説明

ファイバオプティックプレート及びその製造方法

【課題】 抗菌性を有するファイバオプティックプレートを提供する。
【解決手段】 FOP1においては、AgOを含有する抗菌ガラスからなる抗菌ガラス部10を含んでガラス体8が構成されている。ここで、銀を含有したガラスは、化学的耐久性を有していないため、水分によって容易にAgイオンを放出するといった特性を有している。そして、Agイオンは、優れた抗菌効果を有している。そのため、ガラス体8がAgOを含有する抗菌ガラス部10を含んで構成されることにより、ガラス体8がAgイオンの作用による殺菌効果を得ることができる。従って、FOP1に抗菌性を持たせることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファイバオプティックプレート及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ファイバオプティックプレートは、数ミクロンの光ファイバが束ねられて構成された光学デバイスであり、イメージインテンシファイアやCRTのフェースプレート、CCDカップリング等の光学機器の光導波路として利用されている。
【0003】
ところで、ファイバオプティックプレートの具体的な利用技術の1つとして、指紋認証装置における指紋検出(直接画像取込み)が挙げられる。ファイバオプティックプレートを用いた指紋検出にあっては、ファイバオプティックプレートに被認証者の指を接触させることが必須であることから、多くの被認証者に対して指紋検出を実施するような場合、ファイバオプティックプレートへの接触に抵抗感を感じる被認証者が少なくない。そのため、このような抵抗感を解消するための対策が求められている。
【0004】
また、近年では、衛生上やユーザの清潔志向への高まりといった観点から、家電製品、雑貨、繊維製品等に抗菌性が求められており、それらを形成する樹脂や繊維等に抗菌性を有する抗菌ガラスが含有される場合がある(例えば特許文献1〜3参照)。
【特許文献1】特開2000−203876号公報
【特許文献2】特開2001−247333号公報
【特許文献3】国際公開第05/087675号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、家電製品、雑貨、繊維製品等においては抗菌化が実現されているが、ファイバオプティックプレートに対しても抗菌化の実現が要求され、その最適な様態が求められている。
【0006】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、抗菌性を有するファイバオプティックプレートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るファイバオプティックプレートは、複数の光ファイバが束ねられて構成されたファイバオプティックプレートであって、光を伝搬する複数のコアと、コアのそれぞれを被覆するクラッドと、コアの間に配置され、コアから漏れてクラッドに入射した迷光を吸収する光吸収性、及び酸化銀を含有することにより生じる抗菌性を有するガラス体と、を備えることを特徴とする。
【0008】
このファイバプティックプレートでは、酸化銀を含有することにより生じる抗菌性をガラス体が有している。ここで、酸化銀を含有したガラスは、化学的耐久性を有していないため、水分によって容易にAgイオンを放出するといった特性を有している。そして、Agイオンは、優れた抗菌効果を有している。そのため、ガラス体が酸化銀を含有することにより、ガラス体がAgイオンの作用による殺菌効果を得ることができる。従って、ファイバオプティックプレートに抗菌性を持たせることができる。また、コア及びクラッドに抗菌性を持たせることは、透過率や製造的に困難である。しかし、ガラス体に抗菌性を持たせることにより、上記問題を解消しつつ、ファイバオプティックプレートの抗菌化が実現できる。
【0009】
本発明に係るファイバオプティックプレートにおいては、吸収性且つ抗菌性を有するガラス材料からなるガラス部を含むことが好ましい。この構成によれば、ガラス部が抗菌性を有しているので、ファイバオプティックプレートに抗菌性を確実に持たせることができる。
【0010】
