説明

フェニルグリオキシレート型の光開始剤を含む光硬化性組成物

本発明は、(a)少なくとも1つの選択されたエチレン性不飽和光重合性化合物;(b)少なくとも1つの選択されたフェニルグリオキシレート型の硬化剤;及び(c)少なくとも1つの選択された着色剤を含むUV硬化性着色組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な光開始剤及び着色光硬化性化合物、並びにこれらを硬化する方法に関するにものである。
【0002】
現在のUV硬化技術は、十分な陰ぺい力を持つ顔料着色膜を硬化する能力に限定されている。この問題は、特に鮮やかな色に適用される場合、とりわけ黄色、橙色、赤色、緑色及び黒色において存在し続けている。この障害の主な理由は、光が膜の中に浸透するのを防止する、顔料のUV範囲及び短波長可視光線の範囲内における固有の吸光特性である。したがって、膜全体を完全に架橋するのに十分なラジカルが光開始剤から形成されない。そのような膜は、光が表面を硬化するには十分なので光沢及び乾燥表面を示すが、基材の近くでは架橋が低下しているか、又は被覆は、液体若しくは粘着性のままである。不十分な透過硬化は、接着の低下、機械的及び化学的耐性の並びに基質の保護の低下のような膜特性の欠陥をもたらす。白色及び淡色の色合いの不透明膜でしか、現在、ビスアシルホスフィンオキシド型光開始剤を使用して硬化することができない。今までのところ、鮮やかな色は、薄いほぼ透明な膜でしか硬化することができない。鮮やかな色を持つ完全に不透明な膜の硬化を達成するためには、多くの場合、幾つかの個別の層を適用し、硬化する必要があり、このことは、例えばエネルギー及び空間の節約に関してUV硬化技術の利点を制限する。
【0003】
フェニルグリオキシレート型の光開始剤は、現在、鮮やかに着色されたUV硬化性配合物の硬化性、すなわち透過硬化を増加することが確認されている。フェニルグリオキシル酸エステルは、例えば、米国特許4,475,999号、米国特許第4,038,164号、米国特許第6,048,660号、国際公開公報第00/56822号及び欧州特許公報第965621号によって光開始剤として知られているが、今までのところ、着色された、特に黄色、橙色、赤色、緑色及び黒色のUV硬化性配合物の硬化に適していると教示されたことはない。現在の最先端のビスアシルホスフィンオキシド型光開始剤は長波吸収を示が、驚くべきことに、これらの光開始剤は示さない。フェニルグリオキシレートは、鮮やかな色、より厚い膜厚の有意に改善された硬化性を示し、より多くの着色剤が装填された組成物を硬化することができ、これによって単一の適用硬化工程により不透明なUV硬化性膜が達成される。
【0004】
したがって、本発明の主題は、下記:
(a)少なくとも1つのエチレン性不飽和光重合性化合物と、
(b)少なくとも1つの硬化剤と
(c)少なくとも1つの着色剤と
を含み、
エチレン性不飽和光重合性化合物(a)が、ポリエステルアクリレートであり、硬化剤(b)が、フェニルグリオキシレート型の光開始剤化合物であり、そして着色剤(c)が、UV及び短可視光線吸収非白色着色剤であることを特徴とする
光硬化性組成物である。
【0005】
フェニルグリオキシレート型の化合物は、フェニルグリオキサル酸、そのエステル、チオエステル、アミド及び塩、並びに対応する誘導体に対応し、特に、アルコキシ−、(場合により置換されている)フェノキシ−、アルキルチオ−又は(場合により置換されている)フェニルチオ−置換基との誘導体に対応する。
特に、フェニルグリオキシレート型の硬化剤は、式I又はIa:
【0006】
【化1】

【0007】
〔式中、
nは、1又は2であり;
Xは、O、S、又はNR12であり;
は、nが1の場合、水素;場合によりOR及び/若しくはフェニルで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOR及び/若しくはフェニルで置換されているC〜C20アルキル;場合によりC〜C12アルキル、シクロペンチル、シクロヘキシル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているフェニル;C〜C12シクロアルキル、又はC〜C12アルケニルであり;
は、nが2の場合、場合によりOR及び/若しくはフェニルで置換されているC〜C20アルキレン;1個以上のOで中断され、場合によりOR及び/若しくはフェニルで置換されているC〜C20アルキレン;場合によりC〜C12アルキル、シクロペンチル、シクロヘキシル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているフェニレン;C〜C12シクロアルキレン、又はC〜C12アルケニレンであるか、或いは下記:
【0008】
【化2】

【0009】
の基のうちの1つであり;
、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素;場合によりフェニル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりフェニル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているC〜C20アルキル;C〜C12シクロアルキル;C〜C12アルケニル;場合により1つ以上のC〜C12アルキル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているフェニルであるか;又はOR、SR若しくはNRであり;
は、水素;場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキルで置換されているフェニルであり;
及びRは、互いに独立して、水素;場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキルで置換されているフェニル;COR11であるか、或いはR及びRは、それらが結合しているN原子と一緒になって、場合によりO又はNR12で中断されている5員、6員又は7員環を形成し;
ここでOR、SR又はNRのR、R又はRは、フェニル環において更なる置換基と共に又はフェニル環のC原子と共に、5員又は6員環を形成し;
10は、C〜C20アルキルであり;
11は、C〜C20アルキル又はOR10であり;
12は、水素;場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜C20アルキル;C〜C12シクロアルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキル、OR、SR及び/又はNRで置換されているフェニルであり;
13は、水素又はC〜C20アルキルであり;
Eは、カチオンである〕
で示される化合物である。
【0010】
〜C20アルキルは、直鎖又は分岐鎖であり、例えば、C〜C18−、C〜C14−、C〜C12−、C〜C−、C〜C−又はC〜Cアルキルである。例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、2,4,4−トリメチルペンチル、2−エチルヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、オクタデシル及びイコシルである。
分岐鎖C〜C20アルキルは、例えば分岐鎖C〜C18−、C〜C14−、C〜C12−、C〜C−、C〜C−又はC〜Cアルキルであり、例としてはイソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−(1−メチルエチル)−2−メチル−プロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、2−エチルヘキシルなどであり、特にイソプロピル、イソブチル、2,2−ジメチルプロピル又は1−(1−メチルエチル)−2−メチル−プロピルである。
〜C18アルキル、C〜C14アルキル、C〜C12アルキル、C〜Cアルキル、C〜Cアルキル及びC〜Cアルキルは、対応する数のC原子までC〜C20アルキルについて上記で与えられた意味と同じ意味を有する。
【0011】
1個以上のOにより中断されているC〜C20アルキルは、例えば、Oにより1〜9回、1〜7回、又は1若しくは2回中断されている。基が1個を越えるOで中断されている場合、前記O原子は、少なくとも1つのメチレン基により互いに離れており、すなわちO原子は非連続性である。例は、次の構造単位−CH−O−CH、−CHCH−O−CHCH、−〔CHCHO〕−CH(ここで、y=1〜9)、−(CHCHO)CHCH、−CH−CH(CH)−O−CH−CHCH又は−CH−CH(CH)−O−CHCHである。
【0012】
〜C12シクロアルキルは、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシル、特にシクロペンチル及びシクロヘキシル、好ましくはシクロヘキシルである。本出願の文脈において、C〜C12シクロアルキルは、少なくとも1つの環を含むアルキルとして理解されるべきである。例えば、メチル−シクロペンチル、メチル−又はジメチルシクロヘキシル、下記:
【0013】
【化3】

【0014】
並びに架橋又は縮合環系、例えば下記:
【0015】
【化4】

【0016】
なども、この用語に包含されることが意図される。
非置換であるか又は直鎖若しくは分岐鎖C〜C20アルキルで置換されているC〜Cシクロアルキルは、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシル、特にシクロペンチル及びシクロヘキシル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロペンチル、エチルシクロヘキシル、プロピルシクロペンチル、プロピルシクロヘキシル、イソプロピルシクロペンチル、イソプロピルシクロヘキシル、t−ブチルシクロペンチル、t−ブチルシクロヘキシルなどである。
【0017】
〜C12アルケニルは、単又は多不飽和、直鎖又は分岐鎖であり、例えば、C〜C−、C〜C−又はC〜Cアルケニルである。例は、アリル、メタリル、ビニル、1,1−ジメチルアリル、1−ブテニル、3−ブテニル、2−ブテニル、1,3−ペンタジエニル、5−ヘキセニル又は7−オクテニル、特にアリル又はビニルである。
【0018】
置換フェニルは、フェニル環において1〜5回、例えば、1回、2回又は3回、特に1回又は2回置換されている。
【0019】
〜C20アルキレンは、直鎖又は分岐鎖アルキレンであり、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、1−メチルエチレン、1,1−ジメチルエチレン、ブチレン、1−メチルプロピレン、2−メチル−プロピレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ドデシレン、テトラデシレン、ヘキサデシレン又はオクタデシレンである。特に、Xは、C〜C12アルキレンであり、例えば、エチレン、デシレン、下記:
【0020】
【化5】

【0021】
である。
【0022】
1個以上のOにより中断されているC〜C20アルキレンは、例えば、Oにより1〜9回、例えば1〜7回、又は1若しくは2回中断されている。これは、例えば−CH−O−CH−、−CHCH−O−CHCH−、−〔CHCHO〕−、−〔CHCHO〕−CH−(ここで、y=1−9)、−(CHCHO)CHCH−、−CH−CH(CH)−O−CH−CH(CH)−又は−CH−CH(CH)−O−CH−CHCH−のような構造単位を生じる。中断している原子は、非連続的である。
分岐鎖C〜C20アルキレンは、例えば、1−メチルエチレン、1,1−ジメチルエチレン、1,2−ジメチルエチレン、1−メチルプロピレン、2−メチル−プロピレンなどであり、特に1,2−ジメチルエチレンである。
【0023】
〜C12シクロアルキレンは、例えば、シクロプロピレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロオクチレン、シクロドデシレン、特にシクロペンチレン及びシクロヘキシレン、好ましくはシクロヘキシレンである。しかしC〜C12シクロアルキレンは、また、例えば、下記:
【0024】
【化6】

【0025】
のような構造単位であり、ここでx及びyは、互いに独立して、0〜6であり、x+yの合計は≦6であるか、又は下記:
【0026】
【化7】

【0027】
のような構造単位であり、ここでx及びyは、互いに独立して、0〜7であり、x+yの合計は≦7である。
【0028】
〜C12アルケニレンは、単又は多不飽和であり、例えば、エチニレン、1−プロペニレン、1−ブテニレン、3−ブテニレン、2−ブテニレン、1,3−ペンタジエニレン、5−ヘキセニレン又は7−オクテニレンである。
【0029】
OR、SR又はNRのR、R又はRが、フェニル環において更なる置換基と共に又はフェニル環のC原子と共に、5員又は6員環を形成する場合、例えば以下の構造が包含される:
【0030】
【化8】

【0031】
及びRが、それらが結合しているN原子と一緒になって、場合により−O−又は−NR11−で中断されている5員、6員又は7員環を形成する場合、飽和又は不飽和環が形成され、例えば、アジリジン、ピロール、ピロリジン、オキサゾール、ピリジン、1,3−ジアジン、1,2−ジアジン、ピペリジン又はモルホリンである。
【0032】
Eは、陽イオンを形成することができるラジカルであり、したがって、式Iaの陰フェニルグリオキシレートイオンに対する対イオンEとして適切なラジカルである。適切なイオンは無機又は有機カチオンである。
これらのEの例は、Li、Na、K又はCsのようなアルカリ金属、特にリチウム又はナトリウム、例えばMg、Ca、Zn、Cuのようなアルカリ土類金属;例えばAlのような酸化状態3+の金属カチオン、例えばSn又はTiのような酸化状態4+の金属カチオン(対イオンが1を超える正原子価を有する場合、対応する数のフェニルグリオキシレートアニオンが存在することは明白である);「オニウム」カチオン、例えば、第四級アンモニウム化合物、アンモニウム、テトラ−アルキルアンモニウム、トリ−アルキル−アリール−アンモニウム、ジ−アルキル−ジ−アリール−アンモニウム、トリ−アリール−アルキル−アンモニウム、テトラ−アリール−アンモニウム、テトラ−アルキルホスホニウム、トリ−アルキル−アリール−ホスホニウム、ジ−アルキル−ジ−アリール−ホスホニウム、トリ−アリール−アルキル−ホスホニウム、テトラ−アリール−ホスホニウム、特にアンモニウム又はテトラアルキルアンモニウムである。
テトラアルキルアンモニウムの例は、特に、テトラメチルアンモニウム及びテトラブチルアンモニウムであるが、トリスアルキルアンモニウムイオン、例えばトリメチルアンモニウムも適している。適切なホスホニウム及びアンモニウム対イオンは、式:PR及びNRのものであり、ここでR、R、R、Rは、互いに独立して、水素か、非置換又は置換されているアルキル、シクロアルキル、アルケニル、フェニル又はアリールアルキルである。これらのアルキル、シクロアルキル、アルケニル、フェニル又はアリールアルキルラジカルの置換基は、例えば、ハロゲン化物、ヒドロキシル、ヘテロシクロアルキル(例えば、エポキシ、アジリジル、オキセタニル、フラニル、ピロリジニル、ピロリル、チオフェニル、テトラヒドロフラニルなど)、ジアルキルアミノ、アミノ、カルボキシル、アルキル−及びアリールカルボニル、アリールオキシ−及びアルコキシカルボニルである。
四価窒素が、5員又は6員環の一部であることもでき、この場合この環は次に他の環系と縮合することができる。これらの系は、追加のヘテロ原子、例えばS、N、Oを含むこともできる。四価窒素は、多環式環系の一部であることもでき、例えばアゾニアプロペランである。これらの系は、更なるヘテロ原子、例えばS、N、Oを含むこともできる。
また適しているものは、ポリアンモニウム塩及びポリホスホニウム塩、特にビス塩であり、ここでは「モノ」化合物について上記に記載したものと同じ置換基が存在することが可能である。
用いることができるホウ酸塩に対する他の陽対イオンEは、オニウムイオン、例えばヨードニウム又はスルホニウムイオンである。
【0033】
そのような対イオンの例は、下記式:
【0034】
【化9】

