説明

ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびアルキルポリグリコシドを含むパーソナルケア洗浄組成物

実質的にエトキシレート不含有のパーソナルケア洗浄組成物、特に:ヒドロキシプロピルMSが約0.8以上およびメトキシルDSが約2以上である、ヒドロキシプロピルメチルセルロース;ならびにアルキルポリグリコシド界面活性剤;を含むパーソナルケア組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本発明は、パーソナルケア組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
アルキルポリグリコシドは、化粧品用途のための有力で重要な非イオン性界面活性剤である。これらは、専ら再生可能資源(糖および植物油)に由来し、そして好気性および嫌気性の両者で生分解性である。更に、これらは刺激性がより少ない形の界面活性剤であり、目、皮膚および粘膜への良好な適合性を有すると理解されている。アルキルポリグリコシドは、マイルドなクレンジング配合物において、または特定配合物の皮膚科学的な適合性を改善するために用いるのに理想的である。
【0003】
これらの有力な利点にも関わらず、アルキルポリグリコシド界面活性剤のパーソナルケア配合物における幅広い使用は、これらの溶解性が不足していることおよび増粘が困難であることに起因して妨げられている。例えば、現在入手可能な配合物は、所定のエトキシレート(ラウレス硫酸ナトリウム(SLES)のような)を、アルキルポリグリコシド界面活性剤を単相で維持するために必要とする。これは、アルキルポリグリコシド界面活性剤を使用することの利点を弱くする。エトキシレート界面活性剤は、刺激物として作用する可能性があり、子供または敏感肌の製品において使用しないようにされるからである。更に、特定のヨーロッパ市場は、多くのエトキシル化物質に対して否定的な偏見を持つ。アルキルポリグリコシド界面活性剤を含む配合物は、工業界では、増粘が困難である(特に、ベタインが共界面活性剤として存在する場合)ことが公知である。しかし、工業界で一般的に用いる増粘剤(溶液を与える場合がある)もまたエトキシ化されており(例えばPEG)、よって、ヨーロッパにおける販売にはあまり望ましくない。
【0004】
よって、必要なのは、アルキルポリグリコシドを含む、改善されたパーソナルケア配合物である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
要約
一態様において、本発明は、ヒドロキシプロピルMSが約0.8以上およびメトキシルDSが約2以上であるヒドロキシプロピルメチルセルロース、ならびに、アルキルポリグリコシドを含む非イオン性界面活性剤、を含むパーソナルケア組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
詳細な説明
一態様において、本発明は、ヒドロキシプロピルMSが約0.8以上およびメトキシルDSが約2以上であるヒドロキシプロピルメチルセルロース、ならびに、アルキルポリグリコシドを含む非イオン性界面活性剤、を含むパーソナルケア組成物を提供する。
【0007】
「パーソナルケア」は、典型的には人体に適用されることになる組成物を意味する。好ましい態様において、パーソナルケア組成物は、クレンジング用、例えばフェイシャル洗浄剤、ボディ洗浄剤、ヘア洗浄剤(シャンプー)、ハンドウォッシュのためのものであり、そして幾つかの態様において、歯磨きペーストである。
【0008】
用語「MS」は、無水グルコース単位のモル当たりの、エーテル結合によって付いているヒドロキシプロピル基のモル数の平均数を意味する。用語「DS」は、無水グルコース単位当たりのメトキシル置換度を意味する。ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、一般的に、商標名METHOCEL(The Dow Chemical Company)で入手可能であり、そして、ヒドロキシプロピルMSが約0.8以上およびメトキシルDSが約2以上であるヒドロキシプロピルメチルセルロースは、商標名METHOCEL 311(The Dow Chemical Company)にて入手可能である。
【0009】
本発明のヒドロキシプロピルメチルセルロース中のメトキシル基およびヒドロキシプロピル基の量は、質量パーセントとしても規定できる。一態様において、メトキシルの質量パーセントは約22〜27%に対応し、そしてヒドロキシプロピルの質量パーセントは約25〜32%に対応する。
【0010】
ヒドロキシプロピルMSが約0.8以上およびメトキシルDSが約2以上であるヒドロキシプロピルメチルセルロースを形成する1つの方法は、米国特許第4,614,545号(その全開示は参照により本明細書に組入れる)に開示されている。
【0011】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、好ましくは組成物の約0.2質量%超、好ましくは組成物の約0.25質量%超、および組成物の約1.5質量%未満、好ましくは組成物の約0.95質量%未満、より好ましくは組成物の約0.65質量%未満の範囲で存在する。質量パーセントは活性濃度であり、よって例えば、水を含み、0.2%は全体100部のうち0.2部であることに留意のこと。
