説明

フィルム、それから得られるバックシーム式ケーシングおよびそれを使用した包装製品

【課題】レバーソーセージ、ボローニャソーセージ、モルタデラ等の肉製品を包装するためのバックシーム式ケーシングでの使用に最適な多層フィルムを提供する。
【解決手段】熱収縮フィルムであって、(A)融点が約250°〜400°Fのポリアミドを含有する第1の外層56と(B)融点が約250°〜480°Fのポリアミドを含有する第2の外層58と(C)ポリエステル及びポリアミドからなる群から選ばれた少なくとも1種を含有する内層62とを含み、第1の内層が熱収縮フィルム全体の厚さの約5%以上の厚さを有することを特徴とする熱収縮フィルム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、多層フィルム、特には、肉製品を包装するためのバックシーム式ケーシングでの使用に適する多層フィルムに関する。本発明は特に、フィルムが食品に密着し、タンパク質含有食品、特に、タンパク質含量が比較的低い、レバーソーセージ、ボローニャソーセージ、モルタデラなどの食品の包装に適するバックシーム式ケーシングに関する。同様に、本発明は、パッケージおよび包装製品にも関する。
【背景技術】
【0002】
ソーセージなどの加工肉製品は、熱可塑性の熱収縮性フィルムから作ったケーシングに包装されることが多い。いくつかのケーシングは、折り径が 6〜20インチであるが、レバーソーセージなどのいくつかの製品は、折り径がもっと小さい、例えば3〜6インチのケーシングに包装されることがかなり多い。そのようなケーシングは、包装される製品が等間隔でスライスされるので、正確に制御された折り径を有する必要がある場合が多い。スライスしたものは、重量が均一である必要がある。というのは、包装品は規定数のスライスで販売され、また、特定の重量を有することが規定されているからである。ケーシングの直径が均一でないと、スライスの重量は、許容され得ない程度に変化する。
【0003】
すなわち、小さく、かつ均一な直径を有するケーシングの必要性がある。この結果を達成するために、バックシーム式ケーシングが提供されている。これらのケーシングは、縦方向の密封、すなわちバックシームを有し、フィルムの押出し法の変化に関係なく、ケーシング径を正確に制御することができる。バックシーム式ケーシングの製造、例えば、Nishibe HSP-250-SAバックシーム機(Nishibe Kikai Co. Ltd. (日本、名古屋)製)などのバックシーム機を使用した製造では、平らなシート状のフィルムを、「フォーミングシュー」上を通すことにより、縦方向に折り畳む(フォーミングシューは、バックシーム機の一部であり、その下および周囲をフィルムが通過する、すなわち、その結果、最初の平らなフィルムが、縦方向に重なり、それに沿って密封されたチューブに再構成され、そのチューブの径は、フォーミングシューの円周によって決定される。)。次いで、フィルムをフォーミングシューと密封(シール)装置との間においたまま、縦方向に重ね、または突き合わせ密封を行い、シームされたケーシングを形成する。突き合わせ密封ケーシングは、ケーシングフィルムの外側表面の一方に突き合わせ密封テープが貼ってある。いずれの場合も、得られるチューブは、「バックシーム式ケーシング」と呼ばれ、肉製品が充填された後、その両端を密封し、またはクリップする。いくつかの使用の場合は、その後、肉製品が、バックシーム式ケーシングに入れたまま、調理される。
【0004】
また、調理での最終用途に適し、タンパク質含量の比較的低い肉製品、すなわち高脂肪/低タンパク質肉製品に密着するフィルムを提供するのも望ましい。もちろん、バックシーム密封が調理中もそのままであり、バックシーム式ケーシングの径がかなり均一であるバックシーム式ケーシングを提供するのが望ましい。
【0005】
典型的には、タンパク質含量が比較的低い肉製品にフィルムを密着させるために、極性表面が必要である。この極性は、極性樹脂を使用するか、コロナ処理などの表面の変形により付与することができる。典型的には、肉の密着に使用される極性ポリマーとしては、エチレン/不飽和酸コポリマー、無水物含有ポリオレフィンおよびポリアミドなどのポリマーが挙げられる。しかし、エチレン/不飽和酸コポリマーおよび無水物含有ポリオレフィンでは、これらの低タンパク質含有肉製品に対しては十分な肉の密着が付与されない場合が多いのに対して、ポリアミドは、レバーソーセージ、ボローニャソーセージ、モルタデラなどの低タンパク質/高脂肪肉製品に対して十分な肉の密着を付与することができる。
【0006】
さらに、肉のフィルムへの密着は、肉を密着させたいフィルムの表面をコロナ処理することにより高めることができる。しかし、コロナ処理したフィルムを密封すると、コロナ処理しない同様のフィルムに対して、劣った密封、すなわち漏れやすい密封が生じ得る。そのようなコロナ処理したフィルムの特徴であるこの漏れやすい密封という問題は、密封部分のコロナ処理を「緩和する」ことにより回避でき、その結果、コロナ処理の有利な効果、すなわち、肉のより大きい密着性が、特に高脂肪肉製品に対して保持でき、同時に、コロナ処理によって引き起こされる密封問題は回避される。しかし、緩和工程は、追加の処理工程であり、両立しない場合が多い。
【0007】
さらに、コロナ処理の後にバックシームを行うと、フォーミングシューに対してフィルムが収縮して、フィルムがフォーミングシューの縁に対してこすられ、それにより、コロナ処理によって増加した肉の密着が、少なくともフィルムがフォーミングシューに対してこすられる部分において減少し、または破壊される。その結果、そのようなフィルムは、それらの位置で除去されるという望ましくない影響を示す。さらに、コロナ処理は、少なくとも、タンパク質含量の比較的低い製品に対するパージの防止に関して、両立しないことが分かっている。その結果、タンパク質の比較的少ない製品からのパージを防止する、コロナ処理のないバックシーム式ケーシングが提供されれば、望ましい。
【0008】
最後に、外部ポリアミド層を含む配向フィルムは、配向工程の直前に熱伝達媒体として水を使用するならば、フィルムのポリアミド表面上にすかしを生じ得る。すかしは、フィルムの表面上にすかしによって引き起こされる粗さにより、続く印刷に悪影響を及ぼし得る。ポリアミド層上のすかしを防ぐ方法はあるが、そのような防止手段は、それらが工程を複雑にし、すかしを完全には除去しない場合が多いという点で、望ましくないと考えられる。従って、すかしを完全に除去するか、少なくともすかしの損傷効果を除去するのが望ましい。
【発明の開示】
【0009】
ポリアミド外部層を有する熱収縮性フィルムは、該外部層がなければ、バックシーム式ケーシングとしての使用に適するが、該層があると、フォーミングシュー上にネックダウンが生じるという望ましくない特徴を有することが発見された。これらのフィルムは、ポリアミド外部層およびポリオレフィン内部層を、EVOHを含む内部O−バリヤ層とともに含んでいた。フォーミングシュー上のネックダウンは、バックシーム操作の熱密封工程中のフィルムの収縮によると考えられる。すなわち、熱密封工程は、密封部分から外側に伸びた部分において実質的なフィルム収縮を引き起し、フォーミングシュー上でケーシングの縁にネックダウンを引き起し得る。ネックダウンの結果、「襞べりのある縁」を有するケーシングとなる。すなわち、視覚的に不均一なケーシングとなる。極端なケースでは、フォーミングシューに対するフィルムの収縮がフィルム上に大きな力を及ぼしてフィルムが破壊するので、ネックダウンの結果、フィルムは破壊する。
【0010】
ポリアミド、好ましくは高弾性率のポリアミドを含む内部層が存在すると、バックシーム操作中にフォーミングシュー上でのネックダウンが生じないフィルムが得られることが発見された。ポリアミド内部層がなぜフォーミングシュー上でのネックダウンを防ぐのかは、現在、正確には分かっていないが、熱伝達、収縮性などの種々の要因が、フォーミングシュー上でネックダウンしないという発見された利点をもたらすと考えられる。
【0011】
さらに、ポリアミドを含む密封層の存在により、調理での最終使用に適切な密封強度および十分なタンパク質密着を有するフィルムが提供される。すなわち、ポリアミドの外層を有するフィルムを提供するのが望ましい。
【0012】
本発明に係る好ましいフィルムは、(1)外部層がポリアミドを含み、両方の外部層が互いにシーラント層となり、調理での最終使用に対して適する密封を提供し得る;(2)コア層が、比較的高弾性率を有するポリアミドを含む;(3)カールが少ない、すなわち、その結果、フィルムは、バックシーム操作中にしわ、折りじわ、折り目、またはカールを生じないので、密封の質に有利な影響を及ぼす;(4)調理中の肉製品、特にタンパク質含量が比較的少ない加工肉への密着能;(5)比較的高い自由収縮;および(6)バルク層として役立ち、テープを配向フィルムに配向させる第二コア層、という特徴を有する多層フィルムである。
【0013】
本発明に係るフィルムは、ポリアミド含有肉密着層を有する。これは、高レベルの肉密着性を特に高脂肪/低タンパク質肉製品に付与する。本発明のフィルムは、コロナ処理できるけれども、本発明のフィルムは、所望のレベルの肉密着性を示すためにコロナ処理する必要はない。すなわち、本発明のフィルムは、コロナ処理に関連する「緩和の問題」を回避すると同時に、コロナ処理は一般にあまり均一でないので、例えばコロナ処理した無水物−修飾直鎖状低密度ポリエチレンと少なくとも同じくらいに高い肉密着性レベルが、かなり両立して達成される。
【0014】
さらに、本発明に係るフィルムが、熱水(外部表面がナイロンなどの極性ポリマーを含む場合、テープの外部表面上にすかしが生じる)からチューブ状テープを配向させることにより得られる場合、そのフィルムは、印刷表面上にすかしがないという別の利点が提供される方法で使用できる。すなわち、熱水からチューブを配向させると、得られる配向したフィルムチューブを縦方向に切って、層を分離し、巻き取った後、フィルムチューブのポリアミド内部層であった外部表面上に印刷する。こうすると、フィルムのすかしのある表面上での印刷を回避することができる。さらに、内部フィルム層の1つ以上を着色する場合、すかしの視覚的悪影響は認められない。
【0015】
第一の発明として、本発明は、(A)融点が約121℃〜204℃(250°F〜400°F)である第一のポリアミドを含む第一外部層;(B)融点が約121℃〜249℃(250°F〜480°F)である第二のポリアミドを含む第二外部層;(C)ポリエステルおよび第三のポリアミドから成る群から選択される少なくとも1種を含む内部層を含む熱収縮性フィルムであって、第一内部層の厚さが、熱収縮性フィルムの全体の厚さの少なくとも約5%である熱収縮性フィルムに関する。
【0016】
好ましくは、熱収縮性フィルムがさらに、ポリオレフィンを含む第二内部層を含み、第一外部層、第二外部層および内部層の全体の厚さが、多層フィルムの全体の厚さに対して約80%未満である。好ましくは、ポリオレフィンは、第一内部層の結晶化度より小さい結晶化度および第一内部層の弾性率より小さい弾性率を有する。好ましくは、第二内部層におけるポリオレフィンが第一のポリオレフィンであり、フィルムがさらに、第二のポリオレフィンを含む第三内部層を含む。好ましくは、第一のポリアミドが約127℃〜182℃(260°F〜360°F)の融点を有し、第二のポリアミドが約127℃〜182℃(260°F〜360°F)の融点を有する。より好ましくは、第一のポリアミドが約135℃〜177℃(275°F〜350°F)の融点を有し、第二のポリアミドが約135℃〜177℃(275°F〜350°F)の融点を有する。
【0017】
好ましくは、第一のポリオレフィンが、ポリプロピレン、ポリエチレンおよびポリブテンから成る群から選択される少なくとも1種を含み、第二のポリオレフィンが、ポリプロピレン、ポリエチレンおよびポリブテンから成る群から選択される少なくとも1種を含む。特に、(a)第一ポリオレフィンがエチレン/α−オレフィンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、ブテン/α−オレフィンコポリマー、エチレン/不飽和エステルコポリマーおよびエチレン/不飽和酸コポリマーから成る群から選択される少なくとも1種を含み、(b)第二のポリオレフィンがエチレン/α−オレフィンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、ブテン/α−オレフィンコポリマー、エチレン/不飽和エステルコポリマーおよびエチレン/不飽和酸コポリマーから成る群から選択される少なくとも1種を含む。
