説明

テープキャリア基板および半導体装置

【課題】PDPの筐体内において温度変化が繰り返されても、テープキャリア基板の導体配線とテープキャリア基板の折り曲げ部に設けたスリットとの境界部における導体配線の断線を防止できるテープキャリア基板を提供する。
【解決手段】テープキャリア基板100の折り曲げ部A、Bに設けた第1スリット106、107の、テープキャリア基板100の外延部側の幅を、テープキャリア基板100の中央部側の幅よりも広くして、テープキャリア基板の撓みにより発生する応力を分散させ、第1スリット106、107と導体配線105bとの境界部に応力が集中しないようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープキャリア基板、およびテープキャリア基板に半導体素子を実装した半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テープ状の柔軟なテープキャリア基板上の導体配線(リード)と半導体素子上の端子とをバンプ(突起電極)を介して電気的に接続するTAB(Tape Automated Bonding)技術が知られている。このTAB技術により製造された半導体装置(TCP:Tape Carrier Package)は、主に、フラットパネルディスプレイのパネルに実装される駆動用ドライバとして使用される。
【0003】
図22に、従来のテープキャリア基板の平面図を示す。このテープキャリア基板100は、384出力のプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称す。)仕様のものであって、2個の半導体素子を実装可能である。
【0004】
図22に示すように、このテープキャリア基板100は、テープキャリア基材101の一方の面上に設けられた一対の入力端子群102および出力端子群103を備える。この一対の入力端子群102および出力端子群103は、テープキャリア基材101の幅方向Wにおいて対向している。
【0005】
また、このテープキャリア基板100は、テープキャリア基材101に形成された2つのデバイスホール104を備える。この2つのデバイスホール104は、テープキャリア基材101の長さ方向Lに並んでいる。また、デバイスホール104は、デバイスホール104に実装される矩形状の半導体素子の外形と相似形で、且つその外形より若干広い面積を有する。また、デバイスホール104は、その長手方向がテープキャリア基材101の幅方向Wと略平行となるように形成されている。
【0006】
また、このテープキャリア基板100は、テープキャリア基材101の一方の面上に設けられた導体配線105a、105bをそれぞれ複数本備える。導体配線105aは、デバイスホール104に実装された半導体素子の端子と入力端子群102を構成する端子とを突起電極を介して接続する。導体配線105bは、デバイスホール104に実装された半導体素子の端子と出力端子群103を構成する端子とを突起電極を介して接続する。導体配線105a、105bは例えば銅等からなる。
【0007】
導体配線105a、105bは、テープキャリア基材101を下支えとして、テープキャリア基材101の一方の面上に幅方向Wに沿って設けられており、デバイスホール104上に突出して、デバイスホール104に実装された半導体素子の端子に突起電極を介して接続するインナーリードと、そのインナーリードと入力端子群102または出力端子群103に接続する引き回し配線と、で構成される。
【0008】
このテープキャリア基板100に半導体素子を実装した半導体装置は、PDPのパネルに、テープキャリア基材101の長さ方向Lに沿って折り曲げられた状態で実装されるが、その折り曲げ方向に対して発生する応力に、パネルの幅方向(テープキャリア基材101の長さ方向L)に対して発生する応力が加わる。
【0009】
そこで、これらの応力を緩和するために、このテープキャリア基板100は、図22に示すように、テープキャリア基材101に形成された第1スリット106、107と第2スリット108を備える。第1スリット106、107は、互いに平行な折り曲げ部A、Bに沿って形成されており、テープキャリア基材101の長さ方向Lに細長い形状をしている。第2スリット108は、その長手方向が第1スリット106、107の長手方向に交差するように形成されており、テープキャリア基材101の幅方向Wに細長い形状をしている。具体的には、第1スリット106、107は、テープキャリア基板100の中央で2等分されている。また、第2スリット108は、その長手方向が2等分された第1スリットの間隙を通るように形成されている。
【0010】
また、このテープキャリア基板100は、テープキャリア基材101の一方の面上に設けられた、導体配線105a、105bの引き回し配線を覆う有機絶縁材料109を備える。有機絶縁材料109は、例えばポリイミドやエポキシ等からなる。さらに、図示しないが、このテープキャリア基板100は、テープキャリア基材101の他方の面上に設けられた有機絶縁材料を備える。この有機絶縁材料は例えばポリイミドやエポキシ等からなり、導体配線105bの引き回し配線の第1スリット106、107から露出する部分を覆う。
【0011】
なお、テープキャリア基材101の幅方向Wにおける両端部にはスプロケットホール110が設けられている。また、テープキャリア基材101の材料としては、ポリイミドがよく使用されている。また、テープキャリア基材101の幅は、一般に、35mm、48mm、70mmである。