【0035】
のラジカルであり、欧州特許公報第555058号及び欧州特許公報第690074号に記載されている。また対イオンとして興味深いものは、下記:
【0036】
【化10】

【0037】
である。対イオンとして更に興味深いものは、例えば下記:
【0038】
【化11】

【0039】
のようなヨードニウムカチオンである。
【0040】
Eは、例えば、酸化状態+1の金属カチオン、N又はPであり、ここでR、R、R、Rは、互いに独立して、水素;C〜C20アルキル;フェニル;OH又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;OH又はC〜Cアルキルで置換されているフェニルである。
Eは、好ましくは、Li、Na、K、Cs、N又はPRR;特に、Li、Na、K、N又はPである。
好ましいものは、Na、Li、K、Mg、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラ(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブタ−3−イル)アンモニウム、テトラブチルホスホニウム、トリフェニルエチルホスホニウム、下記:
【0041】
【化12】

【0042】
であり、ここでRは、水素又はメチルである。
一価カチオンEが好ましい。
【0043】
フェニルグリオキシレート化合物は、光開始剤として知られている。当業者は、そのような化合物を調製する方法を熟知しており、この種類の化合物の幾つかは、市販されており、例えば、Ciba Specialty Chemicalsから提供されるIRGACURE(登録商標)754又はメチルα−オキソベンゼンアセテートである。化合物の例、並びにこれらの調製は、J.V. Crivello, K. Dietlikerにより、Photoinitiators for Free Radical Cationic & Anionic Photopolymerization, 2nd ed., Chemistry & Technology of UV&EB Formulation for Coatings, Inks & Paints, Vol. III, 1998, J. Wiley and Sonsにおいて、K. DietlikerによりA compilation of Photoinitiators Commercially available for UV today, SITA Technology, Edinburgh, 2002において、並びに米国特許第4,038,164号、米国特許第1,534,320号、米国特許第4,475,999号、国際公開公報第00/56822号、欧州特許公報第965621号、米国特許第6,048,660号、国際公開公報第06/067061号において提示されている。
【0044】
エチレン性不飽和成分及び着色剤を含む本発明の組成物において好ましいものは、XがO又はNR12、特にOである式Iの化合物である。
前記組成物において、R1は、nが1の場合、例えば、水素;場合によりOR及び/若しくはフェニルで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOR及び/若しくはフェニルで置換されているC〜C20アルキル;場合によりC〜C12アルキル、シクロヘキシル、OR及び/若しくはNRで置換されているフェニル;C〜C12シクロアルキル、又はC〜C12アルケニルである。
或いはR1は、nが1の場合、例えば、水素;場合によりORで置換されているC〜C12アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりORで置換されているC〜C12アルキル;場合によりC〜Cアルキル、OR及び/若しくはNRで置換されているフェニル;シクロペンチル、シクロヘキシル、又はアリルである。
好ましくはR1は、nが1の場合、水素;場合によりORで置換されているC〜Cアルキル;1若しくは2個のOで中断され、場合によりORで置換されているC〜C12アルキル;場合によりC〜Cアルキル、OR及び/若しくはNRで置換されているフェニル;シクロペンチル、シクロヘキシル、又はアリルである。
特に好ましいRは、nが1の場合、水素;場合によりORで置換されているC〜Cアルキル;1若しくは2個のOで中断され、場合によりORで置換されているC〜C12アルキル;シクロペンチル、シクロヘキシル、又はアリルであり、特にRは、nが1の場合、水素;場合によりORで置換されているC〜Cアルキル;1若しくは2個のOで中断されており、場合によりメトキシで置換されているC〜C12アルキル;シクロペンチル、又はシクロヘキシルである。
エチレン性不飽和成分及び着色剤を式Iの化合物に含む本発明の組成物において、
は、nが2の場合、例えば、場合によりOR及び/若しくはフェニルで置換されているC〜C20アルキレン;1個以上のOで中断され、場合によりOR及び/若しくはフェニルで置換されているC〜C20アルキレン;場合によりC〜C12アルキル、シクロヘキシル、OR及び/若しくはNRで置換されているフェニレン;C〜C12シクロアルキレン、又はC〜C12アルケニレンを示すか、或いは基(A)、(B)、(C)又は(D)のうちの1つである。
特にRは、nが2の場合、C〜C20アルキレン;1個以上のOで中断されているC〜C20アルキレン;場合によりC〜Cアルキル、OR及び/若しくはNRで置換されているフェニレン;C〜C10シクロアルキレン、又はC〜Cアルケニレンであるか、或いは基(A)、(B)、(C)又は(D)のうちの1つである。
好ましいRは、nが2の場合、C〜C12アルキレン;1個以上のOで中断されているC〜C12アルキレン;場合によりC〜Cアルキル、OR及び/若しくはNRで置換されているフェニレン;C〜C10シクロアルキレン、又はC〜Cアルケニレンであり、特にC〜Cアルキレン;1個以上のOで中断されているC〜Cアルキレンである。
nは、好ましくは1である。
組成物において、R、R、R、R及びRは、例えば、互いに独立して、場合によりフェニル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているC〜C12アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりフェニル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているC〜C12アルキル;C〜C12シクロアルキル;C〜C12アルケニル;場合により1つ以上のC〜C12アルキル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているフェニルであるか;又は水素、OR、SR若しくはNRである。
特に、R及びRは、水素であり、そしてR、R及びRは、互いに独立して、場合によりフェニル、OR及び/若しくはNRで置換されているC〜Cアルキル;1若しくは2個のOで中断されているC〜Cアルキル;シクロヘキシル;アリル;場合により1若しくは2つのC〜Cアルキル、OR及び/若しくはNRで置換されているフェニルであるか、又は水素、OR、SR若しくはNRである。好ましいものは、R、R及びRが、水素であり、そしてR及びRが、互いに独立して、C〜Cアルキル、OR、SR又はNRである組成物であり、特にR、R、R及びRが、水素であり、そしてRが、OR又はSR、特にSRであるものである。
は、例えば、水素;場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C12アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C12アルキル;場合により1つ以上のC〜C16アルキルで置換されているフェニルである。好ましいRは、水素;C〜Cアルキル;1又は2個のOで中断され、場合によりOH及び/又はOR10で置換されているC〜Cアルキル;場合により1又は2つのC〜Cアルキルで置換されているフェニルである。特に、好ましいRは、メチル又はフェニルである。
及びRは、例えば、互いに独立して、水素;場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C12アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C12アルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキルで置換されているフェニル;COR11であるか、或いはR及びRは、それらが結合しているN原子と一緒になって、場合によりO又はNR12で中断されている5員、6員又は7員環を形成するか、或いはOR、SR又はNRのR、R又はRは、フェニル環において更なる置換基と共に又はフェニル環のC原子と共に、5員又は6員環を形成する。
及びRは、例えば、好ましくは互いに独立して、水素;場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜Cアルキル;1又は2個のOで中断され、場合によりOH及び/又はOR10で置換されているC〜Cアルキル;場合により1又は2つのC〜Cアルキルで置換されているフェニル;COR11であるか、或いはR及びRは、それらが結合しているN原子と一緒になって、場合によりO又はNR12で中断されている、6員環を形成し;
ここでOR、SR又はNRのR、R又はRは、フェニル環において更なる置換基と共に又はフェニル環のC原子と共に、5員又は6員環を形成し;
及びRは、特に、互いに独立して、水素;C〜Cアルキル;1若しくは2個のOで中断され、場合によりOH及び/若しくはOR10で置換されているC〜Cアルキル;場合により1若しくは2つのC〜Cアルキルで置換されているフェニル;又はCOR11であるか、或いはR及びRは、それらが結合しているN原子と一緒になって、場合によりO又はNR12で中断されている6員環を形成する。
特にR及びRは、互いに独立して、水素;C〜Cアルキル;1若しくは2個のOで中断され、場合によりOH及び/若しくはOR10で置換されているC〜Cアルキル;場合により1若しくは2つのC〜Cアルキルで置換されているフェニルであるか、又はCOR11である。
10は、例えば、C〜C12アルキル、好ましくはC〜Cアルキル、特にメチル又はエチルである。
11は、例えば、C〜C12アルキル又はOR10、好ましくはC〜Cアルキル又はOR10、特にメチル、エチル又はOR10である。
12は、例えば、水素;場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜C20アルキル;C〜C12シクロアルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキル、OR、SR及び/又はNRで置換されているフェニルであり;
12は、好ましくは、水素;場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜C12アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜C12アルキル;C〜C12シクロアルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキル、OR及び/又はNRで置換されているフェニルである。
12は、特に、水素;場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜Cアルキル;1又は2個のOで中断され、場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜Cアルキル;シクロヘキシル;場合により1又は2つのC〜C12アルキル、OR及び/又はNRで置換されているフェニルである。
特にR12は、水素;場合によりOH及び/又はOR10で置換されているC〜Cアルキル;1又は2個のOで中断され、場合によりOH及び/又はOR10で置換されているC〜Cアルキルである。
【0045】
興味深いものは、下記の実施例において、P−14、P−6、P−4、P−7、P−9、P−8、P−13、P−3、P−12、P−2、P−10、P−11、P−16、P−17、P−22、P−15、特にP−14、P−6、P−4、P−7、P−9、P−8、P−13、P−3、P−12、P−2、P−10、P−11、とりわけP−14、P−6、P−4、P−7と示されている化合物である。
【0046】
本発明の主題は、更に、式(Ib):
【0047】
【化13】

【0048】
〔式中、
nは、1又は2であり;
Xは、O又はS、特にOであり;
は、nが1の場合、分岐鎖C〜C20アルキルであるか又はC〜Cシクロアルキルであり、これは非置換であるか又は直鎖若しくは分岐鎖C〜C20アルキルで置換されており;
は、nが2の場合、分岐鎖C〜C20アルキレンであり;
、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素;場合によりフェニル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりフェニル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているC〜C20アルキル;C〜C12シクロアルキル;C〜C12アルケニル;場合により1つ以上のC〜C12アルキル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているフェニルであるか;又はOR、SR若しくはNRであるが;
但し、R、R、R、R及びRのうちの少なくとも1つはSRであり;
は、水素;場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキルで置換されているフェニルであり;
及びRは、互いに独立して、水素;場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキルで置換されているフェニル;COR11であるか、或いはR及びRは、それらが結合しているN原子と一緒になって、場合によりO又はNR12で中断されている5員、6員又は7員環を形成し;
ここでOR、SR又はNRのR、R又はRは、フェニル環において更なる置換基と共に又はフェニル環のC原子と共に、5員又は6員環を形成し;
10は、C〜C20アルキルであり;
11は、C〜C20アルキル又はOR10であり;そして
12は、水素;場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜C20アルキル;C〜C12シクロアルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキル、OR、SR及び/又はNRで置換されているフェニルである〕
で示される新規フェニルグリオキシレート化合物である。
【0049】
特に興味深いものは、
が、SRであり;
、R、R及びRが、互いに独立して、水素であり;そして
が、C〜C20アルキルである
式(Ib)の化合物である。
【0050】
本発明の更なる主題は、下記:
【0051】
【化14】

