ディスプレイ装置
【課題】操作画面を平易に操作することを課題とする。
【解決手段】ディスプレイ装置は、機器を操作するための操作画面を表示するディスプレイと、ディスプレイに表示された操作画面に対する操作を受け付けるコマンダー部とを備える。また、ディスプレイ装置は、コマンダー部において操作者による接触が検知されると、コマンダー部の操作を案内するコマンダー操作ガイドをディスプレイに表示する。また、ディスプレイ装置は、コマンダー部において受け付けられた操作に従って、ディスプレイに表示する操作画面を制御するとともに機器を制御する。また、ディスプレイ装置は、コマンダー操作ガイドとして、コマンダー部と同じ形状の図形を表示する。
【解決手段】ディスプレイ装置は、機器を操作するための操作画面を表示するディスプレイと、ディスプレイに表示された操作画面に対する操作を受け付けるコマンダー部とを備える。また、ディスプレイ装置は、コマンダー部において操作者による接触が検知されると、コマンダー部の操作を案内するコマンダー操作ガイドをディスプレイに表示する。また、ディスプレイ装置は、コマンダー部において受け付けられた操作に従って、ディスプレイに表示する操作画面を制御するとともに機器を制御する。また、ディスプレイ装置は、コマンダー操作ガイドとして、コマンダー部と同じ形状の図形を表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、機器を操作するための操作画面を表示するディスプレイを備えた装置は、操作画面に対する操作を受け付ける操作部を備え、操作部において受け付けられた操作に従って操作画面を制御するとともに機器を制御する。例えば、携帯端末が、ディスプレイと部分的に重なるように配置された回転リングを備え、回転リングにおいて受け付けられた回転に従ってディスプレイに表示されたマーカが回転する技術が開示されている(特許文献1など)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−164618号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記した従来の技術では、操作画面の操作が難しいという課題があった。すなわち、ディスプレイ装置に表示される操作画面は、操作部によって操作されるものであるので、操作者は、そもそも操作部自体の扱いを知らなければ、ディスプレイ装置に表示された操作画面を操作することができなかった。なお、回転リングを備えた携帯端末は、ディスプレイと回転リングとが部分的に重なるように配置されることが前提であり、汎用的に利用することができない。
【0005】
そこで、本発明は、上記した従来の技術の課題を解決するためになされたものであり、操作画面を平易に操作することが可能なディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、ディスプレイ装置は、機器を操作するための操作画面を表示するディスプレイと、ディスプレイに表示された操作画面に対する操作を受け付ける操作部とを備える。また、ディスプレイ装置は、操作部において操作者による接触を検知すると該操作部の操作を案内する案内情報をディスプレイに表示する案内情報表示部と、操作部において受け付けられた操作に従ってディスプレイに表示された操作画面を制御するとともに機器を制御する機器制御部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
操作画面を平易に操作することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して本発明に係るディスプレイ装置の実施例を詳細に説明する。なお、以下では、まず、実施例1に係るディスプレイ装置の概要を説明し、続いて、構成、処理手順、実施例1の効果を順に説明し、その後、他の実施例を説明する。
【実施例1】
【0009】
[ディスプレイ装置の概要]
まず、図1を用いて、実施例1に係るディスプレイ装置の概要を説明する。図1は、実施例1に係るディスプレイ装置の概要を説明するための図である。
【0010】
図1に示すように、実施例1に係るディスプレイ装置は、機器を操作するための操作画面を表示するディスプレイと、ディスプレイに表示された操作画面に対する操作を受け付けるコマンダー部とを備える。
【0011】
ディスプレイ装置は、コマンダー部において操作者による接触(タッチ)を検知すると、図1に示すように、コマンダー部の操作を案内するコマンダー操作ガイドをディスプレイに表示する。そして、ディスプレイ装置は、コマンダー部において受け付けられた操作に従って操作画面を制御するとともに機器を制御する。
【0012】
このように、実施例1に係るディスプレイ装置によれば、操作者がコマンダー部にタッチすると、コマンダー操作ガイドがディスプレイに表示されるので、操作者は、コマンダー操作ガイドに従ってコマンダー部を操作すればよく、操作画面を平易に操作することが可能になる。
【0013】
[車載システムの構成]
次に、図2を用いて、実施例1に係るディスプレイ装置を備えた車載システムの構成を説明する。図2は、実施例1における車載システムの構成を示すブロック図である。
【0014】
図2に示すように、車載システム10は、ディスク再生部11と、メモリーカード再生部12と、テレビ受信部13と、ラジオ受信部14と、GPS(Global Positioning System)情報受信部15と、無線機器通信部16と、バッテリ/ACC部17と、ディスプレイ装置20とを備える。もっとも、車載システム10が備える機能部は上記した例に限定されるものではなく、メモリなど他の機能部を備えていてもよい。
【0015】
ディスク再生部11は、CD、MD、DVD、HDDなどの記憶媒体を受け付け、記憶媒体に書き込まれているコンテンツを読み出して、ディスプレイ装置20に出力する。メモリーカード再生部12は、メモリーカードを受け付け、メモリーカードに書き込まれているコンテンツを読み出して、ディスプレイ装置20に出力する。
【0016】
テレビ受信部13は、各テレビ局に無線通信で接続され、アナログ放送、デジタル放送、ケーブルテレビなどの放送信号を各テレビ局から受信して、受信したテレビコンテンツをディスプレイ装置20に出力する。ラジオ受信部14は、各ラジオ局に無線通信で接続され、FM、AMなどの放送信号を受信して、受信したラジオコンテンツをディスプレイ装置20に出力する。
【0017】
GPS情報受信部15は、GPS人工衛星と通信して特定した自車両の位置をディスプレイ装置20に出力する。無線機器通信部16は、Bluetooth(登録商標)や他の通信規格を用いて無線通信を行う。具体的には、無線機器通信部16は、自車両の乗員が所有するインターネット接続機能やテレビ機能などを有する携帯端末、渋滞情報や交通事故情報、ニュース、映画、音楽などのコンテンツを配信するセンターなどとの間でやり取りする各種情報に関する通信を制御する。
【0018】
バッテリ/ACC部17は、同じ種類の単電池を複数個パックしたパック電池であり、ディスプレイ装置20に電力を供給する。
【0019】
ディスプレイ装置20は、図2に示すように、ディスプレイ21と、スピーカ22と、コマンダー部23と、制御部30とを備える。また、制御部30は、ディスプレイ表示制御部31と、通知音制御部32とを備える。
【0020】
ディスプレイ21は、ディスプレイ表示制御部31によって入力された画像データを表示する。例えば、実施例1において、ディスプレイ21は、液晶ディスプレイによって実現される。スピーカ22は、通知音制御部32によって入力された音声データを出力する。
【0021】
コマンダー部23は、ディスプレイ21に表示された操作画面に対する操作者(自車両乗員)の操作を受け付ける。また、実施例1におけるコマンダー部23は、外側ノブと内側ノブとの2層構造となっている。なお、実施例1におけるコマンダー部23については、後に詳述する。
【0022】
ここで、図3を用いて、車載されたディスプレイ21、スピーカ22およびコマンダー部23の一例を説明する。図3は、車載されたディスプレイ装置を説明するための図である。
【0023】
図3に示すように、実施例1におけるディスプレイ21は、運転席と助手席の前方でフロントガラスの下に設置されたセンターディスプレイ、助手席付近に設置された左サイドディスプレイおよび運転席付近に設置された右サイドディスプレイで実現される。なお、これらディスプレイの設置場所は、運転席と助手席の間でもよいし、運転席前方のインパネでもよい。また、スピーカ22も、センターディスプレイ付近に設置されたスピーカ、左サイドディスプレイ付近に設置されたスピーカおよび右サイドディスプレイ付近に設置されたスピーカで実現される。また、図3に示すように、実施例1におけるコマンダー部23は、運転席と助手席との間に設置され、主にセンターディスプレイに表示された操作画面に対する操作を受け付ける。また、EMV(Electro Multi Vision system)、すなわち多機能液晶モニタと連動していてもよい。
【0024】
ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作者によるタッチが検知されると、コマンダー部23の操作を案内するコマンダー操作ガイドをディスプレイ21に表示する。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において受け付けられた操作に従って、ディスプレイ21に表示する操作画面を制御するとともに機器を制御する。
【0025】
また、ディスプレイ表示制御部31は、公知の車載システムに備えられるディスプレイ表示制御部と同様の機能も備える。例えば、ディスプレイ表示制御部31は、ディスク再生部11によって再生されたコンテンツやテレビ受信部13によって受信されたテレビコンテンツ、あるいは無線機器通信部16によって受信された各種情報をディスプレイ21に表示するように制御する。また、ディスプレイ表示制御部31は、メモリーカード再生部12によって記憶された地図データとGPS情報受信部15によって受信された自車両の位置とを利用して、自車両の位置情報や周辺の地図情報、走行予定経路などをディスプレイ21に表示するように制御する。
