説明

ハイブリッド無線通信システム及び通信方法

【課題】本発明は、互い異なる無線通信方法を用いて通信を行う通信方法及びその通信システムを提供する。
【解決手段】本発明は、TDD方式とFDD方式を支援し、セルラ方式に基づいたセルラ通信領域を持つ基地局と、セルラ通信領域内の端末とを含むハイブリッド無線通信システムであって、基地局は、使用可能な各周波数資源をフレーム単位に区分して通信し、各フレームは、フレーム内のスイッチングタイムにおいてリアルタイムサービスモードと非リアルタイムサービスモードとにスイッチングされるようにし、各フレーム別リアルタイムサービスモードでは、FDD方式によりセルラ通信領域内の端末と上りリンク及び下りリンク通信を行い、各フレーム別非リアルタイムサービスモードでは、TDD方式に基づいたアドホック方式により端末と上りリンク及び下りリンク通信を行うことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおける通信方法及び通信のためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、無線通信システムは、有線通信システムと大別されるもので、端末で有線の制約から逸脱して通信を可能にするシステムである。無線通信システムの代表的なものとしては、音声サービスを提供するセルラ移動通信システムがある。セルラ移動通信システムでは、通常、符号分割多重接続(CDMA)方式によってユーザーを区分する方法が使用されているが、CDMA方式だけでなく、TDMA方式及びFDMA方式などが使用されることもできる。
【0003】
このようなセルラシステムでも、技術の発展に伴い、音声サービスだけでなくデータサービスを支援できる形態に発展した。セルラシステムで提供されるデータサービスは、低速のデータサービスから高速のデータサービスを提供できる方向へ進行している。このために、例えば、直交周波数分割多重(OFDM)方式などの多様な形態に発展している。このように、現在及び今後の無線通信システムにおける重要な要素は、データの転送率を増加させるものである。無線通信システムにおけるデータ転送率の増加のためには、円滑な周波数再使用、且つ、送信される信号間干渉の適切な調節が要求される。
【0004】
一方、無線通信システムは、セルラ移動通信システムだけでなく、多様な通信システムが存在する。有線のLANシステムから拡張された無線LANシステムと、特定のホスト(host)なしに端末がホストになって通信を行うアドホック(ad-hoc)ネットワーク、及び直交周波数資源を分割して使用するワイブロ(WiBro)システムなどの多様な無線通信システムが存在する。各システムは、それぞれの無線通信方法を持っており、それぞれの無線通信方法によってシステムが区分される。よって、システムの区分は実際にどのような無線通信方法を使用するかによって決定される。
【0005】
また、前述した各システムは、全部独立的に動作する。すなわち、他のシステムとの連動が不可能であるという問題がある。このように、それぞれのシステムが独立的に動作するため、ユーザーが互いに異なるシステムを使用するためには、それぞれのシステムに合う端末を別途に購買して使用しなければならない。よって、コスト増、且つ、利用の不便さを招くおそれがある。
【0006】
前記問題を解決するために、一部では、互いに異なるシステムを使用するための端末及びサービス提供方法が提示されている。このような端末は、互いに異なるシステム間を移動する場合に、ハンドオーバーなどを提供する方法について議論がなされている。
【0007】
一方、将来無線通信システムは、ユビキタス(Ubiquitous)を指向している。ユビキタス化になれば、家庭や自動車は勿論、山頂でも情報技術を活用でき、ネットワークに連結するコンピュータユーザーの数も増加して情報技術産業の規模や範囲も大きくなる。ユビキタス化を達成するためには、互いに異なるネットワーク間の通信が可能になるべきである。すなわち、現在のセルラ移動通信システムと他の無線通信システムとの間の連係により可能になる。
【0008】
しかしながら、前述したように、現在までは互いに異なる無線通信システム間の連係による通信方法が開発も開示もなされていない。よって、将来の通信方法であるユビキタス化のためには、ハイブリッド無線通信システムの開発が要求され、また、互いに異なる無線通信システム間の単純な連係でない効率的な方法の資源使用方法が要求される。すなわち、ハイブリッド無線通信システムの具現において、データ転送率の低下が発生せず、基本的なリアルタイムサービスである音声サービスも円滑に提供されるべきである。ハイブリッド無線通信システムにおける高いデータ転送率を提供するには、効率的な周波数再使用のための方法、且つ、干渉を防止するための方法が必要である。また、基本的なサービスである音声サービスを円滑に提供するための方法が要求される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
よって、本発明の目的は、互い異なる無線通信方法を用いて通信を行う通信方法及びその通信システムを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、互いに異なる無線通信方法により通信を行うとき、転送率を高めることができる通信方法及びそのシステムを提供することにある。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、互いに異なる無線通信方法により通信を行うとき、干渉を低減できる通信方法及びそのシステムを提供することにある。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、互いに異なる無線通信方法により通信を行うとき、周波数再使用率を高めることができる通信方法及びそのシステムを提供することにある。