本発明に係るファイバオプティックプレートにおいては、ガラス体は、吸収性を有するガラス材料からなる第1のガラス部と、抗菌性を有するガラス材料からなる第2のガラス部と、を含むことが好ましい。この構成によれば、第2ガラス部が抗菌性を有しているので、ファイバオプティックプレートに抗菌性を確実に持たせることができる。
【0011】
本発明に係るファイバオプティックプレートにおいては、第2のガラス部は、酸化銀を含有しない第3のガラス部によって被覆されていることが好ましい。Agイオンは、ガラス中でFeイオンと共存することによって金属Agとなる。この金属Agは、抗菌ガラス表面の殺菌効果を低下させるおそれがある。そこで、酸化銀を含有することで抗菌性を有する第2のガラス部を、酸化銀を含有しない第3のガラス部で被覆することにより、第1のガラス部のFeイオンとの共存を回避することができるので、抗菌効果の低下を防止できる。その結果、ファイバオプティックプレートに抗菌性をより確実に持たせることができる。
【0012】
本発明に係るファイバオプティックプレートの製造方法は、複数の光ファイバが束ねられて構成されたファイバオプティックプレートの製造方法であって、光を伝搬する複数のコアと、コアのそれぞれを被覆するクラッドと、コアの間に配置され、コアから漏れてクラッドに入射した迷光を吸収する光吸収性、及び酸化銀を含有することにより生じる抗菌性を有するガラス体と、を一体化することを特徴とする。
【0013】
このファイバオプティックプレートの製造方法では、上述した本発明に係るファイバオプティックプレートを好適に製造することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ファイバオプティックプレートに抗菌性を持たせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るファイバオプティックプレートの斜視図である。図1に示すファイバオプティックプレート(以下、FOP)1は、複数の光ファイバ7が束ねられて構成された円柱状の光学デバイスであり、入射面2及び出射面3を有する。FOP1は、入射面2から入射した光や像4を出射面3に伝達する機能を備えており、例えばイメージインテンシファイアやCRTのフェースプレート、CCDカップリング、指紋検出装置等、光学機器の光導波路として利用されるものである。
【0017】
図2は、FOPの内部構造を拡大して示す斜視図である。図3は、図2の一部を拡大して示す断面図であり、図4は、図3の一部を更に拡大して示す断面図である。図2〜図4に示すように、FOP1は、光を伝達する複数のコア5と、各コア5の外周部を被覆する複数のクラッド6と、ファイバ7の間に配置されたガラス体8とを含んで構成されている。ガラス体8は、ファイバ7から漏れる光(迷光)を吸収する吸収性、及び酸化銀を含有することにより生じる抗菌性を有する。コア5及びクラッド6は、ファイバ7を構成している。図2〜4に示すFOP1は、主にFOP1の開口数(NA)が1以下の製品に採用される。
【0018】
コア5は、繊維状の部材であり、軸線方向と交差する方向に整列して配設されている。コア5は、コアガラスにより形成され、一方の端から入射した光を他方の端へ伝達する機能を備えている。
【0019】
クラッド6は、複数のコア5にそれぞれ対応して複数設けられており、コアガラスよりも屈折率の低いクラッドガラスにより形成される。クラッド6の屈折率がコア5の屈折率よりも低いため、コア5内に入射した光は、コア5とクラッド6との境界面で全反射される。よって、コア5は、光を一方の端から他方の端へ伝搬することができる。
【0020】
ガラス体8は、複数のファイバ7の間に介在している。ガラス体8は、ファイバ7の外周部を覆って配設されている。ガラス体8は、吸収ガラス部(第1のガラス部)9と、抗菌ガラス部(第2のガラス部)10とから構成されている。
【0021】
吸収ガラス部9は、図4に示すように、棒状の形状(シングルファイバ)からなり、クラッド6の外周部を囲うように複数本配設されている。吸収ガラス部9は、迷光を吸収する吸収性を有する吸収ガラスから形成されている。
【0022】
抗菌ガラス部10は、図4に示すように、棒状の形状(シングルファイバ)からなり、クラッド6の外周部、且つ吸収ガラス部9の間に複数本(図4では4本)配設されている。抗菌ガラス部10は、抗菌性を有する抗菌ガラスから形成されている。また、図5は、抗菌ガラス部10の詳細を示す断面図である。図5に示すように、抗菌ガラス部10の外周部は、酸化銀を含有しないクラッドガラスから形成される被覆ガラス部(第3のガラス部)11によって被覆されている。被覆ガラス部11は、後述するクラッド6の組成と同一のものである。抗菌ガラス部10は、FOP1の端面全体(図3参照)の6%程度を占めている。
