人に対して、処置の期間にわたって供給されるω−3多価不飽和脂肪酸の量は、好ましくは一日2.0g以上である。また、成人に対して、処置の期間にわたって供給されるL−アルギニン、またはL−オルニチン、またはこれらの混合物の量は、一日10g以上であることが好ましい。
【0149】
上記ダイエット食品またはサプルメントは、15日またはそれ以上、例えば15から60日の間全てにわたって、一日1〜4回投与されることが好ましい。さらに体質改善効果を維持するためには長期間に渡って、一日1〜2回の本ダイエット食を継続することが望まれる。
【0150】
従って、一日当たりのダイエット食品に含まれるω−3多価不飽和脂肪酸は、0.5g以上で且つ10g以下であり、L−アルギニン、あるいはL−オルニチン、またはこれらの混合物は、2g以上で且つ40g以下であることが好ましい。つまり、一食あたりの摂取量として、ω−3多価不飽和脂肪酸が0.1g以上で且つ3.5g以下であり、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つが0.6g以上で且つ15g以下であることが好ましい。
【0151】
ただし、所望の効果を得るために供給すべきω−3多価不飽和脂肪酸、およびL−アルギニン、またはL−オルニチン、またはこれらの混合物の一日の量は、処置の期間(日数)および、処置すべき患者等の個別的な因子に依存して変動しうる。
【0152】
上記ω−3多価不飽和脂肪酸は、魚油の形で含まれていることが好適である。その際、食用に供される酸によって、pHを3〜4程度に調整すれば、魚油特有の臭みを低減することが可能となる。また、上記魚油をカプセル化しておくことにより、臭みを封止できるとともに、酸化による魚油の劣化を抑制することができ保存性を向上させることもできる。
【0153】
本実施形態において、L−アルギニンまたはL−アルギニン前駆体が添加された場合、該L−アルギニン等は、成長ホルモンの分泌を促し、新陳代謝を活発化するのみならず、脂肪分解酵素であるリパーゼの活性を高める作用を有する。L−アルギニンによって活性が高められたリパーゼは、体内の脂肪細胞に蓄積されているトリグリセリドを効率よく加水分解し、脂肪酸とグリセリンを遊離させる。遊離した脂肪酸及びグリセリンは、組織や細胞内外での生理的環境に依存して、細胞中で蛋白合成に再利用されたり、エネルギー源として燃焼され消費される。
【0154】
一方、本実施形態において、L−オルニチンまたはL−オルニチン前駆体が添加された場合、該L−オルニチン等は、摂取者の下垂体に作用して成長ホルモンの合成及び放出を活性化し、体細胞の代謝を高めて体脂肪の分解・消費を促す。
【0155】
また、L−アルギニンは体内のアンモニアを除去する作用をも有し、L−オルニチンはその機能を補完する作用を有する。従って、仮に栄養不足や過労により生体内代謝が組織崩壊に傾いた場合にも解毒作用を発揮できる。
【0156】
更に、本実施形態に係るダイエット食品に添加されたω−3多価不飽和脂肪酸は、摂取者の体内において、体内の中性脂肪から遊離する上記グリセリンと結合する。これにより、ω−3多価不飽和脂肪酸は、内因性脂肪酸が再びトリアシルグリセロールとなって脂肪細胞へ蓄積されるのを阻害する。
【0157】
この結果、本実施形態に係るダイエット食品は、ω−3多価不飽和脂肪酸とL−アルギニン、またはL−オルニチンの相乗効果により、摂取者の体脂肪は効果的に減少することになり、成人病や肥満の予防・改善を達成することができる。
【0158】
−実施形態2−
本実施形態に係るダイエット食品は、ω−6多価不飽和脂肪酸と、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体、及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つとの混合物を含む。
【0159】
本実施形態において、ω−6多価不飽和脂肪酸は、遊離酸形であってもよいし。またはω−6多価不飽和脂肪酸の生理学的供給に好適なトリグリセリド形であってもよい。
【0160】
本実施形態に特に好適なω−6多価不飽和脂肪酸の例としては、リノレイン酸およびアラキドン酸を挙げることができ、中でもリノレイン酸が最も好ましい。好適なω−6多価不飽和脂肪酸は。ベニバナ油、ヒマワリ油、大豆油、綿油およびトウモロコシ油のような植物油に比較的高い割合で含有されている。
【0161】
本実施形態に係るダイエット食品も、上記実施形態と同様、サプルメントの形態や通常の食品に添加された形態で摂取者に投与される。
【0162】
