説明

ハンドルを有するカートン

カートンは、ハンドル(220a)を有する壁(216a)を含み、該ハンドル(220a)は負荷支持縁部を含む。前記負荷支持縁部は、略垂直方向の負荷を支持するように構成された第1のセグメント(170a)と、略水平方向の負荷を支持するように構成された第2のセグメント(172a)とを含む。第1のハンドルフラップ(160a)は、前記第1のセグメントに折り曲げ可能に接続され、且つ第2のハンドルフラップ(162a)は、前記第2のセグメントに折り曲げ可能に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的にカートンに関し、より具体的にはハンドルを有するカートンに関する。
【背景技術】
【0002】
清涼飲料の缶又はボトルなどの複数の物品を包装するためのカートンは、消費者が複数の物品を輸送し、且つ貯蔵することを可能にするために有益である。カートンは一般的に、複数の物品を輸送するためにカートンを把持し、且つ運搬することを容易にするために、1つ又は複数のハンドルを含む。物品のグループが重い場合があるので、ハンドルが係合を快適にし、且つ係合を容易にすることは、所望される。いくつかの周知のハンドル設計は、不快な負荷支持縁部(load− bearing edge)を含む。例えば、切断線とともに形成される負荷支持縁部は、使用者の手に対して押圧される場合に、不快とされる場合がある。それ故に、現在の取り組まれていない必要性は、上記の欠陥及び不完全に取り組むために、業界において存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本願発明の様々な実施形態は、快適な負荷支持縁部を提供するように構成されるハンドルを提供することによって、先行技術の複数の欠点を克服する。負荷支持縁部は、使用者の手にハンドルによって適用されることができる水平方向の力及び垂直方向の力の両方を相殺するように構成される。例えば、垂直方向の力は、物品の重量に起因する場合があり、水平方向の力は、僅かな角度でカートンを運搬すること又はカートンをスイングすること、カートンを押すこと、カートンを引っ張ること、又はカートンをスライドすることに起因する場合がある。そのような動きとともに、使用者がカートンを移動するように係合する、又はハンドルを係合する間に、使用者の手と接触した状態になる負荷支持縁部は、上縁部及び側縁部を含む。
【0004】
一般的に記載されるように、ハンドルは、使用者がそれを通じて指又は手の他の部分を挿入することを可能にするカートンの壁において画定された孔又は開口部を含む。開口部は一般的に、使用者の手に適合するように寸法決めされ、細長いスロット、台形のスロット、及び長方形のスロットを含む様々な形状を有することができる。ハンドルはまた、ハンドルの負荷支持縁部に沿って緩衝部を提供するように構成されるハンドルフラップの配置を含む。例示的な実施形態によれば、上部ハンドルフラップはハンドルの上縁部に折り曲げ可能に接続され、側部ハンドルフラップはハンドルの各側縁部に折り曲げ可能に接続される。上部ハンドルフラップ及び側部ハンドルフラップは、ハンドルが係合される場合にカートンの内部に向けて折り曲げられ、折り曲げられたハンドルフラップの折り曲げ可能な接続がハンドルの負荷支持縁部を緩衝する(cushion)。
【0005】
本願発明の一の態様によれば、ハンドルフラップの配置は一体として折り曲げるように構成される。例えば、第1のハンドルフラップがカートンの内部に向けて折り曲げられる場合に、第1のハンドルフラップがカートンの内部に向けて第2のハンドルフラップを折り曲げる。例示的な実施形態によれば、ハンドルの縁部に第1のハンドルフラップを折り曲げ可能に接触する第1の折曲げ線の端部は、ハンドルの縁部に第2のハンドルフラップを折り曲げ可能に接続する第2の折曲げ線の端部に隣接し、且つ第1のハンドルフラップは、第2のハンドルフラップに重なる。
【0006】
本願発明の例示的な実施形態によれば、ハンドルが形成される壁は複合壁(composite wall)とされる場合があり、該複合壁において、外側層に形成された外側ハンドル孔は、内側層において形成された内側ハンドル孔と位置合わせされる。外側ハンドルフラップは、外側ハンドル孔の縁部に取り付けられ、内側ハンドルフラップは、内側ハンドル孔の縁部に取り付けられる。折り曲げられていない状態において、外側ハンドルフラップの一部は、内側ハンドルフラップの一部に重なってもよい。それに応じて、外側ハンドルフラップが折り曲げられる場合に、外側ハンドルフラップはカートンの内部に向けて内側ハンドルフラップを折り曲げるように、内側ハンドルフラップと接触することができる。それに応じて、外側ハンドルフラップは、外側ハンドルフラップ及び内側ハンドルフラップがカートンの内部に向けて折り曲げられると、外側ハンドルフラップ及び内側ハンドルフラップが接触状態を保持するように折り曲げる一部を含むことができる。言い換えると、外側ハンドルフラップ及び内側ハンドルフラップは、カートンの内部に向けて一体として折り曲げられる。
