ニッケル−金メッキ方法及び印刷回路基板
【課題】別途の追加装備なしで、既存の装備を用いて無電解金メッキ時のニッケルメッキ層の過置換を防止でき、低コストで優れた品質のニッケル−金メッキ層を形成できるニッケル−金メッキ方法及び印刷回路基板を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るニッケル−金メッキ方法は、対象物を無電解ニッケル−金メッキする方法であって、対象物の表面に第1ニッケルメッキ層を形成する工程と、第1ニッケルメッキ層上に第2ニッケルメッキ層を形成する工程と、第2ニッケルメッキ層上に金メッキ層を形成する工程とを含む。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るニッケル−金メッキ方法は、対象物を無電解ニッケル−金メッキする方法であって、対象物の表面に第1ニッケルメッキ層を形成する工程と、第1ニッケルメッキ層上に第2ニッケルメッキ層を形成する工程と、第2ニッケルメッキ層上に金メッキ層を形成する工程とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケル−金メッキ方法及び印刷回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、印刷回路基板は銅張積層板(CCL、copper clad laminates)上に銅(Cu)回路を形成した後、銅回路上にニッケル層、金メッキ層を形成することで最終表面処理をする。ニッケルメッキ層は、金メッキ層のメッキ下地層として用いられ、銅メッキ層と金メッキ層との間の相互拡散を防止する役割を行う。金メッキ層は、基板と電子部品との接点部位の電気抵抗の低減及び基板と電子部品間の接着性(bondability)の向上を目的とする。金メッキ工程は、脱脂、ソフトエッチング、触媒、無電解ニッケルメッキ、無電解金メッキの順に行われる。
【0003】
印刷回路基板の表面処理方法の一つである無電解メッキは、先ず、回路が形成されている銅メッキ上に、還元剤を用いた無電解法でニッケルメッキ層がメッキされる。このニッケルメッキ層上に金メッキ層がニッケルと金との置換方式により形成される。無電解メッキ工程中に発生する局部電池効果(local Cell effect)により、メッキ下地層の一部分から局部的な腐食が発生する。メッキ下地層の局部的な過置換が激しくなる場合、無電解メッキの形成後にメッキ表面にピンホール(pinhole)やメッキ変色などが発生することがある。このようなメッキ下地層の激しい腐食により、メッキ下地層の無電解メッキ表面への拡散が誘発され、これにより、ワイヤボンディング及び半田付け効果などが低下し、印刷回路基板の信頼性が低減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こういう従来技術の問題点に鑑み、本発明は、表面にクラックが生じない層状構造を有するニッケル−金メッキ方法及びその方法を用いてメッキした印刷回路基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態では、対象物を無電解ニッケル−金メッキする方法を特徴とする。本発明の一実施形態による方法は、対象物の表面に第1ニッケルメッキ層を形成する工程と、第1ニッケルメッキ層上に第2ニッケルメッキ層を形成する工程と、第2ニッケルメッキ層上に金メッキ層を形成する工程と、を含む。
【0006】
第1ニッケルメッキ層を形成する工程は、対象物に触媒を付着する工程と、対象物に無電解ニッケルメッキする工程と、を含むことができる。第2ニッケルメッキ層を形成する工程は、第1ニッケルメッキ層に触媒を付着する工程と、第1ニッケルメッキ層に無電解ニッケルメッキする工程と、を含むことができる。この時、触媒はパラジウム(Pd)を含むことができる。
【0007】
本方法は、第1ニッケル層を形成する工程の前に、対象物の表面に粗さを形成する工程をさらに含むことができる。
【0008】
本発明の他の実施形態は、印刷回路基板を特徴とする。本発明の一実施形態による印刷回路基板は、基板と、基板の表面に形成された回路パターンと、回路パターン上に形成された第1ニッケルメッキ層と、第1ニッケルメッキ層上に形成された第2ニッケルメッキ層と、第2ニッケルメッキ層上に形成された金メッキ層と、を含むことができる。この時、第2ニッケルメッキ層の厚さは第1ニッケルメッキ層より薄くしてもよい。
【0009】
回路パターンと第1ニッケルメッキ層との間には第1パラジウム層が介在されてもよい。第1ニッケルメッキ層と第2ニッケルメッキ層との間には第2パラジウム層が介在されてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の好ましい実施例によれば、別途の追加装備なしで、既存の装備を用いて無電解金メッキ時のニッケルメッキ層の過置換を防止できるため、低コストで優れた品質のニッケル−金メッキ層を形成することができる。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】従来のニッケル−金メッキ方式によるメッキ下地層及び金メッキ層の形成工程を示す図である。
