説明

チタン合金熱機械的部品の鍛造方法

本発明は、熱機械的部品を鍛造する方法であって、βトランザス温度Tを有するチタン合金で製造されるビレットを提供するステップと、ブランクが完成される鍛造操作を実行する前に、βトランザス温度Tより低い温度Tで前記ビレットのブランクを鍛造する少なくとも1つのステップを実行するステップと、ブランクが完成される鍛造操作を実行する前に、βトランザス温度Tより高い温度Tで前記ブランクを最終鍛造するステップを実行するステップとを含む。ブランク鍛造ステップの前記鍛造操作は、前記ビレットのいずれの点においても最小変化率より大きい変形を達成することを特徴とする。本発明は、タービンエンジンの回転部品に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、β型またはα−β型チタン合金製の熱機械的部品を鍛造する方法に関する。
【0002】
本発明はさらに、鍛造方法を含む熱機械的部品の製造方法に関する。
【0003】
本発明はさらに、鍛造方法または製造によって得られた熱機械的部品で、粒子サイズが約50マイクロメートル(μm)から100μmである微細で均一なミクロ組織を示すβ鍛造α−β型合金鍛造品である熱機械的部品に関する。
【0004】
本発明はさらに、このような熱機械的部品を含むターボ機械に関する。
【0005】
具体的には、本発明は、ディスク、トラニオン、インペラなどのターボ機械の回転部品、特に、高圧圧縮機のディスク、特に、一体型のブレード付きロータ(IBR)に適用されるが、これらに限定されない。このような回転部品は、一般的に、厚さが10ミリメートル(mm)、さらには20mm、30mmより厚い。
【0006】
本発明は、全てのタイプの温度安定化されたチタン合金、つまり、βクラスおよびα−βクラス(これらの用語は完成部品の組織を指す)のチタン合金に関する。
【0007】
本発明は、より詳細には、「β鍛造α−β型」合金として知られるチタン合金に関する。「α−β型」は、部品のミクロ組織、すなわち、チタンのα相とβ相との共存状態に相当し、部品は鍛造によって成形される。鍛造方法は、特に、スタンピングによってチタン合金をβドメインに変形する最終ステップを含む。
【背景技術】
【0008】
チタン合金のβドメインは、βトランザス温度Tβより高い温度に相当し、βトランザス温度Tβより低い温度はα−βドメインに相当することに留意されたい。
【0009】
現在のところ、高圧圧縮機ディスク、例えば、IBRを製造するのに、本出願者によって使用される技術において、鍛造方法は以下の図1に相当する。
【0010】
最初に、鋳造によって得られたチタン合金インゴットは、任意の所望の形状(通常は、円筒形状)のビレットに変形される。
【0011】
このようなビレットは半完成品を構成するが、ビレットはマスター合金を1回または複数回溶解させ、その後、精密な熱機械サイクル(本発明の鍛造方法に対応しない)で鍛造されるインゴット自体を鋳造することによって得られる。この作業は、インゴットの断面を低減するために、さらに治金学的特性および寸法特性が調整されたビレットを得るために行われる。
【0012】
例として、溶解操作は、真空アーク溶解(VAR)、電子ビーム低温炉精製(EBCHR)、またはプラズマアーク溶解(PAM)のうちの1つ技術を使用して行われる。
【0013】
その後、ビレットは、時間に応じてビレットが受ける温度のプロットで図1に示された鍛造方法を受ける。
【0014】
原則として、必ずしもとは限らないが、1回または複数回の中間鍛造操作、または「ブランク鍛造」からなる第1の鍛造ステップが最初に行われる。
【0015】
このようなブランク鍛造のときに、ビレットは、まず、時間tとtとの間、大気温度Tから温度T(βトランザス温度Tβより低い)まで加熱される(a)。通常は、この温度Tは、ほぼβトランザス温度マイナス60℃(Tβ−60℃)であり、ビレットの体積に依存するこの温度上昇には、例えば、200mmの直径のビレットの場合に約2時間(h)を要する。
【0016】
その後、ビレットは、約1hまたは1h以上に相当する時間tとtとの間、ビレットを構成する材料全体が確実にTに達するように温度Tで維持され(b)、その後、数10秒に相当する時間tとtとの間、本来の鍛造操作、すなわち、プレス(スタンピング)、ハンマー、圧延機などを使用して行われ、ビレットに加えられる熱間塑性変形に移行し(c)、ブランクを形成する。この鍛造操作のときに、ブランクは大気内にあるので、当然、部品の表面は数10℃冷却されるが、部品の体積および鍛造条件、特に、変形速度に応じて、部品のコアは若干冷却される、場合によっては、数℃熱くなる。