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、互いに異なる無線通信方法により通信を行うとき、リアルタイムサービス及び非リアルタイムサービスを円滑に提供できる通信方法及びそのシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するために、本発明による方法は、TDD方式とFDD方式を支援し、セルラ方式に基づいたセルラ通信領域を持つ基地局と、前記セルラ通信領域内の端末とを含むハイブリッド無線通信システムにおける通信方法であって、使用可能な各周波数資源をフレーム単位に区分し、前記各フレームはフレーム内のスイッチングタイムにおいてリアルタイムサービスモードと非リアルタイムサービスモードとにスイッチングされるように設定するステップと、前記各フレーム別リアルタイムサービスモードでは、前記FDD方式により、前記セルラ通信領域内の端末と上りリンク及び下りリンク通信を行うステップと、前記各フレーム別非リアルタイムサービスモードでは、前記TDD方式に基づいたアドホック方式により、前記端末と上りリンク及び下りリンク通信を行うステップと、を含む。
【0015】
また、本発明によるシステムは、TDD方式とFDD方式を支援し、セルラ方式に基づいたセルラ通信領域を持つ基地局と、前記セルラ通信領域内の端末とを含むハイブリッド無線通信システムであって、前記基地局は、使用可能な各周波数資源をフレーム単位に区分して通信し、前記各フレームはフレーム内のスイッチングタイムにおいてリアルタイムサービスモードと非リアルタイムサービスモードとにスイッチングされるようにし、前記各フレーム別リアルタイムサービスモードでは、前記FDD方式により、前記セルラ通信領域内の端末と上りリンク及び下りリンク通信を行い、前記各フレーム別非リアルタイムサービスモードでは、前記TDD方式に基づいたアドホック方式により、前記端末と上りリンク及び下りリンク通信を行う。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、互いに異なる方式が利用可能なハイブリッド無線通信システムを提供することで、資源の再使用効率を増大でき、処理率を増大できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、下記の説明において、本発明の要旨のみを明瞭にするために、公知の機能や構成についての具体的な説明は適宜省略する。後述される用語は、本発明の機能を考慮して定義されたもので、これは、ユーザーや運用者の意図又は慣例などによって変化し得るため、本明細書の全般に渡った内容に基づいて定義されるべきである。
【0018】
図1は、セルラシステムの基地局でデータサービス及び音声サービスが提供される場合を説明するための概念図である。図1によれば、セルラシステムは、一般のCDMA移動通信システムとし、説明の便宜のために、六角セル模様の基地局領域を持つとする。
【0019】
図1では、セルの中央に基地局100が位置し、基地局の領域内に位置した円は端末である。各端末のうち、データトラフィック(Data traffic)を受信する端末120と、音声トラフィック(Voice traffic)を受信する端末130とについて説明する。図1に示すように、データトラフィックを受信する端末120には、一般的に基地局100から多くの資源と高い電力が割り当てられることで、高いデータ転送率でデータのサービスが提供される。また、音声サービスを受信する端末130には、音声トラフィック受信のための資源と電力が割り当てられて音声サービスが提供される。このとき、図1に示すように、音声サービスを受信する端末130と、データサービスを受信する端末120との間の距離が接近した場合、相互間の激しい干渉が発生し得る。したがって、より高い電力を利用しなければならないという問題がある。また、データサービスが提供される端末120だけでなく、音声サービスが提供される端末130でも、基地局100から各端末120、130までの距離に従ってより高い電力が要求される。これは、他の隣接した端末に深刻な干渉を誘発する。すなわち、高い転送率及び良好なサービス品質を提供するためには、多量の資源が消耗されるという問題がある。
【0020】
このような問題は、CDMAセルラシステムだけでなく、FDMA方式のシステム及びTDMA方式のシステムでも同様である。なお、本発明の全般的な事項について説明する。
【0021】
本発明では、セルラシステムとアドホック(ad-hoc)ネットワーク方式を用いて通信がなされるシステムを仮定する。また、本発明では、資源の使用方式として、TDD(Time Division Duplexing)及びFDD(Frequency Division Duplexing)モードを全部使用する。本発明では、送信及び受信端間非対称(asymmetric)モード及び対称(symmetric)モードを介してサービスを提供できる。また、本発明では、タイムスロットスケーリング(Time Slot Scaling)アルゴリズムを用いて非対称モードを支援する。このような事項に基づき、互いに異なる無線通信方式であるセルラ方式とアドホック方式のシステムを同時に提供しながら、資源の再使用率を高め、干渉を最小化する無線通信システムを提供する。前述した無線通信システムとその通信方式は、添付図面を参照してより詳細に説明する。また、本発明では、非リアルタイムサービスとしてデータトラフィックを例として説明し、リアルタイムサービスとして音声トラフィックを例として説明する。すなわち、後述するデータトラフィックは非リアルタイムサービスを意味し、音声トラフィックはリアルタイムサービスを意味する。
【0022】
図2は、本発明の実施形態によるハイブリッド無線通信システムの通信方式に従う概念図である。以下、図2を参照して本発明の実施形態によるハイブリッド無線通信システムの通信方式について説明する。
【0023】
