説明

ネットワークアカウントを作成し、それとともに使用するために機器を構成するための方法、システム、および装置

【課題】携帯電話機のユーザは電子メールの通信を行うために電子メールアカウントを開設する際、既に電子メールアカウントを開設しているユーザは、ネットワークアカウントの作成およびそれに関連付けられる機器の設定を容易にする。
【解決手段】サービスアカウントを作成することが、ユーザ機器にネットワークアカウントを登録することを開始するために、ユーザインタフェースを介してユーザにより入力されたアカウント識別子を受信することを含み、1つ以上のホスト名がアカウント識別子のドメイン名部分に基づいて決定され、接続試行の各々はネットワークアカウントの種類に関連付けられる1つ以上のアプリケーションプロトコルを使用する。接続試行のうちの少なくとも1つに対して接続の成功をもたらしたことが決定されると、成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて、ユーザ機器にユーザアカウントが設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主にコンピューティング装置に関し、より具体的には、ネットワークアカウントの作成およびそれに関連付けられる機器の設定を容易にするためのシステム、装置、および方法に関する。
【背景】
【0002】
多くのユーザが、モバイルコンピューティング装置の導入を積極的に進めている。携帯のしやすさ、ネットッワークの利用可能性の改良、および大容量ローカルストレージ能力を組み合わせることによって、モバイル機器は、多くのユーザにとって、最も良く使われるコンピューティング装置となっている。現代では、このような無線機器は、多種多様の様々な種類の通信のために使用されている。例えば、携帯電話機の現代技術および予測技術によって、無線機器は、音声、データ、画像、映像、および他のマルチメディアコンテンツを取り込むことが可能な強力なツールに変化している。携帯電話機は、現在、ショートメッセージサービス(short message service; SMS)等のテキストメッセージ、マルチメディアメッセージング、インスタントメッセージング、電子メール、ボイスオーバーインターネットプロトコル(voice over internet protocol; VoIP)のデータメッセージング能力を含むことが多い。
【0003】
しかしながら、これらのメッセージング能力は、対応するメッセージングアカウントを必要とすることが多い。例えば、その携帯電話機を介して電子メールを送受信することを望む携帯電話機のユーザは、電子メールの通信を行うために電子メールアカウントを開設しなければならない。既に電子メールアカウントを開設している個人については、アカウント設定を思い出し、これらの設定をモバイル機器に再入力することを試みなければならない。ユーザが最初にアカウントを開設して別の機器で使用しようとしてから何年も経っている可能性があるため、アカウント設定の詳細、例えば、サーバホスト名や関連のプロトコル、設定を探索するには、多くのテストを行わねばならない。
【0004】
新しいモバイル機器におけるアカウント設定時に考えられる別の問題は、モバイルユーザインターフェース機構の操作がより難しくなり得ることにある。例えば、多くの携帯電話機は、標準的なキーボード(例えばQWERTYキーボード)を有さず、アルファベット入力機能を数字キーパッドに実装する。このような制限されたユーザインタフェースを用いてアカウント設定に必要な情報を入力することは、困難であり且つ時間を要する可能性がある。
【概要】
【0005】
本発明は、サービスプロバイダアカウントの作成およびそれに関連付けられる機器の設定のためのシステム、装置、および方法を開示する。一側面では、方法が、ユーザ機器にネットワークアカウントを登録することを開始するために、ユーザインタフェースを介してユーザにより入力されたアカウント識別子を受信することを含む。1つ以上のホスト名が、前記アカウント識別子のドメイン名部分に基づいて決定される。前記1つ以上のホスト名は、前記ユーザ機器において事前に設定されていない。前記1つ以上のホスト名の各々との接続が試行される。前記接続試行の各々は、前記ネットワークアカウントの種類に関連付けられる1つ以上のアプリケーションプロトコルを使用する。前記接続試行のうちの少なくとも1つについて、接続の成功をもたらしたことが決定されると、前記成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて、ユーザアカウントが前記ユーザ機器に設定される。
【0006】
別の側面では、装置は、前記装置に、ユーザにより入力されたアカウント識別子を受信させ、前記アカウント識別子のドメイン名部分に基づいて1つ以上のホスト名を決定させる実行可能な命令でプログラミングされたプロセッサを含む。前記ホスト名は、前記装置において事前に設定されない。前記装置は、前記1つ以上のホスト名の各々との接続を試行する。前記接続試行の各々は、前記ネットワークアカウントの種類に関連付けられる1つ以上のアプリケーションプロトコルを使用する。前記装置は、前記接続試行のうちの少なくとも1つが接続の成功をもたらしたことを判断し、前記成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて、ユーザアカウントを前記装置に設定する。
【0007】
別の側面では、コンピュータ可読ストレージ媒体は、a)ユーザ機器にネットワークアカウントを登録することを開始するために、ユーザインタフェースを介してユーザにより入力されたアカウント識別子を受信することと、b)前記アカウント識別子のドメイン名部分に基づいて、1つ以上のホスト名を決定することと(前記ホスト名は、前記装置において事前に設定されない)、c)前記1つ以上のホスト名の各々との接続を試行することと(前記接続試行の各々は、前記ネットワークアカウントの種類に関連付けられる1つ以上のアプリケーションプロトコルを使用する)、d)前記接続試行のうちの少なくとも1つが、接続の成功をもたらしたことを判断することと、e)前記成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて、ユーザアカウントを前記ユーザ機器に設定することと、を含む動作を実行するための装置により実行可能である命令を含む。
【0008】
別の側面では、装置は、a)ユーザ機器にネットワークアカウントを登録することを開始するために、ユーザインタフェースを介してユーザにより入力されたアカウント識別子を受信する手段と、b)前記アカウント識別子のドメイン名部分に基づいて、1つ以上のホスト名を決定する手段と(前記ホスト名は、前記装置において事前に設定されない)、d)前記1つ以上のホスト名の各々との接続を試行する手段と(前記接続試行の各々は、前記ネットワークアカウントの種類に関連付けられる1つ以上のアプリケーションプロトコルを使用する)、e)前記接続試行のうちの少なくとも1つが、接続の成功をもたらしたことを判断する手段と、f)前記成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて、ユーザアカウントを前記ユーザ機器に設定する手段と、を含む。
【0009】
上記方法、装置、およびコンピュータ可読媒体は、以下の特徴の任意の組み合わせを含みうる。一変形例では、前記アカウント識別子のドメイン名部分に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分にプレフィックスすることを含み、1つ以上のプレフィックスが、前記ネットワークアカウントの前記種類に基づいて決定される。この場合、前記ユーザにより入力されたアカウント識別子の受信後であって、前記ドメイン名部分に基づく前記1つ以上のホスト名の決定前に、a)前記ネットワークアカウントに対応する既知のホストを決定するために、所定のホスト名のデータベースにアクセスし、b)前記既知のホストが前記データベースから決定される場合、前記既知のホストを使用して、前記ユーザアカウントを前記ユーザ機器に設定し、c)前記既知のホストが前記データベースから決定されない場合、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することに基づいて、前記ユーザアカウントを前記ユーザ機器に設定するという動作が実行されうる。
【0010】
