説明

ナビゲーション装置とその組立構造

【課題】 本発明の目的は、特殊な治具を用いずに、部品を仮保持することができるナビゲーション装置の技術を提供することにある。
【解決手段】
本発明に係るナビゲーション装置は、主面と、前記主面に垂直に接する第一の側面と、前記主面に垂直に接し前記第一の側面に対面する第二の側面と、を備えるコの字型の筐体と、前記コの字型の筐体の前記主面上に積み重ねられ、前記主面と、前記第一の側面および前記第二の側面とを基準にねじ止めされる一つ又は複数の部材と、を備え、前記主面には、前記内部部材の少なくとも一つを吊り下げるための爪部を備え、前記内部部材の少なくとも一つは、前記主面の爪部に引っ掛けられて取り付け位置を特定される切り欠きを備える、ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置の技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置は、電子部品や機械部品を、骨格を形成する筐体にねじ等により固定して組みつけて構成される。特許文献1には、このようなナビゲーション装置についての技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−079481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のようなナビゲーション装置では、製造の際に、部品ごとに特殊な治具を用いて組み付ける必要がある場合が多かった。すなわち、各部品を組み付ける際に、部品ごとにねじ止めを行うために、ねじ止め作業のために部品を仮保持する特殊な治具が必要になることが多く、作業工程が複雑であった。
【0005】
本発明の目的は、特殊な治具を用いずに、部品を仮保持することができるナビゲーション装置の技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく、本発明に係るナビゲーション装置は、主面と、前記主面に垂直に接する第一の側面と、前記主面に垂直に接し前記第一の側面に対面する第二の側面と、を備えるコの字型の筐体と、前記コの字型の筐体の前記主面上に積み重ねられ、前記主面と、前記第一の側面および前記第二の側面とを基準にねじ止めされる一つ又は複数の内部部材と、を備え、前記主面には、前記内部部材の少なくとも一つを吊り下げるための爪部を備え、前記内部部材の少なくとも一つは、前記主面の爪部に引っ掛けられて取り付け位置を特定される切り欠きを備える、ことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るナビゲーション装置の組立構造では、前記ナビゲーション装置は、主面と、前記主面に垂直に接する第一の側面と、前記主面に垂直に接し前記第一の側面に対面する第二の側面と、を備えるコの字型の筐体と、一つ又は複数の内部部材と、を備え、前記主面には、爪部が備えられ、前記内部部材の少なくとも一つには、切り欠きが備えられ、前記内部部材は、前記コの字型の筐体の前記主面上に積み重ねられ、前記主面に備えられた前記爪部に、前記切り欠きが引っ掛けられて取り付け位置を特定され、前記主面と、前記第一の側面および前記第二の側面とを基準にねじ止めされる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本願発明によれば、特殊な治具を用いずに、部品を仮保持することができるナビゲーション装置の技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、ナビゲーション装置の組立工程を示す図である。
【図2】図2は、ナビゲーション装置の組立工程を示す図である。
【図3】図3は、ナビゲーション装置の天面に部品を組み付ける状態を示す図である。
【図4】図4は、筐体の断面図である。
【図5】図5は、筐体の天面に部品を組み付けた状態の断面図である。
【図6】図6は、筐体の天面に部品を組み付ける組立工程を示す図である。
【図7】図7は、筐体の天面に部品を組み付ける組立工程を示す図である。