まず、本発明によるシステムにおいて、図2に示す基地局200は、セルラ方式システムの基地局である。基地局200は、セルラ方式の基地局なので、図1での仮定と同様に、六角セル模様のサービス可能地域を持つ。また、内部の小さい円は、基地局200から、サービス提供される、またはサービス提供されることが可能な端末である。端末は、全部セルラ方式のサービスとアドホック方式のサービスとの支援が可能な複合端末(Complex terminal)とする。しかしながら、本発明の端末は、必ずアドホック方式のサービス支援が可能である必要はなく、FDDとTDD方式を支援できる端末であれば良い。本発明では、説明の便宜のために、端末は、セルラ方式とアドホック方式を支援する端末であるとして説明する。
【0024】
また、本発明では、基地局から端末までの距離や、端末の密集状態及び密集された端末間の位置に従い、図2に示すように、衛星セル(H0、H1、H2、H3、H1a、H2a、H3a)を持つ。前述した衛星セルは、本発明によってデータトラフィックが転送される場合、各衛星セルのホストとして動作する特定端末にデータトラフィックが転送される。以下の説明では、衛星セルのホストとして動作する特定端末を“ゲートウエイ(Gateway)”と称する。よって、図2に示すように、基地局200は、自身がホストとして動作する衛星セル(H0)と、セルラモード動作時のカバー領域である六角セル模様のサービス領域とを持つ。
【0025】
図2に示すように、特定ノードにデータトラフィックを転送する場合、端末が位置した衛星セルのホストにデータトラフィックを転送し、ホストは更に該当する端末にデータトラフィックを転送する。これを図1の例と比較して説明すれば、基地局200は、データトラフィックを受信する端末211にデータを送信するために、端末211が含まれた第1の衛星セル(H1)のホスト端末210にデータを送信する。このとき、ホスト端末210に転送されるデータには、目的地アドレスが、データトラフィックを受信する端末211として記載されるべきである。すると、第1の衛星セル(H1)のホスト端末210は、受信されたデータを、直接又は他の端末を介してデータを受信する端末211に転送する。これによりデータトラフィックが転送されることができる。このように、データ転送がなされる詳細な方式については、後述する図面を参照して説明する。
【0026】
また、本発明では、音声トラフィックの場合、基地局が直接音声トラフィックを転送する。このように音声トラフィックを図1の例と比較して説明すれば、基地局200は、音声トラフィックサービスが提供される端末212に音声トラフィックを直接転送する。すなわち、データトラフィックのように、第1の衛星セル(H1)のホスト端末210を通らずに、直接トラフィックを転送する方式を使用する。このような方式は既存のセルラ方式と同様である。
【0027】
図3は、本発明によるシステムにおける資源活用の一例を説明するための資源活用の例示図である。
【0028】
図3では、説明の便宜のために、周波数資源を第1の周波数資源(F1)と、第2の周波数資源(F2)の、2つの周波数資源のみを例示した。2つの周波数資源(F1、F2)は、全部同一のフレーム時間を持ち、フレーム時間内でFDDモードとTDDモードが支援される。
【0029】
まず、リアルタイムサービスである音声トラフィックが提供される資源について説明する。図3に示すように、第1の周波数資源(F1)と第2の周波数資源(F2)は、FDDモードの送信/受信における対称性又は非対称性を支援できるようにし、音声トラフィックを送信するのに使用される。すなわち、リアルタイムサービスを提供するのに割り当てられる資源である。このように、リアルタイムサービスを提供するために、第1の周波数資源(F1)は上りリンク(UL:up-link)に割り当てられ、第2の周波数資源(F2)は下りリンク(DL:Down-link)に割り当てられ、一フレーム内の対称及び非対称のサービス転送時間の間だけ、データの送信/受信が行われる。
【0030】
次に、非リアルタイムサービスであるデータトラフィックが提供される資源について説明する。図3に示すように、第1の周波数資源(F1)と第2の周波数資源(F2)には、各々非対称転送のためのTDDモードが存在する。このようなTDDモードは非対称サービスを提供するための資源領域である。すなわち、TDDモードに割り当てられた資源は、端末及び基地局がアドホックモードで動作するようにして、TDD方式を用いてデータ転送が行われる。TDDモードを用いてデータサービスが行われる資源割り当てについては、図4A〜図4Cを参照して説明する。
【0031】
図3に示すように、特定の周波数資源の割り当て時、FDDモードからTDDモードにスイッチングされる時点を、“スイッチングポイント”と称する。このようなスイッチングポイントは、一フレーム内に存在し、フレームの大きさはシステムの要求事項によって変化し得る。また、フレーム内におけるスイッチングポイントの位置は、リアルタイムサービスと非リアルタイムサービスの要求されるトラフィック量によって可変する。すなわち、リアルタイムサービスが多く要求される場合はTDDモードで転送される時間が小さくなり、リアルタイムサービスが少なく要求される場合はTDDモードで転送される時間が多くなる。ここでは、リアルタイムサービスによってスイッチングポイントが可変されることを説明した。これは、一般的にリアルタイムサービスが非リアルタイムサービスよりも優先順位が高いためである。しかしながら、リアルタイムサービスと非リアルタイムサービスに区分することなく、トラフィックの優先順位に従って割り当てられるトラフィックが、リアルタイムトラフィックか、或いは、非リアルタイムトラフィックかにより、スイッチングポイントを可変するように構成することもできる。
【0032】
このようなスイッチングポイントは、基地局がセル内の全ての端末に放送して報知しなければならない。よって、基地局は、共通チャンネル又は放送チャンネルなどを用いてスイッチングポイントを報知するように構成できる。また、通常、スイッチングポイントが固定される場合には、変更時のみに報知するように構成できる。
【0033】