【0052】
の化合物である。
【0053】
分岐鎖アルキル又はシクロアルキルエステル基を有する式(Ib)の新規化合物は、一般に、対応するメチルエステル化合物のエステル交換反応により調製される。
メチルエステル化合物の調製は既知であり、当業者は、適切な方法について良く知っている。そのような化合物の調製の例は、上記において引用された文献及び下記の調製例に提示されている。
【0054】
好ましいものは、式I又はIbの化合物を含む着色された、すなわち非白色の組成物である。
好ましくは、式I及びIbの化合物において、nは1である。
特に興味深いものは、R、R、R、R又はRがOR又はSRである式I及びIaの化合物であり、特に、R、R、R、R又はRがORである化合物である。好ましくは、RはORである。
更に興味深いものは、RがC〜C20アルキル、特にC〜Cアルキル、とりわけメチル又はフェニルである、式I及びIaの化合物である。RがOR又はSRであり、そしてR及びRがC〜C20アルキルである、式I又はIaの化合物が強調される必要がある。
特に興味深いものは、Rが、nが1の場合、水素、C〜C20アルキル、又は1個以上のOで中断されているC〜C20アルキルである、式Iの化合物である。特に、Rは、水素、メチル、エチル又は−(CHCHO)−CHである。
興味深いカチオンEは、特に、金属カチオン及びアンモニウムイオン、とりわけ、Li、Na、K、Mgカチオン及び例えばテトラメチルアンモニウム又はテトラブチルアンモニウムのようなテトラアルキルアンモニウムである。
【0055】
本発明の組成物は、少なくとも1つの非白色着色剤(c)を含む。本発明の主題は、光硬化性組成物であり、ここで着色剤(c)は、着色顔料又は染料、特に黄色、橙色、赤色、緑色及び黒色顔料又は染料からなる群より選択される着色顔料又は染料である。適用の種類に応じて、有機と無機の顔料が着色剤として使用される。顔料の例は、例えば、例えばルチル又はアナタース型の二酸化チタン、亜鉛華のような酸化亜鉛、硫化亜鉛、硫酸バリウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、カーボンブラック、酸化鉄黄、酸化鉄赤、黒色酸化鉄、紺青のような酸化鉄、銅クロマイトブラック、酸化クロムグリーン、クロムグリーン、バイオレット(例えば、マンガンバイオレット、リン酸コバルト、CoLiPO)、クロムイエロー、クロムグリーン、クロム酸鉛、モリブデン酸鉛、チタン酸カドミウム及び真珠箔、並びに金属顔料、ニッケルチタンイエロー、ウルトラマリーンブルー、コバルトブルー、ビスマスバナデート、カドミウムイエロー又はカドミウムレッドのような無機顔料;また、モノアゾ顔料、ジアゾ顔料、ジアゾ縮合顔料、並びにその金属錯体、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、チオインジゴ顔料又はトリフェニルメタン顔料のような多環式顔料、並びにジケピロロピロール顔料、イソインドリノン顔料、例えば、テトラクロロイソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、ジオキサジン顔料、ベンズイミダゾリン顔料及びキノフタロン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジンバイオレット、バット顔料及びフタロシアニン顔料のような有機顔料である。適切な顔料の例には、黒色被覆にはカーボンブラック、白色被覆には二酸化チタン、黄色被覆にはジアリーリドイエロー又はジアゾベース顔料、青色被覆には、フタロシアニンブルー及び他のフタロシアニン、赤色被覆には、アントラキノンレッド、ナフトールレッド、モノアゾベース顔料、キナクリドン顔料、アントラキノン及びペリレン、緑色被覆には、フタロシアニングリーン及びニトロソベース顔料、橙色被覆には、モノアゾ及びジアゾベース顔料、キナクリドン顔料、アントラキノン及びペリレン、紫色被覆には、キナクリドンバイオレット、塩基性染料顔料及びカルバゾールジオキサジンベース顔料が挙げられる。当業者は、淡緑青色、褐色、灰色、桃色などのような着色被覆が更に必要な場合、更なる適切な顔料の配合及び組み合わせについて十分認識している。
例として、有機顔料の例には、カラーインデックスピグメントイエロー3、12、13、14、17、24、34、42、53、62、74、83、93、95、108、109、110、111、119、123、128、129、139、147、150、164、168、173、174、184、188、191、191:1、193、199、ピグメントオレンジ5、13、16、34、40、43、48、49、51、61、64、71、73、ピグメントレッド2、4、5、23、48:1、48:2、48:3、48:4、52:2、53:1、57、57:1、88、89、101、104、112、122、144、146、149、166、168、177、178、179、181、184、190、192、194、202、204、206、207、209、214、216、220、221、222、224、226、254、255、262、264、270、272、ピグメントブラウン23、24、33、42、43、44、ピグメントバイオレット19、23、29、31、37、42、ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、28、29、60、64、66、ピグメントグリーン7、17、36、37、50、ピグメントホワイト6、ピグメントブラック7、12、27、30、31、32、バットレッド74、3,6−ジ(3′−シアノ−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ〔3,4−c〕ピロール−1,4−ジオン又は3−フェニル−6−(4′−tert−ブチル−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ〔3,4−c〕ピロール−1,4−ジオンが挙げられる。有機顔料の更なる例をモノグラフにおいて見出すことができる。適切な着色剤には、下記が含まれるが、これらに限定されない:3−ジブチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(4−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(4−n−オクチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−n−オクチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(ジベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(ジベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−t−ブチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−カルボキシエチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(4−メチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(4−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−クロロ−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(4−メチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−(4−2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−7−(4−クロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−n−ヘキシルアミノ)−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)アミノ−7−メチルフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−ブチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソプロピル−N−3−ペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕フルオラン。
また適切なものは、W. Herbst, K. Hungerにより"Industrial organic pigments: production, properties, applications" 3rd. completely revised Edition, 2004, Wiley-VCH, Weinheim, ISBN: 3-527-30576-9おいて記載されている着色剤であり、その開示は引用により本明細書に組み込まれる。
着色剤は、単独の化合物として又は互いに若しくは更なる色形成化合物と組み合わせて使用することができる。
【0056】
好ましいものは、上記に挙げられた無機又は有機の非青着色剤である。
本発明の文脈において、例えば二酸化チタン又は酸化亜鉛のような上記に挙げられた白色顔料は、それ自体は着色剤(c)として考慮されないが、非白色着色剤(c)の色合いを鮮やかにする「色合い」成分としてのみ考慮される。すなわち、上記に挙げられた白色顔料は、非白色着色剤と混合されない限り、本発明の成分(c)として考慮されない。
【0057】
顔料は、単一の化学化合物であるか又は複数の化学化合物を含有する固溶体又は混合結晶を含む複数の成分の混合物であることができる。好ましいものは、物理的な混合物及び混合相よりも大きい彩度を生じるので、均一の結晶質顔料である。それでも最終適用においてくすんだ色合いが望ましい場合、これは、それ自体既知の方法により異なる色の着色剤を用いて色調を抑えることによって達成することができる。
【0058】
意図される用途に応じて、顔料は当該技術において慣用の量、例えば、配合物全体に基づいて、1〜60重量%又は10〜30重量%の量で使用される。インク被覆における顔料の適切な量は、例えば、1〜20、1〜15、好ましくは1〜10重量%である。上記の量は、異なる顔料の混合物、すなわち2種以上の顔料が用いられる場合、配合物における顔料の総量を意味する。
顔料の平均粒度は、通常、約1μm以下である。必要であれば、市販の顔料の寸法を微粉砕により減少させることができる。例えば、配合物の他の成分との混合を容易にするため、顔料を分散体の形態で配合物に加えることができる。顔料は、例えば、低粘性液体、例えば、反応性希釈剤に分散される。
好ましいことは、有機顔料の使用である。特に、本発明の文脈において好ましいことは、着色された、すなわち非白色の顔料の使用である。特に好ましいものは、鮮やかな色合い、すなわち純色又は1/3国際標準濃度(ISD)のものである。
【0059】
組成物は、異なる部類の有機染料を含むこともできる。例は、アゾ染料、メチン染料、アントラキノン染料又は金属錯体染料である。慣用の濃度は、例えば、配合物全体に基づいて、0.1〜20%、特に1〜5%である。
適切な着色剤は、例えば、スピロ−ピラン、スピロ−オキサジン、ナフトピラン及びラクトンからなる群より選択される。
例は、フルオラン、トリフェニルメタン、ラクトン、ベンゾオキサジン、スピロピラン、フタリドであり、好ましくはフルオランである。適切な着色剤には、下記が含まれるが、これらに限定されない:3−ジブチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(4−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(4−n−オクチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−n−オクチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(ジベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(ジベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−t−ブチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−カルボキシエチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(4−メチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(4−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−クロロ−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(4−メチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−(4−2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−7−(4−クロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−n−ヘキシルアミノ)−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)アミノ−7−メチルフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−ブチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソプロピル−N−3−ペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕フルオラン。
更なる化合物及びこれらの調製は、K. Hunger "Industrial dyes: chemistry, properties, applications", 2003, Wiley-VCH, Weinheim, ISBN 3-527-30426-6及びH. Zollinger "Color chemistry: syntheses, properties, and applications of organic dyes and pigments", 3rd revised edition, 2003, Wiley-VCH, Weinheim, ISBN 3-906390-23-3において見出すことができ、この文書は両方とも引用により本明細書に組み込まれる。
【0060】
着色剤は、単一の化合物として又は互いに若しくは更なる色形成化合物と組み合わせて使用することができる。
【0061】
適切な顔料及び染料は、市販されているか又は当業者に知られている。特定の例は下記である:
Cromophtal Yellow 8GN (P.Y. 128)、Irgazin Yellow 2093、lrgalite Yellow GO、lrgacolor Yellow 14247、Irgazin Yellow 2RLT、Irgazin Orange 2038、Irgazin DPP Orange RA (P.O. 73)、Irgazin Red 2030、Kronos 2310、lrgalite Res 3RS、Irgazin Green 2180、Special Black 4。
【0062】
本発明によると、式I及びIaの化合物は、エチレン性不飽和化合物及び着色剤を含む組成物の光重合のための光開始剤として使用することができ、式(Ib)、(1)、(2)、(3)及び(4)の化合物は、エチレン性不飽和化合物を含む組成物の光重合のための光開始剤として使用することができる。
したがって、本発明の主題は、また、
(a)少なくとも1つのエチレン性不飽和光重合性化合物と、
(b)光開始剤として、少なくとも1つの、上記で定義された式(Ib)の化合物又は上記で定義された式(1)、(2)、(3)又は(4)の化合物と
を含む光重合性組成物である。
【0063】
組成物(式I、Ia、Ib、(1)、(2)、(3)又は(4)の化合物を含む)は、成分(b)に加えて、少なくとも1つの更なる光開始剤(b1)及び/又は更なる共開始剤(d)及び/又は別の添加剤(e)を含むことができる。
【0064】
不飽和化合物(a)は、1つ以上のオレフィン性二重結合を含むことができる。これらは、低(モノマー)又は高(オリゴマー)分子量であることができる。二重結合を含むモノマーの例は、アルキル若しくはヒドロキシアルキルアクリレート又はメタクリレートであり、例えば、メチル、エチル、ブチル、2−エチルヘキシル若しくは2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メチルメタクリレート又はエチルメタクリレートである。また興味深いものは、ケイ素又はフルオロで改質されている樹脂、例えばシリコンアクリレートである。他の例は、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−置換(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニルのようなビニルエステル、イソブチルビニルエーテルのようなビニルエーテル、スチレン、アルキル−及びハロスチレン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル又は塩化ビニリデンである。
【0065】
2つ以上の二重結合を含むモノマーの例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール又はビスフェノールAのジアクリレート、及び4,4′−ビス(2−アクリロイルオキシエトキシ)ジフェニルプロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート若しくはテトラアクリレート、ビニルアクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルスクシネート、ジアリルフタレート、トリアリルホスフェート、トリアリルイソシアヌレート又はトリス(2−アクリロイルエチル)イソシアヌレートである。
【0066】
比較的高分子量(オリゴマー)の多不飽和化合物の例は、アクリル化エポキシ樹脂、アクリル化ポリエステル、ビニルエーテル又はエポキシ基を含むポリエステル、またポリウレタン及びポリエーテルである。不飽和オリゴマーの更なる例は、不飽和ポリエステル樹脂であり、それは通常マレイン酸、フタル酸及び1つ以上のジオールから調製され、約500〜3000の分子量を有する。加えて、ビニルエーテルモノマー及びオリゴマー、またポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリビニルエーテル及びエポキシ主鎖を有するマレエート末端基オリゴマーを用いることも可能である。特に適切なものは、国際公開公報第90/01512号に記載されているように、ビニルエーテル基を担持するオリゴマーの組み合わせ及びポリマーの組み合わせである。しかし、ビニルエーテルとマレイン酸官能化モノマーとのコポリマーも適している。この種類の不飽和オリゴマーを、プレポリマーと呼ぶこともできる。
【0067】
特に適切な例は、エチレン性不飽和カルボン酸のエステル及びポリオール又はポリエポキシド、並びにエチレン性不飽和基を鎖若しくは側基に有するポリマーであり、例えば、不飽和ポリエステル、ポリアミド及びポリウレタン並びにそれらのコポリマー、アルキド樹脂、ポリブタンジエンとブタンジエンのコポリマー、ポリイソプレンとイソプレンのコポリマー、(メタ)アクリル基を側鎖に含むポリマー及びコポリマー、またそのようなポリマーの1つ以上の混合物である。
【0068】
不飽和カルボン酸の例は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、及びリノレン酸又はオレン酸のような不飽和脂肪酸である。アクリル酸及びメタクリル酸が好ましい。
【0069】
