説明

フレキシブル回路基板、及びその製造方法

【課題】コネクタ接続部に貼り合わせる補強板からのガラス繊維のバリ等による接触不良を防止し、且つ、コネクタに挿入する際にFPCのコネクタ接続部とコネクタ接触子との摺動による回路金属箔の剥がれを防止したFPCを提供する。
【解決手段】コネクタ接続部5の先端部分に存在する絶縁ベース1、回路金属箔2、及びニッケル・金メッキ6は、一体化されて補強板8側に折れ曲がりひさし部5aを形成している。これにより、コネクタ接続部5が図示しないコネクタに挿入されるときに、コネクタ接続部5の先端部分のひさし部5aが補強板8を覆う形のひさしとなっているため、補強板8のガラス繊維のバリ等が剥がれにくく、かつ、コネクタ接続子(図示せず)がコネクタ接続部5の先端部分を摺らないので、回路金属箔2が絶縁ベース1から剥がれるおそれもなくなる。接着剤7を補強板8の端部よりはみ出させればバリ等の剥がれ防止効果は一層増す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル回路基板(FPC)及びその製造方法に関するものであり、特に、コネクタに接続される接続部に補強板を有するFPC及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、FPCのコネクタに接続される接続部(以下、「コネクタ接続部」という)には、コネクタとの嵌合と機械的強度とを確保のために、補強板が貼り合わせられることが多い。この補強板には、打ち抜き加工性や強度の面から、ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させたガラス−エポキシ樹脂板等が多く用いられている。従って、コネクタ接続部に前記補強板を貼り合わせてから、FPCの製品外形を打ち抜き加工する方法が一般的に行われている。しかし、FPCの打ち抜き加工後のコネクタ接続部の端部から、補強板のガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片が剥離し、これらがFPCの端子上(すなわち、コネクタ接続部上)に付着して、相手側のコネクタ接触子との間に入り込んでコネクタ接続部に接触不良を起こすことがある。この様子について図面を用いて説明する。
【0003】
図4は従来のFPCにおけるコネクタ接続部の断面図である。同図に示すように、絶縁ベース11上にパターニングされた回路金属箔12の表面にカバーフィルム13がコーティングされてFPC14が形成され、該FPC14の先端部分におけるコネクタ接続部15の表側は回路金属箔12の表面にニッケル・金メッキ16が施され、該コネクタ接続部15の裏側には接着材17を介して補強板18が貼り合わされている。
【0004】
このような構成のFPC14の製品外形を打ち抜くときに、コネクタ接続部15の先端部分が所定の寸法精度で切り落とされる。このとき、FPC14の打ち抜き加工後のコネクタ接続部15の端部から、補強板18のガラス繊維のバリ19やエポキシ樹脂片20が剥離し、破線で示すように、これらのバリ19やエポキシ樹脂片20がコネクタ接続部15の上に付着して、相手側のコネクタ接触子(図示せず)との間に入り込んでコネクタ接続部15に接触不良を起こすおそれがある。
【0005】
図5は従来のFPCにおけるコネクタ接続部の上面図である。同図に示すように、コネクタ接続部15の端子部分である回路金属箔12には、表面保護及び導通信頼性の確保のために、ニッケル・金メッキ(図4では図示せず)などの表面処理が施されている。このニッケル・金メッキを電解メッキ手法で回路金属箔12の表面にメッキ処理する場合には、メッキ電流を回路金属箔12に供給するためにメッキリード21が必要になる。このメッキリード21はその先端部が図示しない金属枠に接続されていたものであるが、FPC14の製品外形を打ち抜き加工するときに該金属枠は切り落とされるが、メッキリード21の一部は回路金属箔12の端部に残ってしまう。
【0006】
図6は、従来のFPCにおけるコネクタ接続部がコネクタに挿入されたときの断面図である。すなわち、前述の図5に示したようにコネクタ接続部15の回路金属箔12の端部にメッキリード21の一部が残ってしまうと、図6に示すように、FPC14のコネクタ接続部15を矢印のようにコネクタ側へ挿入するときに、メッキリード21がコネクタ接続子22と当ってしまい、該メッキリード21と共に回路金属箔12の先端部分が絶縁ベース11から剥がれてしまうことがある。
【0007】
