フロントアンダランプロテクタ
【課題】 本発明はフロントアンダランプロテクタに係り、フロントバンバの後方に配置される冷却装置の性能悪化を防止し、併せてフロントアンダランプロテクタ自身の氷結防止を図ったフロントアンダランプロテクタを提供することを目的とする。
【解決手段】 請求項1に係る発明は、車両のフロントバンバの下方に装備され、閉断面形状に形成された中空なフロントアンダランプロテクタであって、その内部に、前記フロントバンバの後方に配置される車両冷却装置で冷却させる媒体の流路を設け、該流路と前記車両冷却装置をホースで接続したことを特徴とする。そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のフロントアンダランプロテクタに於て、前記流路は、金属製のパイプ材で形成され、ガイド部材を介してフロントアンダランプロテクタ内部に支持されていることを特徴とする。
【解決手段】 請求項1に係る発明は、車両のフロントバンバの下方に装備され、閉断面形状に形成された中空なフロントアンダランプロテクタであって、その内部に、前記フロントバンバの後方に配置される車両冷却装置で冷却させる媒体の流路を設け、該流路と前記車両冷却装置をホースで接続したことを特徴とする。そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のフロントアンダランプロテクタに於て、前記流路は、金属製のパイプ材で形成され、ガイド部材を介してフロントアンダランプロテクタ内部に支持されていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラックと乗用車の正面衝突時に、乗用車がトラックの下部にもぐり込むことを防止するフロントアンダランプロテクタに関する。
【背景技術】
【0002】
トラックと乗用車が正面衝突した場合、乗用車がトラックの下部にもぐり込んでしまう虞がある。
【0003】
そこで、衝突した乗用車がトラックの下部にもぐり込むことを防止する衝突安全装置として、昨今、特許文献1または特許文献2に開示されるようなフロントアンダランプロテクタをフロントバンバの下方に装備することが義務づけられた。
【0004】
フロントアンダランプロテクタは、トラックの車幅方向全体に配置される大型部品で、一例として角形の閉断面形状に形成された中空な鋼材からなり、その中央の車幅方向の2箇所に上下一対のステーが取り付けられている。そして、車体フレームの左右のサイドレールから下方へ突き出た左右一対の取付ブラケットの先端部に、前記ステーを介してフロントアンダランプロテクタがボルト締めされている。
【0005】
そして、フロントアンダランプロテクタは車両衝突時の荷重を受ける構造上、衝突時の荷重に耐え得る強度が要求され、その取付要件も衝突後の変位量が車両前端から400mm以下とされている。
【特許文献1】特開2003−276536号公報
【特許文献2】特開2000−272444号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし乍ら、斯様にフロントバンバの下方に大型部品であるフロントアンダランプロテクタを装備すると、前方からの空気の流れが阻害されるため、車両冷却装置の性能悪化の要因となってしまう虞がある。
【0007】
即ち、従来、フロントバンバの後方には、ラジエータやトランスミッションオイルクーラ等の冷却装置が過密状態に配置されているため、フロントバンバの下方にフロントアンダランプロテクタが装備されて冷却装置への空気の流れが阻害されてしまうと、十分な熱交換が行えずに冷却性能が悪化してしまうことなる。
【0008】
また、冬場は、特にフロントアンダランプロテクタ本体周りが氷結し、成長した氷塊が車両振動で落下して後方の装置を破損してしまう虞もある。
【0009】
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、フロントバンバの後方に配置される冷却装置の性能悪化を防止し、併せてフロントアンダランプロテクタ自身の氷結防止を図ったフロントアンダランプロテクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、車両のフロントバンバの下方に装備され、閉断面形状に形成された中空なフロントアンダランプロテクタであって、その内部に、前記フロントバンバの後方に配置される車両冷却装置で冷却させる媒体の流路を設け、該流路と前記車両冷却装置をホースで接続したことを特徴とする。
【0011】
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のフロントアンダランプロテクタに於て、前記流路は、金属製のパイプ材で形成され、ガイド部材を介してフロントアンダランプロテクタ内部に支持されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載のフロントアンダランプロテクタに於て、前記流路は、フロントアンダランプロテクタ内に一体形成されて連通する複数の貫通孔からなることを特徴とし、請求項4に係る発明は、請求項3に記載のフロントアンダランプロテクタに於て、前記流路は、曲げに対する変形変位量の少ない中立軸上に設けられていることを特徴とする。
【0013】