【0017】
最後に、鍛造ブランクを仕上げるために、ブランクは、約数10分に相当する時間tとtとの間、大気温度Tまで冷却される(d)。
【0018】
時間tからは、ブランクは第2の鍛造ステップもしくは最終鍛造が始まる時間tまで大気温度Tで放置されるか、または上述した第1のブランク鍛造(a、b、c、d)と同様の第2もしくは追加の他のブランク鍛造操作(第2のブランク鍛造のa’、b’、c’、d’)が実施される。したがって、第2または最終の鍛造ステップを実施する前に第2または追加の他のブランク鍛造操作が実施される場合、本来の鍛造操作は、常に、βトランザス温度Tβより低い温度T、特に、第1のブランク鍛造で使用されたのと同じ温度Tで実施される。
【0019】
このような条件下で、代替形態は、第1のブランク鍛造操作の時間tとtとの間にブランクを再加熱する(e)ことで、できるだけ早く第2の鍛造操作を開始する、すなわち、ブランクが完全に大気温度Tまで冷却される(第1のブランク鍛造のd)のを待たずに開始することからなる。このような条件下で、第2のブランク鍛造操作は、温度Tまでのブランクの温度上昇を繰り返し(e)、その後、本来の鍛造操作(c’)の前に温度を維持する(b’)ことによって継続される。この代替形態は、完全な冷却およびその後の温度上昇の間に(d、a’)ビレットのミクロ組織が変化してしまうリスクなしに、鍛造方法にかかる時間を削減することができる。
【0020】
時間Tで始まる第2または最終鍛造ステップでは、実施されるステップは、本来のブランク鍛造操作の前のブランクの上昇された温度の値を除いては、ブランク鍛造操作のステップと同じである。この場合の温度は、βトランザス温度Tβより高い温度Tであるためである。従来、この温度Tは、約βトランザス温度プラス25℃(Tβ+25℃)である。
【0021】
より正確には、最終鍛造は、時間tとtn+1との間、大気温度Tから温度Tまでブランクを加熱し(A)、次に、時間tn+1とtn+2との間、ブランクを温度Tに維持し(B)、その後、そのブランクで、時間tn+2とtn+3との間、本来の鍛造操作を実施する(C)ことを含む。このブランクを鍛造する(C)操作は、βドメインの温度T(Tβより高い温度)で実施される。この鍛造操作の間のブランクの段階的冷却により、Tβより低い温度を有する鍛造操作を受け、さらにα/βドメインに相当する温度で鍛造されるブランクの一部が形成される場合がある。最後に、このようにして得られた鍛造物は冷却され(D)、この鍛造ブランクまたは鍛造物は、時間tn+3とtn+4との間、大気温度Tまで冷却される。
【0022】
ブランク鍛造ステップおよび最終鍛造ステップの他の鍛造パラメータ、特に、鍛造の速度、加熱炉と鍛造設備との間の搬送時間、鍛造設備と鍛造後に部品を冷却するシステムとの間の搬送時間は、鍛造物の形状および体積に応じて、さらに、利用可能な工業設備に応じて定義される。
【0023】
ブランク鍛造ステップおよび最終鍛造ステップにおけるブランク鍛造操作の数および各々の本来の鍛造操作(c、c’、・・・、C)の特性、特に、選択される鍛造設備(油圧プレス、機械的ねじプレス、ハンマー、圧延機)、鍛造工具に対するビレット/ブランクの位置、加えられる応力レベルおよびその時間、さらに反復数は全て、鍛造方法の最後に必要な幾何学的特性を示す鍛造物を形成するためにビレットひいてはブランクが漸進的に変形されるような所定の手順の適用範囲で、各々のタイプの部品に対して、その形状および体積に応じて定義される。
【0024】
ブランク鍛造ステップおよび最終鍛造ステップにおける各々の本来の鍛造操作(c、c’、・・・、C)のときに、部品は巨視的および微視的両方の変形を受ける。
【0025】
最終鍛造操作の最後に、これ以上次の鍛造操作および/または塑性変形操作を受けないという意味で完成品と呼ばれる製品を形成する鍛造物が得られる。この製品は、次に、機械加工され、さらなる処理、特に、ターボ機械を形成するエンジン内での使用条件に応じた表面調整を受ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
鍛造物を製造する先行技術の方法は、大抵は満足できるものである。しかし、特定の条件下では、期待される機械的特性を保証するための全ての基準に正確に適合するとは言えない鍛造物を形成するリスクがある。
【0027】