開示された変形例のいずれかでは、前記ネットワークアカウントは、電子メールアカウントを含み、前記アカウント識別子は、電子メールアドレスを含む。この場合、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは、a)ドメイン名サービスを介して、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に関連付けられる1つ以上のメール交換記録を判断することと、b)前記1つ以上の交換記録に基づいて、簡易メールトランスポートプトロコル(simple mail transport protocol; SMTP)ホスト名を決定することとを伴いうる。これらの変形例では、前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記SMTPホスト名に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することも伴いうる。また、これらの変形例では、前記SMTPホスト名に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記SMTPホスト名のドメイン名部分に基づいて、1つ以上の受信電子メールホスト名を決定することを伴い得る(前記1つ以上の電子メールホスト名は、前記ユーザ機器において事前に設定されていない)。また、これらの変形例では、前記SMTPホスト名のドメイン名部分は、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分とは異なりうる。この場合、前記SMTPホスト名に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記ホスト及びプロトコルの組み合わせを判断するために、前記SMTPホスト名に基づいて、所定のホスト名のデータベースにアクセスすることを伴いうる。
【0011】
上記変形例の全てでは、前記方法、装置、およびコンピュータ可読媒体は、前記成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせによって、データベースを更新することを実行しうる。この場合、前記データベースは、他のユーザアカウントを前記ホスト及びプロトコルの組み合わせにより設定するために使用され、前記他のユーザアカウントは、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に関連付けられる。また、上記変形例では、前記方法、装置、およびコンピュータ可読媒体は、前記ユーザインタフェースを介して前記ユーザにより入力されたアカウント認証データを受信することを実行してもよく、また、前記1つ以上のホスト名の各々との接続を試行することは、前記アカウント認証データを使用して、前記1つ以上のホスト名の各々との認証を試行することをさらに伴う。
【0012】
上記変形例の全てでは、前記接続試行は複数の成功接続をもたらしうる。この場合、前記方法、装置、およびコンピュータ可読媒体は、前記複数の成功接続に関連付けられる好適なホスト及びプロトコルの組み合わせを判断させ、前記好適なホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて、さらにユーザアカウントを設定しうる。上記組み合わせに関する別の変形例では、前記方法、装置、およびコンピュータ可読媒体は、1つ以上の成功接続に基づいて多数のユーザアカウントを設定することを実行しうる。
【0013】
本発明を特徴付ける新規性に関するこれら利点および特徴ならびに種々の他の利点および特徴は、本明細書に添付され、かつ本明細書の一部を形成する請求項において具体的に列挙される。しかしながら、本発明、その利点、およびその使用によって得られる目的をより理解するためには、さらにその一部を形成する図面と、付随の説明事項とを参照されたく、これらにおいて、本発明に従うシステム、装置、および方法に関する代表例が図示および説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
以下の図面において示される実施形態に関連して、本発明について説明する。
【0015】
【図1】本発明の実施形態に従うアーキテクチャを示すブロック図である。
【0016】
【図2】本発明のある実施形態に従うアカウント設定に関する処理を示すフローチャートである。
【0017】
【図3】本発明のある実施形態に従う自動式メールサーバ検索に関する処理を示すフローチャートである。
【0018】
【図4】本発明のある実施形態に従う高度メールサーバ検索に関する処理を示すフローチャートである。
【0019】
【図5A】本発明のある実施形態に従う自動学習に関する処理を示すフローチャートである。
【0020】
【図5B】本発明のある実施形態に従う自動学習に関する管理上の概要を示すフローチャートである。
【0021】
【図6】本発明のある実施形態に従うユーザ機器のブロック図である。
【詳細説明】
【0022】
種々の例示的実施形態に関する以下の説明において、本発明の一部を形成し、かつ本発明が実用化され得る種々の実施形態を例証として示す添付の図面を参照されたい。また、本発明の範囲を逸脱することなく構造的変更および動作的変更がもたらされ得るように、他の実施形態を利用してもよいことを理解されたい。
【0023】
本開示は、サービスプロバイダアカウントの作成およびアカウントに関連付けられる機器の設定を容易にする方法、システム、および装置を対象とする。例えば、種々の開示される実施形態は、新しい機器において、電子メール、インスタントメッセージング(instant messaging; IM)、ソーシャルネットワークキング、ボイスオーバーインターネットプロトコル(voice-over-Internet-Protocol; VoIP)、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network; WLAN)、写真共有、コンテンツ購読サービス等のサービスのための既存のアカウントの設定を容易にする。上述のように、電子メールサービスは、ユーザによるモバイル機器における電子メールメッセージングの構成を容易かつ便利にするために、本発明を使用することができるサービスの1つである。
【0024】
一例として電子メールを使用する場合、エンドユーザは、そのメールプロバイダ(例えばHotmailTM、YahooTM、GmailTM等)からの電子メールにアクセスするために、電子メールプログラム(Outlookおよびモバイル機器電子メールクライアント)を設定することを望む。しかしながら、多くのユーザは、電子メールプロバイダが使用するPOPまたはIMAPサーバを把握していないため、ユーザは、その電子メールクライアントを設定することができないか、またはサポートを求めて電話または検索しなければならない。サーバ情報は、電子メールプロバイダのウェブサイトまたは他のドキュメントから探索されうる。しかしながら、このようなドキュメントは、必ずしも探索が容易であるとは限らず、また、ユーザが希望する特定のメールクライアントを対象としない場合がある。また、このようなドキュメントは、ユーザに一貫性なく適用されてユーザを混乱させうる専門用語や頭字語を使用する。このことから、ユーザの多くは、その電子メールクライアントを設定することできない。
【0025】
図1において、ブロック図は、本発明の実施形態に従って、ローカルアカウント作成を容易にし得るユーザ機器102を示す。機器102は、ユーザにより操作可能な任意の機器を含んでもよく、携帯電話機、インターネットタブレット、ナビゲーションユニット、メディアプレーヤ、携帯情報端末(personal digital assistant; PDA)等のモバイル装置を含んでもよい。概して、ユーザは、ネットワーク106を介して利用可能である種々のサービス108に関連付けられるアカウントデータ104を構成および格納することを望みうる。サービス108は、機器102上で実行する汎用クライアントまたは専用クライアント110によってアクセスされうる。クライアント110の例として、電子メール112、テキストまたはインスタントメッセージング(IM)114、VoIP116、および他のクライアント118が含まれる。他のクライアント118には、他の専用クライアント(例えばメディア購読)または汎用クライアント(例えばブラウザやシェル)が含まれうる。
【0026】
例証目的のために、ユーザ機器のアカウント設定機能について、電子メールアカウントの観点から説明する。電子メールは、広く用いられる電子メッセージング形式であり、複雑なクライアント設定を必要とするシステムである。ユーザは、その電子メールアドレス120を把握するだけでなく、ユーザ名(アドレス120と異なる場合)ならびに受信および送信メールサーバにアクセスするためのパスワード122も把握しなければならず、また、これらのサーバに関するアドレスおよび他の詳細(例えばメールプロトコル、セキュリティ)も把握しなければならない。また、多数の総合サービスプロバイダ(例えばYahoo!TM、GoogleTM)は、インスタントメッセージングおよびアプリケーションサーバ等の他のネットワークサービスにアクセスするために、電子メール認証機構を使用しうる。したがって、電子メールアカウントデータ(例えば電子メールアドレス120およびパスワード122)は、多くの種類のアカウントを構成するための開始点として使用されうる。
【0027】