【0023】
次に、図6を参照して、上述したコア5、クラッド6、吸収ガラス部9、及び抗菌ガラス部10のサイズについて説明する。図6に示すように、コア5は、直径が30mm、クラッド6は、直径が40mmで厚さが4mmとなっている。また、吸収ガラス部9及び抗菌ガラス部10は、直径が共に4mmとなっている。
【0024】
続いて、図7を参照してFOP1の構成材料について詳細に説明する。図7は、上述したコア5、クラッド6、吸収ガラス部9、及び抗菌ガラス部10の組成及び特性の一例を示す図である。図7においては、組成物の含有量をそれぞれ重量百分率で示す。図7に示すように、コア5を形成するコアガラス及びクラッド6を形成するクラッドガラスは、ガラス網目形成酸化物(NWF:Network former)であるSiOを主成分として形成されている。また、コアガラス及びクラッドガラスは、単独ではガラスにならず、NWFと溶融することによりガラスに適当な性質を与えるガラス網目修飾酸化物(NWM:Networkmodifier)や、両者の中間的な性質を持つ中間酸化物を含んで構成されている。
【0025】
吸収ガラス部9を形成する吸収ガラスは、SiOを主成分として形成されている。また、吸収ガラスには、Feが含有されている。このFeは、幅広い吸収帯域を有しており、Feを吸収ガラス部9に含有させることで、可視光域から近赤外域にわたり優れた吸収特性を得ることができる。吸収ガラス部9は、その他PbO等も含んで構成されている。
【0026】
抗菌ガラス部10を形成する抗菌ガラスは、原材料として、B、SiO、Al、NaO、BaO、CaO、AgOを含有している。Bは、ガラスの骨格を形成するNWFとしての作用を有する共に、銀イオン(Agイオン)の均一な放出にも寄与する。Bは、抗菌ガラス部10全体の2〜3割程度含有されている。SiOは、NWFとしての作用を有する共に、AgOによる黄変の防止にも寄与する。Alは、アルミニウムイオンを放出し、銀イオンとの結合を図ることで、銀イオンの安定化に寄与するものである。NaOは、NWMとしての作用を有する共に、抗菌ガラス部10の透明性を改善するための作用及びガラスの溶融や溶出を促進する作用を有する。BaO及びCaOは、ガラスの溶融を補助する作用を有する。
【0027】
また、AgO(酸化銀)は、抗菌ガラス部10の必須構成成分であり、ガラス中において溶出することにより抗菌性を示す銀イオンとなり、抗菌ガラス部10に抗菌性をもたせるものである。AgOの含有率は、0.5質量%程度となっている。
【0028】
次に、上述した構成材料を用いたFOP1の製造方法の一例について説明する。なお、上述した構成を有するFOP1(図2参照)の作成方法を、EMA(Extra Mural Absorption)方法と称する。
【0029】
まず、コア5を形成するコアガラス、クラッド6を形成するクラッドガラス、吸収ガラス部9及び抗菌ガラス部10からなる複合体を、加熱装置に通しローラーで延伸することにより、シングルファイバが得られる。
【0030】
次に、作成したシングルファイバを用いて、マルチファイバを作成する。マルチファイバは、複数のシングルファイバを整列させて加熱装置に通しローラーで延伸することによよって、複数のシングルファイバが加熱溶着することにより得られる。
【0031】
続いて、マルチファイバを加熱プレス装置の八角形の金型に整列して高温プレスすることにより、複数のマルチファイバが加熱溶着され、八角形状のインゴットが得られる。そして、インゴットを軸線方向に垂直にスライスし、研磨することでFOP1が得られる。
【0032】
以上説明したように、本実施形態に係るFOP1においては、AgOを含有する抗菌ガラスからなる抗菌ガラス部10を含んでガラス体8が構成されている。ここで、銀を含有したガラスは、化学的耐久性を有していないため、水分によって容易にAgイオンを放出するといった特性を有している。そして、Agイオンは、優れた抗菌効果を有している。そのため、ガラス体8がAgOを含有する抗菌ガラス部10を含んで構成されることにより、ガラス体8がAgイオンの作用による殺菌効果を得ることができる。従って、FOP1に抗菌性を持たせることができる。