【0026】
ここで、図4〜図7を用いて、実施例1におけるディスプレイ表示制御部31を説明する。図4は、コマンダー操作ガイドの表示制御を説明するための図であり、図5〜図7は、表示制御を説明するための図である。
【0027】
実施例1におけるディスプレイ表示制御部31は、例えば図4に示すような対応表を記憶することで、コマンダー部23において操作者によるタッチが検知された際にディスプレイ21に表示すべきコマンダー操作ガイドを管理する。
【0028】
すなわち、実施例1に係るディスプレイ装置20は、図2に示したように、ディスク再生部11やメモリーカード再生部12など複数の機能部と接続されており、複数の機能部を操作するための操作画面を表示する。また、各操作画面は、同じ機能部を操作する操作画面であっても、操作の段階に応じて、コマンダー部23の操作内容は異なってくる。
【0029】
このため、実施例1におけるディスプレイ表示制御部31は、図4に示すような対応表を記憶し、コマンダー部23において操作者によるタッチが検知されると、現にディスプレイ21に表示している表示画面を判定する。そして、ディスプレイ表示制御部31は、ノブ種別と表示画面とを用いて対応表を参照し、該当するコマンダー操作ガイドを取得して、ディスプレイ21に表示する。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作が受け付けられると、受け付けられた操作を用いて対応表を参照し、該当する制御内容を取得して、操作画面を制御するとともに該当する機能部を制御する。
【0030】
[ナビ操作画面]
例えば、ディスプレイ21には、「初期画面」が表示されていたとする。ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作者によるタッチが検知されると、内側ノブにおいてタッチが検知されたことと、現にディスプレイ21に表示している表示画面が初期画面であることを判定する。そして、ディスプレイ表示制御部31は、判定したノブ種別「内側ノブ」と表示画面「初期画面」とを用いて対応表を参照し、該当するコマンダー操作ガイド「切替画面」を取得して、ディスプレイ21に表示する。
【0031】
ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「上」が受け付けられると、「上」を用いて対応表を参照し、該当する制御内容「ナビ操作画面」を取得して、「ナビ操作画面」をディスプレイ21に表示するとともにメモリーカード再生部12を起動する。
【0032】
すると、ディスプレイ21には、図5の(A)に示すようなナビ操作画面が起動される。ここで、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作者によるタッチが検知されると、内側ノブにおいてタッチが検知されたことと、現にディスプレイ21に表示している表示画面が「ナビ操作画面(起動時)」であることを判定する。そして、ディスプレイ表示制御部31は、判定したノブ種別「内側ノブ」と表示画面「ナビ操作画面(起動時)」とを用いて対応表を参照し、該当するコマンダー操作ガイド「拡大・縮小画面」を取得して、図5の(B)に示すように、ディスプレイ21に表示する。
【0033】
この時、図5の(B)に示すように、実施例1におけるディスプレイ表示制御部31は、コマンダー操作ガイドとして、コマンダー部23と同じ形状の図形を表示する。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「右回転」が受け付けられると、「右回転」を用いて対応表を参照し、該当する制御内容「詳細」を取得して、メモリーカード再生部12によって表示されるコンテンツが詳細な情報となるようにメモリーカード再生部12を制御する。
【0034】
続いて、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「左」が受け付けられると、「左」を用いて対応表を参照し、該当する制御内容「目的地セット画面」を取得して、図5の(C)に示すように、ディスプレイ21に表示する。また、コマンダー部23の操作と操作画面に表示された操作内容との対応関係を表示する。例えば、コマンダー部23の操作「左」と操作内容「キャンセル」との対応関係を表示する。
【0035】
また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「左」が受け付けられると、「左」を用いて対応表を参照し、該当する制御内容「キャンセル」を取得する。そして、ディスプレイ表示制御部31は、「目的地セット画面」をディスプレイ21から削除するとともに、メモリーカード再生部12によって表示されるコンテンツが「ナビ操作画面(走行中)」となるようにメモリーカード再生部12を制御する。
【0036】
[オーディオ操作画面]
同様に、例えば、ディスプレイ21には、「切替画面」が表示されていたとする。ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「右」が受け付けられると、「右」を用いて対応表を参照し、該当する制御内容「オーディオ操作画面」を取得して、「オーディオ操作画面」をディスプレイ21に表示するとともにディスク再生部11を起動する。
【0037】
すると、ディスプレイ21には、オーディオ操作画面が起動される。ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作者によるタッチが検知されると、内側ノブにおいてタッチが検知されたことと、現にディスプレイ21に表示している表示画面が「オーディオ操作画面(起動時)」であることを判定する。そして、ディスプレイ表示制御部31は、判定したノブ種別「内側ノブ」と表示画面「オーディオ操作画面(起動時)」とを用いて対応表を参照し、該当するコマンダー操作ガイド「オーディオ初期画面」を取得して、図6の(A)に示すように、ディスプレイ21に表示する。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「右」が受け付けられると、「右」を用いて対応表を参照し、該当する制御内容「選曲画面」を取得する。そして、ディスプレイ表示制御部31は、図6の(B)に示すように、「選曲画面」をディスプレイ21に表示する。
【0038】
ここで、図6の(B)に示すように、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー操作ガイドとして、現に操作画面にて操作中の操作と同一の階層に属する操作内容群を表示するとともに、コマンダー部23において受付けられた操作によって操作内容群の内の一つが選択されると、選択された操作内容の下位の階層に属する操作内容群もディスプレイ21に表示する。例えば、ディスプレイ表示制御部31は、現に操作画面「選曲画面」にて操作中の操作と同一の階層に属する操作内容群の内の一つ「マイベスト」にフォーカスされると、「マイベスト」の下位の階層に属する操作内容群(「TOP25」、「癒しソング」、「ノリノリソング」など)もディスプレイ21に表示する。この段階において、「マイベスト」は選択されてはいるが決定されているものではなく、このように、下位の階層に属する操作内容群が表示されることで、操作の手戻りを減少することができる。なお、例えばコマンダー部23において「ノリノリソング」を選択決定する操作が受け付けられると、ディスプレイ表示制御部31は、図6の(C)の画面を表示する。なお、ディスプレイ表示制御部31は、図6のようにツリー系のメニューを表示する際には、コマンダー部23において操作「右」や「押下」が受け付けられると、決定(下位階層へ移行)し、操作「左」が受け付けられると、上位階層へと戻るように、制御する。このようなことから、操作者は、ブラインドで感覚的に操作することができる。
【0039】
[操作画面の切替画面]
また、実施例1におけるディスプレイ表示制御部31は、コマンダー操作ガイドとして、図7に示すような操作画面の切替画面を表示する。ディスプレイ表示制御部31は、切替画面として、複数の操作画面を扇状に表示するとともに、コマンダー部23と同じ形状の図形を表示する。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23を右回転すれば扇状に表示されている複数の操作画面が右回転して移動すること、コマンダー部23を左回転すれば扇状に表示されている複数の操作画面が左回転して移動することを、コマンダー部23と同じ形状の図形に矢印を添えて表示することで示している。
【0040】
通知音制御部32は、コマンダー部23において操作が受け付けられたことを通知する通知音をスピーカ22から出力するように制御する。
【0041】
また、通知音制御部32は、公知の車載システムに備えられる通知音制御部と同様の機能も備える。例えば、通知音制御部32は、ディスク再生部11によって再生されたコンテンツやテレビ受信部13によって受信されたテレビコンテンツ、ラジオ受信部14によって受信されたラジオコンテンツ、あるいは無線機器通信部16によって受信された各種情報をスピーカ22から出力するように制御する。
【0042】
[コマンダー部の構造]
次に、図8を用いて、実施例1におけるコマンダー部23の構造を説明する。図8は、コマンダー部の構造を説明するための図である。
【0043】
図8に示すように、実施例1におけるコマンダー部23は、内側ノブaと、外側ノブbと、回転軸cと、内側ノブ支持部dと、外側ノブ支持部eと、タッチセンサーfとを備える。
【0044】
図9に示すように、内側ノブ支持部dの上に回転軸cが取り付けられ、回転軸cに取り付けられた内側ノブaは、回転軸を中心として回転する。また、内側ノブaは、図8に示す8方向に傾き、また下方向に押下される。
【0045】
