説明

ディスク装置付テレビジョン装置

【課題】ディスク型記録媒体が再生されているか否かを容易に判断することが可能であるとともに、ディスク型記録媒体の再生が停止された場合に、表示部の消費電力を抑制することが可能なディスク装置付テレビジョン装置を提供する。
【解決手段】このDVD一体型液晶テレビジョン装置1(ディスク装置付テレビジョン装置)は、筐体2に内蔵され、DVD100が再生中か否かを示すディスク再生情報を含むディスク情報を送信可能なディスク装置側制御部52を含む内蔵DVD録画再生装置50と、内蔵DVD録画再生装置50により再生された映像および画像を表示する表示部5と、DVD側制御部52から送信されるディスク情報に基づいて、DVD100が再生中か否かを判断し、DVD100が再生中でない場合には、DVD100が再生中である場合よりも表示部5の表示の明るさを下げることにより消費電力が少なくなるように制御するテレビ側制御部12とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ディスク装置付テレビジョン装置に関し、特に、ディスク装置により再生された映像および画像を表示する表示部を備えたディスク装置付テレビジョン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスク装置により再生された映像および画像を表示する表示部を備えたディスク装置付テレビジョン装置などが知られている(たとえば、特許文献1〜4参照)。
【0003】
上記特許文献1では、記録ディスクを再生可能な記録ディスク再生装置と、記録ディスク再生装置により再生された映像を表示する表示手段と、記録ディスク再生装置により再生される記録ディスクに格納されているデータが映像を含まない場合には、表示手段の消費電力が少なくなるように制御する本体側制御手段とを備えたDVD一体型液晶テレビ(ディスク装置付テレビジョン装置)が開示されている。
【0004】
また、上記特許文献2では、ディスクの有無を検知するサブマイクロコンピュータを有し、ディスクを再生可能なディスクローダ部と、サブマイクロコンピュータに動作信号を送信するメインマイクロコンピュータを有し、ディスクローダ部により再生された映像および音声を出力するテレビ部とを備えたディスクローダ内蔵パネル型テレビ装置(ディスク装置付テレビジョン装置)が開示されている。このディスクローダ内蔵パネル型テレビ装置では、装置の電源がオン状態の場合、サブマイクロコンピュータによりディスクローダ部中のディスクの有無が検知される一方、電源がオフ状態の場合には、メインマイクロコンピュータによりディスクの有無が検知されるように構成されている。
【0005】
また、上記特許文献3では、ユーザの操作により記憶部に記憶された映像が再生されることにより映像を表示する表示部と、表示部における映像の再生状態が停止している場合で、かつ、電話の受信やユーザによる機器の操作などに起因する機器の状態変化が所定の時間検出されない場合に、表示部の照度を小さくするように表示制御部を制御するCPUとを備えた電子機器(携帯電話)が開示されている。
【0006】
また、上記特許文献4では、記録ディスクを再生可能な記録ディスク再生装置と、記録ディスク再生装置により再生された映像を表示する表示部と、記録ディスク再生装置により再生される記録ディスクが映像データの記録されていない音楽CDである場合には、表示部の発光輝度を通常状態よりも小さくするように制御する制御部とを備えた記録ディスク再生装置付映像表示装置(ディスク装置付テレビジョン装置)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−166301号公報
【特許文献2】特開2007−42199号公報
【特許文献3】特開2005−117172号公報
【特許文献4】特開2005−84215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1によるDVD一体型液晶テレビ(ディスク装置付テレビジョン装置)では、記録ディスク再生装置により再生される記録ディスクが映像データを含む場合で、かつ、記録ディスク(映像データ)の再生が停止された場合、ユーザが視聴しない状態の画面が表示手段に表示され続けると考えられる。この場合、ユーザが映像データを視聴していない状態であるにも関わらず、表示手段の消費電力は、記録ディスクが再生中の場合と同等のレベルに保たれたままの状態であると考えられる。このため、記録ディスクの再生が停止された場合に、表示手段の消費電力を抑制するのが困難であるという問題点がある。
【0009】