本実施形態に係るダイエット食品の一日摂取量に関し、通常、成人に対して、処置の期間にわたって供給されるω−6多価不飽和脂肪酸の量は、好ましくは2g以上であることが好ましい。また、成人に対して、処置の期間にわたって供給されるL−アルギニン、またはL−オルニチン、またはこれらの混合物の量は、10g以上であることが好ましい。
【0163】
上記ダイエット食品またはサプルメントは、15日またはそれ以上、例えば15から60日の間全てにわたって、一日1回から4回投与されることが好ましい。
【0164】
従って、一回当たりのダイエット食品に含まれるω−6多価不飽和脂肪酸は、0.5g以上、10g以下であり、L−アルギニン、またはL−オルニチンは、3g以上、40g以下であることが好ましい。
【0165】
ただし、所望の効果を得るために供給すべきω−6多価不飽和脂肪酸、およびL−アルギニン、またはL−オルニチン、またはこれらの混合物の一日の量は、処置の期間(日数)および、処置すべき患者等の個別的な因子に依存して変動しうる。
【0166】
上記ω−6多価不飽和脂肪酸は、魚油の形で添加することも可能である。その際、食用に供される酸によって、pHを3〜4程度に調整することにより、魚油特有の臭みを低減することができて好ましい。また、上記魚油をカプセル化しておくことにより、臭みを封止できるとともに、酸化による魚油の劣化を抑制することができ保存性を向上させることもできる。
【0167】
本実施形態において、ダイエット食品に含まれるL−アルギニンやL−オルニチンの作用効果については、上記実施形態1で説明した作用効果と同様である。
【0168】
本実施形態に係るω−6多価不飽和脂肪酸は、上記ω−3多価不飽和脂肪酸と同様、遊離したグリセリンと結合することにより、グリセリンが再びトリアシルグリセロールとなって脂肪細胞へ蓄積されるのを阻害する。また、ω−6多価不飽和脂肪酸は、肥満や成人病に対するダイエット方法の実施中において、自己組織を燃焼してエネルギーを産生する状況であるカタボリズムに対する抵抗性に有利な影響を有する。
【0169】
本実施形態において、L−アルギニンまたはL−アルギニン前駆体が添加された場合、上記実施形態1と同様、該L−アルギニン等は、成長ホルモンの分泌を促し、新陳代謝を活発化するのみならず、脂肪分解酵素であるリパーゼの活性を高める作用を有する。
【0170】
一方、本実施形態において、L−オルニチンまたはL−オルニチン前駆体が添加された場合、該L−オルニチン等は、摂取者の下垂体に作用して成長ホルモンの合成及び放出を活性化し、体細胞の代謝を高めて体脂肪の分解・消費を促す。
【0171】
更に、本実施形態に係るダイエット食品に添加されたω−6多価不飽和脂肪酸は、摂取者の体内において、体内の中性脂肪から遊離する上記グリセリンと結合する。これにより、ω−6多価不飽和脂肪酸は、内因性脂肪酸が再びトリアシルグリセロールとなって脂肪細胞へ蓄積されるのを阻害する。また、ω−6多価不飽和脂肪酸は、カタボリズムに対する抵抗性に有利な影響を有するため、ダイエットの安全性を向上させることができる。
【0172】
この結果、本実施形態に係るダイエット食品は、ω−6多価不飽和脂肪酸とL−アルギニン、またはL−オルニチンの相乗効果により、安全、且つ効果的に体脂肪を減少することになり、成人病や肥満の予防・改善を達成することができる。
【0173】
尚。本実施形態において、上記ダイエット食品にω−6多価不飽和脂肪酸に組み合わせてω−3多価不飽和脂肪酸を加えることも可能である。
【0174】
−実施形態3−
本実施形態に係るダイエット食品は、ジアシルグリセロール、中短鎖脂肪酸及び植物ステロールのうち少なくとも1つと、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体、及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つとの混合物を含む。
【0175】
本実施形態において、ジアシルグリセロールは、グリセリン1分子に対して脂肪酸が2分子結合したものであり、体内へ吸収された後も脂肪に再合成されにくい性質を有する。
【0176】
上記中短鎖脂肪酸のうち炭素数が8〜10個、またはそれ以下のものは、通常の長鎖脂肪酸に比べて水溶性が高く、燃焼しやすい性質を有する。
【0177】
上記植物ステロールは、胆汁酸に溶け込む性質を有し、通常のコレステロールの吸収量を減少させる働きがある。
【0178】
本実施形態に係るL−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体、及びL−オルニチン前駆体の作用効果については、上記各実施形態と同様である。
【0179】
