説明

チェーンケース

【課題】オイルフィルタが取り付けられるチェーンケースにおいて、オイルフィルタ取付部等の加工コストの低減化を図る。
【解決手段】タイミングチェーンを覆うケース本体11に、そのケース本体11から当該チェーンケース1の合わせ面10(エンジンブロック100aとの合わせ面)と平行な方向に沿って外側に突出するオイルフィルタ取付部12を設ける。そして、そのオイルフィルタ取付部12のエンジンブロック側にオイルフィルタ取付面13を形成するとともに、そのオイルフィルタ取付面13を合わせ面10と平行な面とする。こうした構造とすることにより、オイルフィルタ取付部12の油路の一部を、スライド型などを用いることなく成形することができ、また、ボルト穴加工等の機械加工軸を統一することができるので、加工コストの低減化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンのクランクシャフトの回転をカムシャフトに伝達するタイミングチェーンを覆うチェーンケースに関する。
【背景技術】
【0002】
車両等に搭載されるエンジン(内燃機関)においては、クランクシャフトの回転をタイミングチェーンにて吸気カムシャフト及び排気カムシャフトに伝達して、エンジンの動弁系を駆動するタイミングチェーン機構を備えている。このようなタイミングチェーンを覆うチェーンケースがエンジン(エンジンブロック)の一端側に取り付けられている。
【0003】
また、車両等に搭載されるエンジンにおいては、エンジン各部(クランクシャフト、シリンダボア、ピストンピン、クランクピン、コネクティングロッド、及び、動弁系など)にエンジンオイルを供給して潤滑・冷却を行っている。また、エンジンオイルは、潤滑・冷却の他に、エンジン内に混入した異物、エンジン各部の摺動による摩耗粉、燃焼によるカーボン等を除去する役割を有する。エンジンオイルに混入した異物などは、オイルフィルタにて濾過することにより取り除かれる。
【0004】
こうしたオイルフィルタは、オイルパンやチェーンケースなどに取り付けられている。チェーンケースにオイルフィルタを取り付ける場合、周辺部品との干渉やサービス性などを考慮して、チェーンケースに設けた傾斜面にオイルフィルタを取り付ける場合がある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−151028号公報
【特許文献2】特開2009−138621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、チェーンケースへのオイルフィルタの取付面を傾斜面とした場合、オイルフィルタを取り付ける箇所に形成する油路の一部が、オイルフィルタ取付面に対して傾斜する構造となってしまい、油路の形成にスライド型などを用いた成形処理が必要となるため成形コストが高くなる。また、オイルフィルタ取付面が傾斜面であると、チェーンケースにオイルフィルタを取り付けるための取付穴(例えばユニオンボルト締結穴)と、チェーンケースのエンジンブロックへの取付穴との機械加工軸が異なる場合があって、その機械加工のコストも高くなる。
【0007】
本発明はそのような実情を考慮してなされたもので、オイルフィルタが取り付けられるチェーンケースにおいて、オイルフィルタ取付部等の加工コストの低減化を図ることが可能な構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、エンジンブロック(エンジン本体)の一端側に取り付けられ、クランクシャフトの回転をカムシャフトに伝達するタイミングチェーンを覆うチェーンケースであって、オイルフィルタが取り付けられるチェーンケースを前提としている。そして、このようなチェーンケースにおいて、オイルフィルタを取り付けるオイルフィルタ取付面が、前記エンジンブロック側に向く面であり、かつ、当該チェーンケースのエンジンブロックとの合わせ面と平行な面であることを特徴としている。
【0009】
本発明の具体的な構成として、タイミングチェーンを覆うケース本体に、このケース本体から当該チェーンケースの合わせ面(エンジンブロックとの合わせ面)と平行な方向に突出するオイルフィルタ取付部が設けられているとともに、そのオイルフィルタ取付部のエンジンブロック側に、上記合わせ面と平行なオイルフィルタ取付面が形成されているという構成を挙げることができる。
【0010】