また、図8に示すように、内側ノブaの内部には、タッチセンサーfが配置されており、内側ノブaの外周が操作者によってタッチされると、タッチセンサーfがタッチを検知して、ディスプレイ表示制御部31に通知する。なお、コマンダー部23の内部に照明を備え、タッチセンサーfがタッチを検知した際に照明を点灯させることで、内側ノブaが操作できることを操作者に通知する構造としてもよい。
【0046】
また、図8に示すように、外側ノブbは内側ノブaとは独立に備えられ、外側ノブbのみで回転する。
【0047】
なお、図8の構造の他に、コマンダー部23は、図9や図10の構造であってもよい。図9および図10は、コマンダー部の構造を説明するための図である。図9の構造は、図8の構造とほぼ同様であるが、タッチセンサーfが内側ノブaの上面裏側に配置されている。このため、内側ノブaの上面が操作者によってタッチされた場合に、タッチセンサーfがタッチを検知して、ディスプレイ表示制御部31に通知する。
【0048】
図10の構造は、外側ノブbの替わりにタッチセンサーfを用いる構造である。すなわち、内側ノブaの設置面で内側ノブaを取り囲む外周にタッチセンサーfを配置する。内側ノブaの外周に配置されたタッチセンサーfを操作者が回転するようにタッチすると、タッチセンサーfが回転するようにタッチされたことを検知する。
【0049】
[ディスプレイ装置による処理手順]
続いて、図11を用いて、実施例1に係るディスプレイ装置による処理手順を説明する。図11は、実施例1に係るディスプレイ装置による処理手順を示すフローチャートである。
【0050】
まず、実施例1に係るディスプレイ装置20において、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作者によるタッチを検知したか否かを判定する(ステップS101)。タッチを検知していないと判定した場合には(ステップS101否定)、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作者によるタッチを検知したか否かを判定する処理に戻る。
【0051】
一方、コマンダー部23において操作者によるタッチを検知した場合には(ステップS101肯定)、ディスプレイ表示制御部31は、現にディスプレイ21に表示している表示画面を判定し、判定した表示画面に応じたコマンダー操作ガイドをディスプレイ21に表示する(ステップS102)。
【0052】
そして、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作が受け付けられたか否かを判定し(ステップS103)、操作が受け付けられていないと判定した場合には(ステップS103否定)、待機する。一方、操作が受け付けられたと判定した場合には(ステップS103肯定)、ディスプレイ表示制御部31は、受け付けた操作に従ってディスプレイ21に表示する操作画面を制御するとともに、該当する機器を制御する(ステップS104)。
【0053】
[実施例1の効果]
上記してきたように、実施例1に係るディスプレイ装置20は、機器を操作するための操作画面を表示するディスプレイ21と、ディスプレイ21に表示された操作画面に対する操作を受け付けるコマンダー部23とを備える。また、ディスプレイ装置20は、コマンダー部23において操作者による接触が検知されると、コマンダー部23の操作を案内するコマンダー操作ガイドをディスプレイ21に表示し、コマンダー部23において受け付けられた操作に従って、ディスプレイ21に表示する操作画面を制御するとともに機器を制御する。
【0054】
このようなことから、実施例1に係るディスプレイ装置20によれば、操作者がコマンダー部にタッチすると、コマンダー操作ガイドがディスプレイに表示されるので、操作者は、コマンダー操作ガイドに従ってコマンダー部を操作すればよく、操作画面を平易に操作することが可能になる。
【0055】
また、実施例1におけるディスプレイ表示制御部31は、コマンダー操作ガイドとして、コマンダー部23と同じ形状の図形を表示する。また、コマンダー部23の操作と操作画面に表示された操作内容との対応関係を表示する。このため、操作者は、コマンダー部23を動かしたアクションと同じ動きがディスプレイ21上で表示されるので、コマンダー部23の操作を直感的に把握することが可能になり、操作画面をより平易に操作することが可能になる。
【0056】
ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー操作ガイドとして、現に操作画面にて操作中の操作と同一の階層に属する操作内容群を表示するとともに、コマンダー部23において受付けられた操作によって該操作内容群の内の一つが選択されると、該選択された操作内容の下位の階層に属する操作内容群もディスプレイ21に表示する。このため、操作の手戻りを減少することが可能になる。
【実施例2】
【0057】
[他の実施例]
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
【0058】
上記の実施例では、ディスプレイ装置20を車載することを想定してきたが、本発明はこれに限られるものではなく、ディスプレイを備える一般的な装置に適用することも可能である。
【0059】
また、ディスプレイ装置20は、上記した操作画面以外にも、図12〜図20に示す操作画面を表示することもできる。以下、順に説明する。
【0060】
[オド・トリップ操作画面]
図12を用いて、オド・トリップ操作画面を説明する。図12は、オド・トリップ操作画面を説明するための図である。図12に示すように、ディスプレイ装置20は、操作画面の左上隅に、現に操作画面にて操作中の操作が、「メータ」という階層の下位の階層に属する「オド・トリップ」操作画面であることを表示する。
【0061】
ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられると、該操作に応じて、オド・トリップ操作画面上の「表示切替」もしくは「トリップリセット」を切り替える。そして、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「押下」が受け付けられると、図12に示すように、リストを横方向表示から縦方向表示へ変化させる。
【0062】
例えば、「表示切替」がフォーカスされた状態(図12においては太枠で囲まれた状態)で操作「押下」が受け付けられると、ディスプレイ表示制御部31は、図12に示すように、「表示切替」のためのリストを縦方向表示へ変化させる。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられると、該操作に応じて、オド・トリップ操作画面上の「トリップA」、「オド」もしくは「トリップB」を切り替える。「トリップリセット」がフォーカスされた状態で操作「押下」が受け付けられた場合も同様である。
【0063】
[エアコン操作画面]
図13を用いて、エアコン操作画面を説明する。図13は、エアコン操作画面を説明するための図である。図13に示すように、ディスプレイ装置20は、操作画面の左上隅に、現に操作画面にて操作中の操作が、「エアコン」という階層に属する「エアコン」操作画面であることを表示する。
【0064】
ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられると、該操作に応じて、エアコン操作画面上の「設定」、「調整」もしくは「循環」を切り替える。そして、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「押下」が受け付けられると、図13に示すように、リストを横方向表示から縦方向表示へ変化させる。
【0065】
例えば、「調整」がフォーカスされた状態で操作「押下」が受け付けられると、ディスプレイ表示制御部31は、図13に示すように、「調整」のためのリストを縦方向表示へ変化させる。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において、操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられると、該操作に応じて、エアコン操作画面のリスト上でのフォーカスを切り替える。なお、ディスプレイ表示制御部31は、操作内容の下位の階層に属する操作内容群もディスプレイ21に表示する。例えば、図13に示すように、「調整」リストの中の一番上の項目について、ディスプレイ表示制御部31は、吹き出しを示すことで下位の階層に属する操作内容群を表示する。「循環」や「設定」がフォーカスされた状態で操作「押下」が受け付けられた場合も同様である。
【0066】
また、図13に示すように、ディスプレイ表示制御部31は、各種設定が可能な項目については、該当する項目がフォーカスされた際に、操作補足説明を表示する。例えば、温度」の項目がフォーカスされた際に、ディスプレイ表示制御部31は、操作補足説明として「PUSH操作で温度を設定できます」と表示する。
【0067】
その他、図13に示すように、ディスプレイ表示制御部31は、「風量」の項目がフォーカスされた際には、コマンダー部23において操作「回転」を受け付けることで風量変更が可能であることをディスプレイ21に表示する。また、図13に示すように、ディスプレイ表示制御部31は、例えば「設定」リストのインジケータのON/OFFの切替は、コマンダー部23において操作「押下」を受け付けることによって切り替える。
【0068】
[表示設定操作画面]
図14を用いて、表示設定操作画面を説明する。図14は、表示設定操作画面を説明するための図である。図14に示すように、ディスプレイ装置20は、操作画面の左上隅に、現に操作画面にて操作中の操作が、「表示設定」という階層の下位の階層に属する「表示設定」操作画面であることを表示する。例えば、メニューパターンの切替が可能である場合に、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられると、該操作に応じて、表示設定操作画面上の「パターンA」もしくは「パターンB」を切り替える。そして、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「押下」が受け付けられると、操作「押下」が受け付けられた際にフォーカスされていたパターンに表示を切り替える。