【0018】
好ましくは、第一および第二のポリアミドが各々、コポリアミド6/12、ポリアミド12、コポリアミド66/69/61、コポリアミド66/610、コポリアミド6/66およびコポリアミド6/69から成る群から選択される少なくとも1種を含み、第二のポリアミドは、コポリアミド6/12、ポリアミド12、コポリアミド66/69/61、コポリアミド66/610、コポリアミド6/66およびコポリアミド6/69から成る群から選択される少なくとも1種を含む。好ましくは、第一のポリアミドおよび第二のポリアミドは、化学的に実質上同一である。
【0019】
好ましくは、第一および第二のポリアミドが各々、(a)(i)約20〜80重量%の量のカプロラクタムモノマー単位および(ii)約80〜20重量%の量のラウロラクタムモノマー単位を含むコポリアミド6/12;(b)ポリアミド12;(c)10〜50重量%のヘキサメチレンアジパミドモノマー単位(より好ましくは、約20〜40重量%)、10〜50重量%のポリアミド69モノマー単位(より好ましくは、約20〜40重量%)および10〜60重量%のヘキサメチレンイソフタルアミドモノマー単位(より好ましくは、約10〜40重量%)を含むコポリアミド66/69/61から成る群から選択される少なくとも1種を含む。
【0020】
本発明に係る熱収縮性フィルムでは、好ましくは、内部層が第一内部層であり、第三のポリアミドを含み、該フィルムはさらに、第一のポリオレフィンを含む第二内部層を含み、該フィルムはさらに、第二のポリオレフィンを含む第三内部層を含む。
【0021】
好ましくは、第三のポリアミドは、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド610、ポリアミド66、ポリアミド69、ポリアミド612、コポリアミド6/66、コポリアミド66/610から成る群から選択される少なくとも1種を含む。好ましくは、第三のポリアミドは、融点が少なくとも177℃(350°F)、より好ましくは少なくとも199℃(390°F)である。
【0022】
好ましくは、第一内部層がさらに、約177℃(350°F)未満の融点を有する第四のポリアミドを含む。好ましくは、第一内部層が(a)第一内部層の重量に対して約40〜90重量%の量のポリアミド;および(b)第一内部層の重量に対して約10〜60重量%の量のコポリアミド6/12を含む。この場合、コポリアミド6/12は、約30〜70重量%(より好ましくは、40〜60重量%)の量のカプロラクタムモノマー単位を含む。
【0023】
好ましくは、第二内部層が、第一の無水物−修飾ポリオレフィンを含み、第三内部層が第二の無水物−修飾ポリオレフィンを含む。
【0024】
好ましくは、熱収縮性フィルムがさらに、O−バリヤ層である第四内部層を含む。好ましくは、O−バリヤ層が、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドおよびポリ炭酸アルキレンから成る群から選択される少なくとも1種を含む。
【0025】
好ましくは、熱収縮性フィルムがさらに、O−バリヤ層と第一外部層との間に第一中間(タイ)層を含み、O−バリヤ層と第二外部層との間に第二中間層を含む。
【0026】
第二の発明として、本発明は、ケーシングフィルムおよび突き合わせ密封(バットシール)テープフィルムを含む突き合わせ密封バックシーム式ケーシングに関し、(a)ケーシングフィルムは、融点が約121℃〜249℃(250°F〜480°F)であるポリアミドを含む内部層およびポリオレフィンを含む外部層を含み、(b)突き合わせ密封テープフィルムはポリオレフィンを含む。好ましくは、ケーシングフィルムがさらに、内部O−バリヤ層を含む。好ましくは、ケーシングフィルムがさらに、中間層を含む。
【0027】
好ましくは、突き合わせ密封テープフィルムが、O−バリヤ層を含む。より好ましくは、突き合わせ密封テープフィルムがさらに、中間層を含む。さらに好ましくは、突き合わせ密封テープフィルムが二つの外部層の間にO−バリヤ層を含み、外部層は各々、ポリオレフィンを含む。突き合わせ密封テープフィルムは、熱収縮性であり得る。さらに好ましくは、突き合わせ密封テープフィルムが、約90℃〜150℃、より好ましくは約100℃〜130℃の融点を有するポレオレフィンを含む外部密封層を含む。
【0028】
好ましくは、ケーシングフィルムがさらに、ポリオレフィンを含む内部層を含む。好ましくは、外部ポリオレフィン層が、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、直鎖状低密度ポリエチレン、極低密度ポリエチレンおよび低密度ポリエチレンから成る群から選択される少なくとも1種を含む。好ましくは、ケーシングフィルムが熱収縮性であり、好ましくは、突き合わせ密封テープフィルムが熱収縮性である。好ましくは、ケーシングフィルムがさらに、融点が少なくとも177℃(350°F)である第二のポリアミドを含む内部層を含む。
【0029】
第三の発明として、本発明は、(a)融点が約121℃〜204℃(250°F〜400°F)であるポリアミドを含む第一外部層である第一の層;および(b)融点が約121℃〜204℃(250°F〜400°F)であるポリアミドを含む第二外部層である第二の層、を含むケーシングフィルムを含むバックシーム式ケーシングに関する。好ましくは、ケーシングフィルムが熱収縮性である。好ましくは、バックシームケーシングが、重ね密封バックシームケーシングである。所望により、バックシーム式ケーシングは、突き合わせ密封テープフィルムを含む突き合わせ密封バックシームケーシングである。
【0030】
好ましくは、ケーシングフィルムがさらに、(a)内部層であり、ポリオレフィンを含む第三の層;(b)内部層であり、エチレン/カルボン酸コポリマー、エチレン/エステルコポリマー、無水物−修飾ポリオレフィンおよびポリウレタンから成る群から選択される少なくとも1種を含む第四の層;ならびに(c)内部層であり、エチレン/カルボン酸コポリマー、エチレン/エステルコポリマー、無水物−修飾ポリオレフィンおよびポリウレタンから成る群から選択される少なくとも1種を含む第五の層を含む。好ましくは、ケーシングフィルムがさらに、O−バリヤ層であり、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドおよびポリ炭酸アルキレンから成る群から選択される少なくとも1種を含む第六の層を含む。
【0031】
好ましくは、本発明に係るケーシングフィルムが熱収縮性であり、さらに、(a)第三のポリアミドおよびポリエステルから成る群から選択される少なくとも1種を含み、熱収縮性フィルムの全体の厚さの少なくとも約5%の厚さを有する第一内部層;ならびに(b)ポリオレフィンを含む第二内部層を含む。さらに好ましくは、ケーシングフィルムがさらに、ポリオレフィンを含む第三内部層を含む。
【0032】
本発明に係るバックシーム式ケーシングで使用するための好ましいフィルムの第一のセットとしては、本発明の好ましい熱収縮性フィルムに係る熱収縮性フィルムが挙げられる。本発明に係るバックシーム式ケーシングで使用するための好ましいフィルムの第二のセットは、非熱収縮性フィルムである。この第二セットのフィルムの第一のサブセットは、他の点では、本発明の好ましい熱収縮性フィルムに係る化学組成、層の数および配置などを有する。第二セットのフィルムの第二のサブセットは、ポリアミドを含む外部層を有し、ポリアミドの内部層はない非熱収縮性フィルムである。
【0033】
第四の発明として、本発明は、(a)融点が約121℃〜204℃(250°F〜400°F)である第一のポリアミドを含む第一外部層;(b)融点が約121℃〜249℃(250°F〜480°F)である第二のポリアミドを含む第二外部層;および(c)ポリエステルおよび第三のポリアミドから成る群から選択される少なくとも1種を含む内部層、を含む熱収縮性フィルムにパッケージされた調理済肉製品を含むパッケージに関し、該内部層の厚さは、熱収縮性フィルムの全体の厚さの少なくとも約5%であり、調理済の肉は、フィルムに密着している。好ましくは、調理済肉製品が、レバーソーセージ、モルタデラ、ボローニャソーセージ、ブラウンシュワイクソーセージ、家禽の肉、ハム、ビーフおよび魚から成る群から選択される少なくとも1種を含む。好ましくは、肉が少なくとも5%の脂肪を含む。パッケージでの使用に好ましい熱収縮性フィルムとしては、本発明に係るケーシングフィルムなどの好ましいフィルムが挙げられる。
【0034】
第五の発明として、本発明は、(a)融点が約121℃〜204℃(250°F〜400°F)であるポリアミドを含む第一外部層;および(b)融点が約121℃〜204℃(250°F〜400°F)であるポリアミドを含む第二の外部層、を含むケーシングフィルムを含むバックシーム式ケーシングに包装された調理済肉製品を含むパッケージに関し、調理済の肉はフィルムに密着している。好ましいケーシングフィルムとしては、本発明に係るケーシングフィルムなどの好ましいフィルムが挙げられる。
【0035】
図面の簡単な説明
図1は、本発明に係る6層の多層フィルムの拡大横断面図を示す。
【0036】
図2は、本発明に係る7層の多層フィルムの拡大横断面図を示す。
【0037】
図3は、本発明に係る4層の多層フィルムの拡大横断面図を示す。
【0038】
図4は、重ね密封バックシーム式ケーシングの横断面図を示す。
【0039】
図5は、突き合わせ密封バックシーム式ケーシングの横断面図を示す。
【0040】
図6は、本発明に係る好ましい熱収縮性多層フィルムの製造工程図を示す。
【0041】
図7は、本発明に係る好ましい非熱収縮性多層フィルムの別の製造工程図を示す。
【0042】
図8は、本発明に係るパッケージの透視図を示す。
【0043】
発明の詳細な説明
本明細書で使用する「バックシーム式ケーシング」とは、縦方向に密封されるケーシングを意味する。例えば、重ね密封バックシーム式ケーシングは、例えば Nishibe Medel HSP-250-SA 密封機、または Totani Model FD-350C 密封機(Totani Giken Kogyo Co., Ltd.(日本、京都)製)を使用して、水平密封機のフォーミングシュー上でフィルム片を折り畳み、フィルムが重なっている箇所に縦方向の密封を施与することにより、あるいは、例えば ONPACK-2002 (TM) 密封機(Orihiro Company, Ltd. (日本、富岡市)製)を使用して、垂直型の充填・密封機のフォーミングシュー上でフィルム片を折り畳み、フィルムが重なっている箇所に縦方向の密封を施すことにより形成され得る。突き合わせ密封バックシーム式ケーシングは、例えば Nishibe Model __ 密封機を使用し、向かい合う縦方向の縁を互いに接触させて(すなわち、互いに重ならない関係)、水平密封機のフォーミングシュー上でフィルム片を折り畳んだ後、接触している縁の上に突き合わせ密封テープフィルムを貼り、次いで、密封チューブが形成されるように、接触している縁に沿って突き合わせ密封テープフィルムを固定することにより形成され得る。
【0044】
多層フィルムの場合、第一内部層の組成物は、フィルムの1つ以上の層に存在し得る。熱収縮性フィルムの場合、好ましいフィルムは、第一内部層の組成物を、対称の場合は2つの層に、あるいは2つより多くの層に有し得る。
【0045】
本発明の熱収縮性多層フィルムは、カールが比較的少ないフィルムを提供するために、層の厚さおよび層の化学組成の両方に関して、実質的に対称な横断面を有するのが好ましい。
【0046】
