説明

パルス幅測定方法および回路

【課題】入力パルスのデューティが測定可能となり、回路構成が簡素化できるようにする。
【解決手段】HレベルとLレベルとを繰り返す入力パルスを同一遅延時間でn+1段に亘って遅延させてn+1相の遅延パルスを生成し、該n+1相の各遅延パルスのそれぞれがHレベルであるかLレベルであるかに応じて変化し、且つ所定のタイミングにおいて、前記入力パルスのHレベル側又はLレベル側のパルス幅を示すエンコード信号を生成し、前記所定のタイミングにおける前記エンコード信号を、前記Hレベル側又はLレベル側のパルス幅信号として保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力パルスのHレベル側あるいはLレベル側のパルス幅を測定するパルス幅測定方法および回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
入力クロックの安定/不安定の判別を行う回路として、図8に示すものがある。図8の回路は、内蔵発振器1で発振したパルスを基準カウンタ2で分周して基準パルスとし、クロックカウンタ3において、基準パルスの1周期分の入力パルス数をカウントする。そして、そのカウント値を、フリップフロップ4,5,6に基準パルスに同期して取り込み転送して、それぞれのフリップフロップ4,5,6の出力値を比較回路7で比較し、3入力(今回、前回、前々回)の内の例えば3入力が一致すれば安定、それ以外は不安定等の判定を判定回路8で行うものである。
【0003】
ところが、この図8に示す回路は、基準パルス自体の変動が無視できないこと、基準パルスの周波数と入力パルスの周波数に相関がないこと等から、入力パルスの安定/不安定に誤判定が生じる問題がある。
【0004】
そこで、入力クロックの周期を当該入力クロックを使用して測定する構成として、特許文献1に記載のように、入力クロックを分周した校正用パルスを多段に遅延させ、その各遅延パルスの状態を、次の入力クロックの立上りのタイミングで、遅延状態保持回路REGにラッチして、Hレベルになっている遅延状態保持回路REGの出力個数に基づいて、クロックの1周期に対応する遅延段数をエンコードするようにしたものがある。
【特許文献1】特開2005−250893号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1に記載の技術は、入力クロックの周期を測定することはできるが、Hレベル側の期間とLレベル側の期間を区別して測定することができず、よってデューティを測定することはできない。また、遅延状態保持回路REGは多段に遅延させた遅延パルスを個々に保持する必要があり多数のフリップフロップが必要となる。さらに、1周期を検出するので、精度を高めるには遅延段数が増大し、多数の遅延素子が必要となる。
【0006】
本発明の目的は、入力パルスのデューティが測定可能となり、回路構成も簡素化できるパルス幅測定方法および回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1にかかる発明のパルス幅測定方法は、HレベルとLレベルとを繰り返す入力パルスを同一遅延時間でn+1段に亘って遅延させてn+1相の遅延パルスを生成し、該n+1相の各遅延パルスのそれぞれがHレベルであるかLレベルであるかに応じて変化し、且つ所定のタイミングにおいて、前記入力パルスのHレベル側又はLレベル側のパルス幅を示すエンコード信号を生成し、前記所定のタイミングにおける前記エンコード信号を、前記Hレベル側又はLレベル側のパルス幅信号として保持することを特徴とする。
請求項2にかかる発明のパルス幅測定回路は、HレベルとLレベルとを繰り返す入力パルスを同一遅延時間でn+1段に亘って遅延させてn+1相の遅延パルスを出力する多段遅延回路と、前記n+1相の遅延パルスが入力され、該各遅延パルスのそれぞれがHレベルであるかLレベルであるかに応じて変化し、且つ所定のタイミングにおいて、前記入力パルスのHレベル側又はLレベル側のパルス幅を示すエンコード信号を出力するエンコーダと、前記所定のタイミングにおける前記エンコード信号を、前記Hレベル側又はLレベル側のパルス幅信号として保持するフリップフロップとを有することを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、請求項2記載のパルス幅測定回路において、前記エンコーダが、第1の所定のタイミングにおいて、前記入力パルスのHレベル側のパルス幅