ハードドライブプリアンプ用熱伝達装置
【課題】プリアンプで生じた熱を容易に放散できる基板を提供すること。
【解決手段】導電性材料からなる補強材層と、基板の回路領域上に設けられた絶縁層と、絶縁層上に設けられた導電性材料からなる回路と、その上に絶縁層を設けていない補強材層の延長部分であるフラップとを用いて作製される、その上にプリアンプチップを実装する基板。フラップは、プリアンプチップから熱を除去するためにプリアンプチップ上に折り重なるように作製されている。
【解決手段】導電性材料からなる補強材層と、基板の回路領域上に設けられた絶縁層と、絶縁層上に設けられた導電性材料からなる回路と、その上に絶縁層を設けていない補強材層の延長部分であるフラップとを用いて作製される、その上にプリアンプチップを実装する基板。フラップは、プリアンプチップから熱を除去するためにプリアンプチップ上に折り重なるように作製されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードドライブ、詳しくは、ハードディスクドライブヘッドのプリアンプで発生した熱を制御するためのハードドライブに関する。
【背景技術】
【0002】
図1aは、カバーを外した状態の従来技術のハードドライブ100を示し、図1bは、プリアンプ領域の拡大図を示す。ハードディスク100には、データを記憶するために回転プラッタ(ディスク)110が用いられる。各プラッタは、スピンドル(図示せず)によって回転し、デジタルデータを記憶する滑らかな磁気表面を有する。アクチュエータアーム120に取り付けられた読み書きヘッド(図示せず)から磁場を印加することによって、ディスクに情報が書き込まれる。読み取りは、プラッタ上に書き込まれた磁気ビットから発生している磁束を読み書きヘッドが検出する。読み書きへッドからの信号は微弱なため、このヘッドに非常に近接してプリアンプ130が設けられている。プリアンプ130は、基板140に実装されているチップである。基板140は、アクチュエータアームアセンブリ120に接続しているキャリアプレート150上に装着されている。フレキシブル回路ループ160は、基板140に接続されて、プリアンプ130と関連電子機器(図示せず)との間の信号を転送する。かかる関連電子機器は、アクチュエータの移動およびディスクの回転を制御し、ディスク制御装置からの要求で読み取りおよび書き込みを実行するものである。
【0003】
図2は、基板240が装着されているキャリアプレート250を示す、従来技術のプリアンプ・サブアセンブリである。プリアンプ230は基板240に取り付けられており、基板240上のタップポイントに電気的に接続している。破線引き出し線内の断面図に示すように、概して、基板は、ステンレス鋼製またはアルミニウム製の裏板(一般に補強材と呼ばれる)215と、絶縁ポリイミド層225と、銅導通接点および銅導線235からなる。プリアンプチップ230の「足」(またはフリップチップの場合はバンプ)は、銅接点235にはんだ接合されている。図示の場合では、基板240は、それ自体に補強材215を備えており、上部キャリアプレート250の裏側に折り曲がっている。キャリアプレート250および補強材215は共通の金属層から作ることができる。別の設計では、キャリアプレートの機能を補強材に一体化させ、キャリアプレートを不要にしている。図3に示すように、基板は、一般に補強材材料のシートを用いて作られ、このシート上に基板がいくつか形成される。図3に示すように、ステンレス鋼またはアルミニウム315などの補強材材料のシートは、基板345を作製するための出発原料となる。各基板345には、電気的絶縁体として機能するように補強材315上にポリイミド層325が配置されている。ポリイミド層上には様々な導体素子335が配置されて、接点および送信線を形成している。こうした層の作製は、従来のフォトリソグラフィ技術を用いて行われる。一般に、フレキシブル回路の作製におけるサブトラクティブ法およびアディティブ法の両方が、ハードディスクドライブにおいて用いられる。使用可能なスペースを最大限にするために、互いが「入れ子」になるように基板345を作製し、作製終了後、補強材シート315から基板345を切り抜く。
【0004】
ハードドライブの物理的な大きさが減少するにつれて、プリアンプで生じる熱がハードドライブの性能や信頼性に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、プリアンプで生じた熱が容易に放散されないという、従来技術における不具合を観察することによって為されたものである。キャリアアーム250はヒートシンクとして用いることができるが、本願の発明者らは、プリアンプ230からキャリアアーム250へほとんど熱が伝わらないことを見出した。発明者らは、熱伝達が少ないのは、基板240のポリイミド層225が熱障壁として作用するからであると仮定した。特に、ポリイミドの熱伝導率は、0.12W/m−Kで、断熱性がある。さらに、導電性パッド235は非常に限られた導電性の放熱手段を提供し、またポリイミド層に熱絶縁されてしまう。そのため、発明者らは、プリアンプの上部からキャリアアームへ熱伝達手段を設けることにより、プリアンプからの熱をより良好に除去する方法を発明した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面によれば、その上にプリアンプチップを実装する基板で、第1の導電性材料からなる補強材層と、基板の回路領域上に設けられた絶縁層と、この絶縁層上に設けられた第2の導電性材料からなる回路と、その上に絶縁層を設けていない補強材層の延長部分を含むフラップとを備え、フラップが、プリアンプチップ上に折り重なるように作製された基板を提供する。本発明の1つの局面によれば、第1の導電性材料はステンレス鋼またはアルミニウムを含んでいる。本発明の別の局面によれば、第2の導電性材料は銅を含んでいる。そのフラップはフィンを備えていてもよい。また、フラップは、その上に注入式接着剤用に形成された切抜き部を備えていてもよい。
