説明

パラセタモール及びイブプロフェンを含む医薬用経口懸濁剤

本発明はパラセタモールとイブプロフェントとを含む医薬用経口懸濁剤に関する。本発明は更に、パラセタモールとイブプロフェントとを含む治療上有効な量の医薬用経口懸濁剤を対象に投与することによって、手術前、手術時、又は手術後の疼痛を治療する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパラセタモールとイブプロフェンとを含む医薬用経口懸濁剤に関し、当該懸濁剤は手術前、手術時、又は手術後の疼痛の治療のために用いられる。
【背景技術】
【0002】
パラセタモールあるいはアセトアミノフェンあるいは4’−ヒドロキシアセトアニリドは、非麻酔性で非サリチル酸型の鎮痛及び解熱薬である。パラセタモールあるいはアセトアミノフェンあるいは4’−ヒドロキシアセトアニリドは末梢作用性の鎮痛薬であり、経口で十分に吸収される。パラセタモールあるいはアセトアミノフェンあるいは4’−ヒドロキシアセトアニリドは、疼痛閾値の上昇と、視床下部の体温調節中枢の動作を通じての解熱とによって、痛覚消失を生成する。アセトアミノフェンは化学的には、[化1]で表わされるN−(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミドである。アセトアミノフェンは、胸やけ又は胃酸過多及び胃のむかつきが付随する軽傷の痛み及び疼痛の一時的な軽減を提供する。
【0003】
【化1】

【0004】
非ステロイド性抗炎症薬であるイブプロフェンは、鎮痛及び解熱作用を有する。その作用モードはプロスタグランジン合成酵素の阻害と関連する。イブプロフェンは化学的には、[化2]で表わされる(±)−2−(p−フェニル酢酸イソブチル)プロピオン酸である。イブプロフェンは軽度ないし中等度の疼痛である、リウマチ様関節炎及び変形性関節症の兆候及び症状の軽減のための治療、及び原発性月経困難症の治療に必要とされる。
【0005】
【化2】

【0006】
懸濁剤の剤形のパラセタモール及びイブプロフェンは、Ibugesic Plus(登録商標)(イブプロフェン100mg及びパラセタモール162.5mg)、Lotem(登録商標)(イブプロフェン100mg及びパラセタモール125mg)、及びAnaflam(登録商標)(イブプロフェン100mg及びパラセタモール125mg)の商品名で商業的に販売されている。
【0007】
欧州特許出願第109281号明細書は、フルルビプロフェン又はイブプロフェン及びアセトアミノフェンの医薬組成物について記載している。
【0008】
国際公開(PCT)WO2006004449号は、疼痛の治療用の、イブプロフェンとパラセタモールとを含む医薬組成物について記載している。
【0009】
「Swallow J et.al.Journal of child health care:for professionals working with children in the hospital and community(2000),4(3):93−8」は、パラセタモール及びイブプロフェンの扁桃摘出を受けた総ての子供への退院時処方を報告している。
【0010】
「Homer et.al.The Journal of laryngology and otology(2001),115(3):205−8」は、パラセタモール及びイブプロフェンが、扁桃摘出後の(喘息ではない)子供における有効な鎮痛薬の組合せであることを報告している。
【0011】
「Pickering et.al.British Journal of Anaesthesia(2002),88(1):72−77」は扁桃摘出を受けた子供におけるストラテジとしての、イブプロフェン及びパラセタモールの手術時の組合せを報告している。
【0012】
「Hyllested,M et.al British Journal of Anaesthesia(2002),88(2):199−214」は、NSAIDの、パラセタモールへの添加がパラセタモール単体と比較して、更なる鎮痛効果を与えうることを報告し、更にパラセタモールがNSAIDに添加された場合、NSAID単体と比較して痛覚消失を向上させうることを示唆している。
【0013】
「Kokki Hannu Paediatric drugs(2003),5(2):103−23」は、扁桃摘出を受けた子供における痛覚消失を改善するパラセタモール及びイブプロフェンの組合せを報告している。
【0014】
「Menhinick K A et.al.International endodontic journal(2004),37(8):531−41」は、イブプロフェンのアセトアミノフェンとの組合せが、手術後の歯内疼痛の管理について、イブプロフェン単体よりも更に有効になりうることを報告している。
【0015】
「Gazal Giath et.al.International journal of paediatric dentistry/the British Paedodontic Society[and]the International Association of Dentistry for Children(2007),17(3):169−77」は、歯がGA下で摘出されている子供における手術後の痛覚消失のために、単体での、あるいはパラセタモールと組合わせた、イブプロフェンの経口投与を支持する証拠を報告している。
【0016】
いくつかの他の非特許引用文献は、疼痛治療におけるパラセタモール及びイブプロフェンの組合せの使用を報告している。
【発明の概要】
【0017】
本発明の態様のうちの1つは、100ないし500mg/5mlのパラセタモールと、40ないし80mg/5mlのイブプロフェンと、1又はそれ以上の薬学的に許容可能な賦形剤とを含む医薬用経口懸濁剤を提供する。