【図8】図8は、筐体の天面に部品を組み付ける組立工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の第一の実施形態を適用したナビゲーション装置について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1、図2に、ナビゲーション装置1の組立工程の概要の図を示す。なお、ナビゲーション装置1は、地図情報を表示して、ナビゲーション装置1の現在地を示す地点と、設定された目的地までの経路を誘導する情報と、を示すことが可能ないわゆるナビゲーション装置である。なお、以降の記載において、ナビゲーション装置1の通常の使用状態を基準として、底面方向をZ方向、裏面方向をY方向、左面方向をX方向とする3軸方向で図上の方向を表す。
【0012】
ナビゲーション装置1は、コの字型をした筐体の骨格となる金属筐体100と、金属筐体100の天面(図1(a)、(b)および図2(a)においては、図の下方向の面)に取り付けられる第一の内部ユニット200と、金属筐体100の両側面(図1(b)における図の右下方向の面および左上方向の面)に取り付けられる第二の内部ユニット300と、金属筐体100の底面(図2(a)においては、図の上方向の面)を構成する底面ユニット400と、を備えている。
【0013】
また、図2(b)に示すように、ナビゲーション装置1は、金属筐体100の天面、両側面の外側から、上記第一の内部ユニット200、第二の内部ユニット300、底面ユニット400がねじ止めされる。
【0014】
なお、本実施形態においては、第一の内部ユニット200は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)等の光磁気ディスクや、各種メモリーカード等の記憶媒体の入出力インターフェースを備えるユニットである。また、第二の内部ユニット300は、オーディオヴィジュアル機能を実現する処理系を備える電子基板であるオーディオ基板と、ナビゲーション機能を実現する処理系を備える電子基板であるナビ基板と、を含む各種基板が組み付けられた演算処理部ユニットである。また、底面ユニット400は、金属筐体100の底面を構成する板金を含み、金属筐体100の前面(図1(a)における左下方向の面)に取り付けられる図示しないディスプレイ部材をチルト動作させるためのアーム部材や、当該アーム部材をスライド移動させるための動力となるモーターやギヤ等を備えるユニットである。
【0015】
図1(a)に示すように、まず、第一の内部ユニット200は、金属筐体100の天面(図1(a)の下方向の面)に接点を持つように取り付けられて仮保持される。すなわち、第一の内部ユニット200は、ナビゲーション装置100の通常状態においては、金属筐体100の天面から吊り下げられるように仮保持されるといえる。そして、図1(b)に示すように、第一の内部ユニット200の上(図1(b)の上方向)から、第二の内部ユニットが、積み重ねられるように位置決めされ、金属筐体100の両側面(図1(b)の図の右下方向の面と、左上方向の面)に接点を持つように取り付けられて仮保持される。そして、さらに、第二の内部ユニット300の上(図2(a)の上方向)から、底面ユニット400が、積み重ねられるように位置決めされ、金属筐体100の両側面(図2(a)の図の右下方向の面と、左上方向の面)に接点を持つように取り付けられて仮保持される。
【0016】
図2(b)に示すように、金属筐体100に第一の内部ユニット200と、第二の内部ユニット300と、底面ユニット400と、が取り付けられて仮保持された状態において、各ユニットは金属筐体100の外部からねじ止めされ、固定される。なお、金属筐体100の天面(図2(b)における図の上方向の面)にねじ込まれる天面側ねじ群110Tは、金属筐体100の天面に設けられた孔を貫通して、天面の内側に仮保持された第一の内部ユニット200の所定のねじ孔にはまりこむ。これにより、第一の内部ユニット200は、金属筐体100へ固定され組み付けがなされる。また、金属筐体100の右側面(図2(b)における図の右下方向の面)にねじ込まれる右側面側ねじ群110Rは、金属筐体100の右側面に設けられた孔を貫通して、右側面の内側に仮保持された第二の内部ユニット300および底面ユニット400の所定のねじ孔にはまりこむ。同様に、左側面(図2(b)における図の左上方向の面)にねじ込まれる左側面側ねじ群110Lは、筐体100の左側面に設けられた孔を貫通して、左側面の内側に仮保持された第二の内部ユニット300および底面ユニット400の所定のねじ孔にはまりこむ。これにより、第二の内部ユニット300および底面ユニット400は、金属筐体100へ固定され組みつけがなされる。
【0017】
