説明

パルス圧縮装置

【課題】少ないH/W規模で目標のパルス圧縮による距離オフセットを補正する。
【解決手段】パルス圧縮装置は、ディジタル化レーダ受信信号を複数チャンネルに分配する分配器101、既定の視線方向速度のドップラ周波数ごとに参照信号をチャンネル対応に発生する参照信号発生器104、分配された受信信号を参照信号でパルス圧縮するパルス圧縮器103、パルス圧縮器の出力信号から目標信号を検出する目標検出器105、各チャンネルの距離オフセットの補正で同一と推定した目標信号のデータを抽出する相関データ抽出器106、複数のデータを、横軸にドップラ周波数を縦軸に各チャンネルの振幅値をとったグラフ上で、各プロットのカーブフィッティングで得たグラフの近似曲線のピーク値に対応するドップラ周波数を求めるピーク検出器107、ドップラ周波数に対応する目標速度を求めパルス圧縮による距離オフセットを算出して距離補正値を求める補正値算出器108を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パルス圧縮装置に係り、特にリニアチャープパルスを送信するレーダ装置におけるパルス圧縮装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レーダ装置は、空間に電波を発射して、目標からの反射信号を受信することによって、目標の存在を探知して、その位置や運動状態等を観測するものであり、レーダ装置の主要性能は、その探知能力,距離測定精度,方位測定精度および追尾性能等である。
【0003】
一般的なレーダ装置においては、レーダ受信信号はアナログ信号であって、これをAD変換(analog to digital conversion)してディジタル受信信号に変換したのち、各種の信号処理を行うようになっている。
【0004】
この場合における信号処理の目的は、SN比(Signal-Noise ratio) の改善や、地面,海面,雨雲等からの反射信号や、干渉波等の目標信号以外の不要信号を抑圧すること等であるが、代表的な処理の一つとして、パルス圧縮がある。
パルス圧縮は、送信尖頭電力を低減しながら、レーダ装置の探知能力を増大し、距離分解能を向上させるための技術として採用されているものであって、変調を施した送信パルスを送信して、受信時に参照信号との相関をとることによって、上述の目的を達成する処理方法である。
【0005】
パルス圧縮技術において、送信パルスの変調方式として広く用いられている方式の一つに、チャープパルスがある。チャープパルスは、送信パルス内で周波数変調(frequency modulation: FM) を施して送信する方式である。
受信信号に対してパルス圧縮を行う場合は、参照信号と受信信号との相関処理を行うことによって、目標が存在する距離に応じた位置にパルス圧縮波形のピーク振幅値が現れるので、このピーク振幅値を検出することによって、目標信号を検出すると同時に目標距離を測定することができる。
チャープパルスには、変調周波数が送信パルス内でリニアに変化するリニアチャープパルスと、リニアに変化しないノンリニアチャープパルスとがある。
【0006】
リニアチャープパルスにおいては、図2の模式図に示すように、視線方向速度に応じてパルス圧縮後のピーク振幅位置がオフセットするという特徴があるが、これは、受信パルス内の周波数変調が、目標の視線方向速度に対応するドップラ周波数によって、送信パルスから変化するためである。
このパルス圧縮位置のオフセット距離ΔRは、送信周波数をf(Hz)、送信パルス幅をτ(s) 、位相分散帯域幅をΔf(Hz)、目標速度をv(m/s) 、目標のドップラ周波数をfd((Hz) 、光速をc(m/s) とすると、以下の計算式で表される。
fd=2×v×f/c ・・・(1)
ΔR=(c/2)×τ×fd×Δf ・・・(2)
【0007】
(1),(2)式に示すように、距離オフセットの大きさは、目標速度と送信パルス幅に比例している。
近年のレーダ装置では、従来からの主な探知対象である航空機の高速化に対処するほかに、より高速なミサイルの探知や、より遠距離な目標の探知に対応するため、送信パルス幅を増大させることが要求されている。このため、パルス圧縮方式のレーダ装置においては、高速目標探知時のパルス圧縮によって、距離オフセットが大きくなる傾向がある。
