説明

ディスプレイ付き装置

【課題】特に携帯電話において、装置内で利用可能な領域よりも大きい表示領域を有する必要性を満たす。
【解決手段】少なくとも1つのハウジング(4,5,31)を有するパネル装置(2)であって、第1の位置と第2の位置との間を移動可能な2つのパネル(3,7)を有し、前記2つのパネル(3,7)の各別個のパネルは別個の軸(55)から巻くことが可能であり、前記少なくとも1つのハウジング(4,5,31)は、各別個のパネルのサブハウジング(5)を有し、少なくとも1つの前記サブハウジングは接続手段(18,19)を備え、前記接続手段(18,19)は、前記2つのパネル(3,7)のうちの1つの収容されたパネルを結合、及び、切り離し可能にすることによって、前記2つのパネルのうちの1つの収容されたパネルは取り外し可能、かつ、交換パネルにより交換が出来、複数の前記サブハウジング(5)の少なくとも1つは、第1の軸(45)に沿ってスライド可能である、パネル装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器とパネル装置とを有する電子アセンブリであって、前記パネル装置は駆動電子回路を備える第1のパネルを有し、前記電子機器は制御パラメータを前記パネル装置とやり取りする手段を備えた電子アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
パネル装置は、タッチスクリーンとすることができ、又は、光干渉変調器およびルミネセント表示装置等の、液晶表示装置、エレクトロクロミック表示装置、電気泳動表示装置、および反射表示装置のグループの一つに属する表示装置とすることができる。表示装置は、パッシブマトリックス表示装置又はアクティブマトリックス表示装置とすることができる。斯かるアクティブマトリックス表示装置の例は、TFT−LCD又はAM−LCD、(O)LED装置であり、これらはラップトップコンピュータおよびオーガナイザに使用されるが、ますます広い用途がGSM電話にも見つけられている。
【0003】
斯かるマトリックスディスプレイは、一般には、TFT(MOS)トランジスタなどのスイッチを通じて選択ライン又は行(のグループ)を周期的にアドレスする選択ラインによってアドレスされ、同時にデータ(電圧)はデータライン又は列(のグループ)を通じて供給される。そこで、「制御パラメータ」はこれらの駆動信号を有することが意図されているが、表示装置(モジュール)と電子機器との間の他のインターフェース信号を有することもできる。同様の見解は、タッチパネルの制御およびセンシング、又は例えばフロントライトパネル、バックライトパネル、3D効果を制御するパネルなどの、電子機器とともにインターフェースモードで使用される他のパネルの制御およびセンシングにも当てはまる。多くのアプリケーションに対して、これは好ましくは標準インターフェースとすべきである。これは、例えば、垂直同期パルス、水平同期パルス、クロック信号などのような信号を有することができる。これは、サイズおよび解像度に関する情報、又はアプリケーションに関する他の関連する情報(色又は白黒)を有することもできる。
【0004】
今日では、ラップトップコンピュータおよびオーガナイザのような多くのアプリケーションでは(もちろん、GSM電話でも)、携帯(表示)装置が好まれる。しかし、大部分のディスプレイはいくぶん壊れやすいシステムであるので、携帯性はディスプレイを破壊する機会がより多いという犠牲を払っている。しかし、ポータブル装置から壊れたディスプレイを交換するコストは法外に高いので、通常、装置は完全に取り替えられる。機能の99%はまだ利用可能であるので、これは資源のむだ使いである。高いコストの理由は、2つある。1つ目は、ディスプレイに付加的強度を与えるために、ディスプレイは装置内に作られる。その結果として、ディスプレイを取り除くことは、装置を壊すことを伴なう。2つ目は、一旦ディスプレイが取り除かれると、新しいディスプレイは装置に位置決めされなければならず、多数の接続(数万個所から100万個所以上)を考えると、これは複雑な作業である。
【0005】
