説明

チップビーズ及びその製造方法

【課題】巻芯に巻回される巻線の弛みを防止し、ショートの防止や、変形や破損等による歩留まりの低下を防止可能なチップビーズ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】チップビーズ10は、8角柱状の巻芯12の周囲に巻線14が巻回され、該巻線14の外側を覆うように外被16が形成され、前記巻芯12の両端部に端子電極18,20が形成された構造となっている。前記巻芯12及び外被16としては、例えば、フェライト磁性体などが用いられ、巻線14としては、Ag線などが利用される。磁性素材の混練物の一次成形により、8角柱状の一次成形体を成形したのち、該一次成形体の焼成前に巻線14を巻回することで、8角柱の角部に巻線14が食い込み、弛みなく巻回することができる。その後、一次成形体と巻線14を覆う二次成形体を磁性素材の混練物の二次成形により形成し、焼成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チップ形インダクタなどに用いられるチップビーズ及びその製造方法に関し、更に具体的には、巻線の弛みによる不具合の改善に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ノイズ対策部品である巻線フェライトビーズコアは、小型化,高周波化が求められる。特に、携帯用機器では、100MHz〜数GHzの周波数帯域のノイズ防止が求められる。従来、フェライトビーズコアの作成は、まず、坏土から土練成形による芯棒を作成(1次成形)し、その芯棒に高密度に導体を巻き付けて外被を付け(2次成形)、焼成する方法で作成されている。その芯棒(1次成形体)は円柱状であり、断面は円形である。このような背景技術としては、例えば、下記特許文献1や特許文献2に記載の技術がある。例えば、特許文献1には、断面略円形の巻芯に導体を巻回したことが開示され、特許文献2には、断面略円形,略矩形,略楕円形状の巻芯に導体を巻回したことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3072455号公報(第1図)
【特許文献2】特許第3154040号公報(第2図及び第4図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したフェライトビーズコア製造工程で高密度に巻線を行っている製品では、巻線後、2次(外被)成形及び焼成を経て製品としている。このとき、巻線が精度良く、テンションのばらつきもなく均一に巻かれていれば、巻線後の巻取り部や、2次成形時の外被圧力、焼成時の素体収縮により線が縒れることはなく、ショートすることもない。しかしながら、巻芯の断面が略円形のときは、巻線機で巻いていく巻線(Ag線など)が細いため、テンションが掛けられず、ばらつき等により均一に巻き付けられていない状態となり弛んだ部分が発生する。この弛んだ部分が、2次成形(外被塗布)時に動かされショート状態に至ったり、ショートまでは至らなくても、焼成の収縮時に外被を膨らませたり破ったりする現象として現れ、歩留まりの低下を招いている。また、断面矩形の巻芯を利用した場合であっても、巻芯と外被の面を一致させることができないため、90°ずれると外被にクラックが入る等の不都合が生じる。
【0005】
本発明は、以上のような点に着目したもので、巻芯に巻き付けられる巻線の弛みを防止し、ショートの防止や、変形や破損等による歩留まりの低下を防止可能なチップビーズ及びその製造方法を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のチップビーズは、磁性素材からなる多角柱状の巻芯と、該巻芯に巻き付けられる巻線と、該巻線の外側を覆う磁性素材からなる外被と、前記巻芯の両端面に設けられており、前記巻線の引出端部と接続する端子電極と、を備えており、前記巻線が、前記多角柱状の巻芯の角部に食い込むように巻回されている構造を有することを特徴とする。主要な形態の一つは、前記巻芯を6角柱状又は8角柱状としたことを特徴とする。
【0007】
