説明

ダイオードベースのデバイスとその製造方法

【課題】 ダイオードベースのデバイスとその製造方法を提供する。
【解決手段】 基板、前記基板の一部を露出する、少なくとも1のアスペクト比を有する開口を含む誘電材料、前記開口内の少なくとも一部に設置された下領域と前記開口上に延伸した上領域を含み、前記基板と格子不整合の半導体材料を含む下ダイオード材料、前記下ダイオード材料の前記上領域に隣接した上ダイオード材料、及び前記上ダイオード材料と下ダイオード材料の間にあり、前記基板の上表面から離れて延伸した表面を含む活性ダイオード領域を含むダイオード。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコンウエハ上の化合物半導体または他の格子不整合半導体でできた半導体ダイオードとその半導体ダイオードを形成する方法に関し、特に、例えば発光ダイオード(LEDs)、レーザー、光起電力技術、及びその他の光電子用途などのフォトニック応用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本欄は、背景情報を提供し、以下に記述され及び/または請求項に記載された各態様に関する情報を紹介する。これらの背景の記述は、従来技術であると認めるものではない。
【0003】
大部分のチップ製造は、高品質、大面積、低コストのシリコンウエハのシリコンプロセスを用いている。例えばガリウムヒ素とリン化インジウムなどの化合物半導体でできたデバイスの商業製作は、シリコンウエハの利点を生かすことができない。それらは通常、サファイア、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、または炭化ケイ素などの材料でできた小さくて高価なウエハの上に、発光ダイオード、多接合型太陽電池及びその他の化合物半導体デバイスを形成する。
【0004】
高価でない基板上に化合物半導体デバイスを形成する試みは、広い経済的意味を持つ。化合物半導体は、光を発しかつ光を検出することができるため、通信基盤の重要な構成要素である。これらは、光ファイバによって信号を伝送するレーザー、それらの信号を受けるセンサ、携帯電話の増幅器、携帯電話基地局の増幅器及びマイクロ波信号を送受信する回路の材料である。
【0005】
発光ダイオードは、通常、サファイアまたは炭化ケイ素のウエハの上に堆積された窒化ガリウムからなる。これらの独特な基板は、発光ダイオードの高コストの一因となる。直径4インチのサファイアウエハは、通常約130ドルかかり、2インチの炭化ケイ素ウエハは約2000ドルかかる。これと対称的に、4インチのウエハの4倍程度の表面積と、2インチのウエハの16倍程度の表面積を提供する8インチのシリコンウエハのコストは、通常100ドル以下である。
【0006】
高性能多接合型太陽電池は通常、ゲルマニウムウエハ上に堆積されたゲルマニウム、ガリウムヒ素と、インジウムガリウムリンの層を含む。発光ダイオード用のウエハと同様に、ゲルマニウムウエハは、シリコンウエハより小さく、大幅に高い。
【0007】
シリコンウエハ上に化合物半導体デバイスを形成する能力は、さまざまな主要産業の市場成長を促進する。
【0008】
半導体ウエハ上の化合物半導体デバイスの製造を妨げている2つの主要な技術面での障壁は、格子定数の不整合と熱膨張係数の不整合である。
【0009】
格子不整合:結晶物では、原子は、格子として知られる規則的な周期的配列で位置している。“格子定数”として知られる原子間の距離は、通常数オングストローム(1オングストローム=10−10メートル)である。シリコンは、多くの化合物半導体より小さい格子定数を有する。化合物半導体がシリコン上に成長した時、ミスフィット転位(misfit dislocations)として知られる結晶の不完全性(crystalline imperfections)が界面に現れる。ミスフィット転位は、界面から上向きに伝播する、貫通転位として知られる他の結晶欠陥を招く。貫通転位は、例えばレーザー、太陽電池、発光ダイオードなどの化合物半導体デバイスの性能と信頼性を低下させる。
【0010】
熱収縮不整合:化合物半導体は、通常、1000℃を超えることがある高温で成長する。ウエハが冷却した後、化合物半導体の薄膜は、シリコンウエハよりも収縮する可能性がある。よって、ウエハは凹状に湾曲し、応力を加え、最終的に薄膜を亀裂させる。
【0011】
最近まで、シリコン基板上に高品質の化合物半導体を成長させる最も有望な従来の取り組みは、傾斜緩衝層(graded buffer layers)、ウエハボンディング、またはメサ(mesa)上の選択的成長の3つの方法に依存してきた。しかし、これらの方法のいずれも商業的成功を収めていない。
【0012】
傾斜緩衝層では、材料構成は実質的な純ケイ素から純化合物半導体に徐々に変化する。格子定数も徐々に変化するため、結晶欠陥は界面に形成されにくくなる。しかし、傾斜緩衝層は、相対的に厚くしなければならない(4%の格子不整合に対して約10ミクロン)。厚い緩衝層は、コストと亀裂の可能性を増やす。
【0013】
ウエハボンディングは、高価な基板にデバイスを成長させ、デバイスを取り外してそれらをシリコンウエハにボンディングすることを含む。この方法は、シリコンプロセスをコスト削減手段ではなくしてしまう。また、ボンディングは通常300℃以上の温度を必要とする。材料が冷却した時、化合物半導体は、シリコンウエハよりも収縮するため、亀裂が生じる可能性がある。
【0014】
メサ上の選択的成長は、ある転位の移動度を利用している。この方法は、小さい領域(長さ10〜100ミクロン)に化合物半導体を堆積することで、可動転位がその領域の端に移動し、デバイスから除去される短い経路を提供する。しかし、この技術によって形成された構造は、通常、高密度の貫通転位(1平方センチ当たり1億以上)を有する。この技術は、格子不整合が2%を超えた時に大多数を占める不動転位(immobile dislocation)を除去することができない。
【0015】
アスペクト比トラッピング(非特許文献1参照。その内容全体を本明細書に参照として組み入れる。)は、シリコンウエハ上に高品質の化合物半導体、ゲルマニウム、または他の格子不整合材料を堆積させることを可能にする、最近開発された技術である。図1は、アスペクト比トラッピング(ART)の原理を示している。例えば二酸化ケイ素(SiO2)または窒化ケイ素(SiNx)などの誘電材料20の薄膜がシリコンウエハ10の上に堆積される。当業者は、例えば酸窒化ケイ素(SiOxNy)や、ハフニウム(Hf)やジルコニウム(Zr)などの材料のケイ酸塩または酸化物、例えば酸化ハフニウム(HfO)、などの多種の誘電材料を選ぶことができる。
【0016】
前記誘電材料にトレンチがエッチングされ、続いて例えばゲルマニウムまたは化合物半導体などの格子不整合半導体30をトレンチ内に堆積する。点線に表示されるように貫通転位40は、通常、界面から約45度の角度で上向きに伝播し、トレンチの側壁を横切り、側壁で終了する。貫通転位40は、結晶ファセットがそれらを側壁に導くため、トレンチの長さの範囲で下方に伝播することができない。側壁が貫通転位をトラップ(trap)するトレンチ内の領域は、“トラッピング領域(trapping region)”50と言われる。トラッピング領域50上の格子不整合半導体30の上領域は、相対的に無欠陥領域60である。
【0017】
アスペクト比トラッピングは、以下の理由により、熱膨張係数の不整合により生じる亀裂の問題に対処する:(1)エピタキシャル層が薄いため、応力が小さい;(2)アスペクト比トラッピングの開口の寸法が小さいため、材料が熱膨張不整合に起因する応力を弾力的に調整できる;且つ(3)半導体材料よりも従順な二酸化ケイ素基台(pedestal)が変形して応力を調整できる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0018】
【非特許文献1】J. S. Parkら、Applied Physics Letters, Vol. 90, 052113 (2007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
ダイオードベースのデバイスとその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0020】
一実施例に基づいて、ダイオードは、基板、基板の一部を露出する、少なくとも1のアスペクト比を有する開口を含む誘電材料、開口内の少なくとも一部に設置された下領域と開口上に延伸した上領域を含み、基板と格子不整合の半導体材料を含む下ダイオード材料、下ダイオード材料の上領域に隣接した上ダイオード材料と、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間にあり、基板の上表面から離れて延伸した表面を含む活性ダイオード領域を含む。
【0021】
もう1つの実施例に基づいて、ダイオードは、基板、基板と格子不整合であり、基板の上表面の上に延伸し、且つ上表面を横切る幅と上表面の上の幅より大きい高さとを有する下ダイオード部分を含む、下ダイオード材料、下ダイオード材料に隣接した上ダイオード材料と、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間にあり、上表面から離れて延伸した表面を含む活性ダイオード領域を含む。
【0022】
もう1つの実施例は、ダイオードを製造する方法である。前記方法は、基板上に、誘電材料の層を堆積するステップ、誘電材料に少なくとも1のアスペクト比を有する開口をパターンニングし、基板の一部を露出するステップ、開口内と開口上に、基板と格子不整合の半導体材料を成長させて下ダイオード領域を形成するステップ、下ダイオード領域に隣接した活性ダイオード領域を形成するステップと、活性ダイオード領域に隣接した上ダイオード領域を形成するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】アスペクト比トラッピング(ART)の原理を示している。
【図2】実施例に基づいた半導体ダイオードの包括的構造を表している。
【図3】フィンの形状で構成されたダイオードの実施例1である。
【図4】図3の実施例を形成する模範的段階である。
【図5】図3の実施例を形成する模範的段階である。
【図6】図3の実施例のもう1つの実施例である。
【図7】図3の実施例を形成する実施例に基づいた第1方法を要約している。
【図8】図3の実施例を形成する実施例に基づいた第2方法を要約している。
【図9】図3の実施例を製造するもう1つのステップを表している。
【図10】図3の実施例を製造するもう1つのステップを表している。
【図11】図3の実施例を形成する実施例に基づいた第3方法を要約している。
【図12】図16に示された実施例を形成する模範的段階である。
【図13】図16に示された実施例を形成する模範的段階である。
【図14】図16に示された実施例を形成する模範的段階である。
【図15】図16に示された実施例を形成する模範的段階である。
【図16】円柱の形状で構成されたダイオードの実施例である。
【図17】図16の実施例を形成する実施例に基づいた第1方法を要約している。
【図18】図16の実施例を形成するもう1つの方法のステップを示している。
【図19】図16の実施例を形成するもう1つの方法のステップを示している。
【図20】図16の実施例を形成する実施例に基づいたもう1つの方法を要約している。
【図21】図16の実施例の変形を表しており、円形断面を有する円柱状ダイオードのアレイがもう1つの実施例に基づいて六角形アレイに配置されている。
【図22】図21の実施例の上面図を表している。
【図23】図25に示された実施例を形成する模範的段階を示している。
【図24】図25に示された実施例を形成する模範的段階を示している。
【図25】誘電体層が反射性でなく透過性であるダイオードの実施例である。
【図26】図25の実施例を形成する実施例に基づいた方法を要約している。
【図27】図28に示されたもう1つの実施例を形成するステップを示している。
【図28】シリコン基板が除去されたダイオードの実施例である。
【図29】図28の実施例を形成する方法を要約している。
【図30】図32の実施例を形成するステップを示している。
【図31】図32の実施例を形成するステップを示している。
【図32】上電気的コンタクトも反射体となるダイオードの実施例である。
【図33】図32の実施例を形成する実施例に基づいた方法を要約している。
【図34】図35に示された実施例を形成するステップを表している。
【図35】窒化ガリウムと他のIII族窒化物半導体材料は、誘電体層のホールまたはトレンチの中から成長したとき、六角錐の形状で自然に成長するという事実を巧みに利用したダイオードの実施例である。
【図36】図35の実施例を形成する実施例に基づいた方法を要約している。
【図37】図38の実施例を形成するステップを示している。
【図38】シリコン基板が除去された図35の実施例の変形例である。
【図39】図38の実施例を形成する実施例に基づいた方法を要約している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本実施の形態の製造と使用が以下に述べられる。しかしながら、本発明は、多種多様な特定の状況において具体化され得る多くの適用可能な発明の概念を提供する、ということが理解されなければならない。
【0025】
論議される特定の実施例は、発明の製造と使用の特定の方法の単なる例示であって、発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0026】
模範的なダイオード構造は、通常、単一のダイオードとの関連で論じられるが、半導体エンジニアとその他の当業者は、応用例の大部分が複数のダイオードを必要とし、且つ通常、単一チップ上に集積されるということがわかる。
【0027】
一般的には、本明細書に述べられる半導体ダイオードは、図2に示された包括的構造を有する。この構造は、基板101、下ダイオード領域102、活性ダイオード領域103、上ダイオード領域104、デバイス上部の電気的コンタクト105と、デバイス底部の電気的コンタクト106を含む。各領域102、103及び104は、複数層を含むことができる。
【0028】
下ダイオード領域102と上ダイオード領域104は、反対のドーピングタイプを有する。例えば、下ダイオード領域102がn型が支配的となるように(例えばリン、ヒ素、またはアンチモンなどの電子供与体で)ドープされている場合、上ダイオード領域104は、p型が支配的となるように(例えばホウ素またはアルミニウムの電子受容体で)ドープされ、逆の場合も同様である。下ダイオード領域102と上ダイオード領域104の両方の高濃度ドーピングは、電流がデバイスに流れ入り、デバイスから流れ出る低抵抗経路を提供する。上領域と下領域の一般的なドーピングレベルは、1017-1020 cm3の範囲内にある。活性領域の一般的なドーピングレベルは、1017 cm3以下である。注意するのは“上(top)”と“下(bottom)”を用いて領域を示すのは、利便性のためで、ある形態では、上領域は下領域の上部に位置することができる。例えば、基板の上方に形成されたダイオードの場合、その下領域上に形成された上領域を有する。ダイオードがハンドルウエハにフリップチップ接続されている場合、基板は除去され、上述のダイオードを見る形態も通常、逆になる。この場合、上領域は下領域の下方にあるように見える。
【0029】
基板101は、通常シリコンウエハであるが、異なる実施例では、サファイアや炭化ケイ素を含む他の各種の基板が適合する。基板101の少なくともいくつかの部分は、下ダイオード領域102と同じ支配的なドーピングタイプ(n型またはp型のいずれか)を有する。よって、下ダイオード領域102と基板101間の良好な電気的接触を得ることができる。