例えば、送信周波数10GHz、送信パルス幅1000μs 、位相分散帯域幅1MHz、目標速度1km/sの場合、距離オフセットは10kmとなる。このように、距離オフセットは距離測定誤差の大きな要因となる。
【0008】
これに対して特許文献1においては、距離オフセットを補正して距離測定精度を改善する技術が開示されている。
以下、特許文献1に記載された技術を、図4に示すブロック図に基づいて、図5に示す模式図を参照して詳細に説明する。
【0009】
特許文献1記載のレーダのパルス圧縮装置は、図4に示すように、FFT(Fast Fourier Transform) 回路501と、乗算器502と、IFFT(Inverse FFT) 回路503と、信号検出器504と、測距器505と、ノンリニアFM(Frequency Modulation) 参照信号発生器507と、最大値検出器508と、セレクタ回路509と、接近速度算出器510とから構成されている。
【0010】
FFT回路501は、レーダ受信信号をディジタル化したディジタル受信信号を入力して周波数領域に変換し、複数のチャンネルに分割して出力する。乗算器502は、周波数領域に変換された受信信号をノンリニアFM参照信号発生器507からの参照信号と乗算する。IFFT回路503は、乗算後の信号を時間領域の信号に変換する。信号検出器504は、入力信号に対してしきい値判定等を行って目標信号を検出する。測距器505は、送信パルスの送信時刻と検出された目標信号の検出時刻との差から距離を測定する。
【0011】
ノンリニアFM参照信号発生器507は、一定間隔ごとのドップラ周波数で変調された複数のノンリニアチャープ変調の参照信号を発生する。最大値検出器508は、各チャンネルの信号検出器からの信号のうちの最大振幅の信号を検出して、そのチャンネル番号を、セレクタ回路509と接近速度算出器510に出力する。セレクタ回路509は、選択されたチャンネルの信号を出力する。接近速度算出器510は、選択されたチャンネルのドップラ周波数から目標速度を算出する。
【0012】
特許文献1に記載されている方法は、送信パルスの変調方式の一つである、ノンリニアチャープパルスの特性を利用する技術である。ノンリニアチャープ変調の送信パルスは、リニアチャープ変調の送信パルスに比べて、ドップラ周波数変調に対する感度が高く、参照信号と受信パルスとでドップラ周波数が異なると、パルス圧縮利得が低下して、圧縮後の振幅値が小さくなる。逆にリニアチャープパルスは、距離のオフセットは大きいが、ノンリニアチャープ変調に比べて、パルス圧縮利得の低下は小さい。
このため、想定する目標速度に対応したドップラ周波数で変調を施した参照信号を複数発生させて、パルス圧縮を複数のチャンネルで並列処理して、振幅値が最大になるチャンネルの出力を選択することによって、目標の速度を推定することができる。特許文献1の技術を用いて、目標速度を算出してから、ドップラ周波数による距離オフセットを算出して補正することによって、目標の距離を算出することが可能である。
【0013】
また、特許文献2においては、超音波診断装置の送受信部は、被検体の第1の操作方向に対して不等間隔の送受波を行う。そして得られた受信信号に対してミキサ及びLPFは直交位相検波を行ってIQ信号を生成し、最小2乗フィルタは、多項式の最小2乗法フィッティングによって前記IQ信号の中からドプラ信号成分を抽出する。そして、自己相関器は、短い送受波間隔で隣接して得られたドプラ信号間の自己相関処理を行い、演算器は、この自己相関結果に基づいて流速値,パワー値,分散値を算出する。また、前記送受信部は、不等間隔で設定された前記第1の走査方向の送受波における長い送受波間隔において第2の走査方向の不等間隔送受波を行なうことによって、フレーム周波数を低減させることなく低流速検出能と高流速検出能に優れたカラードプラ画像データを生成する、超音波診断装置が開示されている。
【0014】
