説明

ノミナルオープンループ・プロファイルを用いた糖尿病におけるインスリン放出の調節(AID)のためのシステム、方法及びコンピュータ・プログラム製品

糖尿病の被験者のノミナル治療戦略を修正するための方法、システム及びコンピュータ・プログラム製品を提供する。この方法、システム及びコンピュータ・プログラム製品は、インプットを提供するように設定することができ、このインプットは、被験者のためのオープンループ治療設定と、被験者の血糖状態についてのデータと、(任意に)被験者の食事及び/または運動についてのデータとを含んでもよい。この方法、システム及びコンピュータ・プログラム製品は、アウトプットを提供するように設定することができ、このアウトプットは、被験者へのインスリン放出のための、被験者のためのオープンループ治療設定に対する調節(修正)を含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
糖尿病における血糖管理の重要性:健康な状態において、血糖(BG)は消化管、肝臓、膵臓及び脳を含むホルモン・ネットワークにより厳重に管理され、安定した空腹時BGレベル(〜80−100mg/dl)や一時的な食後血糖変動を確保している。糖尿病はインスリン作用の欠如または障害によって特徴付けられる疾患の組み合わせであり、高血糖を引き起こす。血糖のほぼ正常レベルを維持するための集中的なインスリン及び経口薬治療は、1型(T1DM、糖尿病管理及び合併症の臨床試験研究グループ(The Diabetes Control and Complications Trial Research Group)、インスリン依存性糖尿病の長期間にわたる合併症の発達及び進行への糖尿病の集中治療の影響(The effect of intensive treatment of diabetes on the development and progression of long-term complications of insulin-dependent diabetes mellitus)、 N Engl J Med 329: 978-986, 1993を参照のこと、そしてそれらの内容全体がここにおいて参照により組み込まれる)及び2型(T2DM、英国糖尿病大規模研究グループ(UK Prospective Diabetes Study Group (UKPDS))、2型糖尿病の患者における従来の治療と比較したスルホニル尿素またはインスリンでの集中的な血糖管理及び合併症のリスク( Intensive blood-glucose control with sulphonylureas or insulin compared with conventional treatment and risk of complications in patients with type 2 diabetes)Lancet 352: 837-853, 1998を参照のこと、そしてそれらの内容全体がここにおいて参照により組み込まれる)糖尿病の両方において慢性の合併症を著しく減少させるが、生命にかかわる可能性のある重度の低血糖(SH)のリスクを引き起こし得る。このSHは、不完全なインスリンの置換に起因し、これは警告症状やホルモンの防御を減少させ得る。Gold AE, Deary IJ, Frier BM、1型糖尿病における再発性の重度の低血糖および認知機能(Recurrent severe hypoglycaemiaand cognitive function in type I diabetes)、Diabet Med 10:503-508, 1993を参照のこと、そしてそれらの内容全体がここにおいて参照により組み込まれる。その結果、低血糖は、最適な糖尿病管理に対する最大の難関であると見なされてきた。インスリン依存性糖尿病における低血糖に関連する自律神経障害の原因としての医原性低血糖:悪循環(Iatrogenic hypoglycemia as a cause of hypoglycemia-associated autonomic failure in IDDM: A vicious cycle)、Diabetes 41:255-260, 1992を参照のこと、そしてそれらの内容全体がここにおいて参照により組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
序論
管理戦略:グルコース管理は、これまで30年以上研究され、大きく異なる解決策が提案されてきたが、技術とアルゴリズムとが一体となって病院の集中治療室(ICU)とは別の場所でグルコース管理を可能としたのは、つい最近になってからのことである。
【0003】
血糖の自己監視(SMBG)ベースの糖尿病管理:現在の糖尿病管理は、通常、注射またはインスリン・ポンプによって放出されるインスリンの投与を調節するため血糖の自己監視(SMBG)を用いる。これらの測定と摂取される糖質の推定量の両方に従って、日中、低頻度(<5/日)で不規則な時間に血糖が測定され、インスリンが皮下に注射される。治療戦略に応じて、インスリンは、ポンプによって継続的に(基礎比率(basal rate))あるいは離散的に(ボーラス投与)、あるいは即効性および持続性インスリンの両方を含む注射によって離散的にのみ注入される。どちらの場合も、注入されるインスリンの量と測定される血漿グルコースの間の関係は、過去の経験や初期の経験則(1800ルール及び450ルール)に基づいて治療医や患者により決定される。インスリンのボーラス投与は、伝統的に2つの段階で計算される。第一に、これから摂取される食事の糖質含有量を相殺するのに人が必要なインスリン量が計算される。これは、これから摂取される糖質の量を推定し、各人のインスリン/糖質比率(CR)で掛け算をすることにより行なわれる。第二に、実際の血糖(BG)濃度と個人のターゲット・レベルとのあいだの隔たりが計算され、そのターゲットに達するためのインスリン量が計算される。これは(BG−ターゲット)の差を個人のインスリン補正係数で掛け算することにより行なわれる。従って、各人の糖質比率(CR)と補正係数の適切な評価は、最適な糖尿病管理にとって決定的に重要な意味を持つ。