そこで、補強板のガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片がコネクタ接続部に付着して接触不良を起こす問題と、回路金属箔の先端部分が絶縁ベースから剥がれる問題とを解決するために、コネクタ接続部の先端部分をテーパ形状にすると共にメッキリードを回路金属箔の端子部分から斜めに延ばす構造にした技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、コネクタ接続部の先端部分をテーパ形状にすると共に、メッキリードを回路金属箔の端子部分から斜めに延ばす構造にすることにより、コネクタ挿入時にメッキリードがコネクタ接続子と当らなくなるので、絶縁ベースから回路金属箔が剥がれることを回避することができる。
【0008】
また、特許文献1に開示されているようなテーパ形状をコネクタ接続部の先端部分に形成するためには、コネクタ接続部の先端部分を研磨等で削ることになるが、そのときに製品外形を打ち抜き加工する際に生じたガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片も一緒に研磨されて除去される。従って、補強板のガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片がコネクタ接続部に付着するおそれもなくなる。
【0009】
図7は、従来のFPCのコネクタ接続部においてメッキリードを回路金属箔の端子部分から斜めに延ばした構成の上面図である。同図に示すように、コネクタ接続部15の回路金属箔12の端子部分からメッキリード21aを斜めに延ばすことにより、FPC14のコネクタ接続部15を図示しないコネクタ側へ挿入したとき、メッキリード21aは図示しないコネクタ接続子に当たらなくなる。従って、メッキリード21が剥がれることがなくなるので、回路金属箔12の先端部分が絶縁ベース(図示せず)から剥がれるおそれはない。
【特許文献1】実開昭55−173174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、近年はFPCの回路構成が高密度化されてきているので、それに伴ってコネクタ接続部も微細化されてきており、コネクタ接続部の各端子間隔も極めて狭くなるので相当な精度が必要となる。従って、特許文献1に開示された技術のように、コネクタ接続部の先端部分を研磨等で切削してコネクタ接続部の先端部分にテーパを形成する方法では、コネクタ接続部の微細化に対応することができない。また、コネクタ接続部の先端部分を研磨等によって微細加工するためには相当な工数がかかってしまい、FPCの量産製品化に供することができない。
【0011】
また、図7に示すように、コネクタ接続部15の回路金属箔12の端子部分からメッキリード21aを斜めに延在した場合は、FPC14の高密度化によって回路金属箔12の端子間隔が微細化されたときに、隣接する回路金属箔12の端子部に当接するコネクタ接続子(図示せず)が、隣のメッキリード21aに接触してメッキリード21aが剥がれてしまって隣接する回路金属箔12同士を短絡させてしまうおそれがある。
【0012】
従って、コネクタ接続部に貼り合わせる補強板からのガラス繊維のバリ等による接触不良を防止し、且つ、コネクタに挿入する際に、FPCのコネクタ接続部とコネクタ接触子との摺動による回路金属箔の剥がれ不具合を解消するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は、この課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記の目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、コネクタ接続部に補強板を有するフレキシブル回路基板において、コネクタ接続部の先端部分は、補強板の端部を覆う形状のひさし部が形成されていることを特徴とするフレキシブル回路基板を提供する。
【0014】
この構成によれば、コネクタ接続部の先端部分に補強板の端部を覆うような形状のひさし部が形成されているので、フレキシブル回路基板のコネクタ接続部がコネクタに挿入されたときに、補強板のガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片が剥がれ難くなる。その結果、ガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片がコネクタ接続部の端子部分に入り込んで絶縁不良を起こすおそれはなくなる。
【0015】
また、請求項2記載の発明においては、コネクタ接続部は、絶縁ベースの表面に回路金属箔がパターニングされて形成され、コネクタ接続部の先端部分は、絶縁ベースと回路金属箔とが一体的にひさし部を形成していることを特徴とする請求項1記載のフレキシブル回路基板を提供する。