更に、請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のフロントアンダランプロテクタに於て、左右のいずれか一方の端部に、内部に走行風を導入させる走行風導入部材が装着されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
各請求項に係る発明によれば、フロントアンダランプロテクタを装備したことによる冷却装置の冷却性能の悪化を防止することができると共に、フロントアンダランプロテクタを活用した車両冷却機能の統合を図ることが可能となる。
【0015】
また、冷却装置で冷却させる媒体が流路に導入されることでフロントアンダランプロテクタ自体が暖まるため、冬場にフロントアンダランプロテクタ周りが氷結することがなくなり、成長した氷塊による装置の破損を防止することが可能となる。
【0016】
そして、請求項3に係る発明によれば、例えばアルミ材の押出成形によってフロントアンダランプロテクタを製造する際に、前記流路を構成する貫通孔を一体形成できるため、製造が容易である利点を有する。
【0017】
また、請求項4に係る発明によれば、曲げに対し変形変位量の少ないフロントアンダランプロテクタの中立軸上に冷却水流路を設けているため、他車との軽い接触等によって冷却水流路が破損する虞がない。
【0018】
更に、請求項5に係る発明によれば、走行風導入部材によって走行風がフロントアンダランプロテクタ内部に積極的に流入するため、流路による更なる熱交換の向上が図れる利点を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1乃至図3は請求項1及び請求項2に係る発明の一実施形態を示し、図1中、1はトラックのフロントバンバ(図示せず)の下方に装備されたフロントアンダランプロテクタで、従来と同様、該フロントアンダランプロテクタ1は角形の閉断面形状に形成された中空な鋼材からなり、両端は開口し、中央の車幅方向の2箇所に上下一対のステー(図示せず)が取り付けられている。
【0021】
そして、車体フレーム3の左右のサイドレール5から下方へ突き出た左右一対の取付ブラケット(図示せず)の先端部に、前記ステーを介してフロントアンダランプロテクタ1がボルト締めされている。
【0022】
また、フロントバンバの後方にはラジエータ(冷却装置)7が左右のサイドレール5間隙に配置されているが、既述したようにフロントバンバの下方にフロントアンダランプロテクタ1が装備されてしまうと、ラジエータ7への空気の流れが阻害されて十分な熱交換が行えず、ラジエータ7の冷却性能に支障を来してしまう虞がある。
【0023】
そこで、図1乃至図3に示すように本実施形態は、フロントアンダランプロテクタ1の内部に冷却水流路9を形成し、該冷却水流路9とラジエータ7のアッパタンク10を1本のホース13で接続し、冷却水流路9とラジエータ7のロアタンク11を1本のホース15で接続したことを特徴とする。
【0024】
図2に示すように前記冷却水流路9は、例えばフロントアンダランプロテクタ1の長手方向に配策した1本のパイプ材17を複数箇所でU字状に折曲して、パイプ材17がフロントアンダランプロテクタ1の長手方向へ複数段に配列された流路の長い構造からなり、複数段に配列されたパイプ材17は、左右一対のガイド部材19によってフロントアンダランプロテクタ1の内部に支持,固定されている。
【0025】
尚、前記冷却水流路9は、パイプ材17を用いて前記構造とした後、フロントアンダランプロテクタ1の一端側から内部に挿入される。また、冷却水流路9は前記構造に限定されず、例えば複数本の短寸な金属製のパイプ材を前記ガイド部材19で複数段に支持して、夫々のパイプ材の端部をU字状のパイプ材で接続してもよい。
【0026】
更に、図2及び図3に示すようにパイプ材17の両端側は、夫々、フロントアンダランプロテクタ1の上方へ断面L字状に折曲されて、フロントアンダランプロテクタ1の上部に装着した2つのコネクタ21,23に夫々接続されている。そして、一方のコネクタ21とラジエータ7のアッパタンク10との間に、冷却水を冷却水流路9に導入するインレット用のホース13が接続されると共に、他方のコネクタ23とロアタンク11との間に、冷却水を冷却水流路9からロアタンク11へ導出させるアウトレット用のホース15が接続されている。
【0027】
本実施形態はこのように構成されており、ラジエータ7のアッパタンク10から、冷却水の一部が前記ホース13を介して冷却水流路9に導入されて冷却水流路9を流下した後、前記ホース15を介してロアタンク11に戻されるが、冷却水が流路の長い冷却水流路9を流下する間に、フロントアンダランプロテクタ1の両端から内部に流入した走行風とで熱交換されることとなる。
【0028】
また、斯様に冷却水の一部が冷却水流路9に導入されることにより、冷却水流路9の放射熱でフロントアンダランプロテクタ1自身も暖められるため、冬場にフロントアンダランプロテクタ1周りが氷結することがない。
【0029】
従って、本実施形態によれば、フロントアンダランプロテクタ1を装備したことによるラジエータ7の冷却性能の悪化を防止することができると共に、フロントアンダランプロテクタ1を活用した車両冷却機能の統合を図ることが可能となった。
【0030】
また、本実施形態によれば、冬場にフロントアンダランプロテクタ1周りが氷結することがなくなるため、成長した氷塊による装置の破損を防止することができる。
【0031】