また、上記特許文献2によるディスクローダ内蔵パネル型テレビ装置(ディスク装置付テレビジョン装置)では、ディスクローダ部によりディスクの再生が停止された場合、ユーザが視聴しない状態の画面がテレビ部に表示され続けると考えられる。この場合、ユーザがディスクの再生映像を視聴していない状態であるにも関わらず、テレビ部の消費電力は、ディスクが再生中の場合と同等のレベルに保たれたままの状態であると考えられる。このため、ディスクの再生が停止された場合に、テレビ部の消費電力を抑制するのが困難であるという問題点があると考えられる。
【0010】
また、上記特許文献3は、記憶部からデータを読み出して再生する機能と、再生中であるか否かを判断する機能とを携帯電話の1つの同一の制御部(CPU)で実行する構成であると考えられるため、ディスク装置側制御部とテレビ側制御部とが独立して設けられ、かつ、ディスク装置はディスク装置側制御部により制御される構成に、特許文献3の1つの制御部により再生し、かつ、再生中であるか否かを判別する構成を適用しても、1つのテレビ側の制御部のみでディスク装置が再生状態か否かを判別するのは困難であると考えられる。
【0011】
また、上記特許文献4による記録ディスク再生装置付映像表示装置(ディスク装置付テレビジョン装置)では、記録ディスク再生装置により再生される記録ディスクが音楽CDではなく、映像データおよび画像データを含む場合で、かつ、記録ディスクの再生が停止された場合に、ユーザが視聴しない状態の画面が表示部に表示され続けると考えられる。この場合、ユーザが映像データおよび画像データを視聴していない状態であるにも関わらず、表示部の消費電力は、記録ディスクが再生中の場合と同等のレベルに保たれたままの状態であると考えられる。このため、記録ディスクの再生が停止された場合に、表示部の消費電力を抑制するのが困難である場合があるという問題点がある。
【0012】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ディスク装置が再生状態か否かを判別しながら、ディスク装置の再生が停止された場合に、表示部の消費電力を抑制することが可能なディスク装置付テレビジョン装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0013】
この発明の一の局面によるディスク装置付テレビジョン装置は、テレビジョン放送を受信可能な受信部を含む筐体と、筐体に内蔵され、ディスク型記録媒体を再生可能なディスク装置と、受信部により受信されるテレビジョン放送と、ディスク装置により再生された映像および画像とを表示する表示部と、ディスク装置に設けられ、ディスク型記録媒体が再生中か否かを示すディスク再生情報を含むディスク情報を送信可能なディスク装置側制御部と、ディスク装置側制御部から送信されるディスク情報を受信するとともに、ディスク情報に基づいて、ディスク装置がディスク型記録媒体を再生中か否かを判断するとともに、ディスク装置がディスク型記録媒体を再生中でない場合には、ディスク装置がディスク型記録媒体を再生中である場合よりも表示部の表示の明るさを下げることにより消費電力が少なくなるように制御するテレビ側制御部とを備える。
【0014】
この発明の一の局面によるテレビジョン装置では、上記のように、筐体に内蔵されたディスク型記録媒体を再生可能なディスク装置が再生中か否かを示すディスク再生情報を含むディスク情報を送信可能なディスク装置側制御部と、ディスク装置側制御部から送信されるディスク情報を受信するテレビ側制御部とを設けることによって、ディスク装置のディスク装置側制御部からディスク装置がディスク型記録媒体を再生しているか否かを示すディスク再生情報を含むディスク情報がテレビ側制御部に送信されるので、テレビ側制御部は、ディスク装置側制御部から伝達されるディスク再生情報に基づいて、ディスク装置が再生状態か否かを判別することができる。また、テレビ側制御部を、ディスク型記録媒体が再生中か否かを示すディスク再生情報を含むディスク情報に基づいて、ディスク装置がディスク型記録媒体を再生中か否かを判断するとともに、ディスク装置がディスク型記録媒体を再生中でない場合に、ディスク装置がディスク型記録媒体を再生中である場合よりも表示部の表示の明るさを下げることにより消費電力が少なくなるように制御するように構成することによって、ディスク装置の再生が停止された場合に、ディスク装置側制御部に送信されるディスク再生情報に基づいて、表示部の消費電力が少なくなるように制御することができる。
【0015】
