説明

チューブ端バタフライ流量調節及び閉止バルブ

流路を有するバルブ本体と、バルブ軸組立体と、バルブ板と、チューブを備えるバタフライバルブを提供する。バルブ軸組立体は、空間をあけて対向する位置関係にある第一の軸部と第二の軸部と、それらの間にある中間部と、バルブ軸組立体に固定された支持板とを備える。第一と第二の軸部はバルブ軸組立体をバルブ本体に回転可能に結合する。中間部材は流路と流体的に連通するチャンバーを形成する。支持板はバルブ閉位置において流路を通る流体流れの方向にほぼ直角になるようにチャンバー内に配設される。バルブ板は支持板に固定され、内部部分と前記内部部分の半径方向外側のフランジとを有する。フランジは支持板から離れる方向に向いている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概してバルブに関し、特にバタフライバルブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のバタフライバルブはパイプ部を通して流れる流体の流量を管理するのに用いられる一種の流量制御装置である。典型的なバタフライバルブは、中空円筒形のハウジング、平坦で円形のバルブ板及び回転可能な軸を含む。そのバルブ板は、円筒形のハウジングの長さ方向の中間点においてハウジング内に配設され、回転可能な軸の下部に固定されている。回転可能な軸の上部は、アクチュエータに結合されている。操作中に、アクチュエータの動きがバルブ板に伝達される。アクチュエータが動くにつれて、バルブ板はハウジング内でバルブを通して流れる流体の流れ方向に垂直から平行まで如何なる回転方向にも位置決めされる。バルブ板が流体の流れ方向に垂直であるときは、バルブは閉であり、流体はバルブを通して流れないように制限される。対照的に、バルブ板が流体の流れ方向に平行であるときは、バルブは全開であり、バルブを通る流体の流れは最高値にある。バルブ板を垂直位置と平行位置との間で動かすことにより、バルブは部分的に開とすることができ調節された流体流れを提供することができる。
【0003】
従来のバタフライバルブは、結果的に漏れ流量は多くなるが、バルブ板と流路との間を隙間嵌合として摩耗を避けるか、又はバルブ板と流路との間を接触させる。バルブ板とハウジングの両方とも半径方向の剛性は高いので、隙間が小さすぎる嵌合のバタフライバルブは高い作動力を要し、どの接触点においても高摩耗率及び/又はかじりの危険性を高める(本明細書中で「及び/又は」というときは、少なくとも一方を意味する)。接触面の高摩耗率は、バルブが閉の位置で望ましくない漏れという結果をもたらす。摩耗したバルブ板を交換し、さらなる漏れを防ぐために、バルブ軸をはずしてバルブ板にアクセスする。バルブ軸をはずすということは、しばしば骨の折れる時間のかかる仕事であり、それ故に摩耗したバルブ板の交換作業は困難な冗長なプロセスとなり得る。
【0004】
ほとんどのバタフライバルブは、特に定格作動圧が高いバタフライバルブは、例えばボールバルブなどと比較して幾分低流量(即ちCv レート)(Cvは流量係数)のものとしても知られている。それは、流路がバルブ板と軸により幾分ふさがれるからである。流量(単位時間当たり流量)が低くても、所与の応用に対して比較的大きなバルブを要することがしばしばあるが、それはコスト、利用できる空間、及び利用できる作動トルクから見て実用的ではないかもしれない。
【0005】
さらに標準のバタフライバルブはバルブ板を特に閉位置から開位置に動かすのに高作動トルクを要することがある。そのような高作動トルクは、例えばバルブ閉位置の高い着座力、バルブ板とハウジングの間の金属かじり、アクチュエータの動力が無くなったとき閉位置にバルブを付勢するに必要な高いバネ予負荷、流れに誘引される高トルク等によるものである。高い作動トルクを要する結果として、バルブの開閉により大きな又よりコストのかかるアクチュエータを使わなければならない。
【0006】
標準のバタフライバルブはバルブ板を越えて両側に延在する流路を有する。それ故に、流れ誘引トルクを減じるためにバルブ板と軸組立体に対する幾何学的な変更をしようとすると、それはバルブがいかなる位置にあるときも、流路の直径の内側の位置に限定される。これらの変更は、流れ誘引トルクの最小限の減少をもたらすだけであり、全開状態のバルブの流れ面積を減少させ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
よって、摩耗と漏洩に抗し、前方向と逆方向の両流れ方向においてサイズと寸法に対して模範的な流量(単位時間当たりの流量)を提供し、開位置と閉位置との間で動くのに低作動トルクを要するだけのバタフライバルブが望まれているのが分かる。本発明はそのようなバタフライバルブを提供する。本発明の利点は、発明の付加的な特徴と共に、ここに提供する発明の詳細な説明から明らかとなろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一つの態様では、バタフライバルブは流路を有するバルブ本体と、バルブ軸組立体と、バルブ板と、チューブとを有する。バルブ軸組立体は、空間をあけて対向する位置関係にある第一の軸部と第二の軸部と、第一の軸部と第二の軸部の間の中間部と、バルブ軸組立体に固定された支持板を備える。第一の軸部と第二の軸部は、バルブ軸組立体をバルブ本体に回転可能に結合する。中間部材は、流路と流体的に連通するチャンバーを形成する。支持板は、バルブ閉位置において流路を通る流体流れの方向にほぼ垂直になるようにチャンバー内に配設される。バルブ板は、支持板に固定される。バルブ板は、平坦な内部部分と、当該内部部分の半径方向外側のフランジとを有する。フランジは、支持板から離れる方向に向いている。チューブは流路内に配設され、バルブ軸から離れた位置のバルブ流路の一端においてハウジングに付着物して始まり、バルブ軸の中心線に近い位置まで延在する。その中心線に近い位置でチューブはバルブ板フランジの一部をおおって摩擦適合又は隙間適合状態にある。
