説明

ノイズ抑制装置及び通報音制御装置

【課題】モータで走行中の自車の存在を知らせるための通報音による車室内ノイズ(騒音)を効率的に抑えることができる、ノイズ抑制装置を提供すること。
【解決手段】モータ5で走行中の自車10の存在を知らせるための通報音Aが車室7内に伝播することにより車室7内に生ずる通報音ノイズを抑制する通報音ノイズ抑制音波を制御する音波制御部11と、自車10のエンジン音が車室7内に伝播することにより車室7内に生ずるエンジン音ノイズを抑制するエンジン音ノイズ抑制音波を制御する音波制御部12と、車外向けスピーカ1が通報音Aを出力しているとき、通報音ノイズ抑制音波を出力し、自車10がエンジン2で走行しているとき、エンジン音ノイズ抑制音波を出力する、車室内向けスピーカ3(3a,3b)とを備える、ノイズ抑制装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室内に生ずるノイズ(騒音)を抑制する音波を出力する車室内向けスピーカを備える、ノイズ抑制装置及び通報音制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、騒音検出回路で検出した騒音信号成分を反転した逆位相の騒音打消し信号をオーディオ信号と混合してスピーカから再生させる、車室騒音低減装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、適応フィルタによって車室内の騒音レベルを縮小させる能動的騒音抑制装置が知られている(例えば、特許文献2,3を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭61−112496号公報
【特許文献2】特開平7−74369号公報
【特許文献3】特開2006−23587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、モータのみで走行可能な車両(例えば、いわゆるハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車など)の静音性を考慮して、モータで走行中の自車の存在を自車周辺に知らせるための通報音を発生させる装置の開発が進んでいる。ところが、自車周辺に向けて出力される通報音が車室内にまで聞こえることによって、乗員が煩わしさを感じてしまうおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、このような通報音による車室内ノイズ(騒音)を効率的に抑えることができる、ノイズ抑制装置及び通報音制御装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るノイズ抑制装置は、
モータで走行中の自車の存在を知らせるための通報音が車室内に伝播することにより車室内に生ずる通報音ノイズを抑制する通報音ノイズ抑制音波を制御する音波制御部と、
車外向けスピーカが前記通報音を出力しているとき、前記通報音ノイズ抑制音波を出力する車室内向けスピーカとを備える、ことを特徴とするものである。
【0007】
また、上記目的を達成するため、本発明に係るノイズ抑制装置は、
モータで走行中の自車の存在を知らせるための通報音が車室内に伝播することにより車室内に生ずる通報音ノイズを抑制する通報音ノイズ抑制音波を制御する第1の音波制御部と、
自車のエンジン音が車室内に伝播することにより車室内に生ずるエンジン音ノイズを抑制するエンジン音ノイズ抑制音波を制御する第2の音波制御部と、
車外向けスピーカが前記通報音を出力しているとき、前記通報音ノイズ抑制音波を出力し、自車がエンジンで走行しているとき、前記エンジン音ノイズ抑制音波を出力する、車室内向けスピーカとを備える、ことを特徴とするものである。
【0008】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る通報音制御装置は、
モータで走行中の自車の存在を知らせるための通報音を制御する通報音制御部と、
前記通報音を出力する車外向けスピーカと、
前記通報音が車室内に伝播することにより車室内に生ずる通報音ノイズを抑制する通報音ノイズ抑制音波を制御する音波制御部と、