これらのアプリケーションの一部には、見るという主用途を損なうことなく、1つ以上の表示機能を利用できるようにする、例えば補助的機能(辞書、特定のデータベース等のようなもの)を利用できるようにする可能性を有する必要性も感じられる。特に、(小さい)モバイル電子機器を使用するとき、これは、これらの機能を非常に小さな領域に表示するということになる。
【0006】
他のアプリケーション、特に携帯電話では、装置内で利用可能な領域よりも大きい表示領域を有する必要性が感じられる。巻型ディスプレイの導入は、この必要性を解決した。巻型ディスプレイに移行する場合、上記の保護手段を省略しなければならないが、基板は概して非常に薄くなっており、したがって傷つきやすくなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的の一つは、上記の問題を少なくとも部分的に克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的のため、本発明による第1の電子機器では、前記パネル装置は、前記電子機器の外側に備えられ、前記パネル装置は第1の位置と前記パネル装置が少なくとも1つのハウジングを有する第2の位置との間を移動可能であり、前記ハウジングは、前記第1の位置と前記第2の位置とのうちの一方の位置に前記第1のパネルを有するとともに、前記第1の位置と前記第2の位置との間を移動可能な少なくとも1つの他のパネルを有し、前記第1のパネルおよび前記少なくとも1つの他のパネルのうち、少なくとも1つは巻くことが可能又は折畳み可能である。
【0009】
幾つかのパネルは、パネルに表示される機能を妨げずに使用することができ、これによって上記の問題が克服される。また、上記パネルの1つ以上が、タッチスクリーン又はキーボードの機能のような入力機能を有することができる。
【0010】
パネルは、一般的に、パネルが実質的に見えない第1の位置とパネルの少なくとも一部が見える第2の位置との間を移動可能である。中間の異なる位置を利用することもできる。
【0011】
「実質的に見えない」ことは、パネルの大部分がハウジング内に存在したりパネルが折畳み位置又は巻上げ位置に存在したりするので実際のパネルの大部分が人間の目に見えないことを意味する。「パネルの部分」という文言は表示パネルの可視部分に関連したものである必要はない。(表示)パネルは、折畳み可能なものと巻くことが可能なものとの両方として実現でき、この場合、例えば、分離した(表示)パネルを担持する基板を折畳み位置に転がして広げ、その後に折り畳まれたものが広げられる。
【0012】
本発明は、パネル又はディスプレイを強固にするのではなく、パネル又はディスプレイがハウジング又はサブハウジング(例えば、カートリッジ)内で利用でき、このパネル(ディスプレイ)(およびハウジング又はサブハウジング)は、パネル(ディスプレイ)が機能しなくなった後で廃棄できるという洞察に基づいている。これは、(例えば、組み込まれた行ドライバおよび列ドライバを含む)フレキシブルパネル(ディスプレイ)が使用され安価な「塑性の電子装置」が利用可能になる場合、もっと魅力的である。(表示)パネルをハウジング又はサブハウジング内に備えることによって、斯かるハウジング又はサブハウジング内の駆動回路の量が最小になり、使い捨て(表示)パネルを使用することがもっと魅力的なものになる。
【0013】
1つ以上のパネルをハウジングに備えることによって、上記の可能性をもたらす機能性が更に増大する。
【0014】
ハウジングは筐体内に備えておくことができる。ハウジング(又はサブハウジング)を筐体内に固定する固定手段は、スピンドル機構、クリッキング機構、磁気的固定、及び接着剤のグループから選択することができる。これは、斯かる筐体内に(一時的に)備えることができる使い捨て表示パネルを備える道を開く。
【0015】
パネル装置および電子機器は、使われ方に依存して、機械的に相互接続することができ又は機械的に相互接続可能とすることができる。ワイヤレス通信も可能である。これは、斯かるパネル(表示)装置の1つ以上の機器での使用を可能とし、ローディングバッジ、クレジットカード、又は同様の装置のように、斯かる装置にデータをロードする可能性を開く。