【0018】
本発明の別の態様は、200ないし450mg/5mlのパラセタモールと、100ないし200mg/5mlのイブプロフェンと、1又はそれ以上の薬学的に許容可能な賦形剤とを含む医薬用経口懸濁剤を提供する。
【0019】
本発明の医薬用懸濁剤は有効成分として、パラセタモールあるいはその塩又は誘導体と、イブプロフェンあるいはその塩又は誘導体とを含んでもよい。
【0020】
複数の実施形態の医薬用懸濁剤は、以下の特徴のうちの1又はそれ以上を含んでもよい。例えば、医薬用懸濁剤は1又はそれ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含んでもよい。薬学的に許容可能な賦形剤は懸濁剤又は増粘剤、甘味剤、緩衝剤、保存剤、湿潤剤、香味剤、及び溶剤等のうちの1又はそれ以上を含んでもよい。
【0021】
本発明の別の態様は、100ないし500mg/5mlのパラセタモールと、40ないし80mg/5mlのイブプロフェンとを含む、治療上有効な量の医薬用経口懸濁剤を対象に投与することによって、手術前、手術時、又は手術後の疼痛を治療する方法を提供する。
【0022】
本発明の別の態様は、200ないし450mg/5mlのパラセタモールと、100ないし200mg/5mlのイブプロフェンとを含む、治療上有効な量の医薬用経口懸濁剤を対象に投与することによって、手術前、手術時、又は手術後の疼痛を治療する方法を提供する。
【0023】
本明細書中で用いられるように、「対象(subject)」といった語句は哺乳類のことである。
【0024】
複数の実施形態の手術前、手術時、又は手術後の疼痛を治療する方法は、以下の特徴のうちの1又はそれ以上を含んでもよい。例えば、手術前、手術時、又は手術後の疼痛は1又はそれ以上の手術と関連していてもよい。手術は、咽頭(扁桃摘出、アデノイド切除術等)、歯(歯周組織等)、耳(鼓膜切開等)、及び鼻等のうちの1又はそれ以上を含んでもよい。
【0025】
本発明の1又はそれ以上の実施形態の詳細は、以下の記載で説明される。本発明の他の特徴、目的及び利点はこの記載及び特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0026】
手術前、手術時、及び手術後の好適で有効な痛覚消失は疼痛を制御するのに必要であることは知られている。制御が不十分な疼痛によって、飲食の抵抗又は拒絶が生じ、このことは回復及び早期の退院を妨害しうる。退院後の不十分な疼痛管理は脱水、感染、及び二次出血の併発リスクとともに、患者の十分に飲食する体力を妨害し続ける。
【0027】
疼痛を制御する際のNSAIDSの使用は当該技術分野で公知である。イブプロフェンのような非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS:Non−steroidal anti−inflammatory drugs)の使用は、副作用数と関連する。イブプロフェンによる最も通常の副作用は発疹、耳鳴、頭痛、眩暈、眠気、腹腔の疼痛、悪心、下痢、便秘、及び胸やけである。NSAIDが凝結する血液の能力を低減し、ひいては傷害後の出血を増加させることが報告されてきた。イブプロフェンは胃又は腸の潰瘍形成を引き起こし、潰瘍は出血しうる。NSAIDは腎臓への血流を低減し、かつ腎臓の機能を低下させ、喘息の個体はイブプロフェン又は他のNSAIDに対するアレルギー反応を受ける可能性が高いことが更に報告されている。体液貯留(浮腫)、血液凝固、心臓発作、高血圧、及び心不全は更に、NSAIDの使用と関連づけられてきた。
【0028】
本発明者は、パラセタモール及びイブプロフェンの懸濁製剤について研究していたが、低用量範囲、すなわち40ないし80mg/5mlのイブプロフェンが100ないし500mg/5mlのパラセタモールと結合する際にイブプロフェン(100mg/5ml以上)単体の使用と比較して、手術前、手術時ならびに手術後の疼痛の良好な管理と、イブプロフェン(NSAIDS)の副作用の低減とを提供することを見出してきた。本発明者は更に、100ないし200mg/5mlのイブプロフェンと200ないし450mg/5mlのパラセタモールとを含む経口懸濁製剤は、手術と関連する、手術前、手術時、ならびに手術後の疼痛の治療及び管理に用いられうると見出されてきた。
【0029】
本発明者は更に、本発明の懸濁製剤が手術後の、顕著に良好な疼痛管理を提供し、浮腫、炎症、又は筋痙攣による不快感を解消し、回復及び退院を早くし、これらの2の薬剤を別個に管理する問題を克服し、手術時、手術後、又はその他の状況における痛覚消失の質を改善することを見出してきた。
【0030】
本発明の医薬用経口懸濁剤の組成物は、有効成分としてパラセタモールとイブプロフェンとを含む。本発明の組成物はパラセタモールと、イブプロフェンと、薬学的に許容可能な賦形剤とを、混合前の純水に添加することによって調製できる。得られた懸濁剤のpHは、好適な香味剤を添加する前に、好適な、薬学的に許容可能な賦形剤を用いることによって2ないし6の範囲に調整できる。
【0031】
薬学的に許容可能な賦形剤は懸濁剤又は増粘剤、甘味剤、緩衝剤、保存剤、湿潤剤、香味剤、及び溶剤等のうちの1又はそれ以上を含んでもよい。
【0032】
好適な懸濁剤又は増粘剤はキサンタンガム、ガーゴム、トラガント、アカシア、ゼラチン、カラゲナン、寒天、ポビドン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、カルボマ、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ポリデキストロース、スクロース、ソルビトール、キシリトール、デキストロース、フルクトース、マルチトール、ベントナイト、ポリビニルアルコール、及びコロイド状二酸化ケイ素等のうちの1又はそれ以上を含んでもよい。