本発明のチップビーズの製造方法は、磁性素材の混練物を多角柱状に成形し、第1の成形体を得る工程と、前記第1の成形体の外周にテンションをかけて等間隔で螺旋状に巻線を巻回し、前記巻芯の角部に食い込ませる工程と、磁性素材の混練物によって、前記巻線を巻回した第1の成形体の外周を被覆するように外被を形成して、第2の成形体を得る工程と、前記第1及び第2の成形体を焼結して焼結体を得る工程と、前記焼結体を所定の長さに切断してチップを得る工程と、該チップの両端面に、前記巻線の端部と接続する端子電極を形成する工程と、を含むことを特徴とする。主要な形態の一つは、前記第1の成形体を得る工程において、多角柱状の金型を用いて、前記第1の成形体を成形することを特徴とする。他の形態は、前記第1の成形体を、6角柱状又は8角柱状に形成したことを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、巻線が巻回される巻芯を多角柱状とし、前記巻線の外側を外被で覆い、前記巻芯の両端面に前記巻線の引出端部を接続する端子電極を形成してチップビーズを形成することで、前記巻線が、多角柱状の巻芯の角部に掛かるようにテンションを付けて巻回され、巻芯に密着した構造をとる。このため、巻芯に巻回される巻線の弛みを防止し、ショートの防止や、変形や破損等による歩留まりの低下を防止することができる。また、巻線を狭ピッチで高密度に巻回できるため、高周波化に対応した高インピーダンス品に対応可能となるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例1のチップビーズを示す図であり、(A)は全体構成を示す外観斜視図,(B)は前記(A)を#A−#A線に沿って切断し矢印方向に見た画像図,(C-1)は前記(A)を#B−#B線に沿って切断し矢印方向に見た断面図,(C-2)は前記(C-1)の一部拡大図,(D)は比較例の断面図である。
【図2】前記実施例1のチップビーズの巻芯を示す画像であり、(A)は巻き線前の状態を示し、(B)は巻き線後の状態を示す。
【図3】チップビーズの製造工程を示す模式図であり、(A-1)〜(A-4)は前記実施例1を示す図,(B-1)〜(B-4)は従来製法を示す図である。
【図4】前記実施例1の製造工程を示すフロー図である。
【図5】従来のチップビーズを示す図であり、(A)はチップビーズの全体構成を示す外観斜視図,(B)は前記(A)を#C−#C線に沿って切断し矢印方向に見た断面図,(C)は巻き線後の状態を示す画像である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0011】
最初に、図1〜図4を参照しながら本発明の実施例1を説明する。図1(A)は全体構成を示す外観斜視図,図1(B)は前記(A)を#A−#A線に沿って切断し矢印方向に見た画像図,図1(C-1)は前記(A)を#B−#B線に沿って切断し矢印方向に見た断面図,図1(C-2)は前記(C-1)の一部拡大図,図1(D)は比較例の断面図である。図2は、本実施例のチップビーズの巻芯を示す画像であり、(A)は巻き線前の状態を示し、(B)は巻き線後の状態を示す。図3は、チップビーズの製造工程を示す模式図であり、(A-1)〜(A-4)は前記実施例1を示す図,(B-1)〜(B-4)は従来製法を示す図である。図4は、本実施例の製造工程を示すフロー図である。
【0012】
図1(A)及び(B)に示すように、本実施例のチップビーズ10は、多角柱状の巻芯12の周囲に巻線14が巻回されており、該巻線14の外側を覆うように外被16が形成され、前記巻芯12の両端部には、前記巻線14の一方の引出端部と導電接続する端子電極18と、前記巻線14の他方の引出端部と導電接続する端子電極20が形成されている。前記巻芯12及び外被16としては、例えば、フェライト磁性体などが用いられるが、合金系の磁性材料を利用してもよい。また、前記巻線14としては、例えば、Ag線が利用される。更に、前記端子電極18,20としては、例えば、Ag,Ag−Pd,Cuなどが用いられる。
【0013】