【0016】
この構成によれば、フレキシブル回路基板のコネクタ接続部がコネクタに挿入されるときに、コネクタ接続子がコネクタ接続部に形成された回路金属箔の先端部に当らないので、回路金属箔が絶縁ベースから剥がれるおそれはなくなる。
【0017】
また、請求項3記載の発明は、補強板は接着剤を介して絶縁ベースの裏面に接着され、接着剤は補強板の端部にはみ出していることを特徴とする請求項2記載のフレキシブル回路基板を提供する。
【0018】
この構成によれば、補強板を絶縁ベースの裏面に貼り合せて接着するとき、接着剤が補強板の端部にはみ出しているので、しみ出た接着剤が補強板のガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片を接着する。その結果、補強板のガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片が一層剥がれ難くなり、ガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片がコネクタ接続部の端子部分に入り込んで絶縁不良を起こすおそれは殆んどなくなる。
【0019】
また、請求項4記載の発明においては、コネクタ接続部のひさし部は、コネクタ接続部の端子が存在する領域のみに形成され、コネクタ接続部の端子が存在しない両側領域は先端部分まで補強板が存在していることを特徴とする請求項1、2又は3記載のフレキシブル回路基板を提供する。
【0020】
この構成によれば、コネクタ接続部の端子が存在する領域のみにひさし部が形成されているため、コネクタ接続部がコネクタに挿入されるときにコネクタ接続子が回路金属箔の先端部に当らないので、回路金属箔が絶縁ベースから剥がれるおそれはなくなる。さらに、端子が存在しないコネクタ接続部の両側領域は先端部分まで補強板が存在しているので、コネクタ接続部をより強固に補強することができる。
【0021】
また、請求項5記載の発明は、コネクタ接続部に補強板を有するフレキシブル回路基板の製造方法において、フレキシブル回路基板のワーク内に製品外形を寸法取りする第1の工程と、コネクタ接続部の先端部分で端子が存在する領域に対応する補強板の箇所を打ち抜く第2の工程と、フレキシブル回路基板のワーク内において製品外形より大きい補強板を貼り付ける第3の工程と、第1の工程で寸法取りされた製品外形を打ち抜く第4の工程とを含むことを特徴とするフレキシブル回路基板の製造方法を提供する。
【0022】
このようなフレキシブル回路基板の製造方法によれば、少ない作業工程によってフレキシブル回路基板を製造することができ、その工程内において、コネクタ接続部の先端部分に補強板の端部を覆うような形状のひさし部を形成することができる。これによって、フレキシブル回路基板のコネクタ接続部がコネクタに挿入されたときに、補強板のガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片が剥がれ難くなる。その結果、ガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片がコネクタ接続部の端子部分に入り込んで絶縁不良を起こすおそれはなくなる。
【0023】
また、請求項6記載の発明は、第2の工程で打ち抜く補強板の打抜き箇所は、製品外形の先端部から0.2〜1.0mm切り欠かれた箇所であることを特徴とする請求項5記載のフレキシブル回路基板の製造方法を提供する。
【0024】
このようなフレキシブル回路基板の製造方法によれば、コネクタ接続部の先端部分に形成されたひさし部を最適な折れ曲がり寸法にすることができると共に、先端部分の機械的強度が劣化することを防止することができる。
【発明の効果】
【0025】
請求項1記載の発明によれば、コネクタ接続部の先端部分に補強板を覆う形状のひさし部が形成されているので、コネクタ接続部がコネクタに挿入されたときに補強板のガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片が剥がれ難くなり、バリやエポキシ樹脂片がコネクタ接続部の端子部分に入り込んで絶縁不良を起こすおそれはなくなる。
【0026】
請求項2記載の発明によれば、コネクタ接続部がコネクタに挿入されるときに、コネクタ接続子がコネクタ接続部の回路金属箔の先端部に当らなくなるので、請求項1記載の効果に加えて、回路金属箔が絶縁ベースから剥がれるおそれもなくなる。
【0027】