本発明に係る熱収縮性ケーシングフィルムは、好ましくは、ASTM D 2732 に従って測定した、85℃(185°F)での少なくとも一方向(すなわち、縦方向「L」または横方向「T」)での自由収縮が約5〜70%であり、より好ましくは85℃(185°F)で約10〜50%であり、さらに好ましくは85℃(185°F)で約15〜35%である。好ましくは、ケーシングフィルムは、二軸配向しており、好ましくは、フィルムの85℃(185°F)で自由収縮が各方向(LおよびT)で少なくとも10%であり、より好ましくは、各方向で少なくとも15%である。好ましくは、ケーシングフィルムの全体の自由収縮が、85℃(185°F)で約30〜50%(L+T)である。突き合わせ密封バックシーム式ケーシングの場合、突き合わせ密封テープフィルムは、熱収縮性フィルムであっても、非熱収縮性フィルムであってもよい。
【0047】
防縮(非収縮)フィルムには、コアナイロン層を設けることも望ましいと思われる。ナイロン6、ナイロン66及びナイロン6/66等の所定の比較的廉価なポリアミドは、より高いモジュラス、良好な弾性回復及び加熱サイクル後の良好な寸法安定性(即ち良好な幅調節)をフィルムに提供し、特に垂直加熱用途では、ナイロンコア層を組み込むと構造の涙滴性を低減又は最小限にするのに役立つ。涙滴は製品の静水圧とフィルムのモジュラスにより生じ、加熱すると、製品により加えられる静水圧がパッケージの幅を垂直向きパッケージの底に向かって増加させる。このような場合で前記用途には、特に例えば少なくとも2.5インチの幅広パッケージでは、コア層に高融点結晶ナイロンを使用することが好ましいと思われる。
【0048】
本明細書で使用する「シール(密封)」なる用語は熱風及び/又は加熱バー、超音波、高周波シールによるヒートシールや、更には例えばシャーリング付きケーシングにクリップを使用するなどの任意の全パッケージ閉鎖手段を意味する。本明細書で使用する「ヒートシール」なる用語は、例えば熱バー、熱線、熱風等を使用してフィルムを熱エレメントと接触させることにより形成されるシールを意味する。
【0049】
本明細書で使用する「突合せシール」なる用語は、図5に示すように、相対向するフィルム縁部を相互に突合せた後、突合せた縁部の近傍の領域を突合せシールテープにシールすることにより形成されるシールを意味する。
【0050】
本明細書で使用する「ラップ(重ね)シール」なる用語は、図4に示すように、フィルムの内側表面をフィルムの外側表面にシールすることによりパッケージを形成するようにフィルムを重ね合わせることにより形成されるシールを意味する。
【0051】
本明細書で使用する「肉接触層」なる用語は、フィルムで包装される肉含有製品と直接接触している多層フィルムの層を意味する。肉接触層は外層であり、肉製品と直接接触している。肉接触層は、包装肉製品において食品と直接接触している最も内側のフィルム層であるという意味で内側層である。
【0052】
本明細書で使用する「肉接触表面」なる用語は、パッケージ内の肉と直接接触している肉接触層の表面を意味する。
【0053】
本明細書で使用する「肉接着性」及び「接着」なる用語は、肉表面とフィルムの肉接触表面間の直接接触を維持し、例えば肉製品の外側に滲み出る肉汁等の一般に「パージ」と呼ばれる実質量の自由水分が存在しないことを意味する。一般に、加熱前の肉製品の重量を基にして自由水分レベルが約0〜2%である場合に、実質量の自由水分が存在しないとみなす。好ましくは、自由水分の量は加熱前の肉製品の重量を基にして約0〜1%、より好ましくは0〜0.5%、更に好ましくは0〜0.1%である。
【0054】
本明細書で使用する「クックイン」なる用語は、食品を収容したまま長時間ゆっくりした調理条件、例えば57℃〜121℃(即ち135°F〜250°F)で2〜12時間、好ましくは57℃〜95℃(即ち135°F〜203°F)で2〜12時間の加熱に耐えることが可能な材料に包装した製品の加熱方法を意味する。クックイン包装食品は主に予備包装予備加熱食品であり、この形態で消費者に直接送ることができる。この種の食品は暖めて消費してもよいし、暖めずに消費してもよい。クックイン包装材料はシール結着性を維持し、多層フィルムの場合には耐離層性である。クックインフィルムは密着パッケージを形成するようにクックイン条件下で熱収縮性であり得る。クックインフィルムは好ましくは食品接着傾向があるため、食品の外面とフィルムの肉接触表面即ち肉と直接接触している表面の間に肉汁が溜まる現象である「クックアウト」を防止する。クックイン用フィルムの付加的な任意特徴としては、耐離層性、低O透過性、約85℃(185°F)で約20〜50%二軸収縮に相当する熱収縮性、及び光学的透明度が挙げられる。
【0055】
本明細書で使用する「EVOH」なる用語は、エチレンビニルアルコールコポリマーを意味する。EVOHは鹸化又は水解エチレン酢酸ビニルコポリマーを含み、例えば酢酸ビニルコポリマーの加水分解又はポリビニルアルコールとの化学反応により製造され、エチレンコモノマーをもつビニルアルコールコポリマーを意味する。加水分解度は好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも85%である。
【0056】
本明細書でフィルム及び/又はフィルム層について使用する「遮断(バリヤー)」及び「遮断層」なる用語は、フィルム又はフィルム層のO遮断能に関して使用する。
【0057】
本明細書で使用する「積層」及び「積層フィルム」なる用語は、2層以上のフィルム又は他の材料を相互に結合する方法及びその製品を意味する。積層は、接着剤による層の接合、熱と圧力による接合、コロナ処理、更には塗布や押出被覆により実施することができる。ラミネートなる用語は1個以上の結合層を含む同時押出多層フィルムも含む。
【0058】
本明細書で使用する「延伸」なる用語は、高温(延伸温度)で横方向に延伸した後、横方向延伸寸法を実質的に維持しながら材料を冷却することにより横方向延伸構造で「硬化」させたポリマー含有材料を意味する。続いて無拘束のアニールされていない延伸ポリマー含有材料をその延伸温度まで加熱すると、ほぼ元の未延伸即ち延伸前の寸法まで熱収縮が生じる。より特定的には、本明細書で使用する「延伸」なる用語は、種々の方法の1種以上で延伸を生じることができる延伸フィルムを意味する。
【0059】
本明細書で使用する「延伸比」なる用語は、プラスチックフィルム材料を数方向、通常は相互に直交する2方向に膨張させる程度の倍率を意味する。本明細書では機械方向の膨張を「縦方向延伸」と呼び、横断方向の膨張を「横方向延伸」と呼ぶ。延伸度は延伸比とも言い、「ラッキング比」と言う場合もある。
【0060】
本明細書で使用する「モノマー」なる用語は、同一モノマー間又は他の同様の分子もしくは化合物と化合してポリマーを形成するように反応することができる通常は炭素を含む低分子量の比較的単純な化合物を意味する。
【0061】
本明細書で使用する「コモノマー」なる用語は、共重合反応で少なくとも1種の別のモノマーと共重合してコポリマーとなるモノマーを意味する。
【0062】
本明細書で使用する「ポリマー」なる用語は、重合反応物を意味し、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー等を含む。一般に、フィルムの層は主に単一ポリマーから構成してもよいし、更に他のポリマーをこれにブレンドしてもよい。
【0063】
本明細書で使用する「ホモポリマー」なる用語は、単一モノマーの重合により生じるポリマー、即ち単一型の反復単位から主に構成されるポリマーを意味する。
【0064】
本明細書で使用する「コポリマー」なる用語は、少なくとも2種の異なるモノマーの重合反応により形成されるポリマーを意味する。例えば、「コポリマー」なる用語はエチレンとα−オレフィン(例えば1−ヘキセン)の共重合反応物を含む。他方、「コポリマー」なる用語は、例えばエチレン、プロピレン、1−ヘキセン及び1−オクテンの混合物の共重合も含む。
【0065】
本明細書で使用する「重合」なる用語は単独重合、共重合、三元共重合等を含み、ランダム、グラフト、ブロック等の全種の共重合を含む。一般に、本発明により使用されるフィルムのポリマーは、スラリー重合、気相重合及び高圧重合法を含む任意の適切な重合法により製造することができる。
【0066】
本明細書で使用する「共重合」なる用語は2種以上のモノマーの同時重合を意味する。
【0067】
本明細書で例えば「プロピレン/エチレンコポリマー」のように複数のモノマーでコポリマーを表す場合には、いずれか一方のモノマーのほうが高い重量又はモル百分率で共重合しているコポリマーを意味する。但し、最初に記載するモノマーが2番目に記載するモノマーよりも高い重量百分率で重合していることが好ましく、三元ポリマー、四元ポリマー等のコポリマーの場合には、最初に記載するモノマーが2番目のモノマーよりも高い重量百分率で共重合し、2番目のモノマーが3番目のモノマーよりも高い重量百分率で共重合し、以下同様であることが好ましい。
【0068】
本明細書でコポリマーの化学名に関して「/」を使用した用語(例えば「エチレン/α−オレフィンコポリマー」)は、コポリマーを製造するために共重合するコモノマーを表す。「エチレンα−オレフィンコポリマー」等の用語は夫々「エチレン/α−オレフィンコポリマー」等と同義である。
【0069】
本明細書で使用する「不均一ポリマー」なる用語は、比較的広い分子量分布と組成分布をもつ重合反応物、即ち例えば慣用チーグラー−ナッタ触媒を使用して製造したポリマーを意味する。不均一ポリマーは本発明で使用するフィルムの種々の層で有用である。このようなポリマーは一般に比較的広範な鎖長及びコモノマー百分率を含む。
【0070】
本明細書で使用する「不均一触媒」なる用語は、上記に定義した不均一ポリマーの重合に使用するのに適した触媒を意味する。不均一触媒はルイス酸度と立体環境が異なる数種の活性部位から構成される。チーグラー−ナッタ触媒は不均一触媒である。チーグラー−ナッタ不均一系の例としては、有機金属助触媒により活性化される金属ハロゲン化物、例えば場合により塩化マグネシウムを含み、トリアルキルアンモウムに錯化された塩化チタンが挙げられ、いずれも参考資料としてその開示内容全体を本明細書の一部とするGOEKEらの米国特許第4,302,565号及びKAROLらの米国特許第4,302,566号等の特許に記載されている。
【0071】
本明細書で使用する「均一ポリマー」なる用語は、比較的狭い分子量分布と組成分布をもつ重合反応物を意味する。均一ポリマーは本発明で使用する多層フィルムの種々の層で有用である。均一ポリマーは鎖内のコモノマーの配列が比較的均一であり、全鎖で配列分布が対称であり、全鎖長が同様であり、一般にメタロセン又は他の1部位型触媒反応により製造される。
【0072】
より詳細には、均一エチレン/α−オレフィンコポリマーは分子量分布(Mw/Mn)、組成分布幅指数(CDBI)及び狭い融点範囲と単一融点挙動等の当業者に公知の1種以上の方法により特性決定できる。分子量分布(Mw/Mn)は多分散性としても知られ、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定することができる。本発明で有用な均一エチレン/α−オレフィンコポリマーは2.7未満の(Mw/Mn)をもつ。好ましくは(Mw/Mn)は約1.9〜2.5の範囲である。より好ましくは、(Mw/Mn)は約1.9〜2.3の範囲である。このような均一エチレン/α−オレフィンコポリマーの組成分布幅指数(CDBI)は一般に約70%を上回る。CDBIは合計コモノマーモル濃度の中央値の50%以内(即ち±50%)のコモノマー濃度をもつコポリマー分子の重量百分率として定義される。コモノマーを含まない線状ポリエチレンのCDBIは100%であると定義される。組成分布幅指数(CDBI)は昇温溶離分別(TREF)法により測定される。CDBI測定は、一般に55%未満のCDBI値により表されるような広い組成分布をもつ市販VLDPE等の不均一ポリマーから本発明で使用される均一コポリマー(一般に70%を上回るCDBI値により表されるような狭い組成分布)を明白に区別する。コポリマーのCDBIは例えばWildら,J.Poly.Sci.Poly.Phys.Ed.,Vol.20,p.441(1982)に記載されているような昇温溶離分別等の当該技術分野で公知の技術から得られるデータから容易に計算することができる。好ましくは、均一エチレン/α−オレフィンコポリマーは約70%を上回るCDBI、即ち約70%〜99%のCDBIをもつ。一般に、本発明の多層フィルムにおける均一エチレン/α−オレフィンコポリマーは更に、「不均一コポリマー」即ち55%未満のCDBIをもつポリマーに比較して狭い融点範囲を示す。好ましくは、均一エチレン/α−オレフィンコポリマーはほぼ単一の融点特性を示し、示差走査熱分析(DSC)により測定した場合に約60℃〜110℃のピーク融点(Tm)をもつ。好ましくは、均一コポリマーは約90℃〜110℃のDSCピークTmをもつ。本明細書で使用する「ほぼ単一融点」なる用語は、DSC分析により測定した場合に、材料の少なくとも約80重量%が約60℃〜110℃の範囲の温度の単一Tmピークに対応し、約115℃を越えるピーク融点をもつ材料の実質的フラクションがほぼ存在しないことを意味する。