【0016】
好ましい実施形態は、各個別のパネル用のサブハウジングを有するハウジングを備える。
【0017】
サブハウジングのうちの1つが、中心軸に沿ってスライド可能である(および、好ましくは、この中心軸に対し回転可能でもある)場合、非常にコンパクトなカートリッジ状の装置を得ることができる。
【0018】
一実施形態では、スライド装置は駆動電子回路を有し、複数のサブハウジングは共通のスライド装置を有することができる。
【0019】
好ましい実施形態では、少なくとも2つのパネルを有するハウジングを備え、各別個のパネルは別個の軸により巻くことが可能である。斯かる装置では、好ましくは、回転可能な駆動装置が使用される。
【0020】
本発明のこれらおよび他の態様は、以下に記載の実施形態から明らかであり、これら実施形態を基準にして説明される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1a】巻型ディスプレイ装置のモバイルアプリケーションでの使用を示す。
【図1b】巻型ディスプレイ装置のモバイルアプリケーションでの使用を示す。
【図2a】本発明による取替可能なディスプレイパネルおよび/又はタッチパネル付きのパネル装置を有する本発明の実施形態を示す。
【図2b】本発明による取替可能なディスプレイパネルおよび/又はタッチパネル付きのパネル装置を有する本発明の実施形態を示す。
【図3】本発明による巻型ディスプレイパネルおよび/又はタッチパネルの一部の電気的等価物である。
【図4】本発明による装置のハウジングを示す。
【図5】図2a、2bに示すようなアプリケーションを実現する本発明による装置の実施形態を示す。
【図6a】図2a、2bに示すようなアプリケーションを実現する本発明による装置の実施形態を示す。
【図6b】図2a、2bに示すようなアプリケーションを実現する本発明による装置の実施形態を示す。
【図7】本発明による装置の他の実施形態を示す。
【図8】本発明による装置の他の実施形態を示す。
【図9a】本発明による装置の他の実施形態を示す。
【図9b】本発明による装置の他の実施形態を示す。
【図10】本発明による装置の更に他の実施形態を示す。
【図11】本発明による装置の更に他の実施形態を示す。
【図12】本発明による別の装置のハウジングを示す。
【図13】本発明による装置の更に他の実施形態を示す。
【図14】本発明による装置の更に他の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図は概略的であり、一律の縮尺に従わずに描かれている。対応する要素は、一般に、同じ符号で示されている。
【0023】
図1a、1bは、斯かるディスプレイパネルの第1の種類のアプリケーションでの使用を示す。図1aには、1つの典型例、即ち、ディスプレイを装置1(この例では携帯電話)に使用した例が与えられている。携帯電話の典型的なディスプレイ(パネル)は、例えば2cm×3cmの大きさを有し、一方、携帯電話自体は、例えば4cm×10cmの大きさを有する。パネル装置2は、ハウジング4、5、31内に備えられる巻型ディスプレイ3を有し、相互接続ピン6を通じて携帯電話(装置1)に相互接続することができる。この例でのハウジングは異なる2つの部品4、5を有し、この例でのディスプレイパネル3は、巻かれた形態ではサブハウジング5内に位置し、部品4は他の駆動電子回路および例えばバッテリを有する。図1bは、広げられたディスプレイ3を示し、このディスプレイ3は例えば10cm×15cmの大きさを有する。図1bでは、広げられたディスプレイ3は相互接続ピン6を介して携帯電話(装置1)に相互接続される。しかし、アプリケーションの大部分は機械的接触を使用しなくなっているので、即ち、ますます多くの情報は電磁結合を介してやり取りされているので、これは単に例証である。ハウジング4、5は、交換可能なパネル(例えば、アプリケーションの種類に依存する別のサイズのパネル、又は交換パネル)の使用が可能なように実現することができる。
【0024】
