データ処理装置、方法及びプログラム
【課題】回帰関数により得られた学習量の信頼度を算出し得るデータ処理装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】データを入力する入力部14と、入力されたデータを記憶する記憶部15と、制御部11と、を備え、制御部11は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データの第1推定値を算出し、当該算出された第1推定値の信頼度を過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量に基づいて算出するデータ処理装置10とする。
【解決手段】データを入力する入力部14と、入力されたデータを記憶する記憶部15と、制御部11と、を備え、制御部11は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データの第1推定値を算出し、当該算出された第1推定値の信頼度を過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量に基づいて算出するデータ処理装置10とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
学習システムの典型的なものに、分類問題と回帰問題がある。
分類問題では、過去データに基づき学習された学習分類器により、入力データに対する一の推定値(分類結果)が算出される。入力データが例えば放射線画像である場合、入力された放射線画像に対して分類すべき胸部、腹部等の分類結果が算出される。すなわち、分類問題では、分類器により部位認識が行われる。
【0003】
回帰問題では、過去データに基づき学習された回帰関数により入力データに対して一の推定値(学習量)が算出される。入力データが例えば放射線画像である場合、入力された放射線画像に対して調整すべき濃度又はコントラスト等の学習量が算出される。
入力された放射線画像は、算出された学習量に基づいて濃度又はコントラスト等が調整され、調整された放射線画像が表示部等により表示される。
【0004】
ここで、学習システムによれば、上記したように過去に入力した入力データ(過去データ)に基づいて、上記の分類問題及び回帰問題におけるデータ処理が行われる。つまり、過去データから学習して分類結果又は学習量(以下、総称して「学習結果」)が算出される。よって、過去データのデータ量が不十分な場合、得られる学習結果の信頼度は低くなる。
【0005】
特許文献1によれば、予め用意された標準モデルを備え、少ない過去データによって標準モデルのパラメータを適応化する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−95592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1の技術によれば、少ない過去データが局所的な範囲内のものである場合、適応化された標準モデルによって得られる学習結果の信頼度はデフォルトの標準モデルによって得られる学習結果よりも低くなる。
【0008】
本発明の課題は、回帰関数により得られた調整量の第1推定値(学習量)の信頼度を算出し得るデータ処理装置、方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、
データを入力する入力部と、
前記入力されたデータを記憶する記憶部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データに対して第1推定値を算出し、当該算出された第1推定値の信頼度を前記過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量に基づいて算出するデータ処理装置が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、
入力部により、データを入力する工程と、
記憶部により、前記入力されたデータを記憶する工程と、
制御部により、制御する工程と、を含み、
前記制御する工程は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データの第1推定値を算出する工程と、当該算出された第1推定値の信頼度を前記過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量に基づいて算出する工程と、を含むデータ処理方法が提供される。
【0011】
また、本発明によれば、
コンピュータを、
データを入力する入力手段、
前記入力されたデータを記憶する記憶手段、
制御手段、として機能させるプログラムであって、
前記制御手段は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データの第1推定値を算出し、当該算出された第1推定値の信頼度を前記過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量に基づいて算出するプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、回帰関数により得られる調整量の第1推定値(学習量)の信頼度に基づいて、回帰関数又は標準関数による学習量を最適化して一の学習量を算出することができる。よって、少ない過去データが局所的な範囲内のものであっても、標準関数により得られる学習量よりも信頼度の高い学習量を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】データ処理装置の機能的構成図である。
【図2】データ処理の概要を示すフロー図である。
【図3】学習量算出処理を示すフロー図である。
【図4】学習量算出処理の概念図である。
【図5】信頼度算出処理を示すフロー図である。
【図6A】画像数信頼係数と画像数との関係を示す図である。
【図6B】特徴量信頼係数と平均距離及び距離閾値との関係を示す図である。
【図7】距離閾値決定処理を示すフロー図である。
【図8】距離閾値決定処理の概念図である。
【図9】他のデータ処理を示すフロー図である。
【図10】分類結果算出処理を示すフロー図である。
【図11】分類処理を示すフロー図である。
【図12】出力値決定テーブルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施形態におけるデータ処理装置の構成及び動作について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本実施形態は本発明における実施形態の一例にすぎず、本発明はこれに限定されるものではない。
以下、一例として入力データが放射線画像である場合を想定して説明する。放射線画像以外には、例えば音声データが適応可能である。
【0015】
図1に、データ処理装置10の機能的構成を示す。
データ処理装置10は、制御部11、操作部12、表示部13、入力部14、記憶部15等を備えて構成される。
【0016】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成される。
制御部11は、記憶部15に記憶されているプログラムとの協働により各種演算を行い、各部(12〜15)の動作を集中制御する。
【0017】
操作部12は、キーボードやマウス等を備えて構成される。
操作部12は、ユーザの操作により操作信号を生成し、生成された操作信号を制御部11に出力する。
【0018】
表示部13は、ディスプレイ等を備えて構成され、制御部11の表示制御に従い各種操作画面や放射線画像を表示する。
【0019】
なお、ここでは表示部13は放射線画像を表示する、としているが表示対象は放射線画像に限定されず、一般的なデジタル画像を表示することもできる。以下の説明においても同様に、本発明は「放射線画像」に限定されない。
【0020】
入力部14は、通信用のインターフェイス等を備えて構成される。
