説明

パイプの溶接方法及びこの方法に用いるパイプ保持器

【課題】 円筒状に曲げ加工したワークからパイプを作製する際に作業性及び生産性の向上を図れると共に、溶接欠陥の無い寸法精度の良いパイプを作製する。
【解決手段】 略U字状のパイプ保持器1により、円筒状に曲げ加工した複数個のワークPをそのスリット部Paが夫々揃うように直列状に連ねた状態で保持固定し、この状態で各ワークPをマンドレル4に装着して両端のワークPの外側位置にタブ材14を夫々配設し、次に、各ワークPの円周方向の両端を突合せた状態で両タブ材14と一緒にマンドレル4のバックバー5上へ押圧固定し、その後、一方のタブ材14とこのタブ材14に隣接するワークPの外側端と、各ワークPの隣接する部分同士と、他方のタブ材14とこのタブ材14に隣接するワークPの外側端とを夫々仮溶接し、最後に、一方のタブ材14から他方のタブ材14へ向かって各ワークPの突合せ部を順次本溶接する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステンレス板や鋼板等の金属板を円筒状に曲げ加工して成るワークの円周方向の両端を突合せ溶接して短いパイプを作製するようにしたパイプの溶接方法及びこの方法に用いるパイプ保持器に係り、特に、作業性及び生産性の向上を図れると共に、溶接欠陥の無い寸法精度の良い短いパイプを作製することができるパイプの溶接方法及びこの方法に用いるパイプ保持器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、金属製の短いパイプを作製する場合、素材となるステンレス板等の金属板をロール等により曲げ加工して円筒状のワークを形成し、当該ワークの円周方向の両端をTIG溶接等により突合せ溶接している。
【0003】
従来、パイプを作製する装置としては、円筒状のワークをマンドレルの外周面にセットしてマンドレル上でワークの円周方向の両端を突合せ固定し、この状態でワークの突合せ部をTIG溶接等により突合せ溶接するようにした水平型溶接装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4及び特許文献5等参照)。
【0004】
即ち、前記水平型溶接装置は、図示していないが、フレーム本体に片持ち状態で支持され、円筒状に曲げ加工されたワークを支持する水平姿勢の長尺状のマンドレルと、マンドレルの上面側に設けた長尺状のバックバーと、マンドレル又はマンドレルの上方位置に設けられ、ワークの円周方向の両端がバックバー上で突合されるようにワークの端面の位置決めを行うセンター位置決め機構と、マンドレルの上方位置に配設され、ワークの円周方向の両端を突合せた状態でバックバー上へ押圧固定するクランプ機構と、マンドレルの上方位置に配設され、ワークの突合せ部を突合せ溶接するTIG溶接装置とから構成されている。
【0005】
而して、前記水平型溶接装置を用いて円筒状に曲げ加工したワークPからパイプを作製するには、先ず、一個のワークPをマンドレル20に装着すると共に、ワークPの軸線方向の両端位置にタブ材21を隣接する状態で夫々配設し、次に、ワークPの円周方向の両端をセンター位置決め機構により位置決めしてクランプ機構のクランプ板22によりマンドレル20のバックバー23上で突合せ固定し、その後、TIG溶接装置の溶接用トーチ24を作動させて一方のタブ材21に溶接用トーチ24を臨ませてこのタブ材21とタングステン電極棒24aとの間にアークを発生させ、この初期アークが安定した状態になってから溶接用トーチ24をワークPの突合せ部に沿って走行させてワークPの突合せ部を突合せ溶接した後、他方のタブ材21の上で通電を停止するようにしている(図17(A)及び(B)参照)。このようにすれば、ワークPの突合せ部を安定したアーク状態で突合せ溶接することができるうえ、ワークPの溶接開始部及び溶接終了部に溶け落ち等の溶接欠陥の無い突合せ溶接を行えることになる。
【0006】
然し乍ら、水平型溶接装置を用いたパイプの溶接方法に於いては、円筒状のワークPの両端位置にタブ材21を夫々配設してパイプを一個宛作製するようにしていたため、パイプを一個作製する毎に作業員がマンドレル20へのワークPの装着、ワークPの両端位置へのタブ材21の配設、マンドレル20上でのワークPの円周方向の両端の突合せ、マンドレル20からのパイプの取り外し等の各作業を行わなければならず、作業性及び生産性に極めて劣ると云う問題があった。
尚、水平型溶接装置のマンドレル20に複数個のワークPをセットし、この状態で各ワークPの円周方向の両端を順次突合せ溶接すれば、パイプの生産性の向上を図ることができるが、この場合にも、マンドレル20上に複数個のワークPの溶接位置を正確に揃えて並べるのに可なりの時間が掛かり、作業性に劣ると云う問題があった。
