ファクシミリ送信システム及びファクシミリ送信方法
【課題】 ネットワークの構成やファクシミリ装置の変更が発生しても読取装置自体の設定を変えることなく画像データを電話回線に転送し、且つ同報による転送を行う。
【解決手段】 指示機装置200にて画像データが取得され、取得された画像データを転送する中継装置100−1〜100−mを検索するためのデータであって複数の送信先アドレスを含むブロードキャストデータが生成されて中継装置100−1〜100−mに送信され、中継装置100−1〜100−mにて受信されたブロードキャストデータと応答条件とが一致した場合、中継装置100−1〜100−mにて応答データが生成されて指示機装置200に送信され、指示機装置200にて受信された応答データに基づいて、画像データの転送を担う中継装置100−1〜100−mが決定され、決定された中継装置100−1〜100−mを用いて画像データが電話回線400上に転送される。
【解決手段】 指示機装置200にて画像データが取得され、取得された画像データを転送する中継装置100−1〜100−mを検索するためのデータであって複数の送信先アドレスを含むブロードキャストデータが生成されて中継装置100−1〜100−mに送信され、中継装置100−1〜100−mにて受信されたブロードキャストデータと応答条件とが一致した場合、中継装置100−1〜100−mにて応答データが生成されて指示機装置200に送信され、指示機装置200にて受信された応答データに基づいて、画像データの転送を担う中継装置100−1〜100−mが決定され、決定された中継装置100−1〜100−mを用いて画像データが電話回線400上に転送される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話回線に接続されていない装置からファクシミリデータを送信するファクシミリ送信システム及びファクシミリ送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電話回線に接続されていない装置(以下、読取装置と称する)にて読み取られ、または作成された画像データを電話回線を用いて送信する場合、その読取装置において読み取られた、または作成された画像を印刷し、その印刷されたものを電話回線に接続されたファクシミリ装置にて読み取り、送信する方法がとられている。
【0003】
しかし、上述した方法においては、読取装置にて画像を読み取って印刷し、印刷された画像をさらにファクシミリ装置にて読み取るといった、重複した処理が発生してしまう。
【0004】
そのため、読取装置をネットワークを介してファクシミリ装置に接続し、読取装置にて読み取られ、または作成された画像データをネットワークを介してファクシミリ装置に送信し、ファクシミリ装置にて受信された画像データを電話回線に転送する方法が考えられている。
【0005】
また、近年、ネットワークを介して複数のノードを接続し、各ノード間のリンクが動的に選択生成されることにより、ノード間にてデータの送受信を行う方法が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−298594号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、読取装置をネットワークを介してファクシミリ装置に接続して画像データを転送する方法においては、画像データを転送するファクシミリ装置が変更された場合、読取装置における送信先の設定をその都度変更しなければならないという問題点がある。
【0007】
また、特許文献1に記載された方法においては、ノード間におけるリンク切断時においてリンクの動的再設定による経路の変更に関するものであって、電話回線へ画像データを送信不可能な装置からファクシミリ装置を用いた画像データの転送に関するものではなく、また同報によるデータ送信の場合のリンク設定方法については記載されていない。
【0008】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、ネットワークの構成やファクシミリ装置の変更が発生しても読取装置自体の設定を変えることなく画像データを電話回線に転送することができ、且つ同報による転送を行うことができるファクシミリ送信システム及びファクシミリ送信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明は、
取得した画像データを通信回線上に送信する指示機装置と、前記指示機装置から送信された画像データを前記通信回線を介して受信し、受信した画像データを電話回線上に転送する複数の中継装置とを有してなるファクシミリ送信システムにおいて、
前記複数の中継装置はそれぞれ、前記指示機装置から送信された画像データを転送可能となる送信先情報を保持し、前記指示機装置から前記画像データの送信先情報が送信されてきた場合に、該送信先情報が保持されているものである場合、前記画像データの転送が可能である旨を示す応答を前記指示機装置に送信し、
前記指示機装置は、前記応答が送信されてきた中継装置に対して前記画像データを送信することを特徴とする。
【0010】
また、前記指示機装置は、前記画像データの送信先情報を前記複数の中継装置に対してブロードキャストデータとして送信することを特徴とする。
【0011】
また、前記指示機装置は、複数の中継装置から前記応答が送信されてきた場合、当該複数の中継装置の負荷を均等化するように前記画像データを送信することを特徴とする。
【0012】
また、取得した画像データを通信回線上に送信する指示機装置と、前記指示機装置から送信された画像データを前記通信回線を介して受信し、受信した画像データを電話回線上に転送する複数の中継装置とを有してなるファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法であって、
前記指示機装置から前記画像データの送信先情報を前記複数の中継装置に送信する処理と、
前記複数の中継装置のそれぞれにて、前記指示機装置から送信されてきた送信先情報が、前記画像データを転送可能となる送信先情報であるかどうかを確認する処理と、
前記指示機装置から送信されてきた送信先情報が、前記画像データを転送可能となる送信先情報である場合、前記画像データの転送が可能である旨を示す応答を当該中継装置から前記指示機装置に送信する処理と、
前記応答が送信されてきた中継装置に対して前記指示機装置から前記画像データを送信する処理とを有する。
【0013】
また、前記画像データの送信先情報を前記指示機装置から前記複数の中継装置に対してブロードキャストデータとして送信することを特徴とする。
【0014】
また、前記指示機装置に複数の中継装置から前記応答が送信されてきた場合、当該複数の中継装置の負荷を均等化するように当該指示機装置から前記画像データを送信することを特徴とする。
【0015】
上記のように構成された本発明においては、取得した画像データを通信回線上に送信する指示機装置から画像データの送信先情報が画像データを電話回線上に転送する複数の中継装置に送信され、中継装置にて指示機装置から送信されてきた送信先情報が、画像データを転送可能となる送信先情報であるかどうかが確認され、指示機装置から送信されてきた送信先情報が、画像データを転送可能となる送信先情報である場合、画像データの転送が可能である旨を示す応答が当該中継装置から指示機装置に送信され、応答が送信されてきた中継装置に対して指示機装置から画像データが送信される。
【0016】
このように、画像データを取得する機能を有するが、電話回線に接続されていない指示機装置から画像データを電話回線上に転送する中継装置をその都度検索することにより、ネットワークの構成や中継装置の設定に固定されること無く、指示機装置側にてそれらの設定を記憶しておく必要が無い。また、送信先情報に複数の送信先アドレスを含むことにより、同報送信が可能となる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明においては、取得した画像データを通信回線上に送信する指示機装置から画像データの送信先情報が画像データを電話回線上に転送する複数の中継装置に送信され、中継装置にて指示機装置から送信されてきた送信先情報が、画像データを転送可能となる送信先情報であるかどうかが確認され、指示機装置から送信されてきた送信先情報が、画像データを転送可能となる送信先情報である場合、画像データの転送が可能である旨を示す応答が当該中継装置から指示機装置に送信され、応答が送信されてきた中継装置に対して指示機装置から画像データが送信される構成としたため、ネットワークの構成やファクシミリ装置の変更が発生しても読取装置自体の設定を変えることなく画像データを電話回線に転送することができ、且つ同報による転送を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本発明のファクシミリ送信システムの実施の一形態を示す図である。
【0020】
本形態は図1に示すように、電話回線に接続され、ファクシミリ送信が可能なファクシミリ装置である中継装置100−1〜100−mと、中継装置100−1〜100−mとLAN300を介して接続され、ファクシミリの送信が不可能な読取装置である指示機装置200とから構成されている。なお、指示機装置200は、画像データの転送処理を担う中継装置100−1〜100−mを検索するために、LAN300を介して中継装置100−1〜100−mに対して画像データの転送処理の要求信号であるブロードキャストデータを送信し、中継装置100−1〜100−mにて受信されたブロードキャストデータに基づいて転送可能と判断した場合、中継装置100−1〜100−mから指示機装置200へブロードキャストの応答データをLAN300を介して指示機装置200へ送信する。
【0021】
図2は、図1に示した中継装置100−1〜100−m及び指示機装置200の構成を示す図である。
【0022】
図2に示すように中継装置100−1〜100−mはそれぞれ、LAN300に対してのデータの送受信を制御するLAN制御部110−1〜110−mと、中継装置100−1〜100−m及び指示機装置200のIPアドレスや転送する画像データ等を記憶する記憶部120−1〜120−mと、ブロードキャストデータの解析を行う解析部130−1〜130−mと、指示機装置200へ送信するブロードキャストの応答データを生成する生成部140−1〜140−mと、指示機装置200から送信されてきた画像データを電話回線400上にファクシミリ送信するためのデータ形式に変換するデータ変換部150−1〜150−mと、データ変換部150−1〜150−mにて変換されたデータを電話回線400にそれぞれファクシミリ送信する制御を行うモデム制御部180−1〜180−mとからそれぞれ構成されている。
【0023】
また、指示機装置200は図2に示すように、LAN300に対してのデータの送受信を制御するLAN制御部210と、中継装置100−1〜100−m及び指示機装置200のIPアドレスや転送する画像データ等を記憶する記憶部220と、ブロードキャストの応答データの解析を行う解析部230と、中継装置100−1〜100−mへ送信するブロードキャストデータや転送データを生成する生成部240と、送信すべき画像データを読み取る読取部270と、読取部270にて読み取られた画像データを中継装置100−1〜100−mに送信するためのデータ形式に変換するデータ変換部250と、ファクシミリを送信する先の送信先アドレスを入力するための入力部290とから構成されている。なお、入力部290に入力される送信先アドレスは、ファクシミリを送信する送信先のFAX番号である。
【0024】
図3は、図2に示した記憶部120−1〜120−mに格納されている要素のエリア構成を示す図である。
【0025】