本発明によれば(図2a)、パネル装置は、他のパネル7、この例では交換可能タッチパネル7も有し、両方のパネル3、7は、巻かれた形態では、やはりサブハウジング5内に位置する。ある種類のアプリケーションでは、タッチパネルは、キーボードボタン又は電話のタッチボタンに相当するタッチ接触部9を有する(タイピング目的の)キーボードである。別の種類のアプリケーションは図2bに示されており、この図2bにおいて、二人の観察者8、8’はタッチパネル7、7’の指揮権を有し、結果が表示画面3、3’に示される。両方のタッチパネル7、7’は中央制御装置と通信し、異なる観察者による双方向使用を可能とする(必要であれば、装置1を介して)。これにより、パネル装置2を例えばゲームで使用することができる。
【0025】
交換可能表示装置又は表示パネルを有する利点の1つは、規格化が合意に至れば(ディスプレイサイズ、必要であればハンドシェークプロトコル)、交換可能表示装置又は表示パネルを幾つかの装置に使用できることである。
【0026】
図3は、本発明による可能な(表示)パネル3の一部の電気的等価回路図である。これは、可能な一実施形態において(「パッシブモード」と呼ばれる、1つの駆動モード)、行電極又は選択電極と列電極又はデータ(検出)電極との交差部の領域に画定される画素又はタッチエレメントのマトリックスを有する。行電極は行ドライバ11によって(相互接続パターン13を介して)連続的に選択され、列電極はデータレジスタ12を介してデータが供給される。一方、データレジスタ12はパネルがタッチパネルとして使用されるとき検出電子回路を含むことができる(一方で、この検出電子回路の一部を装置1又はハウジング4で実現することができる)。例えば、電子回路を(部分的に)ハウジング4に実現し、一方、表示パネルは幾つかの簡単な電子回路のみを有するというような組み合わせた解決策がもちろん可能である。
【0027】
この目的のため、行ドライバと導電パッド37との間の他の相互接続部13、およびデータ(検出)レジスタと導電パッド37との間の他の相互接続部13は、フレキシブル基板10上に備えられる。符号14は、実際の表示領域又はタッチ領域を表す。
【0028】
別の可能な実施形態では(「アクティブモード」と呼ばれる別の駆動モード)、行ドライバからの信号は薄膜トランジスタ(TFT)を通じて画素又は検出エレメントを選択する。この薄膜トランジスタのゲート電極は行電極に電気的に接続され、一方、この薄膜トランジスタのソース電極は列電極に電気的に接続されている。表示装置を駆動するこれらの方法は、当技術分野において一般に知られている。当技術分野で一般に知られている他のモードでも、斯かるマトリックス装置をタッチパネルとして使用して、他の検出スキームを用いてタッチングを検出することができる。
【0029】
図4は、基板10の一部がサブハウジング5内にどのように固定されているかを概略的に示す。この例のサブハウジング5は、フレキシブル(表示)基板10を巻き上げる(ばね式)巻き装置17を有する。
【0030】
支持ヒンジ16は、全体の構造の機械的安定性を補強することができる。さらに、この例では、巻き取られた位置にディスプレイが存在するときにハウジング部4、5を一緒にロックするためのロック機構19が概略的に示されている。(フレキシブル)表示装置3,10,14をロックから再び解放するために、ハウジング部4はプッシュボタン18を有する。
【0031】
この例のハウジング部4は、プリント回路基板20を有する。プリント回路基板上には、ドライバチップ21とインタラクティブプッシュボタン18(又は他のインタラクション装置)への電気的相互接続部22とが、(導体23を通じて)コンタクトパッド38のアレイに接触する相互接続部22と一緒に備えられ、このコンタクトパッド38はコンタクトパッド37と接触することができる。コンタクトパッドを、(ここに示されているように)ディスプレイホイルの両側に又は一方の側にのみ位置させることができる。また、このハウジング部4は、他のチップ、バッテリ、および特にアンテナを有することができ、これにより、電気的接続部25に代わって、例えば装置1と表示装置2との間のRFリンクを可能にし、又は図4に描かれている接続部6に代わって、表示装置2と表示パネル3との間のRFリンクを可能にすることに注意すべきである。特に、プリント回路基板20上のドライバチップ21又は他の回路は、情報の交換に関する(標準)プロトコル(例えば、(異なる数のライン、異なる数の列などを有する)異なる種類の表示パネルを異なる種類の装置に使用するやり方)の実現のために使用することができる。一方、装置1にできるだけ多くの制御回路を備えることが有用であろう。