開発時に全ての予防策が講じられても、上述の鍛造による製造方法を受けたチタン合金のビレットが最初に均一でないが不均質であるミクロ組織を有するということが起こる場合がある。特に、おそらく数ミリメートルまたは数センチメートルのサイズの1つまたは複数の大きなチタン粒子、特に、β相チタンの粒子を含むミクロ組織を有する可能性がある。小さな粒子に再結晶されなかったこれらの大きな粒子は、サイズが大きいために精練されない孤立したアイランドを形成する、すなわち、上述の鍛造方法によって小さいサイズの再結晶粒子に変形されない。
【0028】
この状況は、特に、対象部品が大きなサイズ、特に、かなりの高さ(約100mmから200mm、または250mm)を有し、開始ビレット(またはスラグ)自体が大きな寸法、例えば、約250mmの直径を有することによって生じる。
【0029】
本発明の目的は、先行技術の欠点を克服することができる、特に、ブランク内の不均一なミクロ組織をなくして、特に、開始ビレット内の大きな粒子をなくして、均一なミクロ組織を有する鍛造物を提供する鍛造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0030】
この目的を達成するために、本発明は、β型またはα−β型チタン合金製の熱機械的部品を鍛造する方法であって:
βトランザス温度Tβを有するチタン合金製のビレットを提供するステップと、
前記ビレットに少なくとも1つのブランク鍛造ステップを実施するステップであって、前記ビレットがβトランザス温度Tβより低い温度Tまで加熱され、その後、本来の鍛造操作を実施し、このときに、前記ビレットは塑性変形を受けて、それによりブランクが得られ、その後ブランクが冷却されるステップと、
前記ブランクに最終鍛造ステップを実施するステップであって、前記ブランクがβトランザス温度Tβより高い温度Tまで加熱され、その後、本来の鍛造操作を実施し、このときに、前記ブランクは塑性変形を受けて、それにより鍛造物が得られ、その後鍛造物が冷却されるステップとを含む方法に関する。
【0031】
本発明によれば、方法は、ブランク鍛造ステップの前記鍛造操作が、前記ビレットの全ての点において最小変形率より大きい局所変形を達成することを特徴とする。
【0032】
用語「変形率」は、本明細書では、部品の一点における累積塑性変形を意味するものであり、対象のブランク鍛造操作を受けた部品に着眼した「等価変形」としても知られている。
【0033】
したがって、本発明の案は、ブランク鍛造ステップのとき(またはブランク鍛造ステップが複数ある場合、少なくとも1つのブランク鍛造ステップのとき)に鍛造操作を実施して、ビレットの全ての点において最小限の局所変形が達成される、すなわち、ビレットが全体的な変形を受けるだけでなく、とりわけ全ての点において最小限の局所変形を受けるようにするということである。
【0034】
したがって、本発明の解決策は、少なくとも1つのブランク鍛造ステップにおける本来の鍛造操作(cおよび/またはc’)のときに、すなわち、βトランザス温度Tβより下のα/βドメインで実施される鍛造操作(複数可)のために鍛造方法の際のビレットに課せられる変形条件を変更するということになる。
【0035】
最初に、本発明の解決策が適用されるのがブランク鍛造ステップのときであって、最終鍛造ステップのときでないこと、次に、本発明の解決策により、確実に最小限の変形が局所的に生じるが、確実に部品全体が最小限に変形するのではないということに留意されたい。
【0036】
序論で示した種類の鍛造方法は複数ある。この場合、温度Tで実施されるβドメインでの最終鍛造ステップの鍛造操作Cのときに最小限の変形がブランクに課せられる。したがって、特定の用途では、本出願者は、鍛造操作のときに部品の全ての点に0.7より大きい変形率を適用する、すなわち、βドメインでの最終鍛造操作後の部品の各点は0.7より大きい変形率の変形を受けたということである。
【0037】
βドメインでの最終鍛造ステップのときに課せられるこの最小限の局所変形により、最初β粒子であった粒子からなる微細なミクロ組織を得ることができる。
【0038】
このような条件下では、本出願者は、部品がβトランザス温度Tβより高い温度であっても、達成される局所変形率に関係なく、特に、ブランク(またはビレット)が前もって不均一なミクロ組織を有する、特に、孤立した大きな粒子のミクロ組織を有する場合には、最終鍛造ステップで微細で均一なミクロ組織を形成することができないことに気付いた。
【0039】
本発明では、驚くことに、ビレットの全ての点に最小変形率が課せられる鍛造操作がβトランザス温度Tβより低い温度で行われても、ブランク(またはビレット)が不均一なミクロ組織を有する、特に、孤立した大きな粒子のミクロ組織を有する場合であっても、微細で均一なミクロ組織が鍛造物内に形成されることがわかる。