尚、図示しないが前記実施形態の構成に加え、請求項5に係る発明の一実施形態の如く、両端が開口するフロントアンダランプロテクタ1の一端側に、走行風を内部に積極的に導入させる例えばダクトの如きガイド部材(走行風導入部材)を装着してもよい。
【0032】
而して、この実施形態によれば、ガイド部材によって走行風がフロントアンダランプロテクタ1内部に積極的に流入するため、冷却水流路9による更なる熱交換の向上が図れる利点を有する。
【0033】
図4乃至図6は請求項1,請求項3及び請求項4に係る発明の第一実施形態を示し、図中、25はアルミ材の押出成形によって全体が角形の閉断面形状に形成されたフロントアンダランプロテクタで、図5及び図6に示すようにその内部の変形変位量の少ない中立軸L上に、5本の断面円形状の貫通孔27がフロントアンダランプロテクタ25の長手方向の全長に亘って縦方向(上下方向)に形成,配置されており、各貫通孔27の前後は中空に形成されて、フロントアンダランプロテクタ25の両端開口から流入した走行風の走行風流路29となっている。
【0034】
そして、図5及び図6に示すように、フロントアンダランプロテクタ25の左右の上部に貫通孔31,33が形成されて、各貫通孔31,33に前記コネクタ21,23が装着されており、前記実施形態と同様、一方のコネクタ21とラジエータ7のアッパタンク10との間に前記ホース13が接続され、他方のコネクタ23とロアタンク11との間に前記ホース15が接続されている。
【0035】
更に、上側に配置された3本の貫通孔27を上下に連通させる貫通孔35が前記貫通孔31と同軸上に形成され、同様に上側の3本の貫通孔27を上下に連通させる貫通孔37が前記貫通孔33と同軸上に形成されている。
【0036】
そして、上側の3本の貫通孔27の左右両端が夫々プラグ39で閉塞されて、ラジエータ7のアッパタンク10からロアタンク11へと冷却水が導入,導出する冷却水流路41がフロントアンダランプロテクタ25内に設けられている。
【0037】
尚、サイドレールに対するフロントアンダランプロテクタ25の取付構造は前記実施形態と同一であるため、斯かる取付構造の説明は省略する。
【0038】
本実施形態はこのように構成されているから、ラジエータ7のアッパタンク10から、冷却水の一部が前記ホース13を介して冷却水流路41に導入されて冷却水流路41を流下した後、前記ホース15を介してロアタンク11に戻されるが、冷却水が貫通孔31,27,33を流下する間に、走行風流路29を流下する走行風とで熱交換されることとなる。
【0039】
また、斯様に冷却水の一部が冷却水流路41に導入されることにより、一体形成された冷却水流路41からの熱伝達でフロントアンダランプロテクタ25自身も暖められるため、冬場にフロントアンダランプロテクタ25周りが氷結することがない。
【0040】
従って、本実施形態によっても、フロントアンダランプロテクタ25を装備したことによるラジエータ7の冷却性能の悪化を防止することができると共に、フロントアンダランプロテクタ25を活用した車両冷却機能の統合を図ることが可能となった。
【0041】
また、本実施形態にあっても、冬場にフロントアンダランプロテクタ25周りが氷結することがなくなるため、成長した氷塊による装置の破損を防止することが可能である。
【0042】
更に、本実施形態は、曲げに対して変形変位量の少ないフロントアンダランプロテクタ25の中立軸L上に冷却水流路41を設けているため、他車との軽い接触等によって冷却水流路41が破損する虞もない。
【0043】
更にまた、図1の実施形態では、パイプ材17を用いて冷却水流路9を形成した後、これをフロントアンダランプロテクタ1の一端側から内部に挿入しなければならないが、本実施形態では、アルミ材の押出成形によってフロントアンダランプロテクタ25を製造する際に前記貫通孔27が一体形成できるため、図1の実施形態に比し冷却水流路41の形成が容易である利点を有する。
【0044】
図7及び図8は請求項1,請求項3及び請求項4に係る発明の第二実施形態を示し、本実施形態に係るフロントアンダランプロテクタ25-1は、前記フロントアンダランプロテクタ25の構造に加え、前記フロントアンダランプロテクタ25に設けた下側の2本の貫通孔27を利用して、トランスミッションオイルクーラ43からの一部のオイルが流下するオイル流路45を設けたことを特徴とする。
【0045】
即ち、フロントアンダランプロテクタ25-1の左右の下部に貫通孔47が形成されて、各貫通孔47に断面L字状のコネクタ49,51が装着されており、一方のコネクタ49とトランスミッションオイルクーラ43との間にホース53が接続され、他方のコネクタ51とトランスミッションオイルクーラ43との間にホース55が接続されている。
【0046】
更に、下側に配置された2本の貫通孔27を上下に連通させる貫通孔57が前記貫通孔47と同軸上に形成され、同様に下側の2本の貫通孔27を上下に連通させる貫通孔(図示せず)が他方の貫通孔と同軸上に形成されている。
【0047】
そして、下側の2本の貫通孔27の左右両端が夫々プラグ(図示せず)で閉塞されて、トランスミッションオイルクーラ43からオイルが導出,入するオイル流路45が、冷却水流路41と共にフロントアンダランプロテクタ25-1内に設けられている。
【0048】
尚、その他の構成は図4の実施形態と同様であるが、本実施形態では、冷却水流路41側の前記コネクタ21,23に代えて、断面L字状のコネクタ49,51を用いている。
【0049】
