ハイブリッドコンバイン
【課題】穀粒排出作業時に、穀粒排出口から排出される穀粒の運動エネルギー(又は位置エネルギー)を回生して収穫作業に利用し、エンジンの燃料消費量の低減と燃料資源の有効活用を図る。
【解決手段】走行装置(2)を備えた機台(3)の前側に刈取装置(8)を設け、機台(3)上にはエンジン(E)と脱穀装置(4)と穀粒貯留装置(5)を搭載し、前記穀粒貯留装置(5)に備える穀粒排出装置(60)の排出口(66)に、該排出口(66)から排出される穀粒によって従動回転する回転体(70)を設け、該回転体(70)の回転で駆動されて発電する発電機(73)を設け、該発電機(73)で発電された電力を蓄電する蓄電器(29)を設け、該蓄電器(29)からの電力で駆動してエンジン(E)による脱穀装置(4)等の作業部の駆動をアシストするアシストモータ(40)を設ける。
【解決手段】走行装置(2)を備えた機台(3)の前側に刈取装置(8)を設け、機台(3)上にはエンジン(E)と脱穀装置(4)と穀粒貯留装置(5)を搭載し、前記穀粒貯留装置(5)に備える穀粒排出装置(60)の排出口(66)に、該排出口(66)から排出される穀粒によって従動回転する回転体(70)を設け、該回転体(70)の回転で駆動されて発電する発電機(73)を設け、該発電機(73)で発電された電力を蓄電する蓄電器(29)を設け、該蓄電器(29)からの電力で駆動してエンジン(E)による脱穀装置(4)等の作業部の駆動をアシストするアシストモータ(40)を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動力源としてエンジンと電動モータを搭載したハイブリッドコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンバインの動力源としてエンジンが搭載されているが、省燃費や低騒音化の目的で電動モータを併用したいわゆるハイブリッド式のコンバインが考えられている。
例えば、特許文献1記載の発明は、エンジンを最高出力付近の回転数に固定して収穫作業を行い、この収穫作業中のエンジンの余裕出力を電力に変換して蓄電器に蓄えておき、この蓄電器に蓄えた電力によって電動モータを駆動して圃場内外での走行を行うというものである。
【0003】
また、特許文献2記載の発明は、走行装置を駆動するエンジンと電動モータとを備えたコンバインで、エンジンの駆動力で発電する発電機で発電された電力を蓄電器に蓄え、この蓄電器に蓄えられた電力をコンバインの動力源の一部又は全部として利用するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−320805号公報
【特許文献2】特開2004−242558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に記載の発明は、エンジンの回転速度を、燃焼効率が高い最高回転速度付近で常時駆動するので、燃料を有効に利用することはできるが、エンジンの余力で充電された蓄電器がフル充電状態になっても、エンジンの回転速度を最高回転速度のまま維持するため、必要以上に燃料を消費し、燃費が低下する問題がある。
【0006】
また、特許文献2に記載の発明は、エンジンの出力を小さくしても、電動モータがエンジンの出力を補うことができるため、エンジンの排気ガスの排出量を減らすことができ、またエンジンの振動と騒音が比較的小さくなる。
【0007】
しかし、これらの従来技術において、蓄電器に蓄えられる電力は、燃料を燃焼して得られたエネルギーの一部に過ぎず、燃料消費量を効果的に低減できるものではない。
そこで、本発明では、燃料の燃焼エネルギーではなく、コンバインの穀粒排出作業時に、この排出される穀粒の有する運動エネルギー乃至位置エネルギーを電力として回生して蓄電器に蓄え、この電力によってエンジンによる脱穀装置等の作業部の駆動をアシストすることで、さらに低燃費化及びこれによる燃料資源の有効活用が図れるハイブリッドコンバインを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1記載の発明は、走行装置(2)を備えた機台(3)の前側に刈取装置(8)を設け、機台(3)上にはエンジン(E)と脱穀装置(4)と穀粒貯留装置(5)を搭載し、前記穀粒貯留装置(5)に備える穀粒排出装置(60)の排出口(66)に、該排出口(66)から排出される穀粒によって従動回転する回転体(70)を設け、該回転体(70)の回転で駆動されて発電する発電機(73)を設け、該発電機(73)で発電された電力を蓄電する蓄電器(29)を設け、該蓄電器(29)からの電力で駆動してエンジン(E)による脱穀装置(4)等の作業部の駆動をアシストするアシストモータ(40)を設けたことを特徴とするハイブリッドコンバインとした。
【0009】
この構成により、コンバインによる収穫作業によって、収穫された穀粒が穀粒貯留装置()に貯留される。そして、この穀粒貯留装置(5)が満杯になると、穀粒排出装置(60)を駆動して、運搬車の荷台等へ穀粒の排出を行なう。この際、穀粒排出装置(60)の排出口(66)から排出される穀粒が、この排出口(66)に設けた回転体(70)に当たって、この回転体(70)が従動回転し、この回転体(70)の回転によって発電機(73)が駆動されて発電が行なわれる。この発電された電力は蓄電器(29)に蓄電され、この蓄電された電力で、エンジン(E)による脱穀装置(4)等の作業部の駆動がアシストされる。
【0010】
請求項2記載の発明は、前記回転体(70)を、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する横方向の軸芯を中心に回転自在に支持したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンバインとした。
【0011】
この構成により、穀粒排出装置(60)の排出口(66)に設ける回転体(70)が、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する横方向の軸芯を中心に回転自在に支持されているため、排出口(66)から落下する穀粒の重量でこの回転体(70)を回転させることとなる。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記回転体(70)を、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する縦方向の軸芯を中心に回転自在に支持したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンバインとした。
【0013】
この構成により、穀粒排出装置(60)の排出口(66)に設ける回転体(70)が、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する縦方向の軸芯を中心に回転自在に支持されているため、排出口(66)から排出される穀粒の運動エネルギーの回生効率が高まると共に、この回転体(70)が穀粒の落下の妨げとなりにくくなる。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記回転体(70)を、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と略平行な軸芯を中心に回転自在に支持したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンバインとした。
【0015】