また、特許文献3においては、疑似距離変化計算部は、GPS衛星からの信号送信に使用されたキャリアのドップラ成分を所定時点から積算し、疑似距離変化量を計算する。オフセット推定部は、PNコードの位相同期により求めた疑似距離とドップラ成分の積算により求めた疑似距離変化量の差分を求め、これを平滑してコード疑似距離の高周波揺らぎを取り除く。キャリア疑似距離計算部は、高周波揺らぎが取り除かれた差分(オフセット推定値)及び疑似距離変化量に基づき疑似距離を計算する。測位計算部は、キャリア疑似距離計算部により計算された疑似距離及び衛星位置計算部により計算された疑似距離及び衛星位置計算部により計算された衛星位置に基づき、測位計算を行うことによって、疑似距離を精度よく求め、測位精度を向上させる、GPSS受信機及びその測位方法が開示されている。
【0015】
また、特許文献4においては、リファレンス信号発生手段とパルス圧縮手段とパルスドップラー処理手段とで構成されて移動目標対応の積分処理を行ってレンジビン・ドップラービンの2次元信号の信号を出力する移動目標対応コヒーレント積算手段と、この処理を時系列で入力される信号に繰り返したレンジビン・ドップラービン・時間の3次元信号の設定しきい値を超える信号を積算して移動目標値を特定し出力する移動目標対応ノンコヒーレント積分手段を備えることによって、高速移動目標に対してその加速度や大きさよる帯域幅を持つ受信しを測定しても、積分時間の限界が高いレーダ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開平05−107349号公報
【特許文献2】特開2005−176997号公報
【特許文献3】特開平07−198821号公報
【特許文献4】特開平08−179037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上述した各従来技術の第1の問題点は、対象とする目標の速度が高速であるほど、パルス圧縮を行うチャンネル数を増やす必要があり、処理負荷が増大することに対応するため、処理装置のH/W(ハードウエア)規模が大幅に増大することである。
その理由は、速度0から想定する最大目標速度の範囲内で一定間隔のドップラ周波数ごとに、パルス圧縮を行うチャンネル数が必要となるためである。
【0018】
各従来技術の第2の問題点は、距離精度において量子化誤差が発生することである。
その理由は、目標速度の測定値が各チャンネルの参照信号のドップラ周波数に相当する速度の離散値として得られるため、距離の測定値も目標速度の離散値に対応した離散値になるためである。
【0019】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、処理装置のH/W規模を大幅に増大させることがなく、また距離精度において量子化誤差が発生することがないパルス圧縮装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記課題を解決するため、この発明はパルス圧縮装置に係り、レーダ受信信号をディジタル化したディジタル受信信号を複数のチャンネルに分配する分配器と、探知対象目標の最大視線方向速度を上限として、予め定めた視線方向速度のドップラ周波数ごとに対応する参照信号を各チャンネルに対して発生させる参照信号発生器と、分配されたディジタル受信信号を前記参照信号を用いてパルス圧縮処理を行う第2のパルス圧縮器と、第2のパルス圧縮器から出力されるパルス圧縮後の信号からしきい値判定によって目標信号を検出する目標検出器と、各チャンネルにおいて距離オフセットを補正したときに同一の目標であると推定される目標信号のデータを抽出する相関データ抽出器と、抽出された複数の目標信号データを、横軸にドップラ周波数をとり、縦軸に各チャンネルの振幅値をとったときのグラフ上で、各プロット点のカーブフィッティングを行って得られる前記グラフの近似曲線のピーク値に対応するドップラ周波数を求めるピーク検出器と、求められたドップラ周波数に対応する目標速度を求めて、得られた目標速度からパルス圧縮による距離オフセットを算出して距離補正値を求める補正値算出器とを備えている。
【発明の効果】
【0021】
この発明によれば、パルス圧縮を行う処理装置のH/W規模を増大させることなく、高速目標に対してパルス圧縮によって発生する距離オフセットを補正して距離測定精度を向上させることができる。
その理由は、参照信号のドップラ周波数が受信パルスとある程度ずれていても、パルス圧縮の利得低下が小さく振幅値の検出が可能なリニアチャープパルスを使用して、同じ目標が異なる距離にパルス圧縮されたと想定できるすべてのチャンネルの振幅値を抽出して、図1に示すように横軸にドップラ周波数をとり縦軸に各チャンネルの振幅値をとったときのグラフ上で、各プロットに対してカーブフィッティングを行い、グラフの近似曲線のピーク値に対応するドップラ周波数を求めるようにしたためである。