DSC測定はPerkin Elmer System 7 Thermal Analysis Systemで実施される。報告する融点情報は二次融点データであり、即ち10℃/分のプログラムされた速度でサンプルをその臨界範囲未満の温度まで加熱する。次にサンプルを10℃/分のプログラムされた速度で再加熱する(二次融点)。
【0073】
均一エチレン/α−オレフィンコポリマーは一般に、エチレンと任意の1種以上のα−オレフィンの共重合により製造することができる。好ましくは、α−オレフィンはC3〜C20α−モノオレフィン、より好ましくはC4〜C12α−モノオレフィン、更に好ましくはC4〜C8α−モノオレフィンである。更に好ましくは、α−オレフィンはブテン−1、ヘキセン−1及びオクテン−1、即ち夫々1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテンから構成される群から選択される1員を含む。最も好ましくは、α−オレフィンはオクテン−1及び/又はヘキセン−1とブテン−1のブレンドを含む。
【0074】
均一ポリマーの製造方法は、各々その開示内容全体を参考資料として本明細書の一部とする米国特許第5,206,075号、米国特許第5,241,031号及びPCT国際公開第WO93/03093号に開示されている。ある種の均一エチレン/α−オレフィンコポリマーの製造及び使用に関する詳細は、HODGSON,Jr.の米国特許第5,206,075号、MEHTAの米国特許第5,241,031号、Exxon Chemical Company名義のPCT国際公開第WO93/03093号、Exxon Chemical Patents,Inc.名義のPCT国際公開第WO90/03414号に開示されており、これらの文献はいずれもその開示内容全体を参考資料として本明細書の一部とする。更に別種の均一エチレン/α−オレフィンコポリマーは、いずれもその開示内容全体を参考資料として本明細書の一部とするLAIらの米国特許第5,272,236号及びLAIらの米国特許第5,278,272号に開示されている。
【0075】
本明細書で使用する「ポリオレフィン」なる用語は、直鎖、分枝鎖、環状、脂肪族、芳香族、置換又は非置換のいずれでもよい任意の重合オレフィンを意味する。より詳細には、ポリオレフィンの用語には、オレフィンのホモポリマー、オレフィンのコポリマー、オレフィンとオレフィンに共重合可能な非オレフィンコモノマー(例えばビニルモノマー)のコポリマー、その改質ポリマー等が含まれる。具体例としては、ポリプロピレンホモポリマー、ポリエチレンホモポリマー、ポリブテン、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー、ブテン/α−オレフィンコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、エチレン/アクリル酸エチルコポリマー、エチレン/アクリル酸ブチルコポリマー、エチレン/アクリル酸メチルコポリマー、エチレン/アクリル酸コポリマー、エチレン/メタクリル酸コポリマー、改質ポリオレフィン樹脂、イオノマー樹脂、ポリメチルペンテン等が挙げられる。改質ポリオレフィン樹脂としては、オレフィンのホモポリマー又はそのコポリマーを不飽和カルボン酸(例えばマレイン酸、フマル酸等)又はその誘導体(例えば無水物、エステル又は金属塩等)と共重合することにより製造される改質ポリマーが挙げられる。改質ポリオレフィン樹脂は、オレフィンホモポリマー又はコポリマーに不飽和カルボン酸(例えばマレイン酸、フマル酸等)又はその誘導体(例えば無水物、エステル又は金属塩等)を組み込むことによっても得られる。
【0076】
本明細書でポリマーを指定するのに使用する「ポリアミド」、「ポリエステル」、「ポリウレタン」等の用語は、その名称型のポリマーを形成するために重合することが知られているモノマーから誘導される反復単位を含むポリマーだけでなく、その名称のポリマーを製造するために重合することが知られているモノマーと共重合可能なコモノマー、誘導体等も含む。誘導体はポリマーのイオノマーも含む。例えば「ポリアミド」なる用語は、ポリアミドを形成するために重合するカプロラクタム等のモノマーから誘導される反復単位を含むポリマーと、単独で重合した場合にはポリマーを形成しないコモノマーとカプロラクタムの共重合から誘導されるコポリマーの両者を含む。更に、ポリマーを指定する用語は、このようなポリマーと別種の他のポリマーの「ブレンド」も含む。
【0077】
本明細書で使用する「無水物官能基」なる用語は、1種以上のポリマーとブレンドしているか、ポリマーにグラフトしているか、ポリマーと共重合しているかを問わず、マレイン酸、フマル酸等の無水物等の任意形態の無水物官能基を意味し、一般に、このような官能基の誘導体(例えば該官能基から誘導される酸、エステル及び金属塩)も含む。
【0078】
本明細書で使用する「改質ポリマー」や、より具体的な「改質エチレン酢酸ビニルコポリマー」及び「改質ポリオレフィン」等の用語は、上記に定義したような無水物官能基をグラフト及び/又は共重合及び/又はブレンドしたこれらのポリマーを意味する。このような改質ポリマーは無水物官能基を単にブレンドしているのでなく、グラフト又は重合していることが好ましい。
【0079】
本明細書で使用する「無水物改質ポリマー」なる用語は、(1)無水物含有モノマーを第2の別のモノマーと共重合することにより得られるポリマー、(2)無水物をグラフトしたコポリマー、及び(3)ポリマーと無水物含有化合物の混合物の1種以上を意味する。
【0080】
本明細書で使用する「エチレンα−オレフィンコポリマー」及び「エチレン/α−オレフィンコポリマー」なる用語は、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)及び超々低密度ポリエチレン(ULDPE)等の不均一材料と、例えばExxon製品EXACT(登録商標)材料や三井石油化学製品TAFMER(登録商標)材料等のメタロセン触媒ポリマーをはじめとする均一ポリマーの両者を意味する。これらの材料は一般に、コポリマーの分子が比較的少数の側鎖分枝又は架橋構造をもつ長鎖を含むブテン−1(即ち1−ブテン)、ヘキセン−1、オクテン−1等のC4〜C10α−オレフィンから選択される1種以上のコモノマーとエチレンのコポリマーを含む。この分子構造は、夫々の対応ポリエチレンよりも高度に枝分かれしている従来の低又は中密度ポリエチレンとは対照的である。本明細書で使用するLLDPEとは、通常は約0.91g/cm3〜約0.94g/cm3の密度をもつ。本発明で有用な別種のエチレンα−オレフィンコポリマーとしては、AFFINITY(登録商標)樹脂として知られるDow Chemical Company製品である長鎖分枝鎖均一エチレン/α−オレフィンコポリマー等の他のエチレン/α−オレフィンコポリマーが挙げられる。
【0081】
一般に、エチレン/α−オレフィンコポリマーは約80〜99重量%のエチレンと1〜20重量%のα−オレフィンの共重合により得られるコポリマーからなる。好ましくは、エチレンα−オレフィンコポリマーは、約85〜95重量%のエチレンと5〜15重量%のα−オレフィンの共重合により得られるコポリマーからなる。
【0082】
本明細書で使用する「内層」なる用語は、多層フィルムの任意の層であって、その主表面の両方がフィルムの別の層に直接接着している層を意味する。
【0083】
本明細書で使用する「外層」なる用語は、多層フィルムの任意の層であって、その主表面の一方のみがフィルムの別の層に直接接着している層を意味する。
【0084】
本明細書で使用する「内側層」なる用語は、製品を包装する多層フィルムの外層であって、多層フィルムの他の層に対して製品に最も近接する層を意味する。
【0085】
本明細書で使用する「外側層」なる用語は、製品を包装する多層フィルムの外層であって、多層フィルムの他の層に対して製品から最も離れている層を意味する。
【0086】
本明細書でフィルム層に関して使用する「直接接着」なる用語は、結合層、接着剤又は他の中間層を介さずに主体フィルム層が客体フィルム層に接着していることとして定義される。他方、本明細書で他の2つの特定層の間に挟まれると記載されるフィルム層に使用する「間」なる用語は、主体層がこれを挟む2つの他の層に直接接着している場合と、主体層を挟む2つの他の層の一方又は両方に直接接着していない場合の両方を含み、即ち主体層と主体層を挟む1層以上の間に1個以上の付加的層が介在していてもよい。
【0087】
本明細書で多層フィルムに使用する「コア」及び「コア層」なる用語は、2層を相互に接着する接着剤又は相溶剤として機能する以外の主機能をもつ任意のフィルム内層を意味する。通常は、コア層は所望レベルの強度、例えばモジュラス及び/又は光学性及び/又は付加耐摩耗性及び/又は比不透過率を多層フィルムに提供する。
【0088】
本明細書で多層フィルムに関して使用する「シーラント層」なる用語は、フィルムの自己又は別の層とのシールに関与するフィルム外層を意味する。一般に、フィルムの自己又は別の層とのシールにはフィルムの外側0.5〜3ミルを利用できると認識すべきである。ラップシールと対比してフィン型シールしかもたないパッケージに関して「シーラント層」という場合には、一般にパッケージの内側フィルム層だけでなく、このシーラント層に隣接しており、多くの場合には自己シールされ、食品包装で食品接触層として機能することが多い支持層も意味する。
【0089】
本明細書で使用する「結合(タイ)層」なる用語は、2層を相互に接着する主目的をもつ任意の内層を意味する。
【0090】
本明細書で使用する「スキン層」なる用語は、製品の包装における多層フィルムの外側層を意味し、このスキン層は摩耗を受け易い。
【0091】
本明細書で使用する「バルク層」なる用語は、多層フィルムの耐摩耗性、靭性、モジュラス等を増加する目的で存在するフィルムの任意の層を意味する。バルク層は一般に、耐摩耗性、モジュラス等とは無関係の何らかの特定目的を提供するフィルムの他の層に比較して廉価なポリマーからなる。
【0092】
本明細書で使用する「押出」なる用語は、溶融プラスチック材料をダイに通した後、冷却又は化学的に硬化させることにより連続形状を形成する方法に関して使用される。ダイ押出直前に比較的高粘度のポリマー材料を可変ピッチの回転スクリューに供給し、スクリューにより材料をダイに通す。
【0093】
本明細書で使用する「同時押出」なる用語は、押出物が冷却即ち急冷前に融着して層状構造となるように配置された2個以上のオリフィスをもつ単一ダイに通して2種以上の材料を押出す方法を意味する。同時押出はインフレート法、自由フィルム押出及び押出被覆法で利用できる。
【0094】
本明細書で使用する「縦方向」略号「MD」なる用語は、フィルムの「長さに沿った」方向、即ち押出及び/又は被覆中にフィルムが形成される方向を意味する。
【0095】
本明細書で使用する「横方向」略号「TD」なる用語は、縦方向に垂直にフィルムを横切る方向を意味する。
【0096】
本明細書で使用する「自由収縮率」なる用語は、当業者に公知の通り、10cm×10cmフィルム試料を選択された熱に暴露した場合の寸法変化の百分率をASTM D 2732により測定した値を意味する。
【0097】