【0012】
同様に、一態様において、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、組成物の約0.3質量%〜約0.6質量%の範囲で存在する。一態様において、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、組成物の約0.3質量%〜約0.4質量%で存在する。一態様において、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、組成物の約0.4質量%〜約0.5質量%で存在する。一態様において、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、組成物の約0.5質量%〜約0.6質量%で存在する。本明細書で列挙する範囲は、本発明の所定の特徴を十分例示するために与えられる;しかし、追加の範囲が意図されることが理解される。事実、列挙された範囲の中で見出される全ての新規な組合せおよび下位組合せが意図され、そして特許請求の範囲の中にあると認識できる。
【0013】
アルキルポリグリコシドを含む非イオン性界面活性剤の一態様において、アルキルポリグリコシドは、アルキルポリグルコシドであり、好ましくは、C8〜C16脂肪族アルコールグルコシドである。一態様において、アルキルポリグルコシドは、ココグルコシド,例えば、商標名PLANTACARE 818 UP(Cognis)で入手できるもの(C8〜C16アルキル部分を有するもの)である。一態様において、アルキルポリグルコシドは、カプリルグルコシド,例えば、商標名PLANTACARE 810 UP(Cognis)で入手できるもの(C8〜C16アルキル部分を有するもの)である。一態様において、アルキルポリグルコシドは、ラウリルグルコシド,例えば、商標名PLANTACARE 1200 UP(Cognis)で入手できるもの(C8〜C16アルキル部分を有するもの)である。一態様において、アルキルポリグルコシドは、デシルグルコシド,例えば、商標名PLANTACARE 2000 UP(Cognis)で入手できるもの(C8〜C16アルキル部分を有するもの)である。
【0014】
一態様において、非イオン性界面活性剤は、組成物の約5質量%〜約25質量%の範囲で存在する。
【0015】
任意に、非イオン性界面活性剤は、共界面活性剤を更に含む。一態様において、共界面活性剤は、共界面活性剤としてのコカミドプロピルベタインである。好ましい態様において、非イオン性界面活性剤は、C8〜C16脂肪族アルコールグルコシドおよびコカミドプロピルベタインを含む。この界面活性剤混合物は、組成物の約5質量%〜約25質量%の範囲で存在できる。一態様において、界面活性剤混合物は、組成物の約9質量%〜約15質量%の範囲で存在する。一態様において、界面活性剤混合物は、組成物の約9質量%〜約10質量%の範囲で存在する。一態様において、界面活性剤混合物は、組成物の約9.5質量%〜約24質量%の範囲で存在する。一態様において、界面活性剤混合物は、組成物の約20質量%〜約25質量%の範囲で存在する。同様に、本発明は、組成物の約5質量%超、好ましくは組成物の約8.5質量%超、および組成物の約25.5質量%未満、好ましくは組成物の約25質量%未満の濃度で存在する界面活性剤混合物を包含する。
【0016】
一態様において、本発明のパーソナルケア組成物は、実質的にエトキシレート不含有である。一態様において、「実質的に不含有」は、0.1質量%未満、好ましくは0.01質量%未満、または更に好ましくは、0.001質量%未満の濃度を意味する。一態様において、本発明のパーソナルケア組成物は、特に、実質的にラウレス硫酸ナトリウム不含有である。上記のように、アルキルポリグリコシドを含有するが、実質的にエトキシレート不含有のパーソナルケア組成物は、複数相、および好適に高粘度の稠度を得ることにおける問題を示すと予測される。これに対し、一態様において、本発明の組成物は、単相である。一態様において、本発明の組成物は、組成物の粘度が約900cp超、および好ましくは約1000cp超である。
【0017】
一態様において、本発明の組成物は、20mm長さの石英セルを用いて測定したときのヘイズ値が10以下、または10mm長さのセルを用いて測定したときのヘイズ値が5以下である。本発明のヒドロキシプロピルメチルセルロースは、高レベルの配合物明澄性を与える一方、同時に、化粧品クレンジング製造において望ましいケア類の利点(良好な配合物質感、泡感触、泡安定性、改善された櫛通りおよび感触)を与える。
【0018】
一態様において、本発明は、実質的にエトキシレート不含有であるパーソナルケア用のクレンジング配合物を提供する。一態様において、クレンジング配合物は、明澄、単相の配合物である。一態様において、クレンジング配合物は、粘度が約900cp超である明澄、単相の配合物である。
【0019】