【0007】
又、前記パイプの溶接方法に於いては、ワークPの突合せ部を一端部(ワークPの溶接開始部)から他端部(ワークPの溶接終了部)へ向かって突合せ溶接する際に、熱ひずみによりワークPの他端部の突合せ部が開いて来るため、溶接終了後に作製されたパイプP′の一端部の外径寸法D1 と他端部の外径寸法D2 に違いが生じ、パイプP′(製品)の品質が著しく低下すると云う問題があった(図18参照)。
【0008】
更に、前記パイプの溶接方法は、ワークPを一個だけマンドレル20に装着してクランプ機構のクランプ板22によりマンドレル20に設けたバックバー23上へ押圧固定するようにしているため、クランプ板22により短いワークPを一個だけバックバー23上へ押圧固定した場合には、クランプ板22に局部的な変形が生じると云う問題があった(図19参照)。
【特許文献1】実開昭62−113884号公報
【特許文献2】実開昭62−113885号公報
【特許文献3】実開昭62−118693号公報
【特許文献4】特開2003−205369号公報
【特許文献5】特開2006−51531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、円筒状に曲げ加工したワークからパイプを作製する際に作業性及び生産性の向上を図れると共に、溶接欠陥の無い寸法精度の良いパイプを作製することができるパイプの溶接方法及びこの方法に用いるパイプ保持器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の発明は、弾性を有する略U字状のパイプ保持器により、円筒状に曲げ加工した金属板製の複数個のワークを各ワークのスリット部が夫々揃うように直列状に連ねた状態で保持固定した後、この状態で複数個のワークをパイプ保持器と一緒にマンドレルに装着すると共に、両端のワークの外側位置にタブ材を隣接する状態で夫々配設し、次に、各ワークの円周方向の両端を突合せた状態で前記両タブ材と一緒にクランプ機構によりマンドレルに設けたバックバー上へ押圧固定し、その後、一方のタブ材とこのタブ材に隣接するワークの突合せ部の外側端と、各ワークの突合せ部の隣接する部分同士と、他方のタブ材とこのタブ材に隣接するワークの突合せ部の外側端とを溶接装置により夫々仮溶接し、最後に、一方のタブ材から他方のタブ材へ向かって各ワークの突合せ部を溶接装置により順次本溶接するようにしたことに特徴がある。
【0011】
本発明の請求項2の発明は、直径の大きいワークをマンドレルに装着する際に、マンドレルの両側面にガイド板を取り付け、当該左右のガイド板によりワークを内周面側から支持するようにしたことに特徴がある。
【0012】
本発明の請求項3の発明は、円筒状に曲げ加工した金属板製の複数個のワークを各ワークのスリット部が夫々揃う状態で直列状に連ね、この状態で各ワークの円周方向の両端を突合せてその突合せ部を溶接装置より順次突合せ溶接する際に、前記各ワークを各ワークのスリット部が夫々揃うように直列状に連ねた状態で保持固定するパイプ保持器であって、前記パイプ保持器は、弾性を有する金属板を略U字状に折り曲げることにより形成されており、直列状に連ねた少なくとも二個の水平姿勢のワークの下半分を保持する略U字状の保持部と、保持部の両側上端に上方へ突出する姿勢で夫々連設され、各ワークの上半分を両側から挾持する対向する板状の挾持部とを備えていることに特徴がある。
【0013】
本発明の請求項4の発明は、パイプ保持器の長さを直列状に連ねた三個以上のワークを保持固定できる長さに形成すると共に、パイプ保持器の対向する挾持部にパイプ保持器の長手方向に一定間隔毎に縦長のスリットを形成して対向する挾持部を長手方向に複数に分割し、分割した各挾持部により保持部に保持された複数個のワークを夫々挾持するようにしたことに特徴がある。
【0014】
本発明の請求項5の発明は、パイプ保持器の少なくとも内面に四弗化エチレン樹脂をコーティング又はガラス繊維テープを貼着したことに特徴がある。
【発明の効果】
【0015】
本発明の請求項1のパイプの溶接方法は、略U字状のパイプ保持器により円筒状に曲げ加工した金属板製の複数個のワークを各ワークのスリット部が夫々揃うように直列状に連ねた状態で保持固定し、この状態で各ワークをパイプ保持器と一緒にマンドレルに装着して各ワークの円周方向の両端を順次突合せ溶接するようにしているため、一回の溶接で複数個のパイプを作製することができ、生産性の大幅な向上を図れる。