図2のようにシステムが動作し、図3のように資源を割り当て、分配することにより、リアルタイムサービスである音声トラフィックと非リアルタイムサービスであるデータトラフィックとの間の干渉が低減されることで、良好な品質のサービスを提供できる。
【0034】
図2及び図3を参照して総合的に説明すれば、セルラシステムで動作するFDDモードと、アドホックモードで動作するTDDモードとに区分できる。次に、FDDモードとTDDモードの特徴について、それぞれ説明する。
【0035】
FDDモードでは、基地局200と端末との間で直接通信が行われる。よって、基地局200がカバーする領域が広くなる。すなわち、基地局200が六角セル全体をカバーするものである。また、高速のデータトラフィックの送信よりは、低速のデータトラフィックの送信や、リアルタイムサービスに適している。このような代表的なサービスが前述した音声サービスなので、FDDモードでは、上りリンクと下りリンクが通常対称的でなければならない。しかしながら、低速のデータトラフィックサービスを提供する場合には、非対称的でも構わない。
【0036】
TDDモードでは、基地局200と端末との間の直接通信が行われず、マルチホップ(Multi-hop)方式によりデータ転送が行われる。すなわち、基地局200は、基地局と端末との間の転送データを中継するためのノード、例えば図2に示されるゲートウエイを持つ。また、ゲートウエイと目的地ノードとの間にも、中継ノードを持つことができる。これは、アドホック方式によるデータトラフィックの転送時、その効率性を向上させるように決定される。すなわち、TDDモードで動作する場合には、高速のデータ転送が行われるべきなので、データトラフィックの転送率の程度によってノードの数を決定できる。まず、第一の実施形態では、ゲートウエイと目的地ノードとの間の直接通信が行われる場合だけを仮定して説明する。その後で、ゲートウエイと目的地ノードとの間の中継ノードを持つ場合について説明する。
【0037】
また、TDDモードで動作する場合には、アドホックネットワークのようにデータトラフィックが転送されるため、セルラ方式に比べて小さい転送領域を持つ。すなわち、図2に示すように、多数の衛星セル(H0、H1、H2、H3、H1a、H2a、H3a)内でデータトラフィック通信が行われる。このようにデータトラフィック通信が行われるため、上りリンク及び下りリンク間の非対称性を満足するように構成できる。これは、一般に、データトラフィックが、特定リンクに多量のトラフィックが転送される特徴を持つためである。しかしながら、両方向のトラフィックの量が同一の場合には、上りリンクと下りリンクが対称になり得る。
【0038】
図4Aは、図3のように資源を割り当てる時、TDDモードの資源が衛星セルに割り当てられる方法を説明するための図である。
【0039】
図4Aによれば、特定のフレーム周期内で各衛星セル(H0、H1、H2、H3)に資源が割り当てられた例を示す。すなわち、第1の周波数資源(F1)では、第1の衛星セル(H1)に、参照符号410a及び410bのように2つの時間領域で資源割り当てがなされ、第2の衛星セル(H2)に、参照符号420a及び420bのように2つの時間領域で資源割り当てがなされる。また、第2の周波数資源(F2)では、第3の衛星セル(H3)に、参照符号430a及び430bのように2つの時間領域で資源割り当てがなされ、第0の衛星セル(H0)に、参照符号440a及び440bのように2つの時間領域で資源割り当てがなされる。同様に、後続するフレームにもこのような方法で資源割り当てがなされる。このとき、第1の衛星セル(H1)に割り当てられた2つの時間資源である参照符号410a及び410bの時間は、同一であるか、又は異なっている。これは、他の衛星セル(H0、H2、H3)にも同様に適用される。
【0040】
図4Bは、本発明によって特定衛星セルに割り当てられた周波数資源が使用される方式を説明するための図である。図4Bでは、衛星セルは第1の衛星セル(H1)を仮定し、図2に示すように、ゲートウエイ210と、データトラフィックを受信したい端末211とについて説明する。
【0041】
図4Bによれば、第1の周波数資源(F1)において、第1の衛星セル(H1)に割り当てられた一番目の時間資源410aと二番目の時間資源410bは、大きく2領域に区分される。以下の説明では、第1の衛星セル(H1)に割り当てられた一番目の時間資源410aを“先時間資源”とし、二番目の時間資源410bを“後時間資源”とする。
【0042】
先時間資源410aは、第1の下りリンク(DL1)と、第1の上りリンク(UL1)とからなる。第1の下りリンク(DL1)は、基地局200から第1の衛星セル(H1)のゲートウエイ(GW1)210にデータを送信するために割り当てられた時間資源である。また、第1の上りリンク(UL1)は、第1の衛星セル(H1)のゲートウエイ(GW1)210から基地局200にデータを送信するために割り当てられた時間資源である。基地局200は、第1の下りリンク(DL1)を用いて、データトラフィックを受信するための端末へ送信されるべきデータを、ゲートウエイ210に転送する。よって、ゲートウエイ210が受信したデータには、ゲートウエイ210で直接受信するべきデータトラフィックだけでなく、第1の衛星セル(H1)に含まれた他の端末に送信すべきデータトラフィックも含まれる。これは、第1の上りリンク(UL1)でも同様である。すなわち、第1の上りリンク(UL1)を用いて送信されるデータトラフィックも、ゲートウエイ210から基地局200に送信されるべきデータトラフィックだけでなく、第1の衛星セル(H1)に含まれた端末から受信されると共に基地局に送信されるべきデータトラフィックを含む。
【0043】
