説明

ヒューズユニット及び画像形成装置

【課題】運搬時におけるヒューズへの機械的負荷を軽減し、取り付け位置方向を定めることで取り付けをより安定させるとともに、ハンダ付けも容易に行うことを目的とする。
【解決手段】底面28と、底面28に対向する開放面と、を備えたヒューズ収納箱27と、ヒューズ収納箱27内の両端部にそれぞれ設けられた一対の金属製取り付け部31、31と、一対の金属製取り付け部31、31の間に接続されるヒューズ16とからなり、ヒューズ16はヒューズ本体29の両端部に一対のリード30、30を有し、一対の金属製取り付け部31、31はそれぞれ開放面と平行な平面である取り付け面33、33を有し、取り付け面33、33にリード30、30を載置して接続したことを特徴とするヒューズユニット15。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒューズを備えたヒューズユニット及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コピー機能等を備える画像形成装置では、一様に帯電させた感光体ドラムの表面に光を照射して画像データに対応する静電潜像を形成する。そして、感光体ドラム表面の静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成し、トナー画像を用紙に転写することにより画像形成処理が行われる。このような一連の画像形成処理が繰り返し行われることにより、消耗品である感光体ドラムは劣化現象が起こる。そのため、経年劣化が蓄積して寿命に達した感光体ドラムを交換する必要がある。例えば、感光体ドラムを含むドラムユニットでは、感光体ドラムが寿命に達したら古いドラムユニットを取り外し、新しいドラムユニットを装着する。
【0003】
そのため、画像形成装置では、印刷枚数をカウントするとともにカウントした印刷枚数が寿命に対応する所定枚数に達したか否かを判断し、所定枚数に達した場合に寿命により感光体ドラムの交換をする必要があるとしてその旨を報知する処理が行われる。これにより、ユーザは、画質が低下する前に感光体ドラムを交換することができる。
【0004】
ところで、上記のようにドラムユニットの交換により新品状態の感光体ドラムが装着された場合には、カウントした印刷枚数をリセットして改めてカウント処理を行う必要がある。そのため、装着された感光体ドラムの新旧を確認できるように、感光体ドラムユニットにはヒューズが付設されている。ヒューズは可溶部を備え、所定以上の電流を流すことにより溶断される。画像形成装置は、そのヒューズが溶断されているか否かに基づいて感光体ドラムの新旧を判断する。このような装置として、例えば、特許文献1に開示されている画像形成装置がある。
【0005】
特許文献1の画像形成装置は、感光体ドラムとともに帯電器及び現像器等がユニット化されたドラムセット(消耗品)が装着された際に、ドラムセットに付設されているヒューズが溶断されているか否かに基づいて、装着されたドラムセットの新旧を判断する。その際、ドラムセットが新品である、すなわち、ヒューズが溶断されていない場合には、そのヒューズを溶断するとともに、カウントしていた印刷枚数をリセットする。そして、以降装着されたドラムセットを使用して画像形成処理を行う毎に印刷枚数をカウントし、カウントした印刷枚数が所定枚数に達した際に、ドラムユニット(ドラムセット及びヒューズを含む)の寿命であると判断している。
【0006】
従来技術で用いられているヒューズユニットは、ヒューズ収納箱と、該ヒューズ収納箱の一端側及び他端側に設けられた一対の金属製取り付け部と、前記ヒューズ収納箱において前記取り付け部にリードを導通可能に取り付けたヒューズと、を備えている。前記取り付け部における取り付け面に対して、ヒューズのリードをハンダ付けすることによって、ヒューズ収納箱に対してヒューズを取り付けている。
【0007】
例えば、ヒューズの取り付け構造は以下のようになっている。図4は従来のヒューズユニット101の構造を示した図である。ヒューズユニット101は、ヒューズ102と、ヒューズ収納箱103と、一対の金属製取り付け部107、107を具備している。
【0008】
ヒューズ収納箱103は、短辺と長辺を併せ持つ長方形の底面104と、底面104と対向する開放面を備える箱状部材である。ヒューズ収納箱103は、縦幅約6mm、横幅約22mm、高さ約5mmという非常に小さいヒューズ収納空間である。そのヒューズ収納箱103の中にヒューズ102が取り付けられている。ヒューズ102は、略円筒形状のヒューズ本体105と一対のリード106、106とを備える。リード106は棒状であり、一対のリード106、106はヒューズ本体の両端部に一直線上に配置されている。ヒューズ本体105の軸方向と各リード106、106の軸方向である長手方向とは一致している。
【0009】