図2に示した記憶部120−1〜120−mには図3に示すように、中継装置100−1〜100−mのIPアドレスを示す中継装置IPアドレスを格納するための中継装置IPアドレス格納エリア1201−1〜1201−mと、指示機装置200から送信されてきたブロードキャストデータに対して応答データを返信するかどうかを判断するための条件である応答条件を格納するための応答条件格納エリア1202−1〜1202−mと、ブロードキャストデータに固有に振られた要求IDを格納するための要求ID格納エリア1203−1〜1203−mと、指示機装置200のIPアドレスである指示機IPアドレスを格納するための指示機IPアドレス格納エリア1204−1〜1204−mと、ファクシミリ送信先の送信先情報つまりFAX番号である送信先アドレスを格納するための送信先アドレス格納エリア1205−1〜1205−mと、ファクシミリデータとともに送信される送信端末識別信号であるTSIに設定される発信元を示すIDを格納するためのTSI−ID格納エリア1206−1〜1206−mと、指示機装置200から送信され、電話回線400へ転送する画像データを格納するための画像データ格納エリア1207−1〜1207−mと、指示機装置200へ送信するブロードキャストデータに対する応答データや電話回線400へ送信するファクシミリデータを組み立てる際に使用されるワークエリア1208−1〜1208−mとがそれぞれ設けられている。なお、要求ID格納エリア1203−1〜1203−m、指示機IPアドレス格納エリア1204−1〜1204−m、送信先アドレス格納エリア1205−1〜1205−m、TSI−ID格納エリア1206−1〜1206−m及び画像データ格納エリア1207−1〜1207−mは、それぞれ複数存在し、1つの要求ID格納エリア1203−1〜1203−mに対して指示機IPアドレス格納エリア1204−1〜1204−m、送信先アドレス格納エリア1205−1〜1205−m、TSI−ID格納エリア1206−1〜1206−m及び画像データ格納エリア1207−1〜1207−mがそれぞれ1つずつ対応付けられている。
【0026】
図4は、図2に示した記憶部220に格納されている要素のエリア構成を示す図である。
【0027】
図2に示した記憶部220には図4に示すように、指示機装置200のIPアドレスを示す指示機IPアドレスを格納するための指示機IPアドレス格納エリア2201と、ファクシミリデータとともに送信される送信端末識別信号であるTSIに設定される発信元を示すIDであるTSI−IDを格納するためのTSI−ID格納エリア2206と、ブロードキャストデータに固有に振られる要求IDを格納するための要求ID格納エリア2203と、中継装置100−1〜100−mのIPアドレスである中継装置IPアドレスを格納するための中継装置IPアドレス格納エリア2204と、ファクシミリ送信先のFAX番号である送信先アドレスを格納するための送信先アドレス格納エリア2205と、中継装置100−1〜100−mへ送信する画像データを格納するための画像データ格納エリア2207と、中継装置100−1〜100−mへ送信するブロードキャストデータや電話回線400へ送信する画像データを組み立てる際に使用されるワークエリア2208とが設けられている。なお、要求ID格納エリア2203、中継装置IPアドレス格納エリア2204、送信先アドレス格納エリア2205及び画像データ格納エリア2207は、それぞれ複数存在し、1つの要求ID格納エリア2203に対して中継装置IPアドレス格納エリア2204、送信先アドレス格納エリア2205及び画像データ格納エリア2207がそれぞれ1つずつ対応付けられている。
【0028】
図5は、図3に示した応答条件格納エリア1202−1〜1202−mの構成を示す図である。
【0029】
図3に示した応答条件格納エリア1202−1〜1202−mは図5に示すように、設定内容格納エリア12021−1〜12021−mと、設定値格納エリア12022−1〜12022−mとからそれぞれ構成されている。設定内容格納エリア12021−1〜12021−mには、設定値格納エリア12022−1〜12022−mに格納されている内容が送信先アドレスであるかTSI−IDであるかを示す識別コードがそれぞれ設定される。この識別コードは、例えば送信先アドレスであれば「1」、また、TSI−IDであれば「2」といったように、予め決められた固有の番号である。設定値格納エリア12022−1〜12022−mには、設定内容格納エリア12021−1〜12021−mに格納された識別コードに応じた内容に対する値がそれぞれ設定される。
【0030】
以下に、図1〜5に示したファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法の第1の実施例について説明する。
【0031】
図6は、図1〜5に示したファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法の第1の実施例を説明するためのシーケンス図である。
【0032】
初期設定として、指示機装置200のIPアドレスが、記憶部220の指示機IPアドレス格納エリア2201に、またファクシミリデータとともに送信される送信端末識別信号であるTSIに設定される発信元を示すIDであるTSI−IDがTSI−ID格納エリア2206に、それぞれ予め格納されている。TSI−IDは画像データを送信する指示機装置200の固有の番号であり、必ずしも必要であるとは限らない。
【0033】
指示機装置200の読取部270にてファクシミリ送信する原稿が読み取られ(ステップS1)、また、入力部290にファクシミリ送信する送信先のFAX番号が入力されると(ステップS2)、それらは記憶部220内の画像データ格納エリア2207及び送信先アドレス格納エリア2205にそれぞれ格納される。なお、入力された送信先のFAX番号は送信先アドレスとして送信先アドレス格納エリア2205に格納される。
【0034】
その後、生成部240にて要求IDが決定され、決定された要求IDが、入力部290に入力された送信先アドレスが格納されている送信先アドレス格納エリア2205と画像データが格納されている画像データ格納エリア2207とに対応付けられた要求ID格納エリア2203に格納される。そして、格納された要求ID、指示機IPアドレス、送信先アドレス及びTSI−IDからブロードキャストデータが生成される(ステップS3)。ここで、要求IDは要求案件毎に振られる固有の番号であり、例えば、指示機IPアドレスに日時分秒を加えた数字の列でも良い。
【0035】
図7は、図1に示した指示機装置200から中継装置100−1〜100−mへ送信されるブロードキャストデータの一構成例を示す図である。
【0036】
図7に示すようにブロードキャストデータ301は、当該ブロードキャストデータ301固有の番号である要求ID3011と、指示機装置200のIPアドレスである指示機IPアドレス3012と、ファクシミリ送信先のFAX番号である送信先アドレス3013と、送信端末識別信号であるTSIに設定される発信元を示すIDであるTSI−ID3014とから構成されている。なお、画像データを送信する際に必要な情報があれば、上述したもの以外の情報を付加しても構わない。
【0037】
生成部240にてブロードキャストデータ301が生成されると、LAN制御部210を介してLAN300上へブロードキャストデータ301がブロードキャスト送信される(ステップS4)。
【0038】
ブロードキャスト送信されたブロードキャストデータ301は、LAN300に接続されている中継装置100−1〜100−mにて受信され(ステップS5)、中継措置100−1〜100−mのLAN制御部110−1〜110−mを介して、記憶部120−1〜120−mのワークエリア1208−1〜1208−m内にそれぞれ一時格納される。
【0039】
そして、一時格納されたブロードキャストデータ301が解析部130−1〜130−mによってそれぞれ解析され、ブロードキャストデータ301の中から要求ID3011、指示機IPアドレス3012、送信先アドレス3013及びTSI−ID3014が抽出され、要求ID格納エリア1203−1〜1203−m、指示機IPアドレス格納エリア1204−1〜1204−m、送信先アドレス格納エリア1205−1〜1205−m及びTSI−ID格納エリア1206−1〜1206−mにそれぞれ格納される(ステップS6)。
【0040】
次に、生成部140−1〜140−mによって、応答条件格納エリア1202−1〜1202−mに格納されている応答条件と受信されたブロードキャストデータ301の内容とがそれぞれ比較される(ステップS7)。例えば、応答条件格納エリア1202−1の設定内容格納エリア12021−1に送信先アドレスを示す「1」が設定されており、また設定値格納エリア12022−1に「1234」が格納されている場合、受信されたブロードキャストデータ301の送信先アドレス3013のはじめの4桁が「1234」であれば一致したと判断される。したがって、受信されたブロードキャストデータ301の送信先アドレス3013が「12345678」や「12348765」である場合は、はじめの4桁が一致するため、応答条件が一致したと判断される。
【0041】
応答条件が一致したと判断された場合、ブロードキャストデータ301に対する応答データが生成部140−1〜140−mによって生成される(ステップS8)。一方、応答条件が一致しないと判断された場合は、応答データは生成されない。また、中継装置100−1〜100−mにて応答条件が一致したと判断された場合であっても、中継装置100−1〜100−mに接続されている電話回線400への回線が使用中であると判断された場合は、応答データは生成されない。ここで、中継装置100−1については、応答条件が一致したと判断されたものとし、中継装置100−2〜100−mについては、応答条件が一致しないと判断されたもしくは接続されている電話回線400への回線が使用中であると判断されたものとする。その後、応答条件が一致しないと判断されたもしくは接続されている電話回線400への回線が使用中であると判断された中継装置100−2〜100−mの記憶部120−2〜120−m内にそれぞれ格納されたブロードキャストデータ301の内容は不要であるため記憶部120−2〜120−mからそれぞれ消去される。
【0042】
図8は、図7に示したブロードキャストデータ301に対して図1に示した中継装置100−1から指示機装置200へ送信される応答データの構成を示す図である。
【0043】
図8に示すように応答データ302は、当該ブロードキャストデータ301の固有の番号である要求ID3011と、中継装置100−1のIPアドレスである中継装置IPアドレス3021とから構成されている。要求ID3011は指示機装置200から送信され、中継装置100−1にて受信された後、記憶部120−1の要求ID格納エリア1203−1に格納されているものであり、また、中継装置IPアドレス3021は記憶部120−1の中継装置IPアドレス格納エリア1201−1に予め格納されているものである。
【0044】
応答データ302が生成されると、生成された応答データ302はLAN制御部110−1を介してLAN300に接続されている指示機装置200へ送信される(ステップS9)。
【0045】
指示機装置200へ送信された応答データ302は、指示機装置200のLAN制御部210にて受信され(ステップS10)、記憶部220のワークエリア2208内に一時格納される。なお、指示機装置200内にタイマーを設け、ブロードキャストデータ301が送信されてから応答データ302が受信されるまでの時間を制限しても良い。
【0046】
そして、一時格納された応答データ302が解析部230によって解析され、応答データ302の中から要求ID3011及び中継装置IPアドレス3021が抽出され、抽出された要求ID3011が要求ID格納エリア2203に格納されている要求IDと同じであるかどうかが判断され、同じであると判断された場合、抽出された中継装置IPアドレス3021が当該要求IDが格納されている要求ID格納エリア2203に対応付けられている中継装置IPアドレス格納エリア2204に格納される(ステップS11)。一方、同じではないと判断された場合は、格納されない。
【0047】
その後、データ変換部250によって画像データ格納エリア2207に格納されている画像データがLAN300上に送信可能なデータ形式、例えばTIFFやPDF形式あるいはテキストやバイナリ形式に変換され、変換された画像データが再度画像データ格納エリア2207に格納される。そして、データ変換部250において、転送データが組み立てられる(ステップS12)。
【0048】
図9は、図1に示した指示機装置200から中継装置100−1へ送信される転送データの一構成例を示す図である。
【0049】
図9に示すように転送データ303は、要求ID格納エリア2203に格納されている要求ID3011と、中継装置IPアドレス格納エリア2204に格納されている中継装置IPアドレス3021と、指示機IPアドレス格納エリア2201に格納されている指示機IPアドレス3012と、画像データ格納エリア2207に格納されている画像データ3031とから構成されている。これらが各格納エリアからそれぞれ読み出されてワークエリア2208上にて組み立てられると、組み立てられた転送データ303がLAN制御部210を介してLAN300に接続されている中継装置100−1に送信される(ステップS13)。
