説明

トロンビン阻害剤としての使用のための新規複素環式カルボキサミド

本発明は、式(I)の新規の医薬的に有用な化合物、特に、トリプシン様セリンプロテアーゼ、具体的にはトロンビンの競合阻害剤である化合物、医薬品としてのそれらの使用、それらを含有する医薬組成物、及びそれらの生成への合成経路に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規の医薬的に有用な化合物、特に、トリプシン様セリンプロテアーゼ、具体的にはトロンビンの競合阻害剤である化合物、医薬品としてのそれらの使用、それらを含有する医薬組成物、及びそれらの生成への合成経路に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
血液凝固は、止血(即ち、傷害血管からの血液損失の予防)と血栓形成(即ち、時々血管閉塞をもたらす、血管中での血塊の形成)の両方に関与する重要なプロセスである。
【0003】
凝固は、一連の複雑な酵素反応の結果である。この一連の反応中の最終工程の1つは、プロ酵素、プロトロンビンの活性酵素、トロンビンへの変換である。
【0004】
トロンビンは、凝固において中心的な役割を担うことが知られている。それは血小板を活性化して、血小板凝集をもたらし、フィブリノゲンをフィブリンモノマーへ変換し、これが自発的にフィブリンポリマーへ重合化して第XIII因子を活性化して、次いでこれがそのポリマーを架橋連結させて不溶性のフィブリンを生成する。さらに、トロンビンは、第V因子、第VIII因子、及び第XIl因子を活性化して、トロンビンのプロトロンビンからの「ポジティブ・フィードバック」産生をもたらす。
【0005】
血小板の凝集とフィブリンの生成及び架橋連結を阻害することによって、トロンビンの有効な阻害剤には、抗血栓形成活性を示すことが期待される。加えるに、抗血栓形成活性は、先のポジティブ・フィードバック機序の有効な阻害によって高められることが期待される。実際、N. Engl. J. Med. 349, 1713-1721 (2003) 中の S. Schulman et al.、Lancet 362, 789-97 (2003) 中の L. Wallentin et al.、及び Cerebrovasc. Dis. 21, 279-293 (2006) 中の H.-C. Diener et al. によって、トロンビン阻害剤のヒトにおける確証的な抗血栓形成効果が記載されている。
【0006】
トロンビンの低分子量阻害剤の初期の開発については、Blood Coagul. Fibrinol. 5, 411 (1994) 中の Claesson によって記載されている。
【0007】
Blomback et al. (J. Clin. Lab. Invest. 24, suppl. 107, 59 (1969) 中) は、フィブリノゲンAα鎖の切断部位の周囲に位置するアミノ酸配列に基づいたトロンビン阻害剤について報告した。考察したアミノ酸配列について、上記の著者らは、トリペプチド配列:Phe−Val−Arg(P9−P2−P1,以下、P3−P2−P1配列と呼ぶ)が最も有効な阻害剤であろうと示唆した。
【0008】
US7,144,899とWO2004032834には、(上記分子のP1位置での)2−複素芳香族置換1−イル−ベンジルアミド構造単位に基づいたトロンビン阻害剤が開示されている。
【0009】
US7,144,899には、(上記分子のP2位置での)1−アセチル−ピロリジン−2−カルボン酸アミド、1−アセチル−ピペリジン−2−カルボン酸アミド、又は1−アセチル−アゼパン−2−カルボン酸アミドの構造単位に基づいたトロンビン阻害剤が開示されている。
【0010】
US6,515,011とWO2004032834には、(上記分子のP2位置での)1−アセチル−ピロリジン−2−カルボン酸アミド又は1−アセチル−ジヒドロピロール−2−カルボン酸アミドの構造単位に基づいたトロンビン阻害剤が開示されている。
【0011】
US6,528,503には、(上記分子のP2位置での)1−アセチル−アゼパン−2−カルボン酸アミド構造単位に基づいたトロンビン阻害剤が開示されている。
【0012】
US6,288,077には、(上記分子のP2位置での)アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−1−カルボン酸アミド構造単位に基づいたトロンビン阻害剤が開示されている。
【0013】
(上記分子のP2位置での)1,3−チアゾリジン−2−カルボン酸アミド、1,3−チアゾリジン−4−カルボン酸アミド、ピラゾリジン−3−カルボン酸アミド、及び4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボン酸アミドの構造単位に基づくトロンビン阻害剤がUS6,740,647に開示されて、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 16, 2648-2653 (2006) 中の Lange et al. によっても記載されている。
【0014】
European Journal of Medicinal Chemistry41, 1339-1346 (2006) 中の Roy et al. によって、アリール複素環ベースのトロンビン阻害剤の定量的な構造活性相関研究が記載されている。
【0015】
Bioorganic & Medicinal Chemistry 14, 6900-6916 (2006) 中の Staas et al. によって、(上記分子のP2位置での)4−フルオロプロリンに基づいたトロンビン阻害剤が記載されている。
【0016】
Journal of Medicinal Chemistry 47, 2995-3008 (2004) 中の Young et al. によって、上記分子のP1位置に様々なアリール−複素環を担う(上記分子のP2位置での)ピラジノンに基づいたトロンビン阻害剤が記載されている。
【0017】
トロンビンのようなトリプシン様セリンプロテアーゼの有効な阻害剤へのニーズが依然としてある。好ましい薬物動態プロフィールを有する化合物へのニーズもある。このような化合物は、抗凝固薬として、それ故に血栓症と関連障害の療法的治療に有用であることが期待されよう。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の1つの側面では、式(I):
【0019】
【化1】

【0020】
[式中:
Xは、N、O又はNHであり;
Yは、XがO又はNHであるとき、CHであり、XとYは、単結合を介して連結する、
又はあるいは、
Yは、XがNであるとき、CHであり、XとYは、二重結合を介して連結する;
は、N、O及びSより選択される2、3又は4のヘテロ原子を含有する5員ヘテロアリール環であり、ここで少なくとも2つのヘテロ原子はNであって、0又は1のヘテロ原子はO又はSであり、ここで前記5員ヘテロアリール環は、どの炭素環原子でも、C1−6アルキルと、1又は2の窒素原子を含有する6員ヘテロアリール環より独立して選択される0、1又は2の置換基によって置換され、ここで前記6員ヘテロアリール環は、どの炭素環原子でも、C1−6アルキルより独立して選択される0、1、2又は3の置換基によって置換され;
は、H、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルキル又はC1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換され;
Gは、
【0021】
【化2】

【0022】
{式中:
は、H、R、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、又はC3−6シクロアルキルであり、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、及びC3−6シクロアルキルのそれぞれは、ハロゲンより選択される0、1、2、3、4又は5の置換基と、OH、オキソ、シアノ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C4−7シクロアルケニル、シクロへテロアルキル、R、及びRより選択される0、1又は2の置換基によって独立して置換され;
は、フェニル、又はO、S及びNより独立して選択される1、2又は3のヘテロ原子を含有する5若しくは6員複素芳香族環、O、S及びNより独立して選択される1又は2のヘテロ原子を含有する4、5又は6員シクロへテロアルキル環、又はO、S及びNより独立して選択される1又は2のヘテロ原子を含有するフェニル縮合5若しくは6員シクロへテロアルキル環であり、ここで前記フェニル、前記複素芳香族環、前記シクロへテロアルキル環、及び前記フェニル縮合シクロへテロアルキル環は、どの炭素環原子でも、COOH、OH、ハロゲン、CF、CHF、CHF、シアノ、C1−6アルキル、R、及びSOより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換され;
は、C1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換され;
は、C1−6アルキルであり;
は、OH、OC(O)R、OC(O)R、又はNHRであり;
は、フェニル(ここで前記フェニルは、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、F、CF、CHF、及びCHFより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換される)又はC1−4アルキル(ここで前記C1−4アルキルは、メチル及びエチルより独立して選択される0、1、2、又は3の置換基と、フェニルより選択される0又は1の置換基によって置換され、ここで前記フェニルは、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、F、CF、CHF、CHF、及びOC(O)Rより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換される)であり;
は、H、COOR、又はSOであり、ここで前記Rは、OH、ハロゲン、シアノ、R、及びC3−7シクロアルキルより独立して選択される0、1、2又は3の置換基によって置換され;
Qは、O、CH、又はS(O)であり;
Wは、C又はNであり;
nは、独立して、0、1又は2であり;
tは、独立して、0、1又は2であり;
uは、独立して、0又は1であり;
10は、ハロゲン、OH、オキソ、シアノ、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、R、及びRより選択される0、1、2、3、4又は5の置換基であり、ここで前記C1−4アルキルは、R、NH、NH(C1−4アルキル)、又はN(C1−4アルキル)より選択される0又は1の置換基によって置換され;そして
11は、ハロゲン、OH、シアノ、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、R、及びRより選択される0、1、2、3、4又は5の置換基であり、ここで前記C1−4アルキルは、R、NH、NH(C1−4アルキル)、又はN(C1−4アルキル)より選択される0又は1の置換基によって置換される}を表す]の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩を提供する。
【0023】
式(I)の化合物は、キラル中心を有して、いくつかは幾何異性中心を有する(E及びZ−異性体)ので、本発明には、すべてのそのような光学異性体、ジアステレオ異性体、及び幾何異性体が含まれると理解される。
【0024】
本発明の1つの側面では、式(I)の化合物の療法における使用を提供する。
【0025】
本発明のさらなる側面では、式(I)の化合物の抗凝固療法における使用を提供する。
【0026】
本発明のなおさらなる側面では、式(I)の化合物の、トロンビンの阻害が有益である状態の治療における使用を提供する。
【0027】
本発明のなおさらなる側面では、式(I)の化合物の、血栓塞栓障害の治療及び予防における使用を提供する。
【0028】
本発明のなおさらなる側面では、トロンビンの阻害が有益である状態の治療の方法を提供し、該方法は、そのような状態に罹患しているか又は罹患し易いヒトへの式(I)の化合物の治療有効量の投与を含む。
【0029】
本発明のなおさらなる側面では、血栓塞栓障害の治療及び予防の方法を提供し、該方法は、血栓形成傾向状態に罹患しているか又は罹患し易いヒトへの式(I)の化合物の治療有効量の投与を含む。
【0030】
本発明のさらなる側面では、式(I)の化合物の治療有効量を少なくとも1つの医薬的に許容される希釈剤、賦形剤、及び/又は不活性担体と混合して含んでなる医薬製剤を提供する。
【0031】
本発明のなおさらなる側面では、式(I)の化合物を含んでなる医薬製剤を、血栓塞栓症、及び/又は抗凝固療法が適応となる状態のような、トロンビンの阻害が有益である状態の治療における使用に提供する。
【0032】
本発明の別の側面では、式(I)の化合物とその製造に使用する中間体の製造の方法を提供する。
【0033】
本発明の上記及び他の側面について、本明細書において以下により詳しく記載する。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の目的は、トリプシン様セリンプロテアーゼ、具体的にはトロンビンの競合阻害剤である化合物、医薬品としてのそれらの使用、それらを含有する医薬組成物、及びそれらの生成への合成経路を提供することである。
【0035】
以下に列挙するのは、本発明について記載するために本明細書及び特許請求項において使用する様々な用語の定義である。
【0036】
疑念の回避のために言えば、本明細書において、ある基が「上記に定義される(hereinbefore defined)」、「上記に定義される(defined hereinbefore)」又は「上に定義される(defined above)」によって限定される場合、前記基には、最初に出現する最も広い定義だけでなく、その基についての他の定義の各自及び全部が含まれると理解されたい。
【0037】
疑念の回避のために言えば、本明細書において「C1−6」は、1、2、3、4、5又は6の炭素原子を有する炭素基を意味して、「C1−4」は、1、2、3又は4の炭素原子を有する炭素基を意味すると理解されたい。
【0038】
本明細書において、他に述べなければ、「アルキル」という用語には、直鎖と分岐鎖の両方のアルキル基が含まれて、限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、t−ペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、又はt−ヘキシルであり得る。
【0039】
本明細書において、他に述べなければ、「シクロアルキル」という用語は、飽和した環式炭化水素環系を意味する。「C3−6シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルであり得る。
【0040】
本明細書において、他に述べなければ、「アルケニル」という用語には、直鎖と分岐鎖の両方のアルケニル基が含まれる。C2−6アルケニルという用語には、2〜6の炭素原子と1又は2の二重結合を有するアルケニル基が含まれて、限定されないが、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、クロチル、ペンテニル、又はヘキセニルであり得て、ブテニル基は、例えば、ブテン−2−イル、ブテン−3−イル、又はブテン−4−イルであり得る。
【0041】
本明細書において、他に述べなければ、「アルキニル」という用語には、直鎖と分岐鎖の両方のアルキニル基が含まれる。C2−6アルキニルという用語には、2〜6の炭素原子と1又は2の三重結合を有するアルキニル基が含まれて、限定されないが、エチニル、プロパルジル、ペンチニル、又はヘキシニルであってよくて、ブチニル基は、例えば、ブチン−3−イル又はブチン−4−イルであり得る。
【0042】
本明細書において、他に述べなければ、「シクロアルケニル」という用語は、1又は2の二重結合を含有する非芳香族の環式炭化水素環系を意味する。「C4−7シクロアルケニル」という用語は、限定されないが、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、又はシクロヘプテニルであり得て、シクロペンテニル基は、例えば、シクロペンテン−3−イル又はシクロペンテン−4−イルであり得る。
【0043】
本明細書において、他に述べなければ、「アルコキシ」という用語には、直鎖又は分岐鎖の両方のアルコキシ基が含まれる。C1−6アルコキシは、限定されないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、i−ペントキシ、t−ペントキシ、neo−ペントキシ、n−ヘキシルオキシ、i−ヘキシルオキシ、又はt−ヘキシルオキシであり得る。
【0044】
本明細書において、他に述べなければ、「N、O及びSより選択される2、3又は4のヘテロ原子を含有して、少なくとも2のヘテロ原子がNであって、0又は1のヘテロ原子がO又はSである5員ヘテロアリール環」という用語には、芳香族の複素環式環が含まれる。そのような環の例は、イミダゾール、テトラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、又はオキサジアゾールである。
【0045】
本明細書において、他に述べなければ、「1又は2の窒素原子を含有する6員ヘテロアリール環」という用語には、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンが含まれる。
【0046】
本明細書において、他に述べなければ、「O、S及びNより選択される1又は2のヘテロ原子を有する4、5又は6員シクロヘテロアルキル環」という用語には、オキセタン、アゼチジン、オキサゼチジン、ピロリジン、イミダゾリン、テトラヒドロフラン、オキサゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、ヘキサヒドロピリダジン、ヘキサヒドロピリミジン、モルホリン、オキサジナン、チエタン、チエタン1−オキシド、チエタン1,1−ジオキシド、テトラヒドラ−チオフェン、テトラヒドラ−チオフェン1−オキシド、テトラヒドラ−チオフェン1,1−ジオキシド、テトラヒドラ−チオピラン、テトラヒドラ−チオピラン1−オキシド、又はテトラヒドラ−チオピラン1,1−ジオキシドが含まれる。
【0047】
本明細書において、他に述べなければ、「O、S及びNより独立して選択される1、2又は3のヘテロ原子を含有する5若しくは6員複素芳香族環」という用語には、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、トリアゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、又はトリアジンが含まれる。
【0048】
本明細書において、他に述べなければ、「O、S及びNより独立して選択される1又は2のヘテロ原子を含有するフェニル縮合5若しくは6員シクロヘテロアルキル環」という用語には、インドリン、ジヒドロイソインドール、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロインダゾール、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロキノキサリン、テトラヒドラキナゾリン、テトラヒドロフタラジン、クロマン、イソクロマン、チオクロマン、イソチオクロマン、ジヒドロベンゾオキサジン、又はジヒドロベンゾチアジンが含まれる。
【0049】
本明細書において、他に述べなければ、「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨードであり得る。
【0050】
本明細書において、
【0051】
【化3】