この構成により、穀粒排出装置(60)の排出口(66)に設ける回転体(70)が、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と略平行な軸芯を中心に回転自在に支持されているため、この回転体(70)の螺旋軸(62)方向の長さを長くして回転体(70)に多量の穀粒が当たるものとなる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明によると、穀粒排出作業時に、穀粒排出装置(60)の排出口(66)から排出される穀粒の運動エネルギー(又は位置エネルギー)を電力に変換して蓄え、エンジン(E)による脱穀装置(4)等の作業部の駆動をアシストすることで、従来では捨てていたエネルギーを回生して収穫作業に利用し、エンジン(E)の燃料消費量の低減と燃料資源の有効活用を図ることができる。
【0017】
請求項2記載の発明によると、上記請求項1記載の発明の効果に加え、穀粒排出装置(60)の排出口(66)に設ける回転体(70)が、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する横方向の軸芯を中心に回転自在に支持されているため、排出口(66)から落下する穀粒の重量でこの回転体(70)を回転させることとなり、穀粒の有する位置エネルギーの回生効率を高めることができる。
【0018】
請求項3記載の発明によると、上記請求項1記載の発明の効果に加え、穀粒排出装置(60)の排出口(66)に設ける回転体(70)が、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する縦方向の軸芯を中心に回転自在に支持されているため、排出口(66)から排出される穀粒の運動エネルギーの回生効率が高まると共に、この回転体(70)が穀粒の落下の妨げとなりにくく、穀粒排出速度の向上によって穀粒排出作業の能率を高めることができる。
【0019】
請求項4記載の発明によると、上記請求項1記載の発明の効果に加え、穀粒排出装置(60)の排出口(66)に設ける回転体(70)が、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と略平行な軸芯を中心に回転自在に支持されているため、この回転体(70)の螺旋軸(62)方向の長さを長くして回転体(70)に多量の穀粒が当たるものとでき、該穀粒の有する位置エネルギーの回生効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】コンバインの側面図である。
【図2】第1実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図、底面図である。
【図3】第2実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図、底面図である。
【図4】第3実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図である。
【図5】第4実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図である。
【図6】第5実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図、底面図である。
【図7】第6実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図、底面図である。
【図8】第7実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図である。
【図9】第8実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図である。
【図10】第9実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図である。
【図11】第10実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図、底面図である。
【図12】第11実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図である。
【図13】駆動力アシスト部の説明用断面図である。
【図14】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の側面図である。
【図15】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の側面図である。
【図16】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の側面図である。
【図17】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の正面図である。
【図18】脱穀装置及び排藁切断装置の駆動アシスト機構説明用の側面図である。
【図19】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の側面図である。
【図20】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の側面図である。
【図21】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の切断正面図である。
【図22】参考例におけるコンバインの側面図、底面図である。
【図23】参考例におけるコンバインの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
まず、コンバインの機体構成について説明する。
図1に示すコンバイン1は、左右のクローラ式の走行装置2の上側に枠組みされた機台3を設け、該機台3の左側部に脱穀装置4を搭載し、該脱穀装置4の右側にグレンタンク(穀粒貯留装置)5を搭載し、このグレンタンク5の前側下部にエンジンEを備えた原動部6を設け、原動部6の上部に操縦部7を設け、操縦部7と前記脱穀装置4との前側に刈取装置8を設けている。
【0022】
前記走行装置2は、機台3の下部に左右の転輪フレーム9,9を設け、この転輪フレーム9,9に枢支した多数の転輪10,10と後端部の緊張輪11,11と前端部に取り付けた駆動スプロケット13,13と、前記転輪10,10と、緊張輪11,11とに亘って巻き掛けるクローラ14,14で構成する。エンジンの動力がミッションケース内で変速されて駆動スプロケット13,13を駆動して走行する。
【0023】
前記脱穀装置4は、側部にフィードチェン15を備え、内部に扱胴(図示省略)を回転自在に備えた上側の扱室と、揺動選別棚、唐箕、一番移送螺旋、二番移送螺旋等を備えた下側の選別室とから構成する。該脱穀装置4は、後述するエンジンの駆動力によって駆動する構成である。尚、該脱穀装置4の後側には、脱穀後の排藁を切断して圃場に排出する排藁カッター16を搭載する。
【0024】
前記刈取装置8は、分草板20や刈刃装置22や引起装置21や穀稈搬送装置を取り付けた刈取支持フレーム17を機台3の前上部に刈取枢支軸18で枢支し、機台3と刈取支持フレーム17の間に刈取装置8を油圧で上昇させる上昇シリンダ19を介装する。
【0025】
前記グレンタンク5には、螺旋式の穀粒排出装置60を設ける。