入力部14は、同一ネットワーク上に設置されている放射線撮影装置から放射線画像を入力する。
【0021】
記憶部15は、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性の半導体メモリを備えて構成される。
記憶部15は、システムプログラムや各種処理プログラムを記憶し、各種処理により得られたデータ等を記憶する。また、記憶部15は、入力部14により入力された画像を記憶する。
【0022】
図2を参照して、本実施形態におけるデータ処理について説明する。
ここでは、回帰問題におけるデータ処理について説明する。
【0023】
制御部11は、放射線撮影装置から出力される放射線画像を入力部14により入力する(ステップS1)。
【0024】
制御部11は、入力された放射線画像(入力データ)の特徴量を算出する(ステップS2)。
特徴量とは、撮影対象の大きさ(画素数)、撮影対象の中心線の形状、濃度ヒストグラムの形状、主走査又は副走査方向における1次微分値の分布等に基づいて算出される値である。
【0025】
制御部11は、(1)回帰関数による学習量SQ1、及び(2)標準関数による学習量SQ2、を算出する(ステップS3)。
【0026】
(1)「回帰関数による学習量SQ1」とは、過去に入力されて現在は記憶されている入力データ(過去データ)に基づいて、最新の入力データに対して算出される調整量の第1推定値である。
調整量の推定値とは、入力データが表示部13に表示される際に調整されるべき濃度補正値又はコントラスト値の推定値である。
【0027】
(2)「標準関数による学習量SQ2」とは、標準的な学習量を出力する関数に基づいて、最新の入力データに対して算出される調整量の第2推定値である。
【0028】
図3を参照して、回帰関数による学習量算出処理について説明する。
制御部11は、過去データの特徴量及び入力データの特徴量を記憶部15から抽出する(ステップS31)。
【0029】
過去データの特徴量は、過去に入力された時点で算出されて記憶部15に記憶される。
過去データの調整量は、画像処理条件確定時に操作部12を介して調整された濃度補正値又はコントラスト値であって、特徴量と対応付けられて記憶部15に記憶される。
【0030】
入力データの特徴量は、入力された時点で算出されて(ステップS2参照)記憶部15に記憶される。
【0031】
制御部11は、過去データの特徴量と入力データの特徴量とが近似する度合い(距離d)を算出する(ステップS32)。
【0032】
距離dが小さい過去データほど入力データと類似するといえる。具体的には、2つの放射線画像の特徴量の距離dが小さい場合、2つの放射線画像は共に同一部位(例えば腹部)の画像であるといえる。
【0033】
制御部11は、算出された距離dのうち、小さい順から予め定められたk個の過去データを抽出する(ステップS33)。
【0034】
制御部11は、抽出されたk個の過去データの調整量に1/kだけ重み付けをし、他の過去データの調整量には0の重み付けをする(ステップS34)。
【0035】
制御部11は、1/k又は0の重み付けをした過去データの調整量の平均を学習量SQ1として算出し(ステップS35)、学習量算出処理を終了する。
【0036】
標準関数による学習量算出処理では、制御部11は全ての過去データの調整量の平均を学習量SQ2として算出する。
【0037】
図4に、学習量算出処理の概念図を示す。
X1は、入力データの特徴量である。
A1〜A5は、X1から距離dが近い順で抽出されたk個(ここではk=5)の過去データの調整量である。
【0038】
学習量SQ1は、A1〜A5にkの逆数を掛けて重み付けし、他の調整量に0の重み付けをして平均した調整量である。
【0039】
つまり、k=5の場合の学習量SQ1は、SQ1=(A1+A2+A3+A4+A5)×1/5+(残りの過去データの調整量)×0、によって算出される。
なお、SQ2=(A1+A2+A3+A4+A5)×1/5+(残りの標準データの調整量)×0、である。
【0040】
図2に戻り、制御部11は、ステップS3で算出された回帰関数による学習量の信頼度(以下、単に「信頼度」)を算出する(ステップS4)。
【0041】
図5を参照して、信頼度算出処理について説明する。
信頼度とは、回帰関数により算出された学習量の信頼度を示す値である。
信頼度は、下記式1により算出される。
<式1>
(信頼度A)=(データ量信頼係数a1)×(特徴量信頼係数a2)
【0042】
詳細は以下に説明するが、データ量信頼係数a1は、過去データが増加するに連れて大きくなる係数である。ここではデータ=放射線画像であるから、「画像数信頼係数a1」として説明する。
【0043】
また、特徴量信頼係数a2は、過去データの特徴量と入力データの特徴量とが近似する度合いの平均が小さいほど大きくなる係数である。
【0044】
以下、画像数信頼係数a1及び特徴量信頼係数a2の算出処理とともに、信頼度の算出処理について説明する。
【0045】
制御部11は、過去データのデータ数(画像数)nを記憶部15から抽出する(ステップS41)。
制御部11は、画像数nが予め定められた画像数閾値N(例えば、N=100枚)よりも大きいか否か判断する(ステップS42)。
【0046】
n>Nでない場合(ステップS42;N)、制御部11は、画像数信頼係数a1=n/Nに設定する(ステップS43)。
【0047】
n>Nの場合(ステップS42;Y)、制御部11は、画像数信頼係数a1=1に設定する(ステップS44)。
【0048】
図6Aに、画像数信頼係数a1と画像数nとの関係を示す。
縦軸は画像数信頼係数a1であり、横軸は過去データの画像数nである。
画像数信頼係数a1は、画像数nに比例して大きくなり(a1=n/N)、記憶される画像数nが予め定められた閾値Nを超えた以降は一定値となる(a1=1)。
【0049】
図5に戻り、制御部11は、過去データの特徴量と入力データの特徴量(ステップS2参照)とが近似する度合いの平均値(平均距離dA)を算出する(ステップS45)。
平均距離dAは、入力データと類似する過去データk個の距離dの平均値である。
【0050】
制御部11は、近似する度合いの閾値(距離閾値D)を決定する(ステップS46)。
【0051】
図7を参照して、距離閾値決定処理について説明する。
制御部11は、過去データのうち、何れか一のデータを選択する(ステップS461)。
制御部11は、選択された一のデータ以外の過去データ全てとの距離を算出した後、選択された一のデータの特徴量とこの特徴量から距離が近いk個の他のデータの特徴量との平均距離dAk1を算出する(ステップS462)。
【0052】
制御部11は、n個の過去データを全て選択し、選択されたデータごとに平均距離dAを算出したか否か判断する(ステップS463)。
【0053】
過去データを全て選択していない場合(ステップS463;N)、制御部11は、他のデータを選択して(ステップS464)、ステップS462に移行する。
【0054】
過去データを全て選択した場合(ステップS463;Y)、制御部11は、算出された過去データ分(n個)の平均距離dAk1〜dAknのデータを値の小さい順に並び替える(ステップS465)。
【0055】
制御部11は、予め定められた累積%点及び過去データの数nから距離閾値Dを決定するためのカウント数を決定し、値の小さい順にデータ数をカウントする(ステップS466)。
制御部11は、決定されたカウント数に達したデータの平均距離を距離閾値Dとして決定し(ステップS467)、距離閾値決定処理を終了する。
【0056】
図8に、距離閾値決定処理の概念図を示す。
縦軸はカウント数、横軸は平均距離dAを示す。また、面積Uは累積%を示す。総面積Uの累積%は100%である。
予め定められた累積%点(例えば97%)のデータの平均距離が距離閾値Dとして決定される。
【0057】
図5に戻り、制御部11は、k個の過去データの特徴量と入力データの特徴量との平均距離dAが距離閾値Dよりも大きいか否か判断する(ステップS47)。
【0058】
