説明

パネル梱包体

【課題】 突起物を規則的に配置した大型パネルを立設梱包するパネル梱包体であって、荷崩れに対する充分な耐性、特にパネル配列方向に関して、充分な耐性を示しかつ効率的に収納しうるようなパネル梱包体を提供すること。
【解決手段】 突起物を所定の間隔を開けて規則的に配置した平面視長方形状のパネルを立設状態で梱包するパネル梱包体であって、
当該パネル梱包体は、前記各立設パネルの長辺縁部を把持する各長辺把持部から構成される棒状の長辺アドと、前記各立設パネルの各短辺縁部を把持する各短辺把持部から構成される棒状の短辺アドとを備え、
これら把持部は、対向突起物に関し、一方の突起物が他方の突起物から干渉されないように、所定の位置に配置することを特徴とするパネル梱包体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネル梱包体、特に突起物を有するパネルを立設状態で梱包するパネル梱包体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽光の効率的活用の観点から、太陽光をフルネルレンズなどの集光装置で集光する、集光型の太陽電池が実用化されるに至った。このタイプの太陽電池の市販形態は、大面積のパネルであり、これは、概略的に言えば、さら型のパネルフレームと、このフレームの窪んだ内面に設けた多数の太陽電池本体と、フレームの外面に設けた多数の放熱フィンとからなる。
各太陽電池本体は、例えば、フルネルレンズを付設したガラス板と、このガラス板よりも系内方に設けた太陽電池素子とを含み、太陽光は、かかるフルネルレンズを透過して太陽電池素子に集光し、ここで、電気エネルギーに光電変換される。このような集光型の太陽電池は、蓄熱による温度上昇が起こり光電変換効率を悪化させるため、前記したような放熱フィンを、基本的には太陽電池素子1つに対して1つ設け、このような太陽電池素子と放熱フィンとの組み合わせモジュールを多数接続して、1枚の太陽電池パネルが形成される。かかる温度上昇は、集光方式の如何に拘らず起こり、放熱フィンは、パネル外面においてゴバン目状に規則的に形成され、系外方に向かって突出している。
【0003】
かかる大型の太陽電池パネルは、輸送中の振動による破損を受け易く、効果的に梱包する必要がある。従来技術によれば、パネルを、その平面が鉛直になるように立設状態で梱包する立設梱包方式が採用されている〔以下の特許文献1、参照〕。
特許文献1に開示の発明は、放熱フィンなどの突起物を有しない、非集光型の太陽電池パネルを梱包対象とし、図1に示すように、段ボール製ケースの底部と頂部において、パネルの水平長辺に沿った長辺方向Lに(図中手前から図中奥の方向)延在するパネルガイド用の溝を設けている。太陽電池パネルを収納するには、扉を開放して、パネルを前記溝内に沿ってパネル長辺に沿った長辺方向Lに押し込み、扉を閉じたのち、バンドで結束しており、パネル収納作業が容易であると、称している。
しかしながら、特許文献開示の発明では、パネルが配列されるパネル配列方向(R、例えば、図中左手から図中右手の方向)に、大荷重のパネルに起因する大きな応力がかかり、この大応力は、単に、前記溝とバンドとケース本体によってのみ支えているだけであり、このため、輸送の間、振動によりケース本体が変形し、その結果、大重量のパネルの荷崩れが起こる可能性が非常に高い。事実、ケース開放時には、「横方向締付バンドが切断されないことが重要である。」と、特許文献1は自白しており、誤ってこのバンドを切断すれば、パネルの荷崩れが起こる。このように、特許文献開示の発明は、パネルの短辺に沿った短辺方向Sや、長辺方向Lには、ある程度の耐性を示すものの、パネル配列方向Rに関し、荷崩れに対して不十分な耐性しか有していないという、致命的な欠陥を併有しているのである。
他方、特許文献1の梱包対象は、前記したように非集光型の太陽電池パネルであるため、このような特許文献1の梱包装置を、突起物を有する、集光型の太陽電池パネルを特許文献1開示の梱包体にそのまま適用しても、突起物が占有する無駄な面積のため、パネル配列方向Rに関し、限られた枚数しか梱包できず、収納効率は最悪となる。
【0004】
【特許文献1】特開第2005−153888号公報
【0005】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記問題点に鑑み、本発明の課題は、集光型の太陽電池パネルのように突起物を規則的に配置した大型パネルを立設梱包するパネル梱包体であって、荷崩れに対する充分な耐性、特にパネル配列方向に関して、充分な耐性を示しかつ効率的に収納しうるようなパネル梱包体を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、立設パネルの天地縁部(長辺方向に延在する長辺縁部)だけでなく側面縁部(短辺方向に延在する短辺縁部)を把持しうるような把持部を設けることにより、荷崩れの前記問題を解決できると共に、かかる把持部を、対向突起物に関し、一方の突起物が他方の突起物から干渉されないように配置することによって、効率的に梱包でき、これらにより前記課題を解決できることを見出し、この知見に基づき、本発明が完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、突起物を所定の間隔を開けて規則的に配置した平面視長方形状のパネルを立設状態で梱包するパネル梱包体であって、
