説明

パレット支持装置及びパレット支持方法

【課題】コンベア及びパレットの磨耗を低減する技術を提供する。
【解決手段】コンベアにより搬送されるパレットであって、底面の一部に形成されコンベアに支持されるベース部と、底面内でベース部に対し搬送経路の幅方向の異なる位置に形成されたガイド部とを有するパレットと、ガイド部に対し幅方向の同じ位置に配置される第1ローラと、ガイド部に対し幅方向の同じ位置に配置され且つ第1ローラより搬送方向側に設けられ且つ第1ローラの径に等しい径を有する第2ローラとを備え、ガイド部は、搬送方向へ向かって高くなるように形成された第1スロープと、第1スロープより搬送方向側に設けられ且つ搬送方向へ向かって高くなるように形成された第2スロープとを有し、第2スロープ下端の高さは、第1スロープ上端の高さ以上であることを特徴とするパレット支持装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベアにより搬送されるパレットを支持する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
組み立て又は試験の対象物を載せたパレット(荷台)を移動させ、停止させ、固定する搬送装置が知られている。この搬送装置は、例えばローラやベルトによりパレットを移動させるコンベアを有する。また、この搬送装置は、パレットの固定位置までパレットを搬送して固定する。その動作は例えば、以下の手順により行われる。
【0003】
(S1)コンベアを駆動することにより、コンベア上のパレットを搬送する。
(S2)検出センサは、固定位置付近に到達したパレットを検出する。
(S3)パレットは、コンベア上に配置されたストッパに接触して停止する。
(S4)検出センサがパレットを検出してから所定時間(数百ms)が経過した後、コンベアを停止させる。
(S5)クランパとストッパによりパレットを固定する。
【0004】
また、コンベアを停止させずにコンベア上のパレットを固定することが必要になるケースもある。
【0005】
関連する技術として、ローラにより搬送経路上を搬送されている物品を、別のローラにより搬送経路の外へ送り出し、物品の仕分けを行う技術が知られている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−202442号公報
【特許文献2】実公平7−38260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の搬送装置の動作におけるS3からS4までの間、パレットがストッパにより停止させられる一方でコンベアは駆動されている。即ち、コンベアはパレットに対してスリップしている。その結果、コンベア又はパレットが磨耗するという問題がある。更にその磨耗により屑が発生するという問題が起きる場合がある。コンベアを停止させずにパレットを固定するケースであれば、これらの問題は更に大きくなる。
【0008】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、コンベア及びパレットの磨耗を低減する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様は、コンベアにより搬送されるパレットであって、底面の一部に形成され前記コンベアに支持されるベース部と、前記底面内で前記ベース部に対し搬送経路の幅方向の異なる位置に形成されたガイド部とを有するパレットと、前記ガイド部に対し前記幅方向の同じ位置に配置される第1ローラと、前記ガイド部に対し前記幅方向の同じ位置に配置され且つ前記第1ローラより搬送方向側に設けられ且つ前記第1ローラの径に等しい径を有する第2ローラとを備え、前記ガイド部は、前記搬送方向へ向かって高くなるように形成された第1スロープと、前記第1スロープより前記搬送方向側に設けられ且つ前記搬送方向へ向かって高くなるように形成された第2スロープとを有し、前記第2スロープ下端の高さは、前記第1スロープ上端の高さ以上であり、前記第1ローラ上端の高さは、前記第1スロープの高さの範囲内であり、前記第2ローラ上端の高さは、前記第2スロープの高さの範囲内であり、前記第1ローラ上端及び前記第2ローラ上端の間の前記搬送方向の第1距離に対し、前記第1スロープ内の点と、前記点から前記搬送方向へ前記第1距離だけ離れた第2スロープ内の点との間の高さ方向の第2距離は、前記第1ローラ上端及び前記第2ローラ上端の間の高さ方向の距離に等しいことを特徴とするパレット支持装置である。
【0010】