【0052】
は、以下の構造:
【0053】
【化4】

【0054】
のモチーフを表す。
【0055】
本発明の1つの態様において、Rは、N、O及びSより選択される2、3又は4のヘテロ原子を含有する5員ヘテロアリール環であり、ここで少なくとも2つのヘテロ原子はNであって、0又は1のヘテロ原子はO又はSであり、ここで前記5員ヘテロアリール環は、どの炭素環原子でも、C1−6アルキルと、1又は2の窒素原子を含有する6員ヘテロアリール環より独立して選択される0、1又は2の置換基によって置換され、ここで前記6員ヘテロアリール環は、どの炭素環原子でも、C1−6アルキルより独立して選択される0、1、2又は3の置換基によって置換される。
【0056】
本発明のさらなる態様において、Rは、N、O及びSより選択される2、3又は4のヘテロ原子を含有する5員ヘテロアリール環であり、ここで少なくとも2つのヘテロ原子はNであって、0又は1のヘテロ原子はO又はSである。
【0057】
本発明のさらなる態様において、Rは、テトラゾールである。
【0058】
本発明の1つの態様において、Rは、H、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルキル又はC1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換される。
【0059】
本発明のさらなる態様において、Rは、H又はハロゲンである。
【0060】
本発明のなお別の態様において、Rは、H、Cl、又はFである。
【0061】
本発明の1つの態様において、カルボニルへ共有結合している、ピラゾリジン、ジヒドロピラゾール、又はイソオキサゾリジン(即ち、X及びYを含有する環)中の炭素の周囲の立体化学配置は、(S)である。
【0062】
本発明の1つの態様において、Gは、
【0063】
【化5】

【0064】
である。
【0065】
本発明のさらなる態様において、Gは、
【0066】
【化6】

【0067】
[Rは、H、R、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、又はC3−6シクロアルキルであり、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、及びC3−6シクロアルキルのそれぞれは、ハロゲンより選択される0、1、2、3、4又は5の置換基と、OH、オキソ、シアノ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C4−7シクロアルケニル、シクロへテロアルキル、R、及びRより選択される0、1又は2の置換基によって独立して置換され;
ここでRは、フェニル、O、S及びNより独立して選択される1、2又は3のヘテロ原子を含有する5若しくは6員複素芳香族環、O、S及びNより独立して選択される1又は2のヘテロ原子を含有する4、5又は6員シクロへテロアルキル環、又はO、S及びNより独立して選択される1又は2のヘテロ原子を含有するフェニル縮合5若しくは6員シクロへテロアルキル環であり、ここで前記フェニル、前記複素芳香族環、前記シクロへテロアルキル環、及び前記フェニル縮合シクロへテロアルキル環は、どの炭素環原子でも、COOH、OH、ハロゲン、CF、CHF、CHF、シアノ、C1−6アルキル、R、及びSOより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換され;
は、C1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換され;そして
は、C1−6アルキルであり;
は、OH、OC(O)R、OC(O)R、又はNHRであり;
は、フェニル(ここで前記フェニルは、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、F、CF、CHF、及びCHFより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換される)又はC1−4アルキル(ここで前記C1−4アルキルは、メチル及びエチルより独立して選択される0、1、2、又は3の置換基と、フェニルより選択される0又は1の置換基によって置換され、ここで前記フェニルは、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、F、CF、CHF、CHF、及びOCORより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換される)であり;
は、H、COOR、又はSOであり、ここで前記Rは、OH、ハロゲン、シアノ、R、及びC3−7シクロアルキルより独立して選択される0、1、2又は3の置換基によって置換され;
ここでRは、C1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換され;そして
は、C1−6アルキルである]である。
【0068】
本発明のさらなる態様において、Gは、
【0069】
【化7】

【0070】
[Rは、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、O、S及びNより独立して選択される1、2又は3のヘテロ原子を含有する5若しくは6員複素芳香族環、O、S及びNより独立して選択される1又は2のヘテロ原子を含有する4、5又は6員シクロへテロアルキル環、又はR12であり、ここで前記C1−6アルキル、前記C3−6シクロアルキル、前記複素芳香族環、及び前記シクロへテロアルキル環は、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、Cシクロアルキル、R、又はR12より選択される0又は1の置換基によって置換され;
ここでRは、C1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換され;
12は、フェニルであり、ここで前記フェニルは、ハロゲン及びRより選択される0、1又は2の置換基によって置換され;そして
は、OH、OC(O)R、OC(O)R、又はNHであり、
ここでRは、C1−6アルキルであり;
は、フェニル(ここで前記フェニルは、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、F、CF、CHF、及びCHFより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換される)又はC1−4アルキル(ここで前記C1−4アルキルは、メチル及びエチルより独立して選択される0、1、2、又は3の置換基と、フェニルより選択される0又は1の置換基によって置換され、ここで前記フェニルは、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、F、CF、CHF、CHF、及びOCORより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換される)である]である。
【0071】
本発明のなおさらなる態様において、Gは、
【0072】
【化8】

【0073】
[Rは、C3−6シクロアルキル、R12、又はC1−6アルキルであり、ここで前記C1−6アルキルは、Cシクロアルキル、N(C1−4アルキル)、R、又はR12より選択される0又は1の置換基によって置換され、ここでRは、C1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換され;そして
12は、フェニルであり、ここで前記フェニルは、ハロゲンより選択される0、1又は2の置換基によって置換され;そして
は、OH又はOC(O)Rである]である。
【0074】
本発明の1つの態様において、G中のR及びRによって置換される炭素の周囲の立体化学配置は、(R)である。
【0075】
さらなる態様において、Gは、
【0076】
【化9】

【0077】
[R10は、ハロゲン、OH、オキソ、シアノ、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、R、及びRより選択される0、1、2、3、4又は5の置換基であり、ここで前記C1−4アルキルは、R、NH、NH(C1−4アルキル)、又はN(C1−4アルキル)より選択される0又は1の置換基によって置換され;
は、COOH、OH、ハロゲン、CF、シアノ、C1−6アルキル、R、及びSOより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換されるフェニルであり、ここでRは、C1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換され;そして
は、C1−6アルキルであり;
Qは、O、CH、又はS(O)であり;
nは、独立して、0、1又は2であり;そして
それぞれのtは、独立して、0、1又は2である]である。
【0078】
本発明のなおさらなる態様において、Gは、
【0079】
【化10】

【0080】
[Qは、O又はCHであり;
それぞれのtは、独立して、0又は1であり;
10は、オキソ、C1−4アルキル、R、及びRより選択される0、1又は2の置換基であり;そして
は、COOH、OH、ハロゲン、CF、シアノ、C1−6アルキル、R、及びSOより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換されるフェニルであり、ここでRは、C1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換され;そして
は、C1−6アルキルである]である。
【0081】
本発明のなおさらなる態様において、Gは、
【0082】
【化11】

【0083】
[Qは、O又はCHであり;そして
それぞれのtは、独立して、0又は1であり;そして
10は、オキソ及びC1−4アルキルより選択される0、1又は2の置換基である]である。
【0084】
本発明のさらなる態様において、Gは、
【0085】
【化12】

【0086】
[Rは、OH、OC(O)R、OC(O)R、又はNHRであり;
ここでRは、C1−6アルキルであり;
は、フェニル(ここで前記フェニルは、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、F、CF、CHF、及びCHFより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換される)又はC1−4アルキル(ここで前記C1−4アルキルは、メチル及びエチルより独立して選択される0、1、2、又は3の置換基と、フェニルより選択される0又は1の置換基によって置換され、ここで前記フェニルは、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、F、CF、CHF、CHF、及びCOより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換される)であり;
は、H、COOR、又はSOであり、ここで前記Rは、OH、ハロゲン、シアノ、R、及びC3−7シクロアルキルより独立して選択される0、1、2又は3の置換基によって置換され;
Qは、O、CH、又はS(O)であり;
Wは、C又はNであり;
nは、独立して、0、1又は2であり;
uは、独立して、0又は1であり;そして
10は、ハロゲン、OH、オキソ、シアノ、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、R、及びRより選択される0、1、2、3、4又は5の置換基であり、ここで前記C1−4アルキルは、R、NH、NH(C1−4アルキル)、又はN(C1−4アルキル)より選択される0又は1の置換基によって置換され;
11は、ハロゲン、OH、シアノ、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、R、及びRより選択される0、1、2、3、4又は5の置換基であり、ここで前記C1−4アルキルは、R、NH、NH(C1−4アルキル)、又はN(C1−4アルキル)より選択される0又は1の置換基によって置換され;
は、COOH、OH、ハロゲン、CF、シアノ、C1−6アルキル、R、及びSOより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換されるフェニルであり;
ここでRは、C1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換され;そして
は、C1−6アルキルである]である。
【0087】
本発明のなおさらなる態様において、Gは、
【0088】
【化13】

【0089】
[Rは、OH、OC(O)R、OC(O)R、又はNHであり、ここでRは、C1−6アルキルであり;
は、フェニル(ここで前記フェニルは、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、F、CF、CHF、及びCHFより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換される)又はC1−4アルキル(ここで前記C1−4アルキルは、メチル及びエチルより独立して選択される0、1、2、又は3の置換基と、フェニルより選択される0又は1の置換基によって置換され、ここで前記フェニルは、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、F、CF、CHF、CHF、及びCOより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換される)であり;
Qは、O又はCHであり;
uは、独立して、0又は1であり;そして
10は、C1−4アルキル、ハロゲン、及びRより選択される0、1又は2の置換基であり;
11は、C1−4アルキル、ハロゲン、及びRより選択される0、1又は2の置換基であり、ここでRは、C1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換される]である。
【0090】
本発明のなおさらなる態様において、Gは、
【0091】
【化14】

【0092】
[Rは、OH又はOC(O)Rであり;
10は、C1−4アルキル、F、Cl、OCH、OCF、OCHF、及びOCHFより選択される0、1又は2の置換基であり;
11は、C1−4アルキル、F、Cl、OCH、OCF、OCHF、及びOCHFより選択される0、1又は2の置換基であり;
Qは、O又はCHであり;そして
uは、独立して、0又は1である]である。
【0093】
本発明の1つの態様において、式(I)の化合物は:
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2,3−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−1−[(2R)−3−tert−ブトキシ−2−ヒドロキシプロパノイル]−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(3,5−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2,4−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−メチルフェニル)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−5−メチルヘキサノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシヘキサノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(1−メチルシクロプロピル)プロパノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(4−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル)カルボニル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−3−メチルブタノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−(4−メチル−D−ロイシル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−3−シクロプロピル−2−ヒドロキシプロパノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(3−シアノフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2S)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
酢酸[(1R)−2−[(5S)−5−[[5−クロロ−2−(テトラゾール−1−イル)フェニル]メチルカルバモイル]−4,5−ジヒドロピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−エチル]、
3−メチルブタン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
ブタン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
2−メチルプロパン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
ペンタン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
プロパン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
安息香酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
3−(2,4−ジメチル−6−(プロピオニルオキシ)フェニル)−3−メチルブタン酸(R)−2−((S)−5−(5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジルカルバモイル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−2−(O−tert−ブチル−D−セリル)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2,4−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2,3−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(3,5−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[ヒドロキシ(3−メチルフェニル)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシヘキサノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−5−メチルヘキサノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−2−[(2R)−3−tert−ブトキシ−2−ヒドロキシプロパノイル]−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(1−メチルシクロプロピル)プロパノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(3−シアノフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2,4−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(4−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル)カルボニル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタノイル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシアセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパノイル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、又は
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタノイル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩より選択される。
【0094】
本発明の別の側面において、式(X):
【0095】
【化15】

【0096】
[Xは、N、O又はNHであり;
Yは、XがO又はNHであるとき、CHであり、XとYは、単結合を介して連結する、又は、
Yは、XがNであるとき、CHであり、XとYは、二重結合を介して連結する;
は、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、O、S及びNより独立して選択される1、2又は3のヘテロ原子を含有する5若しくは6員複素芳香族環、O、S及びNより独立して選択される1又は2のヘテロ原子を含有する4、5又は6員シクロへテロアルキル環、又はR12であり、ここで前記C1−6アルキル、前記C3−6シクロアルキル、前記複素芳香族環、及び前記シクロへテロアルキル環は、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、Cシクロアルキル、R、又はR12より選択される0又は1の置換基によって置換され;
は、C1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換され;そして
12は、フェニルであり、ここで前記フェニルは、ハロゲン及びRより選択される0、1又は2の置換基によって置換される]の化合物を提供する。
【0097】
本発明のなお別の側面において、式(XI):
【0098】
【化16】

【0099】
[Xは、N、O又はNHであり;
Yは、XがO又はNHであるとき、CHであり、XとYは、単結合を介して連結する、又は、
Yは、XがNであるとき、CHであり、XとYは、二重結合を介して連結する;
Qは、O又はCHであり;
uは、独立して、0又は1であり;そして
10は、C1−4アルキル、ハロゲン、及びRより選択される0、1又は2の置換基であり;
11は、C1−4アルキル、ハロゲン、及びRより選択される0、1又は2の置換基であり;
は、C1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換される]の化合物を提供する。
【0100】
本発明は、上記に定義されるような式(I)の化合物の製造のための方法をさらに提供し、該方法は:
(A)式(II):
【0101】
【化17】

【0102】
[式中、XとYは、式(I)に定義される通りである]の化合物、又はアミノ基で保護されているその誘導体を式(III):
【0103】
【化18】

【0104】
[式中、RとRは、式(I)に定義される通りである]のアミンと反応させて、式(IV):
【0105】
【化19】

【0106】
の化合物、又はアミノ基で保護されているその誘導体を生成する工程;
(B)式(IV):
【0107】
【化20】

【0108】
[式中、X、Y、R、及びRは、式(I)に定義される通りである]の化合物を式(V):
【0109】
【化21】

【0110】
[式中、Rは、上記に定義される通りであり、Rは、OHである]の化合物、又は、ヒドロキシ置換基、又はヒドロキシ置換基とカルボン酸の両方のいずれかで保護されているその誘導体と反応させて、式(I)の化合物を生成する工程;
(C)式(IV):
【0111】
【化22】

【0112】
[式中、X、Y、R、及びRは、式(I)に定義される通りである]の化合物を式(VI):
【0113】
【化23】

【0114】
[式中、R10、R11、W、Q、及びuは、上記に定義される通りであり、Rは、OHである]の化合物、又は、ヒドロキシ置換基、又はヒドロキシ置換基とカルボン酸の両方のいずれかで保護されているその誘導体と反応させて、式(I)の化合物を生成する工程;
(D)式(IV):
【0115】
【化24】

【0116】
[式中、X、Y、R、及びRは、式(I)に定義される通りである]の化合物を式(V):
【0117】
【化25】

【0118】
[式中、Rは、上記に定義される通りであり、Rは、NHRであり、ここでRは、上記に定義される通りである]の化合物、又はアミノ置換基で保護されているその誘導体と反応させて、式(I)の化合物を生成する工程;
(E)式(IV):
【0119】
【化26】

【0120】
[式中、X、Y、R、及びRは、式(I)に定義される通りである]の化合物を式(VI):
【0121】
【化27】

【0122】
[式中、R10、R11、W、Q、及びuは、上記に定義される通りであり、Rは、NHRであり、ここでRは、上記に定義される通りである]の化合物、又はアミノ置換基で保護されているその誘導体と反応させて、式(I)の化合物を生成する工程;
(F)式(IV):
【0123】
【化28】

【0124】
[式中、X、Y、R、及びRは、式(I)に定義される通りである]の化合物を式(VII):
【0125】
【化29】

【0126】
[式中、R10、Q、及びtは、上記に定義される通りである]の化合物、又はアミノ基で保護されているその誘導体と反応させて、式(I)の化合物を生成する工程;
(G)式(II):
【0127】
【化30】

【0128】
[式中、XとYは、式(I)に定義される通りである]の化合物、又はカルボン酸で保護されているその誘導体を式(V):
【0129】
【化31】

【0130】
[式中、Rは、上記に定義される通りであり、Rは、OHである]の化合物、又は、ヒドロキシ置換基、又はヒドロキシ置換基とカルボン酸の両方のいずれかで保護されているその誘導体と反応させて、式(VIII):
【0131】
【化32】