【0033】
また、コア5及びクラッド6は、抗菌ガラスを材料として形成することが透過率や製造的に困難である。しかし、ガラス体8を構成する抗菌ガラス部10を抗菌ガラスによって形成することにより、上記問題を解消しつつ、FOP1の抗菌化を実現することができる。
【0034】
また、抗菌ガラス部10は、酸化銀を含有しない被覆ガラス部11によって被覆されている。Agイオンは、ガラス中でFeイオンと共存することによって金属Agとなる。この金属Agは、抗菌ガラス表面の殺菌効果を低下させるおそれがある。そこで、AgOを含有することで抗菌性を有する抗菌ガラス部10を、AgOを含有しない被覆ガラス部11で被覆することにより、吸収体ガラス部9のFeイオンとの共存を回避することができるので、抗菌効果の低下を防止できる。その結果、FOP1に抗菌性をより確実に持たせることができる。
【実施例1】
【0035】
以下、実施例及び従来例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
【0036】
本発明者らは、上述の構成を有するFOPを作成した。図8は、そのFOPの作成に用いられた抗菌ガラスそれぞれの組成及び特性を示している。このFOPの抗菌効果を以下の手順で評価した。FOPの抗菌試験は、JIS Z 2801 2000に準じた試験方法で行った。すなわち、試験菌をAgOが含有されていない従来の無加工試験片及び実施例の試験片の表面に接種し、24時間培養した後の生菌数を測定した。抗菌効果は、従来の無加工試験片の生菌数と実施例の試験片の生菌数との対数値の差(抗菌活性値)が、2.0以上でる場合に有しているとJISで定められている。試験菌株には、黄色ぶどう球菌及び大腸菌を用いた。なお、黄色ぶどう球菌の植菌数は、1.8×10、大腸菌の植菌数は、2.9×10としている。
【0037】
上記試験によって得られた結果を図9(a),(b)に示す。図9(a),(b)に示す結果は、図8のNo11の抗菌ガラスを備えたFOPの結果を示すものである。図9(a),(b)に示すように、実施例のFOPは、抗菌効果があることが確認された。
【0038】
また、図10に従来のFOP及び実施例のFOPの相対透過率を示す。FOPは、従来例及び実施例共にファイバサイズが15μm、厚さ1.75mmである。なお、図10に示す相対透過率は、850nmの拡散光での相対透過率である。図10に示すように、実施例のFOPの相対透過率は、従来のFOPの相対透過率と略同一であり、光学的な特性は従来品とほとんど変わらないことが確認された。画質についても、ほぼ同様の結果を得ることができた。
【0039】
[第2実施形態]
図11は、本発明の第2実施形態に係るファイバオプティックプレートの一部を拡大した断面図である。図11に示すように、FOP20は、第1実施形態のFOP1とほぼ同様に構成されるものであり、ガラス体21が吸収ガラス部(ガラス部)22によって構成されている点で第1実施形態と異なっている。
【0040】
すなわち、第1実施形態においては、クラッド6の外周部が吸収ガラス部9及び抗菌ガラス部10により構成されるガラス体8によって被覆されていたが、第2実施形態においては、吸収ガラス部22により構成されるガラス体21によって被覆されている。吸収ガラス部22は、吸収性且つ抗菌性を有するガラス材から形成されている。このガラス材は、第1実施形態に示した吸収ガラス及びAgOを含有した抗菌ガラスから構成される。また、コア5、クラッド6に用いられる材料は、第1実施形態と同様である。上記FOP1は、第1実施形態のFOP1と同様の製造方法で作成される。
【0041】
以上説明したように、第2実施形態に係るFOP20においては、第1実施形態と同様に、吸収ガラス部22がAgOを含有しているので、ガラス体21がAgイオンの作用による殺菌効果を得ることができる。従って、FOP20に抗菌性を持たせることができる。
【0042】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
【0043】
例えば、第1実施形態のガラス体8は、上記構成に限定されない。ガラス体8は、吸収性且つ抗菌性を有する吸収体及び抗菌ガラス部によって構成されてもよい。また、ガラス体8は、吸収体及び吸収性且つ抗菌性を有する抗菌ガラス部によって構成されてもよい。