【0050】
その後、指示機装置200において、送信完了した転送データ303の要求ID3011、中継装置IPアドレス3021及び画像データ3031、並びにブロードキャストデータ301の送信先アドレス3013が記憶部220から消去される。
【0051】
指示機装置200から転送データ303が中継装置100−1に送信されると、中継装置100−1にて転送データ303が受信され(ステップS14)、LAN制御部110−1を介して、記憶部120−1のワークエリア1208−1内に一時格納される。このとき、転送データ303内の中継装置IPアドレス3021が参照され、中継装置IPアドレス3021と中継装置100−1のIPアドレスとが一致したと判断された場合のみ、転送データ303がワークエリア1208−1内に格納される。
【0052】
そして、一時格納された転送データ303の中から要求ID3011及び画像データ3031がデータ変換部150−1によって抽出され、要求ID3011と同じ要求IDが格納されている要求ID格納エリア1203−1に対応付けられた画像データ格納エリア1207−1に画像データ3031が格納される(ステップS15)。このとき、画像データ3031は、データ変換部150−1によってファクシミリ送信可能なデータ形式に変換されて画像データ格納エリア1207−1に格納される。
【0053】
その後、送信先アドレス格納エリア1205−1に格納されている送信先FAX番号である送信先アドレス3013に対して、画像データ格納エリア1207−1に格納されている変換された画像データがモデム制御部180−1を介してファクシミリ送信される(ステップS16)。このとき、TSI−ID格納エリア1206−1にTSI−ID3014が格納されている場合は、TSI−ID3014がTSI信号として付与される。
【0054】
以下に、図1〜5に示したファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法の第2の実施例について説明する。第2の実施例は、ファクシミリ送信の送信先が複数存在する場合を例に挙げる。
【0055】
図10は、図1〜5に示したファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法の第2の実施例を説明するためのシーケンス図である。
【0056】
初期設定については、上述した第1の実施例における初期設定と同様である。
【0057】
指示機装置200の読取部270にてファクシミリ送信する原稿が読み取られ(ステップS31)、また、入力部290にファクシミリ送信する送信先のFAX番号が入力されると(ステップS32)、それらは記憶部220内の画像データ格納エリア2207及び送信先アドレス格納エリア2205にそれぞれ格納される。なお、入力された送信先のFAX番号は送信先アドレスとして送信先アドレス格納エリア2205に格納される。本実施例においては、複数の送信先アドレスが送信先アドレス格納エリア2205に格納される。
【0058】
その後、生成部240にて要求IDが決定され、決定された要求IDが、入力部290に入力された送信先アドレスが格納されている送信先アドレス格納エリア2205と画像データが格納されている画像データ格納エリア2207とに対応付けられた要求ID格納エリア2203に格納される。そして、格納された要求ID、指示機IPアドレス、送信先アドレス及びTSI−IDからブロードキャストデータが生成される(ステップS33)。ここで、要求IDは要求案件毎に振られる固有の番号であり、例えば、指示機IPアドレスに日時分秒を加えた数字の列でも良い。
【0059】
図11は、図1に示した指示機装置200から中継装置100−1〜100−mへ送信されるブロードキャストデータの他の構成例を示す図である。
【0060】
図11に示すようにブロードキャストデータ304は、当該ブロードキャストデータ304固有の番号である要求ID3041と、指示機装置200のIPアドレスである指示機IPアドレス3042と、3箇所指定されたファクシミリ送信先のFAX番号である送信先アドレス3043a〜3043cと、送信端末識別信号であるTSIに設定される発信元を示すIDであるTSI−ID3044とから構成されている。なお、画像データを送信する際に必要な情報があれば、上述したもの以外の情報を付加しても構わない。
【0061】
生成部240にてブロードキャストデータ304が生成されると、LAN制御部210を介してLAN300上へブロードキャストデータ304がブロードキャスト送信される(ステップS34)。
【0062】
ブロードキャスト送信されたブロードキャストデータ304は、LAN300に接続されている中継装置100−1〜100−mにて受信され(ステップS35)、中継措置100−1〜100−mのLAN制御部110−1〜110−mを介して、記憶部120−1〜120−mのワークエリア1208−1〜1208−m内にそれぞれ一時格納される。
【0063】
そして、一時格納されたブロードキャストデータ304が解析部130−1〜130−mによって解析され、ブロードキャストデータ304の中から要求ID3041、指示機IPアドレス3042、送信先アドレス3043a〜3043c及びTSI−ID3044が抽出され、要求ID格納エリア1203−1〜1203−m、指示機IPアドレス格納エリア1204−1〜1204−m、送信先アドレス格納エリア1205−1〜1205−m及びTSI−ID格納エリア1206−1〜1206−mにそれぞれ格納される(ステップS36)。
【0064】
次に、生成部140−1〜140−mによって、応答条件格納エリア1202−1〜1202−mに格納されている応答条件と受信されたブロードキャストデータ304の内容とがそれぞれ比較される(ステップS37)。比較方法については、第1の実施例と同様である。
【0065】
応答条件が一致したと判断された場合、ブロードキャストデータ304に対する応答データが生成部140−1〜140−mによって生成される(ステップS38)。一方、応答条件が一致しないと判断された場合は、応答データは生成されない。また、中継装置100−1〜100−mにて応答条件が一致したと判断された場合であっても、中継装置100−1〜100−mに接続されている電話回線400への回線が使用中であると判断された場合は、応答データは生成されない。ここで、中継装置100−1については、送信先アドレス3043a〜3043cについて応答条件が一致したと判断されたものとし、中継装置100−2については、送信先アドレス3043a〜3043cのうち送信先アドレス3043cのみ応答条件が一致したと判断されたものとし、また、中継装置100−3〜100−mについては、応答条件が一致しないと判断されたもしくは接続されている電話回線400への回線が使用中であると判断されたものとする。
【0066】
その後、応答条件が一致しないと判断されたもしくは接続されている電話回線400への回線が使用中であると判断された中継装置100−3〜100−mの記憶部120−3〜120−m内に格納されたブロードキャストデータ304の内容は不要であるため消去され、また中継装置100−2においても、応答条件が一致しないと判断された送信先アドレス3043a〜3043bについては、記憶部120−2から消去される。
【0067】
図12は、図11に示したブロードキャストデータ304に対して図1に示した中継装置100−1から指示機装置200へ送信される応答データの構成を示す図である。
【0068】
図12に示すように応答データ305は、当該ブロードキャストデータ304の固有の番号である要求ID3041と、中継装置100−1のIPアドレスである中継装置IPアドレス3051と、応答条件が一致したと判断された送信先アドレス3043a〜3043cとから構成されている。要求ID3041は指示機装置200から送信され、中継装置100−1にて受信された後、記憶部120−1の要求ID格納エリア1203−1に格納されているものであり、また、中継装置IPアドレス3021は記憶部120−1の中継装置IPアドレス格納エリア1201−1に予め格納されているものであり、また送信先アドレス3043a〜3043cは記憶部120−1の送信先アドレス格納エリア1205−1に格納されているものである。
【0069】
図13は、図11に示したブロードキャストデータ304に対して図1に示した中継装置100−2から指示機装置200へ送信される応答データの構成を示す図である。
【0070】
図13に示すように応答データ306は、当該ブロードキャストデータ304の固有の番号である要求ID3041と、中継装置100−2のIPアドレスである中継装置IPアドレス3061と、応答条件が一致したと判断された送信先アドレス3043cとから構成されている。要求ID3041は指示機装置200から送信され、中継装置100−2にて受信された後、記憶部120−2の要求ID格納エリア1203−2に格納されているものであり、また、中継装置IPアドレス3061は記憶部120−2の中継装置IPアドレス格納エリア1201−2に予め格納されているものであり、また、送信先アドレス3043cは記憶部120−2の送信先アドレス格納エリア1205−2にそれぞれ格納されているものである。
【0071】
応答データ305,306が生成されると、生成された応答データ305,306はそれぞれLAN制御部110−1〜110−2を介してLAN300に接続されている指示機装置200へ送信される(ステップS39)。
【0072】
指示機装置200へ送信された応答データ305,306は、指示機装置200のLAN制御部210にて受信され(ステップS40)、記憶部220のワークエリア2208内に一時格納される。なお、指示機装置200内にタイマーを設け、ブロードキャストデータ304が送信されてから応答データ305,306が受信されるまでの時間を制限しても良い。
【0073】
そして、一時格納された応答データ305,306が解析部230によって解析され、応答データ305の中から要求ID3041、中継装置IPアドレス3051及び送信先アドレス3043a〜3043cが抽出され、抽出された要求ID3041が要求ID格納エリア2203に格納されている要求IDと同じであるかどうかが判断され、同じであると判断された場合、抽出された中継装置IPアドレス3051及び送信先アドレス3043a〜3043cが当該要求IDが格納されている要求ID格納エリア2203に対応付けられている中継装置IPアドレス格納エリア2204及び送信先アドレス格納エリア2205にそれぞれ格納される。また、応答データ306の中から要求ID3041、中継装置IPアドレス3061及び送信先アドレス3043cが抽出され、抽出された要求ID3041が要求ID格納エリア2203に格納されている要求IDと同じであるかどうかが判断され、同じであると判断された場合、抽出された中継装置IPアドレス3061及び送信先アドレス3043cが当該要求IDが格納されている要求ID格納エリア2203に対応付けられている中継装置IPアドレス格納エリア2204及び送信先アドレス格納エリア2205にそれぞれ格納される(ステップS41)。このとき、同じ要求ID3041を持つ応答データ305,306が2つ存在するため、記憶部220内の異なる要求ID格納エリア2203に同じ要求ID3041が格納されることとなるが、それぞれに対応付けられた中継装置IPアドレス格納エリア2204に格納されている中継装置IPアドレス3051,3061によって区別される。また、同じではないと判断された場合は、格納されない。
【0074】
ここで、図12に示した送信先アドレス3043a,3043bについては、応答データ305のみに含まれているため、転送データが送信先アドレス3043a,3043bに転送されるための中継装置は中継装置100−1と決定される。また、送信先アドレス3043cついては、応答データ305と応答データ306との双方に含まれているため、転送データが送信先アドレス3043cに転送されるための中継装置は中継装置100−1と中継装置100−2との双方ともが選択可能であるが、中継装置100−1についてはすでに送信先アドレス3043a,3043bへのデータ転送が決まっており、短時間にデータ転送を完了させるために、送信先アドレス3043cへの転送データの転送のための中継装置として中継装置100−2が選択される。つまり、すべてのデータについて短時間でデータ転送が完了するために、できるだけ多くの中継装置100−1〜100−mを使用して中継装置100−1〜100−mの負荷を均等化させるように、データ転送のための中継装置100−1〜100−mが選択される。
