説明

トランクリッドの位置調整構造

【課題】より省資源化を図ることが可能なトランクリッドの位置調整構造を得る。
【解決手段】位置調整部材12に、当該位置調整部材12とは別部材として構成された係止具13を引っ掛ける引掛部123を設けた。そして、引掛部123の下方に、サイドパネル5の側面に対して起立した起立姿勢となる可倒可能な起立部124を設け、位置調整時には、引掛部123と起立姿勢にある起立部124との間に係止具13を保持可能とし、位置調整後には、起立部124をサイドパネル5の側面に沿う伏臥姿勢に倒せるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のトランクリッドの閉止位置を調整するトランクリッドの位置調整構造に関する。
【背景技術】
【0002】
屋根が開閉するコンバーチブル車のトランクリッド等、開閉の際に比較的長い距離を移動するトランクリッドの場合などには、当該トランクリッドを回動可能に支持するヒンジ機構のアームが比較的長くなってしまうことがある。このような場合、トランクリッドの閉止位置の横方向(車幅方向や車両前後方向)のずれが大きくなってしまうことがある。
【0003】
そこで、従来、トランクリッドが閉止位置にあるときにトランクリッド側と車体側とが相互に対向する部分に位置調整部材を設け、トランクリッドの閉止位置を調整できるようにした構造が知られている(特許文献1)。
【特許文献1】米国特許第5584528号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示されるトランクリッドの位置調整構造は、位置調整が完了した後、位置調整部材に一体化されたストリップ(strip)を切除する構成となっているため、省資源化や製造コストの観点から好ましくないものであった。
【0005】
そこで、本発明は、より省資源化を図ることが可能なトランクリッドの位置調整構造を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車体側に取り付けられトランクリッド側に設けられた当接部材に当接する位置調整部材に、当該位置調整部材とは別部材として構成された係止具を引っ掛ける引掛部を設けるとともに、この引掛部の下方に、車体側の縦壁の側面に対して起立した起立姿勢となる可倒可能な起立部を設け、位置調整時には、引掛部と起立姿勢にある起立部との間に係止具を保持可能とし、位置調整後には、起立部を縦壁の側面に沿う伏臥姿勢に倒せるようにしたことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、係止具を位置調整部材とは別部材としたため繰り返して用いることができ、位置調整部材からストリップを切除していた場合に比べて、省資源化を図ることができる。また、可倒可能な起立部を設けた分、位置調整後に美観が損なわれるのを抑制しながら、位置調整時に係止具が引掛部から外れるのを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、下記の複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素については共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略するものとする。
【0009】
(第1実施形態)図1は、自動車の後部における位置調整部材の取付部分を示す斜視図、図2は、図1中II部の拡大斜視図、図3は、位置調整部材の取付状態を示す斜視図、図4は、位置調整部材を用いた位置調整を示す側面図、図5は、位置調整部材の斜視図であって起立部を起立させた状態を示す図、図6は、位置調整部材の斜視図であって起立部を倒した状態を示す図、図7は、起立部の起立姿勢を示す斜視図、図8は、位置調整部材の裏面側を示す斜視図、図9は、係止具の斜視図、図10は、位置調整部材に係止具を引っ掛けた状態を示す斜視図である。なお、各図中、FRは車両前方、UPは車両上方、LHは車幅方向左方を示す。
【0010】
本実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造は、自動車1のトランクルーム2を開閉するトランクリッド3の車幅方向の閉止位置を調整するのに用いられる。トランクリッド3は、複数のリンクアーム等を回動可能に連結させるなどして構成したトランクヒンジ部4を介して、車体側に、トランクルーム2の開口部を開閉可能に支持されている。
【0011】
そして、本実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造は、車体側としてのサイドパネル5に取り付けられた車体側の位置調整部材12(図2〜図8参照)と、トランクリッド3側となるトランクヒンジ部4に取り付けられた当接部材11(図4参照)と、を備えている。
【0012】