【0007】
前述のものは、本願発明の複数の態様及び複数の特徴のいくつかの概要を幅広く記載した。それは、本願発明の様々な潜在的な用途の単なる図示であるように解釈されるべきである。他の有益な結果は、異なる方法で開示された情報を適用することによって、又は開示された実施形態の様々な態様を組み合わせることによって、得られることができる。それに応じて、本願発明の他の態様及び本願発明のより包括的な理解は、特許請求の範囲によって規定された本願発明の技術的範囲に追加して、添付した図面と併用される例示的な実施形態の詳細な説明に言及することによって得られることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本願発明の第1の例示的な実施形態による、カートンを形成するためのブランクの平面図である。
【図2】図1のブランクから形成されたカートンの斜視図である。
【図3】前記ハンドルが折り曲げられていない状態である、図2のカートンのハンドルの部分的な端面図である。
【図4】前記ハンドルが折り曲げられた状態である、図3のハンドルの外観の部分的な斜視図である。
【図5】図4のハンドルの内部の部分的な斜視図である。
【図6】本願発明の第2の例示的な実施形態による、カートンを形成するためのブランクの平面図である。
【図7】本願発明の第3の例示的な実施形態による、カートンを形成するためのブランクの平面図である。
【図8】図7のカートンのハンドルの部分的な端面図である。
【図9】ハンドル内に手を挿入した状態を図示している、図3のハンドルの部分的な端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
必要に応じて、本願発明の詳細な実施形態は、本願明細書に開示される。開示された実施形態が、様々な形態、代替的な形態、及びそれらの組み合わせで具体化されることができる発明の単なる例示であることは、理解されなければならない。本願明細書で使用されるように、「例示」との用語は、図示、実例、モデル、又はパターンとして役立つ複数の実施形態に言及されるように拡張的に使用される。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、いくつかの特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張される、又は最小化されることができる。他の例では、周知な構成要素、周知なシステム、周知な材料、又は周知な方法は、本願発明を曖昧にすることを避けるために、詳細に記載されていない。それ故に、本願明細書に開示された特定の構造的な詳細及び機能的な詳細は、制限として解釈されるべきではなく、単に特許請求の範囲のための基礎として、及び当業者に本願発明を様々に採用することを教示するための典型的な基礎として、解釈されるべきである。
【0010】
次に図面を参照すると、同様の参照符号は、複数の図の至る所で同様の要素を指し示し、該図面は、カートンの例示的な実施形態の様々な態様のいくつかを図示する。本願明細書における詳細な実施形態において、カートンとの用語は、本願発明の様々な特徴を図示する制限されていない目的のために、飲料缶又は飲料ボトルなどの複数の物品をグループ分けし、運搬し、分配するための容器に言及する。しかしながら、本願開示の技術が他の容器に適用されることができることは、考慮される。一般的に記載されるように、図示された実施形態の一方は「トレイ型」のカートンであり、且つ図示された実施形態の他方は「ボックス型」のカートンである。
【0011】
図1〜5に図示された第1の例示的な実施形態を参照すると、「トレイ型」のカートン200(図2)は、ブランク100(図1)から形成される。図示されたブランク100は、適切な基板の単一シートである。本願明細書で使用されるように、「適切な基板」との用語は、板紙、段ボール、厚紙、プラスチック、それらの組み合わせ、及び同様のものを含んでいる折り曲げ可能なシート材料の全ての種類を含む。図示された実施形態において、単一のブランクは、カートンを形成するために使用される。けれども、2つ又は複数のブランクがカートンを形成するように使用されることができることは認識されるべきである。図示されたブランクはそれぞれ、例示的な複数の物品の例示的な配置を包装するためのカートンを形成するように構成される。複数のブランクが代替的には、他の物品および/又は複数の物品の異なる配置を包装するためのカートンを形成するように構成されることができることは、想像される。