該穀粒排出装置60は、グレンタンク5の底部に軸架した底部搬送螺旋(図示省略)の後端部をグレンタンク5の後側へ延設し、この底部搬送螺旋の後端部から穀粒を引き継いで揚穀する揚穀螺旋(図示省略)を内装した揚穀筒60aを縦軸中心に旋回自在に設け、前記揚穀螺旋の上端部から穀粒を引き継いで排出する排出螺旋60bを内装した排出筒60cを、揚穀筒60aの上端部に上下回動自在に接続して構成する。
【0026】
前記排出筒60cに内装された排出螺旋61は、該排出筒60c内に軸架された六角軸(螺旋軸)62に対して、所定長さに分割された多数の分割螺旋体63を、回転不能且つ摺動自在に嵌合して構成する。また、前記六角軸62の最も先端側寄りに嵌合した分割螺旋体63だけは、該六角軸62に対して回転不能且つ摺動不能に固定する。尚、前記六角軸62の先端部は、排出筒60cの先端の内壁面に取り付けた軸受64に軸受けする。前記六角軸62の最も先端寄りに嵌合した分割螺旋体63の先端と、前記軸受64との間の六角軸62の下方の部位を開放し、ここにシュータ65で囲われた排出口66を形成する。
【0027】
図2に示す本発明の第1実施例では、側面図(a)、正面図(b)、底面図(c)(a,b,cは、以下の全ての実施例に共通した図面名称)のように、排出口66における排出筒60cの先端寄りの部位に、六角軸62と直交する横方向の軸芯を有する回転体70を配置する。該回転体70は、回転軸71から放射方向に4枚の羽根板72を突出させた構成であり、該回転軸71は、シュータ65の外側面に取り付けた発電機73の入力軸である。また、排出筒60cの先下端から回転体70の上部に亘って傾斜案内板74を設ける。また、この傾斜案内板74には、該傾斜案内板74上での穀粒の詰まりを検出する詰まりセンサ75を設ける。
【0028】
図3に示す本発明の第2実施例は、上記第1実施例の回転体70を、軸受64を取り付けた排出筒60cの先端の内壁面寄りの部位に配置したものである。この回転体70の配置変更に従い、流下案内板74も、排出筒60cの先端の内壁面の軸受64の下側の部位に設置位置を変更する。
【0029】
図4に示す本発明の第3実施例は、上記第1実施例のシュータ65の搬送上手側部分を、排出筒60cの先端位置よりも搬送上手側に後退した位置まで膨らませて膨出部65aを形成し、回転体70の羽根板72の上昇側の回転軌跡を、この膨出部65aに入り込ませた構成とする。第1実施例のように傾斜案内板74を設けた場合には、排出口66の穀粒流下通路の断面積が小さくなり、排出速度の低下や穀粒の詰まりを起こす恐れがあるが、第3実施例の構成によれば、傾斜案内板74を省略して排出口66の穀粒流下通路の断面積を大きく確保して、穀粒の排出速度を高め、穀粒排出作業の能率を高めることができる。
【0030】
図5に示す本発明の第4実施例は、上記第2実施例のシュータ65の搬送下手側部分を、軸受64を取り付けた排出筒60cの先端の内壁面よりも搬送下手側に前進した位置まで膨らませて膨出部65aを形成し、回転体70の羽根板72の上昇側の回転軌跡を、この膨出部65aに入り込ませた構成とする。第2実施例のように傾斜案内板74を設けた場合には、排出口66の穀粒流下通路の断面積が小さくなり、排出速度の低下や穀粒の詰まりを起こす恐れがあるが、第4実施例の構成によれば、傾斜案内板74を省略して排出口66の穀粒流下通路の断面積を大きく確保して、穀粒の排出速度を高め、穀粒排出作業の能率を高めることができる。
【0031】
以上、第1〜第4実施例の構成により、排出作業時に、穀粒排出装置60をエンジンEの駆動力で回転させると、グレンタンク5内に貯留されていた穀粒が、底部搬送螺旋、揚穀螺旋、多数の分割螺旋体61を介して搬送されて、最も先端側寄りの分割螺旋体61の先端部から排出口66を経て下方へ排出される。この際、穀粒は、(傾斜案内板74上を流下案内されて)回転体70の羽根板72に当たり、この回転体70を回転軸71中心に回転させる。そして、この回転軸71の回転によって発電機73が駆動され、発電が行なわれる。発電された電力は、キャパシタ式の蓄電器29に蓄電され、この電力によって、後述するアシストモータ40が駆動される。
【0032】
この第1〜第4実施例では、穀粒排出装置60の排出口66に設ける回転体70が、穀粒排出装置60に内装される螺旋軸62と交差する横方向の軸芯を中心に回転自在に支持されているため、排出口66から落下する穀粒の重量でこの回転体70を回転させることとなり、穀粒の有する位置エネルギーの回生効率を高めることができる。
【0033】
図6に示す本発明の第5実施例は、排出口66の上方における六角軸62の上側の軸受64寄りの部位に、回転体70の回転軸71を、六角軸62と直交する方向に軸架して設け、排出筒60cから排出される穀粒を、流下案内板74で案内して回転体70の羽根板72に衝突させる構成としたものである。
【0034】
この第5実施例では、排出筒60cから排出される穀粒の運動エネルギーの回生効率を高めることができる。
図7に示す本発明の第6実施例は、六角軸62と平行な軸芯を有する2つの回転体70,70を排出口66の左右両側に配置する。該回転体70,70は、回転軸71,71から放射方向に4枚の羽根板72,72を突出させた構成であり、該回転軸71,71は、シュータ65の先端側外側面に取り付けた発電機73,73の入力軸である。また、排出筒60cの先下端から回転体70,70の上部に亘って傾斜案内板74,74を設ける。また、この傾斜案内板74,74には、該傾斜案内板74,74上での穀粒の詰まりを検出する詰まりセンサ75,75を設けてもよい。
【0035】
図8に示す本発明の第7実施例は、上記第6実施例の回転軸71,71の姿勢を、搬送下手側ほど六角軸62に近付くように所定角度θだけ傾斜させて配置した構成である。これにより、排出筒60cから飛び出して排出口66から排出される穀粒が、回転体70,70の羽根板72,72に当たり易くなる。
【0036】
図9に示す本発明の第8実施例は、上記第6実施例のシュータ65の形状を変更し、該シュータ65を、下側ほど左右方向に広がるスカート状に形成したものである。左右両側の回転体70,70間の距離も広げて配置する。これにより、穀粒の流下通路が広くなり、穀粒の排出速度が高まる。
【0037】
図10に示す本発明の第9実施例は、上記第8実施例の回転軸71,71の姿勢を、搬送下手側ほど六角軸62に近付くように所定角度だけ傾斜させて配置した構成である。これにより、排出筒60cから飛び出して排出口66から排出される穀粒が、回転体70,70の羽根板72,72に当たり易くなる。
【0038】
以上、第6〜第9実施例では、穀粒排出装置60の排出口66に設ける回転体70,70が、穀粒排出装置60に内装される螺旋軸62と略平行な軸芯を中心に回転自在に支持されているため、この回転体70,70の螺旋軸62方向の長さを長くして回転体70,70に多量の穀粒が当たるものとでき、該穀粒の有する位置エネルギーの回生効率を高めることができる。
【0039】
図11に示す本発明の第10実施例は、排出口66における六角軸62と側面視で直交する位置に、縦方向の軸芯を有する左右の回転体70,70を配置する。該回転体70,70は、回転軸71,71から放射方向に4枚の羽根板72,72を突出させた構成であり、該回転軸71,71は、シュータ65の上側面に取り付けた発電機73の入力軸である。排出口60cの先端から左右の回転体70,70に向けて、左右の流下案内板74,74を設ける。
【0040】
図12に示す本発明の第11実施例は、左右の回転体70,70の配置空間を左右に膨出させて膨出部65a,65aを形成し、回転体70,70の羽根板72,72の左右外側の回転軌跡を、この膨出部65a,65aに入り込ませた構成とする。第10実施例のように傾斜案内板74,74を設けた場合には、排出口66の穀粒流下通路の断面積が小さくなり、排出速度の低下や穀粒の詰まりを起こす恐れがあるが、第11実施例の構成によれば、傾斜案内板74を省略して排出口66の穀粒流下通路の断面積を大きく確保して、穀粒の排出速度を高め、穀粒排出作業の能率を高めることができる。