トランクリッド3の閉止時には、図4に示すように、トランクリッド3側の当接部材11の当接部111と、車体側の位置調整部材12の被当接部122aとが、相互に当接する。ここで、被当接部122aは、車体側の縦壁としてのサイドパネル5の側面(車幅方向内側の表面)の略法線方向(図4では右方向)に向けてベース部121から突出する突出部122に、当該突出部122の突端側で下方に向かうにつれてサイドパネル5の側面から離間する方向(図4では右方向)に傾斜する傾斜面として、形成されている。一方、トランクリッド3側の当接部111は、被当接部122aに沿って傾斜する傾斜面として形成されている。なお、当接部111上には、複数の突片111aが突設されている。
【0013】
したがって、図4に示すように、車体側の位置調整部材12の上下方向位置を変化させることで、トランクリッド3の閉止状態で、上下方向には位置が規定された当接部111が被当接部122aに当接する位置を、横方向(本実施形態では車幅方向)に変化させることができ、以て、トランクリッド3の閉止位置を当該横方向に沿って調整することができる。なお、本実施形態では、左舷側の構成についてのみ説明するが、これら当接部材11および位置調整部材12は、右舷側についても同様に適用可能であり、左舷側および右舷側の双方(車幅方向両側)に設けることができることは容易に理解できよう。
【0014】
そして、本実施形態では、位置調整部材12の上下方向位置を、図4,図9,図10に示す係止具13を用いて調整するようになっており、位置調整部材12には、この係止具13の係留部131を引っ掛ける引掛部123が形成されている。本実施形態では、この引掛部123は、突出部122の下端部において、突出部122の突端側を下方に向けて突出させたフック状の部分として形成されている。
【0015】
さらに、本実施形態では、引掛部123の下方に、間隙をあけて、サイドパネル5の側面に対して起立した姿勢(起立姿勢)となる可倒可能な起立部124を設け、位置調整時には、図4,図10等に示すように起立部124を起立姿勢とし、当該起立姿勢にある起立部124と引掛部123との間に、係止具13の係留部131(の下端部)を保持できるようにしている。すなわち、本実施形態では、起立姿勢にある起立部124を用いて係留部131と引掛部123との係止状態が解除されるのを抑制している。
【0016】
また、位置調整部材12は、図5,図6に示すように、略正方形の板状のベース部121を備えている。ベース部121は、サイドパネル5に当接して当該サイドパネル5に沿って上下動可能に配置される本発明の側面当接部に相当するものであり、所定厚みを有する略矩形状の平板部121aと、この平板部121aの裏側の中央部に所定高さh1をもって突出する座部121bと、座部121bの裏面側に下方に向けて屈曲しつつ突設された鉤状のフック部121dと、を備えている。
【0017】
そして、本実施形態では、このベース部121の表面側に、車両前後方向に間隔をあけて上述した突出部122が略平行に横並びに二つ凸設されており、これら突出部122の間となるベース部121の略中央位置に、上下方向に長い長穴121cが形成されている。この長穴121cには、位置調整部材12をサイドパネル5に固定する固定具としてのビスやボルト(いずれも図示せず)が表面側(突出部122が突出する側)から挿通され、このビスやボルトを、サイドパネル5に形成された雌ねじ孔(例えばサイドパネル5の裏面側に固着されたウエルドナットの雌ねじ孔等)に螺結することで、位置調整部材12を車体側のサイドパネル5に取り付けるようにしてある。すなわち、この長穴121cが、本発明の取付固定部に相当する。なお、位置調整の作業時には、これらビスやボルトを雌ねじ孔にゆるやかに取り付けておき、位置調整部材12がサイドパネル5の側面に沿って上下摺動可能に仮止めされた状態としておくのが好適である。そして、トランクリッド3の閉止位置を見ながら位置調整部材12の上下方向位置を定めた後に、上記固定具を固結する。
【0018】
また、本実施形態では、図6に示すように、各突出部122の下方となる位置で、ベース部121の下端縁から上方に所定長さで伸びる切込124aを幅Wの間隔をあけて一対形成し、これら対をなす切込124aの間を起立部124としてある。そして、この起立部124を、対をなす切込124aの上端間の表面121S側の薄肉部分で、ベース部121に連結し、当該薄肉の連結部分をヒンジ部124bとしてある。
【0019】
また、起立部124は、ベース部121の平板部121aと略等しい厚さとなっており、図6に示すように、サイドパネル5の側面に略沿う伏臥姿勢(格納姿勢)では、平板部121aの表面121Sと起立部124の表面124Sとが略面一となるようにしてある。したがって、起立部124の下端部を手指等で引き出すことにより、起立部124をヒンジ部124bを中心として回動させ、図4,図5,図7に示すような起立姿勢を得ることができる。なお、起立部124は、図7に示すように、先端部を屈曲させて鉤状に形成し、起立状態では、引掛部123とともに略C字状を呈するようにしてある(図4参照)。そして、起立した起立部124を手指等で押し倒すことで、図6に示すように、起立部124を伏臥姿勢とすることができる。