上述のように、アカウント設定(例えば機器102が最初に使用される場合)は、電子メールアドレス120(または他のアカウント識別子)および任意によりパスワード122をユーザインタフェース124に入力することを伴いうる。このユーザインタフェース124には、キーパッドまたはタッチスクリーンが含まれることが多いが、音声認識、バーコード走査、光学式文字認識、動き検出等の、ユーザデータの入力に関する他の手段を使用してもよい。入力されたデータ120、122は、アカウント設定検出ツール126に伝えられ、アカウント設定検出ツール126は、ローカルアカウントを自動的に設定し、かつその設定をアカウントデータベース104に格納するために必要なロジックを含む。
【0028】
アカウント設定ツール126は、最初に、アカウントを設定するために所定のデータを利用することを試みうる。例えば、データベースキャッシュ128は、Yahoo!TMメールおよびGmailTM等のよく知られたサービスプロバイダに関するデータ(例えばサーバアドレス、プロトコル)を含みうる。あまり知られていないプロバイダについては、インターフェース132を介して、ネットワークアカウント検出サービス130にアクセスされうる。ネットワーク検出サービス130は、ローカルデータベース128に格納されうる量よりも、遙かに多くのアカウント設定を格納しうるデータベースを含むことが可能でありうる。さらに、ネットワーク検出サービス130は、製造、流通、ソフトウェア品質保証、ローカライゼーション等に関する理由により、特定のバージョンのままでありうるローカルのデータベースに比べて、最新の状態に維持することが容易でありうる。インターフェース132を使用して、データベースキャッシュ128における事前設定入力の更新等の、初期アカウント設定以外の他の目的のために、ネットワークサービス130にアクセスしてもよい。
【0029】
情報が十分提供される検出サービス130であっても、機器102がアクセスし得る可能性のある全ての電子メールアカウントに対応可能であるわけではない。例えば、多数の家庭のユーザおよび小企業は、独自のドメイン名を入手して、独自の電子メールサービスを保持しており、多くの場合、サービス130を介してこれらのアカウントの全てを試行および登録又は検出することは非実用的であろう。結果として、アカウント設定検出ツール126は、電子メールアカウントの設定に必要とされるアカウントデータを自動的に判断する試みにおいて、追加のネットワークツール134を使用しうる。
【0030】
例えば、アカウント設定検出ツール126は、電子メールアドレス120のドメイン部分に基づいて、アカウントに適切な電子メールサーバを判断することを試みうる。アドレスのドメイン部分は、アンパサンド(「@」)の後に続く電子メールアドレスの部分である。例えば、アドレス「b.baggins@theshire.com」では、アンパサンドに先行するテキスト「b.baggins」がローカル部分であり、「theshire.com」がドメイン部分である。以下により詳細に説明するように、アドレス120のこのドメイン部分は、希望のアカウント情報の一部または全部を判断する際の貴重な手掛かりを提供しうる。プログラム/ネットワークツール134は、この追加のアカウントデータの判断を支援しうる。
【0031】
プログラムツール134は、機器102のユーティリティプログラムやオペレーティングシステムに含まれてもよく、検出ツール126特有の機能であってもよい。これらのツールは、ドメイン名サービス(domain name service; DNS)索引サービス136、「nmap」138で表示されるポートスキャナ、ロケール判断サービス140、SMTPインターフェース142、ポストオフィスプロトコル(post office protocol; POP)およびインターネットメッセージアクセスプロトコル(Internet message access protocol; IMAP)等のプロトコルのためのクライアント電子メール読み出しインターフェース144、ならびにセキュアソケット層(secure sockets layer; SSL)およびトランスポート層セキュリティ(transport layer security; TLS)等のセキュアトランスポート層プロトコルインターフェース146を含み得るが、これらに限定されない。ハイパーテキストトランスポートプロトコル(hypertext transport protocol; HTTP)、セッション開始プロトコル(session initiation protocol; SIP)、簡易ネットワーク管理プロトコル(simple network management protocol; SNMP)等の一般的に使用されるプロトコルのためのインターフェース等の他のツールも利用してもよいことを理解されたい。概して、これらのツール134は、ネットワーク106上の種々のサーバが、ユーザアカウントをホストする/ユーザアカウントに対応しているか否かを判断することを可能にする。
【0032】
電子メールクライアント112のレルムでは、2つの種類のサーバが、完全な電子メール機能に対応するために規定されることが多い。第1の種類のサーバは、POP/IMAPサーバ148として示される受信電子メールサーバである。以下の説明において理解されるように、用語の「受信」および「送信」は、クライアント112の観点からの電子メールの転送を言及する。概して、受信メールサーバ148は、電子メールクライアント112等のメールユーザエージェント(mail user agent; MUA)の電子メールを受信および格納するメール配信エージェント(mail delivery agent; MDA)と呼ばれる。第2の種類のサーバは、電子メールクライアント112からの送信メールを受信するSMTPサーバ150として示される。概して、SMTPサーバ150は、他のMTAから送受信される電子メールのキューを処理しうるメールトランスポートエージェント(mail transport agent; MTA)のサービスを実行する。しかしながら、電子メールプロトコルのこのリストは、包括的であるように意図されない。例えば、MicrosoftTMExchangeTMおよびActiveSyncTM等のいくつかの電子メールシステムは、電子メールの受信および送信の両方のために単一のサーバ/プロトコルを規定する。他のメールサービスは、電子メールの送信および受信の両方のために、単一の入力点(例えばHTTPサーバ)を使用しうる。受信および送信メールサーバに関連して本明細書に記載の概念が、このような単一サーバ及び/又は単一プロトコルの電子メールシステムに同等に適用可能であり得ることを、当業者は認識されたい。
【0033】
機器102上のアカウントの設定に伴うタスクの1つとして、受信サーバおよび送信サーバ148、150を識別することが挙げられる。典型的には、インターネットプロトコル(Internet Protocol; IP)アドレスから解決可能であるホスト名によって識別が行われる。IPアドレスに対するホスト名の解決(およびその逆も同様)は、DNSサーバ152によって実行される。DNSサーバ152は、特定のドメインのIPアドレスに対するホスト名のマッピングを保持し、また、所定のドメインの電子メールを受け付けるサーバを特定するメール交換(email exchange; MX)記録を保持しうる。以下により詳しく説明するように、これらのツールおよび他のツールは、ユーザ機器102上においてアカウントを自動的に設定する際に、ユーザをインテリジェントに支援するために使用されうる。
【0034】
図1に示す本システムは、現在利用可能なシステムより高度な電子メールサーバ発見を可能にする。検出要素126は、可能な限り多数の電子メールドメインおよび各ドメインに関する可能な限り多くの情報を発見するために、いくつかの索引方法を使用するアルゴリズムを用いうる。さらに、ドメインに関する情報が、既存のデータベース128、130から自動的に決定可能でない場合、検出要素126は、ユーザが入力した設定を分析して、要素126が既知のドメインのリスト128、130に追加可能である情報を判断する。このように、これによって、ドメインのメールサーバが自動的に検出不可能である場合、ドメイン毎に1人だけのユーザが、詳細設定を提供する必要があるということが確実になる。ユーザにより入力された設定を使用して、要素126によって使用されるアルゴリズムを更新してもよい(キャッシュによって更新され得る)。例えば、サーバ名を推測するアルゴリズムは、かなりの数のユーザにより入力されたサーバ名が、ツール134が使用中ではない予測可能なパターンに一致する場合に、更新可能である。
【0035】
検出要素126が、サービスに関する詳細情報を自動的に返送する場合、情報は、検出要素126を使用する異なるアプリケーション/クライアント110について、変動および分類可能である。例えば、検出要素126は、一方のアプリケーション110が、電子メールドメインのプレミアムアカウントで作動しているが、別のアプリケーション110が、同一のドメインの全てのアカウントで作動していることを判断することが可能である。また、アカウント情報(例えばデータベース128またはサーバ130における情報)は、オペレータまたは国コード等のいくつかの異なる基準によってフィルタリング可能である。これによって、サービスは非常に柔軟になり、メールサービスが異なると、オペレータの同意に応じて異なるアクセスが提供される。