又、本発明の請求項1のパイプの溶接方法は、パイプ保持器を用いて複数個のワークを直列状に連ねた状態でマンドレルに装着し、各ワークの円周方向の両端を突合せた状態でクランプ機構によりマンドレルに設けたバックバー上へ押圧固定するようにしているため、短いワークからパイプを作製する場合であってクランプ機構のクランプ板の局部的な変形が少なくなると共に、ワークの均一なクランプを行える。
更に、本発明の請求項1のパイプの溶接方法は、パイプ保持器を用いて複数個のワークを直列状に連ねた状態でマンドレルに装着すると共に、両端のワークの外側位置にタブ材を隣接する状態で夫々配設し、各ワークの円周方向の両端を突合せた状態で前記両タブ材と一緒にクランプ機構によりマンドレルに設けたバックバー上へ押圧固定した後、一方のタブ材とこのタブ材に隣接するワークの突合せ部の外側端と、各ワークの突合せ部の隣接する部分同士と、他方のタブ材とこのタブ材に隣接するワークの突合せ部の外側端とを溶接装置により夫々仮溶接し、最後に一方のタブ材から他方のタブ材へ向かって各ワークの突合せ部を順次本溶接するようにしているため、各ワークの突合せ部の両端に溶け落ち等の溶接欠陥を生じることがなくなると共に、各ワークの両端部の外径寸法に違いが生じることもなく、寸法精度の高いパイプを作製することができる。その結果、パイプ(製品)の品質が大幅に向上することになる。
【0016】
本発明の請求項2のパイプの溶接方法は、直径の大きいワークをマンドレルに装着する際に、マンドレルの両側面にガイド板を取り付け、当該左右のガイド板によりワークを内周面側から支持するようにしているため、直径の大きなワークであってもマンドレルのバックバー上へ安定した姿勢で確実にクランプすることができる。
【0017】
本発明の請求項3のパイプ保持器は、上記のパイプの溶接方法を好適に実施することができる。
又、本発明の請求項4のパイプ保持器は、パイプ保持器の長さを直列状に連ねた三個以上のワークを保持固定できる長さに形成すると共に、パイプ保持器の対向する挾持部にパイプ保持器の長手方向に一定間隔毎に縦長のスリットを形成して対向する挾持部を長手方向に複数に分割し、分割した各挾持部により保持部に保持された複数個のワークを夫々挾持するようにしているため、一つのパイプ保持器で三個以上のワークを良好且つ確実に保持固定することができ、複数のパイプ保持器を必要とすることも無い。
更に、本発明の請求項5のパイプ保持器は、パイプ保持器の少なくとも内面に四弗化エチレン樹脂をコーティング又はガラス繊維テープを貼着しているため、ワークを保持固定したときにワークの外周面に傷が付くのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2は本発明のパイプの溶接方法に用いるパイプ保持器1の一例を示し、当該パイプ保持器1は、円筒状に曲げ加工した金属板製の二個のワークPを各ワークPのスリット部Paが夫々揃う状態で直列状に連ね、この状態で各ワークPの円周方向の両端を突合せてその突合せ部を溶接装置8より順次突合せ溶接する際に用いるものであり、前記二個のワークPを各ワークPのスリット部Paが夫々揃うように直列状に連ねた状態で保持固定するものである。
【0019】
即ち、前記パイプ保持器1は、弾性を有する金属板(この例では、厚さが1.0mmのSUSバネ鋼)を略U字状に折り曲げることにより形成されており、直列状に連ねた二個の水平姿勢のワークPの下半分を保持する略U字状の保持部1′と、保持部1′の両側上端に上方へ突出する姿勢で夫々連設され、各ワークPの上半分を両側から挾持する対向する左右の板状の挾持部1″とを備えている。このパイプ保持器1は、その内面側に四弗化エチレン樹脂がコーティングされており、ワークPを保持固定したときにワークPの外周面に傷が付くのを防止するようになっている。
【0020】
具体的には、前記保持部1′は、図1に示す如く、円筒状に曲げ加工した水平姿勢のワークPの下端面に当接する水平姿勢の水平板1aと、水平板1aの両端に上方へ傾斜する姿勢で連設され、水平姿勢のワークPの斜め方向の下面に当接する左右の傾斜板1bとから成り、水平板1aと左右の傾斜板1bとで水平姿勢のワークPの下半分を保持するようになっている。
【0021】
一方、前記左右の挾持部1″は、図1に示す如く、夫々板状に形成されており、保持部1′の左右の傾斜板1bの上端に上方へ突出する姿勢で夫々連設され、水平姿勢のワークPの両側面に弾性的に当接してワークPを縮径させる方向へ挾持するようになっている。
又、左右の挾持部1″の上端部は、保持部1′に保持されたワークPが保持部1′から上方へ抜け出さないように内側へ少しだけ折り曲げられている。
更に、左右の挾持部1″の上端は、パイプ保持器1内にワークPを挿入し易いように外側へ折り曲げられている。
【0022】