dA>Dでない場合(ステップS47;N)、制御部11は、特徴量信頼係数a2=1に設定する(ステップS48)。
dA>Dである場合(ステップS47;Y)、制御部11は、特徴量信頼係数a2=1−1/D×(dA−D)に設定する(ステップS49)。
【0059】
図6Bに、特徴量信頼係数a2と平均距離dA及び距離閾値Dとの関係を示す。
縦軸は特徴量信頼係数a2であり、横軸は平均距離dAである。
特徴量信頼係数a2は、平均距離dAが距離閾値Dの範囲内の場合は一定値(a2=1)であり、平均距離dAが距離閾値Dを超えた以降は平均距離dAに比例して小さくなる(a2=1−1/D×(dA−D))。
【0060】
制御部11は、信頼度Aを信頼度A=a1×a2により算出し(ステップS50)、信頼度算出処理を終了する。
【0061】
図2に戻り、制御部11は、信頼度Aに基づいて調整量の第3推定値(学習量)を算出する(ステップS5)。
信頼度Aに基づく学習量は、下記式2により算出される。
<式2>
(信頼度Aに基づく学習量SQA)=(回帰関数による学習量SQ1)×(信頼度A)+(標準関数による学習量SQ2)×(1−信頼度A)
【0062】
制御部11は、算出された学習量SQAに基づいて入力データ(=放射線画像)の濃度又はコントラストを調整し、調整された放射線画像を表示部13に表示して(ステップS6)、データ処理を終了する。
【0063】
図9を参照して、他のデータ処理について説明する。
ここでは、分類問題におけるデータ処理について説明する。
【0064】
ステップS11、S12までは、図2で説明した処理と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0065】
制御部11は、(1)学習分類器による学習結果SR1、及び(2)標準関数による学習結果SR2、を算出する(ステップS13)。
【0066】
(1)「学習分類器による学習結果SR1」とは、過去に入力されて現在は記憶されている入力データ(過去データ)に基づいて、最新の入力データに対して算出される分類結果の第1推定値である。
分類結果の推定値とは、入力データが分類されるべき部位の推定値である。
【0067】
(2)「標準関数による学習結果SR2」とは、標準的な分類結果を出力する関数に基づいて、最新の入力データに対して算出される分類結果の第2推定値である。
【0068】
図10を参照して、学習分類器による学習結果算出処理について説明する。
制御部11は、過去データの特徴量及び入力データの特徴量を記憶部15から抽出する(ステップS131)。
【0069】
過去データの特徴量は、過去に入力された時点で算出されて記憶部15に記憶される。
過去データの分類結果は、画像処理条件確定時に操作部12を介して入力された部位の情報であって、特徴量と対応付けられて記憶部15に記憶される。
【0070】
入力データの特徴量は、入力された時点で算出されて記憶部15に記憶される。
【0071】
制御部11は、過去データの特徴量と入力データの特徴量とが近似する度合い(距離d)を算出する(ステップS132)。
【0072】
距離dが小さい過去データほど入力データと類似するといえる。具体的には、2つの放射線画像の特徴量の距離dが小さい場合、2つの放射線画像は共に同一部位(例えば腹部)の画像であるといえる。
【0073】
制御部11は、算出された距離dのうち、小さい順から予め定められたk個の過去データを抽出する(ステップS133)。
【0074】
制御部11は、抽出されたk個の過去データの分類結果のうち、最も数の多い分類結果を学習結果として算出する(ステップS134)。
【0075】
上記の処理で「過去データ」を「標準データ」とした場合、標準関数による学習結果SR2が算出される。他の処理は学習分類器による学習結果算出処理(図12)と同様であるため、標準関数による学習結果算出処理の説明は省略する。
【0076】
図9に戻り、制御部11は、ステップS13で算出された学習分類器による学習結果の信頼度(信頼度)を算出する(ステップS14)。
【0077】
ステップS14の処理は、ステップS4の処理と同様であるため、ここでの説明は省略する。
制御部11は、信頼度Aに基づく分類処理を行う(ステップS15)。
【0078】
図11を参照して、学習分類器による分類処理について説明する。
制御部11は、信頼度Aが1/3以上であるか否か判断する(ステップS151)。
【0079】
A≧1/3でない場合(ステップS151;N)、制御部11は、標準関数により算出された学習結果SR2を選択して(ステップS152)、学習分類器による分類処理を終了する。
【0080】
A≧1/3である場合(ステップS151;Y)、制御部11は、信頼度Aが2/3以上であるか否か判断する(ステップS153)。
【0081】
A≧2/3である場合(ステップS153;Y)、制御部11は、学習分類器により算出された学習結果SR1を選択して(ステップS154)、学習分類器による分類処理を終了する。
【0082】
A≧2/3でない場合(ステップS153;N)、制御部11は、予め記憶している出力値決定テーブルに基づいて標準関数又は学習分類器の何れかにより算出された学習結果を選択して(ステップS155)、学習分類器による分類処理を終了する。
【0083】
図12に、出力値決定テーブルTを示す。
出力値決定テーブルTに示されるC1〜C3は、学習分類器又は標準関数により算出された学習結果である。
【0084】
ここでは、学習分類器又は標準関数により、特殊な画像として算出される学習結果をC1、一般的な画像として算出される学習結果をC2、より一般的な画像として算出される学習結果をC3とする。
【0085】
なお、C1が算出される「特殊な画像」とは、例えばマンモグラフィーである。
また、C2が算出される「一般的な画像」とは、例えば四肢骨の画像である。
また、C3が算出される「より一般的な画像」とは、例えば胸部の画像である。
【0086】
出力値決定テーブルTによれば、学習分類器又は標準関数による学習結果が同一の場合は、同一の学習結果が選択される。
【0087】
例えば、学習分類器により算出された学習結果がC1であり、標準関数により算出された学習結果がC1である場合、C1が選択される。
【0088】
学習分類器又は標準関数により算出された学習結果が異なる場合は、C3、C2、C1の順に選択される。つまり、より一般的な画像に対して算出される学習結果C3が優先的に選択され、C2、C1の順に選択される。
【0089】
例えば、学習分類器による学習結果がC1であり、標準学習器により算出された学習結果がC2の場合、C2が選択される。
また、学習分類器により算出された学習結果がC3であり、標準関数により算出された学習結果がC1の場合、C3が選択される。
【0090】
図9に戻り、制御部11は、選択された学習結果(C1〜C3)に基づいて入力データ(=放射線画像)の濃度又はコントラストを調整し、調整された放射線画像を表示部13により表示して(ステップS16)、他のデータ処理を終了する。
【0091】
以上のように、本実施形態によれば、回帰問題において、回帰関数による学習量SQ1を算出し、算出された学習量SQ1の信頼度Aを算出することができる。
【0092】
また、信頼度Aは、画像数信頼係数a1と特徴量信頼係数a2との積により算出することができる。
【0093】
また、画像数信頼係数a1は、画像数nが画像数閾値Nよりも小さい場合はa1=n/Nに設定し、画像数nが画像数閾値Nよりも大きい場合はa1=1に設定することができる。
【0094】
また、特徴量信頼係数a2は、平均距離dAが距離閾値Dよりも大きい場合はa2=1−1/D(dA−D)に設定し、平均距離dAが距離閾値Dよりも小さい場合はa2=1に設定することができる。
【0095】
また、距離閾値Dは、過去データの全てのデータについて、他のデータとの平均距離dAを算出し、平均距離dAの小さい順に過去データを並び替え、並び替えた過去データのデータ数をカウントして予め定められた割合になった時点の平均距離dAを距離閾値Dに決定することができる。