【0012】
以上説明したテープキャリア基板100に半導体素子を実装して最終形状に打ち抜かれた半導体装置(PDP用の駆動用ドライバ)の断面図を図23に示す。図23に示すように、この半導体装置111は、デバイスホール104に半導体素子112が実装され、半導体素子112の裏面に形成された端子(図示せず)と導体配線105a、105bのインナーリード115a、115bとが突起電極113を介して接続される。なお、半導体素子112は矩形状に形成され、その長辺がテープキャリア基材101の幅方向Wに略平行となるよう実装される。
【0013】
また、デバイスホール104の突起電極113が配置される側(半導体素子112の裏面側)は封止樹脂114によりモールドされており、半導体素子112の裏面、突起電極113、およびインナーリード115a、115bが封止樹脂114により覆われている。
【0014】
また、導体配線105aは、デバイスホール104上に突出するインナーリード115aと、そのインナーリード115aと入力端子群102に接続する引き回し配線116aと、で構成される。同様に、導体配線105bは、デバイスホール104上に突出するインナーリード115bと、そのインナーリード115bと出力端子群103に接続する引き回し配線116bと、で構成される。
【0015】
また、テープキャリア基材101の一方の面上には、引き回し配線116a、116bを覆う有機絶縁材料109が設けられている。さらに、テープキャリア基材101の他方の面上には、引き回し配線116bの第1スリット106、107から露出する部分を覆う有機絶縁材料117が設けられている。
【0016】
続いて、この従来の半導体装置111の製造方法の一例について説明する。まず、半導体素子112上の突起電極113とテープキャリア基材101のデバイスホール104上に形成されたインナーリード115a、115bとがボンディングツールによって熱圧着され、金属接合が形成される。その後、半導体素子112やインナーリード115a、115bを外力や湿気、汚染物などの悪い環境から電気的、物理的に保護するため、半導体素子112の裏面、突起電極113、およびインナーリード115a、115bに封止樹脂114をポッティングする。封止樹脂114はポッティング後に加熱して硬化される。なお、半導体素子112の端子とインナーリード115a、115bとの間に配置する突起電極113は、半導体素子112の端子上に設ける場合とインナーリード115a、115b上に設ける場合がある。
【0017】
以上説明した半導体装置(PDP用の駆動用ドライバ)111が実装されたPDPのパネルの外観を図24に示す。また、図24のKで示す部分の拡大図を図25に示す。また、PDPのパネルに実装された半導体装置111の断面図を図26に示す。
【0018】
近年、PDPでは、高電圧駆動のため、パネルおよび電源等の周辺部品の発熱量が非常に大きくなってきている。そのため、図24ないし図26に示すように、PDPのガラスパネル118の後面に、放熱シート119を介して、ガラスパネル118と略同サイズのアルミシャーシ120を貼り付けるとともに、半導体装置(駆動用ドライバ)111、並びに図示しない電源や信号制御の回路基板をアルミシャーシ120上に取り付けて、それらを放熱させる構造となっている。
【0019】
すなわち、半導体装置111は、導体配線形成面(一方の面)をガラスパネル118の前面に対向させて、出力端子群103側がガラスパネル118の前面に実装される。そして、折り曲げ部A、Bで折り曲げられて、入力端子102群側がアルミシャーシ120側に固定され、パネルと筐体との間の狭い隙間に折り曲げられた状態で収納される。
【0020】
具体的には、半導体装置111は、出力端子群103がガラスパネル118の前面にACF(Anisotropic Conductive Film)により熱圧着される。これにより、テープキャリア基板の導体配線が出力端子群103を介してガラスパネル118に接続される。また、半導体装置111は、上述した折り曲げ部A、Bで折り曲げられ、入力端子群102および図示しない半導体素子が、アルミシャーシ120側に回り込んで配置される。
【0021】
また、半導体装置111のアルミシャーシ120側には、半導体装置111の半導体素子の放熱のために例えばアルミニウムにより形成された金属板121が設けられており、この金属板121をアルミシャーシ120に接触させることで、半導体素子からの熱をアルミシャーシ120側へ放熱させることができる。
【0022】
金属板121は、テープキャリア基板に実装された半導体素子を嵌め込む凹部(図示せず)を有し、その凹部の底部が、半導体素子の上面(半導体素子の端子形成面(裏面)とは反対側の面)との間に充填されたシリコン樹脂や導電性ペーストからなるグリース(図示せず)を介して、半導体素子の上面に接触する。また、金属板121は、半導体装置111のテープキャリア基板に対向する面が平坦で、その平坦な面とテープキャリア基板との間に配置された両面テープ等の接着剤を介して、テープキャリア基板と接着する。
【0023】
続いて、この半導体装置111のPDPのパネルへの取り付け方法について説明する。まず、半導体装置111をPDPのパネルに実装する前に、半導体装置111に金属板121を接着する(図27を参照。)。
【0024】
その後、半導体装置111の出力端子群103側をガラスパネル118に実装し、折り曲げ部A、Bで折り曲げる。次に、金属板121のねじ孔122およびアルミシャーシ120の突出部123に予め設けられているねじ孔124にねじ125を螺着する。