当該パネル梱包体は、前記各立設パネルの長辺縁部を把持する各長辺把持部から構成される棒状の長辺アドと、前記各立設パネルの各短辺縁部を把持する各短辺把持部から構成される棒状の短辺アドとを備え、
前記短辺把持部に沿った短辺方向に関し、隣合う前記長辺把持部は、一方のパネルの突起物が他方のパネルの対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置するよう配置され、
前記長辺把持部に沿った長辺方向に関し、隣合う前記短辺把持部は、一方の各パネルの突起物が他方のパネルの対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置するよう配置され、
かつ、
パネルが配列される配列方向に関し、隣合う前記長辺把持部の間隔並びに隣合う前記短辺把持部の間隔は、一方の各パネル突起物先端が他方のパネルの対応表面と非接触状態であって当該対応表面から突起物の厚みよりも短い距離だけ離間していることを特徴とするパネル梱包体を提供する。
本発明によれば、その発明特定事項、特に長辺把持部と短辺把持部とを備えることにより、パネル配列方向に関して優れた荷崩れ耐性を示すことができる一方、隣合って干渉しうる突起物に関して、一方の突起物を他方の対応突起物の間に配置させるなど、特殊な配置形態が得られるように前記把持部を形成することにより、梱包を効率的にできるという、技術的効果を奏することができたのである。
【0008】
本発明によれば、当該パネル梱包体は、直方体状の形態を有し、その天面を形成する天キャップと、その底面を形成する底板と、その側面を形成する胴部とを備え、前記底板は、前記長辺アドを備え、前記胴部は、その内面に当接し前記長辺アドに沿って延在しかつ相互に対向する補助板を備え、これら補助板は、前記短辺アドを備えることを特徴とする。さらに、本発明によれば、一方の前記補助板を前記底板に対して立設状態に保持するステーを、当該パネル梱包体は備えていることを特徴とする。
本発明の第2の態様によれば、本発明は、放熱フィンを所定の間隔を開けて規則的に配置した平面視長方形状の集光型太陽電池パネルのパネルフレームを立設状態で梱包するパネル梱包体であって、
当該パネル梱包体は、前記各立設パネルの長辺縁部を把持する各長辺把持部から構成される棒状の長辺アドと、前記各立設パネルの各短辺縁部を把持する各短辺把持部から構成される棒状の短辺アドとを備え、
前記短辺把持部に沿った短辺方向に関し、隣合う前記長辺把持部は、一方のパネルの突起物が他方のパネルの対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置するよう配置され、
前記長辺把持部に沿った長辺方向に関し、隣合う前記短辺把持部は、一方の各パネルの突起物が他方のパネルの対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置するよう配置され、
かつ、
パネルが配列される配列方向に関し、隣合う前記長辺把持部の間隔並びに隣合う前記短辺把持部の間隔は、一方の各パネル突起物先端が他方のパネルの対応表面と非接触状態であって当該対応表面から突起物の厚みよりも短い距離だけ離間していることを特徴とするパネル梱包体を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
前記したように、本発明のパネル梱包体は、次のとおりである。
突起物(T)を所定の間隔を開けて規則的に配置した平面視長方形状のパネル(101)を立設状態で梱包するパネル梱包体(1)であって、
当該パネル梱包体は、前記各立設パネルの長辺縁部(102)を把持する各長辺把持部(LH)から構成される棒状の長辺アド(10)と、前記各立設パネルの各短辺縁部を把持する各短辺把持部(SH)から構成される棒状の短辺アド(20)とを備え、
前記短辺把持部に沿った短辺方向(S)に関し、隣合う前記長辺把持部は、一方のパネルの突起物が他方のパネルの対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置するよう配置され、
前記長辺把持部に沿った長辺方向(L)に関し、隣合う前記短辺把持部は、一方の各パネルの突起物が他方のパネルの対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置するよう配置され、
かつ、
パネルが配列される配列方向(R)に関し、隣合う前記長辺把持部の間隔(D)並びに隣合う前記短辺把持部の間隔(D)は、一方の各パネル突起物先端が他方のパネルの対応表面と非接触状態であって当該対応表面から突起物の厚み(IR)よりも短い距離だけ離間していることを特徴とするパネル梱包体〔符号は、図2、図3、図4、図8、図9等の図面参照〕。
【0010】
(被梱包物)