図4Bでは、第1の下りリンク(DL1)にはM個のタイムスロット(TS:Time Slot)が存在する場合を示し、第1の上りリンク(UL1)にはN個のタイムスロットが存在する場合を示す。図4Bにおいて、第1の下りリンク(DL1)のタイムスロットの個数と、第1の上りリンク(UL1)のタイムスロットの個数とをそれぞれM個とN個に異なって構成した。このように、タイムスロットの個数を異なって構成した理由は、データトラフィックの非対称性のためである。一般に、データトラフィックは、下りリンクに多いデータトラフィックが存在し、上りリンクのデータトラフィックが少ない場合が多い。よって、下りリンクと上りリンクのデータトラフィック比率により非対称性を持つことになる。例えば、上りリンクに比較して2倍又は3倍のデータトラフィックをに多く割り当てたり、下りリンクに比較して2倍又は3倍のデータトラフィックを上りリンクに多く割り当てたりできる。このように、上りリンク及び下りリンク間の非対称性を持つようにすることで、限定された資源を効率良く使用できる。
【0044】
次に、第1の周波数資源(F1)において第1の衛星セル(H1)に割り当てられた後時間資源410bには、ゲートウエイ210からデータトラフィックを受信する端末211にデータを送信するか、又はデータトラフィックを受信する端末211にデータを伝達する他の端末にデータを送信するのに使用される第2の下りリンク(DL2)が存在する。また、第1の周波数資源(F1)において第1の衛星セル(H1)に割り当てられた後時間資源410bには、端末が基地局200にデータトラフィックを送信するときに、ゲートウエイ210にトラフィックを送信できる第2の上りリンク(UL2)が存在する。第2の下りリンク(DL2)及び第2の上りリンク(UL2)にも、第1の下りリンク(DL1)及び第1の上りリンク(UL1)と同様に、所定の個数のタイムスロットが存在する。
【0045】
続いて、全体的に資源が割り当てられる例を説明する。
【0046】
図4Cは、本発明によるシステムにおいて干渉を最小化してデータトラフィックを送信するための資源割り当て方法を説明するための概念図である。
【0047】
図4Cには、第1の衛星セル(H1)、及び基地局200に対して第1の衛星セル(H1)と対称に位置する、第1の対称衛星セル(H1a)が存在する。対称衛星セルとは、基地局を基準として特定衛星セルから干渉が最も少ない地域に位置した衛星セルを意味する。すなわち、対称衛星セルは、特定セルと完全に対称でなくても、特定衛星セルから干渉が最も少ない衛星セルに設定する。したがって、対称衛星セルの最小条件は、衛星セル間の距離が少なくとも2ホップ以上あるという条件を充足すればよい。このような条件によって図2を参照して説明すれば、第1の衛星セル(H1)、第2の衛星セル(H2)、及び第3の衛星セル(H3)の対称衛星セルは、それぞれH1a、H2a及びH3aとなる。
【0048】
前述したように、対称衛星セル間でデータトラフィックを転送するために、本発明では干渉を最小化するために、資源割り当て時間が互いに素である時間(disjoint time)に割り当てるようにする。これを、図4A〜図4Cを参照して説明する。
【0049】
基地局200は、第1の衛星セル(H1)に位置したデータトラフィックを受信する端末212にデータを送信するために、図4Bに示すように、第1の周波数資源(H1)の先時間資源410aでゲートウエイ210にデータトラフィックを転送する。このとき、先時間資源410aの第1の下りリンク(DL1)を用いてデータトラフィックが転送される。その後、ゲートウエイ210は、後時間資源410bの第2の下りリンク(DL2)で、データトラフィックを受信するための端末212に、データトラフィックを転送する。
【0050】
一方、第1の対称衛星セル(H1a)に位置したデータトラフィックを受信するための端末241にデータトラフィックを送信する場合には、図4Bに示される方法とは異なった方法で、第1の衛星セル(H1)に割り当てられた第1の周波数資源(F1)を割り当てる。なお、第1の衛星セル(H1)に割り当てられたリンクと、第1の対称衛星セル(H1a)に割り当てられたリンクとを比較して説明する。
【0051】
第1の衛星セル(H1)で第1の下りリンク(DL1)が割り当てられるとき、第1の対称衛星セル(H1a)では第2の下りリンク(DL2)を割り当て、第1の衛星セル(H1)で第1の上りリンク(UL1)が割り当てられるとき、第1の対称衛星セル(H1a)では第2の上りリンク(UL2)を割り当てる。また、第1の衛星セル(H1)で第2の下りリンク(DL2)が割り当てられるとき、第1の対称衛星セル(H1a)では第1の下りリンク(DL1)を割り当て、第1の衛星セル(H1)で第2の上りリンク(UL2)が割り当てられるとき、第1の対称衛星セル(H1a)では第1の上りリンク(UL1)を割り当てる。
【0052】
異なる方法として、第1の衛星セル(H1)で第1の下りリンク(DL1)が割り当てられるとき、第1の対称衛星セル(H1a)では第2の上りリンク(UL2)を割り当て、第1の衛星セル(H1)で第1の上りリンク(UL1)が割り当てられるとき、第1の対称衛星セル(H1a)では第2の下りリンク(DL2)を割り当てる。また、第1の衛星セル(H1)で第2の下りリンク(DL2)が割り当てられるとき、第1の対称衛星セル(H1a)では第1の上りリンク(UL1)を割り当て、第1の衛星セル(H1)で第2の上りリンク(UL2)が割り当てられるとき、第1の対称衛星セル(H1a)では第1の下りリンク(DL1)を割り当てる。
【0053】
前述した2種類の方法は、距離、資源割り当て、及び電力の観点において、衛星セル間の干渉を最小化できるように資源を割り当てる方法である。よって、前記方法を用いて資源を割り当てることで、周波数再使用率を高めることできる。
【0054】
以下の説明では、前記方法のうちで最初の方法を用いる場合を説明し、2種類の方法の一つにより資源を割り当てる方式を“資源対称割り当て”と称する。図4Cは、本発明による資源対称割り当てが行われる例を示す図である。
【0055】
以上で説明したデータトラフィックの転送方法は、基地局からゲートウエイへの転送と、ゲートウエイから目的地端末まで直接転送とを仮定して説明した。しかしながら、実際のデータトラフィックは、基地局からゲートウエイまで転送された後、ゲートウエイから目的地端末まで他の様々な端末を介して転送されることができる。よって、以下では、ゲートウエイから様々な端末を介してデータトラフィックが転送される場合について説明する。