他の任意の化粧用に許容可能な含有成分は、本発明のパーソナルケア組成物に意図される。「化粧用に許容可能な」は、パーソナルケア組成物において典型的に用いられる含有成分を意味し、そして、パーソナルケア組成物中に典型的に見出される量で存在する場合に有毒、刺激性または不快臭を有する物質は、本発明の要素として検討しないことの強調を意図する。
【0020】
クレンジング剤用の化粧用に許容可能な含有成分の例としては、エモリエント剤、モイスチャライザー、コンディショナー、有益な剤、アンチエイジング剤、サンスクリーン、薬物物質、皮膚保護剤、増粘剤、着色剤、保存料、pH調整剤、還元剤、香料、発泡剤、ブースター、香味剤、収斂剤、防腐剤、防虫剤、フケ防止剤、強化剤、保存料および殺生物剤が挙げられる。一態様において、クレンジング剤は、界面活性剤、水、および少なくとも1種の化粧用に許容可能な含有成分を含む。
【0021】
エモリエント剤としては、油または他の脂肪性物質が挙げられる。用語「油」は、室温で液体の脂肪性物質を意味する。油の例としては、動物由来の炭化水素系油,例えばスクアレン、植物由来の炭化水素系油,例えば4〜10個の炭素原子を含む脂肪酸の液体トリグリセリド,例えばヘプタン酸もしくはオクタン酸のトリグリセリド、または代替として、植物由来の油,例えばひまわり油、コーン油、大豆油、マロー油、グレープシード油、ごま油、ヘーゼルナッツ油、アプリコット油、マカダミア油、アララ油(arara oil)、コリアンダー油、ヒマシ油、アボカド油、ホホバ油、シアバター油、またはカプリル/カプリン酸トリグリセリド、MIGLYOL 810,812および818(Dynamit Nobelより)、合成のエステルおよびエーテル,特に脂肪酸のもの,例えば式R1COOR2およびR1OR2(式中、R1は、8〜29個の炭素原子を含む脂肪酸残基を表し、そしてR2は、3〜30個の炭素原子を含む分岐または非分岐の炭化水素系鎖を表す)の油,例えばピュアセリン油(purcellin oil)、イソノニルイソノナノエート、イソプロピルミリステート、2−エチルヘキシルパルミテート、2−オクチルドデシルステアレート、2−オクチルドデシルエルケートまたはイソステアリルイソステアレート、ヒドロキシル化エステル,例えばイソステアリルラクテート、オクチルヒドロキシステアレート、オクチルドデシルヒドロキシステアレート、ジイソステアリルマレート、トリイソセチルシトレートおよび脂肪族アルコールヘプタノエート、オクタノエートおよびデカノエート、ポリオールエステル,例えばプロピレングリコールジオクタノエート、ネオペンチルグリコールジヘプタノエートおよびジエチレングリコールジイソノナノエート、ペンタエリスリトールエステル,例えばペンタエリスリチルテトライソステアレート、アミノ酸の親油性誘導体,例えばイソプロピルラウロイルサルコシネート,例えば名称ELDEW SL 205(Ajinomotoより)で販売されるもの、鉱物または合成物由来の直鎖または分岐鎖の炭化水素,例えば鉱物油(石油由来の炭化水素系油の混合物)、揮発性または非揮発性の液体パラフィン、およびこれらの誘導体、ワセリン(petroleum jelly)、ポリデセン、イソへキサデカン、イソドデカン、水素化イソパラフィン(またはポリイソブテン)、シリコーン油,例えば直鎖または環状のシリコーン鎖を含む揮発性または不揮発性のポリメチルシロキサン(PDMS)(室温で液体またはペースト状であるもの)、特にシクロポリジメチルシロキサン(シクロメチコン),例えばシクロペンタシロキサンおよびシクロヘキサジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン(アルキル基、アルコキシ基またはフェニル基を含むもの)(これらはシリコーン鎖の側鎖または末端である)(これらの基は2〜24個の炭素原子を含む)、フェニルシリコーン,例えばフェニルトリメチコン、フェニルジメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン 2−フェニルエチルトリメチルシロキシシリケートおよびポリメチルフェニルシロキサン、フルオロ油,例えば一部炭化水素系および/または一部シリコーン系のフルオロ油、エーテル,例えばジカプリリルエーテル(CTFA名:.ジカプリリルエーテル)、ならびにC12−C15脂肪族アルコールベンゾエート(FINSOLV TN,Finetexより)、これらの混合物が挙げられる。
【0022】
油としては、鉱物油、ラノリン油、ココナッツ油およびこれらの誘導体、ココアバター、オリーブ油、アーモンド油、マカダミアナッツ油、アロエ抽出物,例えばアロエベラリポキノン、ホホバ油、サフラワー油、コーン油、液体ラノリン、綿実油、ピーナツ油、水素化植物油、スクアラン、ヒマシ油、ポリブテン、スイートアーモンド油、アボカド油、カロフィラム油(calophyllum oil)、リシン油、ビタミンEアセテート、オリーブ油、シリコーン油,例えばジメチロポリシロキサンおよびシクロメチコン、リノレンアルコール、オレイルアルコール、および穀類胚芽の油が挙げられる。
【0023】
