説明

バルクハウゼンノイズ検査装置

【課題】 検査対象物の検査表面の測定位置に起因する励磁の磁気抵抗の変化を抑制し、検査対象物のバルクハウゼンノイズの検出精度の向上を図ることができるバルクハウゼンノイズ検査装置を提供する。
【解決手段】 バルクハウゼンノイズ検査装置は、検査対象物Wを磁化する励磁コイル1、および磁化された検査対象物Wが発するバルクハウゼンノイズを検出する検出コイル4を有する検出ヘッドKHと、励磁コイル1に磁化のための交流磁界を発生させる交流電流を供給する電源3とを備える。さらに検査対象物Wと直列に並んで検査対象物Wと共通の磁気回路を構成するように検査対象物Wに近接して配置され励磁コイル1により検査対象物Wと共に磁化される延長部材7を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、バルクハウゼンノイズを利用して非破壊検査を行うバルクハウゼンノイズ検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
研削焼け、残留応力、硬度、荷重などの非破壊検査を行う検査装置として、バルクハウゼンノイズを利用した種々のバルクハウゼンノイズ検査装置が提案されている(例えば特許文献1〜3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平02−262958号公報
【特許文献2】特開2001−133441号公報
【特許文献3】特開2006−266686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バルクハウゼンノイズの検出には、コの字型の励磁ヨークで検査対象物を励磁する。この励磁された検査対象物における検査表面の端部を検査するとき、励磁ヨークが検査対象物の被検査面の端部にかかる。しかし、この端部では励磁ヨークと検査対象物との接触部の面積が変化して磁気抵抗が変化してしまうため、この検査対象物における端部の検出精度が低下する問題点がある。
【0005】
この発明の目的は、検査対象物の被検査面の測定位置に起因する励磁の磁気抵抗の変化を抑制し、検査対象物のバルクハウゼンノイズの検出精度の向上を図ることができるバルクハウゼンノイズ検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明のバルクハウゼンノイズ検査装置は、検査対象物を磁化する励磁コイル、および磁化された前記検査対象物が発するバルクハウゼンノイズを検出する検出コイルを有する検出ヘッドと、前記励磁コイルに磁化のための交流磁界を発生させる交流電流を供給する電源とを備えたバルクハウゼンノイズ検査装置において、前記検査対象物と直列に並んで前記検査対象物と共通の磁気回路を構成するように前記検査対象物に近接して配置され前記励磁コイルにより前記検査対象物と共に磁化される延長部材を設けたことを特徴とする。
【0007】
この構成によると、電源から供給される交流電流により励磁コイルに交流磁界を発生させ、この励磁コイルにより検査対象物と共に延長部材を磁化する。これら検査対象物と延長部材とを磁化した状態で、検出ヘッドを被検査面に対して相対的に移動させて検出した場合であっても、励磁部の磁気抵抗は検査対象物と延長部材およびその間の隙間により決められるため変化しない。この場合において、励磁部の磁気抵抗を一定に保つには、延長部材と検査測定物の透磁率が等しいことが望ましい。
したがって、検査対象物の被検査面の測定位置に起因する励磁の磁気抵抗の変化を抑制し、検査対象物のバルクハウゼンノイズの検出精度の向上を図ることができる。
【0008】
前記延長部材は、前記検査対象物の被検査面を延長した面に位置する延長面を有し、この延長面に前記励磁コイルの鉄芯またはコイル巻線が対向配置されるものであっても良い。この場合、例えば被検査面の中心部と端部のバルクハウゼンノイズを同じ励磁磁界で検出することができる。よって、被検査面の品質検査精度を向上させることができる。
【0009】