本実施形態はこのように構成されているから、トランスミッションオイルクーラ43のオイルの一部が、前記ホース53からオイル流路45に導入されてオイル流路45を流下した後、前記ホース55からトランスミッションオイルクーラ43に戻されるが、オイルが貫通孔27を流下する間に、走行風流路29を流下する走行風とで熱交換されることとなる。
【0050】
そして、冷却水流路41に導入された冷却水が冷却水流路41を流下する間に、走行風流路29を流下する走行風とで熱交換されることとなる。
【0051】
また、斯様に冷却水が冷却水流路41に導入され、オイルがオイル流路45に導入されることにより、一体形成された冷却水流路41とオイル流路45からの熱伝達でフロントアンダランプロテクタ25-1自身も暖められるため、冬場にフロントアンダランプロテクタ25-1周りが氷結することがない。
【0052】
従って、本実施形態によっても、フロントアンダランプロテクタ25-1を装備したことによるラジエータ7とトランスミッションオイルクーラ43の冷却性能の悪化を防止することができると共に、フロントアンダランプロテクタ25を活用した車両冷却機能の統合を図ることが可能となった。
【0053】
また、本実施形態にあっても、冬場にフロントアンダランプロテクタ25-1周りが氷結することがなくなるため、成長した氷塊による装置の破損を防止することができる。
【0054】
尚、アルミ材の押出成形で角形の中空な閉断面形状のフロントアンダランプロテクタを形成して、その内部に冷却水流路やオイル流路を設けるに当たり、フロントアンダランプロテクタの断面形状は前記実施形態に限定されるものではない。
【0055】
例えば、図9に示す請求項1及び請求項3の第一実施形態に係るフロントアンダランプロテクタ59のように、ラジエータ(図示せず)側の側壁61内に、4本の断面楕円形状の貫通孔63をフロントアンダランプロテクタ59の長手方向の全長に亘って上下方向に配置し、また、図10に示す請求項1及び請求項3の第二実施形態に係るフロントアンダランプロテクタ65の如く、その内部に上下3段の貫通孔67を長手方向の全長に亘って設けてもよい。
【0056】
更にまた、図11に示す請求項1及び請求項3の第三実施形態に係るフロントアンダランプロテクタ69の如く、その内部に長手方向の全長に亘って前後に並列する2つの貫通孔71を設けてもよい。
【0057】
そして、前記各貫通孔63の左右両端をプラグで閉塞し、また、前記貫通孔67,71の左右両端を夫々プレートで閉塞して冷却水やオイルの漏れを防止すると共に、前記各実施形態と同様、各貫通孔63,67,71を連通させる図示しない貫通孔を設けて、これらの貫通孔63,67,71を利用した冷却水流路やオイル流路を設けてもよい。
【0058】
而して、これらの各実施形態によっても、前記各実施形態と同様、所期の目的を達成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】請求項1及び請求項2の一実施形態に係るフロントアンダランプロテクタの全体斜視図である。
【図2】冷却水流路の全体斜視図である。
【図3】フロントアンダランプロテクタの断面図である。
【図4】請求項1,請求項3及び請求項4の第一実施形態に係るフロントアンダランプロテクタの全体斜視図である。
【図5】フロントアンダランプロテクタの断面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】請求項1,請求項3及び請求項4の第二実施形態に係るフロントアンダランプロテクタの全体斜視図である。
【図8】フロントアンダランプロテクタの断面図である。
【図9】請求項1及び請求項3の第一実施形態に係るフロントアンダランプロテクタの断面図である。
【図10】請求項1及び請求項3の第二実施形態に係るフロントアンダランプロテクタの断面図である。
【図11】請求項1及び請求項3の第三実施形態に係るフロントアンダランプロテクタの断面図である。
【符号の説明】
【0060】
1,25,25-1,59,65,69 フロントアンダランプロテクタ
3 車体フレーム
5 サイドレール
7 ラジエータ
9,41 冷却水流路
10 アッパタンク
11 ロアタンク
13,15,53,55 ホース
17 パイプ材
19 ガイド部材
21,23,49,51 コネクタ
27,31,33,35,37,47,63,67,71 貫通孔
29 走行風流路
39 プラグ
43 トランスミッションオイルクーラ
45 オイル流路
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラックと乗用車の正面衝突時に、乗用車がトラックの下部にもぐり込むことを防止するフロントアンダランプロテクタに関する。
【背景技術】
【0002】
トラックと乗用車が正面衝突した場合、乗用車がトラックの下部にもぐり込んでしまう虞がある。
【0003】
そこで、衝突した乗用車がトラックの下部にもぐり込むことを防止する衝突安全装置として、昨今、特許文献1または特許文献2に開示されるようなフロントアンダランプロテクタをフロントバンバの下方に装備することが義務づけられた。
【0004】
フロントアンダランプロテクタは、トラックの車幅方向全体に配置される大型部品で、一例として角形の閉断面形状に形成された中空な鋼材からなり、その中央の車幅方向の2箇所に上下一対のステーが取り付けられている。そして、車体フレームの左右のサイドレールから下方へ突き出た左右一対の取付ブラケットの先端部に、前記ステーを介してフロントアンダランプロテクタがボルト締めされている。
