説明

トルク超過検知機構

【課題】被回転側の負荷トルクのトルク超過を高精度に検出可能なトルク超過検知機構を提供すること。
【解決手段】回転部材11と回転方向に所定量の隙間を有して係合し、回転部材11によって回転が伝達される被回転部材12と、回転部材11と被回転部材12のそれぞれに係合され、回転部材11と被回転部材12を回転方向に付勢する付勢手段13と、回転部材11と被回転部材12との回転方向の隙間の変化を検知する検知手段9とを有してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転部材及び被回転部材を有するトルク超過検知機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、機械装置には様々な回転部材が備えられており、例えば、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置においては、画像形成に必要なプロセスユニット等に回転部材が用いられる。
【0003】
画像形成装置では、感光体ドラムに形成されたトナー画像を転写材に転写した後、次回の画像形成の障害とならないように、次回の画像形成プロセスが開始される前に、クリーニング装置を用いて感光体ドラム上に残留しているトナーを除去する。除去されたトナーは、廃トナー搬送スクリューによって廃トナー回収容器へと搬送し、廃トナーを容器に蓄積する。
【0004】
従来、廃トナー搬送スクリューとこれを回転駆動させる駆動モータとの間に、モータから受けるトルクの検知手段を設けている。耐久枚数の増加によって廃トナー回収容器が充満し、廃トナー搬送スクリューの回転トルクが所定値以上(過負荷)になった場合、トルクリミッタによって廃トナー搬送スクリューの駆動を解除し、駆動モータの破損や廃トナーが溢れることを防止している。
【0005】
図10に示すように、トルクリミッタ64はカップリング65とカップリングギア66を有し、カップリング65は廃トナー搬送スクリュー40と回転方向に固定され、スラスト方向に所定の距離だけ移動可能になっている。
【0006】
カップリング65はバネ68により所定の付勢力で矢印A方向に付勢し、カップリングギア66と噛み合い、カップリングギア66の駆動力が伝達される。廃トナー搬送スクリュー40に所定値以上の負荷トルクが作用した場合、カップリング65はバネ68の付勢力に打ち勝って矢印A方向とは反対方向に移動し、カップリングギア66はスリップして空回りする。この結果、カップリング62とカップリングギア64の嵌合が外れて駆動モータからの駆動力が廃トナー搬送スクリュー40に伝達されない。
【0007】
これにより、廃トナー搬送スクリュー40に所定値以上の負荷が作用したままの状態で駆動モータからの駆動力が廃トナー搬送スクリュー40に伝達されることはない。これによって、駆動モータに過剰な負荷が加わって駆動装置が破損することや廃トナー容器から廃トナーが溢れることを防止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−162945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来例では、カップリング65がカップリングギア66と噛み合い、バネ68の付勢力に打ち勝って移動し、被回転側の過負荷が検知される構成になっている。このため、過負荷の検知がカップリング65の噛み合い部の形状や摩擦等の影響を受け、精度よく行えないという事情がある。
【0010】
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、被回転側の負荷トルクのトルク超過を精度よく検出可能なトルク超過検知機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するため、本発明の代表的な構成は、回転部材と、前記回転部材と回転方向に所定量の隙間を有して係合し、前記回転部材によって回転が伝達される被回転部材と、前記回転部材と前記被回転部材のそれぞれに係合され、前記回転部材と前記被回転部材を回転方向に付勢する付勢手段と、前記回転部材と前記被回転部材との回転方向の隙間の変化を検知する検知手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、駆動トルクの超過検知が簡易的で安価に精度よく行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の廃トナー搬送部の断面図である。