適切なポリオールは、芳香族、特に、脂肪族及び脂環式ポリオールである。芳香族ポリオールの例は、ヒドロキノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ジ(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、またノボラック及びレゾールである。ポリエポキシドの例は、上記のポリオール、特に芳香族ポリオール及びエピクロロヒドリンに基づいたものである。他の適切なポリオールは、ポリマー鎖又は側鎖基にヒドロキシル基を含むポリマー及びコポリマーであり、例は、ポリビニルアルコール及びそのコポリマー又はポリヒドロキシアルキルメタクリレート若しくはそのコポリマーである。適切な更なるポリオールは、ヒドロキシル末端基を有するオリゴエステルである。
【0070】
脂肪族及び脂環式ポリオールの例は、エチレングリコール、1,2−又は1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−又は1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ドデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、好ましくは200〜1500の分子量を有するポリエチレングリコール、1,3−シクロペンタンジオール、1,2−、1,3−又は1,4−シクロヘサンジオール、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン、グリセロール、トリス(β−ヒドロキシエチル)アミン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール及びソルビトールのような、好ましくは2〜12個のC原子を有するアルキレンジオールである。
【0071】
ポリオールは、1つのカルボン酸により又は異なる不飽和カルボン酸により、部分的に又は全体的にエステル化されていることができ、部分エステルにおいて、遊離ヒドロキシル基は改質されている、例えば、他のカルボン酸によりエーテル化又はエステル化されていることができる。
【0072】
エステルの例は下記である:
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチルロールエタントリメタクリレート、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリトリトールジアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールジアクリレート、ジペンタエリトリトールトリアクリレート、ジペンタエリトリトールテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールペンタアクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリトリトールオクタアクリレート、ペンタエリトリトールジメタクリレート、ペンタエリトリトールトリメタクリレート、ジペンタエリトリトールジメタクリレート、ジペンタエリトリトールテトラメタクリレート、トリペンタエリトリトールオクタメタクリレート、ペンタエリトリトールジイタコネート、ジペンタエリトリトールトリスイタコネート、ジペンタエリトリトールペンタイタコネート、ジペンタエリトリトールヘキサイタコネート、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトール改質トリアクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、オリゴエステルアクリレート及びメタクリレート、グリセロールジアクリレート及びトリアクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、200〜1500の分子量を有するポリエチレングリコールのビスアクリレート及びビスメタクリレート又はこれらの混合物。
【0073】
また成分(a)として適切なものは、同一又は異なる不飽和カルボン酸と、好ましくは2〜6つ、特に2〜4つのアミノ基を有する芳香族、脂環式及び脂肪族ポリアミンとのアミドである。そのようなポリアミンの例は、エチレンジアミン、1,2−又は1,3−プロピレンジアミン、1,2−、1,3−又は1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、1,6−ヘキシレンジアミン、オクチレンジアミン、ドデシレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、フェニレンジアミン、ビスフェニレンジアミン、ジ−β−アミノエチルエーテル、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、ジ(β−アミノエトキシ)−又はジ(β−アミノプロポキシ)エタンである。他の適切なポリアミンは、好ましくは側鎖に追加のアミノ基を有するポリマー及びコポリマー、並びにアミノ末端基を有するオリゴアミドである。そのような不飽和アミドの例は、メチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、ジエチレントリアミントリスメタクリルアミド、ビス(メタクリルアミドプロポキシ)エタン、β−メタクリルアミドエチルメタクリレート及びN−〔(β−ヒドロキシエトキシ)エチル〕アクリルアミドである。
【0074】
適切な不飽和ポリエステル及びポリアミドは、例えば、マレイン酸から、及びジオール又はジアミンから誘導される。幾つかのマレイン酸を、他のジカルボン酸に代えることができる。それらを、エチレン性不飽和コモノマー、例えばスチレンと一緒に使用することができる。ポリエステル及びポリアミドを、ジカルボン酸から、及びエチレン性不飽和ジオール又はジアミンから、特に、例えば6〜20個のC原子の比較的長鎖を有するものから誘導することもできる。ポリウレタンの例は、飽和又は不飽和ジイソシアネートから、及び不飽和又はそれぞれ飽和のジオールから構成されるものである。
【0075】
ポリブタジエン及びポリイソプレン、並びにそのコポリマーは既知である。適切なコモノマーの例は、エチレン、プロペン、ブテン及びヘキセン、(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、スチレン又は塩化ビニルのようなオレフィンである。側鎖に(メタ)アクリレート基を有するポリマーも同様に知られている。これらは、例えば、ノボラックに基づくエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であることができるか、又は(メタ)アクリル酸でエステル化されたビニルアルコール若しくはそのヒドロキシアルキル誘導体のホモ−若しくはコポリマーであることができるか、又はヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートでエステル化された(メタ)アクリレートのホモ−及びコポリマーであることができる。
【0076】
光重合性化合物は、単独で又はあらゆる所望の混合物で使用することができる。ポリオール(メタ)アクリレートの混合物を使用することが好ましい。
【0077】
結合剤をこれらの新規な組成物に添加することもでき、このことは、光重合性化合物が液体又は粘性物質である場合に特に好適である。結合剤の量は、総固形分に対して、例えば5〜95重量%、好ましくは10〜90重量%、特に40〜90重量%であることができる。結合剤の選択は、適用分野、並びに水性及び有機溶媒系における現像能力、基材への接着力及び酸素に対する感受性のようなその分野に必要とされる特性に応じて行われる。
【0078】
適切な結合剤の例は、約5000〜2000000、好ましくは10000〜1000000の分子量を有するポリマーである。例は、アクリレート及びメタクリレートのホモ−及びコポリマー、例えば、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メタクリル酸のコポリマー、ポリ(アルキルメタクリレート)、ポリ(アルキルアクリレート);酢酸セルロール、酢酸酪酸セルロース、メチルセルロース、エチルセルロースのようなセルロースエステル及びセルロースエーテル;ポリビニルブチラ−ル、ポリビニルホルマール、環化ゴム;ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド及びポルテトラヒドロフランのようなポリエーテル;ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、塩素化ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/塩化ビニリデンコポリマー、塩化ビニリデンとアクリロニトリル、メチルメタクリレート及び酢酸ビニルとのコポリマー、ポリ酢酸ビニル、コポリ(エチレン/酢酸ビニル);ポリカプロラクタム及びポリ(ヘキサメチレンアジパミド)のようなポリマー、並びにポリ(エチレングリコールテレフタレート)及びポリ(ヘキサメチレングリコールスクシネート)のようなポリエステルである。
【0079】
不飽和化合物を、非光重合性皮膜形成成分との混合物として使用することもできる。これらは、例えば、物理的な染色ポリマーであるか、又は有機溶媒、例えばニトロセルロース若しくはセルロースアセトブチレート中のその溶液であることができる。しかしこれらは、また、化学的及び/又は熱的に硬化されうる(熱硬化性)樹脂であることができ、例は、ポリイソシアネート、ポリエポキシド及びメラミン樹脂、並びにポリイミド前駆体である。熱硬化性樹脂の同時使用は、ハイブリッド系として知られている系における使用にとって重要であり、第1段階で光重合され、第2段階では、熱後処理によって架橋される。
【0080】
光開始剤として式I又はIaの化合物及び着色剤を含む本発明の組成物において、エチレン性不飽和成分は、高分子量のポリエステルアクリレート結合剤及び反応性希釈剤である。本発明の文脈において、ポリエステルアクリレートは、アクリル化又はメタクリル化ポリエステルに基づいているモノマー及びオリゴマーから構成される結合剤系である。そのようなポリエステルは、ポリエステロール(ポリヒドロキシ官能化ポリエステル)とアクリル酸又はメタクリル酸及びその無水物との縮合物である。ポリエステロールの原材料は、ポリオール及びポリカルボン酸又は無水物である。
ポリオールの例は、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチルペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、トリメチロールプロパン、グリセロール、ヒドロキシピバル酸、ネオペンチルグリコールエステル、ペンタエリトリトールである。
カルボン酸、エステル及び無水物の例は、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸及びそれらの低級アルキルエステル誘導体、ヘキサヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロテレフタル酸、5−tert−ブチルイソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸及びこれらの低級アルキルエステル誘導体、二量体化脂肪酸、トリメリト酸無水物、ピロメリト酸無水物である。
ポリエステルアクリレートは、更に改質する、例えば塩素化又はフッ素化、アミン改質することができるか、又は酸又はヒドロキシル基と更に架橋若しくは反応させるために官能化することができる。本発明の文脈において、ポリエステルアクリレートは、500〜6000の範囲の中分子量を有する結合材料であり、好ましいものは、500〜3000、とりわけ700〜2000の分子量を有する生成物である。ポリエステルアクリレートの官能価は、1〜8の範囲であり、好ましいものは、四から六官能価型のものである。ポリエステロール及びポリエステルアクリレート、並びにこれらの調製の更なる例は、H. Kittel "Lehrbuch der Lehrbuch der Lacke und Beschichtungen" Vol. 2 ("Bindemittel fur losemittelhaltige und losemittelfreie Systeme") 2nd edition , S. Hirzel Verlag Stuttgart-Leipzig, 1998, ISBN 3-7776-0886-6において見出すことができる。
ポリエステルアクリレートの市販のものの例は、BECRYL 436、EBECRYL 438、EBECRYL 446、EBECRYL 450、EBECRYL 505、EBECRYL 524、EBECRYL 525、EBECRYL 584、EBECRYL 586、EBECRYL 657、EBECRYL 770、EBECRYL 800、EBECRYL 810、EBECRYL 811、EBECRYL 812、EBECRYL 830、EBECRYL 851、EBECRYL 852、EBECRYL 870、EBECRYL 880、EBECRYL 1657、EBECRYL 2047、EBECRYL 531、Laromer PE 55 F、Laromer PE 56 F、Laromer PE 44 F、Laromer LR 8800、Laromer LR 8981、Photomer 5018, Photomer 5029、Jaegalux UV 1100、Jaegalux UV 1200、Jaegalux UV 1300、Setacure AP 578、Setacure AP 576、Setacure AP 578、Setacure AP 579、Syntaalat UV 190、Synocure AC-1007、Synocure AC-1309、Craynor CN 292である。市販のポリエステルアクリレート結合剤の更なる例は、Karsten "Lackrohstoff-Tabellen" 10. edition, Vincentz Verlag Hannover, 2000, ISBN 3-87870-561-1において見出すことができる。
好ましいものは、EBECRYL 800、EBECRYL 810、EBECRYL 830、EBECRYL 885である。
本発明の文脈において、組成物は更にアクリルモノマー、すなわち反応性希釈剤を含むことができる。反応性希釈剤は、低分子量及び低粘性の単官能から多官能のエチレン性不飽和化合物である。単官能反応性希釈剤の例は、ブチルアクリレート、エチルエキシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノールエトキシレートモノアクリレート、イソボルニルアクリレートテトラヒドロフルフリルアクリレート及びメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、プロピレングリコールモノアクリレート及びメタクリレート、エトキシル化モノアクリレート、単官能脂肪族ウレタンアクリレート、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニルである。
多官能反応性希釈剤の例は、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチルロールエタントリメタクリレート、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリトリトールジアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールジアクリレート、ジペンタエリトリトールトリアクリレート、ジペンタエリトリトールテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールペンタアクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリトリトールオクタアクリレート、ペンタエリトリトールジメタクリレート、ペンタエリトリトールトリメタクリレート、ジペンタエリトリトールジメタクリレート、ジペンタエリトリトールテトラメタクリレート、トリペンタエリトリトールオクタメタクリレート、ペンタエリトリトールジイタコネート、ジペンタエリトリトールトリスイタコネート、ジペンタエリトリトールペンタイタコネート、ジペンタエリトリトールヘキサイタコネート、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトール改質トリアクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、オリゴエステルアクリレート及びメタクリレート、グリセロールジアクリレート及びトリアクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、200〜1500の分子量を有するポリエチレングリコールのビスアクリレート及びビスメタクリレート又はこれらの混合物である。
反応性希釈剤又はモノマーの更なる例は、Allen, Johnson, Oldring, SaNm "Chemistry & Technology of UV & EB Formulation for Coatings, Inks and Paints", Vol. 2 ("Prepolymers and Reactive Diluents for UV and EB Curable Formulations"), SITA Technology London, 1991 , ISBN 0-947798-10-2において見出すことができる。
好ましいものは、二又は三官能脂肪族アクリルエステル、とりわけヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)及びトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)である。
【0081】
光開始剤に加えて、光重合性混合物は、多様な添加剤(e)を含むことができる。それらの例は、早期重合を防ぐことを意図する熱抑制剤であり、例は、ヒドロキニン、ヒドロキノン誘導体、p−メトキシフェノール、β−ナフトール、又は2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールのような立体障害フェノールである。暗闇保存安定性を増加させるため、例えば、ナフテン酸銅、ステアリン酸銅若しくはオクタン酸銅のような銅化合物、リン化合物、例えば、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエチルホスファイト、トリフェニルホスファイト若しくはトリベンジルホスファイト、第四級アンモニウム化合物、例えば、テトラメチルアンモニウムクロリド若しくはトリメチルベンジルアンモニウムクロリド、又はヒドロキシルアミン誘導体、例えば、N−ジエチルヒドロキシルアミンを使用することが可能である。重合の際に大気中の酸素を排除するため、重合を開始すると、ポリマーに対して可溶性が不足しているため表面に移動し、透明表面層を形成して、空気の進入を防ぐパラフィン又は同様のロウ様物質を添加することが可能である。酸素不透過層を適用することも可能である。少量を添加することができる光安定剤は、UV吸収剤、例えばヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、ヒドロキシフェニル−ベンゾフェノン、オキサルアミド又はヒドロキシフェニル−s−トリアジン型のものである。これらの化合物は、立体的障害アミン(HALS)を用いるか又は用いることなく、個別に又は混合物で使用することができる。
そのようなUV吸収剤及び光安定剤の例は、下記である。
これらの添加剤に加えて、組成物は更なる添加剤、特に光安定剤を含むことも可能である。そのような追加の添加剤の性質及び量は、該当の被覆の意図される用途によって決まり、当業者には良く知られている。