また、本発明の別の一態様は、コンベアにより搬送されるパレットであって、底面の一部に形成され前記コンベアに支持されるベース部と、前記底面内で前記ベース部に対し搬送経路の幅方向の異なる位置に形成され且つ搬送方向へ向かって高くなるように形成されたガイド部とを有するパレットが、前記コンベアにより前記搬送方向へ搬送されている状態で、前記ガイド部に対し前記幅方向の同じ位置に設けられた第1ローラと、前記ガイド部に対し前記幅方向の同じ位置に設けられ且つ前記第1ローラより前記搬送方向側に設けられ且つ前記第1ローラの上端より高い上端を有する第2ローラとを、同時に前記ガイド部に接触させ、前記第1ローラ及び前記ガイド部の接点と前記第2ローラ及び前記ガイド部の接点との相対位置を保ちながら前記パレットを前記搬送方向斜め上方へ移動させることにより、前記ベース部を前記コンベアから離すことを備えるパレット支持方法である。
【発明の効果】
【0011】
この出願に開示された技術によれば、コンベア及びパレットの磨耗を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】搬送装置の正面図である。
【図2】搬送装置の平面図である。
【図3】パレットの側面図である。
【図4】パレットの底面図である。
【図5】パレット及びガイドローラの断面図である。
【図6】搬送装置の第1の動作例を示すフローチャートである。
【図7】第1の動作例の初期状態を示す断面図である。
【図8】第1の動作例におけるS12の状態を示す断面図である。
【図9】第1の動作例におけるS13の状態を示す断面図である。
【図10】第1の動作例におけるS15の状態を示す断面図である。
【図11】第1の動作例におけるS17の状態を示す断面図である。
【図12】第1の動作例におけるS25の状態を示す断面図である。
【図13】第1の動作例におけるS27の状態を示す断面図である。
【図14】第1の動作例におけるS33の状態を示す断面図である。
【図15】第1の動作例におけるS35の状態示す断面図である。
【図16】第1の動作例におけるS39の状態を示す断面図である。
【図17】ガイドローラ上部の断面図である
【図18】搬送装置の第2の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0014】
まず、本発明の適用例である搬送装置1について、図1、図2を用いて説明する。図1は、搬送装置1の正面図であり、図2は、搬送装置1の平面図である。搬送装置1は、水平面である搬送面3に置かれたパレット2を搬送方向4へ搬送する。以降、搬送面3上のパレット2の経路を搬送経路と呼ぶ。組み立てや試験等の作業の対象物は、パレット2上に置かれる。搬送装置1はパレット2を搬送方向へ搬送し、ストッパ41手前のパレット固定位置で作業のためにパレット2を一旦固定し、再びパレット2を搬送方向へ搬送する。
【0015】
搬送装置1は、搬送方向に配列された複数の搬送ローラ21aと、搬送ローラ21aの搬送方向左方で搬送方向に配列された複数の搬送ローラ21bと、搬送ローラ21a,21bを駆動して回転させる搬送ローラ駆動部23と、搬送ローラ21a,21bの回転軸を夫々支持する搬送ローラ支持部22a,22bとを有する。全ての搬送ローラ21a,21bの上端は、搬送面3内に位置する。搬送ローラ21a,21bの回転軸方向は、搬送経路の幅方向である。全ての搬送ローラ21a,21bの径は等しい。搬送ローラ21a,21bは、夫々等間隔に配列されている。搬送ローラ支持部22a,22bは、搬送ローラ駆動部23の動力を夫々搬送ローラ21a,21bへ伝達する。搬送ローラ駆動部23が搬送ローラ21a,21bを回転させることにより、搬送面3上に置かれたパレット2が搬送方向へ搬送される。搬送ローラ駆動部23は、制御部61からの指示に応じて動作する。搬送ローラ駆動部23は例えば、モータを用いて実現される。搬送ローラ支持部22a,22bは例えば、モータの回転を搬送ローラ21a,21bに伝達するギアとチェーンとを用いて実現される。
【0016】
搬送装置1は更に、回転体であるガイドローラ71a,71b,72a,72bと、ガイドローラ71a,71b,72a,72bの回転軸を支持するガイドローラユニット75と、ガイドローラユニット75を高さ方向に移動させるユニット駆動部73と、ガイドローラユニット75の位置を検出するユニット検出部74とを有する。ユニット駆動部73は例えば、ポンプと高さ方向に運動する油圧シリンダとを用いて実現される。ユニット駆動部73は、制御部61からの指示に応じて動作する。
【0017】
ガイドローラ71a,71b,72a,72bは、夫々自由に回転可能である。搬送経路の幅方向中央と搬送ローラ21aとの間にはガイドローラ71aが設けられており、その搬送方向側にガイドローラ72aが設けられている。同様に搬送経路の幅方向中央と搬送ローラ21bとの間にはガイドローラ71bが設けられており、その搬送方向側にガイドローラ72bが設けられている。ガイドローラ71a,71b,72a,72bの回転軸は、搬送ローラ21a,21bの回転軸と平行である。ガイドローラ71a,71b,72a,72bの径は等しい。ガイドローラ71a,71b,72a,72bの径は搬送ローラ21a,21bの径より大きいことが好ましい。
