説明

ドライバ配信システム、印刷制御装置、ドライバ配信方法、およびドライバアップデートプログラム

【課題】所望の機種に対応するプリンタドライバーを簡単に新規インストールすることができるドライバ配信システム、印刷制御装置、ドライバ配信方法、およびドライバアップデートプログラムを提供すること。
【解決手段】ディスプレイに表示される自動アップデート画面から、他機種のドライバーをインストールする旨の指示を受けると、クライアント装置3のドライバ更新アプリケーションは、指定された機種に対応するドライバプログラムを外部サーバー2から取得する。そして、取得したドライバプログラムを用いて、指定された他機種のプリンタドライバーを新規インストールする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介してドライバプログラムを配信するドライバ配信システム、印刷制御装置、ドライバ配信方法、およびドライバアップデートプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンターのホスト装置に搭載されたバージョンアップソフトの動作によって、プリンタメーカーのサーバーから最新バージョンのプリンタドライバソフトをダウンロードして、プリンタドライバーをバージョンアップすることができる印刷システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この印刷システムによれば、プリンタドライバーのバージョンアップを自動的に行うことができ、ユーザーはバージョンアップ作業を簡単に行うことができる。
【0003】
【特許文献1】特開2002−36098号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の印刷システムは、同じ機種のプリンタドライバーをバージョンアップするものであり、インストールされているプリンタドライバーと異なる機種に対応するプリンタドライバーをインストールするものではなかった。このため、例えば、ホスト装置に接続された旧機種のプリンターを、最新機種のプリンターに交換する場合、旧機種のプリンターのプリンタドライバーから、最新機種のプリンターのプリンタドライバーを自動インストールすることができなかった。すなわち、プリンタドライバーの対応機種を代えようとする場合、新たなプリンタドライバーをユーザーが手動でインストールする必要があり、ドライバーの機種切り替えに煩わしい手間がかかってしまうという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]インストールされたドライバーによりプリンターを制御する印刷制御装置と、前記印刷制御装置にドライバプログラムを配信するサーバーとを含むドライバ配信システムであって、前記印刷制御装置は、プリンターの機種を指定する入力を受ける入力手段と、指定された機種に対応するドライバプログラムを前記サーバーから取得する取得手段と、前記取得したドライバプログラムを用いて、前記指定された機種に対応するドライバプログラムのドライバーをインストールするインストール手段とを備えることを特徴とするドライバ配信システム。
【0007】
[適用例2]ドライバプログラムを配信するサーバーとネットワークを介して接続され、インストールされたドライバーによりプリンターを制御する印刷制御装置であって、プリンターの機種を指定する入力を受ける入力手段と、指定された機種に対応するドライバプログラムを前記サーバーから取得する取得手段と、前記取得したドライバプログラムを用いて、前記指定された機種に対応するドライバプログラムのドライバーをインストールするインストール手段とを備えることを特徴とする印刷制御装置。
【0008】
これらの構成によれば、入力手段が機種を指定する入力を受けると、指定された機種に対応するドライバプログラムのドライバーが印刷制御装置にインストールされる。したがって、ユーザーは、プリンターの機種を指定する入力を行うことにより、所望のプリンターに対応するドライバーの新規インストールを容易に行うことができる。
【0009】
[適用例3]上記印刷制御装置において、プリンターの機種を入力するための画面を表示する表示手段をさらに備え、前記入力手段は、前記画面に従う入力を受けることを特徴とする印刷制御装置。
【0010】
この構成によれば、ユーザーは、入力画面に従って機種を指定することにより、所望の機種のプリンターに対応するドライバーの新規インストールを容易に行うことができる。
【0011】
[適用例4]上記印刷制御装置において、前記取得したドライバプログラムのドライバーがインストールされた場合、当該インストールされたドライバーより以前からインストールされていたドライバーをアンインストールするアンインストール手段をさらに備えることを特徴とする印刷制御装置。
【0012】