【0032】
この例では、ハウジング部4は2つの部分4a、4bを有し、接続部6を導体23に接触させるために、この2つの部分の間に表示パネル14(フレキシブル基板10)をクランプすることができる(この例では、両側の接触が示されている)。別の実施形態では、ハウジング4は表示パネルを収容部に受け入れるためスリットのみを有することができる。コンタクトパッドは、基板10の位置決め凹部(孔24)若しくは位置決めくぎ(alignment peg)、又は適切な位置決めのための任意の光学的若しくは機械的フィードバック機構により、ディスプレイのコンタクト領域に位置決めされる。ディスプレイは典型的には数個のコンタクトパッドしか含まないので、これらのコンタクトは大きくすることができ、したがって粗い位置合わせで十分である。
【0033】
サブハウジング5は、(フレキシブル)表示基板10を巻き上げる巻き装置17を含む。この例におけるサブハウジング5も、2つの部分5a、5bを有する。この機構は、ディスプレイパネル14(フレキシブル基板10)が完全に広げられたときに開くことができるように設計されている。2つの部分5a、5bを分離することによって、2つの部分5a、5bが分離している間はばね式巻上げ機構が巻き戻しできないように、その機構がロックされる。この完全に広げられた位置において、表示パネル3を取り込むための(図4の巻き装置17の)凹部26は、例えば下を向いている。表示パネル3は、それを巻上げ方向に移動することによって(スプリングがディスプレイを巻き上げる結果として、通常動作の間ディスプレイを保持し)つかむフック27(図4の凹部26内)から外すことができる。このフックからの取り外しを行うために、巻上げ機構はロックされ、次いで新しいディスプレイ(ホイル)をフック27に掛けることができる(このフック27は、ディスプレイの孔28と協働して位置決め手段としての役割も果たす。図3参照)。2つの部分を閉じると、ばねは解放され、新しいディスプレイが再び巻き上げられる。
【0034】
図4において、他のサブハウジング5’は、この例では反対のケースに向けて巻かれる(フレキシブル)タッチ基板10、7を巻き上げる同様のローリング装置を含む。このようにして、図2aの装置2が実現される。
【0035】
上に示される実施形態では、巻くことができるパネル部3、7を見えるようにするとき、サブハウジング5はハウジング部4から分離されるが、図5から分かるように、別の実施形態では、サブハウジング5のグループがハウジング部4に沿って置かれ、パネル部3,7を矢印30で示されるようにサブハウジングから引き出すことができる。図5の装置は4つのサブハウジング5を有し、各サブハウジングは巻き装置17を含み、この巻き装置は図4を基準にして既に詳細に記載された。サブハウジング5およびハウジング部4のアセンブリは、この例では共通のハウジング31を有する。サブハウジング5およびハウジング部4は断面が四角形で描かれているが、例えば写真のフィルム断面又はインクジェットカートリッジの断面と類似の円形断面又は他の断面とすることもできる。図5の装置は、図2bを基準に記載されたような機能に適している。
【0036】
図6a、bは、ハウジング部4およびサブハウジング5を有する装置を示し、サブハウジングは円形の断面を有する。図6aの実施形態では、各パネルは、図4を基準にして記載されたような駆動セクション40を有する。図6bの実施形態は、共通の駆動セクション41を有する。共通の駆動セクション41は、軸42を中心に回転することができる。この例では、駆動セクション41は、円柱体43上にドライバチップ21を有する。特定の点への回転によって、ドライバチップ21とパネル3、7上の導電パッド37との間に、ばね接触部44を介して電気的接触が得られる。
