説明

チューブの測定方法及びそれを用いた流体輸送装置の製造方法並びに流体輸送装置

【課題】短時間のうちに非破壊でチューブの内径を測定できるチューブの測定方法及びそれを用いた流体輸送装置の製造方法並びに流体輸送装置を提供する。
【解決手段】チューブの測定方法は、チューブ50の長手方向の長さLを測定すること、第1の物質aを充填した状態でのチューブ50の第1の重量を測定すること、第2の物質wを充填した状態でのチューブ50の第2の重量Mwaterを測定すること、第1の重量Mairと第2の重量Mwaterとの差分からチューブ50の内容積Vを算出すること、内容積Vと長さLとにより、チューブ50の平均断面積Sを算出すること、及び、平均断面積Sより、チューブ50の内径IDを算出すること、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チューブの測定方法及びそれを用いた流体輸送装置の製造方法並びに流体輸送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液体を低速で輸送する装置として蠕動駆動方式のポンプがある。蠕動駆動方式のポンプとしては、流体の輸送流路である弾性を有するチューブをカム手段を用いて複数のフィンガーを上流側から下流側に向かって順次押動し、複数のフィンガーによりチューブを圧閉して液体を押し出すように吐出する構造のものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、半導体デバイスである集積回路(IC)や大規模集積回路(LSI)などを形成するシリコンウエーハーに熱処理を施して、該シリコンウエーハーの表面に多結晶シリコン、窒化シリコン等のCVD(化学蒸着)膜を生成する際に用いられる石英炉心管などで代表されるチューブの測定方法及び装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2001−515557号公報
【特許文献2】特開平11−295058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のように、弾性を有するチューブの内径(流体流動部の直径)は、製造上のばらつきがあり、このことから同一駆動条件で駆動してもチューブの内径の変動に起因する吐出量の変動が発生してしまう虞があった。
【0006】
また、特許文献2の構成は、大型の管を測定する技術であり、マイクロチューブには適用できないという問題があった。
【0007】
さらに、レーザー測定法や光干渉法、マイクロフォーカスX線を利用した方法、光の屈折の違いを利用した方法などが提案されているが、どれも工程で高精度に測定することに適していなかった。また工具顕微鏡などで、断面を見る方法もあるが、非破壊ではできなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0009】
[適用例1]チューブの長手方向の長さを測定すること、第1の物質を充填した状態での前記チューブの第1の重量を測定すること、第2の物質を充填した状態での前記チューブの第2の重量を測定すること、前記第1の重量と前記第2の重量との差分から前記チューブの内容積を算出すること、前記内容積と前記長さとにより、前記チューブの平均断面積を算出すること、及び、前記平均断面積より、前記チューブの内径を算出すること、を含むことを特徴とするチューブの測定方法。
【0010】
これによれば、本測定方法は、短時間のうちに非破壊でチューブの内径を測定することができるので、このチューブを用いる製品の製造工程においてインラインでチューブの内径の測定を行い、規定内の内径のチューブをセットした製品のみを後工程に回すことができる。また、チューブの内容積から内径を算出するため、高精度に測定することが可能となる。後述する精度を保つための補正値は、この内容積から算出されるので、チューブの内径の高精度な測定は、ポンプの精度を高く保つことを可能とする。
【0011】
[適用例2]上記チューブの測定方法であって、前記第1の物質は空気であり、前記第2の物質は水であることを特徴とするチューブの測定方法。
【0012】
これによれば、第1及び第2の物質の選定が容易に行える。また、空気、水は、引火性がないので、安全であり、かつ、低コストである。それ故、製造工程において、チューブの測定に用いるのに適している。
【0013】
[適用例3]流体を収容するリザーバーと、前記リザーバーに連通する弾性を有するチューブと、前記チューブを円弧状に保持するチューブ案内壁と、前記チューブの内側に配置され、外周部にn個の突起部を有する回転押圧板と、前記チューブと前記回転押圧板の間に、前記回転押圧板の回転中心方向から放射状に配置される複数の押圧軸と、を有し、前記突起部により前記複数の押圧軸を流体の流動方向に順次押動し、前記チューブの圧閉と開放とを繰り返して流体を流動する流体輸送装置であって、前記回転押圧板に回転力を与える駆動ローターと、前記駆動ローターと前記回転押圧板とを連結する減速伝達機構と、前記回転押圧板の回転角度を検出する第1検出部と、前記駆動ローターと前記減速伝達機構のいずれか一つの回転角度を検出する第2検出部と、前記回転押圧板の回転角度に対する累積吐出量との関係を表すデータテーブルと、前記第1検出部及び前記第2検出部によって得られた前記回転押圧板の回転角度と、前記データテーブルとを照合して、指定累積吐出量に相当する回転角度まで前記駆動ローターを駆動制御する制御部とを、さらに有し、前記データテーブルは、前記チューブの基準内径と実測内径との差分から累積吐出量を補正した値を用い、前記実測内径は、上記に記載のチューブの測定方法により測定されたことを特徴とする流体輸送装置。