上記一の局面によるディスク装置付テレビジョン装置において、好ましくは、ディスク情報は、ディスク型記録媒体が再生中か否かを示すディスク再生情報に加えて、ディスク型記録媒体が有するデータの種類を示すコンテンツ情報を含み、テレビ側制御部は、ディスク装置からのコンテンツ情報によりディスク型記録媒体が映像データまたは画像データを含むと判断した場合に、ディスク装置側制御部から送信されるディスク再生情報に基づいて、ディスク装置がディスク型記録媒体を再生中か否かを判断するとともに、ディスク装置がディスク型記録媒体を再生中でない場合には、ディスク装置がディスク型記録媒体を再生中である場合よりも表示部の表示の明るさを下げることにより消費電力が少なくなるように制御するように構成されている。このように構成すれば、ディスク装置側制御部から送信されるコンテンツ情報に基づいて、容易に、ディスク型記録媒体に映像データおよび画像データが含まれるか否かを判断することができるので、この判断に基づいて、容易に、表示部の消費電力を抑制することができる。
【0016】
この場合、好ましくは、テレビ側制御部は、ディスク装置からのコンテンツ情報によりディスク型記録媒体が映像データまたは画像データを含まないと判断した場合には、ディスク装置によりディスク型記録媒体が再生中であるか否かの判断を行わずに、ディスク装置がディスク型記録媒体を再生中である場合よりも表示部の表示の明るさを下げることにより消費電力が少なくなるように制御するように構成されている。このように構成すれば、ディスク装置により再生されるディスク型記録媒体に映像データおよび画像データが含まれないと判断された場合には、テレビ側制御部は、ディスク型記録媒体の再生状態を判断することなく表示部の表示の明るさを下げる制御を行うことができるので、テレビ側制御部の制御負担を軽減することができる。
【0017】
上記一の局面によるテレビジョン装置において、好ましくは、テレビ側制御部は、ディスク装置側制御部から送信されるディスク情報を受信する第1制御部と、第1制御部と接続されるとともに、第1制御部から送信されるディスク情報に基づいて、表示部を制御する信号を送信する第2制御部とを含む。このように構成すれば、テレビ側制御部を、ディスク装置側制御部から送信されるディスク情報を受信する制御を行う第1制御部と、表示部に対して制御信号を送信する制御を行う第2制御部とに分割することができるので、テレビ側制御部の第1制御部および第2制御部のどちらか一方の制御負荷が大きくなりすぎるのを抑制することができる。
【0018】
上記一の局面によるディスク装置付テレビジョン装置において、好ましくは、ディスク装置のディスク装置側制御部は、所定の時間間隔でディスク型記録媒体のディスク再生情報を含むディスク情報をテレビ側制御部に送信するように構成されている。このように構成すれば、テレビ側制御部は、ディスク再生情報を所定の時間間隔で受信することができるので、所定の時間毎に受信されるディスク再生情報に基づいて、ディスク型記録媒体が再生中であるか否かを所定の時間毎に定期的に判断することができる。これにより、再生中であるか否かについてより正確な判断を行うことができる。
【0019】
上記一の局面によるディスク装置付テレビジョン装置において、好ましくは、表示部は、液晶表示パネルと、液晶表示パネルの光源として機能するバックライトとを含み、テレビ側制御部は、ディスク装置がディスク型記録媒体を再生中でない場合には、液晶表示パネルの輝度およびバックライトの光量を小さくすることにより、表示部の消費電力を小さくするように構成されている。このように構成すれば、ディスク装置が再生中でない場合に液晶表示パネルの輝度およびバックライトの光量を小さくすることにより、容易に、表示部の消費電力を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態によるDVD一体型液晶テレビジョン装置の全体構成を示した図である。
【図2】図1に示した一実施形態によるDVD一体型液晶テレビジョン装置のリモコンを示した斜視図である。
【図3】図1に示した一実施形態によるDVD一体型液晶テレビジョン装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図4】図1に示した一実施形態によるDVD一体型液晶テレビジョン装置の表示部の画質選択時の制御動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1〜図3を参照して、まず、本発明の一実施形態によるDVD一体型液晶テレビジョン装置1の構成を説明する。なお、本実施形態では、ディスク装置付テレビジョン装置の一例として、DVD一体型液晶テレビジョン装置1について説明する。
【0023】
本発明の一実施形態によるDVD一体型液晶テレビジョン装置1は、図1に示すように、筐体2と、筐体2を下方から支持する脚部3と、DVD一体型液晶テレビジョン装置1を操作可能なリモコン4とから構成されている。また、筐体2には、映像および画像を表示する液晶パネル5aと液晶パネル5aの光源として機能するバックライト5b(図3参照)とを有する表示部5が支持されている。また、筐体2の下部には、リモコン4から送信される光信号を受信する受光部6と、後述するDVD(デジタル多用途ディスク)100を内蔵DVD録画再生装置50内に挿入するためのディスク挿入口7とが設けられている。なお、液晶パネル5aは、本発明の「液晶表示パネル」の一例である。