【0004】
皮下−皮下(SC−SC)経路:グルコース検出およびインスリン注入の新たな技術の登場以来、リアルタイムの測定結果を用いてグルコース/インスリンのレベルを監視し、それに基づいて処置をすることがいまや可能となっており、ほとんどの計測器のサンプリング頻度は5分以下である。従って、より多くの科学技術における努力が、糖尿病の患者におけるインスリン放出を管理するための調節系(例えば、人工膵島)の開発に集中している。これらの新しい技術は、血漿グルコースのオープンおよびクローズドループ制御の両方への道を開くものの、以下に示す、ただしこれらに限られない欠点も抱えている。
・現在利用可能な連続センサは、およそ10分から20分の遅延が認められる。
・連続センサの正確さは、例えばフィンガー・スティック測定(SMBG)よりも未だ低く、現在利用可能なセンサのいずれも食品医薬品局(FDA)に「代替品」として認可されていない。そのため、これを臨床的判断に使用することは不可能である。
・外因性インスリンは、最初に注射された場所から中央の血管系に運ばれて初めて外因性IV注射インスリンの経路をたどるため、インスリンの皮下(SC)注射には、さらなる作動遅延が課される。
【0005】
最も大量に市場に出回りやすく、すぐに利用できる技術に依存するものであるため、最近のほとんどの管理努力は、皮下−皮下(SC−SC)経路に集中してきた。
【0006】
本発明の方法、システム及びコンピュータ・プログラム製品の一実施形態の態様は、インスリン放出の調節(AID)のための方法の様々な実施のアプローチを提供する。例えば、これらに限定されない例として、以下のものが挙げられる。
・AIDは血糖(BG)およびインスリン注入のデータをリアルタイムで連続血糖測定(CGM)およびインスリン・ポンプ(CSII)のそれぞれから受け取る。
・AIDは、あらかじめ設定された範囲からの初期の高血糖性または低血糖性変動のリスクを連続的に評価し、必要に応じてインスリン放出比率を自動的に調節し、または患者にその調節を提案する。
・AIDは、例えば、基礎比率、ボーラス投与、または患者により起こされるインスリン・ポンプの遮断などの外部のインスリン操作を可能にし、またその責任を負う。
【0007】
本発明の一実施形態の態様は、糖尿病の被験者のノミナル(Nominal)治療戦略を修正するための方法を提供する。この方法は、インプットを提供することを含んでもよく、前記インプットは、前記被験者のためのオープンループ治療設定と、前記被験者の血糖状態についてのデータと、(任意に)前記被験者の食事及び/または運動についてのデータとを含んでもよい。この方法は、アウトプットを提供することを含んでもよく、前記アウトプットは、前記被験者へのインスリン放出のための、前記被験者のためのオープンループ治療設定に対する調節(修正)を含んでもよい。
【0008】
本発明の一実施形態の態様は、糖尿病の被験者のノミナル治療戦略を修正するためのシステムを提供する。このシステムは、前記被験者のためのオープンループ治療設定を提供するオープンループ治療モジュールと、前記被験者の血糖状態についてのデータを提供するグルコース・モニタと、前記被験者の血糖状態についてのデータを提供するインスリン・ポンプと、任意に、前記被験者の食事及び/または運動についてのデータを提供する、任意の食事及び/または運動モジュールと、インスリン放出の調節(AID)モジュールであって、前記被験者へのインスリン放出のための、前記被験者のための前記オープンループ治療設定に対する調節をするAIDモジュールと、を含んでもよい。
【0009】
本発明の一実施形態の態様は、コンピュータ・システム中の少なくとも一つのプロセッサが糖尿病の被験者のノミナル治療戦略を修正することを可能にするコンピュータ・プログラムロジックを有するコンピュータで使用可能な媒体からなるコンピュータ・プログラム製品を提供する。このコンピュータ・プログラムロジックは、インプットを提供することを含み、またはインプットを提供するように設定されてもよく、前記インプットは、前記被験者のためのオープンループ治療設定と、前記被験者の血糖状態についてのデータと、(任意に)前記被験者の食事及び/または運動についてのデータとを含んでもよい。前記ロジックは、アウトプットを提供することを含み、またはアウトプットを提供するように設定されてもよく、前記アウトプットは、前記被験者へのインスリン放出のための、前記被験者のためのオープンループ治療設定に対する調節(修正)を含んでもよい。
【0010】
これらの及び他の目的、さらに本発明で開示される本発明の実施形態の様々な態様の利点及び特徴は、以下の記述、図面及び請求項によってより明らかにされるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の上述の、そして他の目的、特徴及び利点、さらに本発明自体は、添付の図面と一緒に読むと、好適な実施形態の以下の記載から、より完全に理解されるであろう。
本明細書に組み込まれその一部を形成する添付の図面は、本発明のいくつかの態様及び実施形態を例示し、本明細書中の記載と共に、本発明の原理を説明する役目を果たす。図面は、本発明の選択した実施形態を例示する目的でのみ提供され、本発明を制限するものとして解釈すべきではない。
【図1】本発明の一態様及び形態のAIDシステム及び方法に関連した調節機能を概略的に示す。
【図2】本発明の一実施形態の態様のシステムまたは関連した方法の全部または一部を示す概略ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態の臨床試験の設計(または運動プロトコル)を図式で示す。
【図4】これらの臨床試験の最初の結果を図式で示す。
【図5A】図3および4のこれらの観察からのサマリ・データ結果を図式で示す。