を示すHレベル側エンコード信号を出力するとともに、第2の所定のタイミングにおいて、前記入力パルスのLレベル側のパルス幅を示すLレベル側エンコード信号を出力するものであり、前記フリップフロップが、前記第1の所定のタイミングにおける前記Hレベル側エンコード信号を前記Hレベル側のパルス幅信号として保持する第1のフリップフロップと、前記第2の所定のタイミングにおける前記Lレベル側エンコード信号を前記Lレベル側のパルス幅信号として保持する第2のフリップフロップとを含むことを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項2又は3記載のパルス幅測定回路において、
前記n+1相の遅延パルスは、最も遅延時間が短い0番目の遅延パルスから、順に遅延時間が大きくなるn番目までの遅延パルスであり、前記エンコーダは、前記0番目の遅延パルスからx−1番目の遅延パルスまでが連続してHレベルであり、且つx番目の遅延パルスがLレベルであるときに、xの値を示す信号を前記エンコード信号として出力し、前記フリップフロップは、前記入力パルスの立下りエッジのタイミングにおける前記エンコード信号を、前記Hレベル側のパルス幅信号として保持するか、もしくは、前記エンコーダは、前記0番目の遅延パルスからy−1番目の遅延パルスまでが連続してLレベルであり、且つy番目の遅延パルスがHレベルであるときに、yの値を示す信号を前記エンコード信号として出力し、前記フリップフロップは、前記入力パルスの立上りエッジのタイミングにおける前記エンコード信号を、前記Lレベル側のパルス幅信号として保持することを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、請求項2乃至4のいずれか1つに記載のパルス幅測定回路において、前記フリップフロップが保持した前記パルス幅信号を所定の周期でサンプリングし、今回サンプリングした今回パルス幅信号を前回サンプリングした前回パルス幅信号と比較することにより、前記入力パルスのパルス幅の変動を検知する比較判定手段をさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、入力パルスのHレベル側のパルス幅、Lレベル側のパルス幅を個別に得ることができるので、その両方を同時に得れば、入力パルスのデューティを測定することが可能となる。また、パルス幅は入力パルスの半周期分を測定すれば済むので、遅延素子の段数も少なくて済み回路構成が簡素化される。さらに、遅延段数を示す信号をエンコードしてから、所定タイミングでサンプリングすることにより、入力パルスのHレベル側のパルス幅信号やLレベル側のパルス幅信号を得るので、n+1相の各遅延パルスを個々にフリップフロップに取り込む必要はなく、この面でも回路構成が簡素化される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は本発明の1つの実施例のパルス幅測定回路の構成を示すブロック図である。10は多段遅延回路であり、同一遅延時間をもつ遅延素子がn+1段直列接続され、入力パルスDinを順次遅延させて、n+1相の遅延パルスD0〜Dnを生成する。
【0010】
20はエンコーダであり、多段遅延回路10の各遅延素子11のn+1個の遅延パルスD0〜Dnを入力して、mビット(m<n)のエンコードされたHレベル側エンコード信号ENC_Hと、Lレベル側エンコード信号ENC_Lを出力する。
【0011】
30HはHレベル側パルス幅検出回路であり、入力パルスDinの立下りエッジタイミングでHレベル側エンコード信号ENC_Hを取り込み、Hレベル側パルス幅ラッチ信号LA_Hを出力する。30LはLレベル側パルス幅ラッチ回路であり、入力パルスDinの立上りエッジタイミングでLレベル側エンコード信号ENC_Lを取り込み、Lレベル側パルス幅ラッチ信号LA_Lを出力する。
【0012】
40HはDFFからなるHレベル側パルス幅保持回路であり、入力パルスDinの立上りエッジタイミングでHレベル側パルス幅ラッチ信号LA_Hを保持し、Hレベル側パルス幅信号WID_Hとして出力する。40LはDFFからなるLレベル側パルス幅保持回路であり、入力パルスDinの立下りエッジタイミングでLレベル側パルス幅ラッチ信号LA_Lを保持し、Lレベル側パルス幅信号WID_Lとして出力する。
【0013】