【図2】従来のニッケル−金メッキ層の表面を示す電子顕微鏡写真である。
【図3】従来のニッケル−金メッキ層の断面を示す電子顕微鏡写真である。
【図4】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す流れ図である。
【図5】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法により形成されたニッケル−金メッキ層の表面を示す電子顕微鏡写真である。
【図13】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法により形成されたニッケル−金メッキ層の断面を示す電子顕微鏡写真である。
【図14】本発明の他の実施形態による印刷回路基板を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
本発明は多様な変換を加えることができ、様々な実施例を有することができるため、本願では特定実施例を図面に例示し、詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる置換物、均等物及び代替物を含むものとして理解するべきである。本発明を説明するに当たって、係る公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨をかえって不明にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0015】
「第1」、「第2」などの用語は、多様な構成要素を説明するために用いられ、構成要素が上記の用語により限定されるものではない。上記の用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけに用いられる。
【0016】
本願で用いた用語は、ただ特定の実施例を説明するために用いたものであって、本発明を限定するものではない。文の中で明らかに表現しない限り、単数の表現は、複数の表現を含む。本願において、「含む」または「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組合せたものの存在を指定するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組合せたものの存在または付加可能性を予め排除するものではないと理解しなくてはならない。
【0017】
以下、本発明によるニッケル−金メッキ方法及び印刷回路基板の好ましい実施例を、添付図面を参照して詳しく説明する。添付図面を参照して説明するに当たって、同一かつ対応する構成要素は同一の図面番号を付し、これに対する重複説明は省略する。
【0018】
印刷回路基板(PCB、printed circuit board)は銅(Cu)回路を用いて、基板上に搭載されている電子部品間の電気的な信号を接続させる機能を果たす。PCBは半導体実装のために考案された基板であって、その上面では、金導線及び半導体を接続し、その底面では、リード線の役割を行うハンダボール(solder ball)を付着する。近年、半導体の高速化及び微細回路化に伴って、既存のリードフレームを代替する形態のパッケージとして、印刷回路基板の使用が急速に増加している。
【0019】
PCBの表面処理方法中の無電解メッキ方式は、メッキ下地層と無電解メッキ液中のメッキしようとする成分との間の置換反応により、メッキが行われる。図1は従来の無電解メッキ方式によるメッキ下地層及び金メッキ層の形成工程を示す図である。回路を形成する銅メッキ層1上に、還元剤を用いた無電解方式によりニッケルメッキ層2がメッキされる。その後、ニッケルメッキ層2上に、ニッケルと金との置換方式により金メッキ層3が形成されている。
【0020】
無電解金メッキ工程中に、メッキ下地層であるニッケルメッキ層2の局部的な過置換が激しく発生する場合には、局部的な過置換は金メッキ層3の形成後にメッキ表面におけるピンホールやメッキ変色などの原因となる恐れがある。メッキ下地層の局部的な過置換は、電気化学的な局部電池効果から説明することができる。無電解メッキ成分に比べてイオン化傾向の大きいメッキ下地層はアノードとして作用するため、メッキ下地層がイオン(M2+)状態に酸化しやすくなり、これは、典型的な電解腐食(Galvanic corrosion)のモデルで説明することができる。
【0021】
図2は、従来のニッケル−金メッキ層の表面を示す電子顕微鏡写真である。図3は従来のニッケル−金メッキ層の断面を示す電子顕微鏡写真である。ニッケルメッキは銅メッキ上にノジュール(nodule)を形成しながら行われる。ニッケルメッキ層が厚くなるほど、ノジュールは成長する。そのため、ノジュール粒子の表面積が広くなり、サイズが大きくなる。局部的な過置換は相対的に脆弱なニッケルメッキ層のノジュール境界(nodule boundary)に沿って行われる。既存のニッケル−金メッキ方式によれば、ニッケルメッキ層が厚くてノジュール粒子のサイズが大きくなり、ノジュール境界は特定部位に集中されるため、腐食は特定の箇所に集中する。図2及び図3に示すように、局部的な過置換から、金メッキ層にクラックAが形成されたことが分かる。