【0075】
その結果、転送データが送信先アドレス3043a,3043bへ転送されるための中継装置として中継装置100−1が、また、転送データが送信先アドレス3043cに転送されるための中継装置として中継装置100−2が決定される。その後、中継装置IPアドレス3051が格納されている中継装置IPアドレス格納エリア2204に対応付けられた送信先アドレス格納エリア2205から送信先アドレス3043cが消去される。
【0076】
その後、データ変換部250によって画像データ格納エリア2207に格納されている画像データがLAN300上に送信可能なデータ形式、例えばTIFFやPDF形式あるいはテキストやバイナリ形式に変換され、変換された画像データが再度画像データ格納エリア2207に格納される。そして、データ変換部250において、転送データが組み立てられる(ステップS42)。
【0077】
図14は、図1に示した指示機装置200から中継装置100−1へ送信される転送データの他の構成例を示す図である。
【0078】
図14に示すように転送データ307は、要求ID格納エリア2203に格納されている要求ID3041と、中継装置IPアドレス格納エリア2204に格納されている中継装置IPアドレス3051と、送信先アドレス格納エリア2205に格納されている送信先アドレス3043a〜3043bと、指示機IPアドレス格納エリア2201に格納されている指示機IPアドレス3042と、画像データ格納エリア2207に格納されている画像データ3072とから構成されている。これらが各格納エリアから読み出されてワークエリア2208上にて組み立てられる。
【0079】
図15は、図1に示した指示機装置200から中継装置100−2へ送信される転送データの他の構成例を示す図である。
【0080】
図15に示すように転送データ308は、要求ID格納エリア2203に格納されている要求ID3041と、中継装置IPアドレス格納エリア2204に格納されている中継装置IPアドレス3061と、送信先アドレス格納エリア2205に格納されている送信先アドレス3043cと、指示機IPアドレス格納エリア2201に格納されている指示機IPアドレス3042と、画像データ格納エリア2207に格納されている画像データ3072とから構成されている。これらが各格納エリアから読み出されてワークエリア2208上にて組み立てられる。
【0081】
組み立てられた転送データ307,308がLAN制御部210を介してLAN300に接続されている中継装置100−1,100−2にそれぞれ送信される(ステップS43)。
【0082】
その後、指示機装置200において、送信完了した転送データ307,308の要求ID、中継装置IPアドレス、送信先アドレス及び画像データが記憶部220から消去される。
【0083】
指示機装置200から転送データ307が中継装置100−1に送信されると、中継装置100−1にて転送データ307が受信され(ステップS44)、LAN制御部110−1を介して、記憶部120−1のワークエリア1208−1内に一時格納される。このとき、転送データ307内の中継装置IPアドレス3051が参照され、中継装置IPアドレス3051と中継装置100−1のIPアドレスとが一致したと判断された場合のみ、転送データ307がワークエリア1208−1内に格納される。
【0084】
そして、一時格納された転送データ307の中から要求ID3041、送信先アドレス3043a〜3043b及び画像データ3072がデータ変換部150−1によって抽出され、要求ID3041と同じ要求IDが格納されている要求ID格納エリア1203−1に対応付けられた送信先アドレス格納エリア1205−1及び画像データ格納エリア1207−1に送信先アドレス3043a〜3043b及び画像データ3072がそれぞれ格納される(ステップS45)。このとき、画像データ3072は、データ変換部150−1によってファクシミリ送信可能なデータ形式に変換されて画像データ格納エリア1207−1に格納される。
【0085】
その後、送信先アドレス格納エリア1205−1に格納されている送信先FAX番号である送信先アドレス3043a,3043bに対して、画像データ格納エリア1207−1に格納されている変換された画像データがモデム制御部180−1を介してファクシミリ送信される(ステップS46)。このとき、TSI−ID格納エリア1206−1にTSI−ID3044が格納されている場合は、TSI−ID3044がTSI信号として付与される。
【0086】
一方、指示機装置200から転送データ308が中継装置100−2に送信されると、中継装置100−2にて転送データ308が受信され(ステップS47)、LAN制御部110−2を介して、記憶部120−2のワークエリア1208−2内に一時格納される。このとき、転送データ308内の中継装置IPアドレス3061が参照され、中継装置IPアドレス3061と中継装置100−2のIPアドレスとが一致したと判断された場合のみ、転送データ308がワークエリア1208−2内に格納される。
【0087】
そして、一時格納された転送データ308の中から要求ID3041、送信先アドレス3043c及び画像データ3072がデータ変換部150−2によって抽出され、要求ID3041と同じ要求IDが格納されている要求ID格納エリア1203−2に対応付けられた送信先アドレス格納エリア1205−2及び画像データ格納エリア1207−2に送信先アドレス3043c及び画像データ3072がそれぞれ格納される(ステップS48)。このとき、画像データ3072は、データ変換部150−2によってファクシミリ送信可能なデータ形式に変換されて画像データ格納エリア1207−2に格納される。
【0088】
その後、送信先アドレス格納エリア1205−2に格納されている送信先FAX番号である送信先アドレス3043cに対して、画像データ格納エリア1207−2に格納されている変換された画像データがモデム制御部180−2を介してファクシミリ送信される(ステップS49)。このとき、TSI−ID格納エリア1206にTSI−ID3044が格納されている場合は、TSI−ID3044がTSI信号として付与される。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明のファクシミリ送信システムの実施の一形態を示す図である。
【図2】図1に示した中継装置及び指示機装置の構成を示す図である。
【図3】図2に示した中継装置の記憶部に格納されている要素のエリア構成を示す図である。
【図4】図2に示した指示機装置の記憶部に格納されている要素のエリア構成を示す図である。
【図5】図3に示した応答条件格納エリアの構成を示す図である。
【図6】図1〜5に示したファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法の第1の実施例を説明するためのシーケンス図である。
【図7】図1に示した指示機装置から中継装置へ送信されるブロードキャストデータの一構成例を示す図である。
【図8】図7に示したブロードキャストデータに対して図1に示した中継装置から指示機装置へ送信される応答データの構成を示す図である。
【図9】図1に示した指示機装置から中継装置へ送信される転送データの一構成例を示す図である。
【図10】図1〜5に示したファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法の第2の実施例を説明するためのシーケンス図である。
【図11】図1に示した指示機装置から中継装置へ送信されるブロードキャストデータの他の構成例を示す図である。
【図12】図11に示したブロードキャストデータに対して図1に示した中継装置のうち選択された1つの中継装置から指示機装置へ送信される応答データの構成を示す図である。
【図13】図11に示したブロードキャストデータに対して図1に示した中継装置のうち他の選択された1つの中継装置から指示機装置へ送信される応答データの構成を示す図である。
【図14】図1に示した指示機装置から選択された1つの中継装置へ送信される転送データの他の構成例を示す図である。
【図15】図1に示した指示機装置から他の選択された1つの中継装置へ送信される転送データの他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0090】
100−1〜100−m 中継装置
110−1〜110−m,210 LAN制御部
120−1〜120−m,220 記憶部
130−1〜130−m,230 解析部
140−1〜140−m,240 生成部
150−1〜150−m,250 データ変換部
180−1〜180−m モデム制御部
200 指示機装置
270 読取部
290 入力部
300 LAN
301,304 ブロードキャストデータ
302,305,306 応答データ
303,307,308 転送データ
400 電話回線
1201−1〜1201−m,2204 中継装置IPアドレス格納エリア
1202−1〜1202−m 応答条件格納エリア
1203−1〜1203−m,2203 要求ID格納エリア
1204−1〜1204−m,2201 指示機IPアドレス格納エリア
1205−1〜1205−m,2205 送信先アドレス格納エリア
1206−1〜1206−m,2206 TSI−ID格納エリア
1207−1〜1207−m,2207 画像データ格納エリア
1208−1〜1208−m,2208 ワークエリア
3011,3041 要求ID
3012,3042 指示機IPアドレス
3013 送信先アドレス
3014,3044 TSI−ID
3021,3051,3061 中継装置IPアドレス
3031,3072 画像データ
3043a〜3043c 送信先アドレス
12021−1〜12021−m 設定内容格納エリア
12022−1〜12022−m 設定値格納エリア
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話回線に接続されていない装置からファクシミリデータを送信するファクシミリ送信システム及びファクシミリ送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電話回線に接続されていない装置(以下、読取装置と称する)にて読み取られ、または作成された画像データを電話回線を用いて送信する場合、その読取装置において読み取られた、または作成された画像を印刷し、その印刷されたものを電話回線に接続されたファクシミリ装置にて読み取り、送信する方法がとられている。
【0003】
しかし、上述した方法においては、読取装置にて画像を読み取って印刷し、印刷された画像をさらにファクシミリ装置にて読み取るといった、重複した処理が発生してしまう。
【0004】
そのため、読取装置をネットワークを介してファクシミリ装置に接続し、読取装置にて読み取られ、または作成された画像データをネットワークを介してファクシミリ装置に送信し、ファクシミリ装置にて受信された画像データを電話回線に転送する方法が考えられている。
【0005】
また、近年、ネットワークを介して複数のノードを接続し、各ノード間のリンクが動的に選択生成されることにより、ノード間にてデータの送受信を行う方法が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−298594号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、読取装置をネットワークを介してファクシミリ装置に接続して画像データを転送する方法においては、画像データを転送するファクシミリ装置が変更された場合、読取装置における送信先の設定をその都度変更しなければならないという問題点がある。
【0007】
また、特許文献1に記載された方法においては、ノード間におけるリンク切断時においてリンクの動的再設定による経路の変更に関するものであって、電話回線へ画像データを送信不可能な装置からファクシミリ装置を用いた画像データの転送に関するものではなく、また同報によるデータ送信の場合のリンク設定方法については記載されていない。
【0008】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、ネットワークの構成やファクシミリ装置の変更が発生しても読取装置自体の設定を変えることなく画像データを電話回線に転送することができ、且つ同報による転送を行うことができるファクシミリ送信システム及びファクシミリ送信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明は、