【0007】
本発明の別の局面によれば、アクチュエータアームと、このアーム上に装着された回路基板と、回路基板上に実装されたプリアンプチップとを備え、この基板がプリアンプチップ上面に折り重ねられたフラップを備える、ハードディスクドライブ用のアクチュエータアセンブリが提供される。この基板は、第1の導電性材料からなる補強材層と、基板の回路領域上に設けられた絶縁層と、この絶縁層上に設けられた第2の導電性材料からなる回路とを備えていてもよく、このフラップはその上に絶縁層を設けていない補強材層の延長部分を含んでいる。プリアンプチップとフラップとの間には接着剤が提供されてもよい。このフラップは切抜き部を備えていてもよく、その切抜き部を介して接着剤が注入される。この接着剤は、熱伝導エポキシ樹脂を含んでいてもよい。フラップはフィンを備えていてもよい。
【0008】
本発明のさらに別の局面によれば、集積回路チップをその上に支持する基板を製造する方法であって、第1の導電性材料を備える補強材シートを設ける工程と、この補強材の画定された部分上に絶縁層を設ける工程であり、各部分が1つの基板の回路領域を画定している工程と、第2の導電性材料からなる接点を絶縁層上に設ける工程と、回路領域とその上に絶縁層を有していない補強材シートの一部分を含むフラップとを備える設計された外形に従って、各基板をシートから切り抜く工程とを含む方法が提供される。また、この方法は、フラップの切抜き部を切り抜く工程を含んでいてもよい。
【0009】
本発明のさらに別の局面によれば、ハードドライブ用のプリアンプアセンブリを製造する方法であって、補強材伝導層と、補強材上に設けられて回路領域を画定している絶縁層と、この絶縁層上に設けられた複数の接点と、その上に絶縁層を有していない補強材の一部分を含むフラップとを備える基板を設ける工程と、少なくとも接点のいくつかに電気的に接続するように、プリアンプを基板の回路領域に実装させる工程と、プリアンプ上にフラップを折り重ねる工程とを含む方法が提供される。かかる方法は、プリアンプとフラップとの間に注入式接着剤をさらに含んでいてもよい。フラップは切抜き部を備えていてもよく、また、この方法は、切抜き部上に接着剤を注入する工程をさらに含んでいてもよい。
【0010】
本発明のその他の態様および特徴は、下記図面を参照して、詳細な説明から明らかとなろう。その詳細な説明および図面は、添付の特許請求の範囲に定義される、本発明の様々な実施形態の種々の非限定的な例を提供していることが理解されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1a】カバーを外した状態の従来技術のハードドライブ100を示す。
【図1b】プリアンプ領域の拡大図を示す。
【図2】従来技術のプリアンプ・サブアセンブリを示す。
【図3】その上に基板がいくつか作製された補強材シートを示す。
【図4】基板を備えた本発明の一実施形態によるプリアンプ・サブアセンブリを示す。
【図5】基板を備えた本発明の別の実施形態によるプリアンプ・サブアセンブリを示す。
【図6】その上に基板がいくつか作製された本発明の一実施形態による補強材シートを示す。
【図7a】フラップなしの、従来技術のアセンブリ用プリアンプにおける温度分布の結果を示す。
【図7b】フラップありの、図5の実施形態によるチップにおける温度分布を示す。
【図8a】フラップありでエポキシ樹脂なしのモデルの有限要素シミュレーションの実行を示す。
【図8b】フラップありでエポキシ樹脂ありのモデルの実行を示す。
【図9】本発明の別の実施形態を示す。
【図10】プリアンプチップにおける温度上昇に対するフラップ設計による温度低下をシミュレートしてプロットしたものを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図4は、基板440を備えたキャリアプレート450を示す本発明の一実施形態によるプリアンプ・サブアセンブリである。特に、基板440の作製に、補強材材料からなるフラップ465が追加されている。フラップ465は、プリアンプ430の上部から熱を除去するために、プリアンプ430上に折り重ねられている。除去した熱は、フラップ465によって補強材415へと伝導され、次いでキャリアプレート450へ、そして伝導ヒートシンクとして機能するアクチュエータアームアセンブリ(図示せず)へと伝導される。
【0013】
すなわち、図2から理解できるように、基板240の補強材層215はキャリアプレート250と物理的に接触している。しかし、従来技術で上述したように、基板240のポリイミド層225は熱伝導の障害となるため、プリアンプ230からの熱はキャリアプレート250に伝導されない。一方、図4の実施形態のフラップ465上には、ポリイミドが堆積していない。それゆえ、プリアンプ430の上面からの熱を、フラップ465に容易に伝導できる。フラップ465は基板440の一体部品として作製されているので、フラップ465からの熱はキャリアプレート450上に容易に伝導される。また、フラップ465の露出表面領域から周囲空気へと対流熱伝達も起こる。
【0014】