前記検査コイルは、前記検査対象物の前記励磁コイルが対向する部位と、前記延長部材の前記励磁コイルが対向する部位との間に位置して前記検査対象物に対向して位置するものであっても良い。この場合、検査対象物、延長部材、および検査コイルの位置決めを容易化できると共に、検査対象物のバルクハウゼンノイズの検出精度の向上を図れる。
【0010】
前記励磁コイルと前記検出コイルとを、一つの検出ヘッドに一体化して設けても良い。この場合、励磁コイルにより検査対象物等を磁化する作業と、検出ヘッドにより被検査面を検出する作業とを同時に行うことができ、作業能率が向上する。特に、検査対象物を励磁する磁束を一定に保つうえで効果があり、検査条件がより均一化され、検出精度をさらに向上させることができる。
前記励磁コイルと、前記検出コイルを有する検出ヘッドとを、別体に設けても良い。
【0011】
前記励磁コイルは、鉄芯と、この鉄芯に巻かれたコイル巻線とを有するものであっても良い。
前記励磁コイルは、コイル巻線のみからなる空心コイルであっても良い。
【0012】
前記検査対象物を磁化する励磁コイルで検査対象物および延長部材を同時に磁化しながら、前記検査対象物が発するバルクハウゼンノイズを検出コイルにより検出しても良い。この場合、検査対象物の被検査面の測定位置に起因する励磁の磁気抵抗の変化をより確実に抑制し、バルクハウゼンノイズの検出精度の向上をより図れる。
【0013】
前記検出コイルが検出したバルクハウゼンノイズから前記検査対象物の被検査面の研削焼けの検出を行う研削焼け検出手段を設けても良い。
前記ノイズ検出センサが検出したバルクハウゼンノイズから前記検査対象物の表面の残留応力を検出する残留応力検出手段を設けても良い。
これら研削焼け検出手段や残留応力検出手段を設けた場合は、別の解析手段を設けることなく、研削焼けや残留応力が検出できる。
【0014】
前記検査対象物は転動装置または転動装置部品であっても良い。例えば、前記研削焼け検出手段および残留応力検出手段は、転動装置や転動装置部品の表面の研削焼けおよび残留応力をそれぞれ検出するものであっても良い。転動装置は、ボールやころ等の転動体とこの転動体が接触する部品を有する機械部品であり、転がり軸受、ボールねじ、ボールジョイント等が該当する。転動装置部品は、前記転動装置を構成する部品であり、転動体が接する軌道面を有する部品や転動体等である。
【発明の効果】
【0015】
この発明のバルクハウゼンノイズ検査装置は、検査対象物を磁化する励磁コイル、および磁化された前記検査対象物が発するバルクハウゼンノイズを検出する検出コイルを有する検出ヘッドと、前記励磁コイルに磁化のための交流磁界を発生させる交流電流を供給する電源とを備えたバルクハウゼンノイズ検査装置において、前記検査対象物と直列に並んで前記検査対象物と共通の磁気回路を構成するように前記検査対象物に近接して配置され前記励磁コイルにより前記検査対象物と共に磁化される延長部材を設けたため、検査対象物の検査表面の測定位置に起因する励磁の磁気抵抗の変化を抑制し、検査対象物のバルクハウゼンノイズの検出精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の一実施形態に係るバルクハウゼンノイズ検査装置の概略構成図である。
【図2】(A)は同バルクハウゼンノイズ検査装置の延長部材等を示す平面図、(B)は同バルクハウゼンノイズ検査装置の延長部材等を示す正面図である。
【図3】(A)はこの発明の他の実施形態に係るバルクハウゼンノイズ検査装置の平面図、(B)は同バルクハウゼンノイズ検査装置の正面図である。
【図4】同バルクハウゼンノイズ検査装置の一使用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
この発明の一実施形態を図1および図2と共に説明する。この実施形態に係るバルクハウゼンノイズ検査装置の基本構造について説明する。以下の説明は、バルクハウゼンノイズ検査方法についての説明をも含む。このバルクハウゼンノイズ検査装置は、バルクハウゼンノイズを利用して非破壊検査を行う装置であって、検査対象物Wを磁化する励磁コイル1、および磁化された前記検査対象物Wが発するバルクハウゼンノイズを検出する検出コイル4を有する検出ヘッドKHと、励磁コイル1に磁化のための交流磁界を発生させる交流電流を供給する電源3と、バルクハウゼンノイズ検出回路6とを備えている。