【0069】
[プレイリスト作成操作画面]
図15〜図20を用いて、プレイリスト作成操作画面を説明する。図15〜図20は、プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。図15に示すように、ディスプレイ装置20は、操作画面の左上隅に、現に操作画面にて操作中の操作が、「HDD」という階層の下位の階層の「編集」のさらに下位の階層に属する「マイベスト作成」操作画面であることを表示する。
【0070】
ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられると、該操作に応じて、プレイリスト作成操作画面上の「名称入力」もしくは「トラック追加」を切り替える。そして、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「押下」が受け付けられると、図15に示すように、プレイリスト作成名称入力画面を表示する。
【0071】
ここで、例えば、「あ行」がフォーカスされた際に、ディスプレイ表示制御部31は、現に操作画面にて操作中「あ行」と同一の階層に属する操作内容群を表示するとともに、該フォーカスされた操作内容の上位の階層に属する操作内容「文字入力」と、該フォーカスされた操作内容の下位の階層に属する操作内容群「あ、い、う・・」とを表示する。同様に、例えば、「あ」がフォーカスされた状態でコマンダー部23において操作「押下」が受け付けられると、ディスプレイ表示制御部31は、現に操作画面にて操作中の「あ」と同一の階層に属する操作内容群を表示するとともに、該フォーカスされた操作内容の上位の階層に属する操作内容「あ行」と、該フォーカスされた操作内容の下位の階層に属する操作内容群「完了、修正、あ・・・」とを表示する。
【0072】
なお、図16〜図18に示すように、カナ入力、英字入力、数字入力、記号入力についても同様である。また、ディスプレイ表示制御部31は、図15のプレイリスト名称入力画面において、コマンダー部23において操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられ、「文字切替」がフォーカスされた状態でコマンダー部23において操作「押下」が受け付けられると、図19および図20に示すように、文字を切り替えるための操作画面を表示する。
【0073】
[操作者識別]
また、ディスプレイ装置は、例えば、コマンダー部の利用者が運転席の操作者であるのか助手席の操作者であるのかを識別する操作者識別部をさらに備えていてもよい。この場合には、ディスプレイ表示制御部31は、操作者識別部によって識別された操作者に許可された操作を判定し、判定した該操作に対応するコマンダー操作ガイドを表示する。
【0074】
操作者識別部は、例えば、図21および図22に示すように、コマンダー部が操作者によって接触された箇所によって、コマンダー部の利用者が運転席の操作者であるのか助手席の操作者であるのかを識別する。図21および図22は、操作者識別部を説明するための図である。すなわち、操作者識別部は、コマンダー部に備えられたタッチセンサーについて、どの位置にタッチがあったかを判定し、図21に示すようなポイントがタッチされているか否かを判別することによって、運転席の操作者であるのか助手席の操作者であるのかを識別する。また、この場合には、ディスプレイ表示制御部31は、図4に示したような対応表を操作者ごとに予め設定しておき、判定した操作者に対応するコマンダー操作ガイドを表示するように制御する。すると、例えば、車両の走行中に運転者によって操作されている場合には、操作を受け付けないが、助手席の乗員によって操作されている場合には、操作を受け付けるといった個別の制御が可能になる。
【0075】
なお、操作者識別部による識別は、上記した手法に限られず、例えば、図22のような手法やシート通電等の手法によって実現することも可能である。図22の手法について説明すると、例えば、コマンダー部の左右に赤外線センサを配置し、コマンダへの手の入り方によって操作者を識別する手法である。例えば、操作者識別部は、左側に配置された赤外線センサが遮られた後にコマンダー部が操作されれば、助手席の操作者であると識別し、右側に配置された赤外線センサが遮られた後にコマンダー部が操作されれば、運転席の操作者であると識別する。
【0076】
[システム構成等]
上記明細書中や図面中で示した処理手順(図11など)、具体的名称(図2など)、各種のデータやパラメータを含む情報(図4など)については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。また、図2に図示したディスプレイ装置20の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各構成要素にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU(Central Processing Unit)および該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0077】
[プログラム]
上記の実施例で説明したディスプレイ表示方法を実行するプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、該プログラムは、CD(Compact Disk)、DVD、メモリーカードなど、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、ディスク再生部11やメモリーカード再生部12によって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
以上のように、本発明に係るディスプレイ装置は、操作画面を表示することに有用であり、特に、操作画面を平易に操作することに適する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】実施例1に係るディスプレイ装置の概要を説明するための図である。
【図2】実施例1における車載システムの構成を示すブロック図である。
【図3】車載されたディスプレイ装置を説明するための図である。
【図4】コマンダー操作ガイドの表示制御を説明するための図である。
【図5】表示制御を説明するための図である。
【図6】表示制御を説明するための図である。
【図7】表示制御を説明するための図である。
【図8】コマンダー部の構造を説明するための図である。
【図9】コマンダー部の構造を説明するための図である。
【図10】コマンダー部の構造を説明するための図である。
【図11】実施例1に係るディスプレイ装置による処理手順を示すフローチャートである。
【図12】オド・トリップ操作画面を説明するための図である。
【図13】エアコン操作画面を説明するための図である。
【図14】表示設定操作画面を説明するための図である。
【図15】プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。
【図16】プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。
【図17】プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。
【図18】プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。
【図19】プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。
【図20】プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。
【図21】操作者識別部を説明するための図である。
【図22】操作者識別部を説明するための図である。
【符号の説明】
【0080】
10 車載システム
11 ディスク再生部
12 メモリーカード再生部
13 テレビ受信部
14 ラジオ受信部
15 GPS情報受信部
16 無線機器通信部
17 バッテリ/ACC部
20 ディスプレイ装置
21 ディスプレイ
22 スピーカ
23 コマンダー部
30 制御部
31 ディスプレイ表示制御部
32 通知音制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、機器を操作するための操作画面を表示するディスプレイを備えた装置は、操作画面に対する操作を受け付ける操作部を備え、操作部において受け付けられた操作に従って操作画面を制御するとともに機器を制御する。例えば、携帯端末が、ディスプレイと部分的に重なるように配置された回転リングを備え、回転リングにおいて受け付けられた回転に従ってディスプレイに表示されたマーカが回転する技術が開示されている(特許文献1など)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−164618号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記した従来の技術では、操作画面の操作が難しいという課題があった。すなわち、ディスプレイ装置に表示される操作画面は、操作部によって操作されるものであるので、操作者は、そもそも操作部自体の扱いを知らなければ、ディスプレイ装置に表示された操作画面を操作することができなかった。なお、回転リングを備えた携帯端末は、ディスプレイと回転リングとが部分的に重なるように配置されることが前提であり、汎用的に利用することができない。
【0005】