さらにフラップへの熱伝導率を向上させるために、破線引き出し線475に図示するように、場合によっては、プリアンプ430とフラップ465との間に伝導性接着剤475を設けることができる。実際、幾何公差および成形の不確かさにより、フラップ465とプリアンプ430との間にエアギャップが存在することもあり、この伝導性接着剤475はそのような伝導性の不十分な経路を塞ぐのに有用である。一方、プリアンプおよび基板の組み立てを容易にするために、図5において、フラップ565に切抜き部585が作られている。この実施形態では、図5に示すように、プリアンプ530を基板540に取り付けると、フラップ565をそのプリアンプ上に折り重ねる。その後、破線引き出し線575に示すように、フラップ565の下、かつプリアンプ530の上に広がるように伝導性接着剤を切抜き部585内に注入する。
【0015】
図6は、その上に基板がいくつか作製された本発明の一実施形態による補強材シートを示す。図6において、出発原料は、ステンレス鋼615などの補強材材料のシートである。いくつかの基板645が入れ子状に配置されてシート615上に作製される。各基板645は、ポリイミド層625によって画定された、実線で示す「回路」領域と、ステンレス鋼からなる異なった加工領域のフラップ685とを有する。すなわち、フラップ685はポリイミドで被覆されておらず、露出した補強材材料である。基板をシート材料から切り抜く時、このフラップが基板の一体部品となるように切り取られる。これによって、確実に、フラップ上に伝導された熱が基板の補強材層全体に直ちに伝導される。補強材はキャリアプレートと接触しているため、熱はキャリアプレートに伝導され、そしてヒートシンクとして機能するアクチュエータアームに伝導される。
【0016】
組み立て時、プリアンプ530は基板645に取り付けられ、図5に示すように、キャリアプレート550と補強材515とをはめ合わせるように一点鎖線696に沿って基板645を折る。なお、図5に示すように、この実施形態では、折り重ね部分696に補強材材料はなく、ポリイミド層のみが存在する。その後、フラップ685は点線698に沿ってプリアンプ530上に折り重ねられる。次いで、切抜きを利用する場合、伝導性接着剤を切抜き部585に注入する。切抜きを設けていない場合には、接着剤を側面から注入するか、またはフラップをプリアンプ上に折り重ねる前に注入してもよい。本明細書中に記載した実施形態に用いるのに適した接着剤の種類の一つとして、マサチューセッツ州サウスイーストンのレジンテクノロジーグループ(Resin Technology Group)製のTIGA HTR−815エポキシ樹脂がある。このエポキシ樹脂の熱伝導率は、1.15W/m−Kであり、ポリイミドの熱伝導率より1桁高い。
【0017】
図5に示す実施形態を、周囲温度が25℃で、プリアンプチップ体積での自己発熱量が一定であると仮定して、自然対流熱の有限要素シミュレーション(ここではモデルと呼ぶ)に入力した。このモデルは、チップおよび周囲のサブアセンブリ体の露出表面すべての境膜係数が一定であると仮定して実行され、対流によって周囲空気への熱伝達を許容した。最初の実行では、露出表面の境膜係数を、1e−4W/mm2−Kに設定し、また、仮定したプリアンプ自己発熱量を0.05W/mm3または250mWとした。図7aは、フラップなしの、従来技術のアセンブリ用プリアンプにおいて得られた温度分布を示し、図7bは、フラップありの、図5の実施形態によるチップにおける温度分布を示す。説明のために、図7aおよび図7bでは周囲の構造を隠している。図7aで観測された最大温度は60.1℃で、フラップありの図7bでは、54.7℃であった。さらに、フラップなしでは、プリアンプ上に高温領域が広く観測され、プリアンプの中央部に向かって勾配が増加しているのに対して、フラップありでは、プリアンプの中央部の方が端部より冷たく、エポキシ樹脂を介してフラップに熱が伝導されることを示す傾向にあった。したがって、プリアンプ上をエポキシ樹脂で広く覆うことによって、より良い結果が得られると考えられる。
【0018】
また、露出表面の境膜係数を、2.0e−4W/mm2−Kに設定し、同じ発熱量でモデルを実行した。この場合、観測されたプリアンプの最大温度は、フラップなしで52.0℃、フラップありで47.1℃であった。これは、周囲空気への対流が改良されていても、チップの熱除去には依然としてフラップが役立っていることを示す傾向にある。
図8aは、フラップありでエポキシ樹脂なしの図5のモデルの実行を示し、図8bは、フラップありでエポキシ樹脂ありのモデルの実行を示す。図8aから分かるように、エポキシ樹脂がないと、プリアンプとフラップとの間に意図的に配置されたエアギャップによって、それらの間の熱伝導率が不十分となる。これは、チップの上面から熱が除去されていないので、ある程度従来技術の構成を例証している。これに対して、プリアンプの中央部は、エポキシ樹脂を添加した場合の方が冷たくなっている。また、チップ体積内のチップの最大温度および平均温度ともに低下している。それゆえ、エポキシ樹脂が設けられなければ、確実にフラップとプリアンプとの間が物理的に接触していなければならず、製造公差が大きくなってしまうことが分かる。エポキシ樹脂は、こうした公差を緩和したり、製造を容易にしたりすることが可能である。
【0019】
別の実施形態を図9に示す。図9では、フラップ965にフィン995を追加することにより、プリアンプ930からの熱除去を強化している。このようにして、伝導によって熱がプリアンプからフラップへと放出され、フラップからキャリアプレートへと放出され、そしてフィンからの強化された対流を介して周囲雰囲気へと放出される。もちろん、他の設計のフィンを作ることもでき、図9に示すフィンは、単なる一例に過ぎない。
【0020】
図10は、プリアンプチップにおける温度上昇に対するフラップ設計による温度低下を予測してプロットしたものを示すグラフである。この動向をシミュレートするために、プリアンプの発熱を0.05〜0.2W/mm3まで変動させる。チップにおいて観測された温度差が大きくなるにつれて、フラップによる効果が高まっていることが分かる。例えば、フラップなしの設計とは異なり、約35度を超す雰囲気で動作するチップの場合、フラップによって5度低下するであろう。一方、さらに一般的なチップ動作温度が約100度を超す雰囲気の場合、フラップは、最大温度より15度以上低下させると考えられる。