一対の金属製取り付け部107、107は、取り付け面108、108と、露出部109、109とから成る。取り付け面108と、露出部109から成る金属製取り付け部107とは、繋がった一枚の板状部材で構成されている。板状部材を途中で折り曲げることにより、取り付け面108が構成されており、板バネの効果を奏する。ヒューズ102は取り付け面108、108の板バネ作用により、リード106、106の先端に対して、その軸方向の付勢力を受ける。一対の取り付け面108、108は、一対のリード106、106と接触しハンダ付けされる面である。一対の露出部109、109は、外部の金属部分と接続した際、電気が導通する部分である。
【0010】
一対の金属製取り付け部107、107は、ヒューズ収納箱103の一方の短辺側の側壁面及び他方の短辺側の側壁面に取り付けられる。また、一対の金属製取り付け部107、107は、ヒューズ収納箱103の側壁部に沿った形で設置されている。よってヒューズ収納箱103の一方の短辺側の側壁面と他方の短辺側の側壁面に沿う形で設けられた一対の取り付け面108、108は、底面104と略垂直である。
【0011】
取り付け面の中央にリードを設置し、物理的に安定させるべきであるが、非常に小さな空間の中においてヒューズを正確に所定の位置に取り付けることは困難である。
【特許文献1】特開平8−69227号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従来のヒューズ収納箱の構成では、製品の出荷を終え、ユーザの元に製品が届く前である運搬途中に、ヒューズ本体の両端部にあるリードに機械的負荷がかかってしまいヒューズが切れてしまうという不具合が発生している。それは新旧を判断する前にヒューズが切れている状況である。また、リードは支持部もない状態で取り付け面と略垂直に設置されている。その状態では三軸方向の支持が定まらず、ヒューズの取り付け位置が決定できないといった問題点もある。もしそこで、ヒューズがヒューズ収納箱上部に取り付けられた場合、ヒューズユニットをドラムユニットにセットしたとき、ヒューズがドラムユニットに挟み込まれて破損するおそれがある。一方、取り付け支持面がない状態でリードと取り付け面が垂直に設置される構造では、製品の製造段階でヒューズをハンダ付けする際、ハンダ付けが困難だという問題も抱えている。
【0013】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、運搬時におけるヒューズへの機械的負荷を軽減し、取り付け位置方向を定めることで取り付けをより安定させるとともに、ハンダ付けも容易に行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のヒューズユニットは、開放面と前記開放面に対向する底面とを備えたヒューズ収納箱と、該ヒューズ収納箱内の両端部にそれぞれ設けられた一対の金属製取り付け部と、前記一対の金属製取り付け部間に接続されるヒューズとからなり、前記ヒューズはヒューズ本体の両端部に一対のリードを有し、前記一対の金属製取り付け部はそれぞれ前記開放面と平行な平面である取り付け面を有し、該取り付け面にヒューズのリードを載置して接続したことを特徴としている。
【0015】
請求項2に記載のヒューズユニットは、請求項1に記載のヒューズユニットにおいて、前記取り付け面は取り付けたヒューズが前記開放面から突出しない位置に設けられたことを特徴としている。
【0016】
請求項3に記載のヒューズユニットは、請求項2に記載のヒューズユニットにおいて、前記金属製取り付け部は金属製の板状部材で構成されており、前記取り付け面は、前記金属製取り付け部を折り曲げて形成され、取り付けたヒューズのヒューズ本体と前記底面との間に空間を有する位置に設けられたことを特徴としている。
【0017】
請求項4の画像形成装置は、請求項1〜3のいずれかに記載のヒューズユニットを消耗品ユニットに装着し、ヒューズの導通状態に基づいて消耗品ユニットの新旧を判断することを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載のヒューズユニットによれば、開放面と平行な平面である取り付け面にリードの一部を載せた状態でハンダ付け等によってヒューズを取り付けることができるので取り付け面に対するヒューズの取り付け作業を容易に行うことが可能である。また、ヒューズ収納箱が底面を有するので、外部からの衝撃に対してヒューズを保護することができる。
【0019】
また、請求項1に記載のヒューズユニットによれば、取り付け面の設置位置によって、ヒューズ収納箱におけるヒューズの高さ位置が決まる。すなわち、リードの長手方向と直交する方向におけるヒューズの位置決定を容易に行うことが可能である。それにより、ヒューズはヒューズ収納箱内に安定した位置で納まるように設置される。そのヒューズ収納箱を消耗品ユニットに装着した際、ヒューズはヒューズ収納箱に納まって設置されているので、ヒューズが消耗品ユニットの一部に衝突して破損するという事態を防止できる。