前記車外向けスピーカが前記通報音を出力しているとき、前記通報音ノイズ抑制音波を出力する車室内向けスピーカとを備える、ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、モータで走行中の自車の存在を知らせるための通報音による車室内ノイズ(騒音)を効率的に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態である車両接近通報装置100の構成図である。
【図2】車両接近通報装置100のノイズ抑制制御ロジックの基本ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態の説明を行う。図1は、本発明の一実施形態である車両接近通報装置100の構成を示したブロック図である。車両接近通報装置100は、エンジン2とモータ5を走行駆動源として併用する車両(いわゆるハイブリッド車)10に搭載され、車両10が所定の低車速域で又は後退時にモータ5のみを走行駆動源として走行しているときに、車両10の存在・接近を車両10の周辺の歩行者等に知らせるための通報音を発する発音装置である。図1には、車両接近通報装置100の構成要素である音波制御部20の構成が模式的に示されている。音波制御部20の具体的形態として、電子制御ユニット(いわゆるECU)が挙げられる。音波制御部20の各構成とそれらの機能は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等によって実現可能である。音波制御部20の各機能は、複数に分けて構成されてもよい。
【0012】
音波制御部20は、互いに異なるノイズ抑制制御ロジックで動作する第1の音波制御部11と第2の音波制御部12とを有している。音波制御部11は、モータ5で走行中の自車(車両10)の存在を知らせるための通報音Aが車室7内に伝播することにより車室7内に生ずる通報音ノイズの抑制に用いられる音波(以下、「通報音ノイズ抑制音波」という)を制御する。一方、音波制御部12は、車室7の外の音(車室外音)が車室7内に伝播することにより車室7内に生ずる車室外音ノイズの抑制に用いられる音波(以下、「車室外音ノイズ抑制音波」という)を制御する。車室外音が例えばエンジン2の動作音(エンジン音)のときには、車室外音ノイズ抑制音波は、エンジン音が車室7内に伝播することにより車室7内に生ずるエンジン音ノイズの抑制に用いられる音波(以下、「エンジン音ノイズ抑制音波」という)に相当する。
【0013】
車両接近通報装置100は、通報音Aが車室7内に伝播することにより車室7内に生ずる通報音ノイズの抑制装置として、音波制御部11と、車室内向けスピーカ3(3a,3b)とを備えている。音波制御部11は、通報音ノイズ抑制音波を制御するための制御信号y1を生成する制御信号生成部13を有している。
【0014】
一方、車室内向けスピーカ3は、車外向けスピーカ1が通報音Aを出力しているとき、音波制御部11によって制御された通報音ノイズ抑制音波を車室7内に出力する。通報音ノイズ抑制音波が、通報音Aの出力に同期して車室7内に出力される。車室内向けスピーカ3は、一つ又は二つ以上あればよい。例えば、車室内向けスピーカ3aは、車室7内の左側に設置され、車室内向けスピーカ3bは、車室7内の右側に設置される。車室内向けスピーカ3は、車室7内に向けて音波が出力されていれば、車室7外の設置スペースに搭載されていてもよい。
【0015】
したがって、音波制御部11と車室内向けスピーカ3とを有する本構成によれば、車外向けスピーカ1が通報音Aを出力しているときに、通報音Aの車室7への伝播により車室7内に生ずる通報音ノイズを抑制可能な通報音ノイズ抑制音波が車室7内に出力されるので、通報音Aの出力により生ずる通報音ノイズを効率的に抑えることができ、通報音Aの出力に対してタイミング良く通報音ノイズを抑えることができる。
【0016】
以下、車両接近通報装置100の構成について、更に詳細に説明する。
【0017】