本実施形態に係るダイエット食品によれば、ジアシルグリセロール、中短鎖脂肪酸または植物ステロールと、L−アルギニンやL−オルニチンとの相乗効果により、安全、且つ効果的に体脂肪を減少させることができ、成人病や肥満の予防・改善を達成することができる。
【0180】
−その他の実施形態−
本発明のその他の実施形態として、ヌクレオ塩基類、ヌクレオシド及び核酸類のうち少なくとも1つを含むダイエット食品であってもよい。
【0181】
上記ヌクレオ塩基類は、アデニン、グアシン、ヒポキサンチン、キサンチン、シトシン、ウラシル、チミンのうち少なくとも1つであることが好ましい。
【0182】
上記ヌクレオシドは、ウリジン、アデノシン、グアノシン、シチジン、リポチミジン、デオキシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシウリジン、デオキシシチジン、チミジン、イノシン、キサントシン、のうち少なくとも1つであることが好ましい。
【0183】
上記核酸類は、DNA、RNA、ヌクレオチドが重合したポリヌクレオチドのうち少なくとも1つであることが好ましい。精製された核酸基質源としては、例えばパンまたはビール酵母RNA、魚類白子DNAが好適である。しかしながら、例えば肉などの如き他の源を出発源として使用することもできる。
【0184】
上記ヌクレオ塩基類、ヌクレオシドや核酸類は、主としてRNA組み立てから蛋白合成に至るプロセスにおける細胞内代謝に要求されるエネルギー消費を増大させる作用を有する。従って、グリセリンとの再結合を阻害された遊離脂肪酸の燃焼によって発生するエネルギーは、RNAアッセンブリーからアミノ酸のリクルートを経てペプチド、蛋白合成に至るプロセスにおいて有効に消費される。そのため、上記ヌクレオ塩基類、ヌクレオシドや核酸類は、本発明に係るダイエット食品の脂肪代謝作用を強固にする働きを有する。
【0185】
また、上記ダイエット食品には、ヌクレオチド類を添加することも可能である。ヌクレオチド類には、天然ヌクレオシド類の燐酸エステル類、例えばモノ燐酸エステル類であるアデニレート(AMP)、グアニレート(GMP)、ウリジレート(UMP)、シチジレート(CMP)、デオキシチミジレート(dTMP)、デオキシシチジレート(dCMP)、並びに天然ヌクレオシド類のジ燐酸エステル類およびトリ燐酸エステル類、例えばADPおよびATP、が包含される。
【0186】
上記核酸基質源の投与量は、希望する処置の型、処置される患者の状態などによって変動する。例えば、処置しようとする患者が成人である場合には、0.1〜4.0gの、好適には1.0〜3.0gの、最も好適には1.25〜2.5gの、RNA、または等量の他の核基質源を1日の投与量とする。このように、所定量の核酸類が添加された本発明に係るダイエット食品を用いることにより、有効なサルベージ核酸合成の応答が得られやすい。本発明において、1重量単位の核酸基質が2.5〜3.0重量単位のRNA、DNA、ヌクレオシド類またはヌクレオチド類と等しいと考えられる。
【0187】
他の実施形態として、上記ダイエット食品は、マルトデキストリン、クラスターデキストリン、難消化デキストリンのうち少なくとも1つを含むこととすることもできる。
【0188】
本実施形態において、上記ダイエット食品に添加されるマルトデキストリン、クラスターデキストリンや難消化デキストリンは、デンプンを化学的、あるいは酵素的方法で低分子化したものである。
【0189】
これらデキストリンは、ダイエット食品のエネルギーを理想的な形で賄うことができる。即ち、上記各デキストリンは、ブドウ糖、ショ糖や果糖などに比べて、摂取した場合の血糖値の上昇が穏やかである。そのため、血中へのインスリン分泌も過剰とならないため、様々な細胞内シグナル伝達系を過度に活性化することもなく、結果的に過大な血糖変動に起因する肥満や動脈硬化の促進に関連する非合理的な生体反応を抑制できる。従って、摂取者は、ダイエット中であっても急激な空腹感や疲労感におそわれることもない。
【0190】
また、味覚を整えるために、アスパルチルフェニルアラニンメチルエステル(商品名:アスパルテーム)等低カロリー甘味料を添加することも可能である。
【0191】
他の実施形態として、上記ダイエット食品は、吸水性繊維成分を含むこととすることもできる。本実施形態における可溶性繊維は、主として結腸において実質的に発酵が起こり、短鎖脂肪酸を製造することができる繊維を意味する。好適な可溶性繊維としては、ペクチン、グアーガム(guar gum)、イナゴマメガム(locust bean gum)、キサンタンガム(xanthan gum)等が挙げられる。これら可溶性繊維は、胃腸管内で水和膨張することにより、摂取者に物理的心理的満腹感を与えることができる。また、これらの物質は、脂質や炭水化物などの体内への吸収を抑制する作用をも有し、上記ダイエット食品の効果を補強する。