【0018】
搬送装置1は更に、ガイドローラ72a,72bの搬送方向側に設けられ高さ方向に移動可能なストッパ41と、ストッパ41を駆動して移動させるストッパ駆動部43と、ストッパ41の位置を検出するストッパ検出部44とを有する。ストッパ駆動部43は例えば、ポンプと、高さ方向に運動する油圧シリンダとを用いて実現される。ストッパ駆動部43は、制御部61からの指示に応じて動作する。
【0019】
搬送装置1は更に、ガイドローラ72a,72bとストッパ41との間に設けられたパレット検出部31を有する。パレット検出部31は、移動しているパレット2が検出範囲に到達したことを検出する。検出範囲は、ストッパ41の搬送方向後方側に位置する。パレット検出部31は例えば、発光部とその反射光を検出する光検出部とを用いて実現される。パレット検出部31は、検出結果を制御部61へ伝える。
【0020】
搬送装置1は更に、ガイドローラ71a,71bの搬送方向後方側に設けられ回転可能なクランパ51と、クランパ51を駆動して移動させるクランパ駆動部53と、クランパ51の位置を検出するクランパ検出部54とを有する。クランパ駆動部53は例えば、モータとギアを用いて実現される。クランパ駆動部53は、制御部61からの指示に応じて動作する。
【0021】
搬送装置1は更に、各部の制御を行う制御部61を備える。制御部61は、パレット検出部31、ストッパ検出部44、クランパ検出部54、ユニット検出部74から夫々の検出結果を取得する。制御部61はそれらの検出結果に基づいて、搬送ローラ駆動部23、ストッパ駆動部43、クランパ駆動部53、ユニット駆動部73を制御する。制御部61は例えば、プロセッサと記憶部を有し、記憶部に格納された制御プログラムをプロセッサが実行することにより実現される。
【0022】
次に、パレット2について、図3、図4、図5を用いて説明する。図3は、パレット2の側面図であり、図4は、パレット2の底面図であり、図5は、パレット2及びガイドローラ71a,72aの断面図である。この断面図は、図2、図3、図4におけるパレット2のV−V線矢視断面を示す。
【0023】
パレット2の外形は例えば直方体である。パレット2の底面のうち、最下部の右端には水平面であるベース部81bが形成され、最下部の左端には水平面であるベース部81aが形成されている。ベース部81a,81bは、パレット2の搬送時に夫々搬送ローラ21a,21b上に置かれ、搬送面3に接する。
【0024】
更にパレット2の底面のうち、搬送経路の幅方向中央とベース部81aとの間にはガイド溝82aが形成され、同様に搬送経路の幅方向中央とベース部81bとの間には溝であるガイド溝82bが形成されている。即ちガイド溝82a,82bは、パレット2の底面内で、且つベース部81a,81bに対し搬送経路の幅方向の異なる位置に形成されている。ガイド溝82aは、パレット2の固定時にガイドローラ71a,72aにより支持される。同様にガイド溝82bは、パレット2の固定時にガイドローラ71b,72bにより支持される。即ちガイド溝82a,82bは、夫々ガイドローラ71a,72aに対し搬送経路の幅方向の同じ位置に形成されている。
【0025】
ガイド溝82aは、ガイド溝82aの最後部から形成された水平面である平面部84aと、その搬送方向に連続し搬送方向に向かって高くなるように形成された平面であるスロープ85aと、その搬送方向に連続し形成された水平面である平面部86aと、その搬送方向に連続し搬送方向に向かって高くなるようにガイド溝82aの最前部まで形成された平面であるスロープ87aとを有する。同様にガイド溝82bは、ガイド溝82bの最後部から形成された水平面である平面部84bと、その搬送方向に連続し搬送方向に向かって高くなるように形成された平面であるスロープ85bと、その搬送方向に連続し形成された水平面である平面部86bと、その搬送方向に連続し搬送方向に向かって高くなるようにガイド溝82bの最前部まで形成された平面であるスロープ87bとを有する。
【0026】
図5に示されるように、搬送面3及びスロープ85aが成す角と、搬送面3及びスロープ87aが成す角とは、いずれもθSLである。つまり、スロープ85a,87aは、互いに平行な平面である。
【0027】