そこで、本発明は、上記した従来の技術の課題を解決するためになされたものであり、操作画面を平易に操作することが可能なディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、ディスプレイ装置は、機器を操作するための操作画面を表示するディスプレイと、ディスプレイに表示された操作画面に対する操作を受け付ける操作部とを備える。また、ディスプレイ装置は、操作部において操作者による接触を検知すると該操作部の操作を案内する案内情報をディスプレイに表示する案内情報表示部と、操作部において受け付けられた操作に従ってディスプレイに表示された操作画面を制御するとともに機器を制御する機器制御部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
操作画面を平易に操作することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して本発明に係るディスプレイ装置の実施例を詳細に説明する。なお、以下では、まず、実施例1に係るディスプレイ装置の概要を説明し、続いて、構成、処理手順、実施例1の効果を順に説明し、その後、他の実施例を説明する。
【実施例1】
【0009】
[ディスプレイ装置の概要]
まず、図1を用いて、実施例1に係るディスプレイ装置の概要を説明する。図1は、実施例1に係るディスプレイ装置の概要を説明するための図である。
【0010】
図1に示すように、実施例1に係るディスプレイ装置は、機器を操作するための操作画面を表示するディスプレイと、ディスプレイに表示された操作画面に対する操作を受け付けるコマンダー部とを備える。
【0011】
ディスプレイ装置は、コマンダー部において操作者による接触(タッチ)を検知すると、図1に示すように、コマンダー部の操作を案内するコマンダー操作ガイドをディスプレイに表示する。そして、ディスプレイ装置は、コマンダー部において受け付けられた操作に従って操作画面を制御するとともに機器を制御する。
【0012】
このように、実施例1に係るディスプレイ装置によれば、操作者がコマンダー部にタッチすると、コマンダー操作ガイドがディスプレイに表示されるので、操作者は、コマンダー操作ガイドに従ってコマンダー部を操作すればよく、操作画面を平易に操作することが可能になる。
【0013】
[車載システムの構成]
次に、図2を用いて、実施例1に係るディスプレイ装置を備えた車載システムの構成を説明する。図2は、実施例1における車載システムの構成を示すブロック図である。
【0014】
図2に示すように、車載システム10は、ディスク再生部11と、メモリーカード再生部12と、テレビ受信部13と、ラジオ受信部14と、GPS(Global Positioning System)情報受信部15と、無線機器通信部16と、バッテリ/ACC部17と、ディスプレイ装置20とを備える。もっとも、車載システム10が備える機能部は上記した例に限定されるものではなく、メモリなど他の機能部を備えていてもよい。
【0015】
ディスク再生部11は、CD、MD、DVD、HDDなどの記憶媒体を受け付け、記憶媒体に書き込まれているコンテンツを読み出して、ディスプレイ装置20に出力する。メモリーカード再生部12は、メモリーカードを受け付け、メモリーカードに書き込まれているコンテンツを読み出して、ディスプレイ装置20に出力する。
【0016】
テレビ受信部13は、各テレビ局に無線通信で接続され、アナログ放送、デジタル放送、ケーブルテレビなどの放送信号を各テレビ局から受信して、受信したテレビコンテンツをディスプレイ装置20に出力する。ラジオ受信部14は、各ラジオ局に無線通信で接続され、FM、AMなどの放送信号を受信して、受信したラジオコンテンツをディスプレイ装置20に出力する。
【0017】
GPS情報受信部15は、GPS人工衛星と通信して特定した自車両の位置をディスプレイ装置20に出力する。無線機器通信部16は、Bluetooth(登録商標)や他の通信規格を用いて無線通信を行う。具体的には、無線機器通信部16は、自車両の乗員が所有するインターネット接続機能やテレビ機能などを有する携帯端末、渋滞情報や交通事故情報、ニュース、映画、音楽などのコンテンツを配信するセンターなどとの間でやり取りする各種情報に関する通信を制御する。
【0018】
バッテリ/ACC部17は、同じ種類の単電池を複数個パックしたパック電池であり、ディスプレイ装置20に電力を供給する。
【0019】
ディスプレイ装置20は、図2に示すように、ディスプレイ21と、スピーカ22と、コマンダー部23と、制御部30とを備える。また、制御部30は、ディスプレイ表示制御部31と、通知音制御部32とを備える。
【0020】
ディスプレイ21は、ディスプレイ表示制御部31によって入力された画像データを表示する。例えば、実施例1において、ディスプレイ21は、液晶ディスプレイによって実現される。スピーカ22は、通知音制御部32によって入力された音声データを出力する。
【0021】
コマンダー部23は、ディスプレイ21に表示された操作画面に対する操作者(自車両乗員)の操作を受け付ける。また、実施例1におけるコマンダー部23は、外側ノブと内側ノブとの2層構造となっている。なお、実施例1におけるコマンダー部23については、後に詳述する。
【0022】
ここで、図3を用いて、車載されたディスプレイ21、スピーカ22およびコマンダー部23の一例を説明する。図3は、車載されたディスプレイ装置を説明するための図である。
【0023】
図3に示すように、実施例1におけるディスプレイ21は、運転席と助手席の前方でフロントガラスの下に設置されたセンターディスプレイ、助手席付近に設置された左サイドディスプレイおよび運転席付近に設置された右サイドディスプレイで実現される。なお、これらディスプレイの設置場所は、運転席と助手席の間でもよいし、運転席前方のインパネでもよい。また、スピーカ22も、センターディスプレイ付近に設置されたスピーカ、左サイドディスプレイ付近に設置されたスピーカおよび右サイドディスプレイ付近に設置されたスピーカで実現される。また、図3に示すように、実施例1におけるコマンダー部23は、運転席と助手席との間に設置され、主にセンターディスプレイに表示された操作画面に対する操作を受け付ける。また、EMV(Electro Multi Vision system)、すなわち多機能液晶モニタと連動していてもよい。
【0024】
ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作者によるタッチが検知されると、コマンダー部23の操作を案内するコマンダー操作ガイドをディスプレイ21に表示する。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において受け付けられた操作に従って、ディスプレイ21に表示する操作画面を制御するとともに機器を制御する。
【0025】
また、ディスプレイ表示制御部31は、公知の車載システムに備えられるディスプレイ表示制御部と同様の機能も備える。例えば、ディスプレイ表示制御部31は、ディスク再生部11によって再生されたコンテンツやテレビ受信部13によって受信されたテレビコンテンツ、あるいは無線機器通信部16によって受信された各種情報をディスプレイ21に表示するように制御する。また、ディスプレイ表示制御部31は、メモリーカード再生部12によって記憶された地図データとGPS情報受信部15によって受信された自車両の位置とを利用して、自車両の位置情報や周辺の地図情報、走行予定経路などをディスプレイ21に表示するように制御する。
【0026】
ここで、図4〜図7を用いて、実施例1におけるディスプレイ表示制御部31を説明する。図4は、コマンダー操作ガイドの表示制御を説明するための図であり、図5〜図7は、表示制御を説明するための図である。
【0027】
実施例1におけるディスプレイ表示制御部31は、例えば図4に示すような対応表を記憶することで、コマンダー部23において操作者によるタッチが検知された際にディスプレイ21に表示すべきコマンダー操作ガイドを管理する。
【0028】
すなわち、実施例1に係るディスプレイ装置20は、図2に示したように、ディスク再生部11やメモリーカード再生部12など複数の機能部と接続されており、複数の機能部を操作するための操作画面を表示する。また、各操作画面は、同じ機能部を操作する操作画面であっても、操作の段階に応じて、コマンダー部23の操作内容は異なってくる。
【0029】
このため、実施例1におけるディスプレイ表示制御部31は、図4に示すような対応表を記憶し、コマンダー部23において操作者によるタッチが検知されると、現にディスプレイ21に表示している表示画面を判定する。そして、ディスプレイ表示制御部31は、ノブ種別と表示画面とを用いて対応表を参照し、該当するコマンダー操作ガイドを取得して、ディスプレイ21に表示する。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作が受け付けられると、受け付けられた操作を用いて対応表を参照し、該当する制御内容を取得して、操作画面を制御するとともに該当する機能部を制御する。
【0030】
[ナビ操作画面]
例えば、ディスプレイ21には、「初期画面」が表示されていたとする。ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作者によるタッチが検知されると、内側ノブにおいてタッチが検知されたことと、現にディスプレイ21に表示している表示画面が初期画面であることを判定する。そして、ディスプレイ表示制御部31は、判定したノブ種別「内側ノブ」と表示画面「初期画面」とを用いて対応表を参照し、該当するコマンダー操作ガイド「切替画面」を取得して、ディスプレイ21に表示する。
【0031】
ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「上」が受け付けられると、「上」を用いて対応表を参照し、該当する制御内容「ナビ操作画面」を取得して、「ナビ操作画面」をディスプレイ21に表示するとともにメモリーカード再生部12を起動する。
【0032】