本実施例では、前記巻芯12の形状を8角柱状(図1(A)参照)としており、前記巻線14は、前記巻芯12の角部12Bに食い込むようにテンションをかけて巻回されている(図1(C-1)及び(C-2))。このため、図2(B)に示すように、巻線後の位置ずれが生じることなく、巻線14間の間隔IAが均等となり、弛みも防止することができる。弛みが生じないため、巻線間でショートを生じることもない。また、前記図1(C-1)及び(C-2)に示すように、巻線14を角部12Bに食い込ませることができるため、巻芯12の面12Aと外被16の間に外被16が入り込みにくくなり、ピーク周波数が落ちることがない。また、巻線14を狭ピッチで高密度に巻回できるため、高周波化に対応した高インピーダンス品に対応可能となる。
【0014】
次に、図3〜図5も参照し、本発明のチップビーズの製造工程について、比較例との比較を行いながら説明する。比較例のチップビーズ50は、図5(A)に示すように、円柱状の巻芯52の周囲に巻線54が巻回され、該巻線54の外側を覆うように外被55が形成され、前記巻芯52の両端部には、前記巻線54の引出端部と導電接続する端子電極56,58が形成された構成となっている。本実施例のチップビーズ10を製造するためには、まず、フェライト材,バインダー,グリセリン,純水の適量を、ヘンシェル混合機にて混合し、磁性材の混練材料を用意する(図4のステップS10)。次に、配合した材料を,図3(A-1)に示す一次成形機30に投入し、巻芯用の一次成形体34を作成する(図4のステップS12)。前記一次成形体34は、前記一次成形機30の金型の押出部分32を断面略8角形とすることにより、図3(A-2)に示すように断面略8角形となる。これに対し、比較例では、図3(B-1)に示すように、磁性材の混練材料を投入する一次成形機60の金型の押出部分62が断面略円形となっており、図3(B-2)に示すように断面略円形の一次成形体64が形成される。
【0015】
次に、作成した一次成形体34を乾燥させ(ステップS14)、必要に応じて図示しないリールに巻き取る(ステップS15)。そして、前記一次成形で作成し、リールに巻かれた一次成形体34を巻線機に投入し、設定された巻き数に巻線を巻く(図3(A-3),図4のステップS16)。本実施例では、巻線としてAg線を使用している。巻線後の状態は、図1(C-1)及び(C-2)に示すように、巻線14が角部12Bに食い込むため、図2(B)に示すように、巻線14の間隔IAが均等となっており、弛みがない。このような巻線14の食い込みは、焼成前に巻線を行うことで可能となる。以上のようにして巻線を行ったものは、リールに巻いて保管する。これに対し、略円柱状の一次成形体64に巻線54を巻回する比較例では、一次成形体64に巻線54を密着させるためにはテンションをかけて巻線54を一次成形体64の全体に食い込ませなければならないが、Ag線は細いためテンションをかけることができず、その結果、巻線54に弛みが生じる(図3(B-3)参照)。また、図5(B)や図5(C)に示すように、巻線54間の間隔が狭い部分(間隔IB)と、広い部分(間隔IC)が存在し、均等なピッチで巻回できない。
【0016】
次に、巻線が完了した一次成形体34を、図示しない二次成形機に投入し、外被16に相当する二次成形体36を形成して一次成形体34及び巻線14を覆うように二次成形を行う(図3(A-4),図4のステップS18)。二次成形体36として用いられる材料は、前記一次成形体34の材料と同様である。このとき、巻線14に弛みがないため、二次成形体36の成形によって巻線14が縒れることがない。一方、比較例においては、図3(B-4)の二次成形体66を成形するにあたり、弛んだ巻線54が原因となってショートしたり、後の二次成形工程における熱収縮によりクラックの発生や外被の破れが生じたりするおそれがある。
【0017】
以上のようにして二次成形が完了したら、乾燥を行い(ステップS20)、適当な長さに切断し(ステップS22)、切断したものを焼成用セッタに並べ、セッタを焼成炉に投入して焼成を行う(ステップS24)。焼成が終了したら、焼成体を集合させて接着し、カッターによって適当な長さにカットしてチップを形成する(ステップS26)。カット後は、接着剤を剥離するため洗浄を行い、更に、製品の角部をなくすためにバレル研磨をおこなう。最後に、端子電極18,20として、例えばAgペーストをチップの両端面に塗布し、電極の焼付けを行い(ステップS28)、チップビーズ10を形成する。更に、必要に応じて、チップビーズ10の回路基板への半田付け性を向上させるために、前記端子電極18,20に、NiやSn−Pb合金等のメッキを施す(ステップS30)。