【0096】
また、回帰関数による学習量SQ1、標準関数による学習量SQ2及び信頼度Aに基づいて最適化された一の学習量SQAを算出することができる。
【0097】
また、最適化された一の学習量SQAは、SQA=(回帰関数による学習量)×A+(標準関数による学習量)×(1−信頼度A)、により算出することができる。
【0098】
また、分類問題において、信頼度Aに基づいて、学習分類器により算出された学習結果(C1〜C3)又は標準関数により算出された学習結果(C1〜C3)の何れか一方の学習結果を選択して、一の学習結果を算出することができる。
【0099】
また、入力データが放射線画像である場合、学習量または学習結果(SQ1、SQ2、C1〜C3)として放射線画像の濃度補正値又はコントラスト値を算出することができる。
【0100】
また、データ処理装置10が表示部13を備えて構成される場合、学習量または学習結果(SQ1、SQ2、C1〜C3)に基づいて濃度又はコントラストが調整された放射線画像を表示部13により表示することができる。
【符号の説明】
【0101】
10 データ処理装置
11 制御部
12 操作部
13 表示部
14 入力部
15 記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
学習システムの典型的なものに、分類問題と回帰問題がある。
分類問題では、過去データに基づき学習された学習分類器により、入力データに対する一の推定値(分類結果)が算出される。入力データが例えば放射線画像である場合、入力された放射線画像に対して分類すべき胸部、腹部等の分類結果が算出される。すなわち、分類問題では、分類器により部位認識が行われる。
【0003】
回帰問題では、過去データに基づき学習された回帰関数により入力データに対して一の推定値(学習量)が算出される。入力データが例えば放射線画像である場合、入力された放射線画像に対して調整すべき濃度又はコントラスト等の学習量が算出される。
入力された放射線画像は、算出された学習量に基づいて濃度又はコントラスト等が調整され、調整された放射線画像が表示部等により表示される。
【0004】
ここで、学習システムによれば、上記したように過去に入力した入力データ(過去データ)に基づいて、上記の分類問題及び回帰問題におけるデータ処理が行われる。つまり、過去データから学習して分類結果又は学習量(以下、総称して「学習結果」)が算出される。よって、過去データのデータ量が不十分な場合、得られる学習結果の信頼度は低くなる。
【0005】
特許文献1によれば、予め用意された標準モデルを備え、少ない過去データによって標準モデルのパラメータを適応化する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−95592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1の技術によれば、少ない過去データが局所的な範囲内のものである場合、適応化された標準モデルによって得られる学習結果の信頼度はデフォルトの標準モデルによって得られる学習結果よりも低くなる。
【0008】
本発明の課題は、回帰関数により得られた調整量の第1推定値(学習量)の信頼度を算出し得るデータ処理装置、方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、
データを入力する入力部と、
前記入力されたデータを記憶する記憶部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データに対して第1推定値を算出し、当該算出された第1推定値の信頼度を前記過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量に基づいて算出するデータ処理装置が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、
入力部により、データを入力する工程と、
記憶部により、前記入力されたデータを記憶する工程と、
制御部により、制御する工程と、を含み、
前記制御する工程は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データの第1推定値を算出する工程と、当該算出された第1推定値の信頼度を前記過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量に基づいて算出する工程と、を含むデータ処理方法が提供される。
【0011】
また、本発明によれば、
コンピュータを、
データを入力する入力手段、
前記入力されたデータを記憶する記憶手段、
制御手段、として機能させるプログラムであって、
前記制御手段は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データの第1推定値を算出し、当該算出された第1推定値の信頼度を前記過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量に基づいて算出するプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、回帰関数により得られる調整量の第1推定値(学習量)の信頼度に基づいて、回帰関数又は標準関数による学習量を最適化して一の学習量を算出することができる。よって、少ない過去データが局所的な範囲内のものであっても、標準関数により得られる学習量よりも信頼度の高い学習量を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】データ処理装置の機能的構成図である。
【図2】データ処理の概要を示すフロー図である。
【図3】学習量算出処理を示すフロー図である。
【図4】学習量算出処理の概念図である。
【図5】信頼度算出処理を示すフロー図である。
【図6A】画像数信頼係数と画像数との関係を示す図である。
【図6B】特徴量信頼係数と平均距離及び距離閾値との関係を示す図である。
【図7】距離閾値決定処理を示すフロー図である。
【図8】距離閾値決定処理の概念図である。
【図9】他のデータ処理を示すフロー図である。
【図10】分類結果算出処理を示すフロー図である。
【図11】分類処理を示すフロー図である。
【図12】出力値決定テーブルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施形態におけるデータ処理装置の構成及び動作について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本実施形態は本発明における実施形態の一例にすぎず、本発明はこれに限定されるものではない。
以下、一例として入力データが放射線画像である場合を想定して説明する。放射線画像以外には、例えば音声データが適応可能である。
【0015】
図1に、データ処理装置10の機能的構成を示す。
データ処理装置10は、制御部11、操作部12、表示部13、入力部14、記憶部15等を備えて構成される。
【0016】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成される。
制御部11は、記憶部15に記憶されているプログラムとの協働により各種演算を行い、各部(12〜15)の動作を集中制御する。
【0017】
操作部12は、キーボードやマウス等を備えて構成される。
操作部12は、ユーザの操作により操作信号を生成し、生成された操作信号を制御部11に出力する。
【0018】
表示部13は、ディスプレイ等を備えて構成され、制御部11の表示制御に従い各種操作画面や放射線画像を表示する。
【0019】
なお、ここでは表示部13は放射線画像を表示する、としているが表示対象は放射線画像に限定されず、一般的なデジタル画像を表示することもできる。以下の説明においても同様に、本発明は「放射線画像」に限定されない。
【0020】
入力部14は、通信用のインターフェイス等を備えて構成される。