本発明の梱包体に関し、その被梱包物は、「突起物(T)を所定の間隔を開けて規則的に配置した平面視長方形状のパネル(101)」であり、「所定の間隔」とは、パネル平面に沿った突起物の幅よりも大きいことが必要である。また、本発明の被梱包物には、両面に突起物を有するパネルはもちろん包含されるが、片面にのみ突起物を有するパネルであっても、突起物が対向するよう2枚1組で梱包すれば、前記被梱包体に包含される。「パネル」には、厚みに比し大きな平面を有する平板状の形態が包含され、パネルフレーム(実施形態)も包含される。「平面視長方形」のパネルが対象であるが、平面視正方形のパネルを排除するものではなく、さらに、安定性の観点から「長辺」を水平にして梱包するのが有利ではあるが、「短辺」を水平にして梱包してもよい。また「規則的に配置」とは、ゴバン目状の配置に限られず、一定方向に規則的であれば足り、例えば、長辺方向の間隔と、短辺方向の間隔が異なるものであってもよい。
(長辺アド)
長辺アドは、各パネルの長辺を把持する長辺把持部(LH)を含んでなり、隣合うパネルを把持する、隣合う長辺把持部は、次のような条件を充足する。
条件L1)「短辺把持部に沿った短辺方向(S)に関し、一方のパネル突起物が他方のパネルの対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置すること」。すなわち、この条件を充足する状態は、隣合うパネルの各突起物が相互に接触する基本配置〔図2(b)、参照〕と比較すると、この基本配置から、短辺方向Sに沿って「一方のパネル突起物が対応突起物の間に位置するように」一方のパネル全体が移動した状態に相当する〔図2は、隣合う突起物付きパネルを梱包配置した状態をパネル平面に垂直に切欠した断面(すなわち、配列方向(R)に沿って切欠した断面)を示し、(a)は各突起物が非接触状態である本発明の配置を示す模式図、(b)各突起物が相互に接触する基本配置を示す模式図〕。
条件L2)「パネルが配列される配列方向(R)に関し、隣合う前記長辺把持部の間隔(D)は、一方のパネル突起物が他方のパネルの対応表面と非接触状態であって当該対応表面から突起物の厚み(IR)よりも短い距離だけ離間していること」。すなわち、この条件を充足する状態は、前記条件L1の状態と比較すると、この状態から、配列方向Rに沿って「一方の各パネル突起物の先端が他方のパネルの対応表面から突起物の厚み(IR)よりも短い距離だけ離間しているように」一方のパネル全体が他方のパネルに接近した状態に相当し〔図2(a)参照〕、これにより、配列方向Rに沿った「無駄な空間」を排除して、効率的な収納を達成できた。
(短辺アド)
前記した長辺アドと同様に、短辺アドは、各パネルの短辺を把持する短辺把持部(SH)を含んでなり、隣合うパネルを把持する、隣合う短辺把持部は、次のような条件を充足する。
条件S1)「長辺把持部に沿った長辺方向(L)に関し、一方の各パネル突起物が他方のパネルの対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置すること」。すなわち、この条件を充足する状態は、隣合うパネルの各突起物が相互に接触する基本配置〔図2(b)、参照〕と比較すると、この基本配置から、長辺方向Lに沿って「一方のパネル突起物が対応突起物の間に位置するように」一方のパネル全体が移動した状態に相当する。
条件S2)「パネルが配列される配列方向(R)に関し、隣合う前記短辺把持部の間隔(D)は、一方の各パネル突起物が他方のパネルの対応表面と非接触状態であって当該対応表面から突起物厚み(IR)よりも短い距離だけ離間していること」。すなわち、この条件を充足する状態は、前記条件S1)の状態と比較すると、この状態から、配列方向Rに沿って「一方の各パネル突起物の先端が他方のパネルの対応表面から突起物・厚み(IR)よりも短い距離だけ離間しているように」一方のパネル全体が他方のパネルに接近した状態に相当し〔図2(a)、参照〕、これにより、配列方向Rに沿った「無駄な空間」を排除して、効率的な収納を達成できた。
(対応突起物/対応表面等)
以上の長辺アド/短辺アドに関し、「対応突起物」とは、図2(b)のように、基本配置において、一方のパネルの突起物に対し空間的に干渉しうるような突起物、すなわち基本配置において当接する突起物または、当接する突起物およびその隣りの突起物のいずれかを意味し、また、「対応表面」とは、最も近いパネル表面を意味する。
また、長辺アド/短辺アドに関し、隣合う把持部の配列方向・間隔は、実質的に同じであり、各パネルは、平行な状態である。
(材料)
本発明の梱包体は、薄板材料、例えば、段ボール(実施形態)やプラスチック段ボールから製造することができる。長辺アドおよび短辺アドは、所定の形態に切断したブランク段ボールを数枚積層接着して調製することができる(実施形態)。これに代えて、これらのアドは、発泡プラスチック材料の打ち抜きによっても調製でき、プラスチック材料からの成型品であってもよい。発泡プラスチック材料として、発泡ポリウレタンや発泡ポリスチレンを例示でき、特に発泡ポリウレタンの使用が本発明にとって有利である。
(長辺方向、短辺方向、配列方向等)
本明細書において、「長辺方向L」とは、パネルの長辺に沿った方向であり、「短辺方向S」とは、パネルの短辺に沿った方向であり、「配列方向R」とは、パネルが配列される方向、すなわち立設状態のパネルをパネル平面が相互に平行になるよう配置する方向である。また、「一方の補助板を前記底板に対して立設状態に保持するステー」であるから、他方の補助板にはステーは付設されない。本明細書において、ステーが付設される側の補助板側を「左側」とよび、非付設の補助板側を「右側」と呼ぶ。さらに、本明細書の記載は、特に断らない限り、パネルを立設して梱包した状態を基準とする。