【0009】
別の態様においては、バタフライバルブはバルブ本体と、バルブボンネットと、バルブ軸組立体と、バルブ板とチューブを備える。バルブ本体は流路と、バルブボンネット孔と凹所を形成する。バルブボンネット孔は、流路を横断する方向に形成され、凹所とは空間をあけて対向する位置関係にある。バルブボンネットはバルブボンネット孔内に配設され、バルブ軸孔を含む。バルブ軸孔は凹所と同芯である(軸方向に整合する軸線を有する)。バルブ軸組立体は、第一の軸部と第二の軸部とを、空間をあけて対向する位置関係で含み、中間部材と支持板とを含む。第一の軸部は、軸孔中に回転可能に延在し、第二の軸部は凹所内に回転可能に位置づけられている。中間部材は、第一と第二の軸部の間に配設され、それを貫通するチャンバーを有する。支持板は、バルブ閉位置において流路を通る流体流れの方向にほぼ垂直になるようにチャンバー内に配設される。バルブ板は支持板に固定される。バルブ板は、平坦な内部部分と、当該内部部分の半径方向外側のフランジとを有する。フランジは、支持板から離れる方向に向いている。チューブは、流路内に配設され、流路と摩擦嵌合されあるいは流路にしっかり留められており、フランジの少なくとも一部をおおって摩擦適合をしている。そのように、支持板の丸められた部分(丸み部分)とバルブ板の対応部分はバルブを開位置に置くようにチューブ内に向かって回転可能であり、またバルブを閉位置に置くようにチューブから外に向かって回転可能である。
【0010】
さらに他の態様では、バタフライバルブ軸組立体は、ボールバルブハウジングと共に使用するように提供される。バタフライバルブ軸組立体は、第一の軸部と、第二の軸部と、中間部材と、支持板と、バルブ板とを備える。第二の軸部は、第一の軸部とは空間をあけて対向する位置関係にある。中間部材は、第一と第二の軸部の間にあり、それを貫通するチャンバーを有する。支持板は、バルブ閉位置において流路を通る流体流れの方向にほぼ垂直になるようにチャンバー内に配設される。バルブ板は、支持板に固定される。バルブ板は、平坦な内部部分と、当該内部部分の半径方向外側のフランジとを有する。フランジは、支持板から離れる方向に向いている。
【0011】
本発明の他の態様、目的および利点は、添付図面を併せ参照することにより後続の詳細な説明からさらに明らかになるだろう。
【0012】
明細書に組み込まれ、その一部を形成する添付図は、本発明のいくつかの態様を説明し、詳細な説明と共に本発明の原理を説明するのに使われる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の教示に従って構成されたバタフライバルブの代表的な実施の形態の側面斜視部分断面図である。
【図2】図1のバタフライバルブの他の側面斜視部分断面図であり、閉位置にあるバタフライバルブを示す図である。
【図3】図1のバタフライバルブに使用するように構成されたバルブ軸組立体とバルブ板の分解図である。
【図4】図1のバタフライバルブの一部断面図であり、図3に示したバルブ板上のフランジ付きチューブの係合関係に注目した図である。
【図5】図1のバタフライバルブの背面斜視部分断面図であり、開位置にあるバタフライバルブを示す図である。
【図6】図3のバルブ軸組立体とバルブ板の側面立面図であり、本発明の教示に従って、楔又はステップがバルブ板と係合しており、バルブ軸組立体に固定されている状態を示す図である。
【図7】図6のバルブ軸組立体の平面断面図であり、7−7線に沿って断面され、楔又はステップの方向を軸組立体とバルブ板に関して相対的に示す図である。
【図8】図1のバタフライバルブの背面斜視部分断面図であり、中実のバルブ板と楔又はステップの流れゲイン機能を助けるために付加された付加材を有する場合を示す図である。
【図9】図8のバルブ軸組立体の側面断面図である。
【図10】図9の反対側の図8のバルブ軸組立体の側面断面図である。
【図11】図8のバルブ軸組立体の正面断面図である。
【図12】図8のバルブ軸組立体の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、ある好ましい実施の形態と関連付けて説明されるが、それら実施の形態に限定する意図はない。反対に、意図するところは、全ての代替物、変形、均等物を、特許請求の範囲に定義されているように本発明の精神と範囲内に含まれるものとして、カバーすることである。
【0015】
ここで説明するバタフライバルブは、摩耗と漏洩に抗することができ、前方向と逆方向の両流れ方向においてサイズと寸法に対して模範的な流量を提供し、開位置と閉位置との間で動くのに要する作動トルクが低い。
【0016】
図1と図2を参照して説明すれば、バタフライバルブ10はバルブ本体12と、バルブ軸組立体14と、バルブ板16と、チューブ18を備える。バルブ本体12は、好ましくは、高強度で概して流体不浸透性の材料、例えばステンレス鋼、合金鋼、アルミニューム、プラスチック、ポリ塩化ビニル(PVC)等で形成する。種々の実施の形態では、バルブ本体12は、ウエハハウジング、ラグハウジング、フランジ付きハウジング及び二重フランジ付きハウジングのうちの一つである。
【0017】
図1に示すように、バルブ本体12は、バタフライバルブ10の第一の端部20にパイプ結合部材20を、そして第二の端部24に他のパイプ結合部材20を含む。パイプ結合部材20は、概して、バタフライバルブ10のバルブ本体12が、パイプ(不図示)に固定され及び/又はそれと整合して配置されることを可能にする。図示のように、パイプ結合部材20は周方向に間隔を空けて全周に配置された、半径方向フランジ28を貫通して形成された複数の孔26を含む。パイプ結合部材20は、好ましくは、バルブ本体12と一体的に形成される。当業者は、バルブ本体12をパイプに取り付ける各種の他の手段と方法が用いられ得ることを認識するであろう。
【0018】