【0014】
これによれば、チューブの内容積から内径を算出するため、高精度に測定することが可能となり、吐出精度を格段に向上させた流体輸送装置が提供できる。
【0015】
[適用例4]流体を収容するリザーバーと、前記リザーバーに連通する弾性を有するチューブと、前記チューブを円弧状に保持するチューブ案内壁と、前記チューブの内側に配置され、外周部にn個の突起部を有する回転押圧板と、前記チューブと前記回転押圧板の間に、前記回転押圧板の回転中心方向から放射状に配置される複数の押圧軸と、を有し、前記突起部により前記複数の押圧軸を流体の流動方向に順次押動し、前記チューブの圧閉と開放とを繰り返して流体を流動する流体輸送装置の製造方法であって、前記回転押圧板に回転力を与える駆動ローターと、前記駆動ローターと前記回転押圧板とを連結する減速伝達機構と、前記回転押圧板の回転角度を検出する第1検出部と、前記駆動ローターと前記減速伝達機構のいずれか一つの回転角度を検出する第2検出部と、前記回転押圧板の回転角度に対する累積吐出量との関係を表すデータテーブルと、前記第1検出部及び前記第2検出部によって得られた前記回転押圧板の回転角度と、前記データテーブルとを照合して、指定累積吐出量に相当する回転角度まで前記駆動ローターを駆動制御する制御部とを、さらに有し、上記に記載のチューブの測定方法により、前記チューブの実測内径を測定すること、前記チューブの基準内径と前記実測内径との差分から累積吐出量を補正すること、を含むことを特徴とする流体輸送装置の製造方法。
【0016】
これによれば、チューブの内容積から内径を算出するため、流体輸送装置の吐出性能(補正値)を管理でき、高精度な流体輸送装置が量産可能となる。また、短時間のうちに非破壊でチューブの内径を測定できるので、このチューブを用いる流体輸送装置の製造工程においてインラインでチューブの内径の測定を行い、規定内の内径のチューブをセットした流体輸送装置のみを後工程に回すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態に係る流体輸送装置の概略構成を示す平面図。
【図2】図1のA−A切断面を示す部分断面図。
【図3】本実施形態に係る制御部及び第1検出部、第2検出部の1例を示す構成図。
【図4】本実施形態に係るカムの回転基準位置を表す検出マーカーを示す平面図。
【図5】本実施形態に係る駆動ローターの回転角度を表す検出マーカーを示す平面図。
【図6】本実施形態に係るカムの回転角度と累積吐出量との関係を表すグラフ。
【図7】本実施形態に係るデータテーブルの1例を示す表。
【図8】本実施形態に係るチューブの内径の測定方法を示す図。
【図9】本実施形態に係るチューブの内径の測定方法を示す図。
【図10】本実施例に係るチューブの実測データを示す表。
【図11】本実施例に係るチューブの実測データの相関分析を示す図。
【図12】本実施形態に係る流体輸送装置の駆動方法の主要なステップを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明は、微量の流体を低速で吐出する用途に広く適用可能であるが、以下の実施形態は、薬液を生体内に注入するために用いられる流体輸送装置、及びこの流体輸送装置の駆動方法の1例を例示して説明する。よって、ここで用いられる流体は薬液等の液体である。なお、以下の説明で参照する図は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
【0019】
(流体輸送装置)
図1は、本実施形態に係る流体輸送装置の概略構成を示す平面図、図2は、図1のA−A切断面を示す部分断面図である。図1、図2において、流体輸送装置1は、液体を収容するリザーバー14と、リザーバー14に連通し弾性を有するチューブ50と、チューブ50を圧閉する複数の押圧軸としてのフィンガー40〜46と、フィンガー40〜46をチューブ50に向かって押動する回転押圧板としてのカム20と、カム20の駆動源としての駆動ローター120と、カム20と駆動ローター120とを連結する減速伝達機構2と、これらを保持する第1機枠15と第2機枠16と、から構成されている。
【0020】
チューブ50は、第1機枠15に形成された円弧形状のチューブ案内壁15cによって部分的に円弧形状に成形され、一方の端部はリザーバー14に連通し、他方の端部は外部に延在されている。チューブ案内壁15cの円弧中心はカム20の回転中心P1と一致しており、チューブ50とカム20との間にフィンガー40〜46が配設されている。フィンガー40〜46は、カム20の回転中心P1方向から等角度で放射状に配置されている。