他の好適なエモリエント剤としては、例えば、ジカプリリルエーテル、C12−C15アルキルベンゾエート、DC 200 FLUIDシリコーンフルイド(Dow Corning Corp.より)、イソプロピルパルミテート、オクチルパルミテート、イソプロピルミリステート、ヘキサデシルステアレート、ブチルステアレート、デシルオレエート、アセチルグリセリド、C12−C15アルコールのオクタノエートおよびベンゾエート、アルコールおよびポリアルコールのオクタノエートおよびデカノエート,例えばグリコールおよびグリセリルのもの、リシノレエートエステル,例えばイソプロピルアジペート、ヘキシルラウレートおよびオクチルドデカノエート、ジカプリリルマレエート、フェニルトリメチコン、およびアロエベラ抽出物が挙げられる。固体または半固体の化粧用エモリエントとしては、グリセリルジラウレート、水素化ラノリン、ヒドロキシル化ラノリン、アセチル化ラノリン、ペトロラタム、イソプロピルラノレート、ブチルミリステート、セチルミリステート、ミリスチルミリステート、ミリスチルラクテート、セチルアルコール、イソステアリルアルコールおよびイソセチルラノレートが挙げられる。
【0024】
モイスチャライザーとしては、2−ピロリドン−5−カルボン酸ならびにその塩およびエステル、アルキルグルコースアルコキシレートまたはそのエステル、脂肪族アルコール、脂肪族エステル、グリコール、ならびに特に、メチルグルコースエトキシレートまたはプロポキシレートおよびそのステアリン酸エステル、イソプロピルミリステート、ラノリンまたはセチルアルコール、アロエ、シリコーン、プロピレングリコール、グリセロールならびにソルビトールが挙げられる。
【0025】
コンディショナーとしては、ステアルアルコニウムクロリド、ジセチルジモニウムクロリド、ラウリルメチルグルセス−10−ヒドロキシプロピルジモニウムクロリド、およびコンディショニングポリマー,例えばポリクオタニウム−10、ポリクオタニウム−24ならびにキトサンおよびその誘導体(キトサン/ピロリドンカルボン酸混合物および/またはポリクオタニウム−24ヒアルロネートが挙げられる)が挙げられる。これらの例としては、KYTAMER PCキトサン/ピロリドンカルボン酸混合物および/またはBIOCARE HA−24 ポリクオタニウム−24ヒアルロネート(各々The Dow Chemical Companyから入手可能)が挙げられる。
【0026】
サンスクリーンとしては、パラアミノ安息香酸、アヴォベンゾン、シノキセート(cinoxate)、ジオキシベンゾン、ホモサレート、メンチルアントラニレート、オクトクリレン、オクチルメトキシシンナメート、オクチルサリチレート、オキシベンゾン、パジメートO、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、スリソベンゾン、トロラミンサリチレート、二酸化チタンおよび酸化亜鉛、ジエタノールアミンメトキシシンナメート、ジガロイ(digalloy)トリオレエート、エチルジヒドロキシプロピルPABA、グリセリルアミノベンゾエート、ジヒドロキシアセトンを伴うラウソン(lawsone)、および赤色ワセリン(red petrolatum)が挙げられる。
【0027】
増粘剤の例としては、カルボキシビニルポリマー,例えば、名称CARBOPOLおよびPEMULEN(INCI名:アクリレート/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー;Noveonから入手可能)で販売される製品、ポリアクリレートおよびポリメタクリレート,例えば名称LUBRAJELおよびNORGEL(Guardianより)またはHISPAGEL(Hispano Chimicaより)で販売される製品、ポリアクリルアミド、およびナトリウムポリアクリレート/ジメチコン/シクロペンタシロキサン/トリデセス−6/PEG−PPG−18/18ジメチコン、ポリアクリルアミド,例えばポリアクリルアミド/C13−C14イソパラフィン/ラウレス−72−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ポリマーおよびコポリマー、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパン−スルホン酸)(Clariantより販売)(INCI名:アンモニウムポリアクリルジメチルタウロアミド(tauramide))、アクリルアミドおよびAMPSの乳化架橋アニオン性コポリマー,例えば名称SEPIGEL 305(INCI名:ポリアクリルアミド/C13−C14イソパラフィン/ラウレス−7;Seppicより)および名称SIMULGEL 600(INCI名:アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー/イソへキサデカン/ポリソルベート80;Seppicより)で販売されるもの、ポリサッカライドバイオポリマー,例えばキサンタンガム、グアーガム、カロブガム、アカシアガム、スクレログルカン、キチンおよびキトサン誘導体、カラギーナン、ジェラン、アルギネート、スターチ、会合性ポリマー、会合性ポリウレタン、6〜30個の炭素原子を含む少なくとも2つの炭化水素系親油性鎖を含むコポリマーであって親水性配列で分離されているもの,例えばポリウレタン,名称SERAD FX1010,SERAD FX1100およびSERAD FX1035(Huls Americaより),RHEOLATE 255,RHEOLATE 278およびRHEOLATE 244(INCI名:ポリエーテル−ウレア−ポリウレタン;Rheoxより),DW 1206F,DW 1206J,DW 1206B,DW 1206G,および ACRYSOL RM 2020(Rohm&Haasより)で販売されるもの、水溶性ビニルポリマー、ならびにセルロース,例えば微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、およびヒドロキシプロピルセルロース(一般的に、比較的より高分子量グレード、すなわち約80,000超(Mn)のセルロースは、主に増粘剤として用途を見出す)のうち少なくとも1種が挙げられる。
【0028】
着色剤としては、顔料,特にメイクアップで使用されるもの,例えば金属酸化物顔料、二酸化チタン、任意に表面処理されているもの、酸化ジルコニウムまたは酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化鉄(黒、黄または赤)、酸化クロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物および第二鉄ブルー、カーボンブラック、バリウム,ストロンチウム,カルシウムまたはアルミニウムの顔料(例えばD&CまたはFD&C)、コチニールカーミン、チタンまたはビスマスのオキシクロリドでコートされたマイカ、チタンマイカ(酸化鉄を伴うもの)、チタンマイカ(特に第二鉄ブルーまたは酸化クロムを伴うもの)、チタンマイカ(有機顔料を伴うもの)、真珠顔料であってビスマスオキシクロリドを基にするもの、ゴニオクロマチック(goniochromatic)顔料,例えば、多層干渉構造を有する顔料、反射顔料,例えば銀コートされたガラス物質を有する粒子、ニッケル/クロム/モリブデン合金でコートされたガラス物質、茶酸化鉄でコートされたガラス物質、少なくとも2つのポリマー層の積層物を含む粒子,例えばMIRROR GLITTER(3Mより)が挙げられる。
【0029】
色素としては、水溶性色素,例えば硫酸銅、硫酸鉄、水溶性スルホポリエステル、ローダミン、天然色素,例えばカロテンおよびビートの根の汁、メチレンブルー、カラメル、タートラジンの二ナトリウム塩およびフスチン(fuschin)の二ナトリウム塩、ならびにその混合物が挙げられる。脂溶性色素もまた任意に使用できる。
【0030】
保存料としては、アルコール、アルデヒド、メチルクロロイソチアゾリノンおよびメチルイソチアゾリノン、p−ヒドロキシベンゾエート、および特にメチルパラベン、プロピルパラベン、グルタルアルデヒドおよびエチルアルコールが挙げられる。
【0031】
pH調整剤としては、無機および有機の酸および塩基、ならびに特に水性のアンモニア、クエン酸、リン酸、酢酸および水酸化ナトリウムが挙げられる。
【0032】
還元剤としては、アンモニウムチオグリコレート、ハイドロキノンおよびナトリウムチオグリコレートが挙げられる。
【0033】
香料としては、心地よい香りを与える任意の成分が挙げられる。香料は、一般的に、天然物質の抽出によって得られるかまたは人工的に製造される、アルデヒドまたはケトン、およびしばしば油である。しばしば、香料は補助的な物質,例えば定着剤、増量剤、安定剤および溶媒を伴う。
【0034】
殺生物剤としては、抗菌剤、殺微生物剤、防カビ剤、殺藻剤、殺菌剤(mildicide)、消毒剤、防腐剤、および殺虫剤が挙げられる。
【0035】
このような含有成分によって与えられる所望の特性を実現するために効果的な任意の含有成分の量は当業者が容易に決定できる。
【0036】

以下の例は、例示のみのためであって、本発明の範囲の限定を意図しない。全てのパーセントは特記がない限り活性含有成分の質量基準である。
【0037】
例1
例のパーソナルケア洗浄組成物は表1A〜1Bに挙げる成分を含有する。
【0038】
【表1】

【0039】
【表2】

【0040】
例示および明確化の目的で、以下の代表例は、バッチ7を調製するために用いる含有成分の濃度を反映する。APG(4部の活性成分)およびCAPB(5.7部の活性成分)の界面活性剤のブレンド物を、穏やかな撹拌下で、固体PLANTACARE 1200 UP(APG)を40℃超に加熱し、そしてこれを、必要量のTEGO F50(他のバッチについて、必要であれば含有成分リストにより、PLANTACARE 818 UPを次いで添加する)を収容するビーカー内に注ぎ入れることによって調製する。別個のビーカー内で、水を計量して70℃に浴中で加熱する。熱水を浴から取出し、そしてオーバーヘッドミキサーで約100rpmで撹拌する。METHOCEL 311粉末(0.4部の活性成分)を直ちに1分間かけて添加する。水を室温までおよそ30分間かけて冷却しながらポリマーを撹拌下でおいて水和させる。水和したMETHOCEL含有溶液にAPG/CAPB混合物を添加する。混合物を10分間撹拌し、そしてクエン酸でpHを5.7に調整する。配合物に対し、100部まで少量の追加の水を注ぎ足す。最終配合物を単相化する。