そして、前記パイプ保持器1には、外径の異なる数種類のワークPを夫々保持固定することができるように数種類の大きさのパイプ保持器1が用意されている。この実施の形態に於いては、パイプ保持器1には、外径が62mm、82mm、102mm、122mm、140mmのワークPを夫々保持固定することができる5種類の大きさのパイプ保持器1が夫々用意されている。
尚、5種類の大きさのパイプ保持器1の各寸法D,W,H,Lは、下記の表1に示すような値に設定されている。
【0023】
【表1】

【0024】
図3及び図4は本発明のパイプの溶接方法に用いるパイプ保持器1の他の例を示し、当該パイプ保持器1は、円筒状に曲げ加工した金属板製の三個以上のワークPを各ワークPのスリット部Paが夫々揃うように直列状に連ねた状態で保持固定するものである。
【0025】
即ち、前記パイプ保持器1は、弾性を有する金属板(この例では、厚さが1.0mm又は1.5mmのSUSバネ鋼)を略U字状に折り曲げることにより形成されており、直列状に連ねた三個以上の水平姿勢の各ワークPの下半分を保持する略U字状の保持部1′と、保持部1′の両側上端に上方へ突出する姿勢で夫々連設され、各ワークPの上半分を両側から挾持する対向する左右の板状の挾持部1″とを備えている。このパイプ保持器1は、直列状に連ねた三個以上のワークPを保持固定できる長さに形成されており、その内面側に四弗化エチレン樹脂がコーティングされ、ワークPを保持固定したときにワークPの外周面に傷が付くのを防止するようになっている。
【0026】
具体的には、前記保持部1′は、図3に示す如く、円筒状に曲げ加工した水平姿勢のワークPの下端面に当接する水平姿勢の水平板1aと、水平板1aの両端に上方へ傾斜する姿勢で連設され、水平姿勢のワークPの斜め方向の下面に当接する左右の傾斜板1bとから成り、水平板1aと左右の傾斜板1bとで水平姿勢のワークPの下半分を保持するようになっている。
又、保持部1′の左右の傾斜板1bには、パイプ保持器1自体を軽量化するための貫通穴1cがパイプ保持器1の長手方向に沿って一定間隔毎に形成されている。この貫通穴1cは、主に大きい直径のワークPを保持固定するパイプ保持器1に形成されている。
【0027】
一方、前記左右の挾持部1″は、図3及び図4に示す如く、夫々板状に形成されており、保持部1′の左右の傾斜板1bの上端に上方へ突出する姿勢で夫々連設され、水平姿勢のワークPの両側面に弾性的に当接してワークPを縮径させる方向へ挾持するようになっている。
又、左右の挾持部1″は、両挾持部1″にパイプ保持器1の長手方向に一定間隔毎に形成した縦長のスリット1dにより長手方向に複数に分割された状態になっており、分割した各挾持部1″により保持部1′に保持された複数個のワークPを夫々挾持するようになっている。
更に、左右の挾持部1″の上端部は、保持部1′に保持されたワークPが保持部1′から上方へ抜け出さないように内側へ少しだけ折り曲げられ、又、左右の挾持部1″の上端は、パイプ保持器1内にワークPを挿入し易いように外側へ折り曲げられている。
【0028】
そして、前記パイプ保持器1には、外径の異なる数種類のワークPを夫々保持固定することができるように数種類の大きさのパイプ保持器1が用意されている。この実施の形態に於いては、パイプ保持器1には、外径が62mm、82mm、102mm、122mm、140mmのワークPを夫々保持固定することができる5種類の大きさのパイプ保持器1が夫々用意されている。
尚、5種類の大きさのパイプ保持器1の各寸法D,W,H,L,d,L1 ,L2 ,Tは、下記の表2に示すような値に設定されている。
【0029】
【表2】

【0030】
図5(A)及び(B)は直径の大きいワークPを突合せ溶接する際に、前記パイプ保持器1と一緒に用いるガイド板2である。このガイド板2は、ステンレス材により長尺の板状に形成されており、直径の大きいワークPをマンドレル4に装着する際に、マンドレル4の両側面にマンドレル4に沿って取り付けられ、ワークPを内周面側から支持するものである。
又、ガイド板2は、ボルトによりマンドレル4の両側面に着脱自在に取り付けられており、ガイド板2の一辺側に開口するように形成したボルトが挿通されるガイド溝2aによって、ワークPの直径に応じてマンドレル4への取り付け位置(取り付け高さ)を調整できるようになっている。
【0031】