【0040】
また、この解決策は、最終鍛造ステップが実施される条件の変更を避けることができるというさらなる利点を有する。この最終鍛造ステップは、達成される温度(温度T>βトランザス温度Tβ)の理由から実施するのが比較的困難である。
【0041】
ブランク鍛造ステップの中の本来の鍛造操作によって、最小変形率がビレットの全ての点において適用される。この変形率は少なくとも0.2であり、前記最小変形率は、好ましくは、0.3であり、さらに好ましくは0.4である。
【0042】
実際に、本来の鍛造操作の数値シミュレーションのためのコンピュータツールを使用して、ビレットの全ての点において最小局所変形率が確かに達成されたことが立証された。
【0043】
したがって、このようなコンピュータツールを使用して、最小限の変形の基準を確実に満たすことができる。
【0044】
好ましくは、本発明の方法は、α−β型のチタン合金に関する。
【0045】
特に、以下の2つの合金のうちの1つを使用するのが好ましい:
約6%のアルミニウム、2%のスズ、4%のジルコニウム、2%のモリブデンを含む「Ti 6242」またはTi−6Al−2Sn−4Zr−2Moとして知られているチタン合金(治金の用語ではTA6Zr4DE合金)、または
約5%のアルミニウム、4%のモリブデン、4%のクロム、2%のスズ、2%のジルコニウムを含む「Ti 17」またはTACD4またはTi−5Al−4Mo−4Cr−2Sn−2Zrとして知られているチタン合金。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】時間に応じてビレットが受ける温度のプロットを示す。
【図2】本発明の鍛造方法を実施する前の状態に対応するミクロ組織の写真を示す。
【図3】本発明の鍛造方法の結果の改良されたミクロ組織の写真を示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図2および図3はそれぞれ、本発明の鍛造方法を実施する前の状態に対応するミクロ組織と、本発明の鍛造方法の結果の改良されたミクロ組織の写真を示す。
【0048】
したがって、図2では、ビレット内に見られるように、約20mm×8mmのサイズの非再結晶化β相の非常に大きな粒子が見られる。
【0049】
この例では、ビレットはチタンTi17合金であり、1つのブランク鍛造ステップを含む鍛造方法が行われた。この場合、このブランク鍛造ステップでは、前記鍛造操作はビレットの全ての点において、0.3の最小変形率より大きい変形を達成する。
【0050】
図3に示されている結果は、均一で微細なミクロ組織、すなわち、粒子サイズが約50μmから100μmであるミクロ組織を有するので、非常に大きなβ相粒子が確かに再結晶化されたことを示している。
【0051】
一般に、本発明の鍛造方法を使用して、得られた熱機械的部品は、開始ビレットのミクロ組織よりも微細で精練されたミクロ組織を有するβ鍛造のα−β型合金の鍛造物である。得られた微細なミクロ組織の典型的な粒子サイズは、最大でも約数100マイクロメートルである。
【0052】
本発明の鍛造方法の他の可能な変形形態の中には、
少なくとも2つのブランク鍛造ステップを含むと同時に、2つの連続するブランク鍛造ステップのうちの少なくとも1つのステップに対して、前記鍛造操作が確実に前記ビレットの全ての点において0.2の最小変形率より大きい変形を達成する鍛造方法、
少なくとも第1および第2のブランク鍛造ステップを含み、第1および第2のブランク鍛造ステップのうちの1つに対して、前記鍛造操作が前記ビレットの全ての点において0.3の最小変形率より大きい変形を達成する鍛造方法、または
少なくとも2つのブランク鍛造ステップを含み、各々のブランク鍛造ステップに対して、前記鍛造操作が前記ビレットの全ての点において0.2の最小変形率より大きい変形を達成する鍛造方法がある。
【0053】
このような条件下で、2つ、3つ、4つまたはそれ以上のブランク鍛造ステップを含むことが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
β型またはα−β型チタン合金製の熱機械的部品を鍛造する方法であって、
βトランザス温度Tβを有するチタン合金製のビレットを提供するステップと、