音波制御部11は、通報音Aの原音X1(n)に基づいて、通報音ノイズ抑制音波を制御する。例えば、音波制御部11の制御信号生成部13は、通報音Aの原音X1(n)を参照信号として用いることによって、通報音ノイズ抑制音波を制御するための制御信号y1を生成する。このように、通報音Aの原音X1(n)に基づいて通報音ノイズ抑制音波を制御することによって、車外向けスピーカ1から出力された通報音Aをマイクロフォン等が検出することにより得られた検出値に基づいて通報音ノイズ抑制音波を制御する場合に比べて、通報音Aの検出誤差などの制御誤差を抑えることができるため、通報音ノイズの低減効果を一層高めることができる。すなわち、通報音ノイズは原音X1(n)に基づいて生成された通報音Aに起因するものであるため、通報音Aの原音X1(n)をそのまま使用することによって、通報音Aを検出するフィードバック経路が不要となり、通報音ノイズを高精度に除去することができる。
【0018】
通報音Aの原音X1(n)は、通報音制御部30から取得する。通報音制御部30は、予め記憶された原音X1(n)に基づいて生成した制御信号X1に基づいて、車外向けスピーカ1から出力される通報音Aの音量等を制御する。通報音制御部30の具体的形態として、電子制御ユニット(いわゆるECU)が挙げられる。通報音制御部30の構成とその機能は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等によって実現可能である。通報音制御部30は、音波制御部20に含まれていてもよい。
【0019】
車外向けスピーカ1は、制御信号X1に基づいて変換された通報音Aを出力する。車外向けスピーカ1は、通報音Aが車両10の周辺に届きやすくするため、車両10の車室7の外部の設置スペースに搭載される。後述するように、本発明の好適な態様として、車外向けスピーカ1がエンジン音を集音するマイクロフォンとして使用する態様もあるため、エンジン音を正確に集音できるように、車外向けスピーカ1は、エンジン2が搭載されるエンジンルーム6内に設置されることが好ましい。車外向けスピーカ1の具体例として、ダイナミックスピーカが挙げられる。
【0020】
一方、音波制御部12は、車外向けスピーカ1がマイクロフォンとして使用されているときに車外向けスピーカ1によってAD変換器15を介して検出されたエンジン音の検出値X2(n)を用いて、エンジン音の車室7への伝播により車室7内に生ずるエンジン音ノイズを抑制可能なエンジン音ノイズ抑制音波を制御する。音波制御部12は、例えば、車外向けスピーカ1によって検出されたエンジン音の検出値X2(n)を参照信号として用いることによって、エンジン音ノイズ抑制音波を制御するための制御信号y2を生成する制御信号生成部14を有している。車室内向けスピーカ3は、車外向けスピーカ1が通報音Aを出力していないとき、音波制御部12によって制御されたエンジン音ノイズ抑制音波を車室7内に出力する。
【0021】
このように、通報音Aを出力する車外向けスピーカ1を、エンジン音を集音するマイクロフォンとして兼用することによって、エンジン音ノイズ抑制音波の制御に使用されるエンジン音を集音するためのマイクロフォンを新たに設ける必要が無くなるため、部品点数を削減することができる。
【0022】
また、ノイズ源であるエンジン2の近くに(エンジンルーム6内に)車外向けスピーカ1は設置されているため、マイクロフォンとして機能する車外向けスピーカ1によってエンジン音以外の音は検出されにくい。したがって、エンジン音以外の音も含んだ検出値に基づいてエンジン音ノイズ抑制音波が制御されることによってエンジン音ノイズの抑制効果が低下することを抑えることができる。また、車室7からエンジンルーム6への放射音(例えば、車室内向けスピーカ3から出力される音など)は、エンジン音に対して無視できる大きさなので、当該放射音を検出するフィードバックキャンセラが不要となり、エンジン音ノイズを高精度に抑制できる。
【0023】
また、ノイズ抑制音波を出力する車室内向けスピーカ3を、音楽等のオーディオ音を出力するオーディオ用スピーカと兼用することによって、通報音ノイズ抑制音波又はエンジン音ノイズ抑制音波を出力するスピーカを新たに設ける必要が無くなるため、部品点数を削減することができる。
【0024】
音波制御部20は、ソフトウェア又はハードウェアによって構成されたスイッチ16によって、車室内向けスピーカ3から出力されるノイズ抑制音波を、通報音ノイズ抑制音波にするかエンジン音ノイズ抑制音波にするかを選択する。
【0025】