さらに図1を参照すれば分かるように、バルブ本体12は流路30を画成し(define)、流路30を含む。図示の実施の形態では、流路30は、バルブ本体12を通って貫通しバタフライバルブ10の第一の端部22から第二の端部24まで延在する、概して円筒形状の流路である。流路30は、それを通して流体の流れを収容するように形成される。バタフライバルブ10の特別の応用次第で、流体はガス、液体、それらの混合物であり得る。そのようなガスや液体は、例えば、ガス状の燃料、液体状の燃料、水あるいはそのようなものを含み得る。
【0019】
バルブ本体12は、凹所32とバルブボンネット孔34も含む。凹所32は概して、バルブ本体12に形成された円筒形の空洞である。凹所32とバルブボンネット孔34は、概して流路30を横切るように形成されており、互いに空間をあけて対向する位置関係にある。バルブボンネット孔34は、バルブ本体12を貫通しており、結果として、概してバルブボンネット36によって占拠され、及び/又は、バルブボンネット36で埋められている。バルブボンネット36は、バルブボンネット孔34内に、例えばネジ付き部材を用いて、しっかりと固定できる。バルブボンネット36はバルブ軸孔38を含み、バルブ軸孔38は概して流路30を横切るように形成され、凹所32と同芯である。
【0020】
図3に最もよく示されているように、バルブ軸組立体は第一の軸部40と、第二の軸部42と、中間部材44と支持板46とを含んで構成される。第一と第二の軸部40、42は、空間をあけて対向する位置関係にあり、概して、互いに同芯である。図1と図2に戻って説明する。第一の軸部40はバルブボンネット36の軸孔38に入り込んで延在し、第二の軸部42は凹所32内に置かれる。肉薄で、中空で、円筒形のスリーブ軸受(不図示)が典型的には 第一と第二の軸部40、42の一方又は両方にかぶせて嵌めこまれており、その軸受は軸部とバルブ本体12との間に挿入された状態になっている。第一と第二の軸部40、42は、軸孔38と凹所32のそれぞれに作動可能に係合しており、バルブ軸組立体14がバルブ本体12と流路30とに対して相対的に回転できるようになっている。その点で、第一の軸部40は、アクチュエータ48に作動可能に結合することができる。アクチュエータ48は、例えばハンドル、電動機駆動アクチュエータ、ニューマティックアクチュエータ、及びその同類のものとすることができる。
【0021】
中間部材44は、概して、第一と第二の軸部40、42の間に挿入され、それらを合わせて結合する半球状の材料片、即ちアルファベットのCの形状の材料片である。図1に示されるように、中間部材44は、典型的なボールバルブに見出されるボールに類似の(しかし同じではない)ボールの一部に似ている。中間部材44は、好ましくは、第一と第二の軸部40、42と一体に形成される。中間部材44は、第一と第二の軸部40、42の回転に伴ってバルブ本体12の中で回転する。図3に示されるように、中間部材44は、軸組立体14の中のチャンバー50を形成する。チャンバー50は、概して、流路30と流体的に連通している。
【0022】
さらに図3を参照して分かるように、支持板46は中間部材44のチャンバー50内にしっくりと抱かれて示されている。そのような構成において、支持板46は、概して、第一と第二の軸部40,42の間に位置づけられている。支持板46は、好ましくは、第一と第二の軸部40、42に近接して中間部材44に結合されている。一つの実施の形態では、支持板46は、一以上の支持ウエブ(支持梁)52により支持されている。支持ウエブ52は、支持板46の裏側54と中間部材44の前側面56との間に延在して構造的な支持を提供する。好ましくは、支持板46と支持ウエブ52は、それぞれ中間部材44と一体に形成される。
【0023】
図3に最もよく示されているように、支持板46は、不規則な形状すなわち多角形の部分(多角形部分)58及び丸みをおびた部分(丸み部分)60の両方を有する概して平坦な部材である。図示のように、多角形部分58は、第一と第二の軸部40、42の方向に向かって、丸み部分60よりもさらに垂直に延在している。言いかえれば、丸み部分60は多角形部分58に比べて幾分切り詰められて、バルブ軸組立体14の中でスロット領域62を形成している。支持板46は、前側66に形成された複数の凹所64を含む。凹所64は、ネジ付き部材(例えば、ボルト、ネジ等)を受容し、保持することができるように、好ましくはネジが切られている。
【0024】
バルブ板16は、概して円形の部材である。図4に最もよく示されているように、バルブ板16は平坦な内部部分68と、平坦な内部部分の半径方向外側にあるテーパ付きの厚さ部70、及びテーパ付きの厚さ部の半径方向外側にあるフランジ72を有する。図示のように、フランジ72は、支持板46から概して離れる方向に向いている。フランジ72は、支持板46に向かう方向に向いていてもよい。テーパ付き厚さ部70とフランジ72は、合わさって凹面のキャビティー74を形成する。一つの実施の形態では、フランジ72は突出部76を含み、突出部76は、フランジから半径方向外側方向に延在し、フランジ回りの周方向に延在し、第一と第二の軸部40、42の中心線と概して同一平面にある。一つの実施の形態では、突出部76は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)或いはエラストマーのようななじみやすい(柔軟な)材料で作られる。フランジ72は、好ましくは、半径方向内側と半径方向外側の両方向に偏向可能である。これらのオフセット寸法は、全閉位置にあるバルブ10を横切る圧力差により誘引されるトルクを変えるのに使うことができる。
【0025】
図3に示すように、バルブ板16の平坦な内部部分68は、複数の孔78を含む。 孔78は好ましくは支持板46の凹所64と同芯とする。そのようにして、ネジ付き部材80は孔78を貫通することができ、凹所64に螺合して、支持板46にバルブ板16を固定することができる。このようにして固定するとき、バルブ板16は概して支持板46と共通の軸線を有する。一つの実施の形態では、支持板46の丸み部は概して、バルブ板16の半径よりも小さい半径を有する(即ち、バルブ板16の外周82は支持板46の丸み部の外周84よりも半径方向外側に延在している)。一つの実施の形態では、バルブ板16と支持板46(またはバルブ軸組立体14の他の構成部品)は互いに一体で形成することもできる。