【0021】
フィンガー40〜46は同じ形状をしており、フィンガー43を例示し図2を参照して形状を説明する。フィンガー43は、棒状の軸部43aと、軸部43aの一方の端部に鍔状に形成される鍔部43bと、他方の端部に半球状に形成されるカム当接部43cとから構成されており、本実施形態では金属材料又は剛性の高い樹脂材料からなる。なお、フィンガー43の軸方向に垂直な断面形状は円形又は四角形である。
【0022】
カム20は、図2に示すように、カム軸26と、カム軸26に軸止されるカム歯車28とカム体21と、から構成され、第1機枠15及び第2機枠16とによって軸支されている。カム体21は、図1に示すように、外周部に4箇所の突起部22,23,24,25を有している。突起部22,23,24,25の周方向のピッチ、各形状は同じである。突起部22〜25がフィンガー40〜46を上流側から下流側に順次押動していく押動部である。よって以降、フィンガー押動部と表記する。なお、リザーバー14に近い方を上流側、遠い方を下流側とする。
【0023】
また、カム体21には、フィンガー40〜46を開放(つまり、チューブ50を開放)する領域から、フィンガー押動部22,23,24,25それぞれに緩やかに連続する斜面部22a,23a,24a,25aが形成されている。
【0024】
続いて、減速伝達機構2の構成について図1、図2を参照して説明する。減速伝達機構2は、カム歯車28と、伝達車110と、ローター軸121に軸止されるローターピニオン122と、から構成されている。伝達車110は、ピニオン113が形成される伝達車軸111と伝達歯車112とから構成されている。駆動ローター120は、ローター軸121と、ローターピニオン122と、ローター軸121に軸止される検出板123とを有する。伝達車110と駆動ローター120とは、カム20と共に第1機枠15と第2機枠16とによって軸支されている。ここで、駆動ローター120の回転は、上述した減速伝達機構2によって所定の減速比でカム20に伝達される。本実施形態では、減速比を40として説明する。つまり、駆動ローター120の1回転は、カム20の1/40回転に相当する。なお、駆動ローター120の回転中心をP2とする。
【0025】
駆動ローター120を回転する駆動源は振動体130である。振動体130は、圧電素子131と、腕部132と、ローター軸121の側面に当接される凸部133と、から構成されている。振動体130は、第1機枠15に植立された固定軸135に腕部132が螺子で螺着固定される。なお、振動体130の構成及び駆動方法は、特開2003−35281号公報(図3、図4、参照)に記載の振動体を適用できるので説明を省略する。振動体130の駆動は、制御部140(図1、参照)に含まれるドライバー141によって制御される。
【0026】
続いて、制御部140及び第1検出部、第2検出部の構成について図2、図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係る制御部140及び第1検出部、第2検出部の1例を示す構成図である。第1検出部は、カム20の回転位置を検出する第1検出センサー151と、第1検出回路142と、から構成される。第1検出センサー151は、発光素子と受光素子(共に図示は省略)とからなる光学式センサーである。また、第1検出センサー151に対向するカム歯車28の表面には、回転位置を表す検出マーカー30が設けられており、発光素子から射出された光を検出マーカー30で反射し、この反射光を受光素子で検出する。
【0027】
第2検出部は、駆動ローター120の回転角度を検出する第2検出センサー152と、第2検出回路143と、から構成される。第2検出センサー152は、発光素子と受光素子(共に図示は省略)とからなる光学式センサーである。また、第2検出センサー152に対向する検出板123の表面には、駆動ローター120の回転角度を表す検出マーカー35が設けられており、発光素子から射出された光を検出マーカー35で反射し、この反射光を受光素子で検出する。
【0028】
なお、検出マーカー30,35については、図4、図5を参照して後述する。また、第1検出センサー151及び第2検出センサー152は、反射型のセンサーを例示したが透過型のセンサーでもよく、磁気センサーや超音波センサー等の非接触式センサー、接点式センサーを採用することもできる。
【0029】
制御部140は、上述した第1検出回路142、第2検出回路143で検出したデータと、データテーブルとを格納する記憶部144と、データテーブルと検出データとを照合し、指定累積吐出量(希望累積吐出量)に相当する回転位置にカム20を回転させるための駆動ローター120の回転角度を算出する演算部145と、振動体130を所定の周波数及び算出された時間だけ駆動するドライバー141と、を有する。
【0030】