【0192】
本実施形態に係る可溶性繊維の一日当たりの摂取量は、成人に対して1日当たり3.0〜30g程度である。
【0193】
他の実施形態として、上記ダイエット食品は、ムコ多糖類を含むこととすることもできる。好適なムコ多糖としては、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパリン等が挙げられる。
【0194】
他の実施形態として、上記ダイエット食品は、食欲抑制成分を含むこととすることもできる。
【0195】
好適な食欲抑制成分として、フルオキセチンのように、腸管運動を促進するホルモンであるセロトニンの取込を抑制する物質やアルカロイド類などを適量添加することが有効である。
【0196】
他の実施形態として、上記ダイエット食品は、糖質及び脂質の吸収抑制作用を有する成分を含むこととすることもできる。好適な吸収抑制成分として、脂肪の分解を抑制するヨヒンビンや、炭水化物吸収阻害作用を有するグルコシターゼ阻害剤、ウコギ科のタラ(Aralia elata)の芽、ギムネマエキス、キチンキトサン、シルベスタ、ポリフェノール等が挙げられる。これら各物質は、本発明のダイエット食品の効果を強化する意味で有用である。
【0197】
他の実施形態として、上記ダイエット食品は、ヨーグルトまたはヨーグルト由来のプロバイオティクス素材を含むこととすることもできる。
【0198】
上記ダイエット食品に含まれるヨーグルトまたはヨーグルト由来のプロバイオティクス素材は、上記ダイエット食品を用いて減量を実行する者の健康を維持するために役立つ。プロバイオティクス素材とは、人間の健康に役立つ性質を持った生きた微生物をいうが、該プロバイオティクス素材の産物であるポリアミン類は、細胞蛋白合成を促進し、増殖活性を有することが知られている。このポリアミン類の作用を介して、身体機能を保持しつつダイエットを継続実行することが容易となる。
【0199】
本実施形態において、上記プロバイオテック素材は、カプセルに封入されたり、凍結乾燥法により粉末状にするなど適当に加工されて上記ダイエット食品に添加される。また、上記ダイエット食品と組み合わせて、ヨーグルトなどを一緒に摂取してもよい。
【0200】
本発明において、上記ダイエット食品は、グルタミン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、葉酸、チアミン、リボフラビン、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、ビオチン、パントテン酸、β−カロチン、リノレン酸、リノレン酸トリグリセリド、エイコサペンタエン酸トリグリセリド、ドコサヘキサエン酸トリグリセリドのうち少なくとも1つ含むこととすることもできる。
【0201】
更に上記ダイエット食品は、薬理学的に許容可能な形のナトリウム、カリウム、カルシウム、リン、マグネシウム、マンガン、銅、亜鉛、鉄、セレン、塩化セレン、クロムおよびモリブデン等のミネラル元素や微量元素を含むことも可能である。
【0202】
本発明において、上記ダイエット食品の各有効成分は、天然物由来の物質であることが好ましい。
【0203】
本発明のダイエット食品は、肥満、成人病体質を改善する機能を発揮するのみならず、カロリー制限を受ける人物のカタボリズム抵抗性を保全するために、また拒食症の改善に使用することも示唆される。
【0204】
以下の実施例は本発明を説明する。
【0205】
−実施例1−
65歳の女性(身長156cm、体重85Kg、血圧176/104mmHg)に対して、通常の朝昼夕食のうち昼食に代えて、図1に示す成分を有する本発明のダイエット食品を3週間摂取させた。本実施例において、上記ダイエット食品は液体状であり、1回当たりの摂取量は250mlとした。尚、他の食生活には制限は全く加えなかった。
【0206】
この結果、上記女性の体重は約3.5Kg減少し、血圧154/88mmHgに低下して自覚症状においても頭重感が改善し体が軽くなった。
【0207】
−実施例2−
また、51歳の男性(身長167cm、体重69Kg)に対して、通常の朝昼夕食のうち昼食に代えて、下記表1に示す成分を有する本発明のダイエット食品を8週間摂取させた。本実施例において、上記ダイエット食品は液体状であり、1回当たりの摂取量は250mlとした。尚、他の食生活には制限は全く加えなかった。
【0208】
この結果、上記男性の体重は、30日で約2Kg、60日で約3Kg、ダイエット前と比較して減少した。