【0022】
この場合、パルス圧縮のチャンネル数はカーブフィッティングするのに必要なチャンネル数だけあればよく、従来技術のようにチャンネルを隙間なく並べて所要の速度範囲をカバーする必要はないため、チャンネル数を少ない数にすることが可能である。
また、近似曲線のピーク値を検出するようにしたため、量子化誤差が発生することなくドップラ周波数を測定することができる。
このようにして、ドップラ周波数を少ないチャンネル数で量子化誤差を発生させることなく測定できるため、処理装置のH/W規模を大幅に増大させることなく、高速目標におけるパルス圧縮で発生する距離オフセットを補正して、距離精度を向上させる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の効果を説明するための図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すブロック図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を示すブロック図である。
【図4】特許文献1記載のレーダのパルス圧縮装置の構成を示すブロック図である。
【図5】特許文献1記載のレーダのパルス圧縮装置における距離オフセットを説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、この発明の実施形態であるレーダのパルス圧縮装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【実施形態】
【0025】
図2は、この発明のレーダのパルス圧縮装置の第1の実施の形態を示す図であって、分配器101と、パルス圧縮器A102と、パルス圧縮器B103と、参照信号発生生器104と、目標検出器105と、相関データ抽出回路106と、ピーク検出器107と、補正値算出器108と、距離補正器109とからなるブロック構成が示されている。
【0026】
分配器101は、外部から入力されるディジタル化されたレーダ受信信号を複数のチャンネルに分配する。パルス圧縮器A102は、レーダ受信信号に対して、ドップラ周波数で変調しない、すなわち視線方向速度0に相当する参照信号によってパルス圧縮を行う。パルス圧縮器B103は、参照信号発生器104から入力される参照信号を使用してパルス圧縮を行う。参照信号発生器104は、探知対象目標の最大視線方向速度を上限として、予め定めた複数の視線方向速度のドップラ周波数に対応した参照信号を各チャンネルに対して発生させる。目標検出器105は、パルス圧縮器A102またはパルス圧縮器B103から出力されるパルス圧縮後の信号から、しきい値判定によって目標信号を検出する。
【0027】
相関データ抽出器106は、各チャンネルにおいて、距離オフセットを補正したときに同一の目標であると推定される目標信号のデータを抽出する。ピーク検出器107は、抽出された複数の目標データを、横軸をドップラ周波数にとり、縦軸を各チャンネルの振幅値にとったときのグラフ上で、各プロットのカーブフィッティングを行って、グラフの近似曲線のピーク値に対応するドップラ周波数を求める。補正値算出器108は、求められたドップラ周波数に対応ずる視線方向速度を求めて、得られた視線方向速度からパルス圧縮による距離オフセットを算出して、補正値を出力する。距離補正器109は、パルス圧縮器A102のチャンネルで得られた距離に、補正値算出器108で算出された補正値を加算して、目標の距離を算出する。
【0028】
図3は、この発明のレーダのパルス圧縮装置の第2の実施の形態を示す図であって、分配器101,パルス圧縮器A102,パルス圧縮器B103,参照信号発生生器104,目標検出器105,ピーク検出器107,補正値算出器108,距離補正器109のそれぞれの動作は、図2に示された第1の実施の形態の場合と同様である。
【0029】