【0024】
ここで、本実施形態では、筐体2には、表示部5を含むテレビ部10と、DVD100を再生する内蔵DVD録画再生装置50とが設置されている。なお、内蔵DVD録画再生装置50は、本発明の「ディスク装置」の一例であり、DVD100は、本発明の「ディスク型記録媒体」の一例である。この内蔵DVD録画再生装置50は、リモコン4によって操作可能に構成されている。
【0025】
また、リモコン4は、図2に示すように、リモコン4による操作を、テレビ部10(図1参照)から内蔵DVD録画再生装置50(図1参照)および内蔵DVD録画再生装置50からテレビ部10に切り換える入力切換ボタン40と、内蔵DVD録画再生装置50によりDVD100(図1参照)の再生を開始させるための再生ボタン41と、再生を停止させるための停止ボタン42と、再生を一時停止させるための一時停止ボタン43とを含んでいる。また、DVD一体型液晶テレビジョン装置1は、入力切換ボタン40がユーザにより押圧されることにより、テレビ部10(図1参照)から内蔵DVD録画再生装置50(図1参照)に入力が切り換えられると、内蔵DVD録画再生装置50が起動されるように構成されている。
【0026】
また、DVD一体型液晶テレビジョン装置1のテレビ部10は、図3に示すように、放送局より配信されるテレビジョン放送信号をアンテナ200から受信する受信部11と、テレビ部10の制御を司るテレビ側制御部12と、メモリ13と、表示部5の液晶パネル5aを駆動するドライバ14と、DVD一体型液晶テレビジョン装置1の外部に接続される外部DVD録画再生装置300を接続するための外部入力端子15とを含んでいる。また、テレビ側制御部12には、液晶パネル5aの光源となるバックライト5bが接続されている。
【0027】
また、内蔵DVD録画再生装置50は、DVD100(図1参照)に記録された映像(画像)データを読み出して再生するとともにDVD100に対してテレビ放送などの映像(画像)データを書き込む(録画する)録画再生部51と、テレビ側制御部12と通信するとともに、内蔵DVD録画再生装置50の制御を司るDVD側制御部52とを含む。なお、DVD側制御部52は、本発明の「ディスク装置側制御部」の一例である。また、内蔵DVD録画再生装置50のDVD側制御部52は、DVD100が再生された際に、録画再生部51により読み出されたデータを後述するテレビ側制御部12のメインマイコン12aに送信するように構成されている。これにより、テレビ側制御部12は、内蔵DVD録画再生装置50により再生された映像および画像を表示部5に表示することが可能となる。また、録画再生部51は、DVD100に加えて、音楽CDも再生可能である。
【0028】
また、本実施形態では、内蔵DVD録画再生装置50のDVD側制御部52は、リモコン4の入力切換ボタン40(図2参照)が押圧されることにより、内蔵DVD録画再生装置50が起動された後、約100msec間隔でディスク情報をテレビ側制御部12に送信するように構成されている。ここで、ディスク情報には、DVD100(図1参照)がセットされているか否かを示すディスク有無情報と、DVD100が含むデータ(コンテンツ)の種類(映像、画像または音楽など)を示すコンテンツ情報と、DVD100が回転しているか停止中であるかを示すディスク回転情報と、DVD100が再生中であるか否かを示すディスク再生情報と、DVD100が再生していない場合に表示部5に表示する画面情報を示すスクリーンセーバ情報と、DVD100を再生する場合の映像のアスペクト比(横縦比)を示すアスペクト比情報と、DVD100が再生している場合にメニュー画面を表示するか否かの情報を示すメニュー情報とが含まれている。
【0029】
ここで、本実施形態では、上記したようにDVD100が再生中であるか停止中であるかを示すディスク再生情報がディスク情報として、内蔵DVD録画再生装置50からテレビ側制御部12に送信される。このようなディスク再生情報は、本実施形態のDVD一体型液晶テレビジョン装置1のように、内蔵DVD録画再生装置50を一体的に含むタイプで、テレビ側制御部12とDVD側制御部52との緊密な連携が可能な場合のみDVD側制御部52からテレビ側制御部12に送信可能である。したがって、外部入力端子15に接続される一般的な外部DVD録画再生装置300からDVDが再生中であるか停止中であるかを示すディスク再生情報をテレビ側制御部12に送信するのは困難である。すなわち、外部DVD録画再生装置300の場合は、DVDが停止していても映像信号がテレビ側制御部12に入ってくるので、外部DVD録画再生装置300のDVDが再生中か停止中かを判別するのは困難である。