【0020】
請求項2に記載のヒューズユニットによれば、ヒューズがヒューズユニットから突出しない位置に取り付け面が設けられているので、ヒューズユニットをドラムユニットに装着した際、ヒューズの破損を確実に防止できる。
【0021】
請求項3に記載のヒューズユニットによれば、取り付け面は、開放面と底面とを結ぶ方向にバネ性を有することができる。従って、取り付けたヒューズに対して、取り付け面に直交する方向のバネ性を作用させることができるので、運搬時等にヒューズに対して機械的な負荷がかかっても、バネ性によってその負荷を吸収でき、ヒューズの破損を防止できる。また、ヒューズがヒューズ収納箱側面のどの面とも接触せず設置されていることもヒューズ破損防止に繋がる。
【0022】
請求項4に記載の画像形成装置によれば、新品のヒューズユニットを消耗品ユニットに装着し、画像形成装置を作動させるとヒューズに電流が流れ、ヒューズが溶断する。ヒューズの溶断状況により新旧を判断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態に係る画像形成装置について図面に基づいて説明する。図1は、本実施例に係る画像形成装置1の構成を示す概略図である。図に示すように、本画像形成装置1は、画像形成装置本体及び消耗品ユニットから成る。画像形成装置本体は給紙トレイ2と、搬送路3と、ピックアップローラ4と、一対の搬送ローラ5と、一対のレジストローラ6と、転写ローラ7と、ヒートローラ8と、プレスローラ9と、一対の排紙ローラ10と、排紙トレイ11から成る。
【0024】
消耗品ユニットは、ドラムユニット12及びトナーユニット13から成る。ドラムユニット12は、感光体ドラム14と、コロナ帯電ユニット17と、LEDユニット18と、クリーニング装置19と、を具備する。トナーユニット13は、トナーユニットケース20と、現像ローラ21と、供給ローラ22と、を具備している。また、感光体ドラム14はヒューズユニット15を備えている。ヒューズユニット15にはヒューズ16が格納されている。
【0025】
記録紙が給紙トレイ2にセットされると、給紙トレイ2上の記録紙をピックアップローラ4により搬送路3へ繰り込む。一対の搬送ローラ5は搬送路3に適宜配置され記録紙を下流側へ搬送する。記録紙は一対のレジストローラ6を介してドラムユニット12まで誘導される。ドラムユニット12で転写され、ヒートローラ8と、プレスローラ9で定着された後、排出される。排紙トレイ11は、印字された記録紙が排出されるトレイである。転写ローラ7は感光体ドラム14に圧接して設置されている。ヒートローラ8はドラムユニット12の下流側に配置される。プレスローラ9は従動回転を行う。一対の排紙ローラ10は搬送路3の最下流部に配置されている。
【0026】
ヒューズユニット15に格納されたヒューズ16は、感光体ドラム14の新旧を判断するのに使用する。トナーユニット13にはトナー(不図示)が格納されている。感光体ドラム14は表面に感光体の層があり、駆動源(不図示)によって駆動されて回転する。コロナ帯電ユニットは感光体ドラム14の表面を均一に帯電する。LEDユニット18は感光体ドラム14の表面に光を照射して潜像を形成する。クリーニング装置19は用紙に転写できなかったトナーを回収し感光体ドラム14のクリーニングを行う。現像ローラ21は感光体ドラム14の潜像をトナーで現像する。現像ローラ21に対して、供給ローラ22はトナーユニットケース20内に収容されたトナーを供給する。このように構成される画像形成装置1は、画像形成動作が開始されると、ドラムユニット12とトナーユニット13により、トナーを付着させてトナー像とすることで可視像化する。
【0027】
具体的には、画像形成動作の開始に伴い、給紙トレイ2にセットされた記録紙がピックアップローラ4によって最上紙から1枚ずつ取り出されて搬送路3へ繰り込まれ、搬送ローラ5によって下流側へ搬送される。その途中レジストローラ6を通り、ドラムユニット12へと搬送された記録紙は、転写ローラ7によって感光体ドラム14に押圧されるが、この際、転写ローラ7にドラムユニット12とは逆極性の電圧を印加することにより、ドラムユニット12上のトナー像が記録紙に転写される。更に、記録紙は搬送路3を下流側へ搬送され、ヒートローラ8とプレスローラ9によって熱と圧力を加えられることにより、記録紙上のトナー像が記録紙に定着する。その後、記録紙は排紙ローラ10によって排紙トレイ11へと排出される。
【0028】