第2の実施の形態では、視線方向速度0に相当する参照信号によって、パルス圧縮器A102によってパルス圧縮されて目標検出器105によって目標が検出された場合に限り、検出した目標の距離を中心に、領域抽出器104Aによってメモリ110に記憶されている所定の範囲拡げた領域の受信信号を抽出して、分配器101に入力してパルス圧縮器B103でパルス圧縮の処理を行ったのち、振幅検出器111で振幅値の検出を行って、それに基づいてピーク検出器107,補正値算出器108による以後の処理を行う。
【0030】
このようにすることによって、目標が検出されない限りはパルス圧縮を、複数のチャンネルで並列処理する必要がなく、常にパルス圧縮器B103の並列処理を実施する第1の実施の形態の場合と比べて、処理負荷を低減することができるとともに、目標が検出されたときは、距離オフセットの補正を行うことができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
この発明のパルス圧縮装置は、実施形態に記載された以外の機能や機器の形態および使用方法等は任意であって、リニアチャープパルスを送信する各種のレーダ装置において幅広く利用可能なものである。
【符号の説明】
【0032】
101 分配器
102 パルス圧縮器A
103 パルス圧縮器B
104 参照信号発生器
104A 領域抽出器
105 目標検出器
106 相関データ抽出器
107 ピーク検出器
108 補正値算出器
109 距離補正器
110 メモリ
111 振幅検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーダ受信信号をディジタル化したディジタル受信信号を複数のチャンネルに分配する分配器と、
探知対象目標の最大視線方向速度を上限として、予め定めた視線方向速度のドップラ周波数ごとに対応する参照信号を各チャンネルに対して発生させる参照信号発生器と、
分配されたディジタル受信信号を前記参照信号を用いてパルス圧縮処理を行う第2のパルス圧縮器と、
第2のパルス圧縮器から出力されるパルス圧縮後の信号からしきい値判定によって目標信号を検出する目標検出器と、
各チャンネルにおいて距離オフセットを補正したときに同一の目標であると推定される目標信号のデータを抽出する相関データ抽出器と、
抽出された複数の目標信号データを、横軸にドップラ周波数をとり、縦軸に各チャンネルの振幅値をとったときのグラフ上で、各プロット点のカーブフィッティングを行って得られる前記グラフの近似曲線のピーク値に対応するドップラ周波数を求めるピーク検出器と、
求められたドップラ周波数に対応する目標速度を求めて、得られた目標速度からパルス圧縮による距離オフセットを算出して距離補正値を求める補正値算出器と、
を備えたことを特徴とするパルス圧縮装置。
【請求項2】
請求項1記載のパルス圧縮装置において、
視線方向速度0に相当する参照信号によってパルス圧縮処理を行う第1のパルス圧縮器と、
第1のパルス圧縮器で得られた測定距離に前記距離補正値を加算して真の距離を求める距離補正器とを備えたことを特徴とするパルス圧縮装置。
【請求項3】
前記パルス圧縮における送信パルスの変調方式として、送信パルス内で周波数変調を施して送信するチャープパルス方式を用いることを特徴とする請求項1または2記載のパルス圧縮装置。
【請求項4】
前記チャープパルスが、送信パルス内で変調周波数がリニアに変化することによって、受信パルス内の周波数変調が目標の視線方向速度に対応するドップラ周波数によって送信パルスから変化することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一記載のパルス圧縮装置。
【請求項5】
前記リニアチャープパルスが、視線方向速度に応じてパルス圧縮後のピーク振幅位置がオフセットすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一記載のパルス圧縮装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−197178(P2010−197178A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−41551(P2009−41551)
【出願日】平成21年2月24日(2009.2.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】