光安定剤としてUV吸収剤を添加することが可能であり、例えば、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、ヒドロキシフェニルベンゾフェノン、シュウ酸アミド、又はヒドロキシフェニル−s−トリアジン型のものである。そのような化合物は、立体障害アミン(HALS)を用いるか又は用いることなく、単独で又は混合物の形態で使用することができる。
そのようなUV吸収剤及び光安定剤の例は、国際公開公報第04/074328号、第12頁9行目から第14頁23行目までに開示されており、前記開示は引用により本明細書に組み込まれる。
【0082】
例えば帯電防止剤、流動性向上剤及び付着促進剤のような当該技術で既知の更なる添加剤を添加することができる。
【0083】
光重合を促進させるために、アミン、例えばトリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、p−ジメチルアミノベンゾエート又はミヒラーケトンを添加することが可能である。アミンの作用は、ベンゾフェノン型の芳香族ケトンを添加することにより増強することができる。酸素捕捉剤として使用できるアミンの例は、欧州特許公報第339841号に記載されている置換N,N−ジアルキルアニリンである。他の促進剤、共開始剤及び自動酸化剤は、例えば、欧州特許公報第438123号、英国特許第2180358号及び特開平6−68309に記載されている、チオール、チオエーテル、ジスルフィト、ホスホニウム塩、ホスフィンオキシド又はホスフィンである。
【0084】
更に、当該技術において慣用である連鎖移動剤を、本発明の組成物に添加することが可能である。例は、メルカプタン、アミン及びベンゾチアゾールである。
【0085】
光重合は、更なる光増感剤又は共開始剤(d)を添加することによって促進することもできる。これらは、特に、芳香族カルボニル化合物、例えば、ベンゾフェノン、チオキサントン、アントラキノン及び3−アシルクマリン誘導体あり、また、3−(アロイルメチレン)チアゾリン、カンファーキノンであるが、エオジン、ローダミン及びエリトロシンでもあり、同様に、上記に記載された共開始剤として使用することができる全ての化合物である。
【0086】
そのような光増感剤又は共開始剤(d)の更なる特定の例は、下記である:
1.チオキサントン類
チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ドデシルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、1−メトキシカルボニルチオキサントン、2−エトキシカルボニルチオキサントン、3−(2−メトキシエトキシカルボニル)−チオキサントン、4−ブトキシカルボニルチオキサントン、3−ブトキシカルボニル−7−メチルチオキサントン、1−シアノ−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−エトキシチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−アミノチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−フェニルスルフリルチオキサントン、3,4−ジ−〔2−(2−メトキシエトキシ)エトキシカルボニル〕−チオキサントン、1,3−ジメチル−2−ヒドロキシ−9H−チオキサンテン−9−オン2−エチルヘキシルエーテル、1−エトキシカルボニル−3−(1−メチル−1−モルホリノエチル)−チオキサントン、2−メチル−6−ジメトキシメチル−チオキサントン、2−メチル−6−(1,1−ジメトキシベンジル)−チオキサントン、2−モルホリノメチルチオキサントン、2−メチル−6−モルホリノメチルチオキサントン、N−アリルチオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、N−オクチルチオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、N−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−チオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、1−フェノキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メトキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メチルチオキサントン、チオキサントン−2−カルボン酸ポリエチレングリコールエステル、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イルオキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミウムクロリド;
2.ベンゾフェノン類
ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−ジメチルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(メチルエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(p−イソプロピルフェノキシ)ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチル−ベンゾフェノン、3−メチル−4′−フェニル−ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチル−4′−フェニル−ベンゾフェノン、4−(4−メチルチオフェニル)−ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、メチル−2−ベンゾイルベンゾエート、4−(2−ヒドロキシエチルチオ)−ベンゾフェノン、4−(4−トリルチオ)ベンゾフェノン、1−〔4−(4−ベンゾイル−フェニルスルファニル)−フェニル〕−2−メチル−2−(トルエン−4−スルホニル)−プロパン−1−オン、4−ベンゾイル−N,N,N−トリメチルベンゼンメタンアミニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルフェノキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミニウムクロリド一水和物、4−(13−アクリロイル−1,4,7,10,13−ペンタオキサチリデシル)−ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−〔2−(1−オキソ−2−プロペニル)オキシ〕エチル−ベンゼンメタンアミニウムクロリド;
3.クマリン類
Coumarin 1、Coumarin 2、Coumarin 6、Coumarin 7、Coumarin 30、Coumarin 102、Coumarin 106、Coumarin 138、Coumarin 152、Coumarin 153、Coumarin 307、Coumarin 314、Coumarin 314T、Coumarin 334、Coumarin 337、Coumarin 500、3−ベンゾイルクマリン、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、3−ベンゾイル−6,8−ジクロロクマリン、3−ベンゾイル−6−クロロ−クマリン、3,3′−カルボニル−ビス〔5,7−ジ(プロポキシ)クマリン〕、3,3′−カルボニル−ビス(7−メトキシクマリン)、3,3′カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノ−クマリン)、3−イソブチロイルクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシ−クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジエトキシ−クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジブトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジ(メトキシエトキシ)−クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジ(アリルオキシ)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−イソブチロイル−7−ジメチルアミノクマリン、5,7−ジメトキシ−3−(1−ナフトイル)−クマリン、5,7−ジエトキシ−3−(1−ナフトイル)−クマリン、3−ベンゾイルベンゾ〔f〕クマリン、7−ジエチルアミノ−3−チエノイルクマリン、3−(4−シアノベンゾイル)−5,7−ジメトキシクマリン、3−(4−シアノベンゾイル)−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ジメチルアミノ−3−フェニルクマリン、7−ジエチルアミノ−3−フェニルクマリン、特開平09−179299−A及び特開平09−325209−Aに開示されているクマリン誘導体、例えば7−〔{4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−S−トリアジン−2−イル}アミノ〕−3−フェニルクマリン;
4.3−(アロイルメチレン)−チアゾリン類
3−メチル−2−ベンゾイルメチレン−β−ナフトチアゾリン、3−メチル−2−ベンゾイルメチレン−ベンゾチアゾリン、3−エチル−2−プロピオニルメチレン−β−ナフトチアゾリン;
5.ローダニン類
4−ジメチルアミノベンザルローダニン、4−ジエチルアミノベンザルローダニン、3−エチル−5−(3−オクチル−2−ベンゾチアゾリニリデン)−ローダニン、特開平08−305019Aに開示されている式〔1〕、〔2〕、〔7〕のローダニン誘導体;
6.他の化合物
アセトフェノン、3−メトキシアセトフェノン、4−フェニルアセトフェノン、ベンジル、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンジル、2−アセチルナフタレン、2−ナフトアルデヒド、ダンシル酸誘導体、9,10−アントラキノン、アントラセン、ピレン、アミノピレン、ペリレン、フェナントレン、9−フルオレノン、ジベンゾスベロン、クルクミン、キサントン、チオミヒラーケトン、α−(4−ジメチルアミノベンジリデン)ケトン、例は2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン、2−(4−ジメチルアミノ−ベンジリデン)−インダン−1−オン、3−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−1−インダン−5−イル−プロペノン、3−フェニルチオフタルイミド、N−メチル−3,5−ジ(エチルチオ)−フタルイミド、N−メチル−3,5−ジ(エチルチオ)フタルイミド、フェノチアジン、メチルフェノチアジン、アミン、例はN−フェニルグリシン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブトキシエチルベンゾエート、4−ジメチルアミノアセトフェノン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、ポリ(プロピレングリコール)−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート。
【0087】
硬化する方法は、例えば欧州特許公報第245639号に記載されているように、熱条件下でフリーラジカルを形成する成分、例えば2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、トリアゼン、ジアゾスルフィド、ペンタザジエンのようなアゾ化合物又はペルオキシ化合物、例えばヒドロペルオキシド若しくはペルオキシカーボネート、例えばt−ブチルヒドロペルオキシドを添加することによって、補助することができる。
【0088】
意図される用途に応じて、更なる慣用の添加剤(e)は、蛍光増白剤、充填剤、湿潤剤又は均展助剤である。
厚い着色被覆を硬化するには、例えば米国特許第5,013,768号に記載されているガラス微少球又は微粉砕ガラス繊維を添加することが適している。
【0089】
添加剤の選択は、適用分野及びこの分野に必要な特性に応じて行われる。上記に記載された添加剤は、当該技術において慣用であり、したがってそれぞれの用途において通常の量で添加される。
【0090】
本発明は、成分(a)として、水中に乳化、分散又は溶解されている少なくとも1つのエチレン性不飽和光重合性化合物を含む組成物も提供する。そのような放射線硬化性水性プレポリマー分散体の多くの変種が市販されている。
プレポリマー分散体は、水の分散体であり、少なくとも1つのプレポリマーがその中に分散されていると理解されている。水中に分散されている放射線硬化性プレポリマー又はプレポリマーの混合物の量は、例えば、約20〜95重量%、特に30〜70重量%である。これらの組成物において、水及びプレポリマーで提示された百分率の合計は、それぞれの場合において100であり、助剤及び添加剤(例えば、乳化剤)は、意図される用途に応じて異なる量が添加される。
放射線硬化性水性プレポリマー分散体は、少なくとも400、特に500〜100000の平均分子量M(g/mol)を有する単官能又は多官能エチレン性不飽和プレポリマーを含む既知のポリマー系である。しかし、より高い分子量を有するプレポリマーを、意図される用途に応じて考慮することもできる。例えば、10以下の酸価を有するポリエステル、重合性C−C二重結合を含むポリエーテル、1分子当たり少なくとも2つのエポキシド基を含むポリエポキシドと、少なくとも1つのα,β―エチレン性不飽和カルボン酸とのヒドロキシル基含有反応生成物、ポリウレタン(メタ)アクリレート、及びα,β―エチレン性不飽和アクリルラジカルを含むアクリルコポリマーが用いられ、それは欧州特許公報第012339号に記載されている。これらのプレポリマーの混合物も同様に使用することができる。また適切なものは、欧州特許公報第33896号に記載されている重合性プレポリマーであり、これは、追加的に重合性C−C二重結合を含む、少なくとも600の平均分子量M(g/mol)を有する重合性プレポリマーのチオエーテル付加物である。特定のアルキル(メタ)アクリレートポリマーに基づいた他の適切な水性分散体は、欧州特許公報第41125号に記載されている。
これらの放射線硬化性水性プレポリマー分散体に含めることができる更なる添加剤(e)は、分散助剤、乳化剤、酸化防止剤、光安定剤、充填剤、例えばタルク、石膏、ケイ酸、ルチル、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化鉄、反応促進剤、均展剤、滑剤、湿潤剤、増粘剤、つや消し剤、消泡剤及び塗料技術において慣用の他の助剤である。適切な分散助剤は、高分子量であり、かつ極性基を含む水溶性有機化合物であり、例は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン又はセルロースエーテルである。使用することができる乳化剤は、非イオン性乳化剤であり、また望ましい場合はイオン性乳化剤である。
【0091】
特定の場合において、式Iの2つ以上の光開始剤の混合物を使用することが有益でありうる。当然のことながら、他の種類の既知の光開始剤(b1)との混合物を使用することも可能であり、例えば、カンファーキノン;ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−メトキシカルボニルベンゾフェノン、4,4′−ビス(クロロメチル)ベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシ−ベンゾフェノン、〔4−(4−メチルフェニルチオ)フェニル〕−フェニルメタノン、メチル−2−ベンゾイルベンゾエート、3−メチル−4′−フェニルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチル−4′−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンのようなベンゾフェノン誘導体;ケタール化合物、例としてはベンジルジメチルケタール(IRGACURE(登録商標)651);アセトフェノン、アセトフェノン誘導体、例えばα−ヒドロキシシクロアルキルフェニルケトン、又は2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパノン(DAROCUR(登録商標)1173)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(IRGACURE(登録商標)184)、1−(4−ドデシルベンゾイル)−1−ヒドロキシ−1−メチル−エタン、1−(4−イソプロピルベンゾイル)−1−ヒドロキシ−1−メチル−エタン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(IRGACURE(登録商標)2959);2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル〕−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(IRGACURE(登録商標)127);2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−フェノキシ〕−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン;ジアルコキシアセトフェノン、α−ヒドロキシ−若しくはα−アミノアセトフェノン、例は(4−メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタン(IRGACURE(登録商標)907)、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン(IRGACURE(登録商標)369)、(4−モルホリノベンゾイル)−1−(4−メチルベンジル)−1−ジメチルアミノプロパン(IRGACURE(登録商標)379)、(4−(2−ヒドロキシエチル)アミノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルミノプロパン)、(3,4−ジメトキシベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン;4−アロイル−1,3−ジオキソラン、ベンゾインアルキルエーテル及びベンジルケタール、例はジメチルベンジルケタール、フェニルグリオキサル酸エステル及びそれらの誘導体、例はオキソ−フェニル−酢酸2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチルエステル、二量体フェニルグリオキサル酸エステル、例はオキソ−フェニル−酢酸1−メチル−2−〔2−(2−オキソ−フェニル−アセトキシ)−プロポキシ〕−エチルエステル(IRGACURE(登録商標)754);オキシムエステル、例は1,2−オクタンジオン1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−2−(O−ベンゾイルオキシム)(IRGACURE(登録商標)OXE01)、エタノン1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)(IRGACURE(登録商標)OXE02)、9H−チオキサンテン−2−カルボキシアルデヒド9−オキソ−2−(O−アセチルオキシム)、過酸エステル、例はベンゾフェノンテトラカルボン酸過酸エステル、例えば欧州特許公報第126541号に記載されているもの、モノアシルホスフィンオキシド、例は(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスフィンオキシド(DAROCUR(登録商標)TPO)、エチル(2,4,6−−トリメチルベンゾイルフェニル)ホスフィン酸エステル;ビスアシルホスフィンオキシド、例はビス(2,6−ジメトキシ−ベンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペンチル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド(IRGACURE(登録商標)819)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジペントキシフェニルホスフィンオキシド、トリスアシルホスフィンオキシド、ハロメチルトリアジン、例は2−〔2−(4−メトキシ−フェニル)−ビニル〕−4,6−ビス−トリクロロメチル−〔1,3,5〕トリアジン、2−(4−メトキシ−フェニル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−〔1,3,5〕トリアジン、2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−〔1,3,5〕トリアジン、2−メチル−4,6−ビス−トリクロロメチル−〔1,3,5〕トリアジン、ヘキサアリールビスイミダゾール/共開始剤系、例は2−メルカプトベンゾチアゾールと組み合わせたオルト−クロロヘキサフェニル−ビスイミダゾール、フェロセニウム化合物又はチタノセン、例はビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−ピリル−フェニル)チタン(IRGACURE(登録商標)784)との混合物である。更に、ホウ酸塩化合物を共開始剤として使用することができる。