すると、ディスプレイ21には、図5の(A)に示すようなナビ操作画面が起動される。ここで、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作者によるタッチが検知されると、内側ノブにおいてタッチが検知されたことと、現にディスプレイ21に表示している表示画面が「ナビ操作画面(起動時)」であることを判定する。そして、ディスプレイ表示制御部31は、判定したノブ種別「内側ノブ」と表示画面「ナビ操作画面(起動時)」とを用いて対応表を参照し、該当するコマンダー操作ガイド「拡大・縮小画面」を取得して、図5の(B)に示すように、ディスプレイ21に表示する。
【0033】
この時、図5の(B)に示すように、実施例1におけるディスプレイ表示制御部31は、コマンダー操作ガイドとして、コマンダー部23と同じ形状の図形を表示する。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「右回転」が受け付けられると、「右回転」を用いて対応表を参照し、該当する制御内容「詳細」を取得して、メモリーカード再生部12によって表示されるコンテンツが詳細な情報となるようにメモリーカード再生部12を制御する。
【0034】
続いて、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「左」が受け付けられると、「左」を用いて対応表を参照し、該当する制御内容「目的地セット画面」を取得して、図5の(C)に示すように、ディスプレイ21に表示する。また、コマンダー部23の操作と操作画面に表示された操作内容との対応関係を表示する。例えば、コマンダー部23の操作「左」と操作内容「キャンセル」との対応関係を表示する。
【0035】
また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「左」が受け付けられると、「左」を用いて対応表を参照し、該当する制御内容「キャンセル」を取得する。そして、ディスプレイ表示制御部31は、「目的地セット画面」をディスプレイ21から削除するとともに、メモリーカード再生部12によって表示されるコンテンツが「ナビ操作画面(走行中)」となるようにメモリーカード再生部12を制御する。
【0036】
[オーディオ操作画面]
同様に、例えば、ディスプレイ21には、「切替画面」が表示されていたとする。ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「右」が受け付けられると、「右」を用いて対応表を参照し、該当する制御内容「オーディオ操作画面」を取得して、「オーディオ操作画面」をディスプレイ21に表示するとともにディスク再生部11を起動する。
【0037】
すると、ディスプレイ21には、オーディオ操作画面が起動される。ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作者によるタッチが検知されると、内側ノブにおいてタッチが検知されたことと、現にディスプレイ21に表示している表示画面が「オーディオ操作画面(起動時)」であることを判定する。そして、ディスプレイ表示制御部31は、判定したノブ種別「内側ノブ」と表示画面「オーディオ操作画面(起動時)」とを用いて対応表を参照し、該当するコマンダー操作ガイド「オーディオ初期画面」を取得して、図6の(A)に示すように、ディスプレイ21に表示する。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「右」が受け付けられると、「右」を用いて対応表を参照し、該当する制御内容「選曲画面」を取得する。そして、ディスプレイ表示制御部31は、図6の(B)に示すように、「選曲画面」をディスプレイ21に表示する。
【0038】
ここで、図6の(B)に示すように、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー操作ガイドとして、現に操作画面にて操作中の操作と同一の階層に属する操作内容群を表示するとともに、コマンダー部23において受付けられた操作によって操作内容群の内の一つが選択されると、選択された操作内容の下位の階層に属する操作内容群もディスプレイ21に表示する。例えば、ディスプレイ表示制御部31は、現に操作画面「選曲画面」にて操作中の操作と同一の階層に属する操作内容群の内の一つ「マイベスト」にフォーカスされると、「マイベスト」の下位の階層に属する操作内容群(「TOP25」、「癒しソング」、「ノリノリソング」など)もディスプレイ21に表示する。この段階において、「マイベスト」は選択されてはいるが決定されているものではなく、このように、下位の階層に属する操作内容群が表示されることで、操作の手戻りを減少することができる。なお、例えばコマンダー部23において「ノリノリソング」を選択決定する操作が受け付けられると、ディスプレイ表示制御部31は、図6の(C)の画面を表示する。なお、ディスプレイ表示制御部31は、図6のようにツリー系のメニューを表示する際には、コマンダー部23において操作「右」や「押下」が受け付けられると、決定(下位階層へ移行)し、操作「左」が受け付けられると、上位階層へと戻るように、制御する。このようなことから、操作者は、ブラインドで感覚的に操作することができる。
【0039】
[操作画面の切替画面]
また、実施例1におけるディスプレイ表示制御部31は、コマンダー操作ガイドとして、図7に示すような操作画面の切替画面を表示する。ディスプレイ表示制御部31は、切替画面として、複数の操作画面を扇状に表示するとともに、コマンダー部23と同じ形状の図形を表示する。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23を右回転すれば扇状に表示されている複数の操作画面が右回転して移動すること、コマンダー部23を左回転すれば扇状に表示されている複数の操作画面が左回転して移動することを、コマンダー部23と同じ形状の図形に矢印を添えて表示することで示している。
【0040】
通知音制御部32は、コマンダー部23において操作が受け付けられたことを通知する通知音をスピーカ22から出力するように制御する。
【0041】
また、通知音制御部32は、公知の車載システムに備えられる通知音制御部と同様の機能も備える。例えば、通知音制御部32は、ディスク再生部11によって再生されたコンテンツやテレビ受信部13によって受信されたテレビコンテンツ、ラジオ受信部14によって受信されたラジオコンテンツ、あるいは無線機器通信部16によって受信された各種情報をスピーカ22から出力するように制御する。
【0042】
[コマンダー部の構造]
次に、図8を用いて、実施例1におけるコマンダー部23の構造を説明する。図8は、コマンダー部の構造を説明するための図である。
【0043】
図8に示すように、実施例1におけるコマンダー部23は、内側ノブaと、外側ノブbと、回転軸cと、内側ノブ支持部dと、外側ノブ支持部eと、タッチセンサーfとを備える。
【0044】
図9に示すように、内側ノブ支持部dの上に回転軸cが取り付けられ、回転軸cに取り付けられた内側ノブaは、回転軸を中心として回転する。また、内側ノブaは、図8に示す8方向に傾き、また下方向に押下される。
【0045】
また、図8に示すように、内側ノブaの内部には、タッチセンサーfが配置されており、内側ノブaの外周が操作者によってタッチされると、タッチセンサーfがタッチを検知して、ディスプレイ表示制御部31に通知する。なお、コマンダー部23の内部に照明を備え、タッチセンサーfがタッチを検知した際に照明を点灯させることで、内側ノブaが操作できることを操作者に通知する構造としてもよい。
【0046】
また、図8に示すように、外側ノブbは内側ノブaとは独立に備えられ、外側ノブbのみで回転する。
【0047】
なお、図8の構造の他に、コマンダー部23は、図9や図10の構造であってもよい。図9および図10は、コマンダー部の構造を説明するための図である。図9の構造は、図8の構造とほぼ同様であるが、タッチセンサーfが内側ノブaの上面裏側に配置されている。このため、内側ノブaの上面が操作者によってタッチされた場合に、タッチセンサーfがタッチを検知して、ディスプレイ表示制御部31に通知する。
【0048】
図10の構造は、外側ノブbの替わりにタッチセンサーfを用いる構造である。すなわち、内側ノブaの設置面で内側ノブaを取り囲む外周にタッチセンサーfを配置する。内側ノブaの外周に配置されたタッチセンサーfを操作者が回転するようにタッチすると、タッチセンサーfが回転するようにタッチされたことを検知する。
【0049】
[ディスプレイ装置による処理手順]
続いて、図11を用いて、実施例1に係るディスプレイ装置による処理手順を説明する。図11は、実施例1に係るディスプレイ装置による処理手順を示すフローチャートである。
【0050】
まず、実施例1に係るディスプレイ装置20において、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作者によるタッチを検知したか否かを判定する(ステップS101)。タッチを検知していないと判定した場合には(ステップS101否定)、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作者によるタッチを検知したか否かを判定する処理に戻る。
【0051】
一方、コマンダー部23において操作者によるタッチを検知した場合には(ステップS101肯定)、ディスプレイ表示制御部31は、現にディスプレイ21に表示している表示画面を判定し、判定した表示画面に応じたコマンダー操作ガイドをディスプレイ21に表示する(ステップS102)。
【0052】
そして、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作が受け付けられたか否かを判定し(ステップS103)、操作が受け付けられていないと判定した場合には(ステップS103否定)、待機する。一方、操作が受け付けられたと判定した場合には(ステップS103肯定)、ディスプレイ表示制御部31は、受け付けた操作に従ってディスプレイ21に表示する操作画面を制御するとともに、該当する機器を制御する(ステップS104)。