【0022】
すなわち、クラックを低減するためには、ノジュール境界が特定部位に集中することなく、均一に分散されるように、ノジュールのサイズを小さくする技術が求められる。本発明の一実施例によれば、ニッケルメッキ層を2回に分けて形成することによりノジュールのサイズが大きくなることを防止できて金メッキ層のクラックを防止することができる。
【0023】
図4は本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す順序図である。図5乃至図11は本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。図5乃至図11では、対象物10、汚染物11、第1パラジウム層15、第1ニッケルメッキ層20、第2パラジウム層25、第2ニッケルメッキ層30、および金メッキ層40が示されている。
【0024】
先ず、図5に示すように、対象物10の表面を脱脂することができる(ステップS100)。本工程を行うことにより、対象物10の表面に付着されている油や指紋、ほこりなどを除去でき、および表面に水吸収性を与えることができる。そして、次の工程において、対象物10はエッチング液との反応を良好にさせることにより、気泡による化学メッキ未着の発生を防止することができる。
【0025】
次に、図6に示すように、対象物10の表面に粗さを形成することができる(ステップS200)。ソフトエッチングして対象物10の表面に粗さを適当に形成することで、メッキ被膜に適当な密着強度や外観を付与する。エッチングの後に樹脂表面にエッチング液が残っていると、化学メッキが完結しないので、エッチング液を除去してもよい。
【0026】
次に、対象物10の表面に第1ニッケルメッキ層20を形成する(ステップS300)。
【0027】
無電解ニッケルメッキで第1ニッケルメッキ層20を形成するための効果的なメッキ工程のために、図7に示すように、対象物10の表面に触媒を付着することができる(ステップS310)。この工程は樹脂表面に無電解メッキの核となる触媒金属を吸着させる工程である。触媒としてパラジウムを用いることができる。パラジウム−スズ(Pd−Sn)化合物を対象物10の表面に付着し、アクセラレータ(accelerator)工程を行ってスズ塩を溶解させる。これによって、金属パラジウムだけが表面に残り、第1パラジウム層15を形成することができる。第1パラジウム層15は、物理的に対象物10の表面を完全に覆うこともできるが、触媒の機能を行うことができる程度の量を付着すれば充分である。したがって、第1パラジウム層15は、パラジウム金属粒子が対象物10の表面に部分的に散布しているように形成されることができる。
【0028】
触媒を付着した後に、対象物10の表面に無電解ニッケルメッキして、第1ニッケルメッキ層20を形成する(ステップS320)。パラジウムを触媒としてニッケル金属が表面に析出されてメッキが行われる。メッキの厚さが厚くなるほど、ノジュールは大きくなる(図8を参照)。
【0029】
第1ニッケルメッキ層20の形成後に、直ちにその上に金メッキを行うと、上述したように、第1ニッケルメッキ層のノジュールが大きくなってクラックが発生する。したがって、本実施例ではニッケルメッキ層をさらに形成する。すなわち、第1ニッケルメッキ層20上に第2ニッケルメッキ層30を形成する(ステップS400)。図9および図10に示すように、第2ニッケルメッキ層30は、第1ニッケルメッキ層20に触媒を付着する工程(ステップS410)、および第1ニッケルメッキ層20上に無電解ニッケルメッキを行う工程(ステップS420)により形成することができる。これは、対象物10の表面に触媒を付着する工程(S310)及び対象物10に無電解ニッケルメッキを行う工程(S320)と類似である。
【0030】
第1ニッケルメッキ層20に第2パラジウム層25を形成し、第2パラジウム層25に再び新たなノジュール粒子が形成される。これにより第2ニッケルメッキ層30を形成することができる。この時、第2ニッケルメッキ層30の厚さを第1ニッケルメッキ層20より薄く形成することで、第2ニッケルメッキ層30の表面のノジュールが大きく成長することを防止できる。
【0031】
次に、図11に示すように、第2ニッケルメッキ層30上に金メッキ層40を形成する(ステップS500)。第2ニッケルメッキ層30は、ノジュールバウンダリが特定部位に集中することなく、均一に分布しているため、過置換を防止することができる。図12は本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法により形成されたニッケル−金メッキ層の表面を示す電子顕微鏡写真である。図13は本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法により形成されたニッケル−金メッキ層の断面を示す電子顕微鏡写真である。図12及び図13では、クラックが発生せずに均一に金メッキ層40が形成されたことを確認することができる。
【0032】
本発明の他の実施形態による印刷回路基板について説明する。図14は本発明の他の実施形態による印刷回路基板を示す断面図である。図14では、基板5、回路パターン10’、第1パラジウム層15、第1ニッケルメッキ層20、第2パラジウム層25、第2ニッケルメッキ層30、および金メッキ層40が示されている。