【0005】
そして、フロントアンダランプロテクタは車両衝突時の荷重を受ける構造上、衝突時の荷重に耐え得る強度が要求され、その取付要件も衝突後の変位量が車両前端から400mm以下とされている。
【特許文献1】特開2003−276536号公報
【特許文献2】特開2000−272444号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし乍ら、斯様にフロントバンバの下方に大型部品であるフロントアンダランプロテクタを装備すると、前方からの空気の流れが阻害されるため、車両冷却装置の性能悪化の要因となってしまう虞がある。
【0007】
即ち、従来、フロントバンバの後方には、ラジエータやトランスミッションオイルクーラ等の冷却装置が過密状態に配置されているため、フロントバンバの下方にフロントアンダランプロテクタが装備されて冷却装置への空気の流れが阻害されてしまうと、十分な熱交換が行えずに冷却性能が悪化してしまうことなる。
【0008】
また、冬場は、特にフロントアンダランプロテクタ本体周りが氷結し、成長した氷塊が車両振動で落下して後方の装置を破損してしまう虞もある。
【0009】
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、フロントバンバの後方に配置される冷却装置の性能悪化を防止し、併せてフロントアンダランプロテクタ自身の氷結防止を図ったフロントアンダランプロテクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、車両のフロントバンバの下方に装備され、閉断面形状に形成された中空なフロントアンダランプロテクタであって、その内部に、前記フロントバンバの後方に配置される車両冷却装置で冷却させる媒体の流路を設け、該流路と前記車両冷却装置をホースで接続したことを特徴とする。
【0011】
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のフロントアンダランプロテクタに於て、前記流路は、金属製のパイプ材で形成され、ガイド部材を介してフロントアンダランプロテクタ内部に支持されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載のフロントアンダランプロテクタに於て、前記流路は、フロントアンダランプロテクタ内に一体形成されて連通する複数の貫通孔からなることを特徴とし、請求項4に係る発明は、請求項3に記載のフロントアンダランプロテクタに於て、前記流路は、曲げに対する変形変位量の少ない中立軸上に設けられていることを特徴とする。
【0013】
更に、請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のフロントアンダランプロテクタに於て、左右のいずれか一方の端部に、内部に走行風を導入させる走行風導入部材が装着されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
各請求項に係る発明によれば、フロントアンダランプロテクタを装備したことによる冷却装置の冷却性能の悪化を防止することができると共に、フロントアンダランプロテクタを活用した車両冷却機能の統合を図ることが可能となる。
【0015】
また、冷却装置で冷却させる媒体が流路に導入されることでフロントアンダランプロテクタ自体が暖まるため、冬場にフロントアンダランプロテクタ周りが氷結することがなくなり、成長した氷塊による装置の破損を防止することが可能となる。
【0016】
そして、請求項3に係る発明によれば、例えばアルミ材の押出成形によってフロントアンダランプロテクタを製造する際に、前記流路を構成する貫通孔を一体形成できるため、製造が容易である利点を有する。
【0017】
また、請求項4に係る発明によれば、曲げに対し変形変位量の少ないフロントアンダランプロテクタの中立軸上に冷却水流路を設けているため、他車との軽い接触等によって冷却水流路が破損する虞がない。
【0018】
更に、請求項5に係る発明によれば、走行風導入部材によって走行風がフロントアンダランプロテクタ内部に積極的に流入するため、流路による更なる熱交換の向上が図れる利点を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1乃至図3は請求項1及び請求項2に係る発明の一実施形態を示し、図1中、1はトラックのフロントバンバ(図示せず)の下方に装備されたフロントアンダランプロテクタで、従来と同様、該フロントアンダランプロテクタ1は角形の閉断面形状に形成された中空な鋼材からなり、両端は開口し、中央の車幅方向の2箇所に上下一対のステー(図示せず)が取り付けられている。
【0021】
そして、車体フレーム3の左右のサイドレール5から下方へ突き出た左右一対の取付ブラケット(図示せず)の先端部に、前記ステーを介してフロントアンダランプロテクタ1がボルト締めされている。
【0022】
また、フロントバンバの後方にはラジエータ(冷却装置)7が左右のサイドレール5間隙に配置されているが、既述したようにフロントバンバの下方にフロントアンダランプロテクタ1が装備されてしまうと、ラジエータ7への空気の流れが阻害されて十分な熱交換が行えず、ラジエータ7の冷却性能に支障を来してしまう虞がある。
【0023】