【0053】
[実施例1の効果]
上記してきたように、実施例1に係るディスプレイ装置20は、機器を操作するための操作画面を表示するディスプレイ21と、ディスプレイ21に表示された操作画面に対する操作を受け付けるコマンダー部23とを備える。また、ディスプレイ装置20は、コマンダー部23において操作者による接触が検知されると、コマンダー部23の操作を案内するコマンダー操作ガイドをディスプレイ21に表示し、コマンダー部23において受け付けられた操作に従って、ディスプレイ21に表示する操作画面を制御するとともに機器を制御する。
【0054】
このようなことから、実施例1に係るディスプレイ装置20によれば、操作者がコマンダー部にタッチすると、コマンダー操作ガイドがディスプレイに表示されるので、操作者は、コマンダー操作ガイドに従ってコマンダー部を操作すればよく、操作画面を平易に操作することが可能になる。
【0055】
また、実施例1におけるディスプレイ表示制御部31は、コマンダー操作ガイドとして、コマンダー部23と同じ形状の図形を表示する。また、コマンダー部23の操作と操作画面に表示された操作内容との対応関係を表示する。このため、操作者は、コマンダー部23を動かしたアクションと同じ動きがディスプレイ21上で表示されるので、コマンダー部23の操作を直感的に把握することが可能になり、操作画面をより平易に操作することが可能になる。
【0056】
ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー操作ガイドとして、現に操作画面にて操作中の操作と同一の階層に属する操作内容群を表示するとともに、コマンダー部23において受付けられた操作によって該操作内容群の内の一つが選択されると、該選択された操作内容の下位の階層に属する操作内容群もディスプレイ21に表示する。このため、操作の手戻りを減少することが可能になる。
【実施例2】
【0057】
[他の実施例]
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
【0058】
上記の実施例では、ディスプレイ装置20を車載することを想定してきたが、本発明はこれに限られるものではなく、ディスプレイを備える一般的な装置に適用することも可能である。
【0059】
また、ディスプレイ装置20は、上記した操作画面以外にも、図12〜図20に示す操作画面を表示することもできる。以下、順に説明する。
【0060】
[オド・トリップ操作画面]
図12を用いて、オド・トリップ操作画面を説明する。図12は、オド・トリップ操作画面を説明するための図である。図12に示すように、ディスプレイ装置20は、操作画面の左上隅に、現に操作画面にて操作中の操作が、「メータ」という階層の下位の階層に属する「オド・トリップ」操作画面であることを表示する。
【0061】
ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられると、該操作に応じて、オド・トリップ操作画面上の「表示切替」もしくは「トリップリセット」を切り替える。そして、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「押下」が受け付けられると、図12に示すように、リストを横方向表示から縦方向表示へ変化させる。
【0062】
例えば、「表示切替」がフォーカスされた状態(図12においては太枠で囲まれた状態)で操作「押下」が受け付けられると、ディスプレイ表示制御部31は、図12に示すように、「表示切替」のためのリストを縦方向表示へ変化させる。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられると、該操作に応じて、オド・トリップ操作画面上の「トリップA」、「オド」もしくは「トリップB」を切り替える。「トリップリセット」がフォーカスされた状態で操作「押下」が受け付けられた場合も同様である。
【0063】
[エアコン操作画面]
図13を用いて、エアコン操作画面を説明する。図13は、エアコン操作画面を説明するための図である。図13に示すように、ディスプレイ装置20は、操作画面の左上隅に、現に操作画面にて操作中の操作が、「エアコン」という階層に属する「エアコン」操作画面であることを表示する。
【0064】
ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられると、該操作に応じて、エアコン操作画面上の「設定」、「調整」もしくは「循環」を切り替える。そして、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「押下」が受け付けられると、図13に示すように、リストを横方向表示から縦方向表示へ変化させる。
【0065】
例えば、「調整」がフォーカスされた状態で操作「押下」が受け付けられると、ディスプレイ表示制御部31は、図13に示すように、「調整」のためのリストを縦方向表示へ変化させる。また、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において、操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられると、該操作に応じて、エアコン操作画面のリスト上でのフォーカスを切り替える。なお、ディスプレイ表示制御部31は、操作内容の下位の階層に属する操作内容群もディスプレイ21に表示する。例えば、図13に示すように、「調整」リストの中の一番上の項目について、ディスプレイ表示制御部31は、吹き出しを示すことで下位の階層に属する操作内容群を表示する。「循環」や「設定」がフォーカスされた状態で操作「押下」が受け付けられた場合も同様である。
【0066】
また、図13に示すように、ディスプレイ表示制御部31は、各種設定が可能な項目については、該当する項目がフォーカスされた際に、操作補足説明を表示する。例えば、温度」の項目がフォーカスされた際に、ディスプレイ表示制御部31は、操作補足説明として「PUSH操作で温度を設定できます」と表示する。
【0067】
その他、図13に示すように、ディスプレイ表示制御部31は、「風量」の項目がフォーカスされた際には、コマンダー部23において操作「回転」を受け付けることで風量変更が可能であることをディスプレイ21に表示する。また、図13に示すように、ディスプレイ表示制御部31は、例えば「設定」リストのインジケータのON/OFFの切替は、コマンダー部23において操作「押下」を受け付けることによって切り替える。
【0068】
[表示設定操作画面]
図14を用いて、表示設定操作画面を説明する。図14は、表示設定操作画面を説明するための図である。図14に示すように、ディスプレイ装置20は、操作画面の左上隅に、現に操作画面にて操作中の操作が、「表示設定」という階層の下位の階層に属する「表示設定」操作画面であることを表示する。例えば、メニューパターンの切替が可能である場合に、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられると、該操作に応じて、表示設定操作画面上の「パターンA」もしくは「パターンB」を切り替える。そして、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「押下」が受け付けられると、操作「押下」が受け付けられた際にフォーカスされていたパターンに表示を切り替える。
【0069】
[プレイリスト作成操作画面]
図15〜図20を用いて、プレイリスト作成操作画面を説明する。図15〜図20は、プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。図15に示すように、ディスプレイ装置20は、操作画面の左上隅に、現に操作画面にて操作中の操作が、「HDD」という階層の下位の階層の「編集」のさらに下位の階層に属する「マイベスト作成」操作画面であることを表示する。
【0070】
ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられると、該操作に応じて、プレイリスト作成操作画面上の「名称入力」もしくは「トラック追加」を切り替える。そして、ディスプレイ表示制御部31は、コマンダー部23において操作「押下」が受け付けられると、図15に示すように、プレイリスト作成名称入力画面を表示する。
【0071】
ここで、例えば、「あ行」がフォーカスされた際に、ディスプレイ表示制御部31は、現に操作画面にて操作中「あ行」と同一の階層に属する操作内容群を表示するとともに、該フォーカスされた操作内容の上位の階層に属する操作内容「文字入力」と、該フォーカスされた操作内容の下位の階層に属する操作内容群「あ、い、う・・」とを表示する。同様に、例えば、「あ」がフォーカスされた状態でコマンダー部23において操作「押下」が受け付けられると、ディスプレイ表示制御部31は、現に操作画面にて操作中の「あ」と同一の階層に属する操作内容群を表示するとともに、該フォーカスされた操作内容の上位の階層に属する操作内容「あ行」と、該フォーカスされた操作内容の下位の階層に属する操作内容群「完了、修正、あ・・・」とを表示する。
【0072】
なお、図16〜図18に示すように、カナ入力、英字入力、数字入力、記号入力についても同様である。また、ディスプレイ表示制御部31は、図15のプレイリスト名称入力画面において、コマンダー部23において操作「上」、「下」もしくは「回転」が受け付けられ、「文字切替」がフォーカスされた状態でコマンダー部23において操作「押下」が受け付けられると、図19および図20に示すように、文字を切り替えるための操作画面を表示する。
【0073】
[操作者識別]
また、ディスプレイ装置は、例えば、コマンダー部の利用者が運転席の操作者であるのか助手席の操作者であるのかを識別する操作者識別部をさらに備えていてもよい。この場合には、ディスプレイ表示制御部31は、操作者識別部によって識別された操作者に許可された操作を判定し、判定した該操作に対応するコマンダー操作ガイドを表示する。