【0033】
印刷回路基板の基底となる基板は、単純に絶縁層だけを意味することもあり、既に単層あるいは多層に積層された構造の基板を意味することもある。基板上に形成された回路パターンは電気的信号を伝達する機能を果たし、電気伝導度に優れた銅(Cu)で作成される。
【0034】
このような回路パターン10’に金メッキ40を行うと、電気的特性が向上され、チップ実装表面の腐食を防止でき、半導体パッケージの製造工程上のボンディング特性を確保することができる。
【0035】
回路パターン10’に直接金メッキ40を行うこと、ならびにニッケルメッキ層20および30をメッキ下地層として使用することは困難であるため、ニッケルメッキ層20および30の上に金メッキ層40が形成された層状構造が得られる。ただし、上述したように、局部的な過置換という問題があり、本実施例ではこの局部的な過置換を防止するために、2層のニッケルメッキ層20および30、すなわちメッキ下地層を形成する。
【0036】
図14では、第1ニッケルメッキ層20より薄い第2ニッケルメッキ層30が示されている。第2ニッケルメッキ層30は第1ニッケルメッキ層20上に形成される。第1ニッケルメッキ層20は回路パターン10’上に形成される。メッキ層の層状構造の説明のために、メッキ層の厚さを実際より誇張して示した。第2ニッケルメッキ層30は第1ニッケルメッキ層20に比べて厚さが薄いため、およびノジュールの成長が中止されるので、その上に形成された金メッキ層40の表面は、図12に示すように、クラック、すなわち、局部的な腐食なしに形成されることができる。
【0037】
回路パターン10’と第1ニッケルメッキ層20との間に第1パラジウム層15が介在されてもよい。第1ニッケルメッキ層20と第2ニッケルメッキ層30との間に第2パラジウム層25が介在されてもよい。
【0038】
第1パラジウム層15及び第2パラジウム層25は、第1ニッケルメッキ層20及び第2ニッケルメッキ層30を形成するための触媒層である。各層を物理的に分離する程度の厚さで形成してもよく、少なくとも触媒機能を行うことのできる程度の厚さで形成してもよいため、図14に示すように、パラジウム金属粒子が部分的に回路パターン及び第1ニッケルメッキ層20に付着している形状にすることができる。
【0039】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0040】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した方法における動作、手順、ステップ、および工程等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「先ず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0041】
1 銅メッキ層
2 ニッケルメッキ層
3 金メッキ層
10 対象物
10’回路パターン
11 汚染物15 第1パラジウム層
20 第1ニッケルメッキ層
25 第2パラジウム層
30 第2ニッケルメッキ層
40 金メッキ層
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケル−金メッキ方法及び印刷回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、印刷回路基板は銅張積層板(CCL、copper clad laminates)上に銅(Cu)回路を形成した後、銅回路上にニッケル層、金メッキ層を形成することで最終表面処理をする。ニッケルメッキ層は、金メッキ層のメッキ下地層として用いられ、銅メッキ層と金メッキ層との間の相互拡散を防止する役割を行う。金メッキ層は、基板と電子部品との接点部位の電気抵抗の低減及び基板と電子部品間の接着性(bondability)の向上を目的とする。金メッキ工程は、脱脂、ソフトエッチング、触媒、無電解ニッケルメッキ、無電解金メッキの順に行われる。
【0003】
印刷回路基板の表面処理方法の一つである無電解メッキは、先ず、回路が形成されている銅メッキ上に、還元剤を用いた無電解法でニッケルメッキ層がメッキされる。このニッケルメッキ層上に金メッキ層がニッケルと金との置換方式により形成される。無電解メッキ工程中に発生する局部電池効果(local Cell effect)により、メッキ下地層の一部分から局部的な腐食が発生する。メッキ下地層の局部的な過置換が激しくなる場合、無電解メッキの形成後にメッキ表面にピンホール(pinhole)やメッキ変色などが発生することがある。このようなメッキ下地層の激しい腐食により、メッキ下地層の無電解メッキ表面への拡散が誘発され、これにより、ワイヤボンディング及び半田付け効果などが低下し、印刷回路基板の信頼性が低減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こういう従来技術の問題点に鑑み、本発明は、表面にクラックが生じない層状構造を有するニッケル−金メッキ方法及びその方法を用いてメッキした印刷回路基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態では、対象物を無電解ニッケル−金メッキする方法を特徴とする。本発明の一実施形態による方法は、対象物の表面に第1ニッケルメッキ層を形成する工程と、第1ニッケルメッキ層上に第2ニッケルメッキ層を形成する工程と、第2ニッケルメッキ層上に金メッキ層を形成する工程と、を含む。