【0021】
このように、ここでは、本発明のいくつかの実施形態についてのみ具体的に説明したが、明らかなように、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、様々な改良がなされてもよい。さらに、いくつかの用語は単に明細書および特許請求の範囲の可読性を高めるためにのみ相互交換的に使用されている。注目すべき点であるが、これは、使用した用語の一般性を狭めることを意図しておらず、特許請求の範囲をここに記載した実施形態に限定するように解釈してはならない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードドライブ、詳しくは、ハードディスクドライブヘッドのプリアンプで発生した熱を制御するためのハードドライブに関する。
【背景技術】
【0002】
図1aは、カバーを外した状態の従来技術のハードドライブ100を示し、図1bは、プリアンプ領域の拡大図を示す。ハードディスク100には、データを記憶するために回転プラッタ(ディスク)110が用いられる。各プラッタは、スピンドル(図示せず)によって回転し、デジタルデータを記憶する滑らかな磁気表面を有する。アクチュエータアーム120に取り付けられた読み書きヘッド(図示せず)から磁場を印加することによって、ディスクに情報が書き込まれる。読み取りは、プラッタ上に書き込まれた磁気ビットから発生している磁束を読み書きヘッドが検出する。読み書きへッドからの信号は微弱なため、このヘッドに非常に近接してプリアンプ130が設けられている。プリアンプ130は、基板140に実装されているチップである。基板140は、アクチュエータアームアセンブリ120に接続しているキャリアプレート150上に装着されている。フレキシブル回路ループ160は、基板140に接続されて、プリアンプ130と関連電子機器(図示せず)との間の信号を転送する。かかる関連電子機器は、アクチュエータの移動およびディスクの回転を制御し、ディスク制御装置からの要求で読み取りおよび書き込みを実行するものである。
【0003】
図2は、基板240が装着されているキャリアプレート250を示す、従来技術のプリアンプ・サブアセンブリである。プリアンプ230は基板240に取り付けられており、基板240上のタップポイントに電気的に接続している。破線引き出し線内の断面図に示すように、概して、基板は、ステンレス鋼製またはアルミニウム製の裏板(一般に補強材と呼ばれる)215と、絶縁ポリイミド層225と、銅導通接点および銅導線235からなる。プリアンプチップ230の「足」(またはフリップチップの場合はバンプ)は、銅接点235にはんだ接合されている。図示の場合では、基板240は、それ自体に補強材215を備えており、上部キャリアプレート250の裏側に折り曲がっている。キャリアプレート250および補強材215は共通の金属層から作ることができる。別の設計では、キャリアプレートの機能を補強材に一体化させ、キャリアプレートを不要にしている。図3に示すように、基板は、一般に補強材材料のシートを用いて作られ、このシート上に基板がいくつか形成される。図3に示すように、ステンレス鋼またはアルミニウム315などの補強材材料のシートは、基板345を作製するための出発原料となる。各基板345には、電気的絶縁体として機能するように補強材315上にポリイミド層325が配置されている。ポリイミド層上には様々な導体素子335が配置されて、接点および送信線を形成している。こうした層の作製は、従来のフォトリソグラフィ技術を用いて行われる。一般に、フレキシブル回路の作製におけるサブトラクティブ法およびアディティブ法の両方が、ハードディスクドライブにおいて用いられる。使用可能なスペースを最大限にするために、互いが「入れ子」になるように基板345を作製し、作製終了後、補強材シート315から基板345を切り抜く。
【0004】
ハードドライブの物理的な大きさが減少するにつれて、プリアンプで生じる熱がハードドライブの性能や信頼性に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、プリアンプで生じた熱が容易に放散されないという、従来技術における不具合を観察することによって為されたものである。キャリアアーム250はヒートシンクとして用いることができるが、本願の発明者らは、プリアンプ230からキャリアアーム250へほとんど熱が伝わらないことを見出した。発明者らは、熱伝達が少ないのは、基板240のポリイミド層225が熱障壁として作用するからであると仮定した。特に、ポリイミドの熱伝導率は、0.12W/m−Kで、断熱性がある。さらに、導電性パッド235は非常に限られた導電性の放熱手段を提供し、またポリイミド層に熱絶縁されてしまう。そのため、発明者らは、プリアンプの上部からキャリアアームへ熱伝達手段を設けることにより、プリアンプからの熱をより良好に除去する方法を発明した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面によれば、その上にプリアンプチップを実装する基板で、第1の導電性材料からなる補強材層と、基板の回路領域上に設けられた絶縁層と、この絶縁層上に設けられた第2の導電性材料からなる回路と、その上に絶縁層を設けていない補強材層の延長部分を含むフラップとを備え、フラップが、プリアンプチップ上に折り重なるように作製された基板を提供する。本発明の1つの局面によれば、第1の導電性材料はステンレス鋼またはアルミニウムを含んでいる。本発明の別の局面によれば、第2の導電性材料は銅を含んでいる。そのフラップはフィンを備えていてもよい。また、フラップは、その上に注入式接着剤用に形成された切抜き部を備えていてもよい。