【0026】
図1と図2に戻って説明する。チューブ18はバルブ本体12の流路30内に配設される。チューブ18は概して中空の薄肉の円筒である。図示のように、チューブ18は軸組立体14の中心線近傍から始まり、バルブ本体12の第一の端部22に向かって、バルブ板16と支持板46から遠ざかる方向に向かって延在している。チューブ18は、流路30に摩擦嵌合(即ち締り嵌合、圧力嵌合等)しており、及び/又は、流路にしっかりと保持されている(例えば、バルブ本体12と一体形成されていてもよい)。一つの実施の形態では、チューブ18は、バルブ軸組立体14とは反対側の端部においてチューブに一体となった外側に向いたフランジを、流路の外径にねじ込まれた中空のリングを使って保持することによって流路30に据え付けられる。このようにして、チューブ18はバルブ本体12の流路30内に固定される。チューブ18は、フランジ72の少なくとも一部及び/又は突起76の上に摩擦適合、あるいは隙間適合してもよい。一つの実施の形態では、フランジ72の少なくとも一部及び/又は突起76の上に適合する端部において、チューブの内径は面取り又は丸み100(図4参照)が付加されており、フランジ72及び/又は突起76がチューブの端部を損傷することなく通りすぎて動くのを可能にしている。
【0027】
チューブ18(又はフランジ72に近接したチューブの少なくとも一部)は、好ましくは、バルブ10が図5に示されるような開位置に、又は図1に示されるような閉位置にあるとき、半径方向内側及び半径方向外側の両方向に偏向可能(即ち、なじみやすい)である。それ故、開位置にあるバルブ10で、チューブ18は流路を通る流体流れの方向を横切る断面が長円形(例えば楕円形)になるように偏向可能であり、それによって、フランジ72及び/又は突起76とチューブ18との間の接触力を低減する。ここで流体の流れ方向は図1において矢印86で示されている。さらに、閉位置のバルブ10では、チューブ18とフランジ72及び/又は突起76の両方とも、バルブを横切る前後の差圧力に応じて半径方向に偏向する。好ましい実施の形態では、チューブ1の半径方向の柔軟性は、フランジ72の半径方向の柔軟性と同等及び/又は釣り合っている(ほぼ等しい)。そのようにして、二つの構成部品は、バタフライバルブ10前後の差圧力が変化したときでも、シール接触圧力の一定性を促進し、又低いアクチュエータトルクで済むようにすることができる。
【0028】
チューブ18は偏向性を有するので、種々の状況である利点を実現できる。例えば、チューブ18が丸く作られ、バルブ10が部分開あるいは全開のとき、チューブ18とバルブ板16のフランジ72は長円形に変形し、接触圧を低減し、それ故、摩耗率を低減することができる。さらなる実例として、チューブ18は、わずかに楕円形すなわち長円形に製作して、バルブ10が開のときチューブ18がバルブ板16に接触しないようにすることもできる。しかしながら、バルブ10が閉のとき、チューブ18は強制的に円形にされて、円形のバルブ板16に係合して、バルブ10は円形のチューブが使われたときと同様にシールされる。
【0029】
バルブ板16とチューブ18の各々は、耐侵食性の及び/又は耐腐食性の材料或いは化合物、例えば火炎スプレーのカーバイドコーティング、硬質クロムメッキ、及び同類の材料で、コーティングすることができる。そのような、耐侵食性の及び/又は耐腐食性の物質は、バルブ板16及び/又はチューブ18に適用するときは、部品の使用寿命を延ばす。結果として、バルブ板16及びチューブ18は、処理しないバルブ板やチューブほど頻繁に交換する必要がない。
【0030】
図1に示されるように、チューブ18とバルブ板16の両方は、バルブ本体12の第一の端部22を介してアクセスすることができる。それ故、チューブ18及び/又はバルブ板16が交換を要するならば、バルブボンネット36をバルブ本体から取り外すことなく、それらはバルブ本体12から容易に取り出すことができる。例えば、第一の端部22に近接したパイプ結合部20は、チューブ18とバルブ板16を露出するために、パイプ(不図示)から取り外すことができる。カバーされていないチューブ18は、チューブをその場所に保持する摩擦嵌合よりも強い力を加え及び/又は取り付け部品を除くことにより、流路30から抜き出すことができる。その後、バルブ板16を支持板46に固定しているネジ付き部材80外に抜き取り、二つの部品の係合を解くことができる。それから、結合を解かれたバルブ板16は流路30から抜き出すこともできる。摩耗した部品を取り除いて、新しいバルブ板16を、ネジ付き部材80により支持板46に固定することがでる。また、必要であれば、新しいチューブ18を流路30中に、またフランジ72及び/又は突起76にかぶせて、嵌合することができる。
【0031】
操作中には、図1に示すようにバタフライバルブ10が閉位置にあるとき、方向矢印86によって示されているような流れ方向に対してバルブ板が垂直となるように、概してバルブ板16は流路30中で方向付けられている。加うるに、突部76がチューブの内側にあり且つチューブと係合するように、フランジ72は好ましくはチューブ18の中に突出し延在している。この配置で、突部76はチューブ18に着座しており、シールを促進する。閉位置では、流体は流路30を通して流れることを防止され及び/又は制限される。
【0032】