【0092】
光重合性組成物は、一般に、組成物全体に基づいて0.05〜15重量%、好ましくは0.1〜5重量%の硬化剤(b)を含む。この量は、開始剤の混合物が用いられる場合は、添加された全ての光開始剤の合計を意味する。したがって、この量は、光開始剤(b)又は光開始剤(b)+(b1)のいずれかを意味する。
【0093】
光重合性組成物は多様な目的のため、例えば、印刷インク、例は、スクリーン印刷インク、フレキソ印刷又はオフセット印刷、枚葉紙印刷用インクとして、例えば木材又は金属用の着色仕上げとして、粉末被覆として、とりわけ紙、木材、金属若しくはプラスチック用の被覆材料として、建物用マーキング及び道路のマーキングのため、写真再生技術のため、ホログラフ記録材料のため、画像記録技術のため又は有機溶媒により若しくは水性アルカリにより現像できる印刷版を製造するため、スクリーン印刷用マスクを製造するための日光硬化性被覆として、接着剤として、感圧接着剤として、積層用樹脂として、フォトレジスト、例は液体及び乾燥膜の両方での、エッチングレジスト、電気めっきレジスト又はパーマネントレジストとして、光構造性誘電体として及びプリント回路基板用のはんだマスクとして、あらゆる種類のディスプレー用のカラーフィルターを製造するため又はプラズマディプレーパネル及びエレクトロルミネセンスディスプレーの製造プロセスにおいて構造体を生成するため、光スイッチ、光格子(干渉グリッド)、光回路を製造するため、塊硬化(透明成形型中のUV硬化)によるか又は例えば米国特許第4,575,330号に記載されているような立体リソグラフ技術により三次元物品を製造するため、複合材料(例えば、所望であれば、ガラス繊維及び/又は他の繊維及び他の助剤を含有することができるスチレンポリエステル)及び他の厚層組成物を製造するため、電子部品及びチップを被覆又は封入するためのレジストとして、ゲルコートとして、或いは光ファイバーの被覆として使用することができる。
本発明の組成物は、更に、医療装置、補助具又は移植片、例えばコンタクトレンズの製造のために適している。
更に、本発明の組成物は、例えばドイツ国特許第19700064号及び欧州特許公報第678534号に記載されている熱互変特性を有するゲルの調製のために適している。
本発明の組成物は、例えば、Paint&Coatings Industry, April 1997, 72又はPlastics World, Vol. 54, No. 7, page 48(5)に記載されている乾燥塗膜に使用することもできる。
式I又はIaの硬化剤は、有機材料に染料を固着させる開始剤として追加的に用いることができる。
【0094】
被覆材料において、プレポリマーと、多不飽和モノマーとの混合物の使用が頻繁に行われ、これは追加的に単不飽和モノマーを含むこともできる。ここで、被覆膜の特性を主に規定するのがプレポリマーであり、当業者は、それを変えることによって、硬化膜の特性に影響を与えることができる。多不飽和モノマーは、膜を不溶性にする架橋剤として機能する。単不飽和モノマーは、反応性希釈剤として機能し、それは溶媒を用いる必要なく粘度を低減するために使用される。
不飽和ポリエステル樹脂は、通常、単不飽和モノマー、好ましくはスチレンと一緒に2成分系において使用される。フォトレジストでは、多くの場合、特定の1成分系が使用され、例えば、ドイツ国特許第2308830号に記載されているポリマレイミド、ポリカルコン又はポリイミドである。
【0095】
本発明の組成物は、放射線硬化性粉末被覆として使用することもできる。粉末被覆は、固体樹脂、並びに反応性二重結合を含むモノマー、例えば、マレエート、ビニルエーテル、アクリレート、アクリルアミド及びそれらの混合物に基づくことができる。フリーラジカルUV硬化性粉末被覆は、不飽和ポリエステル樹脂を、固体アクリルアミド(例えば、メチルアクリルアミドグリコール酸メチル)及び新規フリーラジカル光開始剤と混合することによって配合することができ、そのような配合物は、例えばM. Wittig及びTh. Gohmannによる論文"Radiation Curing of Powder Coating", Conference Proceedings, Radtech Europe 1993において記載されている。粉末被覆は、例えば、ドイツ国特許第4228514号及び欧州特許公報第636669号に記載されている結合剤を含むこともできる。フリーラジカルUV硬化性粉末被覆は、また、不飽和ポリエステル樹脂を、固体アクリレート、メタクリレート又はビニルエーテル及び新規な光開始剤(又は光開始剤混合物)と混合することによって配合することもできる。粉末被覆は、また、例えばドイツ国特許第4228514号及び欧州特許公報第636669号に記載されている結合剤を含んでもよい。この手順は、通常、粉末を基材、例えば、金属又は木材に静電又は摩擦静電吹付けし、加熱により粉末を溶融し、平滑な膜が形成された後、例えば、中圧水銀灯、メタルハライドランプ又はキセノンランプを使用する紫外線及び/又は可視光線を用いて被覆を放射線硬化することを含む。放射線硬化性粉末被覆のその熱硬化性対応物に対する特に有利な点は、平滑で非常に光沢のある被覆の形成を確実にするため、粉末粒子が溶融した後、流動時間を遅延きることである。熱硬化系と対照的に、放射線硬化粉末被覆は、その寿命を縮める望ましくない効果を有することなく低温で溶融して配合することができる。このため、感熱性基材、例えば木材又はプラスチック用の被覆としても適している。
光開始剤に加えて、粉末被覆配合物は、UV吸収剤を含むこともできる。適当な例は、上記の項目1〜8において提示されている。
【0096】
新規な光硬化性組成物は、例えば、全種類の基材、例えば木材、織物、紙、セラミック、ガラス、特に膜の形態のポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン又は酢酸セルロースのようなプラスチック、また、保護層が適用される又は画像様式の暴露により画像を生成することが意図されるAl、Cu、Ni、Fe、Zn、Mg又はCo及びGaAs、Si又はSiOのような金属のための被覆材料として適している。
【0097】
基材の被覆は、基材に液体組成物、溶液又は懸濁液を適用することによって実施することができる。溶媒及びその濃度の選択は、主に組成物の種類及び被覆技術によって左右される。溶媒は不活性であるべきであり、すなわち成分と化学反応を起こすべきではなく、被覆後の乾燥の間に再び除去することができるべきである。適切な溶媒の例は、メチルエチルケトン、イソブチルメチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、N−メチルピロリドン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル及び3-エトキシプロピオン酸エチルのような、ケトン、エーテル及びエステルである。
溶液は、既知の被覆技術、例えば、スピンコーティング、浸漬被覆、ナイフコーティング、流し塗り、刷毛塗り、吹付け、特に静電吹付け及びリバースロールコーティングにより、また電気泳動塗装により基材に均等に適用される。感光層を仮の軟質支持体に塗布し、次に積層により層を移転して最終基材、例えば、銅張り回路基板を被覆することも可能である。
適用量(被覆厚)及び基材(層支持体)の性質は、所望の適用分野によって左右される。 被覆厚の範囲は、一般に、約0.1μm〜100μm超、例えば、0.1〜300μm、例は0.1〜200μm、0.1〜150μm、10〜300μm、10〜200μm、50〜300μm、100〜300μm、100〜200μm又は120〜300μmの値を含む。
好ましいものは、100μmを超える、例えば100〜300μm、100〜200μm又は120〜300μmの湿潤被膜厚である。
したがって、高厚の膜を適用及び硬化するためには、着色剤の量を60%まで、好ましくは10〜40%増加して、隠ぺい力を増加することができる。より高い顔料装填により適用される厚さは、0.1〜200μm、例えば0.1〜150μm、10〜100μm、20〜60μmの範囲である。
【0098】
光硬化は、インクの乾燥時間が印刷美術製品(graphic product)の生産速度にとって重要な要因であり、1秒の何分の一のオーダーであるべきなので、印刷にとって極めて重要である。UV硬化性インクは、スクリーン印刷及びオフセットインクにとって特に重要である。
【0099】
組成物は、印刷版を製造するためにも適している。この用途は、例えば、可溶性直鎖ポリアミド又はスチレン/ブタジエン及び/若しくはスチレン/イソプレンゴム、カルボキシル基含有ポリアクリレート又はポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール又はウレタンアクリレートと光重合性モノマー、例えば、アクリルアミド及び/若しくはメタクリルアミド、又はアクリレート及び/若しくはメタクリルレート、並びに光開始剤の混合物を使用する。これらの系の膜及び版(湿潤又は乾燥)を、印刷された原本のネガティブ(又はポジティブ)で暴露し、続いて未硬化部分を適当な溶媒又は水溶液を使用して洗い流す。
【0100】
光硬化が用いられる別の分野は、例えば金属板又は管の被覆、缶又は瓶のキャップの被覆の場合、金属の被覆であり、例えばPVCに基づいた床又は壁仕上げ材の場合、ポリマー被覆の光硬化である。
紙被覆の光硬化の例は、ラベル、レコードジャケット及びブックカバーの無色のワニス塗りである。
【0101】
また興味深いことは、複合材組成物から作製される造形物品を硬化するための新規な組成物の使用である。複合材合成物は、自立マトリックス材料、例えば、ガラス繊維織物、或いは例えば、植物繊維から構成され〔K. -P. Mieck, T. Reussmann in Kunststoffe 85 (1995), 366-370を参照すること〕、これは、光硬化配合物で含浸されている。新規な化合物を使用して製造される場合、複合材合成物を含む造形部分は、高いレベルの機械的安定性及び抵抗性を達成する。新規な化合物は、例えば欧州特許公報第7086号に記載されているように、成形、含浸及び被覆組成物における光硬化剤として用いることもできる。そのような組成物の例は、硬化活性及び黄変耐性に関して厳格な要件に付されるゲルコート樹脂、及び繊維補強成形体、例えば平面であるか又は長手方向若しくは横方向の波形を有する光拡散パネルである。手積み、吹付け積み、遠心分離流し込み又はフィラメント巻きのような、そのような成形体を製造する技術が、例えばP.H. Seldenにより"Glasfaserverstaerkte Kunststoffe", page 610, Springer Verlag Berlin-Heidelberg-New York 1967において記載されている。これらの技術により製造することができる物品の例は、ボート、ファイバーボート、ガラス繊維補強プラスチックで両面被覆されたチップボードパネル、管、容器などである。成形、含浸及び被覆組成物の更なる例は、波形シートび紙積層品のような、ガラス繊維を含有する成形体(GRP)のためのUP樹脂ゲルコートである。紙積層品は、尿素樹脂又はメラミン樹脂に基づいていることができる。積層品の製造の前に、ゲルコートを支持体(例えば、膜)上に製造する。新規な光硬化性組成物は、樹脂の流し込み、又は物品、例えば電子部品などの埋め込みに使用することもできる。硬化は、通常、中圧水銀灯を使用して実施され、これはUV硬化において慣用的である。しかし、より強度の低いランプ、例えばTL 40W/03又はTL40W/05型も興味深いものである。これらのランプの強度は、およそ日光に相当する。硬化するのに直射日光を使用することも可能である。更に有利な点は、部分的に硬化され、可塑化した状態で複合材料を光源から移動し、造形することができ、その後完全な硬化が実施されることである。
【0102】
新規な組成物の感光性は、一般に約150nm〜600nm、例えば190〜600nm(UV〜可視領域)にわたることができる。適切な放射線は、例えば、日光、又は人工光源からの光に存在する。したがって、多数の非常に異なる種類の光源が用いられる。点光源及び配列(「ランプカーペット」)の両方が適している。例は、カーボンアークランプ、キセノンアークランプ、低圧、中圧、高圧及び超高圧水銀灯、可能であれば金属ハロゲン化物でドープされているもの(金属ハロゲンランプ)、マイクロ波励起金属蒸気ランプ、エキシマーランプ、超化学線蛍光管、蛍光灯、アルゴン白熱灯、電子閃光灯、写真用投光ランプ、電子ビーム及びX線である。ランプと、本発明に従って暴露される基材との間隔は、意図される用途、並びにランプの種類及び出力に応じて変わることができ、例えば、2cm〜150cmであることができる。レーザー光源、例えば、157nmで暴露するFエキシマーレーザー、248nmで暴露するKrFエキシマーレーザー及び193nmで暴露するArFエキシマーレーザーのようなエキシマーレーザーも適している。可視領域のレーザーを用いることもできる。或いは、化学線は、発光ダイオード(LED)、例えばUV発光ダイオード(UV−LED)により提供される。前記LEDは、放射線供給源の瞬時のオンオフの切り替えを可能にする。更に、UV−LEDは、一般に狭い波長分布を有し、ピーク波長を特別に設定することが可能であり、また、電気エネルギーのUV放射への効率的な変換をもたらす。
【0103】
したがって、本発明は、着色組成物を硬化する方法であって、上記で定義された着色組成物を基材の少なくとも1面に適用すること及び組成物を200〜600nmの範囲の光で照射することを含む方法、並びに組成物を、0.1〜300μmの厚さで基材に適用し、続いて200〜600nmの波長範囲の光で照射する方法も提供する。
【0104】
更に本発明は、200〜600nmの波長範囲の光で照射して、UV及び短可視光線吸収着色剤を含む着色UV硬化性組成物を硬化するために、硬化剤としてフェニルグリオキサレート型の光開始剤化合物の化合物を使用することに関する。
短波長可視光線は、380〜500nmの範囲の放射線であると考慮される。
【0105】
本発明は、更に、上記記載の組成物により少なくとも1面が被覆されている被覆基材を提供する。
【0106】
本発明の別の主題は、着色表面被覆、印刷インク、スクリーン印刷インク、オフセット印刷インク、フレキソ印刷インク、粉末被覆、印刷版、接着剤、複合材料、ゲルコート、ガラスファイバーケーブル被覆、スクリーン印刷ステンシル、レジスト材料、立体リソグラフによる三次元物品用、写真再生用又は画像記録材料用カラーフィルターの調製のための上記に記載された組成物の使用、並びに着色表面被覆、印刷インク、スクリーン印刷インク、オフセット印刷インク、フレキソ印刷インク、粉末被覆、印刷版、接着剤、複合材料、ゲルコート、ガラスファイバーケーブル被覆、スクリーン印刷ステンシル、レジスト材料、カラーフィルター立体リソグラフによる三次元物品用、写真再生用又は画像記録材料用カラーフィルターの調製である。
【0107】
本発明の更なる主体は、光開始剤として式(Ib)、(1)、(2)、(3)又は(4)の化合物を含む上記に記載された組成物を150〜600nmの範囲の電磁線により又は電子ビームにより又はX線により照射することを含む、エチレン性不飽和二重結合を含む化合物の光重合方法;並びに上記で定義された式(Ib)の化合物又は請求項15で定義された化合物(1)、(2)、(3)若しくは(4)の化合物の使用;着色及び非着色塗料、ワニス、粉末被覆、印刷インク、印刷版、接着剤、感圧接着剤、歯科用組成物、ゲルコート、フォトレジスト、電気めっきレジスト、液体及び乾燥膜の両方用のエッチレジスト、はんだレジスト、カラーフィルターを製造するためのレジストとして、プラズマディスプレーパネル、エレクトロルミネセンスディスプレー及びLCDの製造プロセスにおいて構造体を生成するためのレジストとして、LCDのための、ホログラフデータ記憶(HDS)のためのスペーサー、電気及び電子部品を封入するための、磁気記録材料、マイクロメカニカル部品、導波管、光スイッチ、めっきマスク、エッチマスク、カラー校正刷り系、ガラスファイバーケーブル被覆、スクリーン印刷ステンシルを製造するための、立体リソグラフィーによる三次元物体を製造するための組成物として、画像記録材料として、ホログラフ記録、マイクロエレクトロニクス回路、脱色材料、画像記録材料用の脱色材料のために、マイクロカプセルを使用する画像記録材料のために、UV及び可視レーザーの直接画像化系のためのフォトレジスト材料として、プリント回路基板の連続堆積層における誘電層の形成に使用されるフォトレジスト材料としての、式(Ib)、(1)、(2)、(3)又は(4)の化合物を含む上記に記載された組成物の使用である。
本発明の別の態様は、着色及び非着色塗料、ワニス、粉末被覆、印刷インク、印刷版、接着剤、感圧接着剤、歯科用組成物、ゲルコート、電子部品用フォトレジスト、電気めっきレジスト、液体及び乾燥膜の両方用のエッチレジスト、はんだレジスト、多様なディスプレー用途におけるカラーフィルターを製造するためのレジスト、プラズマディスプレーパネル、エレクトロルミネセンスディスプレー及びLCDの製造プロセスにおいて構造体を生成するためのレジスト、LCDのための、ホログラフデータ記憶(HDS)のためのスペーサー、電気及び電子部品を封入するための、磁気記録材料、マイクロメカニカル部品、導波管、光スイッチ、めっきマスク、エッチマスク、カラー校正刷り系、ガラスファイバーケーブル被覆、スクリーン印刷ステンシルを製造するための、立体リソグラフィーによる三次元物体を製造するための組成物として、画像記録材料として、ホログラフ記録、マイクロエレクトロニクス回路、脱色材料、画像記録材料用の脱色材料のために、マイクロカプセルを使用する画像記録材料のために、UV及び可視レーザーの直接画像化系のためのフォトレジスト材料として、プリント回路基板の連続堆積層における誘電層の形成に使用されるフォトレジスト材料として製造する方法;並びに上記に記載された式(Ib)、(1)、(2)、(3)又は(4)の光開始剤を含む組成物で少なくとも1面が被覆されている被覆基材である。
【0108】
本発明の組成物は、特に被覆適用において、とりわけ、より厚い被覆厚又は増加した着色剤含有量を用いる着色被覆のために適している。
【0109】
以下の実施例は、本発明をより詳細に説明するが、その実施例だけにより範囲を制限するものではない。記載の残りの部分及び請求項において、部及び百分率は、特に記述のない限り重量に基づいている。3個を超える炭素原子を有するアルキルラジカルが、実施例において特定の異性体の記述がなく言及される場合、それぞれの場合でn−異性体が意図される。
【0110】
調製例
例1 下記の調製
【0111】
【化15】