【0012】
本願明細書で使用されるように、「折曲げ線」との用語は、ブランクの折り曲げ可能な特徴を規定する、互いに対してブランクの複数の部分を折り曲げることを容易にする、又は別の方法で、ブランクのための最適なパネル折り曲げ位置を示す、全ての種類の線に言及する。折曲げ線は、ミシン目入り線、エンボスライン(embossed line)、又デボスライン(debossed line)とされる場合がある。
【0013】
本願明細書で使用されるように、「分割線」との用語は、互いから基板の複数の部分を分離することを容易にする、又は適切な分離位置を指し示す、全ての種類の線に言及する。分割線は、折れ易い線もしくは弱い線(weakened line)、切断線、又はスリットとされる場合がある。
【0014】
分割線及び折曲げ線がそれぞれ、ミシン目、ミシン目の線、短いスリットの線、ハーフカットの線、単一のハーフカット、切断線、断続性の切断線、スリット、切り込み線、それらの組みわせ、及び同様のものを含んでいる、ブランクの基板に形成される複数の要素を含むことは、理解されるべきである。複数の要素は、所望される機能を提供するために、寸法決めされ、且つ配置されることができる。例えば、ミシン目の線は、ミシン目の線が折曲げ線及び/又は分割線とされることができるように、異なる度合いの弱さを有することができる。言い換えると、ミシン目の線は、折り曲げることを容易にするように、且つ破壊に対して抵抗するように設計され、又は、折り曲げることを容易にするように、且つより多い労力で破壊することを容易にするように設計され、又は、より少ない労力で破壊することを容易にするように設計されることができる。
【0015】
図1を参照すると、ブランク100は、ベースパネル110と、該ベースパネル110の側縁部に折り曲げ可能に接続された側部パネル112、114と、該ベースパネル110の端部縁部に折り曲げ可能に接続された端部パネル116a、116bと、を含む。側部パネル112、114は、折曲げ線122、124に沿ってベースパネル110に折り曲げ可能に接続されており、端部パネル116a、116bは、折曲げ線126a、126bに沿ってベースパネル110に折り曲げ可能に接続される。
【0016】
ブランク100は、その対向の端部が実質的に同一であるように、実質的に対称的である。明確にするために、同様の参照符号は、ブランク100の一方の端部を他方の端部から区別するように加えられた接尾語「a」又は「b」とともに使用されている。接尾語「a」を有する要素又は複数の要素のグループの説明は一般的に、接尾語「b」を有する同様の数字が付された要素又は複数の要素のグループに適している。特定の例において、他の同様の要素又は全ての他の要素の説明が本願発明を理解するために有益でない限り、同様の要素のうちの1つのみが記載されてもよい。
【0017】
側端部フラップ132a、132b、134a、134bはそれぞれ、折曲げ線136a、136b、138a、138bに沿って側部パネル112、114の対向した端部に折り曲げ可能に接続される。図示された実施形態において、側端部フラップ132a、134aはコーナーパネル140a、142aを含み、該コーナーパネル140a、142aは、折曲げ線136a、138a及び折曲げ線144a、146aによって画定される。
【0018】
ブランク100は、カートン200の対向した端部でハンドルを提供するために組み合わせる複数の要素をさらに含む。端部パネル116aは、ハンドル孔150aを含み、側端部フラップ132a、134aは、ハンドルノッチ152a、154aを含む。ハンドル孔150a及びハンドルノッチ152a、154aのそれぞれは、その縁部に沿って取り付けられたハンドルフラップを含む。ハンドル孔150aは、上部ハンドルフラップ160aを含み、ハンドルノッチ152a、154aはそれぞれ、側部ハンドルフラップ162a、164aを含む。上部ハンドルフラップ160aは、折曲げ線170aに沿ってハンドル孔150aの上縁部に折り曲げ可能に接続されており、側部ハンドルフラップ162a、164aはそれぞれ、折曲げ線172a、174aに沿ってハンドルノッチ152a、154aの側縁部に折り曲げ可能に接続される。
【0019】
上部ハンドルフラップ160aは、メイン部分180a及び側部部分182a、184aを画定する折曲げ線176a、178aを含む。メイン部分180aは、ハンドル孔150aの上縁部に折り曲げ可能に接続されており、側部部分182a、184aは、分割線186a、188aに沿って端部パネル116aから分離可能である。側部ハンドルフラップ162a、164aは、分割線190a、192a、194a、196aに沿って側端部フラップから分離可能である。