【0033】
好適な甘味剤はスクロース、ソルビトール、キシリトール、デキストロース、フルクトース、マルチトール、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、サッカリンナトリウム、液体マルチトール、液体グルコース、サイクラミン酸、及びサイクラミン酸ナトリウム等のうちの1又はそれ以上を含んでもよい。
【0034】
好適な緩衝剤はクエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、及びクエン酸カリウム等のうちの1又はそれ以上を含んでもよい。
【0035】
好適な保存剤は安息香酸ナトリウム、安息香酸、エチレンジアミン四酢酸、ソルビン酸、ブロノポール、ブチルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、プロピオン酸ナトリウム、クロルヘキシジン、ソルビン酸カリウム、プロピレングリコール、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、及びヒドロキシ安息香酸のナトリウム等のうちの1又はそれ以上を含んでもよい。
【0036】
好適な湿潤剤はポリエチレングリコール、ポリソルベート、及びソルビタンエステルのうちの1又はそれ以上を含んでもよい。
【0037】
好適な香味剤は人工ストロベリーフレーバ、人工クリームフレーバ、バニラ、サクランボ、及びラズベリー等のうちの1又はそれ以上を含んでもよい。
【0038】
好適な溶剤は水、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及びエタノールのうちの1又はそれ以上を含んでもよい。
【0039】
本発明は更に、本発明の例示となるようにのみ提供され、かつ本発明の範囲を限定しない以下の実施例によって示される。特定の変更物及び等価物は当該技術分野の当業者に自明であり、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0040】
[実施例1及び2]
表1は本発明の処理単位の組成物を示す。
【0041】
【表1】

【0042】
手順:実施例1及び2で開示される組成物は純水、パラセタモール、イブプロフェン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、キサンタンガム、液体マルチトール、安息香酸ナトリウム、サッカリンナトリウム、ポリソルベート80、及びオレイン酸ソルビタンに添加することによって調製され、その後混合され、懸濁剤を得た。得られた懸濁剤のpHはクエン酸によって2ないし6に調整され、好適な香味剤がそこに添加された。
【0043】
[実施例3及び4]
表2は本発明の処理単位の組成物を示す。
【0044】
【表2】

【0045】
手順:実施例3及び4で開示される組成物は純水、パラセタモール、イブプロフェン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、キサンタンガム、液体マルチトール、安息香酸ナトリウム、サッカリンナトリウム、ポリソルベート80、及びオレイン酸ソルビタンに添加することによって調製され、その後混合され、懸濁剤を得た。得られた懸濁剤のpHはクエン酸によって2ないし6に調整され、好適な香味剤がそこに添加された。
【0046】
[実施例5及び6]
表3は本発明の処理単位の組成物を示す。
【0047】
【表3】

【0048】
手順:実施例5及び6で開示される組成物は純水、パラセタモール、イブプロフェン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、キサンタンガム、液体マルチトール、安息香酸ナトリウム、サッカリンナトリウム、ポリソルベート80、及びオレイン酸ソルビタンに添加することによって調製され、その後混合され、懸濁剤を得た。得られた懸濁剤のpHはクエン酸によって2ないし6に調整され、好適な香味剤がそこに添加された。
【0049】
本発明は特定の実施形態に関して記載されてきたが、特定の変更物及び等価物は当該技術分野の当業者に自明であり、本発明の範囲内に含まれることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬用経口懸濁剤であって、
100ないし500mg/5mlのパラセタモールと、
40ないし80mg/5mlのイブプロフェンと、
1又はそれ以上の薬学的に許容可能な賦形剤と、
を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項2】
請求項1に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記懸濁剤が120mg/5mlのパラセタモールと、60mg/5mlのイブプロフェンとを含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項3】
請求項1に記載の医薬用経口懸濁剤において、薬学的に許容可能な賦形剤が懸濁剤又は増粘剤、甘味剤、緩衝剤、保存剤、湿潤剤、香味剤、及び溶剤のうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項4】
請求項3に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記懸濁剤又は増粘剤がキサンタンガム、ガーゴム、トラガント、アカシア、ゼラチン、カラゲナン、寒天、ポビドン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、カルボマ、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ポリデキストロース、スクロース、ソルビトール、キシリトール、デキストロース、フルクトース、マルチトール、ベントナイト、ポリビニルアルコール、及びコロイド状二酸化ケイ素のうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項5】