【0036】
次に、図2のフローチャートを参照して、本発明のある実施形態に従うアカウント検出処理を示す。通常、この処理は、ユーザにより提供される電子メールアドレスおよび(任意で)パスワードの受信(202)に基づいてアカウント設定を判断することを伴う。パスワードは、設定をテストするために使用される。次に、キャッシュを確認して(204)、ドメイン情報(電子メールアドレスのドメイン部分から判断される)が入手可能であるか否かを決定する。ドメイン情報が入手可能である場合、テストは実行されず(決定ブロック(206)において決定される)、キャッシュされたサーバ設定が、クライアントに返される(210)。このような特定の状況において、設定がデータベースから入手されたため、設定をデータベースに入力する(208)必要がないことに留意されたい。
【0037】
ドメインがキャッシュにおいて存在しないと判断される場合(204)、メールサーバ検索(212)が実行される。検索(212)の詳細については、以下の図3〜図5の説明においてより詳細に説明される。検索(212)が失敗する場合、プロセスは、エラー(214)で終了する。検索(212)が成功した場合、テストが実行されるか否かを判断するために、決定ブロック(206)に到達する。このシナリオにおいて、テストは、ターゲットメールサーバ(キャッシュ(204)または高度検索(212)から判断される)にログインすること(216)と、ログインが成功した場合に判断すること(218)とを伴う。失敗する場合、エラー(214)がもたらされ、成功した場合は、検証された設定が、データベースに入力されてもよく(208)、設定は、呼び出しアプリケーションに返される(210)。ブロック(220)に記述するように、設定の入力(208)は、設定の入力時に優先設定を適用することを伴いうる。例えば、POPサーバおよびIMAPサーバの両方が発見された場合、データベースは、IMAPサーバのみを入力することを希望しうる。別の構成では、両方を入力してもよい(208)が、場合によっては、一方の入力が別の入力に対して優先して選択され得るように、順位付けまたは優先フラグが付加されうる。データベースへの入力(208)は、サーバデータを順位付けするため、及び/又は含むための、様々な分類情報を含んでもよい。例えば、入力(208)は、接続方法(例えばセキュアな接続とセキュアでない接続)、応答性(例えばピング返送時間を介する測定)、サーバの物理的な位置等を考慮しうる。
【0038】
次に図3のフローチャートを参照して、本発明のある実施形態に従うメールサーバ検索(212)に関する詳細を示す。この検索(212)は、アカウント設定(例えばターゲットサーバ名)が事前に既知ではない場合の、自動アカウント処理の一部として図2に説明されている。そのため、ユーザの電子メールアドレスから判断される電子メールドメインに基づいて、いくつかのよく知られたホスト名を解決するための試行が、(例えばDNS転送索引を介して)行われる(302)。通常、これらのホスト名は、ドメイン名に対してホスト名をプレフィックスすることによって形成されうる。例えば、電子メールアドレスがuser@mydomain.comである場合、mail.mydomain.com、smtp.mydomain.com等のホスト名の解決を試行する。試され得る他のプレフィックスには、email、pop、imap、pop3、imap4、exchange、owa、http、https、webmail、www等が含まれる。これらのプレフィックスのうちのいくつかが電子メールサーバに予め関連付けられない場合であっても、多くの場合、エンティティが、同一のIPアドレスにおいて複数のサービスをホストすることを理解されたい。結果として、例えば、ウェブサーバアドレスにおける電子メール接続試行は、いずれにせよ成功しうるだろう。
【0039】
ターゲットホスト名を抽出(302)しうると判断される(304)場合、そのターゲットホスト名に接続するための試行(306)を行いうる。これらの試行(306)は、共通のプロトコルおよびセキュリティタイプの組み合わせによって繰り返すことを伴いうる。接続試行(306)を実装しうる方法に関する一例では、接続試行は、POP、SSLを含むPOP、IMAP、SSLを含むIMAP、SMTP、SSLを含むSMTP、TLSを含むSMTP等のよく知られたポートに行われうる。接続試行(306)は、実際のターゲットプロトコルを使用して接続することを伴い得るか、または他の技術(例えばSYNスキャン)を使用しうる。よく知られたポートへの接続が失敗する場合、ターゲットホストが受信ポートをマッピングしているか否かを確認するために完全なポートスキャンを実行しうる。ホストが他のポート(たとえば、電子メールに一般的に使用されないポート)上でリスニングしていることが判断される場合、対象のポートにおいてプロトコルおよびセキュリティを使用するか否かを判断するために追加のステップが実行されうる。この追加のスキャンは、時間を要する場合があり、このようなスキャンを実行すべきというユーザの確認をまず入手した後に実行され得ることが好ましい。
【0040】
ブロック306において成功したと判断される接続は、それぞれ、電子メールシステムのデータベースキャッシュに追加される(308)。可能な限り多くの情報を返送するために、可能性のある全てのサーバ名を検索可能および格納可能である。例えば、サーバが、POPおよびIMAPに対応する場合、アルゴリズムは、最初のプロトコルの後に停止する代わりに、これらのプロトコルの両方を検出しようとされうる。構成によっては、データベースは、ホスト名の登録数を記録し、データベースキャッシュのコンテンツに基づいて、検索のコンテンツおよび順番の精度を上げるようにされうる。ブロック305および307において述べるように、名前解決(302)および接続試行(306)の繰り返しは、名前の組み合わせを使い切るまで、または1つのサーバが、全てのプロトコルタイプ(例えばPOP、IMAP、SMTP)に対してテストされるまで、続けるようにされる。別の構成では、(302)と(306)の繰り返しは、所要のプロトコルの最低限の組み合わせ(例えばPOP/SMTPまたはIMAP/SMTP)に適合する少なくともサーバを見つけるまで続けるようにされる。
【0041】
あるドメインに関するよく知られたホスト名に関するテストの最後に、システムは、少なくとも1つの受信サーバおよび送信サーバが、そのドメインについて見つけられたか否かを判断する(310)。サーバが発見された場合、検索は成功であると考えられる。このような場合、設定は返送され(312)、処理は、図1に示すように継続されうる。そのドメインに受信サーバおよび送信サーバが1つも見つからない場合、高度な検索(314)が実行される。本発明のある実施形態に従う高度な検索(314)に関する詳細を示すフローチャートについて図4に示す。
【0042】
高度な検索(314)は、まず、電子メールドメインのDNS索引を介してMX記録のリストを入手すること(402)によって、電子メールドメインからSMTPサーバを決定しうる。次いで、高度な検索は、各SMTPサーバにおいて残りのロジックを繰り返す。まず、SMTPサーバが、既知の電子メールプロバイダ(例えば図1におけるデータベースキャッシュ128またはアカウント検出サービス130)のリストに存在するか否かが判断される(404)。サーバが、既知のプロバイダに属する場合、システムは、ブロック(406)、(408)、(410)に示すように、そのプロバイダに関連付けられる設定を返すことが可能である。例えば、mydomain.comが、パターン*.google.comに一致するSMTPサーバを有する場合、これは、ドメインがGmailTMによってホストされることを示す。Gmailサーバ設定は、システム管理者によってデータベース130に事前に入力されていてもよい。その場合、システムは、これらのGmail設定を使用し、このドメインのためのサーバ設定を格納し(408)、設定を呼び出してアプリケーションに返す(410)ことが可能である。例えば、プロバイダデータベース130は、結果「MX記録における.google.com」を、「IMAP:imap.gmail.com」および「SMTP:smtp.gmail.com」の両方へのリンクに関連付けうる。
【0043】
SMTPサーバが既知のプロバイダのリストと一致しないと判断される(404)場合、図3に関連して説明された異なるプレフィックス(302)の使用と類似する発見プロセス(412)が実行される。この段階(412)において、SMTPサーバデータは、サーバの識別に関する追加の手掛りを提供し得るか、またはそれ自体、受信メールサービスを提供しうる。有効なホスト名が(412)において見つけられた場合、図3に関連し説明された処理に類似する、接続試行(414)およびサーバ更新(416)処理が実行されうる。前述のように、ドメイン毎に少なくとも1つの受信サーバおよび送信サーバが同定されたと判断される場合(418)、これらの設定は返送され(410)、そうでない場合は、エラー(420)がクライアント/呼び出し側に返される。