【0011】
次に、添付の図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を説明することにより本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これら実施形態に制限されるものではない。この実施形態では、本発明の梱包体の材料として段ボールを用いた。添付の図面において、同じ要素については、場合により符号を省略すると共に場合によりその説明を省略した。
なお、図5等の展開図は、組立て前の梱包体の各要素を平面状態で示すブランクであり、これは、特に断らない限り組立て後のパネル梱包体の内面に相当する。展開図では、切り罫線は実線で示し、谷折り罫線は破線で示し、山折り罫線は一点鎖線で示し、貼着部は斜線で示し、また、段ボールの段(フルート)を半円内に示す。また、展開図において、そのブランクが組立てられた場合の主要部分の方向を、長辺方向を〔L〕として、短辺方向を〔S〕として、および配列方向を〔R〕として示す。また、展開図に示したブランクの各部分の名称は、必要に応じて、梱包体の要素の名称の前に「ブランク」を付すると共に、対応の番号には「’」を付した。例えば、長辺アド10用のブランクは、ブランク長辺アド10’と呼ぶ。
【0012】
−パネル梱包体1…実施形態−
図3は、本発明のパネル梱包体の実施形態を示す斜視図、および
図4は、図3に示したパネル梱包体に梱包される集光型太陽電池パネルのパネルフレームを示し、(a)はその全体の斜視図、(b)は2枚のパネルフレーム長辺縁部の梱包状態を示す模式断面図、(c)は2枚のパネルフレーム短辺縁部の梱包状態を示す模式断面図である。
この実施形態では、パネルとして、片面に突起物としての放熱フィンTを有する集光型太陽電池パネルフレーム101を用い、パネルフレームを2枚ずつ各突起物が系外方を向くように合わせて、1つの把持部に配置した。
本発明のパネル梱包体1は、全体として直方体の形態を有し、この直方体状パネル梱包体1は、その天面を形成する天キャップ2と、その底面を形成する底板3と、その側面を形成する胴部4とからなる〔図3、参照〕。さらに、天キャップ2および底板3は、各々、天キャップ2に当接する棒状の上長辺アド11,12および、底板3に貼着した下長辺アド13,14を備える一方、胴部4の内面に当接し上長辺アド11,12および下長辺アド13,14に各々平行に延在する左側補助板5および右側補助板6は、各々、棒状の左側短辺アド21および右側短辺アド22を備える〔図8、参照〕。
なお、この実施形態の下長辺アド13,14は、略対称の位置に2つ形成されているが、パネルフレーム101の重量に応じて、3つ設けてもよく、これによりパネルフレーム重量による下長辺アド13,14の沈み込みを有効に防止することができる。
【0013】
<集光型太陽電池パネルフレーム101>
パネルフレーム101は、平面視長方形形状であり、2つの長辺と2つの短辺とを有し、さらに、これら長辺を含む長辺縁部102,103と、同様に、これら短辺を含む短辺縁部104,105とを有する。さらに、パネルフレーム101の外面には、水平(長辺方向L)から45度傾斜させた平面視正方形のフィンTを、長辺方向L/短辺方向Sに関して略等しい間隔を開けて、長辺方向Lに5つ、短辺方向Sに2段設け、パネルフレーム101は合計10個のフィンTを備える。なお、長辺縁部102,103は、集光手段(例えば、フルネルレンズ)の設置手段(例えば、孔)を備えるよう、短辺縁部104,105に比し先端が長い〔図4(b)(c)〕。なお、外面には電源ケーブル(図示せず)が設けられる。
【0014】
<天キャップ2>
図5は、図1に示したパネル梱包体の展開状態を示し、(a)は天キャップの展開図、(b)は底部と補強板の展開図、および(c)は胴部の展開図である。
天キャップ2は、胴部4の一部の外面を覆うような蓋形状であり〔図3〕、図5(a)の展開図に示したブランクを組立てることによって形成することができる。
このブランクは、折り罫線によって囲まれた長方形の天キャップ本体と、この本体の長辺側・折り罫線から外方に連なる長辺側部〔図中上下の部分〕と、この本体の短辺側・折り罫線から外方に連なる短辺側部〔図中左右の部分〕とからなり、これら側部は、外形が略長方形の形状を有し、図中上下の長辺側部は両端において雄型挿入部を有する一方、図中左右の短辺側部は両端において雌型開口部を有する。天キャップ2を組立てるには、まず、短辺側の折り罫線を折り目に短辺側部を立設し、次いで長辺側の折り罫線を折り目に長辺側部を立設し、最後に、この長辺側部の雄型挿入部を、その折り罫線に沿って折り畳んで、短辺側部の外面からその雌型開口部内に挿入することによって天キャップを形成することができる。
この天キャップ2の内面には、包装した状態で、上長辺アド11,12が当接することができる(以下の「アド」の項目、参照)。
【0015】
<底板3/補助板5,6>
底板3は、パネル梱包体1の底面を形成し〔図3〕、この底板3の対向端部から立設した補助板5,6が形成され〔図10〕、これらの要素は、図5(b)の展開図に示したそのブランクの折り罫線を谷折りして、底板3と、この底板3に連なる立設した補助板5,6を形成することによって組立てることができる。