【0007】
本発明の別の局面によれば、アクチュエータアームと、このアーム上に装着された回路基板と、回路基板上に実装されたプリアンプチップとを備え、この基板がプリアンプチップ上面に折り重ねられたフラップを備える、ハードディスクドライブ用のアクチュエータアセンブリが提供される。この基板は、第1の導電性材料からなる補強材層と、基板の回路領域上に設けられた絶縁層と、この絶縁層上に設けられた第2の導電性材料からなる回路とを備えていてもよく、このフラップはその上に絶縁層を設けていない補強材層の延長部分を含んでいる。プリアンプチップとフラップとの間には接着剤が提供されてもよい。このフラップは切抜き部を備えていてもよく、その切抜き部を介して接着剤が注入される。この接着剤は、熱伝導エポキシ樹脂を含んでいてもよい。フラップはフィンを備えていてもよい。
【0008】
本発明のさらに別の局面によれば、集積回路チップをその上に支持する基板を製造する方法であって、第1の導電性材料を備える補強材シートを設ける工程と、この補強材の画定された部分上に絶縁層を設ける工程であり、各部分が1つの基板の回路領域を画定している工程と、第2の導電性材料からなる接点を絶縁層上に設ける工程と、回路領域とその上に絶縁層を有していない補強材シートの一部分を含むフラップとを備える設計された外形に従って、各基板をシートから切り抜く工程とを含む方法が提供される。また、この方法は、フラップの切抜き部を切り抜く工程を含んでいてもよい。
【0009】
本発明のさらに別の局面によれば、ハードドライブ用のプリアンプアセンブリを製造する方法であって、補強材伝導層と、補強材上に設けられて回路領域を画定している絶縁層と、この絶縁層上に設けられた複数の接点と、その上に絶縁層を有していない補強材の一部分を含むフラップとを備える基板を設ける工程と、少なくとも接点のいくつかに電気的に接続するように、プリアンプを基板の回路領域に実装させる工程と、プリアンプ上にフラップを折り重ねる工程とを含む方法が提供される。かかる方法は、プリアンプとフラップとの間に注入式接着剤をさらに含んでいてもよい。フラップは切抜き部を備えていてもよく、また、この方法は、切抜き部上に接着剤を注入する工程をさらに含んでいてもよい。
【0010】
本発明のその他の態様および特徴は、下記図面を参照して、詳細な説明から明らかとなろう。その詳細な説明および図面は、添付の特許請求の範囲に定義される、本発明の様々な実施形態の種々の非限定的な例を提供していることが理解されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1a】カバーを外した状態の従来技術のハードドライブ100を示す。
【図1b】プリアンプ領域の拡大図を示す。
【図2】従来技術のプリアンプ・サブアセンブリを示す。
【図3】その上に基板がいくつか作製された補強材シートを示す。
【図4】基板を備えた本発明の一実施形態によるプリアンプ・サブアセンブリを示す。
【図5】基板を備えた本発明の別の実施形態によるプリアンプ・サブアセンブリを示す。
【図6】その上に基板がいくつか作製された本発明の一実施形態による補強材シートを示す。
【図7a】フラップなしの、従来技術のアセンブリ用プリアンプにおける温度分布の結果を示す。
【図7b】フラップありの、図5の実施形態によるチップにおける温度分布を示す。
【図8a】フラップありでエポキシ樹脂なしのモデルの有限要素シミュレーションの実行を示す。
【図8b】フラップありでエポキシ樹脂ありのモデルの実行を示す。
【図9】本発明の別の実施形態を示す。
【図10】プリアンプチップにおける温度上昇に対するフラップ設計による温度低下をシミュレートしてプロットしたものを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図4は、基板440を備えたキャリアプレート450を示す本発明の一実施形態によるプリアンプ・サブアセンブリである。特に、基板440の作製に、補強材材料からなるフラップ465が追加されている。フラップ465は、プリアンプ430の上部から熱を除去するために、プリアンプ430上に折り重ねられている。除去した熱は、フラップ465によって補強材415へと伝導され、次いでキャリアプレート450へ、そして伝導ヒートシンクとして機能するアクチュエータアームアセンブリ(図示せず)へと伝導される。
【0013】
すなわち、図2から理解できるように、基板240の補強材層215はキャリアプレート250と物理的に接触している。しかし、従来技術で上述したように、基板240のポリイミド層225は熱伝導の障害となるため、プリアンプ230からの熱はキャリアプレート250に伝導されない。一方、図4の実施形態のフラップ465上には、ポリイミドが堆積していない。それゆえ、プリアンプ430の上面からの熱を、フラップ465に容易に伝導できる。フラップ465は基板440の一体部品として作製されているので、フラップ465からの熱はキャリアプレート450上に容易に伝導される。また、フラップ465の露出表面領域から周囲空気へと対流熱伝達も起こる。
【0014】
さらにフラップへの熱伝導率を向上させるために、破線引き出し線475に図示するように、場合によっては、プリアンプ430とフラップ465との間に伝導性接着剤475を設けることができる。実際、幾何公差および成形の不確かさにより、フラップ465とプリアンプ430との間にエアギャップが存在することもあり、この伝導性接着剤475はそのような伝導性の不十分な経路を塞ぐのに有用である。一方、プリアンプおよび基板の組み立てを容易にするために、図5において、フラップ565に切抜き部585が作られている。この実施形態では、図5に示すように、プリアンプ530を基板540に取り付けると、フラップ565をそのプリアンプ上に折り重ねる。その後、破線引き出し線575に示すように、フラップ565の下、かつプリアンプ530の上に広がるように伝導性接着剤を切抜き部585内に注入する。