【0209】
更に、上記男性被験者に通常の朝昼夕食のうち、朝昼食に代えて上記ダイエット食品を午前8時と正午の2回摂取させた。
【0210】
その結果、さらに、30日で約2Kgの体重減少を達成することができた。従って、全経過を通じて、夕食は全く制限せずまた間食、夜食にも何ら制約は加えなかったが、90日間で計5Kgの体重減少が何の倦怠感などの症状や合併症もなく達成された。
【0211】
−実施例3−
49歳の高血圧、糖尿病、及び肥満症の男性(身長169cm、体重106.2Kg、服薬治療中の血圧144/93mmHg、空腹時血糖145mg/ml)に対して、朝450kcal、夕510Kcalのカロリーコントロール食に組みあわせて、昼食として下記表1に示す成分を有する本発明のダイエット食を2週間摂取させた。本実施例において、上記ダイエット食品は液体状であり、1回当たりの摂取量は250mlとした。
【0212】
その結果、2週間後の体重は99.8Kg、血圧115/79mmHg、空腹時血糖95mg/mlと、全ての計測項目において著明な改善を認めた。さらに、4週間後には体重96.7Kg、血圧104/74mmHg、血糖79mg/mlと低下した。
【0213】
一方、血清総蛋白は、6.7g/dlから、一旦6.1〜6.0g/dlと低下したが4週後には6.5g/dlと増加した。血清アルブミンも3.7g/dlから、一旦3.5〜3.4g/dlと低下したが、4週後には3.8g/dlと初期値に比べても増加を認めた。コレステロールは165mg/dlから、一旦150〜143mg/dlと低下したが、4週間後には162mg/dlとなった。
【0214】
これらより、本ダイエット食品は何らの抵抗感や飢餓感、倦怠感などを誘発せずに体重の減少を達成することができ、血圧、糖尿、高脂血症を含む成人病素因を軽減できる優れた健康食であることが示された。
【産業上の利用可能性】
【0215】
以上説明したように、本発明のダイエット食品は、肥満や高脂血症等の成人病の防止あるいは改善に有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ω−3多価不飽和脂肪酸と、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つとを含むことを特徴とするダイエット食品。
【請求項2】
ω−6多価不飽和脂肪酸を含むことを特徴とする請求項1記載のダイエット食品。
【請求項3】
上記ω−3多価不飽和脂肪酸の全部もしくは一部を魚油として含むことを特徴とする請求項1に記載のダイエット食品。
【請求項4】
上記ω−3多価不飽和脂肪酸と上記ω−6多価不飽和脂肪酸の全部もしくは一部を魚油として含むことを特徴とする請求項2に記載のダイエット食品。
【請求項5】
一食あたりの摂取量として、ω−3多価不飽和脂肪酸が0.1g以上で且つ3.5g以下であり、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つが0.6g以上で且つ15g以下であることを特徴とする請求項1に記載のダイエット食品。
【請求項6】
上記魚油がカプセル化されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のダイエット食品。
【請求項7】
ジアシルグリセロール、中短鎖脂肪酸及び植物ステロールのうち少なくとも1つと、L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つとを含むことを特徴とするダイエット食品。
【請求項8】
ヌクレオ塩基類、ヌクレオシド及び核酸類のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1又は7に記載のダイエット食品。
【請求項9】
上記ヌクレオ塩基類は、アデニン、グアシン、ヒポキサンチン、キサンチン、シトシン、ウラシル、チミンのうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項8に記載のダイエット食品。
【請求項10】
上記ヌクレオシドは、ウリジン、アデノシン、グアノシン、シチジン、リポチミジン、デオキシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシウリジン、デオキシシチジン、チミジン、イノシン、キサントシン、のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項8に記載のダイエット食品。
【請求項11】