【0020】
折曲げ線172a、174a及び折曲げ線176a、178aは、以下にさらに詳細に記載されるように、上部ハンドルフラップ160a及び側部ハンドルフラップ162a、164aが協働するように構成される。
【0021】
図1及び図2を参照すると、カートン200を形成するためにブランク100を折り曲げ、且つ固定する例示的な方法が、次に記載されている。けれども、カートン200を組み立てる方法が、本願明細書に記載されたステップに限定されない。それどころか、ステップの順番は、製造要件に従って変更されることができ、コンポーネントを互いに固定するための手段は変えることができる。例えば、シート材料の表面は互いに接着剤で接着されるように記載されるけれども、シート材料は、代替的には、テープ、ステープル(staples)、インターロックしている折れ目(interlocking folds)、面ファスナ、他の接着剤、それらの組み合わせ、及び同様のものによって互いに固定されることができる。例示的な方法は、自動組立装置によって、及び/又は手動で、実行されることができる。
【0022】
側部パネル112、114は、ベースパネル110に対して略垂直になるように、折曲げ線122、124に沿って折り曲げられる。側端部フラップ132a、134aは次いで、側端部フラップ132a、134aの遠位端部分が重なるように、且つコーナーパネル140a、142aがベースパネル110の面取りされたコーナーと位置合わせするように、折曲げ線136a、138a、144a、146aに沿って折り曲げられる。側端部フラップ132a、134aの重なっている遠位端部分は、接着剤で互いに固定される。端部パネル116aは次いで、側端部フラップ132a、134aの端部壁部分の露出された外側表面に重なるように、折曲げ線126aに沿って折り曲げられ、接着剤でそれらに固定される。代替的な実施形態において、側端部フラップは、重ならず、又は互いに固定されない。けれども、ノッチは、第1の例示的な実施形態などで、側端部フラップによって画定された内側層において形成された孔に近接する。さらに、側端部フラップ132a、134aは、端部壁の外側層を形成することができる。
【0023】
側端部フラップ132a、134a及び端部パネル116aは、それ故に、カートン200の複合端部壁216aを提供するために、互いに固定される。同様に、側端部フラップ132b、134b及び端部パネル116bは、カートン200の複合端部壁216bを提供するために、互いに固定される。さらに、組み立てられた側部パネル112、114は、側部壁212、214を提供し、ベースパネル110は、カートン200のベース壁210を提供する。
【0024】
図2及び図3を参照すると、端部壁216a、216bのそれぞれは、ハンドル220a、220bを含む。図示されたハンドル220aは、ハンドル孔150aとして形成され、ハンドルノッチ152a、154aは、互いに位置合わせされ、上部ハンドルフラップ160a及び側部ハンドルフラップ162a、164aは、互いに協働するように配置される。ハンドルノッチ152a、154aは、ハンドル孔150aの縁部からオフセットされる縁部を有する内側ハンドル孔を提供する。従って、図示されたハンドル220aは、縁部を有し、該縁部は、ハンドル孔150aの縁部によって部分的に画定され、且つハンドルノッチ152a、154aの縁部によって部分的に画定される。例えば、折曲げ線172a、174aによって画定されたハンドルノッチ152a、154aの側縁部は、ハンドル孔150aの側縁部からオフセットされ、且つハンドル220aの側縁部を画定する。ハンドル220aの台形形状は、カートン200を運搬するために適用された力を分配し、それ故にスロットハンドルのコーナーで一般的に観察される応力集中を制限する。
【0025】
ハンドルフラップの図示された構成は、上部ハンドルフラップ160aが側部ハンドルフラップ162a、164a及び側端部フラップ132a、134aの部分に重なるようになる。メイン部分180aは、側部ハンドルフラップ162a、164aに重なり、上部ハンドルフラップ160aの側部部分182a、184aは、側部ハンドルフラップ162a、164a及び側端部フラップ132a、134aに重なる。側端部フラップ132a、134aによって提供された内側層は、メイン部分180aを内側方向に折り曲げることを可能にし、側部部分182a、184aを折り曲げることを容易にする。
【0026】
図示された折曲げ線172a、174a、176a、178aは、一体として上部ハンドルフラップ160a及び側部ハンドルフラップ162a、164aを折り曲げることを容易にするように配置される。折曲げ線172a、174aは、互いに向けて収束的に上方向に延在するのに対して、折曲げ線176a、178aが互いから発散的に離隔して上方向に延在する。