【0056】
図5は、本発明による除外領域(Exclusion Range)と転送領域(Transmission Range)を説明するための概念図である。
【0057】
図5では、データトラフィックが端末A(501)から端末B(502)に伝達される場合の除外領域520と転送領域510を示している。まず、転送領域510について説明する。転送領域とは、端末A(501)から端末B(502)にデータトラフィックを送信する場合、所望のデータ転送率とサービス品質でデータが安全に転送される範囲を意味する。一般に、指向性アンテナを使用しない無線通信方式では、送信されるトラフィックは、図5に示すように放射形に転送される。これにより、端末A(501)から端末B(502)に転送されるトラフィックは、転送領域510内に位置する場合、所望のサービス品質及び転送率が提供される。よって、端末A(501)は、端末B(502)の位置によって送信電力及び転送率を決定して、データトラフィックを転送する。実際に、端末A(501)から送信されたデータトラフィックは、転送領域510までだけでなく、より広い地域に伝播される。このように、端末A(501)から転送されたデータトラフィックが伝播されて、他の端末に干渉として作用する可能性がある範囲を除外領域520という。
【0058】
図6は、本発明による特定衛星セルの目的地端末にデータトラフィックがマルチホップ方式により転送される例を説明するための図である。
【0059】
図6は、前述した図5で説明した端末A(501)を基地局と仮定し、目的地端末B(502)が第1の衛星セル(H1)内に位置した端末である場合を仮定した。図6では除外領域及び転送領域を示さなかったことに留意すべきである。
【0060】
図6に示すように、基地局501は、目的地端末B(502)に送信するデータトラフィックを、第1の衛星セル(H1)のゲートウエイ610に転送する。このとき、転送方式は前述と同様である。基地局501からデータトラフィックを受信した第1の衛星セル(H1)のゲートウエイ610は、目的地端末B(502)に転送するために、中継のための中継ノード620にデータトラフィックを転送する。すると、中継ノード620は、更にデータトラフィックを目的地ノード502に転送する。このような過程を介してデータトラフィックを所望の目的地まで転送できる。
【0061】
このように、ゲートウエイ610から中継ノード620を介して目的地ノード502まで転送する過程については、図7を参照して説明する。
【0062】
図7は、本発明によるシステムにおいて中継ノードを介して特定衛星セルの目的地ノードにデータトラフィックが転送される過程を説明するためのタイミング図である。
【0063】
図7によれば、最上段にタイムスロットの番号(TS no.)を示す。図7に示すように、タイムスロットの番号は順次増加すると仮定する。また、図7に示すタイムスロットにおいて非対称サービスがなされる点について説明する。まず、基地局501は、第1のタイムスロットと第2のタイムスロットで目的地ノード502に転送するデータトラフィックをゲートウエイ610に転送する。ゲートウエイ610は、データトラフィックを受信した後、第3のタイムスロットで基地局501に送信するデータトラフィックを転送する。このとき、前述したように、基地局501とゲートウエイ610との間で、第1のタイムスロット〜第3のタイムスロットにおいて転送されるデータトラフィックは、他の端末から基地局に転送されるデータトラフィックが含まれたものである。
【0064】
このように、基地局501とゲートウエイ610との間のデータトラフィックの転送が完了すれば、ゲートウエイ610は受信されたトラフィックのうち、目的地ノード502に転送するトラフィックを中継ノード620に転送する。ここでは、全てのデータが目的地ノード502に転送されるデータトラフィックと仮定する。よって、ゲートウエイ610と中継ノード620との間で転送されるデータトラフィックは、第4のタイムスロットと第5のタイムスロットで転送される。以後、目的地ノード502から基地局501に転送するデータトラフィックが存在すると、第6のタイムスロットで中継ノード620を介してゲートウエイ610に転送が行われる。また、第6のタイムスロットで中継ノード620からゲートウエイ610にデータトラフィックが転送された後、中継ノード620は、第7のタイムスロット及び第8のタイムスロットを介して受信されたデータトラフィックを更に目的地ノード502に転送する。以後、目的地ノード502から基地局501に転送するデータトラフィックが存在すると、第9のタイムスロットで中継ノード620に転送が行われる。
【0065】
前述した過程のように、各ノード間の下りリンクのタイムスロット対上りリンクのタイムスロットは、2:1で非対称性を有するが、必ず非対称である必要はない。通常、データトラフィックの特性上、上り及び下りトラフィックが非対称の場合が多いため、非対称サービスを仮定したものである。また、割り当てられたタイムスロットの比率も、データトラフィックの量により可変される。例えば、1:2又は3:1などのような非対称サービスである場合、それに合せて変更できる。
【0066】
図8Aは、本発明によるマルチホップ方式によってデータが転送される場合の距離とホップ間との間の関係を説明するための図である。
【0067】
図8Aにおいて、ノードA(801)はデータトラフィックを送信するノードであり、ノードB(805)はデータトラフィックの目的地ノードである。中間に位置した各ノード802、803、804は、トラフィックを中継するための中継ノードである。まず、ノードA(801)と最初の中継ノード802との間の距離をdとし、各中継ノード間の距離もdとする。また、最後の中継ノード804と目的地ノードB(805)との間の距離もdとする。そして、ノードA(801)から目的地ノード(805)までのホップ数をMとするとき、ノードA(801)から目的地ノード(805)までの距離はMdとなる。これにより、各ノード間距離dは、図5で説明した転送領域の最大距離となる。よって、転送領域よりも大きい領域を持つ除外領域は、下記の式(1)のように示される。