入力部14は、同一ネットワーク上に設置されている放射線撮影装置から放射線画像を入力する。
【0021】
記憶部15は、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性の半導体メモリを備えて構成される。
記憶部15は、システムプログラムや各種処理プログラムを記憶し、各種処理により得られたデータ等を記憶する。また、記憶部15は、入力部14により入力された画像を記憶する。
【0022】
図2を参照して、本実施形態におけるデータ処理について説明する。
ここでは、回帰問題におけるデータ処理について説明する。
【0023】
制御部11は、放射線撮影装置から出力される放射線画像を入力部14により入力する(ステップS1)。
【0024】
制御部11は、入力された放射線画像(入力データ)の特徴量を算出する(ステップS2)。
特徴量とは、撮影対象の大きさ(画素数)、撮影対象の中心線の形状、濃度ヒストグラムの形状、主走査又は副走査方向における1次微分値の分布等に基づいて算出される値である。
【0025】
制御部11は、(1)回帰関数による学習量SQ1、及び(2)標準関数による学習量SQ2、を算出する(ステップS3)。
【0026】
(1)「回帰関数による学習量SQ1」とは、過去に入力されて現在は記憶されている入力データ(過去データ)に基づいて、最新の入力データに対して算出される調整量の第1推定値である。
調整量の推定値とは、入力データが表示部13に表示される際に調整されるべき濃度補正値又はコントラスト値の推定値である。
【0027】
(2)「標準関数による学習量SQ2」とは、標準的な学習量を出力する関数に基づいて、最新の入力データに対して算出される調整量の第2推定値である。
【0028】
図3を参照して、回帰関数による学習量算出処理について説明する。
制御部11は、過去データの特徴量及び入力データの特徴量を記憶部15から抽出する(ステップS31)。
【0029】
過去データの特徴量は、過去に入力された時点で算出されて記憶部15に記憶される。
過去データの調整量は、画像処理条件確定時に操作部12を介して調整された濃度補正値又はコントラスト値であって、特徴量と対応付けられて記憶部15に記憶される。
【0030】
入力データの特徴量は、入力された時点で算出されて(ステップS2参照)記憶部15に記憶される。
【0031】
制御部11は、過去データの特徴量と入力データの特徴量とが近似する度合い(距離d)を算出する(ステップS32)。
【0032】
距離dが小さい過去データほど入力データと類似するといえる。具体的には、2つの放射線画像の特徴量の距離dが小さい場合、2つの放射線画像は共に同一部位(例えば腹部)の画像であるといえる。
【0033】
制御部11は、算出された距離dのうち、小さい順から予め定められたk個の過去データを抽出する(ステップS33)。
【0034】
制御部11は、抽出されたk個の過去データの調整量に1/kだけ重み付けをし、他の過去データの調整量には0の重み付けをする(ステップS34)。
【0035】
制御部11は、1/k又は0の重み付けをした過去データの調整量の平均を学習量SQ1として算出し(ステップS35)、学習量算出処理を終了する。
【0036】
標準関数による学習量算出処理では、制御部11は全ての過去データの調整量の平均を学習量SQ2として算出する。
【0037】
図4に、学習量算出処理の概念図を示す。
X1は、入力データの特徴量である。
A1〜A5は、X1から距離dが近い順で抽出されたk個(ここではk=5)の過去データの調整量である。
【0038】
学習量SQ1は、A1〜A5にkの逆数を掛けて重み付けし、他の調整量に0の重み付けをして平均した調整量である。
【0039】
つまり、k=5の場合の学習量SQ1は、SQ1=(A1+A2+A3+A4+A5)×1/5+(残りの過去データの調整量)×0、によって算出される。
なお、SQ2=(A1+A2+A3+A4+A5)×1/5+(残りの標準データの調整量)×0、である。
【0040】
図2に戻り、制御部11は、ステップS3で算出された回帰関数による学習量の信頼度(以下、単に「信頼度」)を算出する(ステップS4)。
【0041】
図5を参照して、信頼度算出処理について説明する。
信頼度とは、回帰関数により算出された学習量の信頼度を示す値である。
信頼度は、下記式1により算出される。
<式1>
(信頼度A)=(データ量信頼係数a1)×(特徴量信頼係数a2)
【0042】
詳細は以下に説明するが、データ量信頼係数a1は、過去データが増加するに連れて大きくなる係数である。ここではデータ=放射線画像であるから、「画像数信頼係数a1」として説明する。
【0043】
また、特徴量信頼係数a2は、過去データの特徴量と入力データの特徴量とが近似する度合いの平均が小さいほど大きくなる係数である。
【0044】
以下、画像数信頼係数a1及び特徴量信頼係数a2の算出処理とともに、信頼度の算出処理について説明する。
【0045】
制御部11は、過去データのデータ数(画像数)nを記憶部15から抽出する(ステップS41)。
制御部11は、画像数nが予め定められた画像数閾値N(例えば、N=100枚)よりも大きいか否か判断する(ステップS42)。
【0046】
n>Nでない場合(ステップS42;N)、制御部11は、画像数信頼係数a1=n/Nに設定する(ステップS43)。
【0047】
n>Nの場合(ステップS42;Y)、制御部11は、画像数信頼係数a1=1に設定する(ステップS44)。
【0048】
図6Aに、画像数信頼係数a1と画像数nとの関係を示す。
縦軸は画像数信頼係数a1であり、横軸は過去データの画像数nである。
画像数信頼係数a1は、画像数nに比例して大きくなり(a1=n/N)、記憶される画像数nが予め定められた閾値Nを超えた以降は一定値となる(a1=1)。
【0049】
図5に戻り、制御部11は、過去データの特徴量と入力データの特徴量(ステップS2参照)とが近似する度合いの平均値(平均距離dA)を算出する(ステップS45)。
平均距離dAは、入力データと類似する過去データk個の距離dの平均値である。
【0050】
制御部11は、近似する度合いの閾値(距離閾値D)を決定する(ステップS46)。
【0051】
図7を参照して、距離閾値決定処理について説明する。
制御部11は、過去データのうち、何れか一のデータを選択する(ステップS461)。
制御部11は、選択された一のデータ以外の過去データ全てとの距離を算出した後、選択された一のデータの特徴量とこの特徴量から距離が近いk個の他のデータの特徴量との平均距離dAk1を算出する(ステップS462)。
【0052】
制御部11は、n個の過去データを全て選択し、選択されたデータごとに平均距離dAを算出したか否か判断する(ステップS463)。
【0053】
過去データを全て選択していない場合(ステップS463;N)、制御部11は、他のデータを選択して(ステップS464)、ステップS462に移行する。
【0054】
過去データを全て選択した場合(ステップS463;Y)、制御部11は、算出された過去データ分(n個)の平均距離dAk1〜dAknのデータを値の小さい順に並び替える(ステップS465)。
【0055】
制御部11は、予め定められた累積%点及び過去データの数nから距離閾値Dを決定するためのカウント数を決定し、値の小さい順にデータ数をカウントする(ステップS466)。
制御部11は、決定されたカウント数に達したデータの平均距離を距離閾値Dとして決定し(ステップS467)、距離閾値決定処理を終了する。
【0056】
図8に、距離閾値決定処理の概念図を示す。
縦軸はカウント数、横軸は平均距離dAを示す。また、面積Uは累積%を示す。総面積Uの累積%は100%である。
予め定められた累積%点(例えば97%)のデータの平均距離が距離閾値Dとして決定される。
【0057】
図5に戻り、制御部11は、k個の過去データの特徴量と入力データの特徴量との平均距離dAが距離閾値Dよりも大きいか否か判断する(ステップS47)。
【0058】