上記核酸類は、DNA、RNA、ヌクレオチドが重合したポリヌクレオチドのうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項8に記載のダイエット食品。
【請求項12】
一食あたりの摂取量として、上記核酸類、ヌクレオ塩基類及びヌクレオシドの少なくとも1つが0.1g以上で且つ1.5g以下であることを特徴とする請求項8に記載のダイエット食品。
【請求項13】
マルトデキストリン、クラスターデキストリン、難消化デキストリン、オリゴ糖のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1又は7に記載のダイエット食品。
【請求項14】
ムコ多糖類、ウロン酸含有多糖類のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1又は7に記載のダイエット食品。
【請求項15】
糖質または脂質の吸収抑制作用を有する成分を含むことを特徴とする請求項1又は7に記載のダイエット食品。
【請求項16】
一食あたりの摂取量として、400Kcal以下の低カロリー食品を構成することを特徴とする請求項1又は7に記載のダイエット食品。
【請求項17】
ヨーグルトまたはヨーグルト由来のプロバイオティクス素材を含むことを特徴とする請求項1又は7に記載のダイエット食品。
【請求項18】
吸水性繊維成分を含むことを特徴とする請求項1又は7に記載のダイエット食品。
【請求項19】
食欲抑制成分、循環刺激成分、脂質分解消費促進成分、抗酸化成分のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1又は7に記載のダイエット食品。
【請求項20】
グルタミン、分岐鎖アミノ酸、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD群、ビタミンE、β−カロチン、リノレン酸、リノレン酸トリグリセリド、エイコサペンタエン酸、エイコサペンタエン酸トリグリセリド、ドコサヘキサエン酸、ドコサヘキサエン酸トリグリセリドのうち少なくとも1つ含むことを特徴とする請求項1又は7に記載のダイエット食品。
【請求項21】
有効成分が天然物由来の物質であることを特徴とする請求項1又は7に記載のダイエット食品。
【請求項22】
肥満者または成人病素因保有者または成人病発症者における健康維持または体質改善用であることを特徴とする請求項1又は7に記載のダイエット食品。
【請求項23】
家畜、家禽、または愛玩動物における健康維持または体質改善用であることを特徴とする請求項1又は7に記載のダイエット食品。
【請求項24】
(A)L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つを0.1〜6重量%、(B)ω−3多価不飽和脂肪酸を0.02〜1.2重量%、及び(C)核酸類を0.02〜2重量%含むことを特徴とするダイエット飲食品組成物。
【請求項25】
(A)L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つを0.1〜6重量%、(B)ω−3多価不飽和脂肪酸を0.02〜1.2重量%、(C)核酸類を0.02〜2重量%、(D)蛋白又はペプチド1〜7を重量%、(F)糖質を1〜10重量%、及び(G)脂質を0.5〜5重量%含み、水を溶媒とすることを特徴とする液状ダイエット食品用組成物。
【請求項26】
(A)L−アルギニン、L−オルニチン、L−アルギニン前駆体及びL−オルニチン前駆体のうち少なくとも1つを0.1〜6重量%、(B)ω−3多価不飽和脂肪酸を0.02〜1.2重量%、(C)核酸類を0.02〜2重量%、(D)蛋白又はペプチドを1〜7重量%、(E)糖質を1〜10重量%、(F)脂質を0.5〜5重量%、(G)ショウガ汁を0.01〜2重量%、及び(H)天然果汁又は果汁様成分を0.3〜10重量%含み、水を溶媒とすることを特徴とする液状ダイエット食品用組成物。

【図1】
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【国際公開番号】WO2005/023021
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【発行日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−513667(P2005−513667)
【国際出願番号】PCT/JP2004/012741
【国際出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(500254837)株式会社 ウイル・コーポレーション (20)
【Fターム(参考)】