【0030】
活性ダイオード領域103の詳細構造は、用途を含む、多くの要素に依存する。一形態では、活性ダイオード領域103は、下ダイオード領域102と上ダイオード領域104の接合部(junction)によって形成される。この場合、接合部に近い上領域と下領域のドープ濃度を変えることが望ましい。LEDでは、活性ダイオード領域103は、ドープされた層と、電子と正孔が再結合し光子を発生させる薄いドープされていない量子井戸との両方を含む多数層を含むことができる。太陽電池のもう1つの実施例では、活性ダイオード領域103は、中程度のn型ドープ、または中程度のp型ドープの半導体材料の単一層で構成され、入射光子を吸収して電子−正孔対を発生することができる。
【0031】
ダイオード領域を形成するのに用いられる材料は、当業者には周知である。有用な半導体材料の典型的な例は:例えばケイ素、炭素、またはゲルマニウムなどのIV族材料、または例えば炭化ケイ素またはシリコンゲルマニウムなどのこれらの合金;例えば亜鉛、マグネシウム、ベリリウム、またはカドミウムなどのII族材料と、テルル、セレン、硫黄などのVI族材料で形成された化合物である、例えばZnSe、ZnSTe、またはZnMgSTeなどのII−VI族化合物(二元、三元及び四元形態)と;例えばインジウム、アルミニウム、またはガリウムなどのIII族材料と、ヒ素、リン、アンチモン、または窒素などのV族材料で形成された化合物である、例えばInP、GaAs、GaN、InAlAs、AlGaN、InAlGaAsなどのIII−V族化合物(二元、三元及び四元形態)である。III−N化合物の例は、窒化アルミ(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)及びそれらの三元と四元化合物を含む。よって、半導体材料は、少なくとも1つのIV族元素または化合物、III−VまたはIII−N化合物、またはII−VI化合物を含むことができる。当業者は、例えばバンドギャップ、格子定数、ドーピングレベルなどの望ましい特性に基づいて如何にこれらの材料を選択し処理するかがわかるだろう。
【0032】
図3は、模範的な実施例1に基づいた半導体ダイオードを表している。図4は、例えばシリコンウエハの基板155を含む図3の物理的下部構造の一例を表しており、他の実施例では例えば(100)の他の方向が選択されるが、例えばLEDsまたは太陽電池などの多くのフォトニック応用(photonic application)では、基板の表面は(111)の結晶方向を有することができる。基板155は、ダイオードベースのデバイスの構造によって、nドープまたはpドープのどちらかであることができる。他の適当な基板は、サファイアと炭化ケイ素を含むことができる。
【0033】
図3のダイオードを準備するための第1のステップは、化学気相蒸着(CVD)または他の堆積技術によって、例えば二酸化ケイ素または窒化ケイ素の誘電材料160の層をシリコン基板155の上に堆積することである。デバイスでは、誘電体層からの光線の反射が問題を生じる可能性がある時、その反射率が一般の半導体材料の反射率により近いため、窒化シリコンが一般的に好まれる。誘電体膜の厚さは、通常200〜400nmであるがそれより厚くても薄くてもよい。
【0034】
1つまたは複数のトレンチ165がパターン化され、誘電材料160の層に実質的に垂直な側壁を有する。図4に表されるようにシリコン基板155の表面の一部を露出する。トレンチの数は1つ、または例えば2、3、4、5、6などの1つ以上、または用途に応じて更に多いことができる。従来のフォトリソグラフィーまたは反応性イオンエッチ技術によってトレンチをパターン化することができる。ここに提示の内容に基づいて当業者には分かるように、トレンチは、例えば、ホール(hole)、凹溝(recess)、またはリング(ring)などの他の形状の開口であることができる。トレンチ165の幅は、誘電材料の厚さと同じか、またはそれより小さいことが好ましい。この条件はアスペクト比トラッピングの必要条件から出ており、トレンチ165の高さとトレンチ165の幅の比率は、実質的に全ての貫通転位をトラップするために、1以上であることが好ましい。この技術は、同一出願人による先の特許出願(例えば2006年5月17日に出願の“LATTICE-MISMATCHED SEMICONDUCTOR STRUCTURES WITH REDUCED DISLOACTION DEFECT DENSITIES AND RELATED METHODS FOR DEVICE FABRICATION”と題された米国特許出願第11/436,198号;2008年6月25日に出願の“LATTICE-MISMATCHED SEMICONDUCTOR STRUCTURES WITH REDUCED DISLOCATION DEFECT DENSITIES AND RELATED METHODS FOR DEVICE FABRICATION”と題された米国特許出願第12/180,254号;2006年5月17日に出願の“LATTICE-MISMATCHED SEMICONDUCTOR STRUCTURES WITH REDUCED DISLOCATION DEFECT DENSITIES AND RELATED METHODS FOR DEVICE FABRICATION”と題された米国特許出願第11/436,062号;2006年9月7日に出願の“DEFECT REDUCTION OF SELECTIVE Ge EPITAXY IN TRENCHES ON Si(001) SUBSTRATES USING ASPECT RATIO TRAPPING”と題された米国特許仮出願第60/842,771号;2007年9月7日に出願の“DEFECT REDUCTION USING ASPECT RATIO TRAPPING”と題された米国特許出願第11/852,078号、これらの内容全体は本明細書に参照として組み入れられる。)、及び学術誌論文(Parkらの APL 90, 052113 [2007]、の内容全体を本明細書に参照として組み入れる)に提示されている。
【0035】
ある場合では、一般的な技術によってトレンチ165の底部のシリコン基板155の表面を洗浄することは、下ダイオード領域のエピタキシャル成長のための準備をするのに利点がある可能性がある。例えばParkらの APL 90, 052113 [2007]を参照下さい。
【0036】
もう1つのステップは、下ダイオード領域170を成長させることであり、これによって図5に示された構造を形成する。下ダイオード領域170用の材料は、デバイスによって決まる。太陽電池では、下ダイオード領域170は、例えばインジウムガリウムリン(InGaP)であることができる。LEDには、下ダイオード領域170は、例えばGaN、AlN、InN、またはこれらで構成された二元、三元、または四元化合物であることができる。下ダイオード領域170は、例えばLEDs、レーザー、及び共鳴トンネルダイオードなどのデバイスに有用な特性を有する多くの他の半導体材料、例えば、ガリウム、インジウム、またはアルミニウムから選択された少なくとも1つのIII族元素に加え、ヒ素、リン、またはアンチモンから選択された少なくとも1つのV族元素の二元、三元、及び四元などの組み合わせの化合物半導体材料を含む多種の他の半導体材料から形成されることもできる。
【0037】
エピタキシャル成長中に下ダイオード領域170をその場で(in situ)ドープする、またはイオン注入によって下ダイオード領域170をその場外で(ex situ)ドープすることが可能である(一般的に、通常、本明細書で述べた下ダイオード領域、活性ダイオード領域と、上ダイオード領域をドープすることが好ましく、且つエピタキシャル成長中にその場で、またはイオン注入によってそれらをその場外でドープすることが可能である)。
【0038】
図5では、下ダイオード領域170は、独立フィン(free-standing fin)の構造を有する。登坂仁一郎及び北海道大学の彼の同僚が例えば有機金属気相エピタキシによって形成されたナノワイヤーなどの独立垂直構造を成長させる方法を提示しており(Noborisaka(登坂)ら、 Appl. Phys. Lett. 86, 213102 [2005]; Noborisaka(登坂)ら、Appl. Phys. Lett. 87, 093109 [2005])、その内容全体を本明細書に参照として組み入れる。上述の北海道のグループは、構造の上面に堆積する結晶相が構造の側壁に堆積する結晶相よりずっと速い成長条件を確認した。言い換えれば、これらの成長条件は、基板の平面に垂直に成長するのを促し、基板の平面に平行に成長するのを抑える。これらの成長条件を確立するために、上述の北海道のグループは、例えば気体前駆体の分圧、気体前駆体の元素比、及び基板の温度などの変数を調整した。これらの方法は、図5に示されるように独立フィン形状に下ダイオード領域170を成長させるのに用いることができる。好ましくは、トレンチの誘電側壁が{110}の結晶方向を有することで、後に続くエピタキシャルフィンが{110}側壁を有し、登坂らによって述べられた成長条件下で安定して、ゆっくりと成長するか、または全く成長しないことが好ましい。
【0039】
誘電材料160の垂直側壁によって囲まれたフィンの下領域は、貫通転位180を含む転位をトラップすることから“トラッピング領域”175と呼ばれることがある。貫通転位は、フィン状下ダイオード領域170と基板155の間の界面で発生し、約45度の角度で上向きに伝播する。図5は、点線で貫通転位180を表している。トラッピング領域175の上に位置する下ダイオード領域170の部分は、相対的に無欠陥のままである。この低欠陥領域は、高品質、大面積、低コストのシリコンウエハの上に高品質の化合物半導体デバイスを製造することを可能にする。例えば、GaN、InN、AlN、またはこれらの三元、または四元化合物などのいくつかの材料では、108/cm2以下の転位密度は、デバイス応用に有用である程度に十分低い。例えばGaAsとInPなどのいくつかの他の材料では、例えば106/cm2以下の、やや低い転位密度がデバイスに有用であるために通常要求される。
【0040】
図6は、活性ダイオード領域185を成長させるステップを表している。活性ダイオード領域185の詳細な構造は、デバイスによって決まる。例えば複数の量子井戸、または中程度でドープされた半導体の単一層を含むことができる。活性ダイオード領域185を成長させる前、成長条件が調整されて、下ダイオード領域170の側壁に堆積する結晶相が下ダイオード領域170の上面に堆積する結晶相と実質的に同じ速さで成長することができる。よって、活性ダイオード領域185は、下ダイオード領域170の外側の周りに形状適応的(conformally)に成長することができる。登坂と彼の同僚は、成長条件を提示している(Noborisaka(登坂)ら、Appl. Phys. Lett. 87, 093109 [2005])。
【0041】
この実施例と他の実施例では、活性ダイオード領域185と上ダイオード領域190は、下ダイオード領域と実質的に同じ格子定数を有する必要はないが、実質的に同じ格子定数を有することが好ましい。実質的に同じ格子定数を有する結果、ダイオード領域間の界面に形成される欠陥は、あるとしても少ない。
【0042】
図6に更に示されるように、上ダイオード領域190が成長される。上ダイオード領域の半導体材料はデバイスによって決まる。上ダイオード領域190のドーピングは、下ダイオード領域170のドーピングの反対であり、1つがp型の場合、もう1つはn型であり、逆の場合も同様である。
【0043】
図6では、上ダイオード領域190の幅は、隣接のファンの間に開口が残るように制限される。この構造は、太陽電池に適合し、上ダイオード領域190が入射光を吸収する可能性を減少または最小限にするのに重要である。上ダイオード領域190内で形成された電子−正孔対は、それらが活性ダイオード領域185に届く前に再結合した場合、何ら有効な電気を発生しない。上ダイオード領域190の材料の量は、フィン間に自由な空間を残して、上ダイオード領域190をできるだけ薄くすることで減少または最小限にされることができる。この場合、上ダイオード領域は、例えば10〜500nmの範囲内の厚さを有することができる。
【0044】
図6に示された構造から太陽電池を設計した時、効率は、隣接する活性ダイオード領域185間の距離を入射光の波長より小さく保つことで増加させることができる。この方法は、入射光が活性領域185間の自由な空間に入り、シリコン基板155に届くのを妨げる可能性があり、これは、太陽電池の効率を減少させる可能性がある。
【0045】
図3は、上ダイオード領域195が更に成長して、それが隣接のフィン間の全空間を充填するもう1つの方法を示している。この構造では、接合欠陥(coalescence defects)として知られる結晶欠陥は、図3の点線で表された成長面(growth fronts)の交差点197に形成され得る。これらの欠陥は、ダイオードの活性領域から離れているため、デバイス性能の障害は、低減されまたは最小限にされる。上ダイオード領域195を継続して成長させる時、シリコン基板155の平面に平行に成長するのを促し、シリコン基板155の平面に垂直に成長するのを抑える成長条件を選択することが有用である。
【0046】
図3は、一般的な技術によって上電気的コンタクト200と下電気的コンタクト203を製造した後の構造も表している。当業者は、例えば銅、銀、またはアルミニウムなどの導電金属のストリップ、またはインジウムスズ酸化物などの相対的透明導電性酸化物の層などの電気的コンタクトに適合する多種の材料があることがわかる。LEDでは、下電気的コンタクト203は、内部で発生した光を反射してLEDを他の面から出すことができる、銀などの高反射性導電材料が好ましい。当業者は、例えばコンタクトビアを形成して電気的接続を形成するなど、基板155を通して下電気的コンタクト203を下ダイオード領域170に接続する多くの方法があることがわかる。単一の下電気的コンタクト203は、複数のダイオードの要素となることができる。
【0047】
上ダイオード領域195が隣接のフィン間の全空間を充填する、図3に示された構造の一つ特徴は、単一の上ダイオード領域195が複数の他のダイオード内の活性ダイオード領域185と物理的接触(従って電気的接触)することである。この構造は、LEDsに特に有利であり、活性ダイオード領域185内で発生された光線の放射をブロックすることができる。共用の上ダイオード領域195で各ダイオード素子は、その専用の上電気的コンタクト200を必要としないことができ、単一の上電気的コンタクト200は、複数のダイオードの要素となることができる。
【0048】
図6に比べ、図3の共通の上ダイオード領域195の追加の半導体材料は、LEDの性能を損なわない。上ダイオード領域195は、上ダイオード領域の半導体材料のバンドギャップが活性ダイオード領域の半導体材料のバンドギャップより広ければ、通常、多数の放射光子を吸収しない。
【0049】
図3と図6の両方に示された構造は、従来のLEDsと比べ、さまざまな性能優位性を提供することができる。例えば、単結晶シリコン基板などの基板上に青色発光ダイオードを製造する好ましい材料は、窒化ガリウムである。ウルツ鉱型(Wurtzite)結晶構造を有する窒化ガリウムは、そのc面(c-plane)がシリコン基板155に平行して、且つそのm面(m-plane)とa面(a-plane)がシリコン基板155に垂直に自然に成長する。従来のLEDsでは、内部量子効率を制限する1つの要因は、窒化ガリウムの極性のc面(polar c-plane)が半導体ダイオードに面することである。図3と図6に示された構造は、窒化ガリウムの非極性のm面またはa面がダイオードに面するため、より高い内部量子効率を実現することができる。1つの好ましいLED構造では、下ダイオード領域170、活性ダイオード領域185及び上ダイオード領域195は、窒化ガリウムとインジウムガリウム窒化物で形成され、窒化ガリウムのm面またはa面の結晶表面は、下ダイオード領域170と活性ダイオード領域185間の界面を形成し、窒化ガリウムのm面またはa面の結晶表面は、活性ダイオード領域185と上ダイオード領域195間の界面を形成する。