アクチュエータ48を用いて、バタフライバルブ10は閉位置と開位置との間を移行することができる。開位置は図5に示す通りである。第一の軸部40と結合したアクチュエータ48は、全開と全閉位置との間で、好ましくは90度と等しいかわずかに小さい角度だけ回転する。またアクチュエータ48がハンドルであるときは、該ハンドルの位置はバルブの状態を示す。例えば、ハンドルがバルブ本体12に平行であるとき、バタフライバルブ10が開位置にあり、ハンドルがバルブ本体に直角であるとき、バタフライバルブは閉位置にあるように、ハンドルをセットすることができる。
【0033】
バルブを全開の位置に置くために、支持板46の丸み部分60とバルブ板16の対応部分は、アクチュエータ48を使ってチューブ18の中に回転して入り込む。同時に、中間部材44は、回転して流路30から外に出る。結果として、流体は流路30を通って、前方に或いは逆方向に流れることができる。またバルブ板16、支持板46及び支持ウエブ52は、概して、流路に平行に方向づけられる。そのときその流路には、バタフライバルブ10が全開位置にある際に流路を塞ぐ断面積が小さいわずかな数の部品の肉厚があるだけである。そうであるから、流路を通る圧力低下は最小限であり、バタフライバルブの流路面積は高く維持できる。さらには、高い流路面積が前方向(第一の端部22から第二の端部24への方向)と逆方向(第二の端部から第一の端部への方向)の両方向に存在する。一つの実施の形態では、前方向と逆方向の流れはほぼ等しい。
【0034】
バタフライバルブ10が全開位置(又は部分開位置)にある際、流体が流路30を流れると、チューブ18とフランジ72の各々は、バタフライバルブ10内にある種々の圧力や力に応答して、半径方向内側や半径方向外側に偏向することができる。 既に説明したように、チューブ18が円形に作られて、バルブ10が部分開又は全開であると、チューブ18とバルブ板16のフランジ72は長円形に偏向して、接触圧力を低減し、それ故に摩耗率を低減することができる。同様に、チューブ18が僅かに楕円形すなわち長円形に作られ、バルブ10が開であると、チューブ18はバルブ板16に接触せず、バルブ10が閉であると、チューブ18は強制的に円形にされ、円形状のバルブ板16と係合する。それ故に、バルブ10は円形のチューブが用いられたときと同様にシールできる。このことは、結果的に、バタフライバルブ10がさらに効率的に流体を調節する(meter)のを可能にする。
【0035】
一つの実施の形態では、バルブ軸組立体14の第一の軸部40は、偏向部材88に駆動可能に結合している。偏向部材88は、図2に単純化した形態で示されている。 図2ではバルブボンネット36上に示されているが、偏向部材88は、バルブ軸組立体14に沿って、またそれと一体的に形成され、いかようにも位置決めできる。偏向部材88は、バルブ軸組立体14に偏向力を与えて、バタフライバルブ10が特別の状況下で閉位置に向かって駆動されるようにする装置である。一つの実施の形態では、偏向部材88(例えば、バネ)は、あらかじめ負荷がかけられ、バタフライバルブ10のフェイルセーフの安全装置として作動する。もしアクチュエータ48の動力が喪失したとき、偏向部材88は、バタフライバルブ10に閉方位置に向かう力を加えて流路30を通る流体の流れを制限する。代わりに、偏向部材88は、バタフライバルブ10を全開位置に向けて駆動してもよい。
【0036】
図6及び図7に示すように、一つの実施の形態では、楔90がバルブ軸組立体14に組み込まれている。楔90は、バルブが全開のときの類似全流量面積に到達するまでの間、低バルブ開度において流れ面積を低減するのに用いられる。図示のように、楔90はバルブ板16に対して配設されており、支持板46に作動可能に固定されている。そのように、バルブ板16の一部は覆われており、見えていない。楔90は複数の孔92を含み、該楔はネジ付き部材80(図3参照)を収容できる。ネジ付き部材80が支持板46の凹所64にねじ込まれるとき、楔90はバルブ板16と強制的に係合され、支持板46に固定される。図7に最もよく図示されているように、楔90は、バルブ板16上のフランジ72と楔が互いに接触しないようにする切欠き94を含む。
【0037】
楔90は、バタフライバルブ10に一以上の利点をもたらす。例えば、楔90は、バタフライバルブ10を通る流体流れの一層正確な調節を可能とする。なぜなら、該楔は、アクチュエータ48がバルブを閉め始めるときチューブ18に急速に入り始めるからである。加えるに、楔90はバルブ10がほとんど閉位置にあるとき、流れ利得(即ち、バルブ開度対流れ増加の割合(流れ増加/バルブ開度))を低減する。楔90はチューブ18の端部を越えているので、バルブが開のとき流路は楔90の回りで外側に向かって動き得る点に注目されたい。 バルブ板16とチューブ18との関係では、楔90はバルブ本体12からバルブボンネット36を取り外さなくても、現場で交換可能である。
【0038】
さらなる実施の形態では、バルブ板16はフランジ72無しの、また半径方向に剛である固い板を備える。ここで図8〜図12を参照すると、固い(中実の)板110はリップ(唇状材)112を有する。リップ112は好ましくは、チューブの内側にあり且つチューブと係合するように、チューブ18中に突出し、延在する。この配置においては、リップ112はチューブ18に対して着座しシールを助ける。閉位置では、流体は流路30を通って流れるのを妨げられ、及び/又は制限される。一つの実施の形態では、リップ112の外側縁の面は、軸組立体の回転中心線114と同一平面にあり(図10参照)、軸組立体の中心線114はリップ縁を二分する。チューブの柔軟性故に、軸組立体中心線114が、支持板46の面116から非常に小さい距離にあることが可能となる。該オフセットの寸法は、バルブ10が全閉位置にあるとき、バルブ10前後の差圧により誘引されるトルクを変えるのに使うことができる。
【0039】
一つの実施の形態では、楔90の流れ利得作用は、中間部材44のチャンバー50を部分的に満たすために軸組立体に材料を加えることにより、補助され、あるいは実現される。他の実施の形態では、楔の近傍位置で、しかしチューブ18の直径の外側で、軸組立体に材料を加えることにより、補助され、あるいは実現される。さらなる実施の形態では、流れ誘引トルクは、楔の近傍位置で、しかしチューブ18の直径の外側で、軸組立体に材料を加えることにより、従来のバタフライバルブを越える大きさのオーダーで低減される。一つの実施の形態における楔の近傍位置の材料は、中間部材44の外側本体にあるアーチ形状の延長材120である。