図6及び図7は本発明のパイプの溶接方法に用いる水平型溶接装置を示し、当該水平型溶接装置は、ボックス状のフレーム本体3と、フレーム本体3に片持ち状態で支持され、パイプ保持器1にて保持された複数個のワークPを支持する水平姿勢の長尺状のマンドレル4と、マンドレル4の上面側に着脱自在に嵌め込まれ、後述するセンター位置決め機構6の長尺状のセンタープレート6aが遊嵌状態で昇降自在に挿入され且つアルゴンガス等のシールドガスが流れるスリット状の溝5aを形成する長尺状のバックバー5と、マンドレル4に設けられ、ワークPの円周方向の両端がバックバー5上で突合されるようにワークPの端面の位置決めを行う昇降自在なセンタープレート6aを備えたセンター位置決め機構6と、マンドレル4の上方位置に配設され、ワークPの両端を突合せ状態でバックバー5上に押圧固定する昇降自在な左右のクランプ板7aを備えたクランプ機構7と、マンドレル4の上方位置に配設され、ワークPの突合せ部を突合せ溶接する昇降自在且つ走行自在な溶接用トーチ8aを備えたTIG溶接装置8とから構成されており、マンドレル4に支持されたワークPの円周方向の両端をセンター位置決め機構6のセンタープレートレート6aにより位置決めしてバックバー5のスリット状の溝5a上で突合せると共に、その突合せ部をクランプ機構7のクランプ板7aによりバックバー5上に押圧固定し、この状態でワークPの突合せ部をTIG溶接装置8の溶接用トーチ8aにより突合せ溶接するようにしたものである。
この水平型溶接装置は、従来公知のものと同様構造に構成されているため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0032】
尚、図6及び図7に於いて、3aはフレーム本体3の上面側に設けた上部フレーム、3bはフレーム本体3の下面側に設けたベース、8bは上部フレーム3aの上面にガイドレール9を介してマンドレル4の長手方向へ往復移動自在に配設されたTIG溶接装置8の走行台、10はフレーム本体3の上面に配設した旋回フレーム11に設けられ、溶接条件や電極位置等を設定する操作盤、12はロータリーアクチュエータ13により水平位置から鉛直位置に亘って90度正逆回転し、マンドレル4の先端部に設けた支持軸4aに抜き差し自在に挿入されてマンドレル4の遊端部を支持するマンドレル受けである。
【0033】
次に、上述したパイプ保持器1(図1及び図2に示すパイプ保持器1)及び水平型溶接装置等を用いて円筒状に曲げ加工した二個のワークPから一回の突合せ溶接により二個のパイプを作製する場合について説明する。
【0034】
尚、ワークPには、厚みが0.2mm〜2.0mm程度のステンレス、鉄、電気亜鉛メッキ鋼板、亜鉛メッキ鋼板等の金属板から成る円筒状に曲げ加工されたワークPが使用されている。又、溶接電流、アーク長、シールドガスの供給量、溶接用トーチ8aの走行速度、タングステン電極棒の先端形状等の溶接条件は、ワークPの材質、板厚、幅等に応じて最適の条件下に設定されていることは勿論である。
【0035】
先ず、図1及び図2に示すパイプ保持器1を用意し、当該パイプ保持器1に円筒状に曲げ加工した二個のワークPの一端部を夫々挿入し、パイプ保持器1内で二個のワークPを直列状に連ねると共に、各ワークPのスリット部Paを夫々真上を向くように揃える(図8参照)。これによって、二個のワークPは、パイプ保持器1に保持固定されて一体化された格好になる。このとき、パイプ保持器1の内面を四弗化エチレン樹脂によりコーティングしているため、ワークPを保持固定したときにワークPの外周面に傷が付くのを防止することができる。
尚、円筒状に曲げ加工したワークPは、円周方向の両端間に比較的大きなスリット部Paが形成された状態になっているが、パイプ保持器1に挿入したときにはパイプ保持器1の挾持部1″により挾持されて縮径し、そのスリット部Paも比較的小さなものとなる。
【0036】
次に、マンドレル4にワークPと同じ材質により形成したリング状の仮溶接開始側のタブ材14と、パイプ保持器1にて一体化した二個のワークPと、ワークPと同じ材質により形成したリング状の仮溶接終了側のタブ材14とをマンドレル4の先端部からマンドレル4に順次装着し(図9参照)、マンドレル4の先端部をマンドレル受け12により支持して長尺状のマンドレル4の撓みを防止する。
【0037】
引き続き、マンドレル4に設けたセンター位置決め機構6のセンタープレート6aを上昇させてセンタープレート6aの上端部をバックバー5の上面から上方へ突出させ、この状態でマンドレル4に支持された二個のワークPの円周方向に於ける一方の端部の端面をセンタープレート6aの一方の側面に夫々当接させると共に、各ワークPの外側位置に配設したタブ材14を各ワークPの外側端に夫々当接させた後、クランプ機構7の一方のクランプ板7a(センタープレート6aの側面に当接しているワークPの端部の上方に位置するクランプ板7a)を下降させ、当該クランプ板7aにより各ワークPの一方の端部と各タブ材14とをバックバー5上に押圧固定する(図10参照)。