【0050】
また、図3と図6に表された構造は、GaAsとAlGaAsなどの立方体材料に基づいたLEDsに用いることもできる。
【0051】
以下は、本発明の実施例に基づいた下ダイオード領域、活性ダイオード領域及び上ダイオード領域を形成するプロセスパラメータの例である。まず、従来の基板とパターン化された誘電体層が提供される。実施例1に基づいたGaAsとAlGaAsベースのLEDの下ダイオード領域、活性ダイオード領域及び上ダイオード領域のプロセスパラメータは、以下の通りである。
【0052】
この実施例では、下ダイオード領域は、幅または径方向寸法より大きい高さの寸法を有する(例えば高さ1ミクロンと幅100nmの)GaAsの柱(pillar)またはフィン(central pillar またはfin)であることができる。成長条件(例えばCVD)は、(i)圧力:0.1atm;(ii)前駆体:トリメチルガリウム(TMG)と、水素(H2)で希釈された20%のアルシン(AsH3);(iii)温度:750℃;及び(iv)ドーパント:n型、を含む。下ダイオード領域をN型にするドーパントの1つはシリコンである。垂直成長を大きく増進させるのに、従来技術を熟知の者に周知のようなGaAs成長に通常用いられるものに比べ、このステップではアルシンの分圧は、相対的に低いことができる。例えば、アルシンの分圧は、通常より5〜10倍低いことができる。リアクター(反応装置)に依存した(reactor-dependent)数値であるため、ここでは絶対値が提供されない。
【0053】
また、この実施例では、活性ダイオード領域は、下ダイオード層に第1閉じ込め層(confinement layer)、量子井戸層及び第2閉じ込め層となる複数の層を含むことができる。
【0054】
キャリア閉じ込め用のAlGaAs層(例えば15nmの厚さ)の成長条件は、(i)圧力:0.1atm;(ii)前駆体:TMG、トリメチルアルミニウム(TMG)と、水素で希釈された20%のアルシン;(iii)温度:850℃;及び(iv)ドーパント:N型ドーパントであるシリコン、を含む。
【0055】
発光用のGaAs量子井戸層(例えば10nmの厚さ)の成長条件は、(i)圧力:0.1atm;(ii)前駆体:TMGと、水素で希釈された20%のアルシン;(iii)温度:720℃;及び(iv)ドーパント:ドーピングなし、を含む。
【0056】
キャリア閉じ込め用のAlGaAs層(例えば15nmの厚さ)の成長条件は、(i)圧力:0.1atm;(ii)前駆体:TMG、トリメチルアルミニウム(TMG)及び水素で希釈された20%のアルシン;(iii)温度:850℃;及び(iv)ドーパント:亜鉛のP型ドーパント、を含む。
【0057】
この例を継続すると、上ダイオード領域は、活性ダイオード層に、または活性ダイオード層上に位置する(例えば0.5ミクロンの厚さ)。GaAs層の成長条件は、(i)圧力:0.1atm;(ii)前駆体:TMGと、水素で希釈された20%のアルシン;(iii)温度:720℃;及び(iv)ドーパント:P型ドーパントである亜鉛、を含む。
【0058】
図3に示された実施例は、シリコン基板上の化合物半導体または他の格子不整合材料で形成され、且つシリコン基板155、シリコン基板155を覆い、シリコン基板155の表面を露出し、実質的に垂直な側壁を有し、且つその高さと幅の比率が1以上のトレンチ165を含む誘電材料160の層、トレンチを充填し、フィンの形状で上向きに延伸する半導体材料の下ダイオード領域170、貫通転位180が誘電材料160の側壁を横切り、(例えば減少された欠陥領域で)終了する下ダイオード領域170の最下方の部分に位置するトラッピング領域175、下ダイオード領域170の周りに形状適応的に成長した半導体材料の活性ダイオード領域185、活性ダイオード領域の周りに形状適応的に成長した半導体材料の上ダイオード領域195、上電気的コンタクト200と、下電気的コンタクト203を含むことができる。
【0059】
図7は、図3に表された半導体ダイオードを製造する方法、特に、以下のステップを含み、シリコン基板上の化合物半導体または他の格子不整合材料で形成されたダイオードを製造する方法を要約している。ステップ900は、誘電材料160などの誘電材料の層を例えばシリコン基板155などのシリコン基板の表面上に堆積するステップを含む。ステップ905は、例えば誘電材料160にトレンチ165をパターニングするように、誘電材料の層にトレンチをパターンニングし、シリコン基板の表面を露出するステップを含む。このトレンチは、実質的に垂直な側壁を有し、トレンチの高さと幅の比率は、1以上である。ステップ910は、シリコン基板の平面に垂直に成長するのを促し、シリコン基板の平面に平行に成長するのを抑える成長条件を選択するステップを含む。ステップ915は、半導体材料を成長させ、トレンチを充填し、フィンの形状で上向きに延伸する、例えば下ダイオード領域170などの下ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ920は、例えば活性ダイオード領域185などの活性ダイオード領域用の半導体材料が下ダイオード領域の上部と下ダイオード領域の側面上に実質的に同じ速度で成長するように成長条件を選択するステップを含む。ステップ925は、下ダイオード領域の上部と下ダイオード領域の側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、例えば活性ダイオード領域185などの活性ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ930は、活性ダイオード領域の上部と活性ダイオード領域の側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、例えば上ダイオード領域195などの上ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ935は、例えば上電気的接触200などの上電気的コンタクトを上ダイオード領域の表面上に形成するステップを含む。ステップ940は、例えば下電気的コンタクト203などの下電気的コンタクトをシリコン基板の底部上に形成するステップを含む。
【0060】
図8に示されたもう1つの実施例では、ステップ950は、上ダイオード領域を継続して成長させ、隣接するダイオードからの上ダイオード領域が結合して、複数のダイオードを一つに接合する単一の上ダイオード領域を形成するステップを含む。
【0061】
更にもう1つの実施例では、登坂と彼の同僚によって述べられた独立垂直構造を成長させる技術は、全ての条件下で有効ではない可能性があるという事実を考慮する。例えば、シリコン基板が(100)結晶面を有する場合、通常、独立垂直構造を成長させることができない。
【0062】
図9に示されるように、この方法は、適当にドープされたシリコン基板155から始まる。誘電材料210の第1層は、シリコン基板155の表面上に成長する。いくつかの実施例では、第1誘電体層210の好ましい材料は、窒化ケイ素である。この第1誘電体層210は、その中にトレンチを形成した後に欠陥をトラップするのに十分に厚くなければならない。例えば、第1誘電体層210の厚さは、トレンチの幅以上でなければならない。
【0063】
第2誘電体層215は、第1誘電体層210の上部に成長される。いくつかの実施例では、この第2誘電体層の好ましい材料は、二酸化ケイ素である。
【0064】
トレンチ220は、誘電体層210と215の両方を穿通して実質的に垂直な側壁でパターン化され、シリコン基板155の表面の一部を露出する。選択的なステップは、トレンチ220の底部のシリコン基板155の表面を、例えば上述の洗浄方法で、洗浄することである。
【0065】
図10に示されるように、下ダイオード領域170は、半導体材料でトレンチを充填することで成長される。シリコンと下ダイオード領域の半導体材料間に格子不整合が存在するため、シリコン基板155と下ダイオード領域170間の界面にミスフィット転位が形成される可能性がある。貫通転位180は、斜め上向きに伝播し、誘電体層210の側壁を横切り、トラッピング領域175内で終了する。トラッピング領域175上の下ダイオード領域170の部分は、相対的に無欠陥領域であることができ、高性能のデバイスに適合する。このようにして、シリコン基板上に化合物半導体デバイスが形成できる。
【0066】
第2誘電体層215は、例えばフッ化水素酸と水によるウェットエッチのプロセスによって除去される。このプロセスは、第1(窒化ケイ素)誘電体層210及び下ダイオード領域225を含むどの半導体材料のいずれにも作用することなく、第2(二酸化ケイ素)誘電体層215を選択的に除去することができる。結果として得られた構造は、図5に表される。よって、この方法は、フィンの形状に構成される下ダイオード領域を形成する、異なる方式を述べている。
【0067】
この方法は上述し図3と図6に示したように続き、活性ダイオード領域185、上ダイオード領域190、及び上電気的コンタクト200と下電気的コンタクト203を堆積する。
【0068】
図11は、以下のステップを含み、図9と図10によって少なくとも一部が表された、もう1つの方法を要約している。ステップ1000は、例えば第1誘電体層210などの誘電材料の第1層を例えばシリコン基板155などのシリコン基板の表面上に堆積するステップを含む。ステップ1005は、誘電材料の第1層と異なる特性を有する例えば第2誘電体層215などの誘電材料の第2層を、誘電材料の第1層の表面に堆積するステップを含む。ステップ1010は、例えばトレンチ220などのトレンチを誘電材料の第1層と誘電材料の第2層の両方を穿通してパターンニングし、シリコン基板の表面を露出するステップを含み、このトレンチは、実質的に垂直な側壁を有し、トレンチの高さとトレンチの幅の比率は、(例えば誘電材料の第1層において)1以上である。ステップ1015は、半導体材料をトレンチ内に成長させ、例えば下ダイオード領域170などの下ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1020は、誘電材料の第2層の残留部分を選択的に除去するステップを含む。ステップ1025は、下ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、例えば活性ダイオード領域185などの活性ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1030は、活性ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、例えば上ダイオード領域195などの上ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1035は、例えば上電気的コンタクト200などの上電気的コンタクトを上ダイオード領域の表面上に形成するステップを含む。ステップ1040は、例えば下電気的コンタクト203などの下電気的コンタクトをシリコン基板の底部上に形成するステップを含む。
【0069】
図12は、半導体ダイオードがフィン状でなく、円柱状に構成された半導体ダイオードのもう1つの実施例を示している。例えば、二酸化ケイ素または窒化ケイ素などの誘電材料160の層は、適当にドープされたシリコン基板155の表面上に成長する。
【0070】
ホール250は、一般的なフォトリソグラフィーまたはエッチング技術によって誘電材料160に実質的に垂直な側壁でパターン化される。ホール250が実質的に全ての貫通転位をトラップできるように、ホール250の深さとホール250の直径比は、1以上であることが好ましい。ホールは、シリコン基板155の表面を露出する。
【0071】
成長条件(例えば気体前駆体の圧力と組成と、基板の温度など)は、上述の登坂の文献に述べられたように、シリコン基板155の平面に垂直に成長するのを促し、シリコン基板155の平面に平行に成長するのを抑えるように選択される。図13に示されたように、ホールを充填してホール上に独立円柱を形成する適当にドープされた半導体材料が成長され、下ダイオード領域260を形成する。
【0072】
また、シリコンと半導体ダイオード材料との間に格子不整合があるため、下ダイオード領域260とシリコン基板155間の界面にミスフィット転位が生じる可能性がある。貫通転位は、界面から上向きに伝播し、誘電体層160のホールの湾曲した側壁を横切り、終了する。貫通転位が発生し、終了するトラッピング領域は、誘電体層のホール250内に実質的に残存する可能性があるため、図13で見えない可能性がある。図13にみられる下ダイオード領域260の全ての部分は、トラッピング領域上に存在する。この下領域260の上部分は、相対的に無欠陥であることができ、高性能デバイスを形成するのに適合する。
【0073】
(下ダイオード領域260が非常に小さい直径、好ましくは100ナノメートルをかなり下回る、を有する円柱である特殊なケースでは、下ダイオード領域260の半導体材料は、どんな格子不整合欠陥も形成することなく、完全な弾性応力暖和を受けることができる。この場合、誘電体層の側壁がトラップする貫通転位がなく、ダイオードは、“トラッピング領域”を含まない可能性がある。)
【0074】
成長条件は、アクティブダイオード領域265の材料が下ダイオード領域260の上部と側面に実質的に同じ速度で成長するように調整される。図14に示されるように、半導体材料は、下ダイオード領域260の上部と側面に形状一致して成長され、活性ダイオード領域265を形成する。
【0075】
図15に示されるように、半導体材料は、活性ダイオード領域265の上部と側面に形状一致して成長され、上ダイオード領域270を形成する。半導体ダイオードが図15に示されるような独立円柱の構成を有するように不連続的な上ダイオード領域270を成長させるか、または図16に示されるような連続的な上ダイオード領域275を成長させることができる可能性がある。
【0076】
図16に示されるように、上電気的コンタクト280は、上ダイオード領域275の露出された表面上に成長され、下電気的コンタクト285は、シリコン基板155の下に成長される。
【0077】
図16に示されたダイオードは、シリコン基板155、シリコン基板の表面を露出し、実質的に垂直な側壁を有するホール250を含み、ホール250の深さとホール250の直径比が1より大きい誘電体層160、ホールを充填し、円柱の形状で上向きに延伸する半導体材料の下ダイオード領域260、下ダイオード領域260の最下方の部分にあり、貫通転位が誘電材料160のホール250の湾曲した側壁を横切り、終了するトラッピング領域、下ダイオード領域270の周りに形状適応的に成長した半導体材料の活性ダイオード領域265、活性ダイオード領域265の周りに形状適応的に成長した上ダイオード領域275、上電気的コンタクト280と、下電気的コンタクト285を含むことができる。
【0078】
以下の方法は、図16に示された実施例を形成する2つの模範的な方法である。
【0079】