ブランクは、その中央に位置して谷折り罫線および切り罫線によって囲まれた長方形のブランク底板3’と、谷折り罫線から系外方に連なり当該切り罫線を長辺とする長方形のブランク補助板5’,6’とからなる。前者のブランク底板3’は、長辺アド11/12が配列方向Rに沿って貼着される貼着部(図中、斜線部)を、対称形の位置に有する一方、後者のブランク補助板5’/6’は、同様に、短辺アド21/22が配列方向Rに沿って貼着される貼着部(図中、斜線部)を、対称形の位置に有する(以下の「アド」の項目、参照)。
【0016】
<胴部4>
胴部4は、立設した前記補助板5,6の外面を覆ってパネル梱包体1の側面を形成するようなリング形状であり〔図3〕、図5(c)の展開図に示したブランクを2枚用いて形成することができる。
このブランク胴部4’は、短辺の谷折り罫線(図中左側の罫線)および切り罫線と長辺の切り罫線とによって囲まれた長方形の胴部本体と、この谷折り罫線から連なる糊代部とからなり、前者の胴部本体は、その中央付近において短辺に沿って延在する折り罫線(図中右側の罫線)を有し、後者の糊代部は、その谷折り罫線に対向する自由端部を有する。胴部4を組立てるには、まず、2枚のブランクの胴部本体の谷折り罫線(図中右側の罫線)を折目として谷折りし、一方のブランクの糊代部と他方のブランクの胴部本体・短辺側自由端部とを接着剤で接着してリング状の胴部4を形成し、これを立設した補助板5,6の外面に上方から差込むことができる。差込んだ状態では2枚の胴部本体の各谷折り罫線は、パネル梱包体1の平面視長方形の対角線上に位置する。
【0017】
<長辺アド10>
図6は、図4のパネルフレームの縁部を把持する把持部からなるアドを展開状態で示し、(a)は長辺アドの展開図、および(b)は短辺アドの展開図である。
長辺アド10は、その全体が棒状の形態を有し、パネルフレーム101の長辺縁部102/103を各々把持する長辺把持部LHを含んでなる〔図9/図10〕。
長辺アド10は、上長辺縁部102を把持する長辺把持部LHを含んでなる上長辺アド11,12と、下長辺縁部103を把持する長辺把持部LHを含んでなる下長辺アド13,14との2種類存在し、それらのブランクを貼着することによって形成される〔図6(a)の展開図、参照。〕。
このような2種類のブランク長辺アド10’は、1枚の段ボールから、配列方向〔R〕(図中水平方向)に延在する切り罫線によって、ブランク上長辺アド11’,12’と、ブランク下長辺アド13’,14’とに切断され、段ボール材料を無駄なく利用することができる。
<<上長辺アド11,12>>
ブランク上長辺アド11’は、直線状の自由長辺を有するアドブランク本体1001’を備え、さらにこの本体に連なるブランク把持部LH’と、この本体に連なるブランク連結部CU’とからなり、これらブランク長辺把持部LH’とブランク連結部CU’とは、配列方向〔R〕に沿って交互に連設される。
例えば、上長辺アド11を形成するには、同形のブランク上長辺アド11’を6枚形成して、これらを積層接着する。このようにして形成した上長辺アド11,12は、梱包状態で、長辺把持部LHがパネルフレームの縁部102を把持すると共に、上長辺アド11,12の平坦部分が天キャップ2の内面に当接し、これにより、梱包済みのパネル梱包体1の移送の間でも、パネルフレーム101の移動、特に上下の移動を防止することができる。
<<下長辺アド13,14>>
この下長辺アド13,14(この項目で「前者」)は、基本的には上長辺アド11,12(この項目では「後者」)と同じ構造を有しており、異なる点のみ説明する。
まず前者は、底板3の貼着部〔図5(b)〕に貼着固定されている点で、天キャップ2に当接する後者とは異なる。
第2に、左側の下長辺アド13〔第10図〕は、その両端において、左側の補強板5を立設状態に維持するためのステー30の下凹部34〔以下の「ステー」の項目参照〕が挿入される段部15を有する点で、後者とは異なる。この段部15は、底板3への貼着状態で、この底板3との間に空間を有する。他方、右側の補助板6は、パネルフレーム101の梱包配置用の空間確保のため、梱包の過程で立設状態に保持することが不要であるため、ステーは不要であり、よって右側の長辺アド14の段部も不要である。もっとも、右側の下長辺アド14用のブランクを、別途製造するのは、不経済であるため、左側の下長辺アド13と右側の長辺アド14とは、図6(a)に図示した同じブランク13’(14’)から製造される。
第3に、当然ではあるが、前者の長辺把持部LHは、短辺方向Sに沿って下方に凹んだ形態であるのに対し、対応する後者の長辺把持部LHは、短辺方向Sに沿って上方に凹んだ形態である。
【0018】
<短辺アド20>
図10に示すように、長辺アド10と同様に、短辺アド20は、その全体が棒状の形態を有し、この実施形態では左側の短辺アド21並びに右側の短辺アド22に相当する。左側の短辺アド21並びに右側の短辺アド22は、パネルフレーム101の短辺縁部104/105を各々把持する短辺把持部SHを含んでなり、それらのブランクを貼着することによって形成される〔図6(b)の展開図、参照〕。さらに、これら短辺アド20用のブランク短辺アド20’は、1枚の段ボールから、図中水平方向(配列方向〔R〕)に延在する切り罫線によって、左側のブランク短辺アド21’並びに右側のブランク短辺アド22’とに切断され、段ボール材料を無駄なく利用することができる。
