説明

データ送受信システム、データ送信装置及び画像形成装置

【課題】 受信者が画像データの授受を柔軟に行うことができるデータ送受信システムを提供する。
【解決手段】 送信FAX機1から受信FAX機2にファクシミリデータを送信する際、受信者が所有する携帯電話3に通知メールを送信する。そして、携帯電話3から受信FAX機2に受信したファクシミリデータの取り扱いを指示するコマンドを送信し、受信FAX機2では携帯電話3から受信したコマンドに従って、ファクシミリデータに基づく画像を記録紙上に形成したり、手元のFAX機に転送している。そのためこのデータ送受信システムを用いると、受信者が受信FAX機2の側にいない場合、手元のFAX機への転送を指令する転送コマンドを送信すれば、受信者は受信FAX機2から離れるところにいても、ファクシミリデータに基づく画像を常に手元で見ることができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データを受け取るべき受信者の通信端末に対して、画像データの送信に関する通知メールを送信するデータ送受信システム、及び、該システムで利用されるデータ送信装置、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ファクシミリ通信において、画像データの送信時に、画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末(携帯電話や受信者用のパソコン等)に対して、画像データを送信した旨を表す通知メールを送信するデータ送受信システムがあった。
【0003】このシステムを用いることにより、定期的に画像データを受信するファクシミリ装置の側まで受信者が足を運んで画像データ受信の有無を確認しなくても、受信者はファクシミリ装置に画像データが受信されたことを知ることができるので、便利であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のデータ送受信システムでは、例えば、通信端末が携帯電話等の移動可能な端末であり、かつ、受信者がファクシミリ装置まですぐに足を運べるところにいない場合、受信者は、せっかく通知メールを受け取っても、受信した画像データに基づく画像をすぐに確認することができないという不具合があった。また、このような場合に、画像が極秘のものである旨の通知メールを受けても、その極秘の画像を他人に見られてしまうこともあった。
【0005】本発明は上記問題点を解決することを課題とするものであり、画像データの授受を柔軟に行うことができるデータ送受信システム、及び、該システムで利用されるデータ送信装置、画像形成装置、中継装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題を解決する請求項1記載の発明は、画像データに基づき記録紙に画像を形成する画像形成装置と、データ通信網を介して前記画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置と、を備えたデータ送受信システムであって、前記データ送信装置は、前記画像データの送信時に、該画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、前記画像データを送信した旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信し、前記画像形成装置は、前記画像データに基づき画像を形成する画像形成処理、前記画像データを記憶手段から削除するデータ削除処理、及び、前記画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、前記通知メールを受信した受信者の通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドに従って、選択的に実行することを特徴とする。
【0007】この請求項1記載のデータ送受信システムでは、画像形成装置が、画像データに基づき画像を形成する画像形成処理、画像データを記憶手段から削除するデータ削除処理、及び、画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、通知メールを受信した受信者の通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドに従って、選択的に実行している。
【0008】従って、本発明のデータ送受信システムを用いると、通知メールを受けた受信者が画像形成装置にコマンドを送信するだけで、画像データが画像形成装置で画像形成処理されたり、画像データが記憶手段から削除されたり、他の画像形成装置へ転送されたりするなど、画像データの授受を柔軟に行うことができる。具体的には、受信者が画像形成装置の側にいない場合でも、手元にある他の画像形成装置に画像データを転送するよう指令するコマンドを画像形成装置に送信すれば、受信者は画像データに基づく画像を常に手元で見ることができる。また、画像データに基づき記録紙に画像を形成するよう指令するコマンドを画像形成装置に送信すれば、画像形成装置で記録紙上に画像を形成させておくことができる。更に、画像データを記憶手段から削除するよう指令するコマンドを画像形成装置に送信すれば、極秘の画像を他人に見られてしまうことを未然に防止することができる。
【0009】そして、この請求項1に記載のデータ送受信システムにおいて、画像形成手段に画像データを送信するデータ送信装置としては、請求項8に記載されているように、データ通信網を介して画像形成装置に画像データを送信する画像データ送信手段と、画像データ送信手段による画像データの送信に基づいて、画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、画像データを送信した旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信する通知メール送信手段とを備えるものが好ましい。
【0010】また、この請求項1に記載のデータ送受信システムにおいて、データ送信装置から送信された画像データを受信する画像形成装置としては、請求項9に記載されているように、データ通信網を介してデータ送信装置から送信されてきた画像データを受信する画像データ受信手段と、コマンド通信網を介して受信者の通信端末から送信されてきたコマンドを受信するコマンド受信手段と、コマンド受信手段が受信したコマンドに従って、画像データに基づき画像を形成する画像形成処理、画像データを記憶手段から削除するデータ削除処理、及び、画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行する画像データ処理手段と、を備えるものが好ましい。
【0011】次に、請求項2記載の発明は、画像データに基づき記録紙に画像を形成する画像形成装置と、データ通信網を介して前記画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置と、を備えたデータ送受信システムであって、前記画像形成装置は、前記データ送信装置から送信された画像データを受信すると、該画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、画像データを受信した旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信し、その後、該通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドに従って、前記画像データに基づき画像を形成する画像形成処理、前記画像データを記憶手段から削除するデータ削除処理、及び、前記画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行することを特徴とする。
【0012】この請求項2記載のデータ送受信システムは、画像形成装置が、データ送信装置から送信された画像データを受信すると、画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、画像データを受信した旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信している点が、請求項1記載のデータ送受信システムと異なる。
【0013】従って、この請求項2記載のデータ送受信システムを用いても、請求項1記載のデータ送受信システムと同様の効果が得られる。また、請求項1記載のデータ送受信システムでは、データ送信装置に、通知メールを送信する手段を加え、画像形成装置に、コマンドに従って画像データを処理する手段を加える構成であるが、この請求項2記載のデータ送受信システムでは、画像形成装置に、これらの両方の手段を加えるだけで(換言すればデータ送信装置にこれらの手段がなくても)、請求項1記載のデータ送受信システムと同様の効果が得られる。
【0014】そして、この請求項2に記載のデータ送受信システムにおいて、データ送信装置から送信された画像データを受信する画像形成装置としては、請求項10に記載されているように、データ通信網を介してデータ送信装置から送信されてきた画像データを受信する画像データ受信手段と、画像データ受信手段が画像データを受信すると、画像データを受信した旨を表す通知メールを、メール通信網を介して、画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に送信する通知メール送信手段と、通知メール送信手段が通知メールを送信した後、受信者の通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドを受信するコマンド受信手段と、コマンド受信手段が受信したコマンドに従って、画像データに基づき画像を形成する画像形成処理、画像データを記憶手段から削除するデータ削除処理、及び、画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行する画像データ処理手段とを備えたものが好ましい。
【0015】次に、請求項3記載の発明は、画像データに基づき記録紙に画像を形成する画像形成装置と、データ通信網を介して前記画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置と、を備えたデータ送受信システムであって、前記画像形成装置は、前記データ通信網を介して、前記データ送信装置との間の通信回線が形成され、画像データの受信要求が確認されると、画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、その旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信し、前記データ送信装置は、前記データ通信網を介して前記画像形成装置との間の通信回線を形成して、前記画像形成装置に対して画像データの受信要求を行った後、前記通知メールを受信した通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドに従って、 前記画像データを画像形成装置へ送信する送信処理、前記画像形成装置への画像データの送信を中止する送信中止処理、及び、前記画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行することを特徴とする。
【0016】この請求項3記載のデータ送受信システムでは、画像形成装置が、データ通信網を介して、データ送信装置との間の通信回線が形成され、画像データの受信要求が確認されると、画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、その旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信している。
【0017】そしてデータ送信装置が、データ通信網を介して画像形成装置との間の通信回線を形成して、画像形成装置に対して画像データの受信要求を行った後、通知メールを受信した通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドに従って、画像データを画像形成装置へ送信する送信処理、画像形成装置への画像データの送信を中止する送信中止処理、及び、画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行している。
【0018】従って、この請求項3記載のデータ送受信システムを用いると、画像データの送信が必要な場合のみ、画像データが画像形成装置に送信されたり、他の画像形成装置に転送されるので、画像データの授受を柔軟に行うことができる。具体的には、受信者が通知メールを見て画像データを見る必要がないと判断したとき、データ送信手段に画像データの送信を中止するコマンドを送信すれば、無駄な通信を行わなくてもよくなるので、画像データの通信トラフィックを減少させたり、記録紙の無駄を防止することができる。また、受信者が画像形成装置の側にいない場合でも、手元の画像形成装置に画像データを転送するよう指令する転送コマンドをデータ送信装置に送信すれば、受信者は画像データに基づく画像をすぐに手元で見ることができる。
【0019】そして、この請求項3に記載のデータ送受信システムにおいて、データ送信装置から送信された画像データを受信する画像形成装置としては、請求項11に記載されているように、データ送信装置との間の通信回線が形成され、画像データの受信要求が確認されると、画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、その旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信する通知メール送信手段を備えたものが好ましい。
【0020】また、この請求項3に記載のデータ送受信システムにおいて、画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置としては、請求項12に記載されているように、データ通信網を介して画像形成装置との間の通信回線を形成して、画像形成装置に対して画像データの受信要求を行う通信回線形成手段と、通信回線形成手段により画像データの受信要求を行った後、通知メールを受信した通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドを受信するコマンド受信手段と、コマンド受信手段が受信したコマンドに従って、画像データを画像形成装置へ送信する送信処理、画像形成装置への画像データの送信を中止する送信中止処理、及び、画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行する画像データ処理手段とを備えたものが好ましい。
【0021】次に、請求項4記載の発明は、画像データに基づき記録紙に画像を形成する画像形成装置と、データ通信網を介して前記画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置と、を備えたデータ送受信システムであって、前記データ送信装置は、前記画像データの送信前に、前記画像データにて形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、画像データを送信する旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信し、その後、該通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドに従って、前記画像データを画像形成装置へ送信する送信処理、前記画像形成装置への画像データの送信を中止する送信中止処理、及び、前記画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行することを特徴とする。
【0022】この請求項4記載のデータ送受信システムは、データ送信装置が、画像データの送信前に、画像データにて形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、画像データを送信する旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信している点が請求項3記載のデータ送受信システムとは異なる。
【0023】従って、この請求項4記載のデータ送受信システムを用いても、請求項3記載のデータ送受信システムの効果と同様の効果が得られる。また。請求項3記載のデータ送受信システムでは、画像形成装置に、通知メールを送信する手段を加え、データ送信装置に、コマンドに従って画像データを送信あるいは、送信を中止する手段を加える必要があるが、この請求項4記載のデータ送受信システムでは、データ送信装置に、これらの両方の手段を加えるだけで(換言すれば画像形成装置にこれらの手段がなくても)、請求項3記載のデータ送受信システムと同様の効果が得られるデータ送受信システムを構築することができる。