本発明によれば、チェーンケースに設けるオイルフィルタ取付面を、チェーンケースの合わせ面(エンジンブロックとの合わせ面)に平行な面としているので、オイルフィルタ取付部の油路の一部を、スライド型などを用いることなく成形することができる。また、取付穴加工等の機械加工軸を統一することができるので、加工コストの低減化を図ることができる。
【0011】
しかも、本発明では、チェーンケースに取り付けたオイルフィルタがエンジンブロック側に配置されるとともに、オイルフィルタの中心軸がエンジンのクランクシャフトと平行な状態になるので、エンジンブロック及びチェーンケースからのオイルフィルタの出っ張り(突出量)を少なく抑えることができる。
【0012】
また、チェーンケースに取り付けたオイルフィルタの中心軸がエンジンのクランクシャフトと平行になることにより、例えばフロントエンジン・フロントドライブ型車両(エンジン横置き型車両)において、オイルフィルタを車両の左右方向に水平に取り付けることができる。これによってオイルフィルタを、周辺部品(例えば、クランクケース、オイルパン、ドライブシャフト、サスペンションメンバ、ラグナバーなど)の隙間に搭載することが可能になるので、車両へのオイルフィルタの搭載性が向上する。しかも、オイルパンの取り付け姿勢が水平となることにより、路面からの距離を確保しながらサービス時の作業スペースを確保することができる。
【0013】
以上のように、本発明のチェーンケースでは、オイルフィルタの車両搭載性・サービス性の向上を達成しながら、加工コストの低減化を図ることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のチェーンケースによれば、オイルフィルタ取付面が、エンジンブロックとの合わせ面と平行な面であるので、加工コストの低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明のチェーンケースを適用するエンジンに装備されるタイミングチェーン機構の一例を示す正面図である。
【図2】本発明のチェーンケースの一例を模式的に示す正面図である。
【図3】図2のチェーンケースの平面図である。
【図4】図2のX−X断面図である。
【図5】図4の要部拡大図である。
【図6】図5のY矢視図である。
【図7】オイルフィルタの一例を示す縦断面図である。
【図8】図7のオイルフィルタの斜視図である。
【図9】チェーンケースにオイルフィルタを取り付けた状態を示す断面図である。
【図10】チェーンケース及びオイルフィルタを取り付けたエンジンを車両に搭載した状態を模式的に示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
−タイミングチェーン機構−
まず、本発明のチェーンケースを適用するエンジンに装備されるタイミングチェーン機構の一例を図1に示す。
【0018】
この例のタイミングチェーン機構200は、エンジン(ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等)100のクランクシャフト101の一端に回転一体に取り付けられたクランクスプロケット201、吸気カムシャフト102の一端に回転一体に取り付けられた吸気カムスプロケット202、排気カムシャフト103の一端に回転一体に取り付けられた排気カムスプロケット203、及び、これらクランクスプロケット201及び各カムスプロケット202,203に巻き掛けられ、クランクスプロケット201の駆動回転により各カムスプロケット202,203を従動回転させるタイミングチェーン204などを備えている。
【0019】
なお、この例において、吸気カムシャフト102には、吸気バルブの作動タイミング(開閉タイミング)を調整するVVT(Variable Valve Timing)機構120が設けられており、そのVVT機構120の外周部に吸気カムスプロケット202が一体的に設けられている。また、排気カムシャフト103にも、排気バルブの作動タイミング(開閉タイミング)を調整するVVT機構130が設けられており、そのVVT機構130の外周部に排気カムスプロケット203が一体的に設けられている。
【0020】
また、この例のタイミングチェーン機構200には、チェーンテンショナ装置205及びチェーンダンパ206が設けられている。チェーンテンショナ装置205はタイミングチェーン204の弛み側(図1の左側)に配置されており、チェーンダンパ206はタイミングチェーン204の張り側(図1の右側)に配置されている。
【0021】