【0006】
第1ニッケルメッキ層を形成する工程は、対象物に触媒を付着する工程と、対象物に無電解ニッケルメッキする工程と、を含むことができる。第2ニッケルメッキ層を形成する工程は、第1ニッケルメッキ層に触媒を付着する工程と、第1ニッケルメッキ層に無電解ニッケルメッキする工程と、を含むことができる。この時、触媒はパラジウム(Pd)を含むことができる。
【0007】
本方法は、第1ニッケル層を形成する工程の前に、対象物の表面に粗さを形成する工程をさらに含むことができる。
【0008】
本発明の他の実施形態は、印刷回路基板を特徴とする。本発明の一実施形態による印刷回路基板は、基板と、基板の表面に形成された回路パターンと、回路パターン上に形成された第1ニッケルメッキ層と、第1ニッケルメッキ層上に形成された第2ニッケルメッキ層と、第2ニッケルメッキ層上に形成された金メッキ層と、を含むことができる。この時、第2ニッケルメッキ層の厚さは第1ニッケルメッキ層より薄くしてもよい。
【0009】
回路パターンと第1ニッケルメッキ層との間には第1パラジウム層が介在されてもよい。第1ニッケルメッキ層と第2ニッケルメッキ層との間には第2パラジウム層が介在されてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の好ましい実施例によれば、別途の追加装備なしで、既存の装備を用いて無電解金メッキ時のニッケルメッキ層の過置換を防止できるため、低コストで優れた品質のニッケル−金メッキ層を形成することができる。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】従来のニッケル−金メッキ方式によるメッキ下地層及び金メッキ層の形成工程を示す図である。
【図2】従来のニッケル−金メッキ層の表面を示す電子顕微鏡写真である。
【図3】従来のニッケル−金メッキ層の断面を示す電子顕微鏡写真である。
【図4】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す流れ図である。
【図5】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法により形成されたニッケル−金メッキ層の表面を示す電子顕微鏡写真である。
【図13】本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法により形成されたニッケル−金メッキ層の断面を示す電子顕微鏡写真である。
【図14】本発明の他の実施形態による印刷回路基板を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
本発明は多様な変換を加えることができ、様々な実施例を有することができるため、本願では特定実施例を図面に例示し、詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる置換物、均等物及び代替物を含むものとして理解するべきである。本発明を説明するに当たって、係る公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨をかえって不明にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0015】
「第1」、「第2」などの用語は、多様な構成要素を説明するために用いられ、構成要素が上記の用語により限定されるものではない。上記の用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけに用いられる。
【0016】
本願で用いた用語は、ただ特定の実施例を説明するために用いたものであって、本発明を限定するものではない。文の中で明らかに表現しない限り、単数の表現は、複数の表現を含む。本願において、「含む」または「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組合せたものの存在を指定するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組合せたものの存在または付加可能性を予め排除するものではないと理解しなくてはならない。
【0017】
以下、本発明によるニッケル−金メッキ方法及び印刷回路基板の好ましい実施例を、添付図面を参照して詳しく説明する。添付図面を参照して説明するに当たって、同一かつ対応する構成要素は同一の図面番号を付し、これに対する重複説明は省略する。
【0018】
印刷回路基板(PCB、printed circuit board)は銅(Cu)回路を用いて、基板上に搭載されている電子部品間の電気的な信号を接続させる機能を果たす。PCBは半導体実装のために考案された基板であって、その上面では、金導線及び半導体を接続し、その底面では、リード線の役割を行うハンダボール(solder ball)を付着する。近年、半導体の高速化及び微細回路化に伴って、既存のリードフレームを代替する形態のパッケージとして、印刷回路基板の使用が急速に増加している。