dA>Dでない場合(ステップS47;N)、制御部11は、特徴量信頼係数a2=1に設定する(ステップS48)。
dA>Dである場合(ステップS47;Y)、制御部11は、特徴量信頼係数a2=1−1/D×(dA−D)に設定する(ステップS49)。
【0059】
図6Bに、特徴量信頼係数a2と平均距離dA及び距離閾値Dとの関係を示す。
縦軸は特徴量信頼係数a2であり、横軸は平均距離dAである。
特徴量信頼係数a2は、平均距離dAが距離閾値Dの範囲内の場合は一定値(a2=1)であり、平均距離dAが距離閾値Dを超えた以降は平均距離dAに比例して小さくなる(a2=1−1/D×(dA−D))。
【0060】
制御部11は、信頼度Aを信頼度A=a1×a2により算出し(ステップS50)、信頼度算出処理を終了する。
【0061】
図2に戻り、制御部11は、信頼度Aに基づいて調整量の第3推定値(学習量)を算出する(ステップS5)。
信頼度Aに基づく学習量は、下記式2により算出される。
<式2>
(信頼度Aに基づく学習量SQA)=(回帰関数による学習量SQ1)×(信頼度A)+(標準関数による学習量SQ2)×(1−信頼度A)
【0062】
制御部11は、算出された学習量SQAに基づいて入力データ(=放射線画像)の濃度又はコントラストを調整し、調整された放射線画像を表示部13に表示して(ステップS6)、データ処理を終了する。
【0063】
図9を参照して、他のデータ処理について説明する。
ここでは、分類問題におけるデータ処理について説明する。
【0064】
ステップS11、S12までは、図2で説明した処理と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0065】
制御部11は、(1)学習分類器による学習結果SR1、及び(2)標準関数による学習結果SR2、を算出する(ステップS13)。
【0066】
(1)「学習分類器による学習結果SR1」とは、過去に入力されて現在は記憶されている入力データ(過去データ)に基づいて、最新の入力データに対して算出される分類結果の第1推定値である。
分類結果の推定値とは、入力データが分類されるべき部位の推定値である。
【0067】
(2)「標準関数による学習結果SR2」とは、標準的な分類結果を出力する関数に基づいて、最新の入力データに対して算出される分類結果の第2推定値である。
【0068】
図10を参照して、学習分類器による学習結果算出処理について説明する。
制御部11は、過去データの特徴量及び入力データの特徴量を記憶部15から抽出する(ステップS131)。
【0069】
過去データの特徴量は、過去に入力された時点で算出されて記憶部15に記憶される。
過去データの分類結果は、画像処理条件確定時に操作部12を介して入力された部位の情報であって、特徴量と対応付けられて記憶部15に記憶される。
【0070】
入力データの特徴量は、入力された時点で算出されて記憶部15に記憶される。
【0071】
制御部11は、過去データの特徴量と入力データの特徴量とが近似する度合い(距離d)を算出する(ステップS132)。
【0072】
距離dが小さい過去データほど入力データと類似するといえる。具体的には、2つの放射線画像の特徴量の距離dが小さい場合、2つの放射線画像は共に同一部位(例えば腹部)の画像であるといえる。
【0073】
制御部11は、算出された距離dのうち、小さい順から予め定められたk個の過去データを抽出する(ステップS133)。
【0074】
制御部11は、抽出されたk個の過去データの分類結果のうち、最も数の多い分類結果を学習結果として算出する(ステップS134)。
【0075】
上記の処理で「過去データ」を「標準データ」とした場合、標準関数による学習結果SR2が算出される。他の処理は学習分類器による学習結果算出処理(図12)と同様であるため、標準関数による学習結果算出処理の説明は省略する。
【0076】
図9に戻り、制御部11は、ステップS13で算出された学習分類器による学習結果の信頼度(信頼度)を算出する(ステップS14)。
【0077】
ステップS14の処理は、ステップS4の処理と同様であるため、ここでの説明は省略する。
制御部11は、信頼度Aに基づく分類処理を行う(ステップS15)。
【0078】
図11を参照して、学習分類器による分類処理について説明する。
制御部11は、信頼度Aが1/3以上であるか否か判断する(ステップS151)。
【0079】
A≧1/3でない場合(ステップS151;N)、制御部11は、標準関数により算出された学習結果SR2を選択して(ステップS152)、学習分類器による分類処理を終了する。
【0080】
A≧1/3である場合(ステップS151;Y)、制御部11は、信頼度Aが2/3以上であるか否か判断する(ステップS153)。
【0081】
A≧2/3である場合(ステップS153;Y)、制御部11は、学習分類器により算出された学習結果SR1を選択して(ステップS154)、学習分類器による分類処理を終了する。
【0082】
A≧2/3でない場合(ステップS153;N)、制御部11は、予め記憶している出力値決定テーブルに基づいて標準関数又は学習分類器の何れかにより算出された学習結果を選択して(ステップS155)、学習分類器による分類処理を終了する。
【0083】
図12に、出力値決定テーブルTを示す。
出力値決定テーブルTに示されるC1〜C3は、学習分類器又は標準関数により算出された学習結果である。
【0084】
ここでは、学習分類器又は標準関数により、特殊な画像として算出される学習結果をC1、一般的な画像として算出される学習結果をC2、より一般的な画像として算出される学習結果をC3とする。
【0085】
なお、C1が算出される「特殊な画像」とは、例えばマンモグラフィーである。
また、C2が算出される「一般的な画像」とは、例えば四肢骨の画像である。
また、C3が算出される「より一般的な画像」とは、例えば胸部の画像である。
【0086】
出力値決定テーブルTによれば、学習分類器又は標準関数による学習結果が同一の場合は、同一の学習結果が選択される。
【0087】
例えば、学習分類器により算出された学習結果がC1であり、標準関数により算出された学習結果がC1である場合、C1が選択される。
【0088】
学習分類器又は標準関数により算出された学習結果が異なる場合は、C3、C2、C1の順に選択される。つまり、より一般的な画像に対して算出される学習結果C3が優先的に選択され、C2、C1の順に選択される。
【0089】
例えば、学習分類器による学習結果がC1であり、標準学習器により算出された学習結果がC2の場合、C2が選択される。
また、学習分類器により算出された学習結果がC3であり、標準関数により算出された学習結果がC1の場合、C3が選択される。
【0090】
図9に戻り、制御部11は、選択された学習結果(C1〜C3)に基づいて入力データ(=放射線画像)の濃度又はコントラストを調整し、調整された放射線画像を表示部13により表示して(ステップS16)、他のデータ処理を終了する。
【0091】
以上のように、本実施形態によれば、回帰問題において、回帰関数による学習量SQ1を算出し、算出された学習量SQ1の信頼度Aを算出することができる。
【0092】
また、信頼度Aは、画像数信頼係数a1と特徴量信頼係数a2との積により算出することができる。
【0093】
また、画像数信頼係数a1は、画像数nが画像数閾値Nよりも小さい場合はa1=n/Nに設定し、画像数nが画像数閾値Nよりも大きい場合はa1=1に設定することができる。
【0094】
また、特徴量信頼係数a2は、平均距離dAが距離閾値Dよりも大きい場合はa2=1−1/D(dA−D)に設定し、平均距離dAが距離閾値Dよりも小さい場合はa2=1に設定することができる。
【0095】
また、距離閾値Dは、過去データの全てのデータについて、他のデータとの平均距離dAを算出し、平均距離dAの小さい順に過去データを並び替え、並び替えた過去データのデータ数をカウントして予め定められた割合になった時点の平均距離dAを距離閾値Dに決定することができる。