取得した画像データを通信回線上に送信する指示機装置と、前記指示機装置から送信された画像データを前記通信回線を介して受信し、受信した画像データを電話回線上に転送する複数の中継装置とを有してなるファクシミリ送信システムにおいて、
前記複数の中継装置はそれぞれ、前記指示機装置から送信された画像データを転送可能となる送信先情報を保持し、前記指示機装置から前記画像データの送信先情報が送信されてきた場合に、該送信先情報が保持されているものである場合、前記画像データの転送が可能である旨を示す応答を前記指示機装置に送信し、
前記指示機装置は、前記応答が送信されてきた中継装置に対して前記画像データを送信することを特徴とする。
【0010】
また、前記指示機装置は、前記画像データの送信先情報を前記複数の中継装置に対してブロードキャストデータとして送信することを特徴とする。
【0011】
また、前記指示機装置は、複数の中継装置から前記応答が送信されてきた場合、当該複数の中継装置の負荷を均等化するように前記画像データを送信することを特徴とする。
【0012】
また、取得した画像データを通信回線上に送信する指示機装置と、前記指示機装置から送信された画像データを前記通信回線を介して受信し、受信した画像データを電話回線上に転送する複数の中継装置とを有してなるファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法であって、
前記指示機装置から前記画像データの送信先情報を前記複数の中継装置に送信する処理と、
前記複数の中継装置のそれぞれにて、前記指示機装置から送信されてきた送信先情報が、前記画像データを転送可能となる送信先情報であるかどうかを確認する処理と、
前記指示機装置から送信されてきた送信先情報が、前記画像データを転送可能となる送信先情報である場合、前記画像データの転送が可能である旨を示す応答を当該中継装置から前記指示機装置に送信する処理と、
前記応答が送信されてきた中継装置に対して前記指示機装置から前記画像データを送信する処理とを有する。
【0013】
また、前記画像データの送信先情報を前記指示機装置から前記複数の中継装置に対してブロードキャストデータとして送信することを特徴とする。
【0014】
また、前記指示機装置に複数の中継装置から前記応答が送信されてきた場合、当該複数の中継装置の負荷を均等化するように当該指示機装置から前記画像データを送信することを特徴とする。
【0015】
上記のように構成された本発明においては、取得した画像データを通信回線上に送信する指示機装置から画像データの送信先情報が画像データを電話回線上に転送する複数の中継装置に送信され、中継装置にて指示機装置から送信されてきた送信先情報が、画像データを転送可能となる送信先情報であるかどうかが確認され、指示機装置から送信されてきた送信先情報が、画像データを転送可能となる送信先情報である場合、画像データの転送が可能である旨を示す応答が当該中継装置から指示機装置に送信され、応答が送信されてきた中継装置に対して指示機装置から画像データが送信される。
【0016】
このように、画像データを取得する機能を有するが、電話回線に接続されていない指示機装置から画像データを電話回線上に転送する中継装置をその都度検索することにより、ネットワークの構成や中継装置の設定に固定されること無く、指示機装置側にてそれらの設定を記憶しておく必要が無い。また、送信先情報に複数の送信先アドレスを含むことにより、同報送信が可能となる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明においては、取得した画像データを通信回線上に送信する指示機装置から画像データの送信先情報が画像データを電話回線上に転送する複数の中継装置に送信され、中継装置にて指示機装置から送信されてきた送信先情報が、画像データを転送可能となる送信先情報であるかどうかが確認され、指示機装置から送信されてきた送信先情報が、画像データを転送可能となる送信先情報である場合、画像データの転送が可能である旨を示す応答が当該中継装置から指示機装置に送信され、応答が送信されてきた中継装置に対して指示機装置から画像データが送信される構成としたため、ネットワークの構成やファクシミリ装置の変更が発生しても読取装置自体の設定を変えることなく画像データを電話回線に転送することができ、且つ同報による転送を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本発明のファクシミリ送信システムの実施の一形態を示す図である。
【0020】
本形態は図1に示すように、電話回線に接続され、ファクシミリ送信が可能なファクシミリ装置である中継装置100−1〜100−mと、中継装置100−1〜100−mとLAN300を介して接続され、ファクシミリの送信が不可能な読取装置である指示機装置200とから構成されている。なお、指示機装置200は、画像データの転送処理を担う中継装置100−1〜100−mを検索するために、LAN300を介して中継装置100−1〜100−mに対して画像データの転送処理の要求信号であるブロードキャストデータを送信し、中継装置100−1〜100−mにて受信されたブロードキャストデータに基づいて転送可能と判断した場合、中継装置100−1〜100−mから指示機装置200へブロードキャストの応答データをLAN300を介して指示機装置200へ送信する。
【0021】
図2は、図1に示した中継装置100−1〜100−m及び指示機装置200の構成を示す図である。
【0022】
図2に示すように中継装置100−1〜100−mはそれぞれ、LAN300に対してのデータの送受信を制御するLAN制御部110−1〜110−mと、中継装置100−1〜100−m及び指示機装置200のIPアドレスや転送する画像データ等を記憶する記憶部120−1〜120−mと、ブロードキャストデータの解析を行う解析部130−1〜130−mと、指示機装置200へ送信するブロードキャストの応答データを生成する生成部140−1〜140−mと、指示機装置200から送信されてきた画像データを電話回線400上にファクシミリ送信するためのデータ形式に変換するデータ変換部150−1〜150−mと、データ変換部150−1〜150−mにて変換されたデータを電話回線400にそれぞれファクシミリ送信する制御を行うモデム制御部180−1〜180−mとからそれぞれ構成されている。
【0023】
また、指示機装置200は図2に示すように、LAN300に対してのデータの送受信を制御するLAN制御部210と、中継装置100−1〜100−m及び指示機装置200のIPアドレスや転送する画像データ等を記憶する記憶部220と、ブロードキャストの応答データの解析を行う解析部230と、中継装置100−1〜100−mへ送信するブロードキャストデータや転送データを生成する生成部240と、送信すべき画像データを読み取る読取部270と、読取部270にて読み取られた画像データを中継装置100−1〜100−mに送信するためのデータ形式に変換するデータ変換部250と、ファクシミリを送信する先の送信先アドレスを入力するための入力部290とから構成されている。なお、入力部290に入力される送信先アドレスは、ファクシミリを送信する送信先のFAX番号である。
【0024】
図3は、図2に示した記憶部120−1〜120−mに格納されている要素のエリア構成を示す図である。
【0025】
図2に示した記憶部120−1〜120−mには図3に示すように、中継装置100−1〜100−mのIPアドレスを示す中継装置IPアドレスを格納するための中継装置IPアドレス格納エリア1201−1〜1201−mと、指示機装置200から送信されてきたブロードキャストデータに対して応答データを返信するかどうかを判断するための条件である応答条件を格納するための応答条件格納エリア1202−1〜1202−mと、ブロードキャストデータに固有に振られた要求IDを格納するための要求ID格納エリア1203−1〜1203−mと、指示機装置200のIPアドレスである指示機IPアドレスを格納するための指示機IPアドレス格納エリア1204−1〜1204−mと、ファクシミリ送信先の送信先情報つまりFAX番号である送信先アドレスを格納するための送信先アドレス格納エリア1205−1〜1205−mと、ファクシミリデータとともに送信される送信端末識別信号であるTSIに設定される発信元を示すIDを格納するためのTSI−ID格納エリア1206−1〜1206−mと、指示機装置200から送信され、電話回線400へ転送する画像データを格納するための画像データ格納エリア1207−1〜1207−mと、指示機装置200へ送信するブロードキャストデータに対する応答データや電話回線400へ送信するファクシミリデータを組み立てる際に使用されるワークエリア1208−1〜1208−mとがそれぞれ設けられている。なお、要求ID格納エリア1203−1〜1203−m、指示機IPアドレス格納エリア1204−1〜1204−m、送信先アドレス格納エリア1205−1〜1205−m、TSI−ID格納エリア1206−1〜1206−m及び画像データ格納エリア1207−1〜1207−mは、それぞれ複数存在し、1つの要求ID格納エリア1203−1〜1203−mに対して指示機IPアドレス格納エリア1204−1〜1204−m、送信先アドレス格納エリア1205−1〜1205−m、TSI−ID格納エリア1206−1〜1206−m及び画像データ格納エリア1207−1〜1207−mがそれぞれ1つずつ対応付けられている。
【0026】
図4は、図2に示した記憶部220に格納されている要素のエリア構成を示す図である。
【0027】
図2に示した記憶部220には図4に示すように、指示機装置200のIPアドレスを示す指示機IPアドレスを格納するための指示機IPアドレス格納エリア2201と、ファクシミリデータとともに送信される送信端末識別信号であるTSIに設定される発信元を示すIDであるTSI−IDを格納するためのTSI−ID格納エリア2206と、ブロードキャストデータに固有に振られる要求IDを格納するための要求ID格納エリア2203と、中継装置100−1〜100−mのIPアドレスである中継装置IPアドレスを格納するための中継装置IPアドレス格納エリア2204と、ファクシミリ送信先のFAX番号である送信先アドレスを格納するための送信先アドレス格納エリア2205と、中継装置100−1〜100−mへ送信する画像データを格納するための画像データ格納エリア2207と、中継装置100−1〜100−mへ送信するブロードキャストデータや電話回線400へ送信する画像データを組み立てる際に使用されるワークエリア2208とが設けられている。なお、要求ID格納エリア2203、中継装置IPアドレス格納エリア2204、送信先アドレス格納エリア2205及び画像データ格納エリア2207は、それぞれ複数存在し、1つの要求ID格納エリア2203に対して中継装置IPアドレス格納エリア2204、送信先アドレス格納エリア2205及び画像データ格納エリア2207がそれぞれ1つずつ対応付けられている。
【0028】
図5は、図3に示した応答条件格納エリア1202−1〜1202−mの構成を示す図である。
【0029】
図3に示した応答条件格納エリア1202−1〜1202−mは図5に示すように、設定内容格納エリア12021−1〜12021−mと、設定値格納エリア12022−1〜12022−mとからそれぞれ構成されている。設定内容格納エリア12021−1〜12021−mには、設定値格納エリア12022−1〜12022−mに格納されている内容が送信先アドレスであるかTSI−IDであるかを示す識別コードがそれぞれ設定される。この識別コードは、例えば送信先アドレスであれば「1」、また、TSI−IDであれば「2」といったように、予め決められた固有の番号である。設定値格納エリア12022−1〜12022−mには、設定内容格納エリア12021−1〜12021−mに格納された識別コードに応じた内容に対する値がそれぞれ設定される。
【0030】
以下に、図1〜5に示したファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法の第1の実施例について説明する。
【0031】
図6は、図1〜5に示したファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法の第1の実施例を説明するためのシーケンス図である。