【0019】
PCBの表面処理方法中の無電解メッキ方式は、メッキ下地層と無電解メッキ液中のメッキしようとする成分との間の置換反応により、メッキが行われる。図1は従来の無電解メッキ方式によるメッキ下地層及び金メッキ層の形成工程を示す図である。回路を形成する銅メッキ層1上に、還元剤を用いた無電解方式によりニッケルメッキ層2がメッキされる。その後、ニッケルメッキ層2上に、ニッケルと金との置換方式により金メッキ層3が形成されている。
【0020】
無電解金メッキ工程中に、メッキ下地層であるニッケルメッキ層2の局部的な過置換が激しく発生する場合には、局部的な過置換は金メッキ層3の形成後にメッキ表面におけるピンホールやメッキ変色などの原因となる恐れがある。メッキ下地層の局部的な過置換は、電気化学的な局部電池効果から説明することができる。無電解メッキ成分に比べてイオン化傾向の大きいメッキ下地層はアノードとして作用するため、メッキ下地層がイオン(M2+)状態に酸化しやすくなり、これは、典型的な電解腐食(Galvanic corrosion)のモデルで説明することができる。
【0021】
図2は、従来のニッケル−金メッキ層の表面を示す電子顕微鏡写真である。図3は従来のニッケル−金メッキ層の断面を示す電子顕微鏡写真である。ニッケルメッキは銅メッキ上にノジュール(nodule)を形成しながら行われる。ニッケルメッキ層が厚くなるほど、ノジュールは成長する。そのため、ノジュール粒子の表面積が広くなり、サイズが大きくなる。局部的な過置換は相対的に脆弱なニッケルメッキ層のノジュール境界(nodule boundary)に沿って行われる。既存のニッケル−金メッキ方式によれば、ニッケルメッキ層が厚くてノジュール粒子のサイズが大きくなり、ノジュール境界は特定部位に集中されるため、腐食は特定の箇所に集中する。図2及び図3に示すように、局部的な過置換から、金メッキ層にクラックAが形成されたことが分かる。
【0022】
すなわち、クラックを低減するためには、ノジュール境界が特定部位に集中することなく、均一に分散されるように、ノジュールのサイズを小さくする技術が求められる。本発明の一実施例によれば、ニッケルメッキ層を2回に分けて形成することによりノジュールのサイズが大きくなることを防止できて金メッキ層のクラックを防止することができる。
【0023】
図4は本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す順序図である。図5乃至図11は本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法を示す図である。図5乃至図11では、対象物10、汚染物11、第1パラジウム層15、第1ニッケルメッキ層20、第2パラジウム層25、第2ニッケルメッキ層30、および金メッキ層40が示されている。
【0024】
先ず、図5に示すように、対象物10の表面を脱脂することができる(ステップS100)。本工程を行うことにより、対象物10の表面に付着されている油や指紋、ほこりなどを除去でき、および表面に水吸収性を与えることができる。そして、次の工程において、対象物10はエッチング液との反応を良好にさせることにより、気泡による化学メッキ未着の発生を防止することができる。
【0025】
次に、図6に示すように、対象物10の表面に粗さを形成することができる(ステップS200)。ソフトエッチングして対象物10の表面に粗さを適当に形成することで、メッキ被膜に適当な密着強度や外観を付与する。エッチングの後に樹脂表面にエッチング液が残っていると、化学メッキが完結しないので、エッチング液を除去してもよい。
【0026】
次に、対象物10の表面に第1ニッケルメッキ層20を形成する(ステップS300)。
【0027】
無電解ニッケルメッキで第1ニッケルメッキ層20を形成するための効果的なメッキ工程のために、図7に示すように、対象物10の表面に触媒を付着することができる(ステップS310)。この工程は樹脂表面に無電解メッキの核となる触媒金属を吸着させる工程である。触媒としてパラジウムを用いることができる。パラジウム−スズ(Pd−Sn)化合物を対象物10の表面に付着し、アクセラレータ(accelerator)工程を行ってスズ塩を溶解させる。これによって、金属パラジウムだけが表面に残り、第1パラジウム層15を形成することができる。第1パラジウム層15は、物理的に対象物10の表面を完全に覆うこともできるが、触媒の機能を行うことができる程度の量を付着すれば充分である。したがって、第1パラジウム層15は、パラジウム金属粒子が対象物10の表面に部分的に散布しているように形成されることができる。
【0028】
触媒を付着した後に、対象物10の表面に無電解ニッケルメッキして、第1ニッケルメッキ層20を形成する(ステップS320)。パラジウムを触媒としてニッケル金属が表面に析出されてメッキが行われる。メッキの厚さが厚くなるほど、ノジュールは大きくなる(図8を参照)。
【0029】