【0041】
以上、第10〜第11実施例では、排出口66から排出される穀粒の運動エネルギーの回生効率が高まると共に、この回転体70,70が穀粒の落下の妨げとなりにくく、穀粒排出速度の向上によって穀粒排出作業の能率を高めることができる。
【0042】
しかして、図13は、駆動力アシスト部の実施例で、内部でベベルギヤ34,35,37を噛み合わせた入力軸32とアシスト軸39と出力軸36をアシストケース30に軸支している。入力軸32にはエンジンからの駆動回転を伝動する入力プーリ31を取り付け、回転を入力クラッチ33とベベルギヤ34から出力軸36に取り付けたベベルギヤ35に伝動する。また、アシスト軸39はアシストモータ40の出力軸で、アシストクラッチ38とベベルギヤ37でアシストモータ40の回転駆動力をベベルギヤ35に伝動する。入力クラッチ33とアシストクラッチ38は、通常は入力クラッチ33を入れアシストクラッチ38を切って入力軸32の回転を出力軸36に伝動しているが、エンジンの出力が低下して入力軸32の回転が低下すると入力クラッチ33を切りアシストクラッチ38を入れてアシストモータ40の駆動力で出力軸36を回転するようにしている。なお、モータ40には減速機41を備える。
【0043】
図14は、アシストモータ40を脱穀装置4の脱穀入力軸45の駆動アシストに使用した実施例で、脱穀入力軸45に装着した脱穀入力プーリ46にアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジンプーリ43からのエンジンベルト伝動44を行っている。脱穀入力プーリ46は回転が速い側の駆動力を受けて脱穀入力軸45に伝動するものである。
【0044】
図15は、脱穀装置4の揺動軸に装着した揺動入力プーリ47へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動で揺動入力軸を回転駆動する。
【0045】
図16は、脱穀装置4の処理胴軸に装着した処理胴入力プーリ48へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動で処理胴軸を回転駆動する。
【0046】
図17は、脱穀装置4の扱胴軸に装着した扱胴軸入力プーリ49へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動で処理胴軸を回転駆動する。
【0047】
図18は、脱穀装置4後部のカッター入力軸に装着したカッター入力プーリ50へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動でカッター入力軸を回転駆動する。
【0048】
図19は、脱穀装置4の吸引入力軸に装着した吸引入力プーリ51へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動で吸引入力軸を回転駆動する。
【0049】
図20は、脱穀装置4の一番移送螺旋軸に装着した一番螺旋入力プーリ52へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動で一番移送螺旋軸を回転駆動する。
【0050】
図21は、脱穀装置4の排藁チェン駆動軸に装着した排藁チェン駆動入力プーリ53へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動で排藁チェン駆動軸を回転駆動する。
【0051】
図示を省略するが、グレンタンク5の内部に乾燥風を送り込む乾燥ブロア駆動軸に前記と同様の乾燥ブロア駆動入力プーリを装着して、エンジン側動力の低下時にアシストモータ40で乾燥ブロア駆動軸を駆動するようにすることも出来る。
【0052】
以上の構成により、穀粒排出作業時に、穀粒排出装置60の排出口66から排出される穀粒の運動エネルギー(又は位置エネルギー)を電力に変換して蓄え、エンジンEによる脱穀装置4の駆動をアシストすることで、従来では捨てていたエネルギーを回生して収穫作業に利用し、エンジンEの燃料消費量の低減と燃料資源の有効活用を図ることができる。
【0053】
尚、上記実施例では、アシストモータ40によって脱穀装置4の駆動をアシストする構成を挙げたが、このアシストモータ40によって、走行装置2、刈取装置8、穀粒排出装置60の各駆動をアシストする構成としてもよい。
【0054】
また、図22に示すコンバインの側面図と底面図のように、クローラ式の走行装置2,2の前部左右両側に、左右の駆動スプロケット13,13と同軸から駆動力の供給を受ける左右の前部車輪80,80を、昇降自在に設け、左右の走行装置2,2の後部間に、回転自在の1輪の後部車輪81を昇降自在に設けてもよい。前部車輪80,80は駆動スプロケット13,13と同軸で昇降回動する構成とする。後部車輪81は、該後部車輪81を軸支する支持アーム82の上端部を機台3に左右方向の軸芯83回りに上下回動自在に軸着し、該機台3と支持アーム82との間に亘って取り付けた油圧シリンダ84の伸縮作動によって昇降作動する構成とする。
【0055】
また、図23に示すコンバインの底面図のように、前記後部車輪81を、支持アーム82に対して縦軸85中心に回動自在に取り付け、該縦軸85ごと後部車輪81を旋回調節する油圧シリンダ86を設けてもよい。
【0056】
この構成により、圃場での刈取作業中は、前部車輪80,80と後部車輪81を上昇させて対地浮上させておき、クローラ14,14を接地させて圃場面上を走行する。これは、接地面積の大きいクローラ14,14によって、走行装置2,2の接地圧を下げ、沈下を防止するためである。そして、路上走行に移る際に、前部車輪80,80と後部車輪81を強制的に下降させて接地させ、クローラ14,14を対地浮上させる。これによって、後部車輪81を縦軸85中心に旋回調節することで操舵しながら、接地抵抗の少ない前部車輪80,80と後部車輪81との3輪で、路上を走行することができ、更なる燃費向上が図れる。
【符号の説明】
【0057】
2 走行装置
3 機台
4 脱穀装置
5 グレンタンク(穀粒貯留装置)
8 刈取装置
29 蓄電器
40 アシストモータ
60 穀粒排出装置
62 六角軸(螺旋軸)
66 排出口
70 回転体
73 発電機
E エンジン
【技術分野】
【0001】
本発明は、動力源としてエンジンと電動モータを搭載したハイブリッドコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンバインの動力源としてエンジンが搭載されているが、省燃費や低騒音化の目的で電動モータを併用したいわゆるハイブリッド式のコンバインが考えられている。
例えば、特許文献1記載の発明は、エンジンを最高出力付近の回転数に固定して収穫作業を行い、この収穫作業中のエンジンの余裕出力を電力に変換して蓄電器に蓄えておき、この蓄電器に蓄えた電力によって電動モータを駆動して圃場内外での走行を行うというものである。
【0003】
また、特許文献2記載の発明は、走行装置を駆動するエンジンと電動モータとを備えたコンバインで、エンジンの駆動力で発電する発電機で発電された電力を蓄電器に蓄え、この蓄電器に蓄えられた電力をコンバインの動力源の一部又は全部として利用するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−320805号公報