図17は、以下のステップを含む1つの方法を要約している。ステップ1100は、例えばシリコン基板155などのシリコン基板の表面上に、例えば誘電材料160などの誘電材料の層を堆積するステップを含む。ステップ1105は、例えばホール250などのホールを誘電材料の層にパターンニングし、シリコン基板の表面を露出するステップを含み、このホールは、実質的に垂直な側壁を有し、ホールの深さとホールの直径比は、1以上である。ステップ1110は、シリコン基板の平面に垂直に成長するのを促し、シリコン基板の平面に平行に成長するのを抑える成長条件を選択するステップを含む。ステップ1115は、ホールを充填し、円柱の形状で上向きに延伸する例えば下ダイオード領域260などの下ダイオード領域を形成する半導体材料を成長させるステップを含む。ステップ1120は、例えば活性ダイオード領域265などの活性ダイオード領域用の半導体材料が下ダイオード領域の上部と下ダイオード領域の側面上に実質的に同じ速度で成長するように成長条件を選択するステップを含む。ステップ1125は、下ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、活性ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1130は、活性ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、例えば上ダイオード領域275などの上ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1135は、例えば上電気的コンタクト280などの上電気的コンタクトを上ダイオード領域の表面上に形成するステップを含む。ステップ1140は、例えば下電気的コンタクト285などの下電気的コンタクトをシリコン基板の底部上に形成するステップを含む。
【0080】
他の方法は、円柱の形状の独立の下ダイオード領域を成長させる能力に依存しない。これは、図18に示されるように適切にドープされたシリコン基板155から始まる。例えば窒化ケイ素などの第1誘電体層210は、シリコン基板155の表面に成長される。
【0081】
第2誘電体層215は、第1誘電体層210の上に成長される。いくつかの実施例では、この第2誘電体層215に好ましい材料は、酸化ケイ素である。
【0082】
ホール300は、誘電体層210と215の両方を穿通して実質的に垂直な側壁でパターン化され、シリコン基板155の表面を露出する。例えば一般的なフォトリソグラフィーまたは反応性イオンエッチプロセスなどの各種技術によってホール300をパターン化することができる。
【0083】
第1誘電体層210の厚さは、ホール300の直径より大きいか、または直径と同じであることができる。これらの条件下で、第1誘電体層210の湾曲した側壁は、実質的に全ての貫通転位をトラップすることができる。
【0084】
ホール300の底部のシリコン基板155の表面は、前述の洗浄方法によって洗浄されることができる。
【0085】
図19に示されたように、下ダイオード領域260は、ホール300を半導体材料で充填することで成長される。
【0086】
ミスフィット転位は、シリコン基板155と下ダイオード領域260の間の界面に形成することができる。貫通転位は、上向きに伝播し、第1誘電体層210の側壁を横切り、トラッピング領域内で終了する。これは充填されたホール300の底部に存在するため、図19には見られない。トラッピング領域上の下ダイオード領域310の部分は、相対的に無欠陥であることができるため、高性能のデバイスに適合する。
【0087】
第2誘電体層215の残りの部分(例えば二酸化ケイ素層)は、フッ化水素酸と水を用いたウェットエッチによって除去される。このプロセスは、第1(例えば窒化ケイ素)誘電体層210及び下ダイオード領域260を含むことができるどの半導体材料のいずれにも作用することなく、第2(例えば二酸化ケイ素)誘電体層215を選択的に除去する。
【0088】
結果として得られた構造は、図13に表される。それから前記プロセスは、図14〜図16に対応して上述された方法に述べられたように続く:図14に示されたように活性ダイオード領域265を、図15または図16に示されたように上ダイオード領域270または275を、及び図16に示されたように上電極コンタクト280と下電極コンタクト285を堆積する。
【0089】
図20は、以下のステップを含む上述の方法を要約している。ステップ1200は、例えばシリコン基板155などのシリコン基板の表面上に、例えば第1誘電体層210などの誘電材料の第1層を堆積するステップを含む。ステップ1205は、例えば第1誘電体層の表面上に、例えば第2誘電体層215などの誘電材料の第2層を堆積するステップを含む。ステップ1210は、例えばホール300などのホールを誘電材料の第1層と誘電材料の第2層の両方にパターンニングし、シリコン基板の表面を露出するステップを含み、このホールは、実質的に垂直な側壁を有し、ホール(300)の深さとホールの直径比は、1以上である。ステップ1215は、ホール内に半導体材料を成長させ、例えば下ダイオード領域260などの下ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1220は、誘電材料の第2層の残留部分を選択的に除去するステップを含む。ステップ1225は、下ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、例えば活性ダイオード領域265などの活性ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1230は、活性ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応に半導体材料を成長させ、例えば上ダイオード領域270または275などの上ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1235は、例えば上電気的コンタクト280などの上電気的コンタクトを上ダイオード領域の表面上に形成するステップを含む。ステップ1240は、例えば下電気的コンタクト285などの下電気的コンタクトをシリコン基板の底部上に形成するステップを含む。
【0090】
いくつかの半導体材料は、円形ホール250内に堆積された時、独特の行動を示し、続いて独立の下ダイオード領域260を成長させる。特に、独立円柱は、円形ホールの外に成長し、六角柱を形成する。例えば、柱(図13の要素260、図14の要素265と、図15の要素270)は、円形の断面でなく、六角形の断面を有する。上述のように、六角形の断面を有する柱を除いて、半導体ダイオードは図12〜16と同じである。
【0091】
六角柱は、方形アレイ(square array)でなく、六角形アレイを構成することで、半導体ダイオードのパッキング密度(packing density)を増加するのに有利に用いられることができる。図21は、上ダイオード領域270のみが見える複数の半導体ダイオードを示しており、方形アレイでなく、六角形アレイに配置されている(図21で注意するのは、柱は六角形の断面でなく、円形の断面を有する)。ホール250の六角形アレイは、方形アレイではなく、誘電体材料160に形成される。
【0092】
図22の六角形アレイの上面図は、六角形アレイにより可能になる半導体ダイオードの高密度のパッキングを表している。図22の六角形構造は、六角形の断面を有する上ダイオード領域270の上部である。六角形構造の間の領域は、誘電材料160の露出された部分である。もう1つの実施例は、高密度のパッキングを達成するために、他のダイオードも六角形の断面を有する六角形アレイに配置された、上述のような複数のダイオードを含む。
【0093】
図3に示されたダイオード構造は、LEDsと他の光デバイスに適合する。しかし、多接合太陽電池では、誘電体層160からの光線の反射が、変換効率を減少させ得る。例えば、シリコン基板155が相対的に低エネルギーの光子を捕捉するためのp−n接合を含むとする。これらの相対的に低エネルギーの光子は、構造の上部に入射し、上ダイオード領域195内を伝播し、(その経路に依存して)活性ダイオード領域185と下ダイオード領域170内をも伝播する可能性があり、続いて誘電体層160に入射する。これらの光子のいくつかの割合は、誘電体層160から反射し、他の層170、185及び195を伝播し、デバイスの上表面から射出する。太陽電池は、それらを吸収せず、それらの光子はプロセス中に失われる。
【0094】
図25は、1つの模範的なデバイス構造を示している。この構造は、減少された厚さ(例えば20ナノメートルより少ない)、即ち光子を反射せずに光子を伝播するのに十分な薄さ、を有する誘電体層を提供することができる。この構造を構築するには、図23に示されるシリコン基板155を用意する。そのシリコン層が接合の中の1つを含んでいる多接合太陽電池が製作される場合、シリコン基板155は適当にドープされる。誘電体層350は、実質的に全ての入射光線を伝播するのに十分薄く(20ナノメートルより少ない)、シリコン基板155上に成長される。トレンチ355は、誘電体層にパターン化される。
【0095】
堆積条件は、上述したように、垂直成長を促し、水平成長を抑えるようにリアクターで調整される。図24に示されるように、下ダイオード領域365は、独立フィンの形状で成長される。
【0096】
堆積条件は、垂直成長と水平成長が実質的に同じ速度で発生するようにリアクターで調整される。図25に示されたように、半導体材料は、下ダイオード領域365の上部と側面の周りに形状適応的に成長され、活性ダイオード領域380を形成する。
【0097】
誘電体層が非常に薄いため、トレンチ355のアスペクト比(高さと幅の間の比率)は、1より小さい。よって、誘電体層350の側壁は、実質的に全ての貫通転位375をトラップすることができない可能性がある。貫通転位375は、活性ダイオード領域380内に伝播し続けることができる。注意するのは、電子−正孔対は、それらが貫通転位375に接触した時、再結合し、太陽電池の効率を低下させる。しかし、前記構造は、光子が貫通転位375に届く前に、光子がダイオードの上方部にある一次光吸収領域390を通過することができるため、この影響を暖和する。一次光吸収領域390は、貫通転位375によって占有された領域と比べ、比較的大きいため、ほとんどの光子を吸収することができる。貫通転位375での電子−正孔対の再結合は、よって二次的影響であり、太陽電池の効率も大きく低下させないことができる。
【0098】
半導体材料は、活性ダイオード領域380の上部と側面の周りに形状適応的に成長され、上ダイオード領域395を形成する。また、接合欠陥400は、隣接するフィンからの成長前面(growth fronts)が結合した上ダイオード領域395に現れることができる。
【0099】
上電気的コンタクト410は、上ダイオード領域395の上表面の上に成長され、下電気的コンタクト415は、シリコン基板155の底部上に成長される。太陽電池では、接合欠陥400の影響は、上電気的接触410でそれらを覆うことによって暖和できる。
【0100】
図25に示されたダイオードは、シリコン基板上の化合物半導体または他の格子不整合半導体からできたダイオードであり、シリコン基板155、シリコン基板を覆い、シリコン基板155の表面を露出するトレンチ355を含み、20ナノメートルより少ない厚さを有する誘電材料の層350、トレンチ355を充填し、フィンの形状で上向きに延伸する半導体材料の下ダイオード領域365、下ダイオード領域365の周りに形状適応的に成長した半導体材料の活性ダイオード領域380、活性ダイオード領域380の周りに形状適応的に成長した半導体材料の上ダイオード領域395、上電気的コンタクト410と、下電気的コンタクト415を含むことができる。
【0101】
図26は、図5に表された実施例を製造する方法を示している。前記方法は、以下のステップを含む。ステップ1300は、20ナノメートルより少ない、または20ナノメートルと等しい厚さを有する例えば誘電材料350などの誘電材料の層を例えばシリコン基板155などのシリコン基板の表面上に堆積するステップを含む。ステップ1305は、実質的に垂直な側壁を有する、例えばトレンチ355などのトレンチを誘電材料の層にパターンニングし、シリコン基板の表面を露出するステップを含む。ステップ1310は、シリコン基板の平面に垂直に成長するのを促し、シリコン基板の平面に平行に成長するのを抑える成長条件を選択するステップを含む。ステップ1315は、半導体材料を成長させ、トレンチを充填し、フィンの形状で上向きに延伸する、例えば下ダイオード領域365などの下ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1320は、例えば活性ダイオード領域380などの活性ダイオード領域用の半導体材料が下ダイオード領域の上部と下ダイオード領域の側面上に実質的に同じ速度で成長するように成長条件を選択するステップを含む。ステップ1325は、下ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、活性ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1330は、活性ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、例えば上ダイオード領域395などの上ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1335は、例えば上電気的コンタクト410などの上電気的コンタクトを上ダイオード領域の表面上に形成するステップを含む。ステップ1340は、例えば下電気的コンタクト415などの下電気的コンタクトをシリコン基板の底部上に形成するステップを含む。
【0102】
いくつかの応用例では、シリコン基板の存在は、デバイスの性能を劣化させる可能性がある。例えば、特定の波長範囲で発光する発光ダイオードであれば、シリコンが光線を吸収する可能性がある。シリコン基板を除去することができる模範的なデバイス構造が図28に示される。図27に示されるように、このようなデバイスを作製するプロセスのステップは、図3の構造の製造に至るステップであり、電気的コンタクト200と203の形成の前に、単に図3の構造が逆にされたものである。
【0103】
図28に示されたように、“ハンドル(handle)”基板、または表面430は、上ダイオード領域195に接合される。ハンドル基板430は、LEDパッケージング固定具(packaging fixture)の一部であることができる。ここではハンドル基板430を上ダイオード領域190、195にしっかりと接合するために、例えば、化学機械研磨などの何らかの適当な技術によって、上ダイオード領域190、195の表面を平坦化する必要がある可能性がある。
【0104】
ハンドル基板430は、導電性であることができるか、または上ダイオード領域195用の接点として用いられる導体素子(conductor elements)を含むことができる。ボンディング方法は周知の技術であり、LEDの“上”部分がLEDパッケージの一部である表面に接合されるLEDのフリップチップボンディングに用いられる方法を含む。
【0105】
始めのシリコン基板155は、例えば研磨、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(tetramethyl ammonium hydroxide)などの化学物質を用いたエッチング、またはレーザーアブレーションなどの1つまたは1つ以上の方法によって除去される。上述の除去方法の全ては、当業者には周知のものである。
【0106】
図28に示されるように、上電気的コンタクト435と下電気的コンタクト440は、標準的な技術によって追加される。上述のように、下電気的コンタクト440は、ハンドル基板430内にあることもできる。
【0107】