【0074】
操作者識別部は、例えば、図21および図22に示すように、コマンダー部が操作者によって接触された箇所によって、コマンダー部の利用者が運転席の操作者であるのか助手席の操作者であるのかを識別する。図21および図22は、操作者識別部を説明するための図である。すなわち、操作者識別部は、コマンダー部に備えられたタッチセンサーについて、どの位置にタッチがあったかを判定し、図21に示すようなポイントがタッチされているか否かを判別することによって、運転席の操作者であるのか助手席の操作者であるのかを識別する。また、この場合には、ディスプレイ表示制御部31は、図4に示したような対応表を操作者ごとに予め設定しておき、判定した操作者に対応するコマンダー操作ガイドを表示するように制御する。すると、例えば、車両の走行中に運転者によって操作されている場合には、操作を受け付けないが、助手席の乗員によって操作されている場合には、操作を受け付けるといった個別の制御が可能になる。
【0075】
なお、操作者識別部による識別は、上記した手法に限られず、例えば、図22のような手法やシート通電等の手法によって実現することも可能である。図22の手法について説明すると、例えば、コマンダー部の左右に赤外線センサを配置し、コマンダへの手の入り方によって操作者を識別する手法である。例えば、操作者識別部は、左側に配置された赤外線センサが遮られた後にコマンダー部が操作されれば、助手席の操作者であると識別し、右側に配置された赤外線センサが遮られた後にコマンダー部が操作されれば、運転席の操作者であると識別する。
【0076】
[システム構成等]
上記明細書中や図面中で示した処理手順(図11など)、具体的名称(図2など)、各種のデータやパラメータを含む情報(図4など)については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。また、図2に図示したディスプレイ装置20の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各構成要素にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU(Central Processing Unit)および該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0077】
[プログラム]
上記の実施例で説明したディスプレイ表示方法を実行するプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、該プログラムは、CD(Compact Disk)、DVD、メモリーカードなど、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、ディスク再生部11やメモリーカード再生部12によって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
以上のように、本発明に係るディスプレイ装置は、操作画面を表示することに有用であり、特に、操作画面を平易に操作することに適する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】実施例1に係るディスプレイ装置の概要を説明するための図である。
【図2】実施例1における車載システムの構成を示すブロック図である。
【図3】車載されたディスプレイ装置を説明するための図である。
【図4】コマンダー操作ガイドの表示制御を説明するための図である。
【図5】表示制御を説明するための図である。
【図6】表示制御を説明するための図である。
【図7】表示制御を説明するための図である。
【図8】コマンダー部の構造を説明するための図である。
【図9】コマンダー部の構造を説明するための図である。
【図10】コマンダー部の構造を説明するための図である。
【図11】実施例1に係るディスプレイ装置による処理手順を示すフローチャートである。
【図12】オド・トリップ操作画面を説明するための図である。
【図13】エアコン操作画面を説明するための図である。
【図14】表示設定操作画面を説明するための図である。
【図15】プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。
【図16】プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。
【図17】プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。
【図18】プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。
【図19】プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。
【図20】プレイリスト作成操作画面を説明するための図である。
【図21】操作者識別部を説明するための図である。
【図22】操作者識別部を説明するための図である。
【符号の説明】
【0080】
10 車載システム
11 ディスク再生部
12 メモリーカード再生部
13 テレビ受信部
14 ラジオ受信部
15 GPS情報受信部
16 無線機器通信部
17 バッテリ/ACC部
20 ディスプレイ装置
21 ディスプレイ
22 スピーカ
23 コマンダー部
30 制御部
31 ディスプレイ表示制御部
32 通知音制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器を操作するための操作画面を表示するディスプレイと、
前記ディスプレイに表示された操作画面に対する操作を受け付ける操作部と、
前記操作部において操作者による接触が検知されると、該操作部の操作を案内する案内情報を前記ディスプレイに表示する案内情報表示部と、
前記操作部において受け付けられた操作に従って、前記ディスプレイに表示する操作画面を制御するとともに機器を制御する機器制御部と
を備えたことを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項2】
前記案内情報表示部は、前記案内情報として、前記操作部と同じ形状の図形を表示することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記案内情報表示部は、前記案内情報として、前記操作部の操作と前記操作画面に表示された操作内容との対応関係を表示することを特徴とする請求項1または2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記案内情報表示部は、前記案内情報として、現に操作画面にて操作中の操作と同一の階層に属する操作内容群を表示するとともに、前記操作部において受付けられた操作によって該操作内容群の内の一つが選択されると、該選択された操作内容の下位の階層に属する操作内容群もディスプレイに表示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記ディスプレイ装置は、車両に備えられ、
前記操作部の利用者が運転席の操作者であるのか助手席の操作者であるのかを識別する操作者識別部をさらに備え、
前記案内情報表示部は、前記操作者識別部によって識別された操作者に許可された操作を判定し、判定した該操作に対応する案内情報を表示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のディスプレイ装置。
【請求項1】
機器を操作するための操作画面を表示するディスプレイと、
前記ディスプレイに表示された操作画面に対する操作を受け付ける操作部と、
前記操作部において操作者による接触が検知されると、該操作部の操作を案内する案内情報を前記ディスプレイに表示する案内情報表示部と、
前記操作部において受け付けられた操作に従って、前記ディスプレイに表示する操作画面を制御するとともに機器を制御する機器制御部と
を備えたことを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項2】
前記案内情報表示部は、前記案内情報として、前記操作部と同じ形状の図形を表示することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記案内情報表示部は、前記案内情報として、前記操作部の操作と前記操作画面に表示された操作内容との対応関係を表示することを特徴とする請求項1または2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記案内情報表示部は、前記案内情報として、現に操作画面にて操作中の操作と同一の階層に属する操作内容群を表示するとともに、前記操作部において受付けられた操作によって該操作内容群の内の一つが選択されると、該選択された操作内容の下位の階層に属する操作内容群もディスプレイに表示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記ディスプレイ装置は、車両に備えられ、
前記操作部の利用者が運転席の操作者であるのか助手席の操作者であるのかを識別する操作者識別部をさらに備え、
前記案内情報表示部は、前記操作者識別部によって識別された操作者に許可された操作を判定し、判定した該操作に対応する案内情報を表示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のディスプレイ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2010−129070(P2010−129070A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−306908(P2008−306908)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
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