【0020】
図7,図8に示すように、起立部124のヒンジ部124b近傍の幅方向両側には、当該起立部124が起立姿勢から伏臥姿勢に変化するのを規制する弾性変形可能な規制部として、係止凸部126を設けてある。係止凸部126は、図4に示すように、起立部124の裏面124B側で、ヒンジ部124bの近傍位置から、当該起立部124の幅方向外側に向けて突設されている。そして、図7に示すように、起立姿勢では平板部121aの表面121Sに係止するとともに、図8に示すように、伏臥姿勢では平板部121aの裏面121Bに係止する。そして、この係止凸部126は、手指等で起立部124に印加された引き出しあるいは押し倒しの荷重入力によって弾性的に変形し、各係止状態が解除されるように構成されている。このとき、係止凸部126の入力荷重に対する弾性変形の程度、すなわち起立部124の姿勢を変化させる閾値荷重は、係止凸部126の材質や形状等によって適宜に調整することが可能である。
【0021】
一方、係止具13は、図9に示すように、位置調整部材12の二つの突出部122を取り囲む略ホームベース形状の係留部131と、係留部131の上端となる尖端部に接続されるストリング部133と、ストリング部133の係留部131とは反対側の端部に設けられたハンドル部132と、を備えている。このうち、係留部131は、引掛部123に引っ掛けられた状態では、図10に示すように、二つの引掛部123,123間で架け渡されるとともに、二つの突出部122,122を少なくとも側方(本実施形態では前後方向)かつ下方から取り囲むようになっている。
【0022】
上記構成の位置調整部材12および係止具13を用いて位置調整を行うにあたっては、まずは、固定具を用いてベース部121をサイドパネル5に仮止めした状態で、図10に示すように、係止具13の係留部131を引掛部123に引っ掛けるとともに、起立部124を起立させる。この状態で、係止具13のストリング部133を、トランクルーム2の開口部周縁とトランクリッド3との隙間から上方に引き出した状態でトランクリッド3を閉止する。そして、外方に引き出されたストリング部133を上方に引っ張りながら位置調整部材12を上下に移動させ、当該隙間の大きさを視認するなどしながら、トランクリッド3の閉止位置を横方向(本実施形態では車幅方向)に調整する。そして、ちょうど良い閉止位置となったところで係止具13の位置を維持しつつ、トランクリッド3を開け、長穴121cにビスやボルト等の固定具を貫通させてこれをサイドパネル5側に形成された雌ねじ孔に螺結し、以て、位置調整部材12をサイドパネル5に固結する。その後、起立部124を倒すとともに、係止具13の係留部131を引掛部123から取り外すことで、位置調整工程が終了となる。
【0023】
以上、説明したように、本実施形態では、位置調整部材12に、当該位置調整部材12とは別部材として構成された係止具13を引っ掛ける引掛部123を設けるとともに、この引掛部123の下方に、サイドパネル5の側面に対して起立した起立姿勢となる可倒可能な起立部124を設け、位置調整時には、引掛部123と起立姿勢にある起立部124との間に係止具13を保持可能とし、位置調整後には、起立部124をサイドパネル5の側面に沿う伏臥姿勢に倒せるように構成した。
【0024】
このため、従来のように位置調整部材12からストリップを切除する必要が無く、係止具13を反復利用することができるようになり、省資源化を図ることができる。また、可倒可能な起立部124を設けた分、位置調整後に起立部124が起立姿勢にあることで美観が損なわれたり物品その他が起立部124に引っ掛かったりするのを抑制しつつ、位置調整時に係止具13が引掛部123から外れるのを抑制することができる。
【0025】
また、本実施形態では、位置調整部材12に、起立部124が起立姿勢から伏臥姿勢に変化するのを規制する弾性変形可能な規制部としての係止凸部126を設けた。よって、係止具13を引掛部123に引っ掛けた状態を維持しやすくなって、位置調整作業をより確実にかつより円滑に実行することができるようになる。
【0026】
さらに、本実施形態では、この係止凸部126により、起立部124が伏臥姿勢から起立姿勢に変化するのを規制するようにした。このため、位置調整作業を行う前や後(位置調整作業を行わない状態)で、起立部124が不本意に起立して、これに伴う不具合が生じるのを抑制することができる。
【0027】
特に、本実施形態では、起立部124を、起立姿勢と伏臥姿勢との間で回動可能に平板部121aに支持させるとともに、規制部としての係止凸部126を、起立部124に、起立姿勢では平板部121aの表面121Sと係止する一方伏臥姿勢では平板部121aの裏面121Bと係止する突起として設け、当該係止凸部126によって起立姿勢と伏臥姿勢との間の姿勢変化を規制するようにした。すなわち、かかる構成によれば、係止凸部126によって起立姿勢および伏臥姿勢の双方を維持できるようになり、各姿勢を維持する構成を別個に設ける場合に比べて、構成を簡素化できるという利点がある。