【0018】
この例では、励磁コイル1と検出コイル4とは一つの検出ヘッドKHに一体化して設けられる。励磁コイル1は鉄芯2に巻かれ、この鉄芯2はコ字状に形成される。検出コイル4は、棒状の鉄芯5に巻かれ、検査対象物Wの表面磁束を検出する。前記各鉄芯2,5は、例えば、フェライト等の磁性酸化物や積層ケイ素鋼板等からなる。
コ字状の鉄芯2の両端2a,2b、および棒状の鉄芯5の一端5aは同一平面上に配置される。すなわち、検出ヘッドKHの検出面は、検査対象物Wの表面に対向させる平坦面とされる。この平坦面とされた検出面の同一平面上に鉄芯2の両端2a,2b、および鉄芯5の一端5aが配置され、且つ、これら鉄芯2,5が検出ヘッドKH内に配置される。
【0019】
検出コイル4は、バルクハウゼンノイズ検出回路6に電気的に接続されている。このバルクハウゼンノイズ検出回路6は、検出コイル4の出力信号を増幅する増幅回路sk1、この増幅回路sk1で増幅された検出信号からバルクハウゼンノイズを抽出するフィルタ回路sk2等を有する。バルクハウゼンノイズ検出回路6の次段には、後述の性状検出手段11が設けられる。
【0020】
同バルクハウゼンノイズ検査装置の詳細構成について説明する。
図2に示すように、このバルクハウゼンノイズ検査装置は、延長部材7を設けている。この延長部材7は、検査対象物Wと直列に並んで前記検査対象物Wと共通の磁気回路を構成するように前記検査対象物Wと共に磁化されるものである。延長部材7は、検査対象物Wの被検査面Waを延長した面に位置する延長面7aを有し、この延長面7aに励磁コイル1の鉄芯またはコイル巻線が対向配置される。
【0021】
コ字状の鉄芯2の一端2aは検査対象物Wの被検査面Waに接しており、同鉄芯2の他端2bは延長部材7の延長面7aに接している。さらに検査コイル4は、検査対象物Wの励磁コイル1が対向する部位と、延長部材7の励磁コイル1が対向する部位との間に位置して前記検査対象物Wに対向して位置する。
この状態を保ちながら、電源3からの交流電流を励磁コイル1に供給し、交流磁界を発生させることにより、検査対象物Wが磁化する。この場合において、検査対象物Wおよび延長部材7に対し検出ヘッドKHが相対的に移動しても、励磁部の磁気抵抗は検査対象物Wと延長部材7およびその間の隙間δにより決められるため変化しない。励磁部の磁気抵抗を一定に保つには、延長部材7と検査対象物Wの透磁率が等しい方が望ましい。
【0022】
図1に示すように、このバルクハウゼンノイズ検査装置は、前記バルクハウゼンノイズ検出回路6で抽出されたバルクハウゼンノイズから検査対象物Wの検出目的の性状を検出する性状検出手段11が設けられる。検出目的の性状とは、例えば研削加工時や切削加工時に検査対象物Wの表面に生じる研削焼け、または残留応力であり、性状検出手段11として研削焼け検出手段12および残留応力検出手段13が設けられる。これら研削焼け検出手段12および残留応力検出手段13は、それぞれ、バルクハウゼンノイズ検出回路6で抽出されたバルクハウゼンノイズの大きさ等を、設定値と比較して研削焼けの有無、所定値以上の残留応力の有無を判定するものであっても、また研削焼けの深さや平面範囲、残留応力の大きさを測定するものであっても良い。
【0023】
ここで、研削焼けによる焼戻しが発生した箇所では、検査対象物Wの硬度が軟化し、残留応力が圧縮力から引張力に変化する。鋼材等の検査対象物Wでは、その硬度が軟化するとバルクハウゼンノイズが大きくなり、引張力を印加するとバルクハウゼンノイズが大きくなる。そのため、研削焼けによる焼戻しによりバルクハウゼンノイズは正常箇所よりも大きくなる。
研削焼けにより再焼入れが起こって、検査対象物Wに硬くて脆いいわゆる白層が発生した場合でも、この白層の下部には焼戻しによる軟化した層が存在する。このため、バルクハウゼンノイズは大きくなる。したがって、バルクハウゼンノイズを測定することで、検査対象物Wの研削焼けを検出することが可能である。
【0024】