【0037】
図7及び8の装置は、パネル3、7を有する2つのサブハウジング5を有する。この場合、一方又は両方のサブハウジング5を軸45に対してスライドさせることができる。これは、この例では、ハウジング部4用のスペース49を有する円柱ハウジング46により、達成される。
【0038】
スライドさせた後(図9aの矢印47参照)、サブハウジング5のうちの1つが軸45を中心に回転し(図9bの矢印48参照)、(表示装置の場合)両方の表示機能がビューア8に向けられる二部表示装置を得る。これらのパネルのうちの1つが表示機能の代わりにタッチ機能を有していてもよいことは、言うまでもない。この例では、ハウジング部4は、引張りグリップとしても機能する。異なるサブディスプレイに対する情報検索は、集中式(全てのハウジング部4が円柱ハウジング46に存在しているとき(円柱ハウジング46も駆動電子回路を有することができる)、図8には示されていない電磁放射又は電気機械的接触によって円柱ハウジング46又はハウジング部4の駆動電子回路に情報を供給することができる)又は非集中式(ハウジング部4は円柱ハウジング46に存在する必要がない。情報は電磁放射によってハウジング部4に供給される)で行われる。
【0039】
図10の装置は、ヒンジ50を用いて図面に垂直な軸を中心に折り畳まれる(図10の矢印53参照)2つのサブハウジング5を示す。各セットが斯かるサブハウジング5のうちの2つのサブハウジングの組51を2つ折り畳むことによって(セット51は、図面の面内で軸52を中心に折り畳むことができる)、ヤードスティック上の構造が得られる(図11)。この例では、先ずセット51を広げ(図11の矢印53参照)、次いで各セットのサブハウジング5を広げる(図11の矢印54)ことによって、互いに重なる4つのパネルを示す装置が得られる。
【0040】
図12のサブハウジング5は、2つの離れた軸55を用いて、(表示)基板10(例えば、表示画面およびタッチ画面)を巻き上げるための2つの巻き装置17を含む。
【0041】
図13及び図14は、他の実施形態の図および断面をそれぞれ概略的に示しており、この実施形態では、ハウジング部4、5は円柱の断面を有し、一方で(実質的に)広げられた状態の3つのハウジング部4、5(図14において2つ)は、中心軸60を中心に互いに取り付けられている。ハウジング部4,5を引き出した後又はスライドさせた後、パネル10を広げることができ、3つの異なる(表示)パネルの組合せ(図13の例)が提供される。
【0042】
ハウジングの規格が合意される場合、および情報の交換に関する(標準)プロトコルが存在する場合(例えば、(ラインの数、列の数が異なる等の)異なる種類の表示パネルを異なる種類の装置に使用するやり方)、これらのアプリケーションはもちろん最も魅力的である。
【0043】
本発明の保護範囲は、記載された実施形態には限定されず、本発明は、他のディスプレイ装置(例えば、(O)LEDディスプレイ)、および他のハウジング装置にも適用可能である。
【0044】
一方、電子機器1は、(異なるラインの数、異なる列の数などを有する)異なる種類の(表示)パネルを有する異なるアプリケーション(例えば、電話アプリケーションと計算器アプリケーション)に適しているだろう。表示パネルは、異なる技術、例えば或る表示パネルに対しては(O)LED技術、別の表示パネルに対してはLCD技術で実現することもできる。
【0045】
多くの可能なアプリケーションにおいて、広げられた表示領域が一方の側から可視である必要はない。一方、巻型表示パネルは、反対側から見えるようにすることができる。
【0046】
また、装置とディスプレイ(の一部)との間の相互接続は、示されているような電子機械的な種類のものである必要はない。表示装置又は表示パネルにデータを供給するために電磁結合(赤外線)を使用することができる。
【0047】
巻くことが可能な基板(フィルム)をハウジングに取り付ける又はサブハウジング5を備えるために、当技術分野で既知の幾つか機構を使用することができる。