【図5B】図3および4のこれらの観察からのサマリ・データ結果を図式で示す。
【図5C】図3および4のこれらの観察からのサマリ・データ結果を図式で示す。
【図5D】図3および4のこれらの観察からのサマリ・データ結果を図式で示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
関連出願
本出願は、「ノミナルオープンループ・プロファイルを用いた糖尿病におけるインスリン放出の調節のためのシステム、方法及びコンピュータ・プログラム製品」と題する、2009年9月1日に出願された米国仮出願第61/238,807号の優先権を主張し、その開示は、それらの内容全体がここにおいて参照により組み込まれる。
【0013】
本発明のAID法(及び関連したシステム及びコンピュータ・プログラム製品)の一実施形態の態様の典型的な概念は、ノミナルオープンループ・プロファイルの発想である。ノミナルオープンループ・プロファイルとは、その個人にとって日常的あるいは典型的なものと思われる、患者の記録または観察から、前もって各人用に決定された治療戦略である。以下に記載されるように、AID法(及び関連したシステム及びコンピュータ・プログラム製品)は、ノミナル治療戦略に対する修正(または調節)を取り入れることにより作用する。これは、従うべきターゲットが考慮され、オープンループ・ノミナルプロファイルの知識が失われている典型的なクローズドループ制御アルゴリズムとの根本的な相違である。
【0014】

【0015】

【0016】

【0017】

【0018】
システム240の実施形態のこの調節機能が図1に示される。任意のオープンループ治療モジュール246からのインスリンボーラス投与の情報及び/またはインスリン基礎比率の情報(例えば、予め設定された基礎比率および所定のインスリンボーラス投与量)がAIDモジュール248に送られる258。AIDモジュール248は、連続血糖測定242、インスリン・ポンプ244、及び食事/運動モジュール262からのインプットを利用してこの情報への適切な修正(調節)を計算する。これらの修正(調節)255、256は、それから最初の基礎比率253/ボーラス投与254(例えば、予め設定された基礎比率および所定のインスリンボーラス投与量)に対して加算モジュール266によって加えられ、その結果得られたインスリンの量が被験者252専用のインスリン・ポンプ244に放出される。この量は、より多くのインスリンが必要であれば正となり、または当初処方されたインスリンが多すぎたならば負となり得ることは留意すべきである。本実施形態において、AIDモジュール248はオープンループにより情報を与えられた線形モデル予測制御装置であり、それによってリアルタイムの最適化は必要なく、一つのパラメータqのみが糖質比率(CR)と基礎インスリンに基づき個々の調整を必要とし、サンプル頻度は約15分毎である。サンプル頻度は、約5〜20分毎であってもよいことは理解されるべきである。サンプル頻度は、要望または必要に応じてより少ない頻度で、またはより多い頻度であってもよいことは理解されるべきである。
【0019】
サンプルを取得するための時間間隔は、およそ1時間に4回、およそ1時間に1回、1時間に1回を上回る、または1時間に1回未満であってもよいことは理解されるべきである。
【0020】
さらに、被験者252専用のインスリン・ポンプ244に送られることを意図された加算モジュール266からのアウトプットは、任意に、安全管理システム264の規制を受けてもよい。安全管理システム264に関する実施形態やアプローチは、「低血糖のリスク評価および速やかなインスリン放出の減少によるCGMに基づいた低血糖の予防のための方法、システムおよびコンピュータ・プログラム製品」と題する、本出願人による2010年2月25日に提出されたPCT国際特許出願第PCT/US2010/025405号に記載され、その開示は、その内容全体がここにおいて参照により組み込まれる。参照される安全管理システムの実施形態およびアプローチは、本開示/実施形態とともに実行されえることが理解されるべきである。
【0021】
ここで説明されるように、被験者は人であってもいかなる動物であってもよいことが理解されるべきである。動物は、哺乳動物、獣医のもとにいる動物、家畜動物、またはペットタイプの動物等を含むが、それらに限られない、様々な任意の適用可能な種類であってもよいことが理解されるべきである。一例として、動物は、人間に類似したある特性を持つ特に選択された実験動物(例えば、ネズミ、犬、豚、猿)等であってもよい。被験者は、例えば、いかなる適用可能な人間の患者であってもよいことが理解されるべきである。
【0022】
図1〜2のモジュールおよび構成要素は、要望または必要に応じて、様々な場所やサイト(ローカル及び/またはリモート)における適切なまたは望まれるコンピュータ・ネットワークに送信されてもよい。
【0023】
図1〜2のモジュールおよび構成要素は、所望のまたは必要な通信リンクを介して、様々な場所やサイト(ローカル及び/またはリモート)における適切なまたは望まれるコンピュータ・ネットワークに送信されてもよい。
【0024】
図1〜2で説明された構成要素/モジュールのいずれもが、一つのまたはそれ以上のハウジング内に一体化して包含されるか、または分離されるか、および/または異なるハウジングに重複してもよいことは理解されるべきである。同様に、図1〜2で説明された構成要素およびモジュールのいずれもが、二度以上重複されてもよい。さらに、様々な構成要素およびモジュールが、意図する機能を行なうために、他の構成要素またはモジュールに置換するように適応されていてもよい。
【0025】
図11〜13にある構成要素/モジュールのいずれもが、他のいずれの構成要素/モジュールと直接的にまたは間接的に情報伝達してもよいこともまた理解されるべきである。
【0026】
図1〜2に示されたモジュールおよび構成要素は、任意の医療サービス提供者、病院、クリニック、大学、車両、トレーラー、または家、さらに、所望のまたは必要ないかなる他の場所、施設、または組織における、いかなる場所、人、スタッフ、医師、介護人、システム、装置、または設備で実行されてもよいことが理解されるべきである。
【0027】
次に図2を見ると、図2は、本発明の一例としての実施形態または実施形態の一部を実行するためのコンピュータ・システム200の機能ブロック図である。例えば、本発明の実施形態の方法またはシステムは、ハードウエア、ソフトウエアまたはそれらの組み合わせを用いて実行でき、適切なメモリおよび処理能力を装備した一つ以上のコンピュータ・システムまたはパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)等の他の処理システムで実行してもよい。一つの例示的な実施形態においては、本発明は、図2に図示されるように汎用コンピュータ200上で動作するソフトウエア中で実行された。コンピュータ・システム200は、プロセッサ204のような一つ以上のプロセッサを含んでもよい。プロセッサ204は、通信基盤206(例えば、通信バス、クロスオーバー・バー、またはネットワーク)に接続される。コンピュータ・システム200は、グラフィックス、テキスト、及び/または他のデータを通信基盤206から(または図示しないフレーム・バッファから)転送し、ディスプレイ・ユニット230上に表示するためのディスプレイ・インターフェイス202を含んでもよい。ディスプレイ・ユニット230は、デジタル及び/またはアナログであってもよい。
【0028】
コンピュータ・システム200は、好ましくはランダム・アクセス・メモリ(RAM)であるメインメモリ208を含んでもよく、二次メモリ210を含んでもよい。二次メモリ210は、例えば、ハードディスク・ドライブ212及び/またはフロッピー(登録商標)ディスク・ドライブ、磁気テープ・ドライブ、光ディスク・ドライブ、フラッシュ・メモリ等に相当するリムーバブル記憶装置ドライブ214を含んでもよい。リムーバブル記憶装置ドライブ214は、周知の方法でリムーバブル記憶装置ユニット218から読み込み、及び/またはリムーバブル記憶装置ユニット218に書き出す。リムーバブル記憶装置ユニット218は、リムーバブル記憶装置ドライブ214に読み込まれ、書き出されるフロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、光ディスク等を示す。理解されるように、リムーバブル記憶装置218は、その中にコンピュータ・ソフトウエア及び/またはデータを記憶したコンピュータで使用可能な記憶媒体を含む。
【0029】
別の実施形態において、二次メモリ210は、コンピュータ・プログラムまたは他の命令がコンピュータ・システム200に読み込みを可能にする他の手段を含んでもよい。そのような手段は、例えば、リムーバブル記憶装置ユニット222及びインターフェイス220を含んでもよい。そのようなリムーバブル記憶装置ユニット/インターフェイスの例は、プログラム・カートリッジ及びカートリッジ・インターフェイス(ビデオゲーム装置において見られるような)、リムーバブル・メモリチップ(ROM、PROM、EPROMまたはEEPROMのような)及び関連するソケット、及びソフトウエアやデータがリムーバブル記憶装置ユニット222からコンピュータ・システム200に送信されることを可能にする他のリムーバブル記憶装置ユニット222及びインターフェイス220を含む。
【0030】
コンピュータ・システム200は、さらに通信インターフェイス224を含んでもよい。通信インターフェイス224は、ソフトウエアやデータがコンピュータ・システム200と外部装置との間で転送することを可能にする。通信インターフェイス224の例は、モデム、ネットワーク・インターフェイス(例えば、イーサネット(登録商標)・カード)、通信ポート(例えば、シリアルまたはパラレル等)、PCMCIAスロット及びカード、モデム等を含んでもよい。通信インターフェイス224を介して転送されるソフトウエア及びデータは、電子、電磁気、光、または通信インターフェイス224によって受信され得る他の信号でありうる信号228の形をとる。信号228は、通信経路(即ち、チャネル)226を介して通信インターフェイス224に提供される。チャネル226(またはここに開示されるいかなる他の通信手段またはチャネル)は、信号228を伝え、ワイヤまたはケーブル、光ファイバ、Bluetooth(登録商標)、電話線、携帯電話リンク、RFリンク、赤外線リンク、無線リンク、または接続及び他の通信チャネルを用いて実行されてもよい。
【0031】
本文中において、「コンピュータ・プログラム媒体」および「コンピュータで利用可能な媒体」の用語は、概して様々なソフトウエア、ファームウエア、ディスク、ドライブ、リムーバブル記憶装置ドライブ214、ハードディスク・ドライブ212にインストールされたハードディスク、および信号228のようなメディアまたは媒体を称するのに用いられる。これらのコンピュータ・プログラム製品(「コンピュータ・プログラム媒体」及び「コンピュータで利用可能な媒体」)は、ソフトウエアをコンピュータ・システム200に提供するための手段である。コンピュータ・プログラム製品は、コンピュータ・プログラムロジックをその上に有するコンピュータで利用可能な媒体を含んでもよい。本発明は、そのようなコンピュータ・プログラム製品を含む。「コンピュータ・プログラム製品」及び「コンピュータで使用可能な媒体」は、コンピュータ論理を有するいかなるコンピュータ読み取り可能な媒体であってもよい。
【0032】
コンピュータ・プログラム(コンピュータ制御ロジックまたはコンピュータ・プログラムロジックとも呼ばれる)は、メインメモリ208及び/または二次メモリ210に記憶される。コンピュータ・プログラムは通信インターフェイス224を介して受け取られてもよい。そのようなコンピュータ・プログラムは、実行されたとき、コンピュータ・システム200がここに説明される本発明の特徴を遂行することを可能にする。具体的には、コンピュータ・プログラムは、実行されたとき、プロセッサ204が本発明の機能を実行することを可能にする。従って、そのようなコンピュータ・プログラムがコンピュータ・システム200の制御装置を表す。
【0033】
本発明がソフトウエアを用いて実行される実施形態において、ソフトウエアは、コンピュータ・プログラム製品中に記憶され、リムーバブル記憶装置ドライブ214、ハード・ドライブ212または通信インターフェイス224を用いてコンピュータ・システム200に読み込まれてもよい。制御ロジック(ソフトウエアまたはコンピュータ・プログラムロジック)は、プロセッサ204に実行されるとき、ここに記述された本発明の機能をプロセッサ204に実行させる。
【0034】
別の実施形態では、本発明は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)のようなハードウエア・コンポーネントを使用して、主にハードウエア中で実行される。ここに記述された機能を実行するためのハードウエア状態のマシンを実行することは、関連する技術分野の当業者にとって明白であろう。
【0035】
さらに別の実施形態では、本発明はハードウエアとソフトウエア両方の組み合わせを用いて実行される。
【0036】
本発明の一例としてのソフトウエア実施形態では、上述した方法は、SPSS制御言語またはC++プログラミング言語で実行されてもよいが、他の様々なプログラム、コンピュータ・シミュレーションおよびコンピュータ利用設計、コンピュータ・シミュレーション環境、MATLAB(登録商標)、または他のいかなるソフトウエア・プラットフォームまたはプログラム、ウインドウズ・インターフェイス、またはオペレーティング・システム(または他のオペレーティング・システム)または当業者に既知または利用可能な他のプログラムで実行されてもよい。
【0037】
本発明の様々な実施形態の態様は、多くの利点を提供し得る。例えば、これに限られないが、代替の人工膵島装置(及び関連する方法)は、最適化された個別のやり方で、特定の患者のノミナルオープンループ・プロファイルを有効に生かす能力を提供する。他のクローズドループ装置は、個々のオープンループ治療の知識を十分に生かさない。
【0038】
さらに、AID法(及び関連するシステムおよびコンピュータ・プログラム製品)は、上手く調整されたオープンループノミナル治療に本来備わっている医学的知識と、連続グルコース監視の情報処理機能を持ち、タイムリーな利用からくる堅牢性の特性の両方を有効に生かした人工膵島装置設計の基礎になることができる。
【実施例】
【0039】
実験結果 第1組
本発明の一実施形態(または複数の実施形態)の態様の実行は、以下の実験結果からさらに十分に理解されるであろう。これらの実験結果は、例示のためのみに提供されているものであり、決して本発明を限定するものと解釈すべきものではない。
【0040】
本発明の一実施形態の態様の実施は、1型糖尿病(T1DM)の患者が参加した臨床試験においてテストされた。図3は、これらの臨床試験の設計(例えば、運動プロトコル)を図式的に示し、各患者(被験者)は2日の異なる日にテストされた、AID法、及び任意に安全管理システムを用いた、標準治療のオープンループ制御及びクローズドループ制御であり、この安全管理システムは、別の発明、実施形態およびアプローチ(「低血糖のリスク査定およびなだらかなインスリン放出の減少による、CGMに基づいた低血糖の予防のための方法、システムおよびコンピュータ・プログラム製品」と題する、2010年2月25日に出願されたPCT国際特許出願第PCT/US2010/025405号を参照のこと、そしてその開示は、その内容全体がここにおいて参照により組み込まれる)の主題である。この研究は身体的活動の忌避を含むが、これは典型的に糖尿病における低血糖の主な原因である。図4は、これら複数の臨床試験の最初のものの結果を図式的に示す。90%以上の確率で患者がターゲット範囲(70〜180mg/dl)内に留まっており、AID法が優れたグルコースの管理を達成したことは明らかである。図4はまた、AID法をクローズドループ制御システムの一部として統合する概念を例示し、安全管理と組み合わせると、全ての低血糖の出現の可能性が阻まれた。最後に、図5は、1型糖尿病(T1DM)の大人6人を含む、範囲内制御(CTR)、範囲制御モジュール及び安全管理システムを全部含むこれら研究からのサマリー・データを図式的に示す。医師の監視の下で行なわれる最適なオープンループ制御と比較して、AID法は、より少ない夜間の低血糖(図5(A))、よりよい平均グルコース(図5(B))、及び例えば70〜180mg/dlおよび80〜140mg/dl(それぞれ図5(C)及び5(D))の望まれるターゲット範囲内に含まれる確率がより高い結果となった。
【0041】
ここに開示された発明の様々な実施形態の装置、システム、構成、コンピュータ・プログラム製品および方法は、ここにその内容全体が参照によって組み込まれる次の参照文献、出願、刊行物および特許に開示された態様を利用してもよい。
【0042】
ここに開示された発明の様々な実施形態の装置、システム、およびコンピュータ・プログラム製品、および方法は、ここにその内容全体が参照によって組み込まれる次の参照文献、出願、刊行物および特許に開示された態様を利用してもよい。
A. International Patent Application Serial No. PCT/US2010/025405, entitled “Method, System and Computer Program Product for CGM-Based Prevention of Hypoglycemia via Hypoglycemia Risk Assessment and Smooth Reduction Insulin Delivery,” filed February 25, 2010.
B. International Patent Application Serial No. PCT/US2009/065725, filed November 24, 2009, entitled “Method, System, and Computer Program Product for Tracking of Blood Glucose Variability in Diabetes from Data,”
C. PCT/US2008/082063, entitled “Model Predictive Control Based Method for Closed-Loop Control of Insulin Delivery in Diabetes Using Continuous Glucose Sensing”, filed October 31, 2008.
D. PCT/US2008/069416, entitled “Method, System and Computer Program Product for Evaluation of Insulin Sensitivity, Insulin/Carbohydrate Ratio, and Insulin Correction Factors in Diabetes from Self-Monitoring Data”, filed July 8, 2008.
E. PCT/US2008/067725, entitled “Method, System and Computer Simulation Environment for Testing of Monitoring and Control Strategies in Diabetes,” filed June 20, 2008.
F. PCT/US2008/067723, entitled “LQG Artificial Pancreas Control System and Related Method”, filed on 6/20/2008.
G. U.S. Serial No. 12/516,044, filed May 22, 2009, entitled “Method, System, and Computer Program Product for the Detection of Physical Activity by Changes in Heart Rate, Assessment of Fast Changing Metabolic States, and Applications of Closed and Open Control Loop in Diabetes;”
H. PCT/US2007/085588 not yet published filed November 27, 2007, entitled “Method, System, and Computer Program Product for the Detection of Physical Activity by Changes in Heart Rate, Assessment of Fast Changing Metabolic States, and Applications of Closed and Open Control Loop in Diabetes;”
I. U.S. Serial No. 11/943,226, filed November 20, 2007, entitled “Systems, Methods and Computer Program Codes for Recognition of Patterns of Hyperglycemia and Hypoglycemia, Increased Glucose Variability, and Ineffective Self-Monitoring in Diabetes;”
J. U.S. Patent Application No. 11/578,831, filed October 18, 2006 entitled “Method, System and Computer Program Product for Evaluating the Accuracy of Blood Glucose Monitoring Sensors/Devices”.
K. PCT International Application Serial No. PCT/US2005/013792, filed April 21, 2005, entitled “Method, System, and Computer Program Product for Evaluation of the Accuracy of Blood Glucose Monitoring Sensors/Devices;”
L. PCT International Application Serial No. PCT/US01/09884, filed March 29 2001, entitled “Method, System, and Computer Program Product for Evaluation of Glycemic Control in Diabetes Self-Monitoring Data;”
M. U.S. Patent No. 7,025,425 B2 issued April 11, 2006, entitled “Method, System, and Computer Program Product for the Evaluation of Glycemic Control in Diabetes from Self-Monitoring Data;”
N. U.S. Patent Application No. 11/305,946 filed December 19, 2005 entitled “Method, System, and Computer Program Product for the Evaluation of Glycemic Control in Diabetes from Self-Monitoring Data” (Publication No. 2006/0094947);
O. PCT International Application Serial No. PCT/US2003/025053, filed August 8, 2003, entitled “Method, System, and Computer Program Product for the Processing of Self-Monitoring Blood Glucose (SMBG) Data to Enhance Diabetic Self-Management;”
P. U.S. Patent Application No. 10/524,094 filed February 9, 2005 entitled “Managing and Processing Self-Monitoring Blood Glucose” (Publication No. 2005/214892);
Q. U.S. Serial No. 12/065,257, filed August 29, 2008, entitled “Accuracy of Continuous Glucose Sensors;”
R. PCT International Application Serial No PCT/US2006/033724, filed August 29, 2006, entitled “Method for Improvising Accuracy of Continuous Glucose Sensors and a Continuous Glucose Sensor Using the Same;”
S. U.S. Serial No. 12/159,891, filed July 2, 2008, entitled “Method, System and Computer Program Product for Evaluation of Blood Glucose Variability in Diabetes from Self-Monitoring Data;”
T. PCT International Application No. PCT/US2007/000370, filed January 5, 2007, entitled “Method, System and Computer Program Product for Evaluation of Blood Glucose Variability in Diabetes from Self-Monitoring Data;”
U. U.S. Patent Application No. 11/925,689 and PCT International Patent Application No. PCT/US2007/082744, both filed October 26, 2007, entitled “For Method, System and Computer Program Product for Real-Time Detection of Sensitivity Decline in AnalyteSensors;”
V. U.S. Serial No. 10/069,674, filed February 22, 2002, entitled “Method and Apparatus for Predicting the Risk of Hypoglycemia;”
W. PCT International Application No. PCT/US00/22886, filed August 21, 2000, entitled “Method and Apparatus for Predicting the Risk of Hypoglycemia;”
X. U.S. Patent No. 6,923,763 B1, issued August 2, 2005, entitled “Method and Apparatus for Predicting the Risk of Hypoglycemia;”
Y. U.S. Patent Application No. US 2004/0254434 A1, “Glucose Measuring Module and “Insulin Pump Combination”, December 16, 2004.
Z. U.S. Patent Application Publication No. US 2009/00697456 A1, Estes, et al., “Operating an Infusion Pump System”, March 12, 2009.
【0043】
要するに、本発明は、特定の実施形態に関して記述されてきたが、多くの変更、変形、修正、置き換え、および均等物が当業者には明らかであろう。本発明は、ここに記述された特定の実施形態によってその範囲を限定されるものではない。実際、ここに記述されたものに加え、本発明の様々な変更が上述した記述および添付の図面から当業者には明らかであろう。従って、本発明は、全ての変更および均等物を含む、次の請求の範囲の精神および範囲によってのみ限定されると見なされるべきである。
【0044】
それでも、ある例示的な実施形態の上記に挙げられた詳細な記載および図面を読むことから、この技術の当業者には他の実施形態が容易に明白になるだろう。多くの変形、変更、および追加の実施形態が可能であり、従って、そのような変形、変更、および実施形態が本出願の精神および範囲内にあると見なされるべきであることが理解されるべきである。例えば、本出願のいかなる部分(例えば表題、分野、背景、概要、要約、図面等)の内容にかかわらず、そうでないと明らかに明記されていない限り、いかなる特定の記述または例示された活動または要素、そのような活動のいかなる特定のシーケンス、またはそのような要素のいかなる特定の相互関係も、この中のまたはここに優先権を主張するいかなる出願の請求項に包含することに対して必要条件はない。さらに、いかなる活動も繰り返すことができ、いかなる活動も多数の実体によって行なわれることができ、及び/またはいかなる要素も重複可能である。さらにまた、いかなる活動または要素も除外でき、活動のシーケンスは変わってもよく、及び/または要素の相互関係も変わってもよい。そうでないと明らかに明記されていない限り、いかなる特定の記述または例示された活動または要素、いかなる特定のシーケンスまたはそのような活動、いかなる特定の寸法、速度、材料、次元、または頻度、またはそのような要素のいかなる特定の相互関係にも必要条件はない。従って、本記述と図面は、本質的に例示的なものであって限定的なものではないと見なされるべきである。さらに、いかなる数字や範囲がここに記述されている場合、そうでないと明らかに述べられていない限り、その数字または範囲は近似的なものである。いかなる範囲がここに記述されている場合、そうでないと明らかに述べられていない限り、その範囲はその中の全ての値および全ての下位範囲を含む。参照によってここに組み込まれたいかなる資料(例えば、米国/外国特許出願、書籍、論文等)におけるいかなる情報も、これらの情報とここに記述された他の記述および図面との間に矛盾が存在しない範囲内でのみ参照として組み込まれる。この中のまたはここに優先権を主張するいかなる請求項をも無効をするような矛盾を含むそのような矛盾がある場合には、そのような参照により組み込まれた資料中のいかなるそのような矛盾する情報も明確にここに参照として組み込まれない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
糖尿病の被験者のノミナル治療戦略を修正する方法であって、
インプットを提供し、
前記インプットは、前記被験者のためのオープンループ治療設定と、前記被験者の血糖状態についてのデータとを含み、
前記インプットは、任意に、前記被験者の食事及び/または運動についてのデータを含み、且つ、
アウトプットを提供し、
前記アウトプットは、前記被験者へのインスリン放出のための、前記被験者のためのオープンループ治療設定に対する調節を含む方法。
【請求項2】
前記調節は、インスリン放出の調節(AID)モジュールによって提供される請求項1の方法。
【請求項3】
前記被験者へのインスリン放出のための前記被験者用のオープンループ治療設定に、前記AIDモジュールからの前記調節を加えることをさらに含む請求項2の方法。
【請求項4】
前記オープンループ治療設定は、
予め設定された基礎比率、
所定のインスリンボーラス投与量、または
予め設定された基礎比率及び所定のインスリンボーラス投与量
のうちの一つを含む請求項1の方法。
【請求項5】
前記血糖状態のデータは、インスリン・ポンプのデータ及び血糖モニタのデータを含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記血糖データは、特定のタイミングで取得され、前記タイミングは、一時的なデータ、時間間隔のデータ、または定期的なデータのうちの少なくとも一つを含む請求項1の方法。
【請求項7】
前記取得のための時間間隔は、およそ1時間に4回であることを含む請求項6の方法。
【請求項8】
前記取得のための時間間隔は、およそ1時間に1回であることを含む請求項6の方法。
【請求項9】
前記取得のための時間間隔は、1時間に1回を上回ることを含む請求項6の方法。
【請求項10】
前記取得のための時間間隔は、1時間に1回未満であることを含む請求項6の方法。
【請求項11】
前記一時的なデータは、血糖の自己監視(SMBG)または他の種類の一時的なデータから取得されるデータを含む請求項6の方法。
【請求項12】
前記任意の食事データは、食事の時間、糖質量、または食事の構成のうちの少なくとも一つを含む請求項1の方法。
【請求項13】
請求項1において前記任意のインプットが実行されるとき、前記任意の運動データは、運動のタイミング、運動の継続時間、および運動の強度のうちの少なくとも一つを含む請求項1の方法。
【請求項14】
前記被験者へのインスリンの放出のための、前記被験者用のオープンループ治療設定に、前記調節を加えることをさらに含む請求項1の方法。
【請求項15】


【請求項16】
糖尿病の被験者のノミナル治療戦略を修正するためのシステムであって、
前記被験者のためのオープンループ設定を提供するオープンループ治療モジュールと、
前記被験者の血糖状態についてのデータを提供するグルコース・モニタと、
前記被験者の血糖状態についてのデータを提供するインスリン・ポンプと、
任意に、前記被験者の食事及び/または運動についてのデータを提供する、任意の食事及び/または運動モジュールと、
インスリン放出の調整(AID)モジュールであって、前記被験者に対するインスリン放出のため、前記被験者用の前記オープンループ設定に対する調節をするAIDモジュールと、を含むシステム。
【請求項17】
前記オープンループ治療設定は、
予め設定された基礎比率、
所定のインスリンボーラス投与量、または
予め設定された基礎比率及び所定のインスリンボーラス投与量
のうちの一つを含む請求項16のシステム。
【請求項18】
前記血糖状態のデータは、インスリン・ポンプのデータ及び血糖モニタのデータを含む請求項16のシステム。
【請求項19】
前記血糖データは、特定のタイミングで取得され、前記タイミングは、一時的なデータ、時間間隔のデータ、または定期的なデータのうちの少なくとも一つを含む請求項18のシステム。
【請求項20】
前記取得のための時間間隔は、およそ1時間に4回であることを含む、請求項19のシステム。
【請求項21】
前記取得のための時間間隔は、およそ1時間に1回であることを含む請求項19のシステム。
【請求項22】
前記取得のための時間間隔は、1時間に1回を上回ることを含む請求項19のシステム。
【請求項23】
前記取得のための時間間隔は、1時間に1回未満であることを含む請求項19のシステム。
【請求項24】
前記一時的なデータは、血糖の自己監視(SMBG)または他の種類の一時的なデータから取得されるデータを含む請求項19のシステム。
【請求項25】
前記任意の食事及び/または運動モジュールが請求項16に存在するとき、前記食事モジュールは、食事の時間、糖質量、または食事の構成のうちの少なくとも一つを含む請求項16のシステム。
【請求項26】
前記任意の食事及び/または運動モジュールが請求項16に存在するとき、前記任意の運動データは、運動のタイミング、運動の継続時間、および運動の強度のうちの少なくとも一つを含む請求項16のシステム。
【請求項27】
前記被験者へのインスリン放出のための、前記被験者用のオープンループ治療設定に、前記AIDモジュールから前記調節を加えるための加算モジュールをさらに含む請求項16のシステム。
【請求項28】


【請求項29】
コンピュータ・システム中の少なくとも一つのプロセッサが糖尿病の被験者のノミナル治療戦略を修正することを可能にするコンピュータ・プログラムロジックを有するコンピュータで使用可能な媒体からなるコンピュータ・プログラム製品であって、前記コンピュータ・プログラムロジックは、
インプットを提供し、
前記インプットは、
前記被験者のためのオープンループ治療設定と、
前記被験者の血糖状態についてのデータと、を含み、
前記インプットは、任意に、
前記被験者の食事及び/または運動についてのデータを含み、且つ
アウトプットを提供し、
前記アウトプットは、前記被験者に対するインスリン放出のための、前記被験者のためのオープンループ治療設定に対する調節を含む、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項30】
前記プロセッサは、
オープンループ治療モジュール、
グルコース・モニタ、
インスリン・ポンプ、
任意に、食事及び/運動モジュール、または
インスリン放出の調節(AID)モジュール、のうちの一つ以上と情報伝達するように設定された請求項29のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項31】
前記プロセッサは、
記憶装置、
表示インターフェイス、
表示インターフェイス、
通信インターフェイス、または
通信経路、のうちの一つ以上と連通するように設定された、請求項29のコンピュータ・プログラム製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【公表番号】特表2013−503874(P2013−503874A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527981(P2012−527981)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【国際出願番号】PCT/US2010/047386
【国際公開番号】WO2011/028731
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
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【出願人】(506062584)ユニバーシティ オブ ヴァージニア パテント ファウンデーション (9)
【Fターム(参考)】