以上説明したバルクハウゼンノイズ検査装置によると、電源3から供給される交流電流により励磁コイル1に交流磁界を発生させ、この励磁コイル1により検査対象物Wと共に延長部材7を磁化する。これら検査対象物Wと延長部材7とを磁化した状態で、検出ヘッドKHを被検査面Waに対して相対的に移動させて検出した場合であっても、励磁部の磁気抵抗は検査対象物Wと延長部材7およびその間の隙間δにより決められるため変化しない。換言すれば、検出ヘッドKHの位置により、励磁ヨークと検査対象物Wとの接触部の面積が変化することがなく、この面積の変化に起因する磁気抵抗の変化がなくなる。したがって、検査対象物Wの被検査面Waの測定位置に起因する励磁の磁気抵抗の変化を抑制し、検査対象物Wのバルクハウゼンノイズの検出精度の向上を図ることができる。また、検査対象物Wとなる部品を破壊等する必要がなくオンライン上で研削焼けの全数検査または抜取り検査を実施することができる。それ故、このバルクハウゼンノイズ検査装置を用いたものは品質保証能力を高めることができる。
【0025】
延長部材7は検査対象物Wの被検査面Waを延長した面に位置する延長面7aを有し、この延長面7aに励磁コイル1の鉄芯またはコイル巻線が対向配置されるため、例えば被検査面Waの中心部と端部のバルクハウゼンノイズを同じ励磁磁界で検出できる。よって、被検査面Waの品質検査精度を向上させ得る。
検査コイル4は、検査対象物Wの励磁コイル1が対向する部位と、延長部材7の前記励磁コイル1が対向する部位との間に位置して検査対象物Wに対向して位置するため、検査対象物W、延長部材7、および検査コイル4の位置決めを容易化できると共に、検査対象物Wのバルクハウゼンノイズの検出精度の向上を図れる。
【0026】
励磁コイル1と検出コイル4とを、一つの検出ヘッドKHに一体化して設けた場合、励磁コイル1により検査対象物W等を磁化する作業と、検出ヘッドKHにより被検査面Waを検出する作業とを同時に行うことができ、作業能率が向上する。特に、検査対象物Wを励磁する磁束を一定に保つうえで効果があり、検査条件がより均一化され、検出精度をさらに向上させることができる。
【0027】
次に、この発明の他の実施形態を図3と共に説明する。以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
【0028】
図3の例は環状の延長部材7Aとし、円筒状の検査対象物Wの外周面Wbに、この延長部材7Aの内周面を嵌め合わせたものである。さらに、この延長部材7Aは、検査対象物Wの被検査面Waを延長した面に位置する延長面7Aaを有する。
このように検査対象物Wの外周Wbを環状の延長部材7Aで囲うと、一つの延長部材で複数の検出ヘッドKHを使用して複数箇所のバルクハウゼンノイズを同時に検出することができる。この場合、延長部材7Aが一つで足りるので、複数の延長部材を使用するよりも検査対象物Wと延長部材7Aの位置決めが容易になる。また、複数の検出ヘッドKHを使用して複数箇所のバルクハウゼンノイズを同時に検出することができるため、一つの検出ヘッドを使用して複数箇所のバルクハウゼンノイズを順次検出するよりも、検出時間の短縮を図ることができる。その他図1、図2と同様の作用効果を奏する。
【0029】
図4は、前記バルクハウゼンノイズ検査装置を使用して軸受の異状を検出している例を示す。この例では、軸受における内輪の側面の研削焼けを検出している。
回転軸8の小径部に内輪9が嵌合され、この回転軸8は図示外の駆動源により軸線L1回りに回転可能に構成されている。検出ヘッドKHは、移動可能な支持部材10に支持される。延長部材7は、内輪9の外周に配置され、且つ、被検査面である内輪端面9aを延長した面に位置する延長面7aを有するように設けられる。前記回転軸L1を回転させることで、周上全ての箇所の研削焼け箇所を検出し得る。特に、検査対象物Wとしての内輪9に近接して配置され励磁コイルにより前記内輪9と共に磁化される延長部材7を設けたため、内輪9の検査表面の測定位置に起因する励磁の磁気抵抗の変化を抑制し、内輪9のバルクハウゼンノイズの検出精度の向上を図ることができる。
【0030】
励磁コイルと、前記検出コイルを有する検出ヘッドとを、別体に設けても良い。励磁コイルは、鉄芯と、この鉄芯に巻かれたコイル巻線とを有するものであっても良い。励磁コイルは、コイル巻線のみからなる空心コイルであっても良い。