【図3】図2に示すトルク超過検知機構の斜視図である。
【図4】図3のトルク超過検知機構の分解斜視図である。
【図5】(a)は、図3のトルク超過検知機構において負荷トルクが所定値以下の場合の斜視図であり、(b)は、負荷トルクが所定値以上のときの斜視図である。
【図6】(a)は、図3のトルク超過検知機構の駆動コマとセンサフラグの負荷トルクが所定値以下の場合の説明図であり、(b)は、負荷トルクが所定値以上のときの説明図である。
【図7】(a)は、図3のトルク超過検知機構の被駆動コマとセンサフラグの負荷トルクが所定値以下の場合の説明図であり、(b)は、負荷トルクが所定値以上のときの説明図である。
【図8】(a)、(b)は、本発明の実施形態2に係るトルク超過検知機構の斜視図である。
【図9】本発明の実施形態3に係るトルク超過検知機構の斜視図である。
【図10】従来のトルク超過検知機構の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施形態1]
【0015】
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、中間転写ベルトを用いた4ドラムフルカラー画像形成装置の全体構成を示す縦断面図である。また、図2に廃トナー搬送部の断面図を示す。
【0016】
図1において、1は4ドラムフルカラー画像形成装置、2は4ドラムフルカラー画像形成装置の装置本体、PY、PM、PC、PBk(以下、Pという)は装置本体2に着脱自在に設けられたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のプロセスカートリッジ、31は中間転写体である中間転写ベルト30を有する中間転写ベルトユニット、25は定着器である。
【0017】
各プロセスカートリッジPは、それぞれ像担持体である感光体ドラム26Y、26M、26C、26Bk(以下、26という)と、感光体ドラム26の外周表面上に配置され、それぞれ感光体ドラム表面を一様に帯電する一次帯電器50とを有している。
【0018】
また、各プロセスカートリッジPは、レーザ露光器28Y、28M、28C、28Bkによる露光によって形成された感光体ドラム表面上の各色の静電潜像を、対応する色のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを用いて現像する現像器51を備え、中間転写ベルト30に沿って並列配置されている。
【0019】
前記現像器51内の現像ローラ54は、現像器51ごと感光体ドラム26から離間し、回転を停止させることで、現像剤の劣化を防止できるように構成されている。さらに、感光体ドラム26と共に中間転写ベルト30を挟持する位置には、感光体ドラム26と共に一次転写部を形成する一次転写ローラ52が対向設置されている。
【0020】
中間転写ベルトユニット31は、中間転写ベルト30と、中間転写ベルト30を張架する駆動ローラ100、テンションローラ105、二次転写対向ローラ108の3本のローラを備え、不図示のベルト駆動モータにより駆動ローラ100を回転駆動させることで中間転写ベルト30を回転搬送している。
【0021】
ベルト駆動モータは、画像形成制御部からの指示により、中間転写ベルト30を所定の速度で回転駆動する。また、全ての感光体ドラム26は画像形成制御部からの指示により不図示のドラム駆動モータにより所定速度で回転駆動される。
【0022】
テンションローラ105は、中間転写ベルト30の長さに応じて水平方向に移動可能に構成されている。さらに、テンションローラ105の近傍には、中間転写ベルト30上のトナーパッチを検出するためのレジ検知センサ90、91がローラ長手方向両端に2個設置されている。
【0023】
また、27は二次転写対向ローラ108の中間転写ベルト30を挟んだ位置に配置された二次転写ローラであり、33は二次転写ローラ27を保持している転写搬送ユニットである。また、3は二次転写ローラ27と、中間転写ベルト30を挟んだ二次転写対向ローラ108との当接部により構成される二次転写部へ転写材を給送する給送部である。
【0024】
給送部3は複数枚の転写材を収納したカセット20、給送ローラ21、重送防止のリタードローラ対22、搬送ローラ対23a、23b、レジストローラ対24等を備えている。また、定着器25の下流側搬送路には、排出ローラ対61、62、63が設けられている。