【0040】
以上のことから、当業者は、バタフライバルブ10が公知のバルブに対して重要な利点を有することを認識するであろう。例えば、バタフライバルブ10ではチューブ18とバルブ板16上のフランジ72の半径方向の柔軟性により着座トルクが低い。チューブ18とフランジ72の半径方向の柔軟性は、バルブ10前後の差圧に対応して釣り合うので、前方向と逆方向の両方向において漏洩が低く維持される。またチューブ18を偏向可能とすることによって、チューブのバルブ板に対する摩耗が低減する。特にバタフライバルブ10が部分開あるいは全開の位置で振動するようなときに摩耗が低減する。加えるに、薄い支持ウエブ52、バルブ板16及び支持板46によって形成された小さい障害物断面積が流路中に残るだけなので、バタフライバルブ10は、他の公知の高圧バタフライバルブよりも、前方向と逆方向の両方向において、大きい流路面積を提供する。
【0041】
全閉位置にあるバルブ10において、軸組立体14上の表面の付加がチューブ18の外部の位置にあるということは、同様な寸法の公知のバルブを開閉するに要するアクチュエーショントルクに比べて、低いアクチュエーショントルクで済むということを意味する。大きい全開流路面積あるいはCvレーティング(Cvは流量係数)により、所与の流量(単位時間当たりの流量)に対して小さいバルブ寸法の使用を可能とし、よって、比較的小さいバルブ寸法となるので比較的小さいアクチュエーショントルクで済む。さらに、チューブ18とバルブ板16はバルブボンネット36を外すことなく現場で容易に交換できるので、このバタフライバルブ10は、例えば腐食性の又は侵食性の処理流体が絞り調節され減圧されるような、チューブとバルブ板の摩耗率が高い用途に特に適している。好ましくは、チューブ18とバルブ板16の両方とも、過度のコストをかけることなく保護材料でコーティングすることができ、低コスト材料で製作され、定期的に交換することができるようにする。チューブ18の長さは、バタフライバルブ10がウエハ型ハウジング内に収納することができるように、十分に短くすることができる。
【0042】
さらに、当業者が気付くだろうように、バルブ軸組立体14は標準のボールバルブハウジング中に据え付けることができるように形成されている。言いかえれば、バルブ軸組立体14とチューブ18は、ボールバルブハウジングに最小限の変更をするだけで、既存のボールバルブ中に改造取り付けすることができる。好ましくは、バルブ軸組立体14は従来のバルブと比較するとき高い剛性を有する。そのことは、バタフライバルブ10が、従来のバルブに比較して、所与の流路面積レーティングに対してより高い圧力において作動することを可能とする。さらには、チューブ18とバルブ板16の間の、より低い接触力は、金属かじりや固着無しにより高い温度で作動することを可能とする。 さらに、閉状態のバルブ接触の局所的領域内の、出来上がったチューブ18とバルブ板16の表面の遮られることのない直径は、従来のバタフライバルブよりもずっと低い、閉状態のバルブの漏洩量を可能とする。
【0043】
本発明の説明に関連して(特に以下の請求項に関連して)用いられる名詞及び同様な指示語の使用は、本明細書中で特に指摘したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、単数および複数の両方に及ぶものと解釈される。語句「備える」、「有する」、「含む」および「包含する」は、特に断りのない限り、オープンエンドターム(すなわち「〜を含むが限らない」という意味)として解釈される。本明細書中の数値範囲の具陳は、本明細書中で特に指摘しない限り、単にその範囲内に該当する各値を個々に言及するための略記法としての役割を果たすことだけを意図しており、各値は、本明細書中で個々に列挙されたかのように、明細書に組み込まれる。本明細書中で説明されるすべての方法は、本明細書中で特に指摘したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、あらゆる適切な順番で行うことができる。本明細書中で使用するあらゆる例または例示的な言い回し(例えば「など」)は、特に主張しない限り、単に本発明をよりよく説明することだけを意図し、本発明の範囲に対する制限を設けるものではない。明細書中のいかなる言い回しも、請求項に記載されていない要素を、本発明の実施に不可欠であるものとして示すものとは解釈されないものとする。
【0044】
本明細書中では、本発明を実施するため本発明者が知っている最良の形態を含め、本発明の好ましい実施の形態について説明している。当業者にとっては、上記説明を読めば、これらの好ましい実施の形態の変形が明らかとなろう。本発明者は、熟練者が適宜このような変形を適用することを期待しており、本明細書中で具体的に説明される以外の方法で本発明が実施されることを予定している。従って本発明は、準拠法で許されているように、本明細書に添付された請求項に記載の内容の修正および均等物をすべて含む。さらに、本明細書中で特に指摘したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、すべての変形における上記要素のいずれの組合せも本発明に包含される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路を有するバルブ本体と;
空間をあけて対向する位置関係にある第一の軸部と第二の軸部と、前記第一の軸部と第二の軸部との間にある中間部材と、支持板とを有するバルブ軸組立体であって、前記支持板は前記バルブ軸組立体に固定されており、前記第一と第二の軸部は前記バルブ軸組立体を前記バルブ本体に回転可能に結合しており、前記中間部材は前記流路と流体的に連通するチャンバーを形成しており、前記支持板はバルブ閉位置において前記流路を通る流体流れの方向にほぼ直角になるように前記チャンバー内に配設されたバルブ軸組立体と;