図3は、図1(a)に示す天面に部品を組み付ける工程における、金属筐体100と、第一の内部ユニット200と、の詳細な斜視図である。金属筐体100の天面の左側端の拡大図120に示すように、天面には、筐体内部に取り付けられる第一の内部ユニット200を取り付けるための天面左表側ねじ孔121および天面左裏側ねじ孔122が設けられている。また、それぞれのねじ孔の付近には、第一の内部ユニット200の位置を決め、仮保持するための表側引掛爪123および裏側引掛爪124が設けられている。
【0018】
表側引掛爪123、裏側引掛爪124は、筐体内部方向へ突出する爪であり、それぞれの先端は、ほぼ直角に折り曲げられている。当該先端部に、後述する第一の内部ユニット200の左側フランジ部131に設けられた左側フランジ表面側切り欠き部132または左側フランジ裏面側切り欠き部133が引掛けられることにより、第一の内部ユニット300は天面に対して位置決めされて、仮保持される。
【0019】
また、金属筐体100の天面の右側端の拡大図140に示すように、天面には、筐体内部に取り付けられる第一の内部ユニット200を取り付けるための天面右表側ねじ孔141および天面右裏側ねじ孔142が設けられている。また、それぞれのねじ孔の付近には、第一の内部ユニット200の位置を決め、仮保持するための表側引掛爪143および裏側引掛爪144が設けられている。
【0020】
表側引掛爪143、裏側引掛爪144は、筐体内部方向へ突出する爪であり、それぞれの先端は、ほぼ直角に折り曲げられている。当該先端部に、後述する第一の内部ユニット200の右側フランジ部151に設けられた右側フランジ表面側切り欠き部152または右側フランジ裏面側切り欠き部153が引掛けられることにより、第一の内部ユニット200は天面に対して位置決めされて、仮保持される。
【0021】
第一の内部ユニット200の左側端の拡大図130に示すように、第一の内部ユニット200の左端には、第一の内部ユニット200の左側面から略垂直に突出する板状の左側フランジ部131が設けられている。左側フランジ部131には、金属筐体100に第一の内部ユニット200を取り付けるための左側フランジ表面側ねじ孔138および左側フランジ裏面側ねじ孔139が設けられている。また、それぞれのねじ孔の付近には、左側フランジ表面側切り欠き部132および左側フランジ裏面側切り欠き部133が設けられている。
【0022】
左側フランジ表面側切り欠き部132および左側フランジ裏面側切り欠き部133は、第一の内部ユニット200の取り付け位置を決め、仮保持するために金属筐体100の天面の左端に設けられた表側引掛爪123および裏側引掛爪124に引っ掛かる切り欠きである。なお、左側フランジ表面側ねじ孔138と左側フランジ表面側切り欠き部132との間の距離、および左側フランジ裏面側ねじ孔139と左側フランジ裏面側切り欠き部133との間の距離は、短いほどよりよい。仮保持の基準となる位置と、固定の基準となる位置との間が短い方が、組みつけの精度が高くなるためである。
【0023】
第一の内部ユニット200の右側端の拡大図150に示すように、第一の内部ユニット200の右端には、第一の内部ユニット200の右側面から略垂直に突出する板状の右側フランジ部151が設けられている。右側フランジ部151には、金属筐体100に第一の内部ユニット200を取り付けるための右側フランジ表面側ねじ孔158および右側フランジ裏面側ねじ孔159が設けられている。また、それぞれのねじ孔の付近には、右側フランジ表面側切り欠き部152および右側フランジ裏面側切り欠き部153が設けられている。
【0024】
右側フランジ表面側切り欠き部152および右側フランジ裏面側切り欠き部153は、第一の内部ユニット200の取り付け位置を決め、仮保持するために金属筐体100の天面の右端に設けられた表側引掛爪143および裏側引掛爪144に引っ掛かる切り欠きである。なお、右側フランジ表面側切り欠き部152には、金属筐体100へのY軸方向の取り付け位置の精度を高めるための突起部材152Sが設けられており、当該突起が表側引掛爪143へ接触するように仮保持することで、位置の精度を高いものとしている。また、右側フランジ表面側ねじ孔158と右側フランジ表面側切り欠き部152との間の距離、および右側フランジ裏面側ねじ孔159と右側フランジ裏面側切り欠き部153との間の距離は、短いほどよりよい。仮保持の基準となる位置と、固定の基準となる位置との間が短い方が、組みつけの精度が高くなるためである。
【0025】