最も好ましい方向にLEDから出射するように光線を生じさせるために、コンタクト435と440用に反射性材料を選択することが有用な可能性がある。
【0108】
図28に示された実施例は、化合物半導体または他の格子不整合材料ででき、実質的に垂直な側壁を有し、且つその高さと幅の比率が1以上であるトレンチ165を含む誘電材料160の層、トレンチを充填する半導体材料のフィンの形状の下ダイオード領域170、貫通転位180が誘電材料160の側壁を横切り、終了する下ダイオード領域170のトラッピング領域175、下ダイオード領域170の周りに形状適応的に成長した半導体材料の活性ダイオード領域185、活性ダイオード領域の周りに形状適応的に成長した半導体材料の上ダイオード領域195、ハンドル基板430、上電気的コンタクト435、及び下電気的コンタクト440を含むダイオードを含むことができる。
【0109】
図29は、図28に表された実施例を製造する方法を示している。前記方法は、以下のステップを含む。ステップ1400は、例えば誘電材料160などの誘電材料の層を例えばシリコン基板155などのシリコン基板の表面上に堆積するステップを含む。ステップ1405は、例えばトレンチ165などのトレンチを誘電材料の層にパターンニングし、シリコン基板の表面を露出するステップを含む。このトレンチは、実質的に垂直な側壁を有し、トレンチの高さと幅の比率は、1以上である。ステップ1410は、シリコン基板の平面に垂直に成長するのを促し、シリコン基板の平面に平行に成長するのを抑える成長条件を選択するステップを含む。ステップ1415は、半導体材料を成長させ、トレンチを充填し、フィンの形状で上向きに延伸する、例えば下ダイオード領域170などの下ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1420は、例えば活性ダイオード領域185などの活性ダイオード領域用の半導体材料が下ダイオード領域の上部と下ダイオード領域の側面上に実質的に同じ速度で成長するように成長条件を選択するステップを含む。ステップ1425は、下ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、活性ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1430は、活性ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、例えば上ダイオード領域190などの上ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1435は、例えばハンドル基板430などのハンドル基板を上ダイオード領域の表面に接合するステップを含む。ステップ1440は、化学または機械プロセスによってシリコン基板を除去するステップを含む。ステップ1445は、例えば上電気的コンタクト435などの上電気的コンタクトを誘電体層の露出された表面上に形成するステップを含む。ステップ1450は、例えば下電気的コンタクト440などの下電気的コンタクトをハンドル基板の露出された表面上に形成するステップを含む。
【0110】
図28の実施例を形成するもう1つの方法の一例は、図7で述べられたプロセスでなく、図11で述べられたプロセスによって図9に示されたフィン形状構造を形成することである。
【0111】
シリコン基板による光線の吸収を低下または最小限に抑えるもう1つの方法は、シリコン基板の上に反射体(reflector)を組み込むことである。図32に示された実施例は、上電気的コンタクトともなる反射体を有するダイオードを用いてこれを行う1つの方法を示している。
【0112】
図30に示されるように、この構造を構築するのに、ダイオードデバイスの構造に応じてp型またはn型にドープされた例えば(111)面シリコンなどの材料からできた基板500が用意される。例えば窒化ケイ素などの誘電材料510の第1層、例えばタングステンなどの耐熱金属520の層と、誘電材料530の第2層が堆積または成長される。例えばタングステンなどの耐熱層/材料または耐熱金属520は、この層520が融解することなく、後に続く層の成長温度に耐えることができる。
【0113】
トレンチは、フォトリソグラフィー及び/または反応性イオンエッチによって構造内にパターン化される。
【0114】
誘電スペーサ550は、従来の方法によってトレンチの側壁上に形成される。スペーサプロセスでは、全ての露出された表面(誘電材料530の第2層の側壁、耐熱金属520、誘電材料510の第1層及びトレンチの底部に位置するシリコン基板500の露出された表面)は、例えば酸化ケイ素などの誘電材料の層で形状適応的に被覆(conformally coated)される。誘電材料は、選択的に、水平面を覆っている全ての酸化ケイ素を除去するが、垂直面を覆っている酸化ケイ素をそのままにする短時間の異方性反応性イオンエッチングを受ける。このプロセスは、誘電スペーサ550を形成し、金属を露出しない。
【0115】
選択的に、トレンチの底部に位置するシリコン基板500の露出された表面は、上述の方法によって洗浄されることができる。
【0116】
上述の登坂と彼の同僚による文献に述べられているように、シリコン基板500の平面に垂直に成長するのを促し、シリコン基板500の平面に平行に成長するのを抑える成長条件が選択される。半導体材料は、トレンチを充填し、フィンの形状で上向きに延伸する独立の下ダイオード領域570を形成するように成長される。半導体材料の成長は、有機金属化学気相成長法(MOCVD)を用いて行われることができる。この成長ステップのプロセスウィンドウ(例えば温度と圧力の条件)は、下ダイオード領域に用いる半導体材料が誘電スペーサ550及び第2誘電層530のいずれにも集結(nucleate)できないため、狭い可能性がある。
【0117】
貫通転位560は、下ダイオード領域570とシリコン基板500の間の界面から例えば45度の角度で上向きに伝播し、誘電スペーサ550を横切り、トラッピング領域555内で終了する。実質的に全ての貫通転位をトラップするために、トラッピング領域のアスペクト比(誘電スペーサ550の高さと誘電スペーサ550の幅の比率)は、1以上であることが好ましい。
【0118】
成長条件は、活性ダイオード領域580用の半導体材料がフィンの側面とフィンの上部の上に実質的に同じ速度で成長するように選択される。半導体材料は、下ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的に成長され、活性ダイオード領域580を形成する。
【0119】
有機金属化学気相成長法が用いられる場合、サンプルは、例えば有機金属化学気相成長法リアクターなどのリアクターから取り出され、誘電材料530の第2層は、選択ウエットエッチング(wet selective etch)によって構造から除去される。誘電材料が窒化ケイ素の場合、熱リン酸が良好なエッチング液となることができる。
【0120】
この構造は、リアクターに戻される。成長条件は、図31に示されるように、上ダイオード領域590用の半導体材料が下ダイオード領域の上部と側面上に実質的に同じ速度で成長するだけでなく、耐熱金属520の表面も覆うように選択される。上ダイオード領域590は、半導体材料を成長させて、活性ダイオード領域580の上部と側面の周りに形状適応的な被覆を提供することによって形成される(耐熱金属520の層は、上ダイオード領域590への電気的接点となるため、図3のように隣接するダイオードからの上ダイオード領域が結合するように上ダイオード領域590を継続して成長させる必要はない)。同時に、半導体材料595の水平層は、耐熱金属520の表面を覆うように形成される。
【0121】
選択的に、例えば二酸化ケイ素などの誘電材料600の第3層を用いて上ダイオード領域590と半導体材料595の水平層を覆うことが有利である可能性がある。
【0122】
図31に示されるように、標準的な技術が用いられて、誘電材料600の第3層と半導体材料595の水平層を穿通するビア605を形成する。最良の結果を得るには、ビア605がダイオード素子570、580及び590から比較的離れているとよい。
【0123】
最後に、図32に示されるように、ビア605は、例えばタングステンプラグなどの適当な材料620、または従来技術で周知の他の適当な材料を堆積することによって充填され、上電気的コンタクト630で終了する。下電気的コンタクト640も形成される。
【0124】
発光ダイオードとして図32に示された構造の実施例では、耐熱金属層520は、上電気的コンタクトとなるだけでなく、反射体となることもできる。ダイオード内で発生されたいくつかの光線は、下方に伝播し、シリコン基板500へ向かう。その光線の大部分は、耐熱金属層520に入射する。例えば、タングステンが耐熱金属層520に用いられた場合、実質的に全ての光線を上向きに反射させることができる。反射した光線は、構造から離れ、LEDの輝度に貢献することができる。ダイオード内に発生した光線のほんの一部のみがトラッピング領域555を通過してシリコン基板500に達し、吸収されてプロセス中に失われ得る。
【0125】
図32に示されたもう1つの実施例の一例は、第1トレンチの代わりにホールをパターン化し、フィンでなく円柱の形状にダイオードを成長させることである。
【0126】
図32に示された実施例は、化合物半導体または他の格子不整合材料で形成されたダイオードであり、シリコン基板500、シリコン基板500を覆う誘電材料510の層、誘電体層を覆う耐熱金属520の層、耐熱金属520の層を覆う半導体材料595の水平層、半導体材料595の層と耐熱金属520の層と誘電材料510の層とを穿通してシリコン基板500の表面を露出し、実質的に垂直な側壁を有し、第1トレンチの高さと第1トレンチの幅の比率は、1以上である第1トレンチ、第1トレンチの側壁を覆う誘電スペーサ550、第1トレンチを充填し、フィンの形状で上向きに延伸する半導体材料の下ダイオード領域570、貫通転位560が誘電スペーサ550を横切り、終了する下ダイオード領域570の最下方の部分に位置するトラッピング領域555、下ダイオード領域570の周りに形状適応的に成長した半導体材料の活性ダイオード領域580、活性ダイオード領域580の周りに形状適応的に成長し、半導体材料595の水平層に接触した半導体材料の上ダイオード領域590、上ダイオード領域590と半導体材料595の水平層を覆う誘電材料600の厚層、誘電材料600の厚層と半導体材料595の水平層を穿通して耐熱金属520の層の表面を露出する第2トレンチ、第2トレンチを充填し、耐熱金属520の層を物理的に接触する金属プラグまたは導体620、金属プラグに物理的に接触する上電気的コンタクト630、及びシリコン基板640に物理的に接触する下電気的コンタクト640を含むことができる。
【0127】
図33は、図32に表された実施例を製造する方法を示している。前記方法は、以下のステップを含む。ステップ1500は、例えば誘電材料510などの誘電材料の第1層を例えばシリコン基板500などのシリコン基板の表面上に堆積するステップを含む。ステップ1505は、例えば耐熱金属520などの耐熱金属の層を誘電材料の第1層上に堆積するステップを含む。ステップ1510は、例えば誘電材料530などの誘電材料の第2層を耐熱金属の層上に堆積するステップを含む。ステップ1515は、誘電材料510の第2層と耐熱金属の層と誘電材料の第1層とを穿通して、実質的に垂直な側壁を有し、その高さと幅の比率が1以上である第1トレンチをパターンニングし、シリコン基板の表面を露出するステップを含む。ステップ1520は、誘電材料の第3層を用いて全ての露出された表面(誘電材料の第2層、第1トレンチの側壁と、第1トレンチの底部に位置するシリコン基板の表面)をコーティングするステップを含む。ステップ1525は、誘電材料の第3層の水平表面をエッチング除去し、例えばスペーサ550などの誘電スペーサを第1トレンチの側壁上に残すステップを含む。ステップ1530は、(i)シリコン基板の平面に垂直に成長するのを促し、(ii)シリコン基板の平面に平行に成長するのを抑え、(iii)半導体材料を誘電材料の第1層及び誘電スペーサのいずれにも集結(nucleate)させない成長条件を選択するステップを含む。ステップ1535は、半導体材料を成長させ、第1トレンチを充填し、フィンの形状で上向きに延伸する、例えば下ダイオード領域570などの下ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1540は、選択ウエットエッチングによって誘電材料の第2層を除去するステップを含む。ステップ1545は、活性ダイオード領域用の半導体材料が下ダイオード領域の上部と下ダイオード領域の側面上に実質的に同じ速度で成長するように成長条件を選択するステップを含む。ステップ1550は、下ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、例えば活性ダイオード領域580などの活性ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1555は、例えば上ダイオード領域590などの上ダイオード領域用の半導体材料が(i)活性ダイオード領域の上部と活性ダイオード領域の側面上に実質的に同じ速度で成長し、(ii)耐熱金属の表面をコーティングするように成長条件を選択するステップを含む。ステップ1560は、活性ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的に半導体材料を成長させ、活性ダイオード領域を形成し、且つ耐熱金属の表面をコーティングする、例えば半導体材料595の水平層などの半導体材料の水平層を同時に成長させるステップを含む。ステップ1565は、例えば誘電材料600などの誘電材料の第3層を用いて上ダイオード領域と半導体材料の水平層をコーティングするステップを含む。ステップ1570は、誘電材料の第3層と半導体材料の水平層に穿通した例えばビア605などのビアを形成するステップを含む。ステップ1575は、耐熱金属の層に接触し、例えば上電気的接触630などの上電気的接触で終了する、例えば金属プラグまたは導体620などの金属のプラグを堆積することによって、ビアを充填するステップを含む。ステップ1580は、例えば下電気的コンタクト640などの下電気的コンタクトをシリコン基板の底部上に成長させるステップを含む。
【0128】
図35は、窒化ガリウムが誘電体層のホールまたはトレンチから成長した時、結晶表面形成の結果、六角錐の形状で自然に成長するという事実を利用した発光ダイオードを主として意図した、しかしこれに限定されない、もう1つの実施例を示している。図34に示されるように、この実施例を形成するのに、シリコン基板700が用意される。誘電材料710の層が堆積される。ホール720は、リソグラフィープロセス及び/またはエッチプロセスによって誘電材料に形成され、シリコン基板の表面の一部を露出する。選択肢として、ホールの底部のシリコン基板700の表面は、上述のプロセスによって洗浄されることができる。
【0129】
図35に示されるように、半導体材料は、下ダイオード領域730を形成するように成長される(この実施例では、全ての半導体材料は、例えば窒化ガリウムなどのIII族窒化物材料であることができる)。下ダイオード領域730の半導体材料は、ホール720を充填し、六角錐の形状でホールから上向きに自然に成長する。
【0130】
他の実施例では、構造が貫通転位をトラップできるように、ホール720の深さとホール720の直径比は、1以上であることが好ましい。貫通転位740は、下ダイオード領域730とシリコン基板700の間の界面に形成することができる。これらの貫通転位は、斜め上向きに伝播し、誘電体層710の側壁を横切り、トラッピング領域750内で終了することができ、下ダイオード領域730の上方部に相対的に無欠陥領域の窒化ガリウムが形成されることができる。