50HはHレベル側比較回路であり、分周器70で入力クロックを分周した分周パルスP1に同期して、Hレベル側パルス幅信号WID_Hを取り込み、今回と前回のHレベル側パルス幅の差分を検出し、更にその差分の変動について今回の変動値と前回の変動値をDif_Hとして出力する。50LはLレベル側比較器であり、分周器70で入力クロックを分周した分周パルスに同期して、Lレベル側パルス幅信号WID_Lを取り込み、今回と前回のLレベル側パルス幅の差分を検出し、更にその差分の変動について今回の変動値と前記の変動値をDif_Lとして出力する。
【0014】
60HはHレベル側判定回路であり、Hレベル側パルス幅の今回と前回の変動値をそれぞれ閾値と比較し、Hレベル側パルス幅の安定/不安定を判定する。60HはLレベル側判定回路であり、Lレベル側パルス幅の今回と前回の変動値それぞれを閾値と比較し、Lレベル側パルス幅の安定/不安定を判定する。なお、請求項に記載の比較判定手段は、Hレベル側比較回路50HとHレベル側判定回路60Hの組合せにより、あるいはLレベル側比較回路50LとLレベル側判定回路60Lの組合せにより、実施できる。
【0015】
さて、エンコーダ20では、多段遅延回路10の各遅延パルスD0〜Dnの値がHかLかを判定し、HとLの境目の遅延段数の値を所定のコードに変換して出力する。すなわち、Hレベル側のパルスについては、各遅延パルスD0〜Dnの内のH→Lに変化する遅延段数xを検出し、エンコードし、Hレベル側エンコード信号ENC_H=xとして、mビットで出力する。また、Lレベル側のパルスについては、各遅延パルスD0〜Dnの内のL→Hに変化する遅延段数yを検出し、エンコードし、Lレベル側エンコード信号ENC_H=yとして、mビットで出力する。
【0016】
Hレベル側パルス幅検出回路30Hは、入力パルスDinがHレベルの期間は入力するHレベル側エンコード信号ENC_Hをそのまま通過させるが、入力パルスDinがLレベルに立ち下がるタイミング毎にHレベル側エンコード信号ENC_Hをラッチして、入力パルスDinがLレベルの期間、Hレベル側パルス幅ラッチ信号LA_Hとして出力する。すなわち、Hレベル側パルス幅検出回路30Hは、例えば、図2においては、タイミングt1、t2毎にHレベル側エンコード信号ENC_Hをラッチして、その後の入力パルスDinのLレベル期間中、Hレベル側パルス幅ラッチ信号LA_Hとして出力する。t1では(図2は安定なパルスの場合であるので、t2も同じ)、遅延パルスD0〜Dnの値は、D0〜Dx-1まではHであるが、Dx〜DnはLである。これにより、入力パルスDinのHレベル期間のパルス幅は、遅延パルスD0〜Dnの値がH→Lに変化する遅延素子がx段目で表され、このときのHレベル側エンコード信号ENC_Hはxであり、Hレベル側パルス幅ラッチ信号LA_H=xとなる。
【0017】
一方、Lレベル側パルス幅検出回路30Lは、入力パルスDinがLレベルの期間は入力するLレベル側エンコード信号ENC_Lをそのまま通過させるが、入力パルスDinがHレベルに立ち上がるタイミング毎にLレベル側エンコード信号ENC_Lをラッチして、Lレベル側パルス幅ラッチ信号LA_Lとして出力する。すなわち、Lレベル側パルス幅検出回路30Lは、例えば、図3においては、タイミングt3、t4毎にLレベル側エンコード信号ENC_Lをラッチして、その後の入力パルスDinのHレベル期間中、Lレベル側パルス幅ラッチ信号LA_Lとして出力する。t3では(図3は安定なパルスの場合であるので、t4も同じ)、遅延パルスD0〜Dnの値は、D0〜Dy-1まではLであるが、Dy〜DnはHである。これにより、入力パルスDinのLレベル期間のパルス幅は、遅延パルスD0〜Dnの値がL→Hに変化する遅延素子がy段目で表され、このときのLレベル側エンコード信号ENC_Lはyであり、Lレベル側パルス幅ラッチ信号LA_L=yとなる。
【0018】
Hレベル側パルス幅保持回路40Hは、Hレベル側パルス幅ラッチ信号LA_Hを入力パルスDinの立上りのタイミングで保持して、Hレベル側パルス幅保持信号WID_Hとして出力する。また、Lレベル側パルス幅保持回路40Lは、Lレベル側パルス幅ラッチ信号LA_Lを入力パルスDinの立下りのタイミングで保持して、Lレベル側パルス幅保持信号WID_Lとして出力する。すなわち、図4に示すように、入力パルスDinがLレベルに立ち下がるタイミングにおけるHレベル側エンコード信号ENC_Hが、Hレベル側パルス幅検出回路30Hによってラッチされ、さらに、入力パルスDinが次にHレベルに立ち上がるタイミングで、Hレベル側パルス幅保持回路40Hによって保持される。また、入力パルスDinがLレベルに立ち上がるタイミングにおけるLレベル側エンコード信号ENC_Lが、Lレベル側パルス幅検出回路30Lによってラツチされ、さらに、入力パルスDinが次にLレベルに立ち下がるタイミングで、Lレベル側パルス幅保持回路40Lによって保持される。