したがって、音波制御部11と音波制御部12を有する本構成によれば、自車がモータ5で走行している場合において車外向けスピーカ1が通報音Aを出力しているときには、通報音Aの原音X1(n)に基づいて音波制御部11によって制御された通報音ノイズ抑制音波を車室内向けスピーカ3から出力させることができ、自車がエンジン2で走行している場合において車外向けスピーカ1が通報音Aを出力していないとき、車外向けスピーカ1によって検出されたエンジン音の検出値X2(n)に基づいて音波制御部12によって制御されたエンジン音ノイズ抑制音波を車室内向けスピーカ3から出力させることができる。
【0026】
つまり、エンジン2で走行するときのノイズ伝達特性とモータ5で走行するときのノイズ伝達特性は異なるため、モータ5のみを走行駆動源として走行しているときに通報音Aを出力している場合とエンジン2を走行駆動源として走行しているときに通報音Aを出力していない場合とにおいて使用されるノイズ抑制制御ロジックを分けることによって、車室7内に生ずるノイズをノイズ伝達特性の違いに応じて効率的に抑えることができる。
【0027】
図2は、車両接近通報装置100のノイズ抑制制御ロジックの基本ブロック図である。X(n)は参照信号、W(z)は適応FIRフィルタ、G(z)は消音伝達系の特性(車室内向けスピーカ3から車室7内に設置されたエラー検出用マイクロフォン4までの伝達系の特性)、−y(n)は音波制御部20の出力信号、d(n)は車室7内で検出されるノイズ信号、Σはエラー検出用マイクロフォン4、e(n)は−y(n)とd(n)との誤差信号、G(z)はG(z)のモデル、LMSはLMSアルゴリズムを表す。消音伝達系の特性(伝達関数)G(z)は、予め計測されてメモリに記憶されている。エラー検出用マイクロフォン4は、車室7内に生ずるノイズの消音効果を最大にしたい場所(例えば、図1に示されるように、前席と後席との間の車室7の中心部付近)に設置される。
【0028】
参照信号X(n)は、モータ5のみを走行駆動源として走行しているときに通報音Aを出力している場合には、通報音制御部30から直接取得可能な通報音Aの原音X1(n)が使用され、エンジン2を走行駆動源として走行しているときに通報音Aを出力していない場合には、車外向けスピーカ1によって検出されたエンジン音の検出値X2(n)が使用される。すなわち、それらの2つの場合について、適応FIRフィルタが別々に設定されている。
【0029】
参照信号X(n)、適応FIRフィルタのフィルタ係数w、モデルG(z)の係数gについて、
X(n)=[x(n),x(n−1),・・・,x(n−I+1)]
w=[w,w,・・・,wI−1
g=[g,g,・・・,gI−1
と定義した場合、
e(n)=d(n)+y(n)
=d(n)+wr(n) ・・・(1)
と表すことができる(ただし、r(n)=gX(n))。
【0030】
e(n)を最小化するようにwを更新すればよいため、e(n)をwで2階偏微分すると、
∂e(n)/∂w=2e(n)・∂e(n)/∂w
=2e(n)r(n) ・・・(2)
であることから、更新前のフィルタ係数をw(n)、更新係数をαと定義すると、更新後のフィルタ係数w(n+1)は、
w(n+1)=w(n)+αe(n)r(n)
=w(n)+αgX(n) ・・・(3)
と表すことができる。したがって、(3)式によれば、適応FIRフィルタのフィルタ係数wを、誤差信号e(n)を最小とする値に収束させることができる。
【0031】
なお、通報音ノイズ抑制音波及びエンジン音ノイズ抑制音波は、オーディオ音に重畳して、車室内向けスピーカ3から出力されてもよい。エラー検出用マイクロフォン4から入力された音声とオーディオ出力成分(車室内向けスピーカ3からエラー検出用マイクロフォン4までの伝達特性を加味)との差分を取り、その差分が最小化するように最小二乗法等を適用して適応フィルタのフィルタ係数を調整すればよい。
【0032】
図1に示されるように、減算器22は、検出信号e1(n)と遅延オーディオ信号a(n)との誤差信号e(n)を出力する。検出信号e1(n)は、エラー検出用マイクロフォン4によって検出されたアナログ信号がAD変換器21によって変換されたデジタル信号である。遅延オーディオ信号a(n)は、オーディオ信号a(n)に対して、車室内向けスピーカ3からエラー検出用マイクロフォン4に伝わるまでの遅延時間だけオーディオ音制御部32によって遅らせた信号である。オーディオ信号a(n)は、音楽再生装置やチューナなどの外部装置に接続されるオーディオ音入力部31から供給される。減算器22から出力される誤差信号e(n)は、音波制御部11及び12に入力される。加算器17は、音波制御部11によって生成された制御信号y1(又は、音波制御部12によって生成された制御信号y2)とオーディオ信号a(n)との混合信号を出力する。音波制御部20は、この混合信号をDA変換器18によってアナログ信号に変換し、アンプ19によって増幅した信号を、出力信号−y(n)として、車室内向けスピーカ3に出力する。