【特許文献2】特開2004−242558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に記載の発明は、エンジンの回転速度を、燃焼効率が高い最高回転速度付近で常時駆動するので、燃料を有効に利用することはできるが、エンジンの余力で充電された蓄電器がフル充電状態になっても、エンジンの回転速度を最高回転速度のまま維持するため、必要以上に燃料を消費し、燃費が低下する問題がある。
【0006】
また、特許文献2に記載の発明は、エンジンの出力を小さくしても、電動モータがエンジンの出力を補うことができるため、エンジンの排気ガスの排出量を減らすことができ、またエンジンの振動と騒音が比較的小さくなる。
【0007】
しかし、これらの従来技術において、蓄電器に蓄えられる電力は、燃料を燃焼して得られたエネルギーの一部に過ぎず、燃料消費量を効果的に低減できるものではない。
そこで、本発明では、燃料の燃焼エネルギーではなく、コンバインの穀粒排出作業時に、この排出される穀粒の有する運動エネルギー乃至位置エネルギーを電力として回生して蓄電器に蓄え、この電力によってエンジンによる脱穀装置等の作業部の駆動をアシストすることで、さらに低燃費化及びこれによる燃料資源の有効活用が図れるハイブリッドコンバインを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1記載の発明は、走行装置(2)を備えた機台(3)の前側に刈取装置(8)を設け、機台(3)上にはエンジン(E)と脱穀装置(4)と穀粒貯留装置(5)を搭載し、前記穀粒貯留装置(5)に備える穀粒排出装置(60)の排出口(66)に、該排出口(66)から排出される穀粒によって従動回転する回転体(70)を設け、該回転体(70)の回転で駆動されて発電する発電機(73)を設け、該発電機(73)で発電された電力を蓄電する蓄電器(29)を設け、該蓄電器(29)からの電力で駆動してエンジン(E)による脱穀装置(4)等の作業部の駆動をアシストするアシストモータ(40)を設けたことを特徴とするハイブリッドコンバインとした。
【0009】
この構成により、コンバインによる収穫作業によって、収穫された穀粒が穀粒貯留装置()に貯留される。そして、この穀粒貯留装置(5)が満杯になると、穀粒排出装置(60)を駆動して、運搬車の荷台等へ穀粒の排出を行なう。この際、穀粒排出装置(60)の排出口(66)から排出される穀粒が、この排出口(66)に設けた回転体(70)に当たって、この回転体(70)が従動回転し、この回転体(70)の回転によって発電機(73)が駆動されて発電が行なわれる。この発電された電力は蓄電器(29)に蓄電され、この蓄電された電力で、エンジン(E)による脱穀装置(4)等の作業部の駆動がアシストされる。
【0010】
請求項2記載の発明は、前記回転体(70)を、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する横方向の軸芯を中心に回転自在に支持したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンバインとした。
【0011】
この構成により、穀粒排出装置(60)の排出口(66)に設ける回転体(70)が、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する横方向の軸芯を中心に回転自在に支持されているため、排出口(66)から落下する穀粒の重量でこの回転体(70)を回転させることとなる。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記回転体(70)を、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する縦方向の軸芯を中心に回転自在に支持したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンバインとした。
【0013】
この構成により、穀粒排出装置(60)の排出口(66)に設ける回転体(70)が、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する縦方向の軸芯を中心に回転自在に支持されているため、排出口(66)から排出される穀粒の運動エネルギーの回生効率が高まると共に、この回転体(70)が穀粒の落下の妨げとなりにくくなる。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記回転体(70)を、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と略平行な軸芯を中心に回転自在に支持したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンバインとした。
【0015】
この構成により、穀粒排出装置(60)の排出口(66)に設ける回転体(70)が、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と略平行な軸芯を中心に回転自在に支持されているため、この回転体(70)の螺旋軸(62)方向の長さを長くして回転体(70)に多量の穀粒が当たるものとなる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明によると、穀粒排出作業時に、穀粒排出装置(60)の排出口(66)から排出される穀粒の運動エネルギー(又は位置エネルギー)を電力に変換して蓄え、エンジン(E)による脱穀装置(4)等の作業部の駆動をアシストすることで、従来では捨てていたエネルギーを回生して収穫作業に利用し、エンジン(E)の燃料消費量の低減と燃料資源の有効活用を図ることができる。
【0017】
請求項2記載の発明によると、上記請求項1記載の発明の効果に加え、穀粒排出装置(60)の排出口(66)に設ける回転体(70)が、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する横方向の軸芯を中心に回転自在に支持されているため、排出口(66)から落下する穀粒の重量でこの回転体(70)を回転させることとなり、穀粒の有する位置エネルギーの回生効率を高めることができる。
【0018】
請求項3記載の発明によると、上記請求項1記載の発明の効果に加え、穀粒排出装置(60)の排出口(66)に設ける回転体(70)が、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する縦方向の軸芯を中心に回転自在に支持されているため、排出口(66)から排出される穀粒の運動エネルギーの回生効率が高まると共に、この回転体(70)が穀粒の落下の妨げとなりにくく、穀粒排出速度の向上によって穀粒排出作業の能率を高めることができる。
【0019】
請求項4記載の発明によると、上記請求項1記載の発明の効果に加え、穀粒排出装置(60)の排出口(66)に設ける回転体(70)が、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と略平行な軸芯を中心に回転自在に支持されているため、この回転体(70)の螺旋軸(62)方向の長さを長くして回転体(70)に多量の穀粒が当たるものとでき、該穀粒の有する位置エネルギーの回生効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】コンバインの側面図である。
【図2】第1実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図、底面図である。