また、ドラムユニット12では、コロナ帯電ユニット17により感光体ドラム14の表面を均一に帯電する。均一に帯電された感光体ドラム14の表面にLEDユニット18を用いて露光を行って静電潜像を形成する。更に、トナーユニットケース20内に収容されたトナーを供給ローラ22によって取り出し、現像ローラ21によってLEDユニット18で露光された潜像領域をトナーにより現像する。その後、感光体ドラム14上から記録紙へトナーを移動する。その際、記録紙に転写せず、転写残りとなったトナーはクリーニング装置19で回収される。
【0029】
ヒューズ16を含むヒューズユニット15は、ドラムユニット12に設置される。画像形成装置1に新品のヒューズユニット15を装着し、画像形成装置1の電源を入れると、ヒューズユニット15内のヒューズ16に電流が流れ、ヒューズ16が溶断する。ヒューズ16の溶断状況により新旧を判断し、新品と判断した際はトナー等の初期設定(濃度調整等)を行うことができる。
【0030】
図2は、図1のA−A断面図である。感光体ドラム14及びクリーニング装置19の上部を覆うようにドラムケース23が取り付けられている。さらにその上部にヒューズユニット15が、ヒューズ収納箱26の底面33に対向する面である開放面を下に向けるように設置される。ヒューズユニット15と感光体ドラム14を電気的に繋ぐものとして電極端子24があり、電極端子24とヒューズユニットは導電板25で繋がっている。また、電極端子24は背面壁26に設置されている。
【0031】
このように形成されるヒューズユニット15とドラムユニット12において、感光体ドラム14の新旧を判別するためにヒューズ16が取り付けてある。ヒューズユニット15内に設置されるヒューズ16は、内部に可溶化部を備え、所定以上の電流を流すことにより溶断される。また、消耗品であるドラムユニット12が新品であるか否かをヒューズ16の溶断状態で確認することができる。ヒューズ16が新品の状態、すなわちヒューズ16内の可溶化部が溶断されていない状態のヒューズユニット15をドラムユニット12に設置し、電源が一度でも画像形成装置1に入った場合には、ヒューズ16に電流が流れ、溶断されるようになっている。電流は、ドラムユニット12が旧品から新品に交換された際、電極端子24そして導電板25を介してヒューズユニット15に流れる。その後ヒューズユニット15は、感光体ドラム14が寿命を迎えた際、ドラムユニット12と一緒に交換される。
【0032】
ヒューズユニット15の外側に金属面を構成する露出部34が露出している。消耗品ユニットであるドラムユニット12にヒューズユニット15を取り付けた状態において、ドラムユニット12を画像形成装置本体に装着した場合、露出部34が画像形成装置本体側の導電板25と接触する。画像形成装置本体は、ヒューズ16に電流を流すための駆動回路(不図示)を備えている。該駆動回路は、電極端子24と導電板25を介して露出部34と接続される。このような構成によって、消耗品ユニットを画像形成装置本体に装着した場合、駆動回路とヒューズユニット15とが電気的に接続され、画像形成装置本体内の制御部(不図示)から消耗品ユニット内のヒューズ16の溶断を行うことができる。また、画像形成装置本体の制御部により、消耗品ユニット内のヒューズ16が溶断されているか否かを判断することができる。
【0033】
図3は、ヒューズユニット15の構造を示した図である。図においてヒューズ収納箱27は、短辺と長辺を併せ持つ長方形の底面28と、底面28と対向する開放面を備える箱状部材であり、ヒューズ収納箱27の中にヒューズ16が取り付けられている。ヒューズ16は略円筒形のヒューズ本体29と一対のリード30、30と、を備える。リード30は棒状であり、一対のリード30、30は一直線上にヒューズ本体29の両端に配置されている。ヒューズ本体29の軸方向と各リード30、30の軸方向である長手方向とは一致している。
【0034】
一対の金属製取り付け部31、31は、立ち上がり面32、32と、取り付け面33、33と、露出部34、34と、から成る。立ち上がり面32と、取り付け面33と、露出部34とは、繋がった一枚の板状部材で構成されている。板状部材を途中で折り曲げることにより、立ち上がり面32と、取り付け面33と、が構成されている。折り曲げ部より一方側を立ち上がり面32とした場合、折り曲げ部より他方側が取り付け面33となっている。このような構成により、立ち上がり面32に垂直な方向と、取り付け面33に垂直な方向とに板バネ効果を奏する。
【0035】
立ち上がり面32は、ヒューズ収納箱27の側壁と略平行に、取り付け面33は開放面と平行に設けられている。ここでの平行とは実質的に平行である範囲を含むものである。実質的に平行とは、取り付け面33、33にリード30、30を載置して、ハンダ付けを容易にできることを満たす範囲である。一対の露出部34、34は、外部の金属部分である導電板25と接続した際、電気が導通する部分である。
【0036】
一対の金属製取り付け部31、31は、ヒューズ収納箱27内の一方の短辺側の側壁面及び他方の短辺側の側壁面に取り付けられる。また、一対の金属製取り付け部31、31は、ヒューズ収納箱27の側壁面に沿った形で設置されている。