この構成によれば、インストールを指定したドライバーより以前からインストールされていた不要なドライバーが自動的にアンインストールされるので、ユーザーは、ドライバーの機種切り替えを容易に行うことができる。
【0013】
[適用例5]プリンターを制御するためのドライバプログラムをサーバーから印刷制御装置に配信するドライバ配信方法であって、プリンターの機種を指定する入力を受けるステップと、指定された機種に対応するドライバプログラムを前記サーバーから取得するステップと、前記取得したドライバプログラムを用いて、前記指定された機種に対応するドライバプログラムのドライバーをインストールするステップとを含むことを特徴とするドライバ配信方法。
【0014】
このようにすれば、ユーザーは、プリンターの機種を指定する入力を行うことにより、所望のプリンターに対応するドライバーの新規インストールを容易に行うことができる。
【0015】
[適用例6]ドライバプログラムのファイルを格納するサーバーと接続する印刷制御装置にインストールされたドライバーを更新するためのドライバアップデートプログラムであって、前記印刷制御装置のコンピューターに、プリンターの機種を指定する入力を受けるステップと、指定された機種に対応するドライバプログラムを前記サーバーから取得するステップと、前記取得したドライバプログラムを用いて、前記指定された機種に対応するドライバプログラムのドライバーをインストールするステップとを実行させることを特徴とするドライバアップデートプログラム。
【0016】
このドライバアップデートプログラムによれば、所望のプリンターに対応するドライバーの新規インストールをユーザーが容易に行うことができるようにする機能を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本実施例に係るドライバ配信システムの構成の一例を示す図である。図1に示すように、ドライバ配信システム1には、外部サーバー2と、クライアント装置3と、複数のプリンター4とが含まれる。クライアント装置3および各プリンター4は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して相互にデータ通信可能に接続されており、ローカルネットワークシステム6を構成する。また、ローカルネットワークシステム6内のクライアント装置3は、ネットワークに接続されたルーター5によって、インターネットを介して外部サーバー2とデータ通信可能である。以下、ドライバ配信システム1の各装置について説明する。
【0019】
まず、外部サーバー2の構成について説明する。外部サーバー2は、プリンタメーカーのデータセンターに設置されたWebサーバーなどであり、データベース部20を備える。
【0020】
データベース部20は、対応する機種やOSが異なる複数のドライバプログラムDPとドライバ情報ファイルDIFとを格納して管理している。例えば、データベース部20には、機種Aに対応するドライバプログラムDP、機種Bに対応するドライバプログラムDP…など、対応する機種やオペレーションシステム(以下、「OS」という)が異なる複数のドライバプログラムDPが格納される。
【0021】
ドライバ情報ファイルDIFは、データベース部20に格納されている各ドライバプログラムについて、ダウンロードする際に必要となる情報を一元的に管理するファイルである。このドライバ情報ファイルDIFには、図2に示すように、対応する機種名およびOSを示す対応情報CD、ドライバーのバージョンを示すバージョン情報VD、ドライバプログラムDPの格納場所へのパスを示すロケーション情報LD1、ドライバプログラムDPのデータサイズを示すサイズ情報SD、およびリリースノートの格納場所へのパスを示すロケーション情報LD2などが含まれる。そして、このドライバ情報ファイルDIFは、データベース部20に格納された各ドライバプログラムDPについて、上述した各種情報の記述を含んでいる。このドライバ情報ファイルDIFは予め決められた場所に格納され、インターネットを介して外部から接続可能になっている。
【0022】
したがって、クライアント装置3は、外部サーバー2のドライバ更新用サイトに接続し、サイトを通じて、外部サーバー2に格納されたドライバ情報ファイルDIFを参照することによって、外部サーバー2に格納された複数のドライバプログラムDPから、自身の機種やOSに対応するドライバプログラムDPの格納場所を特定して、ダウンロードすることができる。
【0023】
次に、ローカルネットワークシステム6に含まれるクライアント装置3の構成について説明する。クライアント装置の構成の一例を図3に示す。図3に示すように、クライアント装置3は、CPU30と、ROM31と、RAM32と、ハードディスク33と、通信I/F34と、表示I/F35と、入力I/F36と、読取装置37とを備える。このクライアント装置3はプリンター4のホスト装置であり、具体例としては、汎用のパーソナルコンピューターなどを挙げることができる。