赤外線で加熱したテープのように非常に短時間加熱したテープを延伸することにより本発明の熱収縮性フィルムを製造する場合には、フィルムはポリアミド層のみから構成してもよい。他方、熱水で加熱するなどフィルムを比較的長時間加熱する場合には、ポリアミドは延伸段階の前に比較的高レベルまで結晶化する傾向があり、延伸段階中に問題を生じる。後者の場合には、フィルムは延伸直前の比較的長時間の加熱段階中に実質的に結晶化しない第2の内層の存在を更に必要とする。第2の内層として使用するのに適したポリマーとしては、ポリオレフィン、特にエチレン/α−オレフィンコポリマー、エチレン/不飽和エステルコポリマー及びエチレン/不飽和酸コポリマーが挙げられる。第2の内層は更にフィルムの光学特性を強化し、多層フィルムの費用を低減することに加え、所望の収縮性をフィルムに提供する。好ましくは、ポリアミド層は1以上のポリオレフィン層により分離された比較的薄い層である。好ましくは、熱収縮性ケーシングフィルムの第1の外層と第2の外層と第1の内層の厚さの合計はケーシングフィルムの全圧の約80%未満、より好ましくは約70%未満、一層好ましくは約60%未満、更に好ましくは約50%未満である。好ましくは、第1の内層はポリアミド6、ポリアミド66及びポリアミド6/66等の高モジュラスポリアミド、より好ましくはポリアミド6からなる。好ましくは、第1の内層の厚さは多層フィルムの全圧の約5〜70%、より好ましくは約10〜40%、一層好ましくは約10〜30%、更に好ましくは約10〜20%である。
【0098】
一般に、本発明で使用するフィルムは2〜20層をもつ多層フィルムである。好ましくは本発明で使用するフィルムは4〜12層、より好ましくは6〜10層からなる。
【0099】
好ましくは、本発明で使用する多層フィルムは、フィルムを使用する特定包装作業に所望される性質を提供するのであれば、任意の所望の全厚をもつことができる。好ましくは本発明で使用するフィルムは約0.5〜10ミル(1ミル=0.001インチ)、より好ましくは約1〜8ミル、一層好ましくは2〜4ミルの全厚(即ち全層の合計厚さ)をもつ。
【0100】
好ましくは、ポリアミド外層は各々約0.1〜1ミル、より好ましくは約0.2〜0.6ミル、一層好ましくは約0.3〜0.5ミルの厚さをもつ。
【0101】
好ましくは、ポリアミドコア層は各々約0.1〜1ミル、より好ましくは約0.2〜0.5ミル、一層好ましくは約0.3〜0.4ミルの厚さをもつ。
【0102】
多層フィルムがO遮断層を含む場合には、遮断層は好ましくは約0.05〜1ミル、より好ましくは約0.1〜0.5ミルの厚さをもつ。
【0103】
多層フィルムが1以上の結合層を含む場合には、好ましくは結合層の各々は約0.1〜2ミル、より好ましくは約0.2〜1ミル、一層好ましくは約0.3〜0.5ミルの厚さをもつ。
【0104】
フィルムが裏継合せ(バックシーム)工程中に望ましくない程度まで延伸しないように本発明のフィルムのモジュラスを十分高くしなければならない点に留意すべきである。例えば、本発明のフィルムは好ましくは少なくとも50,000psiのモジュラスをもつが、より好ましくはフィルムは約50,000〜250,000psi、一層好ましくは約70,000〜150,000psi、更に好ましくは約80,000〜120,000psiのモジュラスをもつ。フィルムのモジュラスが高過ぎると裏継合せ後に問題が生じる恐れがあり、例えば裏継合せ後にフィルムに亀裂が生じ得ることに留意すべきである。更に、シャーリング加工するケーシングとしてフィルムを使用しようとする場合にはモジュラスが高過ぎるのは特に望ましくなく、フィルムのモジュラスが高過ぎるとシャーリング中に亀裂が生じる恐れがある。他方、フィルムのモジュラスが低過ぎると、フィルムは上述のように裏継合せ中に過度に延伸し易い。
【0105】
図1は第1の外層22、第2の外層24、コアポリアミド層26、第1のコアポリオレフィン層28、第2のコアポリオレフィン層30及びO遮断層32を含む6層フィルム20の横断面図である。第1の外層22と第2の外層24はいずれもポリアミドからなる。好ましくは、第2の外層24は更に約1重量%の量のウォーターマーク防止剤(例えばシリカ)も含む。第2の外層24はフィルムの製造工程中に形成されるフィルムチューブの外側層である。フィルムチューブを縦方向に切り開いてフラットフィルムにした後、裏継合せして裏継合せケーシングを形成する場合には、外層22がケーシングの外側層を形成し且つ外層24がケーシングの内側層を形成するようにフィルムを配置するのが好ましい。
【0106】
外層24は好ましくは製品接触層、例えば肉接触層として機能し、更に例えばラップシールケーシングの製造にフィルムを使用する場合にはシール層としても機能する。外層24はポリアミドからなり、好ましくは外層24の唯一のポリマーがポリアミドである。当然、外層24は2種以上のポリアミドのブレンドから構成してもよい。外層24にポリアミドが存在すると、レバーソーセージ、ボローニャソーセージ、モルタデッラソーセージ等の比較的高脂肪の肉製品の包装に良好な肉接着性が外層24に提供される。更に、ポリアミドはクックインケーシングの製造に適したシール性を外層24に提供し、即ちシールはクックイン工程により加えられる比較的苛酷な条件に耐えることができる。
【0107】
外層22は好ましくは摩耗層即ちパッケージの外側層として機能し、更に例えばラップシールケーシングの製造にフィルムを使用する場合にはシール層としても機能する。外層22はポリアミド及び/又はポリエステルからなり、好ましくは外層22の唯一のポリマーがポリアミドである。当然、外層22は2種以上のポリアミドのブレンドから構成してもよい。外層22にポリアミドが存在すると、ポリアミド含有外層22に適合性のシール特性がこの層に提供され、その結果、外層22と外層24の間に形成されるシールはクックイン工程により加えられる比較的苛酷な条件に耐えることができる。
【0108】
ポリアミドからなるコア層26は、フィルムの破断や、フィルムがフォーミングシューの周囲に過度に密着して延伸するためにフィルムが前進できなくなって裏継合せ工程が中断するほどフォーミングシュー側にネックダウンするのを阻止するように機能することが判明した。こうして、裏継合せ作業中にヒートシールバーから外部への熱伝播により収縮するフィルムの領域を減らすことにより、フィルムのネックダウンが減る。
【0109】
コアポリオレフィン層28及び30はテープの長時間加熱中に実質的に結晶化しない層をフィルムに提供するように機能し、テープは加熱直後にバブル状にインフレートされ、延伸フィルムチューブが得られることが判明した。長時間加熱は例えば、延伸直前に熱水に通してテープを加熱する場合である。延伸を容易にするようにテープを軟化させるには、長時間加熱が望ましいことが多い(延伸を容易にするには夫々のガラス転移温度を上回る温度に加熱するのが好ましい)。長時間加熱の結果、ポリアミド層は他の支持なしには延伸バブルが望ましくない程度又は許容できない程度に破壊するまで結晶化する。しかし、テープを長時間加熱しない場合、例えばテープを延伸直前に赤外線で約5秒未満加熱する場合には、ポリアミド層は許容不能なバブル破壊が生じるまで結晶化していないので延伸でき、1以上のコアポリオレフィン層は不要である。
【0110】
遮断層32は特に大気酸素を通さない層を多層フィルム20に提供するように機能する。O遮断層32は例えば多層フィルム20から形成されるケーシングの内側に包装した製品の貯蔵寿命を延ばすように機能する。当業者に公知の通り、O遮断に有用なポリマーとしては、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリアミド及びポリアルキレンカーボネートが挙げられる。但し、放射線を照射しても劣化せず、クックイン条件に好ましい同時押出完全照射フィルムの製造を助長するという理由から、O遮断層32で使用するのに好ましいポリマーはEVOHである。
【0111】
図2は7層フィルム36の横断面図である。フィルム36は図1に示すフィルム20と同様であり、フィルム36は第1の外層38、第2の外層40、O遮断層42、第1のポリオレフィンコア層44、及び第2のポリオレフィンコア層46を含む。更に、フィルム36の種々の層で使用するのに好ましいポリマーはフィルム20の種々の層で使用するのに好ましいポリマーに対応する。
【0112】
他方、図1のフィルムと異なり、フィルム36はO遮断層の各側に1個ずつ配置された2つのポリアミドコア層を含む。第1のポリアミドコア層48はO遮断層42と第1のポリオレフィンコア層44の間に配置される。第2のポリアミドコア層50はO遮断層42と第2のポリオレフィンコア層46の間に配置される。好ましくは、図1のフィルムと同様に、第2の外層40は約1重量%の量のウォーターマーク防止剤(例えばシリカ)を含み、第2の外層40はフィルムの製造工程中に形成されるフィルムチューブの外側層である。フィルムチューブを縦方向に切り開いてフラットフィルムとした後に裏継合せして裏継合せケーシングを形成する場合には、外層38がケーシングの外側層を形成し且つ外層40がケーシングの内側層を形成するようにフィルムを配置するのが好ましい。
【0113】
図3は4層フィルム54の横断面図である。フィルム54は図1及び2のフィルムと同様である。更に、フィルム54の種々の層で使用するのに好ましいポリマーはフィルム20の種々の層で使用するのに好ましいポリマーに対応する。4層フィルム54は第1の外層56、第2の外層58、コアポリオレフィン層60、及びポリアミドコア層62を含む。好ましくは、図1のフィルムと同様に、第2の外層58は約1重量%の量のウォーターマーク防止剤を含み、第2の外層58は好ましくはフィルムの製造工程中に形成されるフィルムチューブの外側層である。
【0114】
図1、2及び3のフィルムは本発明により肉製品の包装用熱収縮性裏継合せケーシングに加工するのに特に適している。
【0115】
図4はラップシールケーシング66の横断面図である。ラップシールケーシング66はシール74で外側表面72にシールされた内側表面70をもつケーシングフィルム68をもち、シールは第1のフィルム領域が第2のフィルム領域に重なる場所に配置される。ケーシングフィルム68は単層フィルムでも多層フィルムでもよいが、ケーシングフィルム68は好ましくは上記図1〜3に示した多層フィルムの1種のような多層フィルムである。
【0116】
図5は突合せシールケーシング78の横断面図である。突合せシールケーシング78は突合せシールテープ82にシールされたケーシングフィルム80をもつ。ケーシングフィルム80は内側表面84と外側表面86をもつ。外側表面86はケーシングフィルム80の縁部88及び90を相互にすぐ近接して突合わせた場所で突合せシールテープ82にシールされる。こうして、突合せシールテープ82は突合せシールケーシング78の長さに沿って縦方向シールを提供する。突合せシールテープ82は単層フィルムでも多層フィルムでもよいが、好ましくは突合せシールテープ82は多層フィルムである。突合せシールケーシング78を製造するには、ケーシングフィルム80の縁部88及び90を相互に突合せ、外表面86、より詳細にはシール92及び94を形成する縁部88及び90に沿う領域の外表面86に突合せシールテープ86をヒートシールするのが好ましい。
【0117】
図1〜3のフィルムは図6に模式的に示すような方法により製造することができる。図6に示す方法では、固体ポリマービーズ(図示せず)を複数の押出機(簡略にするために1個の押出機のみを示す)に送る。押出機96の内側でポリマービーズを脱泡した後、得られた無気泡溶融物をダイヘッド98に送り、環状ダイを通して押出し、好ましくは厚さ約15〜30ミル及び好ましくは約2〜10インチの折り径をもつチューブテープ100を得る。
【0118】
冷却リング102から散水して冷却又は急冷後、チューブテープ100をピンチロール104により板状にした後、シールド108に包囲された照射ヴォールト106に送り、チューブテープ100に鉄心トランス加速器100から高エネルギー電子(即ち電離線)を照射する。チューブテープ100はロール112を通って照射ヴォールト106内を案内される。チューブテープ100に約40〜100kGyのレベルまで照射し、照射チューブテープ114とするのが好ましい。照射チューブテープ114は照射ヴォールト106から出ると巻取ロール116に巻取られ、照射チューブテープコイル118を形成する。
【0119】