そこで、図1乃至図3に示すように本実施形態は、フロントアンダランプロテクタ1の内部に冷却水流路9を形成し、該冷却水流路9とラジエータ7のアッパタンク10を1本のホース13で接続し、冷却水流路9とラジエータ7のロアタンク11を1本のホース15で接続したことを特徴とする。
【0024】
図2に示すように前記冷却水流路9は、例えばフロントアンダランプロテクタ1の長手方向に配策した1本のパイプ材17を複数箇所でU字状に折曲して、パイプ材17がフロントアンダランプロテクタ1の長手方向へ複数段に配列された流路の長い構造からなり、複数段に配列されたパイプ材17は、左右一対のガイド部材19によってフロントアンダランプロテクタ1の内部に支持,固定されている。
【0025】
尚、前記冷却水流路9は、パイプ材17を用いて前記構造とした後、フロントアンダランプロテクタ1の一端側から内部に挿入される。また、冷却水流路9は前記構造に限定されず、例えば複数本の短寸な金属製のパイプ材を前記ガイド部材19で複数段に支持して、夫々のパイプ材の端部をU字状のパイプ材で接続してもよい。
【0026】
更に、図2及び図3に示すようにパイプ材17の両端側は、夫々、フロントアンダランプロテクタ1の上方へ断面L字状に折曲されて、フロントアンダランプロテクタ1の上部に装着した2つのコネクタ21,23に夫々接続されている。そして、一方のコネクタ21とラジエータ7のアッパタンク10との間に、冷却水を冷却水流路9に導入するインレット用のホース13が接続されると共に、他方のコネクタ23とロアタンク11との間に、冷却水を冷却水流路9からロアタンク11へ導出させるアウトレット用のホース15が接続されている。
【0027】
本実施形態はこのように構成されており、ラジエータ7のアッパタンク10から、冷却水の一部が前記ホース13を介して冷却水流路9に導入されて冷却水流路9を流下した後、前記ホース15を介してロアタンク11に戻されるが、冷却水が流路の長い冷却水流路9を流下する間に、フロントアンダランプロテクタ1の両端から内部に流入した走行風とで熱交換されることとなる。
【0028】
また、斯様に冷却水の一部が冷却水流路9に導入されることにより、冷却水流路9の放射熱でフロントアンダランプロテクタ1自身も暖められるため、冬場にフロントアンダランプロテクタ1周りが氷結することがない。
【0029】
従って、本実施形態によれば、フロントアンダランプロテクタ1を装備したことによるラジエータ7の冷却性能の悪化を防止することができると共に、フロントアンダランプロテクタ1を活用した車両冷却機能の統合を図ることが可能となった。
【0030】
また、本実施形態によれば、冬場にフロントアンダランプロテクタ1周りが氷結することがなくなるため、成長した氷塊による装置の破損を防止することができる。
【0031】
尚、図示しないが前記実施形態の構成に加え、請求項5に係る発明の一実施形態の如く、両端が開口するフロントアンダランプロテクタ1の一端側に、走行風を内部に積極的に導入させる例えばダクトの如きガイド部材(走行風導入部材)を装着してもよい。
【0032】
而して、この実施形態によれば、ガイド部材によって走行風がフロントアンダランプロテクタ1内部に積極的に流入するため、冷却水流路9による更なる熱交換の向上が図れる利点を有する。
【0033】
図4乃至図6は請求項1,請求項3及び請求項4に係る発明の第一実施形態を示し、図中、25はアルミ材の押出成形によって全体が角形の閉断面形状に形成されたフロントアンダランプロテクタで、図5及び図6に示すようにその内部の変形変位量の少ない中立軸L上に、5本の断面円形状の貫通孔27がフロントアンダランプロテクタ25の長手方向の全長に亘って縦方向(上下方向)に形成,配置されており、各貫通孔27の前後は中空に形成されて、フロントアンダランプロテクタ25の両端開口から流入した走行風の走行風流路29となっている。
【0034】
そして、図5及び図6に示すように、フロントアンダランプロテクタ25の左右の上部に貫通孔31,33が形成されて、各貫通孔31,33に前記コネクタ21,23が装着されており、前記実施形態と同様、一方のコネクタ21とラジエータ7のアッパタンク10との間に前記ホース13が接続され、他方のコネクタ23とロアタンク11との間に前記ホース15が接続されている。
【0035】
更に、上側に配置された3本の貫通孔27を上下に連通させる貫通孔35が前記貫通孔31と同軸上に形成され、同様に上側の3本の貫通孔27を上下に連通させる貫通孔37が前記貫通孔33と同軸上に形成されている。
【0036】
そして、上側の3本の貫通孔27の左右両端が夫々プラグ39で閉塞されて、ラジエータ7のアッパタンク10からロアタンク11へと冷却水が導入,導出する冷却水流路41がフロントアンダランプロテクタ25内に設けられている。
【0037】
尚、サイドレールに対するフロントアンダランプロテクタ25の取付構造は前記実施形態と同一であるため、斯かる取付構造の説明は省略する。
【0038】
本実施形態はこのように構成されているから、ラジエータ7のアッパタンク10から、冷却水の一部が前記ホース13を介して冷却水流路41に導入されて冷却水流路41を流下した後、前記ホース15を介してロアタンク11に戻されるが、冷却水が貫通孔31,27,33を流下する間に、走行風流路29を流下する走行風とで熱交換されることとなる。
【0039】
また、斯様に冷却水の一部が冷却水流路41に導入されることにより、一体形成された冷却水流路41からの熱伝達でフロントアンダランプロテクタ25自身も暖められるため、冬場にフロントアンダランプロテクタ25周りが氷結することがない。