【0131】
半導体材料はピラミッド形の活性ダイオード領域760の周りに形状適応的に成長され、活性ダイオード領域760を形成する。
【0132】
半導体材料はピラミッド形の活性ダイオード領域760の周りに形状適応的に成長され、上ダイオード領域770を形成する。選択肢として、隣接するダイオード上の上ダイオード領域770が結合する方式で、上ダイオード領域770用の半導体材料を成長させることができる。この方法の利点は、電流が上ダイオード領域770によって1つのダイオードから次のダイオードに流れることができるため、上電気的コンタクト780として働く金属の単一ストリップが電流を複数のダイオードに供給することができることである。
【0133】
最後に、上電気的コンタクト780と下電気的コンタクト790が形成される。上電気的コンタクト780は、例えば金属のストリップ、または例えばインジウムスズ酸化物などの透明導電体の膜層であることができる。上電気的コンタクト780はデバイスより出射された光線をブロックするため、上電気的コンタクト780に充てられる面積を減少または最小限にするのに有用であることができる。“透明”コンタクトでさえも通常100%透過でない。
【0134】
図35に示された構造は、さまざまな利点を提供する。窒化ガリウムが六角錐の形状で自然に成長するため、それは本明細書で詳述された他の実施例よりも簡単に成長することができる。p−nダイオードの表面積はシリコン基板700の表面積より大きい。この利点は、デバイスの占有面積の単位表面積当たりの光子出力を増加させるため、重要である。下ダイオード領域は、上述の実施例のように細い柱またはフィンであるように限定されない。狭い下ダイオード領域は、高電流動作で不良な直列抵抗ペナルティ(penalty)を招く可能性のあるそれらの実施例に対して利点となる可能性がある。下ダイオード領域730と活性ダイオード領域760の間の界面に位置する窒化ガリウムの結晶表面と活性ダイオード領域760と上ダイオード領域770の間の界面に位置する窒化ガリウムの結晶表面は、半極性面であり、これは、それらの界面に位置する結晶表面が極性のc面であった場合より、LEDの内部量子効率が高くなることを意味する。
【0135】
もう1つの構造として、図35に示された実施例は、誘電体層内に例えばトレンチなどのホールでない、アスペクト比トラッピング(ART)の開口を形成することで構成されることができる。
【0136】
以下は、本発明の本実施例に基づいた下ダイオード領域、活性ダイオード領域及び上ダイオード領域を形成するプロセスパラメータの例である。まず、従来の基板とパターン化された誘電体層が用意される。図35の実施例に基づいたGaN及びInGaNベースのLEDの下ダイオード領域、活性ダイオード領域及び上ダイオード領域の成長条件(例えばCVD)の模範的なプロセスパラメータは、以下の通りである。この実施例では、下ダイオード領域は、2つの層を有することができる。低温緩衝層となる第1GaN層(例えば30nmの厚さ)の成長条件は、(i)圧力:100Torr;(ii)前駆体:水素(H2)で希釈されたトリメチルガリウム(TMG)とアンモニア(NH);(iii)温度:530℃;及び(iv)ドーパント:N型ドーパントのシリコン、を含む。高温緩衝層となる第2GaN層(例えば500nmの厚さ)の成長条件は、(i)圧力:100Torr;(ii前駆体:水素(H2)で希釈されたトリメチルガリウム(TMG)とアンモニア(NH);(iii)温度:1030℃;及び(iv)ドーパント:シリコンでN型にドーピング、を含む。この実施例では、活性ダイオード領域は、2つの層を有することができる。射出用の量子井戸となるInGaNの第1層(例えば2nmの厚さ)の成長条件は、(i)圧力:100Torr;(ii)前駆体:水素(H2)で希釈されたトリメチルガリウム(TMG)とトリメチルインジウム(TMI)とアンモニア(NH);(iii)温度:740℃;及び(iv)ドーパント:ドーピング無し、を含む。キャリア閉じ込め用の障壁層となるGaNの第2層(例えば15nmの厚さ)の成長条件は、(i)圧力:100Torr;(ii)前駆体:水素(H2)で希釈されたトリメチルガリウム(TMG)とアンモニア(NH);(iii)温度:860℃;及び(iv)ドーパント:シリコンでN型にドーピング、を含む。この実施例では、上ダイオード領域は、活性ダイオード層に位置する。GaNの層(例えば100nmの厚さ)の成長条件は、(i)圧力:100Torr;(ii)前駆体:水素(H2)で希釈されたトリメチルガリウム(TMG)とアンモニア(NH);(iii)温度:950℃;及び(iv)ドーパント:P型ドーパントのマグネシウムを含む。上ダイオード領域はp接触層として動作することができる。
【0137】
図35に示された実施例は、例えばシリコン基板上の窒化ガリウムなどのIII族窒化物半導体材料からの半導体ダイオードであり、シリコン基板700、シリコン基板の表面を露出し、実質的に垂直な側壁を有するホール720を含み、ホール720の深さとホール720の直径比が1より大きい誘電体層710、ホールを充填し、六角錐の形状で上向きに延伸する半導体材料の下ダイオード領域730、下ダイオード領域730の最下方の部分にあり、貫通転位740が誘電材料710の湾曲した側壁を横切り、終了するトラッピング領域750、下ダイオード領域730の周りに形状適応的に成長した半導体材料の活性ダイオード領域760、活性ダイオード領域760の周りに形状適応的に成長した半導体材料の上ダイオード領域770、上電気的コンタクト780と、下電気的コンタクト790を含むことができる。
【0138】
図36は、図35の実施例を形成する方法を示している。これは、シリコン基板上のIII族窒化物半導体からできた発光ダイオードを形成する方法であり、以下のステップを含む。ステップ1600は、例えばシリコン基板700などのシリコン基板の表面上に、例えば誘電材料710などの誘電材料の層を堆積するステップを含む。ステップ1605は、例えばホール750などのホールを誘電材料の層にパターンニングし、シリコン基板の表面を露出するステップを含み、このホールは、実質的に垂直な側壁を有し、ホールの深さとホールの直径比は、1と同じかまたは1より大きい。ステップ1610は、III族窒化物半導体材料を成長させ、ホールを充填し、六角錐の形状で上向きに延伸する、例えば下ダイオード領域730などの下ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1615は、下ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的にIII族窒化物半導体材料を成長させ、例えば活性ダイオード領域760などの活性ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1620は、活性ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的にIII族窒化物半導体材料を成長させ、例えば上ダイオード領域770などの上ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1625は、例えば上電気的コンタクト780などの上電気的コンタクトを上ダイオード領域の露出された表面上に形成するステップを含む。ステップ1630は、例えば下電気的コンタクト790などの下電気的コンタクトをシリコン基板の底部上に形成するステップを含む。
【0139】
図38に示された実施例は、発光ダイオードで発生された光線をシリコン基板が吸収する可能性をなくすようにシリコン基板が除去された図35の実施例の変形例である。図34に示された構造がまず用意される。図37に示されるように、半導体材料が成長され、下ダイオード領域730を形成する。下ダイオード領域730用の半導体材料は、ホール710を充填し、六角錐の形状で成長する。
【0140】
III族窒化物半導体材料は、下ダイオード領域730の上部と側面の周りに形状適応的に成長され、活性ダイオード領域760を形成する。
【0141】
III族窒化物半導体材料は、活性ダイオード領域760の上部と側面の周りに形状適応的に成長され、上ダイオード領域800を形成する。この場合、上ダイオード領域800は、隣接するダイオードからの成長面が結合するまで成長を続ける。選択的なステップは、上ダイオード領域800の得られた表面を平坦化し、好ましくは、その表面の品質よって決めることができる。
【0142】
図38に示されるように、前記構造は逆にされ、ハンドル基板810は、上ダイオード領域800の表面に接合される(現在は構造の底部に位置する)。ハンドル基板810は、LEDパッケージング固定具の一部であることができる。いくつかの実施例では、ハンドル基板810は、導電性であり、他の実施例では、上ダイオード領域800用の接点となる導体要素を含む。
【0143】
始めのシリコン基板700は、例えば研磨、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(tetramethyl ammonium hydroxide)などの化学物質を用いたエッチング、またはレーザーアブレーションなどの1つまたは1つ以上の方法によって除去される。
【0144】
図38に示されるように、上電気的コンタクト820と下電気的コンタクト830は、完成した構造を作り出すように形成される。
【0145】
図38の実施例は、図35の実施例と同じ利点を提供し、更に内部に発生される光線を吸収するシリコン基板700を含まないため、発光ダイオードとして高い抽出効率を提供することができる。
【0146】
図38に示される実施例は、例えばシリコン基板上の窒化ガリウムなどのIII族窒化物半導体材料からの半導体ダイオードを含むことができ、実質的に垂直な側壁を有するホール720を含み、ホール720の深さとホール720の直径比が1以上の誘電体層710、ホール720を充填し、六角錐の形状の構造となる半導体材料の下ダイオード領域730、下ダイオード領域730内にあり、貫通転位740がホールの側壁を横切る(160と終了するトラッピング領域750、下ダイオード領域730の周りに形状適応的に成長した半導体材料の活性ダイオード領域760、活性ダイオード領域の周りに形状適応的に成長した半導体材料の上ダイオード領域800、上電気的コンタクト820と、下電気的コンタクト830を含む。
【0147】
図39は、図38の実施例を形成する方法を示している。これは、シリコン基板上のIII族窒化物半導体からできた発光ダイオードを形成する方法であり、以下のステップを含む。ステップ1700は、例えばシリコン基板700などのシリコン基板の表面上に、例えば誘電材料710などの誘電材料の層を堆積するステップを含む。ステップ1705は、例えばホール720のホールを誘電材料の層にパターンニングし、シリコン基板の表面を露出するステップを含み、このホールは、実質的に垂直な側壁を有し、ホールの深さとホールの直径比は、1以上である。ステップ1710は、III族窒化物半導体材料を成長させ、ホールを充填し、六角錐の形状で上向きに延伸する、例えば下ダイオード領域730などの下ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1715は、下ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的にIII族窒化物半導体材料を成長させ、例えば活性ダイオード領域760などの活性ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1720は、活性ダイオード領域の上部と側面の周りに形状適応的にIII族窒化物半導体材料を成長させ、例えば上ダイオード領域880などの上ダイオード領域を形成するステップを含む。ステップ1725は、隣接するダイオードからの成長面が結合するまで上ダイオード領域800を成長させ続けるステップを含む。ステップ1730は、上ダイオード領域800の表面を平坦化するステップを含む。ステップ1735は、例えばハンドル基板810などのハンドル基板を上ダイオード領域の表面にボンディングするステップを含む。ステップ1740は、化学または機械プロセスによってシリコン基板を除去するステップを含む。ステップ1745は、例えば上電気的コンタクト820などの上電気的コンタクトを誘電材料の層の露出された表面上に形成するステップを含む。ステップ1750は、例えば下電気的コンタクト830の下電気的コンタクトをハンドル基板の露出された表面上に形成するステップを含む。
【0148】
本発明の実施例は、アスペクト比トラッピングによってシリコン基板上に体積された化合物半導体または他の格子不整合半導体でできたダイオード用の新しく、且つ有用な構造を提供する。半導体ダイオードは、太陽電池、発光ダイオード、共鳴トンネルダイオード、半導体レーザー及びその他のデバイスの基礎的な構成要素である。
【0149】
本発明の一態様は、小さく、高価な基板でなく、高品質、大面積、低コストのシリコンウエハ上にそれらを形成することによって、太陽電池、発光ダイオード及びその他の化合物半導体デバイスのコストを減少することである。
【0150】
本発明のもう1つの態様は、III族窒化物半導体の非極性面を用いることで発光ダイオードの抽出効率と内部量子効率を改善することである。
【0151】
よって、本発明の一実施例は、基板、基板の一部を露出する、少なくとも1のアスペクト比を有する開口を含む誘電材料、開口内と開口上に設置され、基板と格子不整合の半導体材料を含む下ダイオード材料、下ダイオード材料の上領域に隣接した上ダイオード材料と、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間にあり、基板の上表面から離れて延伸した表面を含む活性ダイオード領域を含むダイオードに関する。
【0152】
基板は、シリコン、サファイア及び炭化ケイ素からなるグループから選択されることができる。基板は、単結晶シリコンウエハであることができ、(111)または(100)の結晶方向を有することができる。誘電材料は二酸化シリコン又は窒化シリコンを含んでよい。半導体材料は、III−V族化合物、II−VI族化合物、IV族合金、またはその組み合わせを含むことができる。
【0153】
活性ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料の接合によって形成されたp−n接合を含むことができる。活性ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料と異なる材料を含み、活性ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間に形成されたp−i−n接合の真性領域を形成することができる。活性ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間に形成された複数の量子井戸を含むことができる。
【0154】
開口は、2つの垂直な軸に関して少なくとも1のアスペクト比を有するトレンチまたはホールであることができる。
【0155】
下ダイオード材料は、n型ドーパントを含むことができ、上ダイオード材料は、p型ドーパントを含むことができる。
【0156】
下ダイオード材料の上領域は、開口上にフィンを形成することができる。下ダイオード材料の上領域は、開口上に柱を形成することができる。
【0157】
ダイオードは、上ダイオード領域上に形成されたコンタクトを更に含むことができる。前記コンタクトは、透明導体を含むことができる。ダイオードは基板に隣接して形成された第2コンタクトを更に含むことができる。
【0158】