【0044】
MX索引(402)がサーバ発見プロセスを改善可能である方法に関する例を提供するために、図3におけるステップ(302)において、pop.mydomain.com、imap.mydomain.com等のホスト名が失敗し、結果的に処理(314)に入る場合について考察する。この例において、図4の(402)において入手したMX記録は、smtp.mail.mydomain.comをもたらす。したがって、MX記録は、プロバイダが、「mail.mydomain.com」のサブドメインを使用していることを示す。この知識に基づいて、ステップ(412)における繰り返しは、pop.mail.mydomain.com、imap.mail.mydomain.com等のホスト名を予測することによって、このサブドメインを組み込んでもよい。
【0045】
図示される実施形態の精神および範囲から逸脱することなく図2〜図4における処理に関する多くの変形例を導入してもよいことを理解されたい。例えば、DNS索引(DNS lookup)(412)および(414)の動作は、軽量なプロセスやスレッド等を使用することによって、並行して実行されうる。場合により、追加の補強によって、アカウント発見を支援してもよい。例えば、独自の電子メールサーバを保持する個々のユーザおよび小企業は、電子メールアカウントへの外部アクセスを含む全てのインターネットサービスに使用される、ルーティング可能なパブリックIPアドレスを一つしか有しないことが多い。ネットワークアドレス変換(network address translation; NAT)ファイアウォールまたはその同等機構は、インターネットから全ての受信サービス接続要求を受信し、ファイアウォールの背後でクライアントのインターネットトラフィックを管理しうる。NATファイアウォールは、受信接続要求(例えばIMAP、POP、HTML、SMTPのための)を1つ以上の内部サーバにルートするためにポートマッピングを使用しうる。
【0046】
このような特定のシナリオでは、電子メールアカウントを設定するのに必要な情報は、ユーザ機器が、ファイアウォールのプライベート側にある、ローカルエリア(local area network; LAN)に接続していなければ利用可能にならないだろう。例えば、モバイル機器が、無線ローカルエリアネットワーキング(wireless local area networking; WLAN)能力を有する場合、機器は、WLANに接続して、「tracert」及び/又はインターネットベースの索引サービス等のユーティリティを使用して、ファイアウォールのパブリックIPアドレスを探索することができる。この場合、パブリックIPアドレスは、図3および図4において説明するように、クライアントをテストおよび構成するように単独で使用されうる。他の構成では、依然として、そのIPアドレスに関連付けられるホスト名を決定することが望ましい(例えばIPアドレスは後に変更し得る)。この場合、機器は、そのIPアドレスに関連付けられる1つ以上のホスト名を探索するために逆引きDNS索引を行ない、これらのホスト名は、上述のように選択および使用されうる。
【0047】
上述のシナリオでは、ドメイン名の判断を試行する前に、ユーザが、アカウントが保持される仕事又はプライベートLANに接続中であることを、予め示しておくことが好ましい。(このようなデータは、例えば、パブリックホットスポットまたはセルラデータネットワーク上で有用ではない場合がある)。最初に機器を構成する際にこのようなLAN等に接続中であることをユーザが予め示している場合、ネットワークのドメイン名の逆引きDNSの使用は、ユーザの電子メールアドレスの入力時(例えば図2におけるデータ入力202前)にも役立ちうる。例えば、機器は、NATのパブリックIPアドレスを判断するためのユーティリティを使用し、次いで、このIPアドレスで逆引きDNS索引を実行しうる。この場合の結果が、「gateway.mydomain.com」である場合、機器は、ユーザによるアカウント設定入力時に既に記入されている「@mydomain.com」を含む電子メールアカウントオプションを列挙してもよい。この場合、ユーザは、予測が正確である場合、そのユーザ名を記入するだけでよい。
【0048】
上記シナリオの別の変形例では、ユーザは、同一のサーバからアクサス可能な多数のアカウントを有してもよく、システムは、同一のデータを使用して、両方のアカウントを構成可能でありうる。一例において、ユーザは、同一ドメイン(例えばjoe@xyz.comおよびadmin@xyz.com)上にアカウントを有してもよく、この場合、ユーザは、事前に規定した構文(例えば「@xyz.com; joe, admin」)を使用して、1つの入力において多数のユーザ名を列挙可能でありうる。他の場合では、アカウントは、同一のサーバによって保持され得るが、異なるアカウントドメイン(例えばjoe@xyz.comおよびjoe@zyx.org)を有しうる。この場合、両アカウントに作用する1つの認証が存在することを前提として、ユーザは、一度に両アカウントを入力可能であり得る(例えばセミコロンで区切ったリストを使用する)。代替的として、ユーザは、アカウントデータを連続的に入力してもよく、図2〜図4におけるアカウント発見処理は、2つのアカウントについて同一のサーバを発見してもよい。この場合、第2のアカウントのサーバ/プロトコル設定を判断することは、第1のアカウントのサーバ/プロトコル設定の発見に基づいて促進されうる。これは、非標準ポートマッピングのポートスキャン等の時間を要する処理をアカウント発見が伴う場合に特に当てはまりうる。
【0049】
また、本発明の例示的実施形態に従うシステム、方法、および装置は、図5Aのフローチャートに示される「自動学習」と呼ばれる別の機能も使用しうる。このアルゴリズムは、ユーザが、電子メールアドレスおよびパスワードを入力(502)するが、受信および送信メールサーバの片方または両方を判断することは失敗(504)することを想定する。この場合、ユーザは、メール設定を手動で入力する(506)ように促され、これらは、テスト(508)のために、集中エンティティ(例えばネットワークサーバ)に、電子メールアドレスとともに提示される。テストが成功した場合(510)、ネットワークサーバは、電子メールアドレスおよびサーバのユーザ名/ホスト名設定に基づいてパターンを決定することを試みる(512)。次いで、決定されたこれらのパターンは、保留キューに挿入される(514)。このようなキューの処理方法に関する例を図5Bにおけるブロック(516)として示す。保留キューは、管理者によって確認され、設定は、データベースキューに受け入れられるか、または間違いと考えられる場合に拒否されることが可能である。また、この自動学習機能は、同一のサーバ/プロトコルを使用し得る多数のアカウントの判断にも適用可能である。
【0050】
本明細書に説明するアカウント自動設定のために、多くの種類の装置を使用してもよい。例えば、これらのアカウントにアクセスするために、ユーザがモバイル機器を入手し設定することがますます増えている。図6を参照すると、本発明の実施形態に従う動作を実行可能な代表的なモバイルコンピューティング構成600に関する例が示される。例示的なモバイルコンピューティング構成600が、このようなモバイル機器に関連付けられ得る一般的な機能の単なる代表であること、ならびに陸上通信線コンピューティングシステムが、このような動作を実行するためにコンピューティング回路を同様に含むことを、当業者は理解するであろう。
【0051】
処理ユニット602は、構成600の基本機能を制御し、命令を処理するための1つ以上の専用または汎用論理ユニットを含みうる。命令は、処理ユニット602及び/又はプログラムストレージ/メモリ604に格納されうる。本発明の一実施形態では、ストレージ/メモリ604に関連付けられるプログラムモジュールは、モバイル端末の電源オフ時に情報が失われないように、非揮発性電気的消去可能、プログラム可能読み取り専用メモリ(non-volatile electrically-erasable, programmable read-only memory; EEPROM)、フラッシュ読み取り専用メモリ(read-only memory; ROM)、ハードドライブ等に格納される。また、本発明に従うモバイル端末の動作を実行するための関連のソフトウェアも、コンピュータ可読媒体及び/又はコンピュータプログラム製品によって、ストレージ/メモリ604に提供されうる。また、このようなソフトウェアは、インターネットおよび中間無線ネットワーク等の1つ以上のネットワークを介して電気的にダウンロードされるように、データ信号を介してモバイルコンピューティング構成600に伝送されうる。
【0052】