ブランク長辺アド10’と同様に、ブランク短辺アド20’は、直線状の自由長辺を有するアドブランク本体1002’を備え、さらにこの本体に連なるブランク短辺把持部SH’と、この本体に連なるブランク連結部CU’とからなり、これらブランク短辺把持部LH’とブランク連結部CU’とは、配列方向〔R’〕に沿って交互に連設される。
長辺アド11と同様に、例えば、短辺アド21を形成するには、同形のブランク短辺アド21’を6枚形成して、これらを積層接着し、得られた積層接着体を、短辺把持部SH’が有効となるようにブランク補助板5’の貼着部〔図5(b)〕に貼着する。このようにして形成した短辺アド21,22は、梱包状態で、短辺把持部SHがパネルフレームの縁部103,104を把持することができ、これにより、梱包済みのパネル梱包体1の移送の間でも、パネルフレーム101の移動、特に左右の移動を防止することができる。
さらに、左側の前記ブランク下長辺アド13’と同様に、左側のブランク短辺アド22’は、ステー30の上凹部35〔以下の「ステー」の項目参照〕が挿入されるブランク段部25’を有する。
最後に、当然ではあるが、左側の短辺把持部SHは、長辺方向Lに沿って左側(外方)に凹んだ形態であるのに対し、対応する右側の短辺把持部SHは、長辺方向Lに沿って右側(外方)に凹んだ形態である。
【0019】
<ステー30>
図7は、図5に示した左側ブランク補強板を立設して形成した補強板を、その立設状態で保持するためのステーに関し、(a)はステーをその内面側から見た斜視図、(b)はステーの展開図、および(c)はステーの凹部とアドの段部との係合状態を示す模式断面図である。なお、この展開図では、ブランクは、梱包体の外面に相当する。
図7(a)に示したステー30は、左側補助板5の前方端部に使用される〔図10〕。このステー30と対象形のステー(図示せず)が、左側補助板5の後方端部に使用される。
図7(a)に示すように、ステー30は、短辺方向Sに沿って立設する板状のステー本体31を含み、このステー本体31は、相互に直交する板状足部32と板状ヒレ部33とを備え、これら3つの板状体は、相互に直交する。ステー30は、底板3から立設した左側補助板5の立設状態を、これら底板3と補助板5とを連結させることによって、維持する機能を奏することができる。
ステー30は、そのブランクステー30’〔図7(b)〕の組立てによって形成される。ブランクステー30’は、直交する2本の山折り罫線と切り罫線とによって囲まれたブランクステー本体31’と、長辺方向〔L〕に延在する山折り罫線から連なるブランク足部32’と、短辺方向〔S〕に延在する山折り罫線から連なるブランクヒレ部33’とからなる。
ブランク足部32’およびブランクヒレ部33’は、各々、凹部を有するブランク下凹部34’およびブランク上凹部35’を有する。
ステー30を組立てるには、ブランク足部32’並びにブランクヒレ部33’を、それらの各山折り罫線を折目として約90度山折りすることによって形成され、この状態で、足部32外面が底板3内面に当接しかつヒレ部33外面が左側補助板5内面に当接するよう、図10の前方から配列方向Rに沿って、ステー本体31を押し込むと、図7(c)に示すように〔この図において、実線は押し込んだステーの下凹部34を示し、破線は、貼着固定した左側下長辺アド13とその段部15を示す。〕、2つの凹部34/35は、各々、左側下長辺アド13の段部15と底板3との隙間および左側短辺アド21の段部25と左側補助板5との隙間を通って、凹部の底面301が段部15および段部25のストッパー1003に当接すると共に、凹部の側面302が左側下長辺アド13および左側短辺アド21の側面に係合し、このような当接および係合によって、底板3と左側補助板5とが立設状態で連結され、これにより、左側補助板5の立設状態を保持することができる。
【0020】
<パネル梱包体1の組立ておよびパネルフレーム101の梱包>
図8は、底板に2本の棒状長辺アドを貼着し、底板の対向端部に連設した補助板の各々に棒状短辺アドを貼着した状態を示す、斜視図、
図9は、図8に示した一方の補助板を立設し、これをステーで立設状態に保持し、ここに、パネルフレームを2枚1組で各把持部に設置した状態を示す斜視図、および
図10は、図9に示した状態から他のパネルフレームを配置したのち他方の補助板を立設すると共に、パネルフレームの上縁部を、上長辺アドで把持した状態を示す斜視図である〔ただし、簡略化のため、一組のパネルフレームのみ図示〕。
まず、6本のアドを形成したのち、2本の長辺アド10をブランク底板3’に貼着すると共に、2本の短辺アド20をブランク補助板5’,6’に貼着する〔以上、図8〕。次に、2つのステー30を用いて立設状態の左側補助板5を形成し、次いで2枚1組のパネルフレーム101を最も後方の長辺把持部LHに載置する〔以上、第9図〕。同様にして他の全てのパネルフレーム101を載置し、次いで、残り2本の長辺アド10をパネルフレーム101の上縁部102に載置すると共に、立設状態の右側補助板6を形成する〔以上、図10〕。ここで、予め作成した胴部4を上方から被せ、次いで同様に予め作成した天キャップ2を上方から被せることによって、梱包が終了する。