【0015】
図6は、その上に基板がいくつか作製された本発明の一実施形態による補強材シートを示す。図6において、出発原料は、ステンレス鋼615などの補強材材料のシートである。いくつかの基板645が入れ子状に配置されてシート615上に作製される。各基板645は、ポリイミド層625によって画定された、実線で示す「回路」領域と、ステンレス鋼からなる異なった加工領域のフラップ685とを有する。すなわち、フラップ685はポリイミドで被覆されておらず、露出した補強材材料である。基板をシート材料から切り抜く時、このフラップが基板の一体部品となるように切り取られる。これによって、確実に、フラップ上に伝導された熱が基板の補強材層全体に直ちに伝導される。補強材はキャリアプレートと接触しているため、熱はキャリアプレートに伝導され、そしてヒートシンクとして機能するアクチュエータアームに伝導される。
【0016】
組み立て時、プリアンプ530は基板645に取り付けられ、図5に示すように、キャリアプレート550と補強材515とをはめ合わせるように一点鎖線696に沿って基板645を折る。なお、図5に示すように、この実施形態では、折り重ね部分696に補強材材料はなく、ポリイミド層のみが存在する。その後、フラップ685は点線698に沿ってプリアンプ530上に折り重ねられる。次いで、切抜きを利用する場合、伝導性接着剤を切抜き部585に注入する。切抜きを設けていない場合には、接着剤を側面から注入するか、またはフラップをプリアンプ上に折り重ねる前に注入してもよい。本明細書中に記載した実施形態に用いるのに適した接着剤の種類の一つとして、マサチューセッツ州サウスイーストンのレジンテクノロジーグループ(Resin Technology Group)製のTIGA HTR−815エポキシ樹脂がある。このエポキシ樹脂の熱伝導率は、1.15W/m−Kであり、ポリイミドの熱伝導率より1桁高い。
【0017】
図5に示す実施形態を、周囲温度が25℃で、プリアンプチップ体積での自己発熱量が一定であると仮定して、自然対流熱の有限要素シミュレーション(ここではモデルと呼ぶ)に入力した。このモデルは、チップおよび周囲のサブアセンブリ体の露出表面すべての境膜係数が一定であると仮定して実行され、対流によって周囲空気への熱伝達を許容した。最初の実行では、露出表面の境膜係数を、1e−4W/mm2−Kに設定し、また、仮定したプリアンプ自己発熱量を0.05W/mm3または250mWとした。図7aは、フラップなしの、従来技術のアセンブリ用プリアンプにおいて得られた温度分布を示し、図7bは、フラップありの、図5の実施形態によるチップにおける温度分布を示す。説明のために、図7aおよび図7bでは周囲の構造を隠している。図7aで観測された最大温度は60.1℃で、フラップありの図7bでは、54.7℃であった。さらに、フラップなしでは、プリアンプ上に高温領域が広く観測され、プリアンプの中央部に向かって勾配が増加しているのに対して、フラップありでは、プリアンプの中央部の方が端部より冷たく、エポキシ樹脂を介してフラップに熱が伝導されることを示す傾向にあった。したがって、プリアンプ上をエポキシ樹脂で広く覆うことによって、より良い結果が得られると考えられる。
【0018】
また、露出表面の境膜係数を、2.0e−4W/mm2−Kに設定し、同じ発熱量でモデルを実行した。この場合、観測されたプリアンプの最大温度は、フラップなしで52.0℃、フラップありで47.1℃であった。これは、周囲空気への対流が改良されていても、チップの熱除去には依然としてフラップが役立っていることを示す傾向にある。
図8aは、フラップありでエポキシ樹脂なしの図5のモデルの実行を示し、図8bは、フラップありでエポキシ樹脂ありのモデルの実行を示す。図8aから分かるように、エポキシ樹脂がないと、プリアンプとフラップとの間に意図的に配置されたエアギャップによって、それらの間の熱伝導率が不十分となる。これは、チップの上面から熱が除去されていないので、ある程度従来技術の構成を例証している。これに対して、プリアンプの中央部は、エポキシ樹脂を添加した場合の方が冷たくなっている。また、チップ体積内のチップの最大温度および平均温度ともに低下している。それゆえ、エポキシ樹脂が設けられなければ、確実にフラップとプリアンプとの間が物理的に接触していなければならず、製造公差が大きくなってしまうことが分かる。エポキシ樹脂は、こうした公差を緩和したり、製造を容易にしたりすることが可能である。
【0019】
別の実施形態を図9に示す。図9では、フラップ965にフィン995を追加することにより、プリアンプ930からの熱除去を強化している。このようにして、伝導によって熱がプリアンプからフラップへと放出され、フラップからキャリアプレートへと放出され、そしてフィンからの強化された対流を介して周囲雰囲気へと放出される。もちろん、他の設計のフィンを作ることもでき、図9に示すフィンは、単なる一例に過ぎない。
【0020】
図10は、プリアンプチップにおける温度上昇に対するフラップ設計による温度低下を予測してプロットしたものを示すグラフである。この動向をシミュレートするために、プリアンプの発熱を0.05〜0.2W/mm3まで変動させる。チップにおいて観測された温度差が大きくなるにつれて、フラップによる効果が高まっていることが分かる。例えば、フラップなしの設計とは異なり、約35度を超す雰囲気で動作するチップの場合、フラップによって5度低下するであろう。一方、さらに一般的なチップ動作温度が約100度を超す雰囲気の場合、フラップは、最大温度より15度以上低下させると考えられる。