【0028】
また、本実施形態では、位置調整部材12に、突出部122を間隔をあけて横並びに二つ設け、これら二つの突出部122の間に、位置調整部材12を車体側に固定するための取付固定部としての長穴121cを形成した。本実施形態では、トランクリッド3から突出部122の被当接部122aを介して位置調整部材12に荷重が入力されることになる。よって、このように、二つの突出部122の間に車体側への取付点を設定することで、当該取付点に対して、突出部122の横並び方向に、トランクリッド3から位置調整部材12に作用する荷重のバランスを確保しやすくなり、当該荷重が取付点に対して偏って作用するのを抑制して、位置調整部材12の固定後の位置ずれ(傾きや回転など)を抑制することができる。
【0029】
また、本実施形態では、位置調整部材12に、突出部122を間隔をあけて横並びに二つ設け、二つの突出部122の下端部にそれぞれ引掛部123を形成した。このように、突出部122の下端部に引掛部123を設けることで、引掛部123を突出部122と別個に設ける場合に比べてより簡素な構成として得ることができる。また、係止具13の係留部131を二つの引掛部123間で架け渡すとともに二つの突出部122を少なくとも側方かつ下方から取り囲むことができるようになり、係留部131を引掛部123に引っ掛けた状態で突出部122の横並び方向に位置調整部材12の支持バランスを取りやすくなって、位置調整作業をより確実にかつより円滑に実行することができるようになるという利点がある。さらに、本実施形態のように、二つの突出部122間に取付固定部としての長穴121cを形成した場合には、係留部131の内側に比較的広い空間を確保しやすくなって、係留部131を引掛部123に引っ掛けたままビスやボルト等を固定する作業を、より容易にかつより円滑に行うことができるという利点がある。
【0030】
(第2実施形態)図11は、本実施形態にかかる位置調整部材が車体側に取り付けられた状態を示す側面図、図12は、起立部を裏側から見た斜視図であって、起立部が倒された状態を示す図である。
【0031】
本実施形態にかかる位置調整部材12Aは、基本的に、上記第1実施形態にかかる位置調整部材12と同様の構成を備えており、同様の効果を得ることができる。
【0032】
ただし、本実施形態では、起立部124Aに、車体側の縦壁としてのサイドパネル5の側面に沿う伏臥姿勢で、当該側面に沿って配置されるトリム部材6を保持するトリム保持部としてトリム突起部125を設けた点が、上記第1実施形態と相違している。
【0033】
トリム突起部125は、本実施形態では、起立部124Aの裏面124Bに、四角錐状に突設してあり、図11に示すように、その突出高さh2を、ベース部121の座部121bの高さh1からトリム部材6の厚さtを差し引いた寸法よりも若干大きくしてある(h2>(h1−t))。つまり、起立部124Aを伏臥姿勢としたときに、トリム突起部125の先端部をトリム部材6に食い込ませて、トリム部材6をサイドパネル5に押し付けるようになっている。
【0034】
また、本実施形態では、上記第1実施形態と同様、図12に示すように、規制部としての係止凸部126によって、起立部124Aが伏臥姿勢から起立姿勢へ姿勢変化するのを規制している。かかる構成とすることで、係止凸部126と平板部121aの裏面121Bとの係合によって、トリム部材6から起立部124Aに作用する起立方向の反力を受け止めることができ、これにより、係止凸部126がトリム部材6に食い込んだ状態を維持しやすくなるという利点がある。
【0035】
なお、かかる構成は、位置調整部材12Aをトランクルームの内壁面に配置する場合など、トリム部材6で車体側の縦壁の側面(内面)を覆う位置に取り付ける場合に有効であることは、言うまでもない。
【0036】
以上の本実施形態では、起立部124Aに、トリム部材6を保持するトリム保持部としてのトリム突起部125を設けた。このため、トリム保持部を別個に設ける場合に比べて、部品点数を減らすことができ、製造コストの削減を図ることができる。
【0037】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、トランクリッドの車幅方向の位置を調整する場合について例示したが、位置調整部材を車体側の前後壁に配置するなどして、トランクリッドの車両前後方向の位置を調整する場合にも、同様の構成を適用することができる。
【0038】
また、上記実施形態では、当接部材は、トランクリッド側に別部材として設けたが、トランクリッドやヒンジ機構(ヒンジアーム)自体(それらの一部)とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造の自動車後部への適用部分を示す斜視図である。
【図2】図1中II部の拡大斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造の位置調整部材の取付状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造による位置調整を示す側面図である。