【0040】
従って、本実施形態によっても、フロントアンダランプロテクタ25を装備したことによるラジエータ7の冷却性能の悪化を防止することができると共に、フロントアンダランプロテクタ25を活用した車両冷却機能の統合を図ることが可能となった。
【0041】
また、本実施形態にあっても、冬場にフロントアンダランプロテクタ25周りが氷結することがなくなるため、成長した氷塊による装置の破損を防止することが可能である。
【0042】
更に、本実施形態は、曲げに対して変形変位量の少ないフロントアンダランプロテクタ25の中立軸L上に冷却水流路41を設けているため、他車との軽い接触等によって冷却水流路41が破損する虞もない。
【0043】
更にまた、図1の実施形態では、パイプ材17を用いて冷却水流路9を形成した後、これをフロントアンダランプロテクタ1の一端側から内部に挿入しなければならないが、本実施形態では、アルミ材の押出成形によってフロントアンダランプロテクタ25を製造する際に前記貫通孔27が一体形成できるため、図1の実施形態に比し冷却水流路41の形成が容易である利点を有する。
【0044】
図7及び図8は請求項1,請求項3及び請求項4に係る発明の第二実施形態を示し、本実施形態に係るフロントアンダランプロテクタ25-1は、前記フロントアンダランプロテクタ25の構造に加え、前記フロントアンダランプロテクタ25に設けた下側の2本の貫通孔27を利用して、トランスミッションオイルクーラ43からの一部のオイルが流下するオイル流路45を設けたことを特徴とする。
【0045】
即ち、フロントアンダランプロテクタ25-1の左右の下部に貫通孔47が形成されて、各貫通孔47に断面L字状のコネクタ49,51が装着されており、一方のコネクタ49とトランスミッションオイルクーラ43との間にホース53が接続され、他方のコネクタ51とトランスミッションオイルクーラ43との間にホース55が接続されている。
【0046】
更に、下側に配置された2本の貫通孔27を上下に連通させる貫通孔57が前記貫通孔47と同軸上に形成され、同様に下側の2本の貫通孔27を上下に連通させる貫通孔(図示せず)が他方の貫通孔と同軸上に形成されている。
【0047】
そして、下側の2本の貫通孔27の左右両端が夫々プラグ(図示せず)で閉塞されて、トランスミッションオイルクーラ43からオイルが導出,入するオイル流路45が、冷却水流路41と共にフロントアンダランプロテクタ25-1内に設けられている。
【0048】
尚、その他の構成は図4の実施形態と同様であるが、本実施形態では、冷却水流路41側の前記コネクタ21,23に代えて、断面L字状のコネクタ49,51を用いている。
【0049】
本実施形態はこのように構成されているから、トランスミッションオイルクーラ43のオイルの一部が、前記ホース53からオイル流路45に導入されてオイル流路45を流下した後、前記ホース55からトランスミッションオイルクーラ43に戻されるが、オイルが貫通孔27を流下する間に、走行風流路29を流下する走行風とで熱交換されることとなる。
【0050】
そして、冷却水流路41に導入された冷却水が冷却水流路41を流下する間に、走行風流路29を流下する走行風とで熱交換されることとなる。
【0051】
また、斯様に冷却水が冷却水流路41に導入され、オイルがオイル流路45に導入されることにより、一体形成された冷却水流路41とオイル流路45からの熱伝達でフロントアンダランプロテクタ25-1自身も暖められるため、冬場にフロントアンダランプロテクタ25-1周りが氷結することがない。
【0052】
従って、本実施形態によっても、フロントアンダランプロテクタ25-1を装備したことによるラジエータ7とトランスミッションオイルクーラ43の冷却性能の悪化を防止することができると共に、フロントアンダランプロテクタ25を活用した車両冷却機能の統合を図ることが可能となった。
【0053】
また、本実施形態にあっても、冬場にフロントアンダランプロテクタ25-1周りが氷結することがなくなるため、成長した氷塊による装置の破損を防止することができる。
【0054】
尚、アルミ材の押出成形で角形の中空な閉断面形状のフロントアンダランプロテクタを形成して、その内部に冷却水流路やオイル流路を設けるに当たり、フロントアンダランプロテクタの断面形状は前記実施形態に限定されるものではない。
【0055】
例えば、図9に示す請求項1及び請求項3の第一実施形態に係るフロントアンダランプロテクタ59のように、ラジエータ(図示せず)側の側壁61内に、4本の断面楕円形状の貫通孔63をフロントアンダランプロテクタ59の長手方向の全長に亘って上下方向に配置し、また、図10に示す請求項1及び請求項3の第二実施形態に係るフロントアンダランプロテクタ65の如く、その内部に上下3段の貫通孔67を長手方向の全長に亘って設けてもよい。
【0056】
更にまた、図11に示す請求項1及び請求項3の第三実施形態に係るフロントアンダランプロテクタ69の如く、その内部に長手方向の全長に亘って前後に並列する2つの貫通孔71を設けてもよい。
【0057】
そして、前記各貫通孔63の左右両端をプラグで閉塞し、また、前記貫通孔67,71の左右両端を夫々プレートで閉塞して冷却水やオイルの漏れを防止すると共に、前記各実施形態と同様、各貫通孔63,67,71を連通させる図示しない貫通孔を設けて、これらの貫通孔63,67,71を利用した冷却水流路やオイル流路を設けてもよい。