【0027】
折曲げ線172a、174aの上端部はそれぞれ、折曲げ線170aの対向した端部に隣接している。一般的に、折曲げ線170a、172a、及び174aは、互いに実質的に重ならず、又は互いに実質的に交差しない。図示された折曲げ線172a、174aのそれぞれは、折曲げ線170aに対して鈍角の角度で配置される。折曲げ線172a、174aの角度は、カートンのベースから見て、ハンドル220aの凹状の負荷支持縁部及び凹状の支持表面に役立ち、それは、図4及び図9に最も良く図示される。代替的な実施形態において、折曲げ線172a、174aのうちの1つの折曲げ線と折曲げ線170aとの間の角度は、90°より鋭角とされることができ、又は90°に実質的に等しいことができる。
【0028】
図2〜図5及び図9を参照すると、ハンドル220aの操作の例示的な方法は、次に記載される。ハンドル220aは、手Hをハンドル開口部内に挿入することによって(図9)、折曲げ線170aに沿って上部ハンドルフラップ160aのメイン部分180aを内側方向に折り曲げることによって(図4、図5、及び図9)、係合されることができる。メイン部分180aが内側方向に折り曲げられると、メイン部分180aは接触し、折曲げ線172a、174aに沿って側部ハンドルフラップ162a、164aを内側方向に折り曲げる。実質的に同時に、上部ハンドルフラップ160aの側部部分182a、184aを折曲げ線176a、178aに沿って折り曲げる。最初に、側端部フラップ132a、134aとの接触に起因して側部部分182a、184aを折り曲げ、側部部分182a、184aが側部ハンドルフラップ162a、164aと接触する状態になると、側部部分182a、184aをさらに折り曲げる。メイン部分180aが端部壁216aに対して略垂直になるように折り曲げられると、側部部分182a、184a及び側部ハンドルフラップ162a、164aは互いに接触し、折曲げられた状態で互いを保持する。そのようなものとして、上部ハンドルフラップ160a及び側部ハンドルフラップ162a、164aを一体として折り曲げる。
【0029】
図3及び図9を参照すると、ハンドル220aは、負荷支持縁部222aを含み、該負荷支持縁部222aは、ハンドル220aによって適用される垂直方向の負荷及び水平方向の負荷から使用者の手を保護するように構成される。図示された負荷支持縁部222aは、折曲げ線170a、172a、174aによって画定されるハンドル220aの上縁部及び側縁部を含む。図示された負荷支持縁部222aはまた、メイン部分180a、側部部分182a、184a、及び側部ハンドルフラップ162a、164aによって提供されるハンドル220aの上部支持表面及び側部支持表面を含む。ハンドル220aの上縁部及び側縁部は、実質的に連続的とされ、ハンドル220aの上部表面及び側部表面は実質的に連続的とされる(図4を参照)。
【0030】
図6を参照すると、本願の第2の例示的な実施形態は図示される。図示されたブランク300は、端部から供給可能であり、且つより完全に包囲されたカートン(図示せず)を形成するために折り曲げられることができ、且つ固定されることができる。ブランク300は、第1の例示的な実施形態のハンドルの複数の要素に実質的に類似である複数の要素を含み、且つ明確にするために、同一の参照符号が第2の例示的な実施形態のハンドルを特定するために使用されている。
【0031】
ブランク300は、カートン(図示せず)の管状構造の複数の壁を画定する一連の主要なパネルを含む。複数の主要なパネルは、ブランク300の長手方向軸に沿って位置合わせされ、長手方向軸に対して横方向に延在する折曲げ線に沿って互いに折り曲げ可能に接続される。特に、複数の主要なパネルは、上部パネル310、第1の側部パネル312、ベースパネル314、及び第2の側部パネル316を含む。上部パネル310は、折曲げ線320に沿って第1の側部パネル312に折り曲げ可能に接続され、第1の側部パネル312は、折曲げ線322に沿ってベースパネル314に折り曲げ可能に接続され、且つベースパネル314は、折曲げ線324に沿って第2の側部パネル316に折り曲げ可能に接続される。ブランク300は、縁部フラップ318をさらに含み、該縁部フラップ318は、互いに対して最も端部の主要なパネルを固定することを容易にする。例示的な実施形態において、縁部フラップ318は、折曲げ線326に沿って上部パネル310に折り曲げ可能に接続される。
【0032】