【0024】
CPU30は、クライアント装置3の動作を制御する。ROM31は制御用のプログラムなどが記憶された不揮発性メモリであり、RAM32は受信バッファやワーキングメモリなどとして用いられる汎用のメモリである。表示I/F35は、外部の表示装置とのインターフェイス部分であり、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイ(表示手段)38が接続される。通信I/F34は、ネットワークに接続するインターフェイス部分である。入力I/F36は、キーボード39aやマウス39bなどの入力機器(入力手段)が接続するインターフェイス部分である。
【0025】
また、クライアント装置3のハードディスク33には、ドライバプログラムDPおよびアプリケーションプログラム(ドライバアップデートプログラム)APが所定のフォルダに格納されている。ドライバプログラムDPは、所定のオペレーションシステムの下で、プリンタドライバーとして機能するために必要な設定が適宜行われるようにして、プリンタドライバーがインストールされている。同様に、アプリケーションプログラムAPによってドライバ更新アプリケーションがインストールされている。
【0026】
なお、ハードディスク33に格納されたドライバプログラムDPおよびアプリケーションプログラムAPは、外部記録媒体Mに記録された形態で読取装置37に供給されたり、ネットワークを介して外部サーバー2からダウンロードされたりしたものである。
【0027】
次に、クライアント装置3が有する機能について説明する。クライアント装置3の機能構成を図4に示す。図4に示すように、クライアント装置3は、プリンタドライバー110と、ドライバ更新アプリケーション120とを有する。
【0028】
プリンタドライバー110は、プリンター4の印刷を制御するソフトウェアであり、ドライバプログラムDPがインストールされることにより機能している。プリンタドライバー110は、アプリケーションから受け取るデータから印刷用データを生成する処理、印刷用データをプリンター4に送信して印刷を実行させる処理などを行う。
【0029】
ドライバ更新アプリケーション120は、外部サーバー2からドライバプログラムの提供を受けてドライバーを更新する機能を実現するソフトウェアであり、アプリケーションプログラムAPがインストールされることにより機能している。このドライバ更新アプリケーション120は、ファイル取得部(取得手段)121と、インストール実行部(インストール手段)122と、アンインストール実行部(アンインストール手段)123とを有する。
【0030】
ファイル取得部121は、ドライバーを更新するための条件を設定するための自動アップデート設定画面をディスプレイ38に表示させ、自動アップデート設定画面からの指定に対応するドライバプログラムDPを外部サーバー2から取得する処理を行う。
【0031】
インストール実行部122は、ダウンロードしたドライバプログラムDPを実行することにより、自身の装置にインストールされたプリンタドライバー110のバージョンを更新する処理を行う。これにより、インストールされたプリンタドライバー110を、最新バージョンのドライバーに更新する自動更新機能が実現される。
【0032】
なお、本実施例では、自動アップデート設定画面において、インストール済みのドライバーが対応する機種とは異なる他機種のドライバーをインストールするよう指定することができる。他機種のドライバーをインストールするよう指示された場合、ファイル取得部121は、該当するドライバプログラムDPを外部サーバー2からダウンロードして取得する。このとき、インストール実行部122によって、ダウンロードしたプログラムを用いて、他機種に対応するプリンタドライバーが新規インストールされる。これにより、クライアント装置3にインストール済みのプリンタドライバー110の対応機種とは、異なる機種に対応するプリンタドライバーをそのクライアント装置3に自動的にインストールする機能(以下、「自動新規インストール機能」という)が実現される。
【0033】
アンインストール実行部123は、他機種に対応するプリンタドライバーを新規インストールした場合に、不要となったドライバーのアンインストールを実行する。
【0034】
上述したように、プリンタドライバーの自動更新機能に加えて、さらに自動新規インストール機能を有することが、本実施例のドライバ配信システム1がもつ特徴の1つである。
【0035】
次に、ユーザーなどがプリンタドライバー110のバージョンを更新、または他機種のドライバーを新規インストールしようとする際に、クライアント装置3が行う処理の流れについて、図5のフローチャートに従って説明する。
【0036】