【0019】
Hレベル側比較回路50Hは、図5に示すように、Hレベル側パルス幅保持信号WID_Hの、今回の値を保持するフリップフロップ51と、前回の値を保持するフリップフロップ52と、両フリップフロップ51,52の出力信号の差分を演算してrビット(r<m)の変動値(MSB=0で正、MSB=1で負の極性付き)を検出する変動検出器53とを有する。Hレベル側比較回路50Hは、さらに、検出された今回の変動値Dif_Cを保持するフリップフロップ54と、前回の変動値Dif_Oを保持するフリップフロップ55とを有し、今回の変動値Dif_Cと、前回の変動値Dif_Oを出力する。フリップフロップ51,52,54,55は、入力パルスDinを分周する分周器70から出力する分周パルスP1の立上りタイミングに同期して保持動作を行う。たとえば、その分周比が1/512のときは、Hレベル側パルス幅保持信号WID_Hの512個の信号当り1個の信号を保持することになる。つまり、ここで間引きサンプリングされる。なお、Lレベル側比較回路50Lも同様の構成であるので、図示と説明は省略する。
【0020】
Hレベル側判定回路60Hは、図6に示すように、比較器61、62、セレクタ63,64、判定部65からなる。前段のHレベル側比較回路50Hから入力する今回の変動値Dif_Cについては、その極性が正のときは、セレクタ63において正側の変動閾値Rが選択されて比較器61に設定され、そこで比較され、Dif_C≧RであればNGが、Dif_C<RであればOKが、判定部65に出力される。その極性が負のときは、セレクタ63において負側の変動閾値Rが選択されて比較器61に設定され、そこで比較され、Dif_C≦RであればNGが、Dif_C>RであればOKが、判定部65に出力される。前段のHレベル側比較回路50Hから入力する前回の変動値Dif_Oについても、その極性に応じてセレクタ64で閾値が選択設定された比較器62で比較処理が行われ、OK/NGが判定部65に取り込まれる。判定部65では、比較器61の比較結果と比較器62の比較結果をさらに比較して、前回の変動値と今回の変動値が連続して正側の変動閾値以上であれば不安定、連続して負側の変動閾値以下であっても不安定とするHレベル側判定信号を出力する。この不安定の判定が行われた後は、指定期間(たとえば、分周パルスP1の3周期分)不安定でなかったとき、安定の判定を出す。図7にHレベル側判定回路60Hの処理の内容を示した。ここでは、負側の変動閾値R=−3、正側の変動閾値R=+3とした。なお、Lレベル側判定回路60Lも同様の構成であるので、図示と説明は省略する。
【0021】
以上のように、本実施例では、入力パルスDinのHレベル側のパルス幅、Lレベル側のパルス幅を個別に検出して、その変動値を時々刻々と算出し、変動値を閾値と比較することにより、入力パルスDinの安定/不安定を判定するものである。このため、入力パルスDinのデューティを測定することが可能となる。また、パルス幅は入力パルスDinの半周期分を測定すれば済むので、遅延素子の段数も少なくて済む。さらに、エンコーダ20によって遅延段数を示す信号をまずエンコードして、そのエンコード信号を後の処理に使用するので、遅延素子の各段の遅延パルスD0〜Dnを個々にフリップフロップに取り込む必要はなく、回路構成が簡素化される。また、本実施例は、温度、電圧、プロセスの変動があっても、遅延素子の段数を検出することでパルス幅を検出するので、それらの変動の影響を受けない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施例のパルス幅測定回路の構成を示すブロック図である。
【図2】Hレベル側エンコード信号ENC_HからHレベル側パルス幅の信号を検出する動作の波形図である。
【図3】Lレベル側エンコード信号ENC_LからLレベル側パルス幅の信号を検出する動作の波形図である。
【図4】Hレベル側およびLレベル側のパルス幅ラッチ信号、Hレベル側およびLレベル側のパルス幅保持信号の波形図である。
【図5】Hレベル側比較回路の構成を示すブロック図である。
【図6】Hレベル側判定回路の構成を示すブロック図である。
【図7】Hレベル側判定回路の動作説明図である。