軸受のうち外輪軌道面、保持器案内面、転動体の転走面や端面等の研削焼けの有無を検出しても良い。勿論、軸受以外のものを測定対象としても良い。
【符号の説明】
【0031】
1…励磁コイル
3…電源
4…検出コイル
7,7A…延長部材
7a,7Aa…延長面
9…内輪
12…研削焼け検出手段
13…残留応力検出手段
KH…検出ヘッド
W…検査対象物
Wa…被検査面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象物を磁化する励磁コイル、および磁化された前記検査対象物が発するバルクハウゼンノイズを検出する検出コイルを有する検出ヘッドと、前記励磁コイルに磁化のための交流磁界を発生させる交流電流を供給する電源とを備えたバルクハウゼンノイズ検査装置において、
前記検査対象物と直列に並んで前記検査対象物と共通の磁気回路を構成するように前記検査対象物に近接して配置され前記励磁コイルにより前記検査対象物と共に磁化される延長部材を設けたことを特徴とするバルクハウゼンノイズ検査装置。
【請求項2】
請求項1において、前記延長部材は、前記検査対象物の被検査面を延長した面に位置する延長面を有し、この延長面に前記励磁コイルの鉄芯またはコイル巻線が対向配置されるバルクハウゼンノイズ検査装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記検査コイルは、前記検査対象物の前記励磁コイルが対向する部位と、前記延長部材の前記励磁コイルが対向する部位との間に位置して前記検査対象物に対向して位置するバルクハウゼンノイズ検査装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記励磁コイルと前記検出コイルとを、一つの検出ヘッドに一体化して設けたバルクハウゼンノイズ検査装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記励磁コイルと、前記検出コイルを有する検出ヘッドとを、別体に設けたバルクハウゼンノイズ検査装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記励磁コイルは、鉄芯と、この鉄芯に巻かれたコイル巻線とを有するバルクハウゼンノイズ検査装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記励磁コイルは、コイル巻線のみからなる空心コイルであるバルクハウゼンノイズ検査装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、前記検査対象物を磁化する励磁コイルで検査対象物および延長部材を同時に磁化しながら、前記検査対象物が発するバルクハウゼンノイズを検出コイルにより検出するバルクハウゼンノイズ検査装置。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、前記検出コイルが検出したバルクハウゼンノイズから前記検査対象物の被検査面の研削焼けの検出を行う研削焼け検出手段を設けたバルクハウゼンノイズ検査装置。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれか1項において、前記検出コイルが検出したバルクハウゼンノイズから前記検査対象物の被検査面の残留応力を検出する残留応力検出手段を設けたバルクハウゼンノイズ検査装置。
【請求項11】
請求項1ないし請求項10のいずれか1項において、前記検査対象物が転動装置または転動装置部品であるバルクハウゼンノイズ検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−249763(P2010−249763A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−101638(P2009−101638)
【出願日】平成21年4月20日(2009.4.20)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】