【0025】
このように半導体装置111をテープキャリア基板の長さ方向Lに沿って折り曲げた状態でPDPに実装した後、筐体内に収納する。以上説明したように、従来のテープキャリア基板は、折り曲げ部にスリットを形成することにより、テープキャリア基板を折り曲げ部で容易に折り曲げ可能とし、また、折り曲げの応力に対して強い構造としている(例えば、特許文献1参照。)。
【0026】
しかしながら、PDPでは、電源のON/OFFにより、筐体内において非常に大きな温度変化が起こる。そのため、ガラスパネルとアルミシャーシは熱膨張するが、ガラスパネルとアルミシャーシは異種材料であるので、図28、図29に示すように、ガラスパネル118とアルミシャーシ120との間に熱膨張差が発生する。例えば、画面サイズが65インチクラスのPDPでは、アルミシャーシ118とガラスパネル120の熱膨張差が約0.6mmも発生する。その結果、ガラスパネル118とアルミシャーシ120にまたがった状態で固定されている半導体装置(駆動用ドライバ)111のテープキャリア基板には、パネルの幅方向(テープキャリア基材の長さ方向L)に大きなストレスが加わり、テープキャリア基板はそのストレスにより撓む。そして、その撓みにより発生した応力は、テープキャリア基板の折り曲げ部分である第1スリット106、107と導体配線105bとの境界部に集中するため、PDPの電源のON/OFFが繰り返されることにより、つまり、先の温度変化が繰り返されることにより、第1スリット106、107と導体配線105bとの境界部において導体配線105bの断線が起こりやすくなる。
【0027】
特に、現在、フラットパネルディスプレイ市場では、大画面化が急速に進んでいる。これに伴いガラスパネルとアルミシャーシが大型化し、熱膨張差がさらに大きくなってきており、駆動用ドライバへのストレスがより大きくなってきている。
【特許文献1】特開平8−139126号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
本発明は、上記問題点に鑑み、テープキャリア基板の折り曲げ部に設けるスリットの、テープキャリア基板の外延部側の幅を、その外延部側よりもテープキャリア基板の中央部側の幅よりも大きくすることにより、テープキャリア基板の撓みにより発生する応力を分散させ、テープキャリア基板の導体配線の破断を防止することができるテープキャリア基板および半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明の請求項1記載のテープキャリア基板は、テープキャリア基材と、前記テープキャリア基材上に形成された第一および第二の端子部と、前記テープキャリア基材の前記第一および第二の端子部間に形成された所定の方向に長いスリット部と、前記テープキャリア基材の前記第一および第二の端子部間に形成されたデバイスホールと、前記テープキャリア基材上に前記第一の端子部から前記デバイスホールに向かって形成された第一の導体配線と、前記テープキャリア基材上に前記第二の端子部から前記デバイスホールに向かって形成された第二の導体配線と、を備え、前記スリット部は、その長手方向に垂直な方向の幅のうち、前記テープキャリア基材の外延部側の第一の幅が、その外延部側よりも前記テープキャリア基材の中央部側の第二の幅よりも大きいことを特徴とする。
【0030】
また、本発明の請求項2記載のテープキャリア基板は、請求項1記載のテープキャリア基板であって、前記スリット部は、前記第一の幅を前記第二の幅よりも大きくする段形状を有することを特徴とする。
【0031】
また、本発明の請求項3記載のテープキャリア基板は、請求項1記載のテープキャリア基板であって、前記スリット部は、前記第一の幅を前記第二の幅よりも大きくするテーパー形状を有することを特徴とする。
【0032】
また、本発明の請求項4記載のテープキャリア基板は、請求項1記載のテープキャリア基板であって、前記スリット部は、前記テープキャリア基材の外延部側の端部が、前記第二の幅よりも直径が大きい円形状をしており、その円形により前記第一の幅が構成されることを特徴とする。
【0033】
また、本発明の請求項5記載のテープキャリア基板は、請求項1ないし4のいずれかに記載のテープキャリア基板であって、前記テープキャリア基材は、その外延部に、前記スリット部の長手方向に切り欠かれた切り欠き部を有することを特徴とする。
【0034】
また、本発明の請求項6記載のテープキャリア基板は、請求項5記載のテープキャリア基板であって、前記切り欠き部は、前記スリット部側とは反対側の幅を前記スリット部側の幅よりも大きくするテーパ形状を有することを特徴とする。
【0035】
また、本発明の請求項7記載のテープキャリア基板は、請求項5記載のテープキャリア基板であって、前記切り欠き部は、前記スリット部側とは反対側の幅を前記スリット部側の幅よりも大きくする曲線形状を有することを特徴とする。
【0036】
また、本発明の請求項8記載の半導体装置は、請求項1ないし7のいずれかに記載のテープキャリア基板と、前記テープキャリア基板のデバイスホールに実装された半導体素子とを備え、前記半導体素子は、前記テープキャリア基板の第一および第二の端子部に、前記テープキャリア基板の第一および第二の導体配線を介して電気的に接続することを特徴とする。
【発明の効果】
【0037】