図3及び図5に示されるように、この実施形態において平面部84a,84b,86a,86b及びスロープ85a,85b,87a,87bは、ベース部81a,81bより高い位置に設けられている。また、図5に示されるようにこの実施形態では、搬送面3及びベース部81a,81bを基準とした平面部84a,84bの高さをH1とし、平面部86a,86bの高さをH3とする。このとき、H3はH1より高く、H1に対するH3の高さをHSLとする。また、搬送面3を基準としたガイドローラ71a,71bの上端の高さをH2とし、ガイドローラ72a,72bの上端の高さをH4とする。このとき、H4はH2より高く、H2に対するH4の高さをHSLとする。即ち、H1に対するH3の高さとH2に対するH4の高さとは等しく、HSLである。また、図5に示されるように、H1,H2,H3,H4の関係は、H1<H2<H3<H4で表される。即ちスロープ87a,87b下端の高さは、スロープ85a,85b上端の高さ以上である。ガイドローラ71a,71b上端の高さは、スロープ85a,85bの高さの範囲内である。ガイドローラ72a,72b上端の高さは、スロープ87a,87bの高さの範囲内である。
【0028】
次に、搬送装置1の第1の動作例について図6−図16を用いて説明する。第1の動作例は、作業時に搬送ローラ21a,21bを停止させる例である。図6は搬送装置1の第1の動作例を示すフローチャートである。また、図7は第1の動作例の初期状態を示し、図8は第1の動作例におけるS12の状態を示し、図9は第1の動作例におけるS13の状態を示し、図10は第1の動作例におけるS15の状態を示し、図11は第1の動作例におけるS17の状態を示し、図12は第1の動作例におけるS25の状態を示し、図13は第1の動作例におけるS27の状態を示し、図14は第1の動作例におけるS33の状態を示し、図15は第1の動作例におけるS35の状態を示し、図16は第1の動作例におけるS39の状態を示す。図7−図16は、図2における搬送装置1のV−V線矢視断面を示す。
【0029】
まず、図7に示されるようにガイドローラユニット75はユニット退避位置に位置し、ストッパ41はストッパ退避位置に位置し、クランパ51はクランパ退避位置に位置する。ガイドローラユニット75がこのユニット退避位置に位置する場合、ガイドローラ71a,72aは搬送面3の下に位置し、搬送経路に干渉しない。ストッパ41がこのストッパ退避位置に位置する場合、ストッパ41は搬送面3より下に位置し、搬送経路に干渉しない。クランパ51がクランパ退避位置に位置する場合、クランパ51は搬送面3より下に位置し、搬送経路に干渉しない。このとき、パレット2は、搬送経路内でガイドローラ71aより搬送方向後方の位置に存在する。
【0030】
次に、制御部61はユニット駆動部73を制御することにより、図8に示されるようにガイドローラユニット75を上方へ移動させる(S11)。その後、ユニット検出部74はガイドローラユニット75がユニット動作位置に到達したことを検出する。この検出結果を受けた制御部61は、ユニット駆動部73を停止させる。ガイドローラユニット75がこのユニット動作位置に位置する場合、ガイドローラ71a,72aの上端は夫々スロープ85a,87aの高さ範囲内に位置する。これにより、搬送方向へ移動するスロープ85a,87aは夫々ガイドローラ71a,72aに接触することができる。
【0031】
更に制御部61は、ストッパ駆動部43を制御することにより、ストッパ41を上方へ移動させる(S12)。その後、ストッパ検出部44はストッパ41がストッパ動作位置に到達したことを検出する。この検出結果を受けた制御部61は、ストッパ駆動部43を停止させる。ストッパ41がこのストッパ動作位置に位置する場合、ストッパ41の上端は搬送経路内に位置する。これにより、ストッパ41は搬送方向へ移動するパレット2に接触することができる。
【0032】
次に、制御部61が搬送ローラ駆動部23を制御して搬送ローラ21aを回転させることにより、図9に示されるようにパレット2は搬送面3上を搬送方向へ移動する(S13)。このとき、パレット2は、クランパ51に接触しない。また、スロープ87a、平面部86aはガイドローラ71aに接触しない。
【0033】
次に、図10に示されるようにパレット2が更に搬送方向へ搬送されると、スロープ85a,87aは夫々ガイドローラ71a,72aへ同時に接触する(S15)。ここで、ガイド溝82aとガイドローラ71aとの接点を76a、ガイド溝82aとガイドローラ72aとの接点を77aとする。
【0034】
次に、図11に示されるようにスロープ85a,87aはパレット2の慣性により、夫々ガイドローラ71a,72aに沿って移動する。これにより、パレット2は水平を保ちながら搬送方向斜め上方へ移動する(S17)。その結果、ベース部81aは搬送ローラ21aから離れる。このとき、ガイドローラ71a,72aは、夫々スロープ85a,87aの移動に伴って回転する。これにより、スロープ85a,87a及び搬送ローラ21aの磨耗を防ぐことができる。
【0035】