まず、クライアント装置3のプリンタドライバー110を更新または新規インストールしようとするユーザーは、キーボード39aやマウス39bなどの入力機器を操作して、図6に示す印刷設定画面200をディスプレイ38に表示させる。そして、入力機器への操作により印刷設定画面200のドライバ自動更新ボタン201が押下されると、ドライバ更新アプリケーション120が起動する。ドライバ更新アプリケーション120は、プリンタドライバー110からドライバーの種類、ドライバーが対応する機種、ドライバーのバージョンなどを示すパラメータを受け取ってから、図6の処理を開始する。
【0037】
図5の処理を開始すると、CPU30は、表示I/F35を介してディスプレイ38に自動アップデート設定画面を表示させる(ステップS100)。図7に自動アップデート設定画面の一例を示す。図7に例として示すように、自動アップデート設定画面300には、他機種のドライバーをインストールするか否かを指定するためのチェックボックス301と、機種名を入力するための入力欄302とを含んでいる。
【0038】
ローカルネットワークシステム6の管理者やユーザーなどは、自動アップデート設定画面300のチェックボックス301に対して任意にチェックを入れる。そして、チェックを入れた場合にはさらに入力欄302に所望の機種名を入力した状態で、入力確認ボタン303が押下されると、ステップS110に進む。
【0039】
ステップS110に処理が進むと、CPU30は、他機種のドライバーをインストールするか否かを判断する。自動アップデート設定画面300において、他機種のドライバーをインストールするよう指示されていなかった場合(ステップS110:No)、ステップS120に進んで、ドライバーを更新するための処理を行う。
【0040】
ステップS120に処理が進むと、CPU30は、通信I/F34を介した通信により、インターネットを介して外部サーバー2のドライバ更新用サイトに接続する。そして、サイトを通じてデータベース部20に格納されたドライバ情報ファイルDIFを参照して、クライアント装置3自身の機種およびOSと対応するファイルを検索する。
【0041】
次に、CPU30は、ドライバーの更新があるか否かを判断する(ステップS130)。この判断は、プリンタドライバー110から受け取ったパラメータおよびドライバ情報ファイルDIFを参照して行う。既にインストール済みのプリンタドライバー110より新しいバージョンのドライバーがドライバ情報ファイルDIFに登録されていれば(ステップS130:Yes)、機種およびOSが対応した、より新しいバージョンのドライバプログラムDPのファイルをダウンロードする(ステップS140)。そして、ダウンロードしたドライバプログラムDPのファイルに含まれるインストーラを実行することにより、既にインストールされていたドライバーの格納領域に、より新しいバージョンのドライバーが上書きされて、プリンタドライバーがインストールされる。こうして、プリンタドライバーが更新されると(ステップS150)、図5の処理を終了する。
【0042】
また、ステップS130の判断において、既にインストール済みのプリンタドライバー110より新しいバージョンの情報がドライバ情報ファイルDIFに登録されていなければ(ステップS130:No)、ドライバーを更新する必要がないため、ドライバプログラムDPのファイルをダウンロードすることなく、図5の処理を終了する。
【0043】
こうして、ステップS120〜S150の処理によって、プリンタドライバーの自動更新機能が実現される。
【0044】
一方、ステップS110の判断において、自動アップデート設定画面300から他機種のドライバーをインストールするよう指示されていた場合(ステップS110:Yes)、ステップS160に進んで、他機種のドライバーをインストールするための処理を行う。
【0045】
ステップS160に処理が進むと、CPU30は、通信I/F34を介した通信により、インターネットを介してメーカーのサイトに接続する。そして、サイトを通じてデータベース部20に格納されたドライバ情報ファイルDIFを参照して、自動アップデート設定画面300の入力欄302に指定された機種名に対応するファイルを検索する。
【0046】
次に、CPU30は、検索の結果、指定された機種名に対応するファイルがあったか否かを判断する(ステップS170)。指定された機種名のファイルがあった場合は(ステップS170:Yes)、指定の機種に対応するドライバプログラムDPのファイルを外部サーバー2からダウンロードする(ステップS180)。そして、ダウンロードしたファイルに含まれるインストーラを実行することにより、他機種のプリンタドライバーを新規インストールする(ステップS190)。なお、指定された機種名のファイルがなかった場合は(ステップS170:No)、新規インストールの処理を中断して、図5の処理を終了する。
【0047】