【0068】
【数1】

【0069】
また、dはノード間距離であり、データ転送領域の最大距離なので、2dは2個のノード間距離になり、最初の中継ノード802を中心に一つの直径になり得る。よって、M個のホップを持つ場合、データトラフィックを送信するノード801から目的地ノード805までの除外領域は、下記の式(2)のように示される。
【0070】
【数2】

【0071】
上記式(2)において、最初のノードから計算がなされ、最後のノードが受信ノードなので、2個のホップ数を引いた状態で除外領域が計算される。よって、式(2)のように計算されるものである。
【0072】
このとき、タイムスロットをtslとし、除外領域をEとすれば、タイムスロット対除外領域のトラフィック転送比率(δ)は、下記の式(3)のように示される。
【0073】
【数3】

【0074】
また、図8Aは、マルチホップ(mh)モードで動作するので、トラフィック密度は、下記の式(4)のように示される。
【0075】
【数4】

【0076】
マルチホップモードにおいて、各送信機すなわち基地局から目的地ノードに転送される特定データに対し、各ノード間送信がなされる場合、各ノード間のデータの転送時間は、一つの全体フレーム時間の中の非常に小さい一部分を占有する。よって、チャンネル再使用効率をトラフィック密度対占有領域の比と定義すれば、マルチホップの場合のチャンネル再使用率は、下記の式(5)のように示される。
【0077】
【数5】

【0078】
次に、単一ホップ、すなわち、基地局から目的地に直接転送される場合を説明する。
【0079】
図8Bは、直接転送される場合を仮定するときの除外領域の距離を示す図である。
【0080】
単一ホップの場合は中継ノードが存在しない。これにより、図8Bのように、直接転送される場合のホップの数は1になる。図8Bは、図8Aと同距離で転送される場合を仮定したので、基地局801と目的地端末805との間の距離はMdとなる。よって、データが転送される基地局801から目的地ノード805までが転送領域になり、除外領域は下記の式(6)のように示される。
【0081】
【数6】

【0082】
上記式(6)と上記式(2)とを比較して説明すれば、すなわち、図8Aの場合と図8Bの場合とを比較して説明すれば、図8Aの場合がより小さな除外領域を持つことが分かる。このように、小さな除外領域を持つので、他の端末との干渉が少なくなり、スループット(throughput)が増大する。
【0083】
また、単一ホップの場合、タイムスロットの全体区間において除外領域が有効であるため、単一ホップに対するチャンネル再使用率は、下記式(7)のように示され、単一ホップ(sh)の場合のトラフィック密度は、下記式(8)のように示される。
【0084】
【数7】

【0085】
【数8】

【0086】
よって、マルチホップ対単一ホップのチャンネル再使用率は、下記式(9)のように示される。
【0087】
【数9】

【0088】
よって、システムにおいてマルチホップを使用する場合、再使用率が増加することが分かる。このとき、ホップの数を無限大に増加させると、下記式(10)のような結果が得られる。
【0089】
【数10】

【0090】
上記式(10)で計算されたように、ホップの数が増加するほど、セルラシステムの全体処理率(スループット:throughput)が増加することが分かる。
【0091】
図9は、本発明によるマルチホップ方式を用いる場合のホップの数に従う再使用効率の関係グラフである。
【0092】
図9では、互いに異なる2つのグラフを示す。2つのグラフの一つは、除外領域が転送領域の1.25倍である場合、もう一つは、除外領域が転送領域の1.5倍である場合である。同図に示すように、それぞれホップ数が増加するにつれて再使用効率が増加する。図9から、本発明によれば、除外領域を1.25倍とすれば、単一ホップ方式を用いる場合よりも再使用効率が約2倍に増加し、除外領域を1.5倍とすれば、単一ホップ方式を用いる場合よりも再使用効率が約2.4倍に増加することが分かる。
【0093】
このとき、グラフから分かるように、適切な効率を保証するためには、少なくともホップの数が3〜4以上にならなければならない。
【0094】
なお、本発明の詳細な説明では具体的な実施形態について説明したが、本発明の要旨から逸脱しない範囲内で多様に変形できる。よって、本発明の範囲は、前述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】セルラシステムの基地局でデータサービス及び音声サービスが提供される場合を説明するための概念図である。
【図2】本発明の実施形態によるハイブリッド無線通信システムの通信方式に従う概念図である。
【図3】本発明によるシステムにおける資源活用の一例を説明するための資源活用例示図である。
【図4A】図3のように資源を割り当てるとき、TDDモードの資源が衛星セルに割り当てられる方法を説明するための図である。
【図4B】本発明による特定衛星セルに割り当てられた周波数資源が使用される方式を説明するための図である。
【図4C】本発明によるシステムにおいて干渉を最小化してデータトラフィックを送信するための資源割り当て方法を説明するための概念図である。
【図5】本発明による除外領域と転送領域を説明するための概念図である。
【図6】本発明による特定衛星セルの目的地端末にデータトラフィックがマルチホップ方式で転送される例を説明するための図である。
【図7】本発明によるシステムにおいて中継ノードを介して特定衛星セルの目的地ノードにデータトラフィックが転送される過程を説明するためのタイミング図である。
【図8A】本発明によるマルチホップ方式によってデータ転送される場合の距離とホップとの間の関係を説明するための図である。