照射及び巻取後、巻取ロール116と照射チューブテープコイル118を取り出し、最終的に所望されるようなチューブフィルムを製造する工程の第2段階に巻出ロール120及び巻出チューブテープコイル122として設置する。巻出チューブテープコイル122から巻出された照射チューブ114を案内ロール124に通した後、熱水128を入れた熱水浴槽126に通す。照射チューブ114をその後、約20〜60、即ち二軸延伸に所望される温度までフィルムを加熱するに十分な時間、(好ましくは約85℃〜99℃(185〜210°F)の温度をもつ)熱水128に浸す。その後、熱照射チューブテープ130[90]をニップロール132に通し、バブル134状にインフレートして熱照射チューブテープ130を横方向に延伸し、延伸フィルムチューブ136を形成する。更に、インフレート中即ち横方向延伸中にニップロール138はニップロール132の表面速度よりも高い表面速度をもつため、縦方向延伸が生じる。横方向延伸と縦方向延伸の結果、延伸フィルムチューブ136が形成され、このインフレートチューブは好ましくは約1:1.5〜1.6の横方向延伸比と約1:1.5〜1:6の縦方向延伸比で延伸されている。より好ましくは、縦横延伸は各々約1:2〜1:4の延伸比で実施される。その結果、約1:2.25〜1:36、より好ましくは1:4〜1:16の二軸延伸が生じる。バブル134をピンチロール132及び138の間に維持している間にインフレートチューブ136をロール140により板状にし、その後、ピンチロール138に通し、案内ロール142に通した後、巻取ロール144に巻取る。アイドラーロール146が良好な巻取を確保する。得られた多層フィルムを使用して裏継合せケーシング等を形成することができ、このようなケーシングは本発明により肉製品を包装するために使用することができる。
【0120】
上記方法に従い、下記実施例1〜2のフィルムを製造した。これらの実施例と下表1に示すデータは、フィルム、肉製品の包装におけるその使用、及びシール工程とその後の肉製品の包装及びクックイン中にフィルムの使用により得られた予想外の結果を更に詳細に説明する。
【0121】
図7は本発明によりフィルムを製造するのに有用な別の方法の模式図である。簡略にするために図7には1個の押出機148しか示さなかったが、好ましくは少なくとも2個、より好ましくは少なくとも3個の押出機を用いる。即ち、好ましくは少なくとも2個の押出機、より好ましくは少なくとも3個の押出機が例えば図1に示す6層フィルムの外層22及び24を形成するために同時押出ダイ150に溶融ポリマーを供給し、複数の付加押出機が図1に示す6層フィルムの複数のコア層26、28、30及び32を形成するために同時押出ダイ150に溶融ポリマーを供給する。押出機の各々は押出中の夫々の層の形成に適したポリマーペレットを供給される。押出機はポリマーを溶融するに十分な圧力と熱をポリマーペレットに加え、ダイからの押出に備える。
【0122】
押出機148を例にとると、押出機の各々は好ましくはスクリーンパック152、ブレーカープレート154及び複数のヒーター156を備える。同時押出フィルム層の各々をマンドレル158とダイ150の間に押出し、押出物をエアリング160から流れる冷風により冷却する。得られたインフレートバブル162をその後、案内ロール166に通してニップロール164により案内し、板状構造とする。板状チューブは場合により処理バー168を通った後、アイドラーロール170を通り、板状チューブ174にテンション調節を加えるダンサーロール172の周囲を案内された後、板状チューブは巻取機構178を介してロール176に巻取られる。
【0123】
本発明により多層フィルムを製造するために使用されるポリマー成分は更にこのような組成に通常含まれる適量の他の添加剤も含んでいてもよい。このような添加剤としては、スリップ剤(例えばタルク)、酸化防止剤、充填剤、染料、顔染料、放射線安定剤、静電防止剤、エラストマー等、包装フィルム業者に公知の添加剤が挙げられる。
【0124】
本発明による多層フィルムは、例えば同時押出及び/又は押出被覆及び/又は積層により、当業者に公知の任意の手段で製造することができる。押出被覆と積層は、被覆又は積層前に支持体フィルムに照射できるので、得られる多層フィルムが全層ではないにせよ架橋ポリマー網状構造を含むという点で完全同時押出よりも有利である。
【0125】
本発明の多層フィルムは架橋ポリマー網状構造を含むことが好ましい。架橋ポリマー網状構造はテープ又はフィルムに照射することにより形成するのが好ましい。上述のように多層フィルムの一部又は全部に架橋ポリマー網状構造を含むことができる。
【0126】
照射工程では、照射材料の分子間に架橋を誘導する高エネルギー電子処理等の強力な放射線処理にフィルムを暴露する。ポリマーフィルムの照射は、参考資料としてその開示内容全体を本明細書の一部とするBORNSTEINらの米国特許第4,064,296号に開示されている。BORNSTEINらはフィルムに存在するポリマーの架橋に電離線を使用することを開示している。
【0127】
本明細書では放射線量を放射線単位「RAD」で表し、メガラドとしても知られる10RADをMRと表すか、又は放射線単位キログレー(kGy)として表し、1kGyが10MRに相当する。高エネルギー電子の適切な放射線量は約16〜166kGy、より好ましくは約44〜139kGy、更に好ましくは71〜111kGyまでの範囲である。好ましくは、照射は電子加速器により実施され、線量レベルは標準線量測定方法により測定される。
【0128】
本明細書で使用する「コロナ処理」及び「コロナ放電処理」なる用語は、ポリオレフィン等の熱可塑性材料の表面をコロナ放電に暴露し、即ち近傍の電極を通った高電圧により、フィルム表面にすぐ近傍の空気等のガスを電離させ、フィルム表面に酸化又は他の変化を生じることを意味する。
【0129】
ポリマー材料のコロナ処理は、参考資料としてその開示内容全体を本明細書の一部とする1978年10月17日発行のBonetの米国特許第4,120,716号に開示されており、同特許はコロナ処理によりポリエチレンの表面を酸化してその接着性を改善することを開示している。同様に参考資料としてその開示内容全体を本明細書の一部とするHoffmanの米国特許第4,879,430号は、肉クックイン包装で使用するためのプラスチックウェブの処理にコロナ放電を使用することを開示しており、ウェブの内側表面をコロナ処理し、フィルムのタンパク性材料接着性を増加している。
【0130】
コロナ処理は本発明の多層フィルムの処理方法であるが、フィルムのプラズマ処理も使用できる。
【0131】
一般にパッケージ内の製品は任意の加熱済み肉製品であり得るが、加熱済み肉製品はレバーソーセージ、モルタデッラソーセージ、ボローニャソーセージ、鳥肉、豚肉、牛肉、ラム肉、ヤギ肉、馬肉及び魚肉から構成される群から選択される少なくとも1員からなることが好ましく、より好ましくはレバーソーセージ、モルタデッラソーセージ及びボローニャソーセージである。
【0132】
図8は本発明の包装製品180の1態様を示し、製品は両端で1対のクリップ182(図8には一方のみを示す)により閉鎖されたケーシングに包装されている。肉製品を包装するために使用されるフィルム184は、例えば図1に示す多層フィルム20、図2に示す多層フィルム36、又は図3に示す多層フィルム54であり得、これらのフィルムについてはいずれも上記に詳述した通りであり、その例を下記実施例1〜3に示す。図8では、加熱済み肉製品は好ましくはレバーソーセージからなる。
【0133】
以下、例示の目的で本発明を実施例により説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を制限するものではない。特に指定しない限り、全ての百分率、部等は重量に基づく。
【実施例1】
【0134】
(本発明による好ましい6層フィルム)
ナイロン#3(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド2.1ミル/LLDPE#1 4.1ミル/ナイロン#1(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド1.3ミル/EVOH 1.3ミル/LLDPE#1 3.8ミル/ナイロン#3(49%)とナイロン#2(49%)とシリカ(1%)のブレンド1.9ミルの横断面をもつ4インチテープを上記同時押出法により製造した。種々のフィルム層で使用した樹脂は以下の通りである。ナイロン#1はParsippany,N.J.に所在のBASF Corporation製品ULTRAMID(登録商標)B4ポリアミド6とした。ナイロン#2はSumter,South Carolinaに所在のEMS American Grilon,Inc.製品GRILON(登録商標)CF6Sポリアミド6/12コポリマーとした。ナイロン#3はPiscataway,N.J.に所在のHuls America製品VESTAMID(登録商標)Z7319ポリアミド12とした。LLDPE#1はChicago,Illinoisに所在のMorton International製品TYMOR(登録商標)1203無水物グラフト線状低密度ポリエチレンとした。EVOHはLisle,Illinoisに所在のEval Company of America製品EVAL(登録商標)LC−E105Aエチレン/ビニルアルコールコポリマーとした。シリカはN.Y.,N.Y.に所在のCelite(登録商標) Division,Johns−Manville Products Corporation製品SUPERFINE SUPER FLOSS(登録商標)シリカ粘着防止剤とした。
【0135】
6層フィルムはダイを約216℃(420°F)の温度に維持して上記全樹脂を193℃〜277℃(380°F〜530°F)で押出すことにより製造した。押出したテープを水冷し、幅4インチに延ばした。このテープを次に電子架橋装置の走査ビームに通し、合計線量105kGyを照射した。照射後、延ばしたテープを約97℃〜99℃(206°F〜210°F)の温度の熱水に通し、バブル状にインフレートし、延伸し、チューブの折り径が11インチで多層フィルムの全圧が2.2ミルの延伸フィルムチューブを得た。得られたフィルムは、(ASTM法D 2732−83を使用して)85℃(185°F)の熱水に浸すと、約20%の縦方向自由収縮率と約30%の横方向自由収縮率を示した。
【0136】
得られたチューブを縦方向に切り開いてフィルムとした。フィルムをフォーミングシューに沿わせて縦方向即ちその長さに沿って折り曲げ、重なり部分を縦方向にヒートシールすることにより対向縁部を接合してラップシールを形成した。
【0137】
次にこのチューブの一端をクリップで止め、開放端から未加熱ボローニャソーセージを充填し、再びクリップで止めて重量約8ポンドのチャブとした。次にチャブを高湿環境で63℃〜77℃(145°F〜170°F)に合計4時間加熱した。加熱したチャブに次に10分間放水し、氷浴で12時間冷却した。冷却後のチャブは良好なタンパク質接着性(即ちパージがない)をもち、シールは加熱試験に耐えることが判明した。タンパク質接着レベルは良好で非常に安定していた。
【実施例2】
【0138】
(本発明による好ましい7層フィルム)
ナイロン#3(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド2.2ミル/LLDPE#1(80%)と顔料(20%)のブレンド4.1ミル/ナイロン#1(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド0.9ミル/EVOH 0.8ミル/ナイロン#1(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド2.1ミル/LLDPE#1(80%)と顔料(20%)のブレンド3.6ミル/ナイロン#3(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド2.6ミルの横断面をもつ5インチテープを上記同時押出法により製造した。種々のフィルム層で使用した樹脂は実施例1に上述した通りである。顔料はTeknor Apex Corporation製品EPE 10214−C乳白色濃厚液とした。7層フィルムはダイを約216℃(420°F)の温度に維持して上記全樹脂を193℃〜277℃(380°F〜530°F)で押出すことにより製造した。押出したテープを水冷し、幅4インチに延ばした。このテープを次に電子架橋装置の走査ビームに通し、合計線量105kGyを照射した。照射後、延ばしたテープを約88℃〜93℃(190°F〜200°F)の温度の熱水に通し、バブル状にインフレートし、延伸し、チューブの折り径が15インチで多層フィルムの全圧が2.3ミルの延伸フィルムチューブを得た。得られたフィルムは、(ASTM法D 2732−83を使用して)185°Fの熱水に浸すと、約20%の縦方向自由収縮率と約30%の横方向自由収縮率を示した。