本発明の好ましい形態によれば、PDPのガラスパネルとアルミシャーシにまたがった状態で固定されている駆動用ドライバのテープキャリア基板の撓みにより発生する応力を分散させることができる。よって、PDPの電源のON/OFFが繰り返されて、PDPの筐体内に非常に大きな温度変化が繰り返し起こっても、スリットと導体配線との境界部において導体配線が断線することを防止でき、高品質なテープキャリア基板および半導体装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態におけるテープキャリア基板の構成を示す平面図である。また、図2は図1のCで示す部分の透視拡大図である。このテープキャリア基板100は、384出力のPDP仕様のものであって、2個の半導体素子を実装可能である。
【0039】
図1に示すように、このテープキャリア基板100は、テープキャリア基材101の一方の面(導体配線形成面)上に形成された第一および第二の端子部である入力端子群102および出力端子群103を備える。入力端子群102および出力端子群103はそれぞれ、テープキャリア基材101の長さ方向Lに沿って直線状に配列された端子群(第一および第二の端子群)からなり、テープキャリア基材101の幅方向Wにおいて互いに平行に対向している。
【0040】
また、このテープキャリア基板100は、テープキャリア基材101の入力端子群102と出力端子群103との間に形成された2つのデバイスホール104を備える。この2つのデバイスホール104は、テープキャリア基材101の長さ方向Lに並んでいる。また、デバイスホール104は、デバイスホール104に実装される矩形状の半導体素子の外形と相似形で、且つその外形より若干広い面積を有する。また、デバイスホール104は、その長手方向がテープキャリア基材101の幅方向Wと略平行となるように形成されている。
【0041】
また、このテープキャリア基板100は、テープキャリア基材101の一方の面上に形成された導体配線105a、105bをそれぞれ複数本備える。導体配線105(第一の導体配線)aは、入力端子群102からデバイスホール104へ向かって形成されており、デバイスホール104に実装された半導体素子の端子と入力端子群102を構成する端子とを突起電極を介して接続する。導体配線(第二の導体配線)105bは、出力端子群103からデバイスホール104へ向かって形成されており、デバイスホール104に実装された半導体素子の端子と出力端子群103を構成する端子とを突起電極を介して接続する。導体配線105a、105bは例えば銅等からなる。
【0042】
導体配線105a、105bは、テープキャリア基材101を下支えとして、テープキャリア基材101の一方の面上に幅方向Wに沿って設けられており、デバイスホール104上に突出して、デバイスホール104に実装された半導体素子の端子に突起電極を介して接続するインナーリードと、そのインナーリードと入力端子群102または出力端子群103に接続する引き回し配線と、で構成される。
【0043】
このテープキャリア基板100に半導体素子を実装した半導体装置は、PDPのパネルに、テープキャリア基材101の長さ方向Lに沿って折り曲げられた状態で実装されるが、その折り曲げ方向に対して発生する応力に、パネルの幅方向(テープキャリア基材101の長さ方向L)に対して発生する応力が加わる。
【0044】
そこで、これらの応力を緩和するために、テープキャリア基板100は、テープキャリア基材101の入力端子群102と出力端子群103との間に形成された第1スリット106、107と第2スリット108を備える。第1スリット106、107は、互いに平行な折り曲げ部A、Bに沿って形成されており、テープキャリア基材101の長さ方向Lに細長い形状をしている。第2スリット108は、その長手方向が第1スリット106、107の長手方向に交差するように形成されており、テープキャリア基材101の幅方向Wに細長い形状をしている。具体的には、第1スリット106、107は、テープキャリア基板100の中央で2等分されている。また、第2スリット108は、その長手方向が2等分された第1スリットの間隙を通るように形成されている。このように、ここでは、折り曲げ部Aに沿って形成された2本の第1スリット106からなる第1のスリット部と、折り曲げ部Bに沿って形成された2本の第1スリット107からなる第2のスリット部とがテープキャリア基材101に形成されている。
【0045】
また、このテープキャリア基板100は、テープキャリア基材101の一方の面上に設けられた、導体配線105a、105bの引き回し配線を覆う有機絶縁材料109を備える。有機絶縁材料109は、例えばポリイミドやエポキシ等からなる。さらに、図示しないが、このテープキャリア基板100は、テープキャリア基材101の他方の面(導体配線形成面の反対側の面)上に設けられた有機絶縁材料を備える。この有機絶縁材料は例えばポリイミドやエポキシ等からなり、導体配線105bの引き回し配線の第1スリット106、107から露出する部分を覆う。
【0046】
なお、テープキャリア基材101の幅方向Wにおける両端部にはスプロケットホール110が設けられている。また、テープキャリア基材101の材料としては、ポリイミドがよく使用されている。また、テープキャリア基材101の幅は、一般に、35mm、48mm、70mmである。
【0047】