【0018】
<実験例>・・・次に、以上のように形成した本発明のチップビーズと従来例及び比較例のチップビーズについて、信頼性試験を行った。本発明のチップビーズとしては、巻芯が6角柱状のものを試作品1とし、巻芯が8角柱状のもの(実施例1のチップビーズ10)を試作品2とした。また、従来例としては、図5に示した略円柱状の巻芯52を有するチップビーズ50を用い、比較例としては、巻芯が4角柱状のものを使用した。比較例のチップビーズ70の構造は、図1(D)の断面に示す通りであり、巻芯72の周囲に巻線74が巻回され、その外側に外被76が形成された構成となっている。これら、試作品1及び2,従来例,比較例についての歩留評価(ショート不良及びクラック不良)と、特性評価(周波数特性としてのインピーダンス特性Z)の結果を以下の表1に示す。なお、前記特性評価においては、試験体5個の平均値を示した。
【表1】

【0019】
まず、ショートの発生率(パーセンテージ)は、従来例の円柱状の巻芯の場合に「5」、比較例の4角柱状の巻芯の場合に「1」となっており、判定はいずれも「×」となっている。これに対し、試作品1及び試作品2では、いずれもショートは発生しておらず判定は「○」となっている。これは、巻芯が6角柱状以上の多角柱でないと、巻線が巻芯と密着し難いため、ショートに繋がるためである。また、クラックの発生率についてみると、比較例の4角柱状の巻芯の場合に、発生率が「30」となっているのみである。これは、4角柱状の巻芯では、図1(D)に示すように、巻芯72と外被76の面が一致させられないため、二次成形時に90°ずれると外被にクラックが入るためである。なお、実際には、巻き上がりの径を同じに保って軸心を4角にすると、図1(D)に図示したものよりも大きなものにする必要があるが、その場合のずれは45°となる。45°ずれると4角柱の角の部分で外被が非常に薄くなってしまうため、クラックの原因となる。次に、周波数特性としてのインピーダンス特性Z(Ω)についてみると、比較例の4角柱状の巻芯を利用したチップビーズ70では、図1(D)に示すように、巻線74の周りに外被76が入り込む量が多いため、良好なインピーダンス特性が得られないことが分かる。また、実際には、図1(D)に示すように巻線74を円形に巻くことは困難であるため、巻線74の軸の断面積が減り、インピーダンスが減ることになる。以上の結果から、巻芯の形状としては、6角柱状又は8角柱状とすることが適していることが確認された。
【0020】
このように、実施例1によれば、巻線14が巻回される巻芯12を多角柱状とし、前記巻線14の外側を外被16で覆い、前記巻芯12の両端面に前記巻線14の引出端部を接続する端子電極18,20を形成してチップビーズ10を形成することとしたので、次のような効果がある。
(1)巻線14が多角柱状の巻芯12の角部12Bに食い込むようにテンションをかけて巻回が可能となるため、巻芯12に密着した構造となり、巻線14の弛みが生じず、ショートやクラックの発生を防止して、歩留まりの低下を防止できる。
(2)巻線14を巻芯12の表面に均等な間隔で高密度に巻回することが可能となるため、高周波化に対応した高インピーダンス品に対応可能となる。
【0021】
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)前記実施例で示した形状,寸法は一例であり、必要に応じて適宜変更してよい。例えば、巻芯としては、5角柱状や7角柱状とすることを妨げるものではないが、巻芯の断面としては対称形である方が好ましいため、前記実施例で示した6角柱状又は8角柱状とするのが好ましい。また、8角以上の多角柱状とすることを妨げるものではないが、10数角以上の多角柱状とすると、円柱に近くなるため、10角柱状程度までとするのが好ましい。