【0139】
得られたチューブを縦方向に切り開いてフィルムとした。フィルムをフォーミングシューに沿わせて縦方向即ちその長さに沿って折り曲げ、重なり部分を縦方向にヒートシールすることにより対向縁部を接合してラップシールを形成した。フィルムは良好に裏継合せできた。
【0140】
次にこのチューブの一端をクリップで止め、開放端から未加熱ボローニャソーセージを充填し、再びクリップで止めて重量約8ポンドのチャブとした。次にチャブを高湿環境で63℃〜77℃(145°F〜170°F)に合計4時間加熱した。加熱したチャブに次に10分間放水し、氷浴で12時間冷却した。冷却後のチャブは良好なタンパク質接着性(即ちパージがない)をもち、シールは加熱試験に耐えることが判明した。タンパク質接着レベルは良好で非常に安定していた。
【実施例3】
【0141】
(本発明による4層フィルムと該フィルムから形成したケーシング)
ナイロン#3(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド2.5ミル/EVA#1(80%)とLLDPE#1(20%)のブレンド6ミル/ナイロン#1(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド2.5ミル/ナイロン#3(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド2.5ミルの横断面をもつ5インチテープを上記同時押出法により製造した。なお、EVA#1はBYNEL(登録商標)3036無水物改質エチレン/酢酸ビニルコポリマーとし、他の全樹脂は実施例1〜2に上述した通りである。
【0142】
押出したテープを水冷して延ばした後、電子架橋装置の走査ビームに通し、合計線量105kGyを照射した。照射後、延ばしたテープを約96℃〜99℃(204°F〜210°F)の温度の熱水に通し、バブル状にインフレートし、チューブの折り径が15インチで多層フィルムの全圧が2.2ミルの延伸フィルムチューブを得た。得られたフィルムチューブを縦方向に切り開き、得られたケーシングフィルムをフォーミングシューに沿わせて縦方向に折り曲げ(て重ね合わせ)、重なり部分を縦方向にヒートシールすることにより重なり領域を接合してラップシールを形成した。得られたケーシングは十分なシール強度とタンパク質接着性をもつ。
【実施例4】
【0143】
(本発明による6層フィルムと該フィルムから形成した突合せシールケーシング)
ナイロン#1 0.2ミル/LLDPE#1 0.1ミル/EVOH 0.2ミル/ナイロン#1 0.4ミル/LLDPE#1 0.1ミル/LLDPE#2 1.0ミルの横断面をもつインフレートフィルムを製造した。なお、LLDPE#2はMidland,Michiganに所在のThe Dow Chemical Company製品DOWLEX 2045.03(登録商標)線状低密度ポリエチレンとし、他の全樹脂は実施例1〜3に上述した通りである。
【0144】
次にフィルムを長手方向に切り開き、得られたケーシングフィルムをフォーミングシューに沿わせて縦方向に折り曲げ、ポリアミド外層が形成しようとするケーシングの内側層となるように対向縁部を突合せた。次に、折り曲げたケーシングフィルムの対向縁部にテープフィルムを重ねることにより、突合せシールケーシングを形成した。好ましくは、テープフィルムはLLDPE#2 0.3ミル/LLDPE#1 0.1ミル/EVOH 0.2ミル/LLDPE#1 0.1ミル/LLDPE#2 0.3ミルの組成をもつ非熱収縮性5層フィルムである。ケーシングフィルムの外側にテープフィルムをシールするように重なり部分を縦方向にヒートシールすることによりテープフィルムをケーシングフィルムにシールし、即ちケーシングフィルムの外側LLDPE#2層にテープフィルムをシールした。得られた突合せシール裏継合せケーシングは十分なシール強度とタンパク質接着性をもつ。
【実施例5】
【0145】
(ポリアミドコア層をもたず、裏継合せできない比較フィルム)
ナイロン#3(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド2.0ミル/LLDPE#1(80%)とEAO(20%)のブレンド6ミル/無水物グラフトLLDPE#1 2.5ミル/EVOH 1.3ミル/無水物グラフトLLDPE#1 1.3ミル/LLDPE#1(80%)とEAO(20%)のブレンド3.0ミル/ナイロン#3(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド1.9ミルの横断面をもつ5インチテープを上記同時押出法により製造した。なお、EAOはBaytown,Texasに所在のExxon Chemical Company製品EXACT 4011(登録商標)均一エチレン/α−オレフィンコポリマーとした。他の全樹脂は実施例1〜4に上述した通りである。即ち、本実施例のフィルムはポリアミドコア層を含まない点が実施例1〜4のフィルムと異なる。
【0146】
全樹脂を193℃〜277℃(380°F〜530°F)で押出し、ダイは約216℃(420°F)とした。押出したテープを水冷し、幅5インチに延ばした。このテープを次に電子架橋装置の走査ビームに通し、合計線量105kGyを照射した。照射後、延ばしたテープを約99℃〜100℃(210°F〜212°F)の温度の熱水に通し、バブル状にインフレートし、延伸し、チューブの折り径が14インチで多層フィルムの全圧が2.5ミルの延伸フィルムチューブを得た。得られたフィルムをASTM法D 2732−83により85℃(185°F)の熱水に浸すと、約20%の縦方向自由収縮率と約30%の横方向自由収縮率を示した。
【0147】
チューブを縦方向に切り開いてフィルムとした。フィルムをフォーミングシューに沿わせて縦方向に折り曲げ(て重ね合わせ)、重なり部分を縦方向にヒートシールすることにより重なり領域を接合してラップシールを形成し、フィルムを裏継合せしようと試みた。しかし、この裏継合せ段階中にフィルムはフォーミングシュー側に強くネックダウンし、破断して工程が中断した。従って、フィルムは有効な裏継合せ可能なフィルムではないと思われた。
【実施例6】
【0148】
(ポリアミドコア層をもたず、裏継合せできない比較フィルム)
ナイロン#3(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド3.4ミル/LLDPE#1(80%)とEAO(20%)のブレンド6ミル/無水物グラフトLLDPE#1 2.5ミル/EVOH 1.3ミル/無水物グラフトLLDPE#1 1.3ミル/LLDPE#1(80%)とEAO(20%)のブレンド3.0ミル/ナイロン#3(50%)とナイロン#2(50%)のブレンド3.1ミルの横断面をもつ5インチテープを上記同時押出法により製造した。全樹脂は実施例1〜5に上述した通りである。即ち、本実施例のフィルムもポリアミドコア層を含まない点が実施例1〜4のフィルムと異なり、本実施例では外層を実施例5のフィルムの外層よりも厚くし、本実施例のフィルムのほうが実施例5のフィルムよりも剛性にし、即ち実施例5のフィルムよりもモジュラスを高くした点が実施例5と異なる。
【0149】
全樹脂を193℃〜277℃(380°F〜530°F)で押出し、ダイは約216℃(420°F)とした。押出したテープを水冷し、幅5インチに延ばした。このテープを次に電子架橋装置の走査ビームに通し、合計線量105kGyを照射した。照射後、延ばしたテープを約99℃〜100℃(210°F〜212°F)の温度の熱水に通し、バブル状にインフレートし、延伸し、チューブの折り径が14インチで多層フィルムの全圧が2.3ミルの延伸フィルムチューブを得た。得られたフィルムは約20%の縦方向自由収縮率と約30%の横方向自由収縮率をもっていた。自由収縮率はASTM法D 2732−83を使用して85℃(185°F)の熱水にフィルムを浸すことにより測定した。
【0150】
実施例5と同様にチューブを縦方向に切り開いてフィルムとした。フィルムをフォーミングシューに沿わせて縦方向に折り曲げ(て重ね合わせ)、重なり部分を縦方向にヒートシールすることにより重なり領域を接合してラップシールを形成し、フィルムを裏継合せしようと試みた。しかし、この裏継合せ段階中にフィルムはフォーミングシュー側に強くネックダウンし、破断して工程が中断した。従って、フィルムは有効な裏継合せ可能なフィルムではないと思われた。
【実施例7】
【0151】
(内側層が無水物官能基を有するコロナ処理内側表面を有し且つパージ耐性が低い比較フィルム)
上記の同時押出法により、以下のようなテープ断面を有する5インチのテープを製造した:
3.2ミルのLLDPE#3/2.3ミルの、EVA#2(80%)とLLDPE#2(20%)とのブレンド/1.0ミルの無水物グラフトLLDPE#1/1.9ミルの、ナイロン#1(50%)とナイロン#2(50%)とのブレンド/1.1ミルのEVOH/1.9ミルの無水物グラフトLLDPE#1/5.8ミルの、EVA#2(80%)とLLDPE#2(20%)とのブレンド/3.2ミルのLLDPE#4(ここで、LLDPE#3は、オハイオ州、シンシナティのQuantum Chemical Companyから得たPLEXAR(登録商標)PX360無水物グラフト線状低密度ポリエチレン;LLDPE#4は、ミシガン州、ミッドランドのDow Chemical Companyから得たDOWLEX(登録商標)2244A線状低密度ポリエチレン;EVA#2は、デラウエア州、ウィルミントンのE.I.DuPont de Nemours & Co.から得たELVAX(登録商標)3128エチレン/ビニルアセテートコポリマーであり;他の全ての樹脂は上記実施例1〜6に記載のものであった)。
【0152】
樹脂は全て193℃〜277℃(380°F〜530°F)で押出し、ダイは約216℃(420°F)であった。押出されたテープを水で冷却して、5インチ幅で扁平にした。次いで、このテープを総線量63.8kGyを受容する電子架橋ユニットの走査ビームに通した。照射後、膨張して泡立つ約96℃〜99℃(204〜210°F)の温度の湯に扁平テープを通し、延伸して、折り径15インチの延伸フィルムチューブを得た。該多層フィルムは全体の厚さが2.3ミルである。得られた多層フィルムは縦方向には約20%、横方向に約30%の自由収縮率を有していた。自由収縮率は、ASTM法 D2732−83を用い、フィルムを85℃(185°F)の湯に浸して測定した。フィルムチューブをスリッティングして扁平なフィルムとし、その後、60ダイン/cmの表面エネルギーレベルまでコロナ処理し、その直後に、フォーミングシューの周りに縦に折り畳み(且つオーバーラップさせ)、オーバーラップした部分上に縦にヒートシールを貼ってオーバーラップ領域を接合させてラップシールを形成する。該フィルムは良好にバックシームがついた。即ち、該プロセスが中断される程にはフォーミングシューの周りにネックダウンしなかった。
【0153】
このバックシームチューブの1方の端部をクリップし、チューブの開放端部から未調理ボローニャソーセージ(比較的高脂肪の製品)を充填し、再度クリップして、重量約8ポンドのチャブ(chubs)を得た。次いで、チャブを63℃〜77℃(145−170°F)の高湿度環境下に4時間段階調理した。次いで、調理したケーシングに水シャワーを浴びせ、冷浴中で12時間冷却した。次いで、冷凍ケーシングをパージの有無について検査すると、フォーミングシューに擦りつけられたケーシングのレイフラットエッジにパージ(クックドミート製品とプラスチック材との間の流体)が存在することが判明した。このエッジとフォーミングシューとの摩擦は、その位置でコロナ処理表面がバフされたためと考えられる。該ケーシングの別の特徴は、タンパク質の密着状態が斑点状で不均一であることであった。