【0021】
<パネルフレーム101の梱包状態>
図11は、図3に示したパネル梱包体内に梱包した状態の突起物付きパネルフレームの模式的断面図であって、(a)は正面断面図、(b)は平面断面図、および(c)は側面断面図、および
図12は、図11(a)を拡大して示す拡大図である。
この実施形態では、2枚一組のパネルフレーム101を10組(P1/P2〜P19/P20)、合計20枚(P1〜P20)を梱包しており、前記したように、パネルフレーム101の外面には、長辺方向Lに対し45度傾斜させた平面視正方形のフィンTを、長辺方向L/短辺方向Sに関して略等しい間隔を開けて、長辺方向Lに5つ、短辺方向Sに2段設ける。例えば、パネルフレームP2は、その上段には5つのフィン(T2-1〜T2-5)を備え、その下段には5つのフィン(T2-6〜T2-10)を備え、合計10個のフィンTを備える。
これら梱包状態では、隣合う長辺把持体LH/短辺把持体SHは、次のような条件を充足している。
<<長辺把持体LH:条件L1の検討>>
図12に示すように、短辺方向Sに関し、一方のパネル突起物であるフィンT2-1は、他方のパネル対応突起物であるフィンT3-1/T3-3と、非接触状態であって、これら対応突起物の間に位置する。フィンT2-2〜フィンT2-5も同様な関係を示す。
フィンT2-6は、対応突起物がフィンT3-6のみであり、このフィンT3-6とは非接触状態である。フィンT2-7〜フィンT2-10も同様な関係を示す。
すなわち、短辺方向に関し、パネルフレームP3は、パネルフレームP2を上方に移動した状態であり、前記条件L1「短辺把持部に沿った短辺方向(S)に関し、一方のパネル突起物が他方のパネル対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置すること」を充足する。
<<長辺把持体LH:条件L2の検討>>
図11(b)に示すように、配列方向Rに関し、一方のパネル突起物であるT2-1は、他方の対応パネルであるT3-1の対応表面と非接触状態であって、当該対応表面から突起物・厚みIRよりも短い距離だけ離間している。なお、図11(b)では、フィンT2-1とフィンT3-1は、重複した状態で示されているが、これは、突起物Tが水平方向に対し、45度傾斜しているためである。
すなわち、パネルフレームP3は、障害物である突起物Tが存在するにも拘らず、最大で「突起物の厚み未満の距離」パネルフレーム2の表面に接近しており、条件L2「パネルが配列される配列方向Rに関し、一方の各パネル突起物が他方の対応パネルの対応表面と非接触状態であって当該対応表面から突起物・厚み(IR)よりも短い距離だけ離間していること」を充足する。
【0022】
<<短辺把持部SH:条件S1の検討>>
前記した長辺把持部LHと同様である。
図12(a)に示すように、長辺方向Lに関し、一方のパネル突起物であるフィンT2-2は、他方のパネルの対応突起物であるフィンT3-1/フィンT3-3と、非接触状態であって、これら対応突起物の間に位置する。フィンT2-3〜フィンT2-5およびフィンT2-7〜フィンT2-10も同様な関係を示す。
フィンT2-1は、対応突起物がフィンT3-1のみであり、このフィンT3-1とは非接触状態である。フィンT2-6も同様な関係を示す。
すなわち、長辺方向に関し、パネルフレームP3は、パネルフレームP2を右側方向に移動した状態であり、前記条件S1「長辺把持部に沿った長辺方向Lに関し、一方のパネル突起物が他方のパネル対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置すること」を充足する。
<<短辺把持部SH:条件S2の検討>>
この条件は、前記条件L2と全く同一である。
すなわち、パネルフレームP3は、障害物である突起物Tが存在するにも拘らず、最大で「突起物の厚み未満の距離」パネルフレーム2の表面に接近しており、条件L2「パネルが配列される配列方向Rに関し、一方の各パネル突起物が他方の対応パネルの対応表面と非接触状態であって当該対応表面から突起物・厚み(IR)よりも短い距離だけ離間していること」を充足する。
以上の検討により、この実施形態は、条件L1/L2および条件S1/S2を充足しており、したがって、この実施形態における長辺アド10および短辺アド20は、本発明に包含される。
傾斜角度ゼロの突起物に比し、この実施形態の45度傾斜の突起物は、配列方向Rの空間が同等の改善を示す一方、長辺方向L/短辺方向Sの空間損失は、より少ないという技術的効果を示す。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】パネルをその平面が鉛直になるように立設状態で梱包する、従来技術の段ボール製ケースを示す斜視図。
【図2】隣合う突起物付きパネルを梱包配置した状態をパネル平面に垂直に切欠した断面を示し、(a)は各突起物が非接触状態である本発明の配置を示す模式図、(b)各突起物が相互に接触する基本配置を示す模式図。
【図3】本発明のパネル梱包体の実施形態を示す斜視図。
【図4】図3に示したパネル梱包体に梱包される集光型太陽電池パネルのパネルフレームを示し、(a)はその全体の斜視図、(b)は2枚のパネルフレーム長辺縁部の梱包状態を示す模式断面図、(c)は2枚のパネルフレーム短辺縁部の梱包状態を示す模式断面図。