この第1の実施の形態は、図1、2に示すように、第1スリット106、107の形状が従来のものと異なる。すなわち、第1スリット106、107は、その長手方向(テープキャリア基材101の長さ方向L)に垂直な幅のうち、テープキャリア基材101の外延部側の幅(第一の幅)が、その外延部よりもテープキャリア基材101の中央部側の幅(第二の幅)よりも大きい。詳しくは、第1スリット106、107は、テープキャリア基材101の外延部側の幅をスリット幅(第二の幅)よりも大きくする段形状を有する。
【0048】
第1スリット106、107をこのような形状とすることにより、このテープキャリア基板100を用いて構成されるPDPの駆動用ドライバを、PDPのガラスパネルとアルミシャーシにまたがった状態で固定しても、テープキャリア基板の撓みにより発生する応力を、第1スリット106、107の幅を広くした面S(図2参照。)に分散させることができ、第1スリット106、107と導体配線105bとの境界部への応力集中を防ぐことができる。
【0049】
なお、第1スリット106、107のスリット幅全体を広くしても、第1スリット106、107と導体配線105bとの境界部への応力集中を防ぐことができるが、次の問題がある。
【0050】
すなわち、第1スリット106、107の幅が広い程、正規の折り曲げ位置に対する実際の折り曲げ位置の誤差が大きくなり、図3に示すように、半導体装置111の実際の折り曲げ位置が正規の折り曲げ位置(図4を参照。)に対して斜めにずれ易い。このように折り曲げ位置がずれた状態で、半導体装置111をPDPのパネルに実装した場合、折り曲げ方向に対して発生した応力に、パネルの幅方向に対して発生した応力が加えられ、これらの応力によってテープキャリア基板が歪み、導体配線が断線したり、封止樹脂にクラックが入るといった問題や、PDPと半導体装置の接続信頼性が低下するという問題が起こる。
【0051】
これに対して、この第1の実施の形態では、第1スリット106、107は、パネルの幅方向に加わるストレスによる撓みが大きい、テープキャリア基板100の外延部側の幅のみが広くなっている。この構成により、折り曲げ位置の誤差を少なくすることができ、正規の折り曲げ位置に対して斜めにずれないようにすることができる。
【0052】
以上説明したテープキャリア基板100に半導体素子を実装して最終形状に打ち抜かれた半導体装置(PDP用の駆動用ドライバ)の断面図を図5に示す。この半導体装置111は、第1スリット106、107の形状のみが従来の半導体装置と異なり、その余は同じである。
【0053】
すなわち、図5に示すように、この半導体装置111は、デバイスホール104に半導体素子112が実装され、半導体素子112の裏面に形成された端子(図示せず)と導体配線105a、105bのインナーリード115a、115bとが突起電極113を介して接続される。なお、半導体素子112は矩形状に形成され、その長辺がテープキャリア基材101の幅方向Wに略平行となるよう実装される。
【0054】
また、デバイスホール104の突起電極113が配置される側(半導体素子112の裏面側)は封止樹脂114によりモールドされており、半導体素子112の裏面、突起電極113、およびインナーリード115a、115bが封止樹脂114により覆われている。
【0055】
また、導体配線105aは、デバイスホール104上に突出するインナーリード115aと、そのインナーリード115aと入力端子群102に接続する引き回し配線116aと、で構成される。同様に、導体配線105bは、デバイスホール104上に突出するインナーリード115bと、そのインナーリード115bと出力端子群103に接続する引き回し配線116bと、で構成される。
【0056】
また、テープキャリア基材101の一方の面上には、引き回し配線116a、116bを覆う有機絶縁材料109が設けられている。さらに、テープキャリア基材101の他方の面上には、引き回し配線116bの第1スリット106、107から露出する部分を覆う有機絶縁材料117が設けられている。
【0057】
続いて、この半導体装置111の製造方法の一例について説明する。まず、半導体素子112上の突起電極113とテープキャリア基材101のデバイスホール104上に形成されたインナーリード115a、115bとがボンディングツールによって熱圧着され、金属接合が形成される。その後、半導体素子112やインナーリード115a、115bを外力や湿気、汚染物などの悪い環境から電気的、物理的に保護するため、半導体素子112の裏面、突起電極113、およびインナーリード115a、115bに封止樹脂114をポッティングする。封止樹脂114はポッティング後に加熱して硬化される。なお、半導体素子112の端子とインナーリード115a、115bとの間に配置する突起電極113は、半導体素子112の端子上に設ける場合とインナーリード115a、115b上に設ける場合がある。
【0058】
以上説明した半導体装置(PDP用の駆動用ドライバ)111をPDPのパネルに実装した状態の断面図を図6に示す。図6に示すように、PDPのガラスパネル118の後面には、放熱シート119を介して、ガラスパネル118と略同サイズのアルミシャーシ120が貼り付けられており、半導体装置(駆動用ドライバ)111、並びに図示しない電源や信号制御の回路基板をアルミシャーシ120上に取り付けて、それらを放熱させる構造となっている。
【0059】
すなわち、半導体装置111は、導体配線形成面(一方の面)をガラスパネル118の前面に対向させて、出力端子群103側がガラスパネル118の前面に実装される。そして、上述した折り曲げ部A、Bで折り曲げられて、入力端子群102側がアルミシャーシ120側に固定され、パネルと筐体との間の狭い隙間に折り曲げられた状態で収納される。