次に、検出マーカー30,35の1例について図4、図5を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係るカム20の回転基準位置を表す検出マーカー30を示す平面図である。なお、図4は第1検出センサー151に対向する面を表示している。検出マーカー30は、カム歯車28の表面に回転中心P1から等距離、等角度間隔で放射状に形成されている。本実施形態では、周方向に4等分割した場合を例示し、カム体21には4箇所のフィンガー押動部としての突起部22〜25の位置を検出マーカー30で示している。したがって、突起部22〜25の数と検出マーカー30の数(分割数)は一致し、検出マーカー30間の角度は90度である。
【0031】
なお、カム体21の突起部22〜25の頂点部は、回転中心P1を中心とする同心円で形成され、D領域はチューブ50を圧閉する範囲であり、この領域ではチューブ圧閉状態を維持するため液体を送液しない。また、E領域は、フィンガー40〜46が突起部22〜25との係合が解除される範囲である。つまり、チューブ50を開放する領域である。なお、検出マーカー30の位置は、4等分割された位置であれば図4に図示した位置には限定されない。
【0032】
図5は、本実施形態に係る駆動ローター120の回転角度を表す検出マーカー35を示す平面図である。検出マーカー35は、検出板123の表面に回転中心P2から等距離、等角度間隔で放射状に形成されている。なお、本実施形態では検出マーカー35は、周方向に12等分割した場合を例示している。よって、隣り合う検出マーカー35間の角度は30度である。
【0033】
ここで、駆動ローター120からカム20までの減速比を1/40とすると、駆動ローター120の1回転でカム20は1/40回転(9度回転)することになる。検出マーカー35は12分割されているので駆動ローター120の回転分解能は30度であり、カム20の回転分解能は30/4=0.75度となる。
【0034】
なお、検出マーカー35の分割数は12分割に限らず、カム20の角度分解能の要求に応じて、又は減速比、又は第2検出センサー152の角度検出分解能に応じて適切に設定される。検出マーカー30の分割は、突起部の数に対応する分割数にするか、又は1個にする。1個の場合は、カム20の1回転に1回の検出となる。また、検出マーカー35の数(分割数)は検出マーカー30の数の整数倍とする。
【0035】
また、第2検出部を設ける位置は、駆動ローター120に限定されず、減速伝達機構2のいずれかに設けることができる。例えば、伝達車110の伝達歯車112位置に検出マーカー35を形成し、この検出マーカー35に対向する位置に第2検出センサー152を配置してもよい。この場合には、減速比が変化するため、カム20の回転速度と減速比と検出マーカー35の分割数を適宜設定する。
【0036】
なお、検出マーカー30,35は、光を反射するか、光を吸収する材料にする。あるいは、カム歯車28、検出板123を貫通する孔を設ける構造でもよい。
【0037】
(液体吐出作用)
次に、液体吐出作用について図1を参照して説明する。ドライバー141から駆動信号が圧電素子131に入力されると、振動体130の凸部133が楕円振動し、駆動ローター120を時計回りに回転させる。駆動ローター120の回転力は、減速伝達機構2を介して減速比1/40でカム20を時計回りに回転させる。図1で示す状態は、突起部23がフィンガー44を押動し、チューブ50を圧閉している状態を示している。フィンガー45,46は、カム体21の斜面部23aにあるためチューブ50を完全には圧閉していない。
【0038】
また、フィンガー41,42,43は、カム体21の斜面部22aに達していないためチューブ50は開放されている。フィンガー40は斜面部22aにかかり始めている状態で、まだチューブ50は開放状態である。チューブ50の圧閉されていない領域には流体(液体)が入り込んでいる。
【0039】
さらにカム20を時計回りに回転させることにより、フィンガー40〜46をカム20の回転方向に上流側から下流側に向かって押動し、チューブ50の圧閉〜開放〜圧閉を繰り返し、これらフィンガー40〜46の蠕動運動により液体をカム20の回転方向に輸送し吐出する。なお、複数のフィンガー40〜46のうち少なくとも一つ、好ましくは二つが、チューブ50を常時圧閉するように構成されている。
【0040】
次に、カム20の回転角度と累積吐出量との関係について説明する。
図6は、本実施形態に係るカム20の回転角度と累積吐出量との関係を表すグラフである。横軸にカム20の回転角度、縦軸に累積吐出量(μl:マイクロリットル)を表す。なお、グラフはカム回転速度が一定の場合であって、カム回転角度と累積吐出量とは実測値を表し、チューブ内径が基準内径(設計値)の場合である。このグラフが、後述するデータテーブル作成の基礎となるものである。
【0041】
カム20が回転基準位置(検出マーカー30が検出された位置:0度)から回転していくと、累積吐出量は徐々に増加していく。そして、65度回転したときの累積吐出量は1.67μlであり、それ以降85度の位置までのD領域では累積吐出量は増減せずほぼ一定である。これは、フィンガー46がカム20の突起部23に乗り上げている状態で、チューブ50を圧閉している状態が継続している範囲(図4のD領域)である。