【0033】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0034】
例えば、ハイブリッド車を例に挙げて本発明の実施形態を説明したが、通報音Aによる車室内ノイズを効果的に低減するという点で、モータのみで走行可能な電気自動車や燃料電池車などの車両にも本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 車外向けスピーカ
3(3a,3b) 車室内向けスピーカ
4 エラー検出用マイクロフォン
6 エンジンルーム
7 車室
10 車両
11 第1の音波制御部
12 第2の音波制御部
20 音波制御部
100 車両接近通報装置
A 通報音

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータで走行中の自車の存在を知らせるための通報音が車室内に伝播することにより車室内に生ずる通報音ノイズを抑制する通報音ノイズ抑制音波を制御する音波制御部と、
車外向けスピーカが前記通報音を出力しているとき、前記通報音ノイズ抑制音波を出力する車室内向けスピーカとを備える、ノイズ抑制装置。
【請求項2】
前記音波制御部が、前記通報音の原音に基づいて、前記通報音ノイズ抑制音波を制御する、請求項1に記載のノイズ抑制装置。
【請求項3】
前記音波制御部が、前記車外向けスピーカによって検出された車室外音の検出値を用いて、車室外音が車室内に伝播することにより車室内に生ずる車室外音ノイズを抑制する車室外音ノイズ抑制音波を制御する、請求項1又は2に記載のノイズ抑制装置。
【請求項4】
前記車室内向けスピーカは、前記車外向けスピーカが前記通報音を出力していないとき、前記車室外音ノイズ抑制音波を出力する、請求項3に記載のノイズ抑制装置。
【請求項5】
前記車室外音が、自車のエンジン音である、請求項3又は4に記載のノイズ抑制装置。
【請求項6】
前記車室内向けスピーカが、オーディオ用スピーカである、請求項1から5のいずれか一項に記載のノイズ抑制装置。
【請求項7】
車室内音を集音するマイクロフォンを有し、
前記音波制御部が、該マイクロフォンによって検出された車室内音の検出値をフィードバックすることにより、車室内に生ずるノイズを抑制するノイズ抑制音波を制御する、請求項1から6のいずれか一項に記載のノイズ抑制装置。
【請求項8】
モータで走行中の自車の存在を知らせるための通報音が車室内に伝播することにより車室内に生ずる通報音ノイズを抑制する通報音ノイズ抑制音波を制御する第1の音波制御部と、
自車のエンジン音が車室内に伝播することにより車室内に生ずるエンジン音ノイズを抑制するエンジン音ノイズ抑制音波を制御する第2の音波制御部と、
車外向けスピーカが前記通報音を出力しているとき、前記通報音ノイズ抑制音波を出力し、自車がエンジンで走行しているとき、前記エンジン音ノイズ抑制音波を出力する、車室内向けスピーカとを備える、ノイズ抑制装置。
【請求項9】
モータで走行中の自車の存在を知らせるための通報音を制御する通報音制御部と、
前記通報音を出力する車外向けスピーカと、
前記通報音が車室内に伝播することにより車室内に生ずる通報音ノイズを抑制する通報音ノイズ抑制音波を制御する音波制御部と、
前記車外向けスピーカが前記通報音を出力しているとき、前記通報音ノイズ抑制音波を出力する車室内向けスピーカとを備える、通報音制御装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−126236(P2012−126236A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−278959(P2010−278959)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】