【0112】
3g(0.014mol)の下記:
【0113】
【化16】

【0114】
を、イソプロパノール40g(0.67mol)に溶解した。反応混合物を75℃の温度まで加熱した。40℃の温度で、エステル交換触媒として4滴のジブチル−スズ−ジラウレートを加えた。反応混合物を、出発材料が消費されるまで、75℃の温度で一晩保持した。反応混合物を室温に冷却し、塩化メチレンで希釈し、水で2回抽出した。有機相をMgSOで乾燥し、溶媒を蒸発させた。黄色の油状残渣を、溶離混合物としてヘプタン/トルエン(1:1)を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記生成物2.4gを黄色の油状物の形態で得た(収率:72%)。(出発材料化合物:
【0115】
【化17】

【0116】
は、国際公開公報第9833761A1号に記載されているように合成した)。
【0117】
例2〜6
例2〜6の化合物は、エステル交換反応のために対応するアルコールを使用し、例1に記載された手順に従って調製した。化合物及びそれらの物理データを表1にまとめた。
【0118】
【表1】

【0119】
例7 下記の調製
【0120】
【化18】

【0121】
2g(0.01mol)の下記:
【0122】
【化19】

【0123】
を、シクロヘキサノール15g(0.15mol)及びエステル交換触媒としてのジブチル−スズ−ジラウレート10mgに溶解した。反応混合物を120℃の温度まで加熱した。反応混合物を、出発材料が消費されるまで、120℃の温度で一晩保持した。反応混合物を室温に冷却し、塩化メチレンで希釈し、水で2回抽出した。有機相をMgSOで乾燥し、溶媒を蒸発させた。黄色の油状残渣を、溶離混合物としてヘプタン/トルエン(1:1)を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記生成物1.68gを黄色の油状物の形態で得た(収率:62%)。(出発材料化合物:
【0124】
【化20】

【0125】
は、国際公開公報第9833761A1号に記載されているように合成した)。
【0126】
例8〜9
例8及び9の化合物は、エステル交換反応のために対応するアルコールを使用し、例7に記載された手順に従って調製した。化合物及びそれらの物理データを表2にまとめた。
【0127】
【表2】

【0128】
適用例:
適用例において、以下の光開始剤を用いた:
【0129】
【表3】

【0130】
適用例1:黄色着色組成物の硬化
配合:
六官能ポリエステルアクリレート(Cytec Surface Specialtiesから提供された(EBECRYL(登録商標)830)54.60部
ヘキサンジオールジアクリレート(Cytec Surface Specialtiesから提供された反応性希釈剤)13.65部
トリメチロールプロパントリアクリレート(Cytec Surface Specialtiesから提供された反応性希釈剤)13.65部
有機黄色顔料(P.Y.128)(Ciba Specialty Chemicalsから提供されたCROMOPHTAL(登録商標)Yellow 8GN)9.10部
ポリマー分散剤(Ciba Specialty Chemicalsから提供されたEFKA(登録商標)4050)9.01部
顔料、反応性希釈剤及び分散剤を、顔料が湿潤になるまで歯車を使用して予備混合した。EBECRYL(登録商標)830を加え、予備混合を15分間続けた。ガラスビーズ(2mm)200部を加え、配合物を、パールミルを使用して60分間分散し、続いて配合物とガラスビーズを分離した。
試験する光開始剤は、形成されるラジカルの等モル量で使用した。光開始剤を予備計量し、配合物10gを加え、密閉容器の中、磁石式撹拌機を使用して、60℃で30分間撹拌した。試験した光開始剤を表1に提示した。試料を、スリット塗布機を使用し、スリットサイズを増加しながら(スリットを10μm段階で30〜130μm、次に150〜200μm)白色のプレコートアルミニウムコイル被覆パネルに適用した。
【0131】
スリットサイズは、適用された湿潤膜厚(WFT)であること考慮される。適用後、試料を、100%(120W/cm)で2Hg電球、アルミニウム反射鏡及びライン速度2.5m/分を使用するFusion UV硬化装置で硬化した。硬化した後、パネルを、パネルの中央で横方向に曲げて被覆に亀裂を生じ、基材から剥離させた。被覆の裏側を手で触って、透過硬化を評価し、乾燥した感触は、良好な透過硬化を意味し、裏側が粘着性又は液体であると、不十分な透過硬化を意味した。決定されるものは、最大硬化湿潤膜厚(WFTmax)であり、光開始剤の透過硬化性の測度である。適用可能な最大スリットサイズが、最大硬化湿潤膜厚(WFTmax)である。+/−10μmのWFTmaxの偏差が考慮された。
試験化合物、並びにその結果を表3にまとめた。
【0132】
【表4】

【0133】
適用例2 純色及び白色減退の硬化
2.1 配合物
基本的な配合成分は下記である:
Cytec Surface Specialtiesから提供された六官能ポリエステルアクリレートであるEBECRYL(登録商標)830;Cytec Surface Specialtiesから提供された反応性希釈剤であるヘキサンジオールジアクリレート(HDDA);Cytec Surface Specialtiesから提供された反応性希釈剤であるトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA);Ciba Specialty Chemicalsから提供されたポリマー分散剤であるEFKA 4050;BYK-Chemieから提供された分散剤であるDisper-byk 110。
顔料のリスト:
CROMOPHTAL(登録商標)Yellow 8GN (P.Y.128); IRGAZIN(登録商標)Yellow 2093 (P.Y.184); IRGAZIN(登録商標)DPP Orange RA (P.O.73); IRGAZIN(登録商標)Red 2030; IRGALITE(登録商標)Red 3RS (P.R.112); IRGAZIN(登録商標)Green 2180 (P.G.007)(全てCiba Specialty Chemicalsより提供された); Degussaより提供されたSpecial Black 4; Kronosより提供されたKronos 2310。
【0134】
純色(FS)の配合物:
【表5】