【図5】本発明の第1実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造の位置調整部材の斜視図であって起立部の起立姿勢を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造の位置調整部材の斜視図であって起立部の伏臥姿勢を示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造の起立部の起立姿勢を示す斜視図である。
【図8】本発明の第1実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造の位置調整部材の裏面側を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造の係止具の斜視図である。
【図10】本発明の第1実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造の位置調整部材に係止具を引っ掛けた状態を示す斜視図である。
【図11】本発明の第2実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造の位置調整部材が車体側に取り付けられた状態を示す側面図である。
【図12】本発明の第2実施形態にかかるトランクリッドの位置調整構造の起立部の伏臥姿勢を裏側から見た斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
3 トランクリッド
5 サイドパネル(縦壁)
6 トリム部材
11 当接部材
12,12A 位置調整部材
13 係止具
121 ベース部(側面当接部)
121a 平板部
121S (平板部の)表面
121B (平板部の)裏面
121c 長穴(取付固定部)
122 突出部
122a 被当接部
123 引掛部
124,124A 起立部
125 トリム突起部(トリム保持部)
126 係止凸部(規制部)
131 係留部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体側に取り付けられトラックリッド側に設けられた当接部材に当接して当該トランクリッドの閉止位置を調整する位置調整部材を備えるトランクリッドの位置調整構造において、
前記位置調整部材には、
車体側の縦壁の側面に当接するとともに当該側面に沿って上下動可能に配置された側面当接部と、
前記側面当接部から前記縦壁の側面の略法線方向に突出する突出部と、
前記突出部の突端側で下方に向かうにつれて前記縦壁の側面から離間する方向に傾斜して、前記トラックリッド側の当接部材と当接可能に設けられた被当接部と、
前記突出部の下端に前記位置調整部材とは別部材として構成された係止具を引っ掛け可能に設けられた引掛部と、
前記引掛部の下方で前記縦壁の側面に対して起立した起立姿勢となる可倒可能な起立部と、
が形成され、
位置調整時には、前記起立姿勢とした前記起立部と前記引掛部との間に前記係止具を保持可能とし、位置調整後には、前記起立部を前記縦壁の側面に沿う伏臥姿勢に倒せるようにしたことを特徴とするトランクリッドの位置調整構造。
【請求項2】
前記位置調整部材に、前記起立部が前記起立姿勢から前記伏臥姿勢に変化するのを規制する弾性変形可能な規制部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のトランクリッドの位置調整構造。
【請求項3】
前記位置調整部材は、前記縦壁の側面に略沿う平板部を備え、
前記起立部は、前記起立姿勢と前記伏臥姿勢との間で回動可能に前記平板部に支持され、
前記規制部を、前記起立部に、前記起立姿勢では前記平板部の表面と係止する一方前記伏臥姿勢では前記平板部の裏面と係止する突起として設け、当該規制部によって前記起立姿勢と前記伏臥姿勢との間の姿勢変化を規制するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のトランクリッドの位置調整構造。
【請求項4】
前記起立部に、前記伏臥姿勢で、前記縦壁の側面に沿って配置されるトリム部材を保持するトリム保持部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一つに記載のトランクリッドの位置調整構造。
【請求項5】
前記突出部を間隔をあけて横並びに二つ設け、当該二つの突出部の間に、前記位置調整部材を車体側に固定するための取付固定部を形成したことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載のトランクリッドの位置調整構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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