第1ニッケルメッキ層20の形成後に、直ちにその上に金メッキを行うと、上述したように、第1ニッケルメッキ層のノジュールが大きくなってクラックが発生する。したがって、本実施例ではニッケルメッキ層をさらに形成する。すなわち、第1ニッケルメッキ層20上に第2ニッケルメッキ層30を形成する(ステップS400)。図9および図10に示すように、第2ニッケルメッキ層30は、第1ニッケルメッキ層20に触媒を付着する工程(ステップS410)、および第1ニッケルメッキ層20上に無電解ニッケルメッキを行う工程(ステップS420)により形成することができる。これは、対象物10の表面に触媒を付着する工程(S310)及び対象物10に無電解ニッケルメッキを行う工程(S320)と類似である。
【0030】
第1ニッケルメッキ層20に第2パラジウム層25を形成し、第2パラジウム層25に再び新たなノジュール粒子が形成される。これにより第2ニッケルメッキ層30を形成することができる。この時、第2ニッケルメッキ層30の厚さを第1ニッケルメッキ層20より薄く形成することで、第2ニッケルメッキ層30の表面のノジュールが大きく成長することを防止できる。
【0031】
次に、図11に示すように、第2ニッケルメッキ層30上に金メッキ層40を形成する(ステップS500)。第2ニッケルメッキ層30は、ノジュールバウンダリが特定部位に集中することなく、均一に分布しているため、過置換を防止することができる。図12は本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法により形成されたニッケル−金メッキ層の表面を示す電子顕微鏡写真である。図13は本発明の一実施形態によるニッケル−金メッキ方法により形成されたニッケル−金メッキ層の断面を示す電子顕微鏡写真である。図12及び図13では、クラックが発生せずに均一に金メッキ層40が形成されたことを確認することができる。
【0032】
本発明の他の実施形態による印刷回路基板について説明する。図14は本発明の他の実施形態による印刷回路基板を示す断面図である。図14では、基板5、回路パターン10’、第1パラジウム層15、第1ニッケルメッキ層20、第2パラジウム層25、第2ニッケルメッキ層30、および金メッキ層40が示されている。
【0033】
印刷回路基板の基底となる基板は、単純に絶縁層だけを意味することもあり、既に単層あるいは多層に積層された構造の基板を意味することもある。基板上に形成された回路パターンは電気的信号を伝達する機能を果たし、電気伝導度に優れた銅(Cu)で作成される。
【0034】
このような回路パターン10’に金メッキ40を行うと、電気的特性が向上され、チップ実装表面の腐食を防止でき、半導体パッケージの製造工程上のボンディング特性を確保することができる。
【0035】
回路パターン10’に直接金メッキ40を行うこと、ならびにニッケルメッキ層20および30をメッキ下地層として使用することは困難であるため、ニッケルメッキ層20および30の上に金メッキ層40が形成された層状構造が得られる。ただし、上述したように、局部的な過置換という問題があり、本実施例ではこの局部的な過置換を防止するために、2層のニッケルメッキ層20および30、すなわちメッキ下地層を形成する。
【0036】
図14では、第1ニッケルメッキ層20より薄い第2ニッケルメッキ層30が示されている。第2ニッケルメッキ層30は第1ニッケルメッキ層20上に形成される。第1ニッケルメッキ層20は回路パターン10’上に形成される。メッキ層の層状構造の説明のために、メッキ層の厚さを実際より誇張して示した。第2ニッケルメッキ層30は第1ニッケルメッキ層20に比べて厚さが薄いため、およびノジュールの成長が中止されるので、その上に形成された金メッキ層40の表面は、図12に示すように、クラック、すなわち、局部的な腐食なしに形成されることができる。
【0037】
回路パターン10’と第1ニッケルメッキ層20との間に第1パラジウム層15が介在されてもよい。第1ニッケルメッキ層20と第2ニッケルメッキ層30との間に第2パラジウム層25が介在されてもよい。
【0038】
第1パラジウム層15及び第2パラジウム層25は、第1ニッケルメッキ層20及び第2ニッケルメッキ層30を形成するための触媒層である。各層を物理的に分離する程度の厚さで形成してもよく、少なくとも触媒機能を行うことのできる程度の厚さで形成してもよいため、図14に示すように、パラジウム金属粒子が部分的に回路パターン及び第1ニッケルメッキ層20に付着している形状にすることができる。
【0039】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0040】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した方法における動作、手順、ステップ、および工程等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「先ず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0041】
1 銅メッキ層
2 ニッケルメッキ層
3 金メッキ層
10 対象物
10’回路パターン