【0030】
また、本実施形態では、テレビ側制御部12は、メインマイコン12aとサブマイコン12bとを有しており、メインマイコン12aとサブマイコン12bとにより、処理動作を分担するように構成されている。具体的には、サブマイコン12bは、受光部6からのリモコン4による操作信号を受け取ってメインマイコン12aに送信する機能と、内蔵DVD録画再生装置50のDVD側制御部52からのディスク情報を取得するとともに、ディスク情報をメインマイコン12aに送信する機能とを有している。また、メインマイコン12aは、サブマイコン12bからのリモコン4の操作信号に基づいて、表示部5を制御する信号をドライバ14およびバックライト5bに送信するとともに、内蔵DVD録画再生装置50を制御する信号をDVD側制御部52に送信するように構成されている。また、メインマイコン12aは、受信部11と接続されており、受信部11により受信されたテレビジョン放送信号に基づいて、受信部11により受信されたテレビジョン放送信号に対応する番組を表示部5に表示するように構成されている。なお、メインマイコン12aは、本発明の「第2制御部」の一例であり、サブマイコン12bは、本発明の「第1制御部」の一例である。
【0031】
また、内蔵DVD録画再生装置50のDVD側制御部52とテレビ側制御部12のメインマイコン12aとはシリアル通信によって通信可能に接続されている。また、DVD側制御部52とサブマイコン12bとは、シリアル通信によって通信可能に接続されている。また、メインマイコン12aとサブマイコン12bとは、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)によって通信可能に接続されている。なお、UARTとは、シリアル信号からパラレル信号への変換およびパラレル信号からシリアル信号への変換を行うための集積回路である。
【0032】
また、本実施形態では、テレビ側制御部12のメインマイコン12aは、表示部5にテレビジョン放送による映像および内蔵DVD録画再生装置50のDVD100(図1参照)の再生による映像を表示する際には、通常画質モードを選択するように構成されている。一方、メインマイコン12aは、内蔵DVD録画再生装置50によりDVD100(図1参照)が再生されるように設定がされている状態で、DVD100が再生されていない場合(停止している場合)には、表示部5の表示の明るさを下げるとともに、表示部5の消費電力を小さくする省電力モードを選択するように構成されている。なお、テレビ側制御部12は、DVD100の回転が停止しているとともに、停止中に画像(映像)が表示されている場合でも再生中ではないので、省電力モードを選択するように構成されている。この省電力モードでは、メインマイコン12aは、通常画質モードよりも液晶パネル5aに印加する電圧を小さくすることにより輝度を小さくするとともに、バックライト5bの光量を小さくすることにより、表示部5の表示の明るさを下げるように構成されている。
【0033】
次に、図1〜図4を参照して、本実施形態によるDVD一体型液晶テレビジョン装置1の制御動作について説明する。
【0034】
まず、図4に示すように、ステップS1において、テレビ側制御部12(図3参照)により、内蔵DVD録画再生装置50(図3参照)のDVD側制御部52(図3参照)からディスク情報がサブマイコン12b(図3参照)により取得されたか否かが判断される。このステップS1では、ユーザによりリモコン4(図2参照)の入力切換ボタン40(図2参照)が押圧され、内蔵DVD録画再生装置50が起動されていれば、DVD側制御部52からサブマイコン12bにディスク情報が送信されるので、サブマイコン12bが内蔵DVD録画再生装置50のDVD側制御部52からディスク情報が取得されたと判断された場合には、内蔵DVD録画再生装置50が起動されていると判断されてステップS2に移行する。また、ステップS1において、内蔵DVD録画再生装置50のDVD側制御部52からディスク情報がサブマイコン12bにより受信されていないと判断された場合には、ステップS1の判断が繰り返される。
【0035】