【0060】
具体的には、半導体装置111は、出力端子群103がガラスパネル118の前面にACF(Anisotropic Conductive Film)により熱圧着される。これにより、出力端子群103を介して導体配線105bがガラスパネル118に接続される。また、半導体装置111は、折り曲げ部A、Bで折り曲げられ、入力端子群102および図示しない半導体素子が、アルミシャーシ120側に回り込んで配置される。
【0061】
また、半導体装置111のアルミシャーシ120側には、半導体装置111の半導体素子の放熱のために例えばアルミニウムにより形成された金属板121が設けられており、この金属板121をアルミシャーシ120に接触させることで、半導体素子からの熱をアルミシャーシ120側へ放熱させることができる。
【0062】
金属板121は、テープキャリア基板に実装された半導体素子を嵌め込む凹部(図示せず)を有し、その凹部の底部が、半導体素子の上面(半導体素子の端子形成面(裏面)とは反対側の面)との間に充填されたシリコン樹脂や導電性ペーストからなるグリース(図示せず)を介して、半導体素子の上面に接触する。また、金属板121は、半導体装置111のテープキャリア基板に対向する面が平坦で、その平坦な面とテープキャリア基板との間に配置された両面テープ等の接着剤を介して、テープキャリア基板と接着する。
【0063】
続いて、この半導体装置111のPDPのパネルへの取り付け方法について説明する。まず、半導体装置111をPDPのパネルに実装する前に、半導体装置111に金属板121を接着する(図7を参照。)。
【0064】
その後、半導体装置111の出力端子群103側をガラスパネル118に実装し、折り曲げ部A、Bで折り曲げる。次に、金属板121のねじ孔122およびアルミシャーシ120の突出部123に予め設けられているねじ孔124にねじ125を螺着する。
【0065】
続いて、PDPのパネルに実装された半導体装置(駆動用ドライバ)にパネルの幅方向のストレスが加えられてテープキャリア基板が撓んだ状態において、テープキャリア基板の折り曲げ部である第1スリットに発生する応力について説明する。
【0066】
図8はスリット幅が一定の従来の第1スリット106、107に発生する応力分布のシミュレーション解析結果を示す図、図9は図8のDで示す部分の拡大図、図10は第1の実施の形態における第1スリット106、107に発生する応力分布のシミュレーション解析結果を示す図、図11は図10のEで示す部分の拡大図である。
【0067】
図8、図9に示すように、スリット幅が一定の場合、第1スリット106、107のエッジ部に応力集中が起こる。これに対して、図10、図11に示すように、第1スリット106、107のテープキャリア基板の外延部側の幅を広くした場合、第1スリット106、107のエッジ部の応力が約35%低減し、応力が分散することが確認できた。
【0068】
以上のように、テープキャリア基板の折り曲げ部に設ける第1スリットの、テープキャリア基板の外延部側の幅(第一の幅)を、その外延部側よりもテープキャリア基板の中央部側の幅(第二の幅)よりも大きくすることにより、テープキャリア基板の撓みにより発生する応力を、第1スリットの幅を広くした面Sに分散させることができ、第1スリットと導体配線の境界部への応力集中を防ぐことができるので、断線を防止することが可能となり、PDPと半導体装置(駆動用ドライバ)の接続信頼性を向上させることができる。
【0069】
なお、この第1の実施の形態では、テープキャリア基板100の中央に、第2スリットを1本形成しているが、無論、複数本形成してもよい。また、テープキャリア基板100の折り曲げ部A、Bに沿って第1スリット106、107を2本ずつ設けたが、無論、折り曲げ部に沿って1本の第1スリットを設ける場合や、3本以上の第1スリットを設ける場合においても、導体配線の境界部への応力集中を防ぐことができる。
【0070】
(第2の実施の形態)
図12は本発明の第2の実施の形態におけるテープキャリア基板の構成を示す平面図である。また、図13は図12のFで示す部分の透視拡大図である。但し、前述した第1の実施の形態にて説明した部材と同一の部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0071】
この第2の実施の形態は、第1スリット106、107が、第1スリット106、107のテープキャリア基材101の外延部側の幅(第一の幅)を、その外延部側よりもテープキャリア基材101の中央部側の幅(第二の幅)よりも大きくするテーパー形状を有する点で第1の実施の形態と異なり、その余の点は同じである。第1スリット106、107をこのような形状とすることにより、第1スリット106、107の開口面積を必要最小限に小さくすることができる。したがって、有機樹脂材料109の厚みをコントロールしてその高さを均一にすることが、前述した第1の実施の形態よりも容易となり、有機樹脂材料109印刷時のパターニング精度が向上するため、テープキャリア基板の製造歩留を向上させることができる。
【0072】
(第3の実施の形態)
図14は本発明の第3の実施の形態におけるテープキャリア基板の構成を示す平面図である。また、図15は図14のGで示す部分の透視拡大図である。但し、前述した第1の実施の形態にて説明した部材と同一の部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0073】