次に、図12に示されるようにスロープ85a,87aの下端がパレット2の慣性により夫々ガイドローラ71a,72aへ到達し、平面部84a,86aは夫々ガイドローラ71a,72aに接する。そして、平面部84a,86aは夫々ガイドローラ71a,72aの上端に支持されながら搬送方向へ移動する。このとき、ガイドローラ71a,72aは、夫々平面部84a,86aの移動に伴って回転する。その後、パレット2の慣性によりパレット2がパレット検出部31の検出範囲内に到達すると、パレット検出部31はパレット2を検出する(S21)。信号32は、パレット検出部31から送信された信号と、その信号がパレット2で反射された信号とを示す。この検出結果を受けた制御部61は、搬送ローラ駆動部23を制御することにより、搬送ローラ21aを停止させる(S23)。次に、制御部61はクランパ駆動部53を制御することにより、クランパ51の先端を上方へ回転させてクランパ動作位置へ移動させる(S25)。クランパ51がこのクランパ動作位置に位置する場合、クランパ51の上端は搬送経路内に位置する。これにより、クランパ51はパレット2に接触することができる。
【0036】
次に、図13に示されるようにクランパ51は、回転を続けることによりパレット2の最後部を押す。これにより、パレット2の最前部はストッパ41に押し付けられる(S27)。このとき、クランパ検出部54はクランパ51がクランパ動作位置に到達したことを検出する。この検出結果を受けた制御部61は、クランパ駆動部53を停止させる。パレット2がストッパ41とクランパ51の間に位置し、且つストッパ41がストッパ動作位置に位置し、且つクランパ51がクランパ動作位置に位置する場合、パレット2はストッパ41とクランパ51に挟まれて固定される。
【0037】
次に、図13に示されるようにパレット2が固定された状態で、作業者はパレット2上の対象物に対し作業を行う(S31)。作業が終了すると、作業者は作業の終了を制御部61へ入力する。
【0038】
作業の終了を入力された制御部61は、クランパ駆動部53を制御することにより、図14に示されるようにクランパ51を下方へ回転させる(S33)。その後、クランパ検出部54はクランパ51がクランパ退避位置に到達したことを検出する。この検出結果を受けた制御部61は、クランパ駆動部53を停止させる。
【0039】
次に、制御部61はストッパ駆動部43を制御することにより、図15に示されるようにストッパ41を下方へ移動させる(S35)。その後、ストッパ検出部44はストッパ41がストッパ退避位置に到達したことを検出する。この検出結果を受けた制御部61は、ストッパ駆動部43を停止させる。
【0040】
更に制御部61はユニット駆動部73を制御することにより、ガイドローラユニット75を下方へ移動させる(S37)。ガイドローラユニット75の下降により、ベース部81aが搬送ローラ21aの上端に接触し、平面部84a,86aが夫々ガイドローラ71a,72aから離れる。その後、ユニット検出部74はガイドローラユニット75がユニット退避位置に到達したことを検出する。この検出結果を受けた制御部61は、ユニット駆動部73を停止させる。
【0041】
次に、制御部61は、搬送ローラ駆動部23を制御して搬送ローラ21aを回転させることにより、図16に示されるように再びパレット2を搬送方向へ搬送する(S39)。
【0042】
以上でこのフローは終了する。この一つのパレット2の搬送を行うフローは、複数のパレット2の夫々に対して繰り返し行われる。
【0043】
なお、S11及びS12の順序は交換可能であり、あるいは同時に行われても良い。
【0044】
また、第1の動作例においてS33及びS35及びS37の順序は交換可能であり、あるいは同時に行われても良い。
【0045】
S15−S35において、接点76aと接点77aの搬送方向の距離は常にLGであり、接点76aと接点77aの高さ方向の距離は常にHSLである。即ちS15−S35において、接点76aと接点77aの相対位置が保たれながら、パレット2は移動し固定される。これにより、パレット2は常に水平に保たれる。なお、この条件を満たせば、スロープ85a,87aは曲面であっても良い。
【0046】
以上のフローの説明は、搬送方向右側に位置するベース部81a、ガイド溝82a、平面部84a、スロープ85a、平面部86a、スロープ87a、ガイドローラ71a,72aについて述べた。この説明から明らかなように、搬送方向左側に位置するベース部81b、ガイド溝82b、平面部84b、スロープ85b、平面部86b、スロープ87b、ガイドローラ71b,72bも、夫々対応する要素と同様に動作する。
【0047】
次に、ガイドローラ71a,72aとガイド溝82aとの関係について図5、図17を用いて説明する。図17は、ガイドローラ71a上部の断面図である。この断面図は、図2におけるV−V線矢視断面を示す。
【0048】