【0132】
の化合物を生成する工程;
(H)式(II):
【0133】
【化33】

【0134】
[式中、XとYは、式(I)に定義される通りである]の化合物、又はカルボン酸で保護されているその誘導体を式(VI):
【0135】
【化34】

【0136】
[式中、R10、R11、W、Q、及びuは、上記に定義される通りであり、Rは、OHである]の化合物、又は、ヒドロキシ置換基、又はヒドロキシ置換基とカルボン酸の両方のいずれかで保護されているその誘導体と反応させて、式(IX):
【0137】
【化35】

【0138】
の化合物を生成する工程;
(I)式(VIII):
【0139】
【化36】

【0140】
[式中、X、Y、及びRは、上記に定義される通りであり、Rは、OHである]の化合物、又はカルボン酸で保護されているその誘導体、又はOH基で保護されているその誘導体を反応させて、式(X):
【0141】
【化37】

【0142】
の化合物を生成する工程;
(J)式(IX):
【0143】
【化38】

【0144】
[式中、R10、R11、X、Y、W、Q、及びuは、上記に定義される通りであり、Rは、OHである]の化合物、又はカルボン酸で保護されているその誘導体、又はOH基で保護されているその誘導体を反応させて、式(XI):
【0145】
【化39】

【0146】
の化合物を生成する工程;
(K)式(X)又は式(XI)[式中、R、R10、R11、X、Y、W、Q、及びuは、上記に定義される通りである]の化合物を式(III)[式中、RとRは、上記に定義される通りである]の化合物と反応させて、式(I)の化合物を生成する工程;
(L)式(II):
【0147】
【化40】

【0148】
[式中、XとYは、式(I)に定義される通りである]の化合物、又はカルボン酸で保護されているその誘導体を式(XII):
【0149】
【化41】

【0150】
[式中、Rは、上記に定義される通りである]の化合物と反応させて、式(XIII):
【0151】
【化42】

【0152】
の化合物を生成する工程;
(M)式(XIII)[式中、X、Y、及びRは、上記に定義される通りである]の化合物、又はカルボン酸で保護されているその誘導体を還元条件で反応させて、式(VIII):
【0153】
【化43】

【0154】
の化合物を生成する工程;
(N)式(XIV):
【0155】
【化44】

【0156】
[式中、R12は、OH、アルコキシ、アリールオキシ、又はR13であり、ここでR13は、キラル補助基(例、2,10−カンファースルタム、6,6−ジメチル−7,10−メチレン−3−オキサ−1−アザスピロ[4.5]デカン−2−オン、又は4−ベンジル−2−オキサゾリジノン)である]の化合物をトリメチルシリルジアゾメタンと反応させて、式(XV):
【0157】
【化45】

【0158】
[式中、Yは、CHであり、Xは、Nであり、R12は、OH、アルコキシ、アリールオキシ、又はR13であり、XとYの間の結合は、二重結合である]の化合物を生成する工程;
(O)式(XVI):
【0159】
【化46】

【0160】
[式中、R12は、OH又はアルコキシであり、Lは、Cl、Br、I、又はOSOCFであり、Xは、O、Nである]の化合物、又はその保護化誘導体を塩基の存在下に反応させて、式(XV):
【0161】
【化47】

【0162】
[式中、Yは、CHであり、Xは、N又はOであり、R12は、OH又はアルコキシであり、XとYの間の結合は、単結合である]の化合物を生成する工程を含む。
【0163】
方法(A)〜(H)及び(L)は、アミドのカルボン酸からの製造について知られている手順を使用して、又は類似して、例えば、下記の「実施例」に記載のようにして行なってよい。それは、適正な塩基(例、ピリジン、DMAP、NMM、TEA、NaHCO、2,4,6−コリジン、又はDIPEA)と好適な試薬(例、塩化オキサリル、フッ化シアヌル、EDC/HOBt、DCC/HOBt、HBTU、HATU、PyBOP、T3P、又はTBTU)の存在下に溶媒(DCM、MeCN、HO、EtOAc、又はDMF)中で行うことができる。反応温度は、0℃〜100℃、又は100℃未満であれば溶媒の還流温度であってよいが、簡便には、室温であり得る。
【0164】
方法(I)及び(J)は、ラクトンの製造について知られている手順を使用して、又は類似して、例えば、下記の「実施例」に記載のようにして行なってよい。それは、好適な試薬(例、TsOH、MsOH、NaOH、塩化ピバロイル/TEA、又はDMAP/BOP)の存在下に有機溶媒(例、CHCl、ベンゼン、トルエン、EtOH、又はTHF)中で行うことができる。反応温度は、0℃〜100℃、又は100℃未満であれば溶媒の還流温度であってよいが、簡便には、室温であり得る。
【0165】
方法(K)は、アミドのラクトンからの製造について知られている手順を使用して、又は類似して、例えば、下記の「実施例」に記載のようにして行なってよい。それは、好適な試薬(例、TEA)の存在下に有機溶媒(例、DCM、THF、又はMeOH)中で行うことができる。反応温度は、0℃〜100℃、又は100℃未満であれば溶媒の還流温度であってよいが、簡便には、室温であり得る。
【0166】
方法(M)は、アルコールのケトンからの製造について知られている手順を使用して、又は類似して、例えば、下記の「実施例」に記載のようにして行なってよい。それは、好適な試薬(例、NaBH、Zn(BH、PhSiH)の存在下、好適な触媒(例、Rh(PPhCl又はRh(I)−2−(2−ピリジル)−4−カルボメトキシ−1,3−チアゾリジン)の存在下に、又はあるいは、Hと好適な触媒(例、Ru/C、Rh−DIOP又はRh−CYDIOP)の存在下に有機溶媒(例、THF)中で行うことができる。反応温度は、0℃〜100℃、又は100℃未満であれば溶媒の還流温度であってよいが、簡便には、室温であり得る。
【0167】
方法(N)は、ピラゾリンのオレフィンからの製造について知られている手順を使用して、又は類似して、例えば、下記の「実施例」に記載のようにして行なってよい。それは、有機溶媒(例、塩化メチレン、ヘキサン、又はTHF)中で行うことができる。反応温度は、−100℃〜100℃、又は100℃未満であれば溶媒の還流温度であってよいが、簡便には、室温であり得る。
【0168】
方法(O)は、ピラゾリジン又はイソオキサゾリジンの製造について知られている手順を使用して、又は類似して、例えば、下記の「実施例」に記載のようにして行なってよい。それは、好適な試薬(例、NaHMDS、LiHMDS、又はフッ化テトラブチルアンモニウム)の存在下に有機溶媒(例、THF)中で行うことができる。反応温度は、0℃〜100℃、又は100℃未満であれば溶媒の還流温度であってよいが、簡便には、室温であり得る。
【0169】
カルボン酸エステルをカルボン酸へ加水分解するために使用する方法は、既知の手順を使用して、又は類似して、例えば、下記の「実施例」に記載のようにして行なってよい。それは、適正な塩基(例、TEA又はDIPEA)又は好適な酸(例、HCl)と、任意選択的に、好適な試薬(例、LiBr)の存在下に溶媒(例、MeCN又はHO)中で行うことができる。反応温度は、0℃〜100℃、又は100℃未満であれば溶媒の還流温度であってよいが、簡便には、室温であり得る。
【0170】
式(II)及び式(XV)の化合物は、市販されているか、又は既知の方法(例、Tetrahedron Letters 1997, 38, 4935-4938(N−NH−CH);J. Am. Chem. Soc. 1997, 119, 8379-8380(N−N=CH);Helv. Chim. Acta 1983, 66, 1241(N−O−C))によって製造することができる。
【0171】
式(III)の化合物は、市販されているか、又は既知の方法(例、J. Med. Chem. 2004, 47, 2995)によって製造することができる。
【0172】
式(V)、(VI)、(VII)、(XII)及び(XIV)の化合物は、市販されているか、又は既知の方法によって製造することができる。
【0173】
官能基の保護化及び脱保護化については、「Protective Groups in Organic Synthesis(有機合成の保護基)」第2版、T. W. Greene and P. G. M. Wuts, ウィリー−インターサイエンス(1991)と「Protecting Groups(保護基)」P. J. Kocienski, Georg Thieme Verlag(1994)に記載されている。
【0174】
本発明のさらなる態様には、式(I)の化合物の医薬的に許容される塩が含まれる。該化合物が十分に酸性である場合、医薬的に許容される塩には、限定されないが、アルカリ金属(例えば、ナトリウム又はカリウム)塩、アルカリ土類金属(例、カルシウム又はマグネシウム)塩、有機アミン(例えば、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジルエチルアミン、又はアミノ酸、例えば、リジン)の塩が含まれる。該化合物が十分に塩基性である場合、医薬的に許容される塩には、限定されないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩、又はp−トルエンスルホン酸塩のような酸付加塩が含まれる。
【0175】
荷電官能基の数とカチオン又はアニオンの原子価に依存して、1より多いカチオン又はアニオンがあり得る。
【0176】
好適な塩に関する概説については、Berge et al., J. Pharm. Sci., 66, 1-19 (1977) を参照のこと。
【0177】
式(I)の化合物は、ヒト又は動物の体内で分解されて式(I)の化合物をもたらすプロドラッグの形態で投与してよい。ある式(I)の化合物は、それ自体が他の式(I)の化合物のプロドラッグとして作用する場合がある。式(I)のプロドラッグは、物理化学、生物製剤、又は薬物動態上の改善された特性を示す可能性がある。プロドラッグの例には、式(I)の化合物の in vivo 加水分解可能エステルが含まれる。
【0178】
カルボキシ又はヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物の in vivo 加水分解可能(又は切断可能)エステルは、例えば、ヒト又は動物の体内で加水分解されて元の酸又はアルコールを産生する医薬的に許容されるエステルである。エステルプロドラッグ誘導体の例については、Curr. Drug. Metab. 2003, 4, 461 を参照のこと。当該技術分野では、プロドラッグの他の様々な形態が知られている。プロドラッグ誘導体の例については、Rautio, J. et al. Nature Reviews Drug Discovery 2008, 7, 255 とそこで引用される参考文献を参照のこと。
【0179】
医療及び医薬品への使用
このように、本発明の化合物は、トロンビンの阻害が有益である状態(臨床的に意義のあるエンドポイントに関して判定される、例えば、トロンビンの阻害が必要とされるか又は所望される血栓塞栓症のような状態、及び/又は抗凝固療法が適応となる状態)において有用であることが期待されて、それには以下が含まれる:
ヒトが含まれる動物の血液及び/又は組織における血栓症及び凝固性亢進の治療及び/又は予防。凝固性亢進は、血栓塞栓性疾患をもたらす場合があることが知られている。凝固性亢進及び血栓塞栓性疾患に関連した状態は、通常、血栓形成傾向状態と診断される。これらの状態には、限定されないが、第V因子(第V因子ライデン)変異のような遺伝性又は獲得性の活性化プロテインC抵抗性、遺伝性又は獲得性のアンチトロンビンIII、プロテインC、プロテインS、プロテインZ、ヘパリン補因子II欠乏症、及びプロトロンビンG20210A突然変異によって引き起こされるような、凝固因子の血漿レベルが増加した状態が含まれる。凝固性亢進及び血栓塞栓性疾患に関連していることが知られている他の状態には、循環抗リン脂質抗体(ループス抗凝固因子)、ホモシステイン血症、ヘパリン誘発性血小板減少症、及び線維素溶解性障害、並びに凝固症候群(例、播種性血管内凝固(DIC))及び血管損傷全般(外傷又は手術による)が含まれる。さらに、乏しい身体活動、低い心拍出量、又は高齢も血栓症のリスクを高めることが知られていて、凝固性亢進は、そのリスク増加の原因となるいくつかの因子の1つにすぎない場合もある。これらの状態には、限定されないが、長期の床上安静、長期の飛行機旅行、心不全又は呼吸不全のような急性医療障害による入院が含まれる。凝固性亢進を1つの要因とする血栓症のリスク増加を伴うさらなる状態は、妊娠とホルモン(例、エストロゲン)治療である。
【0180】
凝固性亢進の徴候を伴わない、望まれないトロンビンの過剰がある状態(例えば、アルツハイマー病のような神経変性疾患、アテローム性動脈硬化症の進行及び/又は予防、及び癌の増殖及び拡散における状態)の治療。
【0181】
言及し得る特別な疾患状態には、静脈血栓症(例、深在性静脈血栓症、DVT)及び肺塞栓症、動脈血栓症(例、心筋梗塞、不安定型狭心症、及び急性冠症候群、血栓症ベースの卒中、及び末梢動脈血栓症における)、及び通常は心房細動(例、非弁膜性又は弁膜性心房細動)の間の心房、又は貫壁性心筋梗塞後の左心室に由来するか、又は鬱血性心不全によって引き起こされる全身塞栓症(卒中をもたらす場合がある)の療法的及び/又は予防的治療;血栓溶解、経皮的経管介入術(PTI)、及び冠バイパス手術後の再閉塞(即ち、血栓症)の予防;顕微鏡下手術及び血管手術全般、臓器移植、及び形成手術後の血栓症の予防が含まれる。
【0182】
さらなる適応症には、細菌、多発外傷、中毒、又は他のあらゆる機序によって引き起こされる播種性血管内凝固の療法的及び/又は予防的治療;血管移植片、血管ステント、血管カテーテル、機械的及び生物学的な人工弁、又は他のあらゆる医療用デバイスのような、身体中の異物表面と血液が接触しているときの抗凝固療法;及び、心肺装置を使用する心臓血管手術の間、又は血液透析時のように身体外の医療用デバイスと血液が接触しているときの抗凝固療法;特発性及び成人呼吸窮迫症候群、放射線又は化学療法での治療に続く肺線維症、慢性閉塞性肺疾患、敗血症ショック、敗血症、限定されないが、浮腫が含まれる炎症応答、冠動脈疾患のような急性又は慢性のアテローム性動脈硬化症と動脈硬化巣の形成、心不全、脳動脈疾患、脳梗塞、脳塞栓症、脳塞栓症、末梢動脈疾患、虚血、狭心症(不安定型狭心症が含まれる)、再灌流傷害、経皮的経管介入術(PTI)及び冠動脈バイパス手術後の再狭窄の療法的及び/又は予防的治療が含まれる。
【0183】
トリプシン及び/又はトロンビンを阻害する本発明の化合物は、膵炎の治療にも有用であり得る。
【0184】
このように、本発明の化合物は、上記状態の療法的及び/又は予防的治療の両方に適応される。
【0185】
このように、本発明の1つの側面により、療法における式(I)の化合物の使用を提供する。
【0186】
このように、本発明のさらなる側面により、抗凝固療法における式(I)の化合物の使用を提供する。
【0187】
このように、本発明のなおさらなる側面により、トロンビンの阻害が有益である状態の治療における式(I)の化合物の使用を提供する。
【0188】
このように、本発明のなおさらなる側面により、血栓塞栓障害の治療及び予防における式(I)の化合物の使用を提供する。
【0189】
このように、本発明のなおさらなる側面により、トロンビンの阻害が有益である状態の治療用医薬品の製造への式(I)の化合物の使用を提供する。
【0190】
このように、本発明のなおさらなる側面により、血栓塞栓障害の治療及び予防用医薬品の製造への式(I)の化合物の使用を提供する。
【0191】
このように、本発明のなおさらなる側面により、トロンビンの阻害が有益である状態の治療の方法を提供し、該方法は、そのような状態に罹患しているか又は罹患しやすいヒトへの式(I)の化合物の治療有効量の投与を含む。
【0192】
このように、本発明のなおさらなる側面により、血栓塞栓障害の治療及び予防の方法を提供し、該方法は、血栓形成傾向の状態に罹患しているか又は罹患しやすいヒトへの式(I)の化合物の治療有効量の投与を含む。
【0193】
本発明の化合物には、先行技術において知られている化合物より有効である、より低毒性である、より選択的である(例えば、他のセリンプロテアーゼ、特にトリプシンや止血に関与する他のセリンプロテアーゼに優ってトロンビンを阻害することについて)、より強力である、より少ない副作用を生じる、より容易に吸収される、及び/又はより優れた薬物動態プロフィール(例、より高い経口バイオアベイラビリティ、及び/又はより低いクリアランス)を有する可能性があるという利点がある。
【0194】
医薬製剤
本発明のさらなる側面により、トロンビンの阻害が求められる状態の治療の方法を提供し、該方法は、そのような状態に罹患しているか又は罹患しやすいヒトへの本発明の化合物の治療有効量の投与を含む。
【0195】
本発明の化合物は、通常、本発明の化合物を遊離塩基又は医薬的に許容される無毒の有機又は無機酸付加塩のいずれかとして医薬的に許容される剤形に含んでなる医薬調製物の形態で、経口、静脈内、皮下、頬内、直腸、皮内、経鼻的、気管、気管支、他のあらゆる非経口経路によって、又は吸入により投与される。
【0196】
本発明の化合物の好ましい投与経路は、経口である。
【0197】
治療される障害及び患者と投与の経路に依って、該組成物は、異なる用量で投与してよい。
【0198】
本発明の化合物はまた、以下の1以上のような、異なる作用機序のあらゆる抗血栓剤(複数)と組み合わせる、及び/又は同時投与してよい:抗凝固薬の未分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、他のヘパリン誘導体、合成ヘパリン誘導体(例、フォンダパリヌクス)、ビタミンKアンタゴニスト、トロンビン以外の他の凝固因子の合成又は生物工学阻害剤(例、合成FXa、FVIIa、FIXa、及びFXIa阻害剤、及びrNAPc2)、抗血小板剤のアセチルサリチル酸及びジピリダモール、トロンボキサン受容体及び/又は合成酵素阻害剤、フィブリノゲン受容体アンタゴニスト、プロスタサイクリン模倣体、ホスホジエステラーゼ阻害剤、ADP受容体(P2X、P2Y、P2Y12[例、チクロピジン、クロピドグレル、カングレロール、サチグレル、及びAZD6140])アンタゴニスト、ホスホイノシチド3−キナーゼβ又はγの阻害剤、カルボキシペプチダーゼU(CPU又はTAFIa)の阻害剤、及びプラスミノゲンアクチベータの阻害剤、阻害剤−1(PAI−1、例、SCH530348及びE−5555)。
【0199】
さらに、本発明の化合物は、血栓性疾患、特に心筋梗塞の治療における、組織プラスミノゲンアクチベータ(天然、組換え、又は改良型)、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、プロウロキナーゼ、アニソイル化プラスミノゲン−ストレプトキナーゼアクチベータ複合体(APSAC)、動物唾液腺プラスミノゲンアクチベータ、等の1以上のような血栓溶解剤と組み合わせる、及び/又は同時投与してよい。
【0200】
このように、本発明のさらなる側面により、式(I)の化合物を少なくとも1つの医薬的に許容されるアジュバント、希釈剤、又は担体と混合して含んでなる医薬組成物を提供する。
【0201】
ヒトの療法的治療における本発明の化合物の好適な1日用量は、経口投与で約0.001〜100mg/kg(体重)であり、非経口投与で0.001〜50mg/kg(体重)である。
【0202】
疑念の回避のために言えば、本明細書に使用するように、「治療」には、療法的及び/又は予防的治療が含まれる。
【実施例】
【0203】
これから本発明を以下の実施例を参照にしてさらに説明する。実施例では、エレクトロスプレーインターフェースを備えた Micromass LCT 質量分析計(LC−HRMS)で高解像質量スペクトルを記録した。H NMR測定は、それぞれ400、500、及び600MHzのH振動数で作動する、Varian UNITY+400、500、及び600分光計で実施した。化学シフトは、溶媒を内部標準としてppmで示す。報告するいくつかのNMRスペクトルの(CHSOは、(CHSOに溶かして(CDSOで希釈した濃縮サンプルより取った溶液に関連する。この試料には実質量の(CHSOが存在しているので、最初にプレスキャンを実施して、(CHSO(2.54ppm)及びHO(3.3ppm)のピークを自動的に抑えるように分析する。このようにして、上記の3.3ppm及び2.54ppm付近の領域に位置するピークの強度を変化させる。このために、上記振動数付近の化合物由来シグナルのいくつかが省略された可能性があるので、特定の実施例では、その省略された領域を示す。フラッシュクロマトグラフィー分離は、Merck Silica ゲル60(0.063〜0.200mm)を使用して実施した。以下に明示する化合物は、ACD/Labs からの ACD/Name 9.04 を使用して命名した。
【0204】
以下の略語を使用する:
DMF ジメチルホルムアミド
HATU O−(7−アゾベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロリン酸
PyBOP ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウム・ヘキサフルオロリン酸塩
T3P 無水プロピルホスホン酸
TBTU テトラフルオロホウ酸テトラメチルイソウロニウムO−ベンゾトリアゾリル
EDC 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド
DMAP 4−(ジメチルアミノ)ピリジン
NMM N−メチルモルホリン
TEA トリエチルアミン
DCM ジクロロメタン
DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド
BOP ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロリン酸塩
HBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロリン酸塩
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)− N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロリン酸塩
HOBt 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
HOAT 1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DIOP ホスフィン,[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4,5−ジイル)ビス(メチレン)]ビス[ジフェニル,trans−
CYDIOP ホスフィン,[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4,5−ジイル)ビス(メチレン)]ビス[ジシクロヘキシル−,trans−
NMP 1−N−メチル−2−ピロリジノン
TBME tert−ブチルメチルエーテル
実施例1
【0205】
【化48】