(2)前記実施例で示した材料も一例であり、公知の各種の磁性材料や巻線材料,電極材料を用いてよい。例えば、前記巻線14としては、Ag線を利用することとしたが、Ag以外の材料であっても、低温焼成可能な材料であれば巻線として利用可能である。また、前記実施例1では、巻芯12と外被16の材料を同一としたが、これも一例であり、異なる材料を利用してもよい。例えば、透磁率の異なる複数種類の材料を組み合わせてもよい。
(3)前記実施例で示した製造工程も一例であり、同様の効果を奏する範囲内で適宜変更可能である。
(4)本発明のチップビーズは、高周波携帯機器に使用される小型、高周波用ビーズインダクタが好適な適用例であるが、他の公知の各種の電子部品にも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明によれば、巻線が巻回される巻芯を多角柱状とし、前記巻線の外側を外被で覆い、前記巻芯の両端面に前記巻線の引出端部を接続する端子電極を形成することで、前記巻線が、多角柱状の巻芯の角部に食い込むようにテンションを付けて巻回され、巻芯に密着した構造をとる。このため、巻線の弛みを防止し、ショートの防止や、変形や破損等による歩留まりの低下の防止が可能となるため、チップビーズの用途に適用できる。特に、巻線を狭ピッチで高密度に巻回できるため、小型化・高周波数用のビーズインダクタとして好適である。
【符号の説明】
【0023】
10:チップビーズ
12:巻芯
12A:面
12B:角部
14:巻線
16:外被
18,20:端子電極
30:一次成形機
32:押出部分(金型)
34:一次成形体
36:二次成形体
50:チップビーズ
52:巻芯
54:巻線
55:外被
56,58:端子電極
60:一次成形機
62:押出部分(金型)
64:一次成形体
66:二次成形体
70:チップビーズ
72:巻芯
74:巻線
76:外被

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性素材からなる多角柱状の巻芯と、
該巻芯に巻き付けられる巻線と、
該巻線の外側を覆う磁性素材からなる外被と、
前記巻芯の両端面に設けられており、前記巻線の引出端部と接続する端子電極と、
を備えており、
前記巻線が、前記多角柱状の巻芯の角部に食い込むように巻回されている構造を有することを特徴とするチップビーズ。
【請求項2】
前記巻芯を6角柱状又は8角柱状としたことを特徴とする請求項1記載のチップビーズ。
【請求項3】
磁性素材の混練物を多角柱状に成形し、第1の成形体を得る工程と、
前記第1の成形体の外周にテンションをかけて等間隔で螺旋状に巻線を巻回し、前記巻芯の角部に食い込ませる工程と、
磁性素材の混練物によって、前記巻線を巻回した第1の成形体の外周を被覆するように外被を形成して、第2の成形体を得る工程と、
前記第1及び第2の成形体を焼結して焼結体を得る工程と、
前記焼結体を所定の長さに切断してチップを得る工程と、
該チップの両端面に、前記巻線の端部と接続する端子電極を形成する工程と、
を含むことを特徴とするチップビーズの製造方法。
【請求項4】
前記第1の成形体を得る工程において、多角柱状の金型を用いて、前記第1の成形体を成形することを特徴とする請求項3記載のチップビーズの製造方法。
【請求項5】
前記第1の成形体を、6角柱状又は8角柱状に形成したことを特徴とする請求項3又は4記載のチップビーズの製造方法。

【図3】
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【図4】
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【図1】
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【図2】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−62353(P2013−62353A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199517(P2011−199517)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(000204284)太陽誘電株式会社 (964)
【Fターム(参考)】