この第3の実施の形態は、第1スリット106、107のテープキャリア基材101の外延部側の端部が、第1スリット106、107のスリット幅(第二の幅)よりも直径が大きい円形状をしている点で第1の実施の形態と異なり、その余の点は同じである。第1スリット106、107をこのような形状とすることにより、第1スリット106、107の開口面積を更に小さくすることができ、したがって、有機樹脂材料109の厚みをコントロールしてその高さを均一にすることが、前述した第2の実施の形態よりも容易となり、有機樹脂材料109印刷時のパターニング精度がより向上するため、テープキャリア基板の製造歩留をより向上させることができる。
【0074】
(第4の実施の形態)
図16は本発明の第4の実施の形態におけるテープキャリア基板の構成を示す平面図である。また、図17は図16のHで示す部分の透視拡大図である。但し、前述した第1の実施の形態にて説明した部材と同一の部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0075】
この第4の実施の形態は、テープキャリア基材101の両端部(外延部)126、127に、第1スリット106、107のテープキャリア基材101の外延部側の端部に向かって、第1スリット106、107の長手方向に切り欠かれた切り欠き部128が形成されている点で第1の実施の形態と異なり、その余の点は同じである。
【0076】
このように切り欠き部128を形成することにより、第1スリット106、107と導体配線105bの境界部へ集中していた応力を切り欠き部128へも分散させることが可能となる。したがって、第1スリット106、107と導体配線105bの境界部への応力集中を防ぐことができるので、断線を防止することが可能となり、PDPと半導体装置(駆動用ドライバ)の接続信頼性を向上させることができる。
【0077】
(第5の実施の形態)
図18は本発明の第5の実施の形態におけるテープキャリア基板の構成を示す平面図である。また、図19は図18のIで示す部分の透視拡大図である。但し、前述した第4の実施の形態にて説明した部材と同一の部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0078】
この第5の実施の形態は、切り欠き部128が、第1スリット106、107側とは反対側の幅を第1スリット106、107側の幅よりも大きくするテーパー形状を有する点で第4の実施の形態と異なり、その余の点は同じである。切り欠き部128をこのような形状とすることにより、切り欠き部128の付け根の角度が鈍角となり、付け根の角度が鋭角の切り欠き部よりも応力をさらに分散させることができ、切り欠き部の付け根の角度を鋭角としたときにテープキャリア基板に亀裂が入る等の問題が発生するような場合において有効な手段となる。
【0079】
(第6の実施の形態)
図20は本発明の第6の実施の形態におけるテープキャリア基板の構成を示す平面図である。また、図21は図20のJで示す部分の透視拡大図である。但し、前述した第4の実施の形態にて説明した部材と同一の部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0080】
この第6の実施の形態は、切り欠き部128が、第1スリット106、107側とは反対側の幅を第1スリット106、107側の幅よりも大きくする曲線形状(ここでは略半円形状)を有する点で第4の実施の形態と異なり、その余の点は同じである。切り欠き部128をこのような形状とすることにより、直線で形成した切り欠き部よりも応力をさらに分散させることができ、テープキャリア基板に亀裂がより入り難くすることができる。
【0081】
なお、第4ないし第6の実施の形態では、第1の実施の形態の構成に対して切り欠き部を設けたが、無論、第2、第3の実施の形態の構成に対して上記した切り欠き部を設けても、同様の効果を奏することができる。
【0082】
また、テープキャリア基板の折り曲げ部に設けるスリットのスリット幅が均一な従来の構成に対して上記した切り欠き部を設けても、その折り曲げ部に設けたスリットと導体配線との境界部へ集中していた応力を分散させることができる。したがって、PDPの画面サイズや、PDPのパネルへの半導体装置(駆動用ドライバ)の取り付け状態や、テープキャリア基板の大きさ等に合わせて、第1ないし第3の実施の形態で説明した第1スリット106、107を形成したり、第4ないし第6の実施の形態で説明した切り欠き部128を形成したり、あるいは第1ないし第3の実施の形態で説明した第1スリット106、107に第4ないし第6の実施の形態で説明した切り欠き部128を組み合わせることで、導体配線の断線を防ぐことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明にかかるテープキャリア基板および半導体装置は、テープキャリア基板の撓みにより発生する応力を分散させ、テープキャリア基板の導体配線の破断を防止することができ、テープキャリア基板を折り曲げた状態で実装する半導体装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるテープキャリア基板の構成を示す平面図
【図2】図1の一部を拡大した図
【図3】正規の折り曲げ位置で折り曲げられた状態の半導体装置の平面図
【図4】正規の折り曲げ位置から斜めにずれて折り曲げられた状態の半導体装置の平面図