請求項3記載の発明によれば、補強板を接着する接着剤が該補強板の端部にはみ出しているので、補強板のガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片が一層剥がれ難くなるため、請求項1及び2記載の効果に加えて、ガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片がコネクタ接続部の端子部分に入り込むおそれは殆んど皆無となる。
【0028】
請求項4記載の発明によれば、コネクタ接続部の端子が存在する領域のみにひさし部が形成されているため、請求項1,2及び3記載の効果に加えて、回路金属箔が絶縁ベースからより一層剥がれにくくなると共に、コネクタ接続部をより強固に補強することができる。
【0029】
請求項5記載の発明によれば、少ない作業工程によってフレキシブル回路基板を製造することができ、その工程内において、コネクタ接続部の先端部分に補強板の端部を覆うような形状のひさし部を形成することができる。これにより、コネクタ接続部の端子部分に絶縁不良を起こさない信頼性の高いフレキシブル回路基板を安価に製造することができる。
【0030】
請求項6記載の発明によれば、コネクタ接続部の先端部分に形成されたひさし部を最適な折れ曲がり寸法にすることができると共に、先端部分の機械的強度が劣化することを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明は、コネクタ接続部に貼り合わせる補強板からのガラス繊維のバリ等による接触不良を防止し、且つ、コネクタに挿入する際に、FPCのコネクタ接続部とコネクタ接触子との摺動による回路金属箔の剥がれ不具合を解消するという目的を達成するために、コネクタ接続部に補強板を有するフレキシブル回路基板において、コネクタ接続部の先端部分には補強板の端部を覆う形状のひさし部が形成されているフレキシブル回路基板を提供することによって実現した。
【実施例】
【0032】
以下、図1乃至図3を用いて本発明のFPCにおけるコネクタ接続部の好適な実施例について詳述する。図1は、本発明の一実施例に係るFPCにおけるコネクタ接続部の断面図である。同図に示すように、絶縁ベース1上にパターニングされた回路金属箔2の表面にカバーフィルム3がコーティングされてFPC4が形成され、該FPC4の先端部分におけるコネクタ接続部5の表側は回路金属箔2の表面にニッケル・金メッキ6が施され、該コネクタ接続部5の裏側には接着材7を介して補強板8が貼り合わされている。
【0033】
図1に示すように、コネクタ接続部5の先端部分に存在する絶縁ベース1、回路金属箔2、及びニッケル・金メッキ6は、一体化されて補強板8側に折れ曲がり、ひさし部5aを形成している。すなわち、FPC4のコネクタ接続部5は、その先端部分が補強板8側に折れ曲がってひさし部5aを形成し、該ひさし部5aのつけ根部分より奥側に補強板8が存在している。
【0034】
このような構成により、FPC4のコネクタ接続部5が図示しないコネクタに挿入されるときに、コネクタ接続部5の先端部分のひさし部5aが補強板8を覆う形のひさしとなっているため、補強板8のガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片等が剥がれにくく、且つガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片等がコネクタ接続部5の表面側に回りこむことを防止することができる。また、補強板8を接着するための接着剤7を補強板8よりはみ出させて貼り合わせると、補強板8よりしみ出した接着剤7がガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片等も接着するので、ガラス繊維のバリやエポキシ樹脂片等がより剥がれにくくなる。
【0035】
また、コネクタ接続部5の先端部分にひさし部5aを設けた構造にすることにより、FPC4のコネクタ接続部5が図示しないコネクタに挿入するときに、コネクタ接続子(図示せず)がコネクタ接続部5の先端部の端子部分に当たらないので、回路金属箔2が絶縁ベース1から剥がれてしまうこともなくなる。
【0036】
図1に示すようなコネクタ接続部5の先端部分(ひさし部5a)が補強板8側に折れ曲がっている構造は、コネクタ接続部5の端子が存在する領域のみに形成すればよい。すなわち、図2に示す本発明の一実施例に係るFPCにおけるコネクタ接続部の上面図のように、コネクタ接続部5の先端部分のうち、先端位置から0.5mm位までの破線領域内は補強板8が切り欠かれていて、破線領域外の両側面部分は最終端まで補強板8が存在するように貼り合わされていてもよい。このようにすることによって、補強板8によるコネクタ接続部5の補強をより強固にすることができる。