前記支持板に固定されたバルブ板であって、該バルブ板は内部部分と前記内部部分の半径方向外側のフランジとを有し、前記フランジは前記支持板から離れる方向に向いているバルブ板と;
前記流路内に配設されたチューブとを備える;
バタフライバルブ。
【請求項2】
前記チューブは、前記流路の一方の端部方向で、前記軸に対して空間をあけた位置関係で、ハウジングに付着した部分で始まり、前記チューブは前記バルブ板の一部をおおうように摩擦適合又は隙間適合された、前記軸組立体の中心線の近傍の位置まで延在する、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項3】
前記バルブ板は前記内部部分の半径方向外側で前記フランジの半径方向内側のテーパ付き厚さ部を含む、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項4】
前記バルブ板は全閉位置と全開位置との間で約90度回転可能な、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項5】
前記第一と第二の軸部と、前記中間部材と、前記バルブ軸組立体の前記支持板は、一体的に形成されている、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項6】
前記チューブと前記バルブ板は各々、前方向と逆方向の流体圧力差に関して半径方向の偏向を有し、前記チューブと前記フランジの前記半径方向の偏向は互いにほぼ等しい、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項7】
前記支持板の円形部は前記バルブ板の半径よりも小さい半径を有する、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項8】
前記バルブ軸組立体はさらに、前記支持板と前記中間部材の間に挿入配置された、少なくとも一つの支持ウエブを含み、前記少なくとも一つの支持ウエブは前記中間部材と一体的に形成されている、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項9】
前記バルブ板は孔を含み、前記支持板はネジ付き凹所を含み、前記バルブ板は、前記孔を通して前記ネジ付き凹所内にねじ込まれるネジ部材により、前記支持板に固定された、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項10】
前記チューブは、前記流路を通る流体の方向を横切る長円形の断面を有するように、偏向可能な、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項11】
流量低減メカニズムが前記バルブ軸組立体に固定されている、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項12】
前記バタフライバルブは、アクチュエータに作動可能に結合され、前記アクチュエータは前記バタフライバルブを開位置と閉位置との間で動かすように適合された、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項13】
前記バタフライバルブは、偏向部材に作動可能に結合され、前記偏向部材は、前記アクチュエータが動力喪失したとき、前記バラフライバルブを前記開位置と前記閉位置との一方に動かすようにあらかじめ負荷がかけられている、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項14】
前記バラフライバルブは、開位置にあるとき、前方向と逆方向の両方の流れ方向において等しい流れ面積を有する、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項15】
前記チューブと前記バルブ板との少なくとも一方にコーティングがされている、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項16】
前記軸組立体は、前記バルブが前記全閉位置にあるとき、前記チューブの直径の外側の位置に材料を有する、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項17】
前記バルブ軸組立体は前記軸組立体内の前記チャンバーの一部の中にあり、且つその一部を塞ぐ材料を有する、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項18】
前記バルブ軸組立体の前記回転中心線は前記バルブ板の突出部の外径と同一平面にある、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項19】
前記バルブ軸組立体の回転中心線は、前記バルブ板の突出部の外径を二等分する、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項20】
前記バルブ軸組立体の回転中心線は、前記バルブ板の突出部の外径と同一平面にない、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項21】
前記バルブ軸組立体の回転中心線は、前記バルブ板の突出部の外径を二等分しない、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項22】
前記フランジは前記支持板の方向に向いている、請求項1に記載のバタフライバルブ。
【請求項23】
流路と、軸孔と、凹所とが形成されたバルブ本体であって、前記軸孔は前記流路を横切る方向に形成され、前記軸穴は前記凹所と空間をあけて対向する位置関係にあり、且つ同芯である、バルブ本体と;