【0206】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
(i)(2R)−(4−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)酢酸
この反応は、窒素の雰囲気下に200rpmの撹拌を伴って1L反応機中で実施した。反応機へ2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ酢酸(139g,816.98ミリモル)を入れた。エタノール(800mL)を加えると、濁った混合物をもたらした。この混合物を1℃/分の勾配で加熱して還流させた。次いで、(R)−(+)−1−フェニルエチルアミン(68.5mL,531.04ミリモル)を5分以内に加えた。次いで、この澄明な均質溶液を1℃/分の勾配でそのまま60℃へゆっくり冷やした。この温度に達したとき、95:5のジアステレオマー純度の結晶種(約100mg)を加えた。このとき、結晶化がゆっくり始まった。温度を0.5℃/分で20℃へ下降させた。その温度に達したとき、この混合物をそのままさらに2時間撹拌し続けた。次いで、この混合物を濾過した。これにより、アンモニウム塩の結晶(95g)を得た。次いで、以下の手順を使用して、この塩をEtOH(99.5%,800mL)より再結晶させた:1Lの反応機において、そして窒素の雰囲気下に、上記で入手した塩を反応機へ入れた。EtOH(800mL)を加えて(懸濁液が得られた)から、温度を1℃/分の勾配で増加させて、還流させた。すべての塩が溶けたとき、温度を1℃/分で65℃へ下降させた。この温度に達したとき(澄明な均質溶液)、種結晶を加えた(ほぼ0.5gを加えた)。結晶化がすぐに、しかしごくゆっくりと始まった。次いで、温度を0.5℃/分で20℃へ下降させた。次いで、この混合物を一晩撹拌した(200rpm)。濾過と真空での乾燥の後で、67.9gの塩を入手した。この塩の遊離酸のキラルHPLC分析は、95.2%のエナンチオマー過剰率(97.6:2.4 er)を示した。この塩を、混合物を一晩撹拌する代わりに室温で2時間だけそのまま撹拌すること以外は上記の記載と同じ手順を使用して、EtOH(99.5%,500mL)よりもう一回再結晶させた。濾過と乾燥の後で、56.3gのアンモニウム塩の結晶を入手した。この遊離酸のキラルHPLC分析は、99.1%のエナンチオマー過剰率を示した。
【0207】
次いで、上記のアンモニウム塩をメチルt−ブチルエーテル(400mL)と1M HCl(水溶液、300mL)の間で分配した。水相をTBME(2X100mL)で抽出した。プールした有機相を水(100mL)で洗浄してから、乾燥(MgSO)させて濃縮した。これにより、表題化合物(32.5g)を固形物として得た。
【0208】
(ii)(2R)−(4−フルオロフェニル)[(トリメチルシリル)オキシ]アセトイルクロリド
(2R)−(4−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)酢酸(20g,117.55ミリモル)、DMAP(0.718g,5.88ミリモル)、及びピリジン(19.93mL,246.86ミリモル)のジクロロメタン(250mL)0℃溶液へクロロトリメチルシラン(30.6mL,240.98ミリモル)をゆっくり(10分)加えた。この混合物を氷冷下に15分間、そして次いで室温で一晩撹拌した。次いで、この混合物を氷浴に冷やして、DMF(0.211mL,2.74ミリモル)を加えて、塩化オキサリル(10.25mL,121.08ミリモル)のゆっくりした(15分)添加を続けた。この懸濁液を0℃で1時間、そして室温で30分間撹拌した。次いで、この混合物を次の工程にそのまま使用した。(2R)−(4−フルオロフェニル)[(トリメチルシリル)オキシ]アセトイルクロリドの収率は、100%であると推定される。
【0209】
(iii)(別法1)(5S)−1−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル
窒素の雰囲気下に、そして氷冷しながら、アクリル酸エチル(13.00mL,120ミリモル)をヘプタン(60mL)及びトルエン(60mL)に溶かした。トリメチルシリルジアゾメタン(ヘキサン中2M,60.0mL,120.00ミリモル)を加えた。次いで、この溶液をそのまま室温へ達せしめて、1.5時間撹拌した。次いで、この混合物を減圧下に30℃で濃縮した。これにより粗製中間体の環付加物を得て、これをさらに精製せずに使用した。窒素の雰囲気下、氷冷下に、(2R)−(4−フルオロフェニル)[(トリメチルシリル)オキシ]アセトイルクロリド(30.7g,117.7,ミリモル、(ii)を参照のこと)のジクロロメタン(250mL)溶液へ上記からの粗製の環付加物をゆっくり(5分間)加えた。次いで、この混合物をそのまま室温へ達せしめて、2時間撹拌した。この粗製混合物のLC/MS分析は、正しい生成物と、トリメチルシリル基が依然として未変化なままである1つの副生成物を示した。水(300mL)を加えた。水相をCHCl(100mL)で抽出した。合わせた有機層を濃縮して、粘稠なオイル(45g)を得た。次いで、これへMe−THF(100mL)とTFA(44.6mL,600.00ミリモル)を加えた。この混合物を78℃まで加熱して、一晩撹拌した。水(200mL)を加えてから、この混合物をそのまま15分間激しく撹拌した。EtOAc(300mL)を加え、相を分離させて、有機相を濃縮した。次いで、粗製のジアステレオマー混合物を、ヘプタン中20〜60% EtOAcの溶出液を溶出液として使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。所望のジアステレオマーを含有する純粋な画分を採取して、濃縮した。温EtOAc/ヘプタン(30/70,200mL)からの再結晶化によって、所望の化合物(8.9g,収率25%)を固形物として得た。1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ 1.29 (t, 3H), 2.91 (ddd, 1H), 3.16 (ddd, 1H), 4.12 (d, 1H), 4.21-4.27 (m, 2H), 4.70 (dd, 1H), 5.72 (d, 1H), 6.88-6.90 (m, 1H), 6.97-7.01 (2H), 7.39-7.43 (m, 2H)。
【0210】
(iii)(別法2)(5S)−1−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル
窒素の雰囲気下に、アクリル酸エチル(288g,2877ミリモル)を20℃で、150rpmの撹拌速度でジクロロメタン(4000mL)に溶かした。トリメチルシリルジアゾメタン(ヘキサン中2M,1150mL,2301ミリモル)を30分の時間にわたり加えて、この後でこの混合物を20℃で19.5時間撹拌した。−30℃へ冷却後、トリフルオロ酢酸(443mL,5752ミリモル)を35分の時間にわたりゆっくり加えた。ジクロロメタン(4000ml)中の(R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−(トリメチルシリルオキシ)アセチルクロリド(600g,2301ミリモル)の粗製混合物を110分の間にゆっくり加えると、この時間の間に、温度は、そのまま20℃へ上昇した。この混合物を20℃で45分間撹拌して、その後でEtOH(500mL)と水(500mL)を1分量で加えた。この混合物を200rpmで50分間撹拌し、水(2500mL)を加え、200rpmで5分間撹拌してから、層をそのまま10分間分離させた。水層(4L)を有機層(10.5L)より分離させて、有機層へNaHCO溶液(8%水溶液、2.5L)を加えた。この混合物を200rpmで10分間撹拌し、その後で有機層(V=9.75L)を水層(3000mL)より分離させた。CHCl溶液中の粗生成物を40℃の真空で15時間濃縮した。この固形物へEtOAc(2000mL)とヘプタン(1000mL)を加えて、得られる混合物を加熱して還流させた。さらに1000mLのヘプタンを加えて、この後で(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドの種結晶(200mg)を加えると、即時の結晶化を生じた。撹拌速度を100rpmに設定して、温度を1℃/分で20℃へ下降させてから、この混合物を一晩撹拌した。この混合物をP3フィルターに通して濾過して、濾過ケークをEtOAc/ヘプタン(50/50,3x300ml)で洗浄した。次いで、この固形物を真空で乾燥させて、表題化合物(345g,収率51%)を得た。
【0211】
(iv)(5S)−1−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
アセトニトリル(70mL)、水(1.5mL)、及びLiBr(12.69g,146.12ミリモル)の溶液へ(5S)−1−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル(8.6g,29.22ミリモル)に続いてトリエチルアミン(10.13mL,73.06ミリモル)を加えた。次いで、この均質な澄明溶液を室温で一晩撹拌した。EtOAc(200mL)と1M HCl(水溶液、150mL)を加えた。水相をEtOAc(100mL)で抽出した。次いで、プールした有機層を濃縮した。これにより、7.2gの所望の酸を固形物として得た。プールした水層をEtOAc(2X50mL)で抽出し、合わせた有機層の水(50mL)での洗浄を続けて、追加の0.42gの生成物を単離した。全収率:98%。1H NMR [400 MHz, (CD3)2SO] δ 2.86 (ddd, 1H), 3.23 (ddd, 1H), 4.53 (dd, 1H), 5.71-5.77 (m, 2H), 7.07-7.15 (m, 3H), 7.36-7.42 (m, 2H), 12.97 (s, br, 1H)。
【0212】
(v)(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
開いた容器中で5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジルカルバミン酸tert−ブチル(14g,45.20ミリモル, J. Med. Chem. 2004, 47, 2995 に記載のように製造する)をアセトニトリル(80mL)に懸濁させた。HCl(6M水溶液、37.7mL,225.99ミリモル)を加えてから、この混合物を室温で4時間撹拌した。水(200mL)とTBME(100mL)を加えた。水相へ氷冷下にEtOAc(200mL)を加えて、2M NaOH(水溶液、130mL)のゆっくりした添加を続けた。次いで、有機相を水(100mL)で洗浄した。次いで、粗製の(5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル)メタンアミンを含有するEtOAc(220mL)溶液へ(5S)−1−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(7.53g,28.28ミリモル)を加えて、N−メチルモルホリン(4.66mL,42.43ミリモル)の添加を続けた。次いで、この澄明な均質溶液へTBTU(10.90g,33.94ミリモル)を1分量で加えた。次いで、この混合物を室温で一晩撹拌した。生成した沈殿を濾過してから、TBME(100mL)で洗浄した。真空で乾燥後、所望の化合物(7.65g,59%)を固形物として入手した。母液をEtOAcで希釈して、NaCO(飽和水溶液)、水、及び1M HCl(水溶液)で洗浄した。CHCN/水からの結晶化によって、4.59gの表題化合物を得た。全収率:88%。1H NMR (600 MHz, CD3CN) δ 2.93 (ddd, 1H), 3.10 (ddd, 1H), 4.15-4.19 (m, 2H), 4.25 (dd, 1H), 4.60 (dd, 1H), 5.73-5.76 (m, 1H), 6.97-6.99 (m, 1H), 7.07-7.10 (m, 2H), 7.28-7.30 (m, 1H), 7.42-7.46 (m, 3H), 7.54-7.56 (m, 1H), 7.71 (d, 1H), 9.20 (s, 1H)。
【0213】
実施例2〜22は、適正な出発材料を使用して、上記に記載の実施例1に類似したやり方で製造した。
【0214】
実施例2
【0215】
【化49】