次に、CPU30は、不要なプリンタドライバーをアンインストールする処理を行う(ステップS200)。ステップS190にて他機種のプリンタドライバーを新規インストールした場合、以前からインストールされていたドライバーがインストールされたままの状態となっている。そこで、以前からインストールされていたドライバーを不要なものとしてアンインストールするか否かを選択するための画面をディスプレイ38に表示させ、ユーザーからの指示に応じてアンインストーラを実行することによって、不要なドライバーをアンインストールする。こうして、他機種のプリンタドライバーを新規インストールして、不要となったプリンタドライバーをアンインストールすると、図5の処理を終了する。
【0048】
こうして、ステップS160〜S200の処理によって、プリンタドライバーの自動新規インストール機能が実現される。
【0049】
なお、ステップS100〜S140、S160〜S180はCPU30がファイル取得部121として行う処理である。ステップS150,S190はCPU30がインストール実行部122として行う処理、ステップS200はCPU30がアンインストール実行部123として行う処理である。
【0050】
以上に説明したように、本実施例のドライバ配信システム1によれば、ユーザーやシステムの管理者などは、自動アップデート設定画面300から機種名を指示することによって、所望の機種に対応するプリンタドライバー110のインストールを容易に行うことができる。したがって、インストール済みのプリンタドライバー110とは異なる機種に対応するプリンタドライバー110の新規インストールを容易に行うことができるようになる。これにより、例えば、ローカルネットワークシステム6に新たな機種のプリンターを導入する場合や、既に導入されているプリンター4を他機種のプリンターに交換する場合に、ローカルネットワークシステム6の印刷環境を整えるためにかかる手間が低減し、特にシステムの管理者にとっての利便性が著しく向上する。
【0051】
また、他機種のプリンタドライバーをインストールしたとき、不要なプリンタドライバーのアンインストールについても自動的に行うことができる。したがって、ユーザーにとって、ドライバーの機種切り替えがさらに容易なものとなる。
【0052】
以上、実施の形態の一実施例について説明したが、以下の変形例としてもよい。
【0053】
(変形例1)上記実施例では、自動アップデート設定画面300においてユーザーが機種名を入力して機種を指定する構成としたが、ローカルネットワークシステム6に新たに導入されたプリンター4自体から、ネットワークを介して機種名を示す情報の入力を受ける構成としてもよい。このようにすれば、ユーザーが機種名を入力することなく、新たに導入されたプリンター4に対応するプリンタドライバーをより簡単に新規インストールすることができる。
【0054】
(変形例2)上記実施例では、プリンタドライバーの自動更新機能および自動新規インストール機能を有するシステムを例にして説明したが、自動更新機能については必須ではない。すなわち、自動更新機能がなく、自動新規インストール機能を有するシステムとしてもよい。
【0055】
(変形例3)上記実施例では、自動アップデート設定画面300において機種名を指定して、他機種のプリンタドライバーを新規インストールするようにしたが、さらにプリンタ言語の種類を指定するようにして、機種および言語が対応するドライバプログラムをダウンロードして、新規インストールするシステムとしてもよい。
【0056】
(変形例4)上記実施例では、1つの機種に対応するプリンタドライバーを新規インストールするようにしたが、複数の機種のプリンターに対応する共通ドライバーを指定して新規インストールするようにしてもよい。また、上記実施例において、外部サーバー2のデータベース部20に登録されたプリンタドライバーのうち、指定された機種に対応するドライバーがなかった場合、機種共通の機能を提供する機種共通のプリンタドライバーを新規インストールするようにしてもよい。
【0057】
(変形例5)上記実施例では、クライアント装置3は、インターネットを介して外部サーバー2からドライバプログラムDPをダウンロードするようにしたが、ローカルネットワークシステム6内に、ドライバプログラムDPを格納するサーバーを構築した構成としてもよい。この場合、ローカルネットワークシステム6内のサーバーからドライバプログラムDPをダウンロードして、他機種のドライバーを新規インストールすることができる。
【0058】
(変形例6)上記実施例では、プリンターのドライバプログラムをクライアント装置3に配信して、新規インストールするシステムとしたが、複写機、複合機、ファックスなどの装置を制御するためのドライバプログラムを配信するシステムとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本実施例に係るドライバ配信システムの構成の一例を示す図。