前記ビレットに少なくとも1つのブランク鍛造ステップ(a、b、c、d、a’、b’、c’、d’)を実施するステップであって、前記ビレットがβトランザス温度Tβより低い温度Tまで加熱され(a、a’、e)、その後、本来の鍛造操作を実施し(c、c’)、このときに、前記ビレットが塑性変形を受けて、それによりブランクが得られ、その後ブランクが冷却される(d、d’)ステップと、
前記ブランクに最終鍛造ステップ(A、B、C、D)を実施するステップであって、前記ブランクがβトランザス温度Tβより高い温度Tまで加熱され(A)、その後、本来の鍛造操作を実施し(C)、このときに、前記ブランクが塑性変形を受けて、それにより鍛造物が得られ、その後、前記鍛造物を冷却する(D)ステップとを含み、
ブランク鍛造ステップの前記鍛造操作が、前記ビレットの全ての点において最小変形率より大きい局所変形を達成することを特徴とする、鍛造方法。
【請求項2】
前記最小変形率が、0.2以上であることを特徴とする、請求項1に記載の鍛造方法。
【請求項3】
前記最小変形率が、0.3であることを特徴とする、請求項1に記載の鍛造方法。
【請求項4】
前記最小変形率が、0.4であることを特徴とする、請求項1に記載の鍛造方法。
【請求項5】
少なくとも第1および第2のブランク鍛造ステップを含むこと、および第1または第2のブランク鍛造ステップに対して、前記鍛造操作が前記ビレットの全ての点において0.3の最小変形率より大きい変形を達成することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の鍛造方法。
【請求項6】
1つのブランク鍛造ステップを含み、この場合、前記ブランク鍛造ステップのときに、前記鍛造操作がビレットの全ての点において0.3の最小変形率より大きい変形を達成することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の鍛造方法。
【請求項7】
少なくとも2つのブランク鍛造ステップを含むこと、および少なくとも2つの連続するブランク鍛造ステップに対して、前記鍛造操作が前記ビレットの全ての点において0.2の最小変形率より大きい変形を達成することを特徴とする、請求項1または2に記載の鍛造方法。
【請求項8】
少なくとも2つのブランク鍛造ステップを含むこと、および各々のブランク鍛造ステップに対して、前記鍛造操作が前記ビレットの全ての点において0.2の最小変形率より大きい変形を達成することを特徴とする、請求項1または2に記載の鍛造方法。
【請求項9】
チタン合金が、α−β型合金であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の鍛造方法。
【請求項10】
チタン合金が、「Ti 6242」またはTi−6Al−2Sn−4Zr−2Moであることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の鍛造方法。
【請求項11】
チタン合金が、「Ti 17」またはTi−5Al−4Mo−4Cr−2Sn−2Zrであることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の鍛造方法。
【請求項12】
チタン合金製の熱機械的部品の製造方法であって、請求項1から11のいずれか一項に記載の鍛造方法を含むことを特徴とする、製造方法。
【請求項13】
製造方法が請求項1から11のいずれか一項に記載の鍛造方法を含む、または請求項12に記載の製造方法によって得られるチタン合金製の熱機械的部品であって、約50μmから100μmの粒子サイズの微細で均一なミクロ組織を有するβ鍛造のα−β型合金の鍛造物である熱機械的部品。
【請求項14】
ターボ機械の回転部品を形成することを特徴とする、請求項13に記載の熱機械的部品。
【請求項15】
高圧圧縮機ディスクを形成することを特徴とする、請求項13または14に記載の熱機械的部品。
【請求項16】
請求項13から15のいずれか一項に記載の熱機械的部品を含む、ターボ機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−502803(P2012−502803A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527386(P2011−527386)
【出願日】平成21年9月22日(2009.9.22)
【国際出願番号】PCT/FR2009/051780
【国際公開番号】WO2010/031982
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(505277691)スネクマ (567)
【Fターム(参考)】