【0032】
初期設定として、指示機装置200のIPアドレスが、記憶部220の指示機IPアドレス格納エリア2201に、またファクシミリデータとともに送信される送信端末識別信号であるTSIに設定される発信元を示すIDであるTSI−IDがTSI−ID格納エリア2206に、それぞれ予め格納されている。TSI−IDは画像データを送信する指示機装置200の固有の番号であり、必ずしも必要であるとは限らない。
【0033】
指示機装置200の読取部270にてファクシミリ送信する原稿が読み取られ(ステップS1)、また、入力部290にファクシミリ送信する送信先のFAX番号が入力されると(ステップS2)、それらは記憶部220内の画像データ格納エリア2207及び送信先アドレス格納エリア2205にそれぞれ格納される。なお、入力された送信先のFAX番号は送信先アドレスとして送信先アドレス格納エリア2205に格納される。
【0034】
その後、生成部240にて要求IDが決定され、決定された要求IDが、入力部290に入力された送信先アドレスが格納されている送信先アドレス格納エリア2205と画像データが格納されている画像データ格納エリア2207とに対応付けられた要求ID格納エリア2203に格納される。そして、格納された要求ID、指示機IPアドレス、送信先アドレス及びTSI−IDからブロードキャストデータが生成される(ステップS3)。ここで、要求IDは要求案件毎に振られる固有の番号であり、例えば、指示機IPアドレスに日時分秒を加えた数字の列でも良い。
【0035】
図7は、図1に示した指示機装置200から中継装置100−1〜100−mへ送信されるブロードキャストデータの一構成例を示す図である。
【0036】
図7に示すようにブロードキャストデータ301は、当該ブロードキャストデータ301固有の番号である要求ID3011と、指示機装置200のIPアドレスである指示機IPアドレス3012と、ファクシミリ送信先のFAX番号である送信先アドレス3013と、送信端末識別信号であるTSIに設定される発信元を示すIDであるTSI−ID3014とから構成されている。なお、画像データを送信する際に必要な情報があれば、上述したもの以外の情報を付加しても構わない。
【0037】
生成部240にてブロードキャストデータ301が生成されると、LAN制御部210を介してLAN300上へブロードキャストデータ301がブロードキャスト送信される(ステップS4)。
【0038】
ブロードキャスト送信されたブロードキャストデータ301は、LAN300に接続されている中継装置100−1〜100−mにて受信され(ステップS5)、中継措置100−1〜100−mのLAN制御部110−1〜110−mを介して、記憶部120−1〜120−mのワークエリア1208−1〜1208−m内にそれぞれ一時格納される。
【0039】
そして、一時格納されたブロードキャストデータ301が解析部130−1〜130−mによってそれぞれ解析され、ブロードキャストデータ301の中から要求ID3011、指示機IPアドレス3012、送信先アドレス3013及びTSI−ID3014が抽出され、要求ID格納エリア1203−1〜1203−m、指示機IPアドレス格納エリア1204−1〜1204−m、送信先アドレス格納エリア1205−1〜1205−m及びTSI−ID格納エリア1206−1〜1206−mにそれぞれ格納される(ステップS6)。
【0040】
次に、生成部140−1〜140−mによって、応答条件格納エリア1202−1〜1202−mに格納されている応答条件と受信されたブロードキャストデータ301の内容とがそれぞれ比較される(ステップS7)。例えば、応答条件格納エリア1202−1の設定内容格納エリア12021−1に送信先アドレスを示す「1」が設定されており、また設定値格納エリア12022−1に「1234」が格納されている場合、受信されたブロードキャストデータ301の送信先アドレス3013のはじめの4桁が「1234」であれば一致したと判断される。したがって、受信されたブロードキャストデータ301の送信先アドレス3013が「12345678」や「12348765」である場合は、はじめの4桁が一致するため、応答条件が一致したと判断される。
【0041】
応答条件が一致したと判断された場合、ブロードキャストデータ301に対する応答データが生成部140−1〜140−mによって生成される(ステップS8)。一方、応答条件が一致しないと判断された場合は、応答データは生成されない。また、中継装置100−1〜100−mにて応答条件が一致したと判断された場合であっても、中継装置100−1〜100−mに接続されている電話回線400への回線が使用中であると判断された場合は、応答データは生成されない。ここで、中継装置100−1については、応答条件が一致したと判断されたものとし、中継装置100−2〜100−mについては、応答条件が一致しないと判断されたもしくは接続されている電話回線400への回線が使用中であると判断されたものとする。その後、応答条件が一致しないと判断されたもしくは接続されている電話回線400への回線が使用中であると判断された中継装置100−2〜100−mの記憶部120−2〜120−m内にそれぞれ格納されたブロードキャストデータ301の内容は不要であるため記憶部120−2〜120−mからそれぞれ消去される。
【0042】
図8は、図7に示したブロードキャストデータ301に対して図1に示した中継装置100−1から指示機装置200へ送信される応答データの構成を示す図である。
【0043】
図8に示すように応答データ302は、当該ブロードキャストデータ301の固有の番号である要求ID3011と、中継装置100−1のIPアドレスである中継装置IPアドレス3021とから構成されている。要求ID3011は指示機装置200から送信され、中継装置100−1にて受信された後、記憶部120−1の要求ID格納エリア1203−1に格納されているものであり、また、中継装置IPアドレス3021は記憶部120−1の中継装置IPアドレス格納エリア1201−1に予め格納されているものである。
【0044】
応答データ302が生成されると、生成された応答データ302はLAN制御部110−1を介してLAN300に接続されている指示機装置200へ送信される(ステップS9)。
【0045】
指示機装置200へ送信された応答データ302は、指示機装置200のLAN制御部210にて受信され(ステップS10)、記憶部220のワークエリア2208内に一時格納される。なお、指示機装置200内にタイマーを設け、ブロードキャストデータ301が送信されてから応答データ302が受信されるまでの時間を制限しても良い。
【0046】
そして、一時格納された応答データ302が解析部230によって解析され、応答データ302の中から要求ID3011及び中継装置IPアドレス3021が抽出され、抽出された要求ID3011が要求ID格納エリア2203に格納されている要求IDと同じであるかどうかが判断され、同じであると判断された場合、抽出された中継装置IPアドレス3021が当該要求IDが格納されている要求ID格納エリア2203に対応付けられている中継装置IPアドレス格納エリア2204に格納される(ステップS11)。一方、同じではないと判断された場合は、格納されない。
【0047】
その後、データ変換部250によって画像データ格納エリア2207に格納されている画像データがLAN300上に送信可能なデータ形式、例えばTIFFやPDF形式あるいはテキストやバイナリ形式に変換され、変換された画像データが再度画像データ格納エリア2207に格納される。そして、データ変換部250において、転送データが組み立てられる(ステップS12)。
【0048】
図9は、図1に示した指示機装置200から中継装置100−1へ送信される転送データの一構成例を示す図である。
【0049】
図9に示すように転送データ303は、要求ID格納エリア2203に格納されている要求ID3011と、中継装置IPアドレス格納エリア2204に格納されている中継装置IPアドレス3021と、指示機IPアドレス格納エリア2201に格納されている指示機IPアドレス3012と、画像データ格納エリア2207に格納されている画像データ3031とから構成されている。これらが各格納エリアからそれぞれ読み出されてワークエリア2208上にて組み立てられると、組み立てられた転送データ303がLAN制御部210を介してLAN300に接続されている中継装置100−1に送信される(ステップS13)。
【0050】
その後、指示機装置200において、送信完了した転送データ303の要求ID3011、中継装置IPアドレス3021及び画像データ3031、並びにブロードキャストデータ301の送信先アドレス3013が記憶部220から消去される。
【0051】
指示機装置200から転送データ303が中継装置100−1に送信されると、中継装置100−1にて転送データ303が受信され(ステップS14)、LAN制御部110−1を介して、記憶部120−1のワークエリア1208−1内に一時格納される。このとき、転送データ303内の中継装置IPアドレス3021が参照され、中継装置IPアドレス3021と中継装置100−1のIPアドレスとが一致したと判断された場合のみ、転送データ303がワークエリア1208−1内に格納される。
【0052】
そして、一時格納された転送データ303の中から要求ID3011及び画像データ3031がデータ変換部150−1によって抽出され、要求ID3011と同じ要求IDが格納されている要求ID格納エリア1203−1に対応付けられた画像データ格納エリア1207−1に画像データ3031が格納される(ステップS15)。このとき、画像データ3031は、データ変換部150−1によってファクシミリ送信可能なデータ形式に変換されて画像データ格納エリア1207−1に格納される。
【0053】
その後、送信先アドレス格納エリア1205−1に格納されている送信先FAX番号である送信先アドレス3013に対して、画像データ格納エリア1207−1に格納されている変換された画像データがモデム制御部180−1を介してファクシミリ送信される(ステップS16)。このとき、TSI−ID格納エリア1206−1にTSI−ID3014が格納されている場合は、TSI−ID3014がTSI信号として付与される。
【0054】
以下に、図1〜5に示したファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法の第2の実施例について説明する。第2の実施例は、ファクシミリ送信の送信先が複数存在する場合を例に挙げる。
【0055】
図10は、図1〜5に示したファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法の第2の実施例を説明するためのシーケンス図である。
【0056】
初期設定については、上述した第1の実施例における初期設定と同様である。
【0057】
指示機装置200の読取部270にてファクシミリ送信する原稿が読み取られ(ステップS31)、また、入力部290にファクシミリ送信する送信先のFAX番号が入力されると(ステップS32)、それらは記憶部220内の画像データ格納エリア2207及び送信先アドレス格納エリア2205にそれぞれ格納される。なお、入力された送信先のFAX番号は送信先アドレスとして送信先アドレス格納エリア2205に格納される。本実施例においては、複数の送信先アドレスが送信先アドレス格納エリア2205に格納される。
【0058】
その後、生成部240にて要求IDが決定され、決定された要求IDが、入力部290に入力された送信先アドレスが格納されている送信先アドレス格納エリア2205と画像データが格納されている画像データ格納エリア2207とに対応付けられた要求ID格納エリア2203に格納される。そして、格納された要求ID、指示機IPアドレス、送信先アドレス及びTSI−IDからブロードキャストデータが生成される(ステップS33)。ここで、要求IDは要求案件毎に振られる固有の番号であり、例えば、指示機IPアドレスに日時分秒を加えた数字の列でも良い。
【0059】
図11は、図1に示した指示機装置200から中継装置100−1〜100−mへ送信されるブロードキャストデータの他の構成例を示す図である。
【0060】