モバイルコンピューティング構成600は、ネットワークデータ交換を実行するために、処理/制御ユニット602に組み合わされるハードウェアおよびソフトウェア要素を含みうる。モバイルコンピューティング構成600は、有線または無線データ接続の任意の組み合わせを保持するための多数のネットワークインターフェースを含みうる。図示するモバイルコンピューティング構成600は、ネットワークデータ交換を実行するための無線データ伝送回路を含む。この無線回路は、アナログ/デジタル(analog-to-digital; A/D)変換、デジタル/アナログ(digital-to-analog; D/A)変換、音声符号化/復号、暗号化/暗号解読、エラー検出および訂正、ビットストリーム変換、フィルタリング等を含む多種多様の機能の実行に用いられるデジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor; DSP)606を含む。送受信機608は、概して、アンテナ610に連結され、無線機器に関連する送信無線信号612を送信し、受信無線信号614を受信する。これらの構成要素によって、構成600は、モバイルサービスプロバイダネットワーク、ローカルネットワーク、およびインターネット等のパブリックネットワークを含む1つ以上のネットワーク615に加わることが可能になる。
【0053】
また、モバイルコンピューティング構成600は、処理/制御ユニット602に組み合わされる代替のネットワーク/データインターフェース616も含みうる。代替のネットワーク/データインターフェース616は、有線媒体および無線媒体を含むデータ伝送媒体の任意の方式を使用して、2次データ経路を介して通信する能力を含みうる。代替のネットワーク/データインターフェース616の例として、USB、ブルートゥース、イーサネット、602.11Wi-Fi、IRDA、超広帯域無線、WiBree等が挙げられる。また、これらの代替インターフェース616は、ネットワーク615を介して、あるいは直接通信及び/又はピアツーピア通信リンクを介して通信可能でありうる。
【0054】
また、プロセッサ602は、モバイル端末に関連付けられるユーザインターフェースハードウェア618に組み合わされる。モバイル端末のユーザインタフェース618には、例えば、液晶ディスプレイ等のディスプレイ620および変換器622が含まれうる。変換器622は、ユーザ入力を受信可能である任意の入力機器を含みうる。また、変換器622は、テキスト、静止画、映像、音声等の任意の組み合わせ等のメディアを生成可能である検知機器も含みうる。キーパッド、スピーカ、マイクロフォン、音声命令、スイッチ、タッチパッド/スクリーン、ポインティング機器、トラックボール、ジョイスティック、振動発生器、光等の他のユーザインターフェースハードウェア/ソフトウェアは、インターフェース618に含まれうる。これらのおよび他のユーザインタフェース構成要素は、当技術分野において既知であるように、プロセッサ602に組み合わされる。
【0055】
典型的には、プログラムストレージ/メモリ604は、モバイルコンピューティング構成600における機能に関連付けられる機能およびアプリケーションを実行するためのオペレーティングシステムを含む。プログラムストレージ604は、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュROM、プログラム可能及び/又は消去可能ROM、ランダムアクセスメモリ(random access memory; RAM)、加入者インターフェースモジュール(subscriber interface module; SIM)、無線インターフェースモジュール(wireless interface module; WIM)、スマートカード、ハードドライブ、あるいは他の着脱式メモリ機器のうちの1つ以上を含みうる。また、モバイルコンピューティング構成600のストレージ/メモリ604は、本発明の実施形態に従う機能を実行するためのソフトウェアモジュールも含みうる。
【0056】
具体的には、プログラムストレージ/メモリ604は、一体型ユーザインタフェース626及び/又はクライアントアプリケーション628を介してユーザからアカウント識別子を受信するように構成されるアカウント検出要素624を含む。クライアント628は、概して、ユーザインタフェース618を介して操作可能であるユーザプログラムであり、1つ以上のサーバ630を含むネットワークアカウントを利用しうる。上述のように、クライアント628は、電子メール、テレフォニ、テキストメッセージング、映像、メディア再生、ナビゲーション、生産性、連絡先、カレンダ、コンテンツ作成等のためのアプリケーションを含みうる。クライアント628は、ネットワークアカウントにアクセスするために使用されるアカウントデータ632をローカルに格納する。アカウントデータ632は、ユーザ名、パスワード、サーバ識別、優先、およびネットワークサービス630に関連する他のデータ等のデータを含みうる。クライアント628は、システムライブラリ及び/又はプロセス間通信によってアクセスされるアプリケーションプログラムインターフェース(application program interface; API)等の共通インターフェース629を介して、アカウント検出要素624にアクセスする。
【0057】
アカウント検出要素624は、図1に示す要素126に類似する特徴を有しうる。例えば、アカウント検出要素624は、クライアント628の代わりに、アカウント識別子およびパスワード等の特定のユーザ入力に基づいて、アカウント設定の自動検出を提供することが可能である。検出要素624は、所定のドメインの既知のサーバ名、サーバの既知の接続パラメータ、好適なアカウント/接続タイプ、ホスト名推測ルール等のアカウントプレートが事前に提供されるローカルキャッシュデータベース634を使用しうる。検出要素624は、クライアント628およびユーザとのそれ自体の動作に基づいて、およびネットワーク構成要素(例えば図1におけるアカウント検出サービス130)とのインタラクションからデータベース634を更新しうる。また、検出要素624は、クライアント628及び/又は機器ユーザとのそれ自体の動作に基づいて、検出サービス130を更新可能でありうる。検出要素624は、これらの更新動作を実行するための、ならびに1つ以上のアカウントデータベース632の読み取り/書き込みを実行するためのデータベースインターフェース624を含みうる。
【0058】
アカウント検出要素624は、ネットワーク615の種々のサービスおよび機器を発見、特徴化、およびテストするためのネットワークツール638を含みうる。これらのツールは、図1に関連して説明したツール134と、テルネット(例えば接続を発見またはテストするための)、サービス発見レジストリおよびプロトコル(例えばウェブサービスを探索するためのユニバーサルな記述、発見、および統合レジストリ)、SNMPツール、「ピング」および類似のユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol; UDP)ベースのユーティリティ、「フーイズ」、「NSルックアップ」等を含む当技術分野において既知である他のツールユーティリティの種類を含みうる。これらのツール638は、インターフェースハードウェア606、608、616、プロトコルスタック、接続アクセス管理、および他の動作システムレベルネットワーク機能へのアクセスを提供するソフトウェアインターフェース640を介して動作しうる。
【0059】
本明細書に説明されるアカウント検出の例は、電子メールアカウントに関連して説明されているが、これらの概念が、他の種類のアカウントに拡張可能であることを理解されたい。このようなアカウントには、(例えばデジタル音楽ストアにおける)コンテンツ購入、インスタントメッセージング、VoIP、ブログ、(例えば顧客関係管理システムのような)企業固有のアカウント等が含まれうる。これらのアカウントは、電子メールアカウントと共通する最小限の組の特徴である、ユーザ識別子、パスワード(または他の認証)、サービスの提供に使用される特定のサーバおよびプロトコル、セキュリティ設定、暗号化設定を有することが多い。したがって、アカウント検出要素624は、これらの異なるアカウントの種類の動作、データ構造、および挙動を規定するプラグイン642によって拡張されうる。プラグイン642は、プラグイン642の挿入又は削除を管理し、かつプラグイン642とアカウント検出コア構成要素624との間の通信のための共通APIを提供するインターフェース644を介して動作しうる。
【0060】
図6のモバイルコンピューティング構成600は、本発明の原理が適用され得るコンピューティング環境の代表例として提供される。本明細書に提供される説明によって、当業者は、本発明が、多種多様の他の現在既知でありかつ将来のモバイルおよび陸上通信線コンピューティング環境において同等に適用可能であることを理解するであろう。例えば、デスクトップおよびサーバコンピューティング装置は、プロセッサ、メモリ、ユーザインタフェース、およびデータ通信回路を同様に含む。したがって、本発明は、データがネットワークを介して通信し得る任意の既知のコンピューティング構成に適用可能である。