【図3】第2実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図、底面図である。
【図4】第3実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図である。
【図5】第4実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図である。
【図6】第5実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図、底面図である。
【図7】第6実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図、底面図である。
【図8】第7実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図である。
【図9】第8実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図である。
【図10】第9実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図である。
【図11】第10実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図、底面図である。
【図12】第11実施例における穀粒排出装置の排出口の側面図、正面図である。
【図13】駆動力アシスト部の説明用断面図である。
【図14】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の側面図である。
【図15】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の側面図である。
【図16】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の側面図である。
【図17】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の正面図である。
【図18】脱穀装置及び排藁切断装置の駆動アシスト機構説明用の側面図である。
【図19】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の側面図である。
【図20】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の側面図である。
【図21】脱穀装置の駆動アシスト機構説明用の切断正面図である。
【図22】参考例におけるコンバインの側面図、底面図である。
【図23】参考例におけるコンバインの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
まず、コンバインの機体構成について説明する。
図1に示すコンバイン1は、左右のクローラ式の走行装置2の上側に枠組みされた機台3を設け、該機台3の左側部に脱穀装置4を搭載し、該脱穀装置4の右側にグレンタンク(穀粒貯留装置)5を搭載し、このグレンタンク5の前側下部にエンジンEを備えた原動部6を設け、原動部6の上部に操縦部7を設け、操縦部7と前記脱穀装置4との前側に刈取装置8を設けている。
【0022】
前記走行装置2は、機台3の下部に左右の転輪フレーム9,9を設け、この転輪フレーム9,9に枢支した多数の転輪10,10と後端部の緊張輪11,11と前端部に取り付けた駆動スプロケット13,13と、前記転輪10,10と、緊張輪11,11とに亘って巻き掛けるクローラ14,14で構成する。エンジンの動力がミッションケース内で変速されて駆動スプロケット13,13を駆動して走行する。
【0023】
前記脱穀装置4は、側部にフィードチェン15を備え、内部に扱胴(図示省略)を回転自在に備えた上側の扱室と、揺動選別棚、唐箕、一番移送螺旋、二番移送螺旋等を備えた下側の選別室とから構成する。該脱穀装置4は、後述するエンジンの駆動力によって駆動する構成である。尚、該脱穀装置4の後側には、脱穀後の排藁を切断して圃場に排出する排藁カッター16を搭載する。
【0024】
前記刈取装置8は、分草板20や刈刃装置22や引起装置21や穀稈搬送装置を取り付けた刈取支持フレーム17を機台3の前上部に刈取枢支軸18で枢支し、機台3と刈取支持フレーム17の間に刈取装置8を油圧で上昇させる上昇シリンダ19を介装する。
【0025】
前記グレンタンク5には、螺旋式の穀粒排出装置60を設ける。
該穀粒排出装置60は、グレンタンク5の底部に軸架した底部搬送螺旋(図示省略)の後端部をグレンタンク5の後側へ延設し、この底部搬送螺旋の後端部から穀粒を引き継いで揚穀する揚穀螺旋(図示省略)を内装した揚穀筒60aを縦軸中心に旋回自在に設け、前記揚穀螺旋の上端部から穀粒を引き継いで排出する排出螺旋60bを内装した排出筒60cを、揚穀筒60aの上端部に上下回動自在に接続して構成する。
【0026】
前記排出筒60cに内装された排出螺旋61は、該排出筒60c内に軸架された六角軸(螺旋軸)62に対して、所定長さに分割された多数の分割螺旋体63を、回転不能且つ摺動自在に嵌合して構成する。また、前記六角軸62の最も先端側寄りに嵌合した分割螺旋体63だけは、該六角軸62に対して回転不能且つ摺動不能に固定する。尚、前記六角軸62の先端部は、排出筒60cの先端の内壁面に取り付けた軸受64に軸受けする。前記六角軸62の最も先端寄りに嵌合した分割螺旋体63の先端と、前記軸受64との間の六角軸62の下方の部位を開放し、ここにシュータ65で囲われた排出口66を形成する。
【0027】
図2に示す本発明の第1実施例では、側面図(a)、正面図(b)、底面図(c)(a,b,cは、以下の全ての実施例に共通した図面名称)のように、排出口66における排出筒60cの先端寄りの部位に、六角軸62と直交する横方向の軸芯を有する回転体70を配置する。該回転体70は、回転軸71から放射方向に4枚の羽根板72を突出させた構成であり、該回転軸71は、シュータ65の外側面に取り付けた発電機73の入力軸である。また、排出筒60cの先下端から回転体70の上部に亘って傾斜案内板74を設ける。また、この傾斜案内板74には、該傾斜案内板74上での穀粒の詰まりを検出する詰まりセンサ75を設ける。
【0028】
図3に示す本発明の第2実施例は、上記第1実施例の回転体70を、軸受64を取り付けた排出筒60cの先端の内壁面寄りの部位に配置したものである。この回転体70の配置変更に従い、流下案内板74も、排出筒60cの先端の内壁面の軸受64の下側の部位に設置位置を変更する。
【0029】
図4に示す本発明の第3実施例は、上記第1実施例のシュータ65の搬送上手側部分を、排出筒60cの先端位置よりも搬送上手側に後退した位置まで膨らませて膨出部65aを形成し、回転体70の羽根板72の上昇側の回転軌跡を、この膨出部65aに入り込ませた構成とする。第1実施例のように傾斜案内板74を設けた場合には、排出口66の穀粒流下通路の断面積が小さくなり、排出速度の低下や穀粒の詰まりを起こす恐れがあるが、第3実施例の構成によれば、傾斜案内板74を省略して排出口66の穀粒流下通路の断面積を大きく確保して、穀粒の排出速度を高め、穀粒排出作業の能率を高めることができる。
【0030】