【0048】
本発明は、全ての新規な特徴的フィーチャおよび特徴的フィーチャの全ての組合せに存在している。動詞「有する」およびその活用形の使用は、請求項に記載されている以外の構成要素の存在を排除するものではない。単数の構成要素を使用していることは、斯かる構成要素の複数の存在を排除するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのハウジング(4,5,31)を有するパネル装置(2)であって、
第1の位置と第2の位置との間を移動可能な2つのパネル(3,7)を有し、
前記2つのパネル(3,7)の各別個のパネルは別個の軸(55)から巻くことが可能であり、
前記少なくとも1つのハウジング(4,5,31)は、各別個のパネルのサブハウジング(5)を有し、少なくとも1つの前記サブハウジングは接続手段(18,19)を備え、
前記接続手段(18,19)は、前記2つのパネル(3,7)のうちの1つの収容されたパネルを結合、及び、切り離し可能にすることによって、前記2つのパネルのうちの1つの収容されたパネルは取り外し可能、かつ、交換パネルにより交換が出来、
複数の前記サブハウジング(5)の少なくとも1つは、第1の軸(45)に沿ってスライド可能である、
パネル装置。
【請求項2】
複数の前記サブハウジング(5)の少なくとも1つは、前記第1の軸(45)に対して回転可能である、請求項1に記載のパネル装置。
【請求項3】
複数の前記サブハウジング(5)は、共通のスライド装置(46)を有する、請求項2に記載のパネル装置。
【請求項4】
前記スライド装置(46)は、駆動電子回路を有する、請求項3に記載のパネル装置。
【請求項5】
少なくとも2つの前記サブハウジング(5)は第1の軸(45,50)に沿って互いに対して回転可能である、請求項1に記載のパネル装置。
【請求項6】
少なくとも1つの前記サブハウジング(5)が、前記第1の軸(50)に実質的に垂直な第2の軸(52)に対して、回転可能である、請求項5に記載のパネル装置。
【請求項7】
複数の前記サブハウジングは共通の駆動装置(21,41)を有する、請求項1に記載のパネル装置。
【請求項8】
前記駆動装置(41)は回転可能である、請求項7に記載のパネル装置。
【請求項9】
前記2つのパネル(3,7)は、第1と第2の構造的および/または機能的な特徴を有する、請求項1に記載のパネル装置。
【請求項10】
前記2つのパネル(3,7)のうちの一方はタッチ機能を有し、前記少なくとも2つのパネル(3,7)のうちのもう一方は表示機能を有する、請求項9に記載のパネル装置。
【請求項11】
前記2つのパネル(3,7)のうちの第1のパネルは、第1のパネル用の第1パネル技術によって実現され、前記2つのパネル(3,7)の第2のパネルは、第2のパネル用の第2パネル技術によって実現され、前記第2パネル技術は前記第1パネル技術とは異なる、請求項1に記載のパネル装置。
【請求項12】
前記ハウジング(31)は、少なくとも3つのパネル(3,7)を有する、請求項1に記載のパネル装置。
【請求項13】
電子機器と、請求項1の前記パネル装置(2)とを備え、前記電子機器は前記電子機器と前記パネル装置との間のインターフェースにパネルパラメータを備える手段を含む、電子アセンブリ。
【請求項14】
複数のサブハウジング(5)のうちの少なくとも1つが、前記第1の軸(50)に実質的に垂直な第2の軸(52)に対して、回転可能である、請求項1に記載のパネル装置。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−108531(P2012−108531A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−1532(P2012−1532)
【出願日】平成24年1月6日(2012.1.6)
【分割の表示】特願2006−506773(P2006−506773)の分割
【原出願日】平成16年3月26日(2004.3.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】