【0025】
次に、4ドラムフルカラー画像形成装置1の画像形成動作について説明する。画像形成動作が開始されると、カセット20内の転写材は、給送ローラ21により給送された後、リタードローラ対22により一枚ずつに分離され、搬送ローラ対23a、23b等を経てレジストローラ対24に搬送される。
【0026】
このとき、レジストローラ対24は、回転を停止しており、レジストローラ対24のニップに転写材が突き当てられることにより、転写材の斜行が矯正される。一方、この転写材の搬送動作に並行して、例えばイエローのプロセスカートリッジPYにおいては、感光体ドラム26Yの表面が一次帯電器50によって一様にマイナス帯電され、次にレーザ露光器28Yにより画像露光が行われることにより、感光体ドラム26Yの表面には画像信号のイエロー画像成分と対応した静電潜像が形成される。
【0027】
その後、現像器51内の現像ローラ54が回転駆動されながら、感光体ドラム26Yに当接し、静電潜像が、現像器51によりマイナス帯電したイエロートナーを用いて現像され、イエロートナー画像として可視化される。
【0028】
こうして得られたイエロートナー画像は、一次転写バイアスが供給された一次転写ローラ52により、中間転写ベルト30上に一次転写される。なお、トナー画像が転写された後、感光体ドラム26Yは、表面に付着している転写残りトナーがクリーナ53によって除去される。
【0029】
このような一連のトナー画像形成動作を、他のプロセスカートリッジPM、PC、PBkにおいても所定のタイミングをもって順次行い、各感光体ドラム26上に形成された各色トナー画像をそれぞれの一次転写部で中間転写ベルト30上に順次重ねて一次転写する。なお、現像ローラ54は、現像動作を終えると、下流側のプロセスカートリッジが一次転写中であっても、現像剤の劣化を防止するために順次感光体ドラム26から離間し回転を停止する。
【0030】
次に、中間転写ベルト30上に重畳して転写された4色のトナー画像は、中間転写ベルト30の回転に伴い、二次転写部に移動される。さらに、レジストローラ対24で斜行を矯正された転写材は、中間転写ベルト30上の画像とタイミングをとって二次転写部に送り出される。
【0031】
その後、転写材を挟んで中間転写ベルト30に当接した二次転写ローラ27により、中間転写ベルト30上の4色のトナー画像が転写材上へ二次転写される。そして、トナー画像が転写された転写材は、定着器25に搬送されて、加熱及び加圧されることによりトナー画像が定着された後、排出ローラ対61、62、63により装置本体2上面に排出及び積載される。
【0032】
二次転写を終了した中間転写ベルト30は、駆動ローラ100近傍に設置された不図示のベルトクリーナによって表面に残留した転写残りトナーが除去される。除去されたトナーは廃トナーとして、図2に示す廃トナー搬送スクリュー40によって不図示の廃トナー回収容器に送られ蓄積される。
【0033】
耐久枚数が増加し、廃トナーが充満してくると、廃トナー搬送スクリュー40に作用する負荷トルクが大きくなる。この負荷トルクが過大になると、後述する駆動モータの破損や廃トナーが溢れるおそれがあるため、負荷トルクを検知するトルク超過検知機構200が駆動ギア10と廃トナー搬送スクリュー40に係合されている。
【0034】
図3、図4に示すトルク超過検知機構200において、廃トナー搬送スクリュー40を回転させる駆動ギア10には、回転部材である駆動コマ11が連結され、被回転部材である被駆動コマ12は廃トナー搬送スクリュー40に連結されている。そして、被駆動コマ12は回転のガタ(所定量の隙間)を有して駆動コマ11に係合され、駆動コマ11によって回転が伝達されるようになっている。また、トーションバネ13のバネ端部13a、バネ端部13bはそれぞれ駆動コマの溝15と被駆動コマの溝16に係合し、駆動コマ11と被駆動コマ12の間に位置する(図5参照)。
【0035】
トーションバネ13は駆動コマ11と被駆動コマ12を所定のバネ力で回転方向に付勢し、負荷トルクがない状態では、駆動コマ11の面17、18と被駆動コマ12の面42、43が接触している(図6、7参照)。トーションバネ13のバネ圧は廃トナー回収容器が充満したときの廃トナー搬送スクリュー40の負荷トルクと同等にし、トルク超過検知機構100の定格トルクを廃トナー回収容器が充満時の搬送トルクに設定する。