【0037】
ヒューズ本体29の両端部分にあるリード30、30は金属製取り付け部31、31の取り付け面33、33に載せられた状態でハンダ付け等されている。
【0038】
このように形成されるヒューズユニット15において、一対のリード30、30を支持する一対の金属製取り付け部31、31は、従来の製品同様にヒューズ収納箱27の側壁部に沿った形で設置されている。しかし本発明では、ヒューズ16の一対のリード30、30を開放面と対向する側から支持する平坦な部位、つまり開放面と平行な一対の取り付け面33、33が設けられている。すなわち、取り付け面33、33を設けることで、リード30、30を取り付け面33、33にハンダ付けによって取り付ける場合、取り付け面33にリード30の一部を載せて簡単にハンダ付け作業が行える。
【0039】
従来は三軸方向の支持が定まらない状態でハンダ付けされており、ハンダ付けの際リードが取り付け面のどこに付くかわからないという非常に不安定な状態にあった。しかし本発明では、取り付け面33をハンダ付け作業時の支持部として利用可能にしたことで、取り付け位置のX軸方向(底面28と開放面とを結ぶ方向)を取り付け面33によって定めることができる。要するに、ヒューズ収納箱27におけるヒューズ16のX軸方向の位置決めが容易になる。また、取り付け位置が規定されることでヒューズ16がヒューズ収納箱27からはみ出して設置されることがなくなり、消耗品ユニットの一部に衝突して破損するという事態を防止できる。また、立ち上がり面32に垂直な方向と、取り付け面33に垂直な方向とに板バネ効果を奏することにより、従来と比べより一層のバネ効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明を具体化した画像形成装置1の一実施例を示す中央断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】ヒューズユニット15を拡大して示す斜視図である。
【図4】従来におけるヒューズユニット101を拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
1 画像形成装置
2 給紙トレイ
3 搬送路
4 ピックアップローラ
5 搬送ローラ
6 レジストローラ
7 転写ローラ
8 ヒートローラ
9 プレスローラ
10 排紙ローラ
11 排紙トレイ
12 ドラムユニット
13 トナーユニット
14 感光体ドラム
15 ヒューズユニット
16 ヒューズ
17 コロナ帯電ユニット
18 LEDユニット
19 クリーニング装置
20 トナーユニットケース
21 現像ローラ
22 供給ローラ
23 ドラムケース
24 電極端子
25 導電板
26 背面壁
27 ヒューズ収納箱
28 底面
29 ヒューズ本体
30 リード
31 金属製取り付け部
32 立ち上がり面
33 取り付け面
34 露出部
101 ヒューズユニット
102 ヒューズ
103 ヒューズ収納箱
104 底面
105 ヒューズ本体
106 リード
107 金属製取り付け部
108 取り付け面
109 露出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開放面と前記開放面に対向する底面とを備えたヒューズ収納箱と、
該ヒューズ収納箱内の両端部にそれぞれ設けられた一対の金属製取り付け部と、
前記一対の金属製取り付け部間に接続されるヒューズとからなり、
前記ヒューズはヒューズ本体の両端部に一対のリードを有し、
前記一対の金属製取り付け部はそれぞれ前記開放面と平行な平面である取り付け面を有し、
該取り付け面にヒューズのリードを載置して接続したことを特徴とするヒューズユニット。
【請求項2】
前記取り付け面は取り付けたヒューズが前記開放面から突出しない位置に設けられた請求項1記載のヒューズユニット。
【請求項3】
前記金属製取り付け部は金属製の板状部材で構成されており、
前記取り付け面は、前記金属製取り付け部を折り曲げて形成され、取り付けたヒューズのヒューズ本体と前記底面との間に空間を有する位置に設けられた請求項2記載のヒューズユニット。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のヒューズユニットを消耗品ユニットに装着し、ヒューズの導通状態に基づいて消耗品ユニットの新旧を判断する画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−186575(P2009−186575A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−23900(P2008−23900)
【出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】