図4は、金属筐体100の天面の上面(図4(a))およびそのA−A断面(図4(b))を示す図である。すなわち、図4(b)に示す断面図A−Aには、金属筐体100の天面に設けられ、内側に向って突出する表側引掛爪143および裏側引掛爪144を、右側面側からX方向に見た状態が表示されている。また、金属筐体100の左側面の内側には、第一の内部ユニット200の高さ位置を決めるための左側面位置決め孔126と、第一の内部ユニット200を固定するための左側面ねじ孔125と、が設けられている。
【0026】
左側面位置決め孔126は、第一の内部ユニット200の左側面に設けられた左端側突起に対応する位置に設けられ、当該突起が左側面位置決め孔126にはまりこむことで、第一の内部ユニット200の仮保持がなされる。左側面ねじ孔125は、第一の内部ユニット200の左側面に設けられた左端側ねじ孔134に対応する位置に設けられる。したがって、金属筐体100の外側から、金属筐体の左側面ねじ孔125にねじが貫通し第一の内部ユニット200の左端側ねじ孔134にねじ込まれることで、金属筐体100と第一の内部ユニットはより強固に固定される。
【0027】
図5は、第一の内部ユニット200が金属筐体100に仮保持されている状態における、金属筐体100の天面の上面(図5(a))およびそのA−A断面(図5(b))を示す図である。すなわち、図5(b)に示す断面図A−Aには、金属筐体100の天面に設けられ、内側に向って突出する表側引掛爪143および裏側引掛爪144が、それぞれ、第一の内部ユニット200の右側フランジ表面側切り欠き部152および右側フランジ裏面側切り欠き部153に引っ掛かり、仮保持している状態が表示されている。なお、後述する図6に示されているが、金属筐体100の右側面の内側には、第一の内部ユニット200の高さ位置を決めるための右側面位置決め孔146と、第一の内部ユニット200を固定するための右側面ねじ孔145と、が設けられている。
【0028】
右側面位置決め孔146は、第一の内部ユニット200の右側面に設けられた右端側突起に対応する位置に設けられ、当該突起が右側面位置決め孔146にはまりこむことで、第一の内部ユニット200の仮保持がなされる。右側面ねじ孔145は、第一の内部ユニット200の右側面に設けられた右端側ねじ孔154に対応する位置に設けられる。したがって、金属筐体100の外側から、金属筐体100の右側面ねじ孔145にねじが貫通し第一の内部ユニット200の右端側ねじ孔154にねじ込まれることで、金属筐体100と第一の内部ユニットはより強固に固定される。
【0029】
図6〜図8は、第一の内部ユニット200が金属筐体100に取り付けられる手順をより細かく示す図である。図6に示すように、第一の内部ユニット200は、金属筐体100の天面に向って落とし込まれ、金属筐体100の天面右側にある表側引掛爪143および裏側引掛爪144と、天面左側にある表側引掛爪123および裏側引掛爪124が、第一の内部ユニット200の右側フランジ表面側切り欠き部152および右側フランジ裏面側切り欠き部153と、第一の内部ユニット200の左側フランジ表面側切り欠き部132および左側フランジ裏面側切り欠き部133にそれぞれ引っ掛かる方向に(図6において右上Y方向に)スライド移動されて取り付けられる。その際、右側面位置決め孔146には、第一の内部ユニット200の右側面に設けられた右端側突起がはまりこみ、左側面位置決め孔126には、第一の内部ユニット200の左側面に設けられた左端側突起がはまりこむことで、前後位置がより強固に特定され、より安定して仮保持される。
【0030】
図7は、このようにして第一の内部ユニット200が金属筐体100に仮保持されている状態を示す。この状態では、第一の内部ユニット200と金属筐体100は、やや弱いものの、ねじ止めをするために金属筐体100および第一の内部ユニット200との位置を保持するために特別な治具が不要となる程度に固定される。
【0031】
図8は、ねじ止めを行う工程の組立状態を示す斜視図である。なお、図8では、説明を簡略化するために、第二の内部ユニット300および底面ユニット400を省略して記載しているが、実際には、これらのユニットも仮保持された状態でねじ止めがなされてもよい。金属筐体100の右側面のねじ孔145には、右側面側ねじ群110Rが貫通し第一の内部ユニット200の右端側ねじ孔154にねじ込まれる。また、金属筐体100の左側面のねじ孔125には、左側面側ねじ群110Lが貫通し第一の内部ユニット200の左端側ねじ孔134にねじ込まれる。そして、金属筐体100の天面の天面左表面側ねじ孔121と、天面左裏面側ねじ孔122と、天面右表面側ねじ孔141と、天面右裏面側ねじ孔142と、には、天面側ねじ群110Tがそれぞれ貫通し、第一の内部ユニット200の左側フランジ表面側ねじ孔138と、左側フランジ裏面側ねじ孔139と、右側フランジ表面側ねじ孔158と、右側フランジ裏面側ねじ孔159と、にそれぞれねじ込まれる。