【0042】
さらに、カム20が回転され85度を超えた回転位置から90度に達する回転位置までに累積吐出量は1.5μlまで減少する。この状態は吐出された液体が0.17μl逆流していることを示している。この現象は、最下流側のフィンガー46がカム20の突起部との係合が解除されてチューブ50が開放されると、フィンガー46によって圧閉されていたチューブ50の容積部分が負圧となり液体の逆流が発生するためである。カム20をさらに回転すると、回転基準位置から90度まで回転したときと同様な勾配の累積吐出量となる。
【0043】
したがって、1.5μlの累積吐出量を得るためには、カム20を回転基準位置から90度回転させる必要があり、図中ピークの1.67μl吐出させるには回転基準位置から96度まで回転させる必要がある。このような考え方によれば、回転基準位置を第1検出センサー151でカウントした数と90度未満のカム回転角度から読み取った吐出量とで、累積吐出量を算出できる。例えば、回転基準位置のカウント数をN、さらにカム20が回転基準位置から17度回転した位置での累積吐出量Vは、V=1.5N+0.4(μl)である。
【0044】
実際には、指定累積吐出量(希望累積吐出量)に対してカム20をどれくらい回転させるかという管理になる。そして、カム回転角度は駆動ローター120の回転数(回転角度)によって律せられる。そこで、図6から累積吐出量に対するカム回転角度を読み取り、そのカム回転角度まで回転させるのに必要な駆動ローター120の回転角度を算出してデータテーブルを作成する。続いて、データテーブルを図7に表し説明する。
【0045】
(データテーブル)
図7は、本実施形態に係るデータテーブルの1例を示す表である。前述したように、累積吐出量は、カム回転角度を回転基準位置(0度)から90度までを1サイクルとして表すことが可能である。
【0046】
データテーブルは、本実施形態では累積吐出量を0.1μl毎に、各累積吐出量に必要なカム回転角度と、そのカム回転角度だけ回転させるための駆動ローター回転角度を示している。例えば、0.1μl吐出する場合の回転基準位置からのカム回転角度は5度である。そして、カム20を5度回転させるためには、減速比を1/40とすると駆動ローター120を200度回転させる必要がある。しかし、駆動ローター120の検出マーカー35は30度単位に附していることから、200度は検出できず、検出可能な回転角度は180度と210度となる。そこで、200度に対して直近の210を選択して、駆動ローター120を210度回転させる。この場合、算出した回転角度より10度余分に回転させることになるが、減速比が1/40のため、カム回転角度に換算すると0.25度となり、吐出量は1/100μl以下であって無視することができる。
【0047】
したがって、データテーブル中のローター回転角度は、30度の整数倍で、かつカム回転角度と減速比から算出した回転角度の直近の角度を表示している。
【0048】
また、チューブ50を圧閉する蠕動駆動式の流体輸送装置1の単位時間当たりの液体吐出量は、チューブ50の内径(断面積)とカム20の回転速度とに依存する。そして、チューブ内径は製造上のばらつきがあることが知られている。図7で表すデータテーブルは、チューブ内径が基準内径(設計値)の場合である。データテーブルは、チューブ50の基準内径と実測内径との差分から累積吐出量を補正した値を用いる。
【0049】
基準内径がd1mm、実測内径がd2mmの場合、吐出量は(d2/d1)2だけ多くなる。よって、データテーブル中の累積吐出量を(d2/d1)2分補正し、この補正値に対応するカム回転角度、このカム回転角度に必要な駆動ローター回転角度にデータテーブルを書き換える。これは、演算部145にチューブ50の実測内径を外部入力手段(図示せず)から入力し、データテーブルと指定累積吐出量の照合の際、駆動ローター120の回転角度を補正することで実現可能である。又は、演算部145にチューブ50の実測内径を外部入力手段から入力し、補正値を加味してデータテーブルを書き換えてもよい。また、記憶部144にチューブ50の実測内径か補正値を入力して、データテーブルを書き換えてもよい。
【0050】
ここで本実施形態に係るチューブ50の内径の測定方法を以下の実施例をもとに説明する。
(実施例1)
図8及び9は、本実施形態に係るチューブ50の内径の測定方法を示す図である。ある寸法にカット(通常は、ポンプの部品寸法)した第1の物質としての空気aが充填された状態のチューブ50の重量を第1の重量としての重量測定値Mairを測定し、その後、第2の物質としての水wをチューブ50に充填した状態のチューブ50の重量を第2の重量としての重量測定値Mwaterを測定し、その重量差(差分)と空気a・水wの密度差から内容積を算出する。以下に計算の流れを説明する。
【0051】