このとき、直列状に連ねたワークPをクランプ機構7のクランプ板7aによりバックバー5上へ押圧固定しているため、短いワークPであってもクランプ機構7のクランプ板7aの局部的な変形が少なくなると共に、ワークPの均一なクランプを行える。
【0038】
両ワークPの円周方向の一方の端部及び両タブ材14をクランプ板7aによりバックバー5上に押圧固定したら、センター位置決め機構6のセンタープレート6aを下降させ、センタープレート6aの上端部をバックバー5のスリット状の溝5a内に収納する。
【0039】
その後、両ワークPの他方の端部の端面を目視によって先にバックバー5上に押圧固定しているワークPの一方の端部の端面に突合せ、クランプ機構7の他方のクランプ板7aを下降させて当該クランプ板7aによりワークPの他方の端部をバックバー5上に押圧固定する(図11参照)。
このときにも、直列状に連ねたワークPをクランプ機構7のクランプ板7aによりバックバー5上へ押圧固定しているため、短いワークPであってもクランプ機構7のクランプ板7aの局部的な変形が少なくなると共に、ワークPの均一なクランプを行える。
【0040】
そして、両ワークPの円周方向の両端がバックバー5のスリット状の溝5a上で突合せ固定されたら、バックバー5のスリット状の溝5aにアルゴンガス等のシールドガスを供給しつつ、TIG溶接装置8を作動させて溶接用トーチ8aにより両ワークPの突合せ部等を予め仮溶接W1 する。
即ち、TIG溶接装置8の溶接用トーチ8aが下降して一方のタブ材14(仮溶接開始側のタブ材14)から他方のタブ材14(仮溶接終了側のタブ材14)へ移動し、その間に一方のタブ材14とこのタブ材14に隣接するワークPの突合せ部の外側端と、各ワークPの突合せ部の隣接する部分同士と、他方のタブ材14とこのタブ材14に隣接するワークPの突合せ部の外側端とを夫々仮溶接する(図12(A)及び(B)参照)。
尚、仮溶接の溶接条件は、電流44A、周波数30Hz、溶接速度400mm/minに設定されており、これらの各値は後述する本溶接の溶接条件の約半分程度である。
【0041】
両ワークPの仮溶接が終了したら、引き続いてバックバー5のスリット状の溝5aにアルゴンガス等のシールドガスを供給しつつ、TIG溶接装置8の溶接用トーチ8aが前記と反対方向へ移動し、両ワークPの突合せ部を本溶接W2 する。
即ち、溶接用トーチ8aを他方のタブ材14(仮溶接終了側のタブ材14)に臨ませ、この状態で他方のタブ材14と溶接用トーチ8aに保持されたタングステン電極棒の先端との間にアークを発させ、このアークが安定した状態になってから溶接用トーチ8aを一方のタブ材14(仮溶接開始側のタブ材14)へ向かって移動させて両ワークPの突合せ部を順次突合せ溶接した後、溶接用トーチ8aが一方のタブ材14の上へ来た時点で通電を停止してアークをストップする(図13(A)及び(B)参照)。このように、他方のタブ材14を本溶接W2 の開始点、一方のタブ材14を本溶接W2 の終了点とすれば、ワークPの突合せ部を安定したアーク状態で突合せ溶接することができるうえ、ワークPの溶接開始部及び溶接終了部に溶け落ち等の溶接欠陥の無い突合せ溶接を行えることになる。
尚、本溶接の溶接条件は、電流60A、周波数60Hz、溶接速度600mm/minに設定されている。
【0042】
両ワークPの突合せ溶接が終了すると、バックバー5へのシールドガスの供給を停止すると共に、TIG溶接装置8の溶接用トーチ8aが元の位置へ復帰する。その後、クランプ機構7によるワークPの押圧固定状態を解除し、マンドレル受け12を鉛直位置から水平位置へ回動させてマンドレル4の先端部を開放し、作製された両パイプP′及び両タブ材14をマンドレル4から引き抜く(図14参照)。
【0043】
最後に、両パイプP′からタブ材14を夫々切り離すと共に、両パイプP′の溶接部で連結されている部分を切り離し、両パイプP′の溶接部をロールプラニッシャ(図示省略)で平滑に仕上げる。このようにして、円筒状に曲げ加工された二個のワークPから一回の突合せ溶接により二個のパイプP′を作製することができる。
尚、切り離したタブ材14は、リング状に形成されているため、マンドレル4に装着したときに回転させ、先の溶接個所をバックバー5に対してずらすことによって、何回も使用することができ、至極便利である。
【0044】
上述したパイプの溶接方法に於いては、パイプ保持器1により二個のワークPを各ワークPのスリット部Paが夫々揃うように直列状に連ねた状態で保持固定し、この状態で各ワークPをパイプ保持器1と一緒にマンドレル4に装着して各ワークPの円周方向の両端を順次突合せ溶接するようにしているため、一回の溶接で複数個のパイプを作製することができ、生産性の大幅な向上を図れる。