【0037】
図3は、本発明の一実施例に係るFPCにおけるコネクタ接続部の製造工程を示す図である。まず、図3(a)に示す製品外形の寸法取工程において、FPCワーク10の内部にFPC4の製品外形を寸法取りする。次に、図3(b)に示す補強板貼り合わせ工程において、あらかじめFPC4の製品外形よりも大きく打ち抜き形成した補強板8を、FPCワーク10の内部において接着剤シート(図示せず)を介して貼り合わせる。このときに、コネクタ接続部の端子が存在する箇所に対応する補強板先端領域8aをあらかじめ打ち抜いておく。
【0038】
次に、図3(c)に示す製品外形打抜き工程において、図3(a)で寸法取りしたFPC4の製品外形を打ち抜くと、打ち抜き箇所4aが斜線で表わしたようにFPC4の厚み方向にダレて、前述の図1に示したようなひさし部5aが形成された構造のコネクタ接続部5(図1、図2参照)が得られる。
【0039】
このとき、補強板8における補強板先端領域8aの打ち抜き寸法は、FPC4の製品外形の先端部から内側へ0.2〜1.0mmであり、好ましくはFPC4の製品外形の先端部から内側へ0.5mm程度切り欠かれていることが望ましい。この打ち抜き寸法がそれよりも短いと、コネクタ接続部5の先端部に所望の折れ曲がり形状が得られない。また、打ち抜き寸法がそれよりも長いと、コネクタ接続部5における先端部の機械的強度が低下してしまうために好ましくない。
【0040】
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施例に係るFPCにおけるコネクタ接続部の断面図。
【図2】本発明の一実施例に係るFPCにおけるコネクタ接続部の上面図。
【図3】本発明の一実施例に係るFPCにおけるコネクタ接続部の製造工程を示す図。
【図4】従来のFPCにおけるコネクタ接続部の断面図。
【図5】従来のFPCにおけるコネクタ接続部の上面図。
【図6】従来のFPCにおけるコネクタ接続部がコネクタに挿入されたときの断面図。
【図7】従来のFPCのコネクタ接続部においてメッキリードを回路金属箔の端子部分から斜めに延ばした構成の上面図。
【符号の説明】
【0042】
1、11 絶縁ベース
2、12 回路金属箔
3、13 カバーフィルム
4、14 FPC
4a 打抜き箇所
5、15 コネクタ接続部
5a ひさし部
6、16 ニッケル・金メッキ
7、17 接着剤
8、18 補強板
8a 補強板先端領域
10 FPCワーク
19 ガラス繊維のバリ
20 エポキシ樹脂片
21、21a メッキリード
22 コネクタ接続子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタ接続部に補強板を有するフレキシブル回路基板において、
前記コネクタ接続部の先端部分は、前記補強板の端部を覆う形状のひさし部が形成されていることを特徴とするフレキシブル回路基板。
【請求項2】
上記コネクタ接続部は、絶縁ベースの表面に回路金属箔がパターニングされて形成され、
該コネクタ接続部の先端部分は、前記絶縁ベースと前記回路金属箔とが一体的に上記ひさし部を形成していることを特徴とする請求項1記載のフレキシブル回路基板。
【請求項3】
上記補強板は接着剤を介して絶縁ベースの裏面に接着され、前記接着剤は、該補強板の端部にはみ出していることを特徴とする請求項2記載のフレキシブル回路基板。
【請求項4】
上記コネクタ接続部のひさし部は、該コネクタ接続部の端子が存在する領域のみに形成され、前記コネクタ接続部の端子が存在しない両側領域は先端部分まで上記補強板が存在していることを特徴とする請求項1,2,または3記載のフレキシブル回路基板。
【請求項5】
コネクタ接続部に補強板を有するフレキシブル回路基板の製造方法において、
前記フレキシブル回路基板のワーク内に製品外形を寸法取りする第1の工程と、
前記コネクタ接続部の先端部分で端子が存在する領域に対応する前記補強板の箇所を打ち抜く第2の工程と、
前記フレキシブル回路基板のワーク内において前記製品外形より大きい前記補強板を貼り付ける第3の工程と、
前記第1の工程で寸法取りされた製品外形を打ち抜く第4の工程と
を含むことを特徴とするフレキシブル回路基板の製造方法。
【請求項6】
上記第2の工程で打ち抜く上記補強板の打抜き箇所は、上記製品外形の先端部から0.2〜1.0mm切り欠かれた箇所であることを特徴とする請求項5記載のフレキシブル回路基板の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate