説明

トナー攪拌用アジテータ、トナー収容容器および画像形成装置

【課題】 アジテータの組み立て作業を軽減しかつリサイクルを容易に行なえるアジテータ、およびこれを備えたトナーカートリッジおよび画像形成装置を提供する。
【解決手段】 アジテータ60は、回転部材62と、回転部材62に係合固定される1つの固定部材65と、回転軸線に平行なトナー攪拌領域を有する1枚以上のフィルム69〜71とを含む。回転部材62と固定部材65とが回転軸線方向に沿って係合することで、フィルム69〜71の攪拌領域の略全長が、回転部材62と固定部材65との間に挟み込まれる。また、回転部材62と固定部材65とフィルム69〜71とは、相溶性を有する材質で形成される。こうして、回転部材62に対して1つの固定部材65を係合させるだけで、フィルム69〜71をしっかり固定でき、作業時間を軽減できる。そして、リサイクルのための分別作業の手間を極力抑えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の回転軸線まわりに回転可能な回転部材と、前記回転部材に係合固定される固定部材と、前記回転軸線に平行なトナー攪拌領域を有するフィルムとを含むトナー攪拌用アジテータに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、感光ドラム上の静電潜像をトナーで現像するための現像器を備える。現像器内のトナーは、現像に応じて消費されるから、現像器内のトナーが不足しないように現像器にトナーを補給するためのトナーカートリッジが画像形成装置に備えられる。
【0003】
トナーカートリッジは、トナーが収容されるトナー収容部を備える。このトナー収容部内にトナー攪拌用アジテータが設けられる。このトナー攪拌用アジテータは、トナー収容部内のトナーを攪拌してほぐすとともに、現像器に定量のトナーを供給する。トナー攪拌用アジテータは、トナーを攪拌しかつ供給するといった目的から、例えば、弾性を有するシート体を複数枚有することがある。複数枚のシート体は重ねられた状態でアジテータ本体に取り付けられるが、シート体をアジテータ本体に取り付ける際の作業効率を考慮して、予め複数枚のシート体同士を両面テープで貼り合わしたシート積層体が準備される。そして、このシート積層体がアジテータ本体に両面テープで接着された後、アジテータ本体に予め形成された溶着ボスを溶融することで、固定される。
【0004】
【特許文献1】特開平9−22173号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シート積層体の貼り合わせとアジテータ本体への貼り付けとは、作業者による手作業で行なわれるため、貼り付け貼り合わせ状態にバラツキがあった。また、トナーカートリッジのリサイクル(分別回収)を考慮すると、アジテータ本体とフィルムと両面テープとを分別しなければならないが、両面テープによって貼り付け貼り合わせされているから、作業者にとって分別作業の作業負担も大きいものであった。
【0006】
そこで、本発明は、トナー攪拌用アジテータの組み立て作業を軽減しかつリサイクルを容易に行なえるトナー攪拌用アジテータ、およびこれを備えたトナーカートリッジおよび画像形成装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の請求項1では、以下の構成が提供される。即ち、トナー攪拌用アジテータは、所定の回転軸線まわりに回転可能な回転部材と、前記回転部材に係合固定される1つの固定部材と、前記回転軸線に平行なトナー攪拌領域を有する1枚以上のフィルムとを含み、前記回転部材と前記固定部材とが前記回転軸線方向に沿って係合することにより、前記フィルムの前記攪拌領域の略全長が、前記回転部材と前記固定部材との間に挟み込まれる。
【0008】
これによると、回転部材に対して1つの固定部材を回転軸線方向に沿って係合固定することにより、フィルムは、そのフィルムの攪拌領域の1辺における略全長を含むように、回転部材と固定部材との間で挟み込まれる。従って、回転部材に対して1つの固定部材を係合させるといった1つの取付作業により、フィルムの攪拌領域の1辺の略全長を挟み込める。従って、トナー攪拌用アジテータの組み立て作業時間が短縮され、かつ、しっかりとフィルムが回転部材に組み付けられる。
【0009】
本願の請求項2では、以下の構成が提供される。即ち、前記回転部材および前記固定部材のいずれか一方に係合凸部が形成され、前記回転部材および前記固定部材の他方に係合凹部が形成され、該係合凸部と係合凹部とが係合して前記回転部材に前記固定部材が係合固定され、前記フィルムには、前記係合凸部が挿通される切欠が形成される。
【0010】
これによると、回転部材と固定部材にそれぞれ形成された係合凸部および係合凹部が互いに係合し合うから、その結果、回転部材と固定部材とは係合固定される。加えて、フィルムには係合凸部が挿通される切欠が形成されており、フィルムは、回転部材および固定部材のいずれかに形成された係合凸部に挿通され、この挿通された状態で回転部材と固定部材との間に挟み込まれる。そのため、フィルムは、回転部材および固定部材に挟み込まれた状態から外れず、しっかり保持される。
【0011】
本願の請求項3では、以下の構成が提供される。前記回転部材および前記固定部材のいずれか一方には、前記回転軸線に沿って1つ以上の位置決め突部が形成され、前記回転部材および前記固定部材の他方には、前記位置決め突部が挿通される位置決め切欠が形成され、前記フィルムにも前記位置決め突部が挿通される位置決め切欠が形成される。
【0012】
これによると、回転部材および固定部材の一方に位置決め突部および位置決め切欠の一方が形成され、回転部材および固定部材の他方に位置決め突部および位置決め切欠の他方が形成され、位置決め突部は位置決め切欠に挿通される。また、フィルムにも位置決め切欠が形成され、位置決め突部がフィルムの位置決め切欠に挿通される。こうして、回転部材と固定部材とフィルムとの三者の位置関係が正確に定められる。
【0013】
本願の請求項4では、以下の構成が提供される。即ち、前記回転部材、固定部材およびフィルムは、相溶性を有する材料で形成される。
【0014】
これによると、回転部材、固定部材およびフィルムが相溶性を有するため、これらの部材を分別回収することなくリサイクル処理できる。そのため、作業者の分別作業が省略される。
【0015】
本願の請求項5では、以下の構成が提供される。即ち、前記フィルムは複数枚あって、各フィルムには前記回転軸線に直交方向に突出するタブが形成され、全フィルムが前記回転部材と前記固定部材との間に挟み込まれた状態において各フィルムのタブが互いに重なり合わない。
【0016】
これによると、全フィルムが回転部材と固定部材との間に挟み込まれた状態において、各フィルムのタブが重なり合わないようにしている。つまり、複数枚のフィルムのタブが回転軸線に沿って重なり合わずに並ぶ。そのため、作業者がフィルムをトナー攪拌用アジテータに組み付ける際に、各フィルムがアジテータに正しく組みつけられているか把握できる。
【0017】
本願の請求項6、7では、以下の構成が提供される。即ち、トナー収容容器は、アジテータを回転可能に支持するとともにトナーを収容するケーシングを有する。さらに、前記トナー収容容器は、前記アジテータを構成する回転部材、固定部材およびフィルムと、前記ケーシングとが、相溶性を有する材料で形成される。
【0018】
これによると、トナー収容容器は、トナーを収容するケーシングを有し、その内部に回転可能に支持されるアジテータと一体とされる。また、回転部材、固定部材、フィルムおよびケーシングは相溶性を有する材料で形成されるため、トナー収容容器を分別せずとも一体としてリサイクル処理できる。従って、分別作業の手間が省け、リサイクル作業時間が省略される。たとえ、トナー収容容器に他の部材が組み付けられていても、その部材のみ分別作業を行えば済み、リサイクル作業時間が短縮される。
【0019】
本願の請求項8では、以下の構成が提供される。即ち、画像形成装置は、画像形成装置本体と、トナー収容容器とを含み、該トナー収容容器は前記画像形成装置本体に対して交換可能である。
【0020】
これによると、画像形成装置は、画像形成装置本体とトナー収容容器とを含んでいるため、トナー収容容器を一体的に使用できる。さらに、トナー収容容器は画像形成装置本体に対して交換可能であるため、トナー収容容器のトナーが空になると、トナー収容容器を交換してトナーを補充できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によると、トナー攪拌用アジテータの組み立て作業を軽減でき、かつリサイクルを容易に行なえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。図1は、本発明の実施の一形態のアジテータ60を備えた画像形成装置1の正面断面図である。画像形成装置1は、電子写真方式により画像形成を行う装置であって、給紙部2、画像形成部3、トナーカートリッジ50、排紙部5およびそれらを支持するケーシング7を含んで構成される。
【0023】
画像形成プロセスを説明する。給紙部2に蓄積された用紙などの記録媒体がピックアップローラ10によって画像形成部3に逐次送り出される。記録媒体は、主搬送路9を通りながら、搬送ローラ12によってさらに下流側に送り出される。画像形成部3において、記録媒体上に画像形成が行われ、そして記録媒体は排出ローラ15によって排出部5へ排紙される。
【0024】
次に、画像形成部3について説明する。画像形成部3は、感光ドラムユニット20、現像ユニット30および定着ユニット40を含んで構成され、感光ドラムユニット20および現像ユニット30は、画像形成装置1に着脱自在に装着される。
【0025】
この感光ドラムユニット20は、コロナ放電方式の帯電器21、感光ドラム24およびクリーニング装置28を含み、これらがユニットとして構成される。搬送ローラ12によって送り出された記録媒体が感光ドラム24と転写ローラ26とのニップ位置に到達する前に、感光ドラム24は、帯電器21によってその周面が一様な電位に帯電される。そして、露光器22によって感光ドラム24が露光され、感光ドラム24の周面に静電潜像が形成される。
【0026】
現像ユニット30は、マグローラ32、一対のオーガ35およびパドル37を含み、これらがユニットとして構成される。この現像ユニット30が感光ドラム24の周面上にトナーを搬出し可視像化する。詳しくは、オーガ35は、現像ユニット30に収容されているトナーを攪拌しつつ帯電させ、帯電されたトナーをパドル37へ搬送する。そして、パドル37は、搬送されたトナーをさらにマグローラ32の周面に搬送し付着させる。マグローラ32は、感光ドラム24と距離を空けて回転しつつ、感光ドラム24の周面にトナーを付着させる。こうして、感光ドラム24の周面上に形成された静電潜像は、トナーにより可視像化される。
【0027】
そして、記録媒体が感光ドラム24と転写ローラ26とのニップ位置に到達したとき、転写ローラ26に電圧が印加され、可視像化されたトナーが記録媒体上に転写される。トナーが転写された記録媒体は、感光体ドラム24および転写ローラ26によって、主搬送路9をさらに下流側へ送り出される。
【0028】
転写後になお感光ドラム24に残っている未転写トナーを除去するため、クリーニング装置28のブレード(不図示)が感光ドラム24上から未転写のトナーを剥ぎ取る。剥ぎ取られたトナーは、クリーニング装置28内に収容され、図示しない廃トナーボックスに回収される。
【0029】
トナーが転写された記録媒体は、定着ユニット40に到達すると、定着ユニット40を構成する加熱ローラ41および加圧ローラ42によって、同時に加熱・加圧され、トナー像はその記録媒体上に定着される。定着された記録媒体は、前記の通り、排出ローラ15により排紙される。
【0030】
次に、トナーカートリッジ50について図2を参照して説明する。図2は、本発明の一実施形態のトナーカートリッジ50の正面断面図である。トナーカートリッジ50は、画像形成装置1に対して着脱自在に装着される。トナーカートリッジ50は、ケーシング55、スクリュー58および所定の回転軸線まわりに回転するアジテータ60を含み、これらがユニットとして構成される。トナーカートリッジ50は、画像形成装置1、つまり現像ユニット30にトナーを補給する。トナーカートリッジ50は、ケーシング55内のトナーが空になると、新たなトナーカートリッジに取り替えられる。
【0031】
アジテータ60およびスクリュー58は、ケーシング55に回転可能に支持される。アジテータ60およびスクリュー58は、図示しない駆動源から回転動力が伝えられて回転することにより、ケーシング55内に収容されているトナーを攪拌してほぐしつつ、搬送して現像ユニット30にトナーを補給する。スクリュー58は、ケーシング55のトナー送り出し位置において、図2の正面方向奥側から挿入され、図示しない止輪などによって抜け止めされる。
【0032】
アジテータ60について、図2〜4を参照して詳細に説明する。図3は本発明の一実施形態のアジテータ60の斜視図であり、図4はアジテータ60の分解斜視図である。アジテータ60は、1つの回転部材62と1つの固定部材65と3枚のフィルム積層体68とを含んで構成される。
【0033】
回転部材62は、ケーシング55に回転可能に支持され、回転軸線に沿って延びる枠体であって、枠体内において格子状にリブが形成される。回転部材62は、この格子状のリブによって、ケーシング55内のトナーを攪拌してほぐす機能を持つ。この回転部材62の一側面に、長手方向に垂直な方向に突出する係合凸部対63が複数個(本実施形態では4個)形成され、各係合凸部対63は、長手方向に沿って、所定の間隔を空けて一列に並んで設けられる。係合凸部対63は、一対の係合凸部63A、63Bによって形成され、各係合凸部63A、63Bはその基端から遊端に向けて両者の間隔が広がるように、回転部材本体60Aとともに一体的に樹脂成型される。そして、各係合凸部63A、63Bの遊端に、互いに離反した状態で爪部63Cが形成される。
【0034】
剛性樹脂製の固定部材65は、長尺の薄板状の部材であって、係合凸部対63に係合する係合凹部66を、係合凸部対63と同数形成される。係合凹部66は、厚み方向において矩形状に貫通されて形成され、係合凹部66の長手方向の一辺は、固定部材65の長手方向における係合凸部対63の幅より短く形成されている。つまり、係合凹部66の一辺が短く形成されることで、係合凹部66の貫通孔が係合凸部対63の開き幅より小さくなり、係合凸部対63と係合凹部66とが係合し合ったとき、しっかりと係合され抜けにくい。これらの複数の係合凸部対63と各係合凸部対に個別に対応する係合凹部66とがそれぞれ係合し合うことにより、回転部材62に固定部材65が固定される。なお、本実施形態では、回転部材62に係合凸部対63が形成され、固定部材65に係合凹部66が形成された例を説明したが、この限りでなく、係合凸部63と係合凹部66とが逆の構成も本発明の範囲に含まれる。
【0035】
フィルム積層体68は、ケーシング55内のトナーを攪拌・搬送する機能を有し、本実施形態では3枚のフィルム69〜71を重ね合わせて構成される。上層フィルム69および下層フィルム70は、トナーの攪拌性を向上させるため互いに外向きに折り曲げられ、中層フィルム71は、回転軸線に垂直な方向において、上下層フィルム69,70より短く形成されている。また、各フィルム69〜71には、各係合凸部対63が挿通される切欠73が形成され、この切欠73は、係合凸部対63および係合凹部66と同じ数が準備される。そして、各フィルム69〜71の各切欠73に、それぞれ対応した係合凸部対63が挿通された状態において、回転部材62の係合凸部対63と固定部材65の係合凹部66とが係合し、長手方向の攪拌領域80において、フィルム積層体68の略全長が、回転部材62と固定部材65との間に挟み込まれる。このとき、フィルム積層体68は、回転軸線に対して平行に位置する。
【0036】
つまり、1列に並べた係合凸部対63を有する回転部材62に対して1つの固定部材65を係合させる、たった一回の固定作業により、フィルム積層体68の長手方向における攪拌領域80の略全長を挟み込むことができる。そのため、アジテータ60の組み立て作業時間が従来方法に比べて短縮され、かつ、しっかりとフィルム68が回転部材62に組み付けられる。
【0037】
さらに、回転部材62の係合凸部対63が挿通された状態で、フィルム68が回転部材62と固定部材65との間に挟み込まれるため、フィルム68は、回転部材62および固定部材65に挟み込まれた状態から外れずにしっかり保持される。
【0038】
なお、回転部材62には、回転軸線に沿って複数の位置決め突部64が形成され、固定部材65および各フィルム69〜71に、位置決め突部64と同数の位置決め切欠67、75が形成される。位置決め突部64が、位置決め切欠67,75に挿通され、この挿通された状態で係合凸部63と係合凹部66と係合して、回転部材62に固定部材65が固定される。こうして、係合凸部対63と係合凹部66の係合関係だけで回転部材62と固定部材65とを固定する場合に比較して、回転部材62、固定部材64および各フィルム69〜71の相互の位置関係が正確に定められる。
【0039】
また、材質において、アジテータ60を構成する各部材62,65,69,70,71は相溶性を有する。つまり、回転部材62、固定部材65およびフィルム69〜71は相溶性を有する材質、詳しくは、回転部材と固定部材65とをアクリルニトリルブタジエンスチレン(ABS)で形成し、フィルム69〜71をポリエチレンテレフタレート(PET)で形成している。そのため、これらの部材62,65,69,70,71を分別して回収することなくリサイクル処理でき、作業者の分別作業が省略される。
【0040】
また、各フィルム68には、回転軸線に直交する方向に突出しているタブ69A、70A、71Aを有し、各フィルム69〜71が回転部材62に組み付けられた状態で、これらの各タブ72は互いに重なり合わないように設定される。本実施形態では、矢示85から見た場合において(図4参照)、各フィルム69〜71において、タブ69Aは手前側右端に位置し、タブ70Aは手前側中央部に位置し、タブ71Aは手前側左端に位置する。従って、作業者は、各フィルム69〜71を組み付けたときに、各タブ69A、70A、71Aの重なり具合をチェックすることで、各フィルム69〜71の組み付けの正否を把握できる。
【0041】
さらに、アジテータ60を構成する各部材62,65,69,70,71とケーシング55とが相溶性を有する材料で形成される。詳しくは、ケーシング55もABSで形成される。そのため、作業者は、トナーカートリッジ50から、スクリュー58を脱着するだけで分別作業を完了できる。従って、リサイクル作業時間が短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態であるアジテータを備えた画像形成装置を示す正面断面図である。
【図2】本発明の一実施形態であるアジテータを備えたトナーカートリッジを示す正面断面図である。
【図3】本発明の一実施形態であるアジテータを示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態であるアジテータを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
1 画像形成装置
30 現像ユニット
50 トナーカートリッジ(トナー収容容器)
60 アジテータ
62 回転部材
65 固定部材
69〜71 フィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の回転軸線まわりに回転可能な回転部材と、前記回転部材に係合固定される1つの固定部材と、前記回転軸線に平行なトナー攪拌領域を有する1枚以上のフィルムとを含み、
前記回転部材と前記固定部材とが前記回転軸線方向に沿って係合することにより、前記フィルムの前記攪拌領域の略全長が、前記回転部材と前記固定部材との間に挟み込まれる、ことを特徴とするトナー攪拌用アジテータ。
【請求項2】
前記回転部材および前記固定部材のいずれか一方に係合凸部が形成され、前記回転部材および前記固定部材の他方に係合凹部が形成され、該係合凸部と係合凹部とが係合して前記回転部材に前記固定部材が係合固定され、前記フィルムには、前記係合凸部が挿通される切欠が形成される、ことを特徴とする請求項1に記載のトナー攪拌用アジテータ。
【請求項3】
前記回転部材および前記固定部材のいずれか一方には、前記回転軸線に沿って1つ以上の位置決め突部が形成され、前記回転部材および前記固定部材の他方には、前記位置決め突部が挿通される位置決め切欠が形成され、前記フィルムにも前記位置決め突部が挿通される位置決め切欠が形成される、ことを特徴とする請求項1または2に記載のトナー攪拌用アジテータ。
【請求項4】
前記回転部材、固定部材およびフィルムは、相溶性を有する材料で形成される、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトナー攪拌用アジテータ。
【請求項5】
前記フィルムは複数枚あって、各フィルムには前記回転軸線に直交する方向に突出するタブが形成され、全フィルムが前記回転部材と前記固定部材との間に挟み込まれた状態において各フィルムのタブが互いに重なり合わない、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトナー攪拌用アジテータ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のアジテータを回転可能に支持するとともにトナーを収容するケーシングを有する、トナー収容容器。
【請求項7】
前記アジテータを構成する回転部材、固定部材およびフィルムと、前記ケーシングとが、相溶性を有する材料で形成される、ことを特徴とする請求項6に記載のトナー収容容器。
【請求項8】
画像形成装置本体と、請求項6または7に記載のトナー収容容器とを含み、該トナー収容容器は前記画像形成装置本体に対して交換可能である、ことを特徴とする画像形成装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2009−294299(P2009−294299A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−145596(P2008−145596)
【出願日】平成20年6月3日(2008.6.3)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】