そして、ステップS2では、テレビ側制御部12により、内蔵DVD録画再生装置50にセットされているDVD100(図1参照)または音楽CDのディスクのデータ(コンテンツ)が映像または画像を含むか否かが判断される。このステップS2では、内蔵DVD録画再生装置50のDVD側制御部52からテレビ側制御部12のサブマイコン12bに送信されるディスク情報に含まれるコンテンツ情報に基づいて、DVD100または音楽CDのディスクのコンテンツが認識されるとともに、内蔵DVD録画再生装置50にDVD100または音楽CDのディスクがセットされているか否かを示すディスク有無情報に基づいて、DVD100または音楽CDが内蔵DVD録画再生装置50にセットされているか否かについても判断されている。そして、ステップS2において、DVD100または音楽CDのディスクが内蔵DVD録画再生装置50にセットされているとともに、内蔵DVD録画再生装置50にセットされているDVD100または音楽CDのディスクのコンテンツが映像または画像を含むと判断された場合には、ステップS3に移行する。また、DVD100または音楽CDが内蔵DVD録画再生装置50にセットされていない、または、内蔵DVD録画再生装置50にセットされているDVD100や音楽CDなどのディスクのコンテンツが映像または画像を含まない場合(たとえば音楽データのみである場合や録画再生部51(図3参照)が読取可能なデータを含まない場合)には、ステップS5に移行して、液晶パネル5a(図3参照)に印加する電圧を小さくすることにより輝度を小さくするとともに、バックライト5b(図3参照)の光量を小さくすることにより、表示部5(図3参照)の消費電力を小さくする省電力モードが選択される。
【0036】
ここで、本実施形態では、ステップS2で、コンテンツが映像または画像であり、DVD100がセットされていると判断された場合に、ステップS3において、内蔵DVD録画再生装置50によりDVD100が再生されているか否かが判断される。このステップS3では、内蔵DVD録画再生装置50のDVD側制御部52からテレビ側制御部12のサブマイコン12bに送信されるディスク情報に含まれるディスク再生情報に基づいて、DVD100が再生されているか否かが判断される。そして、内蔵DVD録画再生装置50によりDVD100が再生されていると判断された場合には、ステップS4に移行して、通常画質モードが選択されて、処理が終了される。また、内蔵DVD録画再生装置50によりDVD100が再生されていないと判断された場合には、ステップS5に移行して、表示部5の消費電力を小さくする省電力モードが選択されて、処理が終了される。
【0037】
なお、一連の処理動作が終了した後には、リモコン4の操作に応じてステップS1に戻り、処理が繰り返される。
【0038】
本実施形態では、上記のように、筐体2に内蔵され、DVD100を再生する内蔵DVD録画再生装置50と、内蔵DVD録画再生装置50に設けられ、DVD100が再生中か否かを示すディスク再生情報を含むディスク情報を送信可能なDVD側制御部52と、DVD側制御部52から送信されるディスク情報を受信するテレビ側制御部12とを設けることによって、内蔵DVD録画再生装置50のDVD側制御部52からDVD100が再生しているか否かを示すディスク再生情報を含むディスク情報がテレビ側制御部12に送信されるので、テレビ側制御部12は、DVD側制御部52から伝達されるディスク再生情報に基づいて、内蔵DVD録画再生装置50の再生状態を判別することができる。また、テレビ側制御部12を、DVD100が再生中か否かを示すディスク再生情報を含むディスク情報に基づいて、内蔵DVD録画再生装置50がDVD100を再生中か否かを判断するとともに、内蔵DVD録画再生装置50がDVD100を再生中でない場合には、内蔵DVD録画再生装置50がDVD100を再生中である場合よりも表示部5の表示の明るさを下げることにより消費電力が少なくなるように制御するように構成することによって、内蔵DVD録画再生装置50の再生が停止された場合に、DVD側制御部52に送信されるディスク再生情報に基づいて、表示部5の消費電力が少なくなるように制御することができる。
【0039】
また、本実施形態では、上記のように、ディスク情報は、DVD100が再生中か否かを示すディスク再生情報に加えて、DVD100が有するデータの種類を示すコンテンツ情報を含み、テレビ側制御部12を、内蔵DVD録画再生装置50からのコンテンツ情報によりDVD100が映像データまたは画像データを含むと判断した場合に、DVD側制御部52から送信されるディスク再生情報に基づいて、内蔵DVD録画再生装置50がDVD100を再生中か否かを判断するとともに、内蔵DVD録画再生装置50がDVD100を再生中でない場合には、内蔵DVD録画再生装置50がDVD100を再生中である場合よりも表示部5の表示の明るさを下げることにより消費電力が少なくなるように制御するように構成することによって、DVD側制御部52から送信されるコンテンツ情報に基づいて、容易に、DVD100に映像データおよび画像データが含まれるか否かを判断することができるので、この判断に基づいて、表示部5の消費電力を抑制することができる。
【0040】