まず、図8(A)に示すように、空気aが充填された状態のチューブ50の重量測定値Mairを測る。重量測定値Mairは以下の式で表される。
Mair=ρair×V+Mtube …(1)
ここで、ρairは空気aの密度、Vはチューブ50の内容積、Mtubeはチューブ50のみの重量である。
【0052】
次に、図8(B)に示すように、水wを充填した状態でのチューブ50の重量測定値Mwaterを測る。重量測定値Mwaterは以下の式で表される。
Mwater=ρwater×V+Mtube …(2)
ここで、ρwaterは水wの密度である。
【0053】
次に、式(1)と式(2)との重量差からチューブ50の内容積Vは、以下のように表される。
V=(Mwater−Mair)/(ρwater−ρair)
【0054】
次に、チューブ50の長さをLとすると、チューブ50の内容積Vの平均断面積Sは、以下のように表される。
S=V/L
なお、チューブ50の長さLは定規などの既知の手段で測ることが可能である。
【0055】
したがって、チューブ50の内径IDは、以下のように表される。
ID=2×(S/3.14)^0.5
【0056】
なお、水wを充填する方法としては、図9に示すように、シリンジとニードルとにより内部へ注入することができる。この際、蒸発が起こるため次の重量測定まで、手早く行うことが必要である。雰囲気の湿度を高く保つことで蒸発の誤差を減少させることが望ましい。
【0057】
(実測データ)
図10は、本実施例に係るチューブ50の実測データを示す表であり、図11は、本実施例に係るチューブ50の実測データの相関分析を示す図である。前述した測定方法により、異なるチューブA〜Fの内径IDを測定した。なお、比較データとして、工具顕微鏡によるチューブA〜Fの内径の測定データも示している。
【0058】
本実施形態によるチューブ50の内径IDの測定データは、工具顕微鏡の測定データと2%程度の差があった。これは本実施形態は体積で全体を測定しているのに対し、工具顕微鏡は一断面を測定しているので、本実施形態の方が吐出の状態をより正確に把握できている。例えば、チューブAの内径IDは0.5770mmであり、比較データが0.599mmなのでその差は2.2%であった。また、チューブBの内径IDは0.5552mmであり、比較データが0.566mmなのでその差は1.1%であった。また、チューブCの内径IDは0.5552mmであり、比較データが0.569mmなのでその差は1.4%であった。また、チューブDの内径IDは0.5623mmであり、比較データが0.574mmなのでその差は1.2%であった。また、チューブEの内径IDは0.5947mmであり、比較データが0.609mmなのでその差は1.4%であった。また、チューブFの内径IDは0.5536mmであり、比較データが0.549mmなのでその差は0.5%であった。
【0059】
また、本実施形態によるチューブ50の内径IDの測定データと、工具顕微鏡の測定データとは、図11に示すように、相関関係を示している。
【0060】
本実施形態によれば、本測定方法は、短時間のうちに非破壊でチューブ50の内径IDを測定できるので、このチューブ50を用いる製品の製造工程においてインラインでチューブ50の内径IDの測定を行い、規定内の内径IDのチューブ50をセットした製品のみを後工程に回すことができる。また、チューブ50の内容積Vから内径を算出するため、一断面を計測する工具顕微鏡などの平面測定より、断面を累積した体積であるので真の値に近く高精度に測定することが可能となる。
【0061】
また、空気a、水wは、引火性がないので、安全であり、かつ、低コストである。それ故、製造工程において、チューブ50の測定に用いるのに適している。
【0062】
(実施例2)
本実施例では、チューブ50の内径IDの測定データの精度が0.1%の誤差が許容される場合、空気aの重さを無視して行う。これは、空気aの比重と水wの比重との比率が1/1000程度であることから空気aの重さを無視しても許容される。以下に計算の流れを説明する。
【0063】
まず、空気aが充填された状態のチューブ50の重量測定値M0を測る。重量測定値M0は以下の式で表される。
M0=Mtube …(3)
【0064】
次に、水wを充填した状態でのチューブ50の重量測定値Mwaterを測る。重量測定値Mwaterは以下の式で表される。
Mwater=ρwater×V+Mtube …(4)
【0065】
次に、式(3)と式(4)との重量差からチューブ50の内容積Vは、以下のように表される。
V=(Mwater−M0)/ρwater
【0066】
次に、実施例1と同様にチューブ50の長さをLとすると、チューブ50の内容積Vの平均断面積Sは、以下のように表される。
S=V/L
【0067】
したがって、チューブ50の内径IDは、以下のように表される。
ID=2×(S/3.14)^0.5
【0068】
(実施例3)
本実施例ではマイクロポンプ製造工程内で、本測定を行う。本測定の前工程として、チューブ50が第1機枠15に形成された円弧形状のチューブ案内壁15cによって部分的に円弧形状に成形され、一方の端部がリザーバー14に連通し、他方の端部が外部に延在される直前の段階である。