【図8】従来の入力パルスの安定/不安定の判別を行う回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0023】
10:多段遅延回路
20:エンコーダ
30H:Hレベル側パルス幅検出回路、30L:Lレベル側パルス幅検出回路
40H:Hレベル側パルス幅保持回路、40L:Lレベル側パルス幅保持回路
50H:Hレベル側比較回路、50L:Lレベル側比較回路
60H:Hレベル側判定回路、60L:Lレベル側判定回路
70:分周器
51,52,54,55:フリップフロップ、53:変動検出器
61,62:比較器、63,64:セレクタ、65:判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
HレベルとLレベルとを繰り返す入力パルスを同一遅延時間でn+1段に亘って遅延させてn+1相の遅延パルスを生成し、
該n+1相の各遅延パルスのそれぞれがHレベルであるかLレベルであるかに応じて変化し、且つ所定のタイミングにおいて、前記入力パルスのHレベル側又はLレベル側のパルス幅を示すエンコード信号を生成し、
前記所定のタイミングにおける前記エンコード信号を、前記Hレベル側又はLレベル側のパルス幅信号として保持することを特徴とするパルス幅測定方法。
【請求項2】
HレベルとLレベルとを繰り返す入力パルスを同一遅延時間でn+1段に亘って遅延させてn+1相の遅延パルスを出力する多段遅延回路と、
前記n+1相の遅延パルスが入力され、該各遅延パルスのそれぞれがHレベルであるかLレベルであるかに応じて変化し、且つ所定のタイミングにおいて、前記入力パルスのHレベル側又はLレベル側のパルス幅を示すエンコード信号を出力するエンコーダと、
前記所定のタイミングにおける前記エンコード信号を、前記Hレベル側又はLレベル側のパルス幅信号として保持するフリップフロップとを有することを特徴とするパルス幅測定回路。
【請求項3】
前記エンコーダが、第1の所定のタイミングにおいて、前記入力パルスのHレベル側のパルス幅を示すHレベル側エンコード信号を出力するとともに、第2の所定のタイミングにおいて、前記入力パルスのLレベル側のパルス幅を示すLレベル側エンコード信号を出力するものであり、
前記フリップフロップが、前記第1の所定のタイミングにおける前記Hレベル側エンコード信号を前記Hレベル側のパルス幅信号として保持する第1のフリップフロップと、前記第2の所定のタイミングにおける前記Lレベル側エンコード信号を前記Lレベル側のパルス幅信号として保持する第2のフリップフロップとを含むことを特徴とする請求項2記載のパルス幅測定回路。
【請求項4】
前記n+1相の遅延パルスは、最も遅延時間が短い0番目の遅延パルスから、順に遅延時間が大きくなるn番目までの遅延パルスであり、
前記エンコーダは、前記0番目の遅延パルスからx−1番目の遅延パルスまでが連続してHレベルであり、且つx番目の遅延パルスがLレベルであるときに、xの値を示す信号を前記エンコード信号として出力し、前記フリップフロップは、前記入力パルスの立下りエッジのタイミングにおける前記エンコード信号を、前記Hレベル側のパルス幅信号として保持するか、もしくは、
前記エンコーダは、前記0番目の遅延パルスからy−1番目の遅延パルスまでが連続してLレベルであり、且つy番目の遅延パルスがHレベルであるときに、yの値を示す信号を前記エンコード信号として出力し、前記フリップフロップは、前記入力パルスの立上りエッジのタイミングにおける前記エンコード信号を、前記Lレベル側のパルス幅信号として保持することを特徴とする請求項2又は3記載のパルス幅測定回路。
【請求項5】
前記フリップフロップが保持した前記パルス幅信号を所定の周期でサンプリングし、今回サンプリングした今回パルス幅信号を前回サンプリングした前回パルス幅信号と比較することにより、前記入力パルスのパルス幅の変動を検知する比較判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1つに記載のパルス幅測定回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−309756(P2008−309756A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−160497(P2007−160497)
【出願日】平成19年6月18日(2007.6.18)
【出願人】(501285133)川崎マイクロエレクトロニクス株式会社 (449)
【Fターム(参考)】