【0216】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2,3−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 9.55 (s, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.56 (dd, 1H), 7.49 (d, 1H), 7.22-7.13 (m, 2H), 7.13-7.06 (m, 1H), 6.95 (br. t, 1H), 6.06 (s, 1H), 4.64 (dd, 1H), 4.30 (d, 1H), 4.24 (d, 1H), 3.21-3.08 (m, 1H), 2.90-2.82 (m, 1H)。HRMS (ESI) C20H16ClF2N7O3 の計算値:476.1049 (M+H)+, 実測値:476.1050。
【0217】
実施例3
【0218】
【化50】

【0219】
(5S)−1−[(2R)−3−tert−ブトキシ−2−ヒドロキシプロパノイル]−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.03 (s, 1H), 7.92 (br. t, 1H), 7.59 (d, 1H), 7.47 (dd, 1H), 7.28 (d, 1H), 7.06 (s, 1H), 4.90 (d, 1H), 4.89 (dd, 1h), 4.33-4.21 (m, 2H), 3.69-3.62 (m, 2H), 3.65-3.58 (m, 1H), 3.07-2.98 (m, 1H), 1.13 (s, 9H)。HRMS (ESI) C19H24ClN7O4の計算値:450.1660 (M+H)+, 実測値:450.1680。
【0220】
実施例4
【0221】
【化51】

【0222】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(3,5−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.96 (s, 1H), 7.67 (br. t, 1H), 7.63 (d, 1H), 7.48 (dd, 1H), 7.29 (d, 1H), 7.04 (br., 1H), 7.00-6.94 (m, 2H), 6.75-6.68 (m, 1H), 5.79 (d, 1H), 4.76 (dd, 1H), 4.29 (d, 2H), 4.15 (d, 1H), 3.60-3.52 (m, 1H), 3.03-2.93 (m, 1H)。HRMS (ESI) C20H16ClF2N7O3の計算値:476.1049 (M+H)+, 実測値:476.1019。
【0223】
実施例5
【0224】
【化52】

【0225】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ ppm 8.99 (s, 1H), 7.88 (br. s., 1H), 7.59 (d, 1H), 7.46 (dd, 1H), 7.30-7.25 (m, 1H), 7.06 (s, 1H), 4.86 (dd, 1H), 4.73 (dd, 1H), 4.27 (d, 2H), 3.64 (ddd, 1H), 3.16 (d, 1H), 3.03 (dd, 1H), 2.28-2.17 (m, 1H), 1.71-1.60 (m, 3H), 1.56-1.40 (m, 5H)。
【0226】
実施例6
【0227】
【化53】

【0228】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2,4−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (500 MHz, CD3CN): δ 9.23 (s, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.57 (dd, 1H), 7.48 (d, 1H), 7.40 (q, 1H), 7.33 (bt, 1H), 6.93-7.01 (m, 3H), 5.89 (d, 1H), 4.68 (dd, 1H), 4.17-4.31 (m, 3H), 3.12 (dd, 1H), 2.95 (dd, 1H)。HRMS (ESI) C20H17ClF2N7O3の計算値:476.1049 (M+H)+, 実測値:476.1042。
【0229】
実施例7
【0230】
【化54】

【0231】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−メチルフェニル)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.00 (s, 1H), 7.83 (t, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.46 (dd, 1H), 7.27-7.16 (m, 4H), 7.11-7.07 (m, 1H), 6.95 (s, 1H), 5.77 (s, 1H), 4.74 (dd, 1H), 4.28 (d, 2H), 4.02 (br., 1H), 3.49 (dd, 1H), 2.91 (m, 1H), 2.32 (s, 3H)。HRMS (ESI) C21H20ClN7O3 の計算値:454.1394 (M+H)+, 実測値:454.1407。
【0232】
実施例8
【0233】
【化55】

【0234】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−5−メチルヘキサノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.01 (s, 1H), 7.86 (br. t, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.47 (dd, 1H), 7.29 (d, 1H), 7.07 (s, 1H), 4.87(dd, 1H), 4.74 (br. t, 1H), 4.28 (d, 2H), 3.61 (dd, 1H), 3.20 (d, 1H), 3.06 (dd, 1H), 1.78-1.69 (m, 1H), 1.61-1.50 (m, 2H), 1.40-1.29 (m, 2H), 0.89 (t, 6H)。HRMS (ESI) C19H24ClN7O3 の計算値:434.1707 (M+H)+, 実測値:434.1703。
【0235】
実施例9
【0236】
【化56】

【0237】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (500 MHz, CDCl3):δ 9.00 (s, 1H), 7.81 (br. t, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.47 (dd, 1H), 7.35 (ddd, 1H), 7.31-7.27 (m, 2H), 7.10 (dd, 1H), 7.02 (dd, 1H), 6.91 (br. s, 1H), 5.96 (d, 1H), 4.81 (dd, 1H), 4.29(d, 2H), 4.08 (d, 1H), 3.53 (dddd, 1H), 2.98-2.87 (m, 1H)。HRMS (ESI) C20H18ClFN7O3の計算値:458.1143 (M+H)+, 実測値:458.1136。
【0238】
実施例10
【0239】
【化57】

【0240】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシヘキサノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (600 MHz, CD3CN): δ 9.19 (s, 1H), 7.69 (d, 1H), 7.54 (dd, 1H), 7.44 (d, 1H), 7.30 (br. t, 1H), 7.04 (br. t, 1H), 4.68-4.63 (m, 2H), 4.25-4.13 (m, 2H), 3.29 (d, 1H), 3.20-3.14 (dd, 1H), 2.99-2.94 (dd, 1H), 1.76-1.69 (m, 1H), 1.55-1.48 (m, 1H), 1.42-1.28 (m, 4H), 0.91 (t, 3H)。HRMS (ESI) C18H22ClN7O3の計算値:420.1551 (M+H)+, 実測値:420.1556。
【0241】
実施例11
【0242】
【化58】

【0243】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(1−メチルシクロプロピル)プロパノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.03 (s, 1H), 7.90 (bt, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.47 (dd, 1H), 7.29 (d, 1H), 7.06 (s, 1H), 4.97 (ddd, 1H), 4.84 (dd, 1H), 4.28 (d, 2H), 3.61 (ddd, 1H), 3.17 (d, 1H), 3.04 (ddd, 1H), 1.70 (dd, 1H), 1.47 (dd, 1H), 1.16 (s, 3H), 0.20-0.42 (m, 4H)。HRMS (ESI) C19H23ClN7O3の計算値:432.1551 (M+H)+, 実測値:432.1541。
【0244】
実施例12
【0245】
【化59】

【0246】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(4−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル)カルボニル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.95 (s, 1H), 7.64 (bt, 1H), 7.57 (d, 1H), 7.45 (dd, 1H), 7.26 (d, 1H), 7.13 (ddd, 1H), 6.82-6.88 (m, 2H), 6.74-6.78 (m, 2H), 4.96 (bs, 1H), 4.86 (dd, 1H), 4.18-4.38 (m, 4H), 3.36 (ddd, 1H), 2.78-2.93 (m, 2H), 1.99 (dt, 1H)。
【0247】
実施例13
【0248】
【化60】

【0249】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ 9.56 (s, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.57 (dd, 1H), 7.50 (d, 1H), 7.43-7.47 (m, 2H), 7.23-7.33 (m, 3H), 7.00 (bs, 1H), 5.88 (s, 1H), 4.59 (dd, 1H), 4.27 (q, 2H), 3.13 (ddd, 1H), 2.86 (ddd, 1H)。HRMS (ESI) C20H19ClN7O3の計算値:440.1238 (M+H)+, 実測値: 440.1246。
【0250】
実施例14
【0251】
【化61】

【0252】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.05 (s, 1H), 7.89 (bt, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.46 (dd, 1H), 7.28 (d, 1H), 7.05 (s, 1H), 4.89 (ddd, 1H), 4.83 (dd, 1H), 4.27 (d, 2H), 3.55 (ddd, 1H), 3.16 (d, 1H), 3.06 (ddd, 1H), 1.53 (dd, 1H), 1.40 (dd, 1H), 1.01 (s, 9H)。HRMS (ESI) C19H25ClN7O3 の計算値:434.1707 (M+H)+, 実測値:434.1702。
【0253】
実施例15
【0254】
【化62】

【0255】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.08 (s, 1H), 7.92 (bt, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.44 (dd, 1H), 7.28 (d, 1H), 7.05 (s, 1H), 4.85 (dd, 1H), 4.58 (d, 1H), 4.26 (d, 2H), 3.50 (ddd, 1H), 3.09 (ddd, 1H), 2.80 (bs, 1H), 1.43-1.76 (m, 6H), 1.06-1.36 (m, 5H)。HRMS (ESI) C20H25ClN7O3 の計算値:446.1707 (M+H)+, 実測値:446.1739。
【0256】
実施例16
【0257】
【化63】

【0258】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−3−メチルブタノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (600 MHz, CDCl3): ジアステレオマーの約3:2混合物、主要異性体のデータ:δ 9.02 (s, 1H), 7.91 (bt, 1H), 7.53 (d, 1H), 7.40 (dd, 1H), 7.25 (d, 1H), 7.01 (s, 1H), 4.75-4.93 (m, 2H), 4.10-4.25 (m, 2H), 3.17 (s, 3H), 2.95-3.60 (m, 3H), 1.19 (s, 3H), 1.17 (s, 3H)。
【0259】
実施例17
【0260】
【化64】

【0261】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ 9.54 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.55 (d, 1H), 7.48 (d, 1H), 7.15-28 (m, 5H), 7.03 (s, 1H), 5.05 (bs, 1H), 4.58-4.65 (m, 1H), 4.25 (q, 2H), 3.13-3.23 (m, 1H), 3.01-3.08 (m, 1H), 2.82-2.93 (m, 2H)。HRMS (ESI) の計算値: C21H21ClN7O3 454.1394 (M+H)+, 実測値:454.1381。
【0262】
実施例18
【0263】
【化65】

【0264】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−(4−メチル−D−ロイシル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ 9.54 (s, 1H), 8.90 (bs, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.58 (d, 1H), 7.51 (d, 1H), 7.23 (s, 1H), 4.75 (bt, 1H), 4.67 (dd, 1H), 4.35 (d, 1H), 4.22 (d, 1H), 3.35 (dd, 1H), 2.96 (dd, 1H), 2.02 (dd, 1H), 1.66 (dd, 1H), 0.99 (s, 9H)。HRMS (ESI) C19H26ClN8O2 の計算値:433.1867 (M+H)+, 実測値:433.1877。
【0265】
実施例19
【0266】
【化66】

【0267】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−3−シクロプロピル−2−ヒドロキシプロパノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ 9.55 (s, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.56 (d, 1H), 7.49 (d, 1H), 7.05 (s, 1H), 4.90 (bs, 1H), 4.65 (dd, 1H), 4.25 (q, 2H), 3.23 (dd, 1H), 2.90 (dd, 1H), 1.68-1.75 (m, 1H), 1.40-1.48 (m, 1H), 0.85-0.94 (m, 1H), 0.35-0.50 (m, 2H), 0.00-0.10 (m, 2H)。HRMS (ESI) C18H21ClN7O3 の計算値:418.1394 (M+H)+, 実測値:418.1386。
【0268】
実施例20
【0269】
【化67】

【0270】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.01 (s, 1H), 7.91 (bt, 1H), 7.58 (d, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.25 (d, 1H), 7.03 (s, 1H), 4.87 (dd, 1H), 4.63 (s, 1H), 4.20-4.30 (m, 2H), 3.56 (dd, 1H), 3.15 (bs, 1H), 2.99 (dd, 1H), 0.93 (s, 9H)。HRMS (ESI) C18H23ClN7O3の計算値:420.1551 (M+H)+, 実測値:420.1534。
【0271】
実施例21
【0272】
【化68】

【0273】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(3−シアノフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (400 MHz, CD3CN): δ 9.19 (s, 1H), 7.64-7.78 (m, 4H), 7.43-7.57 (m, 3H), 7.27 (bt, 1H), 7.00 (s, 1H), 5.80 (d, 1H), 4.60 (dd, 1H), 4.30 (d, 1H), 4.25 (dd, 1H), 4.16 (dd, 1H), 3.10 (ddd, 1H), 2.92 (ddd, 1H)。HRMS (ESI) C21H18ClN8O3の計算値:465.1190 (M+H)+, 実測値:465.1185。
【0274】
実施例22
【0275】
【化69】

【0276】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2S)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CD3CN): δ 9.19 (s, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.57 (dd, 1H), 7.47 (d, 1H), 7.40-7.45 (m, 2H), 7.21 (bt, 1H), 7.01-7.09 (m, 3H), 5.69 (d, 1H), 4.74 (dd, 1H), 4.25 (dd, 1H), 4.14 (d, 1H), 4.12 (dd, 1H), 3.19 (ddd, 1H), 2.95 (ddd, 1H)。HRMS (ESI) C20H18ClFN7O3の計算値:458.1143 (M+H)+, 実測値:458.1135。
【0277】
実施例23
【0278】
【化70】

【0279】
酢酸[(1R)−2−[(5S)−5−[[5−クロロ−2−(テトラゾール−1−イル)フェニル]メチルカルバモイル]−4,5−ジヒドロピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−エチル]
ジクロロメタン(10mL)中の(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(実施例1)(483mg,1.05ミリモル)へピリジン(2mL)と無水酢酸(100μL,1.06ミリモル)を加えた。この混合物を4時間撹拌した。別の分量の無水酢酸(600μL,6.34ミリモル)とDMAP(23mg,0.19ミリモル)を加えて、この混合物をさらに15時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去して、残渣をHPLC(5% MeCNを含有する水性0.1M NHOAc緩衝液中0〜100%のMeCN勾配、C8カラム:50x300mm)によって精製した。適切な画分を採取し、合わせて凍結乾燥させて、表題化合物(476mg,90%)を固体材料として得た。
【0280】
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.07 (s, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.53 (m, 2H), 7.46 (dd, 1H), 7.43 (bt, 1H), 7.28 (d, 1H), 7.06 (m, 2H), 7.02 (bt, 1H), 6.53 (s, 1H), 4.81 (dd, 1H), 4.27 (dd, 1H), 4.18 (dd, 1H), 3.30 (ddd, 1H), 3.11 (ddd, 1H), 2.13 (s, 3H)。HRMS (ESI) C22H19ClFN7O4の計算値:500.1249 (M+H)+, 実測値:500.1267。
【0281】
実施例24〜27は、適正な出発材料を使用して、上記に記載の実施例23に類似したやり方で製造した。
【0282】
実施例24
【0283】
【化71】

【0284】
3−メチルブタン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル
1H NMR (500 MHz, (CH3)2SO*): δ 9.79 (s, 1H), 8.76 (t, 1H), 7.66 (1H), 7.60 (m, 2H), 7.45 (m, 2H), 7.19 (t, 2H), 7.15 (s, 1H), 6.59 (s, 1H), 4.54 (dd, 1H), 4.20 (dd, 1H), 4.04 (dd, 1H), 3.13 (dd, 1H), 2.73 (dd, 1H), 2.20 (m, 1H), 1.92, (m, 1H), 0.84 (dd, 6H)。HRMS (ESI) C25H25ClFN7O4(M+H)+ の計算値:542.1719, 実測値:542.1715。
【0285】
実施例25
【0286】
【化72】

【0287】
ブタン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル
1H NMR (500 MHz, (CH3)2SO*): δ 9.80 (s, 1H), 8.49 (t, 1H), 7.67 (1H), 7.60 (m, 2H), 7.45 (m, 2H), 7.18 (t, 2H), 7.15 (s, 1H), 6.59 (s, 1H), 4.54 (dd, 1H), 4.20 (dd, 1H), 4.05 (dd, 1H), 3.14 (dd, 1H), 2.31 (m, 2H), 1.50, (m, 2H), 0.83 (t, 3H)。HRMS (ESI) C24H23ClFN7O4(M+H)+ の計算値:528.1563, 実測値:528.1573。
【0288】
実施例26
【0289】
【化73】