図17に示されるように、平面部84aの延長面である平面84cとガイドローラ71a外周との交点を79aとし、交点79aにおいてガイドローラ71a外周と接する接線を78aとし、平面84cと接線78aが成す角をθSLmaxとする。また、平面84cを基準としたガイドローラ71aの上端の高さ、即ち(H2−H1)をHDとする。
【0049】
また、図5に示されるように、スロープ85aの搬送方向の長さをLSLとし、平面部86aの搬送方向の長さをLFとする。また、平面部84aとスロープ85aの境界を88aとし、平面部86aとスロープ87aの境界を89aとし、ガイドローラ71a回転軸とガイドローラ72a回転軸の間の搬送方向の距離をLGとする。ここで、LGは(LSL+LF)に等しい。また、高さ方向のスロープ85aの長さは前述のようにHSLである。
【0050】
SLは、HSL>HDを満たすように制限される。もし、HSL≦HDであるとすると、パレット2がガイドローラ71a上を移動するときに平面部86aがガイドローラ71aに接触してしまうためである。また、θSLは、θSL<θSLmaxを満たすように制限される。もし、θSL≧θSLmaxであるとすると、ガイドローラ71aは境界88aで初めてパレット2に接触することになるためである。即ち、スロープ85aが機能しないためである。また、HSLを固定してθSLを小さくすると、LSLは長くなる。そのため、θSLを小さくし過ぎると、パレット2の大きさが大きくなり過ぎるなどの問題が生じる。
【0051】
これらの制限に従い、ガイドローラ71a,71b,72a,72b及びガイド溝82a,82bの寸法について例えば、ガイドローラ71a,71b,72a,72bの直径φを30mm、HDを0.5mm、HSLを1mm、LSLを7.5mm、θSLを7.6度、θSLmaxを14.8度にすることができる。
【0052】
この第1の動作例によれば、ベース部81a,81bが夫々搬送ローラ21a,21bから離れた後に、パレット2が停止することから、パレット2及び搬送ローラ21a,21bの磨耗を低減することができる。
【0053】
次に、搬送装置1の第2の動作例について説明する。第2の動作例は、作業時に搬送ローラ21a,21bを停止させない例である。図18は、搬送装置1の第2の動作例を示すフローチャートである。
【0054】
第2の動作例において第1の動作例内の処理と同一の符号が付された処理は、第1の動作例内の処理と同一又は相当の処理を示している。まず、第1の動作例と同様のS11−S21が行われる。
【0055】
次に、S23は行われず、搬送ローラ21a,21bを回転させたまま、第1の動作例と同様のS25−S37が行われる。ここで、ベース部81a,81bが夫々搬送ローラ21a,21bの上端に接触すると、パレット2は回転している搬送ローラ21a,21bにより搬送方向へ搬送される。次に、S39は行われず、このフローは終了する。
【0056】
なお、第2の動作例においてS33及びS35の順序は交換可能であり、あるいは同時に行われても良い。
【0057】
この第2の動作例によれば、搬送ローラ21a,21bの回転を停止させずにパレット2を固定する必要があるケースにおいて、パレット2及び搬送ローラ21a,21bの磨耗を低減することができる。
【0058】
なお、作業の対象物は例えば、プリント基板、回路モジュール、ディスクドライブなどの精密機器である。この作業において、対象物にプローブや電極を接続して対象物との通信を行う場合がある。もし、磨耗による屑が発生すると、その屑がプローブや電極に付着して通信の障害が発生する場合がある。搬送装置1によれば、パレット2及び搬送ローラ21a,21bの磨耗を低減することにより、このような通信の障害を低減することができる。
【0059】
また、パレット2が常に水平に保たれることにより、対象物は安定して移動することができる。また、パレット2が常に水平に保たれることにより、パレット2の上昇により対象物が振動することを防ぐことができる。これにより、振動による対象物の故障を防ぐことができる。
【0060】
なお、搬送装置1は、搬送ローラ21a,21bの代わりにベルトを用いてパレット2を搬送しても良い。
【0061】
また、ガイドローラ71a,71bは、1個であっても良いし3個以上であっても良い。また、ガイドローラ72a,72bは、1個であっても良いし3個以上であっても良い。また、ガイド溝82a,82bは、1個であっても良いし3個以上であっても良い。
【0062】
また、ガイド溝82a,82bは、搬送経路の幅方向においてベース部81a,81bより外側に設けられていても良い。
【0063】