【0058】
而して、これらの各実施形態によっても、前記各実施形態と同様、所期の目的を達成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】請求項1及び請求項2の一実施形態に係るフロントアンダランプロテクタの全体斜視図である。
【図2】冷却水流路の全体斜視図である。
【図3】フロントアンダランプロテクタの断面図である。
【図4】請求項1,請求項3及び請求項4の第一実施形態に係るフロントアンダランプロテクタの全体斜視図である。
【図5】フロントアンダランプロテクタの断面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】請求項1,請求項3及び請求項4の第二実施形態に係るフロントアンダランプロテクタの全体斜視図である。
【図8】フロントアンダランプロテクタの断面図である。
【図9】請求項1及び請求項3の第一実施形態に係るフロントアンダランプロテクタの断面図である。
【図10】請求項1及び請求項3の第二実施形態に係るフロントアンダランプロテクタの断面図である。
【図11】請求項1及び請求項3の第三実施形態に係るフロントアンダランプロテクタの断面図である。
【符号の説明】
【0060】
1,25,25-1,59,65,69 フロントアンダランプロテクタ
3 車体フレーム
5 サイドレール
7 ラジエータ
9,41 冷却水流路
10 アッパタンク
11 ロアタンク
13,15,53,55 ホース
17 パイプ材
19 ガイド部材
21,23,49,51 コネクタ
27,31,33,35,37,47,63,67,71 貫通孔
29 走行風流路
39 プラグ
43 トランスミッションオイルクーラ
45 オイル流路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のフロントバンバの下方に装備され、閉断面形状に形成された中空なフロントアンダランプロテクタであって、
その内部に、前記フロントバンバの後方に配置される車両冷却装置で冷却させる媒体の流路を設け、該流路と前記車両冷却装置をホースで接続したことを特徴とするフロントアンダランプロテクタ。
【請求項2】
前記流路は、金属製のパイプ材で形成され、ガイド部材を介してフロントアンダランプロテクタ内部に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のフロントアンダランプロテクタ。
【請求項3】
前記流路は、フロントアンダランプロテクタ内に一体形成されて連通する複数の貫通孔からなることを特徴とする請求項1に記載のフロントアンダランプロテクタ。
【請求項4】
前記流路は、曲げに対する変形変位量の少ない中立軸上に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のフロントアンダランプロテクタ。
【請求項5】
左右のいずれか一方の端部に、内部に走行風を導入させる走行風導入部材が装着されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のフロントアンダランプロテクタ。
【請求項1】
車両のフロントバンバの下方に装備され、閉断面形状に形成された中空なフロントアンダランプロテクタであって、
その内部に、前記フロントバンバの後方に配置される車両冷却装置で冷却させる媒体の流路を設け、該流路と前記車両冷却装置をホースで接続したことを特徴とするフロントアンダランプロテクタ。
【請求項2】
前記流路は、金属製のパイプ材で形成され、ガイド部材を介してフロントアンダランプロテクタ内部に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のフロントアンダランプロテクタ。
【請求項3】
前記流路は、フロントアンダランプロテクタ内に一体形成されて連通する複数の貫通孔からなることを特徴とする請求項1に記載のフロントアンダランプロテクタ。
【請求項4】
前記流路は、曲げに対する変形変位量の少ない中立軸上に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のフロントアンダランプロテクタ。
【請求項5】
左右のいずれか一方の端部に、内部に走行風を導入させる走行風導入部材が装着されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のフロントアンダランプロテクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−143432(P2010−143432A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−323175(P2008−323175)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【出願人】(000003908)UDトラックス株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【出願人】(000003908)UDトラックス株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】
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