空間をあけて対向する位置関係にある第一の軸部と第二の軸部と、中間部材と、支持板とを有するバルブ軸組立体であって、前記第一の軸部は前記軸孔中に回転可能に延在し、前記第二の軸部は前記凹所に回転可能に位置づけられ、前記中間部材は前記第一と第二の軸部の間に配設されて前記流路と流体的に連通するチャンバーを形成しており、前記支持板はバルブ閉位置において前記流路を通る流体流れの方向にほぼ直角に前記チャンバー内に配設されたバルブ軸組立体と;
前記支持板に固定されたバルブ板であって、前記バルブ板は内部部分と前記内部部分の半径方向外側のフランジとを有し、前記フランジは前記支持板から離れる方向に向いているバルブ板と;
前記流路内に配設されたチューブであって、前記チューブは前記流路と摩擦嵌合されあるいは流路にしっかり留められており、前記フランジの少なくとも一部をおおって摩擦適合しているチューブとを備え;
前記支持板の丸み部と前記バルブ板の対応する部分は、回転可能に前記チューブ内にあって前記バルブを開位置に置き、前記チューブの一端の位置に回転可能にあって前記バルブを閉位置におく;
バタフライバルブ。
【請求項24】
前記チューブと前記バルブ板は、前記バルブボンネットを前記バルブ本体から外すことなく交換可能に構成された、請求項23に記載のバタフライバルブ。
【請求項25】
前記チューブと前記バルブ板の少なくとも一方は耐侵食性のコーティング及び耐腐食性のコーティングの少なくとも一方を施された、請求項23に記載のバタフライバルブ。
【請求項26】
前記バルブ板は前記支持板に少なくとも一つのネジ付き部材によって固定され、前記チューブと前記バルブ板は前方への流れ方向において半径方向に均等の偏向が可能であり、且つ逆の流れ方向において半径方向に均等の偏向が可能である、請求項23に記載のバタフライバルブ。
【請求項27】
前記チューブの一端は前記第一と第二の軸部のほぼ中心線で終わっている、請求項23に記載のバタフライバルブ。
【請求項28】
ボールバルブハウジングに使用するためのバタフライバルブ軸組立体であって;
第一の軸部と;
前記第一の軸部と空間をあけて対向する位置関係にある第二の軸部と;
前記第一と第二の軸部の間の中間部材であって、それを通るチャンバーを有する中間部材と;
バルブ閉位置において、流路を通る流体流れの方向にほぼ垂直にチャンバー内に配設された支持板と;
前記支持板に固定されたバルブ板とを備える;
バタフライバルブ軸組立体。
【請求項29】
前記バルブ板は、内部部分と前記内部部分の半径方向外側にあるフランジとを有し、前記フランジは前記支持板から離れる方向、或いは、前記支持板に向かう方向のいずれか一方に向いている、請求項28に記載のバタフライバルブ軸組立体。
【請求項30】
前記フランジは半径方向外側に出っ張った突出部を含み、前記突出部は前記フランジ円周回りに進み、チューブが前記突出部の少なくとも一部をおおうように、摩擦適合と隙間適合の一方で適合している、請求項29に記載のバタフライバルブ軸組立体。
【請求項31】
前記ボールバルブハウジングは、流路を有し、前記バタフライバルブ軸組立体は、さらに前記流路内に配設されるに適したチューブを備え、前記チューブは前記フランジの少なくとも一部をおおうように、摩擦適合又は隙間適合している、請求項29に記載のバタフライバルブ軸組立体。
【請求項32】
前記チューブは円筒形であり、前記支持板と前記バルブ板の少なくとも一方は長円形であり、前記チューブは、前記流路を通る流体流れの方向を横切る長円形の断面を有するように偏向可能である、請求項31に記載のバタフライバルブ軸組立体。
【請求項33】
前記チューブと前記バルブ板の少なくとも一方は、低い閉バルブアクチュエータ力と漏れの無い閉止の少なくとも一方が不要なときに、半径方向に剛である、請求項31に記載のバタフライバルブ軸組立体。
【請求項34】
前記バルブ板と前記支持板は互いに一体的に形成されている、請求項28に記載のバタフライバルブ軸組立体。
【請求項35】
流路を有するバルブ本体と;
空間をあけて対向する位置関係にある第一の軸部と第二の軸部と、前記第一の軸部と第二の軸部との間にある中間部材とを有するバルブ軸組立体であって、該バルブ軸組立体に固定された支持板とを有し、前記第一と第二の軸部は前記バルブ軸組立体を前記バルブ本体に回転可能に結合しており、前記中間部材は前記流路と流体的に連通するチャンバーを形成しており、前記支持板はバルブ閉位置において前記流路を通る流体流れの方向にほぼ直角になるように前記チャンバー内に配設されたバルブ軸組立体と;
前記支持板に固定されたバルブ板であって、該バルブ板は半径方向に剛の部分を有するバルブ板と;
前記流路内に配設されたチューブであって、前記バルブ板の少なくとも一部をおおうように摩擦適合又は隙間適合をしているチューブとを備える;
バタフライバルブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2010−519466(P2010−519466A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549662(P2009−549662)
【出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【国際出願番号】PCT/US2008/052901
【国際公開番号】WO2008/100724
【国際公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(503400008)ウッドワード・ガバナー・カンパニー (29)
【氏名又は名称原語表記】Woodward Governor Company
【住所又は居所原語表記】1000 E. Drake Road, P.O. Box 1519, Fort Collins, Colorado 80525, United States of America
【Fターム(参考)】