チェーンテンショナ装置205は、タイミングチェーン204の回転方向の下流側(弛み側)の走行を外側から案内する可動ガイド251、及び、チェーンテンショナ(例えば油圧アクチュエータ)252を備えている。チェーンテンショナ252は、可動ガイド251の上部外側に配置されており、可動ガイド251をタイミングチェーン204に向けて押圧することによって、タイミングチェーン204に所定の張力を付与する。
【0022】
チェーンダンパ206は、タイミングチェーン204の回転方向の上流側(張り側)の走行を外側から案内する部材であって、タイミングチェーン204に沿う形状に形成されている。
【0023】
そして、以上のタイミングチェーン機構200のタイミングチェーン204は、エンジンブロック(エンジン本体)100aに取り付けられたチェーンケース1(図2及び図3参照)によって覆われている。チェーンケース1は、タイミングチェーン204を保護するとともに、タイミングチェーン204の動力伝達を円滑にする潤滑油(エンジンオイル)が外部に飛散することを防止するために設けられている。
【0024】
チェーンケース1、及び、このチェーンケース1に取り付けられるオイルフィルタ2の構造について以下に説明する。
【0025】
−オイルフィルタ−
先に、オイルフィルタ2について図7及び図8を参照して説明する。
【0026】
この例に使用されるオイルフィルタ2は、エンジンオイル中に混入している異物を濾過することにより除去するものである。
【0027】
この例のオイルフィルタ2は、フィルタケース21、蓋体22、円筒形状のフィルタエレメント23、及び、メッシュスリーブ24などを備えており、そのフィルタケース21内の外周部にフィルタエレメント23が収容され、フィルタケース21内の中央部にメッシュスリーブ24が収容されている。
【0028】
フィルタケース21は一端部が開口された有底円筒形状の部材であって、その開口部に平面形状が円形の蓋体22が取り付けられている。蓋体22には、フィルタケース21の内部側に突出する部材で、雌ねじ穴221aを有する円筒ボス部221が一体形成されている。この円筒ボス部221の雌ねじ穴221aの中心は円筒形状のフィルタケース21の中心軸と一致している。雌ねじ穴221aは、後述するユニオンボルト3にねじ込むことができる(図9参照)。また、円筒ボス部221の底部壁体には円形のオイル流出穴(貫通穴)221bが設けられている。
【0029】
蓋体22の外側の面(合わせ面22a)には、円環状のオイル溝222が雌ねじ穴221aを囲うように形成されている。オイル溝222の底部壁体には複数のオイル流入穴(貫通穴)222a・・222aが設けられている。これら複数のオイル流入穴222a・・222aは、雌ねじ穴221aの中心軸を中心に回転対称に配置されている。なお、蓋体22の合わせ面22aにはシール材(例えばOリング)25が装着されている。
【0030】
以上の構造のオイルフィルタ2においては、後述するように、オイルポンプ(図示せず)によってエンジン100のオイルパンから汲み上げたエンジンオイルが円環状のオイル溝222に流入し、このオイル溝222の底部のオイル流入穴222a・・222aを通じてフィルタケース21の内部に流入する。フィルタケース21の内部に流入したエンジンオイルは、フィルタエレメント23及びメッシュスリーブ24を通過し、その通過の際にエンジンオイル中の異物などが除去される。そして、メッシュスリーブ24を通過したエンジンオイルが円筒ボス部221の底部のオイル流出穴221bを通じて外部に流出するようになっている。
【0031】
−チェーンケース−
次に、チェーンケース1の構造について図2〜図6を参照して説明する。
【0032】
チェーンケース1は、アルミニウム合金等の鋳造品であって、上記タイミングチェーン機構200のタイミングチェーン204を覆うケース本体11を備えており、上述の如くエンジンブロック100aの一端側(気筒配列方向における一端側)に取り付けられる。チェーンケース1の下側中央部には、エンジン100のクランクシャフト貫通用の貫通穴1aが設けられている。
【0033】
チェーンケース1には、クランクシャフト101の回転力によって駆動されるオイルポンプ(図示せず)が設けられている。また、チェーンケース1には、上記オイルポンプが吐出したエンジンオイルをオイルフィルタ2に導くための第1油路11a(図4、図5参照)と、オイルフィルタ2を通過したエンジンオイルをオイル供給口(図示せず)に導くための第2油路11b(図4、図5参照)とが設けられている。