【0041】
バッチ1〜6は、比較的高い総界面活性剤濃度の約20質量%超を有する。バッチ7〜12は、比較的より低い界面活性剤レベル12質量%以下を有する。
【0042】
例2
バッチ1〜12を与える例1の手順に実質的に従って形成した配合物を、ブルックフィールド粘度計DV−I(スピンドル5,20rpm)を用いて約21℃にて試験した。粘度を表2にcp単位で列挙する。
【0043】
【表3】

【0044】
粘度がより高いバッチは、本発明の好ましい態様と考えることができるが、全てが、少なくとも2週間安定である単相を示した。
【0045】
例3
実施例および比較例のパーソナルケア洗浄組成物は、表3に列挙する成分を含有する。
【0046】
【表4】

【0047】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースを、70℃の水に、撹拌下でゆっくり添加し、そして約30分間水和させる。
【0048】
界面活性剤を40℃で組合せて混合物を形成する。界面活性剤混合物を、水和したヒドロキシプロピルメチルセルロース溶液に添加し、そして約20分間撹拌する。クエン酸(10%水性溶液)を添加してpHを約5.7に調整する。残部の水を添加する。
【0049】
例4
バッチ13〜18を与える例3の手順に実質的に従って形成した配合物を試験してこれらの粘度を評価した。粘度を表4にcp単位で列挙する。
【0050】
【表5】

【0051】
全バッチは単相を示し、そしてバッチ18を除いて明澄であった。
【0052】
例5
実施例および比較例のパーソナルケア洗浄組成物は、以下の成分を含有する:5質量%ラウリルグルコシド(50%固形分;PLANTACARE 1200 UP;Cognis),2質量%ココグルコシド(50%固形分;PLANTACARE 818 UP;Cognis),15質量%コカミドプロピルベタイン(38%固形分;TEGO F50;Degussa)、および0.3質量%の表5に列挙するポリマー。
【0053】
【表6】

【0054】
標準方法に従って、ポリマーを水和させて水性溶液を調製する:すなわち、冷水加工可能なポリマーを水中に室温でかき混ぜ入れ、METHOCEL 311ポリマーおよびMETHOCEL A4Mポリマーを水に約70℃で添加し、そして30分間かけてゆっくり冷却させる。これらは冷水加工可能でないからである。各配合物のpHを5.7に調整する。界面活性剤を添加する。
【0055】
上記で示すように、特許請求の範囲のMSおよびDSに入る配合物のみが、明澄、単相の配合物を実現できる。ヘイズ(明澄性の測定)を、Nippon Denshoku COH−300aおよび20mm長さセルを用いて試験した。METHOCEL 311 ヒドロキシプロピルメチルセルロース(MS=0.8、DS=2.0を有する)含有配合物のヘイズ値は、5.36であった一方、METHOCEL 40−202ヒドロキシプロピルメチルセルロース(MS=0.23、DS=1.9を有する)含有配合物のヘイズ値は20超であった。濁度の目視の知見は、20mmセルを用いた場合、ヘイズスケール上で約10生じる。
【0056】
本発明は、本明細書で具体的に開示および例示した態様に限定されないと理解される。発明の種々の改変が当業者に明らかとなろう。このような変更および改変は、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく行なうことができる。
【0057】
更に、各々の列挙した範囲は、範囲の全ての組合せおよび下位組合せ、更にそれに含まれる具体的な数を包含する。加えて、本明細書で引用または記載する各特許、特許出願および公報の開示はその全部を参照により本明細書に組入れる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒドロキシプロピルMSが約0.8以上およびメトキシルDSが約2以上である、ヒドロキシプロピルメチルセルロース;ならびに
アルキルポリグリコシド界面活性剤;
を含む、パーソナルケア組成物。
【請求項2】
アルキルポリグリコシドが、アルキルポリグルコシドである、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項3】
該組成物が、実質的にエトキシレート不含有である、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項4】
該組成物が、実質的にラウレス硫酸ナトリウム不含有である、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項5】
該組成物の粘度が約900cp超である、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項6】
該組成物の粘度が約1000cp超である、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項7】