【0032】
以上が、本願発明にかかる第一の実施形態である。上記実施形態によれば、ナビゲーション装置1は、特殊な治具を用いずに、部品を仮保持することができる。そのため、ナビゲーション装置の組立精度を高めつつ、組立にかかる作業量を減らすことができる。また、組立にミスがあった場合にも、ミスを修正して再度組み立てることが容易にできる。ねじ止めを最後に行うものであるから、それまでの仮保持の状態においては、ねじを取り外ししなくとも各内部ユニットの再組み付けが可能となるからである。
【0033】
また、上記実施形態によれば、右側フランジ表面側切り欠き部152および右側フランジ裏面側切り欠き部153と、天面の表側引掛爪143および裏面側引掛爪144がそれぞれ咬み合うことで、金属筐体100と第一の内部ユニット200との左右方向の位置決めがなされる。そして、左側フランジ表面側切り欠き部132および左側フランジ裏面側切り欠き部133と、天面の表側引掛爪123および裏面側引掛爪124がそれぞれ咬み合うことで、金属筐体100と第一の内部ユニット200との水平回転方向の位置決めがなされる。さらに、右側面位置決め孔146に、第一の内部ユニット200の右側面に設けられた右端側突起がはまりこみ、左側面位置決め孔126に、第一の内部ユニット200の左側面に設けられた左端側突起がはまりこむことで、前後方向の位置決めがなされ、左右位置がより強固に位置決めされることとなる。
【0034】
なお、右側面ねじ孔145と、第一の内部ユニット右端側ねじ孔154とがねじ締めされ、左側面ねじ孔125と、第一の内部ユニット左端側ねじ孔134とがねじ締めされることで、金属筐体100の剛性が向上するといえる。
【0035】
本発明は、上記の実施形態に制限されない。上記実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態においては、筐体100はコの字型をしており、天面、左右側面を備えるものであるが、これに限られず、例えば左右の側面と底面を備えるものであってもよいし、左右の側面をつなぐいずれかの面を備えるものであってもよい。このようにすることで、様々な形状の骨格を備えるナビゲーション装置についても、仮保持を行ってねじ止め工程を下流工程に集約することができるようになる。
【0036】
以上、本発明について、実施形態を中心に説明した。なお、上記の実施形態では、本発明をナビゲーション装置に適用した例について説明したが、本発明はナビゲーション装置に限らず、組立構造を備える装置全般に適用することができる。
【符号の説明】
【0037】
1・・・ナビゲーション装置、100・・・筐体、110R・・・右側ねじ群、110L・・・左側ねじ群、110T・・・天面側ねじ群、120・・・天面左端部、121・・・天面左表面側ねじ孔、122・・・天面左裏面側ねじ孔、123・・・表側引掛爪、124・・・裏側引掛爪、125・・・左側面ねじ孔、126・・・左側面位置決め孔、130・・・第一の内部ユニット左端部、131・・・左側フランジ部、132・・・左側フランジ表面側切り欠き部、133・・・左側フランジ裏面側切り欠き部、134・・・第一の内部ユニット左端側ねじ孔、138・・・左側フランジ表面側ねじ孔、139・・・左側フランジ裏面側ねじ孔、140・・・天面右端部、141・・・天面右表面側ねじ孔、142・・・天面右裏面側ねじ孔、143・・・表側引掛爪、144・・・裏面側引掛爪、145・・・右側面ねじ孔、146・・・右側面位置決め孔、150・・・第一の内部ユニット右端部、151・・・右側フランジ部、152・・・右側フランジ表面側切り欠き部、152S・・・突起、153・・・右側フランジ裏面側切り欠き部、154・・・第一の内部ユニット右端側ねじ孔、158・・・右側フランジ表面側ねじ孔、159・・・右側フランジ裏面側ねじ孔、200・・・第一の内部ユニット、300・・・第二の内部ユニット、400・・・底面ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面と、前記主面に垂直に接する第一の側面と、前記主面に垂直に接し前記第一の側面に対面する第二の側面と、を備えるコの字型の筐体と、