又、このパイプの溶接方法に於いては、両ワークPの突合せ部を仮溶接した後、本溶接するようにしているため、両ワークPの両端部の外径寸法に違いが生じることがなく、寸法精度の高いパイプを作製することができる。然も、両ワークPの外側位置にタブ材14を配設しているため、ワークPの突合せ部の両端に溶け落ち等の溶接欠陥を生じることがない。その結果、パイプの品質が大幅に向上することになる。
【0045】
尚、上記の実施の形態に於いては、マンドレル4の径よりも少しだけ大きめのワークPを突合せ溶接するようにしたが、マンドレル4よりも可なり大きい直径のワークPを突合せ溶接する場合には、マンドレル4の両側面に図5に示すガイド板2をボルトにより取り付け、当該左右のガイド板2によりワークPを内周面側から支持するようにする(図15参照)。このようにすれば、直径の大きなワークPであっても、当該ワークPをマンドレル4のバックバー5上へ安定した姿勢で確実にクランプすることができる。
【0046】
又、上記の実施の形態に於いては、短めのパイプ保持器1を用いて二個のワークPを保持固定し、この状態で各ワークPを突合せ溶接して一回の溶接作業で二個のパイプP′を作製するようにしたが、他の実施の形態に於いては、図3及び図4に示すように長めのパイプ保持器1を用いて三個以上のワークPを保持固定し、この状態で各ワークPを突合せ溶接して一回の溶接作業で三個以上のパイプP′を作製するようにしても良い。
即ち、図3及び図4に示すパイプ保持器1内に円筒状に曲げ加工した三個以上のワークPを夫々挿入し、パイプ保持器1内で各ワークPを直列状に連ねると共に、各ワークPのスリット部Paが夫々真上を向くように揃える(図16(A)及び(B)参照)。これによって、三個以上のワークPは、パイプ保持器1に保持固定されて一体化された格好になる。
このとき、パイプ保持器1は、その挾持部1″がパイプ保持器1の長手方向に複数に分割され、分割した各挾持部1″により保持部1′に保持された複数個のワークPを夫々挾持できるようになっているため、ワークPを一つ宛順番に位置決めして保持固定することができ、至極便利である。然も、一つのパイプ保持器1で三個以上のワークPを良好且つ確実に保持固定することができ、複数のパイプ保持器1を必要とすることも無い。
そして、長めのパイプ保持器1で三個以上のワークPを保持固定したら、この状態で二つのリング状のタブ材14と一緒にマンドレル4に装着し、上述した操作と同様の操作により各ワークPの突合せ部を突合せ溶接する。
【0047】
更に、上記の実施の形態に於いては、パイプ保持器1の内面に四弗化エチレン樹脂をコーティングするようにしたが、他の実施の形態に於いては、パイプ保持器1の全面に四弗化エチレン樹脂をコーティングするようにしても良く、或いは、パイプ保持器1の内面又は全面にガラス繊維テープを貼着し、ワークPを保持固定したときにワークPの外周面に傷が付くのを防止するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明のパイプの溶接方法に用いるパイプ保持器を示し、二個のワークを保持固定するパイプ保持器の正面図である。
【図2】図1に示すパイプ保持器の側面図である。
【図3】本発明のパイプの溶接方法に用いるパイプ保持器の他の例を示し、三個以上のワークを保持固定するパイプ保持器の正面図である。
【図4】図3に示すパイプ保持器の側面図である。
【図5】直径の大きいワークを突合せ溶接する際に用いるガイド板を示し、(A)はガイド板の側面図、(B)はガイド板の正面図である。
【図6】本発明のパイプの溶接方法に用いる水平型溶接装置の正面図である。
【図7】図6に示す水平型溶接装置の側面図である。
【図8】図1及び図2に示すパイプ保持器にて二個のワークを保持固定した状態の斜視図である。
【図9】パイプ保持器にて保持固定した二個のワークと二つのタブ材とを水平型溶接装置のマンドレルに装着した状態の側面図である。
【図10】マンドレルに装着したワークの円周方向の一方の端部を位置決めしてタブ材と一緒にクランプ板によりマンドレルのバックバー上へ押圧固定した状態の拡大断面図である。
【図11】マンドレルに装着したワークの円周方向の端面同士を突合せた状態でクランプ板によりマンドレルのバックバー上へ押圧固定した状態の拡大断面図である。
【図12】ワークの突合せ部等を溶接装置により仮溶接する状態を示し、(A)はその側面図、(B)はその平面図である。
【図13】ワークの突合せ部等を溶接装置より本溶接する状態を示し、(A)はその側面図、(B)はその平面図である。
【図14】突合せ溶接したワーク(パイプ)及びタブ材をマンドレルから取り外した状態の斜視図である。