【0069】
まず、所定の長さにカットされたチューブ50を用意する。本実施例ではチューブ50の長さLは29mmである。次に、空気aが充填された状態のチューブ50の重量測定値Mairを測定する。次に、チューブ50の内部にシリンジとニードルとを用いて水wを注入する。次に、水wを充填した状態でのチューブ50の重量測定値Mwaterを測定する。次に、チューブ50の内部より水wを排出する。
【0070】
次に、チューブ50を組み込む。チューブ50は、第1機枠15に形成された円弧形状のチューブ案内壁15cによって部分的に円弧形状に成形されように組み込まれ、一方の端部はリザーバー14に連通し、他方の端部は外部に延在されるように組み込まれる。以降、次工程へ進む。
【0071】
本実施形態によれば、チューブ50の内容積Vから内径IDを算出するため、流体輸送装置1の吐出性能(補正値)を管理でき、高精度な流体輸送装置1を量産可能とする。また、短時間のうちに非破壊でチューブ50の内径IDを測定できるので、このチューブ50を用いる流体輸送装置1の製造工程においてインラインでチューブ50の内径IDの測定を行い、規定内の内径IDのチューブ50をセットした流体輸送装置1のみを後工程に回すことができる。
【0072】
また、チューブ50の内容積Vから内径IDを算出するため、高精度に測定することが可能となり、吐出精度を格段に向上させた流体輸送装置1が提供できる。
【0073】
(流体輸送装置の駆動方法)
続いて、本実施形態に係る流体輸送装置1の駆動方法について図面を参照して説明する。
図12は、本実施形態に係る流体輸送装置1の駆動方法の主要なステップを示すフローチャートである。なお、図1〜6も参照する。
【0074】
まず、ステップS10において、指定累積吐出量を制御部140に入力し、駆動ローター120を回転させる。そして、ステップS20において、第1検出センサー151によりカム20の検出マーカー30の一つを検出した位置で駆動ローター120を停止する。
【0075】
次に、ステップS30において、このときのカム20の位置を回転基準位置(0度)とし、演算部145は累積吐出量を0μl、カム回転位置を0度に初期化する。なお、指定累積吐出量の入力はステップS30の後に行ってもよい。
【0076】
この状態で流体輸送装置1を被注入対象物(生体等)に装着し、ステップS40において、駆動ローター120を起動し液体吐出を開始する。
【0077】
次に、ステップS50において、液体吐出を開始した時点(回転基準位置)からカム20の回転角度を把握する。カム20の回転角度は、駆動ローター120に附した検出マーカー35を第2検出センサー152で検出、検出数をカウントして角度換算し、減速比を乗じて算出する。
【0078】
次に、ステップS60において、液体吐出を継続しながらカム20の回転角度をデータテーブルと照合する。例えば、指定累積吐出量を1μlとした場合、カム20の回転角度を17度(駆動ローター120の回転角度が690度=1回転と330度に相当)と検出したとすると、データテーブルから現時点の累積吐出量は0.4μlと読み取ることができる。
【0079】
次に、ステップS70において、データテーブルとカム20の回転角度とを照合して指定累積吐出量に相当するカム回転角度に達したかを判定する。本実施形態では、指定累積吐出量1.0μlに相当するカム回転角度36度に対して19度回転不足(累積吐出量は0.6μl不足)と判定する。この場合は、そのまま流体吐出(液体吐出)を継続して、ステップS50、S60、S70を繰り返す。具体的には、カム回転角度36度に相当する駆動ローター120の回転角度は1440度であることから不足分は750度(2回転と30度)と算出し、駆動ローター120を750度分さらに回転すればよい。
【0080】
なお、指定累積吐出量が1.5μl以上の場合にもデータテーブルを用いて必要なカム回転角度を算出できる。例えば、指定累積吐出量を1.9μlとする場合、カム回転角度90度で累積吐出量が1.5μlであるから0.4μl不足することになる。よって、データテーブルの0.4μlに相当するカム回転角度17度を読み取り、そのときの駆動ローター120の回転角度690度に3600度を加えた4290度(11回転と330度)まで駆動ローター120を回転すればよい。指定累積吐出量が数百μlの場合も、カム回転角度が回転基準位置(0度)から90度までを1サイクルとして、端数分の回転角度をデータテーブルから読み取り、その回転角度を加えればよい。つまり、データテーブルは、1サイクル分作成しておけばよいことになる。
【0081】
カム回転角度が指定累積吐出量に相当するデータテーブル上のカム回転角度に達したと判定したところで、ステップS80において、駆動ローター120の駆動を停止し、液体吐出を停止する。そして液体吐出を終了する。
【0082】