【0021】
このように、ここでは、本発明のいくつかの実施形態についてのみ具体的に説明したが、明らかなように、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、様々な改良がなされてもよい。さらに、いくつかの用語は単に明細書および特許請求の範囲の可読性を高めるためにのみ相互交換的に使用されている。注目すべき点であるが、これは、使用した用語の一般性を狭めることを意図しておらず、特許請求の範囲をここに記載した実施形態に限定するように解釈してはならない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
その上にプリアンプチップを実装する基板であって、
第1の導電性材料からなる補強材層と、
前記基板の回路領域上に設けられた絶縁層と、
前記絶縁層上に設けられた第2の導電性材料からなる回路と、
その上に絶縁層を設けていない前記補強材層の延長部分を含むフラップとを備え、前記フラップが前記プリアンプチップ上に折り重なるように作製されている基板。
【請求項2】
前記第1の導電性材料がステンレス鋼を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の基板。
【請求項3】
前記第2の導電性材料が銅を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の基板。
【請求項4】
前記フラップがフィンを備えることを特徴とする、請求項1に記載の基板。
【請求項5】
前記フラップが、その上に注入式接着剤用に形成された切抜き部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の基板。
【請求項6】
アクチュエータアームと、
前記アーム上に装着した回路基板と、
前記回路基板上に実装したプリアンプチップとを備え、
前記基板が前記プリアンプチップの上面に折り重ねられたフラップを備えるハードディスクドライブ用のアクチュエータアセンブリ。
【請求項7】
前記基板が、
第1の導電性材料からなる補強材層と、
前記基板の回路領域上に設けられた絶縁層と、
前記絶縁層上に設けられた第2の導電性材料からなる回路とを備え、
前記フラップが、その上に絶縁層を設けていない前記補強材層の延長部分を含むことを特徴とする、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記プリアンプチップと前記フラップとの間に設けられた接着剤をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記フラップが切抜き部を備えており、前記アセンブリが前記切抜き部を介して注入された接着剤をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記接着剤が熱伝導エポキシ樹脂を含んでいることを特徴とする、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記フラップがフィンを備えることを特徴とする、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項12】
集積回路チップをその上に支持する基板を製造する方法であって、
第1の導電性材料を含む補強材シートを設ける工程と、
前記補強材の画定された部分上に絶縁層を設ける工程であり、各部分が1つの基板の回路領域を画定している工程と、
第2の導電性材料からなる接点を前記絶縁層上に設ける工程と、
前記回路領域とその上に絶縁層を有していない前記補強材シートの一部分を含むフラップとを備える設計された外形に従って、各基板を前記補強材シートから切り抜く工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記フラップに切抜き部を切り抜く工程をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ハードドライブ用のプリアンプアセンブリを製造する方法であって、
補強材伝導層を備える基板と、前記補強材上に設けられて回路領域を画定している絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた複数の接点と、その上に絶縁層を有していない前記補強材の一部分を含むフラップとを設ける工程と、
前記プリアンプを少なくとも前記接点のいくつかに電気的に接続するように前記基板の回路領域に実装させる工程と、
前記プリアンプ上に前記フラップを折り重ねる工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記プリアンプと前記フラップとの間に注入式接着剤をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記フラップが切抜き部を備えており、前記方法が前記切抜き部上に接着剤を注入する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の導電性材料がアルミニウムを含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の基板。
【請求項1】
その上にプリアンプチップを実装する基板であって、
第1の導電性材料からなる補強材層と、
前記基板の回路領域上に設けられた絶縁層と、
前記絶縁層上に設けられた第2の導電性材料からなる回路と、