【0154】
実施例1及び2のフィルムの有効性(operability)と比較実施例5及び6の非有効性(inoperability)を比較すると、コアポリアミド層によってフォーミングシュー上のフィルムのネックダウン問題が解決されることがわかる。さらに、(コアポリアミド層を有する)比較実施例7はフォーミングシュー上でネックダウンすることはないものの、コロナ処理がバフされた領域では高脂肪質のボローニャソーセージには密着しない。
【0155】
以下の表1は、フィルムのモジュラスが必ずしもバックシーム能力に関するフィルムの有効性の測定要因とはならないことを示している。
【0156】
【表1】

【0157】
より具体的に言えば、例えば、比較実施例5のフィルムは、実施例1のフィルムに類似したモジュラスを有してはいるが、破断してしまう程フォーミングシュー上でネックダウンしたことに留意されたい。これは、比較的高モジュラスではあるがポリアミドコア層を有していないフィルムからは、バックシーム操作時のフォーミングシュー上でのネックダウンの防止に必要な特性を有するフィルムは得られないことを示している。また、比較実施例4のフィルムと比較実施例6のフィルムを比較してみると、バックシーム能力の点で類似した結果が示される。これは、バックシーム能力の決定要因となるのは、フィルムの全体的なモジュラスよりも、多層フィルムのポリマーの組成及び各層の相対位置であることを証明している。
【0158】
本発明を好ましい実施態様に関して説明したが、当業者には、本発明の原理及び範囲を逸脱せずに変更や改変を行い得ることが理解されよう。従って、そのような変更態様は、以下に記載の請求の範囲に従う。
【図面の簡単な説明】
【0159】
【図1】本発明に係る6層の多層フィルムの拡大横断面図を示す。
【図2】本発明に係る7層の多層フィルムの拡大横断面図を示す。
【図3】本発明に係る4層の多層フィルムの拡大横断面図を示す。
【図4】重ね密封バックシーム式ケーシングの横断面図を示す。
【図5】突き合わせ密封バックシーム式ケーシングの横断面図を示す。
【図6】本発明に係る好ましい熱収縮性多層フィルムの製造工程図を示す。
【図7】本発明に係る好ましい非熱収縮性多層フィルムの別の製造工程図を示す。
【図8】本発明に係るパッケージの透視図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱収縮性フィルムであって、
(A) 融点が約250〜400°Fの第1のポリアミドを含有する第1の外層と、
(B) 融点が約250〜480°Fの第2のポリアミドを含有する第2の外層と、
(C) ポリエステル及び第3のポリアミドからなる群から選択される少なくとも1種を含有する内層と
を含み、第1の内層が熱収縮性フィルム全体の厚さの約5%以上の厚さを有することを特徴とする熱収縮性フィルム。
【請求項2】
ポリオレフィンを含有する第2の内層をさらに含み、第1の外層、第2の外層及び第2の内層を合わせた厚さが、多層フィルム全体の厚さの約80%未満であることを特徴とする、請求項1に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項3】
ポリオレフィンが第1の内層より低い結晶性と低いモジュラスを有することを特徴とする、請求項2に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項4】
第2の内層のポリオレフィンが第1のポリオレフィンである、請求項2に記載の熱収縮性フィルムであって、第2のポリオレフィンを含有する第3の内層をさらに含むことを特徴とする熱収縮性フィルム。
【請求項5】
第1のポリアミドの融点が約260〜360°Fであり且つ第2のポリアミドの融点が約260〜360°Fであることを特徴とする、請求項4に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項6】
第1のポリアミドの融点が約275〜350°Fであり且つ第2のポリアミドの融点が約275〜350°Fであることを特徴とする、請求項5に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項7】
第1のポリオレフィンが、ポリプロピレン、ポリエチレン及びポリブテンからなる群から選択される少なくとも1種を含み、
第2のポリオレフィンが、ポリプロピレン、ポリエチレン及びポリブテンからなる群から選択される少なくとも1種を含む
ことを特徴とする、請求項4に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項8】
第1のポリオレフィンが、エチレン/α−オレフィンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、ブテン/α−オレフィンコポリマー、エチレン/不飽和エステルコポリマー、及びエチレン/不飽和酸コポリマーからなる群から選択される少なくとも1種を含み、且つ
第2のポリオレフィンが、エチレン/α−オレフィンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、ブテン/α−オレフィンコポリマー、エチレン/不飽和エステルコポリマー、及びエチレン/不飽和酸コポリマーからなる群から選択される少なくとも1種を含む
ことを特徴とする、請求項7に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項9】
第1のポリアミドが、コポリアミド6/12、ポリアミド12、コポリアミド66/69/61、コポリアミド66/610、コポリアミド6/66、及びコポリアミド6/69からなる群から選択される少なくとも1種を含み、且つ
第2のポリアミドが、コポリアミド6/12、ポリアミド12、コポリアミド66/69/61、コポリアミド66/610、コポリアミド6/66、及びコポリアミド6/69からなる群から選択される少なくとも1種を含む
ことを特徴とする、請求項4に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項10】
第1のポリアミドと第2のポリアミドが化学的に実質的に同一であることを特徴とする、請求項9に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項11】
第1のポリアミドが、
(a) (i)約20〜80重量%の量のカプロラクタム単量体単位と、(ii)約80〜20重量%の量のラウロラクタム単量体単位とを含むコポリアミド6/12、
(b) ポリアミド 12、及び
(c) 10〜50重量%のヘキサメチレンアジポアミド単量体単位、10〜50重量%のポリアミド69単量体単位、及び10〜60重量%のヘキサメチレンイソフタルアミド単量体単位を含むコポリアミド66/69/61からなる群から選択される少なくとも1種を含み、且つ
第2のポリアミドが、
(a) (i)約20〜80重量%の量のカプロラクタム単量体単位と、(ii)約80〜20重量%の量のラウロラクタム単量体単位とを含むコポリアミド6/12、
(b) ポリアミド 12、及び
(c) 10〜50重量%のヘキサメチレンアジポアミド単量体単位、10〜50重量%のポリアミド69単量体単位、及び10〜60重量%のヘキサメチレンイソフタルアミド単量体単位を含むコポリアミド66/69/61からなる群から選択される少なくとも1種を含む
ことを特徴とする、請求項9に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項12】
内層が第3のポリアミドを含む第1の内層であり且つ第1のポリオレフィンを含む第2の内層と第2のポリオレフィンを含む第3の内層とをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項13】
第3のポリアミドが、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド610、ポリアミド66、ポリアミド69、ポリアミド612、コポリアミド6/66、コポリアミド66/610からなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項12に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項14】
バリヤー層である第4の内層をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項15】
バリヤー層が、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、塩化ポリビニリデン、ポリアミド及びポリアルキレンカーボネートからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項14に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項16】
第3のポリアミドの融点が350°F以上であることを特徴とする、請求項12に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項17】
第2の内層が第1の無水物−改質ポリオレフィンを含み且つ第3の内層が第2の無水物−改質ポリオレフィンを含むことを特徴とする、請求項16に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項18】
バリヤー層と第1の外層の間に第1のタイ層、及びOバリヤー層と第2の外層の間に第2のタイ層をさらに含むことを特徴とする、請求項16に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項19】
第1の内層が約350°F未満の融点を有する第4のポリアミドをさらに含むことを特徴とする、請求項16に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項20】
第3のポリアミドの融点が390°F以上であることを特徴とする、請求項16に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項21】
第1の内層が該第1の層の約40〜90重量%の量のポリアミド6と該第1の層の約10〜60重量%の量のコポリアミド6/12とを含み、且つ該コポリアミド6/12が約30〜70重量%の量のカプロラクタム単量体単位を含むことを特徴とする、請求項16に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項22】
熱収縮性フィルムで包装されたクックドミート製品を含む包装品であって、
(A) 融点が約250〜400°Fの第1のポリアミドを含有する第1の外層と、
(B) 融点が約250〜480°Fの第2のポリアミドを含有する第2の外層と、
(C) ポリエステル及び第3のポリアミドからなる群から選択される少なくとも1種を含み且つ熱収縮性フィルム全体の厚さの約5%以上の厚さを有する内層と
を含み、クックドミートが該熱収縮性フィルムに密着していることを特徴とする包装品。
【請求項23】
クックドミート製品が、レバーソーセージ、モルタデッラ、ボローニャソーセージ、ブラウンシュバイガー(柔らかい香料入りレバーソーセージ)、家禽、ハム、ビーフ及び魚からなる群から選択される少なくとも1種の食材を含むことを特徴とする、請求項22に記載の包装品。
【請求項24】
ミートが5%以上の脂肪を含むことを特徴とする、請求項22に記載の包装品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−315405(P2006−315405A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−155672(P2006−155672)
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【分割の表示】特願平9−507713の分割
【原出願日】平成8年7月25日(1996.7.25)
【出願人】(599115550)クライオバツク・インコーポレイテツド (3)
【Fターム(参考)】