【0024】そして、この請求項4に記載のデータ送受信システムにおいて、画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置としては、請求項13に記載されているように、画像データにて形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、画像データを送信する旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信する通知メール送信手段と、通知メール送信手段が通知メールを送信した後、通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドを受信するコマンド受信手段と、コマンド受信手段が受信したコマンドに従って、画像データを画像形成装置へ送信する送信処理、画像形成装置への画像データの送信を中止する送信中止処理、及び、画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行する画像データ処理手段と、を備えたものが好ましい。
【0025】ここで、請求項1〜4いずれか記載のデータ送受信システムにおいて、受信者の通信端末に送信される通知メールには、請求項5記載のように、受信者が選択可能なコマンドを表すコマンド情報を含み、受信者が、その内の任意のコマンドを選択することにより、所望のコマンドを通信端末から送信できるようにするのが好ましい。
【0026】このように、通知メールに予めコマンドを含ませておけば、受信者は、通知メールに含まれているコマンドを指定するだけで、所望のコマンドを通信端末から送信できるので、コマンド操作を非常に簡単に行うことができる。また、このように受信者がコマンド操作を簡単に行えるようにするには、請求項6記載の発明のように、受信者の通信端末に送信される通知メールに、受信者が選択可能なコマンドを提供するWebサーバのアドレスを含ませ、通知メールを受けた受信者は、アドレスを指定して通信端末をWebサーバに接続することにより、所望のコマンドを選択できるようにしてもよい。
【0027】このようにすれば、アドレスを通知メールで通知するだけの簡単なメールを作ればよいので、通知メールを作成する処理を非常に簡単にすることができる。また、受信者は、Webサーバに接続して、コマンドを指定する操作を行うだけでコマンド操作を簡単に行うことができる。
【0028】また、請求項7記載の発明のように、受信者側の通信端末に送信される通知メールには、データ送信装置が送信する画像データの概要を表すサムネイルが含まれることが好ましい。このようにすれば、どのような画像データが送信されるか一目でわかるので、画像データをどのように処理すべきかを、受信者は即座に判断できる。
【0029】尚、上述した各発明において、コマンドは、到着を確認して画像形成装置等に備えられた記憶手段等に画像データを一時保存する到着確認コマンド等、その他必要に応じて種々のコマンドを利用できるよう構成してもよい。また、上述した各発明において、データ通信網、メール通信網、コマンド通信網は、異なるネットワークであっても良く、共通の(同じ)ネットワークであってもよい。また、これらは、インターネット等の広域ネットワークでもよく、公衆電話回線網であってもよい。
【0030】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]本発明(主に請求項1,8,9)が適用された第1実施形態について説明する。
【0031】尚、以下の説明で利用する図面のうち、図1R>1は本実施形態のデータ送受信システムのブロック図、図2は送信FAX機で実行される送信処理を示すフローチャート、図3は通知メールの構成図、図4は携帯電話で実行されるコマンド指定処理を示すフローチャート、図5は受信FAX機で実行される受信処理を示すフローチャート、図6は第1コマンド処理のフローチャートである。
1)全体構成本実施形態のデータ送受信システムは、図1に示すように、インターネットを介して電子メールを送信可能に構成され、また、電話回線を介して画像データからなるファクシミリデータを送信可能に構成された送信FAX機1と、インターネットを介して後述するコマンドデータを受信可能に構成され、また、電話回線を介してファクシミリデータを受信可能に構成された受信FAX機2と、インターネットを介して電子メールを受信可能に構成され、また、インターネットを介してコマンドデータを送信可能に構成された携帯電話3とを備える。
【0032】このうち携帯電話3は、ファクシミリデータに基づく画像を受け取る受信者が所有する通信端末で、送信FAX機1の利用者は、ファクシミリデータを受信すべき者が所有する通信端末に係る情報(例えば、電子メールアドレス)を知っているものとする。
【0033】このように構成された本実施形態のデータ送受信システムでは、送信FAX機1から通知メールを携帯電話3に送信するとともに、ファクシミリデータを受信FAX機2に送信し、そして通知メールを受けた携帯電話3でコマンドが指定されると、携帯電話3からコマンドを受信した受信FAX機2が、送信FAX機1から受信したファクシミリデータに基づいて画像を形成したり、受信したファクシミリデータを、受信者の手元のFAX機に送信したり、受信したファクシミリデータをメモリから削除したりする。
2)送信処理次に、送信FAX機1で実行される送信処理について図2R>2に基づき説明する。
【0034】この送信処理1aは、送信FAX機1の図示しないスタートボタンがオンされると開始され、まず、受信FAX機2を電話回線を介して呼び出し、受信FAX機2との間に通信回線を接続する回線開通処理を実行する(S10)。尚、受信FAX機2の電話番号は、予め登録しておいてそれを指定する構成にしてもよいし、スタートボタンをオンする前に直接電話番号をダイヤルボタンで指定する構成にしてもよい。
【0035】次に、開通した電話回線を介してファクシミリデータを送信する処理を実行する(S11)。この処理(S11)では、原稿に記載された画像を送信FAX機1に備えられたスキャナで読みとってファクシミリデータを作成し、このファクシミリデータを、電話回線を介して受信FAX機2に送信する処理を行って、すべてのファクシミリデータの送信が終了したら、電話回線を切断する。
【0036】次に、通知メールを作成する通知メール作成処理が実行される(S12)。この処理(S12)では、図3に示すように、送信者及び受信者のアドレス50や、通信文52の他に、S12の処理で読み込まれた原稿のうちフロントページに相当する原稿のファクシミリデータに基づくサムネイル画像54と、各種コマンド情報56と、からなる通知メール5を作成する。このうち受信者のアドレス50には、電話番号に対応して記憶されたアドレスもしくは、電話番号とは別に送信者が入力したアドレスが使用される。また、通信文52は、予め複数の定型文を記憶しておき、そのうちの選択された一つを記載してもよいし、外部から入力した文章を記載してもよい。
【0037】そして次に、この作成された通知メール5をインターネットを介して受信者用の携帯電話3に送信する処理を実行して(S13)、本処理1aを終了する。
3)コマンド指定処理次に携帯電話3で実行されるコマンド指定処理3aについて図4に基づき説明する。
【0038】携帯電話3で実行されるコマンド指定処理3aは、通知メール5を受信すると開始され、まず、その受信した通知メール5を携帯電話3のディスプレイに表示する通知メール表示処理を実行する(S30)。そして、受信者が携帯電話3の操作ボタンを操作して、通知メール5上に表示されたいずれかのコマンド56を指定するまで待機する(S31)。そしてコマンドが指定されたら(S31で肯定判定されたら)、転送コマンドが指示されたか否かを判定し(S32)、この処理(S32)で肯定判定されたら転送先の電話番号を指定するよう要求する表示をディスプレイに行い(S33)、電話番号の入力があるまで待機(S34)し、電話番号の入力があったらその入力された電話番号とともに、転送コマンドを受信FAX機2に送信して(S35)、本処理3aを終了する。一方、S31の判定で転送コマンド以外のコマンドが指示されたら、そのコマンドを受信FAX機2に送信して(S36)本処理3aを終了する。
4)受信処理次に受信FAX機2で実行される受信処理2aについて図5に基づき説明する。
【0039】受信FAX機2で実行される受信処理2aは、送信FAX機1との電話回線が開通すると開始され、まず、ファクシミリデータを受信する処理が実行され、受信FAX機2に備えられているメモリに、受信したファクシミリデータが記憶され(S20)、ファクシミリデータの受信が終了したら、携帯電話3からコマンドを受信するまで待機する(S21)。そして、携帯電話3からコマンドを受信したら第1コマンド処理(S100)を実行して、本処理2aを終了する。
【0040】このうち第一コマンド処理(S100)では、図6に示すように、まず、転送コマンドを受信したか否かが判定される(S102)。この判定で肯定判定されたら、メモリに記憶されたファクシミリデータを、転送コマンドとともに携帯電話3から送信されてきた電話番号の転送先のFAX機に送信する転送処理を実行して(S104)、本処理(S100)を終了し、受信処理2aに戻る。
【0041】S102の処理で否定判定されると、次に、出力コマンドを受信したか否かが判定される(S112)。この判定で肯定判定されたら、受信FAX機2においてメモリに記憶されたファクシミリデータに基づく画像を記録紙上に形成する出力処理を実行して(S114)、本処理(S100)を終了し、受信処理2aに戻る。
【0042】S112の処理で否定判定されると、次に、削除コマンドを受信したか否かが判定される(S122)。この判定で肯定判定されたら、メモリに記憶されたファクシミリデータを削除する削除処理を実行して(S124)、本処理(S100)を終了し、受信処理2aに戻る。
【0043】S122の処理で否定判定されると、次に、受信確認コマンドを受信したか否かが判定される(S132)、この判定で肯定判定されたら、メモリに記憶されたファクシミリデータを、別途指示があるまで一時的に保存する保存処理を実行して(S134)、本処理(S100)を終了し、否定判定されたら、ファクシミリデータをエラー情報とともに、メモリに保存する処理(S136)を実行した後、本処理(S100)を終了し、受信処理2aに戻る。尚、S136では、識別不能なコマンドが送信された旨を通知する電子メールを携帯電話3に送信して、再びコマンドを受信するまで待機し、再び本処理S100を実行してもよい。
5)効果本実施形態のデータ送受信システムでは、受信FAX機2が、送信FAX機1からファクシミリデータを受信すると、ファクシミリデータに基づき記録紙に画像を形成する画像形成処理(S114)メモリに記憶されたファクシミリデータを削除する処理(S124)、及び、ファクシミリデータを他のFAX機へ転送するデータ転送処理(S104)のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうち一つを、通知メール5を受信した携帯電話3からインターネットを介して送信されてくるコマンドに従い選択的に実行している。
【0044】従って、本実施形態のデータ送受信システムを用いると、通知メール5を受けた受信者が受信FAX機2にコマンドを送信するだけで、ファクシミリデータに基づく画像を受信FAX機2で形成したり(S114)、メモリに記憶されたファクシミリデータを削除したり(S124)、他のFAX機へ転送したり(S104)することができる。そのため、受信者が受信FAX機2の側にいない場合でも、手元のFAX機にファクシミリデータを転送するよう指令する転送コマンドを受信FAX機2に送信すれば、受信者はファクシミリデータに基づく画像をすぐに手元で見ることができる。また、特に転送の必要がないファクシミリデータについては、出力コマンドや削除コマンドを受信FAX機2に送信することによって、受信FAX機2で記録紙上に画像を形成したり、削除したりすることができる。
【0045】また、本実施形態のデータ送受信システムでは、通知メール5にコマンド情報56が含まれており、受信者は、携帯電話3のディスプレイに表示された通知メール5の任意のコマンド56を選択することにより、所望のコマンド56を携帯電話3から送信できるように構成されているので、受信者は、非常に簡単な操作で、コマンドを送信することができる。
【0046】また、本実施形態のデータ送受信システムでは、送信FAX機1が送信するファクシミリデータの概要を表すサムネイル54が通知メール5に含まれ、通知メールを受け取った受信者は、どのようなファクシミリデータが受信FAX機2で受信されたか一目でわかるので、受信されたファクシミリデータが、転送の必要なファクシミリデータか否かを、受信者は即座に判断できる。
【0047】尚、本実施形態の送信FAX機1は本発明のデータ送信装置に相当し、受信FAX機2は本発明の画像形成装置に相当し、携帯電話3は本発明の通信端末に相当する。本実施形態の電話回線が本発明のデータ通信網に相当し、インターネットがメール通信網及びコマンド通信網に相当する。
【0048】本実施形態の送信処理1aのS11の処理が、本発明の画像データ送信手段に相当し、送信処理1aのS13の処理が、本発明の通知メール送信手段に相当する。本実施形態の受信処理2aのS20での処理が、本発明の画像データ受信手段に相当し、受信処理2aのS21での処理が、本発明のコマンド受信手段に相当し、第1コマンド処理S100が、本発明の画像データ処理手段に相当する。
[第2実施形態]本発明(主に請求項2,10)が適用された第2実施形態について説明する。本第2実施形態については、第1実施形態と同じ構成要素については同じ符号を付して説明を省略し、異なる点のみ説明する。
【0049】尚、以下の説明で利用する図面のうち、図7は本実施形態のデータ送受信システムのブロック図、図8は受信FAX機で実行される受信処理を示すフローチャートである。
1)全体構成本実施形態のデータ送受信システムは、図7に示すように、電話回線を介して画像データからなるファクシミリデータを送信可能に構成された一般の送信FAX機1と、インターネットを介して電子メールを送信可能に構成され、また、インターネットを介してコマンドデータを受信可能に構成され、さらに、電話回線を介してファクシミリデータを受信可能に構成された受信FAX機2と、インターネットを介して電子メールを受信可能に構成され、また、インターネットを介して後述するコマンドデータを送信可能に構成された携帯電話3とを備える。
【0050】そして本実施形態のデータ送受信システムは、通知メールを送信FAX機1から送信する第1実施形態と異なり、ファクシミリデータを受信した受信FAX機2が通知メールを送信する。尚、本実施形態のデータ送受信システムでは、コマンド指定処理3aについては第1実施形態と同様の処理を行っているので、その説明を省略する。
2)受信処理受信FAX機2で実行される受信処理2aについて図8に基づき説明する。
【0051】受信FAX機2で実行される受信処理2aは、送信FAX機1との電話回線が開通すると開始され、まず、ファクシミリデータを受信する処理が実行され、受信FAX機2に備えられているメモリに、受信したファクシミリデータが記憶される(S20)。
【0052】次に、通知メールを作成する通知メール作成処理が実行される(S12)。この処理(S12)では、S20の処理でメモリに記録されたファクシミリデータのうちフロントページに相当する原稿のファクシミリデータに基づくサムネイル画像54と、各種コマンド情報56が表示される通知メールを作成する。尚、第1実施形態では、送信者のアドレス50を表示していたが、本実施形態では、送信FAX機1の電話番号や、その電話番号に対応する氏名、あるいは、受信FAX機2のアドレスや電話番号等を表示するようにしてもよい。また、本実施形態では、通信文52については、基本的に表示しないが、別途送信FAX機1からその通信文52に関する情報が受信FAX機3に送信される場合は、表示してもよいことはもちろんである。
【0053】次に、S12の処理で作成された通知メール5をインターネットを介して受信者用の携帯電話3に送信する通知メール送信処理(S13)が実行され、そして、通知メールが送信されたら、携帯電話3からコマンドを受信するまで待機する(S21)。そして、携帯電話3からコマンドを受信したら第1コマンド処理(S100)を実行して、本処理2aを終了する。3)効果本実施形態のデータ送受信システムは、第1実施形態の同システムの効果に加え以下のような効果がある。
【0054】つまり、第1実施形態では、送信FAX機1で、通知メールを送信する処理(S12,S13)を実行し、受信FAX機2で、コマンドに従ってファクシミリデータの処理(S100)を実行する構成であるが、本実施形態のデータ送受信システムでは、受信FAX機2で、これらの両方の処理を行うので、送信FAX機1に通知メール5を送信する機能がなかったり、あるいは、意図的に通知メール5の送信が実行されなかったりしても、第1実施形態のデータ送受信システムと同様の効果が得られる。
【0055】また、本実施形態によれば、送信者は、受信者の所有する携帯電話3のアドレスを知らなくても、第1実施形態のデータ送受信システムと同様の効果が得られる。尚、本実施形態の送信FAX機1は本発明のデータ送信装置に相当し、受信FAX機2は本発明の画像形成装置に相当し、携帯電話3は本発明の通信端末に相当する。
【0056】本実施形態の電話回線が本発明のデータ通信網に相当し、インターネットがメール通信網及びコマンド通信網に相当する。本実施形態の受信処理2aのS13の処理が、本発明の通知メール送信手段に相当する。
【0057】本実施形態の受信処理2aのS20での処理が、本発明の画像データ受信手段に相当し、受信処理2aのS21での処理が、本発明のコマンド受信手段に相当し、第1コマンド処理S100が、本発明の画像データ処理手段に相当する。
[第3実施形態]本発明(主に請求項3,11,12)が適用された第3実施形態について説明する。
【0058】尚、以下の説明で利用する図面のうち、図9R>9は本実施形態のデータ送受信システムのブロック図、図10は受信FAX機で実行される受信処理を示すフローチャート、図11は携帯電話で実行されるコマンド処理を示すフローチャート、図12は送信FAX機で実行される送信処理を示すフローチャート、図13は、第2コマンド処理を示すフローチャートである。
【0059】以下の説明では、第1実施形態と異なる点のみ説明する。
1)全体構成本実施形態のデータ送受信システムは、図9に示すように、インターネットを介してコマンドデータを受信可能に構成され、また、電話回線を介してファクシミリデータを送信可能に構成された送信FAX機1と、インターネットを介して電子メールを送信可能に構成され、また、電話回線を介してファクシミリデータを受信可能に構成された受信FAX機2と、インターネットを介して電子メールを受信可能に構成され、また、インターネットを介してコマンドデータを送信可能に構成された携帯電話3とを備える。
【0060】本実施形態のデータ送受信システムは、送信FAX機1からファクシミリデータの送信があることを知らせるため、受信FAX機2から携帯電話3に通知メールを送信し、そして通知メールを受けた携帯電話3でコマンドが指定され、携帯電話3からそのコマンドを送信FAX機1が受信すると、送信FAX機1から受信FAX機2にファクシミリデータが送信されるシステムである。
2)受信処理次に、受信FAX機2で実行される受信処理について図1010に基づき説明する。
【0061】この受信処理2aは、受信FAX機2が送信FAX機1との電話回線が開通し、送信FAX機1からファクシミリデータの受信要求を表す信号を受信したら開始され、まず、送信FAX機1からファクシミリデータが送られる旨を通知する通知メールを作成する通知メール作成処理を実行する(S12)。この処理(S12)では、送信者の電話番号等の情報50aや、送信FAX機1に対しファクシミリデータの送信を指令する送信コマンドや、ファクシミリデータの送信を中止する送信中断コマンド、受信FAX機2以外のFAX機にファクシミリデータを転送する転送コマンド等の各種コマンド56が表示された通知メールを作成する。そして、その作成された通知メールを、インターネットを介して携帯電話3に送信する通知メール送信処理(S13)を実行する。その後、所定時間以内にファクシミリデータの受信を開始したか否かを判定し(S20a)、この判定(S20a)で肯定判定されたらファクシミリデータを受信する処理(S20)を開始し、この処理(S20a)が終了したら、電話回線を切断する処理(S26)を実行して本処理2aを終了する。また、S20aの判定で、所定時間を経過してもファクシミリデータが受信されなかったら、電話回線を切断する処理(S26)を実行して本処理2aを終了する。
3)コマンド指定処理次に携帯電話3で実行されるコマンド指定処理3aについて図11に基づき説明する。
【0062】携帯電話3で実行されるコマンド指定処理3aは、通知メール5を受信すると開始され、まず、その通知メール5を携帯電話3のディスプレイに表示する通知メール表示処理を実行する(S30)。そして、受信者が、携帯電話3の操作ボタンを操作して、通知メール5上に表示されたいずれかのコマンド56が指定されるまで待機する(S31)。そしてコマンドが指定されたら(S31で肯定判定されたら)、転送コマンドが指示されたか否かを判定し(S32)、この処理(S32)で肯定判定されたら転送先の電話番号を指定するよう要求する表示をディスプレイに行い(S33)、電話番号の入力があるまで待機(S34)し、電話番号の入力があったらその入力された電話番号とともに、転送コマンドを送信FAX機1に送信して(S35a)、本処理3aを終了する。一方、S31の判定で転送コマンド以外のコマンドが指示されたら、そのコマンドを送信FAX機1に送信して(S36a)本処理3aを終了する。
4)送信処理次に、送信FAX機1で実行される送信処理について図1212に基づき説明する。
【0063】この送信処理1aは、送信FAX機1の図示しないスタートボタンがオンされると開始され、受信FAX機2との電話回線を開通し、受信FAX機2に対し受信要求を表す信号を送信する回線開通処理を実行する(S10a)。尚、受信FAX機2の電話番号は、予め登録しておいてそれを指定する構成にしてもよいし、スタートボタンをオンする前に直接電話番号をダイヤルボタンで指定する構成にしてもよい。そして、携帯電話3からコマンドが送信されるまで待機し(S21)、携帯電話3からコマンドを受信したら第2コマンド処理を実行して(S200)、本処理1aを終了する。
【0064】次に、このうち第2コマンド処理(S200)では、図13に示すように、まず、受信したコマンドが送信コマンドか否かを判定する(S210)。そして、この判定(S210)で肯定判定されたらファクシミリデータを送信する処理を実行する(S220)。この処理(S220)では、原稿に記載された画像を送信FAX機1に備えられたスキャナで読みとってファクシミリデータを作成し、電話回線を介して受信FAX機2に送信している。そしてこの処理(S220)が終了したら、電話回線を切断して(S230)、送信処理1aに戻る。また、S210で否定判定されたら、転送コマンドを受信したか否かが判定される(S102)。この判定(S102)で肯定判定されたら、受信FAX機2との電話回線を切断して、転送コマンドと共に送信されてきた転送先の電話番号のFAX機との間に電話回線を開通し、転送先のFAX機にファクシミリデータを送信する転送処理を実行して(S104a)、転送先との電話回線を切断して(S230)、送信処理1aに戻る。一方、S102でも否定判定され、受信したコマンドが送信中止コマンドであると判定されたら、直ちにS10で接続した電話回線を切断して(S230)、送信処理1aに戻る。
5)効果本実施形態のデータ送受信システムでは、受信FAX機2が、電話回線を介して、送信FAX機1との間の通信回線が形成され、ファクシミリデータの受信要求が確認されると、受信者の携帯電話3に対して、受信者宛にファクシミリデータが送信される旨を表す通知メールが、インターネットを介して送信される。
【0065】そして、送信FAX機1が、電話回線を介して受信FAX機2との間の通信回線を形成して、受信FAX機2に対してファクシミリデータの受信要求を行った後、携帯電話3からインターネットを介して送信されてくるコマンドに従って、ファクシミリデータを受信FAX機2へ送信する送信処理(S220)、受信FAX機2へのファクシミリデータの送信を中止する送信中止処理(S210,S102を介し、S230を直接実行する処理)及び、ファクシミリデータを他のFAX機へ転送するデータ転送処理(S104a)、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうち一つを、選択的に実行している。
【0066】従って、本実施形態のデータ送受信システムを用いると、受信者が通知メールを見てファクシミリデータを見る必要がないと判断したとき、送信FAX機1にファクシミリデータの送信を中止するコマンドを送信すれば、無駄な通信を行わなくてもよくなるので、ファクシミリデータの通信トラフィックを減少させたり、記録紙の無駄を防止することができる。
【0067】また、本実施形態のデータ送受信システムでは、受信者が受信FAX機2の側にいない場合でも、手元のFAX機にファクシミリデータを転送するよう指令する転送コマンドを送信FAX機1に送信すれば、受信者はファクシミリデータに基づく画像をすぐに手元で見ることができる。
【0068】さらに、本実施形態のデータ送受信システムでは、通知メール5にコマンド情報56が含まれており、受信者は、携帯電話3で受信した通知メール5に含まれる任意のコマンド56を選択することにより、所望のコマンド56を携帯電話3から送信できるように構成されているので、受信者は、非常に簡単な操作で、コマンドを送信することができる。
【0069】また、本実施形態のデータ送受信システムでは、通知メール5に転送コマンドを表示し、送信FAX機1が転送コマンドを受信すると、転送コマンドで指定された指定先にファクシミリデータを転送することができる。また尚、本実施形態の送信FAX機1は本発明のデータ送信装置に相当し、受信FAX機2は本発明の画像形成装置に相当し、携帯電話3は本発明の通信端末に相当する。
【0070】本実施形態の電話回線が本発明のデータ通信網に相当し、インターネットがメール通信網及びコマンド通信網に相当する。本実施形態の送信処理1aの回線開通処理S10aが本発明の通信回線形成手段に相当し、受信処理2aのS13の処理が、本発明の通知メール送信手段に相当する。
【0071】本実施形態の受信処理2aのS20での処理が、本発明の画像データ受信手段に相当し、送信処理1aのS21での処理が、本発明のコマンド受信手段に相当し、第2コマンド処理S200が、本発明の画像データ処理手段に相当する。
[第4実施形態]本発明(主に請求項4,13)が適用された第4実施形態について説明する。
【0072】尚、以下の説明で利用する図面のうち、図1414は本実施形態のデータ送受信システムのブロック図、図15は送信FAX機で実行される送信処理を示すフローチャートである。以下の説明では、第3実施形態と異なる点のみ説明する。
1)全体構成本実施形態のデータ送受信システムは、図14に示すように、インターネットを介して電子メールを送信可能に構成され、また、電話回線を介して画像データからなるファクシミリデータを送信可能に構成された送信FAX機1と、電話回線を介してファクシミリデータを受信可能に構成された一般的な受信FAX機2と、インターネットを介して電子メールを受信可能に構成され、また、インターネットを介してコマンドデータを送信可能に構成された携帯電話3とを備える。
【0073】そして本実施形態のデータ送受信システムは、通知メールを受信FAX機1から送信する第3実施形態と異なり、ファクシミリデータの送信を開始する前に送信FAX機1が通知メールを送信する。尚、本実施形態のデータ送受信システムでは、コマンド指定処理については第3実施形態と同様の処理を行っているので、その説明を省略する。
2)送信処理次に、送信FAX機1で実行される送信処理について図1515に基づいて説明する。
【0074】この送信処理1aは、送信FAX機1の図示しないスタートボタンがオンされると開始され、受信FAX機2との電話回線を開通する回線開通処理を実行する(S10)。尚、受信FAX機2の電話番号は、予め登録しておいてそれを指定する構成にしてもよいし、スタートボタンをオンする前に直接電話番号をダイヤルボタンで指定する構成にしてもよい。
【0075】次に、一枚目の原稿(フロントページ)を送信FAX機1に備えられたスキャナ等により読み込む処理(S15)が実行され、続いて、この処理(S15)で読み込まれた原稿のファクシミリデータを用いて作成されたサムネイルを用いて、通知メールを作成する処理が実行される(S12)。この通知メール5には、送信FAX機1の電話番号あるいは送信者の氏名50や、通信文52の他に、S12の処理で読み込まれた原稿のファクシミリデータに基づくサムネイル画像54と、各種コマンド情報56が表示される。ただし、図3を用いて説明した通知メール5と異なり、コマンド情報56としては、送信コマンドと、送信中止コマンド及び転送コマンドが表示される。そして、この処理(S12)で作成された通知メール5を送信する処理を実行する(S13)。
【0076】次に、この通知メールが送信された携帯電話3からコマンドを受信するまで待機し(S21)、第2コマンド処理を実行して(S200)、本処理1aを終了する。
3)効果本実施形態のデータ送受信システムでは、第3実施形態の効果に加え以下のような効果がある。
【0077】第3実施形態のデータ送受信システムでは、受信FAX機2に、通知メールを送信する手段(S12,S13)を加え、送信FAX機1に、コマンドに従ってファクシミリデータを送信あるいは、送信を中止する手段(S200)を加える構成であるが、本実施形態のデータ送受信システムでは、送信FAX1に、これらの両方の処理を加えるだけで(換言すれば受信FAX機2にこれらの処理を行う手段がなくても)、第3実施形態のデータ送受信システムと同様の効果が得られるデータ送受信システムを構築することができる。
【0078】また、本実施形態のデータ送受信システムでは、フロントページのファクシミリデータに基づくサムネイル54が通知メール5に含まれ、通知メール5を受け取った受信者は、どのようなファクシミリデータが送信されるか一目でわかるので、ファクシミリデータを送信する必要があるかないか、あるいは転送の必要があるか通知メールの受信者は即座に判断できる。
【0079】尚、本実施形態の送信FAX機1は本発明のデータ送信装置に相当し、受信FAX機2は本発明の画像形成装置に相当し、携帯電話3は本発明の通信端末に相当する。本実施形態の電話回線が本発明のデータ通信網に相当し、インターネットがメール通信網及びコマンド通信網に相当する。
【0080】本実施形態の送信処理1aのS13の処理が、本発明の通知メール送信手段に相当し、送信処理1aのS21の処理が、本発明のコマンド受信手段に相当し、第2コマンド処理S200が、本発明の画像データ処理手段に相当する。
[第5実施形態]本発明が適用された第5実施形態について説明する。
【0081】尚、以下の説明では、携帯電話3で実行されるコマンド指定処理3aや、受信FAX機2で実行される受信処理2aは第1実施形態のデータ送受信システムと同じ処理が行われるので、第1実施形態とは異なる中継FAX機4での処理を中心に、第1実施形態と異なる点のみ説明する。
【0082】ここで、以下の説明で利用する図面のうち、図16は本実施形態のデータ送受信システムのブロック図、図17は中継FAX機4で実行される転送処理を示すフローチャートである。
1)全体構成本実施形態のデータ送受信システムは、図16に示すように、画像データからなるファクシミリデータを送信可能に構成された一般的な送信FAX機1と、インターネットを介して電子メールを送信可能に構成され、また、電話回線を介してファクシミリデータを送受信可能に構成された中継FAX機4と、インターネットを介してコマンドデータを受信可能に構成され、また、電話回線を介してファクシミリデータを受信可能に構成された一般的な受信FAX機2と、インターネットを介して電子メールを受信可能に構成され、また、インターネットを介してコマンドデータを送信可能に構成された携帯電話3とを備える。
【0083】このように構成された本実施形態のデータ送受信システムでは、送信FAX機1からファクシミリデータを受信した中継FAX機4から通知メールを携帯電話3に送信するとともに、ファクシミリデータを受信FAX機2に送信し、そして通知メールを受けた携帯電話3でコマンドが指定されると、携帯電話3からコマンドを受信した受信FAX機2が、送信FAX機1から受信したファクシミリデータに基づいて画像を形成したり、受信したファクシミリデータを、受信者の手元のFAX機に送信する。
2)中継処理中継FAX機4で実行される転送処理について説明する。
【0084】この送信処理4aは、送信FAX機1との間に電話回線が開通したら開始され、まず、送信FAX機1からファクシミリデータを受信し、中継FAX機2に備えられたメモリに記憶し、受信が終了すると電話回線を切断する処理(S40)が実行される。
【0085】次に、通知メールを作成する通知メール作成処理が実行される(S12)。この処理(S12)では、送信者の電話番号50や、受信したファクシミリデータのうちフロントページに相当する原稿のファクシミリデータに基づくサムネイル画像54と、各種コマンド情報56が表示される通知メールを作成する。そして次に、この作成された通知メール5をインターネットを介して受信者用の携帯電話3に送信する通知メール送信処理(S13)が実行される。
【0086】次に、受信FAX機2との間に電話回線を開通して、メモリに記憶されたファクシミリデータを受信FAX機2に送信し、すべてのデータの送信が終了したら電話回線を切断する処理(S42)を実行し、本処理4aを終了する。
3)効果本実施形態のデータ送受信システムでは、中継FAX機4が、送信FAX機1から送信されたファクシミリデータを受信すると、ファクシミリデータを受信FAX機2に転送すると共に、受信者の携帯電話3に対して、受信FAX機2にファクシミリデータを転送した旨を表す通知メールを、インターネットを介して送信している。
【0087】従って、本実施形態のデータ送受信システムを用いれば、中継FAX機4に転送先を指定しておけば、中継FAX機4がファクシミリデータを受信すると、その転送先の受信FAX機2にファクシミリデータが転送され、また、どのようなファクシミリデータが転送されたか、受信者に通知メールで通知されるので、受信者は通知メールの通知を受けることによって、ファクシミリデータが転送された先でファクシミリデータに基づく画像を見ることができる。
【0088】また、本実施形態のデータ送受信システムを用いると、第1実施形態のデータ送受信システムと同様、通知メールを受けた受信者が受信FAX機2にコマンドを送信するだけで、ファクシミリデータに基づく画像が受信FAX機2で形成されたり、他のFAX機へ転送されたりするので、ファクシミリデータの授受を柔軟に行うことができる。具体的には、ファクシミリデータの受信者が受信FAX機2の側にいない場合でも、受信FAX機2に他のFAX機にファクシミリデータを転送するよう指令するコマンドを送信すれば、受信者はファクシミリデータに基づく画像を常に手元で見ることができる。また、特に転送の必要がないものについては、受信FAX機2で記録紙上に画像を形成させておくことができる。
【0089】また、本実施形態のデータ送受信システムでは、通知メール5にコマンド情報56が含まれており、通知メール5を携帯電話3で受信したら、その通知メール5に含まれる任意のコマンド56を選択することにより、所望のコマンド56を携帯電話3から送信できるように構成されているので、受信者は、通知メール5に含まれているコマンド56を指定するだけの非常に簡単な操作で、コマンドを送信することができる。
【0090】また、本実施形態のデータ送受信システムでは、転送FAX機4が転送するファクシミリデータの概要を表すサムネイル54が通知メール5に含まれ、通知メールを受け取った受信者は、どのようなファクシミリデータが転送されるか一目でわかるので、転送されるファクシミリデータが、必要なファクシミリデータか否かを、受信者は即座に判断できる。
[他の実施形態]尚、本発明は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
【0091】例えば、本実施形態では、サムネイル54や各種コマンド56が表示された通知メール5を受信者の携帯電話3に送信したが、サムネイル54や各種コマンド56を提供するWebサーバのアドレスが表示された通知メール5を送信するだけとし、携帯電話3等からそのアドレスのWebサーバにアクセスしてコマンド56を指定すると、そのコマンド56がWebサーバから受信FAX機2に送信されるようにしてもよい。
【0092】このようにすれば、アドレスを通知するだけの簡単な通知メール5を作ればよいので、通知メール5を作成する処理を非常に簡単にすることができる。また、通知メール5の受信者は、Webサーバに接続すれば、そのWebサーバが表示しているコマンドを指定する操作を行うだけでコマンド操作を簡単に行うことができる。尚、Webサーバは、送信FAX機1や受信FAX機2、中継FAX機4がその機能を備えていてもよいし、これらのFAX機がLAN等に接続されているのであればそのサーバ等に備えられていてもよく、また、プロバイダー等の一般のサーバーに備えられていてもよいことはもちろんである。
【0093】また、本実施形態では、ファクシミリデータの送信を電話回線を通じて行っているが、電子メールにファクシミリデータを添付し、インターネットを介してファクシミリデータの送信を行うようにしてもよいことはもちろんである。また、本実施形態では、サムネイル画像としてフロントページの画像を添付しているが、すべてのページの画像のサムネイルを添付してもよいし、予め決められたページ分の複数のサムネイルを添付してもよいことはもちろんである。
【0094】また、本実施形態では、通知メールを受信するものとして携帯電話3について説明したが、通信機能を備えた持ち運び自在なコンピュータでもよい。通知メールのアドレスは自在に変えてよいことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のデータ送受信システムのブロック図である。
【図2】 第1実施形態の送信FAX機で実行される送信処理を示すフローチャートである。
【図3】 第1実施形態で用いられる通知メールの構成図である。
【図4】 第1実施形態の携帯電話で実行されるコマンド指定処理を示すフローチャートである。
【図5】 第1実施形態の受信FAX機で実行される受信処理を示すフローチャートである。
【図6】 第1実施形態の受信FAX機で実行される第1コマンド処理のフローチャートである。
【図7】 第2実施形態のデータ送受信システムのブロック図である。
【図8】 第2実施形態の受信FAX機で実行される受信処理を示すフローチャートである。
【図9】 第3実施形態のデータ送受信システムのブロック図である。
【図10】第3実施形態の受信FAX機で実行される受信処理を示すフローチャートである。
【図11】第3実施形態の携帯電話で実行されるコマンド処理を示すフローチャートである。
【図12】第3実施形態の送信FAX機で実行される送信処理を示すフローチャートである。
【図13】第3実施形態の第2コマンド処理を示すフローチャートである。
【図14】第4実施形態のデータ送受信システムのブロック図である。
【図15】第4実施形態の送信FAX機で実行される送信処理を示すフローチャートである。
【図16】第5実施形態のデータ送受信システムのブロック図である。
【図17】第5実施形態の中継FAX機4で実行される転送処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
・・・送信FAX機、2・・・受信FAX機、3・・・携帯電話、4・・・中継FAX機、5・・・電子メール

【特許請求の範囲】
【請求項1】 画像データに基づき記録紙に画像を形成する画像形成装置と、データ通信網を介して前記画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置と、を備えたデータ送受信システムであって、前記データ送信装置は、前記画像データの送信時に、該画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、前記画像データを送信した旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信し、前記画像形成装置は、前記画像データに基づき画像を形成する画像形成処理、前記画像データを記憶手段から削除するデータ削除処理、及び、前記画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、前記通知メールを受信した受信者の通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドに従って、選択的に実行することを特徴とするデータ送受信システム。
【請求項2】 画像データに基づき記録紙に画像を形成する画像形成装置と、データ通信網を介して前記画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置と、を備えたデータ送受信システムであって、前記画像形成装置は、前記データ送信装置から送信された画像データを受信すると、該画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、画像データを受信した旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信し、その後、該通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドに従って、 前記画像データに基づき画像を形成する画像形成処理、前記画像データを記憶手段から削除するデータ削除処理、及び、前記画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行することを特徴とするデータ送受信システム。
【請求項3】 画像データに基づき記録紙に画像を形成する画像形成装置と、データ通信網を介して前記画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置と、を備えたデータ送受信システムであって、前記画像形成装置は、前記データ通信網を介して、前記データ送信装置との間の通信回線が形成され、画像データの受信要求が確認されると、画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、その旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信し、前記データ送信装置は、前記データ通信網を介して前記画像形成装置との間の通信回線を形成して、前記画像形成装置に対して画像データの受信要求を行った後、前記通知メールを受信した通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドに従って、 前記画像データを画像形成装置へ送信する送信処理、前記画像形成装置への画像データの送信を中止する送信中止処理、及び、前記画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行することを特徴とするデータ送受信システム。
【請求項4】 画像データに基づき記録紙に画像を形成する画像形成装置と、データ通信網を介して前記画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置と、を備えたデータ送受信システムであって、前記データ送信装置は、前記画像データの送信前に、前記画像データにて形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、画像データを送信する旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信し、その後、該通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドに従って、前記画像データを画像形成装置へ送信する送信処理、前記画像形成装置への画像データの送信を中止する送信中止処理、及び、前記画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行することを特徴とするデータ送受信システム。
【請求項5】 前記受信者の通信端末に送信される通知メールには、受信者が選択可能なコマンドを表すコマンド情報が含まれ、受信者は、任意のコマンドを選択することにより、所望のコマンドを通信端末から送信できることを特徴とする請求項1〜請求項4何れか記載のデータ送受信システム。
【請求項6】 前記受信者の通信端末に送信される通知メールには、受信者が選択可能なコマンドを提供するWebサーバのアドレスが含まれ、受信者は、該アドレスを指定して通信端末を該Webサーバに接続することにより、所望のコマンドを選択できることを特徴とする請求項1〜請求項4何れか記載のデータ送受信システム。
【請求項7】 前記受信者の通信端末に送信される通知メールには、前記データ送信装置が送信する画像データの概要を表すサムネイルが含まれることを特徴とする請求項1〜請求項6何れか記載のデータ送受信システム。
【請求項8】 請求項1に記載のデータ送受信システムにおいて、画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置であって、前記データ通信網を介して前記画像形成装置に画像データを送信する画像データ送信手段と、該画像データ送信手段による画像データの送信に基づいて、該画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、画像データを送信した旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信する通知メール送信手段と、を備えたことを特徴とするデータ送信装置。
【請求項9】 請求項1に記載のデータ送受信システムにおいて、データ送信装置から送信された画像データを受信する画像形成装置であって、前記データ通信網を介して前記データ送信装置から送信されてきた画像データを受信する画像データ受信手段と、前記コマンド通信網を介して受信者の通信端末から送信されてきたコマンドを受信するコマンド受信手段と、該コマンド受信手段が受信したコマンドに従って、前記画像データに基づき画像を形成する画像形成処理、前記画像データを記憶手段から削除するデータ削除処理、及び、前記画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行する画像データ処理手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】 請求項2に記載のデータ送受信システムにおいて、データ送信装置から送信された画像データを受信する画像形成装置であって、前記データ通信網を介して前記データ送信装置から送信されてきた画像データを受信する画像データ受信手段と、該画像データ受信手段が画像データを受信すると、画像データを受信した旨を表す通知メールを、メール通信網を介して、該画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に送信する通知メール送信手段と、該通知メール送信手段が通知メールを送信した後、前記受信者の通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドを受信するコマンド受信手段と、該コマンド受信手段が受信したコマンドに従って、前記画像データに基づき画像を形成する画像形成処理、前記画像データを記憶手段から削除するデータ削除処理、及び、前記画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行する画像データ処理手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】 請求項3に記載のデータ送受信システムにおいて、データ送信装置から送信された画像データを受信する画像形成装置であって、前記データ送信装置との間の通信回線が形成され、画像データの受信要求が確認されると、画像データに基づき形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、その旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信する通知メール送信手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】 請求項3に記載のデータ送受信システムにおいて、画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置であって、データ通信網を介して前記画像形成装置との間の通信回線を形成して、前記画像形成装置に対して画像データの受信要求を行う通信回線形成手段と、該通信回線形成手段により前記画像データの受信要求を行った後、前記通知メールを受信した通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドを受信するコマンド受信手段と、該コマンド受信手段が受信したコマンドに従って、前記画像データを画像形成装置へ送信する送信処理、前記画像形成装置への画像データの送信を中止する送信中止処理、及び、前記画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行する画像データ処理手段とを備えたことを特徴とするデータ送信装置。
【請求項13】 請求項4に記載のデータ送受信システムにおいて、画像形成装置に画像データを送信するデータ送信装置であって、前記画像データにて形成される画像を送達すべき受信者の通信端末に対して、画像データを送信する旨を表す通知メールをメール通信網を介して送信する通知メール送信手段と、該通知メール送信手段が前記通知メールを送信した後、該通信端末からコマンド通信網を介して送信されてくるコマンドを受信するコマンド受信手段と、該コマンド受信手段が受信したコマンドに従って、前記画像データを画像形成装置へ送信する送信処理、前記画像形成装置への画像データの送信を中止する送信中止処理、及び、前記画像データを他の画像形成装置へ転送するデータ転送処理、のうち少なくともいずれか1つの処理を含む複数の処理のうちの一つを、選択的に実行する画像データ処理手段と、を備えたことを特徴とするデータ送信装置。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図12】
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【図3】
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【図8】
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【図17】
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【図4】
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【図10】
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【図6】
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【図15】
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【図7】
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【図9】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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【図16】
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【公開番号】特開2003−84945(P2003−84945A)
【公開日】平成15年3月20日(2003.3.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−276652(P2001−276652)
【出願日】平成13年9月12日(2001.9.12)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】