【0034】
なお、チェーンケース1の上記オイル供給口は、オイル潤滑系のメインギャラリ(メインオイルホール)に接続される。そして、上記オイルポンプから吐出したエンジンオイルが、図9に示すように、[第1油路11a→オイルフィルタ2→第2油路11b→上記オイル供給口]の順で流れてメインギャラリに供給され、このメインギャラリからエンジン各部(例えば、クランクシャフト、シリンダボア、ピストンピン、クランクピン、コネクティングロッド、及び、動弁系など)に供給される。そのエンジン各部の潤滑・冷却等を行った後のエンジンオイルはエンジン100の下部に配置のオイルパン内に落下(滴下)して貯留される。
【0035】
次に、この例のチェーンケース1の特徴部分について説明する。
【0036】
まず、この例のチェーンケース1のケース本体11には、オイルフィルタ2を取り付けるオイルフィルタ取付部12が一体形成されている。オイルフィルタ取付部12は、ケース本体11から当該チェーンケース1の合わせ面(エンジンブロック100aとの合わせ面)10と平行な方向に沿って外側に突出しており、このオイルフィルタ取付部12の上記エンジンブロック100a側にオイルフィルタ取付面13が形成されている。オイルフィルタ取付面13は、チェーンケース1の合わせ面10と平行な平面である。なお、オイルフィルタ取付部12は、チェーンケース1の下方部でオイルパンに近い位置に配置されている。
【0037】
オイルフィルタ取付部12には、図4〜図6に示すように、断面円形のオイル流入穴14(ユニオンボルト締結穴兼用)が設けられている。このオイル流入穴14はオイルフィルタ取付面13の中央部に位置しており、上記第2油路11bに連通している。オイル流入穴14の内周面には雌ねじ14aが加工されている。この雌ねじ14aには、図9に示すユニオンボルト3をねじ込むことができる。ユニオンボルト3には、その中心軸に沿って延びる貫通穴3aが設けられている。また、オイル流入穴14の周囲には円環状のオイル溝15が形成されている。このオイル溝15は上記第1油路11aに連通している。
【0038】
以上のオイルフィルタ取付部12へのオイルフィルタ2の取り付け方を図9を参照して説明する。まず、(1)オイルフィルタ取付部12の雌ねじ14aにユニオンボルト3をねじ込む。次に、(2)オイルフィルタ2の雌ねじ穴221aを、上記オイルフィルタ取付部12にねじ込んだユニオンボルト3に合わせた状態で、フィルタケース21の全体を回転させて雌ねじ穴221aをユニオンボルト3に、オイルフィルタ2の合わせ面22aがオイルフィルタ取付面13に当接するまでねじ込む、という手順でオイルフィルタ2をチェーンケース1に取り付けることができる。
【0039】
このようにして、チェーンケース1にオイルフィルタ2を取り付けた状態では、図9に示すように、チェーンケース1の第1油路11aが、オイルフィルタ取付部12のオイル溝15、オイルフィルタ2のオイル溝222及びオイル流入穴222aを通じてフィルタケース21内の外周部に連通するとともに、フィルタケース21内の中央部が、円筒ボス部221のオイル流出穴221b、ユニオンボルト3の貫通穴3a、及び、オイルフィルタ取付部12のオイル流入穴14を通じて第2油路11bに連通する。
【0040】
そして、オイルフィルタ2を取り付けた状態で、上記オイルポンプを駆動すると、そのオイルポンプから吐出したエンジンオイルが、[第1油路11a→オイルフィルタ取付部12のオイル溝15→オイルフィルタ2のオイル溝222→オイルフィルタ2のオイル流入穴222a]の順で流れてフィルタケース21の内部に流入する。フィルタケース21の内部に流入したエンジンオイルは、フィルタエレメント23及びメッシュスリーブ24を通過した後、[円筒ボス部221のオイル流出穴221b→ユニオンボルト3の貫通穴3a→オイルフィルタ取付部12のオイル流入穴14]の順で流れて第2油路11bに流入し、上記したオイル供給口からメインギャラリに送られる。
【0041】
以上説明したように、この例のチェーンケース1によれば、オイルフィルタ取付面13を、チェーンケース1の合わせ面10(エンジンブロック100aとの合わせ面)に平行な面としているので、オイルフィルタ取付部12の油路の一部(例えば円環状のオイル溝15等)を、スライド型などを用いることなく成形することが可能になる。また、ボルト穴加工等の機械加工軸を統一することができるので、加工コストの低減化を図ることができる。
【0042】