【0061】
本明細書に説明または図示されるステップのいずれかが、汎用または専用プロセッサにおける実行可能な命令を使用して実装され、このようなプロセッサによって実行されるコンピュータ可読ストレージ媒体(例えばディスク、メモリ、またはその同等物)に格納されうる。「コンピュータ可読ストレージ媒体」および「コンピュータ」の言及は、フィールドプログラマブルゲートアレイ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit; ASIC)、信号処理機器、コンピュータプログラム製品、および他の機器等の専用回路を包含するように理解されたい。
【0062】
本発明の例示的実施形態に関する前述の説明は、例証目的および説明目的のために提示されている。包括的であるように、または開示された正確な形式に本発明を限定するように意図されない。上記教示を考慮して、多くの修正および変形が可能である。本発明の範囲は、この詳細な説明に限定されず、むしろ本明細書に添付される請求項によって判断されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器にネットワークアカウントを登録することを開始するために、アカウント識別子を受信することを少なくとも部分的に行わせることと;
前記アカウント識別子のドメイン名部分に基づいて、1つ以上のホスト名を決定することを少なくとも部分的に行わせること、ただし、前記1つ以上のホスト名は、前記ユーザ機器において事前に設定されていないことと;
前記1つ以上のホスト名の各々との接続を試行することを少なくとも部分的に行わせること、ただし、前記接続試行の各々は、前記ネットワークアカウントの種類に関連付けられる1つ以上のアプリケーションプロトコルを使用することと;
前記接続試行のうちの少なくとも1つが、接続の成功をもたらしたことを判断することを少なくとも部分的に行わせることと;
前記成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて、ユーザアカウントを前記ユーザ機器に設定することを少なくとも部分的に行わせることと;
を含む、方法。
【請求項2】
前記アカウント識別子のドメイン名部分に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分にプレフィックスすることを含み、1つ以上のプレフィックスが、前記ネットワークアカウントの前記種類に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アカウント識別子の受信後であって、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に基づく前記1つ以上のホスト名の決定前に;
前記ネットワークアカウントに対応する既知のホストを決定するために、所定のホスト名のデータベースにアクセスすることと;
前記既知のホストが前記データベースから決定される場合、前記既知のホストを使用して、前記ユーザアカウントを前記ユーザ機器に設定することと、
前記既知のホストが前記データベースから決定されない場合、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することに基づいて、前記ユーザアカウントを前記ユーザ機器に設定することと;
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークアカウントは電子メールアカウントを含み、前記アカウント識別子は電子メールアドレスを含む、請求項1から3のいずれかに1項に記載の方法。
【請求項5】
前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは;
ドメイン名サービスを介して、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に関連付けられる1つ以上のメール交換記録を判断することと;
前記1つ以上の交換記録に基づいて、簡易メールトランスポートプトロコル(simple mail transport protocol; SMTP)ホスト名を決定すること、ただし、前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記SMTPホスト名に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することを含むことと;
を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記SMTPホスト名に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記SMTPホスト名のドメイン名部分に基づいて、1つ以上の受信電子メールホスト名を決定することを含み、前記1つ以上の受信電子メールホスト名は、前記ユーザ機器において事前に設定されていない、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記SMTPホスト名のドメイン名部分は、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分とは違っており、前記SMTPホスト名に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記ホスト及びプロトコルの組み合わせを決定するために、前記SMTPホスト名に基づいて、所定のホスト名のデータベースにアクセスすることを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせによって、データベースを更新することをさらに含み、前記データベースは、他のユーザアカウントを前記ホスト及びプロトコルの組み合わせにより設定するために使用され、前記他のユーザアカウントは、前記アカウント識別子の前記ドメイン部分に関連付けられる、請求項1から7のいずれかに1項に記載の方法。
【請求項9】
アカウント認証データを受信することをさらに含み、前記1つ以上のホスト名の各々との接続を試行することは、前記アカウント認証データを使用して、前記1つ以上のホスト名の各々との認証を試行することをさらに含む、請求項1から8のいずれかに1項に記載の方法。
【請求項10】
前記接続試行は複数の成功接続をもたらし、前記方法は;
前記複数の成功接続に関連付けられる好適なホスト及びプロトコルの組み合わせを判断することと、
前記好適なホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて前記ユーザアカウントを設定することと;
をさらに含む、請求項1から9のいずれかに1項に記載の方法。
【請求項11】
前記成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて、前記ユーザアカウントを前記ユーザ機器に設定することは、前記ホスト及びプロトコルの組み合わせを利用する2つ以上のユーザアカウントを設定することを含む、請求項1から10のいずれかに1項に記載の方法。
【請求項12】
プロセッサによる実行時に、請求項1から11のいずれかに従う方法を装置に実行させる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを含む、コンピュータプログラム。
【請求項13】
請求項1から11のいずれかに従う方法を実行する手段を備える装置。
【請求項14】
前記手段の実装に利用されるプロセッサおよびメモリを少なくともさらに備える、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
モバイル機器である、請求項13から14のいずれかに1項に記載の装置。
【請求項16】
装置に;
ユーザにより入力されたアカウント識別子を受信させ;
前記アカウント識別子のドメイン名部分に基づいて1つ以上のホスト名を決定させ、ただし前記ホスト名は、前記装置において事前に設定されておらず;
前記1つ以上のホスト名の各々との接続を試行させ、前記接続試行の各々は、前記ネットワークアカウントの種類に関連付けられる1つ以上のアプリケーションプロトコルを使用し;
前記接続試行のうちの少なくとも1つが接続の成功をもたらしたことを判断させ;
前記成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて、ユーザアカウントを前記装置に設定させる;
実行可能な命令でプログラミングされたプロセッサを備える、装置。
【請求項17】