【図15】直径の大きいワークをマンドレルに装着し、当該ワークを内周面側からガイド板により支持した状態の拡大断面図である。
【図16】図3及び図4に示すパイプ保持器にて三個以上のワークを保持固定した状態を示し、(A)はワークを保持固定したパイプ保持器の側面図、(B)はワークを保持固定したパイプ保持器の平面図である。
【図17】従来のパイプの溶接方法の説明図であり、(A)はマンドレルのバックバー上へ押圧固定したワークの突合せ部を溶接する状態の断面図、(B)はその側面図である。
【図18】円筒状に曲げ加工したワークから作製したパイプの平面図である。
【図19】ワークをクランプ板によりマンドレル上へ押圧固定した状態の側面図である。
【符号の説明】
【0049】
1はパイプ保持器、1′はパイプ保持器の保持部、1″はパイプ保持器の挾持部、1dは挾持部のスリット、2はガイド板、4はマンドレル、5はバックバー、7はクランプ機構、8は溶接装置、14はタブ材、Pはワーク、Paはワークのスリット部、P′はパイプ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性を有する略U字状のパイプ保持器(1)により、円筒状に曲げ加工した金属板製の複数個のワーク(P)を各ワーク(P)のスリット部(Pa)が夫々揃うように直列状に連ねた状態で保持固定した後、この状態で複数個のワーク(P)をパイプ保持器(1)と一緒にマンドレル(4)に装着すると共に、両端のワーク(P)の外側位置にタブ材(14)を隣接する状態で夫々配設し、次に、各ワーク(P)の円周方向の両端を突合せた状態で前記両タブ材(14)と一緒にクランプ機構(7)によりマンドレル(4)に設けたバックバー(5)上へ押圧固定し、その後、一方のタブ材(14)とこのタブ材(14)に隣接するワーク(P)の突合せ部の外側端と、各ワーク(P)の突合せ部の隣接する部分同士と、他方のタブ材(14)とこのタブ材(14)に隣接するワーク(P)の突合せ部の外側端とを溶接装置(8)により夫々仮溶接(W1 )し、最後に、一方のタブ材(14)から他方のタブ材(14)へ向かって各ワーク(P)の突合せ部を溶接装置(8)により順次本溶接(W2 )するようにしたことを特徴とするパイプの溶接方法。
【請求項2】
直径の大きいワーク(P)をマンドレル(4)に装着する際に、マンドレル(4)の両側面にガイド板(2)を取り付け、当該左右のガイド板(2)によりワーク(P)を内周面側から支持するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のパイプの溶接方法。
【請求項3】
円筒状に曲げ加工した金属板製の複数個のワーク(P)を各ワーク(P)のスリット部(Pa)が夫々揃う状態で直列状に連ね、この状態で各ワーク(P)の円周方向の両端を突合せてその突合せ部を溶接装置(8)より順次突合せ溶接する際に、前記各ワーク(P)を各ワーク(P)のスリット部(Pa)が夫々揃うように直列状に連ねた状態で保持固定するパイプ保持器(1)であって、前記パイプ保持器(1)は、弾性を有する金属板を略U字状に折り曲げることにより形成されており、直列状に連ねた少なくとも二個の水平姿勢のワーク(P)の下半分を保持する略U字状の保持部(1′)と、保持部(1′)の両側上端に上方へ突出する姿勢で夫々連設され、各ワーク(P)の上半分を両側から挾持する対向する板状の挾持部(1″)とを備えていることを特徴とするパイプ保持器。
【請求項4】
パイプ保持器(1)の長さを直列状に連ねた三個以上のワーク(P)を保持固定できる長さに形成すると共に、パイプ保持器(1)の対向する挾持部(1″)にパイプ保持器(1)の長手方向に一定間隔毎に縦長のスリット(1d)を形成して対向する挾持部(1″)を長手方向に複数に分割し、分割した各挾持部(1″)により保持部(1′)に保持された複数個のワーク(P)を夫々挾持するようにしたことを特徴とする請求項3に記載のパイプ保持器。
【請求項5】
パイプ保持器(1)の少なくとも内面に四弗化エチレン樹脂をコーティング又はガラス繊維テープを貼着したことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のパイプ保持器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−330988(P2007−330988A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−164152(P2006−164152)
【出願日】平成18年6月14日(2006.6.14)
【出願人】(591286823)
【Fターム(参考)】