複数の端部フラップは、複数の折曲げ線に沿って各主要なパネルの対向する端部に折り曲げ可能に接続される。複数の端部フラップは、カートンの管状構造の各開口端部で、端部閉鎖構造を形成するために折り曲げられることができ、且つ固定されることができ、それによってカートンの複数の端部壁を画定する。上端部フラップ330aは折曲げ線340aに沿って上部パネル310に折り曲げ可能に接続され、第1の側部フラップ332aは折曲げ線342aに沿って第1の側部パネル312に折り曲げ可能に接続され、底部端部フラップ334aは折曲げ線344aに沿ってベースパネル314に折り曲げ可能に接続され、第2の端部フラップ336aは折曲げ線346aに沿って第2の側部パネル316に折り曲げ可能に接続される。
【0033】
上端部フラップ330aは、折曲げ線170aに沿ってその上縁部に取り付けられた上部ハンドルフラップ160aを有するハンドル孔150aを含み、側端部フラップ332a、336aは、折曲げ線172a、174aに沿ってその側縁部に取り付けられた側部ハンドルフラップ162a、164aを含む。
【0034】
ブランク300は分割線350を含み、該分割線350は、ブランク300の分離可能な部分352を画定する。分離可能な部分352は、ブランク300がカートンを形成するように組み立てられると、分離可能な部分352が、その開口部を通じて複数の物品が小分けされることができるカートンにおける開口部を提供するために、カートンから少なくとも部分的に二分割されることができるように、寸法決めされ、且つ位置付けられる。分離可能な部分352は、複数の物品を小分けするために適切な開口部を提供するように、任意の寸法又は任意の形状を有することができ、図示された形態が制限されない例として提供される。
【0035】
ブランク300は、折曲げ線326に沿って縁部フラップ318を折り曲げることによって、折り畳まれた管状構造を形成するように折り曲げられることができ、且つ固定されることができ、それによって、縁部フラップ318の内側表面は、上部パネル310の内側表面と平坦に面接触し(in flat face contact)、縁部フラップ318の外側表面に接着剤又は他の接着剤を塗布し、第2の側部パネル316の内側表面が縁部フラップ318の外側表面と平坦に面接触し、且つそれによって端部フラップ318の外側表面に固定されるように、折曲げ線322に沿ってブランク300を折り曲げる。管状構造はその後、折り畳まれた管状構造から組み立てられることができる。複数の主要なパネルは、管状構造の複数の壁を形成する。カートンの管状構造は開口端部を含み、該開口端部を通じて複数の物品が供給されることができる。複数の物品が開口端部の一方又は両方を通じて供給されると、複数の物品を妨げるといけないので複数の端部フラップが外側方向又は他の方向に折り曲げることができることは、理解されるべきである。
【0036】
カートンの端部閉鎖構造は、本願明細書に記載されるように、複数の端部フラップを折り曲げることによって形成される。側端部フラップ332a、336aは、互いに略同一面になるように、折曲げ線342a、346aに沿って管状構造の開口端部に向けて内側方向に折り曲げられる。上端部フラップ330a及び底部端部フラップ334aは、互いに略同一面になるように、折曲げ線340a、344aに沿って管状構造の開口端部に向けて内側方向に折り曲げられる。上端部フラップ330a及び底部端部フラップ334aは、側端部フラップ332a、336aに重なり、接着剤は、端部フラップの重なっている部分に塗布され、それによって、端部フラップが端部閉鎖構造を形成するように互いに固定されることができる。それによって、カートンの端部閉鎖構造は形成され、カートンは完全に組み立てられる。管状構造部分及び端部閉鎖構造を画定する複数の主要なパネルは、カートンの複数の壁を画定する。上述され、且つ図3〜図5に図示されたハンドルに略類似であるハンドルは、カートンの端部閉鎖構造において形成される。
【0037】
図7及び図8を参照すると、ハンドル520aの代替的な構成を含む本願発明の第3の例示的な実施形態が図示される。ブランク400は、ブランク300に略類似であり、複数の要素のうちのいくつかが代替的に構成されるけれども、同様の参照符号は、同様の要素を識別するために使用されるであろう。ブランク400の説明は、代替的に構成された複数の要素に向けられるであろう。
【0038】
ブランク400は上端部フラップ330a及び底部端部フラップ334aを含み、該上端部フラップ330a及び該底部端部フラップ334aは、上端部フラップ330a及び底部端部フラップ334aが端部閉鎖構造を形成するように重なる場合に、上端部フラップ330aの外側ハンドル孔450a及び底部端部フラップ334aの内側ハンドル孔456aが位置合わせされるように構成される。図示された実施形態において、外側ハンドル孔450aの幅W1は、内側ハンドル孔456aの幅W2より大きい。外側ハンドルフラップ460aは、折曲げ線470aに沿って外側ハンドル孔450aの上縁部に折り曲げ可能に接続され、内側ハンドルフラップ462a、464aは、折曲げ線472a、474aに沿って内側ハンドル孔456aの側縁部に折り曲げ可能に接続される。外側ハンドルフラップ460aは、折曲げ線476a、478aを含む。