該組成物のヘイズ値が10以下である、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項8】
該組成物が、単相である、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項9】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、該組成物の約0.2質量%超から該組成物の約1.5質量%未満の範囲で存在する、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項10】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、該組成物の約0.2質量%〜約0.9質量%の範囲で存在する、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項11】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、該組成物の約0.3質量%〜約0.6質量%の範囲で存在する、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項12】
アルキルポリグリコシドが、C8〜C16脂肪族アルコールグルコシドである、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項13】
界面活性剤が、該組成物の約5質量%〜約25質量%の範囲で存在する、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項14】
コカミドプロピルベタインを共界面活性剤として更に含む、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項15】
界面活性剤混合物が、該組成物の約5質量%〜約25質量%の範囲で存在する、請求項14に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項16】
界面活性剤混合物が、該組成物の約9質量%〜約15質量%の範囲で存在する、請求項14に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項17】
界面活性剤混合物が、該組成物の約9質量%〜約10質量%の範囲で存在する、請求項14に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項18】
界面活性剤混合物が、該組成物の約9.5質量%〜約24質量%の範囲で存在する、請求項14に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項19】
界面活性剤混合物が、該組成物の約20質量%〜約25質量%の範囲で存在する、請求項14に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項20】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、該組成物の約0.3質量%〜約0.6質量%の範囲で存在する、請求項14に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項21】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、該組成物の約0.5質量%〜約0.6質量%の範囲で存在する、請求項17に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項22】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、該組成物の約0.3質量%〜約0.6質量%の範囲で存在する、請求項18に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項23】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、該組成物の約0.3質量%〜約0.4質量%の範囲で存在する、請求項19に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項24】
該組成物の粘度が、約1000cp超である、請求項21または23に記載のパーソナルケア組成物。

【公表番号】特表2011−503007(P2011−503007A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−532331(P2010−532331)
【出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【国際出願番号】PCT/US2008/082426
【国際公開番号】WO2009/061779
【国際公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド (1,383)
【Fターム(参考)】