前記アカウント識別子のドメイン名部分に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分にプレフィックスすることを含み、1つ以上のプレフィックスが、前記ネットワークアカウントの前記種類に基づいて決定される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記プロセッサは、前記ユーザインタフェースを介して前記ユーザにより入力されたアカウント識別子の受信後であって、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に基づく前記1つ以上のホスト名の決定前に;
前記ネットワークアカウントに対応する既知のホストを決定するために、所定のホスト名のデータベースにアクセスし;
前記既知のホストが前記データベースから決定される場合、前記既知のホストを使用して、前記ユーザアカウントを前記装置に設定し、
前記既知のホストが前記データベースから決定されない場合、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することに基づいて、前記ユーザアカウントを前記装置に設定する;
ようにさらに構成される、請求項16から17のいずれかに1項に記載の装置。
【請求項19】
前記ネットワークアカウントは電子メールアカウントを含み、前記アカウント識別子は電子メールアドレスを含み、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは;
ドメイン名サービスを介して、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に関連付けられる1つ以上のメール交換記録を判断することと;
前記1つ以上の交換記録に基づいて、簡易メールトランスポートプトロコル(simple mail transport protocol; SMTP)ホスト名を決定すること、ただし、前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記SMTPホスト名に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することを含むことと;
を含む、請求項16から18のいずれかに1項に記載の装置。
【請求項20】
前記SMTPホスト名に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記SMTPホスト名のドメイン名部分に基づいて、1つ以上の受信電子メールホスト名を決定することを含み、前記1つ以上の受信電子メールホスト名は、前記装置において事前に設定されない、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記SMTPホスト名のドメイン名部分は、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分とは違っており、前記SMTPホスト名に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記ネットワークアカウントに対応する既知のホスト名を決定するために、前記SMTPホスト名に基づいて、所定のホスト名のデータベースにアクセスすることを含み、前記1つ以上のホスト名は前記データベースから入手される、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記プロセッサは、前記成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせによって、データベースを更新するようにさらに構成され、前記データベースは、他のユーザアカウントを前記ホスト及びプロトコルの組み合わせにより設定するために使用され、前記他のユーザアカウントは、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に関連付けられる、請求項16から21のいずれかに1項に記載の装置。
【請求項23】
前記ユーザインタフェースは、ユーザにより入力されたアカウント認証データを受信するようにさらに構成され、前記1つ以上のホスト名の各々との接続を試行することは、前記アカウント認証データを使用して、前記1つ以上のホスト名の各々との認証を試行することをさらに含む、請求項16から22のいずれかに1項に記載の装置。
【請求項24】
前記接続試行は複数の成功接続をもたらし、前記プロセッサは;
前記複数の成功接続に関連付けられる好適なホスト及びプロトコルの組み合わせを判断し;
前記好適なホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて前記ユーザアカウントを設定する;
ようにさらに構成される、請求項16から23のいずれかに1項に記載の装置。
【請求項25】
前記命令を格納するように構成されるメモリをさらに備える、請求項16から24のいずれかに1項に記載の装置。
【請求項26】
ユーザ機器にネットワークアカウントを登録することを開始するために、アカウント識別子を受信することと;
前記アカウント識別子のドメイン名部分に基づいて、1つ以上のホスト名を決定すること、ただし、前記ホスト名は、前記装置において事前に設定されないことと;
前記1つ以上のホスト名の各々との接続を試行すること、ただし、前記接続試行の各々は、前記ネットワークアカウントの種類に関連付けられる1つ以上のアプリケーションプロトコルを使用することと;
前記接続試行のうちの少なくとも1つが、接続の成功をもたらしたことを判断することと;
前記成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて、ユーザアカウントを前記ユーザ機器に設定することと;
をコンピュータ装置に実行させるための命令を含むコンピュータプログラム。
【請求項27】
前記アカウント識別子のドメイン名部分に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分にプレフィックスすることを含み、1つ以上のプレフィックスが、前記ネットワークアカウントの前記種類に基づいて決定され、前記コンピュータプログラムは、前記ユーザインタフェースを介して前記ユーザにより入力されたアカウント識別子の受信後であって、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に基づく前記1つ以上のホスト名の決定前に;
前記ネットワークアカウントに対応する既知のホストを決定するために、所定のホスト名のデータベースにアクセスすることと;
前記既知のホストが前記データベースから決定される場合、前記既知のホストを使用して、前記ユーザアカウントを前記ユーザ機器に設定することと、
前記既知のホストが前記データベースから決定されない場合、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することに基づいて、前記ユーザアカウントを前記ユーザ機器に設定することと;
をコンピュータ装置に実行させるための命令をさらに含む;
請求項26に記載のコンピュータプログラム。
【請求項28】
前記ネットワークアカウントは電子メールアカウントを含み、前記アカウント識別子は電子メールアドレスを含み、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することは;
ドメイン名サービスを介して、前記アカウント識別子の前記ドメイン名部分に関連付けられる1つ以上のメール交換記録を判断することと;
前記1つ以上の交換記録に基づいて、簡易メールトランスポートプトロコル(simple mail transport protocol; SMTP)ホスト名を決定すること、ただし、前記1つ以上のホスト名を決定することは、前記SMTPホスト名に基づいて前記1つ以上のホスト名を決定することを含むことと;
を含む、請求項26から27のいずれかに1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項29】
ユーザ機器にネットワークアカウントを登録することを開始するために、アカウント識別子を受信する手段と;
前記アカウント識別子のドメイン名部分に基づいて、1つ以上のホスト名を決定する手段、ただし、前記ホスト名は、前記装置において事前に設定されない手段と;
前記1つ以上のホスト名の各々との接続を試行する手段、ただし、前記接続試行の各々は、前記ネットワークアカウントの種類に関連付けられる1つ以上のアプリケーションプロトコルを使用する手段と;
前記接続試行のうちの少なくとも1つが、接続の成功をもたらしたことを判断する手段と;
前記成功した接続に関連付けられるホスト及びプロトコルの組み合わせに基づいて、ユーザアカウントを前記ユーザ機器に設定する手段と;
を備える、装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−86533(P2010−86533A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−218579(P2009−218579)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】