【図5】図1に示したパネル梱包体の展開状態を示し、(a)は天キャップの展開図、(b)は底部と補強板の展開図、および(c)は胴部の展開図。
【図6】図4のパネルフレームの縁部を把持する把持部からなるアドを展開状態で示し、(a)は長辺アドの展開図、および(b)は短辺アドの展開図。
【図7】図5に示した左側ブランク補強板を立設して形成した補強板を、その立設状態で保持するためのステーに関し、(a)はステーをその内面側から見た斜視図、(b)はステーの展開図、および(c)はステーの凹部とアドの段部との係合状態を示す模式断面図。
【図8】底板に2本の棒状長辺アドを貼着し、底板の対向端部に連設した補助板の各々に棒状短辺アドを貼着した状態を示す、斜視図。
【図9】図8に示した一方の補助板を立設し、これをステーで立設状態に保持し、ここに、パネルフレームを2枚1組で各把持部に設置した状態を示す斜視図。
【図10】図9に示した状態から他のパネルフレームを配置したのち他方の補助板を立設すると共に、パネルフレームの上縁部を、上長辺アドで把持した状態を示す斜視図。
【図11】図3に示したパネル梱包体内に梱包した状態の突起物付きパネルフレームの模式的断面図であって、(a)は正面断面図、(b)は平面断面図、および(c)は側面断面図。
【図12】図11(a)を拡大して示す拡大図。
【符号の説明】
【0024】
1:パネル梱包体 10:長辺アド 20:短辺アド 101:パネル 102:長辺縁部 D:隣合う長辺把持部または短辺把持部の間隔 S:短辺方向 L:長辺方向 R:配列方向 T:突起物 IR:突起物の厚み LH:長辺把持部 SH:短辺把持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
突起物を所定の間隔を開けて規則的に配置した平面視長方形状のパネルを立設状態で梱包するパネル梱包体であって、
当該パネル梱包体は、前記各立設パネルの長辺縁部を把持する各長辺把持部から構成される棒状の長辺アドと、前記各立設パネルの各短辺縁部を把持する各短辺把持部から構成される棒状の短辺アドとを備え、
前記短辺把持部に沿った短辺方向に関し、隣合う前記長辺把持部は、一方のパネルの突起物が他方のパネルの対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置するよう配置され、
前記長辺把持部に沿った長辺方向に関し、隣合う前記短辺把持部は、一方の各パネルの突起物が他方のパネルの対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置するよう配置され、
かつ、
パネルが配列される配列方向に関し、隣合う前記長辺把持部の間隔並びに隣合う前記短辺把持部の間隔は、一方の各パネル突起物先端が他方のパネルの対応表面と非接触状態であって当該対応表面から突起物の厚みよりも短い距離だけ離間していることを特徴とするパネル梱包体。
【請求項2】
当該パネル梱包体は、直方体状の形態を有し、その天面を形成する天キャップと、その底面を形成する底板と、その側面を形成する胴部とを備え、
前記底板は、前記長辺アドを備え、
前記胴部は、その内面に当接し前記長辺アドに沿って延在しかつ相互に対向する補助板を備え、これら補助板は、前記短辺アドを備えることを特徴とする請求項1記載のパネル梱包体。
【請求項3】
一方の前記補助板を前記底板に対して立設状態に保持するステーを、当該パネル梱包体は備えていることを特徴とする請求項2記載のパネル梱包体。
【請求項4】
放熱フィンを所定の間隔を開けて規則的に配置した平面視長方形状の集光型太陽電池パネルのパネルフレームを立設状態で梱包するためのパネル梱包体であって、
当該パネル梱包体は、前記各立設パネルの長辺縁部を把持する各長辺把持部から構成される棒状の長辺アドと、前記各立設パネルの各短辺縁部を把持する各短辺把持部から構成される棒状の短辺アドとを備え、
前記短辺把持部に沿った短辺方向に関し、隣合う前記長辺把持部は、一方のパネルの突起物が他方のパネルの対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置するよう配置され、
前記長辺把持部に沿った長辺方向に関し、隣合う前記短辺把持部は、一方の各パネルの突起物が他方のパネルの対応突起物と非接触状態であって当該対応突起物の間に位置するよう配置され、
かつ、
パネルが配列される配列方向に関し、隣合う前記長辺把持部の間隔並びに隣合う前記短辺把持部の間隔は、一方の各パネル突起物先端が他方のパネルの対応表面と非接触状態であって当該対応表面から突起物の厚みよりも短い距離だけ離間していることを特徴とするパネル梱包体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−18321(P2010−18321A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−180978(P2008−180978)
【出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【出願人】(593122789)ユーテック株式会社 (118)
【Fターム(参考)】