【0290】
2−メチルプロパン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル
1H NMR (500 MHz, (CH3)2SO*): δ 9.79 (s, 1H), 8.47 (t, 1H), 7.67 (1H), 7.60 (m, 2H), 7.45 (m, 2H), 7.19 (t, 2H), 7.15 (s, 1H), 6.58 (s, 1H), 4.54 (dd, 1H), 4.21 (dd, 1H), 4.05 (dd, 1H), 3.15 (dd, 1H), 2.57 (m, 1H), 1.07 (d, 3H), 1.03 (d, 3H)。HRMS (ESI) C24H23ClFN7O4(M+H)+ の計算値:528.1563,実測値:528.1569。
【0291】
実施例27
【0292】
【化74】

【0293】
ペンタン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル
1H NMR (500 MHz, (CH3)2SO*): δ 9.80 (s, 1H), 8.49 (t, 1H), 7.67 (1H), 7.60 (m, 2H), 7.45 (m, 2H), 7.19 (t, 2H), 7.15 (s, 1H), 6.58 (s, 1H), 4.54 (dd, 1H), 4.20 (dd, 1H), 4.05 (dd, 1H), 3.14 (dd, 1H), 2.73 (dd, 1H), 2.33 (m, 2H), 1.45, (m, 2H), 1.24 (m, 2H), 0.80 (t, 3H)。HRMS (ESI) C25H25ClFN7O4(M+H)+ の計算値:542.1719,実測値:542.1719。
【0294】
実施例28
【0295】
【化75】

【0296】
プロパン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(実施例1)(276g,603ミリモル)の2−メチルTHF(4.6L)懸濁液へピリジン(62mL)に続いてN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(7.36g,723ミリモル)と無水プロピオン酸(93mL,723ミリモル)を加えた。2時間後、この懸濁液は、ごくわずかにより濃厚になり、そして3時間後、懸濁液は、きわめて濃厚になった。別分量の2−メチルTHF(2L)を加えて、追加のインペラーを撹拌子へ組み立てた。この懸濁液を30℃(ジャケット温度)で一晩撹拌した。次いで、温度を15℃へ下げて、30分後に、反応混合物をP3焼結ガラス漏斗に通して濾過して、濾過ケークを酢酸エチル(2x250mL)で洗浄した。この白い生成物を40℃で真空乾燥させて、表題化合物(238g,77%)を固体材料として得た。母液(7.6L)へ水(2L)を加えて、相を分離させた。有機相を穏やかに蒸発させると、濃厚な沈殿が観察された。このスラリーを濾過して取り、乾燥後に、表題化合物の第二収穫物(37g,12%)を得た。
【0297】
1H NMR (500 MHz, (CDCl3): δ 9.05 (s, 1H), 7.55 (m, 3H), 7.43 (m, 2H), 7.25 (s, 1H), 7.04 (m, 3H), 6.52 (s, 1H), 4.79 (dd, 1H), 4.22 (dd, 2H), 3.25 (ddd, 1H), 3.09 (ddd, 1H), 2.41 (m, 2H), 1.03 (t, 3H)。HRMS (ESI) C23H21ClFN7O4(M+H)+ の計算値:514.1406, 実測値:514.1405。
【0298】
実施例29
【0299】
【化76】

【0300】
安息香酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル
CHCl(8mL)中の(3S)−N−[[5−クロロ−2−(テトラゾール−1−イル)フェニル]メチル]−2−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−3,4−ジヒドロピラゾール−3−カルボキサミド(0.48g,1.05ミリモル)、ピリジン(6mL,74ミリモル)、及びDMAP(0.023g,0.188ミリモル)の混合物へ−10℃で塩化ベンゾイル(135μL,1.15ミリモル)を加えた。この反応混合物をそのまま室温にして、5時間撹拌した。別分量の塩化ベンゾイル(400μL,3.4ミリモル)を加えた。この混合物を60時間撹拌した。LCMS分析は、微量の生成物しか示さなかった。溶媒を蒸発によって除去して、ピリジン(5mL,62ミリモル)に続いて別分量の塩化ベンゾイル(400mL,3.4ミリモル)を加えた。この反応混合物を70℃まで一晩加熱した。LCMS分析は、出発材料のほぼ20%の変換を示した。溶媒を蒸発させて、残渣をHPLC(5% MeCNを含有する0.1M NHOAc緩衝液中0〜100%のMeCN勾配)によって精製した。適切な画分を合わせて凍結乾燥させて、289mgの未反応の出発材料とともに表題化合物(77mg,13%)を得た。
【0301】
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.07 (s, 1H), 7.86 (d, 2H), 7.64 (m, 2H), 7.59 (m, 1H), 7.55 (d, 1H), 7.50 (bt, 1H), 7.42 (t, 2H), 7.36 (dd, 1H), 7.23 (d, 1H), 7.12-7.05 (m, 3H), 6.77 (s, 1H), 4.81 (dd, 1H), 4.28 (ddd, 2H), 3.27 (ddd, 1H), 3.13 (ddd, 1H)。HRMS (ESI) C27H21ClFN7O4の計算値:562.1406 (M+H)+, 実測値:562.1390。
【0302】
実施例30
【0303】
【化77】

【0304】
3−(2,4−ジメチル−6−(プロピオニルオキシ)フェニル)−3−メチルブタン酸(R)−2−((S)−5−(5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジルカルバモイル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル
3−(2,4−ジメチル−6−(プロピオニルオキシ)フェニル)−3−メチルブタン酸(160mg,0.57ミリモル)及び(S)−N−(5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル)−1−((R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(263mg,0.57ミリモル)のDCM(3mL)及びDMF(3mL)溶液へEDC(165mg,0.86ミリモル)とDMAP(7mg,0.06ミリモル)を加えた。この無色澄明な溶液を室温で48時間撹拌した。この混合物をDCMで希釈して、水、1M HCl、及び飽和NaHCOで洗浄した。有機相を乾燥させ、濾過し、蒸発させて、フラッシュクロマトグラフィー(4:1〜2:1のDCM/EtOAc勾配)によって精製して、3−(2,4−ジメチル−6−(プロピオニルオキシ)フェニル)−3−メチルブタン酸(R)−2−((S)−5−(5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジルカルバモイル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル(380mg,92%)を半固形物として得た。
【0305】
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.08 (s, 1H), 7.33-7.48 (m, 5H), 7.22-7.26 (m, 1H), 6.95-7.03 (m, 3H), 6.70 (s, 1H), 6.48 (s, 1H), 6.40 (s, 1H), 4.77 (dd, 1H), 4.03 (dd, 1H), 3.96 (dd, 1H), 3.21 (ddd, 1H), 2.90-3.10 (m, 3H), 2.52 (q, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.11 (s, 3H), 1.54 (s, 3H), 1.46 (s, 3H), 1.19 (t, 3H)。HRMS (ESI) C36H37ClFN7O6の計算値:718.17 (M+H)+, 実測値:718.2556 (M+H)+, 実測値:718.2578。
【0306】
実施例31
【0307】
【化78】

【0308】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
(i)(2S)−4−ブロモ−2−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}アミノ)ブタン酸エチル
(R)−4−ブロモ−2−ヒドロキシ−酪酸エチルエステル(890mg,4.217ミリモル)のDCM(20mL)溶液へ無水トリフルオロメタンスルホン酸(1.309g,4.639ミリモル)を0℃で滴下した。5分後、2,6−ジメチルピリジン(542mg,5.060ミリモル)を加えて、この混合物をそのまま室温にした。30分後、O−(tert−ブチルジメチルシリル)ヒドロキシルアミン(932mg,6.326ミリモル)と2,6−ジメチルピリジン(1.808g,16.87ミリモル)を加えて、この反応混合物を室温で48時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 20:1から9:1)によって精製して、(S)−4−ブロモ−2−N−(tert−ブチルジメチルシリル)ヒドロキシルアミノ−酪酸エチルエステル(870mg,61%)をオイルとして得た。
【0309】
(ii)(3S)−イソオキサゾリジン−3−カルボン酸エチル
(2S)−4−ブロモ−2−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}アミノ)ブタン酸エチル(870mg,2.556ミリモル)のTHF(25mL)溶液へフッ化テトラブチルアンモニウム三水和物(887mg,2.812ミリモル)を加えて、この混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/EtOAc 9:1から4:1)によって精製して、(3S)−イソオキサゾリジン−3−カルボン酸エチル(340mg,91%)をオイルとして得た。
【0310】
(iii)(3S)−イソオキサゾリジン−2,3−ジカルボン酸2−tert−ブチル3−エチル
(3S)−イソオキサゾリジン−3−カルボン酸エチル(1.452g,10.00ミリモル)のDCM(20mL)溶液へboc−無水物(2.62g,12.00ミリモル)、トリエチルアミン(2.02g,20.00ミリモル)、及びジメチルアミノピリジン(61mg,0.500ミリモル)を加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌してから、TBMEで希釈して、1M HClに続いて飽和NaHCO(水溶液)で洗浄した。有機相を乾燥させ、濾過し、蒸発させて、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 4:1から2:1)によって精製して、(3S)−イソオキサゾリジン−2,3−ジカルボン酸2−tert−ブチル3−エチル(2.20g,90%)をオイルとして得た。
【0311】
(iv)(3S)−3−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}イソオキサゾリジン−2−カルボン酸tert−ブチル
(3S)−イソオキサゾリジン−2,3−ジカルボン酸2−tert−ブチル3−エチル(245mg,1.00ミリモル)のアセトニトリル(2.5mL)及び水(1mL)溶液へ水酸化リチウム(水中1M,1.00mL,1.00ミリモル)を加えて、この混合物を室温で30分間撹拌した。この溶液へ5−クロロ−2−テトラゾール−1−イル−ベンジルアミン塩酸塩(295mg,1.20ミリモル、J. Med. Chem. 2004, 47, 2995 に記載のように製造する)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(135mg,1.00ミリモル、20%水溶液として、約0.65mL)、EDC(288mg,1.50ミリモル)、及びNMM(202mg,2.00ミリモル)を加えた。得られる混合物を室温で一晩撹拌してから、DCMで希釈して、1M HClと飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機相を乾燥させ、濾過し、蒸発させて、フラッシュクロマトグラフィー(4:1から1:1へのDCM/EtOAc勾配)によって精製して、(3S)−3−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}イソオキサゾリジン−2−カルボン酸tert−ブチル(357mg,87%)をオイルとして得た。
【0312】
(v)(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド塩酸塩
(3S)−3−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}イソオキサゾリジン−2−カルボン酸tert−ブチル(357mg,0.873ミリモル)のMeOH(5mL)溶液へ濃HCl(水溶液、5mL)を加えて、この混合物を室温で1時間撹拌してから蒸発乾固させて、粗製の(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド塩酸塩を固形物として得て、これをさらに精製せずにそのまま次の反応に使用した。
【0313】
(vi)(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
ジクロロメタン(150mL)及びピリジン(11mL)を含有する溶液へ(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド塩酸塩(8.40g,27.21ミリモル)に続いて、(R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−(トリメチルシリルオキシ)アセチルクロリド(7.80g,29.93ミリモル、製造2を参照のこと)のジクロロメタン粗製溶液(約0.3M,100mL)を加えた。得られる溶液を室温で12時間撹拌した。MeOH(10mL)を加えて、この反応混合物をさらに1時間撹拌した。この混合物をジクロロメタン(200mL)で希釈し、1M HCl(3x200mL)、飽和NaHCO(100mL)、及び塩水(100mL)で洗浄し、乾燥させ、濾過して蒸発させて、粗生成物を得た。CHCl/EtOAc(50mL,1:1)を加えて、この混合物を加熱して還流させた。溶液が得られた。次いで、トルエン/EtOAc(1:1,50mL)を滴下すると、いくらかの沈殿を生じた。12時間後、この沈殿(6.1g)を濾過して取った。H NMR分析は、純粋な生成物を示した。母液を蒸発させた。残渣へCHCl/EtOAc(30mL,1:1)を加えて、この混合物を加熱して還流させた。溶液が得られた。トルエン/EtOAc(1:1,30mL)を滴下した。さらに12時間後、さらに500mgの沈殿を濾過して取ることができた(この材料は、H NMRによれば純粋であった)。(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミドの全収量(6.6g,53%)。
【0314】
最も強力な異性体の 1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ 2.25-2.33 (1H), 2.58-2.67 (1H), 2.75-2.82 (1H), 3.84-3.89 (1H), 4.11-4.15 (1H), 4.24-4.34 (2H), 4.60-4.65 (1H), 5.47-5.51 (1H), 7.01-7.06 (2H), 7.26-7.30 (1H), 7.31-7.36 (3H), 7.45-7.48 (1H), 7.60-7.62 (1H), 8.97 (1H)。HRMS (ES+) C20H18ClFN6O4の計算値: 461.1140 (M+H)+, 実測値:461.1122。
【0315】
実施例32〜48は、適正な出発材料を使用して、上記に記載の実施例31に類似したやり方で製造した。
【0316】
実施例32
【0317】
【化79】

【0318】
(3S)−2−(O−tert−ブチル−D−セリル)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.99 (s, 1H), 8.00 (br. s, 1H), 7.64 (d, 1H), 7.44 (dd, 1H), 7.26 (m, 1H), 6.99 (br. t, 1H), 5.41 (br. s, 1H), 4.44 (m, 1H), 4.27-4.02 (m, 4H), 3.89 (dd, 1H), 3.63 (dd, 1H), 3.43 (dd, 1H), 2.70 (m, 1H), 2.50 (m, 1H), 1.17 (s, 9H)。HRMS (ESI) C19H27ClN7O4 の計算値:452.1813 (M+H)+, 実測値:452.1821。
【0319】
実施例33
【0320】
【化80】

【0321】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2,4−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 2.32-2.41 (1H), 2.62-2.72 (1H), 2.85-2.93 (1H), 3.89-3.96 (1H), 4.20 (1H), 4.26-4.37 (2H), 4.66-4.73 (1H), 5.74 (1H), 6.81-6.95 (2H), 7.26-7.34 (2H), 7.37-7.44 (1H), 7.46-7.52 (1H), 7.61-7.66 (1H), 9.01 (1H)。HRMS (ES+) C20H17ClF2N6O4の計算値:479.1046 (M+H)+, 実測値:479.1059。
【0322】
実施例34
【0323】
【化81】

【0324】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2,3−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.97 (s, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.47 (dd, 1H), 7.33 (br. t, 1H), 7.29 (d, 1H), 7.18-7.03 (m, 3H), 5.78 (s, 1H), 4.67 (dd, 1H), 4.36-4.24 (m, 2H), 4.16 (br., 1H), 3.94-3.88 (m, 1H), 2.91-2.83 (m, 1H), 2.73-2.62 (m, 1H), 2.40-2.30 (m, 1H)。HRMS (ESI) C20H17ClF2N6O4の計算値:479.1046 (M+H)+, 実測値:479.1053。
【0325】
実施例35
【0326】
【化82】

【0327】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(3,5−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.96 (s, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.48 (dd, 1H), 7.31 (br. t, 1H), 7.28 (d, 1H), 6.96-6.89 (m, 2H), 6.81-6.73 (m, 1H), 5.49 (d, 1H), 4.64 (dd, 1H), 4.36-4.25 (m, 2H), 4.21 (d, 1H), 4.03-3.97 (m, 1H), 3.14-3.05 (m, 1H), 2.76-2.66 (m, 1H), 2.42-2.32 (m, 1H)。HRMS (ESI) C20H17ClF2N6O4の計算値:479.1046 (M+H)+, 実測値:479.1030。
【0328】
実施例36
【0329】
【化83】