また、本実施形態では、上記のように、テレビ側制御部12を、内蔵DVD録画再生装置50からのコンテンツ情報によりDVD100が映像データまたは画像データを含まないと判断した場合には、内蔵DVD録画再生装置50によりDVD100が再生中であるか否かの判断を行わずに、内蔵DVD録画再生装置50がDVD100を再生中である場合よりも表示部5の表示の明るさを下げることにより消費電力が少なくなるように制御するように構成することによって、内蔵DVD録画再生装置50により再生されるDVD100に映像データおよび画像データが含まれないと判断された場合には、テレビ側制御部12は、DVD100の再生状態を判断することなく表示部5の表示の明るさを下げる制御を行うことができるので、テレビ側制御部12の制御負担を軽減することができる。
【0041】
また、本実施形態では、上記のように、テレビ側制御部12に、DVD側制御部52から送信されるDVD100のディスク情報を受信するサブマイコン12bと、サブマイコン12bと接続されるとともに、サブマイコン12bから送信されるディスク情報に基づいて、表示部5を制御する信号を送信するメインマイコン12aとを設けることによって、テレビ側制御部12を、DVD側制御部52から送信されるディスク情報を受信する制御を行うサブマイコン12bと、表示部5に対して制御信号を送信する制御を行うメインマイコン12aとに分割することができるので、テレビ側制御部12のサブマイコン12bおよびメインマイコン12aのどちらか一方の制御負荷が大きくなりすぎるのを抑制することができる。
【0042】
また、本実施形態では、上記のように、内蔵DVD録画再生装置50のDVD側制御部52を、約100msec間隔でDVD100または音楽CDのディスク再生情報を含むディスク情報をテレビ側制御部12に送信するように構成することによって、テレビ側制御部12は、ディスク再生情報を約100msec間隔で受信するので、約100msec毎に受信されるディスク再生情報に基づいて、DVD100または音楽CDが再生中であるか否かを約100msecごとに定期的に判断することができる。これにより、再生中であるか否かについてより正確な判断を行うことができる。
【0043】
また、本実施形態では、上記のように、表示部5に、液晶パネル5aと、液晶パネル5aの光源として機能するバックライト5bとを設け、テレビ側制御部12を、内蔵DVD録画再生装置50がDVD100を再生中でない場合には、液晶パネル5aの輝度およびバックライト5bの光量を小さくすることにより、表示部5の消費電力を小さくするように構成することによって、内蔵DVD録画再生装置50が再生中でない場合に液晶パネル5aの輝度およびバックライト5bの光量を小さくすることにより、容易に、表示部5の消費電力を小さくすることができる。
【0044】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0045】
たとえば、上記実施形態では、ディスク装置付液晶テレビジョン装置に内蔵されるディスク装置の一例として、DVD録画再生装置を示したが、本発明はこれに限らず、ブルーレイディスク録画再生装置、HDDVD録画再生装置およびHDD装置など、DVD録画再生装置以外のディスク装置が内蔵されたテレビジョン装置にも適用可能である。
【0046】
また、上記実施形態では、ディスク装置を内蔵するテレビジョン装置の一例として、液晶パネルを有する液晶テレビジョン装置を示したが、本発明はこれに限らず、ディスク装置を内蔵可能で、かつ、表示の明るさを調整可能な表示部を有するテレビジョン装置であれば、ブラウン管テレビジョン、プラズマテレビジョンおよびリアプロジェクションテレビジョンなどの、液晶テレビジョン以外のテレビジョン装置にも適用可能である。
【0047】
また、上記実施形態では、内蔵DVD録画再生装置によりセットされたDVDが映像および画像を含まない場合(音楽データのみである場合および読み込み可能なデータを含まない場合)、省電力モードが選択される例を示したが、本発明はこれに限らず、通常画質モードを選択するように構成してもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、テレビ側制御部を、内蔵DVD録画再生装置により映像および画像データを含むDVDが再生中でない場合、表示部の液晶パネルの輝度を小さくするとともに、バックライトの照度を小さくすることにより表示部の消費電力を小さくする例を示したが、本発明はこれに限らず、表示部の液晶パネルの輝度とバックライトの照度とのいずれか一方のみを小さくすることにより表示部の消費電力を小さくするように構成してもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、テレビ側制御部を、制御処理を分担することができるようにメインマイコンとサブマイコンとを含むように構成する例を示したが、本発明はこれに限らず、テレビ側制御部を、1つのマイコンにより構成してもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 DVD一体型液晶テレビジョン装置(ディスク装置付テレビジョン装置)