さらに、この例のチェーンケース1では、オイルフィルタ取付面13が、エンジンブロック100a側に向く面であり、かつ、エンジンブロック100aとの合わせ面10と平行な面であるので、チェーンケース1に取り付けたオイルフィルタ2がエンジンブロック100a側に配置されるとともに、オイルフィルタ2の中心軸がエンジン100のクランクシャフト101と平行な状態になる。つまり、オイルフィルタ2を、エンジンブロック100a(クランクケースやオイルパン)と平行(並列)に配置することが可能になるので、エンジンブロック100a及びチェーンケース1からのオイルフィルタ2の出っ張り(突出量)を少なく抑えることができる。
【0043】
また、チェーンケース1に取り付けたオイルフィルタ2の中心軸がエンジン100のクランクシャフト101と平行になることにより、フロントエンジン・フロントドライブ型車両(エンジン横置き型車両)において、オイルフィルタ2を、車両の左右方向に水平に取り付けることができる。これにより、例えば図10に示すように、エンジンブロック100a、ドライブシャフト301、サスペンションメンバ304、及び、フロントクロスメンバ302とスペンションメンバ304とを連結するラグナバー(フロントサイドメンバ)303などの隙間にオイルフィルタ2を搭載することが可能になるので、車両へのオイルフィルタの搭載性が向上する。しかも、オイルフィルタ2の取り付け姿勢が水平となることにより、路面からの距離を確保しながらサービス時の作業スペースを確保することができる。
【0044】
このように、この例のチェーンケース1によれば、オイルフィルタ2の車両搭載性・サービス性の向上を達成しながら、加工コストの低減化を図ることができる。
【0045】
−他の実施形態−
本発明は、フロントエンジン・フロントドライブ型車両(FF車)に搭載されるエンジンに取り付けられるチェーンケースのほか、フロントエンジン・リアドライブ型車両(FR車)、4輪駆動車に搭載されるエンジンに取り付けられるチェーンケースにも適用できる。
【0046】
また。本発明は、直列型エンジンに取り付けられるチェーンケースのほか、V型エンジンに取り付けられるチェーンケースにも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、エンジンのクランクシャフトの回転をカムシャフトに伝達するタイミングチェーンを覆うチェーンケースに利用可能であり、さらに詳しくは、オイルフィルタが取り付けられるチェーンケースに利用することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 チェーンケース
10 合わせ面
11 ケース本体
12 オイルフィルタ取付部
11a 第1油路
11b 第2油路
13 オイルフィルタ取付面
14 オイル流入穴
15 オイル溝
2 オイルフィルタ
3 ユニオンボルト
100 エンジン
100a エンジンブロック
101 クランクシャフト
102 吸気カムシャフト
103 排気カムシャフト
204 タイミングチェーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンブロックの一端側に取り付けられ、クランクシャフトの回転をカムシャフトに伝達するタイミングチェーンを覆うチェーンケースであって、オイルフィルタが取り付けられるチェーンケースにおいて、
オイルフィルタを取り付けるオイルフィルタ取付面が、前記エンジンブロック側に向く面であり、かつ、当該チェーンケースのエンジンブロックとの合わせ面と平行な面であることを特徴とするチェーンケース。
【請求項2】
請求項1記載のチェーンケースにおいて、
タイミングチェーンを覆うケース本体に、このケース本体から前記合わせ面と平行な方向に突出するオイルフィルタ取付部が設けられているとともに、前記オイルフィルタ取付部のエンジンブロック側に、前記合わせ面と平行なオイルフィルタ取付面が形成されていることを特徴とするチェーンケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−21416(P2012−21416A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−158089(P2010−158089)
【出願日】平成22年7月12日(2010.7.12)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】