図11に示すようにブロードキャストデータ304は、当該ブロードキャストデータ304固有の番号である要求ID3041と、指示機装置200のIPアドレスである指示機IPアドレス3042と、3箇所指定されたファクシミリ送信先のFAX番号である送信先アドレス3043a〜3043cと、送信端末識別信号であるTSIに設定される発信元を示すIDであるTSI−ID3044とから構成されている。なお、画像データを送信する際に必要な情報があれば、上述したもの以外の情報を付加しても構わない。
【0061】
生成部240にてブロードキャストデータ304が生成されると、LAN制御部210を介してLAN300上へブロードキャストデータ304がブロードキャスト送信される(ステップS34)。
【0062】
ブロードキャスト送信されたブロードキャストデータ304は、LAN300に接続されている中継装置100−1〜100−mにて受信され(ステップS35)、中継措置100−1〜100−mのLAN制御部110−1〜110−mを介して、記憶部120−1〜120−mのワークエリア1208−1〜1208−m内にそれぞれ一時格納される。
【0063】
そして、一時格納されたブロードキャストデータ304が解析部130−1〜130−mによって解析され、ブロードキャストデータ304の中から要求ID3041、指示機IPアドレス3042、送信先アドレス3043a〜3043c及びTSI−ID3044が抽出され、要求ID格納エリア1203−1〜1203−m、指示機IPアドレス格納エリア1204−1〜1204−m、送信先アドレス格納エリア1205−1〜1205−m及びTSI−ID格納エリア1206−1〜1206−mにそれぞれ格納される(ステップS36)。
【0064】
次に、生成部140−1〜140−mによって、応答条件格納エリア1202−1〜1202−mに格納されている応答条件と受信されたブロードキャストデータ304の内容とがそれぞれ比較される(ステップS37)。比較方法については、第1の実施例と同様である。
【0065】
応答条件が一致したと判断された場合、ブロードキャストデータ304に対する応答データが生成部140−1〜140−mによって生成される(ステップS38)。一方、応答条件が一致しないと判断された場合は、応答データは生成されない。また、中継装置100−1〜100−mにて応答条件が一致したと判断された場合であっても、中継装置100−1〜100−mに接続されている電話回線400への回線が使用中であると判断された場合は、応答データは生成されない。ここで、中継装置100−1については、送信先アドレス3043a〜3043cについて応答条件が一致したと判断されたものとし、中継装置100−2については、送信先アドレス3043a〜3043cのうち送信先アドレス3043cのみ応答条件が一致したと判断されたものとし、また、中継装置100−3〜100−mについては、応答条件が一致しないと判断されたもしくは接続されている電話回線400への回線が使用中であると判断されたものとする。
【0066】
その後、応答条件が一致しないと判断されたもしくは接続されている電話回線400への回線が使用中であると判断された中継装置100−3〜100−mの記憶部120−3〜120−m内に格納されたブロードキャストデータ304の内容は不要であるため消去され、また中継装置100−2においても、応答条件が一致しないと判断された送信先アドレス3043a〜3043bについては、記憶部120−2から消去される。
【0067】
図12は、図11に示したブロードキャストデータ304に対して図1に示した中継装置100−1から指示機装置200へ送信される応答データの構成を示す図である。
【0068】
図12に示すように応答データ305は、当該ブロードキャストデータ304の固有の番号である要求ID3041と、中継装置100−1のIPアドレスである中継装置IPアドレス3051と、応答条件が一致したと判断された送信先アドレス3043a〜3043cとから構成されている。要求ID3041は指示機装置200から送信され、中継装置100−1にて受信された後、記憶部120−1の要求ID格納エリア1203−1に格納されているものであり、また、中継装置IPアドレス3021は記憶部120−1の中継装置IPアドレス格納エリア1201−1に予め格納されているものであり、また送信先アドレス3043a〜3043cは記憶部120−1の送信先アドレス格納エリア1205−1に格納されているものである。
【0069】
図13は、図11に示したブロードキャストデータ304に対して図1に示した中継装置100−2から指示機装置200へ送信される応答データの構成を示す図である。
【0070】
図13に示すように応答データ306は、当該ブロードキャストデータ304の固有の番号である要求ID3041と、中継装置100−2のIPアドレスである中継装置IPアドレス3061と、応答条件が一致したと判断された送信先アドレス3043cとから構成されている。要求ID3041は指示機装置200から送信され、中継装置100−2にて受信された後、記憶部120−2の要求ID格納エリア1203−2に格納されているものであり、また、中継装置IPアドレス3061は記憶部120−2の中継装置IPアドレス格納エリア1201−2に予め格納されているものであり、また、送信先アドレス3043cは記憶部120−2の送信先アドレス格納エリア1205−2にそれぞれ格納されているものである。
【0071】
応答データ305,306が生成されると、生成された応答データ305,306はそれぞれLAN制御部110−1〜110−2を介してLAN300に接続されている指示機装置200へ送信される(ステップS39)。
【0072】
指示機装置200へ送信された応答データ305,306は、指示機装置200のLAN制御部210にて受信され(ステップS40)、記憶部220のワークエリア2208内に一時格納される。なお、指示機装置200内にタイマーを設け、ブロードキャストデータ304が送信されてから応答データ305,306が受信されるまでの時間を制限しても良い。
【0073】
そして、一時格納された応答データ305,306が解析部230によって解析され、応答データ305の中から要求ID3041、中継装置IPアドレス3051及び送信先アドレス3043a〜3043cが抽出され、抽出された要求ID3041が要求ID格納エリア2203に格納されている要求IDと同じであるかどうかが判断され、同じであると判断された場合、抽出された中継装置IPアドレス3051及び送信先アドレス3043a〜3043cが当該要求IDが格納されている要求ID格納エリア2203に対応付けられている中継装置IPアドレス格納エリア2204及び送信先アドレス格納エリア2205にそれぞれ格納される。また、応答データ306の中から要求ID3041、中継装置IPアドレス3061及び送信先アドレス3043cが抽出され、抽出された要求ID3041が要求ID格納エリア2203に格納されている要求IDと同じであるかどうかが判断され、同じであると判断された場合、抽出された中継装置IPアドレス3061及び送信先アドレス3043cが当該要求IDが格納されている要求ID格納エリア2203に対応付けられている中継装置IPアドレス格納エリア2204及び送信先アドレス格納エリア2205にそれぞれ格納される(ステップS41)。このとき、同じ要求ID3041を持つ応答データ305,306が2つ存在するため、記憶部220内の異なる要求ID格納エリア2203に同じ要求ID3041が格納されることとなるが、それぞれに対応付けられた中継装置IPアドレス格納エリア2204に格納されている中継装置IPアドレス3051,3061によって区別される。また、同じではないと判断された場合は、格納されない。
【0074】
ここで、図12に示した送信先アドレス3043a,3043bについては、応答データ305のみに含まれているため、転送データが送信先アドレス3043a,3043bに転送されるための中継装置は中継装置100−1と決定される。また、送信先アドレス3043cついては、応答データ305と応答データ306との双方に含まれているため、転送データが送信先アドレス3043cに転送されるための中継装置は中継装置100−1と中継装置100−2との双方ともが選択可能であるが、中継装置100−1についてはすでに送信先アドレス3043a,3043bへのデータ転送が決まっており、短時間にデータ転送を完了させるために、送信先アドレス3043cへの転送データの転送のための中継装置として中継装置100−2が選択される。つまり、すべてのデータについて短時間でデータ転送が完了するために、できるだけ多くの中継装置100−1〜100−mを使用して中継装置100−1〜100−mの負荷を均等化させるように、データ転送のための中継装置100−1〜100−mが選択される。
【0075】
その結果、転送データが送信先アドレス3043a,3043bへ転送されるための中継装置として中継装置100−1が、また、転送データが送信先アドレス3043cに転送されるための中継装置として中継装置100−2が決定される。その後、中継装置IPアドレス3051が格納されている中継装置IPアドレス格納エリア2204に対応付けられた送信先アドレス格納エリア2205から送信先アドレス3043cが消去される。
【0076】
その後、データ変換部250によって画像データ格納エリア2207に格納されている画像データがLAN300上に送信可能なデータ形式、例えばTIFFやPDF形式あるいはテキストやバイナリ形式に変換され、変換された画像データが再度画像データ格納エリア2207に格納される。そして、データ変換部250において、転送データが組み立てられる(ステップS42)。
【0077】
図14は、図1に示した指示機装置200から中継装置100−1へ送信される転送データの他の構成例を示す図である。
【0078】
図14に示すように転送データ307は、要求ID格納エリア2203に格納されている要求ID3041と、中継装置IPアドレス格納エリア2204に格納されている中継装置IPアドレス3051と、送信先アドレス格納エリア2205に格納されている送信先アドレス3043a〜3043bと、指示機IPアドレス格納エリア2201に格納されている指示機IPアドレス3042と、画像データ格納エリア2207に格納されている画像データ3072とから構成されている。これらが各格納エリアから読み出されてワークエリア2208上にて組み立てられる。
【0079】
図15は、図1に示した指示機装置200から中継装置100−2へ送信される転送データの他の構成例を示す図である。
【0080】
図15に示すように転送データ308は、要求ID格納エリア2203に格納されている要求ID3041と、中継装置IPアドレス格納エリア2204に格納されている中継装置IPアドレス3061と、送信先アドレス格納エリア2205に格納されている送信先アドレス3043cと、指示機IPアドレス格納エリア2201に格納されている指示機IPアドレス3042と、画像データ格納エリア2207に格納されている画像データ3072とから構成されている。これらが各格納エリアから読み出されてワークエリア2208上にて組み立てられる。
【0081】
組み立てられた転送データ307,308がLAN制御部210を介してLAN300に接続されている中継装置100−1,100−2にそれぞれ送信される(ステップS43)。
【0082】
その後、指示機装置200において、送信完了した転送データ307,308の要求ID、中継装置IPアドレス、送信先アドレス及び画像データが記憶部220から消去される。
【0083】
指示機装置200から転送データ307が中継装置100−1に送信されると、中継装置100−1にて転送データ307が受信され(ステップS44)、LAN制御部110−1を介して、記憶部120−1のワークエリア1208−1内に一時格納される。このとき、転送データ307内の中継装置IPアドレス3051が参照され、中継装置IPアドレス3051と中継装置100−1のIPアドレスとが一致したと判断された場合のみ、転送データ307がワークエリア1208−1内に格納される。
【0084】
そして、一時格納された転送データ307の中から要求ID3041、送信先アドレス3043a〜3043b及び画像データ3072がデータ変換部150−1によって抽出され、要求ID3041と同じ要求IDが格納されている要求ID格納エリア1203−1に対応付けられた送信先アドレス格納エリア1205−1及び画像データ格納エリア1207−1に送信先アドレス3043a〜3043b及び画像データ3072がそれぞれ格納される(ステップS45)。このとき、画像データ3072は、データ変換部150−1によってファクシミリ送信可能なデータ形式に変換されて画像データ格納エリア1207−1に格納される。
【0085】