2 筐体
5 表示部
5a 液晶パネル(液晶表示パネル)
5b バックライト
11 受信部
12 テレビ側制御部
12a メインマイコン(第2制御部)
12b サブマイコン(第1制御部)
50 内蔵DVD録画再生装置(ディスク装置)
52 DVD側制御部(ディスク装置側制御部)
100 DVD(ディスク型記録媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビジョン放送を受信可能な受信部を含む筐体と、
前記筐体に内蔵され、ディスク型記録媒体を再生可能なディスク装置と、
前記受信部により受信されるテレビジョン放送と、前記ディスク装置により再生された映像および画像とを表示する表示部と、
前記ディスク装置に設けられ、前記ディスク型記録媒体が再生中か否かを示すディスク再生情報を含むディスク情報を送信可能なディスク装置側制御部と、
前記ディスク装置側制御部から送信されるディスク情報を受信するとともに、前記ディスク情報に基づいて、前記ディスク装置が前記ディスク型記録媒体を再生中か否かを判断するとともに、前記ディスク装置が前記ディスク型記録媒体を再生中でない場合には、前記ディスク装置が前記ディスク型記録媒体を再生中である場合よりも前記表示部の表示の明るさを下げることにより消費電力が少なくなるように制御するテレビ側制御部とを備える、ディスク装置付テレビジョン装置。
【請求項2】
前記ディスク情報は、前記ディスク型記録媒体が再生中か否かを示すディスク再生情報に加えて、前記ディスク型記録媒体が有するデータの種類を示すコンテンツ情報を含み、
前記テレビ側制御部は、前記ディスク装置からの前記コンテンツ情報により前記ディスク型記録媒体が映像データまたは画像データを含むと判断した場合に、前記ディスク装置側制御部から送信される前記ディスク再生情報に基づいて、前記ディスク装置が前記ディスク型記録媒体を再生中か否かを判断するとともに、前記ディスク装置が前記ディスク型記録媒体を再生中でない場合には、前記ディスク装置が前記ディスク型記録媒体を再生中である場合よりも前記表示部の表示の明るさを下げることにより消費電力が少なくなるように制御するように構成されている、請求項1に記載のディスク装置付テレビジョン装置。
【請求項3】
前記テレビ側制御部は、前記ディスク装置からの前記コンテンツ情報により前記ディスク型記録媒体が映像データまたは画像データを含まないと判断した場合には、前記ディスク装置により前記ディスク型記録媒体が再生中であるか否かの判断を行わずに、前記ディスク装置が前記ディスク型記録媒体を再生中である場合よりも前記表示部の表示の明るさを下げることにより消費電力が少なくなるように制御するように構成されている、請求項2に記載のディスク装置付テレビジョン装置。
【請求項4】
前記テレビ側制御部は、前記ディスク装置側制御部から送信されるディスク情報を受信する第1制御部と、前記第1制御部と接続されるとともに、前記第1制御部から送信されるディスク情報に基づいて、前記表示部を制御する信号を送信する第2制御部とを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のディスク装置付テレビジョン装置。
【請求項5】
前記ディスク装置のディスク装置側制御部は、所定の時間間隔で前記ディスク型記録媒体のディスク再生情報を含むディスク情報を前記テレビ側制御部に送信するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のディスク装置付テレビジョン装置。
【請求項6】
前記表示部は、液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルの光源として機能するバックライトとを含み、
前記テレビ側制御部は、前記ディスク装置が前記ディスク型記録媒体を再生中でない場合には、前記液晶表示パネルの輝度および前記バックライトの光量を小さくすることにより、前記表示部の消費電力を小さくするように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のディスク装置付テレビジョン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−252018(P2010−252018A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−98828(P2009−98828)
【出願日】平成21年4月15日(2009.4.15)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】