【0096】
また、回帰関数による学習量SQ1、標準関数による学習量SQ2及び信頼度Aに基づいて最適化された一の学習量SQAを算出することができる。
【0097】
また、最適化された一の学習量SQAは、SQA=(回帰関数による学習量)×A+(標準関数による学習量)×(1−信頼度A)、により算出することができる。
【0098】
また、分類問題において、信頼度Aに基づいて、学習分類器により算出された学習結果(C1〜C3)又は標準関数により算出された学習結果(C1〜C3)の何れか一方の学習結果を選択して、一の学習結果を算出することができる。
【0099】
また、入力データが放射線画像である場合、学習量または学習結果(SQ1、SQ2、C1〜C3)として放射線画像の濃度補正値又はコントラスト値を算出することができる。
【0100】
また、データ処理装置10が表示部13を備えて構成される場合、学習量または学習結果(SQ1、SQ2、C1〜C3)に基づいて濃度又はコントラストが調整された放射線画像を表示部13により表示することができる。
【符号の説明】
【0101】
10 データ処理装置
11 制御部
12 操作部
13 表示部
14 入力部
15 記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを入力する入力部と、
前記入力されたデータを記憶する記憶部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データに対して第1推定値を算出し、当該算出された第1推定値の信頼度を前記過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量及び前記入力データの特徴量に基づいて算出するデータ処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記過去データのデータ量に基づいて算出されるデータ量信頼係数と前記過去データの特徴量及び前記入力データの特徴量に基づいて算出される特徴量信頼係数との積により、前記信頼度を算出する請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記過去データのデータ量が予め定められたデータ量閾値よりも小さい場合は前記過去データのデータ量を前記データ量閾値で割った値を前記データ量信頼係数とし、前記過去データのデータ量が前記データ量閾値よりも大きい場合は1を前記データ量信頼係数とする請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記過去データからk個の過去データを抽出し、当該抽出されたk個の過去データの特徴量と前記入力データの特徴量との平均距離を算出し、当該算出された平均距離が予め定められた距離閾値よりも大きい場合は前記平均距離と前記距離閾値との差に前記距離閾値の逆数を掛けて1で引いた値を前記特徴量信頼係数とし、前記平均距離が前記距離閾値よりも小さい場合は1を前記特徴量信頼係数とする請求項2又は3に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記過去データの全てのデータについて、一の過去データの特徴量と前記k個の過去データの特徴量との平均距離を算出して当該一の過去データに対応付け、当該対応付けられた平均距離の小さい順に前記過去データを並び替え、当該並び替えられた前記過去データのデータ数をカウントしていき、前記過去データの全てのデータ数に対して予め定められた割合になった時点の過去データの平均距離を前記距離閾値とする請求項4に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記過去データ及び前記入力データに基づいて算出された第1推定値、標準関数及び前記入力データに基づいて算出された第2推定値及び前記算出された信頼度に基づいて、第3推定値を算出する請求項1〜5の何れか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記推定値は、調整量の推定値であり、
前記制御部は、前記第1推定値に前記信頼度を掛けた値と前記第2推定値に1を引いた前記信頼度を掛けた値とを足して、前記第3推定値を算出する請求項6に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
前記推定値は、分類結果の推定値であり、
前記制御部は、前記信頼度に基づいて、前記第1推定値、又は標準関数及び前記入力データに基づいて算出された第2推定値、の何れか一を選択する請求項1〜7の何れか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項9】
前記記憶部は、前記信頼度に基づいて前記第1推定値又は前記第2推定値のうち、何れか一を決定するためのテーブルを記憶し、
前記制御部は、前記記憶されているテーブルに基づいて、前記第1推定値又は前記第2推定値の何れか一を選択する請求項8に記載のデータ処理装置。
【請求項10】
前記推定値は調整量の推定値であり、
前記入力データは放射線画像であり、
前記第1推定値、前記第2推定値及び前記第3推定値は、前記放射線画像の濃度補正値又はコントラスト値である請求項6又は7に記載のデータ処理装置。
【請求項11】
前記推定値は調整量の推定値であり、
前記入力データを表示する表示部を備え、
前記制御部は、前記第1推定値、前記第2推定値、又は前記第3推定値の何れか一の推定値に基づいて、前記入力データを前記表示部により表示する請求項6又は7に記載のデータ処理装置。
【請求項12】
入力部により、データを入力する工程と、
記憶部により、前記入力されたデータを記憶する工程と、
制御部により、制御する工程と、を含み、
前記制御する工程は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データの第1推定値を算出する工程と、当該算出された第1推定値の信頼度を前記過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量及び前記入力データの特徴量に基づいて算出する工程と、を含むデータ処理方法。
【請求項13】
前記制御する工程は、前記過去データ及び前記入力データに基づいて算出された第1推定値、標準関数及び前記入力データに基づいて算出された第2推定値及び前記算出された信頼度に基づいて、第3推定値を算出する工程を含む請求項12に記載のデータ処理方法。
【請求項14】
前記制御する工程は、前記信頼度に基づいて、前記第1推定値、又は標準関数及び前記入力データに基づいて算出された第2推定値、の何れか一を選択する工程を含む請求項12に記載のデータ処理方法。
【請求項15】
表示部により、前記入力データを表示する工程を含み、
前記制御する工程は、前記第1推定値、前記第2推定値、又は前記第3推定値の何れか一の推定値に基づいて、前記入力データを前記表示部により表示する工程を含む請求項13に記載のデータ処理方法。
【請求項16】
コンピュータを、
データを入力する入力手段、
前記入力されたデータを記憶する記憶手段、
制御手段、として機能させるプログラムであって、
前記制御手段は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データの第1推定値を算出し、当該算出された第1推定値の信頼度を前記過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量及び前記入力データの特徴量に基づいて算出するプログラム。
【請求項17】
前記制御手段は、前記過去データ及び前記入力データに基づいて算出された第1推定値、標準関数及び前記入力データに基づいて算出された第2推定値及び前記算出された信頼度に基づいて、第3推定値を算出する請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記制御手段は、前記信頼度に基づいて、前記第1推定値、又は標準関数及び前記入力データに基づいて算出された第2推定値、の何れか一を選択する請求項16に記載のプログラム。
【請求項19】
前記入力データを表示する表示手段、として機能させるプログラムであって、
前記制御手段は、前記第1推定値、前記第2推定値、又は前記第3推定値の何れか一の推定値に基づいて、前記入力データを前記表示手段により表示する請求項17に記載のプログラム。
【請求項1】
データを入力する入力部と、
前記入力されたデータを記憶する記憶部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データに対して第1推定値を算出し、当該算出された第1推定値の信頼度を前記過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量及び前記入力データの特徴量に基づいて算出するデータ処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記過去データのデータ量に基づいて算出されるデータ量信頼係数と前記過去データの特徴量及び前記入力データの特徴量に基づいて算出される特徴量信頼係数との積により、前記信頼度を算出する請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記過去データのデータ量が予め定められたデータ量閾値よりも小さい場合は前記過去データのデータ量を前記データ量閾値で割った値を前記データ量信頼係数とし、前記過去データのデータ量が前記データ量閾値よりも大きい場合は1を前記データ量信頼係数とする請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記過去データからk個の過去データを抽出し、当該抽出されたk個の過去データの特徴量と前記入力データの特徴量との平均距離を算出し、当該算出された平均距離が予め定められた距離閾値よりも大きい場合は前記平均距離と前記距離閾値との差に前記距離閾値の逆数を掛けて1で引いた値を前記特徴量信頼係数とし、前記平均距離が前記距離閾値よりも小さい場合は1を前記特徴量信頼係数とする請求項2又は3に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記過去データの全てのデータについて、一の過去データの特徴量と前記k個の過去データの特徴量との平均距離を算出して当該一の過去データに対応付け、当該対応付けられた平均距離の小さい順に前記過去データを並び替え、当該並び替えられた前記過去データのデータ数をカウントしていき、前記過去データの全てのデータ数に対して予め定められた割合になった時点の過去データの平均距離を前記距離閾値とする請求項4に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記過去データ及び前記入力データに基づいて算出された第1推定値、標準関数及び前記入力データに基づいて算出された第2推定値及び前記算出された信頼度に基づいて、第3推定値を算出する請求項1〜5の何れか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記推定値は、調整量の推定値であり、
前記制御部は、前記第1推定値に前記信頼度を掛けた値と前記第2推定値に1を引いた前記信頼度を掛けた値とを足して、前記第3推定値を算出する請求項6に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
前記推定値は、分類結果の推定値であり、
前記制御部は、前記信頼度に基づいて、前記第1推定値、又は標準関数及び前記入力データに基づいて算出された第2推定値、の何れか一を選択する請求項1〜7の何れか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項9】
前記記憶部は、前記信頼度に基づいて前記第1推定値又は前記第2推定値のうち、何れか一を決定するためのテーブルを記憶し、
前記制御部は、前記記憶されているテーブルに基づいて、前記第1推定値又は前記第2推定値の何れか一を選択する請求項8に記載のデータ処理装置。
【請求項10】
前記推定値は調整量の推定値であり、
前記入力データは放射線画像であり、
前記第1推定値、前記第2推定値及び前記第3推定値は、前記放射線画像の濃度補正値又はコントラスト値である請求項6又は7に記載のデータ処理装置。
【請求項11】
前記推定値は調整量の推定値であり、
前記入力データを表示する表示部を備え、
前記制御部は、前記第1推定値、前記第2推定値、又は前記第3推定値の何れか一の推定値に基づいて、前記入力データを前記表示部により表示する請求項6又は7に記載のデータ処理装置。
【請求項12】
入力部により、データを入力する工程と、
記憶部により、前記入力されたデータを記憶する工程と、
制御部により、制御する工程と、を含み、
前記制御する工程は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データの第1推定値を算出する工程と、当該算出された第1推定値の信頼度を前記過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量及び前記入力データの特徴量に基づいて算出する工程と、を含むデータ処理方法。
【請求項13】
前記制御する工程は、前記過去データ及び前記入力データに基づいて算出された第1推定値、標準関数及び前記入力データに基づいて算出された第2推定値及び前記算出された信頼度に基づいて、第3推定値を算出する工程を含む請求項12に記載のデータ処理方法。
【請求項14】
前記制御する工程は、前記信頼度に基づいて、前記第1推定値、又は標準関数及び前記入力データに基づいて算出された第2推定値、の何れか一を選択する工程を含む請求項12に記載のデータ処理方法。
【請求項15】
表示部により、前記入力データを表示する工程を含み、
前記制御する工程は、前記第1推定値、前記第2推定値、又は前記第3推定値の何れか一の推定値に基づいて、前記入力データを前記表示部により表示する工程を含む請求項13に記載のデータ処理方法。
【請求項16】
コンピュータを、
データを入力する入力手段、
前記入力されたデータを記憶する記憶手段、
制御手段、として機能させるプログラムであって、
前記制御手段は、過去に入力されて現在は記憶されている過去データ及び最新の入力データに基づいて、最新の入力データの第1推定値を算出し、当該算出された第1推定値の信頼度を前記過去データのデータ量又は前記過去データの特徴量及び前記入力データの特徴量に基づいて算出するプログラム。
【請求項17】
前記制御手段は、前記過去データ及び前記入力データに基づいて算出された第1推定値、標準関数及び前記入力データに基づいて算出された第2推定値及び前記算出された信頼度に基づいて、第3推定値を算出する請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記制御手段は、前記信頼度に基づいて、前記第1推定値、又は標準関数及び前記入力データに基づいて算出された第2推定値、の何れか一を選択する請求項16に記載のプログラム。
【請求項19】
前記入力データを表示する表示手段、として機能させるプログラムであって、
前記制御手段は、前記第1推定値、前記第2推定値、又は前記第3推定値の何れか一の推定値に基づいて、前記入力データを前記表示手段により表示する請求項17に記載のプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−277231(P2010−277231A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−127491(P2009−127491)
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】
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