本発明のもう1つの実施例は、基板、基板の一部を露出する開口を含む誘電材料、開口の少なくとも一部に設置された下領域と開口の上に延伸する上領域を含む下ダイオード材料、上領域の下で終了する複数のミスフィット転位を含む下領域、基板と格子不整合の半導体材料を含む下ダイオード材料、下ダイオード材料の上領域に隣接した上ダイオード材料と、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間にあり、基板の上表面から離れて延伸した表面を含む活性発光ダイオード(active light emitting diode)領域を含むダイオードに関する。
【0159】
活性発光ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料の接合によって形成されたp−n接合を含むことができる。活性発光ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料と異なる材料を含み、活性発光ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間に形成されたp−i−n接合の真性領域を形成することができる。活性発光ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間に形成された複数の量子井戸を含むことができる。
【0160】
基板は、シリコン、サファイア及び炭化ケイ素からなるグループから選択されることができる。基板は、単結晶シリコンウエハであることができる。単結晶シリコンウエハは、(111)または(100)の結晶方向を有することができる。誘電材料は二酸化シリコン又は窒化シリコンを含んでよい。半導体材料は、III−V族化合物、II−VI族化合物、IV族合金、またはその組み合わせを含むことができる。
【0161】
開口は、2つの垂直な軸に関して少なくとも1のアスペクト比を有するトレンチまたはホールであることができる。
【0162】
下ダイオード材料は、n型ドーパントを含み、上ダイオード材料は、p型ドーパントを含むことができる。下ダイオード材料の上領域は、開口上にフィンを形成することができる。下ダイオード材料の上領域は、開口上に柱を形成することができる。
【0163】
ダイオードは、上ダイオード領域上に形成されたコンタクトを更に含むことができる。前記コンタクトは、透明導体を含むことができる。ダイオードは基板に隣接して形成された第2コンタクトを更に含むことができる。
【0164】
本発明のもう1つの実施例は、基板、基板上に約20nm以内の厚さを有する誘電体層、基板の一部を露出する開口を含む誘電体層、開口の少なくとも一部に設置された下領域と開口の上に延伸する上領域を含む下ダイオード材料、基板と格子不整合の半導体材料を含む下ダイオード材料、下ダイオード材料の上領域に隣接した上ダイオード材料と、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間にあり、基板の上表面から離れて延伸した表面を含む活性ダイオード領域を含むダイオードに関する。
【0165】
活性ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料の接合によって形成されたp−n接合を含むことができる。活性ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料と異なる材料を含み、活性ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間に形成されたp−i−n接合の真性領域を形成することができる。活性ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間に形成された複数の量子井戸を含むことができる。
【0166】
基板は、シリコン、サファイア及び炭化ケイ素からなるグループから選択されることができる。基板は、単結晶シリコンウエハであることができる。単結晶シリコンウエハは、(111)または(100)の結晶方向を有することができる。誘電材料は二酸化シリコン又は窒化シリコンを含んでよい。半導体材料は、III−V族化合物、II−VI族化合物、IV族合金、またはその組み合わせを含むことができる。
【0167】
開口は、2つの垂直な軸に関して少なくとも1のアスペクト比を有するトレンチまたはホールであることができる。
【0168】
下ダイオード材料は、n型ドーパントを含むことができ、上ダイオード材料は、p型ドーパントを含むことができる。下ダイオード材料の上領域は、開口上にフィンを形成することができる。下ダイオード材料の上領域は、開口上に柱を形成することができる。
【0169】
ダイオードは、上ダイオード領域上に形成されたコンタクトを更に含むことができる。前記コンタクトは、透明導体を含むことができる。ダイオードは基板に隣接して形成された第2コンタクトを更に含むことができる。
【0170】
本発明のもう1つの実施例は、基板、基板の上に設置され、基板の一部をそれぞれ露出する複数の開口を含む誘電材料、下ダイオード材料を含み、開口に設置された下領域と開口の上に延伸する上領域をそれぞれ含む複数の下ダイオード部分(section)、基板と格子不整合の半導体材料を含む下ダイオード材料、下ダイオード部分(section)の上領域に隣接した、上ダイオード材料を含む連続の上ダイオード部分(section)と、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間にあり、基板の上表面から離れて延伸した表面をそれぞれ含む複数の活性ダイオード領域を含むダイオードに関する。
【0171】
複数の活性ダイオード領域は、連続の上ダイオード材料と複数の下ダイオード材料の接合によって形成されたp−n接合を含むことができる。複数の活性ダイオード領域は、連続の上ダイオード材料と複数の下ダイオード材料と異なる材料を含み、複数の活性ダイオード領域は、連続の上ダイオード材料と複数の下ダイオード材料の間に形成されたp−i−n接合の真性領域を形成することができる。複数の活性ダイオード領域は、連続の上ダイオード材料と複数の下ダイオード材料の間に形成された複数の量子井戸を含むことができる。
【0172】
基板は、シリコン、サファイア及び炭化ケイ素からなるグループから選択されることができる。基板は、単結晶シリコンウエハであることができる。単結晶シリコンウエハは、(111)または(100)の結晶方向を有することができる。誘電材料は二酸化シリコン又は窒化シリコンを含んでよい。半導体材料は、III−V族化合物、II−VI族化合物、IV族合金、またはその組み合わせを含むことができる。
【0173】
開口は、2つの垂直な軸に関して少なくとも1のアスペクト比を有するトレンチまたはホールであることができる。
【0174】
下ダイオード材料は、n型ドーパントを含むことができ、上ダイオード材料は、p型ドーパントを含むことができる。複数の下ダイオード材料の上領域は、開口上にフィンを形成することができる。複数の下ダイオード材料の上領域は、開口上に柱を形成することができる。
【0175】
ダイオードは、連続の上ダイオード領域上に形成されたコンタクトを更に含むことができる。前記コンタクトは、透明導体を含むことができる。ダイオードは基板に隣接して形成された第2コンタクトを更に含むことができる。
【0176】
本発明のもう1つの実施例は、基板、基板と格子不整合であり、基板の上表面の上に延伸し、且つ上表面全体の幅とその幅より大きい高さを上表面の上に有する下ダイオード部分を含む下ダイオード材料、下ダイオード材料に隣接した上ダイオード材料と、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間にあり、基板の上表面から離れて延伸した表面を含む活性ダイオード領域を含むダイオードに関する。
【0177】
活性発光ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料の接合によって形成されたp−n接合を含むことができる。活性発光ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料と異なる材料を含み、活性発光ダイオード領域は、上と下ダイオード材料の間に形成されたp−i−n接合の真性領域を形成することができる。活性発光ダイオード領域は、上ダイオード材料と下ダイオード材料の間に形成された複数の量子井戸を含むことができる。
【0178】
基板は、シリコン、サファイア及び炭化ケイ素からなるグループから選択されることができる。基板は、単結晶シリコンウエハであることができる。単結晶シリコンウエハは、(111)または(100)の結晶方向を有することができる。
【0179】
下ダイオード材料は、n型ドーパントを含むことができ、上ダイオード材料は、p型ドーパントを含むことができる。
【0180】
ダイオードは、上ダイオード領域上に形成されたコンタクトを更に含むことができる。前記コンタクトは、透明導体を含むことができる。ダイオードは基板に隣接して形成された第2コンタクトを更に含むことができる。
【0181】
本発明のもう1つの実施例は、ダイオードの製造方法に関し、前記方法は、誘電材料の層を基板上に堆積するステップ、それぞれ少なくとも1のアスペクト比を有する第1と第2開口を誘電材料にパターンニングし、基板の一部を露出するステップ、第1開口内と第1開口上に基板と格子不整合の化合物半導体材料を成長させて第1下ダイオード領域を形成するステップ、第2開口内と第2開口上に基板と格子不整合の化合物半導体材料を成長させて第2下ダイオード領域を形成するステップ、第1下ダイオード領域に隣接した第1活性ダイオード領域を形成するステップ、第2下ダイオード領域に隣接した第2活性ダイオード領域を形成するステップと、第1活性ダイオード領域と第2活性ダイオード領域に隣接した単一の上ダイオード領域を形成するステップを含む。
【0182】
第1と第2活性ダイオード領域は、複数の量子井戸を含むことができる。
【0183】
基板は、シリコン、サファイア及び炭化ケイ素からなるグループから選択されることができる。基板は、単結晶シリコンウエハであることができる。基板は、(111)または(100)の結晶方向を有することができる。誘電材料は、二酸化ケイ素または窒化ケイ素を含むことができる。
【0184】
第1と第2開口は、トレンチまたはホールであることができる。半導体材料は、III−V族化合物、II−VI族化合物、IV族合金、またはその組み合わせを含むことができる。
【0185】
本発明のもう1つの実施例は、基板、基板の上にあり、開口のアレイを含む誘電材料、開口のアレイ内と開口のアレイ上に形成され、誘電材料から離れて延伸した少なくとも1つの側壁を含み、基板と格子不整合である半導体材料を含む複数の下ダイオード部分、下ダイオード部分に隣接した複数の上ダイオード部分と、上ダイオード部分と下ダイオード部分の間にあり、基板の上表面から離れて延伸した表面をそれぞれ含む複数の活性ダイオード領域を含むダイオードに関する。
【0186】
各開口は、少なくとも0.5、少なくとも1、少なくとも2、または3より大きいアスペクト比を有することができる。各下ダイオード部分は、誘電材料の上に実質的に垂直に上向きに延伸する少なくとも1つの側壁を含むことができる。各下ダイオード部分は、六角形の断面を有することができる。開口は、六角形アレイに配列されることができる。上ダイオード部分は、単一の連続した材料の層から形成されることができる。ダイオードは、発光ダイオードであることができる。
【0187】
本発明のもう1つの実施例は、基板、基板上にある第1誘電体層、第1誘電体層上にある耐熱金属の層、第1誘電体層と耐熱金属の層を穿通し、誘電側壁を有する開口、基板と格子不整合の化合物半導体材料を含み、開口内と開口上に設置された下ダイオード領域、下ダイオード領域に隣接した上ダイオード領域と、上ダイオード領域と下ダイオード領域の上部分の間の活性ダイオード領域を含むダイオードに関する。
【0188】
開口は少なくとも1のアスペクト比を有することができ、トレンチであることができる。ダイオードは上ダイオード領域の少なくとも一部を覆う第2誘電体層を更に含むことができる。ダイオードは、第2誘電体層を穿通して延伸する第2開口と金属プラグを含む第1コンタクトを更に含むことができ、金属プラグは、第2開口を充填し、耐熱金属の層に接触する。ダイオードは基板の底部に位置する第2コンタクトを更に含むことができる。
【0189】
本発明のもう1つの実施例は、ダイオードの製造方法に関し、前記方法は、誘電材料の第1層を基板上に堆積するステップ、誘電材料の第1層上に耐熱金属の層を堆積するステップ、誘電材料の第2層を耐熱金属の層上に堆積するステップ、誘電材料の第1層と耐熱金属の層と誘電材料の第2層とを穿通して延伸した側壁によって定義された第1開口を形成し、基板の表面を露出するステップ、開口の側壁上に誘電材料の層を形成するステップ、開口内と開口上に基板と格子不整合の化合物半導体材料を成長させて下ダイオード領域を形成するステップと、第2誘電層を除去するステップ、下ダイオード領域の一部に隣接した活性ダイオード領域を形成するステップと、活性ダイオード領域に隣接した上ダイオード領域を形成するステップを含む。
【0190】
前記方法は、活性ダイオード領域と耐熱金属を形状適応的に被覆する上ダイオード領域上の誘電材料の第3層を堆積するステップ、誘電材料の第3層と耐熱金属を覆う上ダイオード領域の一部を穿通するビアを形成するステップ、プラグが耐熱金属の層と接触するようにビアを金属プラグで充填するステップと、下電気的コンタクトを形成するステップを更に含むことができる。
【0191】
本発明のもう1つの実施例は、基板、基板上に位置する誘電体層、少なくとも1のアスペクト比を有する開口を含む誘電体層、開口内と開口上に設置され、六角形の結晶格子を有する化合物半導体材料を含む下ダイオード領域、化合物半導体材料の半極性面によって定義された側壁を含む下ダイオード領域、下ダイオード領域に隣接した上ダイオード領域と、上ダイオード領域と下ダイオード領域の間の活性ダイオード領域を含むダイオードに関する。
【0192】
前記基板は、立方格子を有する結晶基板であることができる。非極性面は、a面またはm面であることができる。開口はトレンチまたはホールであることができる。
【0193】
本発明のもう1つの実施例は、基板、開口を含む基板上に位置する誘電体層、開口に設置された基板と格子不整合の半導体材料と、開口上に設置されたピラミッド形p−n接合を含むピラミッド形ダイオードを含む。
【0194】
ピラミッド形ダイオードは、上ダイオード材料、活性ダイオード材料と、下ダイオード材料を更に含むことができる。ピラミッド形ダイオードは、約3ミクロンより大きい高さを有することができるか、または約5ミクロンより大きい高さを有することができる。ピラミッド形ダイオードは、約2ミクロンより少ない厚さを有する上接触層か、または約0.5ミクロンより少ない厚さを有する上接触層を含むことができる。ピラミッド形ダイオードは、下接触層を含むことができる。
【0195】
前記ダイオードは、それぞれの上ダイオード材料が互いに結合した複数のピラミッド形ダイオードを更に含むことができる。前記ダイオードは、透明上接触層を更に含むことができる。前記ダイオードはハンドル基板を更に含むことができる。
【0196】
基板は、シリコン、サファイア及び炭化ケイ素からなるグループから選択されることができる。半導体材料は、III−V族化合物、II−VI族化合物、IV族合金からなるグループから選択されることができる。
【0197】