【0044】
また、上述したFOP1,20は、EMA方法によって作成されるものであるが、ISA(InterstitialAbsorption)方法と称される方法によって作成されてもよい。具体的には、図12にISA方法によって作成されたFOPを示す。同図に示すように、ISA方法によって作成されたFOP30は、クラッド31が一体化して複数のコア5の外周部を覆う構成となっている。そして、クラッド31が吸収ガラス部32それぞれの外周部を被覆する構成となっている。なお、吸収ガラス部32は、第2実施形態と同様の材料によって構成される。
【0045】
また、吸収ガラス部9,22,32は、棒状ではなく管状であってもよい。また、抗菌ガラス部10を被覆するクラッド6は、必ずしも設けられなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1実施形態に係るファイバオプティックプレートの斜視図である。
【図2】ファイバオプティックプレートの内部構造を拡大して示す斜視図である。
【図3】図2の一部を拡大して示す断面図である。
【図4】図3の一部を更に拡大して示す断面図である。
【図5】抗菌ガラス部の詳細を示す断面図である。
【図6】ファイバオプティックプレートの構成材料のサイズを示す図である。
【図7】ファイバオプティックプレートの構成材料の組成及び特性の一例を示す図である。
【図8】ファイバオプティックプレートの作成に用いられた抗菌ガラスそれぞれの組成及び特性を示す図である。
【図9】ファイバオプティックプレートの抗菌効果判定結果である。
【図10】従来のファイバオプティックプレート及び実施例のファイバオプティックプレートの相対透過率を示す図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るファイバオプティックプレートの一部を拡大した断面図である。
【図12】ISA方法によって作成されたファイバオプティックプレートの内部構造を拡大して示す図である。
【符号の説明】
【0047】
1,20,30…ファイバオプティックプレート(FOP)、5…コア、6,31…クラッド、8,21…ガラス体、9…吸収ガラス部(第1のガラス部)、10…抗菌ガラス部(第2のガラス部)、11…被覆ガラス部(第3のガラス部)、22,32…吸収体(ガラス部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光ファイバが束ねられて構成されたファイバオプティックプレートであって、
光を伝搬する複数のコアと、
前記コアのそれぞれを被覆するクラッドと、
前記コアの間に配置され、前記コアから漏れて前記クラッドに入射した迷光を吸収する光吸収性、及び酸化銀を含有することにより生じる抗菌性を有するガラス体と、を備えることを特徴とするファイバオプティックプレート。
【請求項2】
前記ガラス体は、前記吸収性且つ前記抗菌性を有するガラス材料からなるガラス部を含むことを特徴とする請求項1記載のファイバオプティックプレート。
【請求項3】
前記ガラス体は、前記吸収性を有するガラス材料からなる第1のガラス部と、前記抗菌性を有するガラス材料からなる第2のガラス部と、を含むことを特徴とする請求項1記載のファイバオプティックプレート。
【請求項4】
前記第2のガラス部は、前記酸化銀を含有しない第3のガラス部によって被覆されていることを特徴とする請求項3記載のファイバオプティックプレート。
【請求項5】
複数の光ファイバが束ねられて構成されたファイバオプティックプレートの製造方法であって、
光を伝搬する複数のコアと、
前記コアのそれぞれを被覆するクラッドと、
前記コアの間に配置され、前記コアから漏れて前記クラッドに入射した迷光を吸収する光吸収性、及び酸化銀を含有することにより生じる抗菌性を有するガラス体と、を一体化することを特徴とするファイバオプティックプレートの製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−122436(P2010−122436A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−295615(P2008−295615)
【出願日】平成20年11月19日(2008.11.19)
【出願人】(000236436)浜松ホトニクス株式会社 (1,479)
【Fターム(参考)】