請求項3に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記甘味剤がスクロース、ソルビトール、キシリトール、デキストロース、フルクトース、マルチトール、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、サッカリンナトリウム、液体マルチトール、液体グルコース、サイクラミン酸、及びサイクラミン酸ナトリウムのうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項6】
請求項3に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記緩衝剤がクエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、及びクエン酸カリウムのうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項7】
請求項3に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記保存剤が安息香酸ナトリウム、安息香酸、エチレンジアミン四酢酸、ソルビン酸、ブロノポール、ブチルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、プロピオン酸ナトリウム、クロルヘキシジン、ソルビン酸カリウム、プロピレングリコール、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、及びヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩のうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項8】
請求項3に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記湿潤剤がポリエチレングリコール、ポリソルベート、及びソルビタンエステルのうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項9】
請求項3に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記香味剤が人工ストロベリーフレーバ、人工クリームフレーバ、バニラ、サクランボ、及びラズベリーのうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項10】
請求項3に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記溶剤が水、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及びエタノールのうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項11】
請求項1に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記懸濁剤のpHが2ないし6の範囲内にあることを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項12】
医薬用経口懸濁剤であって、
200ないし450mg/5mlのパラセタモールと、
100ないし200mg/5mlのイブプロフェンと、
1又はそれ以上の薬学的に許容可能な賦形剤と、
を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項13】
請求項12に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記懸濁剤が250mg/5mlのパラセタモールと、120mg/5mlのイブプロフェンとを含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項14】
請求項12に記載の医薬用経口懸濁剤において、薬学的に許容可能な賦形剤が懸濁剤又は増粘剤、甘味剤、緩衝剤、保存剤、湿潤剤、香味剤、及び溶剤のうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項15】
請求項14に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記懸濁剤又は増粘剤がキサンタンガム、ガーゴム、トラガント、アカシア、ゼラチン、カラゲナン、寒天、ポビドン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、カルボマ、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ポリデキストロース、スクロース、ソルビトール、キシリトール、デキストロース、フルクトース、マルチトール、ベントナイト、ポリビニルアルコール、及びコロイド状二酸化ケイ素のうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項16】