11 汚染物15 第1パラジウム層
20 第1ニッケルメッキ層
25 第2パラジウム層
30 第2ニッケルメッキ層
40 金メッキ層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を無電解ニッケル−金メッキする方法であって、
前記対象物の表面に第1ニッケルメッキ層を形成する工程と、
前記第1ニッケルメッキ層上に第2ニッケルメッキ層を形成する工程と、
前記第2ニッケルメッキ層上に金メッキ層を形成する工程と、
を含む、ニッケル−金メッキ方法。
【請求項2】
前記第1ニッケルメッキ層を形成する工程は、
前記対象物に触媒を付着する工程と、
前記対象物に無電解ニッケルメッキする工程と、
を含む、請求項1に記載のニッケル−金メッキ方法。
【請求項3】
前記触媒がパラジウム(Pd)を含む、請求項2に記載のニッケル−金メッキ方法。
【請求項4】
前記第2ニッケルメッキ層を形成する工程は、
前記第1ニッケルメッキ層に触媒を付着する工程と、
前記第1ニッケルメッキ層に無電解ニッケルメッキする工程と、
を含む、請求項1に記載のニッケル−金メッキ方法。
【請求項5】
前記触媒がパラジウム(Pd)を含む、請求項4に記載のニッケル−金メッキ方法。
【請求項6】
前記第1ニッケル層を形成する工程の前に、対象物の表面に粗さを形成する工程をさらに含む、請求項1に記載のニッケル−金メッキ方法。
【請求項7】
基板と、
前記基板の表面に形成された回路パターンと、
前記回路パターン上に形成された第1ニッケルメッキ層と、
前記第1ニッケルメッキ層上に形成された第2ニッケルメッキ層と、
前記第2ニッケルメッキ層上に形成された金メッキ層と、
を含む、印刷回路基板。
【請求項8】
前記第2ニッケルメッキ層の厚さが前記第1ニッケルメッキ層よりも薄い、請求項7に記載の印刷回路基板。
【請求項9】
前記回路パターンと前記第1ニッケルメッキ層との間に、第1パラジウム層が介在される、請求項7に記載の印刷回路基板。
【請求項10】
前記第1ニッケルメッキ層と前記第2ニッケルメッキ層との間に、第2パラジウム層が介在される、請求項7に記載の印刷回路基板。
【請求項1】
対象物を無電解ニッケル−金メッキする方法であって、
前記対象物の表面に第1ニッケルメッキ層を形成する工程と、
前記第1ニッケルメッキ層上に第2ニッケルメッキ層を形成する工程と、
前記第2ニッケルメッキ層上に金メッキ層を形成する工程と、
を含む、ニッケル−金メッキ方法。
【請求項2】
前記第1ニッケルメッキ層を形成する工程は、
前記対象物に触媒を付着する工程と、
前記対象物に無電解ニッケルメッキする工程と、
を含む、請求項1に記載のニッケル−金メッキ方法。
【請求項3】
前記触媒がパラジウム(Pd)を含む、請求項2に記載のニッケル−金メッキ方法。
【請求項4】
前記第2ニッケルメッキ層を形成する工程は、
前記第1ニッケルメッキ層に触媒を付着する工程と、
前記第1ニッケルメッキ層に無電解ニッケルメッキする工程と、
を含む、請求項1に記載のニッケル−金メッキ方法。
【請求項5】
前記触媒がパラジウム(Pd)を含む、請求項4に記載のニッケル−金メッキ方法。
【請求項6】
前記第1ニッケル層を形成する工程の前に、対象物の表面に粗さを形成する工程をさらに含む、請求項1に記載のニッケル−金メッキ方法。
【請求項7】
基板と、
前記基板の表面に形成された回路パターンと、
前記回路パターン上に形成された第1ニッケルメッキ層と、
前記第1ニッケルメッキ層上に形成された第2ニッケルメッキ層と、
前記第2ニッケルメッキ層上に形成された金メッキ層と、
を含む、印刷回路基板。
【請求項8】
前記第2ニッケルメッキ層の厚さが前記第1ニッケルメッキ層よりも薄い、請求項7に記載の印刷回路基板。
【請求項9】
前記回路パターンと前記第1ニッケルメッキ層との間に、第1パラジウム層が介在される、請求項7に記載の印刷回路基板。
【請求項10】
前記第1ニッケルメッキ層と前記第2ニッケルメッキ層との間に、第2パラジウム層が介在される、請求項7に記載の印刷回路基板。
【図1】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図14】
【図2】
【図3】
【図12】
【図13】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図14】
【図2】
【図3】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−62517(P2010−62517A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−17933(P2009−17933)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(591003770)三星電機株式会社 (982)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(591003770)三星電機株式会社 (982)
【Fターム(参考)】
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