図5に示す本発明の第4実施例は、上記第2実施例のシュータ65の搬送下手側部分を、軸受64を取り付けた排出筒60cの先端の内壁面よりも搬送下手側に前進した位置まで膨らませて膨出部65aを形成し、回転体70の羽根板72の上昇側の回転軌跡を、この膨出部65aに入り込ませた構成とする。第2実施例のように傾斜案内板74を設けた場合には、排出口66の穀粒流下通路の断面積が小さくなり、排出速度の低下や穀粒の詰まりを起こす恐れがあるが、第4実施例の構成によれば、傾斜案内板74を省略して排出口66の穀粒流下通路の断面積を大きく確保して、穀粒の排出速度を高め、穀粒排出作業の能率を高めることができる。
【0031】
以上、第1〜第4実施例の構成により、排出作業時に、穀粒排出装置60をエンジンEの駆動力で回転させると、グレンタンク5内に貯留されていた穀粒が、底部搬送螺旋、揚穀螺旋、多数の分割螺旋体61を介して搬送されて、最も先端側寄りの分割螺旋体61の先端部から排出口66を経て下方へ排出される。この際、穀粒は、(傾斜案内板74上を流下案内されて)回転体70の羽根板72に当たり、この回転体70を回転軸71中心に回転させる。そして、この回転軸71の回転によって発電機73が駆動され、発電が行なわれる。発電された電力は、キャパシタ式の蓄電器29に蓄電され、この電力によって、後述するアシストモータ40が駆動される。
【0032】
この第1〜第4実施例では、穀粒排出装置60の排出口66に設ける回転体70が、穀粒排出装置60に内装される螺旋軸62と交差する横方向の軸芯を中心に回転自在に支持されているため、排出口66から落下する穀粒の重量でこの回転体70を回転させることとなり、穀粒の有する位置エネルギーの回生効率を高めることができる。
【0033】
図6に示す本発明の第5実施例は、排出口66の上方における六角軸62の上側の軸受64寄りの部位に、回転体70の回転軸71を、六角軸62と直交する方向に軸架して設け、排出筒60cから排出される穀粒を、流下案内板74で案内して回転体70の羽根板72に衝突させる構成としたものである。
【0034】
この第5実施例では、排出筒60cから排出される穀粒の運動エネルギーの回生効率を高めることができる。
図7に示す本発明の第6実施例は、六角軸62と平行な軸芯を有する2つの回転体70,70を排出口66の左右両側に配置する。該回転体70,70は、回転軸71,71から放射方向に4枚の羽根板72,72を突出させた構成であり、該回転軸71,71は、シュータ65の先端側外側面に取り付けた発電機73,73の入力軸である。また、排出筒60cの先下端から回転体70,70の上部に亘って傾斜案内板74,74を設ける。また、この傾斜案内板74,74には、該傾斜案内板74,74上での穀粒の詰まりを検出する詰まりセンサ75,75を設けてもよい。
【0035】
図8に示す本発明の第7実施例は、上記第6実施例の回転軸71,71の姿勢を、搬送下手側ほど六角軸62に近付くように所定角度θだけ傾斜させて配置した構成である。これにより、排出筒60cから飛び出して排出口66から排出される穀粒が、回転体70,70の羽根板72,72に当たり易くなる。
【0036】
図9に示す本発明の第8実施例は、上記第6実施例のシュータ65の形状を変更し、該シュータ65を、下側ほど左右方向に広がるスカート状に形成したものである。左右両側の回転体70,70間の距離も広げて配置する。これにより、穀粒の流下通路が広くなり、穀粒の排出速度が高まる。
【0037】
図10に示す本発明の第9実施例は、上記第8実施例の回転軸71,71の姿勢を、搬送下手側ほど六角軸62に近付くように所定角度だけ傾斜させて配置した構成である。これにより、排出筒60cから飛び出して排出口66から排出される穀粒が、回転体70,70の羽根板72,72に当たり易くなる。
【0038】
以上、第6〜第9実施例では、穀粒排出装置60の排出口66に設ける回転体70,70が、穀粒排出装置60に内装される螺旋軸62と略平行な軸芯を中心に回転自在に支持されているため、この回転体70,70の螺旋軸62方向の長さを長くして回転体70,70に多量の穀粒が当たるものとでき、該穀粒の有する位置エネルギーの回生効率を高めることができる。
【0039】
図11に示す本発明の第10実施例は、排出口66における六角軸62と側面視で直交する位置に、縦方向の軸芯を有する左右の回転体70,70を配置する。該回転体70,70は、回転軸71,71から放射方向に4枚の羽根板72,72を突出させた構成であり、該回転軸71,71は、シュータ65の上側面に取り付けた発電機73の入力軸である。排出口60cの先端から左右の回転体70,70に向けて、左右の流下案内板74,74を設ける。
【0040】
図12に示す本発明の第11実施例は、左右の回転体70,70の配置空間を左右に膨出させて膨出部65a,65aを形成し、回転体70,70の羽根板72,72の左右外側の回転軌跡を、この膨出部65a,65aに入り込ませた構成とする。第10実施例のように傾斜案内板74,74を設けた場合には、排出口66の穀粒流下通路の断面積が小さくなり、排出速度の低下や穀粒の詰まりを起こす恐れがあるが、第11実施例の構成によれば、傾斜案内板74を省略して排出口66の穀粒流下通路の断面積を大きく確保して、穀粒の排出速度を高め、穀粒排出作業の能率を高めることができる。
【0041】
以上、第10〜第11実施例では、排出口66から排出される穀粒の運動エネルギーの回生効率が高まると共に、この回転体70,70が穀粒の落下の妨げとなりにくく、穀粒排出速度の向上によって穀粒排出作業の能率を高めることができる。
【0042】
しかして、図13は、駆動力アシスト部の実施例で、内部でベベルギヤ34,35,37を噛み合わせた入力軸32とアシスト軸39と出力軸36をアシストケース30に軸支している。入力軸32にはエンジンからの駆動回転を伝動する入力プーリ31を取り付け、回転を入力クラッチ33とベベルギヤ34から出力軸36に取り付けたベベルギヤ35に伝動する。また、アシスト軸39はアシストモータ40の出力軸で、アシストクラッチ38とベベルギヤ37でアシストモータ40の回転駆動力をベベルギヤ35に伝動する。入力クラッチ33とアシストクラッチ38は、通常は入力クラッチ33を入れアシストクラッチ38を切って入力軸32の回転を出力軸36に伝動しているが、エンジンの出力が低下して入力軸32の回転が低下すると入力クラッチ33を切りアシストクラッチ38を入れてアシストモータ40の駆動力で出力軸36を回転するようにしている。なお、モータ40には減速機41を備える。
【0043】
図14は、アシストモータ40を脱穀装置4の脱穀入力軸45の駆動アシストに使用した実施例で、脱穀入力軸45に装着した脱穀入力プーリ46にアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジンプーリ43からのエンジンベルト伝動44を行っている。脱穀入力プーリ46は回転が速い側の駆動力を受けて脱穀入力軸45に伝動するものである。
【0044】
図15は、脱穀装置4の揺動軸に装着した揺動入力プーリ47へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動で揺動入力軸を回転駆動する。
【0045】
図16は、脱穀装置4の処理胴軸に装着した処理胴入力プーリ48へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動で処理胴軸を回転駆動する。
【0046】
図17は、脱穀装置4の扱胴軸に装着した扱胴軸入力プーリ49へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動で処理胴軸を回転駆動する。
【0047】
図18は、脱穀装置4後部のカッター入力軸に装着したカッター入力プーリ50へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動でカッター入力軸を回転駆動する。