【図2】ドライバ情報ファイルを説明するための図。
【図3】クライアント装置の構成の一例を示す図。
【図4】プリンタドライバーの構成を示す図。
【図5】クライアント装置が行う処理の流れを示すフローチャート。
【図6】印刷設定画面の一例を示す図。
【図7】自動アップデート設定画面の一例を示した図。
【符号の説明】
【0060】
1…ドライバ配信システム、2…外部サーバー、3…クライアント装置、4…プリンター、5…ルーター、6…ローカルネットワークシステム、20…データベース部、30…CPU、31…ROM、32…RAM、33…ハードディスク、34…通信I/F、35…表示I/F、36…入力I/F、37…読取装置、38…ディスプレイ、39a…入力手段としてのキーボード、39b…入力手段としてのマウス、110…プリンタドライバー、120…ドライバ更新アプリケーション、121…取得手段としてのファイル取得部、122…インストール手段としてのインストール実行部、123…アンインストール手段としてのアンインストール実行部、200…印刷設定画面、201…ドライバ自動更新ボタン、300…自動アップデート設定画面、DP…ドライバプログラム、AP…ドライバアップデートプログラムとしてのアプリケーションプログラム、DIF…ドライバ情報ファイル、M…外部記録媒体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インストールされたドライバーによりプリンターを制御する印刷制御装置と、前記印刷制御装置にドライバプログラムを配信するサーバーとを含むドライバ配信システムであって、
前記印刷制御装置は、
プリンターの機種を指定する入力を受ける入力手段と、
指定された機種に対応するドライバプログラムを前記サーバーから取得する取得手段と、
前記取得したドライバプログラムを用いて、前記指定された機種に対応するドライバプログラムのドライバーをインストールするインストール手段とを備えることを特徴とするドライバ配信システム。
【請求項2】
ドライバプログラムを配信するサーバーとネットワークを介して接続され、インストールされたドライバーによりプリンターを制御する印刷制御装置であって、
プリンターの機種を指定する入力を受ける入力手段と、
指定された機種に対応するドライバプログラムを前記サーバーから取得する取得手段と、
前記取得したドライバプログラムを用いて、前記指定された機種に対応するドライバプログラムのドライバーをインストールするインストール手段とを備えることを特徴とする印刷制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の印刷制御装置において、
プリンターの機種を入力するための画面を表示する表示手段をさらに備え、
前記入力手段は、前記画面に従う入力を受けることを特徴とする印刷制御装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の印刷制御装置において、
前記取得したドライバプログラムのドライバーがインストールされた場合、当該インストールされたドライバーより以前からインストールされていたドライバーをアンインストールするアンインストール手段をさらに備えることを特徴とする印刷制御装置。
【請求項5】
プリンターを制御するためのドライバプログラムをサーバーから印刷制御装置に配信するドライバ配信方法であって、
プリンターの機種を指定する入力を受けるステップと、
指定された機種に対応するドライバプログラムを前記サーバーから取得するステップと、
前記取得したドライバプログラムを用いて、前記指定された機種に対応するドライバプログラムのドライバーをインストールするステップとを含むことを特徴とするドライバ配信方法。
【請求項6】
ドライバプログラムのファイルを格納するサーバーと接続する印刷制御装置にインストールされたドライバーを更新するためのドライバアップデートプログラムであって、
前記印刷制御装置のコンピューターに、
プリンターの機種を指定する入力を受けるステップと、
指定された機種に対応するドライバプログラムを前記サーバーから取得するステップと、
前記取得したドライバプログラムを用いて、前記指定された機種に対応するドライバプログラムのドライバーをインストールするステップとを実行させることを特徴とするドライバアップデートプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−102542(P2010−102542A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273994(P2008−273994)
【出願日】平成20年10月24日(2008.10.24)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】