【0330】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ 2.27-2.35 (1H), 2.60-2.68 (1H), 2.70-2.77 (1H), 3.81-3.87 (1H), 4.24-4.34 (2H), 4.65-4.70 (1H), 5.76 (1H), 7.04-7.10 (1H), 7.11-7.16 (1H), 7.26-7.34 (4H), 7.45-7.50 (1H), 7.59-7.62 (1H), 8.96 (1H)。HRMS (ES+) C20H18ClFN6O4の計算値:461.1140 (M+H)+, 実測値:461.1151。
【0331】
実施例37
【0332】
【化84】

【0333】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[ヒドロキシ(3−メチルフェニル)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.02 (s, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.47 (br. t, 1H), 7.44 (dd, 1H), 7.24-7.09 (m, 5H), 5.45 (d, 1H), 4.64 (dd, 1H), 4.34-4.21 (m, 2H), 4.14 (d, 1H), 3.85-3.78 (m, 1H), 2.76-2.67 (m, 1H), 2.62-2.51 (m, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.32-2.22 (m, 1H)。HRMS (ESI) C21H21ClN6O4 の計算値:457.1391 (M+H)+, 実測値:457.1390。
【0334】
実施例38
【0335】
【化85】

【0336】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシヘキサノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ 0.86-0.92 (3H), 1.23-1.54 (5H), 1.58-1.66 (1H), 2.47-2.55 (1H), 2.77-2.84 (1H), 3.22 (1H), 3.85-3.91 (1H), 4.16-4.22 (1H), 4.22-4.31 (2H), 4.47-4.52 (1H), 4.69-4.74 (1H), 7.24-7.26 (1H), 7.42-7.45 (1H), 7.50-7.56 (1H), 7.57-7.60 (1H), 9.00 (1H)。HRMS (ES+) C18H23ClN6O4の計算値:423.1548 (M+H)+, 実測値:423.1535。
【0337】
実施例39
【0338】
【化86】

【0339】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−5−メチルヘキサノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ 0.84-0.92 (6H), 1.24-1.40 (2H), 1.47-1.69 (3H), 2.46-2.55 (1H), 2.81-2.89 (1H), 3.11 (1H), 3.86-3.93 (1H), 4.17-4.33 (3H), 4.48-4.53 (1H), 4.69-4.75 (1H), 7.26-7.28 (1H), 7.42-7.48 (2H), 7.57-7.60 (1H), 8.96 (1H)。HRMS (ES+) C19H25ClN6O4 の計算値:437.1704 (M+H)+, 実測値: 437.1715。
【0340】
実施例40
【0341】
【化87】

【0342】
(3S)−2−[(2R)−3−tert−ブトキシ−2−ヒドロキシプロパノイル]−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ 1.14 (9H), 2.45-2.54 (1H), 2.74-2.83 (1H), 3.51-3-57 (1H), 3.64-3.69 (1H), 3.92-3.99 (1H), 4.13-4.19 (1H), 4.21-4.31 (2H), 4.65-4.70 (1H), 4.73-4.79 (1H), 7.24-7.28 (1H), 7.42-7.46 (1H), 7.48-7.54 (1H), 7.56-7.60 (1H), 9.00 (1H)。HRMS (ES+) C19H25ClN6O5 の計算値:453.1653 (M+H)+, 実測値:423.1571。
【0343】
実施例41
【0344】
【化88】

【0345】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ 1.40-1.72 (8H), 2.12-2.20 (1H), 2.46-2.55 (1H), 2.80-2.90 (1H), 3.87-3.94 (1H), 4.16-4.31 (3H), 4.49-4.52 (1H), 4.70-4.75 (1H), 7.26-7.28 (1H), 7.43-7.47 (1H), 7.52-7.60 (2H), 8.99 (1H)。HRMS (ES+) C19H23ClN6O4の計算値:435.1548 (M+H)+, 実測値:435.1559。
【0346】
実施例42
【0347】
【化89】

【0348】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.99 (s, 1H), 7.59 (d, 1H), 7.57 (br. t, 1H), 7.45 (dd, 1H), 7.27 (m, 1H), 4.73 (dd, 1H), 4.37 (d, 1H), 4.27 (m, 2H), 4.20 (m, 1H), 3.89 (q, 1H), 2.85 (m, 1H), 2.51 (m, 1H), 1.82-1.70 (m, 2H), 1.69-1.53 (m, 3H), 1.52-1.42 (m, 1H), 1.41-1.30 (m, 1H), 1.29-1.07 (m, 4H)。HRMS (ESI) C20H26ClN6O4の計算値:449.1704 (M+H)+, 実測値:449.1725。
【0349】
実施例43
【0350】
【化90】

【0351】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(1−メチルシクロプロピル)プロパノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.02 (s, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.57 (bt, 1H), 7.44 (dd, 1H), 7.26 (d, 1H), 4.66-4.72 (m, 2H), 4.23-4.33 (m, 2H), 4.18 (ddd, 1H), 3.92 (q, 1H), 3.17 (d, 1H), 2.77-2.85 (m, 1H), 2.46-2.54 (m, 1H), 1.60 (dd, 1H), 1.38 (dd, 1H), 1.13 (s, 3H), 0.21-0.45 (m, 4H)。HRMS (ESI) C19H24ClN6O4の計算値:435.1548 (M+H)+, 実測値:435.1535。
【0352】
実施例44
【0353】
【化91】

【0354】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 9.02 (s, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.47 (bt, 1H), 7.44 (dd, 1H), 7.12-7.35 (m, 6H), 5.49 (d, 1H), 4.64 (dd, 1H), 4.22-4.33 (m, 2H), 4.20 (d, 1H), 3.81 (ddd, 1H), 2.64-2.72 (m, 1H), 2.52-2.62 (m, 1H), 2.22-2.31 (m, 1H)。HRMS (ESI) C20H20ClN6O4 の計算値:443.1234 (M+H)+, 実測値:443.1234。
【0355】
実施例45
【0356】
【化92】

【0357】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.04 (s, 1H), 7.73 (bt, 1H), 7.58 (d, 1H), 7.42 (dd, 1H), 7.25 (d, 1H), 4.75 (dd, 1H), 4.22-4.30 (m, 3H), 4.11-4.17 (ddd, 1H), 3.97 (q, 1H), 3.12 (bs, 1H), 2.77-2.88 (m, 1H), 2.40-2.50 (m, 1H), 0.94 (s, 9H)。HRMS (ESI) C18H24ClN6O4 の計算値:423.1548 (M+H)+, 実測値: 423.1552。
【0358】
実施例46
【0359】
【化93】

【0360】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.97 (s, 1H), 7.59 (d, 1H), 7.44-7.50 (m, 2H), 7.27 (d, 1H), 4.69 (dd, 1H), 4.63 (dd, 1H), 4.27 (d, 2H), 4.18 (ddd, 1H), 3.93 (q, 1H), 2.80-2.88 (m, 1H), 2.47-2.55 (m, 1H), 1.40 (d, 2H), 1.01 (s, 9H)。HRMS (ESI) C19H26ClN6O4 の計算値:437.1704 (M+H)+, 実測値:437.1700。
【0361】
実施例47
【0362】
【化94】

【0363】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.97 (s, 1H), 7.59 (d, 1H), 7.48 (dd, 1H), 7.45 (bt, 1H), 7.20-7.35 (m, 6H), 4.85 (ddd, 1H), 4.66 (dd, 1H), 4.24-4.34 (m, 2H), 4.06 (ddd, 1H), 3.40 (q, 1H), 3.23 (d, 1H), 3.02 (dd, 1H), 2.97 (dd, 1H), 2.76-2.84 (m, 1H), 2.32-2.40 (m, 1H)。HRMS (ESI) C21H22ClN6O4 の計算値:457.1391 (M+H)+, 実測値:457.1394。
【0364】
実施例48
【0365】
【化95】

【0366】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(3−シアノフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.95 (s, 1H), 7.60-7.70 (m, 4H), 7.45-7.52 (m, 2H), 7.25-7.31 (m, 2H), 5.54 (s, 1H), 4.63 (dd, 1H), 4.31 (d, 2H), 3.97 (ddd, 1H), 2.98 (ddd, 1H), 2.70 (dddd, 1H), 2.34 (dddd, 1H)。HRMS (ESI) C21H19ClN7O4の計算値:468.1187 (M+H)+, 実測値:468.1223。
【0367】
実施例49
【0368】
【化96】

【0369】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド
(i)2−[(1S)−3−ブロモ−1−(エトキシカルボニル)プロピル]ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル
(2R)−4−ブロモ−2−ヒドロキシブタン酸エチル(1.1g,5.2ミリモル、J. Med. Chem. 2003, 46, 2057 又は J. Am. Chem. Soc., 2004, 126, 12432、及び Tetrahedron Letters 1997, 38, 4935-4938 に記載のように製造する)の乾燥DCM(20mL)溶液へ0℃でTfO(1.62g,5.7ミリモル)をシリンジより加えた。5分後、2,6−ルチジン(0.67g,6.2ミリモル)を加えた。さらに5分後、DCM(5mL)中のカルバジン酸t−ブチル(1.38g,10.4ミリモル)を加えた。この溶液をそのまま室温にして、一晩撹拌した。溶媒を蒸発させて、フラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 4:1,3:1,2:1)を使用して残渣を精製して、やや不純物がある2−[(1S)−3−ブロモ−1−(エトキシカルボニル)プロピル]ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(1.65g,97%)をオイルとして得た。
【0370】
(ii)(3S)−ピラゾリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル3−エチル
やや不純物がある2−[(1S)−3−ブロモ−1−(エトキシカルボニル)プロピル]ヒドラジンカルボン酸tert−ブチル(1.57g,4.83ミリモル)の乾燥THF(50mL)溶液へ0℃でLiHMDS(THF中1M,4.83ミリモル,4.83mL)を加えた。この溶液をそのまま室温にしてから、2時間撹拌した。飽和NHCl(水溶液)の添加によって反応物を冷まして、TBMEで希釈した。相を分離させ、有機相を乾燥させ、濾過して、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(DCM/EtOAc 4:1,1:1)を使用して残渣を精製して、(3S)−ピラゾリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル3−エチル(610mg,52%)をオイルとして得た。
【0371】
1H NMR (CDCl3) 500 MHz: δ 1.30 (t, 3H), 1.51 (s, 9H), 2.13 (m, 1H), 2.41 (m, 1H), 3.48 (m, 1H), 3.65 (m, 1H), 3.88 (t, 1H), 4.24 (m, 2H), 4.55 (bs, 1H)。
【0372】
(iii)(3S)−3−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}ピラゾリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
(S)−ピラゾリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル3−エチルエステル(1.920g,7.86ミリモル)のTHF(60mL)溶液へ水酸化リチウム(188mg,20mLの水中7.86ミリモル)の溶液を加えて、この混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、固体の残渣をDCM(70mL)に懸濁させた。この懸濁液へ5−クロロ−2−テトラゾール−1−イル−ベンジルアミン塩酸塩(2.13g,8.645ミリモル、J. Med. Chem. 2004, 47, 2995 に記載のように製造する)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.17g,8.645ミリモル、10mL DMF中の溶液として)に続いて、EDC(2.26g,11.79ミリモル)とトリエチルアミン(0.795mg,7.895ミリモル)を加えた。得られる混合物を室温で3時間撹拌してから、EtOAcで希釈し、1M HCl、飽和NaHCO(水溶液)、及び塩水で洗浄した。有機相を乾燥させ、濾過し、蒸発させ、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc、次いで20:1〜10:1へのEtOAc/MeOH勾配)を使用して精製して、(3S)−3−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}ピラゾリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.05g,64%)をオイルとして得た。
【0373】
(iv)(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド
(3S)−3−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}ピラゾリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(82mg,0.200ミリモル)のDCM(2mL)及びピリジン(0.080mL)溶液へ(R)−2−フェニル−2−(トリメチルシリルオキシ)アセチルクロリドの溶液(DCM中約0.3M,1mL,0.3ミリモル、製造2を参照のこと)を加えた。得られる溶液を室温で一晩撹拌した。TFA(約1mL)を加えて、この混合物をさらに1時間撹拌してから、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(2:1から1:1へのDCM/MeCN勾配)を使用して残渣を精製して、(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド(52mg,59%)をオイルとして得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.04 (s, 1H), 7.69 (bt, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.45 (dd, 1H), 7.35-7.38 (m, 2H), 7.25-7.33 (m, 4H), 5.61 (d, 1H), 4.51 (d, 1H), 4.42 (t, 1H), 4.35 (dd, 1H), 4.18-4.26 (m, 2H), 3.01-3.08 (m, 1H), 2.25-2.35 (m, 1H), 2.14-2.17 (m, 2H)。HRMS (ESI) C20H21ClN7O3 の計算値:442.1394 (M+H)+, 実測値:442.1418。
【0374】
実施例50〜57は、適正な出発材料を使用して、上記に記載の実施例49に類似したやり方で製造した。
【0375】
実施例50
【0376】
【化97】

【0377】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.04 (s, 1H), 7.65-7.58 (m, 2H), 7.45 (dd, 1H), 7.30-7.18 (m, 3H), 7.07 (t, 1H), 7.01 (dd, 1H), 5.78 (s, 1H), 4.47 (dd, 1H), 4.36 (dd, 1H), 4.22 (dd, 1H), 4.14 (br. d, 1H), 2.96 (br. dd, 1H), 2.31 (m, 1H), 2.13 (m, 1H), 1.96-1.81 (m, 1H)。HRMS (ESI) C20H20Cl FN7O3の計算値:460.1300 (M+H)+, 実測値:460.1314。
【0378】
実施例51
【0379】
【化98】

【0380】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2,4−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.03 (s, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.55 (bt, 1H), 7.48 (dd, 1H), 7.30 (d, 1H), 7.22 (ddd, 1H), 6.76-6.86 (m, 2H), 5.75 (s, 1H), 4.48 (t, 1H), 4.39 (dd, 1H), 4.30 (bs, 1H), 4.23 (dd, 1H), 4.16 (dd, 1H), 3.02 (ddd, 1H), 2.32-2.40 (m, 1H), 2.13-2.20 (m, 1H), 1.87-1.97 (m, 1H)。HRMS (ESI) C20H19ClF2N7O3の計算値:478.1206 (M+H)+, 実測値:478.1201。
【0381】
実施例52
【0382】
【化99】

【0383】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド
最も強力な異性体の 1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.00 (s, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.55 (bt, 1H), 7.48 (dd, 1H), 7.35-7.40 (m, 2H), 7.30 (d, 1H), 6.96-7.03 (m, 2H), 5.62 (d, 1H), 4.37-4.45 (m, 2H), 4.21 (dd, 1H), 3.08 (dd, 1H), 2.30-2.44 (m, 1H), 2.05-2.20 (m, 2H)。HRMS (ESI) C20H20ClFN7O3の計算値:460.1300 (M+H)+, 実測値:460.1302。
【0384】
実施例53
【0385】
【化100】

【0386】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(4−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル)カルボニル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3) 最も強力な異性体の: δ 9.05 (s, 1H), 7.69 (d, 1H), 7.45-7.55 (m, 2H), 7.30 (d, 1H), 7.10-7.17 (m, 1H), 6.67-6.85 (m, 3H), 5.12 (bs, 1H), 4.56 (dd, 1H), 4.15-4.45 (m, 4H), 3.35-3.42 (m, 1H), 3.12-3.22 (m, 1H), 2.60-2.80 (m, 2H), 2.20-2.40 (m, 2H), 1.94 (dt, 1H)。HRMS (ESI) C22H23ClN7O4の計算値:484.1500 (M+H)+, 実測値: 484.1503。
【0387】
実施例54
【0388】
【化101】

【0389】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタノイル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.02 (s, 1H), 7.64 (bt, 1H), 7.59 (d, 1H), 7.46 (dd, 1H), 7.28 (d, 1H), 4.69 (dd, 1H), 4.52 (t, 1H), 4.40 (dd, 1H), 4.18 (dd, 1H), 3.33 (dd, 1H), 2.75 (ddd, 1H), 2.46-2.56 (m, 1H), 2.27-2.37 (m, 1H), 1.46 (dd, 1H), 1.35 (dd, 1H), 1.01 (s, 9H)。HRMS (ESI) C19H27ClN7O3の計算値:436.1864 (M+H)+, 実測値:436.1881。
【0390】
実施例55
【0391】
【化102】