前記コの字型の筐体の前記主面上に積み重ねられ、前記主面と、前記第一の側面および前記第二の側面とを基準にねじ止めされる一つ又は複数の内部部材と、を備え、
前記主面には、前記内部部材の少なくとも一つを吊り下げるための爪部を備え、
前記内部部材の少なくとも一つは、前記主面の爪部に引っ掛けられて取り付け位置を特定される切り欠きを備える、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、
前記主面の爪部は、前記主面のうち、前記第一の側面および第二の側面に沿う位置に設けられている、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のナビゲーション装置であって、
前記主面の爪部は、前記主面のうち、前記第一の側面に沿う位置に少なくとも二箇所設けられており、さらに、前記第二の側面に沿う位置に少なくとも二箇所設けられている、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記切り欠きには、突起が設けられ、前記突起により前記爪部と接触する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記内部部材の少なくとも一つは、前記主面の爪部に引掛けられて取り付け位置を特定される切り欠きを備えるとともに、前記第一の側面および第二の側面に設けられた孔にはまり込んで取り付け位置を特定する突起を備える、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記コの字型の筐体と、前記切り欠きを備える前記内部部材の少なくとも一つとは、前記コの字型の筐体の外側からねじ止めされて固定される、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
ナビゲーション装置の組立構造であって、
前記ナビゲーション装置は、
主面と、前記主面に垂直に接する第一の側面と、前記主面に垂直に接し前記第一の側面に対面する第二の側面と、を備えるコの字型の筐体と、
一つ又は複数の内部部材と、を備え、
前記主面には、爪部が備えられ、
前記内部部材の少なくとも一つには、切り欠きが備えられ、
前記内部部材は、前記コの字型の筐体の前記主面上に積み重ねられ、前記主面に備えられた前記爪部に、前記切り欠きが引っ掛けられて取り付け位置を特定され、前記主面と、前記第一の側面および前記第二の側面とを基準にねじ止めされる、
ことを特徴とするナビゲーション装置の組立構造。
【請求項8】
請求項7に記載のナビゲーション装置の組立構造であって、
前記主面の爪部は、前記主面のうち、前記第一の側面および第二の側面に沿う位置に設けられている、
ことを特徴とするナビゲーション装置の組立構造。
【請求項9】
請求項7または8に記載のナビゲーション装置の組立構造であって、
前記主面の爪部は、前記主面のうち、前記第一の側面に沿う位置に少なくとも二箇所設けられており、さらに、前記第二の側面に沿う位置に少なくとも二箇所設けられている、
ことを特徴とするナビゲーション装置の組立構造。
【請求項10】
請求項7〜9のいずれか一項に記載のナビゲーション装置の組立構造であって、
前記切り欠きには、突起が設けられ、前記突起により前記爪部と接触する、
ことを特徴とするナビゲーション装置の組立構造。
【請求項11】
請求項7〜10のいずれか一項に記載のナビゲーション装置の組立構造であって、
前記内部部材の少なくとも一つは、前記主面の爪部に引掛けられて取り付け位置を特定される切り欠きを備えるとともに、突起を備え、
前記突起は、前記第一の側面および第二の側面に設けられた孔にはまり込んで取り付け位置を特定される、
ことを特徴とするナビゲーション装置の組立構造。
【請求項12】
請求項7〜11のいずれか一項に記載のナビゲーション装置の組立構造であって、
前記コの字型の筐体と、前記切り欠きを備える前記内部部材の少なくとも一つとは、前記コの字型の筐体の外側からねじ止めされて固定される、
ことを特徴とするナビゲーション装置の組立構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−51417(P2012−51417A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−193777(P2010−193777)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】