請求項14に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記甘味剤がスクロース、ソルビトール、キシリトール、デキストロース、フルクトース、マルチトール、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、サッカリンナトリウム、液体マルチトール、液体グルコース、サイクラミン酸、及びサイクラミン酸ナトリウムのうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項17】
請求項14に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記緩衝剤がクエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、及びクエン酸カリウムのうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項18】
請求項14に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記保存剤が安息香酸ナトリウム、安息香酸、エチレンジアミン四酢酸、ソルビン酸、ブロノポール、ブチルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、プロピオン酸ナトリウム、クロルヘキシジン、ソルビン酸カリウム、プロピレングリコール、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、及びヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩のうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項19】
請求項14に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記湿潤剤がポリエチレングリコール、ポリソルベート、及びソルビタンエステルのうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項20】
請求項14に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記香味剤が人工ストロベリーフレーバ、人工クリームフレーバ、バニラ、サクランボ、及びラズベリーのうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項21】
請求項14に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記溶剤が水、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及びエタノールのうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項22】
請求項14に記載の医薬用経口懸濁剤において、前記懸濁剤のpHが2ないし6の範囲内にあることを特徴とする医薬用経口懸濁剤。
【請求項23】
100ないし500mg/5mlのパラセタモールと、
40ないし80mg/5mlのイブプロフェンと、
を含む、治療上有効な量の医薬用経口懸濁剤を対象に投与することによって、手術前、手術時、又は手術後の疼痛を治療することを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法において、手術前、手術時、又は手術後の疼痛が1又はそれ以上の手術と関連することを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法において、手術が咽頭、歯、耳、又は鼻の手術のうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項23に記載の方法において、前記対象が哺乳類であることを特徴とする方法。
【請求項27】
200ないし450mg/5mlのパラセタモールと、
100ないし200mg/5mlのイブプロフェンと、
を含む、治療上有効な量の医薬用経口懸濁剤を対象に投与することによって、手術前、手術時、又は手術後の疼痛を治療することを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項27に記載の方法において、手術前、手術時、又は手術後の疼痛が1又はそれ以上の手術と関連することを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法において、手術が咽頭、歯、耳、又は鼻の手術のうちの1又はそれ以上を含むことを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項27に記載の方法において、前記対象が哺乳類であることを特徴とする方法。

【公表番号】特表2011−508768(P2011−508768A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541104(P2010−541104)
【出願日】平成20年1月3日(2008.1.3)
【国際出願番号】PCT/IB2008/000005
【国際公開番号】WO2009/083759
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(509053444)
【出願人】(510185882)エイエフティー ファルマスーティカルズ リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】AFT PHARMACEUTICALS LTD.
【出願人】(510185893)
【氏名又は名称原語表記】ATKINSON,Hartley
【出願人】(510185907)
【氏名又は名称原語表記】KIELY,Austin
【Fターム(参考)】