本実施形態によれば、非破壊で内容積を測れるので、μTAS(Micro-Total Analysis Systems:μ-TAS)と呼ばれる、チップ上に微小な流路や反応室、混合室を設け、さまざまな液体や気体を分析する化学分析デバイスなどの微少流体制御にも応用することができる。
【符号の説明】
【0083】
1…流体輸送装置 2…減速伝達機構 14…リザーバー 15…第1機枠 15c…チューブ案内壁 16…第2機枠 20…カム(回転押圧板) 21…カム体 22〜25…突起部(フィンガー押動部) 22a〜25a…斜面部 26…カム軸 28…カム歯車 30,35…検出マーカー 40〜46…フィンガー(押圧軸) 43a…軸部 43b…鍔部 43c…カム当接部 50…チューブ 110…伝達車 111…伝達車軸 112…伝達歯車 113…ピニオン 120…駆動ローター 121…ローター軸 122…ローターピニオン 123…検出板 130…振動体 131…圧電素子 132…腕部 133…凸部 135…固定軸 140…制御部 141…ドライバー 142…第1検出回路(第1検出部) 143…第2検出回路(第2検出部) 144…記憶部 145…演算部 151…第1検出センサー(第1検出部) 152…第2検出センサー(第2検出部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チューブの長手方向の長さを測定すること、
第1の物質を充填した状態での前記チューブの第1の重量を測定すること、
第2の物質を充填した状態での前記チューブの第2の重量を測定すること、
前記第1の重量と前記第2の重量との差分から前記チューブの内容積を算出すること、
前記内容積と前記長さとにより、前記チューブの平均断面積を算出すること、及び、
前記平均断面積より、前記チューブの内径を算出すること、
を含むことを特徴とするチューブの測定方法。
【請求項2】
請求項1に記載のチューブの測定方法において、
前記第1の物質は空気であり、前記第2の物質は水であることを特徴とするチューブの測定方法。
【請求項3】
流体を収容するリザーバーと、前記リザーバーに連通する弾性を有するチューブと、前記チューブを円弧状に保持するチューブ案内壁と、前記チューブの内側に配置され、外周部にn個の突起部を有する回転押圧板と、前記チューブと前記回転押圧板の間に、前記回転押圧板の回転中心方向から放射状に配置される複数の押圧軸と、を有し、前記突起部により前記複数の押圧軸を流体の流動方向に順次押動し、前記チューブの圧閉と開放とを繰り返して流体を流動する流体輸送装置であって、
前記回転押圧板に回転力を与える駆動ローターと、
前記駆動ローターと前記回転押圧板とを連結する減速伝達機構と、
前記回転押圧板の回転角度を検出する第1検出部と、
前記駆動ローターと前記減速伝達機構のいずれか一つの回転角度を検出する第2検出部と、
前記回転押圧板の回転角度に対する累積吐出量との関係を表すデータテーブルと、
前記第1検出部及び前記第2検出部によって得られた前記回転押圧板の回転角度と、前記データテーブルとを照合して、指定累積吐出量に相当する回転角度まで前記駆動ローターを駆動制御する制御部と、
をさらに有し、
前記データテーブルは、前記チューブの基準内径と実測内径との差分から累積吐出量を補正した値を用い、
前記実測内径は、請求項1又は2に記載のチューブの測定方法により測定されたことを特徴とする流体輸送装置。
【請求項4】
流体を収容するリザーバーと、前記リザーバーに連通する弾性を有するチューブと、前記チューブを円弧状に保持するチューブ案内壁と、前記チューブの内側に配置され、外周部にn個の突起部を有する回転押圧板と、前記チューブと前記回転押圧板の間に、前記回転押圧板の回転中心方向から放射状に配置される複数の押圧軸と、を有し、前記突起部により前記複数の押圧軸を流体の流動方向に順次押動し、前記チューブの圧閉と開放とを繰り返して流体を流動する流体輸送装置の製造方法であって、
前記回転押圧板に回転力を与える駆動ローターと、
前記駆動ローターと前記回転押圧板とを連結する減速伝達機構と、
前記回転押圧板の回転角度を検出する第1検出部と、
前記駆動ローターと前記減速伝達機構のいずれか一つの回転角度を検出する第2検出部と、
前記回転押圧板の回転角度に対する累積吐出量との関係を表すデータテーブルと、
前記第1検出部及び前記第2検出部によって得られた前記回転押圧板の回転角度と、前記データテーブルとを照合して、指定累積吐出量に相当する回転角度まで前記駆動ローターを駆動制御する制御部と、
をさらに有し、
請求項1又は2に記載のチューブの測定方法により、前記チューブの実測内径を測定すること、
前記チューブの基準内径と前記実測内径との差分から累積吐出量を補正すること、
を含むことを特徴とする流体輸送装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−219686(P2012−219686A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85168(P2011−85168)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】