本発明のもう1つの実施例は、基板を用意するステップ、基板上に少なくとも1のアスペクト比を有する開口を含む誘電体を提供するステップ、開口に基板と格子不整合の化合物半導体材料を形成するステップ、開口上にp−n接合を含むダイオードを形成するステップ、ダイオード上に実質的に平坦な表面を有する誘電材料を形成するステップ、実質的に平坦な表面にハンドルウエハをボンディングするステップと、基板を除去するステップを含むダイオードを形成する方法に関する。
【0198】
前記開口は、トレンチまたはホールであることができる。前記ダイオードは、上ダイオード領域、下ダイオード領域と、活性ダイオード領域を含むことができる。前記ダイオードは、複数の上ダイオード領域、複数の下ダイオード領域と、複数の活性ダイオード領域を含むことができる。複数の上ダイオード領域は、互いに結合されることができる。
【0199】
本発明のもう1つの実施例は、基板、開口のアレイを含む基板上の誘電体層、100nmより少ない幅を有する開口、開口のアレイ内と開口のアレイ上に設置された基板と格子不整合の半導体材料を含み、誘電体層上に少なくとも100nm延伸する実質的に均一な高さを有する複数のナノ構造と、ナノ構造上に形成され、ナノ構造の側壁に用いる活性領域を含む複数のダイオード接合を含むダイオードに関する。
【0200】
前記ナノ構造は、フィンまたは柱の形態であることができる。ナノ構造の幅は、約5nm、約10nm、約20nmと、約50nmからなるグループから選択されることができる。ナノ構造の高さは、約100nm、約200nm、約500nmと、約1000nmからなるグループから選択されることができる。
【0201】
本発明のもう1つの実施例は、実質的に平坦な底面と複数の空洞(cavity)を有する上面を含む第1ダイオード材料、実質的に平坦な上面と第1ダイオード材料の複数の空洞内に延伸する底面を含む第2ダイオード材料と、第1ダイオード材料と第2ダイオード材料の間の活性ダイオード領域を含むダイオードに関する。
【0202】
ダイオードは、第1ダイオード材料の底面または第2ダイオード材料の上面に隣接した実質的に平坦な表面を有する基板を更に含むことができる。
【0203】
活性ダイオード領域は、第1ダイオード材料と第2ダイオード材料の接合によって形成されたp−n接合を含むことができる。活性ダイオード領域は、第1ダイオード材料と第2ダイオード材料と異なる材料を含み、活性ダイオード領域は、第1ダイオード材料と第2ダイオード材料の間に形成されたp−i−n接合の真性領域を形成することができる。活性ダイオード領域は、第1ダイオード材料と第2ダイオード材料の間に形成された複数の量子井戸を含むことができる。
【0204】
第1ダイオード材料は、III−V族材料を含むことができる。第1ダイオード材料は、窒化ガリウムを含むことができる。空洞は、極性窒化ガリウムの表面を含むことができる。
【0205】
空洞は、少なくとも1のアスペクト比を有するトレンチを定義することができるか、またはホールを定義することができる。空洞の表面積は、第1ダイオード材料の底面の表面積より大きくてよい。空洞の表面積は、第1ダイオード材料の底面の表面積の少なくとも150%であることができるか、または第1ダイオード材料の底面の表面積の少なくとも200%であることができる。
【0206】
応用例の実施例は、トレンチの方向から制御する成長に基づいた“フィン”構成された構造に関して述べられた方法、構造、または装置を提供する。本明細書の記載に基づいて当業者には分かるように、トレンチの方向は、例えばホール、凹溝(recess)、四角い形状、環状などの他の形状の開口であることができ、例えば、他の3次元半導体構造または装置となることができる。
【0207】
応用例の実施例は、エピタキシャル成長などによって用いられ、及び/または,形成されることができる方法、構造、または装置を提供する。例えば、模範的な適合するエピタキシャル成長システムは、単一ウエハまたは複数ウエハのバッチリアクター(batch reactor)であることができる。さまざまなCVD技術が用いられることができる。製造への応用例において、量産エピタキシ用(for volume epitaxy)に一般的に用いられる適当なCVDシステムは、例えばドイツのアーヘンを本拠地としているアイクストロン社から入手可能なアイクストロン2600マルチウエハシステム、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアル社から入手可能なEPI CENTURA単一ウエハマルチチャンバシステム(single-wafer multi-chamber systems)、またはオランダのビルトーベンを本拠地としているASMインターナショナルから入手可能なEPSILON単一ウエハエピタキシャルリアクター(single-wafer epitaxial reactors )を含む。
【0208】
本明細書に述べられた“1つの実施例”、“一実施例”、“例”、“もう1つの実施例”、“他の実施例”などは、本発明の少なくとも1つの実施例に、本実施例に関連して述べられた特定の特性、構造、または特徴が含まれることを意味する。本明細書の異なる箇所で述べられた説明が全て同じ実施例に言及しているわけではない。また、特定の特性、構造、または特徴がいずれかの実施例に関連して述べられた時、当業者はこのような特性、構造、または特徴が他の実施例にも関連していることがわかる。また、理解し易いように、ある方法のステップは、分けたステップで詳述されている可能性があるが、これらの分けて詳述されたステップは、必ずしもその実行順序を指示していると解釈すべきではない。即ち、いくつかのステップは他の順序、または同時に行われることができる。また、模範的な図は、本発明の実施例に基づいたさまざまな方法を示している。このような模範的な方法の実施例は、ここに詳述され、使用され、対応する装置の実施例に適用できるが、本発明を制限するものではない。
【0209】
本発明の好適な実施例を例示し説明したが、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいて、これらの実施例に変更を加えることが可能であることは当業者により理解できる。それゆえ、上述した実施例は、ここに述べられた発明を限定するものではなく、全ての点で例示であると考えられる。従って、本発明が請求する保護範囲は、上述の詳細な説明によってではなく、特許請求の範囲によって示され、請求の範囲と等価の範囲及び意味の範囲内における全ての変更は、その中に取り込まれるものとする。本発明に用いられるように、用語“好ましくは”は非排他的であり、“好ましくは、しかし限定するものではない”の意味である。特許請求範囲における用語は、本明細書に記載したように一般の発明の概念と一致した最も広い解釈が採用されるべきである。例えば、“接合”と“接続”(及びその派生)の用語は、直接と間接の接続/接合の両方の意味に用いられる。もう1つの例として“有する(having)”と“含む(including)”、それらの派生、及び類似の転換用語或いは言い回しは“含む(comprising)”と同じであり(即ち全て“オープンエンド(open ended)”用語と見なされる)、“…から構成される(consisting of)” と“本質的に…から構成される(consisting essentially of)”のみ、“クローズ用語(closed term)”と見なされるべきである。
【符号の説明】
【0210】
10 シリコンウエハ
20 誘電材料
30 格子不整合半導体
40 貫通転位
50 トラッピング領域
60 無欠陥領域
101 基板
102 下ダイオード領域
103 活性ダイオード領域
104 上ダイオード領域
105、106 電気的コンタクト
155 シリコン基板
160 誘電材料
165 トレンチ
170 下ダイオード領域
175 トラッピング領域
180 貫通転位
185 活性ダイオード領域
190、195 上ダイオード領域
197 成長面の交差点
200 上電気的コンタクト
203 下電気的コンタクト
210 第1誘電体層
215 第2誘電体層
220 トレンチ
250 ホール
260 下ダイオード領域
265 活性ダイオード領域
270 活性ダイオード領域
275 連続的な上ダイオード領域275
280 上電気的コンタクト
285 下電気的コンタクト
300 ホール
350 誘電体層
355 トレンチ
365 下ダイオード領域
375 貫通転位
380 活性ダイオード領域
390 光吸収領域
395 光吸収領域
400 接合欠陥
410 上電気的コンタクト
415 下電気的コンタクト
430 ハンドル基板
435 上電気的コンタクト
440 下電気的コンタクト
500 基板
510 第1誘電材料
520 耐熱金属
530 第2誘電材料
550 誘電スペーサ
555 トラッピング領域
560 貫通転位
570 下ダイオード領域
580 活性ダイオード領域
590 上ダイオード領域
600 貫通転位
605 ビア
620 適当な材料
630 上電気的コンタクト
640 下電気的コンタクト
700 シリコン基板
710 誘電材料
720 ホール
730 下ダイオード領域
740 貫通転位
750 トラッピング領域
760 活性ダイオード領域
770 上ダイオード領域
780 上電気的コンタクト
790 下電気的コンタクト
800 上ダイオード領域
810 ハンドル基板
820 上電気的コンタクト
830 下電気的コンタクト
900、905、910、915、920、925、930、935、940、950、1000、1005、1010、1015、1020、1025、1030、1035、1040、1100、1105、1110、1115、1120、1125、1130、1135、1140、1200、1205、1210、1215、1220、1225、1230、1235、1240、1300、1305、1310、1315、1320、1325、1330、1335、1340、1400、1405、1410、1415、1420、1425、1430、1435、1440、1445、1450、1500、1505、1510、1515、1520、1525、1530、1535、1540、1545、1550、1555、1560、1565、1570、1575、1580、1600、1605、1610、1615、1620、1625、1630、1700、1705、1710、1715、1720、1725、1730、1735、1740、1745、1750 ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板、
前記基板の一部を露出する、少なくとも1のアスペクト比を有する開口を含む誘電材料、
前記開口内の少なくとも一部に設置された下領域と前記開口上に延伸した上領域を含み、前記基板と格子不整合の半導体材料を含む下ダイオード材料、
前記下ダイオード材料の前記上領域に隣接した上ダイオード材料、及び
前記上ダイオード材料と下ダイオード材料の間にあり、前記基板の上表面から離れて延伸した表面を含む活性ダイオード領域を含むダイオード。
【請求項2】
前記活性ダイオード領域は、前記上ダイオード材料と下ダイオード材料の接合によって形成されたp−n接合を含む請求項1に記載のダイオード。
【請求項3】
前記活性ダイオード領域は、前記上ダイオード材料及び下ダイオード材料と異なる材料を含み、前記活性ダイオード領域は、前記上ダイオード材料と下ダイオード材料の間に形成されたp−i−n接合の真性領域を形成する請求項1に記載のダイオード。
【請求項4】
前記活性ダイオード領域は、前記上ダイオード材料と下ダイオード材料の間に形成された複数の量子井戸を含む請求項1に記載のダイオード。
【請求項5】
前記基板は、シリコン、サファイア及び炭化ケイ素からなるグループから選択される請求項1に記載のダイオード。
【請求項6】
前記基板は、単結晶シリコンウエハである請求項1に記載のダイオード。
【請求項7】
前記開口はトレンチであり、前記下ダイオード材料の上領域は、前記トレンチ上にフィンを形成する請求項1に記載のダイオード。
【請求項8】
前記開口は、2つの垂直な軸に関してアスペクト比を有するホールであり、前記下ダイオード材料の上領域は、前記開口上に柱を形成する請求項1に記載のダイオード。
【請求項9】
前記半導体材料は、本質的にIII−V族化合物、II−VI族化合物及びIV族合金からなるグループから選択される材料を含む請求項1に記載のダイオード。
【請求項10】
前記下ダイオード材料は、n型ドーパントを含み、前記上ダイオード材料は、p型ドーパントを含む請求項1に記載のダイオード。
【請求項11】
基板、
前記基板と格子不整合であり、前記基板の上表面の上に延伸し、且つ前記上表面を横切る幅と前記上表面の上の前記幅より大きい高さとを有する下ダイオード部分を含む、下ダイオード材料、
前記下ダイオード材料に隣接した上ダイオード材料、及び
前記上ダイオード材料と下ダイオード材料の間にあり、前記上表面から離れて延伸した表面を含む活性ダイオード領域を含むダイオード。
【請求項12】
前記活性発光ダイオード領域は、前記上ダイオード材料と下ダイオード材料の接合によって形成されたp−n接合を含む請求項11に記載のダイオード。
【請求項13】
前記活性発光ダイオード領域は、前記上ダイオード材料及び下ダイオード材料と異なる材料を含み、前記活性発光ダイオード領域は、前記上ダイオード材料と下ダイオード材料の間に形成されたp−i−n接合の真性領域を形成する請求項11に記載のダイオード。
【請求項14】
前記活性ダイオード領域は、前記上ダイオード材料と下ダイオード材料の間に形成された複数の量子井戸を含む請求項11に記載のダイオード。
【請求項15】
前記下ダイオード材料は、n型ドーパントを含み、前記上ダイオード材料は、p型ドーパントを含む請求項11に記載のダイオード。
【請求項16】
ダイオードを製造する方法であって、
基板上に、誘電材料の層を堆積するステップ、
誘電材料に少なくとも1のアスペクト比を有する開口をパターンニングし、前記基板の一部を露出するステップ、
前記開口内と開口上に前記基板と格子不整合の半導体材料を成長させて下ダイオード領域を形成するステップ、
前記下ダイオード領域に隣接した活性ダイオード領域を形成するステップ、及び
前記活性ダイオード領域に隣接した上ダイオード領域を形成するステップを含む方法。
【請求項17】
前記活性ダイオード領域は、複数の量子井戸を含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記基板は、シリコン、サファイア及び炭化ケイ素からなるグループから選択される請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記開口は、トレンチ及び/またはホールである請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記化合物半導体材料は、本質的にIII−V族化合物、II−VI族化合物及びIV族合金からなるグループから選択される材料を含む請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【公開番号】特開2011−142293(P2011−142293A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−156297(P2010−156297)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【出願人】(500262038)台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司 (198)
【氏名又は名称原語表記】Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd.
【住所又は居所原語表記】8,Li−Hsin Rd.6,Hsinchu Science Park,Hsinchu,Taiwan 300−77,R.O.C.
【Fターム(参考)】