また、ガイドローラ71a,72aがガイド溝82aを支持することにより、ベース部81aを搬送面3から離すことができれば、ベース部81aとガイド溝82aは他の位置関係に設けられても良い。例えば、ガイド溝82aの一部又は全部が、ベース部81aの高さ以下に設けられていても良い。これに対応して、ガイドローラ71a,72aの上端の一部又は全部が、搬送面3の高さ以下でパレット2を支持しても良い。
【0064】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
コンベアにより搬送されるパレットであって、底面の一部に形成され前記コンベアに支持されるベース部と、前記底面内で前記ベース部に対し搬送経路の幅方向の異なる位置に形成されたガイド部とを有するパレットと、
前記ガイド部に対し前記幅方向の同じ位置に配置される第1ローラと、
前記ガイド部に対し前記幅方向の同じ位置に配置され且つ前記第1ローラより搬送方向側に設けられ且つ前記第1ローラの径に等しい径を有する第2ローラと
を備え、
前記ガイド部は、前記搬送方向へ向かって高くなるように形成された第1スロープと、前記第1スロープより前記搬送方向側に設けられ且つ前記搬送方向へ向かって高くなるように形成された第2スロープとを有し、
前記第2スロープ下端の高さは、前記第1スロープ上端の高さ以上であり、
前記第1ローラ上端の高さは、前記第1スロープの高さの範囲内であり、
前記第2ローラ上端の高さは、前記第2スロープの高さの範囲内であり、
前記第1ローラ上端及び前記第2ローラ上端の間の前記搬送方向の第1距離に対し、前記第1スロープ内の点と、前記点から前記搬送方向へ前記第1距離だけ離れた第2スロープ内の点との間の高さ方向の第2距離は、前記第1ローラ上端及び前記第2ローラ上端の間の高さ方向の距離に等しいことを特徴とするパレット支持装置。
(付記2)
前記ガイド部は更に、前記第1スロープから前記搬送方向後方へ連続して設けられ且つ前記ベース部に平行に設けられ且つ前記第1ローラにより支持される第1平面部と、前記第2スロープから前記搬送方向後方へ連続して設けられ且つ前記ベース部に平行に設けられ且つ前記第2ローラにより支持される第2平面部とを有する、
付記1に記載のパレット支持装置。
(付記3)
更に、
前記第1ローラ及び前記第2ローラを下降させて、前記第1ローラ及び前記第2ローラを前記ガイド部から離す駆動部を備える、
付記1に記載のパレット支持装置。
(付記4)
更に、
前記第2ローラより前記搬送方向側に設けられ、前記搬送方向へ移動する前記パレットに接触して前記パレットを停止させるストッパと、
前記パレットの前記搬送の経路外へ前記ストッパを移動させるストッパ駆動部と、
を備える、
付記1に記載のパレット支持装置。
(付記5)
更に、
前記第1ローラより前記搬送方向の後方側に設けられ、前記パレットを停止させた前記ストッパとの間に前記パレットを挟むことにより前記パレットを固定するクランパと、
前記パレットの前記搬送の経路外へ前記クランパを移動させるクランパ駆動部と、
を備える、
付記4に記載のパレット支持装置。
(付記6)
前記第1スロープは、平面であり、
前記第2スロープは、前記第1スロープに平行な平面である、
付記1に記載のパレット支持装置。
(付記7)
前記ガイド部は、前記ベース部より高い位置に設けられている、
付記1に記載のパレット支持装置。
(付記8)
前記ガイド部は、前記底面に形成された溝である、
付記7に記載のパレット支持装置。
(付記9)
コンベアにより搬送されるパレットであって、底面の一部に形成され前記コンベアに支持されるベース部と、前記底面内で前記ベース部に対し搬送経路の幅方向の異なる位置に形成され且つ搬送方向へ向かって高くなるように形成されたガイド部とを有するパレットが、前記コンベアにより前記搬送方向へ搬送されている状態で、前記ガイド部に対し前記幅方向の同じ位置に設けられた第1ローラと、前記ガイド部に対し前記幅方向の同じ位置に設けられ且つ前記第1ローラより前記搬送方向側に設けられ且つ前記第1ローラの上端より高い上端を有する第2ローラとを、同時に前記ガイド部に接触させ、
前記第1ローラ及び前記ガイド部の接点と前記第2ローラ及び前記ガイド部の接点との相対位置を保ちながら前記パレットを前記搬送方向斜め上方へ移動させることにより、前記ベース部を前記コンベアから離す
ことを備えるパレット支持方法。
【0065】
コンベアは例えば、搬送ローラ21a,21bと搬送ローラ支持部22a,22bと搬送ローラ駆動部23とである。第1ローラは例えば、ガイドローラ71a,71bである。第2ローラは例えば、ガイドローラ72a,72bである。駆動部は例えば、ユニット駆動部73である。第1スロープは例えば、スロープ85a,85bである。第1スロープは例えば、スロープ87a,87bである。第1距離は例えば、LGである。第2距離は例えば、HSLである。第1平面部は例えば、平面部84a,84bである。第2平面部は例えば、平面部86a,86bである。ガイド部は例えば、ガイド溝82a,82bである。