その上に絶縁層を設けていない前記補強材層の延長部分を含むフラップとを備え、前記フラップが前記プリアンプチップ上に折り重なるように作製されている基板。
【請求項2】
前記第1の導電性材料がステンレス鋼を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の基板。
【請求項3】
前記第2の導電性材料が銅を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の基板。
【請求項4】
前記フラップがフィンを備えることを特徴とする、請求項1に記載の基板。
【請求項5】
前記フラップが、その上に注入式接着剤用に形成された切抜き部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の基板。
【請求項6】
アクチュエータアームと、
前記アーム上に装着した回路基板と、
前記回路基板上に実装したプリアンプチップとを備え、
前記基板が前記プリアンプチップの上面に折り重ねられたフラップを備えるハードディスクドライブ用のアクチュエータアセンブリ。
【請求項7】
前記基板が、
第1の導電性材料からなる補強材層と、
前記基板の回路領域上に設けられた絶縁層と、
前記絶縁層上に設けられた第2の導電性材料からなる回路とを備え、
前記フラップが、その上に絶縁層を設けていない前記補強材層の延長部分を含むことを特徴とする、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記プリアンプチップと前記フラップとの間に設けられた接着剤をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記フラップが切抜き部を備えており、前記アセンブリが前記切抜き部を介して注入された接着剤をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記接着剤が熱伝導エポキシ樹脂を含んでいることを特徴とする、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記フラップがフィンを備えることを特徴とする、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項12】
集積回路チップをその上に支持する基板を製造する方法であって、
第1の導電性材料を含む補強材シートを設ける工程と、
前記補強材の画定された部分上に絶縁層を設ける工程であり、各部分が1つの基板の回路領域を画定している工程と、
第2の導電性材料からなる接点を前記絶縁層上に設ける工程と、
前記回路領域とその上に絶縁層を有していない前記補強材シートの一部分を含むフラップとを備える設計された外形に従って、各基板を前記補強材シートから切り抜く工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記フラップに切抜き部を切り抜く工程をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ハードドライブ用のプリアンプアセンブリを製造する方法であって、
補強材伝導層を備える基板と、前記補強材上に設けられて回路領域を画定している絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた複数の接点と、その上に絶縁層を有していない前記補強材の一部分を含むフラップとを設ける工程と、
前記プリアンプを少なくとも前記接点のいくつかに電気的に接続するように前記基板の回路領域に実装させる工程と、
前記プリアンプ上に前記フラップを折り重ねる工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記プリアンプと前記フラップとの間に注入式接着剤をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記フラップが切抜き部を備えており、前記方法が前記切抜き部上に接着剤を注入する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の導電性材料がアルミニウムを含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の基板。
【図1a】
【図1b】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図9】
【図10】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図1b】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図9】
【図10】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【公表番号】特表2010−507179(P2010−507179A)
【公表日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−532457(P2009−532457)
【出願日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/021952
【国際公開番号】WO2008/045571
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/021952
【国際公開番号】WO2008/045571
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】
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