その後、送信先アドレス格納エリア1205−1に格納されている送信先FAX番号である送信先アドレス3043a,3043bに対して、画像データ格納エリア1207−1に格納されている変換された画像データがモデム制御部180−1を介してファクシミリ送信される(ステップS46)。このとき、TSI−ID格納エリア1206−1にTSI−ID3044が格納されている場合は、TSI−ID3044がTSI信号として付与される。
【0086】
一方、指示機装置200から転送データ308が中継装置100−2に送信されると、中継装置100−2にて転送データ308が受信され(ステップS47)、LAN制御部110−2を介して、記憶部120−2のワークエリア1208−2内に一時格納される。このとき、転送データ308内の中継装置IPアドレス3061が参照され、中継装置IPアドレス3061と中継装置100−2のIPアドレスとが一致したと判断された場合のみ、転送データ308がワークエリア1208−2内に格納される。
【0087】
そして、一時格納された転送データ308の中から要求ID3041、送信先アドレス3043c及び画像データ3072がデータ変換部150−2によって抽出され、要求ID3041と同じ要求IDが格納されている要求ID格納エリア1203−2に対応付けられた送信先アドレス格納エリア1205−2及び画像データ格納エリア1207−2に送信先アドレス3043c及び画像データ3072がそれぞれ格納される(ステップS48)。このとき、画像データ3072は、データ変換部150−2によってファクシミリ送信可能なデータ形式に変換されて画像データ格納エリア1207−2に格納される。
【0088】
その後、送信先アドレス格納エリア1205−2に格納されている送信先FAX番号である送信先アドレス3043cに対して、画像データ格納エリア1207−2に格納されている変換された画像データがモデム制御部180−2を介してファクシミリ送信される(ステップS49)。このとき、TSI−ID格納エリア1206にTSI−ID3044が格納されている場合は、TSI−ID3044がTSI信号として付与される。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明のファクシミリ送信システムの実施の一形態を示す図である。
【図2】図1に示した中継装置及び指示機装置の構成を示す図である。
【図3】図2に示した中継装置の記憶部に格納されている要素のエリア構成を示す図である。
【図4】図2に示した指示機装置の記憶部に格納されている要素のエリア構成を示す図である。
【図5】図3に示した応答条件格納エリアの構成を示す図である。
【図6】図1〜5に示したファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法の第1の実施例を説明するためのシーケンス図である。
【図7】図1に示した指示機装置から中継装置へ送信されるブロードキャストデータの一構成例を示す図である。
【図8】図7に示したブロードキャストデータに対して図1に示した中継装置から指示機装置へ送信される応答データの構成を示す図である。
【図9】図1に示した指示機装置から中継装置へ送信される転送データの一構成例を示す図である。
【図10】図1〜5に示したファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法の第2の実施例を説明するためのシーケンス図である。
【図11】図1に示した指示機装置から中継装置へ送信されるブロードキャストデータの他の構成例を示す図である。
【図12】図11に示したブロードキャストデータに対して図1に示した中継装置のうち選択された1つの中継装置から指示機装置へ送信される応答データの構成を示す図である。
【図13】図11に示したブロードキャストデータに対して図1に示した中継装置のうち他の選択された1つの中継装置から指示機装置へ送信される応答データの構成を示す図である。
【図14】図1に示した指示機装置から選択された1つの中継装置へ送信される転送データの他の構成例を示す図である。
【図15】図1に示した指示機装置から他の選択された1つの中継装置へ送信される転送データの他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0090】
100−1〜100−m 中継装置
110−1〜110−m,210 LAN制御部
120−1〜120−m,220 記憶部
130−1〜130−m,230 解析部
140−1〜140−m,240 生成部
150−1〜150−m,250 データ変換部
180−1〜180−m モデム制御部
200 指示機装置
270 読取部
290 入力部
300 LAN
301,304 ブロードキャストデータ
302,305,306 応答データ
303,307,308 転送データ
400 電話回線
1201−1〜1201−m,2204 中継装置IPアドレス格納エリア
1202−1〜1202−m 応答条件格納エリア
1203−1〜1203−m,2203 要求ID格納エリア
1204−1〜1204−m,2201 指示機IPアドレス格納エリア
1205−1〜1205−m,2205 送信先アドレス格納エリア
1206−1〜1206−m,2206 TSI−ID格納エリア
1207−1〜1207−m,2207 画像データ格納エリア
1208−1〜1208−m,2208 ワークエリア
3011,3041 要求ID
3012,3042 指示機IPアドレス
3013 送信先アドレス
3014,3044 TSI−ID
3021,3051,3061 中継装置IPアドレス
3031,3072 画像データ
3043a〜3043c 送信先アドレス
12021−1〜12021−m 設定内容格納エリア
12022−1〜12022−m 設定値格納エリア
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取得した画像データを通信回線上に送信する指示機装置と、前記指示機装置から送信された画像データを前記通信回線を介して受信し、受信した画像データを電話回線上に転送する複数の中継装置とを有してなるファクシミリ送信システムにおいて、
前記複数の中継装置はそれぞれ、前記指示機装置から送信された画像データを転送可能となる送信先情報を保持し、前記指示機装置から前記画像データの送信先情報が送信されてきた場合に、該送信先情報が保持されているものである場合、前記画像データの転送が可能である旨を示す応答を前記指示機装置に送信し、
前記指示機装置は、前記応答が送信されてきた中継装置に対して前記画像データを送信することを特徴とするファクシミリ送信システム。
【請求項2】
請求項1に記載のファクシミリ送信システムにおいて、
前記指示機装置は、前記画像データの送信先情報を前記複数の中継装置に対してブロードキャストデータとして送信することを特徴とするファクシミリ送信システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のファクシミリ送信システムにおいて、
前記指示機装置は、複数の中継装置から前記応答が送信されてきた場合、当該複数の中継装置の負荷を均等化するように前記画像データを送信することを特徴とするファクシミリ送信システム。
【請求項4】
取得した画像データを通信回線上に送信する指示機装置と、前記指示機装置から送信された画像データを前記通信回線を介して受信し、受信した画像データを電話回線上に転送する複数の中継装置とを有してなるファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法であって、
前記指示機装置から前記画像データの送信先情報を前記複数の中継装置に送信する処理と、
前記複数の中継装置のそれぞれにて、前記指示機装置から送信されてきた送信先情報が、前記画像データを転送可能となる送信先情報であるかどうかを確認する処理と、
前記指示機装置から送信されてきた送信先情報が、前記画像データを転送可能となる送信先情報である場合、前記画像データの転送が可能である旨を示す応答を当該中継装置から前記指示機装置に送信する処理と、
前記応答が送信されてきた中継装置に対して前記指示機装置から前記画像データを送信する処理とを有するファクシミリ送信方法。
【請求項5】
請求項4に記載のファクシミリ送信方法において、
前記画像データの送信先情報を前記指示機装置から前記複数の中継装置に対してブロードキャストデータとして送信することを特徴とするファクシミリ送信方法。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載のファクシミリ送信方法において、
前記指示機装置に複数の中継装置から前記応答が送信されてきた場合、当該複数の中継装置の負荷を均等化するように当該指示機装置から前記画像データを送信することを特徴とするファクシミリ送信方法。
【請求項1】
取得した画像データを通信回線上に送信する指示機装置と、前記指示機装置から送信された画像データを前記通信回線を介して受信し、受信した画像データを電話回線上に転送する複数の中継装置とを有してなるファクシミリ送信システムにおいて、
前記複数の中継装置はそれぞれ、前記指示機装置から送信された画像データを転送可能となる送信先情報を保持し、前記指示機装置から前記画像データの送信先情報が送信されてきた場合に、該送信先情報が保持されているものである場合、前記画像データの転送が可能である旨を示す応答を前記指示機装置に送信し、
前記指示機装置は、前記応答が送信されてきた中継装置に対して前記画像データを送信することを特徴とするファクシミリ送信システム。
【請求項2】
請求項1に記載のファクシミリ送信システムにおいて、
前記指示機装置は、前記画像データの送信先情報を前記複数の中継装置に対してブロードキャストデータとして送信することを特徴とするファクシミリ送信システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のファクシミリ送信システムにおいて、
前記指示機装置は、複数の中継装置から前記応答が送信されてきた場合、当該複数の中継装置の負荷を均等化するように前記画像データを送信することを特徴とするファクシミリ送信システム。
【請求項4】
取得した画像データを通信回線上に送信する指示機装置と、前記指示機装置から送信された画像データを前記通信回線を介して受信し、受信した画像データを電話回線上に転送する複数の中継装置とを有してなるファクシミリ送信システムにおけるファクシミリ送信方法であって、
前記指示機装置から前記画像データの送信先情報を前記複数の中継装置に送信する処理と、
前記複数の中継装置のそれぞれにて、前記指示機装置から送信されてきた送信先情報が、前記画像データを転送可能となる送信先情報であるかどうかを確認する処理と、
前記指示機装置から送信されてきた送信先情報が、前記画像データを転送可能となる送信先情報である場合、前記画像データの転送が可能である旨を示す応答を当該中継装置から前記指示機装置に送信する処理と、
前記応答が送信されてきた中継装置に対して前記指示機装置から前記画像データを送信する処理とを有するファクシミリ送信方法。
【請求項5】
請求項4に記載のファクシミリ送信方法において、
前記画像データの送信先情報を前記指示機装置から前記複数の中継装置に対してブロードキャストデータとして送信することを特徴とするファクシミリ送信方法。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載のファクシミリ送信方法において、
前記指示機装置に複数の中継装置から前記応答が送信されてきた場合、当該複数の中継装置の負荷を均等化するように当該指示機装置から前記画像データを送信することを特徴とするファクシミリ送信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−304185(P2006−304185A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−126578(P2005−126578)
【出願日】平成17年4月25日(2005.4.25)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月25日(2005.4.25)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】
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