【0039】
図8を参照すると、ブランク400から形成されたカートン500は、ハンドル520aを含む端部壁416aを含む。ハンドル520aは、外側ハンドル孔456aと位置合わせされた外側ハンドル孔450aと、一体として折り曲げるように構成され、且つハンドル520aの緩衝された負荷支持縁部522aを提供するように構成される外側ハンドルフラップ460a及び内側ハンドルフラップ462a、464aと、を含む。図示された実施形態において、折曲げ線476a、478aは、実質的に隣接し、且つ折曲げ線472a、474aに対して平行である。外側ハンドルフラップ460aのメイン部分480aは、内側ハンドル孔456aの幅W2より小さく、且つ側部部分482a、484aが底部端部フラップ334aに重なる幅を有する。
【0040】
本願発明は、全ての態様において、制限するというよりもむしろ説明に役立つように意図された特定の実施形態に関連して図示されている。当業者は、本願発明が発明の技術的範囲から逸脱することなく多くの改良及び変更を可能にすることを認識するであろう。
例えば、本願明細書で使用されているような、「上部」、「ベース」、「端部」、「側部」、「内側」、「外側」、「上方」、「中間」、「下方」、「前方」、及び「後方」などの方向的な基準は、そのような方向に対するカートンの各壁を制限することはないが、互いからそれらの壁を区別するのに単に役立つ。折り曲げ可能な接続に対する参照符号は、単一の折り曲げ可能な接続のみを含んでいる接合部に必ず言及すると解釈されるべきではない。実際には、折り曲げ可能な接続が、材料を折り曲げ可能に接続するための1つ又は複数の異なる手段から形成されることができることは明白である。
【0041】
上記の実施形態は、本願発明の原理をより明確に理解するために明記した実施形態の単に例示的な図示である。変形、改良、及びその組み合わせは、特許請求の範囲から逸脱することなく上記の実施形態になされることができる。全てのそのような変形、改良、及びその組み合わせは、本願明細書の開示及び以下の特許請求の範囲の技術的範囲によって本願に含まれる。
【符号の説明】
【0042】
100、300、400 ブランク
110 ベースパネル
112、114 側部パネル
116a、116b 端部パネル
122、124、126a、126b、136a、136b、138a、138b、144a、146a、170a、172a、174a、176a、178a、折曲げ線
132a、132b、134a、134b 側端部フラップ
140a、142a コーナーパネル
150a ハンドル孔
152a、154a ハンドルノッチ
160a 上部ハンドルフラップ
162a、164a 側部ハンドルフラップ
180a メイン部分
182a、184a 側部部分
186a、188a、190a、192a、194a、196a 分割線
200 カートン
210 ベース壁
212、214 側部壁
216a、216b 端部壁
220a、220b ハンドル
222a、 負荷支持縁部
310 上部パネル
312 第1の側部パネル
314 ベースパネル
316 第2の側部パネル
318 縁部フラップ
330a 上端部フラップ
332a、334a 側部フラップ
336a 第2の端部フラップ
450a 外側ハンドル孔
456a 内側ハンドル孔
460a 外側ハンドルフラップ
462a、464a 内側ハンドルフラップ
520a ハンドル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルを備えている壁を備えているカートンであって、該ハンドルは、負荷支持縁部を含んでおり、前記負荷支持縁部は、
略垂直方向の負荷を支持するように構成された第1のセグメントであって、第1のハンドルフラップが前記第1のセグメントに折り曲げ可能に接続される、第1のセグメントと、
略水平方向の負荷を支持するように構成された第2のセグメントであって、第2のハンドルフラップが前記第2のセグメントに折り曲げ可能に接続される、第2のセグメントと、
を備えていることを特徴とするカートン。
【請求項2】
前記第1のハンドルフラップ及び前記第2のハンドルフラップは、互いに重なることを特徴とする請求項1に記載のカートン。
【請求項3】
前記第1のハンドルフラップは、前記第1のハンドルフラップ及び前記第2のハンドルフラップのうちの最外部であることを特徴とする請求項2に記載のカートン。
【請求項4】