【符号の説明】
【0066】
1 搬送装置
2 パレット
21a,21b 搬送ローラ
22a,22b 搬送ローラ支持部
23 搬送ローラ駆動部
31 パレット検出部
41 ストッパ
43 ストッパ駆動部
44 ストッパ検出部
51 クランパ
53 クランパ駆動部
54 クランパ検出部
61 制御部
71a,71b,72a,72b ガイドローラ
73 ユニット駆動部
74 ユニット検出部
75 ガイドローラユニット
81a,81b ベース部
82a,82b ガイド溝
84a,84b,86a,86b 平面部
85a,85b,87a,87b スロープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベアにより搬送されるパレットであって、底面の一部に形成され前記コンベアに支持されるベース部と、前記底面内で前記ベース部に対し搬送経路の幅方向の異なる位置に形成されたガイド部とを有するパレットと、
前記ガイド部に対し前記幅方向の同じ位置に配置される第1ローラと、
前記ガイド部に対し前記幅方向の同じ位置に配置され且つ前記第1ローラより搬送方向側に設けられ且つ前記第1ローラの径に等しい径を有する第2ローラと
を備え、
前記ガイド部は、前記搬送方向へ向かって高くなるように形成された第1スロープと、前記第1スロープより前記搬送方向側に設けられ且つ前記搬送方向へ向かって高くなるように形成された第2スロープとを有し、
前記第2スロープ下端の高さは、前記第1スロープ上端の高さ以上であり、
前記第1ローラ上端の高さは、前記第1スロープの高さの範囲内であり、
前記第2ローラ上端の高さは、前記第2スロープの高さの範囲内であり、
前記第1ローラ上端及び前記第2ローラ上端の間の前記搬送方向の第1距離に対し、前記第1スロープ内の点と、前記点から前記搬送方向へ前記第1距離だけ離れた第2スロープ内の点との間の高さ方向の第2距離は、前記第1ローラ上端及び前記第2ローラ上端の間の高さ方向の距離に等しいことを特徴とするパレット支持装置。
【請求項2】
前記ガイド部は更に、前記第1スロープから前記搬送方向後方へ連続して設けられ且つ前記ベース部に平行に設けられ且つ前記第1ローラにより支持される第1平面部と、前記第2スロープから前記搬送方向後方へ連続して設けられ且つ前記ベース部に平行に設けられ且つ前記第2ローラにより支持される第2平面部とを有する、
請求項1に記載のパレット支持装置。
【請求項3】
更に、
前記第1ローラ及び前記第2ローラを下降させて、前記第1ローラ及び前記第2ローラを前記ガイド部から離す駆動部を備える、
請求項1又は請求項2に記載のパレット支持装置。
【請求項4】
更に、
前記第2ローラより前記搬送方向側に設けられ、前記搬送方向へ移動する前記パレットに接触して前記パレットを停止させるストッパと、
前記パレットの前記搬送の経路外へ前記ストッパを移動させるストッパ駆動部と、
を備える、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のパレット支持装置。
【請求項5】
更に、
前記第1ローラより前記搬送方向の後方側に設けられ、前記パレットを停止させた前記ストッパとの間に前記パレットを挟むことにより前記パレットを固定するクランパと、
前記パレットの前記搬送の経路外へ前記クランパを移動させるクランパ駆動部と、
を備える、
請求項4に記載のパレット支持装置。
【請求項6】
コンベアにより搬送されるパレットであって、底面の一部に形成され前記コンベアに支持されるベース部と、前記底面内で前記ベース部に対し搬送経路の幅方向の異なる位置に形成され且つ搬送方向へ向かって高くなるように形成されたガイド部とを有するパレットが、前記コンベアにより前記搬送方向へ搬送されている状態で、前記ガイド部に対し前記幅方向の同じ位置に設けられた第1ローラと、前記ガイド部に対し前記幅方向の同じ位置に設けられ且つ前記第1ローラより前記搬送方向側に設けられ且つ前記第1ローラの上端より高い上端を有する第2ローラとを、同時に前記ガイド部に接触させ、
前記第1ローラ及び前記ガイド部の接点と前記第2ローラ及び前記ガイド部の接点との相対位置を保ちながら前記パレットを前記搬送方向斜め上方へ移動させることにより、前記ベース部を前記コンベアから離す
ことを備えるパレット支持方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−96905(P2012−96905A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247027(P2010−247027)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】