【0036】
14はセンサフラグであり、このセンサフラグ14は、その係合部において駆動コマ11のボス19と被駆動コマ12のボス44に可動自在に係合され、駆動コマ11と被駆動コマ12の相対位置によって突出及び退避する。9は回転検知センサである断面コ字形のフォトセンサである。センサフラグ14は突出時にフォトセンサ9内に進入し、フォトセンサ9内の検知光軸を遮光するようになっている。
【0037】
従って、かかるトルク超過検知機構200では、駆動ギア10に駆動力が入力され、負荷トルクが定格トルク以下のとき、被駆動コマ12はトーションバネ13のバネ圧によって駆動コマ11に引き寄せられる。
【0038】
そして、駆動コマ11の面17と被駆動コマ12の面42が接触した状態で駆動コマ11と被駆動コマ12が回転する。このとき、駆動コマ11と被駆動コマ12のそれぞれに係合されているセンサフラグ14は突出せず(退避位置)に回転する(図5(a)、図6(a)、図7(a)参照)。
【0039】
負荷トルクが定格トルク以上のとき、駆動コマ11と被駆動コマ12のガタがなくなり、駆動コマ11の面18と被駆動コマ12の面43が接触し、被駆動コマ12は駆動コマ11につられて回転する。このとき、駆動コマ11と被駆動コマ12の相対位置が変化し、センサフラグ14が突出する(図5(b)、図6(b)、図7(b)参照)。
【0040】
センサフラグ14が突出した状態(突出位置)で回転すると、フォトセンサ9の光軸をセンサフラグ14が駆動コマ11と被駆動コマ12の回転周期で遮り、これを検出することによって廃トナー回収容器が充満したことが検知される。
【0041】
このように、本実施形態では、駆動コマ11と回転方向に所定量の隙間を有して係合している被駆動コマ12がトーションバネ13によって係合の隙間が回転方向に対して拡大する方向に付勢されている。
【0042】
被駆動コマ12に作用する負荷トルクが所定値以上のとき、駆動コマ11と被駆動コマ12の係合の隙間が変化し、センサフラグ14が突出し、これをフォトセンサ9が検知する。
【0043】
これにより、被回転側の負荷トルクが所定値を超えているか否かが安価で簡便かつ高精度に検出可能なトルク超過検知機構が得られる。
【0044】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記実施形態記載に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更ができるものである。
【0045】
[実施形態2]
たとえば、図8に第2実施形態に係るトルク超過検知機構の斜視図を示す。ここで、図8において、第1実施形態と同様の構成のものは同一符号を付し、その説明を省略する。
【0046】
駆動ギア10はフォトセンサフラグ45を有し、センサフラグ14がスラスト方向に突出及び退避できる貫通穴46が形成されている。また、被駆動コマ12の外周面にはボス47が形成されている。センサフラグ14は被駆動コマ12のボス47及び駆動ギア10の貫通穴46に係合され、駆動コマ11と被駆動コマ12の相対位置によって駆動ギア10のスラスト方向に突出及び退避するようになっている。
【0047】
センサフラグ14は、駆動ギア10に負荷トルクがかかっていないときには、駆動ギア10の貫通穴46から突出した状態にある。この場合、駆動ギア10、駆動コマ11、被駆動コマ12、トーションバネ13の関係は第1実施形態と同様であり、センサフラグ14が突出した状態で回転した際に、フォトセンサフラグ45の光軸が遮断されるようになっている。
【0048】
駆動ギア10に駆動力が入力され、負荷トルクが定格トルク以下のとき、被駆動コマ12はトーションバネ13のバネ圧によって駆動コマ12に引き寄せられ、センサフラグ14は突出したままの状態で回転する(図8(a)参照)。
【0049】
廃トナーが廃トナー回収容器に充満し、負荷トルクが定格トルク以上のとき、被駆動コマ12は駆動コマ11につられて回転する。このとき、駆動コマ11と被駆動コマ12の相対位置が変化し、センサフラグ14はスラスト方向に退避する(図8(b)参照)。これにより、フォトセンサフラグ45で得られる信号が変化し、廃トナー回収容器の充満が検知される。
【0050】
[実施形態3]
【0051】
図9に第3実施形態に係るトルク超過検知機構の斜視図を示す。なお、図9において、第1及び第2実施形態と同様の構成のものは同一符号を付し、その説明は省略する。