顔料、HDDA、TMPTA、分散剤及び半分の量のEBECRYL(登録商標)830を、ガラスビーズ(φ2mm)230gと合わせ、LAU Disperserにより、120分間分散したFS−6、IRGAZIN(登録商標)Green 2180以外は、60分間分散した。残りの量のEBECRYL(登録商標)830を配合物に加え、溶解機ユニットを使用して、低速度で撹拌してから、ガラスビーズと配合物を分離した。
IRGAZIN(登録商標)Green 2180(ペースト)をKronos 2310(FS)と50:50の顔料比で合わせ、十分に混合するまで磁石式撹拌装置で撹拌した。ここで、この塗料をFS−6 IRGAZIN(登録商標)Green 2180(50:50)と呼ぶ。
【0135】
白色減退(WR)の配合物:
WR配合物は、白色配合物Kronos 2310(FS−8)を、対応する顔料着色された純色と共に混合することによって調製した。IRGAZIN(登録商標)Yellow 2093、IRGALITE(登録商標)Red 3RS、IRGAZIN(登録商標)Green 2180による白色減退は、1/3国際標準濃度(ISD)に適合するように調製した。白色減退は、以下の顔料比に従って調製した:
【0136】
【表6】

【0137】
塗料試料:
【0138】
【表7】

【0139】
塗料試料10gは、光開始剤を予め計量し、次に配合物を加えることによって調製した。次に試料を、磁石式撹拌装置により60℃で30分間撹拌した。
【0140】
2.2 実験及び結果
塗料の適用、硬化及び最大硬化湿潤膜厚の決定は、例1に記載されているとおりに実施した。結果を表4にまとめた。
【0141】
【表8】

【0142】
適用例3:黄色着色組成物の硬化
例1の手順を繰り返したが、六官能ポリエステルアクリレートEBECRYL(登録商標)830の代わりに、以下のポリエステルアクリレート及び下記に示した光開始剤を使用した:
F−2:EBECRYL(登録商標)800 四官能ポリエステルアクリレート
F−3:EBECRYL(登録商標)810 四官能ポリエステルアクリレート
F−4:EBECRYL(登録商標)885 三官能ポリエステルアクリレート
EBECRYL(登録商標)樹脂は、全て、Cytec Surface Specialtiesから供給された。樹脂は、官能価の他に、更に、分子量分布、樹脂の組成、粘度、反応性、ガラス移転点が異なっている。対応する樹脂の情報は、Cytec Surface Specialties(又は旧UCB Surface Specialties)により公表されている情報小冊子及び技術データにおいて見出すことができる。
以下の光開始剤を試験した:
【0143】
【表9】

【0144】
最大硬化湿潤膜厚の決定も、例1に記載されているとおりに実施した。結果を表5に提示した。
【0145】
【表10】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)少なくとも1つのエチレン性不飽和光重合性化合物と、
(b)少なくとも1つの硬化剤と
(c)少なくとも1つの着色剤と
を含み、
エチレン性不飽和光重合性化合物(a)が、ポリエステルアクリレートであり、硬化剤(b)が、フェニルグリオキシレート型の光開始剤化合物であり、そして着色剤(c)が、UV及び短可視光線吸収非白色着色剤であることを特徴とする
光重合性組成物。
【請求項2】
着色剤(c)が、着色顔料又は染料、特に黄色、橙色、赤色、緑色及び黒色顔料又は染料からなる群より選択される着色顔料又は染料である、請求項1記載の光重合性組成物。
【請求項3】
フェニルグリオキシレート型の硬化剤が、式I又はIa:
【化21】


〔式中、
nは、1又は2であり;
Xは、O、S、又はNR12であり;
は、nが1の場合、水素;場合によりOR及び/若しくはフェニルで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOR及び/若しくはフェニルで置換されているC〜C20アルキル;場合によりC〜C12アルキル、シクロペンチル、シクロヘキシル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているフェニル;C〜C12シクロアルキル、又はC〜C12アルケニルであり;
は、nが2の場合、場合によりOR及び/若しくはフェニルで置換されているC〜C20アルキレン;1個以上のOで中断され、場合によりOR及び/若しくはフェニルで置換されているC〜C20アルキレン;場合によりC〜C12アルキル、シクロペンチル、シクロヘキシル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているフェニレン;C〜C12シクロアルキレン、又はC〜C12アルケニレンであるか、或いは下記:
【化22】


の基のうちの1つであり;
、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素;場合によりフェニル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりフェニル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているC〜C20アルキル;C〜C12シクロアルキル;C〜C12アルケニル;場合により1つ以上のC〜C12アルキル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているフェニルであるか;又はOR、SR若しくはNRであり;
は、水素;場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキルで置換されているフェニルであり;
及びRは、互いに独立して、水素;場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキルで置換されているフェニル;COR11であるか、或いはR及びRは、それらが結合しているN原子と一緒になって、場合によりO又はNR12で中断されている5員、6員又は7員環を形成し;
ここでOR、SR又はNRのR、R又はRは、フェニル環において更なる置換基と共に又はフェニル環のC原子と共に、5員又は6員環を形成し;
10は、C〜C20アルキルであり;
11は、C〜C20アルキル又はOR10であり;
12は、水素;場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜C20アルキル;C〜C12シクロアルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキル、OR、SR及び/又はNRで置換されているフェニルであり;
13は、水素又はC〜C20アルキルであり;
Eは、カチオンである〕
で示される化合物である、請求項1記載の光重合性組成物。
【請求項4】
成分(a)及び(b)及び(c)に加えて、更なる光開始剤(e)及び/又は更なる添加剤(d)を含む、請求項1記載の光硬化性組成物。
【請求項5】
組成物全体に基づいて0.05〜15重量%の硬化剤(b)を含む、請求項1記載の光硬化性組成物。
【請求項6】
組成物全体に基づいて1〜60重量%の着色剤(c)を含む、請求項1記載の光硬化性組成物。
【請求項7】
着色組成物を硬化する方法であって、
請求項1で定義された着色組成物を基材の少なくとも1面に適用すること、及び
組成物を200〜600nmの範囲の光で照射すること
を含む方法。
【請求項8】
組成物を、
0.1〜300μmの厚さで基材に適用し、
続いて、200〜600nmの波長範囲の光で照射する
請求項7記載の方法。
【請求項9】
200〜600nmの波長範囲の光で照射することにより、UV及び短可視光線吸収着色剤を含む着色UV硬化性組成物を硬化するための、硬化剤としてのフェニルグリオキサレート型の光開始剤化合物の使用。
【請求項10】
請求項1記載の着色組成物で少なくとも1面が被覆された被覆基材。
【請求項11】
着色表面被覆、印刷インク、スクリーン印刷インク、オフセット印刷インク、フレキソ印刷インク、粉末被覆、印刷版、接着剤、複合材料、ゲルコート、ガラスファイバーケーブル被覆、スクリーン印刷ステンシル、レジスト材料、立体リソグラフによる三次元物品用、写真再生用又は画像記録材料用カラーフィルターの製造のための、請求項1記載の組成物の使用。
【請求項12】
着色表面被覆、印刷インク、スクリーン印刷インク、オフセット印刷インク、フレキソ印刷インク、粉末被覆、印刷版、接着剤、複合材料、ゲルコート、ガラスファイバーケーブル被覆、スクリーン印刷ステンシル、レジスト材料、立体リソグラフによる三次元物品用、写真再生用又は画像記録材料用カラーフィルターの製造のための、請求項7記載の方法。
【請求項13】
式(Ib):
【化23】


〔式中、
nは、1又は2であり;
Xは、O又はS、特にOであり;
は、nが1の場合、分岐鎖C〜C20アルキルであるか又はC〜Cシクロアルキルであり、これは非置換であるか又は直鎖若しくは分岐鎖C〜C20アルキルで置換されており;
は、nが2の場合、分岐鎖C〜C20アルキレンであり;
、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素;場合によりフェニル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりフェニル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているC〜C20アルキル;C〜C12シクロアルキル;C〜C12アルケニル;場合により1つ以上のC〜C12アルキル、OR、SR及び/若しくはNRで置換されているフェニルであるか;又はOR、SR若しくはNRであり;
但し、R、R、R、R及びRのうちの少なくとも1つはSRであり;
は、水素;場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキルで置換されているフェニルであり;
及びRは、互いに独立して、水素;場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりOH、OR10及び/又はフェニルで置換されているC〜C20アルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキルで置換されているフェニル;COR11であるか、或いはR及びRは、それらが結合しているN原子と一緒になって、場合によりO又はNR12で中断されている5員、6員又は7員環を形成し;
ここでOR、SR又はNRのR、R又はRは、フェニル環において更なる置換基と共に又はフェニル環のC原子と共に、5員又は6員環を形成し;
10は、C〜C20アルキルであり;
11は、C〜C20アルキル又はOR10であり;そして
12は、水素;場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜C20アルキル;1個以上のOで中断され、場合によりフェニル、OH及び/又はOR10で置換されているC〜C20アルキル;C〜C12シクロアルキル;場合により1つ以上のC〜C12アルキル、OR、SR及び/又はNRで置換されているフェニルである〕
で示される化合物。
【請求項14】
が、SRであり;
、R、R及びRが、互いに独立して、水素であり;そして
が、C〜C20アルキルである
請求項13記載の式(Ib)の化合物。
【請求項15】
下記:
【化24】


で示される化合物。
【請求項16】
(a)少なくとも1つのエチレン性不飽和光重合性化合物と、
(b)光開始剤として、少なくとも1つの、請求項13で定義された式(Ib)の化合物又は請求項15で定義された式(1)、(2)、(3)又は(4)の化合物と
を含む、光重合性組成物。
【請求項17】
式(Ib)、(1)、(2)、(3)又は(4)の光開始剤(b)に加えて、少なくとも1つの更なる光開始剤(b1)及び/又は更なる共開始剤及び/又は他の添加剤(e)を含む、請求項16記載の光重合性組成物。
【請求項18】
組成物に基づいて0.05〜25重量%の光開始剤(b)又は光開始剤(b)及び(b1)を含む、請求項16〜17のいずれか1項記載の光重合性組成物。
【請求項19】
エチレン性不飽和二重結合を含有する化合物の光重合の方法であって、請求項16〜18のいずれか1項記載の組成物に150〜600nmの範囲の電磁放射線、又は電子ビーム、又はX線を照射することを含む方法。
【請求項20】
光開始剤としての、請求項13で定義された式(Ib)の化合物又は請求項15で定義された式(1)、(2)、(3)若しくは(4)の化合物の使用。
【請求項21】
着色及び非着色塗料、ワニス、粉末被覆、印刷インク、印刷版、接着剤、感圧接着剤、歯科用組成物、ゲルコート、フォトレジスト、電気めっきレジスト、液体及び乾燥膜の両方用のエッチレジスト、はんだレジスト、カラーフィルターを製造するためのレジスト、プラズマディスプレーパネル、エレクトロルミネセンスディスプレー及びLCDの製造プロセスにおいて構造体を生成するためのレジスト、LCDのための、ホログラフデータ記憶(HDS)のためのスペーサー、電気及び電子部品を封入するための、磁気記録材料、マイクロメカニカル部品、導波管、光スイッチ、めっきマスク、エッチマスク、カラー校正刷り系、ガラスファイバーケーブル被覆、スクリーン印刷ステンシルを製造するための、立体リソグラフィーによる三次元物体を製造するための組成物として、画像記録材料として、ホログラフ記録、マイクロエレクトロニクス回路、脱色材料、画像記録材料用の脱色材料のために、マイクロカプセルを使用する画像記録材料のために、UV及び可視レーザーの直接画像化系のためのフォトレジスト材料として、プリント回路基板の連続堆積層における誘電層の形成に使用されるフォトレジスト材料として製造することにおける、請求項16〜18のいずれか1項記載の組成物の使用。
【請求項22】
着色及び非着色塗料、ワニス、粉末被覆、印刷インク、印刷版、接着剤、感圧接着剤、歯科用組成物、ゲルコート、電子部品用フォトレジスト、電気めっきレジスト、液体及び乾燥膜の両方用のエッチレジスト、はんだレジスト、多様なディスプレー用途におけるカラーフィルターを製造するためのレジスト、プラズマディスプレーパネル、エレクトロルミネセンスディスプレー及びLCDの製造プロセスにおいて構造体を生成するためのレジスト、LCDのための、ホログラフデータ記憶(HDS)のためのスペーサー、電気及び電子部品を封入するための、磁気記録材料、マイクロメカニカル部品、導波管、光スイッチ、めっきマスク、エッチマスク、カラー校正刷り系、ガラスファイバーケーブル被覆、スクリーン印刷ステンシルを製造するための、立体リソグラフィーによる三次元物体を製造するための組成物として、画像記録材料として、ホログラフ記録、マイクロエレクトロニクス回路、脱色材料、画像記録材料用の脱色材料ために、マイクロカプセルを使用する画像記録材料のために、UV及び可視レーザーの直接画像化系のためのフォトレジスト材料として、プリント回路基板の連続堆積層における誘電層の形成に使用されるフォトレジスト材料として製造することにおける、請求項19項記載の方法。
【請求項23】
請求項16記載の組成物により少なくとも1面を被覆された被覆基材。

【公表番号】特表2010−505977(P2010−505977A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−530842(P2009−530842)
【出願日】平成19年9月24日(2007.9.24)
【国際出願番号】PCT/EP2007/060093
【国際公開番号】WO2008/040650
【国際公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願人】(508120547)チバ ホールディング インコーポレーテッド (81)
【氏名又は名称原語表記】CIBA HOLDING INC.
【Fターム(参考)】