【0048】
図19は、脱穀装置4の吸引入力軸に装着した吸引入力プーリ51へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動で吸引入力軸を回転駆動する。
【0049】
図20は、脱穀装置4の一番移送螺旋軸に装着した一番螺旋入力プーリ52へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動で一番移送螺旋軸を回転駆動する。
【0050】
図21は、脱穀装置4の排藁チェン駆動軸に装着した排藁チェン駆動入力プーリ53へアシストモータ40からのアシストベルト伝動42とエンジン側からのエンジンベルト伝動44を入力していて、エンジンベルト伝動44の回転が低下するとアシストモータ40の駆動で排藁チェン駆動軸を回転駆動する。
【0051】
図示を省略するが、グレンタンク5の内部に乾燥風を送り込む乾燥ブロア駆動軸に前記と同様の乾燥ブロア駆動入力プーリを装着して、エンジン側動力の低下時にアシストモータ40で乾燥ブロア駆動軸を駆動するようにすることも出来る。
【0052】
以上の構成により、穀粒排出作業時に、穀粒排出装置60の排出口66から排出される穀粒の運動エネルギー(又は位置エネルギー)を電力に変換して蓄え、エンジンEによる脱穀装置4の駆動をアシストすることで、従来では捨てていたエネルギーを回生して収穫作業に利用し、エンジンEの燃料消費量の低減と燃料資源の有効活用を図ることができる。
【0053】
尚、上記実施例では、アシストモータ40によって脱穀装置4の駆動をアシストする構成を挙げたが、このアシストモータ40によって、走行装置2、刈取装置8、穀粒排出装置60の各駆動をアシストする構成としてもよい。
【0054】
また、図22に示すコンバインの側面図と底面図のように、クローラ式の走行装置2,2の前部左右両側に、左右の駆動スプロケット13,13と同軸から駆動力の供給を受ける左右の前部車輪80,80を、昇降自在に設け、左右の走行装置2,2の後部間に、回転自在の1輪の後部車輪81を昇降自在に設けてもよい。前部車輪80,80は駆動スプロケット13,13と同軸で昇降回動する構成とする。後部車輪81は、該後部車輪81を軸支する支持アーム82の上端部を機台3に左右方向の軸芯83回りに上下回動自在に軸着し、該機台3と支持アーム82との間に亘って取り付けた油圧シリンダ84の伸縮作動によって昇降作動する構成とする。
【0055】
また、図23に示すコンバインの底面図のように、前記後部車輪81を、支持アーム82に対して縦軸85中心に回動自在に取り付け、該縦軸85ごと後部車輪81を旋回調節する油圧シリンダ86を設けてもよい。
【0056】
この構成により、圃場での刈取作業中は、前部車輪80,80と後部車輪81を上昇させて対地浮上させておき、クローラ14,14を接地させて圃場面上を走行する。これは、接地面積の大きいクローラ14,14によって、走行装置2,2の接地圧を下げ、沈下を防止するためである。そして、路上走行に移る際に、前部車輪80,80と後部車輪81を強制的に下降させて接地させ、クローラ14,14を対地浮上させる。これによって、後部車輪81を縦軸85中心に旋回調節することで操舵しながら、接地抵抗の少ない前部車輪80,80と後部車輪81との3輪で、路上を走行することができ、更なる燃費向上が図れる。
【符号の説明】
【0057】
2 走行装置
3 機台
4 脱穀装置
5 グレンタンク(穀粒貯留装置)
8 刈取装置
29 蓄電器
40 アシストモータ
60 穀粒排出装置
62 六角軸(螺旋軸)
66 排出口
70 回転体
73 発電機
E エンジン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置(2)を備えた機台(3)の前側に刈取装置(8)を設け、機台(3)上にはエンジン(E)と脱穀装置(4)と穀粒貯留装置(5)を搭載し、前記穀粒貯留装置(5)に備える穀粒排出装置(60)の排出口(66)に、該排出口(66)から排出される穀粒によって従動回転する回転体(70)を設け、該回転体(70)の回転で駆動されて発電する発電機(73)を設け、該発電機(73)で発電された電力を蓄電する蓄電器(29)を設け、該蓄電器(29)からの電力で駆動してエンジン(E)による脱穀装置(4)等の作業部の駆動をアシストするアシストモータ(40)を設けたことを特徴とするハイブリッドコンバイン。
【請求項2】
前記回転体(70)を、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する横方向の軸芯を中心に回転自在に支持したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンバイン。
【請求項3】
前記回転体(70)を、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する縦方向の軸芯を中心に回転自在に支持したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンバイン。
【請求項4】
前記回転体(70)を、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と略平行な軸芯を中心に回転自在に支持したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンバイン。
【請求項1】
走行装置(2)を備えた機台(3)の前側に刈取装置(8)を設け、機台(3)上にはエンジン(E)と脱穀装置(4)と穀粒貯留装置(5)を搭載し、前記穀粒貯留装置(5)に備える穀粒排出装置(60)の排出口(66)に、該排出口(66)から排出される穀粒によって従動回転する回転体(70)を設け、該回転体(70)の回転で駆動されて発電する発電機(73)を設け、該発電機(73)で発電された電力を蓄電する蓄電器(29)を設け、該蓄電器(29)からの電力で駆動してエンジン(E)による脱穀装置(4)等の作業部の駆動をアシストするアシストモータ(40)を設けたことを特徴とするハイブリッドコンバイン。
【請求項2】
前記回転体(70)を、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する横方向の軸芯を中心に回転自在に支持したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンバイン。
【請求項3】
前記回転体(70)を、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と交差する縦方向の軸芯を中心に回転自在に支持したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンバイン。
【請求項4】
前記回転体(70)を、穀粒排出装置(60)に内装される螺旋軸(62)と略平行な軸芯を中心に回転自在に支持したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2010−252742(P2010−252742A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−109217(P2009−109217)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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