【0052】
図9に示すトルク超過検知機構は、被駆動コマ70と回転のガタを有して係合する被駆動コマ73が設けられ、センサフラグ72、75を有する。被駆動コマ70と被駆動コマ73の間にはバネ圧が異なる不図示の2つのトーションバネが介装されている。
【0053】
駆動ギア10には貫通穴46、48が形成され、センサフラグ72、75は被駆動コマ70、73の外周に形成されたボス71、74と駆動ギア10の貫通穴46、48に係合され、被駆動コマ70と被駆動コマ73の相対位置によって駆動ギア10のスラスト方向に突出及び退避される。
【0054】
一方のトーションバネのバネ圧は廃トナー回収容器が充満したときにセンサフラグ72が退避するバネ圧とし、他方のトーションバネのバネ圧を廃トナー回収容器が充満する前にセンサフラグ75が退避するバネ圧とする。
【0055】
駆動ギア10に作用するトルクがトーションバネのバネ圧よって設定した定格トルク以下のとき、センサフラグ72、75は突出したままの状態で回転する。このとき、廃トナー回収容器は充満していない。
【0056】
負荷トルクが他方のトーションバネのバネ圧で設定した定格トルク以上、一方のトーションバネのバネ圧よって設定した定格トルク以下のとき、センサフラグ75は退避、センサフラグ72は突出した状態で回転する。この状態を検知することで、廃トナー回収容器が充満に近づいていることを知らせることができる。廃トナー回収容器の充満が近づいていることが分かることで、充満する前にあらかじめ交換部品を準備することが可能となる。
【0057】
負荷トルクが一方のトーションバネのバネ圧で設定した定格トルク以上のとき、センサフラグ72、75はともに退避した状態で回転し、廃トナー回収容器の充満が検知される。
【0058】
このように、本実施形態では、複数のセンサフラグの状態を検知することで、多段階のトルクを検知することが可能であり、並列に用いることで複数の被駆動要素をもつ場合にもトルク超過検知が可能となる。
【符号の説明】
【0059】
1‥‥4ドラムフルカラー画像形成装置
9‥‥フォトセンサ
10‥‥駆動ギア
11‥‥駆動コマ
12‥‥被駆動コマ
13‥‥トーションバネ
14‥‥センサフラグ
200‥‥トルク超過検知機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転部材と、前記回転部材と回転方向に所定量の隙間を有して係合し、前記回転部材によって回転が伝達される被回転部材と、前記回転部材と前記被回転部材のそれぞれに係合され、前記回転部材と前記被回転部材を回転方向に付勢する付勢手段と、前記回転部材と前記被回転部材との回転方向の隙間の変化を検知する検知手段とを有することを特徴とするトルク超過検知機構。
【請求項2】
前記付勢手段は、前記回転部材と前記被回転部材の係合の隙間が回転方向に対して拡大する方向に前記回転部材と前記被回転部材とを付勢することを特徴とする請求項1に記載のトルク超過検知機構。
【請求項3】
前記検知手段は、前記回転部材と前記被回転部材との回転方向の隙間の変化に応じて突出位置と退避位置との間で可動自在に保持されるセンサフラグと、前記センサフラグが突出位置にある場合に、前記センサフラグによって遮光される位置に設けられた回転検知センサとを有することを特徴とする請求項1に記載のトルク超過検知機構。
【請求項4】
前記センサフラグは、前記回転部材と前記被回転部材のそれぞれに対して係合する係合部を有することを特徴とする請求項3に記載のトルク超過検知機構。
【請求項5】
前記回転検知センサは、その検知光軸が前記回転部材及び前記被回転部材の回転周期で遮光されることを特徴とする請求項3に記載のトルク超過検知機構。
【請求項6】
複数の前記回転部材及び複数の前記検知手段を用いることで、多段階でのトルク超過検知や複数の前記被回転部材のトルク超過検知を可能にすることを特徴とする請求項1に記載のトルク超過検知機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−224328(P2010−224328A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73042(P2009−73042)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】