【0392】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシアセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ 9.54 (s, 1H), 7.72 (d, 1H), 7.55 (dd, 1H), 7.48 (d, 1H), 4.38-4.43 (m, 2H), 4.25 (s, 2H), 3.23 (ddd, 1H), 2.73 (ddd, 1H), 2.41-2.48 (m, 1H), 1.95-2.03 (m, 1H), 1.50-1.80 (m, 6H), 1.06-1.32 (m, 5H)。HRMS (ESI) C20H27ClN7O3の計算値:448.1864 (M+H)+, 実測値:448.1859。
【0393】
実施例56
【0394】
【化103】

【0395】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパノイル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ 9.53 (s, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.54 (dd, 1H), 7.47 (d, 1H), 7.05-7.28 (m, 5H), 4.93 (dd, 1H), 4.35 (t, 1H), 4.24 (s, 2H), 3.10-3.17 (m, 1H), 3.01 (dd, 1H), 2.79 (dd, 1H), 2.32-2.46 (m, 2H), 1.90-2.00 (m, 1H)。HRMS (ESI) C21H23ClN7O3 の計算値:456.1551 (M+H)+, 実測値:456.1531。
【0396】
実施例57
【0397】
【化104】

【0398】
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタノイル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.03 (s, 1H), 7.68 (bt, 1H), 7.59 (d, 1H), 7.47 (dd, 1H), 7.28 (d, 1H), 4.62 (dd, 1H), 4.46 (dd, 1H), 4.37 (d, 1H), 4.28 (dd, 1H), 4.10-4.25 (m, 2H), 3.30-3.37 (m, 1H), 2.78-2.88 (m, 1H), 2.54-2.64 (m, 1H), 2.25-2.33 (m, 1H), 0.97 (s, 9H)。HRMS (ESI) C18H25ClN7O3の計算値:422.1707 (M+H)+, 実測値:422.1708。
【0399】
生物学的試験
以下の試験手順を利用することができる:
試験A
発色ロボットアッセイを用いたトロンビン阻害の定量
Plato 3300 ロボットマイクロプレートプロセッサー(Rosys AG,CH-8634 Hombrechtikon,スイス)において、96ウェルの半量マイクロタイタープレート(Costar,マサチューセッツ州ケンブリッジ、アメリカ;カタログ番号3690)を使用する発色基質法で、トロンビン阻害剤の効力を測定する。試験物質のDMSOストック溶液(72μL、0.1〜1ミリモル/L)をDMSOで1:3(24+48μL)に連続希釈して10種の異なる濃度を得て、これをアッセイ中の試料として分析する。2μLの試験試料を124μLのアッセイ緩衝液、アッセイ緩衝液中12μLの発色基質溶液(S−2366,Chromogenix,Molndal,スウェーデン)で希釈して、最後にアッセイ緩衝液中12μLのα−トロンビン溶液(ヒトα−トロンビン、シグマ・ケミカル社、又は Hematologic Technologies)を加えて、この試料を混合する。最終アッセイ濃度は、試験基質:0.00068〜133マイクロモル/L,S−2366:0.30ミリモル/L,α−トロンビン:0.020NIHU/mLである。37℃で40分間のインキュベーションの間の線形の吸光度増加を、阻害剤なしのブランクに比較した試験試料の阻害百分率の計算に使用する。「阻害(%)曲線」に対する「対数濃度」より、トロンビン活性の50%阻害を引き起こす阻害剤濃度に対応するIC50値を計算する。
【0400】
試験B
活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)の定量
Stago 製の試薬:PTT Automated 5を用いて、プールした正常ヒトクエン酸添加血漿においてAPTTを定量する。この血漿へ阻害剤を加えて(90μLの血漿に対して10μLの阻害剤溶液)、APTT試薬とともに3分間インキュベーションして、100μLの塩化カルシウム溶液(0.025M)の添加を続けて、凝固アナライザー:KC10(Amelung)の使用により、試薬製造者の指示書に従って、APTTを定量する。
【0401】
凝固時間は、絶対値(秒数)として、並びに「阻害剤無しのAPTT(APTT)」対「阻害剤有りのAPTT(APTT)」の比として表す。後者の比(1〜0の範囲)を阻害剤の濃度(対数変換)に対してプロットして、以下の等式に従ってシグモイド状の用量−応答曲線へ適合させる:
y=a/[1+(x/IC50
(式中:a=最大範囲、即ち1;s=用量−応答曲線の傾き;及びIC50=凝固時間を二倍する阻害剤の濃度)。この計算は、0でスタート、定義エンド=1に等しい等式を設定するソフトウェアプログラム、GraFit Version 3(Erithacus Software,Robin Leatherbarrow,インペリアル・カレッジ・ロンドン、イギリス)を使用してPCで処理する。
【0402】
IC50APTTは、活性化部分トロンボプラスチン時間を二倍にしたヒト血漿中の阻害剤の濃度として定義する。
【0403】
結果
実施例の化合物を上記に記載の試験Aで試験して、1μM未満のIC50値を示すことを見出した。以下の表は、代表的な選択化合物のIC50値を示す:
【0404】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中:
Xは、N、O又はNHであり;
Yは、XがO又はNHであるとき、CHであり、XとYは、単結合を介して連結する、又はあるいは、
Yは、XがNであるとき、CHであり、XとYは、二重結合を介して連結する;
は、N、O及びSより選択される2、3又は4のヘテロ原子を含有する5員ヘテロアリール環であり、ここで少なくとも2つのヘテロ原子はNであって、0又は1のヘテロ原子はO又はSであり、ここで前記5員ヘテロアリール環は、どの炭素環原子でも、C1−6アルキルと、1又は2の窒素原子を含有する6員ヘテロアリール環より独立して選択される0、1又は2の置換基によって置換され、ここで前記6員ヘテロアリール環は、どの炭素環原子でも、C1−6アルキルより独立して選択される0、1、2又は3の置換基によって置換され;
は、H、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルキル又はC1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換され;
Gは、
【化2】

{式中:
は、H、R、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、又はC3−6シクロアルキルであり、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、及びC3−6シクロアルキルのそれぞれは、ハロゲンより選択される0、1、2、3、4又は5の置換基と、OH、オキソ、シアノ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C4−7シクロアルケニル、シクロへテロアルキル、R、及びRより選択される0、1又は2の置換基によって独立して置換され;
は、フェニル、又はO、S及びNより独立して選択される1、2又は3のヘテロ原子を含有する5若しくは6員複素芳香族環、O、S及びNより独立して選択される1又は2のヘテロ原子を含有する4、5又は6員シクロへテロアルキル環、又はO、S及びNより独立して選択される1又は2のヘテロ原子を含有するフェニル縮合5若しくは6員シクロへテロアルキル環であり、ここで前記フェニル、前記複素芳香族環、前記シクロへテロアルキル環、及び前記フェニル縮合シクロへテロアルキル環は、どの炭素環原子でも、COOH、OH、ハロゲン、CF、CHF、CHF、シアノ、C1−6アルキル、R、及びSOより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換され;
は、C1−6アルコキシであり、ここで前記C1−6アルコキシは、0、1、2、3、4又は5のハロゲンによって置換され;
は、C1−6アルキルであり;
は、OH、OC(O)R、OC(O)R、又はNHRであり;
は、フェニル(ここで前記フェニルは、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、F、CF、CHF、及びCHFより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換される)又はC1−4アルキル(ここで前記C1−4アルキルは、メチル及びエチルより独立して選択される0、1、2、又は3の置換基と、フェニルより選択される0又は1の置換基によって置換され、ここで前記フェニルは、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、F、CF、CHF、CHF、及びOC(O)Rより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換される)であり;
は、H、COOR、又はSOであり、ここで前記Rは、OH、ハロゲン、シアノ、R、及びC3−7シクロアルキルより独立して選択される0、1、2又は3の置換基によって置換され;
Qは、O、CH、又はS(O)であり;
Wは、C又はNであり;
nは、独立して、0、1又は2であり;
それぞれのtは、独立して、0、1又は2であり;
uは、独立して、0又は1であり;
10は、ハロゲン、OH、オキソ、シアノ、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、R、及びRより選択される0、1、2、3、4又は5の置換基であり、ここで前記C1−4アルキルは、R、NH、NH(C1−4アルキル)、又はN(C1−4アルキル)より選択される0又は1の置換基によって置換され;そして
11は、ハロゲン、OH、シアノ、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、R、及びRより選択される0、1、2、3、4又は5の置換基であり、ここで前記C1−4アルキルは、R、NH、NH(C1−4アルキル)、又はN(C1−4アルキル)より選択される0又は1の置換基によって置換される}を表す]の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項2】
Gが、
【化3】

である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項3】
が、N、O及びSより選択される2、3又は4のヘテロ原子を含有する5員ヘテロアリール環であり、ここで少なくとも2のヘテロ原子はNであって、0又は1のヘテロ原子はO又はSであり;
は、H又はハロゲンであり;
は、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、O、S及びNより独立して選択される1、2又は3のヘテロ原子を含有する5若しくは6員複素芳香族環、O、S及びNより独立して選択される1又は2のヘテロ原子を含有する4、5又は6員シクロへテロアルキル環、又はR12であり、ここで前記C1−6アルキル、前記C3−6シクロアルキル、前記複素芳香族環、及び前記シクロへテロアルキル環は、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、Cシクロアルキル、R、又はR12より選択される0又は1の置換基によって置換され;
12は、フェニルであり、ここで前記フェニルは、ハロゲン及びRより選択される0、1又は2の置換基によって置換され;そして
は、OH、OC(O)R、OC(O)R、又はNHである、請求項2に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項4】
がテトラゾールであり;
は、H、Cl、又はFであり;
は、C3−6シクロアルキル、R12、又はC1−6アルキルであり、ここで前記C1−6アルキルは、Cシクロアルキル、N(C1−4アルキル)、R、又はR12より選択される0又は1の置換基によって置換され;そして
は、OH又はOC(O)Rである、請求項3に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項5】
カルボニルへ共有結合している、ピラゾリジン、ジヒドロピラゾール、又はイソオキサゾリジン(即ち、X及びYを含有する環)中の炭素の周囲の立体化学配置が(S)であり、G中のR及びRによって置換されている炭素の周囲の立体化学配置が(R)である、請求項3〜4のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項6】
Gが、
【化4】

である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項7】
が、N、O及びSより選択される2、3又は4のヘテロ原子を含有する5員ヘテロアリール環であり、ここで少なくとも2のヘテロ原子はNであって、0又は1のヘテロ原子はO又はSであり;
は、H又はハロゲンであり;
Qは、O又はCHであり;
それぞれのtは、独立して、0又は1であり;
10は、オキソ、C1−4アルキル、R、及びRより選択される0、1又は2の置換基であり;そして
は、COOH、OH、ハロゲン、CF、シアノ、C1−6アルキル、R、及びSOより独立して選択される0、1、2、3、4又は5の置換基によって置換されるフェニルである、請求項6に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項8】
がテトラゾールであり;
は、H、Cl、又はFであり;そして
10は、オキソ及びC1−4アルキルより選択される0、1又は2の置換基である、請求項7に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項9】
Gが、
【化5】

である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項10】
が、N、O及びSより選択される2、3又は4のヘテロ原子を含有する5員ヘテロアリール環であり、ここで少なくとも2のヘテロ原子はNであって、0又は1のヘテロ原子はO又はSであり;
は、H又はハロゲンであり;
は、OH、OC(O)R、OC(O)R、又はNHであり;
Qは、O又はCHであり;
uは、独立して、0又は1であり;
10は、C1−4アルキル、ハロゲン、及びRより選択される0、1又は2の置換基であり;そして
11は、C1−4アルキル、ハロゲン、及びRより選択される0、1又は2の置換基である、請求項9に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項11】
がテトラゾールであり;
は、Clであり;
は、OH又はOC(O)Rであり;
10は、C1−4アルキル、F、Cl、OCH、OCF、OCHF、及びOCHFより選択される0、1又は2の置換基であり;そして
11は、C1−4アルキル、F、Cl、OCH、OCF、OCHF、及びOCHFより選択される0、1又は2の置換基である、請求項10に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項12】
カルボニルへ共有結合している、ピラゾリジン、ジヒドロピラゾール、又はイソオキサゾリジン(即ち、X及びYを含有する環)中の炭素の周囲の立体化学配置が(S)である、請求項7〜8、10〜11のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項13】
XがNHでYがCHであり、XとYは、単結合を介して結合する、請求項3〜12のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項14】
XがOでYがCHであり、XとYは、単結合を介して結合する、請求項3〜12のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項15】
XがNでYがCHであり、XとYは、二重結合を介して結合する、請求項3〜12のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項16】
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2,3−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−1−[(2R)−3−tert−ブトキシ−2−ヒドロキシプロパノイル]−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(3,5−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2,4−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−メチルフェニル)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−5−メチルヘキサノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシヘキサノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(1−メチルシクロプロピル)プロパノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(4−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル)カルボニル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−3−メチルブタノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−(4−メチル−D−ロイシル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−3−シクロプロピル−2−ヒドロキシプロパノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタノイル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(3−シアノフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
(5S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−1−[(2S)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
酢酸[(1R)−2−[(5S)−5−[[5−クロロ−2−(テトラゾール−1−イル)フェニル]メチルカルバモイル]−4,5−ジヒドロピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−エチル]、
3−メチルブタン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
ブタン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
2−メチルプロパン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
ペンタン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
プロパン酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
安息香酸(1R)−2−[(5S)−5−{[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]カルバモイル}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
3−(2,4−ジメチル−6−(プロピオニルオキシ)フェニル)−3−メチルブタン酸(R)−2−((S)−5−(5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジルカルバモイル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソエチル、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−2−(O−tert−ブチル−D−セリル)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2,4−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2,3−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(3,5−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[ヒドロキシ(3−メチルフェニル)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシヘキサノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−5−メチルヘキサノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−2−[(2R)−3−tert−ブトキシ−2−ヒドロキシプロパノイル]−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(1−メチルシクロプロピル)プロパノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパノイル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(3−シアノフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]イソオキサゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2,4−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)アセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(4−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル)カルボニル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタノイル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシアセチル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパノイル]ピラゾリジン−3−カルボキサミド、又は
(3S)−N−[5−クロロ−2−(1H−テトラゾール−1−イル)ベンジル]−2−[(2R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタノイル]ピラゾリジン−3−カルボキサミドより選択される、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩又はエナンチオマー、又は前記エナンチオマーの医薬的に許容される塩。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の式(I)の化合物を少なくとも1つの医薬的に許容される担体、賦形剤、又は希釈剤と混合して含んでなる医薬製剤。
【請求項18】
療法における使用のための、請求項1〜16のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項19】
抗凝固療法における使用のための、請求項1〜16のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項20】
トロンビンの阻害が有益である状態の治療における使用のための、請求項1〜16のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項21】
血栓塞栓障害の治療及び予防における使用のための、請求項1〜16のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項22】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の式(I)の化合物の、トロンビンの阻害が有益である状態の治療用医薬品の製造への使用。
【請求項23】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の式(I)の化合物の、血栓塞栓障害の治療及び予防用医薬品の製造への使用。
【請求項24】
トロンビンの阻害が有益である状態の治療の方法であって、そのような状態に罹患しているか又は罹患し易いヒトへの請求項1〜16のいずれか1項に定義されるような化合物の治療有効量の投与を含む、前記方法。
【請求項25】
血栓塞栓障害の治療及び予防の方法であって、血栓形成傾向状態に罹患しているか又は罹患し易いヒトへの請求項1〜16のいずれか1項に定義されるような化合物の治療有効量の投与を含む、前記方法。

【公表番号】特表2011−525487(P2011−525487A)
【公表日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514543(P2011−514543)
【出願日】平成21年6月22日(2009.6.22)
【国際出願番号】PCT/SE2009/050778
【国際公開番号】WO2009/157860
【国際公開日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】