【図5】本発明の第1の実施の形態における半導体装置の断面図
【図6】同半導体装置をPDPのパネルに実装した状態の断面図
【図7】同半導体装置に金属板を接着した状態の平面図
【図8】スリット幅が一定の第1スリットに発生する応力分布のシミュレーション解析結果を示す図
【図9】図8の一部を拡大した図
【図10】本発明の第1の実施の形態における第1スリットに発生する応力分布のシミュレーション解析結果を示す図
【図11】図10の一部を拡大した図
【図12】本発明の第2の実施の形態におけるテープキャリア基板の構成を示す平面図
【図13】図12の一部を拡大した図
【図14】本発明の第3の実施の形態におけるテープキャリア基板の構成を示す平面図
【図15】図14の一部を拡大した図
【図16】本発明の第4の実施の形態におけるテープキャリア基板の構成を示す平面図
【図17】図16の一部を拡大した図
【図18】本発明の第5の実施の形態におけるテープキャリア基板の構成を示す平面図
【図19】図18の一部を拡大した図
【図20】本発明の第6の実施の形態におけるテープキャリア基板の構成を示す平面図
【図21】図20の一部を拡大した図
【図22】従来のテープキャリア基板の構成を示す平面図
【図23】従来の半導体装置の断面図
【図24】同半導体装置が実装されたPDPのパネルの外観図
【図25】図24の一部を拡大した図
【図26】従来の半導体装置をPDPのパネルに実装した状態の断面図
【図27】従来の半導体装置に金属板を接着した状態の平面図
【図28】PDPのガラスパネルとアルミシャーシとの間に熱膨張差が発生した状態を示す外観図
【図29】図28の一部を拡大した図
【符号の説明】
【0085】
100 テープキャリア基板
101 テープキャリア基材
102 入力端子群
103 出力端子群
104 デバイスホール
105a、105b 導体配線
106、107 第1スリット
108 第2スリット
109 有機絶縁材料
110 スプロケットホール
111 半導体装置
112 半導体素子
113 突起電極
114 封止樹脂
115a、115b インナーリード
116a、116b 引き回し配線
117 有機絶縁材料
118 ガラスパネル
119 放熱シート
120 アルミシャーシ
121 金属板
122、124 ねじ孔
123 突出部
125 ねじ
126、127 テープキャリア基板の端部
128 切り欠き部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テープキャリア基材と、
前記テープキャリア基材上に形成された第一および第二の端子部と、
前記テープキャリア基材の前記第一および第二の端子部間に形成された所定の方向に長いスリット部と、
前記テープキャリア基材の前記第一および第二の端子部間に形成されたデバイスホールと、
前記テープキャリア基材上に前記第一の端子部から前記デバイスホールに向かって形成された第一の導体配線と、
前記テープキャリア基材上に前記第二の端子部から前記デバイスホールに向かって形成された第二の導体配線と、
を備え、前記スリット部は、その長手方向に垂直な方向の幅のうち、前記テープキャリア基材の外延部側の第一の幅が、その外延部側よりも前記テープキャリア基材の中央部側の第二の幅よりも大きいことを特徴とするテープキャリア基板。
【請求項2】
前記スリット部は、前記第一の幅を前記第二の幅よりも大きくする段形状を有することを特徴とする請求項1記載のテープキャリア基板。
【請求項3】
前記スリット部は、前記第一の幅を前記第二の幅よりも大きくするテーパー形状を有することを特徴とする請求項1記載のテープキャリア基板。
【請求項4】
前記スリット部は、前記テープキャリア基材の外延部側の端部が、前記第二の幅よりも直径が大きい円形状をしており、その円形により前記第一の幅が構成されることを特徴とする請求項1記載のテープキャリア基板。
【請求項5】
前記テープキャリア基材は、その外延部に、前記スリット部の長手方向に切り欠かれた切り欠き部を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のテープキャリア基板。
【請求項6】
前記切り欠き部は、前記スリット部側とは反対側の幅を前記スリット部側の幅よりも大きくするテーパ形状を有することを特徴とする請求項5記載のテープキャリア基板。
【請求項7】
前記切り欠き部は、前記スリット部側とは反対側の幅を前記スリット部側の幅よりも大きくする曲線形状を有することを特徴とする請求項5記載のテープキャリア基板。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載のテープキャリア基板と、前記テープキャリア基板のデバイスホールに実装された半導体素子とを備え、前記半導体素子は、前記テープキャリア基板の第一および第二の端子部に、前記テープキャリア基板の第一および第二の導体配線を介して電気的に接続することを特徴とする半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2009−44126(P2009−44126A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−110806(P2008−110806)
【出願日】平成20年4月22日(2008.4.22)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】