前記壁が、内側層及び外側層を備えている複合壁であることを特徴とする請求項1に記載のカートン。
【請求項5】
前記外側層は第1のセグメントであり、前記内側層は前記第2のセグメントであることを特徴とする請求項4に記載のカートン。
【請求項6】
前記第1のハンドルフラップ及び前記第2のハンドルフラップは、折り曲げ時に、略連側的なハンド支持構造を提供することを特徴とする請求項1に記載のカートン。
【請求項7】
ハンドルを含む壁を備えているカートンであって、
該ハンドルは、
縁部と、
第1の折曲げ線に沿って前記縁部の第1のセグメントに折り曲げ可能に接続される第1のハンドルフラップと、
第2の折曲げ線に沿って前記縁部の第2のセグメントに折り曲げ可能に接続される第2のハンドルフラップと、
を備えており、
前記第1のハンドルフラップ及び前記第2のハンドルフラップは、一体として折り曲げるように構成され、且つ折り曲げられた状態で互いを保持するように構成されることを特徴とするカートン。
【請求項8】
前記第1のハンドルフラップの一部は、前記折り曲げられた状態で、前記第2のハンドルフラップと略平坦に面接触するように構成されることを特徴とする請求項7に記載のカートン。
【請求項9】
前記第1のハンドルフラップは、第3の折曲げ線をさらに備え、
前記第3の折曲げ線は、前記一部を少なくとも部分的に画定することを特徴とする請求項8に記載のカートン。
【請求項10】
前記第1のハンドルフラップ及び前記第2のハンドルフラップは、前記折り曲げられた状態で略凹状構造を提供することを特徴とする請求項7に記載のカートン。
【請求項11】
前記第1の折曲げ線は、前記第2の折曲げ線に対して鈍角な角度で配置されることを特徴とする請求項7に記載のカートン。
【請求項12】
前記壁は、複合壁であり、
前記複合壁は、内側層と、外側層と、を備え、
前記第1のハンドルフラップは、前記外側層から形成され、
前記第2のハンドルフラップは、前記内側層から形成されることを特徴とする請求項7に記載のカートン。
【請求項13】
前記第1のハンドルフラップは、前記第2のハンドルフラップ及び前記内側層の一部に重なることを特徴とする請求項12に記載のカートン。
【請求項14】
前記第1のハンドルフラップは、メイン部分及び側部部分を備え、
前記メイン部分は、前記第2のハンドルフラップに重なり、
前記側部部分は、前記第2のハンドルフラップ及び前記内側層に重なることを特徴とする請求項12に記載のカートン。
【請求項15】
前記ハンドルは、第3の折曲げ線に沿って前記縁部の第3のセグメントに折り曲げ可能に接続された第3のハンドルフラップをさらに備え、
前記第3のハンドルフラップは、前記内側層から形成されることを特徴とする請求項12に記載のカートン。
【請求項16】
前記壁は、直立式壁であり、
前記第2の折曲げ線及び前記第3の折曲げ線は、互いに向けて集中的に上方に延在することを特徴とする請求項15に記載のカートン。
【請求項17】
前記第2の折曲げ線及び前記第3の折曲げ線の上端部はそれぞれ、前記第1の折曲げ線の対向した端部に隣接して配置されることを特徴とする請求項16に記載のカートン。
【請求項18】
前記第2の折曲げ線及び前記第3の折曲げ線のそれぞれは、前記第1の折曲げ線に対して鈍角な角度で配置されることを特徴とする請求項15に記載のカートン。
【請求項19】
前記第1のハンドルフラップは、メイン部分と、それぞれ第4の折曲げ線及び第5の折曲げ線に沿って前記メイン部分に折り曲げ可能に接続された一対の側部部分と、を備え、
前記第4の折曲げ線及び前記第5の折曲げ線は、互いから発散的に離隔して上方に延在することを特徴とする請求項15に記載のカートン。
【請求項20】
前記内側層は、略同一平面において並んで配置された第1のパネル部分及び第2のパネル部分を備え、前記第2のハンドルフラップは、前記第1のパネル部分から形成され、前記第3のハンドルフラップは、前記第2のパネル部分から形成されることを特徴とする請求項15に記載のカートン。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2011−528307(P2011−528307A)
【公表日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−518903(P2011−518903)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/050805
【国際公開番号】WO2010/009293
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(503056492)ミードウエストヴェイコ・パッケージング・システムズ・エルエルシー (44)
【Fターム(参考)】