【図8B】直接転送されることを仮定する場合の除外領域の距離を示す図である。
【図9】本発明によるマルチホップ方式を用いる場合のホップの数に従う再使用効率の関係グラフである。
【符号の説明】
【0096】
100 基地局
120 データトラフィックを受信する端末
130 音声トラフィックを受信する端末
200 基地局
210 第1の衛星セル(H1)のホスト端末
211 データトラフィックを受信する端末
212 音声トラフィックサービスが提供される端末
501 端末A(基地局)
502 端末B(目的地端末B、目的地ノード)
520 除外領域
510 転送領域
610 第1の衛星セル(H1)のゲートウエイ
620 中継ノード
801ノードA(基地局)
805ノードB(目的地ノード、目的地端末)
802、803、804 中継ノード
F1 第1の周波数資源
F2 第2の周波数資源
H0、H1、H2、H3、H1a、H2a、H3a 衛星セル
H1a 第1の対称衛星セル
UL1第1の上りリンク
UL2第2の上りリンク
DL1第1の下りリンク
DL2第2の下りリンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
TDD方式とFDD方式を支援し、セルラ方式に基づいたセルラ通信領域を持つ基地局と、前記セルラ通信領域内の端末とを含むハイブリッド無線通信システムであって、
前記基地局は、使用可能な各周波数資源をフレーム単位に区分して通信し、
前記各フレームはフレーム内のスイッチングタイムにおいてリアルタイムサービスモードと非リアルタイムサービスモードとにスイッチングされるようにし、
前記各フレーム別リアルタイムサービスモードでは、前記FDD方式により、前記セルラ通信領域内の端末と上りリンク及び下りリンク通信を行い、
前記各フレーム別非リアルタイムサービスモードでは、前記TDD方式に基づいたアドホック方式により、前記端末と上りリンク及び下りリンク通信を行うことを特徴とする、ハイブリッド無線通信システム。
【請求項2】
前記基地局は、
非リアルタイムサービスモードのとき、基地局から所定距離だけ離隔された端末の一つを衛星セルのゲートウエイに設定し、
前記設定されたゲートウエイにデータを転送した後、基地局に隣接した領域の端末に対してアドホック方式のゲートウエイとして動作することを特徴とする、請求項1に記載のハイブリッド無線通信システム。
【請求項3】
前記アドホック方式の通信方法は、
基地局から所定距離だけ離隔された端末の一つをゲートウエイ端末に設定し、前記ゲートウエイ端末を用いて衛星セルを構成し、
前記衛星セル間のホップの距離が少なくても2以上である衛星セルに、同じ周波数資源を割り当てることを特徴とする、請求項1に記載のハイブリッド無線通信システム。
【請求項4】
同じ周波数資源が割り当てられた衛星セルに対して、資源対称割り当て方法によりタイムスロットを割り当てることを特徴とする、請求項3に記載のハイブリッド無線通信システム。
【請求項5】
前記スイッチングタイムは、リアルタイムサービスと非リアルタイムサービスの要求により、フレーム毎に位置が可変されることを特徴とする、請求項1に記載のハイブリッド無線通信システム。
【請求項6】
TDD方式とFDD方式を支援し、セルラ方式に基づいたセルラ通信領域を持つ基地局と、前記セルラ通信領域内の端末とを含むハイブリッド無線通信システムにおける通信方法であって、
使用可能な各周波数資源をフレーム単位に区分し、前記各フレームはフレーム内のスイッチングタイムにおいてリアルタイムサービスモードと非リアルタイムサービスモードとにスイッチングされるように設定するステップと、
前記各フレーム別リアルタイムサービスモードでは、前記FDD方式により、前記セルラ通信領域内の端末と上りリンク及び下りリンク通信を行うステップと、
前記各フレーム別非リアルタイムサービスモードでは、前記TDD方式に基づいたアドホック方式により、前記端末と上りリンク及び下りリンク通信を行うステップと、を含むことを特徴とする、ハイブリッド無線通信システムにおける通信方法。
【請求項7】
前記基地局が、
非リアルタイムサービスモードのとき、前記基地局から所定距離だけ離隔された端末の一つを衛星セルのゲートウエイに設定するステップと、
前記非リアルタイムサービスモードにおいて前記設定されたゲートウエイにデータを転送した後、前記基地局に隣接した領域の端末に対してアドホック方式のゲートウエイとして動作するステップと、を含むことを特徴とする請求項6に記載のハイブリッド無線通信システムにおける通信方法。
【請求項8】
前記アドホック方式の通信は、
前記基地局から所定距離だけ離隔された端末の一つを前記ゲートウエイ端末に設定するステップと、
前記衛星セル間のホップの距離が少なくても2以上である衛星セルに、同じ周波数資源を割り当てるステップと、を含むことを特徴とする請求項6に記載のハイブリッド無線通信システムにおける通信方法。
【請求項9】
同じ周波数資源が割り当てられた衛星セルに対して、資源対称割り当て方法によりタイムスロットを割り当てることを特徴とする、請求項8に記載のハイブリッド無線通信システムにおける通信方法。
【請求項10】
前記スイッチングタイムは、リアルタイムサービスと非リアルタイムサービスの要求により、フレーム毎に位置が可変されることを特徴とする、請求項6に記載のハイブリッド無線通信システムにおける通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−74712(P2007−74712A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221217(P2006−221217)
【出願日】平成18年8月14日(2006.8.14)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【出願人】(501337513)ザ ユニバーシティ コート オブ ザ ユニバーシティ オブ エジンバラ (8)
【Fターム(参考)】